JP6178057B2 - 開閉器の操作回路、開閉器及び子局 - Google Patents
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Description
この発明では、子局側に、高速遮断用スイッチ及び整流素子を設けずに、更にリレースイッチを用いずに、遅延開放及び高速遮断を実現することができる。
以下、本発明を具体化した開閉器の操作回路の一実施形態を図1及び図2に従って説明する。このような開閉器は、公知のように、変電所等からの配電線上に、複数、直列に設けられている。開閉器は、配電線の開閉を行なう主接触子を有した本体部と、操作部とを備えており、各開閉器に接続された開閉器子局(以下、「子局」という)により制御される。子局は、電力会社等の営業所に設置された図示しない配電自動化用制御装置(親局)からの指令により開閉器を制御監視する。
図1に示すように、本実施形態の操作回路は、2芯ケーブルにより相互に接続された子局10の操作部及び開閉器20の操作部から構成されている。本実施形態では、子局10の端子10aと開閉器20の端子20aが接続され、子局10の端子10bと開閉器20の端子20bとが接続されている。
リレースイッチ31は、常時閉のスイッチであり、端子20a,20b間に電圧差がない場合には、端子20a,20bに接続されたリレー32により閉じられる。
以上のように構成された操作回路の動作について説明する。本実施形態では、投入開始時、保持時、遅延開放及び高速遮断の順番に説明する。
(1)本実施形態の開閉器20の操作回路では、保持コイル22の電源側にクイック接点スイッチ41,42をそれぞれ設ける。クイック接点スイッチ41,42は、常時閉になっており、高速遮断を行なう場合に開く。更に、無電圧時に開くリレースイッチ31を、保持コイル22と並列に接続し、クイック接点スイッチ41,42の電源側にダイオード50を設ける。これにより、1つのリレースイッチ31を使用して、開閉器20を、無電圧時における開放遅延したり、高速遮断したりすることが可能である。従って、開閉器20の操作回路の小型化が図れるとともに、リレー間の動作協調が不要であるため、信頼性を向上することができる。
次に、本発明を具体化した開閉器の操作回路の第2の実施形態を図3(a)に従って説明する。本実施形態は、第1の実施形態のクイック接点スイッチ41,42を子局10ではなく、開閉器20に設けた構成である。従って、本実施形態の開閉器の操作回路は、開閉器20の操作部から構成されている。以下の実施形態において、上記実施形態と同様な部分については、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図3(a)に示すように、子局10から電源電圧の供給を受ける開閉器20の端子20a,20bの間には、保持コイル22と投入コイル23とが直列に接続されており、保持コイル22の両端に、b接点21bが、保持コイル22と並列になるように接続されている。そして、開閉器20の端子20aと保持コイル22との間には、クイック接点スイッチ41が設けられている。また、投入コイル23と端子20bとの間には、クイック接点スイッチ42が設けられている。これらクイック接点スイッチ41,42の電源側となる端子20a,20b間には、直列接続のダイオード51,52が接続されている。ここで、ダイオード51のカソードは端子20aに、ダイオード52のアノードは端子20bに、それぞれ接続されている。更に、ダイオード51のアノードは、b接点21b、保持コイル22及び投入コイル23に接続されている。
次に、本実施形態の開閉器の操作回路の動作について説明する。
投入開始時には、b接点21bが閉状態で、子局10の電源供給側(端子10a,10b間)に電源電圧Vが印加される。これにより、この操作回路において、電源供給側からの電流が、端子10a,20a、クイック接点スイッチ41、b接点21b、投入コイル23を、クイック接点スイッチ42、端子20b,10bを流れる。
(2)本実施形態の開閉器20の操作回路では、保持コイル22の電源側と、端子20a,20bとのそれぞれの間に、クイック接点スイッチ41,42を設ける。クイック接点スイッチ41,42は、常時閉になっており、高速遮断の場合に開く。更に、開閉器20のクイック接点スイッチ41,42の電源側の端子20a,20b間に、直列接続のダイオード51,52が接続されている。これにより、クイック接点スイッチ41,42及びダイオード51,52を子局10ではなく開閉器20内に設けた場合において、リレースイッチを用いなくても、遅延開放及び高速遮断を行なうことが可能である。従って、開閉器20の操作回路の小型化が図れるとともに、リレー間の動作協調が不要であるため、信頼性を向上することができる。
次に、本発明を具体化した開閉器の操作回路の第3の実施形態を図3(b)に従って説明する。本実施形態は、第1の実施形態のリレースイッチ31が開くタイミングを変更した構成である。
本実施形態の子局10は、上記第1実施形態と同様な構成をしている。そして、子局10の端子10aと開閉器20の端子20aが接続され、子局10の端子10bと開閉器20の端子20bとが接続されている。
次に、本実施形態の開閉器の操作回路の動作について説明する。
投入開始時には、a接点21aが開状態で、子局10の電源供給側に電源電圧Vが印加される。この場合、リレー32に電流が流れず、リレースイッチ31は閉じられる。これにより、この操作回路において、電源供給側からの電流は、クイック接点スイッチ41、端子10a,20a、リレースイッチ31、投入コイル23、端子20b,10b、クイック接点スイッチ42を流れる。そして、投入が完了すると、主接触子が閉じられて、a接点21aは閉路される。
(3)本実施形態の開閉器20の操作回路では、a接点21aにリレー32を設け、保持コイル22と並列にリレースイッチ31を設ける。この構成によっても、電源電圧がなくなった場合に、閉ループに循環電流を流して、開閉器20を遅延開放することができる。更に、電源電圧がある場合には、クイック接点スイッチ41,42を開いて、遅延開放時において循環電流が流れていた閉ループを切断することにより、開閉器20を高速遮断することができる。
次に、本発明を具体化した開閉器の操作回路の第4の実施形態を図3(c)に従って説明する。上記実施形態では、子局10及び開閉器20を2芯ケーブルにより相互に接続したが、ケーブル種別はこれに限定されるものでない。本実施形態は、例えば3芯にした場合の構成を説明する。具体的には、本実施形態では、子局10の端子10a,10b,10cが、開閉器20の端子20a,20b,20cのそれぞれに接続されている。
図3(c)に示すように、開閉器20は、端子20a,20b,20cを備えている。端子20a,20cの間には、b接点21b及び保持コイル22が並列に接続されている。端子20b,20cの間には、投入コイル23が設けられている。
次に、本実施形態の開閉器の操作回路の動作について説明する。
投入開始時には、b接点21bが閉状態で、子局10の電源供給側に電源電圧Vが印加される。これにより、この操作回路において、電源供給側からの電流が、クイック接点スイッチ41、端子10a,20a、b接点21b、投入コイル23、端子20b,10b、クイック接点スイッチ42を流れる。
(4)上記実施形態では、子局10と開閉器20との接続を3芯とした場合であっても、遅延開放及び高速遮断を実現することができる。
・ 上記実施形態においては、投入状態を保持する保持部として保持コイル22を用いたが、この保持コイル22の代わりに抵抗を用いても、簡単な構成で、遅延開放及び高速遮断を実現することができる。
・ 上記実施形態においては、高速遮断用スイッチとして1対のクイック接点スイッチ41,42を設けたが、循環電流が流れる閉ループを切り離すスイッチであれば、個数はこれに限定されない。
Claims (10)
- 主接触子を投入するための投入部と、その投入部に直列に接続され、前記主接触子の投入状態を保持する保持部と、前記投入部に電源電圧を供給するために動作する切替スイッチとを有した開閉器の操作回路であって、
前記開閉器に前記電源電圧を供給する、前記開閉器を遠隔操作するための開閉器子局に、前記投入部と閉ループを構成する整流素子を設けるとともに、前記開閉器子局内の前記整流素子よりも負荷側に、常時閉の高速遮断用スイッチを設け、
前記電源電圧が無電圧になったときに遮断する場合には、前記閉ループに流れる循環電流により前記主接触子を遅延開放し、
前記電源電圧があるときに遮断する場合には、前記高速遮断用スイッチを開いて、前記開閉器子局と前記開閉器とを切り離すことにより前記主接触子を高速遮断する
ことを特徴とする開閉器の操作回路。 - 前記開閉器において、電源電圧がある場合には開くリレースイッチを、前記保持部と並列に設けたことを特徴とする請求項1に記載の開閉器の操作回路。
- 前記切替スイッチを、前記保持部と並列に設けたことを特徴とする請求項2に記載の開閉器の操作回路。
- 前記切替スイッチは、前記リレースイッチを動作させるリレーと直列に接続された常時開のスイッチであることを特徴とする請求項2に記載の開閉器の操作回路。
- 前記高速遮断用スイッチは、前記投入部と前記整流素子との間に設けられ、
前記整流素子は、前記投入部及び前記保持部と閉ループを構成する位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の開閉器の操作回路。 - 前記開閉器は、前記投入部及び前記保持部の両端と、前記投入部と前記保持部との接点とで、前記開閉器子局と接続されており、
前記開閉器子局において、
前記投入部と前記保持部との接点に接続するようにリレースイッチを設け、
前記高速遮断用スイッチが、前記投入部と前記整流素子との間に設けられ、
前記整流素子が、前記投入部及び前記保持部と閉ループを構成する位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の開閉器の操作回路。 - 電源電圧を出力する一対の電源出力端子に並列に整流素子が接続されるとともに、前記一対の電源端子と前記整流素子との間に高速遮断用スイッチが設けられた開閉器子局に接続されて開閉器の操作回路を構成する開閉器であって、
前記電源電圧が入力される一対の電源入力端子と、
前記一対の電源入力端子に接続される、主接触子を投入するための投入部と前記主接触子の投入状態を保持する保持部との直列回路と、
前記主接触子の投入時に前記一対の電源入力端子に接続される回路を前記投入部とし、前記主接触子の投入完了後に前記回路を前記直列回路に切り替える第1の切替回路と、
前記一対の電源入力端子が無電圧になったときに、当該一対の電源入力端子に接続されている回路を前記直列回路から前記投入部に切り替える第2の切替回路と、
を備えたことを特徴とする開閉器。 - 前記第1の切替回路は、前記保持部に並列に接続され、前記主接触子の開閉動作に連動してb接点動作を行うスイッチで構成されており、
前記第2の切替回路は、前記一対の電源入力端子に並列に接続されたリレーと、前記保持部に並列に接続され、前記リレーの励磁により開状態になる常時閉のリレースイッチとで構成されている、
ことを特徴とする請求項7に記載の開閉器。 - 前記第1の切替回路と前記第2の切替回路は、前記保持部に並列に接続された常時閉のリレースイッチと、前記一対の電源入力端子に接続された、前記主接触子の開閉動作に連動してa接点動作を行うスイッチと前記電源電圧による励磁によって前記リレースイッチを開状態にするリレーとの直列回路と、で構成されている
ことを特徴とする請求項7に記載の開閉器。 - 請求項7に記載の開閉器に接続されて、当該開閉器の操作回路を構成する開閉器子局であって、
前記開閉器に供給する電源電圧を出力する一対の電源出力端子と、
前記一対の電源出力端子に並列に接続された整流素子と、
前記一対の電源出力端子と前記整流素子との間に設けられた高速遮断用スイッチと、
を備えたことを特徴とする開閉器子局。
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