JP6177717B2 - パッド印刷方法 - Google Patents

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本発明は、パッド印刷方法に関する。詳しくは、境界を境に隣り合うように樹脂成形品の印刷対象面を少なくとも2つのエリアに区分けし、この区分けした少なくとも2つのエリアに対してパッドに転写させたインクを順に再転写して図柄を多層に印刷するパッド印刷方法に関する。
従来、車両内の樹脂成形品の表面には、各種の図柄が印刷されているものがある。例えば、オーバーヘッドコンソールにおけるマップランプのスイッチには、マップランプを意味するランプマークの図柄が印刷されている。また、例えば、インストルメントパネルに組み付けられる加飾パネルには、意匠性を高める図柄が多層に印刷されている。ここで、下記特許文献1には、これらの印刷方法としてのパッド印刷に関する技術が開示されている。これにより、印刷対象面(印刷を施したい面)がラウンド状(曲面状)に形成されている樹脂成形品にも各種の図柄を印刷できる。したがって、印刷対象面がラウンド状に形成されている樹脂成形品にも各種の図柄を印刷できるため、この各種の図柄を印刷する樹脂成形品の適応先を広げることができる。
特開平8−118779号公報
しかしながら、上述した従来技術では、ラウンド状に形成されている印刷対象面が広範囲の場合、転写面の大きなパッドを使用して1回の印刷で済ませようとすると、樹脂成形品の印刷対象面にパッドの転写面を押し付けたとき、この押し付けたパッドの縁が伸びてしまうことがあった。そのため、印刷した図柄に乱れが生じてしまうといった問題が発生していた。この問題を解決するために、ラウンド状に形成されている印刷対象面を、例えば、境界を境に隣り合うように2つのエリアに区分けし、この区分けした2つのエリアに対して順に印刷していくことが考案された。しかしながら、この考案では、上述した問題(印刷した図柄に乱れが生じてしまうといった問題)の解決は可能となるが、隣り合うエリアの境界において、印刷した図柄に隙や重なりが生じてしまうため、印刷の繋ぎ目が識別されてしまうといった問題が発生していた。これらのことは、図柄を多層に印刷すると、特に、顕著に現れる。
本発明は、このような課題を解決しようとするもので、その目的は、境界を境に隣り合うように区分けした少なくとも2つのエリアに対してパッドに転写させたインクを順に再転写して図柄を多層に印刷するパッド印刷方法であっても、この境界において、印刷の繋ぎ目を分かり難くすることである。
本発明は、上記の目的を達成するためのものであって、以下のように構成されている。請求項1に記載の発明は、境界を境に隣り合うように樹脂成形品の印刷対象面を少なくとも2つのエリアに区分けし、この区分けした少なくとも2つのエリアに対してパッドに転写させたインクを順に再転写して図柄を多層に印刷するパッド印刷方法である。この印刷方法では、各層において、境界を境とする一方のエリアに印刷した図柄における境界側の端部と、境界を境とする他方のエリアに印刷した図柄における境界側の端部とは、互いが重なり合うように設定されている。また、この重なり合う両端部は、互いの先端に向けて印刷した図柄の濃度が徐々に薄くなるグラデーション状にそれぞれ設定されている。また、各層における境界側の両端部は、樹脂成形品の幅方向にズレた位置に設定されている。
この印刷方法によれば、印刷した図柄における境界側の両端部は、例えば、一方側の端部の印刷の濃度が僅かに薄い箇所と他方側の端部の印刷の濃度が非常に薄い箇所とが重なり合う格好となる。したがって、これらの箇所が重なり合っても、この重なり合った部位の印刷の濃度が濃くなることがない(印刷の濃度が僅かに薄い箇所と印刷の濃度が非常に薄い箇所とが重なり合うと、印刷の濃度は通常となる)ため、印刷の繋ぎ目が識別されてしまうことがない。また、このように重なり合うと、この境界において、これら図柄における境界側の両端部に隙が生じてしまうこともないため、この印刷の繋ぎ目が識別されてしまうこともない。結果として、この印刷の繋ぎ目を分かり難くできる。このとき、各層における境界側の両端部は、樹脂成形品の幅方向にズレた位置に設定されている。そのため、これら境界が重なり合うことがない。したがって、図柄を多層に印刷しても、この印刷の繋ぎ目を分かり難くできる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のパッド印刷方法であって、重なり合う両端部の各先端の縁は、波状に設定されている。この印刷方法によれば、グラデーション状の度合いを高めることができる。したがって、印刷の繋ぎ目をより分かり難くできる。
本発明の実施例に係るパッド印刷方法の全体構成を示す斜視図である。 図1の第1の版の表面模式図である。 図1の第2の版の表面模式図である。 図1の第3の版の表面模式図である。 図1の第4の版の表面模式図である。 図1のパッド印刷の工程を説明する図である。 図6の次工程を説明する図である。 図7の次工程を説明する図である。 図8の次工程を説明する図である。 図9の次工程を説明する図である。 図10の次工程を説明する図である。 図11の次工程を説明する図である。 図12の次工程を説明する図である。 図13の次工程を説明する図である。 図14の次工程を説明する図である。 図15の次工程を説明する図である。 図16の次工程を説明する図である。 図17の加飾パネルの模式図である。 図18の断面模式図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図1〜19を用いて説明する。なお、以下の説明にあたって、「樹脂成形品」が「加飾パネル10」である形態を説明することとする。まず、図1〜5を参照して、本発明の実施例に係るパッド印刷方法の全体構成を説明する。
この実施例に係るパッド印刷は、パッド20と、第1の版30と、第2の版40と、第3の版50と、第4の版60とによって加飾パネル10に対して木肌状の図柄Z1、Z2と、同図柄Z3〜Z4とを2層(加飾パネル10側の第1の層A、加飾パネル10側に対して反対側の第2の層B)にパッド印刷するものである。以下に、これら加飾パネル10と、パッド20と、第1の版30と、第2の版40と、第3の版50と、第4の版60とを個別に説明していく。
はじめに、加飾パネル10から説明していく。この加飾パネル10は、意匠性を有する樹脂部材から構成されている。この加飾パネル10の内面には、複数(例えば、2個)の係合爪12(図1において、図示しない)が形成されている。また、この加飾パネル10の外面は、上述した木肌状の図柄Z1、Z2と、同図柄Z3〜Z4とが2層(第1の層A、第2の層B)に印刷される印刷対象面14となっている。
なお、この2層A、Bのうちの第1の層Aが印刷される印刷対象面14は、幅方向の略中央の左寄りを境界(以下、「第1の境界H1」とする)として、仮想的に、2つの印刷対象エリア(左側の第1の印刷対象エリア14a、右側の第1の印刷対象エリア14b)に区分けされることとする。
これと同様に、この2層A、Bのうちの第2の層Bが印刷される印刷対象面14は、幅方向の略中央の右寄りを境界(以下、「第2の境界H2」とする)として、仮想的に、2つの印刷対象エリア(左側の第2の印刷対象エリア14c、右側の第2の印刷対象エリア14d)に区分けされることとする。そして、この複数の係合爪を介して加飾パネル10はインストルメントパネルの所定部位(いずれも図示しない)に組み付け可能となっている。
次に、パッド20を説明する。このパッド20は、その底面が転写面22を成すシリコンゴムから構成されている。この転写面22は、後述する第1の版30、第2の版40、第3の版50および第4の版60から転写されたインクを加飾パネル10の印刷対象面14に再転写(印刷)できるように形成されている。
次に、第1の版30を説明する。この第1の版30の表面32には、複数のインク受け溝34と、このインク受け溝34から延設される格好を成す複数のインク受け穴群36とが形成されている(図2参照)。このインク受け穴群36は、複数のインク受け穴36aが平面視において略三角形を成す集合体から構成されている。
そのため、このインク受け穴36aは、図2から明らかなように、インク受け溝34に対する反対側が先細りとなるように、その径が徐々に小さくなるように形成されている。この記載が、特許請求の範囲に記載の「グラデーション状」に相当する。なお、この第1の版30は、加飾パネル10に2層A、Bに印刷される木肌状の図柄Z1、Z2と、同図柄Z3、Z4のうちの第1の層Aの第1の図柄Z1を印刷するものである。
次に、第2の版40を説明する。この第2の版40の表面42にも、複数のインク受け溝44と、このインク受け溝44から延設される格好を成す複数のインク受け穴群46とが形成されている(図3参照)。このインク受け穴群46は、複数のインク受け穴46aが平面視において略三角形を成す集合体から構成されている。
そのため、このインク受け穴46aは、図3から明らかなように、インク受け溝44に対する反対側が先細りとなるように、その径が徐々に小さくなるように形成されている。この記載が、特許請求の範囲に記載の「グラデーション状」に相当する。なお、この第2の版40は、加飾パネル10に2層A、Bに印刷される木肌状の図柄Z1、Z2と、同図柄Z3、Z4のうちの第1の層Aの第2の図柄Z2を印刷するものである。
次に、第3の版50を説明する。この第3の版50の表面52にも、複数のインク受け溝54と、このインク受け溝54から延設される格好を成す複数のインク受け穴群56とが形成されている(図4参照)。このインク受け穴群56は、複数のインク受け穴56aが平面視において略三角形を成す集合体から構成されている。
そのため、このインク受け穴56aは、図4から明らかなように、インク受け溝54に対する反対側が先細りとなるように、その径が徐々に小さくなるように形成されている。この記載が、特許請求の範囲に記載の「グラデーション状」に相当する。なお、この第3の版50は、加飾パネル10に2層に印刷される木肌状の図柄Z1、Z2と、同図柄Z3、Z4のうちの第2の層Bの第3の図柄Z3を印刷するものである。
また、この第3の図柄Z3は、第1の図柄Z1の木肌状を一回り小さくしたものである。そのため、加飾パネル10に第1の図柄Z1と第3の図柄Z3とが印刷されると、これら印刷した木肌状の図柄Z1、Z3が奥行きのある立体状に見えることとなる。
最後に、第4の版60を説明する。この第4の版60の表面62にも、複数のインク受け溝64と、このインク受け溝64から延設される格好を成す複数のインク受け穴群66とが形成されている(図5参照)。このインク受け穴群66は、複数のインク受け穴66aが平面視において略三角形を成す集合体から構成されている。
そのため、このインク受け穴66aは、図5から明らかなように、インク受け溝54に対する反対側が先細りとなるように、その径が徐々に小さくなるように形成されている。この記載が、特許請求の範囲に記載の「グラデーション状」に相当する。なお、この第3の版50は、加飾パネル10に2層に印刷される木肌状の図柄Z1、Z2と、同図柄Z3、Z4のうちの第2の層Bの第4の図柄Z4を印刷するものである。
また、この第4の図柄Z4は、第2の図柄Z2の木肌状を一回り小さくしたものである。そのため、加飾パネル10に第2の図柄Z2と第4の図柄Z4とが印刷されると、これら印刷した木肌状の図柄Z2、Z4が奥行きのある立体状に見えることとなる。
続いて、図1、6〜19を参照して、パッド20と、第1の版30と、第2の版40と、第3の版50と、第4の版0とによって加飾パネル10に対して木肌状の図柄Z1、Z2と、同図柄Z3〜Z4とを2層(第1の層A、第2の層B)に印刷する手順を説明する。なお、この第1の版30の複数のインク受け溝34と複数のインク受け穴群36には、別途の公知の手順で、既に、インク(図示しない)が浸されていることとする。
これと同様に、この第2の版40の複数のインク受け溝44と複数のインク受け穴群46にも、別途の公知の手順で、既に、インク(図示しない)が浸されていることとする。これと同様に、この第3の版50の複数のインク受け溝54と複数のインク受け穴群56にも、別途の公知の手順で、既に、インク(図示しない)が浸されていることとする。これと同様に、この第4の版60の複数のインク受け溝64と複数のインク受け穴群66にも、別途の公知の手順で、既に、インク(図示しない)が浸されていることとする。
まず、図1に示す状態から、第1の版30の複数のインク受け溝34と複数のインク受け穴群36に浸されているインクをパッド20の転写面22に転写する第1の作業を行う(図6参照)。次に、図6に示す状態から、パッド20の転写面22に転写されたインクを加飾パネル10の印刷対象面14のうち、左側の第1の印刷対象エリア14aに再転写して印刷する第2の作業を行う(図7参照)。
この第2の作業により、加飾パネル10の印刷対象面14のうち、左側の第1の印刷対象エリア14aに木肌状の図柄Z1が印刷されることとなる。このとき、既に説明したように、このインク受け穴群36は、複数のインク受け穴36aが平面視において略三角形を成す集合体から構成されている。そのため、このインク受け穴群36に浸されたインクによって印刷(再転写)された木肌状の図柄Z1の端部Z1aも、それぞれが略三角形状となっている。
したがって、この略三角形状の端部Z1aは、先端に向けて印刷の濃度が徐々に薄くなるグラデーション状となっている。また、この木肌状の図柄Z1が上下に連なっているため、これら端部Z1aの先端側の縁は波状となる。なお、この第2の作業は、複数のインク受け穴群36が加飾パネル10の第1の境界H1を跨ぐように行われている。次に、図7に示す状態から、パッド20の再転写を解消した後に、パッド20の転写面22に残っているインクを除去する第3の作業を行う(図8参照)。
次に、図8に示す状態から、第2の版40の複数のインク受け溝44と複数のインク受け穴群46に浸されているインクをパッド20の転写面22に転写する第4の作業を行う(図9参照)。次に、図9に示す状態から、パッド20の転写面22に転写されたインクを加飾パネル10の印刷対象面14のうち、右側の第1の印刷対象エリア14bに再転写して印刷する第5の作業を行う(図10参照)。
この第5の作業により、加飾パネル10の印刷対象面14のうち、右側の第1の印刷対象エリア14bに木肌状の図柄Z2が印刷されることとなる。このとき、既に説明したように、このインク受け穴群46も、複数のインク受け穴46aが平面視において略三角形を成す集合体から構成されている。そのため、このインク受け穴群46に浸されたインクによって印刷(再転写)された木肌状の図柄Z2の端部Z2aも、それぞれが略三角形状となっている。
したがって、この略三角形状の端部Z2aも、先端に向けて印刷の濃度が徐々に薄くなるグラデーション状となっている。また、この木肌状の図柄Z2も上下に連なっているため、これら端部Z2aの先端側の縁は波状となる。なお、この第5の作業も、複数のインク受け穴群46が加飾パネル10の第1の境界H1を跨ぐように行われている。
上述したように、第2の作業において、複数のインク受け穴群36が加飾パネル10の第1の境界H1を跨ぐように行われている。また、第5の作業においても、複数のインク受け穴群46が加飾パネル10の第1の境界H1を跨ぐように行われている。そのため、第2の作業において、再転写された三角形状の端部Z1aと、第5の作業において、再転写された三角形状の端部Z2aとは、互いが重なり合うこととなる。次に、図10に示す状態から、パッド20の再転写を解消した後に、パッド20の転写面22に残っているインクを除去する第6の作業を行う(図11参照)。
次に、図11に示す状態から、第3の版50の複数のインク受け溝54と複数のインク受け穴群56に浸されているインクをパッド20の転写面22に転写する第7の作業を行う(図12参照)。次に、図12に示す状態から、パッド20の転写面22に転写されたインクを加飾パネル10の印刷対象面14のうち、左側の第2の印刷対象エリア14cに再転写して印刷する第8の作業を行う(図13参照)。
この第8の作業により、加飾パネル10の印刷対象面14のうち、左側の第2の印刷対象エリア14cに木肌状の図柄Z3が印刷されることとなる。このとき、既に説明したように、このインク受け穴群36は、複数のインク受け穴36aが平面視において略三角形を成す集合体から構成されている。そのため、このインク受け穴群36に浸されたインクによって印刷(再転写)された木肌状の図柄Z3の端部Z3aも、それぞれが略三角形状となっている。
したがって、この略三角形状の端部Z3aも、先端に向けて印刷の濃度が徐々に薄くなるグラデーション状となっている。また、この木肌状の図柄Z3も上下に連なっているため、これら端部Z3aの先端側の縁は波状となる。なお、この第8の作業は、複数のインク受け穴群56が加飾パネル10の第2の境界H2を跨ぐように行われている。次に、図13に示す状態から、パッド20の再転写を解消した後に、パッド20の転写面22に残っているインクを除去する第9の作業を行う(図14参照)。
次に、図14に示す状態から、第4の版60の複数のインク受け溝64と複数のインク受け穴群66に浸されているインクをパッド20の転写面22に転写する第10の作業を行う(図15参照)。次に、図15に示す状態から、パッド20の転写面22に転写されたインクを加飾パネル10の印刷対象面14のうち、右側の第2の印刷対象エリア14dに再転写して印刷する第11の作業を行う(図16参照)。
この第11の作業により、加飾パネル10の印刷対象面14のうち、右側の第2の印刷対象エリア14dに木肌状の図柄Z4が印刷されることとなる。このとき、既に説明したように、このインク受け穴群66も、複数のインク受け穴66aが平面視において略三角形を成す集合体から構成されている。そのため、このインク受け穴群66に浸されたインクによって印刷(再転写)された木肌状の図柄Z4の端部Z4aも、それぞれが略三角形状となっている。
したがって、この略三角形状の端部Z4aも、先端に向けて印刷の濃度が徐々に薄くなるグラデーション状となっている。また、この木肌状の図柄Z4も上下に連なっているため、これら端部Z4aの先端側の縁は波状となる。なお、この第11の作業も、複数のインク受け穴群66が加飾パネル10の第2の境界H2を跨ぐように行われている。
上述したように、第8の作業において、複数のインク受け穴群56が加飾パネル10の第2の境界H2を跨ぐように行われている。また、第11の作業においても、複数のインク受け穴群66が加飾パネル10の第2の境界H2を跨ぐように行われている。そのため、第8の作業において、再転写された三角形状の端部Z3aと、第11の作業において、再転写された三角形状の端部Z4aとは、互いが重なり合うこととなる。次に、図16に示す状態から、パッド20の再転写を解消した後に、パッド20の転写面22に残っているインクを除去する第12の作業を行う(図17参照)。
このようにして、加飾パネル10の印刷対象面14に対して木肌状の図柄Z1、Z2と、同図柄Z3〜Z4とを2層(加飾パネル10側の第1の層A、加飾パネル10側に対して反対側の第2の層B)にパッド印刷できる(図18〜19参照)。なお、図18において、左側の両端部Z1a、Z2aのうち、点線で記されている部位が、実際に、これら両端部Z1a、Z2aの重なり合っている箇所を示している。
これと同様に、図18において、右側の両端部Z3a、Z4aのうち、点線で記されている部位が、実際に、これら両端部Z3a、Z4aの重なり合っている箇所を示している。なお、この図18〜19から明らかなように、第1の層Aにおける第1の境界H1側の両端部Z1a、Z2aと、第2の層Bにおける第2の境界H2側の両端部Z3a、Z4aとは、加飾パネル10の幅方向にズレた位置になっている。
本発明の実施例に係るパッド印刷方法は、上述した作業工程を備えたものとなっている。この印刷方法によれば、第2の作業において、印刷された木肌状の図柄Z1の端部Z1aと、第5の作業において、印刷された木肌状の図柄Z2の端部Z2aとは、互いが重なり合うこととなる。このとき、これら図柄Z1、Z2の両端部Z1a、Z2aは、既に説明したように、先端に向けて印刷の濃度が徐々に薄くなるグラデーション状となっている。
そのため、これら図柄Z1、Z2の両端部Z1a、Z2aは、例えば、一方側の端部Z1aの印刷の濃度が僅かに薄い箇所と他方側の端部Z2aの印刷の濃度が非常に薄い箇所とが重なり合う格好となる。したがって、これらの箇所が重なり合っても、この重なり合った部位の印刷の濃度が濃くなることがない(印刷の濃度が僅かに薄い箇所と印刷の濃度が非常に薄い箇所とが重なり合うと、印刷の濃度は通常となる)ため、印刷の繋ぎ目が識別されてしまうことがない。また、このように重なり合うと、この第1の境界H1において、これら図柄Z1、Z2の両端部Z1a、Z2aに隙が生じてしまうこともないため、この印刷の繋ぎ目が識別されてしまうこともない。結果として、この印刷の繋ぎ目を分かり難くできる。これらのことは、第2の境界H2においても同様である。
このとき、上述したように第1の層Aにおける第1の境界H1側の両端部Z1a、Z2aと、第2の層Bにおける第2の境界H2側の両端部Z3a、Z4aとは、加飾パネル10の幅方向にズレた位置になっている。そのため、これら両境界H1、H2が重なり合うことがない。したがって、図柄Z1、Z2と図柄Z3、Z4を2層に印刷しても、この印刷の繋ぎ目を分かり難くできる。
また、木肌状の図柄Z1、Z2の重なり合う両端部Z1a、Z2aの先端側の縁は波状となっている。そのため、グラデーション状の度合いを高めることができる。したがって、印刷の繋ぎ目をより分かり難くできる。このことは、木肌状の図柄Z3、Z4の重なり合う両端部Z3a、Z4aにおいても同様である。
上述した内容は、あくまでも本発明の一実施の形態に関するものであって、本発明が上記内容に限定されることを意味するものではない。実施例では、「樹脂成形品」が「加飾パネル10」である形態を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、「樹脂成形品」は「内装部品または外装部品等の各種の樹脂部材」で構わない。
また、実施例では、「多層の図柄」が「2層A、Bに印刷される木肌状の図柄Z1、Z2と、同図柄Z3、Z4」である形態を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、「図柄」は「各種の図柄」で構わない。また、「多層」は「何層(例えば、3層、4層等)」で構わない。
10 加飾パネル(樹脂成形品)
14 印刷対象面
14a 左側の第1の印刷対象エリア
14b 右側の第1の印刷対象エリア
14c 左側の第2の印刷対象エリア
14d 右側の第2の印刷対象エリア
20 パッド
H1 第1の境界
H2 第2の境界
Z1 図柄
Z1a 端部
Z2 図柄
Z2a 端部
Z3 図柄
Z3a 端部
Z4 図柄
Z4a 端部

Claims (2)

  1. 境界を境に隣り合うように樹脂成形品の印刷対象面を少なくとも2つのエリアに区分けし、この区分けした少なくとも2つのエリアに対してパッドに転写させたインクを順に再転写して図柄を多層に印刷するパッド印刷方法であって、
    各層において、境界を境とする一方のエリアに印刷した図柄における境界側の端部と、境界を境とする他方のエリアに印刷した図柄における境界側の端部とは、互いが重なり合うように設定され、
    この重なり合う両端部は、互いの先端に向けて印刷した図柄の濃度が徐々に薄くなるグラデーション状にそれぞれ設定されており、
    各層における境界側の両端部は、樹脂成形品の幅方向にズレた位置に設定されていることを特徴とするパッド印刷方法。
  2. 請求項1に記載のパッド印刷方法であって、
    重なり合う両端部の各先端の縁は、波状に設定されていることを特徴とするパッド印刷方法。


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