JP6177010B2 - 捺印シンボル検査方法、捺印シンボル検査装置、及び電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、捺印シンボル検査方法、捺印シンボル検査装置、及び電子機器等に関する。
従来、電子機器としての電子部品には、製造元、製品名、及び製造ロット等を表すシンボル(文字、数字、各種記号)が、レーザー捺印機等により捺印される。このような捺印シンボルには、種々の要因で、欠けやにじみ、異物の付着等が生じ、正しく識別できないものが混入することがある。そのため、捺印シンボルは、外観検査によって検査され、所定の品質レベルで出荷されるようになっている。
この外観検査は、一般的に、画像処理の一種であるパターンマッチングにより行われる。パターンマッチングは、検査基準として予めマスターパターンを登録しておき、検査対象の電子部品の捺印シンボルを撮像して得られた撮像画像と上記のマスターパターンとを、例えば画素単位で照合するものである。この結果、マスターパターンと異なる文字、異なる大きさや、欠けやにじみの有無等が判別される。
このような外観検査を行う捺印シンボル検査装置は、検査対象の電子部品の捺印シンボルに対して上記のようなパターンマッチングにより照合を行い、照合結果に対応した良品判定信号を後段の振り分け処理装置に出力する。振り分け処理装置は、捺印シンボル検査装置からの良品判定信号に基づいて、検査対象の電子部品を良品、又は不良品に振り分ける。このとき、振り分け処理装置は、不良品に振り分けた電子部品に何らかのマーキング処理を施すことがある。
図15に、従来の捺印シンボル検査装置の動作例のフロー図を示す。
まず、捺印シンボル検査装置は、検査対象の電子部品の捺印シンボルを含む検査領域の画像を取得する(ステップS1)。この検査領域の画像は、捺印シンボル検査装置の内部又は外部に設けられる撮像装置により撮像される。
次に、捺印シンボル検査装置は、ステップS1において取得した画像と、予め登録されたマスターパターンとを画素単位で比較する(ステップS2)。ここで、ステップS1において取得される画像と予め登録されたマスターパターンとは、水平方向及び垂直方向にそれぞれ同一の画素数を有しているため、ステップS2により、画素単位で、一致又は不一致が判別される。そのため、ステップS2では、比較した全画素数に対する一致画素数の割合である一致率(=一致した画素数/全画素数)が求められる。
続いて、捺印シンボル検査装置は、ステップS2により求められる一致率と、予め決められた基準値α0とを比較する(ステップS3)。
一致率が基準値α0以上のとき(ステップS3:Y)、捺印シンボル検査装置は、検査対象の電子部品の捺印シンボルに対して良と判定する(ステップS4)。
これに対して、一致率が基準値α0未満のとき(ステップS3:N)、捺印シンボル検査装置は、検査対象の電子部品の捺印シンボルに対して不良と判定する(ステップS5)。
ステップS4又はステップS5の後、捺印シンボル検査装置は、一連の処理を終了する(エンド)。
図16(A)〜図16(E)に、図15の動作説明図を示す。図16(A)は、水平方向及び垂直方向がそれぞれ10画素により構成される捺印シンボルである数字「8」のマスターパターンを模式的に表す。図16(B)は、にじみがある数字「8」の捺印シンボルの一例を模式的に表す。図16(C)は、マスターパターンと図16(B)の捺印シンボルとの画素単位の比較結果を模式的に表す。図16(D)は、欠けがある数字「8」の捺印シンボルの一例を模式的に表す。図16(E)は、マスターパターンと図16(D)の捺印シンボルとの画素単位の比較結果を模式的に表す。
図16(C)は、図16(A)に示すマスターパターンと図16(B)に示す捺印シンボルの撮像画像とを画素単位で比較した結果として、不一致の画素に斜線を付して表している。図16(C)において、一致率は、80%(=一致画素数/全画素数=80/100)である。
同様に、図16(E)は、図16(A)に示すマスターパターンと図16(D)に示す捺印シンボルの撮像画像とを画素単位で比較した結果として、不一致の画素に斜線を付して表している。図16(E)において、一致率は、図16(C)と同様に80%(=80/100)である。
従って、基準値α0により、図16(B)に示すにじみがある捺印シンボルや、図16(D)に示す欠けがある捺印シンボルを有する電子部品を不良品として振り分けることができる。
以上のように、検査対象の捺印シンボルが1シンボルである例を説明したが、検査対象となる捺印シンボルが複数シンボルの場合も同様に、複数シンボルの範囲全体を1つの検査領域として設けられ、検査領域単位でパターンマッチングが行われている。
このようなパターンマッチングにより捺印シンボルを検査する手法については、種々提案されている。例えば特許文献1には、検査対象のマークの検査結果が曖昧なとき、線が跨ることが少なくなるようにマークを分割して判定処理を行う手法が開示されている。
特開平10−40380号公報
しかしながら、従来の手法では、1又は複数のシンボル単位で設けられる検査領域内で検査するため、捺印シンボルの状態によって、良と判定したい一致率と不良と判定したい一致率とに差がなくなったり、逆転現象が生じてしまったりする場合がある。この場合、良と判定すべきものを不良と判定し、或いは、不良と判定すべきものを良と判定してしまい、歩留まりの低下を招くという問題がある。
例えば、図16(B)に示す捺印シンボルにおける一致率は80%、図16(D)に示す捺印シンボルにおける一致率もまた80%であるが、基準値α0を80%に設定すると両者は良と判定され、基準値α0を81%とすると両者は不良と判定される。従って、捺印シンボルの判別が可能なため良と判定したい図16(B)に示す捺印シンボルを良品として、その判別が困難なため不良と判定したい図16(D)に示す捺印シンボルを不良品として、それぞれ振り分けることができない。
特に、レーザー捺印機による電子部品の捺印シンボルは、検査対象の電子部品の搬送状態の影響等により、かすれや、捺印時の形状変形が生じやすい状況がある。また、電子部品がモールドパッケージ化された集積回路装置の場合、その表面への傷や異物の付着、表面の粗さ等の影響も受けやすく、良と判定したい一致率と不良と判定したい一致率との逆転現象の可能性がより一層高くなる傾向にある。
また、特許文献1に開示された手法では、マッチング処理におけるマッチングの度合いの値が良品スコア未満で且つ不良品スコア以上のとき、当該検査文字の判別が難しいと判断し、分割して判定処理を行う。そのため、特許文献1に開示された手法では、検査精度を向上させるものの、検査時間が長くなってしまうという問題がある。
本発明は、以上のような技術的課題に鑑みてなされたものである。本発明の幾つかの態様によれば、検査時間を短縮しながら検査精度を向上させることが可能な捺印シンボル検査方法、捺印シンボル検査装置、及びこれらにより検査される電子機器等を提供することができる。
(1)本発明の第1の態様は、電子機器の捺印シンボルを検査する捺印シンボル検査方法が、前記捺印シンボルを含む画像を取得する画像取得ステップと、前記画像を分割した複数の分割領域のうち少なくとも2つの分割領域のそれぞれにおいて、分割領域内の分割画像と当該分割領域に対応したマスターパターンとを比較するパターン比較ステップと、前記パターン比較ステップにおける各分割領域の比較結果に基づいて前記捺印シンボルの良否判定を行う良否判定ステップとを含む。
本態様においては、電子機器の捺印シンボルの検査領域の撮像画像を複数の分割領域に分割し、そのうちの少なくとも2つの分割領域毎に画素単位で比較した結果に基づいて、電子機器の捺印シンボルの良否判定を行う。これにより、短い検査時間で、不良品の流出を防ぎ、誤った判定を大幅に低減し、安定した検査結果を維持することができる。
(2)本発明の第2の態様は、電子機器の捺印シンボルを検査する捺印シンボル検査装置が、前記捺印シンボルを含む画像を分割した複数の分割領域のうち少なくとも2つの分割領域のそれぞれにおいて、分割領域内の分割画像と当該分割領域に対応したマスターパターンとを比較するパターン比較部と、前記パターン比較部による比較結果に基づいて前記捺印シンボルの良否判定を行う良否判定部とを含む。
本態様においては、パターン比較部が、電子機器の捺印シンボルの検査領域の撮像画像を複数の分割領域に分割し、そのうちの少なくとも2つの分割領域毎に画素単位で比較する。そして、良否判定部が、パターン比較部によって比較された各分割領域の比較結果に基づいて、電子機器の捺印シンボルの良否判定を行う。これにより、短い検査時間で、不良品の流出を防ぎ、誤った判定を大幅に低減し、安定した検査結果を維持することができる。
(3)本発明の第3の態様は、電子機器が、上記記載の捺印シンボル検査方法によって前記捺印シンボルが検査される。
第1の実施形態における捺印シンボル検査システムの構成例を示す図。 第1の実施形態における捺印シンボル検査装置の構成例のブロック図。 第1の実施形態における図2の捺印シンボル検査装置の動作例のフロー図。 図4(A)〜図4(E)は、図3の動作説明図。 第2の実施形態における基準値設定部の動作説明図。 第2の実施形態における捺印シンボル検査装置の動作例のフロー図。 第3の実施形態における捺印シンボル検査装置の構成例のブロック図。 第3の実施形態の動作説明図。 第3の実施形態における捺印シンボル検査装置の動作例のフロー図。 図10(A)〜図10(E)は、第4の実施形態の動作説明図。 図11(A)〜図11(E)は、第5の実施形態の動作説明図。 第6の実施形態の動作説明図。 第7の実施形態における捺印シンボル検査装置の動作例のフロー図。 図14(A)〜図14(E)は、図13の動作説明図。 従来の捺印シンボル検査装置の動作例のフロー図。 図16(A)〜図16(E)は、図15の動作説明図。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成のすべてが本発明の課題を解決するために必須の構成要件であるとは限らない。
1. 第1の実施形態
〔捺印シンボル検査システム〕
図1に、本発明の第1の実施形態における捺印シンボル検査システムの構成例を示す。図1の捺印シンボル検査システムは、電子機器としての電子部品に捺印されたシンボルを検査し、検査結果に応じて電子部品を良品又は不良品に振り分ける。
捺印シンボル検査システム10は、撮像手段(撮像部)としての撮像カメラ20と、捺印シンボル検査装置100と、振り分け処理装置30とを備えている。撮像カメラ20は、捺印シンボル検査装置100に接続され、撮像カメラ20により撮像された検査対象の電子部品40の捺印シンボルを撮像領域とした撮像画像の画像データ(撮像データ)を捺印シンボル検査装置100に供給する。捺印シンボル検査装置100は、振り分け処理装置30に接続され、捺印シンボル検査装置100の検査結果に対応した良否判定信号を、振り分け処理装置30に供給する。振り分け処理装置30は、良否判定信号に応じて、検査対象の電子部品40を良品又は不良品に振り分ける処理を行う。
このような構成を有する捺印シンボル検査システム10は、所定の検査経路を流れる電子部品40の捺印シンボルを検査して良否判定を実施し、良品と判定された電子部品と不良品と判定された電子部品とを振り分ける。このとき、撮像カメラ20が、検査対象の電子部品40の捺印シンボルを含む領域を撮像して撮像画像の画像データを生成し、該画像データを捺印シンボル検査装置100に出力する。捺印シンボル検査装置100は、撮像画像を複数の分割領域に分割して、分割領域毎に、検査基準として予め登録されたマスターパターンと、撮像画像とを画素単位で比較し、分割領域毎の一致率に基づいて、良否判定を実施する。捺印シンボル検査装置100による良否判定結果は、検査結果として、これに対応する良否判定信号により、振り分け処理装置30に出力される。振り分け処理装置30は、例えば、良否判定信号に応じて、良品として判定された電子部品40を検査経路に残して次の工程に送る処理を行い、不良品として判定された電子部品40を検査経路から除外する処理を行う。
〔捺印シンボル検査装置〕
図2に、捺印シンボル検査装置100の構成例のブロック図を示す。
捺印シンボル検査装置100は、画像取得部110と、マスターパターン登録部120と、マスターパターン記憶部130と、パターン比較部140と、分割数設定部150と、良否判定部160と、基準値設定部170とを備えている。
画像取得部110は、撮像カメラ20により検査対象の捺印シンボルを含む撮像領域が撮像された撮像画像の画像データを取得する。以下では、1シンボルを含む撮像領域の撮像画像の画像データを取得する例を説明するが、複数シンボルを含む撮像領域の撮像画像の画像データを取得してもよい。
マスターパターン登録部120は、検査基準としてのマスターパターンをマスターパターン記憶部130に登録する。例えば、操作者が、図示しない入力手段を介して、ロット毎に検査基準として選択された捺印シンボルの撮像画像をマスターパターンとして登録処理する。
マスターパターン記憶部130は、マスターパターン登録部120によって登録されたマスターパターンを記憶する。
パターン比較部140は、画像取得部110によって取得された検査対象の捺印シンボルの撮像画像を複数の分割領域に分割し、分割領域毎に、画素単位で、分割領域内の画素と、分割領域内の画素位置に対応したマスターパターンの画素位置の画素とを比較する。即ち、パターン比較部140は、分割領域内の画像(分割画像)と、当該分割領域に対応したマスターパターンとを比較する。具体的には、パターン比較部140は、分割領域内の画素毎に、所定レベル以上の輝度値を有する画素が、対応するマスターパターンの画素位置に存在するか否かを判別することで、各画素の一致又は不一致を決定することができる。パターン比較部140は、分割領域毎に、一致率(=分割領域内の一致画素数/分割領域内の全画素数)に対応した比較結果信号を生成する。パターン比較部140により生成された各分割領域の比較結果信号は、良否判定部160に出力される。
なお、撮像画像の分割数が3以上のとき、パターン比較部140は、撮像画像を分割した複数の分割領域のうち少なくとも2つの分割領域についてマスターパターンと比較することもできる。
分割数設定部150は、パターン比較部140による撮像画像の分割数をパターン比較部140に設定する。分割数設定部150において設定された分割数を指定する制御信号は、パターン比較部140に出力される。例えば、操作者が、図示しない入力手段を介して、分割数を分割数設定部150に指定する。この分割数が大きいほど検査精度を向上できる一方、検査時間が長くなる。そのため、操作者は、検査対象の捺印シンボルの状態を見て、検査精度と検査時間との関係を考慮して、分割数を指定することが望ましい。
良否判定部160は、分割領域毎に、パターン比較部140からの比較結果信号と、分割領域に対応した基準値とを比較し、良否判定を行う。第1の実施形態では、良否判定部160は、全分割領域の一致率が基準値以上のとき良と判定し、全分割領域の一致率のうち少なくとも1つの分割領域の一致率が基準値未満のとき、不良と判定する。良否判定部160による良否判定結果に対応した良否判定信号は、後段の振り分け処理装置30に出力される。
基準値設定部170は、良否判定部160において比較結果信号と比較される基準値を良否判定部160に設定する。第1の実施形態では、基準値設定部170は、全分割領域について共通の基準値α1を設定する。基準値設定部170において設定された基準値を指定する制御信号は、良否判定部160に出力される。例えば、操作者が、図示しない入力手段を介して、基準値を基準値設定部170に指定する。この基準値によって、検査の歩留まり率が変化するため、操作者は、検査対象の捺印シンボルの状態を見て、検査の歩留まり率と捺印シンボルの品質との関係を考慮して、基準値を指定することが望ましい。
捺印シンボル検査装置100は、中央演算処理装置(Central Processing Unit:以下、CPU)、読み出し専用メモリー(Read Only Memory:以下、ROM)又はランダムアクセスメモリー(RandomAccess Memory:以下、RAM)を有している。ROM又はRAMには、以下のフローの各ステップに対応したプログラムが格納されている。捺印シンボル検査装置100を構成する各部の機能は、ROM又はRAMに格納されたプログラムを読み込んだCPUが、該プログラムに対応した処理を実行することで実現される。
図3に、図2の捺印シンボル検査装置100の動作例のフロー図を示す。図3の動作をソフトウェアで実現する場合、ROM又はRAMに図3に示す処理を実現するプログラムが格納される。
まず、捺印シンボル検査装置100は、検査対象の電子部品の捺印シンボルを含む検査領域の画像を取得する(ステップS11、画像取得ステップ)。この検査領域の画像は、撮像カメラ20により撮像される。
次に、捺印シンボル検査装置100は、ステップS11において取得した画像を、分割数設定部150において設定された分割数に分割する(ステップS12)。ここでは、分割数が「2」で、撮像画像を上下に(水平方向に)等面積で2分割するものとする。
続いて、捺印シンボル検査装置100は、パターン比較部140において、分割領域毎に、マスターパターン記憶部130に記憶されたマスターパターンと画素単位で比較する(ステップS13、パターン比較ステップ)。パターン比較部140は、分割領域毎に一致率を求める。
続いて、捺印シンボル検査装置100は、良否判定部160において、分割領域毎に、ステップS13により求められる一致率と、予め決められた基準値α1とを比較する(ステップS14、ステップS15)。ステップS14及びステップS15は、良否判定ステップに対応する。
即ち、良否判定部160は、上の分割領域の一致率が基準値α1以上であるか否かを判別する(ステップS14)。上の分割領域の一致率が基準値α1以上であると判別されたとき(ステップS14:Y)、良否判定部160は、下の分割領域の一致率が基準値α1以上であるか否かを判別する(ステップS15)。下の分割領域の一致率が基準値α1以上であると判別されたとき(ステップS15:Y)、良否判定部160は、検査対象の捺印シンボルを良と判定し(ステップS16)、一連の処理を終了する(エンド)。
上の分割領域の一致率が基準値α1未満であると判別されたとき(ステップS14:N)、又は下の分割領域の一致率が基準値α1未満であると判別されたとき(ステップS15:N)、良否判定部160は、検査対象の捺印シンボルを不良と判定し(ステップS17)、一連の処理を終了する(エンド)。
図4(A)〜図4(E)に、図3の動作説明図を示す。図4(A)は、水平方向及び垂直方向がそれぞれ10画素により構成される捺印シンボルである数字「8」を上下の分割領域MP1,MP2に分割したときのマスターパターンを模式的に表す。図4(B)は、上下の分割領域AR1,AR2に分割したときのにじみがある数字「8」の捺印シンボルの一例を模式的に表す。図4(C)は、マスターパターンと図4(B)の捺印シンボルとの画素単位の比較結果を模式的に表す。図4(D)は、上下の分割領域AR1,AR2に分割したときの欠けがある数字「8」の捺印シンボルの一例を模式的に表す。図4(E)は、マスターパターンと図4(D)の捺印シンボルとの画素単位の比較結果を模式的に表す。マスターパターンの分割領域MP1は、撮像画像の分割領域AR1に対応した領域であり、マスターパターンの分割領域MP2は、撮像画像の分割領域AR2に対応した領域である。
図4(C)は、図4(A)に示すマスターパターンと図4(B)に示す捺印シンボルの撮像画像とを分割領域毎に画素単位で比較した結果として、不一致の画素に斜線を付して表している。分割領域AR1,AR2ともに一致率は、80%(=分割領域内の一致画素数/分割領域内の全画素数=40/50)である。
同様に、図4(E)は、図4(A)に示すマスターパターンと図4(D)に示す捺印シンボルの撮像画像とを分割領域毎に画素単位で比較した結果として、不一致の画素に斜線を付して表している。分割領域AR1の一致率は、60%(=30/50)であり、分割領域AR2の一致率は、100%(=50/50)である。
従って、基準値α1より、図4(B)に示すにじみがある捺印シンボルや、図4(D)に示す欠けがある捺印シンボルを有する電子部品を不良品として振り分けることができる。具体的には、基準値α1を80%と設定すると、図4(C)の比較結果は、良と判定され、図4(E)の比較結果は、不良と判定される。従って、捺印シンボルの判別が可能なため良と判定したい図4(B)に示す捺印シンボルを良品として、その判別が困難なため不良と判定したい図4(D)に示す捺印シンボルを不良品として、それぞれ振り分けることができるようになる。なお、この場合、基準値α1を、0.6<α1<0.8とすることで、同様の振り分けが可能となる。
以上説明したように、第1の実施形態によれば、検査領域の撮像画像を複数の分割領域に分割して分割領域毎に画素単位で比較し、全分割領域の一致率が基準値α1以上になったときに良と判定するようにしたので、短い検査時間で不良品の流出を防ぐことができる。また、誤った判定を大幅に低減し、安定した検査結果を維持することができる。
2. 第2の実施形態
第1の実施形態では、全分割領域で共通の基準値を用いて良否判定を行っていたが、本発明に係る実施形態は、これに限定されるものではない。第2の実施形態では、分割領域毎に異なる基準値を設定して良否判定を行う。
第2の実施形態における捺印シンボル検査装置の構成は、第1の実施形態と同様であるため、図示及び説明を省略する。第2の実施形態における捺印シンボル検査装置が第1の実施形態における捺印シンボル検査装置と異なる点は、基準値設定部が、分割領域毎に異なる基準値を良否判定部に設定する点である。
図5に、第2の実施形態における基準値設定部の動作説明図を示す。図5は、図4(A)〜図4(E)で説明したように、捺印シンボルの撮像画像を2つの分割領域AR1,AR2に分割したときの基準値設定部の動作説明図を表す。
第2の実施形態における基準値設定部は、図5に示す通り、上の分割領域AR1に対して基準値α2、下の分割領域AR2に対して基準値α2を設定する。
図6に、第2の実施形態における捺印シンボル検査装置の動作例のフロー図を示す。図6の動作をソフトウェアで実現する場合、ROM又はRAMに図6に示す処理を実現するプログラムが格納される。
まず、第2の実施形態の捺印シンボル検査装置は、検査対象の電子部品の捺印シンボルを含む検査領域の画像を取得する(ステップS21)。この検査領域の画像は、撮像カメラ20により撮像される。
次に、第2の実施形態の捺印シンボル検査装置は、ステップS21において取得した画像を、分割数設定部において設定された分割数に分割する(ステップS22)。
続いて、第2の実施形態の捺印シンボル検査装置は、パターン比較部において、分割領域毎に、マスターパターン記憶部に記憶されたマスターパターンと画素単位で比較する(ステップS23)。パターン比較部は、分割領域毎に一致率を求める。
続いて、第2の実施形態の捺印シンボル検査装置は、良否判定部において、分割領域毎に、ステップS23により求められる一致率と、基準値α2,α2とを比較する(ステップS24、ステップS25)。
即ち、良否判定部は、上の分割領域の一致率が基準値α2以上であるか否かを判別する(ステップS24)。上の分割領域の一致率が基準値α2以上であると判別されたとき(ステップS24:Y)、良否判定部は、下の分割領域の一致率が基準値α2以上であるか否かを判別する(ステップS25)。下の分割領域の一致率が基準値α2以上であると判別されたとき(ステップS25:Y)、良否判定部は、検査対象の捺印シンボルを良と判定し(ステップS26)、一連の処理を終了する(エンド)。
上の分割領域の一致率が基準値α2未満であると判別されたとき(ステップS24:N)、又は下の分割領域の一致率が基準値α2未満であると判別されたとき(ステップS25:N)、良否判定部は、検査対象の捺印シンボルを不良と判定し(ステップS27)、一連の処理を終了する(エンド)。
第2の実施形態によれば、分割領域毎に設定可能な基準値を用いて、全分割領域の一致率が基準値以上になったときに良と判定するようにしたので、第1の実施形態と比べて、検査精度をより一層向上させることが可能となる。なお、検査対象の電子部品の捺印シンボルに応じて、基準値を設定するようにしてもよい。
3. 第3の実施形態
第1の実施形態又は第2の実施形態では、各分割領域における比較結果を同じ重み付けで扱っていたが、本発明に係る実施形態は、これに限定されるものではない。第3の実施形態では、分割領域に応じて比較結果に重み付けした評価値に基づいて良否判定を行う。
図7に、第3の実施形態における捺印シンボル検査装置の構成例のブロック図を示す。図7において、図2と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
第3の実施形態における捺印シンボル検査装置100bは、画像取得部110と、マスターパターン登録部120と、マスターパターン記憶部130と、パターン比較部140と、分割数設定部150と、良否判定部160bと、基準値設定部170bとを備えている。更に、捺印シンボル検査装置100bは、評価値算出部180bと、係数設定部190bとを備えている。
評価値算出部180bは、パターン比較部140において求められた分割領域毎の一致率を重み付けした評価値を算出する。具体的には、パターン比較部140において、分割領域AR1の一致率P1、分割領域AR2の一致率P2が求められたものとする。このとき、評価値算出部180bは、分割領域AR1,AR2に対応した係数k1,k2と、一致率P1,P2を用いて、例えば、下記の式に従って、評価値Hを算出する。
H=k1×P1+k2×P2 ・・・(1)
係数設定部190bは、分割領域に対応した係数を評価値算出部180bに設定する。係数設定部190bにおいて設定された係数を指定する制御信号は、評価値算出部180bに出力される。例えば、操作者が、図示しない入力手段を介して、係数を係数設定部190bに指定する。
良否判定部160bは、評価値算出部180bによって算出された評価値Hと、基準値設定部170bによって設定された基準値とを比較して、良否判定を行う。
基準値設定部170bは、良否判定部160bにおいて評価値と比較される基準値を良否判定部160bに設定する。基準値設定部170bにおいて設定された基準値を指定する制御信号は、良否判定部160bに出力される。例えば、操作者が、図示しない入力手段を介して、基準値を基準値設定部170bに指定する。この基準値によって、検査の歩留まり率が変化するため、操作者は、検査対象の捺印シンボルの状態を見て、検査の歩留まり率と捺印シンボルの品質との関係を考慮して、基準値を指定することが望ましい。
図8に、第3の実施形態の動作説明図を示す。図8は、水平方向及び垂直方向がそれぞれ10画素により構成される捺印シンボルである数字「7」を上下の分割領域MP1,MP2に分割したときのマスターパターンを模式的に表す。
図8に示すように、上の分割領域MP1に存在する画素数は下の分割領域MP2に存在する画素数より多いため、上の分割領域MP1の一致率をより重視した方がよい場合がある。そこで、例えば、上の分割領域MP1に対する係数k1の値を、下の分割領域MP2に対する係数k2の値より大きく設定することで、評価値Hは、上の分割領域MP1を用いて比較された結果に対応した一致率の方が、反映され易くなる。
図9に、第3の実施形態における捺印シンボル検査装置100bの動作例のフロー図を示す。図9の動作をソフトウェアで実現する場合、ROM又はRAMに図9に示す処理を実現するプログラムが格納される。
まず、捺印シンボル検査装置100bは、検査対象の電子部品の捺印シンボルを含む検査領域の画像を取得する(ステップS31)。この検査領域の画像は、撮像カメラ20により撮像される。
次に、捺印シンボル検査装置100bは、ステップS31において取得した画像を、分割数設定部150において設定された分割数に分割する(ステップS32)。
続いて、捺印シンボル検査装置100bは、パターン比較部140において、分割領域毎に、マスターパターン記憶部に記憶されたマスターパターンと画素単位で比較する(ステップS33)。パターン比較部140は、分割領域毎に一致率を求める。
続いて、捺印シンボル検査装置100bは、評価値算出部180bにおいて、上記の式(1)に従って評価値Hを算出する(ステップS34)。
そして、捺印シンボル検査装置100bは、良否判定部160bにおいて、評価値Hと、基準値設定部170bにより設定された基準値α3とを比較する(ステップS35)。
即ち、良否判定部160bは、評価値Hが基準値α3以上であるか否かを判別する(ステップS35)。評価値Hが基準値α3以上であると判別されたとき(ステップS35:Y)、良否判定部160bは、検査対象の捺印シンボルを良と判定し(ステップS36)、一連の処理を終了する(エンド)。
一方、評価値Hが基準値α3未満であると判別されたとき(ステップS35:N)、良否判定部160bは、検査対象の捺印シンボルを不良と判定し(ステップS37)、一連の処理を終了する(エンド)。
第3の実施形態によれば、多少のにじみや欠けがある場合でも十分に判別可能な捺印シンボルを無駄に不良と判定することなく、検査歩留まりをより一層向上させることができるようになる。なお、検査対象の電子部品の捺印シンボルに応じて、一致率に重み付けを行って良否判定を行うようにしてもよい。
4. 第4の実施形態
第1の実施形態〜第3の実施形態では、撮像画像を上下に2つに分割する例を説明したが、本発明に係る実施形態は、これに限定されるものではない。第4の実施形態では、撮像画像を左右に(垂直方向に)2つに分割するものとする。第4の実施形態における捺印シンボル検査装置の動作は、第1の実施形態と同様である。
図10(A)〜図10(E)に、第4の実施形態の動作説明図を示す。図10(A)は、水平方向及び垂直方向がそれぞれ10画素により構成される捺印シンボルである数字「8」を左右の分割領域MP1,MP2に分割したときのマスターパターンを模式的に表す。図10(B)は、左右の分割領域AR1,AR2に分割したときのにじみがある数字「8」の捺印シンボルの一例を模式的に表す。図10(C)は、マスターパターンと図10(B)の捺印シンボルとの画素単位の比較結果を模式的に表す。図10(D)は、左右の分割領域AR1,AR2に分割したときの欠けがある数字「8」の捺印シンボルの一例を模式的に表す。図10(E)は、マスターパターンと図10(D)の捺印シンボルとの画素単位の比較結果を模式的に表す。
図10(C)は、図10(A)に示すマスターパターンと図10(B)に示す捺印シンボルの撮像画像とを分割領域毎に画素単位で比較した結果として、不一致の画素に斜線を付して表している。分割領域AR1の一致率は、80%(=40/50)であり、分割領域AR2の一致率は、80%(=40/50)である。
同様に、図10(E)は、図10(A)に示すマスターパターンと図10(D)に示す捺印シンボルの撮像画像とを分割領域毎に画素単位で比較した結果として、不一致の画素に斜線を付して表している。分割領域AR1の一致率は、84%(=42/50)であり、分割領域AR2の一致率は、76%(=38/50)である。
従って、第4の実施形態でも、基準値α1より、図10(B)に示すにじみがある捺印シンボルや、図10(D)に示す欠けがある捺印シンボルを有する電子部品を不良品として振り分けることができる。具体的には、基準値α1を80%と設定すると、図10(C)の比較結果は、良と判定され、図10(E)の比較結果は、不良と判定される。従って、捺印シンボルの判別が可能なため良と判定したい図10(B)に示す捺印シンボルを良品として、その判別が困難なため不良と判定したい図10(D)に示す捺印シンボルを不良品として、それぞれ振り分けることができるようになる。なお、この場合、基準値α1を、0.76<α1<0.8とすることで、同様の振り分けが可能となる。
以上説明したように、第4の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、検査対象の電子部品の捺印シンボルに応じて、分割の仕方を変更するようにしてもよい。
5. 第5の実施形態
第1の実施形態〜第4の実施形態では、撮像画像を2つの等面積の領域に分割する例を説明したが、本発明に係る実施形態は、これに限定されるものではない。第5の実施形態では、撮像画像を2つの非等面積の領域に分割するものとする。第5の実施形態における捺印シンボル検査装置の動作は、第1の実施形態と同様である。
図11(A)〜図11(E)に、第5の実施形態の動作説明図を示す。図11(A)は、水平方向及び垂直方向がそれぞれ10画素により構成される捺印シンボルである数字「8」を上下の分割領域MP1,MP2に分割したときのマスターパターンを模式的に表す。図11(B)は、上下の分割領域AR1,AR2に分割したときのにじみがある数字「8」の捺印シンボルの一例を模式的に表す。図11(C)は、マスターパターンと図11(B)の捺印シンボルとの画素単位の比較結果を模式的に表す。図11(D)は、上下の分割領域AR1,AR2に分割したときの欠けがある数字「8」の捺印シンボルの一例を模式的に表す。図11(E)は、マスターパターンと図11(D)の捺印シンボルとの画素単位の比較結果を模式的に表す。
図11(C)は、図11(A)に示すマスターパターンと図11(B)に示す捺印シンボルの撮像画像とを分割領域毎に画素単位で比較した結果として、不一致の画素に斜線を付して表している。分割領域AR1の一致率は、約73.3%(=22/30)であり、分割領域AR2の一致率は、約82.9%(=58/70)である。
同様に、図11(E)は、図11(A)に示すマスターパターンと図11(D)に示す捺印シンボルの撮像画像とを分割領域毎に画素単位で比較した結果として、不一致の画素に斜線を付して表している。分割領域AR1の一致率は、約46.7%(=14/30)であり、分割領域AR2の一致率は、約94.3%(=66/70)である。
従って、基準値α4より、図11(B)に示すにじみがある捺印シンボルや、図11(D)に示す欠けがある捺印シンボルを有する電子部品を不良品として振り分けることができる。具体的には、基準値α4を70%と設定すると、図11(C)の比較結果は、良と判定され、図11(E)の比較結果は、不良と判定される。従って、捺印シンボルの判別が可能なため良と判定したい図11(B)に示す捺印シンボルを良品として、その判別が困難なため不良と判定したい図11(D)に示す捺印シンボルを不良品として、それぞれ振り分けることができるようになる。なお、この場合、基準値α4を、(14/30)<α4<(22/30)とすることで、同様の振り分けが可能となる。
以上説明したように、第5の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、検査対象の電子部品の捺印シンボルに応じて、撮像画像を、等分又は非等分に分割するようにしてもよい。
6. 第6の実施形態
第1の実施形態〜第5の実施形態では、分割領域内の全画素が1つの領域内に配置される例を説明したが、本発明に係る実施形態は、これに限定されるものではない。第6の実施形態では、分割領域内の画素が、互いに分離した複数の領域に分かれて配置されている。第6の実施形態における捺印シンボル検査装置の動作は、第1の実施形態と同様である。
図12に、第6の実施形態の動作説明図を示す。図12は、水平方向及び垂直方向がそれぞれ10画素により構成される捺印シンボルである数字「8」を分割領域MP1,MP2に分割したときのマスターパターンを模式的に表す。
この場合でも、検査領域を複数の分割領域に分割し、分割領域毎に画素単位で比較し、全分割領域の一致率が基準値以上になったときに良と判定することで、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、検査対象の電子部品の捺印シンボルに応じて、第6の実施形態のように分割するようにしてもよい。
7. 第7の実施形態
第1の実施形態〜第6の実施形態では、撮像画像を2つの領域に分割していたが、本発明に係る実施形態は、撮像画像の分割数に限定されるものではない。第7の実施形態では、撮像画像を3つの領域に分割するものとする。
第7の実施形態における捺印シンボル検査装置の構成は、第1の実施形態と同様であるため、図示及び説明を省略する。第7の実施形態における捺印シンボル検査装置が第1の実施形態における捺印シンボル検査装置と異なる点は、良否判定部が3つの分割領域の一致率に基づいて良否判定を行う点である。
図13に、第7の実施形態における捺印シンボル検査装置の動作例のフロー図を示す。図13の動作をソフトウェアで実現する場合、ROM又はRAMに図13に示す処理を実現するプログラムが格納される。
まず、第7の実施形態の捺印シンボル検査装置は、検査対象の電子部品の捺印シンボルを含む検査領域の画像を取得する(ステップS41)。この検査領域の画像は、撮像カメラ20により撮像される。
次に、第7の実施形態の捺印シンボル検査装置は、ステップS41において取得した画像を、分割数設定部において設定された分割数に分割する(ステップS42)。ここでは、分割数が「3」で、撮像画像を上下に3分割するものとする。
続いて、第7の実施形態の捺印シンボル検査装置は、パターン比較部において、分割領域毎に、マスターパターン記憶部に記憶されたマスターパターンと画素単位で比較する(ステップS43)。パターン比較部は、分割領域毎に一致率を求める。
続いて、第7の実施形態の捺印シンボル検査装置は、良否判定部において、分割領域毎に、ステップS43により求められる一致率と、基準値α5,α5,α5とを比較する(ステップS44、ステップS45、ステップS46)。ステップS44、ステップS45、及びステップS46は、良否判定ステップに対応する。
即ち、良否判定部は、上の分割領域AR1の一致率が基準値α5以上であるか否かを判別する(ステップS44)。上の分割領域AR1の一致率が基準値α5以上であると判別されたとき(ステップS44:Y)、良否判定部は、中間の分割領域AR2の一致率が基準値α5以上であるか否かを判別する(ステップS45)。中間の分割領域AR2の一致率が基準値α5以上であると判別されたとき(ステップS45:Y)、良否判定部は、下の分割領域AR3の一致率が基準値α5以上であるか否かを判別する(ステップS46)。下の分割領域AR3の一致率が基準値α5以上であると判別されたとき(ステップS46:Y)、良否判定部は、検査対象の捺印シンボルを良と判定し(ステップS47)、一連の処理を終了する(エンド)。
上の分割領域AR1の一致率が基準値α5未満であると判別されたとき(ステップS44:N)、中間の分割領域AR2の一致率が基準値α5未満であると判別されたとき(ステップS45:N)、又は下の分割領域AR3の一致率が基準値α5未満であると判別されたとき(ステップS46:N)、良否判定部は、検査対象の捺印シンボルを不良と判定し(ステップS48)、一連の処理を終了する(エンド)。
図14(A)〜図14(E)に、図13の動作説明図を示す。図14(A)は、水平方向及び垂直方向がそれぞれ10画素により構成される捺印シンボルである数字「8」を分割領域MP1,MP2,MP3に分割したときのマスターパターンを模式的に表す。図14(B)は、分割領域AR1,AR2,AR3に分割したときのにじみがある数字「8」の捺印シンボルの一例を模式的に表す。図14(C)は、マスターパターンと図14(B)の捺印シンボルとの画素単位の比較結果を模式的に表す。図14(D)は、分割領域AR1,AR2,AR3に分割したときの欠けがある数字「8」の捺印シンボルの一例を模式的に表す。図14(E)は、マスターパターンと図14(D)の捺印シンボルとの画素単位の比較結果を模式的に表す。なお、以下では、説明の便宜上、α5=α5=α5=α5とする。
図14(C)は、図14(A)に示すマスターパターンと図14(B)に示す捺印シンボルの撮像画像とを分割領域毎に画素単位で比較した結果として、不一致の画素に斜線を付して表している。分割領域AR1の一致率は、約73.3%(=22/30)であり、分割領域AR2の一致率は、90%(=36/40)であり、分割領域AR3の一致率は、約73.3%(=22/30)である。
同様に、図14(E)は、図14(A)に示すマスターパターンと図14(D)に示す捺印シンボルの撮像画像とを分割領域毎に画素単位で比較した結果として、不一致の画素に斜線を付して表している。分割領域AR1の一致率は、約46.7%(=14/30)であり、分割領域AR2の一致率は、90%(=36/40)であり、分割領域AR3の一致率は、100%(=30/30)である。
従って、基準値α5より、図14(B)に示すにじみがある捺印シンボルや、図14(D)に示す欠けがある捺印シンボルを有する電子部品を不良品として振り分けることができる。具体的には、基準値α5を70%と設定すると、図14(C)の比較結果は、良と判定され、図14(E)の比較結果は、不良と判定される。従って、捺印シンボルの判別が可能なため良と判定したい図14(B)に示す捺印シンボルを良品として、その判別が困難なため不良と判定したい図14(D)に示す捺印シンボルを不良品として、それぞれ振り分けることができるようになる。なお、この場合、基準値α5を、(14/30)<α5<(22/30)とすることで、同様の振り分けが可能となる。
以上説明したように、第7の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、検査対象の電子部品の捺印シンボルに応じて、分割数を変更するようにしてもよい。
また、撮像画像の分割数が3以上のとき、パターン比較部140は、撮像画像を分割した複数の分割領域のうち少なくとも2つの分割領域についてマスターパターンと比較することができる。このとき、良否判定部160は、パターン比較部140において比較された各分割領域の一致率に基づいて良否判定を行う。このように、撮像画像を分割することにより得られた複数の分割領域のすべてにおいて、マスターパターンとの比較を行う必要がなく、検査対象の電子部品の捺印シンボルに応じて、検査する分割領域や分割領域数を異ならせてもよい。
以上、本発明に係る捺印シンボル検査方法、捺印シンボル検査装置、及び電子機器等を上記の実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、次のような変形も可能である。
(1)上記の実施形態において、電子部品に捺印されたシンボルを検査する例を説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明に係る捺印シンボル検査装置は、電子機器(電子装置)に捺印されたシンボルを検査することができる。なお、本発明に係る捺印シンボル検査装置の検査対象のシンボルが捺印される電子機器としては、電子部品や、電子ユニット等がある。電子部品としては、ダイオード、パワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、サイダック、サージアブソーバー、パワーチェナー、パワーIC(Integrated Circuit)等の半導体素子や回路素子、集積回路装置がある。また、電子ユニットとしては、DC/DCコンバーター、AC/DCコンバーター、DC/ACコンバーター、その他システム周辺機器、各種車両に搭載する電装製品等がある。
(2)第4の実施形態〜第7の実施形態において、第2の実施形態と同様に、分割領域毎に基準値を異ならせてもよい。
(3)上記の実施形態において、製造ロット毎やレーザー捺印機毎に、マスターパターンを登録し直すことにより、製造ロット毎のばらつきや、レーザー捺印機毎のばらつきを吸収し、検査精度を向上させることができる。
(4)上記の実施形態では、1シンボル毎に検査する例を説明したが、検査領域が複数の捺印シンボルを含む場合も同様である。
(5)上記の実施形態において、本発明を捺印シンボル検査方法、捺印シンボル検査装置、及び電子機器等として説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、本発明に係る捺印シンボル検査方法の処理手順が記述されたプログラム、このプログラムが記録された記録媒体であってもよい。
10…捺印シンボル検査システム、 20…撮像カメラ、 30…振り分け処理装置、
40…電子部品、 100,100b…捺印シンボル検査装置、
110…画像取得部、 120…マスターパターン登録部、
130…マスターパターン記憶部、 140…パターン比較部、
150…分割数設定部、 160,160b…良否判定部、
170,170b…基準値設定部、 180b…評価値算出部、 190b…係数設定部

Claims (11)

  1. 電子機器の捺印シンボルを検査する捺印シンボル検査方法であって、
    前記捺印シンボルを含む画像を取得する画像取得ステップと、
    前記画像を分割した複数の分割領域のうち少なくとも2つの分割領域のそれぞれにおいて、分割領域内の分割画像と当該分割領域に対応したマスターパターンとを比較するパターン比較ステップと、
    前記パターン比較ステップにおける各分割領域の比較結果に基づいて前記捺印シンボルの良否判定を行う良否判定ステップとを含み、
    前記分割領域内の分割画像が有する画素数と、当該分割領域に対応した前記マスターパターンが有する画素数と、は同一であり、
    前記パターン比較ステップは、
    各分割領域内の分割画像と前記マスターパターンとの間において、当該分割領域内の画素毎に、所定レベル以上の輝度値を有する画素が、対応する前記マスターパターンの画素位置に存在するか否かを判別することによって、各画素の一致又は不一致を決定し、
    前記良否判定ステップは、
    分割領域毎に設定される基準値を基準として、各分割領域内の分割画像と前記マスターパターンとの一致率に基づいて、前記捺印シンボルの良否判定を行うことを特徴とする捺印シンボル検査方法。
  2. 前記良否判定ステップは、
    各分割領域に共通の基準値を基準として、各分割領域内の分割画像と前記マスターパターンとの一致率に基づいて、前記捺印シンボルの良否判定を行うことを特徴とする請求項1に記載の捺印シンボル検査方法。
  3. 前記良否判定ステップは、
    各分割領域内の分割画像と前記マスターパターンとの一致率を重み付けすることにより得られた結果に基づいて、前記捺印シンボルの良否判定を行うことを特徴とする請求項1に記載の捺印シンボル検査方法。
  4. 前記複数の分割領域を構成する各分割領域は、等面積であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の捺印シンボル検査方法。
  5. 前記複数の分割領域は、少なくとも2種類の面積を有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の捺印シンボル検査方法。
  6. 前記画像は、検査対象の前記捺印シンボルに応じて等分又は非等分の複数の分割領域に分割されることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の捺印シンボル検査方法。
  7. 前記複数の分割領域は、前記画像の垂直方向に分割された領域であること特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の捺印シンボル検査方法。
  8. 前記複数の分割領域は、前記画像の水平方向に分割された領域であること特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の捺印シンボル検査方法。
  9. 電子機器の捺印シンボルを検査する捺印シンボル検査装置であって、
    前記捺印シンボルを含む画像を分割した複数の分割領域のうち少なくとも2つの分割領域のそれぞれにおいて、分割領域内の分割画像と当該分割領域に対応したマスターパターンとを比較するパターン比較部と、
    前記パターン比較部による比較結果に基づいて前記捺印シンボルの良否判定を行う良否判定部とを含み、
    前記分割領域内の分割画像が有する画素数と、当該分割領域に対応した前記マスターパターンが有する画素数と、は同一であり、
    前記パターン比較部は、
    各分割領域内の分割画像と前記マスターパターンとの間において、当該分割領域内の画素毎に、所定レベル以上の輝度値を有する画素が、対応する前記マスターパターンの画素位置に存在するか否かを判別することによって、各画素の一致又は不一致を決定するものであり、
    前記良否判定部は、
    分割領域毎に設定される基準値を基準として、各分割領域内の分割画像と前記マスターパターンとの一致率に基づいて、前記捺印シンボルの良否判定を行うものであることを特徴とする捺印シンボル検査装置。
  10. 前記画像を前記複数の分割領域に分割する分割数に対応した情報が設定される分割数設定部を含み、
    前記パターン比較部は、
    前記分割数設定部に設定された前記分割数に対応した情報に基づいて、前記画像を分割することを特徴とする請求項に記載の捺印シンボル検査装置。
  11. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の捺印シンボル検査方法によって前記捺印シンボルが検査されることを特徴とする電子機器。
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