JP5249855B2 - 電子部品の端子位置検出方法、および電子部品の端子位置検出システム - Google Patents

電子部品の端子位置検出方法、および電子部品の端子位置検出システム Download PDF

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Description

本発明は、表面実装型の電子部品について端子を含む画像を撮像装置により撮像し、撮像装置で得られた画像に含まれる情報を画像処理装置で抽出することにより、画像から端子の位置を求める電子部品の端子位置検出方法、および電子部品の端子位置検出システムに関するものである。
一般に、表面実装型の電子部品では、端子が変形していたり異物が付着していたりすると、端子が実装面から浮き上がって良好な接続状態が得られず、製品不良の一因になる。そこで、従来から、端子の位置を検出する技術が種々提案されており、非接触で端子の位置を検出する技術としては、端子の画像を撮像装置により撮像し、撮像した画像に含まれる情報を用いて端子の位置を検出して、端子配列における平坦度を検査することが考えられている。
例えば、電子部品の端子群から端子を1つ1つ順次撮像、または端子群全体を撮像し、撮像したデータを2値化処理することによって、各端子の位置関係を検出し、端子配列における平坦度を評価する方法がある。しかし、2値化によって濃度差を強調するだけでは端子の先端面のエッジを精度よく検出することができず、結果的に端子の位置を検出することができなかった。
そこで、端子の先端面を撮像して濃淡画像を生成し、この端子先端面の濃淡画像から、端子の各側縁(左右のエッジ)に相当する微分方向値を検出し、先端面の上縁(上のエッジ)が側縁の上端より上方に位置するという性質を利用して、2つの側縁から得られた上端位置のうち上方に位置するほうを基準位置とし、この基準位置に対して先端面の上縁を探索するための範囲を設定する方法が提案された。これは、端子周辺に異物が存在する場合に、端子の先端面のエッジを異物と区別して、先端面のエッジの識別精度を向上させようとするものであった(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−203229号公報
しかし、上記特許文献1においては、図12に示すように、端子11の左右の側縁に平行して異物12が存在する場合、端子11の側縁を検出する精度が低下し、端子11の先端面のエッジの識別精度が低下するという問題があった。
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、端子の側縁に平行して異物が存在する場合でも、端子の側縁の検出精度が低下することのない電子部品の端子位置検出方法、および電子部品の端子位置検出システムを提供することにある。
請求項1の発明は、パッケージに端子が突設された表面実装型の電子部品について下面が実装面に載置される端子の先端面を撮像装置により撮像し、撮像により得られた濃淡画像に基づいて画像処理装置が端子の先端面における上下位置を検出する方法であって、画像処理装置は、端子の先端面において少なくとも上縁と両側縁とを含むように設定された検査領域について各画素の微分方向値を求め、端子の各側縁に相当する微分方向値を画素値とする画素のうち垂直方向に連続する個数が予め規定された上限および下限の範囲内で最大になる上下列を各側縁に対応して検出し、当該検出した各上下列のうちの最上端の位置を上基準位置として検査領域内で上基準位置から指定範囲内において端子の先端面の上縁に相当する微分方向値を画素値とする画素のうち水平方向に連続する個数が規定の上閾値以上である左右列を検出し、当該左右列のうちもっとも上に位置する左右列の位置を端子の先端面の上縁の位置とすることを特徴とする。
この発明によれば、電子部品の端子位置検出方法において、端子の先端面の側縁の検出条件に側縁の長さ範囲を設定することによって、端子の側縁に平行して異物が存在する場合でも、既知である先端面の側縁の長さに対して長すぎる上下列や短すぎる上下列は側縁候補から除外でき、端子の側縁の検出精度が低下することを抑制できる。
請求項2の発明は、パッケージに端子が突設された表面実装型の電子部品について下面が実装面に載置される端子の先端面を撮像装置により撮像し、撮像により得られた濃淡画像に基づいて画像処理装置が端子の先端面における上下位置を検出する方法であって、画像処理装置は、端子の先端面において少なくとも上縁と両側縁とを含むように設定された検査領域について各画素の微分方向値を求め、端子の各側縁に相当する微分方向値を画素値とする画素が垂直方向に連続するとともに、端子の上端の角に相当する微分方向値を画素値とする画素を含む上下列から、垂直方向に連続する画素の個数が予め規定された上限および下限の範囲内で最大になる上下列を各側縁に対応して検出し、当該検出した各上下列のうちの最上端の位置を上基準位置として検査領域内で上基準位置から指定範囲内において端子の先端面の上縁に相当する微分方向値を画素値とする画素のうち水平方向に連続する個数が規定の上閾値以上である左右列を検出し、当該左右列のうちもっとも上に位置する左右列の位置を端子の先端面の上縁の位置とすることを特徴とする。
この発明によれば、電子部品の端子位置検出方法において、端子の先端面の側縁の検出条件に側縁の長さ範囲を設定することによって、端子の側縁に平行して異物が存在する場合でも、既知である先端面の側縁の長さに対して長すぎる上下列や短すぎる上下列は側縁候補から除外でき、端子の側縁の検出精度が低下することを抑制できる。さらに、端子の上端の角に相当する微分方向値を画素値とする画素を含むことを側縁の検出条件に付加しているので、端子の側縁をより正確に検出することが可能となる。
請求項3の発明は、パッケージに端子が突設された表面実装型の電子部品について下面が実装面に載置される端子の先端面を撮像装置により撮像し、撮像により得られた濃淡画像に基づいて画像処理装置が端子の先端面における上下位置を検出する方法であって、画像処理装置は、端子の先端面において少なくとも上縁と両側縁とを含むように設定された検査領域について各画素の微分方向値を求め、端子の各側縁に相当する微分方向値を画素値とする画素のうち垂直方向に連続する個数が予め規定された上限および下限の範囲内になる上下列から、一方の側縁に相当する上下列と他方の側縁に相当する上下列との各座標位置が所定の関係であり、且つ一方の側縁に相当する上下列と他方の側縁に相当する上下列との間隔が端子の先端面の幅にもっとも近くなる上下列を各側縁に対応して検出し、当該検出した各上下列のうちの最上端の位置を上基準位置として検査領域内で上基準位置から指定範囲内において端子の先端面の上縁に相当する微分方向値を画素値とする画素のうち水平方向に連続する個数が規定の上閾値以上である左右列を検出し、当該左右列のうちもっとも上に位置する左右列の位置を端子の先端面の上縁の位置とすることを特徴とする。
この発明によれば、電子部品の端子位置検出方法において、予め規定された長さ範囲内の上下列であって、さらには両側縁に相当する各上下列の水平方向の位置関係および間隔を検出条件とするので、先端面の側縁に平行して異物が存在する場合でも、既知である先端面の側縁の長さに対して長すぎる上下列や短すぎる上下列、さらに位置関係および端子幅の条件を満たさない上下列は、側縁候補から除外でき、端子の側縁の検出精度が低下することを抑制できる。
請求項4の発明は、請求項1乃至3いずれかにおいて、前記端子の先端面の上縁の位置を検出した後に、前記検出した各上下列のうちの最下端の位置を下基準位置として、検査領域内で下基準位置から指定範囲内において端子の先端面の下縁に相当する微分方向値を画素値とする画素のうち水平方向に連続する個数が規定の下閾値以上である左右列を検出し、当該左右列のうち、前記検出した上縁の位置との間隔が端子の先端面の高さ寸法にもっとも近くなる左右列の位置を端子の先端面の下縁の位置とすることを特徴とする。
この発明によれば、端子の先端面の高さ寸法に基づいて、先端面の下縁に相当する左右列を異物と識別しており、先端面の下縁を検出する精度がいっそう向上している。
請求項5の発明は、パッケージに端子が突設された表面実装型の電子部品について下面が実装面に載置される端子の先端面を撮像する撮像装置と、撮像により得られた濃淡画像に基づいて端子の先端面における上下位置を検出する画像処理装置とで構成され、画像処理装置は、端子の先端面において少なくとも上縁と両側縁とを含むように設定された検査領域について各画素の微分方向値を求める微分処理部と、端子の各側縁に相当する微分方向値を画素値とする画素のうち垂直方向に連続する個数が予め規定された上限および下限の範囲内で最大になる上下列を各側縁に対応して検出し、当該検出した各上下列のうちの最上端の位置を上基準位置として検査領域内で上基準位置から指定範囲内において端子の先端面の上縁に相当する微分方向値を画素値とする画素のうち水平方向に連続する個数が規定の上閾値以上である左右列を検出し、当該左右列のうちもっとも上に位置する左右列の位置を端子の先端面の上縁の位置とする演算処理部とを備えることを特徴とする。
この発明によれば、電子部品の端子位置検出システムにおいて、端子の先端面の側縁の検出条件に側縁の長さ範囲を設定することによって、端子の側縁に平行して異物が存在する場合でも、既知である先端面の側縁の長さに対して長すぎる上下列や短すぎる上下列は側縁候補から除外でき、端子の側縁の検出精度が低下することを抑制できる。
請求項6の発明は、パッケージに端子が突設された表面実装型の電子部品について下面が実装面に載置される端子の先端面を撮像する撮像装置と、撮像により得られた濃淡画像に基づいて端子の先端面における上下位置を検出する画像処理装置とで構成され、画像処理装置は、端子の先端面において少なくとも上縁と両側縁とを含むように設定された検査領域について各画素の微分方向値を求める微分処理部と、端子の各側縁に相当する微分方向値を画素値とする画素が垂直方向に連続するとともに、端子の上端の角に相当する微分方向値を画素値とする画素を含む上下列から、垂直方向に連続する画素の個数が予め規定された上限および下限の範囲内で最大になる上下列を各側縁に対応して検出し、当該検出した各上下列のうちの最上端の位置を上基準位置として検査領域内で上基準位置から指定範囲内において端子の先端面の上縁に相当する微分方向値を画素値とする画素のうち水平方向に連続する個数が規定の上閾値以上である左右列を検出し、当該左右列のうちもっとも上に位置する左右列の位置を端子の先端面の上縁の位置とする演算処理部とを備えることを特徴とする。
この発明によれば、電子部品の端子位置検出システムにおいて、端子の先端面の側縁の検出条件に側縁の長さ範囲を設定することによって、端子の側縁に平行して異物が存在する場合でも、既知である先端面の側縁の長さに対して長すぎる上下列や短すぎる上下列は側縁候補から除外でき、端子の側縁の検出精度が低下することを抑制できる。さらに、端子の上端の角に相当する微分方向値を画素値とする画素を含むことを側縁の検出条件に付加しているので、端子の側縁をより正確に検出することが可能となる。
請求項7の発明は、パッケージに端子が突設された表面実装型の電子部品について下面が実装面に載置される端子の先端面を撮像する撮像装置と、撮像により得られた濃淡画像に基づいて端子の先端面における上下位置を検出する画像処理装置とで構成され、画像処理装置は、端子の先端面において少なくとも上縁と両側縁とを含むように設定された検査領域について各画素の微分方向値を求める微分処理部と、端子の各側縁に相当する微分方向値を画素値とする画素のうち垂直方向に連続する個数が予め規定された上限および下限の範囲内になる上下列から、一方の側縁に相当する上下列と他方の側縁に相当する上下列との各座標位置が所定の関係であり、且つ一方の側縁に相当する上下列と他方の側縁に相当する上下列との間隔が端子の先端面の幅にもっとも近くなる上下列を各側縁に対応して検出し、当該検出した各上下列のうちの最上端の位置を上基準位置として検査領域内で上基準位置から指定範囲内において端子の先端面の上縁に相当する微分方向値を画素値とする画素のうち水平方向に連続する個数が規定の上閾値以上である左右列を検出し、当該左右列のうちもっとも上に位置する左右列の位置を端子の先端面の上縁の位置とする演算処理部とを備えることを特徴とする。
この発明によれば、電子部品の端子位置検出システムにおいて、予め規定された長さ範囲内の上下列であって、さらには両側縁に相当する各上下列の水平方向の位置関係および間隔を検出条件とするので、先端面の側縁に平行して異物が存在する場合でも、既知である先端面の側縁の長さに対して長すぎる上下列や短すぎる上下列、さらに位置関係および端子幅の条件を満たさない上下列は、側縁候補から除外でき、端子の側縁の検出精度が低下することを抑制できる。
以上説明したように、本発明では、端子の側縁に平行して異物が存在する場合でも、端子の側縁の検出精度が低下することなく、先端面のエッジの識別精度を向上させることができるという効果がある。
(a)は本発明の概略構成図、(b)は実施形態1の手順を示す説明図である。 (a)〜(d)同上の動作例を示す説明図である。 実施形態2の手順を示す説明図である。 (a)〜(d)同上の動作例を示す説明図である。 実施形態3の手順を示す説明図である。 実施形態4の手順を示す説明図である。 (a)(b)同上の動作例を示す説明図である。 同上における濃淡画像の一例を示す図である。 同上に用いる微分方向値の求め方を説明する図である。 同上に用いる微分方向値の例を示す図である。 同上における平坦度の概念を示す図である。 従来技術の問題点を示す図である。
以下に説明する各実施形態に共通する電子部品の端子位置検出システムの構成を図1(a)に示す。以下の実施形態では表面実装型の電子部品1として、パッケージ10の両側面にそれぞれ複数本ずつの端子11が突出するものを例示する。
電子部品1は、表面実装型であって先端部を実装面に載置して実装する形状であればよく、たとえば、パッケージ10の底面から複数本の端子11が突出する形状などであってもよい。また、端子11の先端面は端子11が並んでいる方向に沿った平面上に配置されているものとする。この種の電子部品には、集積回路やセンサなどの半導体部品のほかリレー、コネクタ、ソケットなどもある。
図示例では、端子11の先端面が一平面上に配列されているが、端子11の先端面は複数の異なる平面上に配列されていてもよい。つまり、先端面に直交する方向において先端面が異なる位置に配置されていてもよい。
端子11の位置を検出する際には、上面が平面である検査ステージ4の上に電子部品1を載置する。照明に関しては、専用の照明を用いる必要はなく、時間変動がほとんどなく略一定の光量が得られる環境であればよい。検査ステージ4の側方には端子11の先端面を撮像するように配置したTVカメラからなる撮像装置2が配置される。撮像装置2は濃淡画像を出力することができればよい。また、端子11の先端面に焦点を合わせてある。撮像装置2の視野はパッケージ10の一方の側面に突設された複数本の端子11を含むように設定されている。つまり、パッケージ10の一方の側面のすべての端子11を同時に撮像することができる。撮像装置2の垂直方向は端子11の先端面の上下方向に合わせているものとする。なお、図示例では、複数(2つ)の撮像装置2を設けているが、いずれの撮像装置2も後述の画像処理装置3に接続されて、各撮像装置2が出力した濃淡画像に画像処理が施される。
撮像装置2で得られる濃淡画像では、端子11の先端面の凹凸による拡散反射で濃淡画像が明るくなることが多いが、端子11の先端面が周囲とほとんど区別できない場合もある。そのような場合でも、端子11の先端面の外周縁の少なくとも一部と周囲との間には濃度勾配が生じることが多いから、本発明では、端子11の先端面の外周縁に濃度勾配が部分的にしか存在しない場合でも、この濃度勾配を利用して上縁の位置を検出するのである。なお、濃淡画像内では、端子11においてパッケージ10から突出して下向きに延長されている部位も周囲より明るくなる。また、パッケージ10については、色に応じて画像内での明度が変化する。たとえば、パッケージ10が黒色であれば端子11に比較してパッケージ10の明度が低くなる。
上述の構成で撮像装置2により撮像すると、端子11の先端面について図8に示すような濃淡画像が得られ、このような濃淡画像が画像処理装置3に入力される。以下では、画像処理装置3に入力される濃淡画像をデジタル信号として扱うが、撮像装置2から出力される映像信号がアナログ信号である場合には、画像処理装置3においてA/D変換を行えばよい。画像処理装置3は、濃淡画像を含む画像を格納する画像記憶部31を備え、画像記憶部31に格納された濃淡画像は微分処理部32に入力され、微分処理部32において各画素ごとの微分方向値が求められる。
微分方向値は、ここでは着目画素の近傍の8画素(図9に示すように3×3画素の中心画素を着目画素とするときの残りの画素)の濃度値を用いて着目画素の微分方向値を求めるものとする。また、微分方向値は1〜8の8個の数値で表されるものとする。言い換えると、微分方向値は8段階に量子化される。
図9に示す例で説明すると、各画素の濃度をE1〜E9とするときに、微分方向値は、tan−1{(E1+E2+E3)−(E7+E8+E9)}/{(E3+E6+E9)−(E1+E4+E7)}−π/2の値を45度ずつ8段階に量子化して求められる。つまり、上式で求めた角度が、0、π/4、π/2、3π/4、π、5π/4、3π/2、7π/4を中心とする±π/8の範囲であるときに、それぞれ微分方向値を1、2、3、4、5、6、7、8とするのである。なお、実質的に濃度勾配が生じていない箇所には微分方向値は付与しない。つまり、上式のtan−1の変数について分子の値が規定した閾値以下であれば、実質的に濃度変化がないものとみなして微分方向値は付与しない。
微分方向値は、濃淡画像において明から暗への変化の向きを表しており、図10に示す関係になる(図10では微分方向値を単に方向値と記載している)。つまり、図10において各微分方向値に対応付けている四角の中で、黒塗りの領域が濃淡画像において濃度の高い部位(暗)を表し、白抜きの領域が濃淡画像において濃度の低い部位(明)を表している。たとえば、方向値1は明暗の境界の角度(暗を左側としたときの角度)が0を中心とした±π/8の範囲であり、方向値2は明暗の境界の角度がπ/4を中心とした±π/8の範囲になる。
上述のようにして求められる微分方向値を画素値に持つ画像を微分方向画像と呼ぶ。微分方向画像は画像記憶部32に格納され、画像処理装置3に設けられたマイクロコンピュータを主構成とする演算処理部30において、以下の各実施形態で説明する処理を行うことにより、端子11の位置を検出する。ここで、微分方向値を求める範囲は濃淡画像の全領域ではなく、端子11の先端面が存在する領域のみとし、以下では、この領域を検査領域Deと呼ぶ。以下の各実施形態では、端子11の位置を検出する技術について具体的に説明する。
また、以下の各実施形態では、1個の端子11について位置を検出する技術について説明するが、電子部品の端子の良否を判断するために、撮像装置2の視野内の複数の端子11についてそれぞれ検出した位置について、図11に示すように、最上位置Psと最下位置Piとを求め、両者の差分(Ps−Pi)を求めると、端子11の配列における平坦度を評価することができる。つまり、この差分(Ps−Pi)が大きいほど、実装面から端子11が浮き上がる可能性が高く、接続不良を生じる可能性が高くなるから、差分(Ps−Pi)に適宜の閾値を設定しておき、閾値以上であるときには、当該電子部品1を不良として扱い、端子11の位置を修正したり、不良品として廃棄したりする。
(実施形態1)
本実施形態では、演算処理部30において図1(b)に示す手順の処理を行う。上述したように、画像記憶部31に濃淡画像が格納されると、まず、図2(a)のように、各端子11ごとに検査領域Deを設定する(S1)。
検査領域Deは濃淡画像内(撮像装置2の視野内)であって各端子11の先端面が存在する領域にそれぞれ設定する。1つの検査領域Deについては、1本の端子11の先端面の全体を含んでいる必要はなく、端子11の先端面のうち両側縁と上縁とが含まれる範囲を最小範囲として検査領域Deを設定する。つまり、両側縁に対して側方に数画素、上縁に対して上方に数画素を含む程度の略正方形の領域を設定すればよい。端子11の先端面の左右幅は既知であるから、この左右幅に基づいて検査領域Deを容易に設定することができる。
ここで、端子11の左側面に垂直方向Yに平行に短い異物12が付着し、端子11の右側面に垂直方向Yに平行に長い異物13が付着しているとすると、この異物12、13を側縁と誤認する可能性がある。そこで、本実施形態では下記のように処理を行う。
まず、検査領域Deの中の画素については、微分処理部32において微分方向値を求め(S2)、検査領域Deの各画素の微分方向値を画像記憶部31に格納する。図2(b)に求めた微分方向値の例を示している。1個のます目が画素に対応し、ます目内の数値が微分方向値を示している。図から明らかなように、微分方向値はすべての画素について求められるのではなく、濃度勾配の生じている部位において求められるから、主として先端面の外周縁の近傍において微分方向値が求められる。図示例では、端子11の先端面の全体を検査領域Deに含んでいるから、端子11の先端面の下縁の近傍においても微分方向値が得られている。
次に、検査領域Deの中で探索し、先端面の側縁に相当する微分方向値を画素値とする画素を検出する。微分方向値は、先端面の左側縁に相当する画素では3、先端面の右側縁に相当する画素では7になるから、微分方向画像について画素値が3と7との画素を検出する。さらに、画素値が3と7との画素について、垂直方向Yに連続する個数を各々求め(S3)、この個数が予め規定された上限および下限の範囲内で最大になる上下列を検出する(S4)。この範囲は、側縁の長さにもよるが、たとえば下限4画素〜上限8画素などと設定する。図2(b)では、画素値が3であって連続数が上記範囲内に収まるのは左から2列目[4個]と3列目[5個]であり、上記範囲内で連続数が最大となる3列目が先端面の左側縁に相当するとして3列目の上下列を検出する。また、画素値が7であって連続数が上記範囲内に収まるのは右から3列目[4個]であり、上記範囲内で連続数が最大となる3列目が先端面の右側縁に相当するとして3列目の上下列を検出する。
そして、端子11の左側面に付着した短い異物12に相当する左から2列目の上下列は、先端面の左側縁に相当する左から3列目の上下列に比べて短いので、左側縁に誤認されることはない。また、端子11の右側面に付着した長い異物13に相当する右から2列目の上下列は連続数が[9個]であり、上述の上限および下限の範囲外なので、右側縁に誤認されることはない。このように、端子の先端面の側縁の検出条件に側縁の長さ範囲を予め設定し、この規定された範囲内で最長になる上下列を側縁として検出するので、先端面の側縁に平行して異物が存在する場合でも、既知である先端面の側縁の長さに対して長すぎる上下列や短すぎる上下列は側縁候補から除外できる。したがって、端子11の先端面の側縁以外の異物などが検出される可能性を低減することができる。
左右の上下列を抽出した後、各上下列において上端の画素の位置を求め、両上下列のうちで上端の位置がより上である画素の位置を上基準位置とする(S5)。要するに、2本の上下列の上端位置のうち、図2(b)に示す垂直方向Yにおいて、座標値が小さいほうの上端位置を上基準位置とする。したがって、図示例では図2(c)に示すように、上基準位置Lbは、左側縁に相当する上下列の上端を通る破線で示す位置になる。
上基準位置Lbが決まると、図2(d)のように、上基準位置Lbから上方に指定範囲Dfを規定し、指定範囲Dfの中に絞り込んで端子11の先端面の上縁に相当する微分方向値を画素値とする画素のうち水平方向Xに連続する個数が規定の上閾値以上である左右列を上縁候補として検出し、当該上縁候補の左右列のうちもっとも上に位置する(図2(d)に示す垂直方向Yにおいて、座標値がもっとも小さい)左右列の位置を端子11の先端面の上縁の位置とする(S6)。上閾値は側縁の長さにもよるが、たとえば3画素などと設定する。端子11の先端面の上縁に相当する微分方向値は1であり、図2(d)では上から2列目に画素値が1である画素が水平方向Xに4個並んでおり、この画素の並びを左右列として検出する。この左右列の位置を端子11の先端面の上縁の位置とする。
なお、上縁を検出する別の方法としては、指定範囲Df内で、端子11の先端面の上縁に相当する微分方向値を画素値とする画素のうち水平方向Xに連続する個数が規定の上閾値以上である左右列を上縁候補として検出し、当該上縁候補の左右列のうち水平方向Xの連続数が最大である左右列の位置を上縁の位置にしてもよい。
以上説明した手順では、端子11の先端面の上縁が側縁の上端より上方に位置するという性質を利用し、側縁とみなすことのできる上下列を求めた後に、上下列の上端位置を上基準位置Lbとして指定範囲Dfを絞り込み、検査領域Deよりも狭くした指定範囲Dfの中で端子11の先端面の上縁の位置を検出するから、指定範囲Dfを狭く設定することにより、端子11の先端面の上縁以外の異物などが検出される可能性を低減することができる。
さらには、先端面の側縁に平行して異物が存在する場合でも、上記のように端子11の先端面の側縁以外の異物などが検出される可能性が低減しているので、側縁の上端位置を基準として探索する先端面の上縁を検出する精度も低下することはなく、先端面のエッジの識別精度が向上する。
(実施形態2)
実施形態1では、端子11の先端面の側縁に相当する微分方向値を画素値とする画素が連続する個数にのみ着目して上下列を検出したが、本実施形態では、演算処理部30において図3に示す手順の処理を行い、実施形態1における上下列の検出条件である側縁に相当する微分方向値と画素の連続数とに加えて、側縁と上縁とがなす角に相当する微分方向値を検出条件に付加することにより、異物を側縁と誤認するのを防止するものである。
いま、実施形態1と同様の処理によって、図4(a)の濃淡画像から図4(b)に示す微分方向値画像が得られたとする(S1〜S3)。微分方向値が側縁に相当する3である画素について、実施形態1のように連続する個数が予め規定された上限および下限の範囲内で最大になる上下列を求めると、図4(b)では左から2列目の上下列が条件を満たすことになる。しかしながら、この上下列は異物12により生じた上下列であり、この上下列を用いても端子11の先端面の上縁の位置を求めることはできない。
これに対して本実施形態では、側縁と上縁との角に相当する微分方向値に着目し、左側縁では微分方向値が2、右側縁では微分方向値が8である画素を抽出する。そして、画素値が2,3の画素を含む1乃至複数の上下列(連続する3の画素に対して2の画素は上方向に不連続であってもよい)、および画素値が8,7の画素を含む1乃至複数の上下列(連続する7の画素に対して8の画素は上方向に不連続であってもよい)から、垂直方向に連続する画素値3,7の個数が予め規定された上限および下限の範囲内で最大になる上下列を左右各側縁について検出すれば、各上下列を左右各側縁とみなすことができる(S4a)。
左右各側縁に対応する上下列を検出した後の処理は実施形態1と同様であり(S5,S6)、各上下列の上端のうち垂直方向Yの座標値が小さいほうを選択し、図4(c)のように、その上端位置を上基準位置Lbとして指定範囲Dfを設定する。さらに、図4(d)のように、指定範囲Dfの中で端子11の先端面の上縁に相当する微分方向値を画素値とする画素のうち、水平方向Xの連続数が上閾値以上、且つもっとも上に位置する左右列を検出すれば、当該左右列の位置が上縁の位置になる。なお、指定範囲Dfの中で水平方向Xの連続数が上閾値以上の左右列のうち、連続数が最大である左右列の位置を上縁の位置にしてもよい。
本実施形態では、側縁の検出条件を実施形態1よりも厳しくしているから、端子11の側面に付着した異物12を端子11の先端面の側縁と誤認する可能性を低減することができ、端子11の先端面の上縁の位置をより正確に検出することが可能になる。
(実施形態3)
本実施形態は、演算処理部30において図5に示す手順の処理を行い、上下列の検出条件である側縁に相当する微分方向値と画素の連続数に加えて、左側縁に相当する上下列と右側縁に相当する上下列との水平方向の位置関係および間隔を検出条件に付加することにより、異物を側縁と誤認するのを防止するものである。
ここで、端子11の左側面に垂直方向Yに平行に短い異物12が付着し、端子11の右側面に垂直方向Yに平行に長い異物13が付着しているとすると(図2(a)参照)、この異物12、13を側縁と誤認する可能性がある。そこで、本実施形態では下記のように処理を行う。まず、実施形態1と同様に、図2(a)の濃淡画像から図2(b)に示す微分方向値画像が得られたとする(S1〜S3)。微分方向値が左側縁に相当する3である画素について、連続する個数が予め規定された上限および下限の範囲内となる上下列を求めると、図2(b)では左から2列目および3列目の各上下列が条件を満たすことになる。また、微分方向値が右側縁に相当する7である画素について、連続する個数が予め規定された上限および下限の範囲内となる上下列を求めると、図2(b)では右から3列目の上下列が条件を満たすことになる。
そして、本実施形態では、左側縁に相当する上下列のX方向の座標値が右側縁に相当する上下列のX方向の座標値より小さく、且つ左側縁に相当する上下列のX方向の座標値と右側縁に相当する上下列のX方向の座標値との間隔が端子11の先端面の幅寸法(X方向の寸法)にもっとも近い上下列を、上記条件を満たす側縁候補から抽出する。この場合、左から3列目の上下列と右から3列目の上下列とを検出すれば、各上下列を左右各側縁とみなすことができる(S4b)。
そして、端子11の左側面に付着した短い異物12に相当する左から2列目の上下列は、端子11の幅寸法の条件を満たさないので、左側縁に誤認されることはない。また、端子11の右側面に付着した長い異物13に相当する右から2列目の上下列は連続数が[9個]であり、上述の上限および下限の範囲外なので、右側縁に誤認されることはない。このように、予め規定された長さ範囲内の上下列であって、さらには左側縁に相当する上下列と右側縁に相当する上下列との水平方向の位置関係および間隔を検出条件とするので、先端面の側縁に平行して異物が存在する場合でも、既知である先端面の側縁の長さに対して長すぎる上下列や短すぎる上下列、さらに位置関係および端子幅の条件を満たさない上下列は、側縁候補から除外できる。したがって、端子11の先端面の側縁以外の異物などが検出される可能性を低減することができる。
左右各側縁に対応する上下列を検出した後の処理は実施形態1と同様であり(S5,S6)、各上下列の上端のうち垂直方向Yの座標値が小さいほうを選択し、図2(c)のように、その上端位置を上基準位置Lbとして指定範囲Dfを設定する。さらに、図2(d)のように、指定範囲Dfの中で端子11の先端面の上縁に相当する微分方向値を画素値とする画素のうち、水平方向Xの連続数が上閾値以上、且つもっとも上に位置する左右列を検出すれば、当該左右列の位置が上縁の位置になる。なお、指定範囲Dfの中で水平方向Xの連続数が上閾値以上の左右列のうち、連続数が最大である左右列の位置を上縁の位置にしてもよい。
したがって、先端面の側縁に平行して異物が存在する場合でも、上記のように端子11の先端面の側縁以外の異物などが検出される可能性が低減しているので、側縁の上端位置を基準として探索する先端面の上縁を検出する精度も低下することはなく、先端面のエッジの識別精度が向上する。
なお、上述した実施形態1乃至3では、端子11の先端面の上縁の位置を検出しているが、先端面の下縁の位置を検出する場合には、上述した実施形態の上と下とを読み替えれば同技術であるから、本発明は先端面の下縁を検出する場合も含むものである。
(実施形態4)
本実施形態は、実施形態1乃至3において演算処理部30が端子11の先端面の上縁位置を検出した後(S6)、図6に示す手順の処理を行って先端面の下縁位置を検出する。
まず、検出した左右の上下列において下端の画素の位置を求め、両上下列のうちで下端の位置がより下である画素の位置を下基準位置とする(S7)。要するに、2本の上下列の下端位置のうち、図7(a)に示す垂直方向Yにおいて、座標値が大きいほうの下端位置を下基準位置とする。したがって、図示例では図7(a)に示すように、下基準位置Lcは、左側縁に相当する上下列の下端を通る破線で示す位置になる。
下基準位置Lcが決まると、図7(b)のように、下基準位置Lcから下方に指定範囲Dgを規定し、指定範囲Dgの中に絞り込んで端子11の先端面の下縁に相当する微分方向値を画素値とする画素のうち水平方向Xに連続する個数が規定の下閾値以上である左右列を検出する(S8)。下閾値は側縁の長さにもよるが、たとえば3画素などと設定する。端子11の先端面の下縁に相当する微分方向値は5であり、図7(b)では下から3列目に画素値が5である画素が水平方向Xに6個並んでおり、さらに下から2列目にも画素値が5である画素が4個並んでいるから、これらの画素の並びを左右列として検出して下縁候補とする。
そして、本実施形態では、下縁に相当する左右列のY方向の座標値と上縁に相当する左右列のY方向の座標値との間隔(下縁のY方向の座標−上縁のY方向の座標)が、端子11の先端面の高さ寸法(Y方向の寸法)にもっとも近い左右列を、上記条件を満たす下縁候補から抽出する(S9)。この場合、下から3列目の左右列を検出すれば、端子11の先端面の高さ寸法にもっとも近くなり、この左右列を下縁とみなすことができる。
本実施形態では、先端面の側縁に平行して異物が存在する場合でも、実施形態1乃至3と同様に端子11の先端面の側縁以外の異物などが検出される可能性が低減しているので、側縁の上端位置を基準として探索する先端面の上縁、および側縁の下端位置を基準として探索する先端面の下縁を検出する精度も低下することはない。さらには、端子11の先端面の高さ寸法に基づいて、先端面の下縁に相当する左右列を異物と識別しており、先端面の下縁を検出する精度がいっそう向上している。
1 電子部品
2 撮像装置
3 画像処理装置
4 検査ステージ
10 パッケージ
11 端子
12 異物
30 演算処理部
31 画像記憶部
32 微分処理部

Claims (7)

  1. パッケージに端子が突設された表面実装型の電子部品について下面が実装面に載置される端子の先端面を撮像装置により撮像し、撮像により得られた濃淡画像に基づいて画像処理装置が端子の先端面における上下位置を検出する方法であって、画像処理装置は、端子の先端面において少なくとも上縁と両側縁とを含むように設定された検査領域について各画素の微分方向値を求め、端子の各側縁に相当する微分方向値を画素値とする画素のうち垂直方向に連続する個数が予め規定された上限および下限の範囲内で最大になる上下列を各側縁に対応して検出し、当該検出した各上下列のうちの最上端の位置を上基準位置として検査領域内で上基準位置から指定範囲内において端子の先端面の上縁に相当する微分方向値を画素値とする画素のうち水平方向に連続する個数が規定の上閾値以上である左右列を検出し、当該左右列のうちもっとも上に位置する左右列の位置を端子の先端面の上縁の位置とすることを特徴とする電子部品の端子位置検出方法。
  2. パッケージに端子が突設された表面実装型の電子部品について下面が実装面に載置される端子の先端面を撮像装置により撮像し、撮像により得られた濃淡画像に基づいて画像処理装置が端子の先端面における上下位置を検出する方法であって、画像処理装置は、端子の先端面において少なくとも上縁と両側縁とを含むように設定された検査領域について各画素の微分方向値を求め、端子の各側縁に相当する微分方向値を画素値とする画素が垂直方向に連続するとともに、端子の上端の角に相当する微分方向値を画素値とする画素を含む上下列から、垂直方向に連続する画素の個数が予め規定された上限および下限の範囲内で最大になる上下列を各側縁に対応して検出し、当該検出した各上下列のうちの最上端の位置を上基準位置として検査領域内で上基準位置から指定範囲内において端子の先端面の上縁に相当する微分方向値を画素値とする画素のうち水平方向に連続する個数が規定の上閾値以上である左右列を検出し、当該左右列のうちもっとも上に位置する左右列の位置を端子の先端面の上縁の位置とすることを特徴とする電子部品の端子位置検出方法。
  3. パッケージに端子が突設された表面実装型の電子部品について下面が実装面に載置される端子の先端面を撮像装置により撮像し、撮像により得られた濃淡画像に基づいて画像処理装置が端子の先端面における上下位置を検出する方法であって、画像処理装置は、端子の先端面において少なくとも上縁と両側縁とを含むように設定された検査領域について各画素の微分方向値を求め、端子の各側縁に相当する微分方向値を画素値とする画素のうち垂直方向に連続する個数が予め規定された上限および下限の範囲内になる上下列から、一方の側縁に相当する上下列と他方の側縁に相当する上下列との各座標位置が所定の関係であり、且つ一方の側縁に相当する上下列と他方の側縁に相当する上下列との間隔が端子の先端面の幅にもっとも近くなる上下列を各側縁に対応して検出し、当該検出した各上下列のうちの最上端の位置を上基準位置として検査領域内で上基準位置から指定範囲内において端子の先端面の上縁に相当する微分方向値を画素値とする画素のうち水平方向に連続する個数が規定の上閾値以上である左右列を検出し、当該左右列のうちもっとも上に位置する左右列の位置を端子の先端面の上縁の位置とすることを特徴とする電子部品の端子位置検出方法。
  4. 前記端子の先端面の上縁の位置を検出した後に、前記検出した各上下列のうちの最下端の位置を下基準位置として、検査領域内で下基準位置から指定範囲内において端子の先端面の下縁に相当する微分方向値を画素値とする画素のうち水平方向に連続する個数が規定の下閾値以上である左右列を検出し、当該左右列のうち、前記検出した上縁の位置との間隔が端子の先端面の高さ寸法にもっとも近くなる左右列の位置を端子の先端面の下縁の位置とすることを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の電子部品の端子位置検出方法。
  5. パッケージに端子が突設された表面実装型の電子部品について下面が実装面に載置される端子の先端面を撮像する撮像装置と、撮像により得られた濃淡画像に基づいて端子の先端面における上下位置を検出する画像処理装置とで構成され、
    画像処理装置は、端子の先端面において少なくとも上縁と両側縁とを含むように設定された検査領域について各画素の微分方向値を求める微分処理部と、端子の各側縁に相当する微分方向値を画素値とする画素のうち垂直方向に連続する個数が予め規定された上限および下限の範囲内で最大になる上下列を各側縁に対応して検出し、当該検出した各上下列のうちの最上端の位置を上基準位置として検査領域内で上基準位置から指定範囲内において端子の先端面の上縁に相当する微分方向値を画素値とする画素のうち水平方向に連続する個数が規定の上閾値以上である左右列を検出し、当該左右列のうちもっとも上に位置する左右列の位置を端子の先端面の上縁の位置とする演算処理部とを備える
    ことを特徴とする電子部品の端子位置検出システム。
  6. パッケージに端子が突設された表面実装型の電子部品について下面が実装面に載置される端子の先端面を撮像する撮像装置と、撮像により得られた濃淡画像に基づいて端子の先端面における上下位置を検出する画像処理装置とで構成され、
    画像処理装置は、端子の先端面において少なくとも上縁と両側縁とを含むように設定された検査領域について各画素の微分方向値を求める微分処理部と、端子の各側縁に相当する微分方向値を画素値とする画素が垂直方向に連続するとともに、端子の上端の角に相当する微分方向値を画素値とする画素を含む上下列から、垂直方向に連続する画素の個数が予め規定された上限および下限の範囲内で最大になる上下列を各側縁に対応して検出し、当該検出した各上下列のうちの最上端の位置を上基準位置として検査領域内で上基準位置から指定範囲内において端子の先端面の上縁に相当する微分方向値を画素値とする画素のうち水平方向に連続する個数が規定の上閾値以上である左右列を検出し、当該左右列のうちもっとも上に位置する左右列の位置を端子の先端面の上縁の位置とする演算処理部とを備える
    ことを特徴とする電子部品の端子位置検出システム。
  7. パッケージに端子が突設された表面実装型の電子部品について下面が実装面に載置される端子の先端面を撮像する撮像装置と、撮像により得られた濃淡画像に基づいて端子の先端面における上下位置を検出する画像処理装置とで構成され、
    画像処理装置は、端子の先端面において少なくとも上縁と両側縁とを含むように設定された検査領域について各画素の微分方向値を求める微分処理部と、端子の各側縁に相当する微分方向値を画素値とする画素のうち垂直方向に連続する個数が予め規定された上限および下限の範囲内になる上下列から、一方の側縁に相当する上下列と他方の側縁に相当する上下列との各座標位置が所定の関係であり、且つ一方の側縁に相当する上下列と他方の側縁に相当する上下列との間隔が端子の先端面の幅にもっとも近くなる上下列を各側縁に対応して検出し、当該検出した各上下列のうちの最上端の位置を上基準位置として検査領域内で上基準位置から指定範囲内において端子の先端面の上縁に相当する微分方向値を画素値とする画素のうち水平方向に連続する個数が規定の上閾値以上である左右列を検出し、当該左右列のうちもっとも上に位置する左右列の位置を端子の先端面の上縁の位置とする演算処理部とを備える
    ことを特徴とする電子部品の端子位置検出システム。
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