JP6176391B2 - 積層電池、セパレータ及び内部抵抗測定装置の接続方法 - Google Patents
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Description
本発明は積層電池、セパレータ及び内部抵抗測定装置の接続方法に関する。
WO2012/077450A1には、従来の積層電池の内部抵抗測定装置として、ソースライン及びセンスラインを、それぞれ別の経路で積層電池のセパレータに接続するものが開示されている。この従来の積層電池の内部抵抗測定装置は、ソースラインを介してセパレータの発電領域に交流電流を流し、そのときの交流電位をセンスライン介して内部抵抗測定装置に入力することで、積層電池の内部抵抗を測定していた。
しかしながら、前述した従来の積層電池の内部抵抗測定装置は、センスラインからセパレータの発電領域までのセパレータの非発電領域で生じる電圧降下の影響を考慮していなかった。そのため、センスラインを介して内部抵抗測定装置に入力される交流電位が、セパレータの非発電領域で生じる電圧降下の影響を受けたものとなっていた。
これにより、内部抵抗測定装置で演算される内部抵抗と、実際の内部抵抗との間に誤差が生じるという問題点があった。
本発明はこのような問題点に着目してなされたものであり、内部抵抗測定装置で演算される内部抵抗の測定精度を向上させることができる積層電池、セパレータ及び内部抵抗測定装置の接続方法を提供することを目的とする。
本発明のある態様によれば、発電領域を形成する膜電極接合体を挟持して積層する燃料電池のセパレータが提供される。このセパレータは、内部抵抗測定用の交流電流の入出力を行うためのソース接続点タブと、ソース接続点タブから入出力される交流電流の電位を検出するためのセンス接続点タブと、を備える。そして、ソース接続点タブから発電領域への内部抵抗測定用の交流電流の電流経路からセンス接続点タブを分離する分離手段を備える。
以下、図面等を参照して本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による燃料電池スタック10の斜視図である。図2は、燃料電池スタック10の分解斜視図である。
図1は、本発明の第1実施形態による燃料電池スタック10の斜視図である。図2は、燃料電池スタック10の分解斜視図である。
図1及び図2に示すように、燃料電池スタック10は、積層電池11と、一対の集電プレート12と、一対の絶縁プレート13と、一対のエンドプレート14と、匡体15と、を備える。
積層電池11は、複数枚の燃料電池セル1を積層して直列に接続したものである。
燃料電池セル1は、例えば固体高分子型燃料電池の単位セルである。燃料電池セル1は、図2に示すように、膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly;以下「MEA」という)2aが中央部分に配置されたMEAプレート2と、MEAプレート2の一面側(図中表側)に配置されるカソードセパレータ3と、MEAプレート2の他面側(図中裏側)に配置されるアノードセパレータ4と、を備える。
MEAプレート2の中央部分に配置されたMEA2aは、電解質膜の一面側にカソードを重ね合わせ、他面側にアノードを重ね合わせたものである。MEA2aのカソードに酸素を含有するカソードガスを供給し、アノードに水素を含有するアノードガスを供給することで、カソードとアノードとの間に1[V]程度の電位差が生じる。MEA2aの形状は、本実施形態のように矩形でもよいし、材料の節約のために四隅を切り欠いて多角形や円形としてもよい。
MEAプレート2は、薄い長方形の板状部材である。MEAプレート2は、MEA2aと、樹脂等の絶縁部材で構成されたフレーム2bと、を一体化させたものである。
カソードセパレータ3は、薄い長方形の導電性金属板である。カソードセパレータ3は、MEA2aと接する中央部分が、カソードセパレータ3の短手方向に沿って交互に凹凸したコルゲート形状となるように形成される。以下では、必要に応じてこのMEA2aと接して電池を形成するカソードセパレータ3の中央部分を「発電領域3a」といい、その周囲の部分を「非発電領域3b」という。
カソードセパレータ3をMEAプレート2に重ね合わせると、カソードセパレータ3とMEAプレート2との間に、カソードセパレータ3の長手方向に伸びる複数の流路溝が発電領域3aに形成される。この流路溝がMEA2aにカソードガスを供給するためのカソードガス流路となる。
本実施形態では、積層電池11の中央部に位置する一枚のカソードセパレータ3に、後述する内部抵抗測定装置を接続するためのタブ6を形成している。以下では、この積層電池11の中央部に位置する一枚のカソードセパレータ3に形成されたタブ6のことを、特に「中間タブ6」という。また、中間タブ6が形成されたカソードセパレータ3のことを、特に「中間セパレータ3」という。
なお、中間タブ6を形成するカソードセパレータ3の位置は、積層電池11の中央部に限られるものではない。また、中間タブ6は、カソードセパレータ3ではなくアノードセパレータ4に形成しても良く、積層電池11の中から選ばれた一枚の燃料電池セル1のカソードセパレータ3及びアノードセパレータ4のいずれか一方に形成してあれば良い。
アノードセパレータ4も、薄い長方形の導電性金属板であり、カソードセパレータ3と同様の形状をしている。すなわち、アノードセパレータ4も、MEA2aと接する中央部分が、アノードセパレータ4の短手方向に沿って交互に凹凸したコルゲート形状となるように形成されている。
アノードセパレータ4をMEAプレート2に重ね合わせると、アノードセパレータ4とMEAプレート2との間に、アノードセパレータ4の長手方向に伸びる複数の流路溝が形成される。この流路溝がMEA2aにアノードガスを供給するためのアノードガス流路となる。また、アノードセパレータ4をカソードセパレータ3に重ね合わせると、アノードセパレータ4とカソードセパレータ3との間にも、長手方向に伸びる複数の流路溝が形成される。この流路溝が、アノードセパレータ4とカソードセパレータ3との間に冷却水を流すための冷却水流路となる。
集電プレート12は、積層電池11の外側にそれぞれ配置される。集電プレート12は、薄い長方形の板状部材であり、例えば緻密質カーボンなどのガス不透過性の導電性部材で形成される。集電プレート12は、積層電池11の発電電力を取り出すための電力取出端子121と、後述する内部抵抗測定装置を接続するためのタブ7,8を備える。以下では、正極側の集電プレート12aのタブ7を「正極タブ7」といい、負極側の集電プレート12bのタブ8を「負極タブ8」という。
絶縁プレート13は、集電プレート12の外側にそれぞれ配置される。絶縁プレート13は、薄い長方形の板状部材であり、例えばゴムなどの絶縁性の部材で形成される。
エンドプレート14は、絶縁プレート13の外側にそれぞれ配置される。エンドプレート14は、薄い長方形の板状部材であり、例えば鋼などの剛性のある金属性の部材で形成される。
匡体15は、上面板151と、下面板152と、一対の側面板153と、を備える。匡体15は、これらの部材によって、積層電池11、集電プレート12、絶縁プレート13及びエンドプレート14を積層した状態で保持する。匡体15の上面板151には、中間タブ6、正極タブ7及び負極タブ8を露出させるための3つの開口部154が形成される。
MEAプレート2、カソードセパレータ3、アノードセパレータ4、正極側の集電プレート12a、正極側の絶縁プレート13a及び正極側のエンドプレート14aは、それらの長手方向一端側(図中左側)に、それぞれカソードガス排出マニホールド21b、冷却水供給マニホールド22a及びアノードガス供給マニホールド23aを備える。
また、MEAプレート2、カソードセパレータ3、アノードセパレータ4、正極側の集電プレート12a、正極側の絶縁プレート13a及び正極側のエンドプレート14aは、それらの長手方向他端側(図中右側)に、それぞれアノードガス排出マニホールド23b、冷却水排出マニホールド22b及びカソードガス供給マニホールド21aを備える。
各マニホールドは、燃料電池スタック10が積層された状態のときにそれぞれ一本の通路を形成する。
燃料電池スタック10の外部からカソードガス供給マニホールド21aに導入されたカソードガスは、各カソードセパレータ3のカソードガス流路に分配され、カソードガス排出マニホールド21bから燃料電池スタック10の外部に排出される。
燃料電池スタック10の外部からアノードガス供給マニホールド23aに導入されたアノードガスは、各アノードセパレータ4のアノードガス流路に分配され、アノードガス排出マニホールド23bから燃料電池スタック10の外部に排出される。
燃料電池スタック10の外部から冷却水供給マニホールド22aに導入された冷却水は、各セパレータ間の冷却水流路に分配され、冷却水排出マニホールド22bから燃料電池スタック10の外部に排出される。
図3は、本発明の第1実施形態による燃料電池スタック10を、車両を駆動するための電力源として使用した燃料電池システム100の概略図である。
燃料電池システム100は、燃料電池スタック10と、電流センサ91と、電圧センサ92と、駆動モータ20と、インバータ30と、バッテリ40と、補機類50と、DC/DCコンバータ60と、内部抵抗測定装置70と、コントローラ90と、を備える。なお、図3では、燃料電池スタック10に対してカソードガス、アノードガス及び冷却水の給排を行うための装置については、図面の煩雑を防止するために図示を省略した。
電流センサ91は、燃料電池スタック10から取り出される電流(以下「出力電流」という。)を検出する。
電圧センサ92は、集電プレート12の電力取出端子121間の電圧(以下「出力電圧」という。)を検出する。
駆動モータ20は、ロータに永久磁石を埋設し、ステータにステータコイルを巻き付けた三相交流同期モータである。駆動モータ20は、燃料電池スタック10及びバッテリ40から電力の供給を受けて回転駆動する電動機としての機能と、ロータが外力によって回転させられる車両の減速時にステータコイルの両端に起電力を生じさせる発電機としての機能と、を有する。
インバータ30は、例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などの複数の半導体スイッチから構成される。インバータ30の半導体スイッチは、コントローラ90によって開閉制御され、これにより直流電力が交流電力に、又は、交流電力が直流電力に変換される。インバータ30は、駆動モータ20を電動機として機能させるときは、燃料電池スタック10の発電電力とバッテリ40の出力電力との合成直流電力を三相交流電力に変換して駆動モータ20に供給する。一方で、駆動モータ20を発電機として機能させるときは、駆動モータ20の回生電力(三相交流電力)を直流電力に変換してバッテリ40に供給する。
バッテリ40は、充放電可能な二次電池である。バッテリ40は、燃料電池スタック10の出力電力(出力電流×出力電圧)の余剰分及び駆動モータ20の回生電力を充電する。バッテリ40に充電された電力は、必要に応じて各種の補機類50及び駆動モータ20に供給される。
補機類50は、例えば燃料電池スタック10にカソードガスを圧送するコンプレッサや冷却水を加熱するPTCヒータなどである。
DC/DCコンバータ60は、燃料電池スタック10の出力電圧を昇降圧させる双方向性の電圧変換機である。DC/DCコンバータ60によって燃料電池スタック10の出力電圧を制御することで、燃料電池スタック10の出力電流、ひいては出力電力が制御される。
内部抵抗測定装置70は、燃料電池スタック10の積層電池11に交流電流を流して積層電池11の内部抵抗を測定するための装置である。内部抵抗は、各燃料電池セル1の電解質膜の抵抗(以下「膜抵抗」という。)Rmの合計値である。
燃料電池スタック10を高効率で発電させるためには、燃料電池セル1の電解質膜の含水率(湿潤度)を適切な含水率に管理する必要がある。燃料電池セル1の電解質膜の含水率は、膜抵抗Rm、すなわち積層電池11の内部抵抗と相関関係にあることが知られている。そのため、積層電池11の内部抵抗を測定することで電解質膜の含水率を把握することができる。内部抵抗測定装置70については、図4を参照して後述する。
コントローラ90は、中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)を備えたマイクロコンピュータで構成される。コントローラ90には、前述した電流センサ91や電圧センサ92、内部抵抗測定装置70からの出力値のほか、燃料電池システム100を制御するために必要な各種センサからの出力値が入力される。
コントローラ90は、これらの入力信号に基づいて、燃料電池スタック10に供給するカソードガス及びアノードガスの流量や圧力、冷却水の流量や温度などを制御する。例えばコントローラ90は、燃料電池セル1の電解質膜の含水率が発電に適した含水率となるように、内部抵抗測定装置70で測定した内部抵抗に基づいて、燃料電池スタック10に供給するカソードガスの流量や圧力、冷却水の温度を制御する。
図4は、内部抵抗測定装置70について説明する図である。
内部抵抗測定装置70は、第1交流電源部71と、第2交流電源部72と、第1電位差出力部73と、第2電位差出力部74と、交流調整部75と、演算部76と、を備え、3本のソースライン77及び3本のセンスライン78を介して燃料電池スタック10に接続される。
ソースライン77は、燃料電池スタック10の積層電池11に対し、内部抵抗測定装置70で発生させた交流電流I1、I2の入出力を行うための電気線である。ソースライン77は、正極ソースライン77a、負極ソースライン77b及び中間ソースライン77cの3本で構成される。
センスライン78は、燃料電池スタック10の積層電池11に対して交流電流I1、I2の入出力を行ったときに、正極タブ7、負極タブ8及び中間タブ6で発生するそれぞれの交流電位を、内部抵抗測定装置70に入力するための電気線である。センスライン78は、正極センスライン78a、負極センスライン78b及び中間センスライン78cの3本で構成される。
正極ソースライン77aの一端側は、第1電気線79aを介して第1交流電源部71に接続される。負極ソースライン77bの一端側は、第2電気線79bを介して第2交流電源部72に接続される。中間ソースライン77cの一端側は、第3電気線79cを介して基準電位点(0[V])となる接地端子に接続される。
正極センスライン78aの一端側は、第4電気線79dを介して第1電位差出力部73に接続される。負極センスライン78bの一端側は、第5電気線79eを介して第2電位差出力部74に接続される。中間センスライン78cの一端側は、第6電気線79fを介して第1電位差出力部73及び第2電位差出力部74のそれぞれに接続される。
一方で、正極ソースライン77a及び正極センスライン78aの他端側は、第1コネクタ80aを介して燃料電池スタック10の正極タブ7に接続される。負極ソースライン77b及び負極センスライン78bの他端側は、第2コネクタ80bを介して負極タブ8に接続される。中間ソースライン77c及び中間センスライン78cの他端側は、第3コネクタ80cを介して中間タブ6に接続される。第1コネクタ80a、第2コネクタ80b及び第3コネクタ80cはそれぞれ同一形状である。
図5は、中間ソースライン77c及び中間センスライン78cを、第3コネクタ80cを介して中間タブ6に接続する方法について説明する図である。正極ソースライン77a及び正極センスライン78aと、負極ソースライン77b及び負極センスライン78bも同様の方法でそれぞれ正極タブ7、負極タブ8に接続されている。
図5に示すように、中間ソースライン77c及び中間センスライン78cは、その先端が第3コネクタ80cによって纏められており、第3コネクタ80cを中間タブ6に差し込むことで、中間ソースライン77c及び中間センスライン78cがそれぞれ別個に中間タブ6に接続される。以下の説明では、中間ソースライン77cと中間タブ6との接点を「中間ソース接続点61」といい、中間センスライン78cと中間タブ6との接点を「中間センス接続点62」という。
このように中間ソースライン77c及び中間センスライン78cは、それぞれ中間タブ6に所定の間隔をあけて接続される。すなわち、中間ソースライン77c及び中間センスライン78cは、中間タブ6に中間ソース接続点61及び中間センス接続点62の2つの接続点が離間した状態で存在するように、中間タブ6に対して電気的に接続される。
再び図4を参照して説明する。
第1電気線79aから第6電気線79fまでの各電気線は、それぞれ内部抵抗測定装置70の内部配線である。各電気線には、直流電流を遮断して交流電流のみを流す直流遮断器93が設けられる。本実施形態では直流遮断器93としてコンデンサを使用しているが、トランスなどを使用してもよい。
第1交流電源部71には、交流調整部75から出力された第1指令電圧Vi1が入力される。第1交流電源部71は、第1指令電圧Vi1に基づいて、第1電気線79a及び正極ソースライン77aを介して燃料電池スタック10の正極タブ7から積層電池11に流し込む基準周波数fbの交流電流I1を生成する。以下、図6を参照して第1交流電源部71の詳細について説明する。
図6は、第1交流電源部71の詳細を示す図である。
図6に示すように、第1交流電源部71は、例えばオペアンプを使用した電圧電流変換回路で構成される。この電圧電流変換回路の出力電流Ioは、入力電圧Vi及び電流センシング抵抗Raを用いて以下の(1)式で表すことができる。
(数1)
Io=Vi/Ra ・・・(1)
Io=Vi/Ra ・・・(1)
つまり、この電圧電流変換回路は、入力電圧である第1指令電圧Vi1の大きさに応じた出力電流を出力する。このように、第1交流電源部71は、第1指令電圧Vi1に応じて出力電流を変化させることで、交流電流I1を生成する。
第2交流電源部72には、交流調整部75から出力された第2指令電圧Vi2が入力される。第2交流電源部72は、第2指令電圧Vi2に基づいて、第3電気線79c及び負極ソースライン77bを介して燃料電池スタック10の負極タブ8から積層電池11に流し込む基準周波数fbの交流電流I2を生成する。第2交流電源部72は、第1交流電源部71と同様の電圧電流変換回路で構成される。
第1電位差出力部73には、正極センスライン78aに接続される第4電気線79dを介して正極タブ7の交流電位(以下「正極センス電位」という。)Vcが入力され、中間センスライン78cに接続される第6電気線79fを介して中間タブ6の交流電位(以下「中間センス電位」という。)Vmが入力される。第1電位差出力部73は、正極センス電位Vc及び中間センス電位Vmの電位差(以下「正極側交流電圧」という。)V1を出力する。
第2電位差出力部74には、第6電気線79fを介して中間センス電位Vmが入力され、負極センスライン78bに接続される第5電気線79eを介して負極タブ8の交流電位(以下「負極センス電位」という。)Vaが入力される。第2電位差出力部74は、中間センス電位Vm及び負極センス電位Vaの電位差(以下「負極側交流電圧」という。)V2を出力する。
第1電位差出力部73及び第2電位差出力部74は、例えば差動アンプ(計装アンプ)である。
交流調整部75には、正極側交流電圧V1と、負極側交流電圧V2と、が入力される。交流調整部75は、これら2つの入力値に基づいて、第1交流電源部71に対する第1指令電圧Vi1及び第2交流電源部72に対する第2指令電圧Vi2を出力する。より詳細には、交流調整部75は、これら2つの入力値の値が一致するように第1指令電圧Vi1及び第2指令電圧Vi2を調整し、第1交流電源部71及び第2交流電源部72から出力される交流電流I1、I2の振幅を調整する。
正極側交流電圧V1(V1=Vc−Vm)と、負極側交流電圧V2(V2=Vm−Va)と、を一致させるということは、換言すれば、正極センス電位Vcと負極センス電位Vaとの差(V1−V2=Vc−Va)をゼロにするということである。すなわち、正極側交流電圧V1と、負極側交流電圧V2と、を一致させれば、内部抵抗測定装置70によって積層電池11に交流電流の入出力を行っても、燃料電池スタック10の直流の出力電圧自体は変動しない。そのため、交流電流の入出力を行うことによって、燃料電池スタック10を電力源とする駆動モータ20等の動作に影響が及ぶのを抑制することができる。以下、交流調整部75の詳細について図7を参照して説明する。
図7は、交流調整部75の詳細について説明する図である。
図7に示すように、交流調整部75は、基準電圧源750と、交流信号源751と、第1検波回路752と、第1減算器753と、第1積分回路754と、第1乗算器755と、第2検波回路756と、第2減算器757と、第2積分回路758と、第2乗算器759と、を備える。
基準電圧源750は、ゼロ[V]を基準に定められた所定の電位差(以下「基準電圧」という。)Vsを発生させる定電圧源である。なお、基準電圧Vsは、正極側交流電圧V1及び負極側交流電圧V2の目標値である。交流調整部75は、正極側交流電圧V1及び負極側交流電圧V2を、この基準電圧Vsに収束させるためのPI制御回路となっている。
交流信号源751は、第1乗算器755及び第2乗算器759に入力する基準周波数fbの小振幅の交流信号を発生させる電源である。
第1検波回路752には、正極側交流電圧V1が入力される。第1検波回路752は、正極側交流電圧V1を直流電圧V1dに変換して出力する。第1検波回路752は、例えば正極側交流電圧V1の実効値又は平均値を、正極側交流電圧V1の直流電圧V1dとして出力する。
第1減算器753には、第1検波回路752から出力された直流電圧V1dと、基準電圧Vsと、が入力される。第1減算器753は、直流電圧V1d及び基準電圧Vsの電圧差を出力する。
第1積分回路754には、第1減算器753から出力された電圧差が入力される。第1積分回路754は、入力された電圧差の積分値を出力する。
第1乗算器755には、第1積分回路754から出力された積分値と、交流信号源751から出力された交流信号と、が入力される。第1乗算器755は、入力された積分値に交流信号を掛け合わせたものを、第1交流電源部71に入力する第1指令電圧Vi1として出力する。第1指令電圧Vi1は、正極側交流電圧V1を基準電圧Vsに収束させるための交流電流を、第1交流電源部71から出力させるための指令値である。
第2検波回路756には、負極側交流電圧V2が入力される。第2検波回路756は、負極側交流電圧V2を直流電圧V2dに変換して出力する。第2検波回路756は、例えば負極側交流電圧V2の実効値又は平均値を、負極側交流電圧V2の直流電圧V2dとして出力する。
第2減算器757には、第2検波回路756から出力された直流電圧V2dと、基準電圧Vsと、が入力される。第2減算器757は、直流電圧V2d及び基準電圧Vsの電圧差を出力する。
第2積分回路758には、第2減算器757から出力された電圧差が入力される。第2積分回路758は、入力された電圧差の積分値を出力する。
第2乗算器759には、第2積分回路758から出力された積分値と、交流信号源751から出力された交流信号と、が入力される。第2乗算器759は、入力された積分値に交流信号を掛け合わせたものを、第2交流電源部72に入力する第2指令電圧Vi2として出力する。第2指令電圧Vi2は、負極側交流電圧V2を基準電圧Vsに収束させることのできる交流電流を、第2交流電源部72から出力させるための指令値である。
演算部76には、交流電流I1と、交流電流I2と、正極側交流電圧V1と、負極側交流電圧V2と、が入力される。演算部76は、これら4つの入力値を以下の(2)式に代入することによって、燃料電池スタック10の積層電池11の内部抵抗を演算し、演算結果をコントローラ90に出力する。
このように、本実施形態による内部抵抗測定装置70は、交流ブリッジ法によって積層電池11の内部抵抗を測定するものである。すなわち、積層電池11に対して交流電流を流し、正極側交流電圧V1と負極側交流電圧V2とが一致するように交流電流を調整し、調整された交流電流及び交流電圧に基づいて積層電池11の内部抵抗を演算するものである。
積層電池11の内部抵抗を測定する方法としては、交流ブリッジ法の他にも、例えばDC/DCコンバータ60を制御して燃料電池スタック10の出力電流に小振幅の高周波交流電流を重畳し、そのときの電圧振幅を重畳した交流電流の電流振幅で割ることで測定する方法がある。この方法の場合は、交流電流を入出力するための端子としては、正極タブ7及び負極タブ8、又は、それらに相当する2つの端子(例えば電力取出端子121)があればよい。
これに対し、交流ブリッジ法によって積層電池11の内部抵抗を測定する場合は、交流電流を入出力するための端子として3つの端子が必要となる。すなわち、正極タブ7及び負極タブ8の他に、中間タブ6が必要となる。このように、交流ブリッジ法によって積層電池11の内部抵抗を測定する場合は、中間タブ6からも交流電流の入出力を行う必要があり、これが原因で、実際の積層電池11の内部抵抗と、内部抵抗測定装置70によって測定した内部抵抗との間に誤差が生じる場合があることがわかった。以下、その理由について図21に示す比較例による中間セパレータ300によって説明する。
図21は、比較例による中間セパレータ300の一部を示す概略図である。
図21に示す比較例による中間セパレータ300は、本実施形態による中間セパレータ3と異なり、中間セパレータ300の短手辺に、中間ソースライン77cを接続する中間タブ301a、及び、中間センスライン78cを接続する中間タブ301bをそれぞれ1つずつ設けたものである。
図21に示すように、積層電池11の内部抵抗を測定するために、中間タブ301aの中間ソース接続点302を介して交流電流の入出力が行われると、中間ソース接続点302と発電領域300aとの間で、交流電流の電流経路(ソース電流経路)310が形成される。
このとき、比較例による中間セパレータ300では、中間ソース接続点302と発電領域300aとの間に各マニホールド21b,22a,23aが介在しており、中間ソース接続点302から発電領域300aまでの距離が長い。そのため、交流電流の電流経路310が分散して複数形成される。その結果、中間センス接続点303と発電領域300aとの間にも電流経路310が形成されてしまい、この電流経路310上で、中間セパレータ300自体の抵抗(以下「セパレータ抵抗」という。)による電圧降下が生じる。つまり、中間センス接続点304の電位である中間センス電位Vmがセパレータ抵抗による電圧降下の影響を受け、中間センス電位Vmと発電領域300aの電位との間に誤差が生じる。
中間センス電位Vmは、中間センスライン78cを介して第1電位差出力部73及び第2電位差出力部74に入力されて、正極側交流電圧V1及び負極側交流電圧V2の算出に使用される。したがって、中間センス電位Vmが、セパレータ抵抗による電圧降下の影響を受けて発電領域300aの電位と異なる電位になっていると、正極側交流電圧V1及び負極側交流電圧V2が、測定対象となる電解質膜の膜抵抗Rmによる電圧降下だけでなく、セパレータ抵抗による電圧降下を含むものになってしまう。その結果、演算部76で演算される内部抵抗と、実際の内部抵抗との間に誤差が生じてしまうのである。
また、図21に示す比較例による中間セパレータ300のように、中間セパレータ300に2つの中間タブ301a、301bを設けようとすると、中間セパレータ300の製造工数や製造コストが増大する。そのため、本実施形態による中間セパレータ3のように、中間セパレータ3に設ける中間タブ6はできるだけ1つにしたい。
しかしながら、本実施形態のように1つの中間タブ6に中間ソースライン77c及び中間センスライン78cを接続すると、中間タブ6を設ける場所によっては、セパレータ抵抗による電圧降下の影響が拡大してしまう。以下、その理由について図22に示す比較例による中間セパレータ400によって説明する。
図22は、比較例による中間セパレータ400の一部を示す概略図である。
図22に示す比較例による中間セパレータ400は、本実施形態による中間セパレータ3と異なり、中間セパレータ400の短手辺に、中間ソースライン77c及び中間センスライン78cを接続する1つの中間タブ401を設けたものである。
この比較例による中間セパレータ400においても、中間タブ401の中間ソース接続点402を介して交流電流の入出力が行われると、中間ソース接続点402と発電領域400aとの間で、交流電流の電流経路410が形成される。このとき、1つの中間タブ401に中間ソースライン77c及び中間センスライン78cを接続しようとすると、中間ソース接続点402及び中間センス接続点403を接近させる必要がある。
その結果、中間センス電位Vmが、電流経路410上で生じるセパレータ抵抗による電圧降下の影響を大きく受けてしまい、中間センス電位Vmと発電領域300aの電位との間の誤差が拡大してしまう。
特に現在では、燃料電池スタック10の高効率化及び小型化のため、電解質膜及び各セパレータ3,4の薄肉化が進められている。電解質膜及び各セパレータ3,4の厚さを薄くすることで燃料電池セル1自体の厚さを小さくすることができるので、燃料電池スタック10を小型化できる。また、電解質膜の厚さを薄くすることで膜抵抗Rmを低くすることができるので、燃料電池スタック10の高効率化が図れる。しかしながら、セパレータ抵抗は、各セパレータ3,4の厚さを薄くするほど高くなる。
つまり、電解質膜及び各セパレータ3,4の薄肉化が進むと、電解質膜の膜抵抗Rmが低くなる一方で、セパレータ抵抗が高くなる。そのため、電解質膜及び各セパレータ3,4の薄肉化が進むにつれて、セパレータ抵抗による電圧降下はますます無視できなくなる。
そこで本実施形態では、中間センス接続点62の電位である中間センス電位Vmが、セパレータ抵抗による電圧降下の影響を受けたものになることをできるだけ回避して、内部抵抗測定装置70の測定精度を向上させる。以下、この方法について図8から図10を参照して説明する。
図8は、本実施形態による中間セパレータ3の一部を示す概略図であり、中間タブ6から入出力される交流電流の流れを説明する図である。図9は、中間セパレータ3の非発電領域3bを電気回路として模式的に表した図である。
交流電流の向きが正方向のときは、正極タブ7及び負極タブ8から入力された交流電流は、積層電池11を流れて中間セパレータ3の発電領域3aに到達する。そして、図8に示すように、発電領域3aに到達した交流電流は、中間セパレータ3の非発電領域3bを流れて中間ソース接続点61から出力される。このとき、発電領域3aから中間ソース接続点61までの非発電領域3b上を流れる交流電流の電流経路(以下「ソース電流経路」という。)35で、セパレータ抵抗による電圧降下が生じる。なお、交流電流の向きが負方向のときは、電流の流れはこれとは逆向きになる。
ここで、図9に示すように、中間セパレータの非発電領域3bは、格子状に抵抗が張り巡らされた電気回路として表すことができ、図8にも示すように、発電領域3aと中間ソース接続点61と間には、複数のソース電流経路35が形成されることになる。
図9からわかるように、例えば発電領域3aから中間ソース接続点61までの距離が短いソース電流経路35aと、距離が長いソース電流経路35bと、を比較すると、距離が短いソース電流経路35aの方がソース電流経路35上の総抵抗が小さくなる。そのため、発電領域3aから中間ソース接続点61までの距離が短いソース電流経路35aに、より多くの交流電流が流れる。
図10は、ソース電流経路35をさらに簡易な電気回路として模式的に表したものである。
前述したように、発電領域3aと中間ソース接続点61との間には、複数のソース電流経路35が形成され、各ソース電流経路35に流れる電流の量は、各ソース電流経路35の長さ(各ソース電流経路35上の総抵抗)によって変化する。
ここで本実施形態では、中間タブ6に中間ソース接続点61と中間センス接続点62とを別個に設け、中間ソース接続点61から交流電流の入出力を行い、中間センス接続点62の電位(中間センス電位Vm)を第1電位差出力部73及び第2電位差出力部74に入力している。
したがって、中間ソース接続点61と発電領域3aとの間に形成されるソース電流経路35がほとんど形成されないような位置、すなわち、ソース電流経路35上の総抵抗が大きく、ほとんど交流電流がながれないような位置に中間センス接続点62を配置させることで、中間センス電位Vmがセパレータ抵抗による電圧降下の影響をほとんど受けなくなる。
そこで本実施形態では、ソース電流経路35から中間センス接続点62が分離されるように、中間センス接続点62をソース電流経路35から離れた位置に配置することとした。
すなわち、図8に示すように、発電領域3aから中間センス接続点62までの距離が、発電領域3aから中間ソース接続点61までの距離よりも長くなるように中間タブ6を形成する。具体的には、発電領域3aの一端から中間セパレータ3の短手方向に延びる延長線Lに対して、中間ソース接続点61が発電領域3a側、中間センス接続点62が発電領域3aの反対側にくるように、中間セパレータ3の長手辺に中間タブ6を形成する。
このように、中間センス接続点62を発電領域3aから遠ざけ、中間ソース接続点61を発電領域3aに近づけることで、中間センス接続点62をソース電流経路35から離し、ソース電流経路35から中間センス接続点62を分離させることができる。よって、中間センス電位Vmがセパレータ抵抗による電圧降下の影響を受けにくくなり、内部抵抗測定装置70の測定精度を向上させることができる。
以上説明した本実施形態による中間セパレータ3は、発電領域3aを形成するMEA2aを挟持して積層する燃料電池セル1のセパレータである。そして、中間セパレータ3は、内部抵抗測定用の交流電流の入出力を行うための中間タブ6(ソース接続点タブ)と、中間タブ6(ソース接続点タブ)から入出力される交流電流の電位を検出するための中間タブ6(センス接続点タブ)と、を備える。
そして、中間タブ6(ソース接続点タブ)から発電領域3aへの内部抵抗測定用の交流電流のソース電流経路35から中間センス接続点62を有する部分の中間タブ6(センス接続点タブ)を分離する分離手段を備える。本実施形態においては、中間センス接続点62を有する部分の中間タブ6(センス接続点タブ)をソース電流経路35から離れた位置に配置することを、分離手段の一態様としている。
このように、中間ソース接続点61と発電領域3aとの間に形成される交流電流のソース電流経路35から中間センス接続点62を有する部分の中間タブ6(センス接続点タブ)を分離することで、中間ソース接続点61と発電領域3aとの間の電圧降下によって中間センス接続点62の電位が受ける影響を除去することができる。すなわち、中間センス接続点62の電位である中間センス電位Vmと、発電領域3aの電位と、の電位差を、少なくすることができる。よって、内部抵抗測定装置70で演算される内部抵抗と、実際の内部抵抗との間の誤差が小さくなるので、内部抵抗測定装置70の測定精度を向上させることができる。
また本実施形態による中間セパレータ3は、中間ソース接続点61を有する部分の中間タブ6(ソース接続点タブ)及び中間センス接続点62を有する部分の中間タブ6(センス接続点タブ)を連接させて1つのタブとしている。
これにより、中間ソースライン77c及び中間センスライン78cを中間セパレータ3に接続するにあたって、中間セパレータ3に1つの中間タブ6を設けるだけでよいので、加工に要する工数やコストの増加を最小限に抑えることができる。
また本実施形態による積層電池11は、燃料電池セル1を積層した積層電池11を少なくとも含む内部抵抗測定対象に接続されて、内部抵抗測定対象に交流電流を出力する交流電源部71,72と、内部抵抗測定対象の正極側の電位(正極センス電位Vc)と中途部分の電位(中間センス電位Vm)との差である正極側交流電位差(正極側交流電圧V1)と、内部抵抗測定対象の負極側の電位(負極センス電位Va)と中途部分の電位(中間センス電位Vm)との差である負極側交流電位差(負極側交流電圧V2)と、が一致するように交流電流を調整する交流調整部75と、調整された交流電流及び交流電位差に基づいて、積層電池11の内部抵抗を演算する演算部76と、を備える。
そして、燃料電池セル1は、セパレータ3,4と、セパレータ3,4間に介装され、発電領域を形成するMEA2aと、を備える。中間セパレータ3は、交流調整部75からの交流電流の入出力を行うための中間タブ6(ソース接続点タブ)と、中間タブ6(ソース接続点タブ)から入出力される交流電流の電位を検出するための中間タブ6(センス接続点タブ)と、中間タブ6(ソース接続点タブ)から発電領域3aへの交流電流のソース電流経路35から中間タブ6(センス接続点タブ)を分離する分離手段と、を備える。
これにより、中間ソース接続点61と発電領域3aとの間の電圧降下によって中間センス接続点62の電位が受ける影響を除去することができる。すなわち、中間センス接続点62の電位である中間センス電位Vmと、発電領域3aの電位と、の電位差を、少なくすることができる。よって、内部抵抗測定装置70で演算される内部抵抗と、実際の内部抵抗との間の誤差が小さくなるので、内部抵抗測定装置70の測定精度を向上させることができる。
また本実施形態による内部抵抗測定装置70の接続方法は、中間ソースライン77cの接続部(中間ソース接続点)61と発電領域3aとの間に形成される交流電流のソース電流経路65から離れた位置に中間センスライン78cを接続する。
これにより、中間ソース接続点61と発電領域3aとの間の電圧降下によって中間センス接続点62の電位が受ける影響を除去することができる。すなわち、中間センス接続点62の電位である中間センス電位Vmと、発電領域3aの電位と、の電位差を、少なくすることができる。よって、内部抵抗測定装置70で演算される内部抵抗と、実際の内部抵抗との間の誤差が小さくなるので、内部抵抗測定装置70の測定精度を向上させることができる。
(第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態について図11を参照して説明する。本発明の第2実施形態は、中間タブ6の形状が第1実施形態と相違する。以下、その相違点を中心に説明する。なお、以下に示す各実施形態では前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を用いて重複する説明を適宜省略する。
次に本発明の第2実施形態について図11を参照して説明する。本発明の第2実施形態は、中間タブ6の形状が第1実施形態と相違する。以下、その相違点を中心に説明する。なお、以下に示す各実施形態では前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を用いて重複する説明を適宜省略する。
図11は、本実施形態による中間セパレータ3の一部を示す概略図であり、中間タブ6から入出力される交流電流の流れを説明する図である。
図11に示すように、本実施形態では、中間タブ6の縦幅(セパレータからの飛び出し幅)を第1実施形態よりも短くする。そして、中間タブ6の横幅を発電領域3a側に拡げる。
これにより、中間ソース接続点61を発電領域3aにより近付けることができ、中間ソース接続点61と発電領域3aとの距離を第1実施形態よりも短くすることができる。そのため、発電領域3aから中間ソース接続点61までの距離が短いソース電流経路35により多くの電流を流すことができるので、中間センス接続点62が配置される箇所に流れる交流電流を相対的に少なくすることができる。
よって、中間センス電位Vmがセパレータ抵抗の影響を受けにくくなるので、内部抵抗測定装置70の測定精度を向上させることができる。
以上説明した本実施形態によれば、前述した第1実施形態と同様の効果が得られる。さらに、中間センス接続点62が配置される箇所に流れる交流電流を第1実施形態よりも少なくできる。そのため、第1実施形態よりも内部抵抗測定装置70の測定精度を向上させることができる。
(第3実施形態)
次に本発明の第3実施形態について図12を参照して説明する。本発明の第3実施形態は、中間タブ6の形状が第1実施形態と相違する。以下、その相違点を中心に説明する。
次に本発明の第3実施形態について図12を参照して説明する。本発明の第3実施形態は、中間タブ6の形状が第1実施形態と相違する。以下、その相違点を中心に説明する。
図12は、本実施形態による中間セパレータ3の一部を示す概略図であり、中間タブ6から入出力される交流電流の流れを説明する図である。
図12に示すように、本実施形態では、中間タブ6の縦幅(セパレータからの飛び出し幅)を第1実施形態よりも短くする。そして、中間タブ6の横幅を非発電領域3b側に拡げる。
これにより、中間センス接続点62を発電領域3aからより遠ざけることができ、中間センス接続点62と発電領域3aとの距離を第1実施形態よりも長くすることができる。そのため、中間センス接続点62が配置される箇所に交流電流が流れにくくなる。
よって、中間センス電位Vmがセパレータ抵抗の影響を受けにくくなるので、内部抵抗測定装置70の測定精度を向上させることができる。
以上説明した本実施形態によれば、前述した第1実施形態と同様の効果が得られる。さらに、第1実施形態よりも、中間センス接続点62が配置される箇所に交流電流が流れにくくなる。そのため、第1実施形態よりも内部抵抗測定装置70の測定精度を向上させることができる。
(第4実施形態)
次に本発明の第4実施形態について図13及び図14を参照して説明する。本発明の第4実施形態は、中間タブ6に絶縁体31を設けた点で第1実施形態と相違する。以下、その相違点を中心に説明する。
次に本発明の第4実施形態について図13及び図14を参照して説明する。本発明の第4実施形態は、中間タブ6に絶縁体31を設けた点で第1実施形態と相違する。以下、その相違点を中心に説明する。
図13は、本実施形態による中間セパレータ3の一部を示す概略図であり、中間タブ6から入出力される交流電流の流れを説明する図である。図14は、本実施形態による中間セパレータの非発電領域3bを電気回路として模式的に表した図である。
図13に示すように、本実施形態では、中間タブ6から発電領域3aに向かって延びる絶縁体31を中間セパレータ3に設ける。絶縁体31は、例えば樹脂やゴムなどの、抵抗値の高い部材である。
そして、中間ソース接続点61が、絶縁体31を介して中間センス接続点62の反対側に位置するように、中間ソース接続点61及び中間センス接続点62を中間タブ6に配置する。本実施形態のように中間セパレータ3の一部を絶縁体31とすることで、中間セパレータ3の外周縁部に設けられるガス漏れ防止用のシール材32の影響を受けずに絶縁体31を設けることができる。
なお本実施形態では、中間ソース接続点61が絶縁体31を介して発電領域3a側に位置するように、また、中間センス接続点62が絶縁体31を介して非発電領域3b側に位置するように、中間ソース接続点61及び中間センス接続点62を中間タブ6に配置しているが、それぞれを配置する位置は、特に限られない。
これにより、発電領域3aと中間ソース接続点61との間の非発電領域3b上に流れる交流電流が、発電領域3aと中間センス接続点62との間の非発電領域3bに流れ込むのを防止できる。すなわち、絶縁体31によって中間センス接続点62をソース電流経路35から電気的に分離し、ソース電流経路35が中間タブ6の中間センス接続点62側に形成されるのを防止できる。そのため、本実施形態による中間セパレータ3を用いた場合には、中間セパレータ3上の電気回路は図14に示す通りとなり、中間センス接続点62の電位である中間センス電位Vmが、発電領域3aから中間ソース接続点61までの中間セパレータ3の非発電領域3b上で生じる電圧降下の影響を受けなくなる。つまり、中間セパレータ3の発電領域3aの電位と、中間センス電位Vmとが、等電位となる。
よって、正極側交流電圧V1(V1=Vc−Vm)及び負極側交流電圧V2(V2=Vm−Va)が、膜抵抗Rmによって生じる電圧降下値となるので、内部抵抗測定装置70の測定精度を向上させることができる。
以上説明した本実施形態では、中間ソース接続点61と発電領域3aとの間に形成される交流電流のソース電流経路35から中間センス接続点62を分離する分離手段の一態様として、中間ソース接続点61を有する部分の中間タブ6(ソース接続点タブ)と、中間センス接続点62を有する部分の中間タブ6(センス接続点タブ)との間に絶縁体31を配置することによって高抵抗領域を形成した。
これにより、中間ソース接続点61を有する部分の中間タブ6(ソース接続点タブ)と、中間センス接続点62を有する部分の中間タブ6(センス接続点タブ)とを電気的に分離して、ソース電流経路35から中間センス接続点62を分離することができる。
よって、中間ソース接続点61と発電領域3aとの間の電圧降下によって中間センス接続点62の電位が受ける影響を除去することができる。その結果、中間センス電位Vmを中間セパレータ3の発電領域3aの電位と等電位にすることができるので、正極側交流電圧V1(V1=Vc−Vm)及び負極側交流電圧V2(V2=Vm−Va)が、膜抵抗Rmによって生じる電圧降下値となる。よって、内部抵抗測定装置70で演算される内部抵抗と、実際の内部抵抗との間の誤差を無くすことができるので、内部抵抗測定装置70の測定精度を向上させることができる。
また本実施形態では、中間タブ6を含む中間セパレータ3と絶縁体31とを一体化しているので、中間セパレータ3の外周縁部に設けられるガス漏れ防止用のシール材32の影響を受けずに絶縁体31を設けることができる。
(第5実施形態)
次に本発明の第5実施形態について図15を参照して説明する。本発明の第5実施形態は、2つの中間タブ6a,6bを備える点で第1実施形態と相違する。以下、その相違点を中心に説明する。
次に本発明の第5実施形態について図15を参照して説明する。本発明の第5実施形態は、2つの中間タブ6a,6bを備える点で第1実施形態と相違する。以下、その相違点を中心に説明する。
図15は、本実施形態による中間セパレータ3の一部を示す概略図であり、中間タブ6a,6bから入出力される交流電流の流れを説明する図である。
図15に示すように、本実施形態による中間セパレータ3は、第1中間タブ6aと、第2中間タブ6bと、スリット33と、を備える。
第1中間タブ6aは、中間セパレータ3の非発電領域3bを延設させて形成したものである。第1中間タブ6aには、中間ソースライン77cが接続される。
第2中間タブ6bは、中間セパレータ3の非発電領域3bを延設させて形成したものである。第2中間タブ6bは、第1中間タブ6aと隣り合うように、第1中間タブ6aから所定の間隔をあけた位置に形成される。第2中間タブ6bには、中間センスライン78cが接続される。
スリット33は、第1中間タブ6aと第2中間タブ6bとの間の中間セパレータ3の非発電領域3bに形成される。スリット33は、中間セパレータ3の外縁から、中間セパレータ3の外周縁部に形成されたガス漏れ防止用のシール材32までの間に切り込みをいれることで形成される。
このように、中間ソースライン77c及び中間センスライン78cが接続されるタブを2つ設け、その間にスリット33を設けることで、第4実施形態と同様に、発電領域3aと中間ソース接続点61との間の非発電領域3b上に流れる交流電流が、発電領域3aと中間センス接続点62との間の非発電領域3bに流れ込むのを防止できる。すなわち、スリット33によって中間センス接続点62をソース電流経路35から物理的に分離し、ソース電流経路35が中間タブ6の中間センス接続点62側に形成されるのを防止できる。よって、第4実施形態と同様の理由により、内部抵抗測定装置70の測定精度を向上させることができる。
以上説明した本実施形態では、中間ソース接続点61と発電領域3aとの間に形成される交流電流のソース電流経路35から中間センス接続点62を分離する分離手段の一態様として、第1中間タブ6a(ソース接続点タブ)と第2中間タブ6b(センス接続点タブ)との間にスリット33を形成することによって高抵抗領域を形成した。
これにより、第1中間タブ6a(ソース接続点タブ)と、第2中間タブ6b(センス接続点タブ)とを物理的に分離して、ソース電流経路35から中間センス接続点62を分離することができる。よって、中間ソース接続点61と発電領域3aとの間の電圧降下によって中間センス接続点62の電位が受ける影響を除去することができる。その結果、中間センス電位Vmを中間セパレータ3の発電領域3aの電位と等電位にすることができるので、正極側交流電圧V1(V1=Vc−Vm)及び負極側交流電圧V2(V2=Vm−Va)が、膜抵抗Rmによって生じる電圧降下値となる。よって、内部抵抗測定装置70で演算される内部抵抗と、実際の内部抵抗との間の誤差を無くすことができるので、内部抵抗測定装置70の測定精度を向上させることができる。
なお、本実施形態では第1中間タブ6aと第2中間タブ6bとの間の中間セパレータ3の非発電領域3bにスリット33を形成したが、例えば図16に示す本実施形態の変形例による中間セパレータ3のように、1つの中間タブ6にスリット33を形成するようにしても良い。このようにしても本実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
(第6実施形態)
次に本発明の第6実施形態について図17及び図18を参照して説明する。本発明の第6実施形態は、2つの中間タブ6a、6bを備え、その間の空間を、第3コネクタ80cを接続するときのキー溝63として利用する点で第1実施形態と相違する。以下、その相違点を中心に説明する。
次に本発明の第6実施形態について図17及び図18を参照して説明する。本発明の第6実施形態は、2つの中間タブ6a、6bを備え、その間の空間を、第3コネクタ80cを接続するときのキー溝63として利用する点で第1実施形態と相違する。以下、その相違点を中心に説明する。
図17は、本実施形態による中間タブ6が形成されたカソードセパレータ3の一部を示す概略図である。
図17に示すように、本実施形態による中間セパレータ3は、第5実施径形態と同様に、第1中間タブ6aと、第2中間タブ6bと、スリット33と、を備える。本実施形態で異なるのは、第1中間タブ6a及び第2中間タブ6bの横幅を相違させた点である。
このように、第1中間タブ6a及び第2中間タブ6bの横幅を相違させることで、第1中間タブ6aと第2中間タブ6bとの間の空間を、第3コネクタ80cを接続するときの逆接続防止用のキー溝63として利用することができる。
図18は、本実施形態による第3コネクタ80cの接続方法を説明する図である。
図18に示すように、本実施形態では、第3コネクタ80cの差し込み口を第1中間タブ6a及び第2中間タブ6bの横幅の形状にあわせたキー形状とする。そして、第3コネクタ80cに、キー溝63に差し込まれるキー溝挿入部81を形成する。
これにより、第1中間タブ6aと第2中間タブ6bとの間の空間をキー溝63として有効に活用でき、第1中間タブ6a及び第2中間タブ6bに、中間ソースライン77c及び中間センスライン78cが誤って逆に接続されるのを防止できる。そのため、接続ミスによって内部抵抗測定装置70の測定精度が悪化してしまうのを防止できる。
以上説明した本実施形態による積層電池11は、第1中間タブ6aと第2中間タブ6bとの間の空間を、中間ソースライン77c及び中間センスライン78cを1つの第3コネクタ80cでまとめて第1中間タブ6a及び第2中間タブ6bに接続するときの、逆接続防止用のキー溝63として利用する。
これにより、接続ミスによって内部抵抗測定装置70の測定精度が悪化してしまうのを防止できる。
(第7実施形態)
次に本発明の第7実施形態について図19を参照して説明する。本発明の第7実施形態は、中間セパレータ3に第1中間タブ6a及び第2中間タブ6bの2つのタブを形成し、第1中間タブ6aが発電領域3aを介して第2中間タブ6bの反対側に位置するようにした点で第1実施形態と相違する。以下、その相違点について説明する。
次に本発明の第7実施形態について図19を参照して説明する。本発明の第7実施形態は、中間セパレータ3に第1中間タブ6a及び第2中間タブ6bの2つのタブを形成し、第1中間タブ6aが発電領域3aを介して第2中間タブ6bの反対側に位置するようにした点で第1実施形態と相違する。以下、その相違点について説明する。
図19に示すように、本実施形態による中間セパレータ3は、第1中間タブ6aと、第2中間タブ6bと、を備える。
第1中間タブ6aは、中間セパレータ3の一方の長手辺に形成される。第2中間タブ6bは、中間セパレータ3の他方の長手辺に形成される。このように第1中間タブ6a及び第2中間タブ6bは、発電領域3aを介してそれぞれが反対側に位置するように中間セパレータ3に形成される。
このように、第1中間タブ6a及び第2中間タブ6bを対向させることで、中間セパレータ3に絶縁体31やスリット33を設けなくても、発電領域3aと中間ソース接続点61との間の非発電領域3b上に流れる交流電流が、発電領域3aと中間センス接続点62との間の非発電領域3bに流れ込むのを防止できる。すなわち、第1中間タブ6a及び第2中間タブ6bを対向させることで、第1中間タブ6aと第2中間タブ6bとの間を高抵抗領域とし、ソース電流経路35が形成されないようにすることができる。
そのため、本実施形態による中間セパレータ3を用いた場合でも、中間セパレータ3上の電気回路は図14に示す通りとなり、中間センス接続点62の電位である中間センス電位Vmが、発電領域3aから中間ソース接続点61までの中間セパレータ3の非発電領域3b上で生じる電圧降下の影響を受けなくなる。つまり、中間セパレータ3の発電領域3aの電位と、中間センス電位Vmとが、等電位となる。
よって、正極側交流電圧V1(V1=Vc−Vm)及び負極側交流電圧V2(V2=Vm−Va)が、膜抵抗Rmによって生じる電圧降下値となるので、内部抵抗測定装置70の測定精度を向上させることができる。
以上説明した本実施形態では、中間ソース接続点61と発電領域3aとの間に形成される交流電流のソース電流経路35から中間センス接続点62を分離する分離手段の一態様として、第1中間タブ6a(ソース接続点タブ)と第2中間タブ6b(センス接続点タブ)とを発電領域3aを挟んで互いに対向する位置に配置し、第1中間タブ6a(ソース接続点タブ)と第2中間タブ6b(センス接続点タブ)との間に高抵抗領域を形成する。
これにより、ソース電流経路35から中間センス接続点62を分離することができる。よって、中間ソース接続点61と発電領域3aとの間の電圧降下によって中間センス接続点62の電位が受ける影響を除去することができる。その結果、中間センス電位Vmを中間セパレータ3の発電領域3aの電位と等電位にすることができるので、正極側交流電圧V1(V1=Vc−Vm)及び負極側交流電圧V2(V2=Vm−Va)が、膜抵抗Rmによって生じる電圧降下値となる。よって、内部抵抗測定装置70で演算される内部抵抗と、実際の内部抵抗との間の誤差を無くすことができるので、内部抵抗測定装置70の測定精度を向上させることができる。
なお、本実施形態では第1中間タブ6aと第2中間タブ6bとを発電領域3aを挟んで互いに対向する位置に配置したが、例えば図20に示す本実施形態の変形例による中間セパレータ3のように、第1中間タブ6aと第2中間タブ6bとを発電領域3aを挟んで互いに対角の位置に配置しても良い。このようにしても本実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
上記の各実施形態では、内部抵抗測定装置70による内部抵抗Rの測定対象を燃料電池スタック10としていたが、これは測定対象となる積層電池11(複数の電池を積層したもの)の一例として燃料電池スタック10を取り上げたに過ぎず、燃料電池スタック10に限られるものではない。
上記の各実施形態では、燃料電池スタック10を、車両を駆動するための電力源として使用したが、これに限らずあらゆる電気システムの電力源として使用することができる。
上記の第7実施形態では、第1中間タブ6a及び第2中間タブ6bが発電領域3aを挟んで互いに対向する位置となるように、第1中間タブ6a及び第2中間タブ6bを中間セパレータ3の長手辺に設けていたが、それぞれが対向するように短手辺に設けても良い。
Claims (11)
- 単位電池を積層した積層電池を少なくとも含む内部抵抗測定対象に接続されて、前記内部抵抗測定対象に交流電流を出力する交流電源部と、
前記内部抵抗測定対象の正極側の電位と中途部分の電位との差である正極側交流電位差と、前記内部抵抗測定対象の負極側の電位と中途部分の電位との差である負極側交流電位差と、が一致するように交流電流を調整する交流調整部と、
前記調整された交流電流及び交流電位差に基づいて、前記積層電池の内部抵抗を演算する演算部と、
を備える積層電池であって、
前記単位電池は、
セパレータと、
前記セパレータ間に介装され、発電領域を形成する膜電極接合体と、
を備え、
前記セパレータは、
前記交流調整部からの交流電流の入出力を行うためのソース接続点タブと、
前記ソース接続点タブから入出力される交流電流の電位を検出するためのセンス接続点タブと、
前記ソース接続点タブから前記発電領域への交流電流の電流経路から前記センス接続点タブを分離する分離手段と、
を備える積層電池。 - 発電領域を形成する膜電極接合体を挟持して積層する燃料電池のセパレータであって、
内部抵抗測定用の交流電流の入出力を行うためのソース接続点タブと、
前記ソース接続点タブから入出力される交流電流の電位を検出するためのセンス接続点タブと、
前記ソース接続点タブから前記発電領域への前記内部抵抗測定用の交流電流の電流経路から前記センス接続点タブを分離する分離手段と、
を備えるセパレータ。 - 前記分離手段は、
前記センス接続点タブを前記電流経路から離れた位置に配置することで、前記電流経路から前記センス接続点タブを分離する、
請求項1に記載の積層電池、又は、請求項2に記載のセパレータ。 - 前記分離手段は、
前記ソース接続点タブと前記センス接続点タブとの間に高抵抗領域を形成することで、前記電流経路から前記センス接続点タブを分離する、
請求項1に記載の積層電池、又は、請求項2に記載のセパレータ。 - 前記ソース接続点タブ及び前記センス接続点タブを連接させて1つのタブとした、
請求項1に記載の積層電池、又は、請求項2から請求項4までのいずれか1つに記載のセパレータ。 - 前記高抵抗領域は、
前記ソース接続点タブと前記センス接続点タブとの間にスリットを形成することによって形成される、
請求項4に記載の積層電池、又は、セパレータ。 - 前記高抵抗領域は、
前記ソース接続点タブと前記センス接続点タブとの間に絶縁体を配置することによって形成される、
請求項4に記載の積層電池、又は、セパレータ。 - 前記高抵抗領域は、
前記ソース接続点タブと前記センス接続点タブとを前記発電領域を挟んで互いに対向する位置に配置することで形成される、
請求項4に記載の積層電池、又は、セパレータ。 - 前記高抵抗領域は、
前記ソース接続点タブと前記センス接続点タブとを前記発電領域を挟んで互いに対角の位置に配置することで形成される、
請求項4に記載の積層電池、又は、セパレータ。 - 前記内部抵抗測定用の交流電流は、積層された前記燃料電池の正極側の電位と前記センス接続点タブの電位との差である正極側交流電位差と、積層された前記燃料電池の負極側の電位と前記センス接続点タブの電位との差である負極側交流電位差と、が一致するように調整され、
前記調整された交流電流及び交流電位差に基づいて、積層された前記燃料電池の内部抵抗が演算される、
請求項2に記載のセパレータ。 - 発電領域を形成する膜電極接合体を有する単位電池を積層した積層電池の内部抵抗を測定する内部抵抗測定装置の接続方法であって、
前記内部抵抗測定装置は、前記積層電池の中途部分のセパレータに接続されて交流電流の入出力を行うためのソースラインと、前記セパレータに接続されて前記ソースラインから入出力された交流電流の電位を前記内部抵抗測定装置に出力するためのセンスラインと、
を備え、
前記ソースラインの接続部と前記発電領域との間に形成される交流電流の電流経路から離れた位置に前記センスラインを接続する、
内部抵抗測定装置の接続方法。
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