JP6175280B2 - 毛穴改善用組成物 - Google Patents

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本発明は、毛穴改善用組成物関する。
美容上の悩みの一つとして、多くの女性が、毛穴の目立ち、という肌トラブルを挙げており、かかる肌の毛穴の目立ちを改善することが要求されている。
肌の毛穴が目立つ要因については未だ明確にはなっていないが、角栓が汚れとして毛穴に詰まること、皮脂に含まれる不飽和脂肪酸により毛穴開口部周辺の角質細胞の不全角化が誘導されること、加齢に伴い毛穴周辺部のコラーゲンやエラスチンが劣化したり減少したりして肌がたるむことにより毛穴開口部が拡大すること等が挙げられる。
このような原因による毛穴の目立ちを改善するために、従来から種々の組成物等が検討されている。
例えば、特許文献1には、N−アシルアミノ酸エステル及び親水性非イオン界面活性剤を含む角栓除去用の組成物が記載されており、該組成物を毛穴に詰まった角栓を除去するために使用することが記載されている。
特許文献2には、キンギンカ、ナツシロギク等の植物から抽出される植物抽出物を含む皮膚外用剤が記載されており、該皮膚外用剤を、毛穴の開き、毛穴の黒ずみ及び毛穴のたるみを抑制するために使用することが記載されている。
特許文献3には、ユビキノン誘導体等を含む皮膚収斂剤が記載されており、該皮膚収斂剤を、毛穴のたるみの原因となる皮膚の張りの低下を抑制するために、使用することが記載されている。
しかしながら、角栓を除去したり、皮膚を収斂させたり、皮膚の張りの低下を抑制したりすることでは、一時的に毛穴を目立たなくさせることはできても、毛穴を小さくするなど、毛穴自体の問題を改善することはできず、効果が不十分であるという問題があった。
一方、従来からレチノイド(ビタミンA)の一種であるレチノールは、皮膚の保湿や弾力を維持することによる皮膚保護作用を有していることが知られており、例えば、特許文献4及び5には、レチノールを含む組成物等が記載されている。
しかし、特許文献4および5に記載のレチノールを含む組成物は、皮膚保護作用は有していても、毛穴を効果的に改善することはできない。
さらに、各種植物の抽出物については、従来から、各種組成物に配合することが検討されている。
特許文献6には、トウダイグサ科に属するクスノハガシワ(Mallotus philippinensis)から得られる抽出物を含む組成物が記載されており、該組成物は頭皮に作用して脱毛防止及び発毛促進効果があることが記載されている。
特許文献7には、クスノハガシワ抽出物を含むコラーゲン産生促進剤が記載されており、該組成物はコラーゲンの生成を促進することが記載されている。
特許文献8には、シナノキ科に属するボダイジュ(Tilia miqueliana)から得られる抽出物を含む組成物が記載されており、該組成物はアレルギー性の皮膚炎症疾患や肌荒れなどを予防及び改善することが記載されている。
特許文献9には、ボダイジュ抽出物、アカネ科に属するボタンピ(Paeonia suffruticosa)を含むエラスターゼ活性阻害剤が記載されており、該組成物はエラスターゼの活性を阻害することが記載されている。
特許文献10には、ボタンピから得られる抽出物を含む組成物が記載されており、該組成物は活性酸素により引き起こされる皮膚障害の予防及び改善、乾燥肌、湿疹、肌荒れの改善、肌や髪のツヤ・張りの付与に有用であることが、記載されている。
特許文献11には、ボタンピ抽出物を含むエラスターゼ活性阻害剤が記載されており、ボタンピ抽出物がエラスターゼの活性を阻害することが記載されている。
特許文献12には、ユキノシタ科に属するベルゲニアリグラタ(Bergenia ligulata(wall.)Eng. (Saxifragaceae))から得られる抽出物を含む組成物が記載されており、該組成物は、リパーゼ阻害作用、アンドロゲン受容体結合阻害作用を有し、ニキビを予防及び改善する効果を有することが記載されている。
特許文献13にはベルゲニアリグラタ抽出物を含むエラスチン産生促進剤が記載されており、該促進剤はエラスチンの産生を促進することが記載されている。
特許文献14には、アカネ科に属するアセンヤク(Uncarina gambir)から得られる抽出物を含む組成物が皮膚刺激を緩和する効果があることが記載されている。
特許文献15には、アセンヤク抽出物を含むヒアルロン酸蓄積促進剤が、ヒアルロン酸の蓄積を促進することが記載されている。
特許文献16には、モクセイ科に属するオリーブ(Olea europaeaL.)から得られる抽出物を含む組成物が皮膚の黒化や老化を予防及び改善する効果があることが記載されている。
特許文献17には、オリーブ抽出物を含む活性酸素消去剤が記載されており、高い活性酸素消去効果を有することが記載されている。
特許文献18には、カタバミ科に属するゴレンシ(Averrhoa carambola)から得られる抽出物を含む組成物は、ヒアルロン酸の産生を促進する効果があることが記載されている。
特許文献19には、バラ科サクラ亜科サクラ属(Prunus, Cerasus)に属するサクラから得られる抽出物を含む組成物は、アレルギー性やアトピー性の皮膚炎症疾患や、皮膚の痒み、カサツキなどを予防及び改善する効果があることが記載されている。
特許文献20には、サクラ抽出物を含むコラゲナーゼ阻害剤、エラスターゼ阻害効剤およびメイラード反応阻害剤が記載されており、これらの阻害剤はコラゲナーゼ阻害作用、エラスターゼ阻害効作用およびメイラード反応阻害作用を有することが記載されている。
しかしながら、特許文献6乃至20に記載されている各植物の抽出物を含む組成物は、皮膚の毛穴の目立ちを効果的に改善することはできない。
特開2009−143878号公報 特開2012−6838号公報 特開2009−184964号公報 特開2009−256268号公報 特開2010−270062号公報 特開2006−45157号公報 特開2003−146837号公報 特開平9−157176号公報 特開2000−159627号公報 特開2006−117612号公報 特開2000−247830号公報 特開2006−241059号公報 特開2011−20974号公報 特開2009−149585号公報 特開2003−238432号公報 特開2000−128765号公報 特開2001−26518号公報 特開2003−55244号公報 特開平8−245409号公報 特開2001−316221号公報
本発明は、上記問題点等に鑑み、毛穴の目立ちを効果的に改善できる毛穴改善用組成物提供することを課題とする。
本発明者等は、上記問題点を解決するために鋭意検討した結果、特定の植物抽出物とレチノール及びレチノール誘導体等のレチノール系成分とを併用することで、毛穴の目立ちを効果的に改善できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明に係る毛穴改善用組成物は、クスノハガシワ抽出物
レチノール及びレチノール誘導体からなる群から選択される少なくとも1種レチノール系成分とを含み、
前記レチノール誘導体は、酢酸レチノール、水添レチノール、パルミチン酸レチノール、酪酸レチノール、プロピオン酸レチノール、オクチル酸レチノール、ラウリル酸レチノール、オレイン酸レチノール、リノレン酸レチノール、リノール酸レチノール、レチナール、レチノイン酸、レチノイン酸メチル、レチノイン酸トコフェリル、レチノイン酸ヒドロキシピナコロン、レチノキシトリメチルシラン、又は、レチノイン酸レチノールである
本発明に係る毛穴改善用組成物は、前記レチノール系成分として前記レチノールを含むことが好ましい。
本発明によれば、毛穴の目立ちを効果的に改善できる。
本発明に係る毛穴改善用組成物(以下、単に組成物ともいう)の一実施形態について以下に説明する。
本実施形態の毛穴改善用組成物は、クスノハガシワ抽出物、ボダイジュ抽出物、ボタンピ抽出物、ベルゲニアリグラタ抽出物、アセンヤク抽出物、オリーブ抽出物、ゴレンシ抽出物及びサクラ抽出物からなる群から選択される少なくとも1種以上の植物抽出物と、レチノール及びレチノール誘導体からなる群から選択される少なくとも1種以上のレチノール系成分とを含む。
尚、本実施形態において、毛穴改善とは、皮膚の毛穴を目立ちにくくすることをいい、例えば、毛穴開口を小さくする、角栓を除去する、開口周囲の皮膚を収斂させて毛穴のタルミを改善すること等をいう。
(クスノハガシワ抽出物)
クスノハガシワ(Mallotus philippinensis)は、トウダイグサ科に属し、亜熱帯に生育する植物である。本実施形態におけるクスノハガシワ抽出物は、クスノハガシワの各部位から抽出溶媒を用いて抽出することにより得られるものである。前記クスノハガシワの部位としては、特に限定されず、例えば、葉、枝、材部、樹皮、根などが挙げられる。中でも、効果的に毛穴の目立ちを改善できる観点から樹皮が好ましい。
クスノハガシワ抽出物を得る方法は、特に限定されるものではなく、クスノハガシワを抽出原料として公知の各種抽出方法を用いることができる。
抽出原料としては、クスノハガシワの葉、枝、材部、樹皮、根等の前記部位を乾燥したもの、あるいは、乾燥しないものを、粉砕して、切断して、あるいは、そのままで用いることができる。
抽出方法としては、常温で、あるいは加温して、抽出溶媒により抽出すること等が挙げられる。
前記抽出溶媒としては、通常の植物の抽出に用いられる溶媒であれば特に限定されるものではない。例えば、水;メタノール、エタノール、プロピレングリコール、1、3−ブチレングリコール、グリセリン等のアルコール類;クロロホルム、ジクロルエタン、四塩化炭素、アセトン、酢酸エチル、ヘキサン等の有機溶媒類等が挙げられる。前記各抽出溶媒は、単独であるいは複数を組み合わせて用いることができる。
中でも、水とアルコール類とを混合した含水アルコール類が好ましく、特に、70〜90重量%のエタノールを含む含水エタノールが、可溶性の活性成分を効率的に抽出できるため好ましい。
クスノハガシワ抽出物を得る方法としては、例えば、前記抽出原料を、常温又は加温下に前記抽出溶剤により抽出する、あるいは、ソックスレー抽出器等の抽出器具を用いて抽出すること等が挙げられる。
本実施形態のクスノハガシワ抽出物は、抽出液、その希釈液、その濃縮液等の液状、乾燥末等の固形状、ペースト状、ゲル状等のようにいずれの形態であってもよい。
また、本実施形態のクスノハガシワ抽出物としては、例えば、市販品として入手可能なものを用いても良い。
本実施形態の組成物に含まれるクスノハガシワ抽出物の含有量は、特に限定されるものではないが、例えば、組成物中の含有量として、0.0001重量%以上、好ましくは0.0005重量%以上、さらに好ましくは、0.001重量%以上である。
また、例えば、0.5重量%以下、好ましくは0.25重量%以下、さらに好ましくは0.1重量%以下である。
前記含有量であることで、毛穴改善効果が十分に発揮され、且つ、クスノハガシワ抽出物の配合量に見合った毛穴改善効果が発揮される。
尚、前記含有量は、クスノハガシワ抽出物の絶乾重量換算(%)を基準とする含有量をいう。
(ボダイジュ抽出物)
ボダイジュ(Tilia miqueliana)は、シナノキ科に属する植物であり、中国大陸から朝鮮半島に生育する落葉高木である。
本実施形態におけるボダイジュ抽出物は、ボダイジュの各部位から抽出溶媒を用いて抽出することにより得られるものである。前記ボダイジュの部位としては、特に限定されず、例えば、花、果実、葉、枝、材部、樹皮、根などが挙げられる。中でも、効果的に毛穴の目立ちを改善できる観点から花が好ましい。
ボダイジュ抽出物を得る方法は、特に限定されるものではなく、前記クスノハガシワ抽出物と同様に公知の各種抽出方法を用いることができる。
抽出原料としては、ボダイジュの花、果実、葉、枝、材部、樹皮、根等の前記各部位を乾燥したもの、あるいは、乾燥しないものを、粉砕して、切断して、あるいは、そのままで用いることができる。
抽出方法としては、前記クスノハガシワ抽出物と同様に、常温で、あるいは加温して、抽出溶媒により抽出すること等が挙げられる。
前記抽出溶媒としては、通常の植物の抽出に用いられる溶媒であれば特に限定されるものではなく、前記クスノハガシワ抽出物と同様の溶媒が挙げられる。
好ましくは、水とアルコール類とを混合した含水アルコール類が挙げられ、特に、50〜90重量%のエタノールを含む含水エタノールが、可溶性の活性成分を効率的に抽出できるため好ましい。
本実施形態の組成物に含まれるボダイジュ抽出物の含有量は、特に限定されるものではないが、例えば、組成物中の含有量として、0.00025重量%以上、好ましくは0.00125重量%以上、さらに好ましくは、0.0025重量%以上である。
また、例えば、0.5重量%以下、好ましくは0.25重量%以下、さらに好ましくは0.1重量%以下である。
前記含有量であることで、毛穴改善効果が十分に発揮され、且つ、ボダイジュ抽出物の配合量に見合った毛穴改善効果が発揮される。
尚、前記含有量は、ボダイジュ抽出物の絶乾重量換算(%)を基準とする含有量をいう。
(ボタンピ抽出物)
ボタンピ(Paeonia suffruticosa)は、アカネ科に属し、東南アジア等に生育する落葉低木である。
本実施形態におけるボタンピ抽出物は、ボタンピの各部位から抽出溶媒を用いて抽出することにより得られるものである。前記ボタンピの部位としては、特に限定されず、例えば、葉、枝、根などが挙げられる。中でも、効果的に毛穴の目立ちを改善できる観点から根皮が好ましい。
ボタンピ抽出物を得る方法は、特に限定されるものではなく、前記クスノハガシワ抽出物と同様に公知の各種抽出方法を用いることができる。
抽出原料としては、ボタンピの葉、枝、根等の前記部位を乾燥したもの、あるいは、乾燥しないものを、粉砕して、切断して、あるいは、そのままで用いることができる。
抽出方法としては、前記クスノハガシワ抽出物と同様に、常温で、あるいは加温して、抽出溶媒により抽出すること等が挙げられる。
前記抽出溶媒としては、通常の植物の抽出に用いられる溶媒であれば特に限定されるものではなく、前記クスノハガシワ抽出物と同様の溶媒が挙げられる。
好ましくは、水とアルコール類とを混合した含水アルコール類が挙げられ、特に、30〜90重量%のエタノールを含む含水エタノールが、可溶性の活性成分を効率的に抽出できるため好ましい。
本実施形態の組成物に含まれるボタン抽出物の含有量は、特に限定されるものではないが、例えば、組成物中の含有量として、0.0005重量%以上、好ましくは0.0025重量%以上、さらに好ましくは、0.005重量%以上である。
また、例えば、0.25重量%以下、好ましくは0.1重量%以下、さらに好ましくは0.05重量%以下である。
前記含有量であることで、毛穴改善効果が十分に発揮され、且つ、ボタンピ抽出物の配合量に見合った毛穴改善効果が発揮される。
尚、前記含有量は、ボタンピ抽出物の絶乾重量換算(%)を基準とする含有量をいう。
(ベルゲニアリグラタ抽出物)
ベルゲニアリグラタ(Bergenia ligulata(wall.)Eng. (Saxifragaceae))は、ユキノシタ科に属し、ヒマラヤからインド北部に自生する植物である。本実施形態におけるベルゲニアリグラタ抽出物は、ベルゲニアリグラタの各部位から抽出溶媒を用いて抽出することにより得られるものである。
前記ベルゲニアリグラタの部位としては、特に限定されず、例えば、葉、枝、根などが挙げられる。中でも、効果的に毛穴の目立ちを改善できる観点から根が好ましい。
ベルゲニアリグラタ抽出物を得る方法は、特に限定されるものではなく、前記クスノハガシワ抽出物と同様に公知の各種抽出方法を用いることができる。
抽出原料としては、ベルゲニアリグラタの葉、枝、根等の前記部位を乾燥したもの、あるいは、乾燥しないものを、粉砕して、切断して、あるいは、そのままで用いることができる。
抽出方法としては、前記クスノハガシワ抽出物と同様に、常温で、あるいは加温して、抽出溶媒により抽出すること等が挙げられる。
前記抽出溶媒としては、通常の植物の抽出に用いられる溶媒であれば特に限定されるものではなく、前記クスノハガシワ抽出物と同様の溶媒が挙げられる。
好ましくは、水とアルコール類とを混合した含水アルコール類が挙げられ、特に、30〜90重量%のエタノールを含む含水エタノールが、可溶性の活性成分を効率的に抽出できるため好ましい。
本実施形態の組成物に含まれるベルゲニアリグラタ抽出物の含有量は、特に限定されるものではないが、例えば、組成物中の含有量として、0.00025重量%以上、好ましくは0.00125重量%以上、さらに好ましくは、0.0025重量%以上である。
また、例えば、0.5重量%以下、好ましくは0.25重量%以下、さらに好ましくは0.1重量%以下である。
前記含有量であることで、毛穴改善効果が十分に発揮され、且つ、ベルゲニアリグラタ抽出物の配合量に見合った毛穴改善効果が発揮される。
尚、前記含有量は、ベルゲニアリグラタ抽出物の絶乾重量換算(%)を基準とする含有量をいう。
(アセンヤク抽出物)
アセンヤク(Uncarina gambir Roxburgh(Rubiaceae))は、アカネ科に属し、東南アジア等に生育するつる性の常緑低木である。
本実施形態におけるアセンヤク抽出物は、アセンヤクの各部位から抽出溶媒を用いて抽出することにより得られるものである。前記アセンヤクの部位としては、特に限定されず、例えば、葉、枝、材部、樹皮、根などが挙げられる。中でも、効果的に毛穴の目立ちを改善できる観点から葉、若枝が好ましい。
アセンヤク抽出物を得る方法は、特に限定されるものではなく、前記クスノハガシワ抽出物と同様に公知の各種抽出方法を用いることができる。
抽出原料としては、アセンヤクの葉、枝、材部、樹皮、根等の前記各部位を乾燥したもの、あるいは、乾燥しないものを、粉砕して、切断して、あるいは、そのままで用いることができる。抽出方法としては、前記クスノハガシワ抽出物と同様に、常温で、あるいは加温して、抽出溶媒により抽出すること等が挙げられる。
前記抽出溶媒としては、通常の植物の抽出に用いられる溶媒であれば特に限定されるものではなく、前記クスノハガシワ抽出物と同様の溶媒が挙げられる。
好ましくは、水とアルコール類とを混合した含水アルコール類が挙げられ、特に、50〜90重量%のエタノールを含む含水エタノールが、可溶性の活性成分を効率的に抽出できるため好ましい。
本実施形態の組成物に含まれるアセンヤク抽出物の含有量は、特に限定されるものではないが、例えば、組成物中の含有量として、0.0005重量%以上、好ましくは0.0025重量%以上、さらに好ましくは、0.005重量%以上である。
また、例えば、0.25重量%以下、好ましくは0.1重量%以下、さらに好ましくは0.05重量%以下である。
前記含有量であることで、毛穴改善効果が十分に発揮され、且つ、アセンヤク抽出物の配合量に見合った毛穴改善効果が発揮される。
尚、前記含有量は、アセンヤク抽出物の絶乾重量換算(%)を基準とする含有量をいう。
(オリーブ抽出物)
オリーブ(Olea europaeaL.)は、モクセイ科に属する常緑樹である。本実施形態におけるオリーブ抽出物は、オリーブの各部位から抽出溶媒を用いて抽出することにより得られるものである。前記オリーブの部位としては、特に限定されず、例えば、葉、枝、果実、材部、樹皮、根などが挙げられる。中でも、効果的に毛穴の目立ちを改善できる観点から枝、葉が好ましい。
オリーブ抽出物を得る方法は、特に限定されるものではなく、前記クスノハガシワ抽出物と同様に公知の各種抽出方法を用いることができる。
抽出原料としては、オリーブの前記各部位を乾燥したもの、あるいは、乾燥しないものを、粉砕して、切断して、あるいは、そのままで用いることができる。
抽出方法としては、前記クスノハガシワ抽出物と同様に、常温で、あるいは加温して、抽出溶媒により抽出すること等が挙げられる。
前記抽出溶媒としては、通常の植物の抽出に用いられる溶媒であれば特に限定されるものではなく、前記クスノハガシワ抽出物と同様の溶媒が挙げられる。
好ましくは、水とアルコール類とを混合した含水アルコール類が挙げられ、特に、30〜90重量%のエタノールを含む含水エタノールが、可溶性の活性成分を効率的に抽出できるため好ましい。
本実施形態の組成物に含まれるオリーブ抽出物の含有量は、特に限定されるものではないが、例えば、組成物中の含有量として、0.0005重量%以上、好ましくは0.0025重量%以上、さらに好ましくは、0.005重量%以上である。
また、例えば、0.25重量%以下、好ましくは0.1重量%以下、さらに好ましくは0.05重量%以下である。
前記含有量であることで、毛穴改善効果が十分に発揮され、且つ、オリーブ抽出物の配合量に見合った毛穴改善効果が発揮される。
尚、前記含有量は、オリーブ抽出物の絶乾重量換算(%)を基準とする含有量をいう。
(ゴレンシ抽出物)
ゴレンシ(Averrhoa carambola)は、カタバミ科に属し、熱帯アジアに生育する常緑小高木である。
本実施形態におけるゴレンシ抽出物は、ゴレンシの各部位から抽出溶媒を用いて抽出することにより得られるものである。前記ゴレンシの部位としては、特に限定されず、例えば、葉、枝、果実、樹皮、根などが挙げられる。中でも、効果的に毛穴の目立ちを改善できる観点から葉が好ましい。
ゴレンシ抽出物を得る方法は、特に限定されるものではなく、前記クスノハガシワ抽出物と同様に公知の各種抽出方法を用いることができる。
抽出原料としては、ゴレンシの葉、枝、果実、樹皮、根等の前記部位を乾燥したもの、あるいは、乾燥しないものを、粉砕して、切断して、あるいは、そのままで用いることができる。抽出方法としては、常温で、あるいは加温して、抽出溶媒により抽出すること等が挙げられる。
前記抽出溶媒としては、通常の植物の抽出に用いられる溶媒であれば特に限定されるものではなく、前記クスノハガシワ抽出物と同様の溶媒が挙げられる。
好ましくは、水とアルコール類とを混合した含水アルコール類が挙げられ、特に、50〜90重量%のエタノールを含む含水エタノールが、可溶性の活性成分を効率的に抽出できるため好ましい。
本実施形態の組成物に含まれるゴレンシ抽出物の含有量は、特に限定されるものではないが、例えば、組成物中の含有量として、0.0005重量%以上、好ましくは0.0025重量%以上、さらに好ましくは、0.005重量%以上である。
また、例えば、0.25重量%以下、好ましくは0.1重量%以下、さらに好ましくは0.05重量%以下である。
前記含有量であることで、毛穴改善効果が十分に発揮され、且つ、ゴレンシ抽出物の配合量に見合った毛穴改善効果が発揮される。
尚、前記含有量は、ゴレンシ抽出物の絶乾重量換算(%)を基準とする含有量をいう。
(サクラ抽出物)
サクラは、バラ科サクラ亜科サクラ属(Prunus, Cerasus)に属する落葉広葉樹であり、本実施形態におけるサクラは、ソメイヨシノ(Prunus yedoensis Matsum)及び、その近縁植物を指す。
本実施形態におけるサクラ抽出物は、ソメイヨシノの各部位から抽出溶媒を用いて抽出することにより得られるものである。前記ソメイヨシノの部位としては、特に限定されず、例えば、葉、枝、材部、樹皮、根などが挙げられる。中でも、効果的に毛穴の目立ちを改善できる観点から葉が好ましい。
サクラ抽出物を得る方法は、特に限定されるものではなく、前記クスノハガシワ抽出物と同様に公知の各種抽出方法を用いることができる。
抽出原料としては、サクラの葉、枝、材部、樹皮、根等の前記部位を乾燥したもの、あるいは、乾燥しないものを、粉砕して、切断して、あるいは、そのままで用いることができる。抽出方法としては、前記クスノハガシワ抽出物と同様に、常温で、あるいは加温して、抽出溶媒により抽出すること等が挙げられる。
前記抽出溶媒としては、通常の植物の抽出に用いられる溶媒であれば特に限定されるものではなく、前記クスノハガシワ抽出物と同様の溶媒が挙げられる。
好ましくは、水とアルコール類とを混合した含水アルコール類が挙げられ、特に、30〜90重量%のエタノールを含む含水エタノールが、可溶性の活性成分を効率的に抽出できるため好ましい。
本実施形態の組成物に含まれるサクラ抽出物の含有量は、特に限定されるものではないが、例えば、組成物中の含有量として、0.0005重量%以上、好ましくは0.0025重量%以上、さらに好ましくは、0.005重量%以上である。
また、例えば、0.25重量%以下、好ましくは0.1重量%以下、さらに好ましくは0.05重量%以下である。
前記含有量であることで、毛穴改善効果が十分に発揮され、且つ、サクラ抽出物の配合量に見合った毛穴改善効果が発揮される。
尚、前記含有量は、サクラ抽出物の絶乾重量換算(%)を基準とする含有量をいう。
(レチノール系成分)
本実施形態の組成物に含まれるレチノール系成分は、レチノール、およびレチノール誘導体からなる群から選択される一種以上である。
レチノール(Retinol)は、レチノイド(ビタミンA)の一種である。本実施形態のレチノールとしては、例えば、市販品として入手可能なもの等を用いることができる。
レチノールは、通常、酸素により容易に酸化されうるため、溶存酸素の多い水性製剤(例えば、ローション、エッセンス、水性クリーム、水性ジェル、シートマスク、スプレー等)中で不安定である。よって、本実施形態の組成物を水性製剤とする場合には、安定的に水性製剤中で存在しうるようにレチノールを安定化して用いることが好ましい。
レチノールを安定化する方法としては、酢酸エステル化等の誘導体化、ポリエチエレングリコールとの併用、水素添加リン脂質からなる脂質二分子膜や高級アルコールからなるカプセルへの内包等が挙げられる。
中でも、水素添加リン脂質からなる脂質二分子膜や高級アルコールからなるカプセルへ内包したレチノールは、水系組成物中での安定性が高く、且つ、皮膚等に対する効果も高いため好ましい。
レチノール誘導体としては、特に限定されるものではないが、例えば、酢酸レチノール、水添レチノール、パルミチン酸レチノール、酪酸レチノール、プロピオン酸レチノール、オクチル酸レチノール、ラウリル酸レチノール、オレイン酸レチノール、リノレン酸レチノール、リノール酸レチノール、レチナール、レチノイン酸、レチノイン酸メチル、レチノイン酸トコフェリル、レチノイン酸ヒドロキシピナコロン、レチノキシトリメチルシラン、レチノイン酸レチノール等が挙げられる。
本実施形態の組成物に含まれるレチノール系成分の含有量は、特に限定されるものではないが、例えば、組成物中の含有量として、0.001重量%以上、好ましくは0.005重量%以上、より好ましくは0.01重量%以上である。
また、例えば、1.0重量%以下、好ましくは0.5重量%以下、より好ましくは0.1重量%以下である。
前記含有量であることで、毛穴改善効果が十分に発揮され、且つ、レチノール系成分の配合量に見合った毛穴改善効果が発揮される。
尚、前記レチノール系成分の含有量は、2種類以上のレチノール系成分を用いる場合には、レチノール系成分の合計量を基準とする。
本実施形態の組成物において、前記各植物抽出物の合計量と前記レチノール系成分の合計量との量比は特に限定されるものではないが、例えば、重量比(レチノール系成分:植物抽出物)は20:1〜1:10以下程度である。
前記重量比が前記範囲であることにより、相乗的な効果が得られ易いため好ましい。
(その他の成分)
本実施形態の毛穴改善用組成物は、必要に応じてその他の成分を含んでいてもよい。その他の成分としては、例えば、セタノール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類;流動パラフィン、スクワラン等の非極性油剤類;パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル等のエステル系油剤類;小麦胚芽油やオリーブ油等の植物油類;トリメチルシロキシケイ酸、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコン化合物類;パーフルオロポリエーテル等のフッ素化合物類;界面活性剤等が挙げられる。
さらなるその他の成分としては、例えば、保湿柔軟化剤、抗酸化剤、収斂剤、美白剤、抗菌剤、抗炎症剤、殺菌剤、抗アレルギー剤、ステロイド剤、紫外線吸収剤類、紫外線散乱剤、ビタミン類、酵素等の医薬部外品原料規格、化粧品種別配合成分規格、化粧品原料基準、日本薬局方、食品添加物公定書規格等に記載の成分等が挙げられる。
本実施形態の毛穴改善用組成物は、従来公知の一般的な方法によって製造することができる。具体的には、組成物は、例えば、油剤に溶解する成分を油剤に溶解させた油相と、水に溶解する成分を水に溶解させた水相とを混合することにより製造することができる。
(剤型)
本実施形態の毛穴改善用組成物の剤型としては、O/W型クリーム、ローション、ジェル、エッセンス、パック、マスク、スプレー型ローション等の剤型とすることができる。
これらの剤型にするために、本実施形態の組成物は、一般的に用いられる成分を本実施形態の組成物の効果や機能性を阻害しない範囲で広く配合されうる。
(用途)
本実施形態の毛穴改善用組成物は、例えば、化粧料、外用剤、医薬部外品等の成分として好適に用いられる。
本実施形態の化粧料は、クスノハガシワ抽出物、ボダイジュ抽出物、ボタンピ抽出物、ベルゲニアリグラタ抽出物、アセンヤク抽出物、オリーブ抽出物、ゴレンシ抽出物及びサクラ抽出物からなる群から選択される少なくとも1種以上の植物抽出物と、レチノール及びレチノール誘導体からなる群から選択されるレチノール系成分とを含む化粧料である。
本実施形態の化粧料中に含まれる前記植物抽出物及び前記レチノール系成分は、上述した毛穴改善用組成物と同様のものが挙げられる。
化粧料としては、特に限定されるものではないが、例えば、化粧水、ローション、乳液等の基礎化粧品、ファンデーション、口紅等のメイクアップ化粧品、ボディ用化粧品、頭髪用化粧品等が挙げられる。
さらに、本実施形態の皮膚外用剤は、上述したような、クスノハガシワ抽出物、ボダイジュ抽出物、ボタンピ抽出物、ベルゲニアリグラタ抽出物、アセンヤク抽出物、オリーブ抽出物、ゴレンシ抽出物及びサクラ抽出物からなる群から選択される少なくとも1種以上の植物抽出物と、レチノール及びレチノール誘導体からなる群から選択されるレチノール系成分とを含んでいるものである。
また、本実施形態の皮膚外用剤に含まれる前記植物抽出物及び前記レチノール系成分は、上述した毛穴改善用組成物として配合されてもよく、皮膚外用剤の各成分としてそれぞれ配合されていてもよい。
皮膚外用剤としては、軟膏、ローション等が挙げられる。
上述したような本実施形態の毛穴改善用組成物、化粧料、皮膚外用剤は、皮膚に使用することで毛穴の目立ちを改善することができる。
具体的には、顔などの皮膚表面に、塗布、吹付け等によって付着させることで、皮膚の毛穴開口を小さくし、毛穴のタルミを改善することができ、すなわち毛穴を目立たなくすることができる。
前記各実施形態にかかる毛穴改善用組成物、化粧料及び皮膚外用剤は、以上のとおりであるが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は前記説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(試験例1)
皮膚用外用剤として、表1に示す成分を用いて、以下のようにして調整した実施例1、比較例1乃至3を製造した。
具体的には、表中の成分のうちレチノール、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)、トコフェロール等の油剤成分を75℃で均一に溶解させた油相と、水添レシチン、グリセリン、ベタイン、メチルグルセス−10等の水溶性成分を75℃で均一に溶解させた水相とを混合し、75℃で高速乳化分散機(PRIMIX社製 製品名「ホモミクサーMARKII」)によって撹拌(4,000rpm、3min)した後、予め精製水に膨潤させた増粘剤(アクリル酸/アクリル酸アルキル(C10−30))コポリマーを混合し、冷却した。最後に、クスノハガシワ抽出物とゲットウ葉抽出物、1,3−ブチレングリコールの混合物を加えて攪拌し、水性ジェル状の皮膚外用剤を得た。
クスノハガシワ抽出物としては、丸善製薬株式会社製のクスノハガシワ抽出液BGを用い、レチノールとしては、商品名『レチノール15D』、BASF Japan社製を用いた。尚、表中には、『レチノール15D』中に含まれるレチノール、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)の量として示した。
その他の各成分は市販品を使用した。
表中の各成分の配合量は組成物中の重量%を示した。
また、クスノハガシワ抽出物及びゲットウ葉抽出物については、絶乾重量を基準とした重量%を示した。
《毛穴の個数の測定》
毛穴に関する悩みをもつ30代から40代の女性被験者44名を、1群11名として4群に分け、各群の被験者にそれぞれ実施例1、比較例1〜3の各ジェル状の皮膚外用剤を使用させた。
使用方法は、毎日、朝、夕1回ずつ、実施例及び比較例の皮膚用外用剤を適量ずつ顔面に塗布することを2ヶ月間行なった。
皮膚外用剤の使用前及び使用後(2ヶ月経過後)に、それぞれ、左右の毛穴をカウントした。また、カウントは、顔の皮膚画像カウンセリングシステム VISIA Evolution(Canfield社製)を用いて全顔を左右から撮影し、専用のソフトウェアを用いて得られた画像の頬部周辺を解析することにより行った。
カウントされた毛穴数から以下の式で変化率を求めた。

変化率(%)={(使用後の毛穴カウント数−使用前の毛穴カウント数)÷使用前の毛穴カウント数}×100
表2に示すように、実施例1では、使用後の毛穴個数が、比較例に比べて顕著に減少した。
《改善評価》
また、使用後に、各被験者にアンケートをとり、表3〜6に記載の各項目について、5段階の評価(有効、やや有効、変化なし、やや悪化、悪化)を行なった。
結果を表3〜6に示す(表中の数字は回答人数)。
表3乃至6から明らかなように、実施例1を使用した被験者群では、毛穴に関する各項目について有効、あるいはやや有効であったと評価している人数が比較例1〜3を使用した被験者群に比して多く、実施例1では、高い毛穴の改善効果が見られた。
(試験例2)
皮膚用外用剤として、表7に示す成分を用いて、以下のようにして調整した実施例2乃至4、比較例4を製造した。
具体的には、表中の成分のうちレチノール、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)、トコフェロール等の油剤成分を75℃で均一に溶解させた油相と、水添レシチン、グリセリン、ベタイン、メチルグルセス−10等の水溶性成分を75℃で均一に溶解させた水相とを混合し、75℃で高速乳化分散機(PRIMIX社製 製品名「ホモミクサーMARKII」)によって撹拌(4,000rpm、3min)した後、予め精製水に膨潤させた増粘剤(アクリル酸/アクリル酸アルキル(C10−30))コポリマーを混合し、冷却した。最後に、クスノハガシワ抽出物とゲットウ葉抽出物、1,3−ブチレングリコールの混合物を加えて攪拌し、水性ジェル状の皮膚外用剤を得た。
クスノハガシワ抽出物としては、丸善製薬株式会社製のクスノハガシワ抽出液BGを用い、レチノールとしては、商品名『レチノール15D』、BASF Japan社製を用いた。尚、表中には、『レチノール15D』中に含まれるレチノール、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)の量として示した。
その他の各成分は市販品を使用した。
《毛穴の個数の測定》
毛穴に関する悩みをもつ30代から40代の女性被験者25名を、1群5名として5群に分け、各群の被験者にそれぞれ実施例2乃至5、比較例4の各ジェル状の皮膚外用剤を使用させた。
使用方法は、毎日、朝、夕1回ずつ、実施例及び比較例の皮膚用外用剤を適量ずつ顔面に塗布することを2ヶ月間行なった。
皮膚外用剤の使用前及び使用後(2ヶ月経過後)に、試験例1と同様の方法により頬部周辺の毛穴個数をカウントし、毛穴個数の変化率を算出した。
結果を表8に示す。
(試験例3)
皮膚用外用剤として、表9に示す成分を用いて、以下のようにして調整した参考例6乃至13、比較例5及び6を製造した。
具体的には、表中の成分のうちレチノール、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル、スクワラン、トリエチルヘキサノン、水添レシチン等を75℃で均一に溶解させた油相と、グリセリン、1,3−ブチレングリコール等の水溶性成分を75℃で均一に溶解させた水相とを混合し、高速乳化分散機(PRIMIX社製、製品名「ホモミクサーMARKII」)によって撹拌(5,000rpm、3min)した後、予め精製水に膨潤させた増粘剤(アクリル酸/アクリル酸アルキル(C10−30))コポリマーを混合し、冷却した。水酸化ナトリウム水溶液を添加し、均一に混合した後、ボダイジュ抽出物、ボタンピ抽出物、ベルゲニアリグラタ抽出物、アセンヤク抽出物、オリーブ抽出物、ゴレンシ抽出物又はサクラ抽出物、及び1,3−ブチレングリコールの混合物を加えて攪拌し、クリーム状の皮膚外用剤を得た。
オリーブ抽出物としては、商品名『オリーブ葉抽出液BG』、丸善製薬株式会社製を、アセンヤク抽出物としては、商品名『アセンヤク抽出液BG』、丸善製薬株式会社製を、ボタンピ抽出物としては、商品名『ボタンピ抽出液』、丸善製薬株式会社製を、ゴレンシ抽出物としては、商品名『スターフルーツ葉抽出液BG30』、丸善製薬株式会社製を、ボダイジュ抽出物としては、商品名『ファルコレックス ボダイジュエキス』、一丸ファルコス株式会社製を、サクラ抽出物としては、商品名『サクラエキスB』、一丸ファルコス株式会社製を、ベルゲニアリグラタ抽出物としては、商品名『ベルゲニアリグラタキスSK』、香栄興業株式会社製を、レチノールとしては、商品名『レチノール15D』、BASF Japan社製を用いた。
尚、表中には、『レチノール15D』中に含まれるレチノール、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)の量として示した。
その他の各成分は市販品を使用した。
表中の各成分の配合量は組成物中の重量%を示した。
《毛穴の個数の測定》
毛穴に関する悩みをもつ30代から40代の女性被験者50名を、1群5名として10群に分け、各群の被験者にそれぞれ参考例6乃至13、比較例5及び6の各クリーム状の皮膚外用剤を使用させた。
使用方法は、毎日、朝、夕1回ずつ、実施例及び比較例の皮膚用外用剤を適量ずつ顔面に塗布することを2ヶ月間行なった。
皮膚外用剤の使用前及び使用後(2ヶ月経過後)に、試験例1と同様の方法により頬部周辺の毛穴個数をカウントし、毛穴個数の変化率を算出した。
結果を表10に示す。
表10に示すように、参考例6乃至13では、試験終了後の毛穴個数が、比較例5及び6に比べて顕著に減少した。
《処方例》
本発明にかかる化粧料の処方例を以下に示す。
(処方例1)
化粧品として、下記表11に示すような配合の化粧水を製造した。尚、表中の%は重量%であり、クスノハガシワ抽出物については、クスノハガシワ抽出物の絶乾重量換算(%)を基準とする濃度を示す。
尚、処方例1の化粧水に用いたクスノハガシワ抽出物及びレチノールは、前記実施例1、比較例1及び2で使用したものと同様のものを用い、表中には、『レチノール15D』中に含まれるレチノール、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)の量として示した。その他の各成分は市販品を使用した。以下、処方例2〜6についても同様である。
前記各材料のうちクスノハガシワ抽出物、1,3−ブチレングリコール、グリセリン等を混合、溶解した水相に、レチノール、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリルポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、エチルヘキシルグリセリン等を混合、溶解した油相を添加し、プロペラミキサーにより溶解するまで攪拌して、化粧水を調製した。
(処方例2)
化粧品として、下記表12に示すような配合の乳液を製造した。尚、表中の%は重量%であり、クスノハガシワ抽出物については、クスノハガシワ抽出物の絶乾重量換算(%)を基準とする濃度を示す。
前記各材料のうち水添レシチン、レチノール、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル、スクワラン、エチルヘキサン酸セチル、エチルヘキシルグリセリン等を混合し加熱処理した油相組成に、アスコルビン酸リン酸Mg、ヒアルロン酸、ジラウロイルグルタミン酸リジンNa等を混合し加熱処理した水相組成を添加し、ホモミキサー処理(4,000rpm、2min)を用いて乳化させて均一分散させた。さらに予め精製水で膨潤させた増粘剤(カルボマー)を添加し、ホモミキサー処理(3,000rpm、2min)を用いて均一分散させ、室温まで冷却した後、水酸化ナトリウム水溶液を添加し、プロペラミキサーを用いて均一分散させた。最後に、クスノハガシワ抽出物、1,3−ブチレングリコールを添加し、プロペラミキサーを用いて均一分散することにより、乳液を調製した。
(処方例3)
化粧品として、下記表13に示すような配合のクリームを製造した。尚、表中の%は重量%であり、クスノハガシワ抽出物については、クスノハガシワ抽出物の絶乾重量換算(%)を基準とする濃度を示す。
前記各材料のうち水添レシチン、レチノール、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル、シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール等を混合し加熱処理した油相組成に、アスコルビン酸グルコシド、グリセリン、クエン酸等を混合し加熱処理した水相組成を添加し、ホモミキサー処理(5,000rpm、2min)を用いて乳化させて均一分散させた。予め精製水に膨潤させた増粘剤(カルボマー、及び(アクリル酸/アクリル酸アルキル(C10−30))コポリマー)を添加し、ホモミキサー処理(3,000rpm、2min)を用いて均一分散させ、室温まで冷却した後、水酸化ナトリウムの水溶液を添加し、プロペラミキサーにて均一にした。最後に、クスノハガシワ抽出物、油溶性甘草エキス、1,3−ブチレングリコール等を加えてプロペラミキサーにて均一にすることにより、クリームを調製した。
(処方例4)
化粧品として、下記表14に示すような配合の化粧下地を製造した。尚、表中の%は重量%であり、クスノハガシワ抽出物については、クスノハガシワ抽出物の絶乾重量換算(%)を基準とする濃度を示す。
前記各材料のうちレチノール、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル、ジメチコン、クオタニウム−18ベントナイト、酸化チタン等を混合し、ホモミキサー処理(5,000rpm、5min)により均一分散した。クスノハガシワ抽出物、1,3−ブチレングリコール、塩化ナトリウム等を加熱溶解した後、室温まで冷却した水相組成を添加し、ホモミキサー処理(5,000rpm、5min)を用いて均一分散させることにより、化粧下地を調製した。
(処方例5)
化粧品として、表15に示すような配合の化粧水を製造した。尚、表中の%は重量%であり、クスノハガシワ抽出物、ボダイジュ抽出物、オリーブ抽出物、サクラ抽出物、ゲットウ葉抽出物については、クスノハガシワ抽出物、ボダイジュ抽出物、オリーブ抽出物、サクラ抽出物、ゲットウ葉抽出物の絶乾重量換算(%)を基準とする濃度を示す。
尚、処方例1の化粧水に用いたクスノハガシワ抽出物及びレチノールは、前記実施例1、比較例1及び2で使用したものと同様のものを用い、表中には、『レチノール15D』中に含まれるレチノール、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)の量として示した。その他の各成分は市販品を使用した。
前記各材料のうちクスノハガシワ抽出物、ボダイジュ抽出物、オリーブ抽出物、サクラ抽出物、1,3−ブチレングリコール、グリセリン等を混合、溶解した水相に、レチノール、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリルポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、エチルヘキシルグリセリン等を混合、溶解した油相を添加し、プロペラミキサーにより溶解するまで攪拌して、化粧水を調製した。
(処方例6)
化粧品として、表12に示すような配合の乳液を製造した。尚、表中の%は重量%であり、クスノハガシワ抽出物、ボタンピ抽出物、ベルゲニアリグラタ抽出物、アセンヤク抽出物については、クスノハガシワ抽出物、ボタンピ抽出物、ベルゲニアリグラタ抽出物、アセンヤク抽出物の絶乾重量換算(%)を基準とする濃度を示す。
前記各材料のうち水添レシチン、レチノール、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル、スクワラン、エチルヘキサン酸セチル、エチルヘキシルグリセリン等を混合し加熱処理した油相組成に、アスコルビン酸リン酸Mg、ヒアルロン酸、ジラウロイルグルタミン酸リジンNa等を混合し加熱処理した水相組成を添加し、ホモミキサー処理(4,000rpm、2min)を用いて乳化させて均一分散させた。さらに予め精製水で膨潤させた増粘剤(カルボマー)を添加し、ホモミキサー処理(3,000rpm、2min)を用いて均一分散させ、室温まで冷却した後、水酸化ナトリウム水溶液を添加し、プロペラミキサーを用いて均一分散させた。最後に、クスノハガシワ抽出物、ボタンピ抽出物、ベルゲニアリグラタ抽出物、アセンヤク抽出物、ゴレンシ抽出物、1,3−ブチレングリコールを添加し、プロペラミキサーを用いて均一分散することにより、乳液を調製した。

Claims (2)

  1. クスノハガシワ抽出物
    レチノール及びレチノール誘導体からなる群から選択される少なくとも1種レチノール系成分とを含み、
    前記レチノール誘導体は、酢酸レチノール、水添レチノール、パルミチン酸レチノール、酪酸レチノール、プロピオン酸レチノール、オクチル酸レチノール、ラウリル酸レチノール、オレイン酸レチノール、リノレン酸レチノール、リノール酸レチノール、レチナール、レチノイン酸、レチノイン酸メチル、レチノイン酸トコフェリル、レチノイン酸ヒドロキシピナコロン、レチノキシトリメチルシラン、又は、レチノイン酸レチノールである、毛穴改善用組成物。
  2. 前記レチノール系成分として前記レチノールを含む請求項1に記載の毛穴改善用組成物。
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