JP6174905B2 - 藻場造成装置、立体型カートリッジ及びカートリッジ受け具 - Google Patents

藻場造成装置、立体型カートリッジ及びカートリッジ受け具 Download PDF

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Description

本発明は、磯焼けの対策として、ブロックにより藻場を新しく造成しようとする場合や、過去において海藻を繁茂させることを期待して既に海中に設置されていたが何らかの理由で藻場造成機能が失われたブロックに対して、藻場造成機能を復活させることを目的に再び藻場を造成させる場合に適用される藻場造成装置を構成する立体型カートリッジ及びカートリッジ受け具に関する。
更に、海底に設置されたブロックを対象に、藻場を造成しようとする海域の海底に設置され、藻場を造成しようとする海域の自然環境特性に適した海藻を繁茂させることができ、取り扱いが容易で、底生生物の定着も期待できる藻場造成装置、並びに、この藻場造成装置を構成する立体型カートリッジ及びカートリッジ受け具に関する。
海底に広がる藻場は、コンブ、アラメ、カジメ、クロメ、ワカメ、アカモク、ヒジキ、ホンダワラ、テングサ等の海底に繁茂する海藻が群生することにより形成される。
藻場は、魚介類にとって格好の餌場所、隠れ場、産卵場、仔稚の生育場所となる。また、藻場は、海中の栄養塩類(窒素やリン等)を吸収したり、光合成をして海中の二酸化炭素を酸素に変換したりして、海水を浄化する。さらに、藻場は、波浪を軽減する。加えて、藻場は、海中を泳ぐ魚等の生物のみならず、底生生物(ベントス)の格好の住処となる。
ところが、近年、海藻を食べて育つ食害生物(例えば、ウニ、ブダイ、アイゴ、イスズミ、サザエ、小型巻貝、アメフラシ等)が、藻場を形成する海藻を食べ尽くし、藻場が消滅したり縮小したりしていることが報告されている。
この現象は、“磯焼け”と呼ばれる。磯焼けは、食害生物による食害のみならず、光不足、高水温、栄養塩不足又は栄養塩過多等によっても生じる。磯焼けが生じると、藻場に魚介類が集まりにくくなる。その結果、漁獲量が低下したり、藻場での魚介類の育成に不都合が生じたりする。
磯焼けの対策のひとつとしては、食害生物を藻場から除去したり、藻場を網で囲う等により食害生物から藻場を防御したりすることが重要である。また、以前は自然の藻場であった箇所に何らかの理由で磯焼け現象が発生し、そのため藻場が喪失している箇所が数多くある。そのような箇所を再び藻場として回復することが極めて重要である。
また、藻場による上記のような有利な効果に着目し、近年、そもそも藻場が形成されていない海域に、新たな藻場を造成しようという動きもある。
そこで、発明者等は、特開2012−10655号公報記載の「藻場造成装置、カートリッジ及びカートリッジ受け具」を提案した。
同発明は、「藻場を造成しようとする海域の自然環境特性に適した海藻を繁茂させることができ、取り扱いが容易で、底生生物の定着も期待できる藻場造成装置を提供する。」ものであって、「カートリッジ103の基部110の一方の面には、海藻SWが着生する着生基材111が配置される。カートリッジ受け具102は、台部と保持部105とを備える。台部は、海底BSに配置されるブロックの外面に設置され、底生生物が住み着くための空間SPが設けられる。保持部105は、台部の第1の面107a側に設けられる。保持部105には、カートリッジ受け具102をスライドさせて導入するための導入部115が形成される。保持部105は、台部から離反する向きに着生基材111を向けて導入部115から導入されて自重で落とし込まれたカートリッジ103の基部110の縁領域114を、スライド自在に保持する。」からなる。
特開2012−10655号公報 特開2010−110245号公報
特許文献1記載の「藻場造成装置、カートリッジ及びカートリッジ受け具」では、カートリッジは平面状となっている。
ところで、発明者らの調査において次のような事柄が発生した。すなわち、特許文献1記載の平面状のカートリッジを大型海藻の遊走子もしくは幼胚の放出時期にあわせて天然の藻場に設置して幼体を着生させた。その後、平面状のカートリッジを人工リーフへ移設後においても、大型海藻は健全に生育したが、台風などの高波浪による攪乱が原因によると推測される磯焼けにより、アラメは衰退した。
特許文献2記載の「藻場造成方法及びこれに用いる海藻種苗取り付け器具」は、「藻場造成の際に藻礁への海藻種苗の移植を簡便に行うことができるようにする。」課題を解決するため、「海藻種苗4を着生した種苗チップ5を取り付け可能にしたホルダ部材13と、藻礁1に取り付け可能にしたベース部材9とからなり、ベース部材に対してホルダ部材を着脱可能に取り付け得るようにした。」ものである。
しかし、特許文献2記載の「藻場造成方法及びこれに用いる海藻種苗取り付け器具」は、器具自体は高さ方向の厚みはあるが、アラメ等の海藻を鉛直に着生するものではない。
他方、発明者らの調査において、平面型カートリッジに比較してケルプノブを使用した立体型カートリッジの方がアラメ幼体の着生効果が高いこと、ケルプノブを基部より高くした箇所に取り付けた場合にアラメの着生効果が高いこと、ケルプノブの上下面に鉄金網を鉛直方向に配置することが海藻の着生機会を増加させることが窺われた。また、鉄金網を鉛直方向に配置し、その鉄金網に付着したアラメは、付着器の固着力が増大し、高波浪に対しても一定の耐久力を得たと推測された。さらに、移設後カートリッジ周辺でのアラメ新規加入固体の確認、カートリッジ周辺への種の拡散の確認より、食害が少ないけど藻場が回復しない箇所において、本藻場造成装置の集合体を核藻場とする藻場回復手法の有効性が窺われた。
本発明の目的は、これらの知見に基づくものであり、海藻の着生・生長・周辺への種の拡散より、食害が少ないけど藻場が回復しない箇所において、藻場回復を図るための藻場造成装置、立体型カートリッジ及びカートリッジ受け具を提供するものである。
本発明の、藻場造成装置は、
立体型カートリッジとカートリッジ受け具とを備え、
前記立体型カートリッジは、
板状をなす基部と、
基部上に立ち上げられた網の目状面からなる海藻着生部と、
を有し、
前記カートリッジ受け具は、
海底に配置される被取付物体の外面に設置される台部と、
前記台部の一辺に設けられ、前記立体型カートリッジをスライドさせて導入するための導入部と、
前記導入部から導入された前記立体型カートリッジの基部の縁領域をスライド自在に保持する保持部と、
を有し、
基部上に立ち上げられた網の目状面からなる海藻着生部で、基部上の空間周囲を囲い、空間の上部開口部を、板状体で覆う
この発明の藻場造成装置は、更に、
基部上に立ち上げられた網の目状面からなる第1海藻着生部で、基部上の空間周囲を囲い、空間の上部開口部を、板状体で覆い、板状体上に立ち上げられた網の目状面からなる第2海藻着生部
を有する。
この発明の藻場造成装置は、更に、
板状体上に立ち上げられた網の目状面からなる第2海藻着生部で、板状体上の空間周囲を囲う
この発明の藻場造成装置は、更に、
板状体が、海藻着生用突起である
本発明によれば、立体型カートリッジが海底に配置される被取付物体の外面に設置されると、基部上に立ち上げられた網の目状面からなる第1海藻着生部、第2海藻着生部および海藻着生用突起(ケルプノブ)等に、海藻が着生する。
この発明の実施の形態に係る実施例の藻場造成装置の斜視図である。 この発明の実施の形態に係る実施例の藻場造成装置における、立体型カートリッジをカートリッジ受け具への取付途中状態の斜視図である。 この発明の実施の形態に係る実施例の藻場造成装置におけるカートリッジ受け具の斜視図である。 この発明の実施の形態に係る実施例の藻場造成装置における立体型カートリッジの斜視図である。 この発明の実施の形態に係る実施例の藻場造成装置における立体型カートリッジの斜視図である。 この発明の実施の形態に係る実施例の藻場造成装置における、立体型カートリッジをカートリッジ受け具への取付途中状態の他の斜視図である。 この発明の実施の形態に係る実施例の藻場造成装置の使用状態の斜視図である。
実施の一形態を、図1ないし図7に基づいて説明する。
図7は、一例としてブロック301(被取付物体)に固定された藻場造成装置101の斜視図である。本実施例は、ブロック301以外にも例えば岸壁下部等にも取り付けることが可能である。ブロック301は、消波等を目的として、海底BSに配置されるものである。ブロック301は、直方体形状の基礎部302を有する。基礎部302の中央には、上下方向に貫通する貫通部303が設けられる。基礎部302の四隅のそれぞれから、上下に延びる八角柱状の脚部304が延びる。
脚部304は、基礎部302の上面302a及び下面(図示せず)よりも上下方向に突出する。ブロック301は、例えば、コンクリートを用いて形成される。そして、ブロック301は、藻場を造成しようとする所望の海域に、各脚部304の下方の端面を海底BSに接しさせて、上面302aが略水平に向くよう配置される。ブロック301は、その自重によって、海流に押されても動かない。
藻場造成装置101は、所望の海域に藻場を造成するためのものである。本実施の形態の藻場造成装置101は、平面視で略矩形形状に見える立体形状をなしている。201は、立体型カートリッジである。
この藻場造成装置101は、ブロック301の上面302aに平置きされて、あるいは、基礎部302の側面に固定取付された状態で用いられる。
藻場造成装置101からは、藻場を構成する海藻SWが生育する。海藻SWは、海中ではためいて、魚介類にとって格好の餌場所、隠れ場、産卵場、仔稚の生育場所となる。海藻SWは、その生育によって、海中の栄養塩類(窒素やリン等)を吸収する。さらに、海藻SWは、海面から降り注ぐ太陽光を受けて光合成をし、海中の二酸化炭素を酸素に変換して、海水の浄化に寄与する。また、海藻SWは、ブロック301とともに、波浪の軽減に寄与する。
さらに、藻場造成装置101で生長した海藻は、周辺へも拡散し、より大きな海藻群落を形成することが期待される。
図1は、藻場造成装置101の斜視図である。
藻場造成装置101は、カートリッジ受け具102と、カートリッジ受け具102に着脱自在に取り付けられる立体型カートリッジ201とを備える。
カートリッジ受け具102は、台部103と、保持部111とを備える。台部103は、金属製略矩形板状体からなる。台部103の立体型カートリッジ201の挿入端側の手前側、及び奥側には、それぞれ板状体からなる脚部104、105が立脚され台部103を支持する。奥側の脚部104は、手前側の脚部105より丈が短く設けられており、台部103の面は、奥側に向かって傾斜する。
保持部111は、図2、図3に図示されるように略L字状の板状体からなり、台部103の両側面に台部103表面から浮かばせて取り付けられる。台部103と保持部111との間隔は、台部103表面側部先端と手前側とに溶接して固定されるスペーサー112を介することにより取る。
保持部111においては、両方の保持部111の間隔は先端側の方が手前側より狭くなる。
保持部111の手前側は、図2、図3に図示されるように、中間部よりも切り込まれており、両保持部111、111間の開口は大きくなり立体型カートリッジ201を挿入するための導入部114を構成する。そのため、立体型カートリッジ201を台部103に挿入し易くなる。
両保持部111、111の手前側には、ナット113が溶接して固定される。ナット113は、把手部203との間に番線等で結んで、立体型カートリッジ201をカートリッジ受け具102に固定するときに使用される。激浪のため、立体型カートリッジ201がカートリッジ受け具102から流出するのを防ぐのに有効である。
カートリッジ受け具102の、台部103における脚部104と脚部105との間の側面の内、一方の側面106は、図1に図示されるように、網目状の立ち上げられた面で覆われる。一方の側面106は、網の目状からなるため、海水の流通は自在である。
他方側の側面は、開口されたままである。台部103下面と脚部104と脚部105と一方の側面106とで、底生生物が住み着くための空間SP1が形成され、網の目状からなる一方の側面106で、海藻着生部を構成する。脚部104と脚部105と一方の側面106および開口されたままの他方の側面とで、洞窟のように一方は塞がれており、魚が住みやすくなる。空間SP1は、魚類等底生生物の生息空間、産卵空間として期待される。
一方の面106に対向する他方の側面は網の目で被覆することなく、開口する。そのため海水はより自由に流通する。
網目状の立ち上げられた面で覆われる一方の側面106の下部は、図1に図示されるように、設置面との間は僅かに隙間を空けてあり、設置面まで網目は設けていない。フジツボ等の不陸対策の為である。
立体型カートリッジ201において、202は基部である。基部202は金属製板状体からなる。203は、把手部である。把手部203は、基部202の手前側に取り付けられる。
211は、支柱である。支柱211は、基部202に平面視四角形を形成する位置からそれぞれ立設させる。4本の支柱211の間は、網目状の立ち上げられた面で覆われ、それぞれ支柱間側面212を構成する。
周囲4面は、周囲4面の支柱間側面212で覆われ、空間SP2が形成される。支柱間側面212で第1海藻着生部213を構成する。周囲3面のみを覆ってもよい。
支柱間側面212の網目状面の立上状態は鉛直状が最も望ましいが、海藻を着生させるには、厳密な鉛直状態でなくとも立ち上がり状であればよい。
221は、海藻着生用突起(ケルプノブ)である。海藻着生用突起221は、逆方錐形状からなり、海藻SWが着生する素材が用いられる。全体としては板状体からなり素材の一例としては、モルタルである。海藻着生用突起221は、第1海藻着生部213で周囲を囲った空間の上部開口を閉じる。
海藻着生用突起221は、4本の支柱211で支持されるので、支持は補強される。
231は、第2海藻着生部である。第2海藻着生部231は、上面を開口し、底面と側面4面は、網目状で、全体として籠状からなる。第2海藻着生部231の4面の側面234は網目状の立ち上げられた面で覆われ、第2海藻着生部231は、海藻着生用突起221上に設置される。第2海藻着生部231の四隅は支柱状に形成される。側面234の網目状面の立上状態は鉛直状が最も望ましいが、海藻を着生させるには、厳密な鉛直状態でなくとも立ち上がり状であればよい。面が傾斜していてもよい。
上部開口した第2海藻着生部231の内部で空間SP3を形成する。周囲4面の側面234で海藻着生部を構成する。
232は、取付ボルトである。取付ボルト232は、海藻着生用突起上籠231を海藻着生用突起221に取り付ける。
海藻着生用突起上籠231は、取付ボルト232により取り付けられているので、着脱が容易である。そのため、海藻着生用突起上籠231にあらかじめ地上で海藻の種付けを行い、その後、既に海中に設置された、立体型カートリッジ201の海藻着生用突起221に取り付けることも可能となる。
241は、押し出し用金具である。押し出し用金具241は、立体型カートリッジ201の把手部203取付辺と空間SP2を挟んだ反対側に、空間SP2の少し間隔をあけた前に、基部202から直立させて設置する。押し出し用金具241は、平面視コ字状からなり、開口部は空間SP2に向けて設置する。押し出し用金具241は、立体型カートリッジ201とカートリッジ受け具102の間に、例えばフジツボ等の付着生物のために脱着が困難な場合に、後ろから金槌等でたたき出すためのものである。
立体型カートリッジ201の作成方法について説明する。
基部202の中心からは、鉛直に取付ボルト232が突設される。海藻着生用突起221の中心、第2海藻着生部231の中心には、それぞれ貫通孔が設けられる。海藻着生用突起221、第2海藻着生部231にそれぞれ設けられた貫通孔を、取付ボルト232は、貫通して、第2海藻着生部231に露出した先端は、図5に図示されるようにナット233で締め付けて固定される。
次に、立体型カートリッジ201の、カートリッジ受け具102への装着および離脱作業を説明する。
立体型カートリッジ201は、図2に示すように、把手部203を手前側にして、把手部203の設けられた辺の対向辺を先端側として、奥側に向かった傾斜する台部103上から、左右の保持部111の間の空間部に、立体型カートリッジ201の基部202を差し込んで導入する。
立体型カートリッジ201のカートリッジ受け具102への装着の為の導入は、保持部111、保持部111との間にガイドされ、基部202先端がスペーサー112に阻止されるまで、奥側に向かった傾斜する台部103にそって、自重で落ち込む。ここにおいて、スペーサー112はストッパーの作用を行い、立体型カートリッジ201の基部202先端が、スペーサー112に接触して停止する。
発明者らの調査では、カートリッジ受け具102と立体型カートリッジ201が、フジツボ等の固着等により固定され離れがたくなった事例があった。
図6に図示されるように、両方の保持部111の間は間隔を空けて開口しており、かつ、スペーサー112はストッパーの作用を有し、立体型カートリッジ201の基部202先端が、スペーサー112に接触して停止するため、押し出し用金具241は、両方の保持部111の間に両方の保持部111に前方を遮られることなく停止する。
そのため、カートリッジ受け具102と立体型カートリッジ201が、フジツボ等の固着等により固定され離れがたくなったときは、押し出し用金具241を金槌で叩いてその衝撃により両者を切り離す。
空間SP2の少し間隔をあけた前に、基部202から直立させて設置されているので、金槌で叩いたときでも第1海藻着生部213に触れることはない。
何らかの理由で、立体型カートリッジ201をカートリッジ受け具102より離脱させることが必要になった場合には、番線等を切断しておこなう。
次に、藻場造成装置101の使用方法について説明する。
まず、立体型カートリッジ201の第1海藻着生部213の4面の側面212および第2海藻着生部231の4面の側面234及び海藻着生用突起(ケルプノブ)221に海藻SWを着生させる。これは、これから藻場を造成しようとする海域の近傍に形成されている天然の藻場内に、まだ海藻SWが着生していない状態の立体型カートリッジ201を大型海藻の遊走子もしくは幼胚の放出時期に合わせて設置し、数カ月間、あるいは、それ以上の期間放置しておくことにより実現される。
このとき、立体型カートリッジ201は、藻場内のみならず、この藻場の近傍に配置されてもよい。これは、藻場を構成する海藻より発生する遊走子もしくは幼胚が、海流により藻場の近傍まで広がることが考えられるからである。一例として、立体型カートリッジ201は、海藻SWの遊走子もしくは幼胚の放出時期にあたる冬にかけて、藻場及びその近傍に放置される。
第1海藻着生部213の4面の側面212および第2海藻着生部231の4面の側面234、海藻着生用突起(ケルプノブ)221に着生した海藻SWは、時間の経過とともに生育し延びる。放置する期間が短ければ、立体型カートリッジ201から延びる海藻SWの背丈は短く、放置する期間が長くなるにつれて海藻SWの背丈は長くなって海藻SWそれ自身が新たな遊走子もしくは幼胚を放出する、いわゆる「母藻」となる。
図7に図示されるように、ブロック301は、これから藻場を造成しようとする海域に沈められ、海底BSに配置される。そして、作業者は、この海域に潜って、立体型カートリッジ201の第1海藻着生部213の4面の側面212および第2海藻着生部231の4面の側面234、海藻着生用突起(ケルプノブ)221に海藻SWやその幼体が着生した状態の立体型カートリッジ201を、導入部114からスライドさせて保持部111に保持させて、カートリッジ受け具102に装着する。
その後把手部203とナット113を番線等で結ぶことで立体型カートリッジが激浪等のため流失しないように固定する。
本実施の形態では、立体型カートリッジ201をこのようにカートリッジ受け具102に容易に装着でき、藻場造成装置101の取り扱いが容易である。
そして、藻場を造成しようとする海域の近傍に生息している海藻SWやその幼体を立体型カートリッジ201に着生させてカートリッジ受け具102に装着でき、この海域の自然環境特性に適した海藻SWを繁茂させることができる。さらに、立体型カートリッジ201はカートリッジ受け具102に落としこんで装着されるため、立体型カートリッジ201で生育した海藻SWが枯れたり食害生物に食べ尽くされたりした場合に、容易に交換できる。
加えて、カートリッジ受け具102の台部103には空間SP1が設けられているため、藻場造成装置101を岸壁下部等に設置すると、この海域に生息する底生生物が空間SP1の内部に定着することも期待できる。
本実施の形態でも、作業者は、立体型カートリッジ201の把手部203を持って、この立体型カートリッジ201をカートリッジ受け具102に装着する。本実施の形態の藻場造成装置101でも、藻場を造成しようとする海域の自然環境特性に適した海藻SWを繁茂させることができ、取り扱いが容易で、底生生物の定着も期待できる。
この発明の実施例では、立体型カートリッジ201が使用される。
モルタル製の海藻着生用突起(ケルプノブ)221は、それ自体でコンブ目藻類の幼体の着生効果が高く、階段状に複数段配置してよい。その場合は空隙SPを更に増やすことが可能となる。
移設は、立体型カートリッジ201をカートリッジ受け具102から抜いて、移設してはめるだけで、簡単である。食害、水温上昇、台風のうねり、荒波浪などによる磯焼けして、海藻が衰退した箇所に天然の藻場に予め設置されたブロックにストックされている大型海藻の着生した立体型カートリッジ201を移設することで、磯焼けしている地区の回復を期待することができる。
海藻着生用突起(ケルプノブ)221上面及び下面の鉛直方向に鉄金網を配置し、海藻の着生機会を増加させる。網の目状の穴は、コンブ目類の付着器が巻き付いて固着力が増大することを期待したものである。鉄金網を鉛直方向に取り付けた場合、鉄金網に着生したアラメは付着器の固着力が増大し、高波浪に対しても一定の耐久性を得る可能性がある。
鉛直方向に配置した鉄金網は、コンブ目藻類の着生・生残に有効である。この実施例に係る立体型カートリッジでは、海藻着生用突起(ケルプノブ)221を基部202から、ある程度の高さを確保した状態で取り付けた、高床式形状の海藻着生用突起(ケルプノブ)221でアラメの着生個体数が多い傾向が認められた。
本実施例に係る藻場造成装置は、ブロックのように安定性が高い構造物にしっかり取り付けることが必要である。
101 藻場造成装置
102 カートリッジ受け具
103 台部
111 保持部
114 導入部
201 立体型カートリッジ
202 基部
212 支柱間側面
213 第1海藻着生部
221 海藻着生用突起(ケルプノブ)
231 第2海藻着生部
SP1 空間
SP2 空間
SP3 空間

Claims (4)

  1. 立体型カートリッジとカートリッジ受け具とを備え、
    前記立体型カートリッジは、
    板状をなす基部と、
    基部上に立ち上げられた網の目状面からなる海藻着生部と、
    を有し、
    前記カートリッジ受け具は、
    海底に配置される被取付物体の外面に設置される台部と、
    前記台部の一辺に設けられ、前記立体型カートリッジをスライドさせて導入するための導入部と、
    前記導入部から導入された前記立体型カートリッジの基部の縁領域をスライド自在に保持する保持部とを有し、
    基部上に立ち上げられた網の目状面からなる海藻着生部で、基部上の空間周囲を囲い、空間の上部開口部を、板状体で覆う、
    藻場造成装置。
  2. 基部上に立ち上げられた網の目状面からなる第1海藻着生部で、基部上の空間周囲を囲い、空間の上部開口部を、板状体で覆い、板状体上に立ち上げられた網の目状面からなる第2海藻着生部を有する、
    請求項1に記載の藻場造成装置。
  3. 板状体上に立ち上げられた網の目状面からなる第2海藻着生部で、板状体上の空間周囲を囲う、請求項2記載の藻場造成装置。
  4. 板状体が海藻着生用突起である、
    請求項1から3のいずれかに記載の藻場造成装置。
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