JP6174726B2 - ごみ焼却炉排ガス処理方法、ならびにごみ焼却炉排ガス処理設備 - Google Patents

ごみ焼却炉排ガス処理方法、ならびにごみ焼却炉排ガス処理設備 Download PDF

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本発明は、ごみ焼却炉から排出される排ガスを浄化するろ過式集塵装置のろ布に排ガス中の酸性ガスを中和させるための一定厚さの消石灰の反応層を形成する処理(消石灰プレコート処理)を行うごみ焼却炉排ガス処理方法、ならびにごみ焼却炉排ガス処理設備に関する。
ごみ焼却炉から排出される排ガスには、焼却対象となるごみの種類によって塩化水素(HCl)や、硫黄酸化物(SOx)などの酸性成分が含まれる。
従来は、ごみ焼却炉から排出される排ガスを200℃以下に減温してから、この排ガスをろ過式集塵装置に通すことにより、前記排ガス中の酸性成分を除去した後、煙突から大気中に排出させるようにしている。なお、前記酸性成分を中和するための薬剤(例えば消石灰など)を前記ろ過式集塵装置の上流側の煙道に供給している。
例えば特許文献1では、焼却炉の下流側にボイラと冷却反応塔とバグフィルタなどの集塵装置を配置していて、前記冷却反応塔内にアルカリ剤(苛性ソーダもしくは消石灰のうちの少なくとも1種類以上)を供給することにより、その内部で排ガス中のHCl、SOxを中和反応させるようにしており、さらに、前記集塵装置の上流側の煙道に粉末状の重曹を供給することにより、当該集塵装置の前段で未反応であったHCl、SOxを中和反応させるようにしている。なお、前記排ガス中の酸性成分に対する前記重曹の当量比を前記アルカリ剤の当量比よりも小さくするようにしている。
また、特許文献2では、焼却炉の下流側にボイラとガス冷却塔とバグフィルタなどの集塵装置を配置していて、ガス冷却塔の上流側の煙道に配置される第一の塩化水素濃度計および第一の二酸化硫黄濃度計で計測された第一の計測値(塩化水素濃度および二酸化硫黄濃度)と、煙突に配置される第二の塩化水素濃度計および第二の二酸化硫黄濃度計で計測された第二の計測値(塩化水素濃度および二酸化硫黄濃度)とに基づいて、バグフィルタの上流側の煙道に粉末状のアルカリ剤(消石灰、または重曹、または消石灰および重曹)を供給するようになっている。
そして、前記第一の計測値が所定値未満の場合には粉末状のアルカリ剤として消石灰を供給し、前記第一の計測値が所定値以上の場合には重曹を供給し、前記第二の計測値が所定値を超える場合には、消石灰の供給量を固定量として供給するとともに、さらに重曹を供給して、排ガス中の酸性ガス濃度を所定の目標濃度以下とするように前記重曹の供給量を制御するようになっている。
特開2007−21442号公報 特開2014−195790号公報
上記特許文献1では、前記集塵装置の上流側の煙道に高反応、高効率の重曹を供給しているので、前記排ガス中の酸性成分を効率良く除去できるようになっているものの、次のような不具合が指摘される。この特許文献1では、前記排ガス中の酸性成分に対する前記重曹の当量比を前記アルカリ剤の当量比よりも小さくするようにしているものの、前記集塵装置の上流側の煙道に高価な重曹を連続的に供給するようになっているために、ランニングコストが嵩む結果になっている。
一方、上記特許文献2では、消石灰と重曹との供給を切り換えるようになっているので、上記特許文献1に比べるとランニングコストを低減できると考えられる。しかしながら、この特許文献2では、バグフィルタのろ布表面に一定厚さの薬剤反応層が形成されていない関係より、重曹を供給するときに前記バグフィルタの上流側の煙道に重曹を連続的に供給するようになっている。そのため、ランニングコストをさらに低減するうえで改善の余地がある。
このような事情に鑑み、本発明は、ごみ焼却炉から排出される排ガスを浄化するろ過式集塵装置のろ布に排ガス中の酸性ガスを中和させるための一定厚さの消石灰の反応層を形成する処理(消石灰プレコート処理)を行うごみ焼却炉排ガス処理方法において、酸性ガス濃度が一時的に上昇したときに高反応、高効率かつ高価な粉末状のナトリウム系薬剤の供給量を極力抑えながら、可及的速やかに前記酸性ガス濃度を低減可能とすることを目的としている。
また、本発明は、ごみ焼却炉から排出される排ガスを浄化するろ過式集塵装置のろ布に消石灰プレコート処理を行うごみ焼却炉排ガス処理設備において、酸性ガス濃度が一時的に上昇したときに高反応、高効率かつ高価な粉末状のナトリウム系薬剤の供給量を極力抑えながら、可及的速やかに前記酸性ガス濃度を低減可能とすることを目的としている。
本発明は、ごみ焼却炉から排出される排ガスを浄化するろ過式集塵装置のろ布に排ガス中の酸性ガスを中和させるための一定厚さの消石灰の反応層を形成する処理(消石灰プレコート処理)を行ってから、ろ過運転を行うごみ焼却炉排ガス処理方法であって、前記ろ過運転中に前記ろ過式集塵装置の出口側における排ガス中の酸性ガス濃度の計測値が、所定値を超過しかつ当該超過している状態が所定時間継続した場合に、前記計測値に応じて設定される量の粉末状のナトリウム系薬剤を前記ろ過式集塵装置の入口側煙道に連続的に供給する処理を行う、ことを特徴としている。
この構成では、消石灰プレコート処理を施したろ過式集塵装置による高効率な酸性ガス除去運転を定常的に行うことに加えて、当該ろ過式集塵装置から排出される排ガス中の酸性ガス濃度が一時的に上昇したときのみ、前記ろ過式集塵装置の入口側に高反応、高効率かつ高価なナトリウム系薬剤を供給することにより、前記ろ過式集塵装置から排出される排ガス中の酸性ガス濃度を低減するようにしている。
これにより、高価なナトリウム系薬剤の供給量を特許文献1,2に比べて可及的に少なくしながら、前記一時的に上昇した酸性ガス濃度を可及的速やかに低減することが可能になる。その結果、本発明によれば、特許文献1,2に比べてランニングコストを低減するうえで有利になる。
好ましくは、上記ごみ焼却炉排ガス処理方法において、前記粉末状のナトリウム系薬剤を供給する処理は、前記ろ過式集塵装置の出口側における排ガス中の酸性ガス濃度を計測する第1計測処理と、この第1計測処理による計測値が所定値を超過しているか否かを判定する第1判定処理と、この第1判定処理で超過していると判定したときに、当該判定時点からの経過時間を計測する第2計測処理と、この第2計測処理による計測値が所定値を超過しているか否かを判定する第2判定処理と、この第2判定処理で超過していると判定したときに、前記計測値に応じて設定される量の粉末状のナトリウム系薬剤を前記ろ過式集塵装置の入口側煙道に連続的に供給する供給処理と、を行う構成とすることができる。
ここでは、粉末状のナトリウム系薬剤の供給タイミングを適正化するための処理を特定しており、これにより、前記粉末状のナトリウム系薬剤の供給タイミングを適正化できるようになる。
好ましくは、上記ごみ焼却炉排ガス処理方法は、前記消石灰プレコート処理を実行してから所定時間が経過したときに、前記ろ過式集塵装置のろ布を清掃する払落し処理をさらに行うとともに、当該払落し処理の実行中に前記ろ過式集塵装置の入口側に粉末状のナトリウム系薬剤を供給する、構成とすることができる。
なお、前記払落し処理の実行中は、前記ろ過式集塵装置による酸性ガス除去効率が低下する。このような払落し処理の実行中においても、上記構成では、前記ろ過式集塵装置の入口側に粉末状のナトリウム系薬剤を供給できるため、当該ナトリウム系薬剤によって前記ろ過式集塵装置を流通する排ガス中の酸性ガスが効率良く除去されるようになる。これにより、前記払落し処理の実行中においても、前記ろ過式集塵装置から下流側への酸性ガスリーク量を低減することが可能になる。
また、本発明は、ごみ焼却炉から排出される排ガスを浄化するろ過式集塵装置を備えるごみ焼却炉排ガス処理設備であって、前記ろ過式集塵装置のろ布に排ガス中の酸性ガスを中和させるための一定厚さの消石灰の反応層を形成する処理(消石灰プレコート処理)を行ってから、ろ過運転を行うよう制御する制御部を有し、前記制御部は、前記ろ過運転中に前記ろ過式集塵装置の出口側における排ガス中の酸性ガス濃度を計測する第1計測手段と、この第1計測処理による計測値が所定値を超過しているか否かを判定する第1判定手段と、この第1判定手段で超過していると判定したときに、当該判定時点からの経過時間を計測する第2計測手段と、この第2計測手段による計測値が所定値を超過しているか否かを判定する第2判定手段と、この第2判定手段で超過していると判定したときに、前記計測値に応じて設定される量の粉末状のナトリウム系薬剤を前記ろ過式集塵装置の入口側煙道に連続的に供給する供給手段と、を含むことを特徴としている。
この構成では、消石灰プレコート処理を施したろ過式集塵装置による高効率な酸性ガス除去運転を定常的に行うことに加えて、当該ろ過式集塵装置から排出される排ガス中の酸性ガス濃度が一時的に上昇したときのみ、前記ろ過式集塵装置の入口側に高反応、高効率かつ高価なナトリウム系薬剤を供給することにより、前記ろ過式集塵装置から排出される排ガス中の酸性ガス濃度を低減するようにしている。
これにより、高価なナトリウム系薬剤の供給量を特許文献1,2に比べて可及的に少なくしながら、前記一時的に上昇した酸性ガス濃度を可及的速やかに低減することが可能になる。その結果、本発明によれば、特許文献1,2に比べてランニングコストを低減するうえで有利になる。
好ましくは、上記ごみ焼却炉排ガス処理設備において、前記制御部は、前記消石灰プレコート処理を実行してから所定時間が経過したときに、前記ろ過式集塵装置のろ布を清掃する払落し処理をさらに行うとともに、当該払落し処理の実行中に前記ろ過式集塵装置の入口側に粉末状のナトリウム系薬剤を供給する、構成とすることができる。
なお、前記払落し処理の実行中は、前記ろ過式集塵装置による酸性ガス除去効率が低下する。このような払落し処理の実行中においても、上記構成では、前記ろ過式集塵装置の入口側に粉末状のナトリウム系薬剤を供給しているから、当該ナトリウム系薬剤によって前記ろ過式集塵装置を流通する排ガス中の酸性ガスが効率良く除去されるようになる。これにより、前記払落し処理の実行中においても、前記ろ過式集塵装置から下流側への酸性ガスリーク量を低減することが可能になる。
本発明に係るごみ焼却炉排ガス処理方法によれば、酸性ガス濃度が一時的に上昇したときに高反応、高効率かつ高価な粉末状のナトリウム系薬剤の供給量を極力抑えながら、可及的速やかに前記酸性ガス濃度を低減することが可能になる。その結果、本発明によれば、特許文献1,2に比べてランニングコストを低減するうえで有利になる。
本発明に係るごみ焼却炉排ガス処理設備の一実施形態の構成を模式的に示す図である。 図1の焼却炉排ガス処理設備を用いた排ガス処理方法を説明するためのフローチャートを示す図である。
以下、本発明を実施するための最良の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1および図2に、本発明の一実施形態を示している。図示例のごみ焼却炉排ガス処理設備は、ごみ焼却炉1、冷却装置2、バグフィルタ等のろ過式集塵装置3、誘引通風機4、煙突5、薬剤供給装置6、払落し装置7、排ガス分析計8、制御部10などを備えている。
ごみ焼却炉1は、例えば図示しない産業廃棄物や所定梱包に入れられた感染性医療廃棄物などのごみを燃焼するものであり、焼却炉の型式は問わない。
冷却装置2は、詳細に図示していないが、ごみ焼却炉1から排出される高温の排ガスを例えば220℃程度に降温するボイラや、冷却装置2で降温された排ガスをさらに概ね200℃以下に減温する減温塔などを有している。
ろ過式集塵装置3は、冷却装置2で減温された排ガス中のばいじんや有害ガス成分を中和、濾過して浄化するものである。
誘引通風機4は、ろ過式集塵装置3内の排ガスを吸引して、煙突5から大気中に放出させるものである。
薬剤供給装置6は、ろ過式集塵装置3に所定ろ過時間分の薬剤をまとめて供給するものであって、第1タンク61、第2タンク62、ブロワ63、第1搬出装置64、第2搬出装置65などを備えている。
第1タンク61は、前記排ガス中の酸性ガスを中和するための消石灰を貯留するものであり、第2タンク62は、前記排ガス中の酸性ガスを中和するための粉末状のナトリウム系薬剤(例えば重曹)を貯留するものである。ブロワ63は、第1、第2タンク61,62内の薬剤をろ過式集塵装置3の入口側に供給するための搬送空気を発生するものである。第1、第2搬出装置64,65は、第1、第2タンク61,62の薬剤排出口から薬剤を定量ずつ送り出すものである。
この薬剤供給装置6の動作としては、例えば下記制御部10が前記第1、第2搬出装置64,65を作動させて第1、第2タンク61,62内の薬剤を所定量ずつ送り出し、この薬剤をブロワ63により発生される搬送空気でもってろ過式集塵装置3の入口側に供給するようになっている。
払落し装置7は、ろ過式集塵装置3内の不図示のろ布を清掃するものであって、圧縮空気供給源71、弁72などを備えている。
圧縮空気供給源71は、ろ過式集塵装置3内のろ布を清掃するために用いる圧縮空気を発生するものである。弁72は、圧縮空気供給源71で発生する圧縮空気をろ過式集塵装置3に供給可能とする量を制御するものである。そして、下記制御部10が例えば弁72を所定タイミングで開閉作動させるとともに圧縮空気供給源71を所定時間作動させることにより、ろ過式集塵装置3内に圧縮空気をパルス的にジェット噴射して、ろ過式集塵装置3内のろ布表面の付着物を払い落とすようになっている。
排ガス分析計8は、ろ過式集塵装置3の下流側において排ガス中における酸性ガスの濃度を計測するものである。
制御部10は、後で詳細に説明するが、ろ過式集塵装置3によるろ過運転時間が所定時間経過した場合に、ろ過式集塵装置3内のろ布を清掃する払落し処理を実行してから、ろ過式集塵装置3内のろ布に排ガス中の酸性ガスを中和させるための一定厚さの消石灰の反応層を形成する処理(消石灰プレコート処理)を実行する他、ろ過式集塵装置3を通過した排ガス中の酸性ガス濃度が一時的に上昇したときに、当該酸性ガスを効率的に除去する処理を実行する。
次に、図2を参照して、この実施形態に係るごみ焼却炉排ガス処理設備を用いた排ガス処理方法を説明する。
ごみ焼却の操業運転中は、ろ過式集塵装置3によるろ過運転を所定時間行った後、ろ過式集塵装置3のろ布を清掃する払落し処理を行うとともに、ろ過式集塵装置3内に消石灰を一定時間供給することにより前記消石灰プレコート処理を行ってから、再度、ろ過運転に戻るというサイクルを繰り返すようになっている。
ここで、ろ過運転中において、ステップS1では排ガス分析計8からの出力に基づいてろ過式集塵装置3の下流側の排ガス中の酸性ガス(塩化水素、硫黄酸化物)の濃度を連続的に計測する計測処理を行う。
続いて、ステップS2では、前記ステップS1で計測した値が所定値αを超過しているか否かを判定する。この所定値αは、ろ過式集塵装置3の下流側における排ガス中の酸性ガス濃度の規制値(例えば1時間平均値で100ppm)よりも低い値(例えば90ppm)に設定することが好ましい。
このステップS2において超過していないと判定した場合つまり否定判定した場合にはこのフローチャートを終了するが、超過していると判定した場合つまり肯定判定した場合には、ステップS3に移行する。
このステップS3では、制御部10の図示していない内部タイマのカウントをスタートざせる。ここでは、上記ステップS2で肯定判定した時点からの経過時間つまり上記ステップS1で計測した値が所定値αを超過してからの経過時間の計測を開始する。
この後、ステップS4では、上記ステップS3で計測した時間が所定値βを超過しているか否かを判定する。この所定値βは、時間経過に伴い上昇する酸性ガス濃度を比較的迅速に低減可能とすることを考慮して、あまり長い時間に設定せずに、実験などにより取得した経験値(例えば1分以上4分未満、好ましくは3分)に設定することが好ましい。
このステップS4において超過していないと判定した場合つまり否定判定した場合には上記ステップS1に戻るが、超過していると判定した場合つまり肯定判定した場合には、続くステップS5に移行する。
このステップS5では、薬剤供給装置6を作動することにより粉末状のナトリウム系薬剤(例えば重曹)をろ過式集塵装置3の入口側に供給する。ここでは、前記ナトリウム系薬剤の供給量を、排ガス分析計8の出力に基づいて計測される酸性ガス濃度に応じて経験的に調整し、連続的に供給する形態にすることが好ましい。
ここで、この実施形態の記載事項と特許請求の範囲の記載事項との対応関係について説明する。上記ステップS1が特許請求の範囲に記載の「第1計測処理」または「第1計測手段」、上記ステップS2が特許請求の範囲に記載の「第1判定処理」または「第1判定手段」、上記ステップS3が特許請求の範囲に記載の「第2計測処理」または「第2計測手段」、上記ステップS4が特許請求の範囲に記載の「第2判定処理」または「第2判定手段」、上記ステップS5が特許請求の範囲に記載の「供給処理」または「供給手段」に、それぞれ相当している。
以上説明したように、本発明を適用した実施形態によれば、消石灰プレコート処理を施したろ過式集塵装置3による高効率な酸性ガス除去運転を定常的に行うことに加えて、当該ろ過式集塵装置3から排出される排ガス中の酸性ガス(塩化水素、硫黄酸化物)の濃度が一時的に上昇したときのみに、ろ過式集塵装置3の入口側に高反応、高効率かつ高価なナトリウム系薬剤を供給することにより、ろ過式集塵装置3から排出される排ガス中の酸性ガス濃度を低減するようにしている。
これにより、高価なナトリウム系薬剤の供給量を特許文献1,2に比べて可及的に少なくしながら、前記一時的に上昇した酸性ガス濃度を可及的速やかに低減することが可能になる。その結果、本発明によれば、特許文献1,2に比べてランニングコストを低減するうえで有利になる。
なお、本発明は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内および当該範囲と均等の範囲内で適宜に変更することが可能である。
(1)上記実施形態では、排ガス分析計8をろ過式集塵装置3の出口寄りに設置した例を挙げているが、本発明はこれのみに限定されるものではなく、図示していないが、ろ過式集塵装置3の入口寄りに排ガス分析計8を設置することも可能である。
この場合、上記ステップS2の所定値αについては実験などにより取得した経験値(例えば2000ppmなど)に設定することが好ましい。また、上記ステップS5では、ろ過式集塵装置3の入口寄りの排ガス中の酸性ガス濃度の計測結果に応じて粉末状のナトリウム系薬剤の供給量を調整することが好ましい。
(2)上記実施形態において、払落し処理を実行する際、薬剤供給装置6から所定量(実験などにより取得した経験値)の粉末状のナトリウム系薬剤を投入することが可能である。このようにした場合、払落し処理中においても、ろ過式集塵装置3を通過する排ガス中の酸性ガスを効率良く除去できるようになる。
本発明は、ごみ焼却炉から排出される排ガスを浄化するろ過式集塵装置のろ布に消石灰プレコート処理を行うごみ焼却炉排ガス処理方法、ならびにごみ焼却炉排ガス処理設備に好適に利用することが可能である。
1 ごみ焼却炉
2 冷却装置
3 ろ過式集塵装置
4 誘引通風機
5 煙突
6 薬剤供給装置
61 第1タンク
62 第2タンク
63 ブロワ
64 第1搬出装置
65 第2搬出装置
7 払落し装置
71 圧縮空気供給源
72 弁
8 排ガス分析計
10 制御部

Claims (5)

  1. ごみ焼却炉から排出される排ガスを浄化するろ過式集塵装置のろ布に排ガス中の酸性ガスを中和させるための一定厚さの消石灰の反応層を形成する処理(消石灰プレコート処理)を行ってから、ろ過運転を行うごみ焼却炉排ガス処理方法であって、
    前記ろ過運転中に前記ろ過式集塵装置の出口側における排ガス中の酸性ガス濃度の計測値が、所定値を超過しかつ当該超過している状態が所定時間継続した場合に、前記計測値に応じて設定される量の粉末状のナトリウム系薬剤を前記ろ過式集塵装置の入口側煙道に連続的に供給する処理を行う、ことを特徴とするごみ焼却炉排ガス処理方法。
  2. 請求項1に記載のごみ焼却炉排ガス処理方法において
    前記粉末状のナトリウム系薬剤を供給する処理は、前記ろ過式集塵装置の出口側における排ガス中の酸性ガス濃度を計測する第1計測処理と、
    この第1計測処理による計測値が所定値を超過しているか否かを判定する第1判定処理と、
    この第1判定処理で超過していると判定したときに、当該判定時点からの経過時間を計測する第2計測処理と、
    この第2計測処理による計測値が所定値を超過しているか否かを判定する第2判定処理と、
    この第2判定処理で超過していると判定したときに、前記計測値に応じて設定される量の粉末状のナトリウム系薬剤を前記ろ過式集塵装置の入口側煙道に連続的に供給する供給処理と、を行うことを特徴とするごみ焼却炉排ガス処理方法。
  3. 請求項1または2に記載のごみ焼却炉排ガス処理方法において、
    前記消石灰プレコート処理を実行してから所定時間が経過したときに、前記ろ過式集塵装置のろ布を清掃する払落し処理をさらに行うとともに、当該払落し処理の実行中に前記ろ過式集塵装置の入口側に粉末状のナトリウム系薬剤を供給する、ことを特徴とするごみ焼却炉排ガス処理方法。
  4. ごみ焼却炉から排出される排ガスを浄化するろ過式集塵装置を備えるごみ焼却炉排ガス処理設備であって、
    前記ろ過式集塵装置のろ布に排ガス中の酸性ガスを中和させるための一定厚さの消石灰の反応層を形成する処理(消石灰プレコート処理)を行ってから、ろ過運転を行うよう制御する制御部を有し、
    前記制御部は、
    前記ろ過運転中に前記ろ過式集塵装置の出口側における排ガス中の酸性ガス濃度を計測する第1計測手段と、
    この第1計測処理による計測値が所定値を超過しているか否かを判定する第1判定手段と、
    この第1判定手段で超過していると判定したときに、当該判定時点からの経過時間を計測する第2計測手段と、
    この第2計測手段による計測値が所定値を超過しているか否かを判定する第2判定手段と、
    この第2判定手段で超過していると判定したときに、前記計測値に応じて設定される量の粉末状のナトリウム系薬剤を前記ろ過式集塵装置の入口側煙道に連続的に供給する供給手段と、を含むことを特徴とするごみ焼却炉排ガス処理設備。
  5. 請求項4に記載のごみ焼却炉排ガス処理設備において、
    前記制御部は、前記消石灰プレコート処理を実行してから所定時間が経過したときに、前記ろ過式集塵装置のろ布を清掃する払落し処理をさらに行うとともに、当該払落し処理の実行中に前記ろ過式集塵装置の入口側に粉末状のナトリウム系薬剤を供給する、ことを特徴とするごみ焼却炉排ガス処理設備。
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