JP5955622B2 - 排ガス処理装置およびこれを用いた排ガス処理方法 - Google Patents
排ガス処理装置およびこれを用いた排ガス処理方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5955622B2 JP5955622B2 JP2012099913A JP2012099913A JP5955622B2 JP 5955622 B2 JP5955622 B2 JP 5955622B2 JP 2012099913 A JP2012099913 A JP 2012099913A JP 2012099913 A JP2012099913 A JP 2012099913A JP 5955622 B2 JP5955622 B2 JP 5955622B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- reflux
- supply amount
- component
- exhaust gas
- solid component
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 238000011282 treatment Methods 0.000 title claims description 77
- 238000000034 method Methods 0.000 title claims description 42
- 239000007787 solid Substances 0.000 claims description 141
- 238000010992 reflux Methods 0.000 claims description 135
- 239000003795 chemical substances by application Substances 0.000 claims description 123
- 230000003472 neutralizing effect Effects 0.000 claims description 121
- 239000002253 acid Substances 0.000 claims description 88
- 239000000428 dust Substances 0.000 claims description 67
- 230000002378 acidificating effect Effects 0.000 claims description 49
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 claims description 36
- 238000006386 neutralization reaction Methods 0.000 claims description 34
- 238000002156 mixing Methods 0.000 claims description 27
- 238000012545 processing Methods 0.000 claims description 21
- 230000007423 decrease Effects 0.000 claims description 18
- 230000008569 process Effects 0.000 claims description 17
- 238000005259 measurement Methods 0.000 claims description 12
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 claims description 12
- 238000000926 separation method Methods 0.000 claims description 12
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 claims description 9
- 238000007599 discharging Methods 0.000 claims description 2
- 239000007789 gas Substances 0.000 description 237
- AXCZMVOFGPJBDE-UHFFFAOYSA-L calcium dihydroxide Chemical compound [OH-].[OH-].[Ca+2] AXCZMVOFGPJBDE-UHFFFAOYSA-L 0.000 description 25
- 239000000920 calcium hydroxide Substances 0.000 description 25
- 235000011116 calcium hydroxide Nutrition 0.000 description 25
- 229910001861 calcium hydroxide Inorganic materials 0.000 description 25
- 239000002245 particle Substances 0.000 description 24
- 239000010881 fly ash Substances 0.000 description 20
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 9
- 239000007795 chemical reaction product Substances 0.000 description 8
- 239000002956 ash Substances 0.000 description 7
- 230000001276 controlling effect Effects 0.000 description 7
- 239000004744 fabric Substances 0.000 description 7
- 239000002699 waste material Substances 0.000 description 7
- 230000000875 corresponding effect Effects 0.000 description 6
- 238000002485 combustion reaction Methods 0.000 description 4
- KWYUFKZDYYNOTN-UHFFFAOYSA-M Potassium hydroxide Chemical compound [OH-].[K+] KWYUFKZDYYNOTN-UHFFFAOYSA-M 0.000 description 3
- HEMHJVSKTPXQMS-UHFFFAOYSA-M Sodium hydroxide Chemical compound [OH-].[Na+] HEMHJVSKTPXQMS-UHFFFAOYSA-M 0.000 description 3
- 238000011001 backwashing Methods 0.000 description 3
- 230000008859 change Effects 0.000 description 3
- 239000000843 powder Substances 0.000 description 3
- 238000010298 pulverizing process Methods 0.000 description 3
- 239000002893 slag Substances 0.000 description 3
- 239000004071 soot Substances 0.000 description 3
- 238000011144 upstream manufacturing Methods 0.000 description 3
- UIIMBOGNXHQVGW-UHFFFAOYSA-M Sodium bicarbonate Chemical compound [Na+].OC([O-])=O UIIMBOGNXHQVGW-UHFFFAOYSA-M 0.000 description 2
- 230000002159 abnormal effect Effects 0.000 description 2
- 230000033228 biological regulation Effects 0.000 description 2
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 2
- 238000001914 filtration Methods 0.000 description 2
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 2
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 2
- 239000003513 alkali Substances 0.000 description 1
- 238000012790 confirmation Methods 0.000 description 1
- 230000002596 correlated effect Effects 0.000 description 1
- 230000007797 corrosion Effects 0.000 description 1
- 238000005260 corrosion Methods 0.000 description 1
- 230000006866 deterioration Effects 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 238000000605 extraction Methods 0.000 description 1
- 239000002657 fibrous material Substances 0.000 description 1
- 230000006872 improvement Effects 0.000 description 1
- 230000006698 induction Effects 0.000 description 1
- 238000002844 melting Methods 0.000 description 1
- 230000008018 melting Effects 0.000 description 1
- 239000011148 porous material Substances 0.000 description 1
- 235000011118 potassium hydroxide Nutrition 0.000 description 1
- 238000003672 processing method Methods 0.000 description 1
- 239000000047 product Substances 0.000 description 1
- 230000035484 reaction time Effects 0.000 description 1
- 230000009257 reactivity Effects 0.000 description 1
- 230000009467 reduction Effects 0.000 description 1
- 235000017557 sodium bicarbonate Nutrition 0.000 description 1
- 229910000030 sodium bicarbonate Inorganic materials 0.000 description 1
- 235000011121 sodium hydroxide Nutrition 0.000 description 1
- 230000000087 stabilizing effect Effects 0.000 description 1
- 230000003068 static effect Effects 0.000 description 1
- 238000006557 surface reaction Methods 0.000 description 1
- 238000009423 ventilation Methods 0.000 description 1
- 238000012795 verification Methods 0.000 description 1
- 238000004056 waste incineration Methods 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Treating Waste Gases (AREA)
- Gas Separation By Absorption (AREA)
Description
(i)燃焼によって発生する酸性ガス濃度は、廃棄物の性状によって変動し、特に、ごみ焼却炉のように、その組成が大きく変化する廃棄物においては、酸性ガス濃度は非常に大きな変動を伴う。このため、排ガス中に含まれる酸性ガスの中和に必要となる薬剤の吹込み量を一時的に増加させる基準の設定が難しい。
(ii)また、バグフィルタによって捕集された飛灰等を循環させる場合には、新たに吹き込まれた消石灰と循環された飛灰とがバグフィルタで捕集後、その全量が循環飛灰となるため、バグフィルタに捕集される飛灰の量は増加し続け、バグフィルタのダスト負荷の増大につながり、バグフィルタの逆洗処理の頻度の増加や、ろ布の取り替え頻度の増加につながる。
(iii)図3のような構成を用いた排ガス処理方法においては、排ガス中に含まれる酸性ガス濃度が増加した時のみ、消石灰を一時的に増加させた後、捕集された飛灰を循環するため、消石灰の使用量の大幅な削減は期待できない。
(iv)さらに、バグフィルタに捕集された飛灰の一部を常時消石灰供給点に循環させる場合があるが、消石灰の吹込み量の変動にかかわらず、循環量を一定としているため、排ガス中に含まれる酸性ガス濃度が高い条件においては、循環による酸性ガスの除去効果が十分得られないことがある。
排ガスの供給量の調整機構を有する排ガス供給部と、中和剤の供給量の調整機構を有する中和剤供給部と、供給された排ガス中の酸性ガス成分と供給された中和剤を反応させる反応処理部と、酸性ガス成分と中和剤による中和反応によって生じた処理済中和剤および排ガス中のばいじんを捕集する集塵装置と、該集塵装置において気固分離処理された気体成分が供出される気体供出部と、該気体成分中の残留酸性ガス成分を測定するガス測定部と、前記集塵装置で気固分離処理された固体成分を排出する固体排出部と、排出された該固体成分の一部を還流固体成分として前記反応処理部に還流する還流量の調整機構を有する固体成分還流処理部と、前記排ガスの供給量,前記中和剤の供給量および前記還流固体成分の還流量が制御される制御部と、を備え、
前記反応処理部において、高純度の中和剤との1次混合処理された後に、前記還流固体成分との2次混合処理された前記排ガスが、前記集塵装置に導入され、
前記制御部において、前記中和剤の供給量が、前記残留酸性ガス成分の測定値を指標として、フィードバック制御され、前記還流固体成分の還流量が、前記残留酸性ガス成分の測定値を指標として、単位時間をステップの基準とする以下のステップ制御が行われることを特徴とする。
(1)前記残留酸性ガス成分濃度が低下傾向にあり、それに伴い前記還流固体成分の供給量が、予め設定された所定の下限値以下となる時間が一定時間継続した場合、前記還流固体成分の供給量を減少させ、前記残留酸性ガス成分濃度を制御する。
(2)前記残留酸性ガス成分濃度が増加傾向にあり、それに伴い前記還流固体成分の供給量が、予め設定された所定の上限値以上となる時間が一定時問継続した場合、前記還流固体成分の供給量を増加させ、前記残留酸性ガス成分濃度に制御する。
前記制御部において、指標となる排ガスの供給量あるいは残留酸性ガス成分の測定値の所定時間内の変動が、
(1)低下傾向にある場合には、中和剤の供給量あるいは還流固体成分の還流量を、前記ステップを所定の単位時間数減少させ、
(2)増加傾向にある場合には、中和剤の供給量あるいは還流固体成分の還流量を、前記ステップを所定の単位時間数増加させ、
ステップ制御されることを特徴とする。
上記排ガス処理装置においては、排ガスの供給量を指標とするフィードフォワード制御、あるいは残留酸性ガス成分の測定値を指標とするフィードバック制御を基本とする。このとき、こうした制御を行う基準として、単位時間をステップの基準とするステップ制御を適用することが好ましいとの知見を得た。つまり、気体の酸性成分と固体の中和剤による中和反応のように、固体表面での動的な接触を要する反応系においては、単位時間当りの供給量(流量)を一定にし、単位時間をステップの基準として、そのステップの数量(供給時間)で中和剤あるいは還流固体成分の供給量を効率よく制御することができるとの知見を得た。具体的には、例えば排ガスの供給流量と中和剤の単位時間あたりの供給量(供給流量)を相関があるように設定すると、排ガスが所定の容量を有する空間を所定の速度で通過することを想定すれば、これとほぼ同じ速度でその空間を中和剤が移動することが期待できる。つまり、両者は、短時間ながら静的に接触する状態を形成し、安定な中和反応を形成することが期待できる。排ガスの供給量の減少に応じて、中和剤を供給する単位時間の数量を減少させ、中和剤の供給量を減少させることによって、安定で効率的な中和反応を形成することが可能となる。排ガスの供給量の増加傾向にある場合、あるいは残留酸性ガス成分の変動に対しても、同様の思想を適用することができる。ここで、単位時間は、効率的な接触が期待できる時間またはその所定倍数あるいは所定分数に設定することができる。
また、前記還流固体成分の還流量を調整する指標として、前記残留酸性ガス成分の測定値に代え、前記高純度の中和剤の供給量を用い、
(1a)前記中和剤の供給量が低下傾向にあり、それに伴い前記還流固体成分の供給量が、予め設定された所定の下限値以下となる時間が一定時間継続した場合、前記還流固体成分の供給量を減少させ、前記中和剤の供給量を制御する
(2a)前記中和剤の供給量が増加傾向にあり、それに伴い前記還流固体成分の供給量が、予め設定された所定の上限値以上となる時間が一定時問継続した場合、前記還流固体成分の供給量を増加させ、前記中和剤の供給量に制御する
ことにより、ステップ制御が行われることを特徴とする。
迅速に、過剰量の中和剤Cの供給を防止することができるとともに、飛灰の還流に伴う集塵装置の負担を軽減することができる。
供給された排ガスが、高純度の中和剤との1次混合処理の後に、前記除去処理された排ガスが気固分離処理されて発生した固体成分の一部と2次混合処理され、さらに集塵処理されるとともに、
前記中和剤の供給量が、前記集塵処理された気体成分中の残留酸性ガス成分の測定値を指標として、フィードバック制御され、前記固体成分の一部である還流固体成分の還流量が、前記残留酸性ガス成分の測定値を指標として、単位時間をステップの基準とする以下のステップ制御が行われる。
(1)前記残留酸性ガス成分濃度が低下傾向にあり、それに伴い前記還流固体成分の供給量が、予め設定された所定の下限値以下となる時間が一定時間継続した場合、前記還流固体成分の供給量を減少させ、前記残留酸性ガス成分濃度を制御する。
(2)前記残留酸性ガス成分濃度が増加傾向にあり、それに伴い前記還流固体成分の供給量が、予め設定された所定の上限値以上となる時間が一定時問継続した場合、前記還流固体成分の供給量を増加させ、前記残留酸性ガス成分濃度に制御する。
こうした処理方法によって、中和剤の供給量を最小にすることができるとの知見、および中和剤の供給量に対してフィードバック制御を用い、未反応固体成分の還流量に対して比例制御またはステップ制御を用いて調整することが好適であるとの知見を基に、簡便な処理方法によって、排ガス中に含まれる酸性ガス濃度に応じて、アルカリ薬剤と再利用される飛灰を常に適量供給し、中和反応の効率を高め、中和剤の使用量の低減を図るとともに、飛灰の還流に伴う集塵装置の負担を軽減することが可能となった。
(1)低下傾向にある場合には、中和剤の供給量あるいは還流固体成分の還流量を、前記ステップを所定の単位時間数減少させ、
(2)増加傾向にある場合には、中和剤の供給量あるいは還流固体成分の還流量を、前記ステップを所定の単位時間数増加させ、
ステップ制御されることを特徴とする。
気体の酸性成分と固体の中和剤による中和反応のように、固体表面での動的な接触を要する反応系において、単位時間当りの供給量(流量)を一定にし、単位時間をステップの基準として、そのステップの数量(供給時間)で中和剤あるいは還流固体成分の供給量を効率よく制御することができる。こうした処理方法によって、安定で効率的な中和反応を形成し、中和反応の効率を高め、中和剤の使用量の低減を図ることが可能となる。
また、前記還流固体成分の還流量を調整する指標として、前記残留酸性ガス成分の測定値に代え、前記高純度の中和剤の供給量を用い、
(1a)前記中和剤の供給量が低下傾向にあり、それに伴い前記還流固体成分の供給量が、予め設定された所定の下限値以下となる時間が一定時間継続した場合、前記還流固体成分の供給量を減少させ、前記中和剤の供給量を制御する
(2a)前記中和剤の供給量が増加傾向にあり、それに伴い前記還流固体成分の供給量が、予め設定された所定の上限値以上となる時間が一定時問継続した場合、前記還流固体成分の供給量を増加させ、前記中和剤の供給量に制御する
ことにより、ステップ制御が行われることを特徴とする。
迅速に、過剰量の中和剤Cの供給を防止することができるとともに、飛灰の還流に伴う集塵装置の負担を軽減することができる。
本装置の1つの実施態様として、基本的な概略全体構成を、図1に示す(第1構成例)。本装置は、排ガスEの供給量の調整機構を有する排ガス供給部1と、中和剤Cの供給量の調整機構2aを有する中和剤供給部2と、供給された排ガス中の酸性ガス成分Aと供給された中和剤Cを反応させる反応処理部3と、中和反応によって生じた処理済中和剤および排ガスE中のばいじん(以下「反応生成物P」という)を捕集する集塵装置4と、集塵装置4において気固分離処理された気体成分Gが供出される気体供出部5と、気体成分G中の残留酸性ガス成分Gaを測定するガス測定部6と、集塵装置4で気固分離処理された固体成分Sを排出する固体排出部7と、排出された該固体成分の一部を還流固体成分Rsとして反応処理部3に還流する還流量の調整機構8aを有する固体成分還流処理部8と、排ガスEの供給量,中和剤Cの供給量および還流固体成分Rsの還流量が制御される制御部10と、を備える。
所定の粒径を有する中和剤Cが、中和剤供給部2に貯留され、制御部10からの制御信号に基づき、調整機構2aよって反応処理部3に供給される中和剤Cの供給量が調整される。中和剤Cとしては、消石灰を始め、水酸化カリウムや水酸化ナトリウムあるいは炭酸水素ナトリウムなどが好ましい。酸性ガス成分Aとの反応性が高く、反応生成物Pのハンドリングが容易である。
反応処理部3には、排ガス供給部1から排ガスEが供給され、その上流側で中和剤供給部2から所定の粒径分布を有する新規の中和剤Cが供給され、下流側で固体成分還流処理部8から還流固体成分Rsが供給される。高純度の中和剤Cとの1次混合処理と低純度の中和剤成分を含む還流固体成分Rsとの2次混合処理という、多段の混合処理による中和反応を構成することによって、中和剤Cの供給量を最小にすることができる。上流側において、排ガスEと中和剤Cとの1次混合処理が行われ、排ガスE中の酸性ガス成分Aと中和剤Cとの中和反応が開始される。未反応の高濃度の酸性ガス成分Aと新鮮な高純度の中和剤Cとの接触によって、高い反応効率を期待することができる。
集塵装置4に導入された反応生成物Pは、集塵装置4の内部に設けられた濾布によるろ過処理あるいはサイクロンによる遠心分離処理等によって、気固分離処理が施される。気固分離処理された気体成分Gは、気体供出部5から供出され、反応生成物P中のばいじんおよび処理済中和剤は捕集され、気固分離処理された固体成分Sとして固体排出部7から排出される。集塵装置4としては、逆洗式等のバグフィルタ装置を用いることができる。なお、こうしたろ過式集塵機以外に中和反応機能を有する電気集塵機などを用いることも可能である。また、風力式,サイクロン式やエアセパレート式等の乾式分級機、あるいは篩式分級機などによる分離処理を行うことができる。
集塵装置4において気固分離処理され、固体排出部7から排出された固体成分Sは、その一部を還流固体成分Rsとして反応処理部3に還流され、他を排出物として系外に取り出される。未反応の中和剤を含む未反応固体成分の一部を、再度排ガスE中の酸性成分Aとの中和処理に使用し、1次混合処理により低濃度に低減された酸性成分Aと低純度の中和剤との2次混合処理を行うことによって、中和剤の供給量を最小にすることができる。
本装置を用いた排ガス処理方法は、
(i)供給された排ガスEが、
(i−1)中和剤Cとの1次混合処理の後に、
(i−2)還流固体成分Rsと2次混合処理され、
(i−3)さらに集塵処理されるとともに、
(ii)各処理において
(ii−1)中和剤Cの供給量が、残留酸性ガス成分Gaの測定値を指標として、フィードバック制御され、
(ii−2)還流固体成分Rsの還流量が、集塵処理(気固分離処理)された気体成分中の残留酸性ガス成分Gaの測定値および/または中和剤Cの供給量および/または排ガスEの供給量を指標として、比例制御またはステップ制御される
ことを特徴とする。簡便な処理方法によって、排ガスE中に含まれる酸性ガスAの濃度に応じて、アルカリ薬剤(中和剤C)と再利用される飛灰(還流固体成分Rs)を常に適量供給し、中和反応の効率を高め、中和剤Cの使用量の低減を図るとともに、還流固体成分Rsの還流に伴う集塵処理の負担を軽減することができる。
ここで、所定の酸性ガス成分Aが含まれる排ガスEの供給量と、中和剤Cおよび還流固体成分Rsの供給量との関係を検証するに、排ガスEの供給量e(m3N/h),酸性ガス成分Aの濃度a(kg/m3N),中和剤Cの供給量c(kg/h)とし、酸性ガス成分Aが中和剤Cと等重量で100%中和すると仮定すると、酸性ガス成分Aの濃度aの変化が小さい場合には、
c ≧ e×a …(式1)
とすることによって、安定で低濃度の残留酸性ガス成分Gaが排出される。
c+r×α ≒ e×a(max) …(式2)
とし、酸性ガス成分Aの濃度aの低下に伴い(残留酸性ガス成分Gaの低下によって検知することができる)、還流量rを減少させる(循環系の)ことによって、安定で低濃度の残留酸性ガス成分Gaが排出される。こうした処理方法によって、中和剤Cの使用量の低減と集塵装置4の負荷の軽減を図ることができる。
ステップ制御は、単位時間をステップの基準として、指標となる排ガスEの供給量あるいは残留酸性ガス成分Gaの測定値の所定時間内の変動が、
(1)低下傾向にある場合には、中和剤Cの供給量あるいは還流固体成分Rsの還流量を、前記ステップを所定の単位時間数減少させ、
(2)増加傾向にある場合には、中和剤Cの供給量あるいは還流固体成分Rsの還流量を、前記ステップを所定の単位時間数増加させる
ことが好ましい。こうしたステップ制御を用いることによって、排ガスE中の酸性ガス成分Aの大きな変動に対しても、迅速かつ適切に応答することができる。
(1)集塵装置4の出口HCL濃度が低下傾向にあり、それに伴い還流固体成分Rsの供給量が、予め設定された所定の下限値(W1)以下となる時間が、一定時間(T 1 )継続した場合、還流固体成分Rsの供給量を1ステップ分だけ減少させると、徐々に出口HCL濃度が上昇する。迅速に、過剰量の中和剤Cの供給を防止し、安全で安定な出口HCL濃度に制御することができる。
(2)集塵装置4の出口HCL濃度が増加傾向にあり、それに伴い還流固体成分Rsの供給量が、予め設定された所定の上限値(W2)以上となる時間が、一定時問(T 2 )継続した場合、還流固体成分Rsの供給量を1ステップ分だけ増加させると、徐々に出口HCL濃度が低下する。迅速に、1次混合処理における中和剤Cの供給が不足した分を補充し、安全で安定な出口HCL濃度に制御することができる。
2 中和剤供給部
2a 供給量の調整機構
3 反応処理部
4 集塵装置
5 気体供出部
6 ガス測定部
7 固体排出部
8 固体成分還流処理部
8a (固体成分)還流量の調整機構
10 制御部
C 中和剤
E 排ガス
G 気体成分
P 反応生成物
Rs 還流固体成分
Claims (4)
- 排ガス中のばいじんおよび酸性ガス成分の除去処理を行う排ガス処理装置であって、
排ガスの供給量の調整機構を有する排ガス供給部と、中和剤の供給量の調整機構を有する中和剤供給部と、供給された排ガス中の酸性ガス成分と供給された中和剤を反応させる反応処理部と、酸性ガス成分と中和剤による中和反応によって生じた処理済中和剤および排ガス中のばいじんを捕集する集塵装置と、該集塵装置において気固分離処理された気体成分が供出される気体供出部と、該気体成分中の残留酸性ガス成分を測定するガス測定部と、前記集塵装置で気固分離処理された固体成分を排出する固体排出部と、排出された該固体成分の一部を還流固体成分として前記反応処理部に還流する還流量の調整機構を有する固体成分還流処理部と、前記排ガスの供給量,前記中和剤の供給量および前記還流固体成分の還流量が制御される制御部と、を備え、
前記反応処理部において、高純度の中和剤との1次混合処理された後に、前記還流固体成分との2次混合処理された前記排ガスが、前記集塵装置に導入され、
前記制御部において、前記中和剤の供給量が、前記残留酸性ガス成分の測定値を指標として、フィードバック制御され、前記還流固体成分の還流量が、前記残留酸性ガス成分の測定値を指標として、単位時間をステップの基準とする以下のステップ制御が行われることを特徴とする排ガス処理装置。
(1)前記残留酸性ガス成分濃度が低下傾向にあり、それに伴い前記還流固体成分の供給量が、予め設定された所定の下限値以下となる時間が一定時間継続した場合、前記還流固体成分の供給量を減少させ、前記残留酸性ガス成分濃度を制御する。
(2)前記残留酸性ガス成分濃度が増加傾向にあり、それに伴い前記還流固体成分の供給量が、予め設定された所定の上限値以上となる時間が一定時問継続した場合、前記還流固体成分の供給量を増加させ、前記残留酸性ガス成分濃度に制御する。 - 前記還流固体成分の還流量を調整する指標として、前記残留酸性ガス成分の測定値に代え、前記高純度の中和剤の供給量を用い、
(1a)前記中和剤の供給量が低下傾向にあり、それに伴い前記還流固体成分の供給量が、予め設定された所定の下限値以下となる時間が一定時間継続した場合、前記還流固体成分の供給量を減少させ、前記中和剤の供給量を制御する
(2a)前記中和剤の供給量が増加傾向にあり、それに伴い前記還流固体成分の供給量が、予め設定された所定の上限値以上となる時間が一定時問継続した場合、前記還流固体成分の供給量を増加させ、前記中和剤の供給量に制御する
ことにより、ステップ制御が行われることを特徴とする請求項1記載の排ガス処理装置。 - 請求項1または2記載の排ガス処理装置を用いた排ガス中のばいじんおよび酸性ガス成分の除去処理を行う排ガス処理方法であって、
供給された排ガスが、高純度の中和剤との1次混合処理の後に、前記除去処理された排ガスが気固分離処理されて発生した固体成分の一部と2次混合処理され、さらに集塵処理されるとともに、
前記中和剤の供給量が、前記集塵処理された気体成分中の残留酸性ガス成分の測定値を指標として、フィードバック制御され、前記固体成分の一部である還流固体成分の還流量が、前記残留酸性ガス成分の測定値を指標として、単位時間をステップの基準とする以下のステップ制御が行われることを特徴とする排ガス処理方法。
(1)前記残留酸性ガス成分濃度が低下傾向にあり、それに伴い前記還流固体成分の供給量が、予め設定された所定の下限値以下となる時間が一定時間継続した場合、前記還流固体成分の供給量を減少させ、前記残留酸性ガス成分濃度を制御する。
(2)前記残留酸性ガス成分濃度が増加傾向にあり、それに伴い前記還流固体成分の供給量が、予め設定された所定の上限値以上となる時間が一定時問継続した場合、前記還流固体成分の供給量を増加させ、前記残留酸性ガス成分濃度に制御する。 - 前記還流固体成分の還流量を調整する指標として、前記残留酸性ガス成分の測定値に代え、前記高純度の中和剤の供給量を用い、
(1a)前記中和剤の供給量が低下傾向にあり、それに伴い前記還流固体成分の供給量が、予め設定された所定の下限値以下となる時間が一定時間継続した場合、前記還流固体成分の供給量を減少させ、前記中和剤の供給量を制御する
(2a)前記中和剤の供給量が増加傾向にあり、それに伴い前記還流固体成分の供給量が、予め設定された所定の上限値以上となる時間が一定時問継続した場合、前記還流固体成分の供給量を増加させ、前記中和剤の供給量に制御する
ことにより、ステップ制御が行われることを特徴とする請求項3記載の排ガス処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012099913A JP5955622B2 (ja) | 2012-04-25 | 2012-04-25 | 排ガス処理装置およびこれを用いた排ガス処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012099913A JP5955622B2 (ja) | 2012-04-25 | 2012-04-25 | 排ガス処理装置およびこれを用いた排ガス処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013226505A JP2013226505A (ja) | 2013-11-07 |
JP5955622B2 true JP5955622B2 (ja) | 2016-07-20 |
Family
ID=49674772
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012099913A Active JP5955622B2 (ja) | 2012-04-25 | 2012-04-25 | 排ガス処理装置およびこれを用いた排ガス処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5955622B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6174726B2 (ja) * | 2016-01-12 | 2017-08-02 | 株式会社プランテック | ごみ焼却炉排ガス処理方法、ならびにごみ焼却炉排ガス処理設備 |
JP6439207B1 (ja) * | 2018-06-29 | 2018-12-19 | 三菱重工環境・化学エンジニアリング株式会社 | 排ガス水銀除去システム |
JP6760409B2 (ja) * | 2019-01-15 | 2020-09-23 | 栗田工業株式会社 | 排ガス処理システムおよび排ガス処理方法 |
JP7103283B2 (ja) * | 2019-03-19 | 2022-07-20 | Jfeエンジニアリング株式会社 | 排ガス処理装置及び排ガス処理方法 |
JP6908147B1 (ja) * | 2020-03-06 | 2021-07-21 | 栗田工業株式会社 | 排ガス処理システムおよび排ガス処理方法 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DK552885D0 (da) * | 1985-11-28 | 1985-11-28 | Aalborg Vaerft As | Fremgangsmaade til rensning, navnlig afsvovling, af roeggas |
JPH10329A (ja) * | 1996-06-19 | 1998-01-06 | Nkk Corp | 廃棄物焼却排ガスの処理方法 |
JPH11248141A (ja) * | 1998-02-27 | 1999-09-14 | Babcock Hitachi Kk | 燃焼排ガスの処理方法 |
JP2000070668A (ja) * | 1998-08-26 | 2000-03-07 | Toyota Motor Corp | 廃棄物燃焼炉における排気ガス脱塩方法 |
-
2012
- 2012-04-25 JP JP2012099913A patent/JP5955622B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013226505A (ja) | 2013-11-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5955622B2 (ja) | 排ガス処理装置およびこれを用いた排ガス処理方法 | |
JP6124097B1 (ja) | 排ガス処理装置及び排ガス処理方法 | |
EP2540378B1 (en) | Exhaust gas treatment system, and exhaust gas treatment method | |
US20050201914A1 (en) | System and method for treating a flue gas stream | |
TWI450755B (zh) | 控制選擇性催化還原設備之操作之方法 | |
US20060185226A1 (en) | Method of applying mercury reagent with coal | |
JP5612886B2 (ja) | 排ガス処理装置およびこれを用いた排ガス処理方法 | |
US9573095B2 (en) | Flue gas treatment apparatus and flue gas treatment method | |
TWI608861B (zh) | 酸性氣體的處理方法 | |
JP2010089994A (ja) | セメント焼成設備の排ガス処理方法および処理システム | |
JP5976820B2 (ja) | 排煙処理方法および排煙処理装置 | |
US5517930A (en) | Method for operating a coal-fired power plant | |
JP2016043315A (ja) | 排ガス処理装置および排ガス処理方法 | |
CN112105442B (zh) | 废气汞去除系统 | |
JP2014151239A (ja) | 排ガス処理装置およびこれを用いた処理方法 | |
WO2017022519A1 (ja) | 石炭火力発電設備 | |
JP2009247998A (ja) | 排ガス処理方法 | |
JP6539885B1 (ja) | 排ガス水銀除去システム | |
WO2017022520A1 (ja) | 脱硝装置の劣化抑制方法 | |
JP2010116299A (ja) | セメント焼成設備の排ガス処理方法および処理システム | |
KR20190040526A (ko) | 탈황 집진 장치 및 탈황 제어방법 | |
JP7047487B2 (ja) | 排ガス処理装置及び排ガス処理方法 | |
JP2010078242A (ja) | 廃棄物の焼却残渣の溶融処理方法 | |
JP2003166789A (ja) | 焼結機の排ガス処理方法 | |
JP2024090355A (ja) | 飛灰循環システム及びそれを備えた廃棄物処理施設 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150213 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20151217 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20151222 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160218 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160308 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160428 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160519 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160615 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5955622 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |