JP6173016B2 - 袋ナット及びそれを備えたねじ込み式アンカー - Google Patents

袋ナット及びそれを備えたねじ込み式アンカー Download PDF

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本発明は、袋ナット及びそれを備えたねじ込み式アンカーに関する。
従来、コンクリートなどの構造物に対して各種の固定対象物を取り付けるために使用されるねじ込み式のアンカーとして、例えば特許文献1に開示されるものが知られている。この従来のねじ込み式アンカーは、棒状のアンカーの一端部にタッピング螺子を有すると共に、他端部に袋ナットを装着するための雄螺子を有しており、その雄螺子に袋ナットを装着した状態でアンカーの施工を行えるようにしたものである。そのため、アンカー施工後には、半球状の袋ナットが雄螺子の先端を覆う状態となり、好ましい外観が得られると共に、雄螺子の先端に他の物体を引っ掛けてしまったり、或いは、雄螺子の先端で他の物体を破損してしまったりする事態を防止できる。
特開2005−308020号公報
ところで、一般的な袋ナットは、螺子孔が貫通形成された金属製ナットの一端面に対し、金属プレートをプレス加工して得られる半球ドーム状の袋体を電気的手法によって溶接することにより形成される。袋体を得るための母材である金属プレートは、加工のし易さ及びコスト低減の観点から、例えば厚さ0.1mm〜0.5mm程度の薄いものが用いられる。
しかし、そのような袋ナットをねじ込み式アンカーの雄螺子に装着して使用する場合には、アンカー施工後において上述した施工状態を得ることができない。図8は、一般的な袋ナット110を用いて従来のねじ込み式アンカー100をコンクリート孔に施工した状態を示す図である。ねじ込み式アンカー100のタッピング螺子をコンクリート孔に挿入して袋ナット110を巻き締めていくと、雄螺子101の先端が袋体111の内壁に当たる。その状態でねじ込み式アンカー100は、袋ナット110と供回りし、コンクリート孔の底部に向かって進行する。このとき、雄螺子101の先端は、袋ナット110に作用する回転トルクに応じた軸方向の力で袋体111の内壁の一点(当接部)を押圧する。そのため、その押圧力が袋体111の肉厚に応じた一定の限界値を越えると、図8に示すように袋体111の薄い壁部の一点が破損する。特に電動工具などを用いて施工すると、袋ナット110に大きなトルクが作用するため、袋体111の内壁に作用する押圧力が限界値を越え易く、施工中に袋体111が破損して破損部112を形成するケースが増加する。このような破損部112は、袋体111を内側から外側に突き破るようにして形成される。したがって、アンカー施工後において好ましい外観が得られなくなると共に、破損部112が外側に向かって突出するため、他の物体を引っ掛けてしまったり、或いは、他の物体に損傷を与える可能性があり、安全面において問題となる。
一方、ねじ込み式アンカー100に使用する袋ナット110の袋体111を例えば数ミリ程度の十分な厚みで形成することも考えられるが、そうすると、材料コストやプレス加工の加工コストが上昇し、袋ナット1個あたりの単価が著しく上昇するという問題がある。
そこで本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、袋ナットの単価を著しく上昇させることなく、しかも袋体に破損を生じさせることなく正常に施工できるようにした袋ナット及びそれを備えたねじ込み式アンカーを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、第1の発明が解決手段として採用したところは、袋ナット(3)であって、螺子孔(35)が貫通形成されたナット(31)と、ナット(31)の一端側に接合され、該一端側において螺子孔(35)を塞ぐドーム状の袋体(32)と、ドーム状の袋体(32)の内側に対して充填される弾性材(34)と、を備え、袋体(32)は、ナット(31)の一端側を密閉し、弾性材(34)は、常温下において流動性のない状態に凝固していることを特徴とする構成である。かかる第1の発明によれば、袋ナット(3)に装着される雄螺子の先端が袋体(32)に対して直接当たることを防止でき、袋体(32)の破損を防止することができる。
また第2の発明が解決手段として採用したところは、第1の発明において、弾性材(34)が、螺子孔(35)に螺入装着される雄螺子の先端と当接して該雄螺子の先端から受ける押圧力を分散させることを特徴とする構成である。かかる第2の発明によれば、袋ナット(3)に装着された雄螺子の先端から袋ナット(3)に対して押圧力が作用する場合でも、弾性材(34)がその押圧力を分散させるため、袋体(32)に対して局所的に大きな押圧力が作用することを防止することができるので、袋体(32)が局所的に破損してしまうことを有効に防止することが可能である。
また第3の発明が解決手段として採用したところは、ねじ込み式アンカー(1)であって、一端部にタッピング螺子(23)が形成され、他端部に雄螺子部(25)が設けられたアンカー本体(2)と、アンカー本体(2)の雄螺子部(25)に螺着して設けられる、上記第1又は第2の発明に係る袋ナット(3)と、を備えることを特徴とする構成である。かかる第3の発明によれば、袋ナット(3)が破損し難いねじ込み式アンカー(1)が実現される。
さらに第4の発明が解決手段として採用したところは、第3の発明において、アンカー本体(2)における雄螺子部(25)の先端が袋ナット(3)に設けられた袋体(32)の内側に充填された弾性材(34)に当接した状態で袋ナット(3)に回転力が付与されることに伴い、弾性材(34)と雄螺子部(25)との摩擦力によって袋ナット(3)がアンカー本体(2)を供回りさせることを特徴とする構成である。かかる第4の発明によれば、弾性材(34)が袋体(32)の破損を防止すると共に、アンカー本体(2)を供回りさせるので、施工が簡単であり、しかも施工後の状態が好ましいものとなる。
本発明によれば、袋ナットの単価を著しく上昇させることなく、しかも袋体に破損を生じさせることなく正常に施工できるようにした袋ナットが提供されると共に、施工し易いねじ込み式アンカーが提供されるようになる。
ねじ込み式アンカーを示す斜視図である。 袋ナットの断面を示す斜視図である。 袋ナットをアンカー本体の雄螺子部に装着した状態の一部を拡大した断面図である。 ねじ込み式アンカーを施工する手順を説明する図である。 ねじ込み式アンカーが施工された状態を示す図である。 施工後のねじ込み式アンカーから袋ナットだけを取り外した状態を示す図である。 袋ナットの製造過程の一例を示す図である。 一般的な袋ナットを用いて従来のねじ込み式アンカーを施工した状態を示す図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下において参照する各図面では互いに共通する部材に同一符号を付しており、それらについての重複する説明は省略する。
図1は、本発明の一実施形態におけるねじ込み式アンカー1を示す斜視図である。図1(a)に示すように、ねじ込み式アンカー1は、鉄やステンレスなどの金属で構成されるアンカー本体2と、袋ナット3とを備える。アンカー本体2は、概略円柱状の軸部20で構成され、その軸部20の一端側に形成されるタッピング螺子23と、他端側に形成される雄螺子部25とを有する。タッピング螺子23は、軸部20のほぼ中央の位置から一端部側に向かって比較的粗いピッチで螺旋状に形成された大小一対の螺子山21,22を有し、ねじ込み式アンカー1が予め形成された下孔に施工される際には、その下孔の内壁を削りながら軸部20を下孔の奥に向かって進行させると共に、下孔の内壁と係合することにより軸部20を下孔に対して強固に締着固定するためのものである。一方、軸部20の他端側に形成される雄螺子部25は、袋ナット3と螺合し、図1(b)に示すように軸部20の他端部に袋ナット3を装着するためのものである。
袋ナット3は、鉄やステンレスなどの金属で構成されるナット31と、そのナット31の一端面に対して例えば電気的手法によって溶接された半球ドーム状の袋体32とを備えた構成である。図2は、この袋ナット3の断面を示す斜視図である。ナット31は、例えば六角ナットとして構成され、その中央を雌螺子33が形成された螺子孔35が貫通している。袋体32は、例えば鉄やステンレスなどの薄板状金属プレートをプレス加工して半球ドーム状に形成したものであり、その壁の厚さは0.1mm〜0.5mm程度である。この袋体32は、その周縁にフランジ部32aを有しており、このフランジ部32aがナット31の一方の端面31aにおいて螺子孔35を包囲するように溶接される。そして袋体32がナット31の一端側において螺子孔35を塞ぐ状態に取り付けられると、袋体32の内側にはドーム状の空間が形成される。そして本実施形態の袋ナット3は、図2に示すように、袋体32の内側空間に弾性材34を充填した構成である。弾性材34は、ドーム状の内側頂部からフランジ部32aが設けられた位置の内側まで、内部空間のほぼ全体にわたって密な状態に充填され、袋体32の内壁に対して隙間なく接する。図2では、弾性材34の下面と、袋体32の内側にある螺子孔35の開口位置との間に若干の隙間があるが、そのような隙間がないように弾性材34が充填されることがより好ましい。すなわち、弾性材34は、袋体32の内側空間において螺子孔35の開口位置まで均一に充填されることがより好ましい。また弾性材34は、所定の弾性力を有するものであればどのような材質のものであっても良く、例えば合成樹脂などによって構成される。
袋ナット3の内側に弾性材34を充填することにより、図1(b)のように、袋ナット3をアンカー本体2の雄螺子部25に螺合装着した場合には、雄螺子部25の先端が弾性材34に当接するようになる。図3は、袋ナット3をアンカー本体2の雄螺子部25に装着した状態の一部を拡大した断面図である。袋ナット3の螺子孔35に雄螺子部25を螺入進行させていくことにより、図3に示すように雄螺子部25の先端が、袋体32の内側に充填された弾性材34に当接する。その状態で更に袋ナット3の螺子孔35に対して雄螺子部25が螺入進行しようとすると、弾性材34は、雄螺子部25の先端から軸方向上向きの押圧力を受ける。このとき、弾性材34は、その押圧力によって若干弾性変形すると共に、図3に矢印で示すように、雄螺子部25の先端から受ける押圧力を弾性材34の内部で分散させる。つまり、弾性材34と雄螺子部25の先端との当接部分に対して軸方向上向きに作用する押圧力は、弾性材34によってそれぞれ異なる方向の力に分散される。そのため、袋体32の壁部には、雄螺子部25の先端から受ける押圧力がほぼ均等な状態に分散して作用することになり、壁部の一箇所に対して過度の押圧力が集中的に作用することを防止できる構造となっている。
図4は、ねじ込み式アンカー1を施工する手順を説明する図である。図4に示すように、ねじ込み式アンカー1を施工する際には、例えばコンクリートなどの躯体Sに予め下孔Hを穿孔する。下孔Hは、アンカー本体2の直径とほぼ同径の孔である。また下孔Hの深さは、施工後においてアンカー本体2の雄螺子部25を少なくとも下孔Hの開口端部から突出させることができる深さ以上であれば良い。下孔Hを形成する位置はどのような位置であっても構わないが、一例を挙げると、床面や路面、壁面、天井面などが挙げられる。尚、図4では、床面若しくは路面に下孔Hが穿孔され、その下孔Hにねじ込み式アンカー1を施工することにより、例えば自転車用のラックやベンチなどの固定対象物8を床面若しくは路面に定着固定する例を示している。
躯体Sの表面に下孔Hが穿孔されると、その下孔Hの孔径よりも大きな孔若しくはスリットが形成された部分を下孔Hの位置に合わせて固定対象物8を設置する。その固定対象物8の孔若しくはスリットの位置に対して更にワッシャー9を配置し、図4に示すように、袋ナット3を装着したねじ込み式アンカー1のタッピング螺子23を挿入すると共に、タッピング螺子23の先端を下孔Hに差し込む。そして袋ナット3のナット31に電動工具又は手動工具を装着し、袋ナット3をねじ込んでいく。このとき、アンカー本体2の雄螺子部25の先端は、上述したように袋ナット3の内部に充填された弾性材34に当接しているため、雄螺子部25が袋ナット3の螺子孔35に対して軸方向に進行することはない。そのため、袋ナット3に対して電動工具又は手動工具による回転トルクが付与されると、アンカー本体2が袋ナット3と一体的に回転し、タッピング螺子23を下孔Hの奥端部に向かって進行させる。タッピング螺子23が下孔Hの内壁を削りながら進行していくことに伴い、ねじ込み式アンカー1はタッピング螺子23が形成された軸部20の一端側を下孔Hに埋入させていく。その結果、図5に示すように、袋ナット3がワッシャー9を介して固定対象物8を躯体Sの表面に対して強固に固定する。図5に示す状態に施工されると、ねじ込み式アンカー1は下孔Hに対して埋入進行しなくなるため、袋ナット3の回転トルクが急激に上昇する。そのため、電動工具及び手動工具のいずれを用いて施工する場合であっても、図5に示すような状態となって袋ナット3が回転しなくなった時点で施工完了となる。
上記のような施工過程において、袋ナット3の内部に設けられた弾性材34は、アンカー本体2の雄螺子部25の先端と当接した状態であり、雄螺子部25の先端から軸方向の押圧力を受ける。そして弾性材34は、その押圧力を分散させるため、袋体32の壁部に対して局所的に限界値を越えるような大きな押圧力が作用することを防止できる。そのため、袋体32に破損を生じさせることなく、アンカー本体2に袋ナット3を装着状態のままで、ねじ込み式アンカー1を正常に施工することができるようになる。このように本実施形態では、袋体32の内側に弾性材34を充填することにより、一般的な袋ナット3を用いる場合であっても袋体32を破損させずに施工することが可能であり、特別な厚みの袋体を設ける必要がない。
そして施工後においては、袋ナット3の内部に設けられた弾性材34がアンカー本体2の雄螺子部25の先端部を下方に向けて押圧するため、雄螺子部25と袋ナット3に形成された雌螺子33とを強固に螺合させて摩擦力を大きくする作用を示す。そのため、弾性材34は、ねじ込み式アンカー1の施工後において袋ナット3が雄螺子部25から緩んでしまうことを防止する緩み止め機能を発揮する。この緩み止め機能は、袋ナット3がアンカー本体2から簡単に離脱してしまうことを防止できるので、固定対象物8を長期にわたって躯体Sの表面に固定させた状態を保持する。また、この緩み止め機能は、不正行為などによって袋ナット3が簡単に外されてしまうことを防止できるという利点もある。
一方、ねじ込み式アンカー1によって躯体Sの表面に固定された固定対象物8の交換時には、施工時とは逆方向に袋ナット3を回転させると、図6に示すように躯体Sの下孔Hに固定されたアンカー本体2の上端から袋ナット3だけを取り外すことができる。そのため、躯体Sの表面にアンカー本体2を残存させた状態のまま固定対象物8を取り替えることができると共に、取り替え後においてはアンカー本体2に再び袋ナット3を装着することによって固定対象物8を固定することができる。
次に上述した袋ナット3を製造する方法の一例について説明する。図7は、袋ナット3の製造過程を示す図である。まず、図7(a)に示すように、ナット31の一端面31aに対し、金属プレートをプレス加工して得られる半球ドーム状の袋体32のフランジ部32aを矢印F1で示す位置に接合させて溶接する。これにより、一般的な袋ナットの構成が得られる。そのようにして得られる袋ナットを、図7(b)に示すように配置し、ナット31の他端面に開口する螺子孔35から、合成樹脂などの流動性を有する弾性材料を吐出するノズル39を袋体32の内側空間32bに向けて挿入する。ノズル39から吐出される弾性材料としては、例えばホットメルトタイプで流動性を有し、常温下において所定時間経過後に一定の状態に硬化して所定の弾性力を発揮するものが用いられる。そのような弾性材料をノズル39から矢印F2で示すように吐出することにより、袋体32の内側空間32bに対して弾性材34を充填する。尚、弾性材料は、袋体32の内側空間32で凝固すると流動性を失うため、螺子孔35から漏れ出ることはない。
上記のようにして製造される袋ナット3は、一般的な袋ナットの袋体の内側にポリエチレンなどの廉価な合成樹脂を充填して弾性材34を構成できるため、例えば袋体32の母材として厚さ数ミリ程度の金属プレートを用いる場合と比較すると、1個あたりの単価が安くなる。それ故、部品コストや施工コストを上昇させることがなく、本実施形態のねじ込み式アンカー1を安価に施工できるという利点がある。
以上のように、ねじ込み式アンカー1に用いられる袋ナット3は、螺子孔が貫通形成されたナット31と、そのナット31の一端側に接合され、その一端側においてナット31の螺子孔35を塞ぐドーム状の袋体32と、その袋体32の内側に充填される弾性材34とを備える構成である。このような構成によれば、袋ナット3の単価を著しく上昇させることがなく、しかも袋体32の内側に充填された弾性材34に雄螺子部25の先端が当たったとしても、袋体32の壁部には破損を生じさせることなく雄螺子部25に対して正常に施工することができる。特に、袋ナット3の内側に充填される弾性材34は、ナット31の螺子孔35に螺入装着される雄螺子部25の先端と当接してその雄螺子部25から受ける軸方向の押圧力をそれぞれ異なる方向に分散させるので、袋体32の壁部に対して局所的に大きな押圧力が作用することができる。それ故、袋ナット3を雄螺子部25に対して強固に締着した場合であっても、袋体32の壁部が破損してしまうことを有効に防止することができるものとなっている。
そして本実施形態のねじ込み式アンカー1は、一端部にタッピング螺子23が形成され、他端部に雄螺子部25が設けられたアンカー本体2を有し、そのアンカー本体2の雄螺子部25に対して上述した袋ナット3を螺着した構成である。このような構成によれば、ねじ込み式アンカー1を下孔Hに施工する場合であっても、その施工中及び施工後において、袋ナット3の袋体32に破損を生じさせることなく、ねじ込み式アンカー1を正常に施工することができるようになる。特に、その施工の際に、袋ナット3に工具が装着されて袋ナット3に回転トルクが作用する場合であっても、アンカー本体2の雄螺子部25の先端が袋ナット3の内部に充填された弾性材34に当接した状態で、袋ナット3は袋体32を破損させることなく、アンカー本体2を供回りさせることができる構成である。したがって、ねじ込み式アンカー1の施工が簡単であると共に、施工後においては、好ましい外観を安定して得ることができ、しかも安全性を確実に得ることができるという利点がある。
以上、本発明に関する一実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態の具体的構成例に限定されるものではなく、様々な変形例が適用可能である。
例えば上記実施形態では、袋ナット3のナット31が六角ナットとして構成される場合を例示したが、それに限られるものではなく、その他の形状のナット31であっても良い。また上記実施形態では、袋ナット3の袋体32が半球ドーム状に形成されたものを例示したが、ドーム状の形態は必ずしも半球状のものに限られない。
また上記実施形態では、袋ナット3の製造方法の一例として、ナット31と袋体32とが互いに溶接された状態で袋体32の内部空間に弾性材34が充填される場合を例示した。しかし、これに限られるものでもなく、例えば袋体32の内部空間に弾性材34が充填した後に、ナット31と袋体32とを互いに溶接するものであっても構わない。この場合は、硬化前の流動性を有する弾性材料を袋体32の内側に流し込むことは特に必要なプロセスではなくなる。例えば、袋体32の内部空間の形状に適合するように予め成型されたゴムなどを袋体32の内壁に接着することにより、袋体32の内側に弾性材34が充填された構造を実現しても良い。
1 ねじ込み式アンカー
2 アンカー本体
3 袋ナット
23 タッピング螺子
25 雄螺子部
31 ナット
32 袋体
34 弾性材
35 螺子孔

Claims (4)

  1. 螺子孔が貫通形成されたナットと、
    前記ナットの一端側に接合され、該一端側において前記螺子孔を塞ぐドーム状の袋体と、
    前記ドーム状の袋体の内側に対して充填される弾性材と、
    を備え
    前記袋体は、前記ナットの一端側を密閉し、
    前記弾性材は、常温下において流動性のない状態に凝固していることを特徴とする袋ナット。
  2. 前記弾性材は、前記螺子孔に螺入装着される雄螺子の先端と当接して該雄螺子の先端から受ける押圧力を分散させることを特徴とする請求項1に記載の袋ナット。
  3. 一端部にタッピング螺子が形成され、他端部に雄螺子部が設けられたアンカー本体と、
    前記アンカー本体の前記雄螺子部に螺着して設けられる請求項1又は2に記載の袋ナットと、
    を備えることを特徴とするねじ込み式アンカー。
  4. 前記アンカー本体における前記雄螺子部の先端が前記袋ナットに設けられた前記袋体の内側に充填された前記弾性材に当接した状態で前記袋ナットに回転力が付与されることに伴い、前記弾性材と前記雄螺子部との摩擦力によって前記袋ナットは前記アンカー本体を供回りさせることを特徴とする請求項3に記載のねじ込み式アンカー。
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