JP6170700B2 - 医療具 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、血管の狭窄部位にステント等を留置する際に剥離したアテロームや血栓を捕獲する血管内遊離片捕獲器具など、カテーテルを用いて体内に挿入して治療を行う医療具に関するものである。
この種の医療具として、例えば、本発明者が開発した血管内遊離片捕獲器具がある(特許文献1参照)。この遊離片捕獲器具は、ワイヤの先端部分に、開口を有した袋状のフィルタ部材を取り付けたものであり、このフィルタ部材を血管の施術部位(例えば、バルーン・ステントによる血管狭窄部位拡張部位)の下流側に配設することによって、施術によって剥離した血栓などを捕獲でき、その剥離血栓による血管の二次的な閉塞を防止することができる。
この特許文献1に記載のフィルタ部材は、開口を有した袋状のフィルタとその開口を形成する弾性リングとによって形成されており、この弾性リングが前記ワイヤから放射状に延びる複数の支持線材によって支持されている。そして、初期時は、前記弾性リング及びフィルタが折り畳まれて細長くなった状態で、搬送用チューブの先端に一体に取り付けられた収容部材内に収容されている。このとき、前記ワイヤも搬送用チューブ内に挿入されている。
かかるフィルタ部材を目的箇所、つまり狭窄箇所の少し下流側に設置するには、血管内に予め挿入されたメインカテーテルにフィルタ部材を収容した収容部材を挿入し、搬送用チューブ及びワイヤを共に繰り出すことによって、目的箇所まで搬送する。
そして、ワイヤは動かさずに搬送用チューブのみを手元側に引っ張って収容部材だけを後退させ、フィルタ部材を収容部材から出す。このことによって、フィルタ部材は、前記弾性リングの復元力で開口が自然に開き、遊離片を捕獲可能な姿勢となって血管内に配置される。
このようにしてフィルタ部材を設置した後は、搬送用チューブのみを手元に手繰って収容部材ごと回収する。
次いで、フィルタ部材に接続されているワイヤを伝わらせて、バルーンカテーテルやステントを狭窄箇所にまで送り込み、狭窄箇所を治療する。
一方、治療が終わってバルーンカテーテルを回収した後は、フィルタ部材を回収する必要がある。
そのためには、手元から前記ワイヤを伝わらせて、前記搬送用チューブとは別の回収用チューブを繰り出す。そうすると、この回収用チューブが、フィルタ部材の少し手元側に予め配置してあるスライダと称する小径チューブを押して、これを支持線材に向かってスライド移動させる。このことによって、支持線材が徐々にスライダ内に引き込まれ、弾性リングにその中心方向に向かう収縮力が作用する。この収縮力によって弾性リングは予め癖付けされていた箇所で山谷に4つ折りされて細長い形状となり、フィルタの開口を閉止させる。
このように、この回収用チューブは、前記フィルタ部材の開口を閉じさせるための外力を与えるアクチュエータとしても作用する。そして、その状態で、ガイドワイヤ及び回収用チューブを手繰り寄せ、フィルタ部材をカテーテル内を通して回収する。
再表03−30740号公報
しかしながら、上記構成の場合、フィルタ部材の搬送操作と回収操作とにおいて、都度、異なる専用のチューブの出し入れが必要となるので、操作が煩雑で時間がかかるものとなる。
例えば、フィルタ部材の設置時において、フィルタ部材を収容部材から出して目的箇所に設置した後、ワイヤに被さっている搬送用チューブのみを、ワイヤを動かさないように保持しながら、かなり長い距離、引き戻さなければならない。また、回収時も同様に、前記ワイヤを動かさないようにして回収用チューブを繰り出さなければならない。このような操作は、構造は異なるが袋状のフィルタを用いた他の種類の血管内遊離片捕獲器具でも同様に必要である。
かかる課題は、チューブの先端に設けた収容部材に入れて体内に挿入され、目的箇所で該チューブを操作することで収容部材から出され、その後、該チューブを引き抜いて別のチューブを挿入して駆動力を与えて操作する医療具本体において共通する。
そこで本発明は、上記問題点を一挙に解決すべく図ったものであって、操作が飛躍的に簡単になり、かつ、部品点数も少ない医療具を提供することを訴主たる所期課題としたものである。
すなわち、本発明に係る医療具は、体内に挿入される外管と、該外管内を進退可能に挿通する芯材と、該芯材の先端部に取り付けられて、所定の駆動力を与えられることにより動作する医療具本体と、前記外管の先端に取り付けられて体内への挿入時には前記医療具本体を収容する収容部材とを具備したものである。
そして、外管を芯材に対して相対的に動かすことにより、前記収容部材を体内の目的箇所において収容部材から出された医療具本体に向かって再接近させると、該収容部材によって前記駆動力が医療具本体に作用するように構成してあることを特徴とする。
このようなものであれば、収容部材が、医療具本体を収容して搬送するだけでなく、その後、医療具本体を動かすためのアクチュエータとしても作用するので、従来のように、搬送用チューブで医療具本体を搬送した後、回収用チューブなどの別のアクチュエータを挿入する必要がなくなり、操作の簡単化と部品点数の省略を図れる。
再接近に伴って収容部材内に医療具本体が収容されてしまい、アクチュエータ作用が阻害されるのを好適に防止するには、前記再接近に伴って前記収容部材がその進行方向に圧縮変形し、圧縮変形した収容部材によって前記駆動力が医療具本体に作用するようにしておけばよい。
前記外管の外径が、0.3048mm(0.012inch0.3556mm(0.014inch又は0.4064mm(0.016inchであれば、より好ましい。
このようなものであれば、例えば医療具本体を目的箇所まで搬送した後、この外管を留置したままこれに沿わせてバルーンカテーテル等の別の医療具を挿入し、施術することができる。つまり、芯材及び外管が、医療具本体の搬送、駆動及び他医療具の挿入・回収に係る案内に亘る全ての機能を担うので、芯材及び外管を1回だけ挿脱すればよく、その操作が飛躍的に容易になる。
本発明の効果が顕著に奏される具体的な実施態様としては、前記医療具本体が、開口を有し、該開口から内部に入った血栓等の遊離片を捕獲する袋状のフィルタを具備したフィルタ部材であり、該フィルタ部材が、血管への挿入時には折り畳まれた状態で前記収容部材内に収容されており、血管の目的箇所において収容部材から出されると開口が開いた展開状態で設置される一方、前記外管を芯材に対して相対的に前進させることにより前記収容部材をフィルタ部材に向かって再接近させると、該収容部材によって前記駆動力である閉止力が前記フィルタ部材の開口に作用するようにしてあるものを挙げることができる。
より具体的な一例として、以下のものが挙げられる。
すなわちフィルタ部材が、前記開口に沿うように取り付けられ、自身の弾性復元力によって該開口を開成させる弾性リングをさらに具備し、前記弾性リングの複数箇所と前記芯材の一箇所に設定した取付箇所とを結ぶ複数の支持線材によって前記芯材に取り付けられたものであって、芯材における支持線材の取付箇所よりも手元側にスライド可能に嵌挿した第2チューブをさらに具備し、前記外管を芯材に対して相対的に前進させることによって、前記展開状態にあるフィルタ部材に向かって前記収容部材を接近させると、該収容部材は圧縮変形しながら第2チューブを押し、この押された第2チューブが前記支持線材を内部に引き込むことによってフィルタ部材の弾性リングに収縮力を作用させ、その開口を閉止するとともに該フィルタ部材を回収可能な折り畳み状態にするものである。
このような構成において、回収時に、前記弾性リングが山谷交互に4つ折りに折り畳まれて、その手元側が第2チューブを径方向外側から咥え込むものであると、フィルタ部材を手繰り寄せたときにその咥え込み部がメインカテーテルに引っ掛かる場合がある。これを好適に防止するには、前記弾性リングが第2チューブを咥え込んだ状態における咥え込み部の先端部外径寸法よりも、圧縮変形した収容部材の外径寸法を同じか又は大きく設定しているものが好ましい。
また、他の具体的例として、以下のものが挙げられる。
前記フィルタ部材が、前記開口に沿うように取り付けられ、自身の弾性復元力によって該開口を開成させる弾性リングをさらに具備し、前記弾性リングの複数箇所と前記芯材の一箇所に設定した取付箇所とを結ぶ複数の支持線材によって前記芯材に取り付けられたものであって、外管を芯材に対して相対的に前進させることにより、該収容部材を体内の目的箇所において収容部材から出され展開状態にあるフィルタ部材に向かって再接近させると、該収容部材が支持線材に当接して圧縮変形するとともに該支持線材を内部に引き込み、前記弾性リングに収縮力を作用させてその開口を閉止するとともに、該フィルタ部材を回収可能な折り畳み状態にすることを特徴とするものである。
このようなものであれば、第2チューブが不要なので、構造の簡単化を図れる。
上述した構成において、回収時に前記弾性リングが山谷交互に4つ折りに折り畳まれて、その手元側が第2チューブを径方向外側から咥え込むものであると、フィルタ部材を手繰り寄せたときにその咥え込み部がメインカテーテルに引っ掛かる場合がある。これを好適に防止するには、圧縮変形した収容部材において、弾性リングに咥え込まれるフィルタ部材側の半部の概略半径が、その逆側の半部の概略半径よりも小さくなるように設定しておけばよい。具体的には、前記圧縮変形した収容部材において、前記逆側の半部の概略半径から前記フィルタ部材側の半部の概略半径を引いた値が弾性リングの線径以上に設定してあればよい。
このような本発明によれば、収容部材が、医療具本体を収容して搬送するだけでなく、その後、医療具本体を動かすためのアクチュエータとしても作用するので、操作の簡単化と部品点数の省略を図れる。
本発明の第1実施形態における血管内遊離片捕獲器具におけるフィルタ部材の展開状態を示す展開状態説明図。 同実施形態における外管を示す模式図。 同実施形態において、フィルタ部材が収容部材内に収容されて搬送されている途中の状態を示す搬送状態説明図。 同実施形態において、ステント留置に先だって、フィルタ部材を血管内に挿入し始める時点を示すフィルタ部材搬送過程説明図。 同実施形態において、フィルタ部材を目的箇所まで搬送した状態を示すフィルタ部材搬送過程説明図。 同実施形態において、フィルタ部材を目的箇所まで搬送した状態を示すフィルタ部材搬送過程説明図。 同実施形態において、フィルタ部材が血管内に展開状態で配置されて使用されている状態を示すフィルタ部材使用状態説明図。 同実施形態において、フィルタ部材が血管内に展開状態で配置された後、バルーンカテーテルでステントを留置するまでの過程を示すステント留置過程説明図。 同実施形態において、フィルタ部材が血管内に展開状態で配置された後、ステントを留置するまでの過程を示すステント留置過程説明図。 同実施形態において、フィルタ部材が血管内に展開状態で配置された後、ステントを留置するまでの過程を示すステント留置過程説明図。 同実施形態において、フィルタ部材を回収する過程を示すフィルタ部材回収過程説明図。 同実施形態において、フィルタ部材を回収する過程を示すフィルタ部材回収過程説明図。 同実施形態において、フィルタ部材を回収する過程を示すフィルタ部材回収過程説明図。 同実施形態において、フィルタ部材を回収する過程を示すフィルタ部材回収過程説明図。 同実施形態において、フィルタ部材を回収する過程を示すフィルタ部材回収過程説明図。 本発明の第2実施形態におけるスライダ及び収容部材を示す模式図。 本発明の第3実施形態におけるフィルタ部材の展開状態を示す展開状態説明図。 同実施形態において、フィルタ部材が展開状態にあって使用されている状態を示すフィルタ部材使用状態説明図。 同実施形態において、フィルタ部材を回収する過程を示すフィルタ部材回収過程説明図。 本発明の第4実施形態におけるフィルタ部材の展開状態を示す展開状態説明図。 同実施形態における収容部材の製造工程を示す製造工程説明図。 同実施形態において、フィルタ部材を回収する過程を示すフィルタ部材回収過程説明図。 同実施形態において、フィルタ部材を回収する過程を示すフィルタ部材回収過程説明図。 同実施形態において、フィルタ部材を回収する過程を示すフィルタ部材回収過程説明図。 同実施形態において、フィルタ部材を回収する過程を示すフィルタ部材回収過程説明図。 同実施形態において、フィルタ部材を回収する過程を示すフィルタ部材回収過程説明図。 本発明のさらに他の実施形態におけるフィルタ部材を示す模式図。 本発明のさらに他の実施形態における医療具本体を示す模式図。
以下に本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
第1実施形態に係る医療具たる血管内遊離片捕獲器具100は、図1に示すように、開口を有した袋状のフィルタ部材2と、このフィルタ部材2を支持して搬送、回収するとともに他の医療具(例えばバルーンカテーテル)を案内するための複合機能ワイヤ1とを具備したものであって、ステントや人工血管を設けるなどの施術の際に、前記フィルタ部材2を、血管Bにおける施術箇所の下流側に設置しておくことによって、血管Bの内壁から剥離した血栓などの遊離片Aを捕獲して回収可能に構成したものである。
<構成>
具体的に、この血管内遊離片捕獲器具100の各部を説明する。
複合機能ワイヤ1は、本発明者が初めて用いるものであって、二重構造でありながらその外径寸法が、従来の単線のガイドワイヤと同等のものである。より具体的に説明すると、この複合機能ワイヤ1は、図1等に示すように、外径が、冠動脈等の血管Bに挿入する既存の一般的な単線ガイドワイヤの規格である例えば0.3556mm(0.014inchに設定された外管11と、該外管11の内部を進退可能に挿通する金属製の芯材12とからなるものである。なお、用途に伴い、種々の太さのガイドワイヤが用いられるが、一般的には0.9652mm(0.038inchまでの径のガイドワイヤが用いられる。本発明の複合機能ワイヤ1もこの範囲内の太さが可能である。
外管11は、図2に示すように、例えば3層構造をなす肉厚0.05mmのものであり、ここでは、外層11aの材質にポリイミド、内層11bの材質にPTFE、中間層11cに金属平線を網目状又はコイル状に編み込んだものを用いている。長さは約180cmであり、この細さ、肉薄、長尺にも関わらず、手元に押す力を加えても縮みにくく、且つ引く力を加えても伸びにくく、手元での操作が先端にダイレクトにかつ確実に伝わるように構成されている。
すなわち、ポリイミド製の外層11aによって伸縮しにくさが担保され、PTFE製内層11bによって芯材12のスムーズな進退が担保され、中間層11cの金属網によって伸縮しにくさを助長するとともに、その粗密で柔軟性を制御できる。たとえば、先端部20cmだけを金属網を粗くして柔軟にし、それ以外は硬めにする、といったこともできる。
フィルタ部材2は、開口を有し、そこから底に向かうに連れ窄まった形状をなす袋状のフィルタ21と、前記開口に沿うように取り付けられた弾性リング22と具備したものである。
フィルタ21は、細い樹脂糸を網目状に織って形成したものであり、この樹脂糸の表面には血液成分が付着しにくい特殊なコーティングが施してある。この構成によって、このフィルタ21は、詰まりが生じにくく、既存のフィルタに比べて数十倍の時間、血管内に配置することができるという特性を有する。なお、網目の方向は、図1の拡大図に示すように、フィルタ21の開口縁に対して斜めとなるようにしてある。
弾性リング22は、細鋼線を複数重に巻回し、その複数箇所を細糸などで束ねて構成したものであり、外力が作用していない自然状態では、自身の弾性復元力によって円環状となり、前記フィルタ21の開口を拡げる機能を果たす。この実施形態では、巻回した細鋼線の余剰部5をフィルタ21の内部に螺旋状に延伸し、該余剰部5の先端部を前記芯材12に縫着又は接着している。この余剰部5は、フィルタ21を拡げる役割を果たすもので、ここでは、弾性リング22の山部(図11に示す)の頂点からフィルタ21の底に向かう仮想線上に沿って、余剰部5が延びるように固定し、フィルタ21が内側に窪むことを防いでいる。
このような構成のフィルタ部材2は、複数本(ここでは4本)の支持線材3を介して前記外管11の先端から突出させた芯材12に取り付けてある。
具体的に説明すると、芯材12は、弾性リング22(フィルタ21の開口)を通ってフィルタ21の底部を貫通するように配置されているところ、各支持線材3の基端部が、前記芯材12の1箇所に集合して固着され、そこから放射状に伸びて各先端部が弾性リング22の略4等分した箇所に取り付けられている。
そして、弾性リング22が拡がって円環状になっている展開状態では、図1等に示すように、これら支持線材3が、芯材12の1箇所から血流の下流側に向かってパラシュートのラインのように放射状に広がり、フィルタ部材2をその開口面が芯材12と略直交するように支持する。なお、図1中、符号4は、弾性リング22を挟んで支持線材3と対称的に取り付けられた補助支持線材であり、展開状態での弾性リング22の姿勢を担保するとともにフィルタ21が確実に拡開するように担保するものである。
一方、このフィルタ部材2は、折り畳まれて長細い形状となるようにもしてある。すなわち、前記弾性リング22は、図11に示すように、各支持線材3が取り付けられている4箇所の中間部位において山谷に交互に折れ曲がりやすいように癖付けがしてあって、弾性リング22の周りから中心方向へ向かう外力(例えば支持線材3の先端部を1箇所に集めるような力)を加えると、前記中間部位が山谷に交互に折れ曲がって4つ折りになり、図3、図12に示すように、芯材12に沿った直線状の形状となって、フィルタ21もそれに応じて細長い形状にすることができるようにしてある。このような状態を以下では折り畳み状態と言う。
なお、図1中、符号8は、フィルタ21の底部分から突出するように取り付けられた案内チューブを示しており、この案内チューブ8にガイドワイヤを挿通させることによって、フィルタ部材2を該ガイドワイヤに案内させて進退させることができる。この案内チューブ8には、ガイドワイヤ用の貫通孔の他に、芯材12の先端部を収容して保護する保護孔も設けてある。
また、この実施形態では、前記外管11の先端に、図1等に示すように、例えばPTFEを素材とする薄膜で形成した円筒状の収容部材6が取り付けてある。この収容部材6は、図3に示すように、前記折り畳み状態にしたフィルタ部材2を収容して血管Bの所要箇所にまで搬送するためのものであるが、この実施形態では、軸方向に圧縮されて潰れやすいように予め癖付けしてある。
さらに、この実施形態では、芯材12における支持線材3の取付箇所よりも手元側に、駆動チューブ9(以下、スライダ9とも言う。)をスライド可能に嵌挿するとともに、このスライダ9がフィルタ部材2から離れすぎるのを防止するストッパ7を芯材12に取り付けている。
各部を説明すると、前記スライダ9は、例えば手元側が大径で先端側が小径の2段形状をなすものである。ストッパ7は、芯材12から枝状に互いに逆側に延びる一対の弾性線材71からなり、スライダ9の手元側の端面に当たって該スライダ9が手元側へ移動しないように規制するものである。ところで、ここでの弾性線材71は、部分円弧状に湾曲させてあり、各弾性線材71を一体としてみると概略m字状をなすように構成してある。
さらにこのストッパ7は、後述するが、収容部材6の先端に当接して該収容部材6を圧縮させる圧縮幇助部材としての役割も担うため、2つの弾性線材71を合わせた長さが収容部材6の開口径よりも大きくなるように構成してある。
<使用方法>
次に、このような構成の血管内遊離片捕獲器具100の使用例を以下に説明する。
(第1ステップ)
まず、図4に示すように、ガイドワイヤGを血管Bに挿入して施術箇所(例えば冠動脈における血管狭窄部位)にまで繰り出す。そして、メインカテーテル300を血管B内に挿入し、前記ガイドワイヤに案内させて、該メインカテーテル300の先端を、施術箇所の上流側、例えば、冠動脈開口部、即ち冠動脈が大動脈から分岐する部位に位置づける。なお、ガイドワイヤGと複合機能ワイヤ1とは同一径であるが、図では区別の容易のため、ガイドワイヤGを細く表現している。なお、図示していないが、メインカテーテル300の基端には、通常、逆流防止弁が取り付けられている。この逆流防止弁のゴム製パッキンを押し広げて、ガイドワイヤーやバルーンカテーテル等の種々の器具が挿入される。
(第2ステップ)
次に、同図4に示すように、前記メインカテーテル300内に血管内遊離片捕獲器具100、つまり収容部材6及び収容部材6に収容されたフィルタ部材2を挿入する。この挿入の際に、図3の拡大図に示すように、前記フィルタ部材2の先端に取り付けてある案内チューブ8(この案内チューブ8は収容部材6の先端から露出している。)にガイドワイヤGを挿通させた後、複合機能ワイヤ1を繰り出す。このことによって、ガイドワイヤGに案内されながら、収容部材6及び収容部材6に収容されたフィルタ部材2は進行することとなる。
そして、図5に示すように、前記収容部材6をメインカテーテル300の先端から飛び出させて冠動脈内を進ませ、施術箇所のやや下流である目的箇所に配置する。その後、この実施形態では、図6に示すように、ガイドワイヤGを引き抜くが、これをそのまま留めておいても良い。
(第3ステップ)
次に、複合機能ワイヤ1の芯材12は動かさずに、外管11のみを手元操作によって所定距離だけ後退させる。このことによって、図1に示すように、フィルタ部材2が収容部材6から出るとともに、弾性リング22の復元力によってその開口が開成し、前記展開状態となる。
(第4ステップ)
次に、芯材12を動かさずに外管11のみを繰り出す。このことによって、収容部材6が先端側へ動き、ストッパ7に当接するが、そのままさらに。若干距離だけ外管11を繰り出すと、外管11に基端を押されつつもストッパ7で先端を止められている収容部材6は、圧縮力が作用し始める。このことによって収容部材6は予め癖付けされた多数箇所で折れ曲がり、長さが縮んで、図7に示す状態となる。
(第5ステップ)
次に、別の医療具、例えばステント付きのバルーンカテーテル400を、複合機能ワイヤ1(外管11)に嵌挿して押し進め、図8に示すように、バルーン400aをフィルタ部材2及び収容部材6の手前にある血管狭窄部位に配置する。そして、図9に示すように、血管狭窄部位で前記バルーン400aを膨らませてステント500を留置した後、図10に示すように、バルーン400aを収縮させ、バルーンカテーテル400を手元に手繰って回収する。
(第6ステップ)
次に芯材12を動かさずに外管11のみをさらに繰り出す。このことによって、収容部材6は、図11に示すように、ストッパ7の各弾性線材71を芯材12に沿うように曲げながらこれを乗り越え、スライダ9に当接して、該スライダ9をフィルタ部材2に向かって動かす。
そうすると、同図11に示すように、スライダ9は、支持線材3を内部に引き込み始め、各支持線材3は芯材12に向かって引っ張られ、弾性リング22には、支持線材3との接合箇所において芯材12に向かう収縮力が作用する。その結果、弾性リング22は各支持線材3が取り付けられている4箇所の中間部位において山谷に交互に折れ曲がり始める。
その後、各支持線材3がスライダ9内にさらに引き込まれて、各支持線材3の先端部がスライダ9の先端開口に集められると、図12に示すように、弾性リング22は、全体として芯材12の延伸方向に沿った細長い形状となって折り畳まれ、フィルタ部材2の開口が閉じる。つまり、フィルタ部材2は、捕獲した血栓等の遊離片を離すことなく保持する折り畳み状態となる。このとき、弾性リング22の一部は、図12の拡大図に示すように、スライダ9の小径部を径方向の外側から咥え込むこととなる。なお、以下において、弾性リング22におけるこの咥え込んだ部分を咥え込み部2aとも言う。
(第7ステップ)
次に、複合機能ワイヤ1を手元側に引いて、図13、図14に示すように、フィルタ部材2をメインカテーテル300の中に引き込んで回収する。なお、第4ステップではバルーンカテーテル400を回収せず、この第6ステップでフィルタ部材2とともにバルーンカテーテル400を回収してもよい。このようにすれば手順が1つ省略できる。
<効果>
このように構成した本実施形態に係る血管内遊離片捕獲器具100によれば、フィルタ部材2を目的箇所まで搬送しそこで収容部材6から出すための二重管構造として、外管11の外径が従来の単線ガイドワイヤと同一寸法を有した複合機能ワイヤ1を用いているので、フィルタ部材2の設置後、収容部材6及び外管11を回収することなく、そのままにした状態の外管11に沿わせてバルーンカテーテル等を施術箇所にまで挿入し、施術することができる。
さらに、施術後は、留置しておいた外管11を若干繰り出すだけで、収容部材6が圧縮変形してアクチュエータとなってフィルタ部材2を折り畳み状態にでき、その状態のフィルタ部材2を複合機能ワイヤ1を手繰り寄せることで回収することができる。
つまり、従来であれば、フィルタ部材の搬送と回収にそれぞれ別のチューブを挿入しなければならないなど、操作が煩雑であったのに対し、本実施形態によれば、複合機能ワイヤ1が、フィルタ部材2の搬送及び展開、バルーンカテーテル等の他医療具の挿入・回収に係る案内、及びフィルタ部材2の回収に亘る全ての機能を担うので、複合機能ワイヤ1を1回だけ挿脱すればよく、その操作が飛躍的に容易になる。
加えて、フィルタ部材の搬送と回収に必要であった2つの別チューブを1つにできるので、構造の簡単化や省部品化をも図れる。
また、この実施形態では、図10に示すように、ストッパ7によって収容部材6を圧縮状態にしながらも、フィルタ部材2を展開状態に維持できるので、フィルタ部材2をバルーン400aにより接近させることができる。つまり、フィルタ部材2を狭窄部位など施術部位のより近傍に配置できるので、血管Bの枝分かれ箇所を跨いでフィルタ部材2を配置するといった可能性が小さくなり、より確実な血栓A等の捕獲が可能になる。
さらに、この実施形態では、図15に示すように、圧縮変形した収容部材6の外径寸法を、咥え込み部2aにおける対向する先端部間の寸法よりも大きくしている。したがって、フィルタ部材2を回収するときに、メインカテーテル300に偏心してフィルタ部材2が挿入されようとしても(図15(a)、(b)参照)、収容部材6の外縁がメインカテーテル300の開口縁部にまず当たって、フィルタ部材2をメインカテーテル300の中心方向に押し戻すため(図15(c)参照)、咥え込み部2aの先端部が、メインカテーテル300の開口縁に引っ掛かることがない。したがって、咥え込み部2aの上述した引っ掛かりによって回収が困難になる事態や、該引っ掛かりによってフィルタ部材2の開口が不測に開いて捕獲した遊離片等を血管内に放出するといった事態を未然に回避できる。
次に、本発明の他の実施形態を以下に説明する。なお、これら他の実施形態における説明や図面に用いられる符号について、前記第1実施形態に対応する部材には同一の符号を付している。
<第2実施形態>
この第2実施形態では、スライダ9の基端側に、図16に示すような、細管9aを一体に設けている。この細管9aは、その外径が外管11の内径よりもわずかに小さい金属製のものである。このようにすれば、フィルタ部材2を収容すべく、収容部材6をスライダ9に押し当て、収容部材6を圧縮させると、細管9aが外管11の先端部に内嵌してくい込み、その後は、これらが一体となって動くこととなる。このようにしておけば、例えば、フィルタ部材2の開口を何回か開閉させたいときなどに、収容部材6を外管操作によって進退させることで、その動きにスライダ9が追随して、確実に作動させることができる。
<第3実施形態>
この第3実施形態では、図17に示すように、ストッパとして、支持線材3とスライダ9との間に架け渡された離間防止糸7を用いている。
ただし、この離間防止糸7は、前記第1実施形態のように、収容部材6を圧縮させる圧縮幇助部材としての機能は無いので、この第3実施形態では、芯材12において、支持線材3の基端部が取り付けられた部位の近傍に、スライダ9の内径と同一またはそれよりも若干大きな外径のロック部14が固設してある。
芯材12を動かさずに外管11のみを繰り出して、収容部材6がスライダ9を支持線材3に向かって押すと、図18に示すように、該スライダ9は、まずロック部14に当たって動きを阻害されるので、そこからさらに外管11を繰り出すことで、収容部材6が圧縮される。この図18の状態が、前記第1実施形態における図7〜図10に対応する状態である。収容部材6は圧縮されてはいるものの、フィルタ部材2にはなんの駆動力も与えてはいない。
その後、さらに外管11を繰り出すと、収容部材6がスライダ9を無理矢理押し込んで、ロック部14を内部に引き込みながらさらに進み始める。その結果、図19に示すように、支持線材3はスライダ9の内部に引き込まれ、芯材12に向かって引っ張られるので、弾性リング22には、前記第1実施形態同様、支持線材3との接合箇所において、芯材12に向かう内向きの力が作用して、山谷に交互に折れ曲がり始める。
<第4実施形態>
この実施形態では、図20に示すように、スライダは存在せず、収容部材6がそのまま支持線材3を引き込んでフィルタ部材2を折り畳み状態にする点で、前記各実施形態と異なる。
具体的に説明する。
収容部材6は、前記実施形態同様、軸方向に圧縮されて潰れやすいように予め癖付けしてあるが、この癖付けを、この実施形態では、例えば以下の方法で行うようにしている。
まず、図21(a)に示すように、まず、圧縮されていない伸びた状態での収容部材6を、その外径よりも大きい内径を有する癖付け用円筒管201に挿入する。この癖付け用円筒管201は、その前半部の内径P1が大径、その後半部の内径P2がそれより小さな小径となっている。また、このとき、同図に示すように、芯部材204を挿入しておく。この芯部材204は、その外径が芯材12の外径よりもやや大きいものであり、圧縮されたときの収容部材6の最小内径が芯材12の外径よりも大きくなるように担保するものである。このことによって、圧縮状体でも収容部材6は芯材12上をスムーズに動くことができる。
次に、同図(b)に示すように、該癖付け用円筒管201の前後から一対の圧縮円筒202、203を挿入する。前半部に挿入される前側圧縮円筒202は、該前半部の内径P1と略同一外径を有し、後半部に挿入される後側圧縮円筒203は、該後半部の内径P2と略同一外径を有する。このようにして、癖付け用円筒管201の前後から一対の圧縮円筒202、203をそれぞれ所定距離だけ挿入して収容部材6を長手方向から潰し、その状態で所定温度で加熱する。
この結果、同図(c)に示すように、収容部材6には、圧縮力が作用した場合に、その前半部6aが小径で、後半部6bがそれより大きな大径で潰れるような折り目が付けられる。なお、本実施形態では、この後半部6bの半径と前半部6aの半径との差が、前記弾性リング22の線径以上になるようにしてある。
なお、癖付け用円筒管201を内径が均一の単純円筒形にして、収容部材6に上述した段差が付かないような構成にしても構わない。
使用方法は、前記各実施形態とほぼ同じである。
ただし、スライダが存在しないので、回収時、フィルタ部材2は、圧縮された収容部材6を外側から咥え込むことになる。
すなわち、展開状態から芯材12を動かさずに外管11のみを繰り出すと、収容部材6がフィルタ部材に向かって移動し、図22に示すように、その先端が支持線材3の基端部に当たって該収容部材6は、予め癖付けされた多数箇所で折れ曲がり、圧縮され始める。
収容部材6は、ある程度まで圧縮されると、図23に示すように、支持線材3を内部に引き込み始める。このことによって、各支持線材3は芯材12に向かって引っ張られ、弾性リング22には、支持線材3との接合箇所において芯材12に向かう収縮力が作用する。その結果、同図に示すように、弾性リング22は各支持線材3が取り付けられている4箇所の中間部位において山谷に交互に折れ曲がり始める。
そして、収容部材6の圧縮がさらに進み、図24に示すように、ほぼ完全に圧縮されると、前述したように、収容部材6は、その後半部6bが大径で前半部6aが小径の概略二段円柱形状となる。
その後、各支持線材3が収容部材6内にさらに引き込まれて、各支持線材3の先端部が収容部材6の先端開口に集められると、図25に示すように、弾性リング22は、全体として芯材12の延伸方向に沿った細長い形状となって折り畳まれ、フィルタ部材2の開口が閉じる。このとき、弾性リング22の一部は、図11の拡大図に示すように、収容部材6の前半部6aを径方向の外側から咥え込むこととなる。
その後の回収過程は前記第1実施形態と同様である。
しかして、この第4実施形態によれば、第1実施形態と比べ、スライダが無いことから、部品点数の削減を図れる。また、スライダが省略されるので、その分だけ、フィルタ部材2をバルーン400aに接近させることができる。つまり、フィルタ部材2を狭窄部位など施術部位のより近傍に配置できるので、血管の枝分かれ箇所を跨いでフィルタ部材2を配置するといった可能性が小さくなり、より確実な血栓等の捕獲が可能になる。
さらに、収容部材前半部6aが小径で、ここを弾性リング22が咥え込むので、図27に示すように、フィルタ部材2を回収するときに、メインカテーテル300に偏心してフィルタ部材2が挿入されようとしても(図26(a)、(b)参照)、収容部材6の大径である後半部6bがメインカテーテル300の開口縁部にまず当たって、フィルタ部材2をメインカテーテル300の中心方向に押し戻すため(図26(c)参照)、咥え込み部2aの先端部が、メインカテーテル300の開口縁に引っ掛かることがない。
なお、本発明は、前記実施形態に限られるものではない。例えば、フィルタ部材として、図27に示すようなタイプのものにも適用可能である。
また、フィルタ部材以外の医療具本体、例えば、現段階では内視鏡手術に用いられている把持鉗子、はさみ、縫合器等にも適用可能であり、その最小化が可能となる。例えば図28に、はさみ2’を医療具本体とした模式図を示す。外管11には二股に分かれた芯材たる弾性ワイヤ12が2本取り付けられており、その先端部がはさみ2’の各刃の基端部に取り付けられている。はさみ2’は収容部材6に収容されて運ばれ、収容部材6から出されたあとは、外管11を操作して収容部材6を進退させることで、はさみ2’を駆動できるようにしてある。治療終了後は収容部材を押し進めて、はさみを閉じた状態にして、そのまま又は収容部材内に回収して、体外に回収する。なお、はさみは図示しない弾性体で開く方向に付勢されている。
また、最小化の結果、把持鉗子、はさみ、縫合器等の血管内治療に応用可能となる。血管内治療は今後の発展が期待される領域である。この治療法は血管腔内を、主として、ガイドワイヤーの誘導のもとに治療器具を目的の病巣に送達し、治療を行う。従って、本発明の如く治療器具自体が、他の治療器具をガイドするガイドワイヤーの機能を具備すれば、一つの治療器具の近辺に複数の治療器具を集めることが可能となり、複雑な治療操作が可能になる。
さらに、現在は1か所の病巣に多数の治療器具を用いることは病巣への到達経路の血管内腔が病巣部の血管内腔に比較して、狭小な場合が多いので不可能であるが、本発明によれば、到達経路には極細の外管を残して、先端の治療器具を病巣に到達できるので、到達経路の血管内腔が狭い場合でも複数の治療器具を病巣部に挿入して、内視鏡手術と同様に複雑な治療が可能となる。
その他、本発明は、前記各実施形態や図示例の一部要素を適宜組みあわせることも可能である。

Claims (9)

  1. 体内に挿入される外管と、該外管内を進退可能に挿通する芯材と、該芯材の外管から突出した部位に取り付けられて、所定の駆動力を与えられることにより動作する医療具本体と、前記外管の先端に取り付けられて体内への挿入時には前記医療具本体を収容する先端が開口した筒状の収容部材とを具備し、体内の目的箇所において外管を芯材に対して相対的に後退させることによって、前記収容部材から前記医療具本体が出るように構成した医療具であって、
    前記外管を芯材に対して相対的に前進させることにより、前記収容部材を体内の目的箇所において収容部材から出された医療具本体に向かって再接近させると、該再接近に伴って前記収容部材がその進行方向に圧縮変形し、圧縮変形した収容部材によって前記駆動力が医療具本体に作用するように構成してあることを特徴とする医療具。
  2. 前記外管の外径が、0.3048mm0.3556mm又は0.4064mmである請求項1記載の医療具。
  3. 前記医療具本体が、開口を有し、該開口から内部に入った血栓等の遊離片を捕獲する袋状のフィルタを具備したフィルタ部材であり、
    該フィルタ部材が、血管への挿入時には折り畳まれた状態で前記収容部材内に収容されており、血管の目的箇所において収容部材から出されると開口が開いた展開状態で設置される一方、前記外管を芯材に対して相対的に前進させることにより前記収容部材を該フィルタ部材に向かって再接近させると、該収容部材によって前記駆動力である閉止力が前記フィルタ部材の開口に作用するようにしてあることを特徴とする請求項1又は2記載の医療具。
  4. 前記フィルタ部材が、前記開口に取り付けられ、自身の弾性復元力によって該開口を開成させる弾性リングをさらに具備し、前記弾性リングの複数箇所と前記芯材の一箇所に設定した取付箇所とを結ぶ複数の支持線材によって前記芯材に取り付けられたものであって、
    芯材における支持線材の取付箇所よりも手元側にスライド可能に嵌挿した第2チューブをさらに具備し、
    前記外管を芯材に対して相対的に前進させることにより、前記収容部材を前記展開状態にあるフィルタ部材に向かって再接近させると、該収容部材は圧縮変形しながら第2チューブを押し、この押された第2チューブが前記支持線材を内部に引き込むことによってフィルタ部材の弾性リングに収縮力を作用させ、その開口を閉止するとともに該フィルタ部材を回収可能な折り畳み状態にすることを特徴とする請求項記載の医療具。
  5. 前記回収可能な折り畳み状態において、前記弾性リングが山谷交互に4つ折りに折り畳まれて、その手元側が第2チューブを径方向外側から咥え込むように構成したものであって、
    前記弾性リングが第2チューブを咥え込んだ状態における咥え込み部の先端部外径寸法よりも、圧縮変形した前記収容部材の外径寸法を同じか又は大きく設定している請求項記載の医療具。
  6. 前記フィルタ部材が、前記開口に取り付けられ、自身の弾性復元力によって該開口を開成させる弾性リングをさらに具備し、前記弾性リングの複数箇所と前記芯材の一箇所に設定した取付箇所とを結ぶ複数の支持線材によって前記芯材に取り付けられたものであって、
    外管を芯材に対して相対的に前進させることにより、前記収容部材を体内の目的箇所において収容部材から出されて展開状態にあるフィルタ部材に向かって再接近させると、該収容部材が支持線材に当接して圧縮変形するとともに該支持線材を内部に引き込み、前記弾性リングに収縮力を作用させてその開口を閉止するとともに、該フィルタ部材を回収可能な折り畳み状態にすることを特徴とする請求項記載の医療具。
  7. 前記回収可能な折り畳み状態において、前記弾性リングが山谷交互に4つ折りに折り畳まれて、その手元側が圧縮変形した収容部材を径方向外側から咥え込むように構成したものであって、
    圧縮変形した収容部材において、弾性リングに咥え込まれるフィルタ部材側の半部の概略半径が、その逆側の半部の概略半径よりも小さくなるように設定してある請求項6記載の医療具。
  8. 前記圧縮変形した収容部材において、前記逆側の半部の概略半径から前記フィルタ部材側の半部の概略半径を引いた値が弾性リングの線径以上に設定してあることを特徴とする請求項7記載の医療具。
  9. 体内に挿入される外管と、該外管内を進退可能に挿通する芯材と、該芯材の外管から突出した部位に取り付けられて、所定の駆動力を与えられることにより動作する医療具本体と、前記外管の先端に取り付けられて体内への挿入時には前記医療具本体を収容する先端が開口した筒状の収容部材とを具備し、体内の目的箇所において外管を芯材に対して相対的に後退させることによって、前記収容部材から前記医療具本体が出るように構成した医療具であって、
    前記医療具本体が、開口を有し、該開口から内部に入った血栓等の遊離片を捕獲する袋状のフィルタを具備したフィルタ部材であり、
    該フィルタ部材が、血管への挿入時には折り畳まれた状態で前記収容部材内に収容されており、血管の目的箇所において収容部材から出されると開口が開いた展開状態で設置される一方、前記外管を芯材に対して相対的に前進させることにより前記収容部材を該フィルタ部材に向かって再接近させると、該収容部材によって前記フィルタ部材の開口に閉止力が作用し、該フィルタ部材は収容部材に収容されることなくその開口が閉止され、回収可能な折り畳み状態にすることを特徴とする医療具。
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