JP6170655B2 - 変位計測装置、及び、変位履歴記録方法 - Google Patents

変位計測装置、及び、変位履歴記録方法 Download PDF

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本発明は、変位計測装置、及び、変位履歴記録方法に関する。
商業ビルや工場、住居といった建造物において、積層ゴムアイソレータ等の免震機構を備えることにより、地震による揺れを軽減する方法が知られている。このような免震建造物では、地震が発生した際に当該建造物の揺れ量(変位量)が計測される。
建造物の変位量を計測する装置として、針と感圧紙とを組み合わせたオービット(感圧紙地震変位計測装置)が一般的である。例えば、特許文献1では、建造物の上部構造体に設けられたペン状部分を、建造物の下部構造体に設けられた感圧式の記録紙部材に必要な圧力で押し付けることにより、建造物の揺れを計測する装置が提案されている。これによれば、地震が発生した際にペン状部分の移動による軌跡が記録紙部材上に記録され、当該記録を確認することで建造物の変位を計測することができる。
特開2002−168962号公報
免震建造物において免震機構を適切に維持管理するためには、地震発生時の建造物の詳細な変位状況(例えば、時間経過に対する変位の状況等)を把握することや、地震の総エネルギー量を正確に算出することが重要である。
しかし、上述のオービットのような変位計測装置において記録紙部材上に記録された軌跡を見ても、最終的な変位の結果を事後に計測することはできるが、詳細な変位の状況を知ることはできない。また、記録紙上に記録された軌跡から建造物の変位の総量を計測することが困難であるため、地震の総エネルギー量を算出することができない。つまり、免震機構を適切に維持管理するための詳細な変位状況や変位の総量を計測することが難しい。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は建造物の詳細な変位状況や変位の総量を精度よく計測することが可能な変位計測装置を提供することにある。
上記の目的を達成するための主たる発明は、
下部構造物と上部構造物との間に免震機構を有する建造物に備えられ、前記下部構造物に対して前記上部構造物が相対的に移動する際の変位量を計測する変位計測装置であって、
前記上部構造物の移動に応じて前記下部構造物の水平方向の平面に沿って摺動し、前記平面上の位置座標のデータを時間経過と共に検出する検出部と、
検出された前記位置座標のデータから、前記下部構造物に対する前記上部構造物の単位時間あたりの水平方向変位量を算出する処理部と、
前記単位時間あたりの水平方向変位量を累積して記憶する記憶部と、
備え、
前記処理部は、前記記憶部に累積して記憶された前記単位時間あたりの水平方向変位量から、地震が発生した際に前記免震機構によって吸収されるエネルギーの合計量を算出することを特徴とする変位計測装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、建造物の詳細な変位状況や変位の総量を精度よく計測することが可能である。
免震建造物の基本的な構成を表す図である。 比較例のオービット50の基本的な構成を表す図である。 オービット50によって記録される軌跡の一例を表す図である。 第1実施形態の変位計測装置30の構成を表す図である。 第1実施形態で行われる変位量計測動作のフローを表す図である。 データ処理部35によって算出された変位量の表示画面の一例である。 第2実施形態の変位計測装置30の構成を表す図である。 第2実施形態の変位計測装置30の概略鳥瞰図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
下部構造物と上部構造物との間に免震機構を有する建造物に備えられ、前記下部構造物に対して前記上部構造物が相対的に移動する際の変位量を計測する変位計測装置であって、前記上部構造物の移動に応じて前記下部構造物の水平方向の平面に沿って摺動し、前記平面上の位置座標のデータを時間経過と共に検出する検出部と、検出された前記位置座標のデータから、前記下部構造物に対する前記上部構造物の単位時間あたりの水平方向変位量を算出する処理部と、前記単位時間あたりの水平方向変位量を累積して記憶する記憶部と、を備える、ことを特徴とする変位計測装置。
このような変位計測装置によれば、建造物の詳細な変位状況や変位の総量を精度よく計測することが可能である。
かかる変位計測装置であって、前記水平方向の平面と交差する方向に伸縮し、弾性力によって前記検出部の検出面を前記平面に付勢する緩衝部を備えることが望ましい。
このような変位計測装置によれば、地震によって検出部が水平方向に移動する際に、検出面が計測対象となる平面(摺動面)と対向する姿勢を維持しやすくなるため、変位量の計測を高精度に実現することができる。また、緩衝部によって縦方向の揺れが吸収することができる。
かかる変位計測装置であって、前記検出部が前記水平方向の平面を摺動する量が所定の値よりも大きくなった時に、前記下部構造物に対する前記上部構造物の単位時間あたりの水平方向変位量の計測が開始されることが望ましい。
このような変位計測装置によれば、閾値を適当に設定することによって誤作動や誤検出を抑制し、変位量の計測を正確に行うことができる。また、閾値の設定によって変位量が小さい場合には計測を行わないようにすることなども可能である。
かかる変位計測装置であって、前記処理部は、前記記憶部に累積して記憶された前記単位時間あたりの水平方向変位量から、地震が発生した際に前記免震機構によって吸収されるエネルギーの合計量を算出し、算出された前記エネルギーの合計量が所定の大きさよりも大きくなった場合に、警報情報を表示させることが望ましい。
このような変位計測装置によれば、免震機構のメンテナンスを行うべきタイミングや交換の要否等について、客観的かつ正確に判断することができる。これにより、免震機構の維持管理を適切に行うことが可能になる。
かかる変位計測装置であって、前記検出部が光学式マウスであることが望ましい。
このような変位計測装置によれば、コスト面に優れ、構成が単純で故障の少ない汎用性の高い装置を実現できる。また、検出部を容易に交換することが可能であり、複雑な初期設定等も不要であるので、正確な計測を行いやすい。
また、下部構造物と上部構造物との間に免震機構を有する建造物に備えられ、前記下部構造物に対して前記上部構造物が相対的に移動する際の変位量を計測する変位計測装置であって、前記上部構造物の移動に応じて前記上部構造物の垂直方向の平面に沿って摺動し、前記平面上の位置座標のデータを時間経過と共に検出する検出部と、検出された前記位置座標のデータから、前記下部構造物に対する前記上部構造物の単位時間あたりの垂直方向変位量を算出する処理部と、前記単位時間あたりの垂直方向変位量を累積して記憶する記憶部と、を備える、ことを特徴とする変位計測装置が明らかとなる。
このような変位計測装置によれば、垂直方向における建造物の詳細な変位状況や変位の総量を精度よく計測することが可能である。
かかる変位計測装置であって、前記下部構造物の水平方向の平面上を前記検出部が水平方向に移動するのを支持するすべり部を備えることが望ましい。
このような変位計測装置によれば、地震発生時に水平方向の揺れ(横揺れ)が発生しても、検出面が計測対象となる平面(摺動面)と対向する姿勢を維持しやすくなるため、垂直方向の変位量の計測を高精度に実現することができる。
また、下部構造物と上部構造物との間に免震機構を有する建造物で、前記上部構造物の移動に応じて前記下部構造物の水平方向の平面上の位置座標のデータを時間経過と共に検出することと、検出された前記位置座標のデータから、前記下部構造物に対する前記上部構造物の単位時間あたりの水平方向変位量を算出することと、前記単位時間あたりの水平方向変位量を累積して記録することと、を有する変位履歴記録方法が明らかとなる。
また、下部構造物と上部構造物との間に免震機構を有する建造物で、前記上部構造物の移動に応じて前記上部構造物の垂直方向の平面上の位置座標のデータを時間経過と共に検出することと、検出された前記位置座標のデータから、前記下部構造物に対する前記上部構造物の単位時間あたりの垂直方向変位量を算出することと、前記単位時間あたりの垂直方向変位量を累積して記録することと、を有する変位履歴記録方法が明らかとなる。
===免震建造物の基本的な構成===
はじめに、地震発生時において揺れの影響を軽減することが可能な免震機構を有する建造物(以下、単に「免震建造物」とも呼ぶ)について簡単に説明する。図1は、免震建造物の基本的な構成を表す図である。
一般に、免震建造物は、上部構造物11と、下部構造物15と、免震機構20とを備える。
上部構造物11は、いわゆる建築物であり、例えば人が生活や作業をするためのビルや倉庫等である。
下部構造物15は、上部構造物11とは隔離された構造物であり、上部構造物11を据えるために上部構造物11の下側の設置される土台としての機能を有する。本実施形態では、下部構造物15は地面に設置されており、免震建造物の基礎に相当する。
免震機構20は、地震が発生した際に上部構造物11の揺れを軽減させるための機構であり、図1に示されるように上部構造物11と下部構造物15との間に設けられる。免震機構20は、一般にアイソレータとダンパー(図1でダンパーは不図示)の組み合わせによって構成される。また、免震機構20の設置個数や設置位置は建造物の大きさや用途に応じて適宜調整される。
アイソレータは、上部構造物11を支持しつつ、上部構造物11に働く震動(揺れ)の周期を長くする。すなわち、短周期の激しい揺れを長周期のゆっくりとした揺れにする。アイソレータとしては、例えば、積層ゴム支承や転がり支承等が用いられる。
ダンパーは、上部構造物11に働く震動(揺れ)を減衰させる。すなわち、震動のエネルギーを吸収して揺れを低減させる。ダンパーとしては、例えば、オイルダンパー、曲げた金属鋼材の延性を利用した鋼材ダンパーや、鉛ダンパー等が用いられる。
免震機構20を有さない建造物では、下部構造物15(基礎)の上に上部構造物11が直接設置される。したがって、地震が発生した際には、地面の震動が下部構造物15を介して上部構造物11に伝達し、建造物全体が大きく揺れる。
これに対して、免震機構20を有する建造物(免震建造物)では、地面に設置された下部構造物15が震動しても、当該震動は免震機構20によって吸収・低減されるため、上部構造物11には大きな震動が伝わりにくく、地震による被害を小さくすることができる(免震化)。
なお、図1では下部構造物15を免震建造物の「基礎」として、当該基礎の上に免震機構20が設置される例について説明したが、この限りではない。例えば、ある建築物が上側と下側に分かれていて、上側が上部構造物11で、下側が下部構造物15である場合、免震機構20はその中間層に設けられる。この場合、当該建築物の中間層よりも上側(上部構造物11)が免震化される。
<免震機構20の維持・管理>
上述のように、免震建造物は免震機構20によって免震化されていることから、十分な免震性能を確保するためには、免震機構20を適切に維持・管理することが重要である。そのためには、地震発生時における建造物の変位の状況を正確に把握する必要がある。なお、建造物の変位とは、図1において下部構造物15に対する上部構造物11の変位のことを言う。
例えば、免震機構20を構成するダンパーのうち、上述した鋼材ダンパーや鉛ダンパーは履歴型ダンパーと呼ばれ、吸収可能なエネルギーの限界値(上限値)が設定されていることが多い。このような履歴型ダンパーは消耗品であり、吸収エネルギーの限界値に達する前に必要に応じてメンテナンスを行なったりダンパー自体を交換したりする必要がある。そのためには、地震によって建造物が受けたエネルギーの総量を算出して、履歴型ダンパーの使用可否について常に適切な判断がなされる必要がある。
ここで、建造物が受けた地震によるエネルギーの総量は、地震による建造物の変位量の総量を用いて算出される。つまり、免震機構20を適切に維持・管理するためには、地震発生時における建造物の変位量を正確に計測できることが必要である。
===比較例===
まず、地震発生時における建造物の変位量を計測する装置として従来使用されている変位計測装置(オービット)について、比較例として説明する。
図2は、比較例のオービット50の基本的な構成を表す図である。比較例のオービット50は、記録部51と記録面52と、感圧紙53とを有する。説明のため、図2では免震機構20を省略している。
記録部51は実際に変位の記録を行うペン状の先端部511と、先端部511を支持する支持部512とを有する。支持部512の一端側(図2では上端側)は免震建造物の上部構造物11の下面側に固定され、支持部512の他端側(図2では下端側)には先端部511が取り付けられる。先端部511は支持部512によって所定の圧力で記録面52(感圧紙53)に押し付けられている。
記録面52は、免震建造物の下部構造物15の上面側に固定された金属製の平面である。通常、記録面52は水平に設置される。
感圧紙53は、ペンなどの先端部で圧力を加えることによってその部分が発色する紙であり、建造物の変位計測を行う際に記録面52上の所定の範囲に設置される。

地震が発生すると、地面に設置された下部構造物15が震動するが、該震動(横揺れとする)は免震機構20によって吸収されるため、上部構造物11の震動は軽減される。つまり、下部構造物15の震動と上部構造物11の震動とでは、震動の大きさが異なる。そのため、下部構造物15は上部構造物11に対して水平方向に移動するように動く。言い換えると、下部構造物15に対して上部構造物11が相対的に移動するように動く。
このとき、記録部51は先端部511を感圧紙53に押し付けながら記録面52上(水平面上)を移動するため、感圧紙53には記録部51の移動の軌跡が記録される。すなわち、下部構造物15に対する上部構造物11の相対的な移動の様子が、先端部511の軌跡として表される。
図3は、比較例のオービット50によって記録される軌跡の一例である。変位の結果が線図としてそのまま記録されるので、地震による変位の概要を視覚的に確認することができる。また、変位量の最大値等を算出することもできる。
一方で、図3のような変位の軌跡を見ても、地震の際に建造物がどのように移動したのかについての詳細な履歴を確認することはできない。すなわち、所定の時刻において当該建造物がどのような変位をしていたのか、変位の過程は不明である。また、建造物の変位量の最大値を算出することができたとしても、変位の履歴が不明であれば総変位量(積算の変位量)を算出することは難しい。
このように、従来型の変位計測装置(比較例のオービット50)では、地震発生時における建造物の詳細な変位状況や総変位量を精度よく計測することが難しい。
===第1実施形態===
第1実施形態では、地震発生時における免震建造物の水平方向の変位状況を詳細に計測することが可能な変位計測装置について説明する。
<変位計測装置の構成>
図4は、第1実施形態の変位計測装置30の基本的構成を表す図である。変位計測装置30は、上述のような免震建造物の上部構造物11と下部構造物15との間に設けられ、検出部31と、摺動面32と、緩衝部33と、データ処理部35とを有する。説明のため、図4では免震機構20を省略している。
検出部31は、摺動面32の表面に沿ってスライド移動(摺動)しながら、該摺動面32上の座標データを時間経過と共に検出する。本実施形態の検出部31は、光源311と受光部312と検出面313とを有し、検出部31の移動量(摺動量)を光学的に検出することによって座標を計測することができる。
検出部31は、検出面313を摺動面32と対向させた状態で摺動面32上を摺動する。光源311から出て摺動面32で反射された光(例えばレーザー光やLED光であり、図4においては破線矢印で示される。)は受光部312で読み取られ、摺動面32上における検出部31の位置座標のデータとして検出される。
検出された座標データは後述するデータ処理部35へと転送され、地震発生時における下部構造物に対する上部構造物の相対的な変位量が、時間経過と共に算出される。検出部31はデータ転送用のケーブルを備える構成としてもよいし、ワイヤレスでデータ転送可能な構成としてもよい。
ところで、一般的な変位計測装置として、レーザーや超音波を用いた変位センサーを複数設置し、壁面との距離を測定することによって縦方向・横方向の変位量を計測するシステムがある。これに対して、本実施形態の検出部31としては、市販のレーザーマウスやLEDマウス等の光学式マウスまたは同種のレーザー感知機構部を利用することができる。光学式マウスは市場流通性が高く安価であるため、上述のような変位センサーを用いたシステムと比較してコスト面に優れる。また、構成が単純で故障が少なく、仮に故障が生じた場合であってもすぐに交換が可能である。さらに、初期設定時に専門的な知識を要さず、正確な計測を行いやすい。このように、光学式マウスを利用することによって、装置を簡略化することが可能であり、汎用性が高くなる。
摺動面32は、検出部31を摺動させるための板状の平面部材であり、免震建造物の下部構造物15に設置される。摺動面32の表面は、検出部31が抵抗なく摺動することができる程度に平滑であるものとする。また、検出部31によって座標が正確に検出できるように、光源311からの光を適切に反射させるような素材で形成される。
本実施形態では、摺動面32が水平に設置され、検出部31は下部構造物15の水平方向の平面に沿って摺動する。つまり、変位計測装置30では、摺動面32と平行な平面(水平方向)に対する上部構造物11の変位データが測定される。
緩衝部33は、検出部31を支持しつつ、検出部31の検出面313を摺動面32の方向に所定の力で付勢する。緩衝部33は、伸縮部331と、弾性部材332と固定部333とを有する。
伸縮部331は、ピストン等の機構により摺動面32と交差する方向に伸縮する。図4では、水平に設置された摺動面32に対して垂直な方向に伸縮する。伸縮部331の一端側(図4で上端側)は免震建造物の上部構造物11の下面側に固定され、伸縮部331の他端側(図4で下端側)には固定部333を介して検出部31が固定される。また、地震の揺れが縦方向(垂直方向)成分を含む場合には、伸縮部331が垂直方向に伸縮することによって当該垂直方向の揺れが吸収される。
弾性部材332は免震建造物の上部構造物11の下面と検出部31(固定部333)との間に設けられる弾性体であり、検出部31を摺動面32の方向に所定の力で付勢する。これにより、検出部31の検出面313が摺動面32に押し付けられる。この弾性部材332からの付勢によって、地震の揺れが縦方向(垂直方向)成分を含む場合でも、検出面313と摺動面32とが対向する状態を保つことができる。弾性部材332としては、コイルばね等を用いることができる。なお、弾性部材332による付勢力は、検出部31が摺動面32の表面を摺動することを妨げない程度の大きさに調整される。
固定部333は、伸縮部331の下端部に検出部31を固定して、摺動面32に対して検出部31の検出面313が平行になるように保持する。
データ処理部35は、検出部31によって検出された座標データから下部構造物15に対する上部構造物11の変位量を算出する処理部である。データ処理部35は、インターフェース部351と、CPU352と、メモリー353とを有する。インターフェース部351は、検出部31から送信された座標データの受信を行う。CPU352は、変位計測装置30の制御を行ったり、座標データから免震建造物の変位量を算出したりする演算処理装置である。メモリー353はRAM、EEPROM等の記憶素子によって構成され、CPU352のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保する。また、メモリー353は、算出された変位量の履歴を記憶するための記憶部でもある。メモリー353は、データ処理部35と一体的に構成されてもよいし(図4参照)、データ処理部35とは別個に構成されていてもよい。
データ処理部35にはモニターが接続され、データ処理部35によって処理された変位の様子は当該モニターに表示される。使用者(ユーザー)は、モニターの表示を確認することによって、地震発生時における建造物の変位の様子を視覚的に把握することができる。また、データ処理部35は、無線LAN等によって外部のコンピューターにデータを転送できる構成である。
データ処理部35によって行われる処理については後で説明する。
<変位量計測動作>
図5は、第1実施形態で行われる変位量計測動作のフローを表す図である。第1実施形態ではS101〜S105の工程を順次実行することによって、免震建造物の変位量が計測される。
S101:計測開始
免震建造物の変位の計測が開始される前は、変位計測装置30は待機状態となっている。待機状態では、検出部31の検出面313が緩衝部33によって摺動面32に付勢された状態(押し付けられた状態)で静止している。この状態で地震が発生すると、上述のように免震建造物の下部構造物15に対して上部構造物11が相対的に移動する。すると、緩衝部33を介して上部構造物11に取り付けられた検出部31が、上部構造物11の移動に応じて下部構造物15の水平方向の平面(本実施形態において摺動面32)に沿って摺動する。
データ処理部35は、検出部31が摺動面32の表面を摺動開始するタイミングで変位量の計測を開始する。摺動開始タイミングの判断基準は、検出部31が摺動面32の表面を摺動する量が所定の閾値よりも大きくなったタイミングとする。つまり、検出部31による水平方向の移動量が所定の閾値を超えた場合に、変位量の計測が開始される。
例えば、閾値を1mmと設定しておく。地震が発生していない状態(待機状態)では、検出部31は静止しているため、検出部31によって検出される座標データは変動しない。すなわち、検出部31の移動量はゼロであり、変位量の計測は開始されない。一方、地震が発生すると、検出部31が摺動面32の表面を摺動(移動)開始し、検出部31によって検出される座標データが変動する。そして、検出部31の変動の幅が1mmを超えた時点で変位量の計測及び記録が開始される。このような閾値の大きさを適当に設定することによって、変位量の計測を正確に行うことができるようになる。また、変位量の計測が不要な程度の軽微な地震の際には、計測を行わないようにすることもできる。
なお、検出部31は緩衝部33によって所定の力で摺動面32に付勢されているため、地震以外の力(例えば風の影響等)では検出部31は移動しにくく、地震が発生していない時に誤って計測が開始される可能性は低い。
S102:座標データの検出
検出部31は摺動面32の表面を摺動しながら、時間経過と共に座標データを検出する。座標データの検出は、例えば、待機状態において検出部31が静止していた摺動面32上のある地点のX座標及びY座標を計測原点(0,0)とする。そして、検出部31が摺動を開始してから時間t経過毎にX座標及びY座標(Xt,Yt)が検出される。時間tの設定は、データ処理部35を介して、使用者によってあらかじめ設定される。例えば、t=0.05秒と設定すれば、1秒間に20個の座標データが検出される。
S103:座標データの転送
検出部31によって検出された座標データ及び時間データは、検出タイミング毎に(上述の時間t毎に)データ処理部35へ転送される。
S104:変位量の算出
転送された座標データ及び時間データから、データ処理部35のCPU352によって単位時間あたりの水平方向の変位量が算出される。
図6は、データ処理部35によって算出された変位量の表示画面の一例である。計測開始以降の時間経過毎の座標データがデータテーブルに表示され(図6の左側)、実際の変位の様子が軌跡としてグラフに表示される(図6の右側)。変位の軌跡を表すグラフは、比較例で説明した図3に相当し、地震発生時における変位を視覚的に確認することができる。さらに、本実施形態では任意のタイミングにおける変位量(下部構造物15に対する上部構造物15の変位量)が座標データとして定量化されるため、地震による揺れの大きさを容易に算出することが可能である。また、地震発生時における変位の様子について、時間を追って詳細に再現すること等も可能である。
S105:変位量の記憶
CPU352によって算出された単位時間あたりの水平方向変位量は、メモリー353に順次記憶される。つまり、水平方向変位量を累積して記憶することにより、変位の履歴が作成される。
CPU352は、当該変位の履歴から、地震発生時における免震建造物の総変位量(積算の変位量)を算出する。そして、総変位量から地震発生時に免震機構20によって吸収されたエネルギーの合計量(総エネルギー量)を算出する。算出された総エネルギー量は、あらかじめメモリー353に記憶されている所定の大きさのエネルギー量(エネルギー閾値とする)と比較され、総エネルギー量がエネルギー閾値よりも大きくなった場合に警報情報を表示する等の処理が行われる。
例えば、CPU352は、算出された総エネルギー量がエネルギー閾値を超えた段階で、モニター画面上にメンテナンス指示を表示させる。また、総エネルギー量が履歴型ダンパーの吸収可能なエネルギーの限界値に近づいた場合(例えば、限界値の70%に到達した場合)にはアラームを表示させるようにしてもよい。このようにすることで、免震機構20のメンテナンスタイミングや交換の要否等について、客観的かつ正確に判断することができ、免震機構20の維持管理を適切に行うことが可能になる。
<第1実施形態の効果>
第1実施形態では、免震建造物の下部構造物の水平方向の平面に沿って摺動し、該平面上の位置座標のデータを時間経過と共に検出可能な変位計測装置を用いて、下部構造物に対して上部構造物が相対的に移動する際の変位量を計測する。変位量の計測に際し、検出された座標データから単位時間当たりの水平方向変位量が算出され、累積して記憶される。
建造物の揺れを座標データの変位量として計測し、時間経過と共に表示させることで、単位時間当たりの揺れの大きさ及び方向について、より詳細な情報を取得することが可能である。地震による建造物の揺れの状況を刻一刻表示することができるので、地震発生時の詳細な変位状況や変位の大きさを精度よく計測することができる。
さらに、単位時間当たりの変位量を累積して総変位量を算出することにより、地震によって建造物が受けるエネルギーの合計量(総エネルギー量)を精度よく算定することができる。免震機構のメンテナンスや交換のタイミングを迅速かつ客観的に判定することができるようになり、免震機構を安全に維持管理することができる。
また、光学式検出部を用いることで、高精度な座標検出を行うことができる。その場合、当該光学式検出部として光学式マウス等を用いれば、装置を安価で簡易な構成とすることができる。
また、座標検出時に記録紙等の消耗品(例えば比較例の感圧紙53)を交換する必要がないため、変位量の計測を連続的に行うことが可能であり、本震後に繰り返し発生する余震にも対応することができる。そして、変位量の計測に際して、使用者は現地(変位計測装置の設置箇所)に赴く必要が無く、制御室等に設けられるモニター上に表示される情報を確認すればよいため、安全に変位量を計測することができる。
===第2実施形態===
地震が発生した際に生じる震動は、横揺れ(水平方向の揺れ)のみに限られず、縦揺れ(垂直方向の揺れ)の場合もある。第2実施形態では、地震発生時における免震建造物の垂直方向の変位を計測することが可能な変位計測装置について説明する。
<変位計測装置の構成>
図7は、第2実施形態の変位計測装置30の基本的構成を表す図である。図8は、第2実施形態の変位計測装置30の概略鳥瞰図である。変位計測装置30は、免震建造物の上部構造物11と下部構造物15との間に設けられ、検出部31と、摺動面32と、緩衝部33と、すべり部34と、データ処理部35とを有する。
検出部31の構成は第1実施形態とほぼ同様であり、光学式マウス等を用いることができる。ただし、第2実施形態では、検出部31の検出面313が垂直方向の平面と平行に設置され、(図7参照)検出部31は該垂直方向の平面と平行な方向に移動可能である。
摺動面32は検出部31を摺動させるための板状の平面部材であり、本実施形態では免震建造物の上部構造物11に垂直に設置される。これにより、検出部31は上部構造物11の垂直方向の平面に沿って摺動する。すなわち、摺動面32と平行な平面(垂直方向の平面)上で上部構造物11の変位データが測定される。
緩衝部33は、検出部31を垂直方向に移動可能に支持しつつ、検出部31を下部構造物15の方向に押し付ける。緩衝部33は弾性部材332とスライド式支持部334とレール335とを有する。弾性部材332の機能は第1実施形態とほぼ同様である。
待機状態において、検出部31は弾性部材332の弾性力によって鉛直下方向(後述するすべり部34の方向)に付勢されている。スライド式支持部334は、検出部31の検出面313が摺動面32と対向するように検出部31の姿勢を固定しつつ、検出部31をレール335に沿ってスライド移動可能に支持する。レール335は上部構造物11に固定され、スライド式支持部334によって支持された検出部31を垂直方向にスライド移動可能に支持する支持部材である。レール335は垂直方向に伸びる溝部を有し、スライド式支持部334の外側に設けられる突起部を該溝部に嵌め込むことで、スライド式支持部334によって支持された検出部31が垂直方向にスライド移動する。ただし、実際には検出部31が垂直方向に移動するのではなく、上部構造物11に固定された摺動面32の方が下部構造物15に対して垂直方向に移動する。
本実施形態の緩衝部33では、弾性部材332からの付勢により検出部31の垂直方向位置が固定され、地震発生時においても検出部31の垂直方向位置は変動しない。これに対して摺動面32は、地震発生時において上部構造物11と共に縦方向(垂直方向)に震動する。したがって、見かけ上、検出部31は上部構造物11の垂直方向の平面に沿って摺動する。すなわち、摺動面32と平行な平面(垂直方向の平面)上で上部構造物側11の変位データが測定される。
すべり部34は、検出部31が下部構造物15に対して水平方向に移動するのを支持する。具体的には、検出部31の検出面313を摺動面32と対向させた状態で、下部構造物15の水平方向の平面上を検出部31が移動するのを支持する。すべり部34は、レール支持部341と、すべり板342と、すべり緩衝材343とを有する。
レール支持部341は、下部構造物15に対してレール335を垂直方向に移動可能に支持しつつ、検出部31を下側から支持する(図7参照)。
すべり板342は下部構造物15の上面に水平に設置される板状の部材である。レール支持部341がすべり板342の表面をすべるように平行に移動することにより、検出部31も下部構造物15に対して水平な方向に移動する。これにより、地震発生時に水平方向の揺れ(横揺れ)が発生しても、検出部31は安定した姿勢で支持される。
すべり緩衝材343はレール支持部341の底面に設けられる板状の部材であり、レール支持部341の底面部とすべり板342との間に生じる摩擦を軽減して、レール支持部341がすべり板342の上を移動しやすくする。
データ処理部35の構成は、第1実施形態と略同様である。
<変位量計測動作>
第2実施形態の変位量計測動作は、計測方向が垂直方向である以外は基本的に第1実施形態と同様である。すなわち、検出部31の垂直方向の移動量が所定の閾値を超えた場合に変位量の計測が開始される。検出部31によって検出された座標データはデータ処理部35に送信され、単位時間当たりの変位量(垂直方向の変位量)が算出され、変位履歴として記憶される。
第2実施形態の変位計測装置によれば、縦方向の揺れ(垂直方向成分を含む震動)による免震建造物の変位状況や変位の総量を精度よく計測することができる。
===その他の実施形態===
上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。また、以下に述べる実施形態も、本発明に含まれるものである。
<検出部31について>
前述の実施形態では、検出部31はレーザー光やLED光を用いた光学方式によって座標を検出していたが、検出部31の構成はこの例には限られない。例えば、他の光源を用いて座標を検出する構成であってもよい。また、例えば、ボール式のマウスのように、光学方式以外で座標を検出する構成であってもよい。
<測定方向について>
前述の各実施形態では、それぞれ横方向の揺れ、縦方向の揺れによる変位を計測可能な変位計測装置について説明したが、横方向の揺れ、及び、縦方向の揺れによる変位を同時に計測し、地震による揺れの影響を複合的に計測するようにするようにしてもよい。この場合、データ処理部を通じて各実施形態を一括して管理し、どちらかの実施形態が計測を開始した瞬間に同調させて他方の計測も開始させることで、時刻暦における上部構造物の水平方向・垂直方向の変位を同時に計測し、データ処理部にて合成してデータ出力することも可能である。
また、前述の各実施形態では、垂直方向、水平方向のそれぞれの変位量について計測する例について説明したが、この限りではない。例えば、水平方向や垂直方向の平面に対して傾いた平面上における変位量を計測することも可能である。
<変位計測装置の構成について>
前述の各実施形態において、変位計測装置の天地を逆転して設置してもよい。すなわち、前述の各記述において上部構造物と下部構造物を入れ替えて設置しても本変位計測装置は本来の構成と同等の計測結果を得ることが可能である。
11 上部構造物、15 下部構造物、
20 免震機構、
30 変位計測装置、
31 検出部、311 光源、312 受光部、313 検出面、
32 摺動面、
33 緩衝部、331 伸縮部、332 弾性部材、333 固定部、
334 スライド式支持部、335 レール、
34 すべり部、341 レール支持部、342 すべり板、343 すべり緩衝材、
35 データ処理部、351 インターフェース部、352 CPU、
353 メモリー、
50 オービット、
51 記録部、511 先端部、512 支持部、52 記録面、53 感圧紙

Claims (9)

  1. 下部構造物と上部構造物との間に免震機構を有する建造物に備えられ、前記下部構造物に対して前記上部構造物が相対的に移動する際の変位量を計測する変位計測装置であって、
    前記上部構造物の移動に応じて前記下部構造物の水平方向の平面に沿って摺動し、前記平面上の位置座標のデータを時間経過と共に検出する検出部と、
    検出された前記位置座標のデータから、前記下部構造物に対する前記上部構造物の単位時間あたりの水平方向変位量を算出する処理部と、
    前記単位時間あたりの水平方向変位量を累積して記憶する記憶部と、
    備え、
    前記処理部は、前記記憶部に累積して記憶された前記単位時間あたりの水平方向変位量から、地震が発生した際に前記免震機構によって吸収されるエネルギーの合計量を算出することを特徴とする変位計測装置。
  2. 請求項1に記載の変位計測装置であって、
    前記水平方向の平面と交差する方向に伸縮し、弾性力によって前記検出部の検出面を前記平面に付勢する緩衝部を備える、ことを特徴とする変位計測装置。
  3. 請求項1又は2に記載の変位計測装置であって、
    前記検出部が前記水平方向の平面を摺動開始しても、摺動する量が所定の値以下の時は、前記下部構造物に対する前記上部構造物の単位時間あたりの水平方向変位量の計測が開始されず、
    前記検出部が前記水平方向の平面を摺動する量が前記所定の値よりも大きくなった時に、前記下部構造物に対する前記上部構造物の単位時間あたりの水平方向変位量の計測が開始されることを特徴とする変位計測装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の変位計測装置であって、
    前記検出部が光学式マウスである、ことを特徴とする変位計測装置。
  5. 下部構造物と上部構造物との間に免震機構を有する建造物に備えられ、前記下部構造物に対して前記上部構造物が相対的に移動する際の変位量を計測する変位計測装置であって、
    前記上部構造物の移動に応じて前記上部構造物の垂直方向の平面に沿って摺動し、前記平面上の位置座標のデータを時間経過と共に検出する検出部と、
    検出された前記位置座標のデータから、前記下部構造物に対する前記上部構造物の単位時間あたりの垂直方向変位量を算出する処理部と、
    前記単位時間あたりの垂直方向変位量を累積して記憶する記憶部と、
    備え、
    前記処理部は、前記記憶部に累積して記憶された前記単位時間あたりの垂直方向変位量から、地震が発生した際に前記免震機構によって吸収されるエネルギーの合計量を算出することを特徴とする変位計測装置。
  6. 請求項5に記載の変位計測装置であって、
    前記下部構造物の水平方向の平面上を前記検出部が水平方向に移動するのを支持するすべり部を備える、ことを特徴とする変位計測装置。
  7. 下部構造物と上部構造物との間に免震機構を有する建造物で、前記上部構造物の移動に応じて前記下部構造物の水平方向の平面上の位置座標のデータを時間経過と共に検出することと、
    検出された前記位置座標のデータから、前記下部構造物に対する前記上部構造物の単位時間あたりの水平方向変位量を算出することと、
    前記単位時間あたりの水平方向変位量を累積して記録することと、
    累積して記憶された前記単位時間あたりの水平方向変位量から、地震が発生した際に前記免震機構によって吸収されるエネルギーの合計量を算出することと、
    を有する変位履歴記録方法。
  8. 下部構造物と上部構造物との間に免震機構を有する建造物で、前記上部構造物の移動に応じて前記上部構造物の垂直方向の平面上の位置座標のデータを時間経過と共に検出することと、
    検出された前記位置座標のデータから、前記下部構造物に対する前記上部構造物の単位時間あたりの垂直方向変位量を算出することと、
    前記単位時間あたりの垂直方向変位量を累積して記録することと、
    累積して記憶された前記単位時間あたりの垂直方向変位量から、地震が発生した際に前記免震機構によって吸収されるエネルギーの合計量を算出することと、
    を有する変位履歴記録方法。
  9. 下部構造物と上部構造物との間に免震機構を有する建造物に備えられ、前記下部構造物に対して前記上部構造物が相対的に移動する際の変位量を計測する変位計測装置を用いたエネルギー算定方法であって、
    前記変位計測装置は、
    前記上部構造物の移動に応じて前記下部構造物の水平方向又は垂直方向の平面に沿って摺動し、前記平面上の位置座標のデータを時間経過と共に検出する検出部と、
    検出された前記位置座標のデータから、前記下部構造物に対する前記上部構造物の単位時間あたりの水平方向又は垂直方向の変位量を算出する処理部と、
    前記単位時間あたりの水平方向又は垂直方向の変位量を累積して記憶する記憶部と、
    を備え、
    前記変位計測装置で計測された前記単位時間あたりの水平方向又は垂直方向の変位量に基づくエネルギーを算定するエネルギー算定方法。
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