JP6169869B2 - 細胞培養容器 - Google Patents

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Description

本発明は、体性幹細胞、胚性幹細胞(ES細胞)、人工多能性幹細胞(iPS細胞)等の細胞を効率的に培養できる細胞培養容器に関する。
従来、体性幹細胞、胚性幹細胞(ES細胞)、人工多能性幹細胞(iPS細胞)等の細胞を培養する場合には、滅菌された樹脂製の細胞培養容器が用いられる(例えば、特許文献1参照)。より具体的には、細胞の培養は、細胞培養容器に培養する細胞と共に液体の培地を充填し、この細胞及び培地が充填された細胞培養容器を所定の環境下に静置して行われる。
特開平10−179137号公報
ところで、細胞は、多くの場合、細胞培養容器の内面に接着して増殖する。特許文献1で提案されたような細胞培養容器を用いて細胞を培養した場合、細胞は、細胞培養容器の底面に接着して増殖していく。
そして、増殖させた細胞を採取する場合には、まず、細胞培養容器にトリプシン等の細胞剥離剤を添加して細胞を細胞培養容器から剥離させる。次いで、細胞培養容器から剥離された細胞を培地と共にピペット等を用いて遠心分離用の容器(チューブ)に移した後、遠心分離を行って細胞を沈降させる。これにより、細胞が採取される。
このように、従来の手法では、培養した細胞を採取するために、ピペット等を用いて細胞を他の容器に移す手順が必要であった。また、細胞培養容器の底面によってしか細胞を増殖させられなかった。
従って、本発明は、より効率的に細胞を培養できる細胞培養容器を提供することを目的とする。
本発明は、一端側に開口部が形成された筒状の容器本体と、前記容器本体の開口部に着脱可能に取り付けられるキャップと、前記キャップに設けられ、液密性を有し、かつ、気体の流通を許容するガス透過領域と、前記容器本体の内部に配置され、表面に培養細胞が接着可能なフィルム体と、を備え、前記フィルム体は、該フィルム体の表面が前記容器本体の長手方向に沿うように配置される細胞培養容器に関する。
また、前記容器本体は、該容器本体の一端側に配置される円筒部と、前記円筒部の先端側に配置され、基端側から先端側に向かって縮径する縮径部と、を備えることが好ましい。
また、前記フィルム体は、所定間隔をあけて互いに平行に延びる複数の折線によりひだ状に折り畳まれると共に、該複数の折線が前記容器本体の長手方向に沿って配置されることが好ましい。
また、前記フィルム体は、筒状に丸めた状態で前記容器本体の内部に収容されることが好ましい。
また、前記複数の折線が、該細胞培養容器を遠心する際に重力がかかる方向と平行であることが好ましい。
また、隣り合って配置される2つの前記折線の間の長さは、前記円筒部の半径以下であることが好ましい。
また、前記フィルム体は、ポリエチレンテレフタレートフィルムにより構成されることが好ましい。
また、前記フィルム体の表面には、電荷処理が施されていることが好ましい。
本発明の細胞培養容器によれば、より効率的に細胞を培養できる。
本発明の第1実施形態に係る細胞培養容器を示す斜視図である。 第1実施形態の細胞培養容器を示す正面図である。 第1実施形態の細胞培養容器を示す分解斜視図である。 図1のA−A線断面図である。 フィルム体を展開した状態を示す図である。 図2のB−B線断面図である。 第1実施形態の細胞培養容器により細胞を培養している状態を模式的に示す図である。 第1実施形態の細胞培養容器により培養した細胞を集めている状態を模式的に示した図である。 本発明の第2実施形態に係る細胞培養容器を示す斜視図である。 第2実施形態の細胞培養容器を示す分解斜視図である。 第2実施形態の細胞培養容器の断面図であり、図6に対応する図である。 模擬微小重力装置を示す図である。 細胞培養容器の変形例を示す分解斜視図である。 細胞培養容器の他の変形例を示す断面図であり、図6に対応する図である。
以下、本発明の細胞培養容器の好ましい各実施形態について、図面を参照しながら説明する。
まず、第1実施形態に係る細胞培養容器につき、図1〜図6を参照しながら説明する。
第1実施形態の細胞培養容器1は、図1〜図3に示すように、容器本体10と、この容器本体10に着脱可能に取り付けられるキャップ20と、容器本体10の内部に収容されるフィルム体30と、を備える。
容器本体10は、図3及び図4に示すように、一端側に開口部11が形成され、他端側が閉止された筒状に形成される。この容器本体10は、円筒部12と、縮径部13と、を備える。
円筒部12は、容器本体10の一端側、即ち、開口部11が形成された側に配置される。この円筒部12の開口部11側の端部近傍の外周面には、ねじ山121が形成される。
縮径部13は、円筒部12における開口部11が形成された側と反対側(先端側)の端部に配置される。この縮径部13は、基端側から先端側に向かって縮径した円錐形状に形成される。
以上の容器本体10は、透明性を有する、合成樹脂、又はガラスにより構成される。容器本体10の材質としては、上述の透明性、及び細胞の接着良好性の観点から、通常はポリスチレンにより構成されることが一般的であるが、遠心時の強度改善のため、PP(ポリプロピレン)、或いはPET(ポリエチレンテレフタレート)で構成されてもよい。
また、容器本体10の内面には、細胞の接着性を向上させるために、プラズマ放電等の電荷処理が施されていることが好ましい。
容器本体10は、遠心分離器に使用可能な遠心分離管と同様の形状及び大きさ(例えば、容量50mlの遠心分離管(コニカルチューブ)と同形同大)に形成される。
キャップ20は、キャップ本体21と、このキャップ本体21に設けられたガス透過領域22と、Oリング23(図4参照)と、を備える。
キャップ本体21は、容器本体10の外周面に被嵌される筒状の被嵌部211と、この被嵌部211の一端側を塞ぐ端面部212と、を備える。被嵌部211の内面には、容器本体10(円筒部12)に形成されたねじ山121に対応する形状のねじ溝213が形成される。
ガス透過領域22は、液密性を有し、かつ、気体の流通を許容する領域である。このガス透過領域22は、キャップ本体21の端面部212に設けられる。ガス透過領域22は、端面部212に形成された複数の貫通孔221と、キャップ本体21における端面部212の内面側に配置されたガス透過膜222と、により構成される。
ガス透過膜222は、液体を通さずに、二酸化炭素や酸素等の気体の流通を許容する。ガス透過膜222としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレン、シリコーン樹脂、ポリ4−メチルペンテン−1、ポリイソプレン、ポリブタジエン、エチレン酢酸ビニル共重合体及びポリスチレン等のフィルムを、厚さ100μm程度の膜状に構成したものが挙げられる。
Oリング23は、キャップ本体21の内面側に配置される。このOリング23は、容器本体10にキャップ20を取り付けた場合に、キャップ20と容器本体10との間の液密性を維持する。
フィルム体30は、ポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、PETフィルムともいう)により構成される。第1実施形態では、フィルム体30は、図5に示すように、矩形形状のPETフィルムが、所定間隔をあけて互いに平行に形成された複数の折線31において交互に折り返されて、ひだ状に折り畳まれて構成されている。そして、折り畳まれたフィルム体30は、図1及び図3に示すように、折線31が容器本体10の長手方向に沿うように容器本体10の内部に収容される。即ち、フィルム体30の表面は、容器本体10の長手方向に沿うように配置される。
フィルム体30の表面(両面)には、細胞の接着性を向上させるために、プラズマ放電等の電荷処理が施されていることが好ましい。このフィルム体30の表面の電荷処理は、折線31が形成される前の状態のPETフィルムに施される。これにより、フィルム体30への電荷処理を容易かつ均一に施せる。
フィルム体30の厚さは、折り畳み性を良好に保つ観点から、好ましくは30μm〜150μm、より好ましくは50μm〜100μmである。
また、電荷処理を施したフィルム体30の表面における水の接触角は、細胞の接着性を向上させる観点から、室温(25℃)において、50度〜70度であることが好ましい。
以上の細胞培養容器1は、以下のようにして用いられる。
まず、滅菌された状態の細胞培養容器1のキャップ20を取り外し、フィルム体30が収容された容器本体10に液体培地を充填し、次いで、細胞を播種する。その後、液体培地が充填され、細胞が播種された容器本体10にキャップ20を取り付ける。
次いで、細胞培養容器1を、図7に示すように、フィルム体30の表面の少なくとも一部が水平方向にほぼ沿うように容器本体10を寝かせた状態でインキュベータに収容して細胞を培養する。
これにより、寝かせた状態の容器本体10の下部に位置する内面及びフィルム体30に細胞が接着し、増殖する。
尚、細胞培養容器1により培養される細胞としては、体性幹細胞、胚性幹細胞(ES細胞)、人工多能性幹細胞(iPS細胞)、胚性生殖細胞(EG細胞)、間葉系幹細胞、神経幹細胞、血管内皮幹細胞、造血系幹細胞、肝幹細胞等の幹細胞の他に、骨細胞、軟骨細胞、筋細胞、心筋細胞、神経細胞、腱細胞、脂肪細胞、膵細胞、肝細胞、腎細胞、毛母細胞、血球細胞等の分化した細胞又はその前駆細胞が挙げられる。
また、液体培地としては、通常、細胞培養に用いられるようなものを、特に制限なく用いることができる。具体的には、アルファα−MEM培地、RPMI−1640培地、MEM基本培地等が挙げられる。
尚、これらの液体培地には、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、塩素、アミノ酸、ビタミン、ホルモン、抗生物質、脂肪酸、糖等の化学成分に加えて、細胞増殖効果を高めるため、血清や細胞増殖因子(サイトカイン)のような生体成分を含有させてもよい。ただし、血清や細胞増殖因子等の生体成分を加えることにより、BSE等に感染する可能性や、細胞が癌化する可能性があるため、これらの生体成分を用いないことが好ましい。
次に、培養して増殖させた細胞を回収する手順につき説明する。
培養した細胞を回収する場合には、まず、細胞培養容器1に充填された液体培地を除去し、その後、容器本体10にトリプシン等の細胞剥離剤を添加して、容器本体10及びフィルム体30に接着した細胞を剥離させる。次いで、細胞培養容器1を、そのまま遠心分離器に設置して遠心分離(例えば、1000rpm、4℃、5min)を行う。
これにより、剥離された細胞は、図8に示すように、容器本体10の縮径部13に集められる。ここで、第1実施形態では、フィルム体30の表面が容器本体10の長手方向に沿うように配置されている。これにより、遠心分離を行う場合において、フィルム体30の表面を遠心分離による分離方向に沿わせられるので、培養した細胞を容易に分離して筒状の容器本体10の縮径部13に集められる。また、ひだ状に折り畳まれたフィルム体30は、縮径部13により下方への移動が制限される。これにより、フィルム体30が容器本体10の先端側に移動することを防ぎつつ、細胞を縮径部13に集められる。
以上説明した第1実施形態の細胞培養容器1によれば、以下のような効果を奏する。
(1)容器本体10を筒状に構成し、この容器本体10の内部にフィルム体30を配置した。これにより、細胞培養容器1を、フィルム体30の表面の少なくとも一部が水平方向に沿うように容器本体10を寝かせた状態で使用することで、容器本体10の内面に加え、フィルム体30の表面にも細胞を接着させられる。また、培養した細胞を回収する場合には、容器本体10及びフィルム体30の表面で培養した細胞を剥離させた後、この細胞培養容器1を遠心分離する。そこで、容器本体10の内部にフィルム体30を、このフィルム体30の表面が容器本体10の長手方向に沿うように配置した。これにより、遠心分離を行う場合において、フィルム体30の表面を遠心分離による分離方向(重力がかかる方向)に沿わせられるので、培養した細胞を容易に分離して筒状の容器本体10の底部に集められる。よって、細胞が接着できる領域の面積を増加させられ、かつ、培養した細胞を容易に集められるので、細胞培養の効率をより向上させられる。また、培養した細胞を別の容器に移すことなく回収できるので、細胞回収時にコンタミネーションを起こしにくくできる。
(2)容器本体10を、円筒部12と縮径部13とを含んで構成した。これにより、細胞を培養した後の細胞培養容器1を遠心分離した場合に、フィルム体30が容器本体10の先端側に移動することを防ぎつつ、細胞を縮径部13に集められる。よって、遠心分離した細胞を回収しやすくできるので、細胞培養容器1を用いた細胞培養の効率をより向上させられる。
(3)フィルム体30を、複数の折線31においてひだ状に折り畳むと共に、この折線31が容器本体10の長手方向に沿うように容器本体10に収容した。これにより、容器本体10に収容するフィルム体30の表面積を増加させられるので、細胞が接着できる領域の面積をより増加させられる。また、折線31を容器本体10の長手方向に沿うように配置したので、遠心分離を行った場合における細胞の分離性をより高められる。
(4)細胞培養容器1は、細胞の接着性、及び加工の容易性等の観点から、主としてポリスチレンにより製造される。しかしながら、ポリスチレンによりフィルム体を構成した場合、このフィルム体を折り畳むとフィルム体が割れやすく、フィルム体をひだ状に加工することが困難であった。そこで、フィルム体30を、ポリエチレンテレフタレートフィルムにより構成した。これにより、フィルム体30を折り畳んだ場合におけるフィルム体30の割れの発生を防げる。よって、フィルム体30の加工の容易性を向上させられるので、細胞培養に適した形状のフィルム体30を容易に製造できる。
(5)フィルム体30の表面に電荷処理を施した。これにより、フィルム体30の表面に官能基を付与でき、フィルム体30の親水性を高められる。よって、フィルム体30の表面に対する細胞の接着性をより向上させられる。
次に、本発明の細胞培養容器の第2実施形態につき、図9〜図11を参照しながら説明する。
第2実施形態の細胞培養容器1は、容器本体10の内部におけるフィルム体30の配置において第1実施形態と異なる。尚、第2実施形態以降の説明にあたって、同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
第2実施形態では、フィルム体30は、図9〜図11に示すように、ひだ状に折り畳まれた状態で、折線31の延びる方向が高さ方向となるように筒状に丸められて容器本体10に収容される。
第2実施形態では、ひだの高さH、つまり、隣り合って配置される2つの折線31の間の長さは、円筒部12の半径r以下であり、より好ましくは、円筒部12の半径rの70%〜90%である。
第2実施形態の細胞培養容器1は、微小重力環境において特に好適に用いられる。微小重力環境とは、地上に比して極めて重力の小さい環境をいい、例えば、宇宙ステーションにおける環境(10−3G)や、重力分散型の模擬微小重力装置(例えば、特開2003−9852号公報参照)を用いて実現できる環境をいう。或いは、重力の影響を減少するという点から、上記の細胞培養容器は3次元培養システムであるRotary Cell Culture System(RCCS;シンセコン社)にも、好適に使用できる。
微小重力環境、或いはRCCSのような単軸の回転培養容器で実現できる重力の影響を減少する環境においては、細胞は、重力の影響を小さくすることができる。そのため、細胞は、水平面の上面のみではなく、細胞培養容器1の内部におけるすべての面に接着して増殖できる。そのため、第2実施形態の細胞培養容器1を微量重力環境やRCCSにおいて使用することで、ひだ状に折り畳まれたフィルム体30の表面の全面において細胞を増殖させられる。これにより、細胞培養容器1における細胞培養の効率を大きく向上させられる。
尚、重力分散型の模擬微小重力装置100は、図12に示すように、複数、或いは単一の細胞培養容器1を収容可能な容器収容部110と、この容器収容部110を第1の軸125を回転軸として回転可能に支持する第1支持部120と、容器収容部110を第1の軸125に直交する第2の軸135を回転軸として回転可能に支持する第2支持部130と、容器収容部110の回転を制御する制御部(図示せず)と、を備える。そして、模擬微小重力装置100は、容器収容部110を、直交する2つの軸125,135を中心として回転させることで、容器収容部110にかかる重力を分散させて、模擬的に微小重力環境を実現する。
以上説明した第2実施形態の細胞培養容器1によれば、上述した(1)〜(5)の効果を奏する他、以下のような効果を奏する。
(6)フィルム体30を筒状に丸めた状態で容器本体10に収容した。これにより、ひだ状に折り畳んだフィルム体30を、より表面積を多くした状態で容器本体10に収容できる。また、容器本体10の内部において、フィルム体30を均等に配置できるので、細胞培養容器1に充填された培地の流動性の偏りを生じにくくできる。よって、細胞培養の効率を更に向上させられる。
(7)隣り合って配置される2つの折線31の間の長さを円筒部12の半径以下にした。これにより、フィルム体30に形成されるひだの高さを円筒部12の半径以下にできるので、フィルム体30を筒状に丸めた場合に、ひだ同士が過剰に重なり合うことを防げる。よって、フィルム体30同士が過剰に重なりあうことにより、細胞の接着及び増殖が妨げられることを防げる。
以上、本発明の細胞培養容器1の好ましい各実施形態につき説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
例えば、容器本体10の内部におけるフィルム体30の配置は、第1実施形態及び第2実施形態の配置に限らない。即ち、図13に示すように、容器本体10の内径よりも小さい板状のPETフィルム32を、厚さ方向に所定間隔をあけて複数枚層状に配置する共に、これら複数枚のPETフィルム32を容器本体10の内径と略等しい円板状の支持板33により一体化させてフィルム体30を構成してもよい。また、図14に示すように、PETフィルムを渦巻き状に丸めた状態で容器本体10に収容してフィルム体30を構成してもよい。
また、第1実施形態及び第2実施形態では、フィルム体30をPETフィルムにより構成したが、これに限らない。即ち、フィルム体を、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等の他の合成樹脂フィルムにより構成してもよい。
1 細胞培養容器
10 容器本体
11 開口部
12 円筒部
13 縮径部
20 キャップ
22 ガス透過領域
30 フィルム体
31 折線

Claims (6)

  1. 一端側に開口部が形成された筒状の容器本体と、
    前記容器本体の開口部に着脱可能に取り付けられるキャップと、
    前記キャップに設けられ、液密性を有し、かつ、気体の流通を許容するガス透過領域と、
    前記容器本体の内部に配置され、表面に培養細胞が接着可能なフィルム体と、を備え、
    前記容器本体は、
    該容器本体の一端側に配置され縮径部分を有さない円筒部と、
    前記円筒部の先端側に配置され、基端側から先端側に向かって縮径する縮径部と、を備え、
    前記フィルム体は、所定間隔をあけて互いに平行に延びる複数の折線によりひだ状に折り畳まれると共に、該複数の折線が前記容器本体の長手方向に沿って配置された状態で、該フィルム体の表面が前記容器本体の長手方向に沿うように配置される細胞培養容器。
  2. 前記複数の折線が、該細胞培養容器を遠心する際に重力がかかる方向と平行である請求項に記載の細胞培養容器。
  3. 前記フィルム体は、筒状に丸めた状態で前記容器本体の内部に収容される請求項又はに記載の細胞培養容器。
  4. 隣り合って配置される2つの前記折線の間の長さは、前記円筒部の半径以下である請求項に記載の細胞培養容器。
  5. 前記フィルム体は、ポリエチレンテレフタレートフィルムにより構成される請求項1〜のいずれかに記載の細胞培養容器。
  6. 前記フィルム体の表面には、電荷処理が施されている請求項1〜のいずれかに記載の細胞培養容器。
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