JP6169353B2 - 飲料製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、飲料製造装置に関するものであり、さらに詳細には、紅茶や緑茶などの茶飲料やコーヒー飲料製造における、抽出液に対して吸着剤を接触させる工程と、それを除去する工程を含む飲料製造装置に関するものである。
紅茶や緑茶などの茶飲料やコーヒー飲料製造では、冷却時に抽出液中のカフェインとタンニンなどが結合して不溶化し析出物が生じる現象(冷却混濁)、もしくは抽出原料そのものの微粒子によって沈殿や濁りが生じる現象をできるかぎり起こさないようにすることが必要となる場合が多い。その解決方法として、特許文献1のように、抽出液を冷却後、遠心分離によって沈殿物や濁り成分を除去する方法が開示されている。
また、多様化する消費者の嗜好に合わせて飲料中に含まれる成分を調整した飲料に対する消費者の関心も高まってきており、このようなニーズの例としては、高ポリフェノール飲料や低カフェイン飲料などがある。その解決方法として、吸着剤処理による成分調整法が知られており、特許文献2のように活性炭処理によって甘味を増強する方法や、特許文献3のように樹脂処理によってカフェインを低減させた緑茶飲料、特許文献4のように活性炭処理によってカフェインを低減させたコーヒー飲料、特許文献5のように活性白土または酸性白土処理によってカフェインを低減させる方法などが開示されている。
さらに、上記の吸着剤の除去方法として、特許文献1のように遠心分離によって除去する方法や、特許文献2のように濾過機で除去する方法、特許文献3および特許文献4のように吸着剤を充填したカラムを用いる方法、特許文献6のようにフィルタ濾過、珪藻土等の濾過助剤によって除去する方法などが開示されている。
図3は、従来の飲料製造装置を示すブロック図の一例である。図3に示すように、従来の飲料製造装置においては、抽出機1において紅茶、緑茶、コーヒー等の抽出原料を熱水または温水または冷水に浸漬して抽出原料に含有される成分を抽出した抽出液を生成し、抽出機1で生成された抽出液を冷却機2で冷却して冷却混濁処理を行い、冷却された抽出液を分離機3で抽出液中に含まれる抽出原料の微粒子や混濁物を除去し、分離後の抽出液を接触タンク4に供給する。接触タンク4には、溶解タンク5から溶媒に吸着剤を分散したスラリー(以下、スラリーと述べる) が供給され、接触タンク4内に設置された撹拌機を用いてスラリーと抽出液とを混合することにより、スラリー中の吸着剤と抽出液とを接触させ、抽出液中の除去対象成分を吸着剤に吸着させる。その後、接触タンク4から吸着剤を含んだ抽出液を送液し、送液された抽出液を分離機6に導いて抽出液中に含まれる吸着剤を分離除去して清澄化し、清澄化された抽出液をストレージタンク7に貯液する。なお、分離機6の後段に更に1台または複数の分離機を配置して飲料の清澄度を更に高めることもできる。
特許第2594588号公報 特許第4827522号公報 特許第4644058号公報 特許第3973672号公報 特許第3138781号公報 特許第4571701号公報
本発明者らは、抽出液から除去対象成分を取り除くとき、効率的にかつ均一に吸着剤処理を行うことを目的として、飲料製造装置を用いて吸着剤処理および吸着剤除去を行う過程で以下の知見を得たものである。すなわち、従来の飲料製造装置においては、まず接触タンクに抽出液を貯留する。抽出液貯留工程完了後または開始時または途中のいずれかの時点から、吸着剤を粉として、あるいはスラリーとして接触タンクに少量ずつ投入し、接触タンク内に設置された攪拌機によって抽出液と吸着剤を混合することにより、抽出液と吸着剤とを接触させて除去対象成分を吸着剤に吸着させる。抽出液と吸着剤とを接触させて除去対象成分を吸着剤に吸着させる工程が終了した後に、接触タンクから吸着剤を含んだ抽出液を次工程である分離機に払出す。このように従来の飲料製造装置においては、いわゆるバッチ処理を行っている。接触タンクへの抽出液貯留工程、接触タンクからの抽出液払出し工程はそれぞれ一定以上の時間を要することから、これが律速となり、抽出液と吸着剤が接触する時間をこれらの工程に要する一定時間よりも短くすることができない。また、接触タンクへの抽出液貯留工程所要時間を短縮するために、貯留工程開始時または開始より一定時間経過した時点から吸着剤の投入を開始する場合、接触タンク内の抽出液には、接触タンク中に先に送液された抽出液としばらくしてから送液された抽出液とが混在するため、先に送液された抽出液と後から送液された抽出液とでは、吸着剤との接触時間にバラつきが生じてしまう。また、接触タンクからの抽出液払出し工程においても、次工程である分離機で吸着剤が分離除去されるが、同様に先に送液された抽出液と後から送液された抽出液とでは、吸着剤との接触時間にバラつきが生じてしまう。このように、抽出液と吸着剤との接触時間にバラつきが生じると、除去対象成分の除去率に差が生じること、対象としていない成分までもが除去されること、吸着剤から溶出される成分が多くなることによって香味にバラつきが生じてしまうことなど、効率的かつ安定的な抽出液の生成が困難であるという問題がある。
また、飲料製造時に飲料製造装置の下流側のラインが停止した場合、飲料製造装置全体も停止せざるを得ず、接触タンクも稼働を停止することになる。この場合、製造の停止が長時間に及ぶと接触タンク内で抽出液と吸着剤との接触時間が長くなり、香味に悪影響が生じるため、接触タンク内にある全ての抽出液を廃棄する必要があり、廃棄量が多くなってしまうという問題もある。
また、抽出原料から抽出液を得たうえで容器詰飲料の製造を行う場合、外観や香味上の観点から、冷却することによって生じる混濁物や原料由来の微粒子などを、分離機を通すことによって取り除き、より清澄な抽出液を得ることが必要な場合が多いが、さらに除去対象成分を取り除くためには吸着剤を投入する必要があり、それらの吸着剤を除去するためには、さらに分離機が必要となる。すなわち、設備を配置するために必要なスペースや設備投資に要するイニシャルコストが大きくなることが問題となる。さらに、複数設備の稼動に伴い、メンテナンスコストを含む、ランニングコストも高くなってしまう、という問題がある。
本発明者らは、上記問題を解決するためには吸着剤と抽出液との接触を、接触タンクを用いてバッチ処理で行うのではなく、スラリーと抽出液とを連続的に接触させることが有効であることを着想し、本発明の創案に至ったものである。
すなわち、本発明は、茶飲料に使用する紅茶、緑茶等の抽出原料やコーヒー等の抽出原料から抽出液を生成した後に、ドージングなどの手法による、抽出液に対するスラリーの連続的な注入と、ホールディングチューブを用いて配管内を連続的に抽出液が流れている間に抽出液とスラリーとを接触させ、抽出液中の除去対象成分を吸着剤に吸着させることにより均質な飲料を製造することを目的とする。また、下流側ラインの停止等により装置を停止せざるを得ない状況にあっても抽出液の廃棄量を最少にでき、しかも設備のイニシャルコストおよびランニングコストを低減することができる飲料製造装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明の飲料製造装置は、抽出機において抽出液を生成し、生成された抽出液を冷却機により冷却して冷却混濁を起こさせ、抽出液に含まれる除去対象成分を取り除いて飲料を製造する飲料製造装置において、吸着剤を抽出液に注入するドージング部と、抽出液と吸着剤との混合液が送液されるホールディングチューブと、混合液中の吸着剤を分離除去する分離機とを備え、抽出液を前記冷却機により冷却して冷却混濁物を生じさせ、冷却混濁物を含む抽出液中に、前記ドージング部から吸着剤を注入し、抽出液と吸着剤とを接触させた状態で前記ホールディングチューブに導入し、抽出液と吸着剤との混合液が前記ホールディングチューブ内を流れている間に、吸着剤に除去対象成分を吸着させ、前記ホールディングチューブから抽出液と吸着剤との混合液を前記分離機に移送し混合液中の冷却混濁物と吸着剤を同時に分離除去することを特徴とする。
本発明によれば、紅茶、緑茶、コーヒー等の抽出原料から抽出液を生成した後に、ドージング部から抽出液中に吸着剤をドージング(注入)し、抽出液と吸着剤とをホールディングチューブ内に連続的に流している間に抽出液と吸着剤とを接触させることによって、抽出液中の除去対象成分を吸着剤に吸着させることができる。
また、設備のスペースが必要となる接触タンクや分離機などの複数の設備が削減できる一方で、代わりに必要となる設備がホールディングチューブのみであることにより、スペースやイニシャルコストだけではなく、ランニングコストも低減させることができる。
さらに、本発明によれば、ホールディングチューブの下流に分離機を設置し、抽出液と吸着剤とを分離することによって抽出液と吸着剤との接触時間を均一化することができ、均質な飲料を製造することができる。
本発明の好ましい態様によれば、抽出液中に前記ドージング部から吸着剤を注入し、抽出液と吸着剤とをスタティックミキサーにより攪拌混合し、前記ホールディングチューブに導入することを特徴とする。
本発明によれば、抽出液に吸着剤をドージング(注入)した後に、スタティックミキサーにより抽出液と吸着剤とを効率よく混合した後に、前記ホールディングチューブに導入することにより、抽出液と吸着剤とがよりバラつきなく、十分に接触した状態を保持することができる。
本発明の好ましい態様によれば、抽出液が吸着剤と接触している時間、すなわち、抽出液に吸着剤がドージング(注入)されてから吸着剤が分離除去されるまでの時間は、10秒から600秒であることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記ホールディングチューブの長さおよび/または前記ホールディングチューブ内を流れる抽出液と吸着剤との混合液の流量を調節することにより、抽出液と吸着剤との接触時間を調節することを特徴とする。
従来の飲料製造装置にあっては、接触タンクにおける抽出液と吸着剤との接触時間は、抽出液への吸着剤ドージング開始以降の接触タンクへの抽出液貯留工程、および接触タンクからの抽出液払出し工程に要する時間も含むため、接触時間が非常に長くなってしまうが、本発明においては、連続的なドージング(注入)とホールディングチューブを使用することで、接触時間をかなり短縮することができるとともに、配管の長さや抽出液流量を変更することによって、抽出液と吸着剤の接触時間をコントロールすることができる。
本発明の好ましい態様によれば、抽出液送液配管における前記ドージング部の直前および前記分離機の流入口にそれぞれバルブを備え、前記2つのバルブを閉止することにより、これらバルブ間で抽出液を保持することを特徴とする。
本発明によれば、抽出液と吸着剤との接触をドージング(注入)からホールディングチューブを通り、分離機に入るまでの配管内のみで行っているため、飲料製造装置の下流側のライン停止等により、飲料製造装置も停止せざるを得ない場合でも、抽出液と吸着剤が過剰に接触してしまう液量を最小限に留めることができ、廃棄量を大幅に低減することができる。
本発明の一態様によれば、抽出液を冷却して、冷却混濁させた後、分離機を通さずに抽出液にスラリーをドージング(注入)し、抽出液と吸着剤とを接触させた後に、分離機に通すことを特徴とする。
すなわち、抽出液の冷却混濁物の除去のための分離機と吸着剤除去のための分離機がそれぞれ必要である従来の飲料製造装置とは異なり、分離機を1台にまとめて、冷却混濁物と吸着剤を同時に除去することによって、分離機の導入に必要なスペースやイニシャルコスト、さらにはランニングコストを低減させることができる。
本発明の好ましい態様によれば、前記抽出原料は、紅茶、緑茶およびコーヒーを抽出する原料であることを特徴とする。
本発明は、以下に列挙する効果を奏する。
(1)紅茶、緑茶、コーヒー等の抽出原料から抽出液を生成した後に、抽出液中に吸着剤をドージング(注入)し、抽出液と吸着剤とをホールディングチューブ内に連続的に流している間に抽出液と吸着剤とを接触させ、抽出液中の除去対象成分を吸着剤に吸着させることができる。したがって、抽出液と吸着剤との接触時間を均一化することができ、均質な飲料を製造することができる。
(2)飲料製造装置の下流側のライン停止等により、飲料製造装置を停止せざるを得ない状況にあっても、下流側のライン停止後直ちに抽出液送液配管のドージング注入部直前および分離機流入口にあるバルブを閉止すれば、これらのバルブ間に保持された抽出液のみの品質劣化となり、抽出液の廃棄量を最少にできる。
(3)従来の飲料製造装置においては、冷却機の下流側に分離機と接触タンクとを設ける必要があったが、本発明によれば、冷却機の下流側にドージング部とホールディングチューブのみを設ければよいため、設備のイニシャルコストおよびランニングコストを低減することも可能となる。本発明において、分離機を省略できる理由は、抽出成分内の冷却混濁成分と、除去対象成分を吸着した吸着剤とを同時に除去できることによる。冷却混濁物を除去するには、抽出液温度が低い条件での分離機処理が必要であるが、一旦タンクに受けるバッチ方式によって吸着剤処理を行う場合、吸着剤処理に時間がかかるため、温度上昇によって冷却混濁が不十分となる危害が考えられるため、分離機は、冷却機のすぐ下流である必要がある。よって、従来の接触タンクにおいて吸着剤による除去対象成分の吸着処理を行う場合には、接触タンクより上流に設置した冷却混濁物除去用の分離機と除去対象成分を吸着した吸着剤除去用の分離機を兼用することが困難であるが、吸着剤を分散させたスラリーを抽出液にドージング(注入)し、ホールディングチューブを用いて吸着処理を短時間で行う本発明においては、冷却後、分離機に至るまでの温度上昇がわずかであり、同時除去が可能であるため、分離機を1基省略できることとなる。
図1は、本発明の飲料製造装置の一実施形態を示すブロック図である。 図2は、本発明の飲料製造装置の他の実施形態を示すブロック図である。 図3は、従来の飲料製造装置を示すブロック図である。
以下、本発明に係る飲料製造装置の実施形態を図1〜図2を参照して説明する。
図1は、本発明の飲料製造装置の一実施形態を示すブロック図である。図1に示すように、抽出機1において紅茶、緑茶、コーヒー等の抽出原料を熱水または温水または冷水に浸漬して抽出原料に含有される成分を抽出した抽出液を生成し、抽出機1で生成された抽出液を冷却機2で冷却して冷却混濁処理を行う。
冷却混濁処理を行った抽出液を送液している間に、溶解タンク5から吸着剤を分散したスラリーをドージング(注入)する。ドージング(注入)は、溶解タンク5の出口配管に設けられたポンプにより行う。本発明において用いられるポンプは、うず巻き式ポンプやロータリーポンプ、ダイヤフラム式ポンプなどを用いることができ、好ましくは定量で送液できるロータリーポンプやダイヤフラム式ポンプなどを用いることができる。
吸着剤を分散したスラリーと抽出液との混合液は、ホールディングチューブ12に導入され、ホールディングチューブ12を流れている間にも吸着剤と抽出液とが接触して抽出液中の除去対象成分が吸着剤により吸着される。ホールディングチューブ12は、長尺のチューブを繰り返し折り曲げて製作したものであって、スラリーと抽出液の混合液がホールディングチューブを流れている間に吸着剤と抽出液との接触時間を十分に確保できるようになっている。また、ホールディングチューブの長さや流量を調整することで、接触時間を任意に調整できる。
スラリーと抽出液の混合液がホールディングチューブ12内を流れている間に吸着剤による除去対象成分の吸着工程を終了し、スラリーと抽出液の混合液はホールディングチューブ12から分離機6に送液される。吸着剤および冷却混濁物を含んだ抽出液を分離機6に導いて分離することにより、抽出液中に含まれる吸着剤および冷却混濁物を除去して清澄化し、清澄化された飲料をストレージタンク7に貯留する。なお、分離機6の後段に更に1台または複数の分離機を配置して飲料の清澄度を更に高めてもよい。本発明で述べている分離機としては、フィルター濾過機、遠心分離機、珪藻土濾過機、フィルタープレス機、クロスフロー濾過機、遠心濾過機などが使用でき、好ましくは、フィルター濾過機や遠心分離機、珪藻土濾過機などが使用できる。また、これらの分離機は単独で使用しても良いし、同じものを複数または複数の分離機を組合せで使用することもできる。
本発明において、除去対象成分を取り除く手段として、吸着剤のみならず、短時間での接触で十分に効果を発揮する凝集剤なども使用することができる。吸着剤としては、シリカ・アルミナ系吸着剤(珪藻土、ベントナイト、モンモリロナイト、ゼオライト)、活性炭、樹脂系吸着剤(イオン交換樹脂、キレート樹脂)などを用いることができ、凝集剤としてはポリグルタミン酸(PGA)やキトサンなどの高分子凝集剤や無機系凝集剤などを用いることができる。
図2は、本発明の飲料製造装置の他の実施形態を示すブロック図である。本実施形態においては、図1に示す飲料製造装置にさらにスタティックミキサー11を備えている。ドージング(注入)後のスラリーと抽出液は、送液されている間にスタティックミキサー11で攪拌混合される。スタティックミキサー11は、配管内に複数のブレードを備えた構成であって、スラリーと抽出液が配管を流れている間に連続的に攪拌混合される。スタティックミキサー11から送液されたスラリーと抽出液の混合液は、ホールディングチューブ12に導入される。その他の構成は上述の実施形態と同様である。
本発明の実施形態においては、分離機を1台備えた飲料製造装置を用いているが、冷却混濁処理を行った後に抽出液の冷却混濁物を除去するための分離機を追加して使用することもできる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
(カフェインの測定方法)
試料溶液をメンブレンフィルター(アドバンテック(株)製DISMIC 親水性PTFE、0.45μm)でろ過して、表1に示す高速液体クロマトグラフィー(HPLC)法にてカフェイン量を定量した。HPLC分析条件を表1に示す。
Figure 0006169353
(総ポリフェノール量の測定方法)
茶由来の総ポリフェノール量は、日本食品分析センター編、「五訂 日本食品標準成分分析マニュアルの解説」、中央法規、2001年7月、p.252に記載の公定法(酒石酸鉄試薬法)に従って求める。
(濁度の測定方法)
茶飲料の濁度は、分光光度計(日立社製、U−3310)を用いて、660nmの吸光度を測定した。
[比較例1]
抽出機1、冷却機2、遠心分離機3、接触タンク4、溶解タンク5、遠心分離機6、ストレージタンク7からなる図3に示した飲料製造装置により、緑茶飲料を製造した。製造条件として、緑茶葉15kgに対して70℃の熱水600kgを添加し、6分間抽出した。抽出後、固液分離し、得られた濾液を10℃まで冷却した後に、遠心分離処理を行い、緑茶抽出液を得た。得られた緑茶抽出液600kgに対し、吸着剤(ミズカエース#20、水澤化学社製)を10kg添加し、接触タンクにて60秒間攪拌・接触させた後に、送液を開始し、遠心分離処理を行ったうえで、緑茶抽出液を得た。払い出し開始時、中間、終了時全てを回収し、得られた緑茶抽出液にL−アスコルビン酸を600g添加し、炭酸水素ナトリウムでpHを6.5に調整後、純水で1500kgとして比較例1の緑茶飲料を得た。緑茶抽出液の総ポリフェノール量は55mg/100mLであった。
[実施例1]
抽出機1、冷却機2、溶解タンク5、ドージング部、ホールディングチューブ12、遠心分離機6、ストレージタンク7からなる装置、すなわち、図1に示す飲料製造装置により、緑茶飲料を製造した。製造条件として、緑茶葉15kgに対して70℃の熱水600kgを添加し、6分間抽出した。抽出後、固液分離し、得られた濾液を10℃まで冷却した。冷却後の緑茶抽出液540kgに対し、水60kgに吸着剤(ミズカエース#20、水澤化学社製)10kgを懸濁させた吸着懸濁液をドージングし、ホールディングチューブにて60秒間接触させた後に遠心分離処理を行い、緑茶抽出液を得た。得られた緑茶抽出液にL−アスコルビン酸を600g添加し、炭酸水素ナトリウムでpHを6.5に調整後、純水で1500kgとして実施例1の緑茶飲料を得た。緑茶抽出液の総ポリフェノール量は55mg/100mLであった。
得られた緑茶飲料について、高速液体クロマトグラフ(HPLC:日本分光社製)を用いてカフェイン量を定量し、分光光度計(日立社製、U−3310)を用いて濁度測定を行った。また、訓練されたパネリスト6名によって香味について、官能評価を行った。評価は吸着剤無添加区を対照(4点)に、緑茶飲料としての総合的な香味を5段階評価で相対評価しその平均点を香味評価点とした。香味評価基準は以下に示したとおりである。比較例1および実施例1における総ポリフェノール量および無添加区に対するカフェイン除去率、濁度、香味評価結果を表2に示す。
香味評価基準
5点:対照より良好である
4点:対照と同等である
3点:対照よりわずかに劣っている
2点:対照より明らかに劣っている
1点:対照よりかなり顕著に劣っている
Figure 0006169353
実施例1の設備構成とすることで、カフェインおよび吸着剤や濁り物質が十分除去されるとともに、香味良好な緑茶飲料が製造できることが検証できた。
これまで本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術思想の範囲内において、種々の異なる形態で実施されてよいことは勿論である。
1 抽出機
2 冷却機
3 分離機
4 接触タンク
5 溶解タンク
6 分離機
7 ストレージタンク
11 スタティックミキサー
12 ホールディングチューブ

Claims (6)

  1. 抽出機において抽出液を生成し、生成された抽出液を冷却機により冷却して冷却混濁を起こさせ、抽出液に含まれる除去対象成分を取り除いて飲料を製造する飲料製造装置において、
    吸着剤を抽出液に注入するドージング部と、
    抽出液と吸着剤との混合液が送液されるホールディングチューブと、
    混合液中の吸着剤を分離除去する分離機とを備え、
    抽出液を前記冷却機により冷却して冷却混濁物を生じさせ、冷却混濁物を含む抽出液中に、前記ドージング部から吸着剤を注入し、抽出液と吸着剤とを接触させた状態で前記ホールディングチューブに導入し、抽出液と吸着剤との混合液が前記ホールディングチューブ内を流れている間に、吸着剤に除去対象成分を吸着させ、前記ホールディングチューブから抽出液と吸着剤との混合液を前記分離機に移送し混合液中の冷却混濁物と吸着剤を同時に分離除去することを特徴とする飲料製造装置。
  2. 抽出液中に前記ドージング部から吸着剤を注入し、抽出液と吸着剤とをスタティックミキサーにより攪拌混合し、前記ホールディングチューブに導入することを特徴とする請求項1に記載の飲料製造装置。
  3. 抽出液に吸着剤がドージングされてから吸着剤が分離除去されるまでの時間は、10秒から600秒であることを特徴とする請求項1または2に記載の飲料製造装置。
  4. 前記ホールディングチューブの長さおよび/または前記ホールディングチューブ内を流れる抽出液と吸着剤との混合液の流量を調節することにより、抽出液と吸着剤との接触時間を調節することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の飲料製造装置。
  5. 抽出液送液配管における前記ドージング部の直前および前記分離機の流入口にそれぞれバルブを備え、前記2つのバルブを閉止することにより、これらバルブ間で抽出液を保持することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の飲料製造装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の飲料製造装置を用いて飲料を製造する飲料製造方法。
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