JP6166642B2 - シールド構造、シールドシェル及び電線付きシールドコネクタの製造方法 - Google Patents

シールド構造、シールドシェル及び電線付きシールドコネクタの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、シールド構造、シールドシェル及び電線付きシールドコネクタの製造方法に関し、特に、シールドシェルの構造に関する。
特許文献1には、シールド電線の編組をシールドコネクタのシールドシェルに取り付けるためのシールド電線の固定構造について記載されている。特許文献1のシールド電線の固定構造では、シールドシェル40の小径部41の外周に編組22を配置した状態で、シールドリング30を小径部41に対して加締めることにより、編組22をシールドシェル40に取り付けている。
特許文献1に記載されているシールドシェル40の小径部41は、インナーホルダー50が収容されるシールドシェル40の本体部42から延設された中空円柱状である。このような小径部41及び本体部42から構成されるシールドシェル40は、絞り加工プレスによって成形される。
また、特許文献2には、シールドシェルをダイキャストによって製造することが記載されている。
特開2010−268562号公報 特開2013−115072号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている、シールドリング30を加締めることにより編組22をシールドシェル40に取り付ける構造では、シールドコネクタを構成する部品の点数が増えてしまう。このため、シールドコネクタの部品点数を少なくしたシールド構造が求められている。
また、特許文献1に記載されている構造のシールドシェルを絞り加工プレスまたはダイキャストによって製造する場合、その製造方法の複雑さのために製造コストが嵩んでしまう。このため、より簡易な製造方法によって電線付きシールドコネクタを製造することができるシールドシェルが求められている。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、シールドコネクタの部品点数を少なくするとともに、より簡易な製造方法によって電線付きシールドコネクタを製造することができるシールド構造、そのシールド構造に用いられるシールドシェル、及び電線付きシールドコネクタの製造方法を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係るシールド構造は、下記(1)〜(7)を特徴としている。
(1) 中空筒状に形成されたシールド部材と、
前記シールド部材の長手方向の先端部が取り付けられるシールドシェルと、
を備え、
前記シールドシェルは、貫通孔が穿設された平板状のシェル本体と、前記シェル本体の外縁から延設された複数のシェル加締め片とを有し、
前記シェル本体には、前記シールド部材の長手方向の先端部が前記貫通孔を囲むように配置され、
前記シェル本体と、該シェル本体に対して折り曲げられた前記シェル加締め片とによって前記シールド部材の長手方向の先端部が挟持される、
ことを特徴とするシールド構造。
(2) 前記シェル加締め片は、前記シェル本体の外縁に沿って等間隔に設けられている、
ことを特徴とする上記(1)に記載のシールド構造。
(3) 前記シェル加締め片は、前記シェル本体に対して折り曲げられた際に該シェル本体に対向する面に、凸部が設けられている、
ことを特徴とする上記(1)または(2)に記載のシールド構造。
(4) 前記シェル加締め片は、前記凸部が設けられた面とは反対の面における前記凸部に対応する位置に、凹部が形成されている、
ことを特徴とする上記(3)に記載のシールド構造。
(5) 前記シェル本体に対して折り曲げられた前記シェル加締め片は、前記貫通孔の中心に向かって延びている、
ことを特徴とする上記(1)から(4)のいずれか1項に記載のシールド構造。
(6) 前記シェル本体は、前記貫通孔、及び前記シェル本体の外縁が成す形状が円形であり、前記貫通孔の中心と、前記シェル本体の外縁の形状の中心とが一致する
ことを特徴とする上記(1)から(5)のいずれか1項に記載のシールド構造。
(7) 前記シェル本体は、前記貫通孔、及び前記シェル本体の外縁が成す形状が、互いに相似する矩形であり、前記貫通孔の中心と、前記シェル本体の外縁の形状の中心とが一致する
ことを特徴とする上記(1)から(5)のいずれか1項に記載のシールド構造。
上記(1)の構成のシールド構造によれば、シールドシェルにシールド部材を取り付けるにあたって、従来用いられていたシールドリングが不要になる。このため、シールドコネクタの部品点数を少なくすることができる。
上記(2)の構成のシールド構造によれば、シェル本体及びシェル加締め片は、シールド部材の先端部を周方向に沿って等間隔に把持することができる。
上記(3)の構成のシールド構造によれば、先端部がシェル本体と凸部とにより大きな圧力によって挟持される。
上記(4)の構成のシールド構造によれば、曲げ加工プレス時に凸部を形成することにより、シェル加締め片に凸部を簡易に形成することができる。
上記(5)の構成のシールド構造によれば、シールド部材の先端部のより広い範囲をシェル本体及びシェル加締め片によって把持することができる。
上記(6)の構成のシールド構造によれば、シェル本体の中央にシールド部材を取り付けることができる。
上記(7)の構成のシールド構造によれば、シェル本体の中央にシールド部材を取り付けることができる。
前述した目的を達成するために、本発明に係るシールドシェルは、下記(8)〜(9)を特徴としている。
(8) 貫通孔が穿設された平板状のシェル本体と、
前記シェル本体の外縁から延設された複数のシェル加締め片と
を備え、
前記シェル本体と、該シェル本体に対して折り曲げられた前記シェル加締め片とによって、前記貫通孔を囲むように配置されたシールド部材の長手方向の先端部を挟持可能である、
ことを特徴とするシールドシェル。
(9) 前記シェル本体を含む平面と、前記シェル加締め片が延設された向きとのなす角度は、鋭角である、
ことを特徴とする上記(8)に記載のシールドシェル。
上記(8)の構成のシールドシェルによれば、シールドシェルにシールド部材を取り付けるにあたって、従来用いられていたシールドリングが不要になる。このため、シールドコネクタの部品点数を少なくすることができる。
上記(9)の構成のシールドシェルによれば、貫通孔の形状に則した先端部の配置を、簡素な作業によって実現することができる。
前述した目的を達成するために、本発明に係る電線付きシールドコネクタの製造方法は、下記(10)を特徴としている。
(10) 金属製の平板をプレス成形することによって、貫通孔が穿設された平板状のシェル本体と、前記シェル本体の外縁から延設された複数のシェル加締め片とを有するシールドシェルを形成するプレス成形ステップと、
中空筒状に形成されたシールド部材の長手方向の先端部を、前記貫通孔を囲むように前記シェル本体に配置する配置ステップと、
前記シェル本体に対して前記シェル加締め片を折り曲げることによって、前記シェル本体と前記シェル加締め片とによって前記シールド部材の長手方向の先端部を挟持する折り曲げステップと、
を有することを特徴とする電線付きシールドコネクタの製造方法。
上記(10)の構成のシールドコネクタの製造方法によれば、シールドシェルが、打ち抜き加工プレス及び曲げ加工プレスのみによって成形される形状である。このため、シールドシェルを絞り加工プレスまたはダイキャストによって製造する従来の製造方法と比較して、製造方法を簡略化することができる。
本発明によれば、シールドコネクタの部品点数を少なくするとともに、より簡易な製造方法によって電線付きシールドコネクタを製造することができる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、本発明の第1実施形態の電線付きシールドコネクタ及び機器側ケースの分解斜視図である。 図2は、本発明の第1実施形態の電線付きシールドコネクタが機器側ケースに取り付けられた状態の斜視図である。 図3(A)から図3(C)は、本発明の第1実施形態のシールドシェルの形状を説明する図であり、図3(A)は正面図、図3(B)は図3(A)のA−A線の断面図、図3(C)は斜視図である。 図4(A)から図4(C)は、本発明の第1実施形態の編組の形状を説明する図であり、図4(A)は正面図、図4(B)は図4(A)のB−B線の断面図、図4(C)は斜視図である。 図5(A)から図5(D)は、本発明の第1実施形態のシールドシェルに編組を取り付ける作業を説明する図であって、図5(A)から図5(D)それぞれは、その作業の一工程を説明する断面図である。 図6(A)及び図6(B)は、本発明の第1実施形態の電線付きシールドコネクタの斜視図であって、図6(A)は電線付きシールドコネクタの前方側から見た斜視図、図6(B)は、電線付きシールドコネクタの後方側から見た斜視図である。 図7は、本発明の第1実施形態のシールドシェルにおける要部(シェル加締め片)を拡大した断面図である。 図8は、図6(B)のC部を拡大した図である。 図9は、本発明の第1実施形態の電線付きシールドコネクタが機器側ケースに取り付けられた状態の側面図である。 図10は、本発明の第2実施形態の電線付きシールドコネクタ及び機器側ケースの分解斜視図である。 図11は、本発明の第2実施形態の電線付きシールドコネクタが機器側ケースに取り付けられた状態の斜視図である。 図12(A)から図12(C)は、本発明の第2実施形態のシールドシェルの形状を説明する図であり、図12(A)は正面図、図12(B)は図12(A)のD−D線の断面図、図12(C)は斜視図である。 図13は、本発明の第2実施形態の編組の形状を説明する斜視図である。 図14(A)及び図14(B)は、本発明の第2実施形態のシールド構造を説明する図であって、図14(A)はシールド構造の前方側から見た斜視図、図14(B)は、シールド構造の後方側から見た斜視図である。 図15は、図14(B)のE部を拡大した図である。
本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。まず、本発明の第1実施形態について説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態の電線付きシールドコネクタ及び機器側ケースの分解斜視図である。図2は、本発明の第1実施形態の電線付きシールドコネクタが機器側ケースに取り付けられた状態の斜視図である。図3(A)から図3(C)は、本発明の第1実施形態のシールドシェルの形状を説明する図であり、図3(A)は正面図、図3(B)は図3(A)のA−A線の断面図、図3(C)は斜視図である。図4(A)から図4(C)は、本発明の第1実施形態の編組の形状を説明する図であり、図4(A)は正面図、図4(B)は図4(A)のB−B線の断面図、図4(C)は斜視図である。図5(A)から図5(D)は、本発明の第1実施形態のシールドシェルに編組を取り付ける作業を説明する図であって、図5(A)から図5(D)それぞれは、その作業の一工程を説明する断面図である。図6(A)及び図6(B)は、本発明の第1実施形態の電線付きシールドコネクタの斜視図であって、図6(A)は電線付きシールドコネクタの前方側から見た斜視図、図6(B)は、電線付きシールドコネクタの後方側から見た斜視図である。図7は、本発明の第1実施形態のシールドシェルにおける要部(シェル加締め片)を拡大した断面図である。図8は、図6(B)のC部を拡大した図である。図9は、本発明の第1実施形態の電線付きシールドコネクタが機器側ケースに取り付けられた状態の側面図である。
[第1実施形態の各部材の構成]
本発明の第1実施形態の電線付きシールドコネクタは、図1に示すように、シールドコネクタ100と、シールド電線120と、によって構成される。電気自動車やハイブリッド自動車にはインバータやモータなどの様々な電子機器が搭載されるが、シールドコネクタ100がその電子機器の筺体(以下、機器側ケースと称する)130に設けられた差し込み口131に差し込まれることによって、その電子機器とシールド電線120との接続が図られる。以下、シールドコネクタ100の構成について詳述する。
シールドコネクタ100は、図1、図2、図6(A)及び図6(B)に示すように、オスターミナル101、ハウジング102、リアホルダ103、シールドシェル104、及びボルト105によって構成される。
オスターミナル101は、金属製の部材であり、その一端が平板状に形成される。オスターミナル101の一端は、シールドコネクタ100が機器側ケース130に設けられた差し込み口131に差し込まれることによって、電子機器側のメスターミナル(図示せず。)に嵌め合わされる。他方、オスターミナル101の他端は、レーザ接合、超音波接合などの各種の工法により、シールド電線120の電線121に接合されている。これにより、電子機器と電線121がオスターミナル101を介して接続される。
ハウジング102は、樹脂材料を用いて成形された部材である。ハウジング102は、オスターミナル101を収容する端子収容室が形成され、該端子収容室にオスターミナル101が保持されるハウジング本体102aと、ハウジング本体102aの外周に設けられた2つのフランジ102bと、ハウジング本体102aに連設され、ハウジング本体102aの端子収容室に連通されるリアホルダ収容室が形成されたリアホルダ収容部102cとを含んで構成される。
ハウジング本体102aは、図1及び図6(A)に示すように、全体として円柱状に形成される。オスターミナル101を収容する端子収容室は、オスターミナル101が挿入される方向に沿ってハウジング本体102aを貫通するように形成されている。端子収容室は、オスターミナル101が挿入される方向に垂直な面における高さ方向及び幅方向の間隔が、オスターミナル101の長手方向に垂直な面における高さ方向及び幅方向の板厚と同程度である。これにより、端子収容室に収容されたオスターミナル101が、端子収容室に保持される。また、ハウジング本体102aは、その一部の外径が機器側ケース130に設けられた差し込み口131の内径よりもわずかに小さい。これにより、ハウジング本体102aを差し込み口131に差し込んだ際、ハウジング本体102aが差し込み口131に仮保持される。また、ハウジング本体102aは、別の一部の外径が差し込み口131の内径よりも大きい。これにより、ハウジング本体102aを差し込み口131に差し込んだ際、その別の一部が機器側ケース130に接触し、それ以上のハウジング本体102aの差し込みが規制される。尚、ハウジング本体102aの外周に環状の防水パッキンを設け、ハウジング本体102aを差し込み口131に差し込んだ際に、その防水パッキンがハウジング本体102a−差し込み口131間を伝わる水の浸入を防ぐ構成としてもよい。
2つのフランジ102bは、図1、図2、図6(A)及び図6(B)に示すように、ハウジング本体102aの外周から突出するように設けられる。これらのフランジ102bは、ハウジング本体102aの中心を挟んで向かい合う位置に配置される。特に、本第1実施形態では、これらのフランジ102bは、ハウジング本体102aに保持されるオスターミナル101の並び方向に沿って向かい合う位置に配置されている。また、これらのフランジ102bそれぞれには、該フランジ102bの板厚方向を貫通するボルト孔102eが形成されている。他方、機器側ケース130には、差し込み口131を挟んで2つのボルト穴132が設けられている。これら2つのボルト穴132の間の距離は、フランジ102bそれぞれに設けられた2つのボルト孔102eの間の距離と同程度である。ハウジング本体102aを差し込み口131に差し込んだ際には、ハウジング本体102aは、図2に示すように、機器側ケース130に設けられたボルト穴132と、フランジ102bに設けられたボルト孔102eとの位置が一致するように、位置合わせされる。
リアホルダ収容部102cは、オスターミナル101を保持した状態のリアホルダ103がリアホルダ収容室に差し込まれる。このとき、オスターミナル101は、リアホルダ収容部102cのリアホルダ収容室を貫通し、さらにハウジング本体102aの端子収容室を貫通した状態で、該ハウジング本体102aの端子収容室に保持される。リアホルダ収容部102cには、リアホルダ収容室に収容されたリアホルダ103と係合する係合機構102dが設けられている。これにより、リアホルダ収容部102cに対してリアホルダ103が収容された状態が維持される。
リアホルダ103は、樹脂材料を用いて成形された部材である。リアホルダ103は、一対の半割体を組み立てることにより形成され、該半割体の外周がゴム栓によって覆われている。リアホルダ103は、半割体に貫通孔が形成されており、オスターミナル101に接合された電線121は、その貫通孔に挿入されることによって、その貫通孔の内面に保持される。こうして、リアホルダ103に電線121が固定される。このようにして電線121が固定されたリアホルダ103は、図1に示すように、一方の側に延びるようにオスターミナル101を保持し、その反対の側に延びるように電線121を保持する。また、リアホルダ103には、該リアホルダ103がリアホルダ収容部102cに進入した際に該リアホルダ収容部102cと係合する係合機構103aが設けられている。この係合機構103aが、リアホルダ収容部102cに設けられた係合機構102dと係合することにより、リアホルダ収容部102cに対してリアホルダ103が収容された状態が維持される。
シールドシェル104は、金属製の部材であり、図1から図3(C)に示すように、全体として環状に形成され、中空筒状に形成されたシールド部材の長手方向の先端部が取り付けられる。シールドシェル104は、打ち抜き加工プレス及び曲げ加工プレスによって平板状の金属板材を加工することにより製造される。シールドシェル104は、円盤状のシェル本体104aと、シェル本体104aの外縁から延設された複数のシェル加締め片104bと、シェル本体104aの外縁から延設された2つのフランジ104cと、を含んで構成される。
シェル本体104aは、図3(A)から図3(C)に示すように、シェル本体104aの外縁が円形状に形成されている。また、シェル本体104aは、その内部には貫通孔104dが穿設されている。この貫通孔104dを画成するシェル本体104aの内縁もまた、円形状に形成されている。このように共に円形形状を成す、シェル本体104aの内縁(貫通孔104d)及びシェル本体104aの外縁は、それぞれの中心が一致するように形成されている。このため、シェル本体104aの内縁とシェル本体104aの外縁の径方向の幅は、フランジ104cが延設された箇所を除いて、一定の距離である。また、シェル本体104aの外縁の形状は、図2、図6(A)及び図6(B)に示すように、ハウジング本体102aの底面(リアホルダ収容部102cに連結された面)の外縁の形状と略一致する。尚、本第1実施形態では、シェル本体104aの内縁及びシェル本体104aの外縁が、真円形状である場合について説明するが、楕円形状であってもよい。
シェル加締め片104bは、図5(A)に示すように、シェル本体104aの外縁から該外縁の径方向外側に向かって延在するように打ち抜き加工プレスされた矩形片が、図4(A)から図4(C)、及び5(B)に示すように、シェル本体104aに対して曲げ加工プレスされたものである。シェル加締め片104bは、シールド部材の長手方向の先端部がシールドシェル104に取り付けられる前においては、図5(B)に示すように、シェル本体104aを含む平面とシェル加締め片104bが延設された向きとのなす角度θが鋭角(ただし、θは0<θ<90°)となるように折り曲げられている。他方、シェル加締め片104bは、シールド部材の長手方向の先端部がシールドシェル104に取り付けられた後においては、図2、図7(B)及び図8に示すように、シェル本体104aとシェル加締め片104bが略平行になる、言い換えれば上記の角度θが略0になるように折り曲げられる。
また、シェル加締め片104bは、本第1実施形態では、2つのフランジ104cを結ぶ線分の上下それぞれに、5個のシェル加締め片104bがシェル本体104aに設けられている。上下それぞれの5個のシェル加締め片104bは、シェル本体104aの外縁に沿って等間隔に設けられている。このため、シェル加締め片104bそれぞれは、図3(A)に示すように、シェル本体104aの外縁が成す円形の中心を挟んだ向かい側に(つまり該中心に対して点対称となる位置に)、別のシェル加締め片104bが存在することになる。
2つのフランジ104cは、図3(A)から図3(C)に示すように、シェル本体104aの外縁から該外縁の径方向外側に向かって延在するように打ち抜き加工プレスされて形成されたものである。これらのフランジ104cそれぞれには、該フランジ104cの板厚方向を貫通するボルト孔104gが形成されている。これらのフランジ104cそれぞれに設けられた2つのボルト孔104gの間の距離は、ハウジング102のフランジ102bそれぞれに設けられた2つのボルト孔102eの間の距離と同程度である。ハウジング102にシールドシェル104を取り付けた際には、シールドシェル104は、図2に示すように、ハウジング102のフランジ102bそれぞれに設けられた2つのボルト孔102eと、シールドシェル104のフランジ104cそれぞれに設けられた2つのボルト孔104gとの位置が一致するように、位置合わせされる。
2つのボルト105それぞれは、金属製の部材であり、機器側ケース130に設けられたボルト穴132に螺合する。機器側ケース130にシールドコネクタ100を取り付ける際には、図1に示すように、ボルト105は、シールドシェル104のフランジ104cに設けられたボルト孔104gを貫通し、ハウジング102のフランジ102bに設けられたボルト孔102eを貫通した状態で、機器側ケース130に設けられたボルト穴132に螺合する。こうして2つのボルト105を締結することにより、図2に示すように、シールドシェル104がハウジング102に対して固定され、そのハウジング102が機器側ケース130に固定される。
ところで、シールドシェル104は、電子機器のGNDに接地される必要がある。この接地を実現するにあたって、機器側ケース130全体を金属製で形成し、または機器側ケース130のボルト穴132を金属製にして、機器側ケース130またはボルト穴132を電子機器のGNDと電気的に接続しておく。こうしておけば、ボルト105をボルト穴132に螺合し締結することにより、ボルト105を介してシールドシェル104と機器側ケース130またはボルト穴132との導通が図られる。こうして、シールドシェル104と電子機器とのGNDを共通化することができる。
続いて、シールド電線120の構成について説明する。シールド電線120は、電線121と、編組122とを含んで構成される。
電線121は、芯線と、その芯線を覆う絶縁被覆とによって構成される。電線121は、芯線がオスターミナル101に接合された状態でリアホルダ103に組み付けられている。本第1実施形態では、シールド電線120は、図1及び図2に示すように、2本の電線が隣接するように配置された構成である。シールドコネクタ100が接続される電子機器が、インバータやモータなどの比較的大きな電流の供給を必要とする機器である場合、電線121の芯線及び絶縁被覆の形状はその電流値に応じて適宜、設計される。
編組122は、導電性を有する線材を編み込み、中空筒状に形成したものである。編組122は、シールド部材に相当する部材である。編組122としては、例えばナイロン等の伸縮性のある繊維にメッキ処理を施した線材を編み込んだものが挙げられる。編組122は、図1及び図2に示すように、2本の電線121を覆うように、該電線の外周に配置される。尚、本発明のシールド部材は、編組に限られるものではない。中空筒状に形成された導電性のある部材(例えば、金属箔等)を本発明のシールド部材として適用することができる。
[シールドシェルへの編組の取付手順、及びシールド構造]
次に、シールドシェル104に編組122を取り付ける手順、及びシールドシェル104に編組122が取り付けられた状態のシールド構造について説明する。まず、図5(A)から図5(C)を参照して、シールドシェル104に編組122を取り付ける手順を説明する。
まず、シールドシェル104に編組122を取り付けるに先だって、シールドシェル104及び編組122を用意しておく必要がある。シールドシェル104は、図5(A)に示すように、金属製の平板を打ち抜き加工プレスすることによって、シェル本体104a、シェル加締め片104b、フランジ104c及び貫通孔104dを有するシールドシェルが平板状に形成される。シールドシェル104は、打ち抜き加工プレスされた直後においては、シェル本体104aが含まれる平面上にシェル加締め片104bが延設されている。
打ち抜き加工プレスの後、曲げ加工プレスをすることによって、図5(B)に示すように、シェル加締め片104bをシェル本体104aに対して折り曲げる。このとき、シェル本体104aを含む平面とシェル加締め片104bが延設された向きとのなす角度θが鋭角(ただし、θは0<θ<90°)となるように折り曲げる。このようにして形成されたシールドシェル104を用いて、以降の工程を実施する。
他方、編組122に関しては、図4(A)から図4(C)に示すように、編組122の長手方向の一端に向かって末広がりとなるように、編組122の端部を加工しておく。具体的には、編組122は、2本の電線121を該電線121に最も近い位置で覆う小径部122c、小径部122cの端部から延びる、小径部122cから段階的に径が大きくなる拡径部122b、拡径部122bの端部から編組122の長手方向とは垂直な平面に延びる先端部122a、の順に径が大きくなっている。拡径部122bの先端部122a側の端部は、円形状に形成され、その径は貫通孔104dの径よりも大きいものとする。これにより、拡径部122bの先端部122a側の端部は、シールドシェル104に編組122が取り付けられた際、その内部に貫通孔104dを収容することができる。尚、本第1実施形態では、先端部122aが、拡径部122bの端部の周方向全周から該拡径部122bの径方向に展開されているが、拡径部122bの端部の周方向の一部分から展開される構成でもよい。より具体的には、先端部122aは、シールドシェル104のシェル加締め片104bに対応する箇所において、拡径部122bから延びるように設けられていればよい。
このようにして形成したシールドシェル104及び編組122を用いて、シールドシェル104に編組122を取り付ける。まず、図5(C)に示すように、シールドシェル104に向かって編組122を近づけ、角度θをなすシェル本体104aと全てのシェル加締め片104bとの間に、編組122の先端部122aを配置する。このように先端部122aを配置することによって、先端部122aが貫通孔104dを囲むようにシェル本体104aに配置される。
そして、図5(D)に示すように、シェル本体104aとシェル加締め片104bが略平行になるまでシェル本体104aに向かってシェル加締め片104bをさらに曲げ加工プレスする。このようにシェル本体104aに対して折り曲げられたシェル加締め片104bは、貫通孔104dの中心に向かって延びている。これにより、シェル本体104aとシェル加締め片104bとによって先端部122aを挟持する。こうして、シールドシェル104に編組122が取り付けられたシールド構造が出来上がる。
ここで、編組122の長手方向の先端部をシールドシェル104に取り付ける前に、図5(B)に示すようにシェル加締め片104bをシェル本体104aに対して角度θを成すように折り曲げておいたことにより、次の効果が得られる。先端部122aは、シールドシェル104に編組122を取り付ける際、シェル本体104aの表面に沿って該シェル本体104aの径方向外側に向かって進入していく。すると、先端部122aは、折り曲げられたシェル加締め片104bに当接し、さらなる進入が規制される。こうして、先端部122aがシェル加締め片104bによって位置決めされる。全てのシェル加締め片104bによって先端部122aが位置決めされることにより、先端部122aを貫通孔104dの形状に則した位置に配置することができる。この結果、貫通孔104dの形状に則した先端部122aの配置を、簡素な作業によって実現することができる。こうして、シールドシェル104に編組122を取り付る作業の効率化を図ることができる。この効果は、角度θが鋭角であれば得られるが、図5(D)に示す工程においてシェル本体104aに向かってシェル加締め片104bをさらに曲げ加工プレスすることを考慮すると、角度θを45°程度に設定して、シェル加締め片104bがシェル本体104aに対して確実に折り曲げられるようにすることが好ましい。
図5(D)に示す、シールドシェル104に編組122が取り付けられたシールド構造は、編組122がシールドシェル104を介して電子機器のGNDに接地される。こうして、本発明のシールド構造は、シールドシェル104と編組122とによりシールド機能が実現されている。
ところで、図5(D)では、シェル本体104aとシェル加締め片104bとによって先端部122aを挟持する構成について説明した。本第1実施形態では、シェル本体104aとシェル加締め片104bとによる先端部122aを把持する把持力を一層高めるために、シェル加締め片104bに図7に示す構造を採用している。シェル加締め片104bは、図7に示すように、シェル本体104aに対して折り曲げられた際に該シェル本体104aに対向する面に、凸部104eが設けられている。この凸部104eにより、シェル本体104aに略平行になるまでシェル加締め片104bを折り曲げた際、先端部122aがシェル本体104aと凸部104eとにより大きな圧力によって挟持される。このため、シェル本体104aとシェル加締め片104bとによって、先端部122aがより強固にシールドシェル104に固定される。よって、編組122がシールドシェル104から外れてしまうことを抑制することができる。また、編組122における繊維と繊維の隙間に凸部104eが進入すれば、編組122に対してシールドシェル104から抜け出る方向に外力が作用しても、凸部104eがそれらの繊維に引っ掛かることによって編組122がシールドシェル104から抜け出ることが抑制される。
上記の凸部104eは、例えば、図5(D)に示す曲げ加工プレス時に、シェル加締め片104bにおける凸部104eが設けられた面とは反対の面を局所的に押圧することによって形成される。この場合、シェル加締め片104bは、図7及び図8に示すように、凸部104eが設けられた面とは反対の面に、且つ凸部104eに対応する位置に、凹部104fが形成される。このように、曲げ加工プレス時に凸部104eを形成することにより、シェル加締め片104bに凸部104eを簡易に形成することができる。また、凸部104eが形成される反対の面を局所的に押圧して凸部104eを形成する手法であれば、シェル加締め片104bから突出する凸部104の突出高さを調整することが容易になる。尚、凸部104eを形成する方法は、上述した方法に限られない。図5(A)に示す打ち抜き加工プレス時に凸部104eを形成してもよいし、プレス加工する前の平板状の金属板材における所望の箇所に凸部104eを形成しておいてもよい。
図5(D)に示すようにシールドシェル104に編組122が取り付けられたシールド構造を、続いて、シールドコネクタ100のハウジング102に取り付ける。図6(A)及び図6(B)に示すように、本発明のシールド構造は、ハウジング102の2つのフランジ102bと、シールドシェル104の2つのフランジ104cを対向するようにして、ハウジング102に取り付けられる。こうして電線付き電線付きシールドコネクタが出来上がる。
この後、図2及び図9に示すように、電線付き電線付きシールドコネクタを機器側ケース130に取り付ける。このとき、電線付き電線付きシールドコネクタは、ハウジング本体102aが差し込み口131に差し込まれるとともに、機器側ケース130に設けられたボルト穴132と、フランジ102bに設けられたボルト孔102eとの位置が一致するように、位置合わせされる。そして、ボルト105を、シールドシェル104のフランジ104cに設けられたボルト孔104g、及びハウジング102のフランジ102bに設けられたボルト孔102eに貫通させた状態で、機器側ケース130に設けられたボルト穴132に螺合する。こうして2つのボルト105を締結することにより、シールドシェル104がハウジング102に対して固定され、そのハウジング102が機器側ケース130に固定される。
[第1実施形態の効果]
以上、本発明の第1実施形態によれば、シールドシェル104に編組122を取り付けるにあたって、従来用いられていたシールドリングが不要になる。このため、シールドコネクタ100の部品点数を少なくすることができる。このように部品点数が少なくなっても、シールドシェル104と編組122とにより構成されるシールド構造によりシールド機能が維持される。このように、シールド機能を維持しつつ部品点数が少なくなったシールドコネクタ100は、従来のシールドコネクタよりも、部品コストを低減することができる。この結果、シールドコネクタが部品として含まれるワイヤハーネスのコストを低減することができる。
また、シールドコネクタ100に採用されるシールドシェル104は、打ち抜き加工プレス及び曲げ加工プレスのみによって成形される形状である。このため、シールドシェルを絞り加工プレスまたはダイキャストによって製造する従来の製造方法と比較して、製造方法を簡略化することができる。このため、シールドシェル104を製造する製造コストを低減することができる。この結果、シールドコネクタが部品として含まれるワイヤハーネスのコストを低減することができる。
また、本発明の第1実施形態では、シェル加締め片104bが、シェル本体104aの外縁に沿って等間隔に設けられている。この構成により、シェル本体104a及びシェル加締め片104bは、編組122の先端部122aを周方向に沿って等間隔に把持することができる。このため、編組122に対してシールドシェル104から抜け出る方向に外力が作用しても、編組122の先端部122aにはその外力に抗する内力が周方向に沿って均一に作用する。これにより、編組122の先端部122aの一部に局所的に内力が作用して、編組122の一部が破損してしまうことを防止することができる。
また、本発明の第1実施形態では、シェル加締め片104bに凸部104eが設けられている。この構成により、先端部122aがシェル本体104aと凸部104eとにより大きな圧力によって挟持される。このため、シェル本体104aとシェル加締め片104bとによって、先端部122aがより強固にシールドシェル104に固定される。また、編組122における繊維と繊維の隙間に凸部104eが進入すれば、編組122に対してシールドシェル104から抜け出る方向に外力が作用しても、凸部104eがそれらの繊維に引っ掛かる。よって、編組122がシールドシェル104から外れてしまうことを抑制することができる。
また、本発明の第1実施形態では、凸部104eが設けられた面とは反対の面に、且つ凸部104eに対応する位置に、凹部104fが形成される。この構成により、曲げ加工プレス時に凸部104eを形成することにより、シェル加締め片104bに凸部104eを簡易に形成することができる。また、シェル加締め片104bから突出する凸部104の突出高さを調整することが容易になる。
また、本発明の第1実施形態では、シェル本体104aに対して折り曲げられたシェル加締め片104bは、貫通孔104dの中心に向かって延びている。この構成により、編組122の先端部122aのより広い範囲をシェル本体104a及びシェル加締め片104bによって把持することができる。このため、先端部122aをより強固にシールドシェル104に固定することができる。
また、本発明の第1実施形態では、シェル本体104aの内縁(貫通孔104d)及びシェル本体104aの外縁は、それぞれの中心が一致するように形成されている。この構成により、シェル本体104aの中央に編組122を取り付けることができる。これにより、シェル加締め片104bを同一の形状にすることができ、シールドシェル104の形状をより簡素なものにすることができる。尚、本発明は、シェル本体104aの中央から偏心した位置に編組122が取り付けられる形態も包含するものである。シェル本体104aの中央から偏心した位置に編組122が取り付けられる場合であっても、シェル加締め片104bの延設される長さを適宜設計することにより、シールドシェル104に編組122を取り付けることができる。
尚、本発明の第1実施形態では、本発明のシールド構造をシールドコネクタ100に適用した形態について説明したが、この形態に限られない。シールド電線120の先端部を電子機器に接続するにあたって、電線121が貫通孔104dを挿通した状態で、編組122が取り付けられたシールドシェル104を機器側ケース130に直接固定し、機器側ケース130とシールドシェル104との導通接続を図るようにしてもよい。
続いて、本発明の第2実施形態について説明する。
[第2実施形態]
図10は、本発明の第2実施形態の電線付きシールドコネクタ及び機器側ケースの分解斜視図である。図11は、本発明の第2実施形態の電線付きシールドコネクタが機器側ケースに取り付けられた状態の斜視図である。図12(A)から図12(C)は、本発明の第2実施形態のシールドシェルの形状を説明する図であり、図12(A)は正面図、図12(B)は図12(A)のD−D線の断面図、図12(C)は斜視図である。図13は、本発明の第2実施形態の編組の形状を説明する斜視図である。図14(A)及び図14(B)は、本発明の第2実施形態のシールド構造を説明する図であって、図14(A)はシールド構造の前方側から見た斜視図、図14(B)は、シールド構造の後方側から見た斜視図である。図15は、図14(B)のE部を拡大した図である。
[第2実施形態の各部材の構成]
本発明の第2実施形態の電線付きシールドコネクタは、図10に示すように、シールドコネクタ200と、シールド電線220と、によって構成される。シールドコネクタ200の機能は、第1実施形態で説明したシールドコネクタ100と同様である。以下、シールドコネクタ200の構成について詳述する。
シールドコネクタ200は、図10及び図11に示すように、オスターミナル201、ハウジング202、リアホルダ203、シールドシェル204、及びボルト205によって構成される。
オスターミナル201は、第1実施形態で説明したオスターミナル101と同様の部材である。電子機器と電線221がオスターミナル201を介して接続される。
ハウジング202は、第1実施形態で説明したハウジング102と形状は異なるが、同様の機能を有する部材である。ハウジング202は、樹脂材料を用いて成形された部材である。ハウジング202は、オスターミナル201を収容する端子収容室が形成され、該端子収容室にオスターミナル201が保持されるハウジング本体202aと、ハウジング本体202aの外周に設けられた4つのフランジ202bと、ハウジング本体202aに連設され、ハウジング本体202aの端子収容室に連通されるリアホルダ収容室が形成されたリアホルダ収容部202cとを含んで構成される。
ハウジング本体202aは、図10及び図11に示すように、全体として直方体状に形成される。オスターミナル201を収容する端子収容室は、オスターミナル201が挿入される方向に沿ってハウジング本体202aを貫通するように形成されている。端子収容室は、オスターミナル201が挿入される方向に垂直な面における高さ方向及び幅方向の間隔が、オスターミナル201の長手方向に垂直な面における高さ方向及び幅方向の板厚と同程度である。これにより、端子収容室に収容されたオスターミナル201が、端子収容室に保持される。また、ハウジング本体202aは、その一部の外径が機器側ケース130に設けられた差し込み口131の内径よりもわずかに小さい。これにより、ハウジング本体202aを差し込み口131に差し込んだ際、ハウジング本体202aが差し込み口131に仮保持される。また、ハウジング本体202aは、別の一部の外径が差し込み口131の内径よりも大きい。これにより、ハウジング本体202aを差し込み口131に差し込んだ際、その別の一部が機器側ケース130に接触し、それ以上のハウジング本体202aの差し込みが規制される。
4つのフランジ202bは、図10及び図11に示すように、ハウジング本体202aの外周から突出するように設けられる。これらのフランジ202bは、ハウジング本体202aの中心を挟んで向かい合う位置に配置される。特に、本第2実施形態では、これらのフランジ202bは、ハウジング本体202aに保持されるオスターミナル201の上下の位置に、並び方向に沿って2つずつ配置されている。また、これらのフランジ202bそれぞれには、該フランジ202bの板厚方向を貫通するボルト孔202eが形成されている。他方、機器側ケース130には、差し込み口131を挟んで4つのボルト穴132が設けられている。これら4つのボルト穴132は、フランジ202bそれぞれに設けられた4つのボルト孔202eに対応する位置に形成されている。ハウジング本体202aを差し込み口131に差し込んだ際には、ハウジング本体202aは、図2に示すように、機器側ケース130に設けられたボルト穴132と、フランジ202bに設けられたボルト孔202eとの位置が一致するように、位置合わせされる。
リアホルダ収容部202cは、オスターミナル201を保持した状態のリアホルダ203がリアホルダ収容室に差し込まれる。このとき、オスターミナル201は、リアホルダ収容部202cのリアホルダ収容室を貫通し、さらにハウジング本体202aの端子収容室を貫通した状態で、該ハウジング本体202aの端子収容室に保持される。リアホルダ収容部202cには、リアホルダ収容室に収容されたリアホルダ203と係合する係合機構202dが設けられている。これにより、リアホルダ収容部202cに対してリアホルダ203が収容された状態が維持される。
リアホルダ203は、第1実施形態で説明したリアホルダ103と形状は異なるが、同様の機能を有する部材である。樹脂材料を用いて成形された部材である。リアホルダ203は、オスターミナル201に接合された電線221は、その貫通孔に挿入されることによって、その貫通孔の内面に保持される。こうして、リアホルダ103に電線121が固定される。このようにして電線121が固定されたリアホルダ203は、図10に示すように、一方の側に延びるようにオスターミナル201を保持し、その反対の側に延びるように電線221を保持する。また、リアホルダ203には、該リアホルダ203がリアホルダ収容部202cに進入した際に該リアホルダ収容部202cと係合する係合機構203aが設けられている。この係合機構203aが、リアホルダ収容部202cに設けられた係合機構202dと係合することにより、リアホルダ収容部202cに対してリアホルダ203が収容された状態が維持される。
シールドシェル204は、金属製の部材であり、図10から図12(C)に示すように、全体として環状に形成され、中空筒状に形成された編組の長手方向の先端部が取り付けられる。シールドシェル204は、打ち抜き加工プレス及び曲げ加工プレスによって平板状の金属板材を加工することにより製造される。シールドシェル204は、矩形状のシェル本体204aと、シェル本体204aの外縁から延設された複数のシェル加締め片204bと、シェル本体204aの外縁から延設された4つのフランジ204cと、を含んで構成される。
シェル本体204aは、図12(A)から図12(C)に示すように、シェル本体204aの外縁が矩形状に形成されている。また、シェル本体204aは、その内部には貫通孔204dが穿設されている。この貫通孔204dを画成するシェル本体204aの内縁は、4隅を丸くした矩形状に形成されている。シェル本体204aの外縁の形状と、シェル本体204aの内縁の形状とは、互いに相似する形状である。このように共に矩形形状を成す、シェル本体204aの内縁(貫通孔204d)及びシェル本体204aの外縁は、それぞれの中心が一致するように形成されている。このため、シェル本体204aの内縁とシェル本体204aの外縁の上下方向または左右方向の幅は、フランジ204cが延設された箇所を除いて、一定の距離である。また、シェル本体204aの外縁の形状は、図11に示すように、ハウジング本体202aの底面(リアホルダ収容部202cに連結された面)の外縁の形状と略一致する。尚、本第2実施形態では、シェル本体204aの内縁及びシェル本体204aの外縁が、四角形状である場合について説明するが、四角形状に限らず、任意の多角形状を適用することができる。また、シェル本体204aの内縁は、4隅を丸くしたが、この形状は、リアホルダ収容部202cの形状に応じて適宜変更することができる。
シェル加締め片204bは、図12(A)から図12(C)に示すように、シェル本体204aの外縁から該外縁から外側に向かって延在するように打ち抜き加工プレスされた矩形片が、シェル本体204aに対して曲げ加工プレスされたものである。シェル加締め片204bは、編組222の長手方向の先端部がシールドシェル204に取り付けられる前においては、図12(B)に示すように、シェル本体204aを含む平面とシェル加締め片204bが延設された向きとのなす角度θが、第1実施形態のシェル加締め片104bと同様、鋭角(ただし、θは0<θ<90°)となるように折り曲げられている。他方、シェル加締め片204bは、編組222の長手方向の先端部がシールドシェル204に取り付けられた後においては、図10、図11及び図14(B)に示すように、シェル本体204aとシェル加締め片204bが略平行になる、言い換えれば上記の角度θが略0になるように折り曲げられる。
また、シェル加締め片204bは、本第2実施形態では、矩形形状のシェル本体204aの4つの辺それぞれに、シェル加締め片204bが設けられている。上下に向かい合うシェル加締め片204bは同形状であり、左右に向かい合うシェル加締め片204bもまた同形状である。このため、シェル加締め片204bそれぞれは、図12(A)から図12(C)に示すように、上下及び左右に対称となる位置に存在することになる。
4つのフランジ204cそれぞれは、図12(A)から図12(C)に示すように、シェル本体204aの外縁の隅から外側に向かって延在するように打ち抜き加工プレスされて形成されたものである。これらのフランジ204cそれぞれには、該フランジ204cの板厚方向を貫通するボルト孔204gが形成されている。これらのフランジ204cそれぞれに設けられたボルト孔204gは、ハウジング202のフランジ202bそれぞれに設けられたボルト孔202eと対応する位置に設けられている。ハウジング202にシールドシェル204を取り付けた際には、シールドシェル204は、図11に示すように、ハウジング202のフランジ202bそれぞれに設けられたボルト孔202eと、シールドシェル204のフランジ204cそれぞれに設けられたボルト孔204gとの位置が一致するように、位置合わせされる。
4つのボルト205それぞれは、第1実施形態で説明したボルト105と同様の部材である。4つのボルト205を締結することにより、図11に示すように、シールドシェル204がハウジング202に対して固定され、そのハウジング202が機器側ケース130に固定される。
続いて、シールド電線220の構成について説明する。シールド電線220は、電線221と、編組222とを含んで構成される。
電線221は、第1実施形態で説明した電線121と同様の部材である。
編組222は、第1実施形態で説明した編組122と同様の部材である。編組222は、図10及び図11に示すように、3本の電線121を覆うように、該電線の外周に配置される。
[シールドシェルへの編組の取付手順、及びシールド構造]
次に、シールドシェル204に編組222を取り付ける手順、及びシールドシェル204に編組222が取り付けられた状態のシールド構造について説明する。
まず、シールドシェル204に編組222を取り付けるに先だって、シールドシェル204及び編組222を用意しておく必要がある。シールドシェル204は、第1実施形態のシールドシェル104と同様、金属製の平板を打ち抜き加工プレスすることによって、シェル本体204a、シェル加締め片204b、フランジ204c及び貫通孔204dを有するシールドシェルが平板状に形成される。シールドシェル204は、打ち抜き加工プレスされた直後においては、シェル本体204aが含まれる平面上にシェル加締め片204bが延設されている。
打ち抜き加工プレスの後、曲げ加工プレスをすることによって、図12(B)に示すように、シェル加締め片204bをシェル本体204aに対して折り曲げる。このとき、シェル本体204aを含む平面とシェル加締め片204bが延設された向きとのなす角度θが鋭角(ただし、θは0<θ<90°)となるように折り曲げる。このようにして形成されたシールドシェル204を用いて、以降の工程を実施する。
他方、編組222に関しては、図13に示すように、編組222の長手方向の一端に向かって末広がりとなるように、編組222の端部を加工しておく。具体的には、編組222は、3本の電線221を該電線221に最も近い位置で覆う小径部222c、小径部222cの端部から延びる、小径部222cから段階的に径が大きくなる拡径部222b、拡径部222bの端部から編組222の長手方向とは垂直な平面に延びる先端部222a、の順に径が大きくなっている。拡径部222bの先端部222a側の端部は、4隅を丸くした矩形状に形成され、その大きさは貫通孔204dの径よりも大きいものとする。これにより、拡径部222bの先端部222a側の端部は、シールドシェル204に編組222が取り付けられた際、その内部に貫通孔204dを収容することができる。尚、本第2実施形態では、先端部222aが、拡径部222bの端部の周方向全周から該拡径部222bの径方向に展開されているが、拡径部222bの端部の周方向の一部分から展開される構成でもよい。より具体的には、先端部222aは、シールドシェル204のシェル加締め片204bに対応する箇所において、拡径部222bから延びるように設けられていればよい。
このようにして形成したシールドシェル204及び編組222を用いて、シールドシェル204に編組222を取り付ける。取り付ける手法は、第1実施形態において図5(C)及び図5(D)を参照して説明した手法と同様である。まず、シールドシェル204に向かって編組222を近づけ、角度θをなすシェル本体204aと全てのシェル加締め片204bとの間に、編組222の先端部222aを配置する。このように先端部222aを配置することによって、先端部222aが貫通孔204dを囲むようにシェル本体204aに配置される。
そして、シェル本体204aとシェル加締め片204bが略平行になるまでシェル本体204aに向かってシェル加締め片204bをさらに曲げ加工プレスする。このようにシェル本体204aに対して折り曲げられたシェル加締め片204bは、貫通孔204dの中心に向かって延びている。これにより、シェル本体204aとシェル加締め片204bとによって先端部222aを挟持する。こうして、シールドシェル204に編組222が取り付けられたシールド構造が出来上がる。
本第2実施形態でも、第1実施形態と同様、シェル加締め片204bには、シェル本体104aに対して折り曲げられた際に該シェル本体104aに対向する面に凸部(第1実施形態の凸部104eに相当する。)を設けてもよい。これにより、シェル本体204aとシェル加締め片204bとによる先端部222aを把持する把持力を一層高めることができる。また、編組222における繊維と繊維の隙間に凸部が進入すれば、編組222に対してシールドシェル204から抜け出る方向に外力が作用しても、凸部が編組222の繊維に引っ掛かることによって編組222がシールドシェル204から抜け出ることが抑制される。この際、上記の凸部は、例えば、曲げ加工プレス時に、シェル加締め片204bにおける凸部が設けられた面とは反対の面を局所的に押圧することによって形成される。この場合、シェル加締め片204bは、図14(B)及び図15に示すように、凸部が設けられた面とは反対の面に、且つ凸部に対応する位置に、凹部204fが形成される。このように、曲げ加工プレス時に凸部を形成することにより、シェル加締め片204bに凸部を簡易に形成することができる。また、凸部が形成される反対の面を局所的に押圧して凸部を形成する手法であれば、シェル加締め片204bから突出する凸部の突出高さを調整することが容易になる。
図14(A)及び図14(B)に示すようにシールドシェル204に編組222が取り付けられたシールド構造を、続いて、シールドコネクタ200のハウジング202に取り付ける。本発明のシールド構造は、ハウジング202の4つのフランジ202bと、シールドシェル204の4つのフランジ204cを対向するようにして、ハウジング202に取り付けられる。こうして電線付き電線付きシールドコネクタが出来上がる。
この後、図11に示すように、電線付き電線付きシールドコネクタを機器側ケース130に取り付ける。このとき、電線付き電線付きシールドコネクタは、ハウジング本体202aが差し込み口131に差し込まれるとともに、機器側ケース130に設けられたボルト穴132と、フランジ202bに設けられたボルト孔202eとの位置が一致するように、位置合わせされる。そして、ボルト205を、シールドシェル204のフランジ204cに設けられたボルト孔204g、及びハウジング202のフランジ202bに設けられたボルト孔202eに貫通させた状態で、機器側ケース130に設けられたボルト穴132に螺合する。こうして4つのボルト205を締結することにより、シールドシェル204がハウジング202に対して固定され、そのハウジング202が機器側ケース130に固定される。
[第2実施形態の効果]
以上、本発明の第2実施形態によれば、シールドシェル204に編組222を取り付けるにあたって、従来用いられていたシールドリングが不要になる。このため、シールドコネクタ200の部品点数を少なくすることができる。このように部品点数が少なくなっても、シールドシェル204と編組222とにより構成されるシールド構造によりシールド機能が維持される。このように、シールド機能を維持しつつ部品点数が少なくなったシールドコネクタ200は、従来のシールドコネクタよりも、部品コストを低減することができる。この結果、シールドコネクタが部品として含まれるワイヤハーネスのコストを低減することができる。
また、シールドコネクタ200に採用されるシールドシェル204は、打ち抜き加工プレス及び曲げ加工プレスのみによって成形される形状である。このため、シールドシェルを絞り加工プレスまたはダイキャストによって製造する従来の製造方法と比較して、製造方法を簡略化することができる。このため、シールドシェル204を製造する製造コストを低減することができる。この結果、シールドコネクタが部品として含まれるワイヤハーネスのコストを低減することができる。
また、本発明の第2実施形態では、シェル本体204aに対して折り曲げられたシェル加締め片204bは、貫通孔204dの中心に向かって延びている。この構成により、編組222の先端部222aのより広い範囲をシェル本体204a及びシェル加締め片204bによって把持することができる。このため、先端部222aをより強固にシールドシェル204に固定することができる。
また、本発明の第2実施形態では、シェル本体204aの内縁(貫通孔204d)及びシェル本体204aの外縁は、それぞれの中心が一致するように形成されている。この構成により、シェル本体204aの中央に編組222を取り付けることができる。これにより、シェル加締め片204bのシェル本体204aから延設される長さを均一にすることができ、シールドシェル204の形状をより簡素なものにすることができる。尚、本発明は、シェル本体204aの中央から偏心した位置に編組222が取り付けられる形態も包含するものである。シェル本体204aの中央から偏心した位置に編組222が取り付けられる場合であっても、シェル加締め片204bの延設される長さを適宜設計することにより、シールドシェル204に編組222を取り付けることができる。
尚、本発明の第2実施形態では、本発明のシールド構造をシールドコネクタ200に適用した形態について説明したが、この形態に限られない。シールド電線220の先端部を電子機器に接続するにあたって、電線221が貫通孔204dを挿通した状態で、編組222が取り付けられたシールドシェル240を機器側ケース230に直接固定し、機器側ケース130とシールドシェル240との導通接続を図るようにしてもよい。
ここで、上述した本発明に係るシールド構造、シールドシェル及び電線付きシールドコネクタの製造方法の実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]〜[10]に簡潔に纏めて列記する。
[1] 中空筒状に形成されたシールド部材(編組122、222)と、
前記シールド部材の長手方向の先端部が取り付けられるシールドシェル(104、204)と、
を備え、
前記シールドシェルは、貫通孔(104d、204d)が穿設された平板状のシェル本体(104a、204a)と、前記シェル本体の外縁から延設された複数のシェル加締め片(104b、204b)とを有し、
前記シェル本体には、前記シールド部材の長手方向の先端部(122a、222a)が前記貫通孔を囲むように配置され、
前記シェル本体と、該シェル本体に対して折り曲げられた前記シェル加締め片とによって前記シールド部材の長手方向の先端部が挟持される、
ことを特徴とするシールド構造。
[2] 前記シェル加締め片は、前記シェル本体の外縁に沿って等間隔に設けられている、
ことを特徴とする[1]に記載のシールド構造。
[3] 前記シェル加締め片は、前記シェル本体に対して折り曲げられた際に該シェル本体に対向する面に、凸部(104e)が設けられている、
ことを特徴とする[1]または[2]に記載のシールド構造。
[4] 前記シェル加締め片は、前記凸部が設けられた面とは反対の面における前記凸部に対応する位置に、凹部(104f)が形成されている、
ことを特徴とする[3]に記載のシールド構造。
[5] 前記シェル本体に対して折り曲げられた前記シェル加締め片は、前記貫通孔の中心に向かって延びている、
ことを特徴とする[1]から[4]のいずれか1項に記載のシールド構造。
[6] 前記シェル本体は、前記貫通孔、及び前記シェル本体の外縁が成す形状が円形であり、前記貫通孔の中心と、前記シェル本体の外縁の形状の中心とが一致する
ことを特徴とする[1]から[5]のいずれか1項に記載のシールド構造。
[7] 前記シェル本体は、前記貫通孔、及び前記シェル本体の外縁が成す形状が、互いに相似する矩形であり、前記貫通孔の中心と、前記シェル本体の外縁の形状の中心とが一致する
ことを特徴とする[1]から[5]のいずれか1項に記載のシールド構造。
[8] 貫通孔が穿設された平板状のシェル本体と、
前記シェル本体の外縁から延設された複数のシェル加締め片と
を備え、
前記シェル本体と、該シェル本体に対して折り曲げられた前記シェル加締め片とによって、前記貫通孔を囲むように配置されたシールド部材の長手方向の先端部を挟持可能である、
ことを特徴とするシールドシェル。
[9] 前記シェル本体を含む平面と、前記シェル加締め片が延設された向きとのなす角度は、鋭角である、
ことを特徴とする[8]に記載のシールドシェル。
[10] 金属製の平板をプレス成形することによって、貫通孔が穿設された平板状のシェル本体と、前記シェル本体の外縁から延設された複数のシェル加締め片とを有するシールドシェルを形成するプレス成形ステップと、
中空筒状に形成されたシールド部材の長手方向の先端部を、前記貫通孔を囲むように前記シェル本体に配置する配置ステップと、
前記シェル本体に対して前記シェル加締め片を折り曲げることによって、前記シェル本体と前記シェル加締め片とによって前記シールド部材の長手方向の先端部を挟持する折り曲げステップと、
を有することを特徴とする電線付きシールドコネクタの製造方法。
100 シールドコネクタ
101 オスターミナル
102 ハウジング
102a ハウジング本体
102b フランジ
102c リアホルダ収容部
102d 係合機構
103 リアホルダ
103a 係合機構
104 シールドシェル
104a シェル本体
104b 加締め片
104c フランジ
104d 貫通孔
104e 凸部
104f 凹部
105 ボルト
120 シールド電線
121 電線
122 編組
122a 先端部
122b 拡径部
122c 小径部
130 機器側ケース
131 差し込み口
132 ボルト穴
200 シールドコネクタ
201 オスターミナル
202 ハウジング
202a ハウジング本体
202b フランジ
202c リアホルダ収容部
202d 係合機構
203 リアホルダ
203a 係合機構
204 シールドシェル
204a シェル本体
204b 加締め片
204c フランジ
204d 貫通孔
204f 凹部
205 ボルト
220 シールド電線
221 電線
222 編組
222a 先端部
222b 拡径部
222c 小径部

Claims (6)

  1. 中空筒状に形成されたシールド部材と、
    前記シールド部材の長手方向の先端部が取り付けられるシールドシェルと、
    を備え、
    前記シールドシェルは、貫通孔が穿設された平板状のシェル本体と、前記シェル本体の外縁から延設された複数のシェル加締め片とを有し、
    前記シェル本体には、前記シールド部材の長手方向の先端部が前記貫通孔を囲むように配置され、
    前記シェル本体と、該シェル本体に対して折り曲げられた前記シェル加締め片とによって前記シールド部材の長手方向の先端部が挟持される、
    ことを特徴とするシールド構造。
  2. 前記シェル加締め片は、前記シェル本体の外縁に沿って等間隔に設けられている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のシールド構造。
  3. 前記シェル加締め片は、前記シェル本体に対して折り曲げられた際に該シェル本体に対向する面に、凸部が設けられている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のシールド構造。
  4. 前記シェル加締め片は、前記凸部が設けられた面とは反対の面における前記凸部に対応する位置に、凹部が形成されている、
    ことを特徴とする請求項3に記載のシールド構造。
  5. 貫通孔が穿設された平板状のシェル本体と、
    前記シェル本体の外縁から延設された複数のシェル加締め片と
    を備え、
    前記シェル本体と、該シェル本体に対して折り曲げられた前記シェル加締め片とによって、前記貫通孔を囲むように配置されたシールド部材の長手方向の先端部を挟持可能である、
    ことを特徴とするシールドシェル。
  6. 金属製の平板をプレス成形することによって、貫通孔が穿設された平板状のシェル本体と、前記シェル本体の外縁から延設された複数のシェル加締め片とを有するシールドシェルを形成するプレス成形ステップと、
    中空筒状に形成されたシールド部材の長手方向の先端部を、前記貫通孔を囲むように前記シェル本体に配置する配置ステップと、
    前記シェル本体に対して前記シェル加締め片を折り曲げることによって、前記シェル本体と前記シェル加締め片とによって前記シールド部材の長手方向の先端部を挟持する折り曲げステップと、
    を有することを特徴とする電線付きシールドコネクタの製造方法。
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