JP6166569B2 - リント除去式洗濯方法及びリント除去器付洗濯装置 - Google Patents
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Description
従って、これらのリントを洗濯中において洗浄液から除去することは、広く行われ、例として特開平6−134182号公報(特許文献1)に開示されているものがあり、この従来の洗濯装置が図9に図示される。この特許文献1の洗濯装置101においては、外槽106の底部から放出された洗浄水が排水管119を経て、ポンプ110により上昇され、揚水ホース111及び吐水口111aを経てリントフィルタ105に到着し、このリントフィルタによりリントが濾過除去された後に、洗濯槽107へ返還される。
又、前記洗濯方法の前記リント除去工程においては、導出された前記洗浄液を前記外部に設けられた洗浄液流下管で流下させ、流下する前記洗浄液を前記洗浄液導出孔よりも低い位置において前記開閉扉に貫通形成された洗浄液導入孔を介して前記開閉扉の外部から内部に導入し、前記リント除去工程において前記洗浄液導出孔よりも下流側にリント除去フィルタを配置して、流通する前記洗浄液に混入するリントを濾過除去するので、前記洗濯装置の作動により上昇された洗浄液を、自重のみにより前記リント除去フィルタまで流下させて、前記リント除去フィルタを通過させることにより、前記リントを濾過除去できる。従って、簡易な方法により、洗濯中において洗浄液から連続的にリントを除去することができる。
本形態における洗濯装置としては、内部の洗濯液を上昇させる手段を有することが好ましく、例えば横倒しの内胴部を有するドラム式洗濯装置が好ましい。リント除去フィルタとしては、リントを捕集するために、このリントよりも僅かに小さい網目又は孔部直径を有すれば良く、例えばガーゼ、リネン、プラスチック網や、金属網が使用できる。また、このリント除去フィルタには、前記洗浄液導入孔から前記リント除去フィルタへ連通する中空管である洗浄液流下管が装備されることが好ましく、この洗浄液流下管としては、プラスチック管、ゴム管や金属管を使用できる。
ドラム型洗濯装置においては、内胴部の中心軸が水平方向または略水平方向なので、内胴部の左右において、洗濯中に、洗浄液が上下する。従って、特許文献1におけるポンプなどの洗浄液上昇手段を使用する必要なく、洗浄液をリント除去フィルタへ移動させることができる。このドラム型洗濯装置においては、内胴部内の洗浄液が、洗浄液導出孔及び洗浄液導入孔と接触可能にする為に、内胴部の中心軸ができるだけ水平であることが好ましいが、この中心軸が少々傾いていても差し支えない。この傾きは30度以下であることが好ましく、更には20度以下であることが好ましい。
本形態によれば、回転洗浄により前記水面の水位を上昇ないし下降させるので、洗浄用の回転以外に洗浄液を移動させる手段を必要としない。従って、例えば特許文献1の様な揚水ポンプの必要がなく、洗濯装置の構造を単純化させることができる。また、本形態においては、前記水面の水位を部分的に上昇するだけでなく、同時に部分的に下降させる。従って、前記水位が上昇する箇所に洗浄液導出孔を配置するだけでなく、前記水位が下降する箇所に洗浄液導入孔を配置することにより、前記リント除去フィルタを通過する洗浄液の流量率が増え、リント除去の効率が向上する。
従って、既に存在する洗濯装置を改造したり、既に生産されている洗濯装置の設計を少し改めるだけで、前記開閉扉の外部において前記リント除去器を有するリント除去器付洗濯装置を得ることができる。
第1の形態と同様に、本形態における洗濯装置としては、内部の洗濯液を上昇させる手段を有することが好ましく、例えば横倒しの内胴部を有するドラム式洗濯装置が好ましい。リント除去フィルタとしては、リントを捕集するために、このリントよりも僅かに小さい網目又は孔部直径を有すれば良く、例えばガーゼ、リネン、プラスチック網や、金属網が使用できる。また、この洗浄液流下管としては、プラスチック管、ゴム管や金属管を使用できる。
ドラム型洗濯装置においては、内胴部の中心軸が水平方向または略水平方向なので、内胴部の左右において、洗濯中に、洗浄液が上下する。従って、特許文献1におけるポンプなどの洗浄液上昇手段を使用する必要なく、洗浄液をリント除去フィルタへ移動させることができる。このドラム型洗濯装置においては、内胴部内の洗浄液が、洗浄液導出孔及び洗浄液導入孔と接触可能にする為に、内胴部の中心軸ができるだけ水平であることが好ましいが、この中心軸が少々傾いていても差し支えない。この傾きは30度以下であることが好ましく、更には20度以下であることが好ましい。
又、本形態によれば、第3の形態と同様に、回転洗浄により前記水面の水位を上昇ないし下降させるので、洗浄用の回転以外に洗浄液を移動させる手段を必要としない。従って、例えば特許文献1の様な揚水ポンプの必要がなく、洗濯装置の構造を単純化させることができる。
図1は、本発明の実施形態に係るリント除去器付洗濯装置1の斜視図である。本発明におけるリント除去器付洗濯装置1の外部は、機具の収納体である筐体2であり、この筐体2の前部には、被洗濯物37を投入する為の筐体開口部7が設けられ、この筐体開口部7を封鎖する開閉扉4が開閉自在に設置されている。この開閉扉4の外部にはリント除去器8が装備されている。このリント除去器8は、開閉扉4を2ヶ所において貫通する中空管であり、リント除去フィルタ34を内蔵する。被洗濯物37の洗濯時において、洗浄液36を通過させて、リント除去フィルタを濾過させることにより、洗浄液36に混合するリントを除去する。詳細は、図2〜4の解説において説明する。尚、図1の開閉扉4の中央部はガラス窓6からなり、洗濯時において外部から被洗濯物37及び洗浄液36が確認できるが、開閉扉4が不透明であっても、洗濯には差し支えない。
内胴部18の開口部及び外胴部12の開口部は、筐体開口部7と配列し、開閉扉4が開状態にある場合において、これらの開口部が、被洗濯物37の内胴部18内への投入口となる。開閉扉4の閉状態において、開閉扉4の後部周辺が、外胴部12の開口部周辺に形成されたベローズ26に接触し、このベローズ26の弾力反動により、開閉扉4周辺が液密状態となる。
開閉扉4に設置されたリント除去器8は、開閉扉の閉状態において外胴部12及び内胴部18の内部に連通する。このリント除去器8は、開閉扉4を貫通する洗浄液導出孔28と、この洗浄液導出孔28と連通する中空管である洗浄液流下管29と、この洗浄液流下管29と連通し、開閉扉4を貫通し且つ圧洗浄液導出孔28よりも斜め下方に配置される洗浄液導入孔30からなる。尚、図1〜4においては、リント除去フィルタ34は洗浄液導入孔30に配置されているが、リント除去フィルタ34が洗浄液流下管29又は洗浄液導出孔28に配置されても良い。
図3の(3A)における粗目フィルタ33は、矢印aの方向に、洗浄液導出孔28へ挿入される。このフィルタは、被洗濯物37がリント除去器8の内部に入り込むのを防止し、従って被洗濯物37の破損及びリント除去器8の閉塞を防止する。このフィルタは、リントを除去する為のものではないので、フィルタの目付は粗くても良い。(3A)においては、粗目フィルタ33は、洗浄液導出孔28に装着されるが、被洗濯物37の洗浄液流下管29への侵入を防止する観点からして、この位置が最も好ましい。尚、この位置においては、粗目フィルタ33は、洗浄液36の液流により、装着方向へ押しつけられるので、この粗目フィルタ33の固定手段としては、嵌め込みなどの単純なもので良い。
図3の(3B)におけるリント除去フィルタ34は、矢印bの方向に、洗浄液導入孔30へ挿入される。このフィルタは、リントを除去する為のフィルタであり、粗目フィルタ33よりも下流側に配置される必要がある。また、粗目フィルタ33よりも目付が細かい。(3B)においては、リント除去フィルタ34が、洗浄液導入孔30に配置され、この位置は、リント除去フィルタ34の交換や掃除の為の脱着の為に、好ましい位置である。但し、リント除去機能の観点からは、リント除去フィルタ34の配置位置は、粗目フィルタ33よりも下流側であれば、リント除去器8のどこでも良い。
尚、この位置に配置されるリント除去フィルタ34については、洗浄液36の液流が、リント除去フィルタ34を内胴部18の方向へ押し込み、リント除去器8から脱落させる傾向があるので、この位置におけるリント除去フィルタ34は、比較的強固な固定手段が必要となる。本発明のリント除去フィルタ34及び粗目フィルタ33において使用できる固定手段の例としては、図5に記載されるものがあり、後程の図5の説明が参照となる。
回転軸22及び内胴部18の中心軸が水平又は略水平なので、内胴部18が回転する際に、(4B)に図示される通り、側方の洗浄液36及び洗濯物37が上昇し、反対の側方における洗濯液36及び洗濯物37が下降する。図4の(4B)においては、回転方向は反時計回り(矢印c)であるので、右側の洗浄液36及び洗濯物37が上昇し、左側の洗浄液36及び洗濯物37が下降する。従って、洗浄液導入孔30は、洗浄液導出孔28の左下に配置される。内胴部18の反時計回転により、図4の液面38が、内胴部18の右側において上昇し、また内胴部18の左側において下降する。
液面38が洗浄液導出孔28の位置まで上昇すると、洗浄液36が洗浄液導出孔28に入り込む。ここにおいて、被洗濯物37は、洗浄液導出孔28に配置された粗目フィルタ33によりせき止められ、リントを含んだ洗浄液36が、洗浄液流下管29に導入される。洗浄液36が、洗浄液流下管29を、矢印dの方向に、自重により流下し、洗浄液導入孔30から、自重により内胴部18へ再導入される。この洗浄液36の流下の勢いにより、洗浄液36が、リント除去装置8の内部(図4においては、洗浄液導入孔30)に配置されたリント除去フィルタ34を通過し、リントが濾過除去される。
尚、もし回転方向が時計回りであれば、液面38が、内胴部18の左側において上昇し、また内胴部18の右側において下降するので、洗浄液導入孔30は、洗浄液導出孔28の右下に配置される必要がある。
又、図4の(4A)においては、下降した水面38が洗浄液導入孔30の下方に位置されており、この様に水面38が部分的に下降して、洗浄液導入孔30の近辺において洗浄液36が存在しない空間が発生することにより、洗浄液36がリント除去器8内においてより効果的に流下する。しかし、内胴部18の回転速度が遅い場合は、この様な空間が洗浄液導入孔30付近に発生し難い。また、単にリント除去器8内において洗浄液36の下降を発生させる為には、この様な空間は必要無く、従って図5の(5A)におけるとおり、洗浄液導入孔30をより内胴部18の中央下方付近に配置させても良い。この様な洗浄液導入孔30の配置により、洗浄液流下管29をより短くし、リント除去器8の構造をより簡略化させることができる。
尚、図6の固定手段は、単なる一例であり、その他にも螺旋構造やレバー固定など、数々の固定手段が使用できる。
図7における逆流防止弁48は、2枚のゴム板を先端において重ね合わせたダックビル弁である。このようなダックビル弁は、構造が簡単であり、作動も確実なため、本発明における逆流防止に好適である。しかし、バタフライ型やボール型などの、他の形状の逆流防止弁も使用できる。
図8の(8A)、(8B)及び(8C)においては、左上と右上の両方に、洗浄液導出孔28が設けられている。これらにおいては、洗浄液導入孔30は、開閉扉4の中央下部に1つのみ設けられている。洗浄液流下管29の形状は、(8A)においては略Y字型であり、(8B)においては略T字型であり、(8C)においては略V字型である。
図8の(8D)においては、2個ずつ設けられた洗浄液導出孔28及び洗浄液導入孔30が設けられ、2個ずつ設けられた洗浄液流下管29により、2個ののリント除去器が略X字状に設けられている。1個の洗浄液流下管29は、左上の洗浄液導出孔28と右下の洗浄液導入孔30を連通させ、もう1個の洗浄液流下管29は、右上の洗浄液導出孔28と左下の洗浄液導入孔30を連通させる。
2 筐体
4 開閉扉
6 ガラス窓
7 筐体開口部
8 リント除去器
12 外胴部
16 支持バネ
18 内胴部
22 回転軸
24 モータ
26 ベローズ
28 洗浄液導出孔
29 洗浄液流下管
30 洗浄液導入孔
33 粗目フィルタ
34 リント除去フィルタ
36 洗浄液
37 被洗濯物
38 液面
40 筒状部
42 係合切欠
44 フランジ
46 係合突片
48 逆流防止弁
101 洗濯装置
102 外箱
103 蓋
104 操作部
105 リントフィルタ
106 外槽
107 洗濯槽
108 攪拌翼
109 防振装置
111 揚水ホース
111a 吐水口
112 排水ホース
113 排水バルブ
114 機構部
115 ベルト
116 モータ
117 吊り棒
118 排水口
119 排水管
125 フィルタボックス
Claims (6)
- 洗濯装置の内部で被洗濯物と洗浄液を投入して回転洗浄し、この回転洗浄中に前記洗濯装置の開閉扉近傍でリントを除去するリント除去工程を伴う洗濯方法であり、前記リント除去工程は、前記開閉扉に貫通形成される洗浄液導出孔を介して前記洗濯装置の内部から外部へ前記洗浄液を導出し、導出された前記洗浄液を前記外部に設けられた洗浄液流下管で流下させ、流下する前記洗浄液を前記洗浄液導出孔よりも低い位置において前記開閉扉に貫通形成された洗浄液導入孔を介して前記開閉扉の外部から内部に導入し、前記リント除去工程において前記洗浄液導出孔よりも下流側にリント除去フィルタを配置して流通する前記洗浄液に混入するリントを濾過除去することを特徴とするリント除去式洗濯方法。
- 前記洗濯装置では、内胴部の中に投入された被洗濯物と洗浄液を回転洗浄し、前記内胴部を包囲して固定状態に配置された外胴部で前記洗浄液が液密に保持され、前記内胴部に設けられた連通手段により前記内胴部から前記外胴部に前記洗浄液を流通させ、前記開閉扉により前記外胴部の開口部を液密に閉鎖又は開放する請求項1に記載のリント除去式洗濯方法。
- 前記洗浄液導出孔に粗目フィルタを配置して前記被洗濯物の導出を遮断すると共にリントが混入した前記洗浄液を導出させ、前記粗目フィルタよりも下流側で前記リント除去フィルタにより前記洗浄液に混入したリントを濾過除去する請求項1又は2に記載のリント除去式洗濯方法。
- 被洗濯物と洗浄液を投入して回転洗浄する洗濯装置と、この洗濯装置の開閉扉に配置されて前記洗浄液に混入されるリントを除去するリント除去器とを有し、前記リント除去器は、前記開閉扉の内部から外部へ前記洗浄液を導出するために前記開閉扉に貫通形成される洗浄液導出孔と、前記洗浄液導出孔から外部に導出された前記洗浄液を前記外部で流下させる洗浄液流下管と、前記洗浄液流下管から流下する前記洗浄液を前記洗浄液導出孔よりも低い位置において前記開閉扉の外部から内部に導入するために前記開閉扉に貫通形成される洗浄液導入孔を具備してなり、前記リント除去器の内部に前記洗浄液に混入されるリントを濾過除去するリント除去フィルタを配置することを特徴とするリント除去器付洗濯装置。
- 前記洗濯装置は、前記被洗濯物と前記洗浄液を投入して回転洗浄する内胴部と、前記内胴部を包囲して固定状態に配置され且つ前記洗浄液が液密に保持される外胴部と、前記内胴部から前記外胴部に前記洗浄液を流通させるために前記内胴部に設けられた連通手段と、前記外胴部の開口部を液密に閉鎖し又は開放する前記開閉扉を有する請求項4に記載のリント除去器付洗濯装置。
- 前記洗浄液導出孔に前記被洗濯物の導出を遮断し且つリントが混入した前記洗浄液を導出させる粗目フィルタを配置し、前記粗目フィルタよりも下流側に前記リント除去フィルタを配置する請求項4又は5に記載のリント除去器付洗濯装置。
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