JP6166226B2 - 渋滞予兆検知方法、プログラムおよび渋滞予兆検知装置 - Google Patents

渋滞予兆検知方法、プログラムおよび渋滞予兆検知装置 Download PDF

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本発明は、渋滞予兆検知方法、プログラムおよび渋滞予兆検知装置に関する。
従来、車両の加速度のパワースペクトルに単回帰分析を行なって単回帰直線を算出し、単回帰直線の傾き極大値に基づいて渋滞予測を行なう渋滞予測方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2012/081209号
ところで、上記従来技術に係る渋滞予測方法を実際に各種の走行環境で走行する車両に適用する際に、例えば、走行状態、道路状態、および道路種別などの各種の走行環境に起因して渋滞予測の精度が変化する場合がある。これに伴い、各種の走行環境において所望の予測精度を確保することが望まれている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、各種の走行環境における渋滞予測に所望の予測精度を確保することが可能な渋滞予兆検知方法、プログラムおよび渋滞予兆検知装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決して係る目的を達成するために、本発明は以下の態様を採用した。
(1)本発明の一態様に係る渋滞予兆検知方法は、3次元空間の直交座標系を成す第1から第3軸の各軸方向の加速度の情報を取得する加速度情報取得手段(例えば、実施形態での3次元加速度センサ14)を備える電子機器(例えば、実施形態での渋滞予兆検知装置10)が実行する渋滞予兆検知方法であって、前記電子機器が、前記加速度情報取得手段によって取得された前記加速度の情報を用いて前記3次元空間における加速度のベクターを算出し、2つの異なるタイミングの前記ベクターの差分のノルムを入力データとして算出する入力データ算出ステップ(例えば、実施形態でのステップS02)と、前記電子機器が、前記入力データの自己相関を算出し、前記自己相関にフーリエ変換を行なうことによってパワースペクトルを算出する周波数分析ステップ(例えば、実施形態でのステップS03)と、前記電子機器が、前記パワースペクトルを角度情報に変換する角度情報取得ステップ(例えば、実施形態でのステップS04)と、前記電子機器が、前記角度情報の時間に応じた変化を示す時間情報を取得する時間情報取得ステップ(例えば、実施形態でのステップS12)と、前記電子機器が、前記角度情報および前記時間情報の少なくとも何れか1つに応じて渋滞予兆を検知する渋滞予兆検知ステップ(例えば、実施形態でのステップS21〜ステップS29)と、前記電子機器が、前記渋滞予兆検知ステップによる前記角度情報および前記時間情報の各々を用いた前記渋滞予兆の検知条件を補正する補正ステップ(例えば、実施形態でのステップS06、ステップS14)と、を含み、前記電子機器が、前記渋滞予兆検知ステップにおいて、前記補正ステップによって補正された前記検知条件の少なくとも何れか1つに応じて前記渋滞予兆の検知を除外する。
(2)上記(1)に記載の渋滞予兆検知方法では、前記電子機器が、移動環境の情報を取得する移動環境情報取得ステップ(例えば、実施形態でのステップS07、ステップS15)を含み、前記電子機器が、前記補正ステップにおいて、前記移動環境に応じて前記検知条件の補正有無を選択してもよい。
(3)上記(2)に記載の渋滞予兆検知方法では、前記電子機器が、前記渋滞予兆検知ステップにおいて、前記移動環境に応じて前記角度情報および前記時間情報を用いて前記渋滞予兆の検知を除外してもよい。
(4)上記(2)または(3)に記載の渋滞予兆検知方法では、前記電子機器が、前記移動環境情報取得ステップにおいて、地図情報に基づいて前記移動環境の情報を取得してもよい。
(5)本発明の一態様に係る渋滞予兆検知方法は、サーバ装置(例えば、実施形態でのサーバ装置31)と、3次元空間の直交座標系を成す第1から第3軸の各軸方向の加速度の情報を取得する加速度情報取得手段(例えば、実施形態での3次元加速度センサ14)および現在位置の情報を取得する現在位置情報取得手段(例えば、実施形態での現在位置取得部13)を備える電子機器(例えば、実施形態での渋滞予兆検知装置10)と、を備える渋滞予兆検知システムが実行する渋滞予兆検知方法であって、前記電子機器が、前記加速度情報取得手段によって取得された前記加速度の情報を用いて前記3次元空間における加速度のベクターを算出し、2つの異なるタイミングの前記ベクターの差分のノルムを入力データとして算出する入力データ算出ステップ(例えば、実施形態でのステップS53)と、前記電子機器が、前記入力データの自己相関を算出し、前記自己相関にフーリエ変換を行なうことによってパワースペクトルを算出する周波数分析ステップ(例えば、実施形態でのステップS54)と、前記電子機器が、前記パワースペクトルを角度情報に変換する角度情報取得ステップ(例えば、実施形態でのステップS55)と、前記電子機器が、前記角度情報の時間に応じた変化を示す時間情報を取得する時間情報取得ステップ(例えば、実施形態でのステップS56)と、前記電子機器が、前記角度情報および前記時間情報と、前記現在位置情報取得手段によって取得された前記現在位置の情報とを、前記サーバ装置に送信する電子機器送信ステップ(例えば、実施形態でのステップS57)と、前記サーバ装置が、少なくとも1つ以上の前記電子機器から受信した前記現在位置の情報、並びに前記角度情報および前記時間情報の少なくとも何れか1つを用いて、適宜の位置範囲内における前記角度情報および前記時間情報の少なくとも何れか1つが所定条件である前記電子機器の数および割合によって、前記位置範囲内の渋滞予兆を検知する位置範囲渋滞予兆検知ステップと、前記サーバ装置が、前記位置範囲渋滞予兆検知ステップによる前記角度情報および前記時間情報の各々を用いた前記渋滞予兆の検知条件である前記所定条件を補正するサーバ補正ステップと、前記サーバ装置が、前記位置範囲内の渋滞予兆の情報を前記位置範囲内の前記電子機器に送信するサーバ送信ステップと、を含み、前記サーバ装置が、前記位置範囲渋滞予兆検知ステップにおいて、前記サーバ補正ステップによって補正された前記所定条件に応じて前記渋滞予兆の検知を除外する。
(6)本発明の一態様に係るプログラムは、3次元空間の直交座標系を成す第1から第3軸の各軸方向の加速度の情報を取得する加速度情報取得手段(例えば、実施形態での3次元加速度センサ14)を備える電子機器(例えば、実施形態での渋滞予兆検知装置10)を構成するコンピュータを、前記加速度情報取得手段によって取得された前記加速度の情報を用いて前記3次元空間における加速度のベクターを算出し、2つの異なるタイミングの前記ベクターの差分のノルムを入力データとして算出する入力データ算出手段(例えば、実施形態での入力データ算出部21)と、前記入力データ算出手段によって算出された前記入力データの自己相関を算出し、前記自己相関にフーリエ変換を行なうことによってパワースペクトルを算出する周波数分析手段(例えば、実施形態での周波数分析部22)と、前記周波数分析手段によって算出された前記パワースペクトルを角度情報に変換する角度情報取得手段(例えば、実施形態での単回帰直線算出部23)と、前記角度情報の時間に応じた変化を示す時間情報を取得する時間情報取得手段(例えば、実施形態での判定データ算出部24)と、前記角度情報および前記時間情報の少なくとも何れか1つに応じて渋滞予兆を検知する渋滞予兆検知手段(例えば、実施形態での渋滞予測部25)と、前記渋滞予兆検知手段による前記角度情報および前記時間情報の各々を用いた前記渋滞予兆の検知条件を補正する補正手段(例えば、実施形態での渋滞予測部25が兼ねる)と、として機能させ、前記渋滞予兆検知手段は、前記補正手段によって補正された前記検知条件の少なくとも何れか1つに応じて前記渋滞予兆の検知を除外する。
(7)上記(6)に記載のプログラムでは、前記コンピュータを、前記電子機器の移動環境の情報を取得する移動環境情報取得手段(例えば、実施形態での渋滞予測部25が兼ねる)と、して機能させ、前記補正手段は、前記移動環境に応じて前記検知条件の補正有無を選択してもよい。
(8)上記(7)に記載のプログラムでは、前記渋滞予兆検知手段は、前記移動環境に応じて前記角度情報および前記時間情報を用いて前記渋滞予兆の検知を除外してもよい。
(9)上記(7)または(8)に記載のプログラムでは、前記渋滞予兆検知手段は、前記移動環境情報取得手段は、地図情報に基づいて前記移動環境の情報を取得してもよい。
(10)本発明の一態様に係る渋滞予兆検知装置は、3次元空間の直交座標系を成す第1から第3軸の各軸方向の加速度の情報を取得する加速度情報取得手段(例えば、実施形態での3次元加速度センサ14)と、前記加速度情報取得手段によって取得された前記加速度の情報を用いて前記3次元空間における加速度のベクターを算出し、2つの異なるタイミングの前記ベクターの差分のノルムを入力データとして算出する入力データ算出手段(例えば、実施形態での入力データ算出部21)と、前記入力データ算出手段によって算出された前記入力データの自己相関を算出し、前記自己相関にフーリエ変換を行なうことによってパワースペクトルを算出する周波数分析手段(例えば、実施形態での周波数分析部22)と、前記周波数分析手段によって算出された前記パワースペクトルを角度情報に変換する角度情報取得手段(例えば、実施形態での単回帰直線算出部23)と、前記角度情報の時間に応じた変化を示す時間情報を取得する時間情報取得手段(例えば、実施形態での判定データ算出部24)と、前記角度情報および前記時間情報の少なくとも何れか1つに応じて渋滞予兆を検知する渋滞予兆検知手段(例えば、実施形態での渋滞予測部25)と、前記渋滞予兆検知手段による前記角度情報および前記時間情報の各々を用いた前記渋滞予兆の検知条件を補正する補正手段(例えば、実施形態での渋滞予測部25が兼ねる)と、を備え前記渋滞予兆検知手段は、前記補正手段によって補正された前記検知条件の少なくとも何れか1つに応じて前記渋滞予兆の検知を除外する。
(11)上記(10)に記載の渋滞予兆検知装置では、移動環境の情報を取得する移動環境情報取得手段(例えば、実施形態での渋滞予測部25が兼ねる)を備え、前記補正手段は、前記移動環境に応じて前記検知条件の補正有無を選択してもよい。
(12)上記(11)に記載の渋滞予兆検知装置では、前記渋滞予兆検知手段は、前記移動環境に応じて前記角度情報および前記時間情報を用いて前記渋滞予兆の検知を除外してもよい。
(13)上記(11)または(12)に記載の渋滞予兆検知装置では、前記移動環境情報取得手段は、地図情報に基づいて前記移動環境の情報を取得してもよい。
上記(1)に記載の態様に係る渋滞予兆検知方法によれば、電子機器が、角度情報および時間情報の各々で補正された検知条件の少なくとも何れか1つに応じて渋滞予兆の検知を除外するので、渋滞予兆の検知に対してノイズが大きい場合であっても、所望の検知精度を確保することができる。さらに、電子機器が、角度情報および時間情報の少なくとも何れか1つに応じて渋滞予兆を検知するので、角度情報もしくは時間情報のみを用いる場合、または角度情報および時間情報を用いる場合を、状況に応じて切り替えながら所望の検知精度を確保することができる。これらにより、単一の軸方向や平面内の軸方向のみの加速度の情報を用いる場合に比べて、渋滞予兆(つまり渋滞発生の可能性)に対してより鮮明な変化を示す3次元空間の加速度のベクターを用いる場合であっても、渋滞予兆検知のノイズに対する耐性を向上させ、検知精度を向上させることができる。
さらに、上記(2)の場合、電子機器が、移動環境に応じて検知条件の補正有無を選択するので、渋滞予兆検知のノイズの大きさが異なる環境の場合分けを予め設定しておくことにより、移動環境の変化に対応して所望の検知精度を確保することができる。
さらに、上記(3)の場合、電子機器が、角度情報および時間情報の両方を用いて渋滞予兆の検知を除外するので、渋滞予兆検知のノイズを最大限に排除することができる。
さらに、上記(4)の場合、電子機器が、予め記憶している地図情報または外部から取得する地図情報などに基づいて移動環境の情報を取得するので、検知条件の補正を適正に行なうことができる。
上記(5)に記載の態様に係る渋滞予兆検知方法によれば、適宜の位置範囲内において、各電子機器の角度情報および時間情報に加えて電子機器とともに移動する複数の移動体の移動状態も考慮しつつ、統括的に渋滞予兆を検知することができる。さらに、この位置範囲内の渋滞予兆の情報を各電子機器に提供することにより、電子機器とともに移動する複数の移動体で連動して効率的に渋滞を抑制または解消することができる。
さらに、サーバ装置が、角度情報および時間情報の各々で補正された検知条件に応じて渋滞予兆の検知を除外するので、渋滞予兆の検知に対してノイズが大きい場合であっても、所望の検知精度を確保することができる。さらに、サーバ装置が、角度情報および時間情報の少なくとも何れか1つに応じて渋滞予兆を検知するので、角度情報もしくは時間情報のみを用いる場合、または角度情報および時間情報を用いる場合を、状況に応じて切り替えながら所望の検知精度を確保することができる。これらにより、単一の軸方向や平面内の軸方向のみの加速度の情報を用いる場合に比べて、渋滞予兆(つまり渋滞発生の可能性)に対してより鮮明な変化を示す3次元空間の加速度のベクターを用いる場合であっても、渋滞予兆検知のノイズに対する耐性を向上させ、検知精度を向上させることができる。
上記(6)に記載の態様に係るプログラムによれば、角度情報および時間情報の各々で補正された検知条件の少なくとも何れか1つに応じて渋滞予兆の検知を除外する渋滞予兆検知手段を備えるので、渋滞予兆の検知に対してノイズが大きい場合であっても、所望の検知精度を確保することができる。さらに、角度情報および時間情報の少なくとも何れか1つに応じて渋滞予兆を検知する渋滞予兆検知手段を備えるので、角度情報もしくは時間情報のみを用いる場合、または角度情報および時間情報を用いる場合を、状況に応じて切り替えながら所望の検知精度を確保することができる。これらにより、単一の軸方向や平面内の軸方向のみの加速度の情報を用いる場合に比べて、渋滞予兆(つまり渋滞発生の可能性)に対してより鮮明な変化を示す3次元空間の加速度のベクターを用いる場合であっても、渋滞予兆検知のノイズに対する耐性を向上させ、検知精度を向上させることができる。
さらに、上記(7)の場合、移動環境に応じて検知条件の補正有無を選択する補正手段を備えるので、渋滞予兆検知のノイズの大きさが異なる環境の場合分けを予め設定しておくことにより、移動環境の変化に対応して所望の検知精度を確保することができる。
さらに、上記(8)の場合、角度情報および時間情報の両方を用いて渋滞予兆の検知を除外する渋滞予兆検知手段を備えるので、渋滞予兆検知のノイズを最大限に排除することができる。
さらに、上記(9)の場合、予め記憶している地図情報または外部から取得する地図情報などに基づいて移動環境の情報を取得する移動環境情報取得手段を備えるので、検知条件の補正を適正に行なうことができる。
上記(10)に記載の態様に係る渋滞予兆検知装置によれば、角度情報および時間情報の各々で補正された検知条件の少なくとも何れか1つに応じて渋滞予兆の検知を除外する渋滞予兆検知手段を備えるので、渋滞予兆の検知に対してノイズが大きい場合であっても、所望の検知精度を確保することができる。さらに、角度情報および時間情報の少なくとも何れか1つに応じて渋滞予兆を検知する渋滞予兆検知手段を備えるので、角度情報もしくは時間情報のみを用いる場合、または角度情報および時間情報を用いる場合を、状況に応じて切り替えながら所望の検知精度を確保することができる。これらにより、単一の軸方向や平面内の軸方向のみの加速度の情報を用いる場合に比べて、渋滞予兆(つまり渋滞発生の可能性)に対してより鮮明な変化を示す3次元空間の加速度のベクターを用いる場合であっても、渋滞予兆検知のノイズに対する耐性を向上させ、検知精度を向上させることができる。
さらに、上記(11)の場合、移動環境に応じて検知条件の補正有無を選択する補正手段を備えるので、渋滞予兆検知のノイズの大きさが異なる環境の場合分けを予め設定しておくことにより、移動環境の変化に対応して所望の検知精度を確保することができる。
さらに、上記(12)の場合、角度情報および時間情報の両方を用いて渋滞予兆の検知を除外する渋滞予兆検知手段を備えるので、渋滞予兆検知のノイズを最大限に排除することができる。
さらに、上記(13)の場合、予め記憶している地図情報または外部から取得する地図情報などに基づいて移動環境の情報を取得する移動環境情報取得手段を備えるので、検知条件の補正を適正に行なうことができる。
本発明の実施形態に係る渋滞予兆検知方法を実現する渋滞予兆検知装置の構成図である。 本発明の実施形態に係る加速度のベクターの差分の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る加速度スペクトルの一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る加速度およびスペクトル角度の時間に応じた変動および平均的挙動の例を示す図である。 本発明の実施形態に係る渋滞予兆検知方法を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の変形例に係る渋滞予兆検知方法を実現する渋滞予兆検知システムの構成図である。 本発明の実施形態の変形例に係る渋滞予兆検知方法を示すフローチャートである。 図7に示すネットワーク動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の渋滞予兆検知方法、プログラムおよび渋滞予兆検知装置の一実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
本実施形態による渋滞予兆検知装置10は、例えば、車両などの移動体の乗員が携帯する携帯端末、または車両などの移動体に着脱可能に搭載された情報機器、または予め車両などの移動体に搭載されたナビゲーション装置などの電子機器、などである。
渋滞予兆検知装置10は、例えば、基地局などを備える無線通信ネットワークシステムを介した無線通信などによって、外部装置に対して双方向通信可能とされている。
なお、無線通信ネットワークシステムは、例えば、無線通信用の基地局と、基地局と外部装置とを有線接続するインターネットなどの公衆通信網と、を備えている。この無線通信ネットワークシステムでは、外部装置から有線通信によって発信された情報は基地局によって受信され、この基地局から無線通信によって渋滞予兆検知装置10へ転送される。また、渋滞予兆検知装置10から無線通信によって発信された情報は基地局によって受信され、この基地局から有線通信によって外部装置へ転送される。
渋滞予兆検知装置10は、機器通信装置11と、測位信号受信器12と、現在位置取得部13と、3次元加速度センサ14と、入力デバイス15と、表示装置16と、機器制御部17と、地図データ記憶部18と、を備えている。
機器通信装置11は、例えばクライアントサーバー型などの各種の無線通信ネットワークシステムを介して外部装置と通信可能であって、各種信号を送受信する。なお、渋滞予兆検知装置10と外部装置との間の通信は、上記の通信形態に限定されず、例えば通信衛星を経由する通信などの他の通信が採用されてもよい。
測位信号受信器12は、例えば人工衛星を利用して渋滞予兆検知装置10の位置を測定するための測位システム(例えば、Global Positioning System:GPSまたはGlobal Navigation Satellite System:GNSSなど)で用いられている測位信号を受信する。
現在位置取得部13は、測位信号受信器12によって受信された測位信号を用いて渋滞予兆検知装置10の現在位置を検出する。
3次元加速度センサ14は、いわゆる検出軸数が3軸の3軸加速度センサなどであって、所定のサンプリング周期において、渋滞予兆検知装置10に発生する加速度を3次元空間の直交座標系を成すX軸、Y軸、およびZ軸の各軸方向の加速度として検出する。
入力デバイス15は、例えば、スイッチ、タッチパネル、キーボードおよび音声入力装置などを備え、操作者による各種の入力操作に応じた信号を出力する。
表示装置16は、例えば、液晶表示装置などの各種のディスプレイであり、機器制御部17から出力される各種の情報を表示する。
機器制御部17は、渋滞予兆検知装置10の各種動作を制御する。
機器制御部17は、入力データ算出部21と、周波数分析部22と、単回帰直線算出部23と、判定データ算出部24と、渋滞予測部25と、を備えている。
入力データ算出部21は、3次元加速度センサ14によって検出されたX軸、Y軸、およびZ軸の各軸方向の加速度を用いて3次元空間における加速度のベクター(加速度ベクター)Aを算出する。そして、サンプリング周期ΔTなどの時間間隔をおいた2つの異なるタイミングの加速度ベクターAの差分(加速度ベクター差分)ΔAのノルムuを、周波数分析部22に入力する入力データとして算出する。
図2に示すように、入力データ算出部21は、例えば、適宜の時刻tの加速度ベクターA(t)=(ax,ay,az)と、この時刻tよりもサンプリング周期ΔTだけ以前の時刻t−ΔTの加速度ベクターA(t−ΔT)=(axt−ΔT,ayt−ΔT,azt−ΔT)とによって、加速度ベクター差分ΔA=A(t)−A(t−ΔT)を算出する。そして、下記数式(1)に示すように、加速度ベクター差分ΔAのノルムuを算出する。
なお、3次元加速度センサ14によって検出されたX軸、Y軸、およびZ軸の各軸方向の加速度の情報を格納可能なバッファ(図示略)のバッファサイズ、つまり加速度の情報のサンプル数は、例えば表示装置16に表示される適宜の設定画面などにおいて操作者によって適宜に設定可能とされている。
Figure 0006166226
周波数分析部22は、入力データ算出部21によって算出された入力データに対して周波数分析を行ない、周波数に対応するパワースペクトル(加速度スペクトル)を算出する。
例えば、周波数分析部22は、周波数分析に対する入力データの入出力点数および自己相関の遅れ数を用いて、入力データの自己相関を算出する。そして、自己相関に高速フーリエ変換を行なうことによって加速度スペクトルを算出する。なお、周波数分析に対する入力データの入出力点数および自己相関の遅れ数と、自己相関の入力値から平均値を引くか否かの選択とは、例えば表示装置16に表示される適宜の設定画面などにおいて操作者によって設定可能とされている。
例えば、周波数分析部22は、サンプリング周期ΔTにて入力データ算出部21によって算出される入力データの入出力点数において自己相関の算出および高速フーリエ変換を行なうことによって、所定期間の加速度スペクトルを算出する。
単回帰直線算出部23は、周波数分析部22によって算出された加速度スペクトルの所定周波数範囲での単回帰直線を算出し、この単回帰直線の傾きを角度(スペクトル角度)の情報に変換する。
例えば、カオス理論では渋滞の予測に対して高周波数よりも低周波数のパワースペクトルの影響が大きい。このため、図3に示すように、単回帰直線算出部23は、所定周波数fb以下の低周波領域(例えば、下限周波数fa以上かつ所定周波数fb以下の周波数領域)の加速度スペクトルに対して最小二乗法などによって単回帰直線Lを算出する。そして、算出した単回帰直線Lの傾き(つまり、周波数の軸方向を傾きがゼロであるとして、この軸方向に対する傾き)を角度(スペクトル角度)θの情報に変換する。
例えば、このスペクトル角度θがマイナス方向(加速度スペクトルの減少方向)に増大するほど(つまり、マイナスの符号で絶対値が増大するほど)、加速および減速の動的時間応答の遅れが増大傾向に変化し、速度のばらつきが増大する。これによって、車両のエネルギー効率(燃費または電費など)を優先させる運転領域を限定することが困難となり、渋滞が発生し易くなるとともにエネルギー効率が低下する。
例えば、スペクトル角度θの絶対値が小さい場合は、渋滞予兆検知装置10とともに移動する車両が先行車両から受ける衝撃波(振動、ゆらぎ)が小さい場合に相当し、先行車両に対する反応遅れが小さく、交通流に影響が弱い同調走行がし易い、すなわち渋滞に至る可能性が小さい場合に相当する。
逆に、スペクトル角度θの絶対値が大きい場合は、渋滞予兆検知装置10とともに移動する車両が先行車両から受ける衝撃波(振動、ゆらぎ)が大きい場合に相当し、先行車両に対する反応遅れが大きく、同調走行が難しくなって交通流に影響を与え易い、すなわち渋滞に至る可能性が大きい場合に相当する。なお、ここで言う衝撃波(振動、ゆらぎ)とは、車両が加速および減速の動作を繰り返すことにより、この動作(前後の動き)を後方の車両に一種の振動として伝播させることを意味する。
判定データ算出部24は、単回帰直線算出部23によって算出された角度の情報を用いて、時間に応じた角度の変化を示す情報(例えば、角度の値が維持される持続時間の情報、角度の絶対値がゼロに収束するのに要する収束時間の情報など)を、渋滞予測部25に入力する判定データとして算出する。
判定データ算出部24は、例えば下記数式(2)に示すように、判定区間N(Nは自然数)および角度閾値θと、判定区間Nで単回帰直線算出部23によって算出された角度θ(jはN以下の自然数)とによって、判定データSを算出する。なお、判定区間Nおよび角度閾値θは、例えば表示装置16に表示される適宜の設定画面などにおいて操作者によって設定可能とされている。そして、判定区間Nは、例えば操作者によって適宜に設定可能な期間に対応する角度の情報の点数、つまり、この期間に単回帰直線算出部23によって算出された角度の情報の点数である。
例えば、判定データ算出部24は、サンプリング周期ΔTにて単回帰直線算出部23によって算出される角度θ(1≦j≦N)に基づき、所定期間に相当する判定区間Nの判定データSを算出する。なお、角度閾値θは、操作者によって任意の値を設定可能であり、例えば、一般的に(1/f)ゆらぎ特性として知られている「−45度」、または「−45度」以外の他の値などである。
Figure 0006166226
上記数式(2)の判定データSは、判定区間Nに対応する所定期間での加速および減速の総パワーと、所定の角度閾値θに対応する所定閾値との比較を示している。例えば、この総パワーが所定閾値を超えた場合には、渋滞が発生し易くなるとともに車両のエネルギー効率(燃費または電費など)が低下する。
例えば図4に示す時刻taから時刻tbの期間における加速度およびスペクトル角度の変動および平均的挙動のように、車両の停止状態から適度な加速によって定速走行に移行する場合などにおいては、加速度の変動が小さい。そして、一時的にスペクトル角度の絶対値が増大したとしても、直ぐにゼロに向かい収束するので、加速および減速の総パワーは小さな値となる。
また、例えば図4に示す時刻taから時刻tbの期間における加速度およびスペクトル角度の変動および平均的挙動のように、車両の定速走行もしくはエンジンブレーキなどによって緩やかに減速する場合などにおいては、加速度の変動が小さい。そして、スペクトル角度の絶対値は小さな値を維持するので、加速および減速の総パワーは小さな値となる。この場合、たとえ振動などによって一時的にスペクトル角度の絶対値が増大したとしても、直ぐにゼロに向かい収束するので、加速および減速の総パワーは小さな値となる。また、例えば3次元加速度センサ14の検出誤差などに起因して一時的にスペクトル角度の絶対値が増大したとしても、直ぐにゼロに向かい収束するので、加速および減速の総パワーは小さな値となる。
一方、例えば図4に示す時刻tbから時刻tcの期間における加速度およびスペクトル角度の変動および平均的挙動のように、車両の急減速、または加速後に直ぐに減速する場合などにおいては、加速度の変動が大きい。そして、スペクトル角度の絶対値は大きな値となり、ゼロに向かい収束するのに要する時間が長くなるので、加速および減速の総パワーは大きな値となる。
渋滞予測部25は、単回帰直線算出部23によって算出されるスペクトル角度θおよび判定データ算出部24によって算出される判定データSの少なくとも何れか1つに応じて、将来的に渋滞(交通渋滞)が発生する可能性または既に渋滞が発生している可能性を示す渋滞予兆を検知する。この渋滞予兆の大小を示す渋滞予兆度は、渋滞予兆検知装置10とともに移動する車両の進行方向前方において渋滞となる可能性が高い場合に大きくなり、可能性が低い場合に小さくなる。
渋滞予測部25は、例えば、スペクトル角度θが所定の角度閾値θを超えるか否かを判定するとともに、判定データSが所定の判定閾値(つまり、加速度変化の強さの閾値)を超えるか否かを判定する。そして、スペクトル角度θが角度閾値θを超えるとともに判定データSが判定閾値を超える場合には、車両のエネルギー効率(燃費または電費など)低下する傾向、渋滞が発生し易い状況であると判定する。なお、判定データSに対する所定の判定閾値は、例えば表示装置16に表示される適宜の設定画面などにおいて操作者によって設定可能とされている。
例えば、渋滞予測部25は、判定データSが判定閾値を超える大きさ(x)と、渋滞予兆度(y)との関係を示す関数(例えば、y=αx+βなど)を予め求めておき、判定データ算出部24によって算出された判定データSと判定閾値との組み合わせに対する渋滞予兆度(y)を算出することができる。
また、渋滞予測部25は、判定データSおよび判定閾値と、対応する渋滞予兆度の値との対応関係を予め作成してテーブルとして記憶しておき、判定データSおよび判定閾値に対する渋滞予兆度をそのテーブルを参照して求めることもできる。
渋滞予測部25は、操作者の指示と渋滞予兆検知装置10の移動環境とのうちの少なくとも何れか1つに応じて、角度閾値θおよび判定閾値の少なくとも何れか1つを補正することによって、スペクトル角度θまたは判定データSを用いた渋滞予兆の検知条件を補正する。渋滞予測部25は、渋滞予兆検知装置10の移動環境を、例えば渋滞予兆検知装置10とともに移動する車両の走行環境としている。渋滞予測部25は、車両の走行環境を、車両が走行する道路の道路種別(例えば、有料道路、高速道路、一般道路、幹線道路、細街路、および内陸道路など)、並びに道路状態(例えば、舗装有無、路面の凹凸の有無、および車両の走行状態など)などとしている。渋滞予測部25は、例えば、地図データ記憶部18に記憶されている地図データ、または機器通信装置11を介した無線通信によって外部から取得する地図データを用いて、道路種別および道路状態などの走行環境の情報を取得する。なお、渋滞予測部25は、道路状態としての車両の走行状態を、例えば、道路状態に起因して複数の車両が特定の走行状態に成り易い(もしくは成り難い)状態としている。渋滞予測部25は、このような道路状態を、例えば、複数の車両が整然と走行し難い状態となる道路状態や、複数の車両が長い周期の同期性を保持することが難しい状態となる道路状態などとしている。
地図データ記憶部18は、地図データを記憶する。
地図データは、例えば、渋滞予兆検知装置10の現在位置の情報に基づくマップマッチングの処理に必要とされる道路上の位置座標を示す道路座標データと、誘導経路の算出に必要とされる道路地図データと、を備えている。道路地図データは、例えば、ノード、リンク、リンクコスト、道路形状、舗装の有無、路面の凹凸の有無、および車両の走行状態などの道路状態、並びに道路種別などを備えている。ノードは、交差点および分岐点などの道路上の所定の地点の緯度および経度からなる座標点である。リンクは、各ノード間を結ぶ線であり、地点間を接続する道路区間である。リンクコストは、リンクに対応する道路区間の距離または道路区間の移動に要する時間を示す情報である。
渋滞予測部25は、操作者の指示に応じて、角度閾値θおよび判定閾値の各々を、渋滞予兆の検知条件が厳しくなるように、渋滞予兆の検知に対するノイズを排除し易くなるように補正する。また、渋滞予測部25は、渋滞予兆の検知に対するノイズが増大する移動環境に対して、角度閾値θおよび判定閾値の各々を、渋滞予兆の検知条件が厳しくなるように、渋滞予兆の検知に対するノイズを排除し易くなるように補正する。渋滞予測部25は、例えば、車両が走行する道路の道路種別が、順次、有料道路、一般道路、内陸道路へと変化することに伴い、渋滞予兆の検知条件が厳しくなるように、角度閾値θおよび判定閾値の各々が増大傾向に変化するように補正する。渋滞予測部25は、例えば、車両が走行する道路の凹凸状態が増大することに伴い、渋滞予兆の検知条件が厳しくなるように、角度閾値θおよび判定閾値の各々が増大傾向に変化するように補正する。
渋滞予測部25は、スペクトル角度θおよび判定データSの少なくとも何れか1つを用いて渋滞予兆を検知する際の検知モードを、操作者の指示と渋滞予兆検知装置10の移動環境とのうちの少なくとも何れか1つに応じて設定する。渋滞予測部25は、角度閾値θの補正を伴い、スペクトル角度θのみによって渋滞予兆を検知する場合を第1検知モードとする。渋滞予測部25は、判定閾値の補正を伴い、判定データSのみによって渋滞予兆を検知する場合を第2検知モードとする。渋滞予測部25は、角度閾値θおよび判定閾値の補正を伴い、スペクトル角度θおよび判定データSによって渋滞予兆を検知する場合を第3検知モードとする。渋滞予測部25は、角度閾値θおよび判定閾値の補正を行なわずに、スペクトル角度θおよび判定データSによって渋滞予兆を検知する場合を第4検知モード(通常モード)とする。渋滞予測部25は、例えば、車両が走行する道路の道路種別が、順次、有料道路、一般道路、内陸道路へと変化することに伴い、検知モードを、順次、第1検知モード、第2検知モード、第3検知モードへと変化させる。つまり、渋滞予測部25は、渋滞予兆の検知条件が厳しくなるように、角度閾値θおよび判定閾値の各々が増大傾向に変化するように補正することに伴い、検知モードを、順次、第1検知モード、第2検知モード、第3検知モードへと変化させる。
渋滞予測部25は、角度閾値θおよび判定閾値の各々に対する補正の有無、および検知モードを、表示装置16に表示してもよい。
本実施形態による渋滞予兆検知方法を実現する渋滞予兆検知装置10は上記構成を備えており、次に、渋滞予兆検知装置10の動作、つまり渋滞予兆検知方法について説明する。
先ず、図5に示すステップS01において、機器制御部17は、3次元加速度センサ14によってX軸、Y軸、およびZ軸の各軸方向の加速度が検出されたか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合、機器制御部17は、ステップS01の判定処理を繰り返し実行する。
一方、この判定結果が「YES」の場合、機器制御部17は、処理をステップS02に進める。
次に、ステップS02において、入力データ算出部21は、3次元加速度センサ14によって検出されたX軸、Y軸、およびZ軸の各軸方向の加速度を用いて3次元空間における加速度ベクターAを算出する。そして、サンプリング周期ΔTの時間間隔をおいた2つの異なるタイミングの加速度ベクターAの差分(加速度ベクター差分)ΔAのノルムuを入力データとして算出する。
次に、ステップS03において、周波数分析部22は、操作者によって適宜に設定可能な入出力点数において、操作者によって適宜に設定可能な遅れ数を用いて入力データの自己相関を算出する。そして、自己相関に高速フーリエ変換を行なうことによってパワースペクトル(加速度スペクトル)を算出する。
次に、ステップS04において、単回帰直線算出部23は、加速度スペクトルの所定周波数範囲での単回帰直線を算出し、この単回帰直線の傾きを角度(スペクトル角度)θの情報に変換する。
次に、ステップS05において、渋滞予測部25は、スペクトル角度θに対する角度閾値θの補正が操作者によって指示されているか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合、渋滞予測部25は、処理をステップS06に進める。
一方、この判定結果が「NO」の場合、渋滞予測部25は、処理をステップS07に進める。
そして、ステップS06において、渋滞予測部25は、スペクトル角度θに対する角度閾値θの補正を行なう。
そして、ステップS07において、渋滞予測部25は、スペクトル角度θに対する角度閾値θの補正が渋滞予兆検知装置10の移動環境、例えば渋滞予兆検知装置10とともに移動する車両の走行環境に応じて指示されているか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合、渋滞予測部25は、処理を上述したステップS06に進める。
一方、この判定結果が「NO」の場合、渋滞予測部25は、処理をステップS08に進める。
そして、ステップS08において、渋滞予測部25は、スペクトル角度θに対する角度閾値θの補正を不要とする。
次に、ステップS09において、渋滞予測部25は、スペクトル角度θが角度閾値θを超えたか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合、渋滞予測部25は、処理をステップS10に進める。
一方、この判定結果が「NO」の場合、渋滞予測部25は、処理をステップS11に進める。
そして、ステップS10において、渋滞予測部25は、角度警報フラグのフラグ値に警報の実行許可を示す「1」を設定する。
また、ステップS11において、渋滞予測部25は、角度警報フラグのフラグ値に警報の実行不許可を示す「0」を設定する。
そして、ステップS12において、渋滞予測部25は、スペクトル角度θの情報を用いて、時間に応じたスペクトル角度θの変化を示す情報として、上記数式(2)に示す判定データSを算出する。
次に、ステップS13において、渋滞予測部25は、判定データSに対する判定閾値の補正が操作者によって指示されているか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合、渋滞予測部25は、処理をステップS14に進める。
一方、この判定結果が「NO」の場合、渋滞予測部25は、処理をステップS15に進める。
そして、ステップS14において、渋滞予測部25は、判定データSに対する判定閾値の補正を行なう。
そして、ステップS15において、渋滞予測部25は、判定データSに対する判定閾値の補正が渋滞予兆検知装置10の移動環境、例えば渋滞予兆検知装置10とともに移動する車両の走行環境に応じて指示されているか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合、渋滞予測部25は、処理を上述したステップS14に進める。
一方、この判定結果が「NO」の場合、渋滞予測部25は、処理をステップS16に進める。
そして、ステップS16において、渋滞予測部25は、判定データSに対する判定閾値の補正を不要とする。
次に、ステップS17において、渋滞予測部25は、判定データSが判定閾値(つまり、加速度変化の強さの閾値)を超えたか否かを判定することなどによって、スペクトル角度θがゼロに向かい収束するのが遅いか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合、渋滞予測部25は、処理をステップS19に進める。
一方、この判定結果が「YES」の場合、渋滞予測部25は、処理をステップS18に進める。
そして、ステップS18において、渋滞予測部25は、時間警報フラグのフラグ値に警報の実行許可を示す「1」を設定する。
また、ステップS19において、渋滞予測部25は、時間警報フラグのフラグ値に警報の実行不許可を示す「0」を設定する。
次に、ステップS20において、渋滞予測部25は、操作者の指示と渋滞予兆検知装置10の移動環境とのうちの少なくとも何れか1つに応じて、検知モードを設定する。
次に、ステップS21において、渋滞予測部25は、検知モードを第1検知モードとしたか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合、渋滞予測部25は、処理をステップS25に進める。
一方、この判定結果が「YES」の場合、渋滞予測部25は、処理をステップS22に進める。
そして、ステップS22において、渋滞予測部25は、角度警報フラグのフラグ値に警報の実行許可を示す「1」が設定されているか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合、渋滞予測部25は、処理をステップS24に進める。
一方、この判定結果が「YES」の場合、渋滞予測部25は、処理をステップS23に進める。
そして、ステップS23において、渋滞予測部25は、表示装置16に所定の警報画面を表示し、スピーカー(図示略)から所定の警報音を出力する。そして、渋滞予測部25は、一連の処理を終了させる。
また、ステップS24において、渋滞予測部25は、表示装置16に所定の通常画面を表示する。そして、渋滞予測部25は、一連の処理を終了させる。
また、ステップS25において、渋滞予測部25は、検知モードを第2検知モードとしたか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合、渋滞予測部25は、処理をステップS27に進める。
一方、この判定結果が「YES」の場合、渋滞予測部25は、処理をステップS26に進める。
そして、ステップS26において、渋滞予測部25は、時間警報フラグのフラグ値に警報の実行許可を示す「1」が設定されているか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合、渋滞予測部25は、処理を上述したステップS24に進める。
一方、この判定結果が「YES」の場合、渋滞予測部25は、処理を上述したステップS23に進める。
また、ステップS27において、渋滞予測部25は、検知モードを第3検知モードとしたか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合、渋滞予測部25は、処理をステップS29に進める。
一方、この判定結果が「YES」の場合、渋滞予測部25は、処理をステップS28に進める。
そして、ステップS28において、渋滞予測部25は、角度警報フラグのフラグ値に警報の実行許可を示す「1」が設定され、かつ時間警報フラグのフラグ値に警報の実行許可を示す「1」が設定されているか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合、渋滞予測部25は、処理を上述したステップS24に進める。
一方、この判定結果が「YES」の場合、渋滞予測部25は、処理を上述したステップS23に進める。
また、ステップS29において、渋滞予測部25は、検知モードを第4検知モードとする。そして、渋滞予測部25は、処理を上述したステップS28に進める。
なお、表示装置16に所定の警報画面を表示する場合と、スピーカー(図示略)から所定の警報音を出力する場合とに対して、例えばms単位などのごく短い時間間隔で警報画面の表示や警報音が出力されることを防ぐために、適宜の抑止時間が設けられていてもよい。なお、適宜の抑止時間は、例えば表示装置16に表示される適宜の設定画面などにおいて操作者によって適宜に設定可能とされている。この抑止時間によって、連続した警報画面の表示や警報音の出力が禁止可能である。
上述したように、本実施形態の渋滞予兆検知装置10および渋滞予兆検知方法によれば、スペクトル角度θおよび判定データSの各々で補正された検知条件の少なくとも何れか1つに応じて渋滞予兆の検知を除外するので、渋滞予兆の検知に対してノイズが大きい場合であっても、所望の検知精度を確保することができる。さらに、スペクトル角度θおよび判定データSの少なくとも何れか1つに応じて渋滞予兆を検知するので、スペクトル角度θもしくは判定データSのみを用いる場合、またはスペクトル角度θおよび判定データSを用いる場合を、状況に応じて切り替えながら所望の検知精度を確保することができる。これらにより、単一の軸方向(例えば、車両などの移動体の進行方向の前後方向)や平面内の軸方向のみの加速度の情報を用いる場合に比べて、渋滞予兆に対してより鮮明な変化を示す3次元空間の加速度ベクターAを用いる場合であっても、渋滞予兆検知のノイズに対する耐性を向上させ、検知精度を向上させることができる。
さらに、渋滞予兆の検知に対するノイズが増大する移動環境に対して、角度閾値θおよび判定閾値の各々を、渋滞予兆の検知条件が厳しくなるように、渋滞予兆の検知に対するノイズを排除し易くなるように補正するので、移動環境の変化に対応して所望の検知精度を確保することができる。
さらに、渋滞予兆の検知に対するノイズが増大する移動環境に対して、検知モードを、渋滞予兆の検知条件が厳しくなるように、順次、第1検知モード、第2検知モード、第3検知モードへと変化させるので、渋滞予兆検知のノイズを適正に排除して所望の検知精度を確保することができる。
さらに、予め記憶している地図データまたは外部から取得する地図データなどに基づいて移動環境の情報を取得するので、検知条件の補正を適正に行なうことができる。
なお、上述した実施形態においては、例えば図6に示す変形例のように、少なくとも一つ以上の渋滞予兆検知装置10と、渋滞予兆検知装置10と通信可能なサーバ装置31とによって、渋滞予兆検知システム30が構成されてもよい。
この変形例のサーバ装置31は、サーバ通信装置32と、サーバ制御部33と、地図データ記憶部34と、範囲渋滞予測部35と、を備えている。
サーバ通信装置32は、例えば、無線通信ネットワークシステムを介した無線通信や路側通信機を介した路車間通信などによって、渋滞予兆検知装置10の機器通信装置11と双方向に通信可能であって、各種の情報を送受信する。
サーバ制御部33は、サーバ通信装置32によって渋滞予兆検知装置10から受信した各種の情報を範囲渋滞予測部35に出力する。
なお、この変形例において渋滞予兆検知装置10は、3次元加速度センサ14によって検出されたX軸、Y軸、およびZ軸の各軸方向の加速度に基づいた情報として、例えば、単回帰直線算出部23によって算出されたスペクトル角度θ、および判定データ算出部24によって算出された判定データSと、渋滞予測部25によって算出された渋滞予兆度の情報と、現在位置取得部13によって取得された現在位置の情報とを、サーバ装置31に送信可能である。
地図データ記憶部34は、地図データを記憶する。
地図データは、例えば、渋滞予兆検知装置10の現在位置の情報に基づくマップマッチングの処理に必要とされる道路上の位置座標を示す道路座標データと、誘導経路の算出に必要とされる道路地図データと、を備えている。道路地図データは、例えば、ノード、リンク、リンクコスト、道路形状、舗装の有無、路面の凹凸の有無、および車両の走行状態などの道路状態、並びに道路種別などを備えている。ノードは、交差点および分岐点などの道路上の所定の地点の緯度および経度からなる座標点である。リンクは、各ノード間を結ぶ線であり、地点間を接続する道路区間である。リンクコストは、リンクに対応する道路区間の距離または道路区間の移動に要する時間を示す情報である。
範囲渋滞予測部35は、少なくとも一つ以上の渋滞予兆検知装置10から受信した現在位置の情報に基づく適宜の位置範囲内に対して、例えば、渋滞予兆検知装置10から受信したスペクトル角度θ、判定データS、または渋滞予兆度などが、所定の閾値以上である渋滞予兆検知装置10の数および割合によって、この位置範囲内の渋滞予兆を検知する。そして、この位置範囲内の渋滞予兆の情報を、サーバ通信装置32を介して、この位置範囲内の渋滞予兆検知装置10に送信する。
範囲渋滞予測部35は、各渋滞予兆検知装置10毎に、操作者の指示と渋滞予兆検知装置10の移動環境とのうちの少なくとも何れか1つに応じて、角度閾値θおよび判定閾値の少なくとも何れか1つを補正することによって、スペクトル角度θまたは判定データSを用いた渋滞予兆の検知条件を補正する。範囲渋滞予測部35は、各渋滞予兆検知装置10の移動環境を、例えば各渋滞予兆検知装置10とともに移動する車両の走行環境としている。範囲渋滞予測部35は、車両の走行環境を、車両が走行する道路の道路種別(例えば、有料道路、高速道路、一般道路、幹線道路、細街路、および内陸道路など)、並びに道路状態(例えば、舗装有無、路面の凹凸の有無、および車両の走行状態など)などとしている。範囲渋滞予測部35は、例えば、地図データ記憶部34に記憶されている地図データ、またはサーバ通信装置32を介した通信によって外部から取得する地図データを用いて、道路種別および道路状態などの走行環境の情報を取得する。なお、範囲渋滞予測部35は、道路状態としての車両の走行状態を、例えば、道路状態に起因して複数の車両が特定の走行状態に成り易い(もしくは成り難い)状態としている。範囲渋滞予測部35は、このような道路状態を、例えば、複数の車両が整然と走行し難い状態となる道路状態や、複数の車両が長い周期の同期性を保持することが難しい状態となる道路状態などとしている。
範囲渋滞予測部35は、各渋滞予兆検知装置10毎に、操作者の指示に応じて、角度閾値θおよび判定閾値の各々を、渋滞予兆の検知条件が厳しくなるように、渋滞予兆の検知に対するノイズを排除し易くなるように補正する。また、範囲渋滞予測部35は、各渋滞予兆検知装置10毎に、渋滞予兆の検知に対するノイズが増大する移動環境に対して、角度閾値θおよび判定閾値の各々を、渋滞予兆の検知条件が厳しくなるように、渋滞予兆の検知に対するノイズを排除し易くなるように補正する。範囲渋滞予測部35は、例えば、車両が走行する道路の道路種別が、順次、有料道路、一般道路、内陸道路へと変化することに伴い、渋滞予兆の検知条件が厳しくなるように、角度閾値θおよび判定閾値の各々が増大傾向に変化するように補正する。範囲渋滞予測部35は、例えば、車両が走行する道路の凹凸状態が増大することに伴い、渋滞予兆の検知条件が厳しくなるように、角度閾値θおよび判定閾値の各々が増大傾向に変化するように補正する。
範囲渋滞予測部35は、各渋滞予兆検知装置10毎に、スペクトル角度θおよび判定データSの少なくとも何れか1つを用いて渋滞予兆を検知する際の検知モードを、操作者の指示と各渋滞予兆検知装置10の移動環境とのうちの少なくとも何れか1つに応じて設定する。範囲渋滞予測部35は、角度閾値θの補正を伴い、スペクトル角度θのみによって渋滞予兆を検知する場合を第1検知モードとする。範囲渋滞予測部35は、判定閾値の補正を伴い、判定データSのみによって渋滞予兆を検知する場合を第2検知モードとする。範囲渋滞予測部35は、角度閾値θおよび判定閾値の補正を伴い、スペクトル角度θおよび判定データSによって渋滞予兆を検知する場合を第3検知モードとする。範囲渋滞予測部35は、角度閾値θおよび判定閾値の補正を行なわずに、スペクトル角度θおよび判定データSによって渋滞予兆を検知する場合を第4検知モード(通常モード)とする。範囲渋滞予測部35は、例えば、車両が走行する道路の道路種別が、順次、有料道路、一般道路、内陸道路へと変化することに伴い、検知モードを、順次、第1検知モード、第2検知モード、第3検知モードへと変化させる。つまり、範囲渋滞予測部35は、渋滞予兆の検知条件が厳しくなるように、角度閾値θおよび判定閾値の各々が増大傾向に変化するように補正することに伴い、検知モードを、順次、第1検知モード、第2検知モード、第3検知モードへと変化させる。
範囲渋滞予測部35は、各渋滞予兆検知装置10における角度閾値θおよび判定閾値の各々に対する補正の有無、および検知モードを、各渋滞予兆検知装置10の表示装置16に表示してもよい。
この変形例による渋滞予兆検知方法を実現する渋滞予兆検知システム30は上記構成を備えており、次に、渋滞予兆検知システム30の動作、特に渋滞予兆検知装置10の動作について説明する。
先ず、図7に示すステップS41において、サーバ制御部33は、渋滞予兆検知装置10が、無線通信ネットワークシステムなどの通信ネットワークに接続され、この通信ネットワークを介して、通信不良など無しに、サーバ装置31に適正に接続可能であるか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合、サーバ制御部33は、ステップS41の処理を繰り返し実行する。
一方、この判定結果が「YES」の場合、サーバ制御部33は、処理をステップS42に進める。
そして、ステップS42において、サーバ制御部33は、操作者による指示などによってサーバ装置31などの外部の装置とは独立したスタンドアローン動作の実行指示が発生していないか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合、つまりスタンドアローン動作の実行指示が無い場合、サーバ制御部33は、処理をステップS43に進める。このステップS43において、サーバ制御部33は、後述するネットワーク動作を実行し、処理を終了させる。
一方、この判定結果が「NO」の場合、サーバ制御部33は、処理をステップS44に進める。このステップS44において、サーバ制御部33は、スタンドアローン動作として、上述した実施形態でのステップS01からステップS29の処理を実行する。
以下に、上述したステップS43でのネットワーク動作について説明する。
先ず、図8に示すステップS51において、機器制御部17は、所定の通信インジケータ表示を、表示装置16に表示する。機器制御部17は、通信インジケータ表示を、渋滞予兆検知装置10が、無線通信ネットワークシステムなどの通信ネットワークに接続され、この通信ネットワークを介して、通信不良など無しに、サーバ装置31に適正に接続可能であることを示す表示とする。
次に、ステップS52において、機器制御部17は、3次元加速度センサ14によってX軸、Y軸、およびZ軸の各軸方向の加速度が検出され、かつ現在位置取得部13によって現在位置の情報が取得されたか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合、機器制御部17は、ステップS52の判定処理を繰り返し実行する。
一方、この判定結果が「YES」の場合、機器制御部17は、処理をステップS53に進める。
次に、ステップS53において、入力データ算出部21は、3次元加速度センサ14によって検出されたX軸、Y軸、およびZ軸の各軸方向の加速度を用いて3次元空間における加速度ベクターAを算出する。そして、サンプリング周期ΔTの時間間隔をおいた2つの異なるタイミングの加速度ベクターAの差分(加速度ベクター差分)ΔAのノルムuを入力データとして算出する。
次に、ステップS54において、周波数分析部22は、操作者によって適宜に設定可能な入出力点数において、操作者によって適宜に設定可能な遅れ数を用いて入力データの自己相関を算出する。そして、自己相関に高速フーリエ変換を行なうことによってパワースペクトル(加速度スペクトル)を算出する。
次に、ステップS55において、単回帰直線算出部23は、加速度スペクトルの所定周波数範囲での単回帰直線を算出し、この単回帰直線の傾きを角度(スペクトル角度)θの情報に変換する。
次に、ステップS56において、渋滞予測部25は、スペクトル角度θの情報を用いて、時間に応じたスペクトル角度θの変化を示す情報として、上記数式(2)に示す判定データSを算出する。
次に、ステップS57において、機器制御部17は、スペクトル角度θ、判定データS、渋滞予測部25によって算出された渋滞予兆度の情報、および現在位置の情報を、機器通信装置11を介してサーバ装置31に送信する。
次に、ステップS58において、機器制御部17は、サーバ装置31によって検知された適宜の位置範囲内の渋滞予兆の情報を、サーバ装置31から受信したか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合、機器制御部17は、一連の処理を終了する。
一方、この判定結果が「YES」の場合、機器制御部17は、処理をステップS59に進める。このステップS59において、機器制御部17は、サーバ装置31から受信した適宜の位置範囲内の渋滞予兆の情報に応じた表示画面を表示装置16に表示し、リターンに進む。
この変形例に係る渋滞予兆検知システム30および渋滞予兆検知方法によれば、適宜の位置範囲内において、各渋滞予兆検知装置10のスペクトル角度θおよび判定データSに加えて渋滞予兆検知装置10とともに移動する車両などの複数の移動体の移動状態も考慮しつつ、統括的に渋滞予兆を検知することができる。さらに、この位置範囲内の渋滞予兆の情報を各渋滞予兆検知装置10に提供することにより、渋滞予兆検知装置10とともに移動する車両などの複数の移動体で連動して効率的に渋滞を抑制または解消することができる。
さらに、範囲渋滞予測部35が、補正された角度閾値θおよび判定閾値に応じて渋滞予兆の検知を除外するので、渋滞予兆の検知に対してノイズが大きい場合であっても、所望の検知精度を確保することができる。さらに、範囲渋滞予測部35が、スペクトル角度θおよび判定データSの少なくとも何れか1つに応じて渋滞予兆を検知するので、スペクトル角度θもしくは判定データSのみを用いる場合、またはスペクトル角度θおよび判定データSを用いる場合を、状況に応じて切り替えながら所望の検知精度を確保することができる。これらにより、単一の軸方向(例えば、車両などの移動体の進行方向の前後方向)や平面内の軸方向のみの加速度の情報を用いる場合に比べて、渋滞予兆に対してより鮮明な変化を示す3次元空間の加速度ベクターAを用いる場合であっても、渋滞予兆検知のノイズに対する耐性を向上させ、検知精度を向上させることができる。
なお、上述の実施形態および変形例に係る渋滞予兆検知装置10と、渋滞予兆検知システム30のサーバ装置31とは、専用のハードウェアにより実現されるものであってもよいし、また、渋滞予兆検知装置10およびサーバ装置31の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより渋滞予兆検知装置10およびサーバ装置31として動作させるようにしてもよい。なお、ここで言うコンピュータシステムとは、OSや周辺機器などのハードウェアを含むものとする。また、コンピュータシステムは、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。
また、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROMなどの可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスクなどの記憶装置のことをいう。さらに、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、インターネットなどのネットワークや電話回線などの通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間にプログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置などに格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する伝送媒体は、インターネットなどのネットワーク(通信網)や電話回線などの通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
上述の実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上述の新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上述の実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。例えば、上記の実施形態では、サーバ装置31を1つの装置として構成した例を示したが複数の装置を通信回線などで接続して構成してもよい。
10…渋滞予兆検知装置、12…測位信号受信器、13…現在位置取得部(現在位置情報取得手段)、14…3次元加速度センサ(加速度情報取得手段)、15…入力デバイス、16…表示装置、17…機器制御部、21…入力データ算出部(入力データ算出手段)、22…周波数分析部(周波数分析手段)、23…単回帰直線算出部(角度情報取得手段)、24…判定データ算出部(時間情報取得手段)、25…渋滞予測部(渋滞予兆検知手段、補正手段、移動環境情報取得手段)、30…渋滞予兆検知システム、31…サーバ装置、35…範囲渋滞予測部

Claims (13)

  1. 3次元空間の直交座標系を成す第1から第3軸の各軸方向の加速度の情報を取得する加速度情報取得手段を備える電子機器が実行する渋滞予兆検知方法であって、
    前記電子機器が、前記加速度情報取得手段によって取得された前記加速度の情報を用いて前記3次元空間における加速度のベクターを算出し、2つの異なるタイミングの前記ベクターの差分のノルムを入力データとして算出する入力データ算出ステップと、
    前記電子機器が、前記入力データの自己相関を算出し、前記自己相関にフーリエ変換を行なうことによってパワースペクトルを算出する周波数分析ステップと、
    前記電子機器が、前記パワースペクトルの成分を直線で回帰分析して前記直線の傾きに基づいた角度情報に変換する角度情報取得ステップと、
    前記電子機器が、前記角度情報時間との関係に応じた前記角度情報の変化を示す時間情報を取得する時間情報取得ステップと、
    前記電子機器が、前記角度情報および前記時間情報の少なくとも何れか1つに応じて渋滞予兆を検知する渋滞予兆検知ステップと、
    前記電子機器が、操作者の指示と、自体の移動環境に基づく情報と、のうちの少なくとも何れか1つに応じて、前記渋滞予兆検知ステップによる前記角度情報および前記時間情報の各々を用いた前記渋滞予兆の検知条件を補正する補正ステップと、を含み、
    前記電子機器が、前記渋滞予兆検知ステップにおいて、前記補正ステップによって補正された前記検知条件の少なくとも何れか1つに応じて前記渋滞予兆の検知に対してノイズとなる検知を除外する、
    ことを特徴とする渋滞予兆検知方法。
  2. 前記電子機器が、移動環境の情報を取得する移動環境情報取得ステップを含み、
    前記電子機器が、前記補正ステップにおいて、前記移動環境に応じて前記検知条件の補正有無を選択する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の渋滞予兆検知方法。
  3. 前記電子機器が、前記渋滞予兆検知ステップにおいて、前記移動環境に応じて前記角度情報および前記時間情報を用いて前記渋滞予兆の検知に対してノイズとなる検知を除外する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の渋滞予兆検知方法。
  4. 前記電子機器が、前記移動環境情報取得ステップにおいて、地図情報に基づいて前記移動環境の情報を取得する、
    ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の渋滞予兆検知方法。
  5. サーバ装置と、3次元空間の直交座標系を成す第1から第3軸の各軸方向の加速度の情報を取得する加速度情報取得手段および現在位置の情報を取得する現在位置情報取得手段を備える電子機器と、を備える渋滞予兆検知システムが実行する渋滞予兆検知方法であって、
    前記電子機器が、前記加速度情報取得手段によって取得された前記加速度の情報を用いて前記3次元空間における加速度のベクターを算出し、2つの異なるタイミングの前記ベクターの差分のノルムを入力データとして算出する入力データ算出ステップと、
    前記電子機器が、前記入力データの自己相関を算出し、前記自己相関にフーリエ変換を行なうことによってパワースペクトルを算出する周波数分析ステップと、
    前記電子機器が、前記パワースペクトルの成分を直線で回帰分析して前記直線の傾きに基づいた角度情報に変換する角度情報取得ステップと、
    前記電子機器が、前記角度情報時間との関係に応じた前記角度情報の変化を示す時間情報を取得する時間情報取得ステップと、
    前記電子機器が、前記角度情報および前記時間情報と、前記現在位置情報取得手段によって取得された前記現在位置の情報とを、前記サーバ装置に送信する電子機器送信ステップと、
    前記サーバ装置が、少なくとも1つ以上の前記電子機器から受信した前記現在位置の情報、並びに前記角度情報および前記時間情報の少なくとも何れか1つを用いて、適宜の位置範囲内における前記角度情報および前記時間情報の少なくとも何れか1つが所定条件である前記電子機器の数および割合によって、前記位置範囲内の渋滞予兆を検知する位置範囲渋滞予兆検知ステップと、
    前記サーバ装置が、操作者の指示と、前記電子機器の移動環境に基づく情報と、のうちの少なくとも何れか1つに応じて、前記位置範囲渋滞予兆検知ステップによる前記角度情報および前記時間情報の各々を用いた前記渋滞予兆の検知条件である前記所定条件を補正するサーバ補正ステップと、
    前記サーバ装置が、前記位置範囲内の渋滞予兆の情報を前記位置範囲内の前記電子機器に送信するサーバ送信ステップと、
    を含み、
    前記サーバ装置が、前記位置範囲渋滞予兆検知ステップにおいて、前記サーバ補正ステップによって補正された前記所定条件に応じて前記渋滞予兆の検知に対してノイズとなる検知を除外する、
    渋滞予兆検知方法。
  6. 3次元空間の直交座標系を成す第1から第3軸の各軸方向の加速度の情報を取得する加速度情報取得手段を備える電子機器を構成するコンピュータを、
    前記加速度情報取得手段によって取得された前記加速度の情報を用いて前記3次元空間における加速度のベクターを算出し、2つの異なるタイミングの前記ベクターの差分のノルムを入力データとして算出する入力データ算出手段と、
    前記入力データ算出手段によって算出された前記入力データの自己相関を算出し、前記自己相関にフーリエ変換を行なうことによってパワースペクトルを算出する周波数分析手段と、
    前記周波数分析手段によって算出された前記パワースペクトルの成分を直線で回帰分析して前記直線の傾きに基づいた角度情報に変換する角度情報取得手段と、
    前記角度情報時間との関係に応じた前記角度情報の変化を示す時間情報を取得する時間情報取得手段と、
    前記角度情報および前記時間情報の少なくとも何れか1つに応じて渋滞予兆を検知する渋滞予兆検知手段と、
    操作者の指示と、前記電子機器の移動環境に基づく情報と、のうちの少なくとも何れか1つに応じて、前記渋滞予兆検知手段による前記角度情報および前記時間情報の各々を用いた前記渋滞予兆の検知条件を補正する補正手段と、
    として機能させ、
    前記渋滞予兆検知手段は、前記補正手段によって補正された前記検知条件の少なくとも何れか1つに応じて前記渋滞予兆の検知に対してノイズとなる検知を除外する、
    ことを特徴とするプログラム。
  7. 前記コンピュータを、
    前記電子機器の移動環境の情報を取得する移動環境情報取得手段と、
    して機能させ、
    前記補正手段は、前記移動環境に応じて前記検知条件の補正有無を選択する、
    ことを特徴とする請求項6に記載のプログラム。
  8. 前記渋滞予兆検知手段は、前記移動環境に応じて前記角度情報および前記時間情報を用いて前記渋滞予兆の検知に対してノイズとなる検知を除外する、
    ことを特徴とする請求項7に記載のプログラム。
  9. 前記移動環境情報取得手段は、地図情報に基づいて前記移動環境の情報を取得する、
    ことを特徴とする請求項7または請求項8に記載のプログラム。
  10. 3次元空間の直交座標系を成す第1から第3軸の各軸方向の加速度の情報を取得する加速度情報取得手段と、
    前記加速度情報取得手段によって取得された前記加速度の情報を用いて前記3次元空間における加速度のベクターを算出し、2つの異なるタイミングの前記ベクターの差分のノルムを入力データとして算出する入力データ算出手段と、
    前記入力データ算出手段によって算出された前記入力データの自己相関を算出し、前記自己相関にフーリエ変換を行なうことによってパワースペクトルを算出する周波数分析手段と、
    前記周波数分析手段によって算出された前記パワースペクトルの成分を直線で回帰分析して前記直線の傾きに基づいた角度情報に変換する角度情報取得手段と、
    前記角度情報時間との関係に応じた前記角度情報の変化を示す時間情報を取得する時間情報取得手段と、
    前記角度情報および前記時間情報の少なくとも何れか1つに応じて渋滞予兆を検知する渋滞予兆検知手段と、
    操作者の指示と、自体の移動環境に基づく情報と、のうちの少なくとも何れか1つに応じて、前記渋滞予兆検知手段による前記角度情報および前記時間情報の各々を用いた前記渋滞予兆の検知条件を補正する補正手段と、
    を備え、
    前記渋滞予兆検知手段は、前記補正手段によって補正された前記検知条件の少なくとも何れか1つに応じて前記渋滞予兆の検知に対してノイズとなる検知を除外する、
    ことを特徴とする渋滞予兆検知装置。
  11. 移動環境の情報を取得する移動環境情報取得手段を備え、
    前記補正手段は、前記移動環境に応じて前記検知条件の補正有無を選択する、
    ことを特徴とする請求項10に記載の渋滞予兆検知装置。
  12. 前記渋滞予兆検知手段は、前記移動環境に応じて前記角度情報および前記時間情報を用いて前記渋滞予兆の検知に対してノイズとなる検知を除外する、
    ことを特徴とする請求項11に記載の渋滞予兆検知装置。
  13. 前記移動環境情報取得手段は、地図情報に基づいて前記移動環境の情報を取得する、
    ことを特徴とする請求項11または請求項12に記載の渋滞予兆検知装置。
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