JP6165161B2 - 清浄なガラス製造環境を提供するダウンドロー装置および方法 - Google Patents

清浄なガラス製造環境を提供するダウンドロー装置および方法 Download PDF

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Description

関連出願の説明
本出願は、その内容が引用されその全体が参照することにより本書に組みこまれる、2011年11月28日に出願された米国仮特許出願第61/563,927号の優先権の利益を主張するものである。
本発明は、ガラスを製造する装置および方法に関し、特にダウンドロープロセスでガラスの長さを作る装置および方法に関する。
板ガラスを製造するフュージョンプロセスは、その特別に優れたガラスの表面品質を生み出す能力のため、ガラス成形において好ましい方法になっている。フュージョンプロセスでは、2つの分離した溶融流が融合して1つのガラスリボンになるようにガラスが成形本体から溢れ出し、こうすることで両方の外側表面の表面品質が保たれる。ガラスの表面品質は、例えば、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、OLEDディスプレイ、プラズマディスプレイ、および電界放出ディスプレイなどの、ディスプレイの製造にガラスを使用する顧客にとって最も重要なことである。小さい表面欠陥でさえ、画面中の欠陥、ダークスポット、または光点としてエンドユーザ(例えば、テレビ視聴者)に見え得る、リタデーション差または他の問題を生じさせる可能性がある。典型的な液晶セルの間隙は5μm未満であり、そのため1μmの表面の乱れであっても包囲しているエリアからの光の経路長に20%の変化をもたらす。極端な場合には、表面欠陥がセルの間隙を完全に埋めるのに十分な大きさとなって、短絡をもたらすこともあり得る。高品質LCDパネルは、ガラス部品の特別に優れた表面品質を必要とする。表面欠陥の影響は、大型世代のサイズのパネル(例えば、第8世代および第10世代)で極端に著しく、この場合1つの欠陥でさえシート全体を使用不可能なものにしてしまうこともあり得る。このようなガラスの欠陥の一種を、「オンクルージョン」として説明する。
オンクルージョンは、リボン成形中に溶融ガラスの表面に付着し、さらに部分的にガラス内に埋め込まれることもある、微粒子タイプの欠陥である。オンクルージョンは、欠陥の性質に対する一般用語であり、多くの根本原因が考えられる。ガラス製造のためのフュージョンドロー装置(FDM)は下部が開口しており、空気が引き込んだものを自由に上方に循環させる。この空気は微粒子物質(これが欠陥を生じさせる)を上方に、さらには溶融ガラス上へと運び得る。さらに、一般的なFDMの耐火性部品自体が、蒸気や温度によって脱落したりあるいは揺れ動くようになったりすることで、FDM内部の空気の流れに取り込まれるまたはガラス表面に欠陥を形成する、微粒子物質を生じさせることもあり得る。これらは全てオンクルージョンのカテゴリーに当てはまり、ガラスの損失をもたらす。そのシート表面での位置のため、オンクルージョンは著しい欠陥クラスとなる。
いわゆる煙突効果によるFDMの下部から上方に昇って行く空気の量を減少させ、それによりオンクルージョンの量を低減しようとする試みが既に行われている。一般にこういった試みは、FDM内の圧力を管理するものを含む。
本発明者らは、FDM内の圧力を単に管理するだけでは、ガラス表面上のオンクルージョンのレベルを低く維持するのに十分ではないことを見出した。さらに、加圧の、厚さの制御を維持しながら、すなわちガラス幅に亘る厚さの変動を低く維持しながら、オンクルージョンを低減する能力は、FDM内の圧力を管理する手法に影響を受ける。具体的には、本発明者らは、オンクルージョンが生じる恐れがあるFDM内の位置に清浄な空気環境を確立しながら加圧することが、オンクルージョンの低減を実現するための健全で持続可能な手法であることを見出した。FDM内部の清浄な空気環境は、その夫々がオンクルージョンを低減する能力に影響を与える、FDMを加圧するために送出される気体が通過する設備、その含有している微粒子物質の観点からの気体自体の品質、さらにFDMへの気体送出の位置、を適切に選択することによって確立することができる。本開示は、FDM内部の圧力を適切に(すなわち、清浄な空気環境を確立しながら)増加させ、それにより厚さの制御を維持しながらオンクルージョンを低減する、装置および方法に関する。
さらなる特徴および利点は、以下の詳細な説明の中に明記され、ある程度は、その説明から当業者には容易に明らかであろうし、あるいは記載される説明や添付の図面で例示される種々の態様を実施することにより認識されるであろう。前述の一般的な説明および以下の詳細な説明は、単に種々の態様の例示であり、請求される本発明の本質および特徴を理解するための概要または構成を提供することを意図したものであることを理解されたい。
添付の図面は、本発明の原理のさらなる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み込まれかつその一部を構成する。図面は1以上の実施形態を示し、そしてその説明とともに、本発明の原理および動作を、例を用いて説明するのに役立つ。本書および図面において開示される種々の特徴は、任意の組合せで、また全て組み合わせて、使用し得ることを理解されたい。非限定的な例として、種々の特徴を以下の態様に明記するように互いに組み合わせてもよい。
第1の態様によれば、ダウンドローガラス製造装置が提供され、この装置は、
エンクロージャ、
エンクロージャの内部に配置された、成形本体、
溶融ガラスを成形本体に送出するように配置された、注入管、および、
エンクロージャに流体を送出してエンクロージャを加圧し得るように配置された出口を有している、導管であって、FDM内の上方の成形本体付近の温度で反応または腐食しない材料から作製されている、導管、
を備えている。
第2の態様によれば、態様1による装置が提供され、導管が、セラミック、ガラスセラミック、ガラス、白金、イリジウム、パラジウム、ロジウム、またはニッケルから作製されていることを特徴とする。
第3の態様によれば、態様1または態様2による装置が提供され、導管に接続された気体供給源をさらに含み、気体供給源が、空気中浮遊微粒子の清浄度クラスが100またはより清浄である気体を、送出するように構成されていることを特徴とする。
第4の態様によれば、態様1から3いずれか1つによる装置が提供され、導管が成形本体と同じ高度に位置していることを特徴とする。
第5の態様によれば、態様1から4いずれか1つによる装置が提供され、エンクロージャがマッフル室であり、このマッフル室が、マッフル室の下部に、成形本体で成形されたガラスが出て行く際に通過するマッフルドアを含み、このとき導管の出口が、マッフル室の内部でマッフルドアの外部に、位置していることを特徴とする。
第6の態様によれば、態様5による装置が提供され、マッフルドアが、底部に面している、高い熱伝導性を有する材料から作製された前面プレートを含み、かつマッフルドアが、前面プレートの、底部が配置されている側とは反対の側に配置された、マッフルドア室をさらに備えていることを特徴とする。
第7の態様によれば、ある長さのガラスを製造する方法が提供され、この方法は、
溶融ガラスを、エンクロージャの内部に配置された成形本体からこの溶融ガラスがリボンの形で下方に流れるように、成形本体に流すステップ、
エンクロージャを加圧するために、流体を、FDM内の上方の成形本体付近の温度で反応または腐食しない材料から作製された導管に通して、エンクロージャに送出するステップ、
リボンを、エンクロージャから外へと流すステップ、および、
リボンを切断して、ある長さのガラスを形成するステップ、
を含む。
第8の態様によれば、態様7の方法が提供され、導管が、セラミック、ガラスセラミック、ガラス、白金、イリジウム、パラジウム、ロジウム、またはニッケルから作製されていることを特徴とする。
第9の態様によれば、態様7または態様8の方法が提供され、流体が、空気中浮遊微粒子の清浄度クラスが100またはより清浄である気体であることを特徴とする。
第10の態様によれば、態様7から9いずれか1つの方法が提供され、流体を成形本体の高度で送出するステップをさらに含む。
第11の態様によれば、態様7から10いずれか1つの方法が提供され、エンクロージャがマッフル室であり、マッフル室が、リボンがマッフル室を出て行くときに通過するマッフルドアを含み、さらに流体を、マッフル室の内部でマッフルドアの外部の位置に、送出するステップをさらに含むことを特徴とする。
第12の態様によれば、態様11の方法が提供され、マッフルドアが、底部に面している、高い熱伝導性を有する材料から作製された前面プレートを含み、かつマッフルドアが、前面プレートの、底部が配置されている側とは反対の側に配置された、マッフルドア室をさらに備えていることを特徴とする。
第13の態様によれば、ダウンドローガラス製造装置が提供され、この装置は、
エンクロージャ、
エンクロージャの内部に配置された、成形本体、
溶融ガラスを成形本体に送出するように配置された、注入管、および、
エンクロージャに流体を送出してエンクロージャを加圧し得るように配置された出口を有している、導管、および、
導管に接続され、空気中浮遊微粒子の清浄度クラスが100またはより清浄である気体を、送出するように構成された、気体供給源、
を備えている。
第14の態様によれば、態様13による装置が提供され、導管が成形本体と同じ高度に位置していることを特徴とする。
第15の態様によれば、態様13または態様14による装置が提供され、エンクロージャがマッフル室であり、このマッフル室が、マッフル室の下部に、成形本体で成形されたガラスが出て行く際に通過するマッフルドアを含み、このとき導管の出口が、マッフル室の内部でマッフルドアの外部に、位置していることを特徴とする。
第16の態様によれば、ある長さのガラスを製造する方法が提供され、この方法は、
溶融ガラスを、エンクロージャの内部に配置された成形本体からこの溶融ガラスがリボンの形で下方に流れるように、成形本体に流すステップ、
エンクロージャを加圧するために、空気中浮遊微粒子の清浄度クラスが100またはより清浄である気体である流体を、導管に通して、エンクロージャに送出するステップ、
リボンを、エンクロージャから外へと流すステップ、および、
リボンを切断して、ある長さのガラスを形成するステップ、
を含む。
第17の態様によれば、態様16の方法が提供され、流体を成形本体の高度で送出するステップをさらに含む。
第18の態様によれば、態様16または態様17の方法が提供され、エンクロージャがマッフル室であり、マッフル室が、リボンがマッフル室を出て行くときに通過するマッフルドアを含み、さらに流体を、マッフル室の内部でマッフルドアの外部の位置に、送出するステップをさらに含むことを特徴とする。
フュージョンドロー装置の概略図 オンクルージョンの数とマッフルエンクロージャ内の圧力量との間の関係を示す概略図 厚さ変動量とマッフルドア内の圧力との間の関係を示す概略図 ガラス製造装置の概略図
以下の詳細な説明においては、説明のためであって限定するものではないが、具体的詳細を開示する実施形態例を明記して本発明の種々の原理の完全な理解を提供する。しかしながら、本開示の利益を得たことがある通常の当業者には、本発明をここで開示される具体的詳細とは異なる他の実施形態で実施し得ることは明らかであろう。さらに、周知の装置、方法、および材料に関する説明は、本発明の種々の原理の説明を不明瞭にしないよう省略されることがある。最後に、適用できる限り、同じ参照番号は類似の要素を示す。
本書で使用される、例えば、上、下、右、左、前、後、上部、下部などの方向を示す用語は、単に描かれた図に関連したものであって、絶対的な向きを意味することを意図したものではない。
他に明確に述べられていなければ、本書に明記されるいずれの方法も、そのステップを特定の順序で実行する必要があると解釈されることを全く意図していない。したがって、方法の請求項においてこれらのステップが行われる順序が実際に述べられていない場合、あるいは請求項または説明の中でこれらのステップが特定の順序に限定されるべきであると具体的に述べられていない場合には、順序が推測されることはどの点においても全く意図されていない。これは、ステップまたは動作フローの配置に関する論理の問題、文法構成または句読点から導かれる明白な意味、本明細書内で説明される実施形態の数または種類を含めた、全ての可能性のある明示されていない解釈の原則として適用される。
本書では、文脈が明らかに他に指示していなければ、単数形は複数の指示対象を含む。すなわち、例えば、ある「構成要素」に言及したときには、文脈が明らかに他に指示していなければ、2以上のこの構成要素を有する態様を含む。
本開示は、フュージョンドロー装置(FDM)内部のオンクルージョンが形成される恐れのある位置で清浄な空気環境を確立しながら加圧するための、そしてオンクルージョンの低減を実現する健全で持続可能な手法を提供する、装置および方法に関する。
FDM内に清浄な空気環境を確立する1つの手法は、オンクルージョンを形成する粒子をそれ自体が生成しないような設備に通して気体を送出するものである。これは、FDMのエリアを加圧するためにFDMに送出される気体が通る導管の材料を、適切に選択することによって成すことができる。導管の流体送出用の内腔がこのような材料から作られていさえすれば、導管全体をこのような材料から作製する必要はない。本発明者らは、オンクルージョンに繋がる粒子をそれ自体が生成することなく気体を送出する導管として、窒素または酸素を豊富に含む流体源と接触したときにFDM内の上方の成形本体付近で典型的に見られる例えば900〜1300℃の温度で、反応、劣化、または腐食−これらは粒子の生成に繋がることになる−しない、高溶融点材料から作製された導管が非常に適していることを見出した。例えば導管は、セラミック、ガラスセラミック、またはガラスから作製してもよい。また導管は、例えば、白金、イリジウム、ロジウム、パラジウム、またはニッケルのような金属から作製してもよい。
FDM内に清浄な空気環境を確立する第2の手法は、オンクルージョンに繋がる粒子をそれ自体が多量に含んでいない気体を使用するものである。本発明者らは、「空気中浮遊微粒子の清浄度クラス(Airborne Particulate Cleanliness Classes)」(米国、郵便番号60056、イリノイ州、マウントプロスペクト、イースト・ノースウエスト・ハイウェイ940所在のInstitute of Environmental Sciences and Technologyより入手可能)と題される米国連邦規格209Eで測定してクラス100(M3.5)またはより清浄である気体が、FDM内部の圧力を増加させると同時にそれ自体オンクルージョンに繋がる粒子の発生源とならないために適していることを見出した。
FDM内に清浄な空気環境を確立する第3の手法は、気体がFDMに送出される位置に関するものである。より具体的には、本発明者らは、気体を成形本体の高度で、マッフル室内ではあるがマッフルドアの外部でFDMに送出すると、低レベルのオンクルージョンに繋がることを見出した。
清浄な空気環境を含むフュージョンドロー装置(FDM)の一実施の形態を、図1を参照して説明する。FDM10は、ガラスリボン4が成形される上方エンクロージャすなわちマッフル室12と、FDM10を下方開口16から出て行くまでガラスリボン4がその中を通って牽引されかつ熱的に調整される、下方エンクロージャ14とを含んでいる。その後ガラスシート8が、当技術で周知の技術を用いてリボン4の下方端部から分離される。図ではリボン4からシート8が分離されたように示されているが、代わりに例えばガラスを巻回する場合など、任意の長さのリボン4を形成してから、これを残りの部分から分離してもよい。すなわち「ガラスシート」という用語は、本明細書を通じて引用の便宜上のみのために使用されるものであり、この用語は、巻回される長さのガラスも含み得ることを理解されたい。
マッフル室12は、ガラスリボン4を成形する成形本体30を包囲している。成形本体30は、注入管36から溶融ガラスを受け入れる。ガラスが成形本体30の対向する合流側面32上を2つの分離流の状態で流れ、この分離流が成形本体30の底部34で再結合して、厚さ6を有するガラスリボン4を形成する。
1対のマッフルドア筐体20が、マッフル室12の下部に位置しており、ガラスリボン4を横切る方向すなわち図1の平面に出入りする方向における、厚さ6の変動を制御するのに用いられる。リボン4の各側に1つのマッフルドア筐体20が配置され、それによりこれらのマッフルドア筐体20で、下方エンクロージャ14へと延在するガラスリボン4が通る開口を形成する。マッフルドア筐体20は同じ構造を有しているため、1つのみを詳細に説明する。同様に種々の原理は、同じ原理が他方のマッフルドア筐体20に同じく適用できるという理解の下、図示のマッフルドア筐体20の一方に関連付けて説明され得る。マッフルドア筐体20は、成形本体30と、その軟化点を超える粘度を有しているときのガラスリボン4とに面するように配置される。マッフルドア筐体20は、前面プレート22、マッフルドア室24、および複数の管26を含む。各管26は、マッフルドア室24内部に出口を含んでいる。
前面プレート22は、時間および温度によらず一定の、高伝導性、低熱膨張、および高放射率を有する材料から形成されている。前面プレート22は炭化ケイ素の平板から形成されることが好ましく、かつその背面は、境界となる縁を除き、熱が不連続となる部分をこの平板の面に亘って生じさせ得るいかなる支持構造とも接触しないことが好ましい。
流体源28は、流体を管26に送出するように連結されている。成形本体30の各側に1つのみの管26が図示されているが、典型的にはガラスリボン4の幅方向に沿って配置された複数の管26が存在し、すなわち成形本体30の各側に任意の適切な数の管26が採用され得、このときその数は一般にガラスリボン4の幅に依存する。流体は、例えば、空気、圧縮空気、任意の他の適切な気体でもよい。本明細書を通じて、便宜上「空気」または「空気流」という用語を用いるが、全ての適切な種類の気体または他の流体を含むよう意図されている。流体は流体源28から送出され、管26を通過し、そして前面プレート22に当たってその温度を局所的に制御するようマッフルドア室24内に入る。前面プレート22のある点の局所的温度が、次いでガラスリボン4の隣接する部分の温度、すなわち粘度に、さらに結果的に厚さに影響を与える。各管26を通る流体の流れは、リボン4を横切る厚さの勾配を制御するために、当技術で周知の手法で個々に調節することができる。
下方エンクロージャ14内には、ガラスリボン4を下方に動かすおよび/または誘導するために使用される種々の構造が存在しているが、これらの構造は図を簡略化するために図示していない。また、リボン4がエンクロージャ14内を通過するときに、リボン4を熱的に調整するために、あるいはリボン4の熱損失を制御するために、種々の他の構造がエンクロージャ14内に存在し得る。
マッフル室12および下方エンクロージャ14内には、FDM10から空気を漏出させる種々の開口が存在している。これらの開口は、意図された開口−例えば、電気接続、流体接続、FDM10内の設備への立入および/または接近、水冷却ポート、抵抗加熱器、熱電対用のコイル巻線、および/または管26のための−および/または意図されたものでない亀裂または孔を含み得る。意図された開口に通して挿入される機器のためにシールが提供されているときでさえ、FDM10からの流出を可能にする漏れが依然シールに存在し得る。FDM10からの空気漏れの他、FDM10自体の内部の熱勾配のため、矢印13の方向へと上方に流れる流れが存在する。この流れは下部開口16から空気を引き込んで、FDM10の外部エリアから、あるいは下方エンクロージャ14内の粒子生成源から、この空気と一緒に粒子を運ぶことがある。粒子がFDM10内を通ってマッフルドア筐体20のエリアまで上方に移動した場合、粒子がガラスリボン4に付着するか、あるいはガラスリボン4内に埋め込まれて、上で説明したようなオンクルージョンを形成する可能性がある。すなわち、FDM10内の上方への流れを、特にマッフルドア筐体20のエリアで最小限に抑えることが望ましい。
FDM10の流れを、特にマッフルドア筐体20の領域内で最小限に抑える1つの手法は、マッフル室12を加圧するものである。しかしながらオンクルージョンを低減するためには、単なるマッフル室12の加圧では十分ではない。加えて、清浄な空気環境が確立されるべきである。夫々オンクルージョンを低減する能力に影響を与える、マッフル室12を加圧するために送出される気体が通る設備、気体自体の品質、および気体送出の位置、を適切に選択することによって、加圧された清浄な空気環境がマッフル室12内で確立され得る。
FDM内に清浄な空気環境を確立する1つの手法は、オンクルージョンを形成する粒子をそれ自体が生成しないような設備に通して気体を送出するものである。これは、FDMのエリアを加圧するためにFDMに送出される気体が通る導管の材料を、適切に選択することによって成すことができる。導管の流体送出用の内腔がこのような材料から作られていさえすれば、導管全体をこのような材料から作製する必要はない。本発明者らは、オンクルージョンに繋がる粒子をそれ自体が生成することなく気体を送出する導管として、窒素または酸素を豊富に含む流体源と接触したときにFDM内の上方の成形本体付近で典型的に見られる例えば900〜1300℃の温度で、反応、劣化、または腐食−これらは粒子の生成に繋がることになる−しない、高溶融点材料から作製された導管が非常に適していることを見出した。例えば導管は、セラミック、ガラスセラミック、またはガラスから作製してもよい。また導管は金属、すなわち例えば、白金、イリジウム、ロジウム、パラジウム、またはニッケルから作製してもよい。実際の形として、この材料の溶融点は、FDM内の予想される最高温度よりも高くなるように選択されるべきであるが、この要件は最低限である。さらに上記のように、選択される材料は、窒素または酸素を豊富に含む流体源と接触したときに反応、劣化、または腐食しないような材料とするべきであり、というのもこのような反応、劣化、または腐食は、オンクルージョンの形成に繋がる粒子を生成するためである。オンクルージョンを形成する粒子をそれ自体生成しないような導管を用いることによって、送出される流体を(オンクルージョンの形成に繋がる粒子を流体が確実に含まないようにするために)調整および/または濾過するための設備を、FDMの高温環境の外部に配置することができる。これは設備の長寿命化に繋がるだけではなく、設備の保守サービスの実行をより容易にする。
図1を参照すると、一実施の形態によれば、出口42を有する導管40がマッフル室12内に延びている。導管40の他方の端部は、FDM内部の高温環境の外部に配置されている。出口42は、流体源44からの気体を送出するようにマッフル室12内に配置されている。導管40は、例えば、セラミック、ガラスセラミック、ガラス、白金、イリジウム、ロジウム、パラジウム、またはニッケルから作製してもよい。成形本体30の各側に1つのみの導管40が図示されているが、任意の適切な数のこの導管を使用して、マッフル室12の所望の加圧を実現することができる。導管40は(図1の平面に垂直に延びる)マッフル室12の幅方向に沿った様々な位置に配置してもよい。さらに、導管40をマッフル室の両端に、すなわちマッフル室12の幅に平行な方向に延在するように、配置してもよい。マッフル室12内に送出された気体によってマッフル室12が加圧され、それにより矢印13の方向への上昇する流れの影響が低減され、従って、その上昇気流内の粒子がガラスリボン4にオンクルージョンを形成する機会が低減される。さらに、加圧用空気を送出するために使用される設備のため、すなわち、オンクルージョンを形成することになる粒子をそれ自体が生成することのないような材料から作製されている導管40のため、マッフル室12内に清浄な空気環境が形成される。
FDM内に清浄な空気環境を確立する第2の手法は、オンクルージョンに繋がる粒子をそれ自体が多量に含んでいない気体でFDMを加圧するものである。本発明者らは、米国連邦規格209Eで測定して空気中浮遊微粒子の清浄度クラスが100(M3.5)またはより清浄である気体が、FDM内部の圧力を増加させると同時にそれ自体がオンクルージョンに繋がる粒子の発生源とならないために適していることを見出した。流体源44は、述べた清浄度の(すなわち、その空気中浮遊微粒子の清浄度クラスが100(M3.5)またはこれより清浄である)気体を、導管40に送出するように構成される。流体源44は、述べた清浄度の空気を送出するようにその出力で十分な程度の高性能微粒子誘引(high efficiency particle attraction;HEPA)濾過を有している、例えば空気圧縮機、ポンプ、ファン、ブロワ―、または他のエアハンドラでもよい。あるいは、適切な清浄度の気体が容易に入手できる場合、流体源44はその出力に濾過を含む必要はない。流体源44は、1つのみの導管40に接続されているように図示されているが、1つのこの流体源44を、マッフル室12に所望量の加圧された気体を送出するのに実用的な数の導管40に接続してもよい。例えば1つの流体源44を、成形本体30の両側の導管40に接続してもよい。さらに、流体源44は流体源28と分離されているように図示されているが、必ずしもこうである必要はない。すなわち、流体源44を導管40および管26の両方に接続してもよい。
FDM内に清浄な空気環境を確立する第3の手法は、加圧用気体がFDMに送出される位置に関するものである。より具体的には、本発明者らは、気体を成形本体と同じ高度付近で、マッフル室内ではあるがマッフルドア室の外部でFDMに送出すると、低レベルのオンクルージョンに繋がることを見出した。
清浄な空気環境を確立する第3の手法の一態様によれば、図1を参照し、導管40を、出口42がFDM10内で成形本体30と実質的に同じ高度に置かれるように配置する。すなわち成形本体30は、FDM10内の下方開口16上のある高度に配置されている。成形本体30の高度で空気を供給すると、底部34および側面32付近の圧力が増加し、それにより、粒子がガラス表面上にオンクルージョンを形成する可能性のある位置でガラスに到達する粒子の量が最小限に抑えられる。
清浄な空気環境を確立する第3の手法の別の態様によれば、再び図1を参照し、出口42は、マッフル室12の内側ではあるがマッフルドア室24の外部に配置される。
マッフル室12を加圧しようとしてマッフルドア室24内に空気を供給することは望ましくない。特に、マッフルドア筐体20内で空気の全容積が増加すると、マッフル室12内の圧力が増加し、これは図2に概略的に示したようにオンクルージョンのレベルを低減する助けになる。しかしながら、マッフルドア筐体20内に供給された追加の空気は、マッフルドア室24内の圧力増加をもたらし、これにより空気が無制御な形でガラスリボン4に向かって漏出し、図3に概略的に示したような局所的な厚さの変動に繋がる。すなわち、マッフルドア筐体20の内側の、すなわちマッフルドア室24の内部の圧力を用いてマッフル室12内部の全圧を増加させると、厚さの変動が負の影響を受ける。一方、空気がリボン4に向かって漏れないようにマッフルドア室24から気体を能動的に吸い出した場合、オンクルージョンのレベルの増加が見られた。すなわち、マッフルドア筐体20の内側の圧力を増加させる(これは望ましくない厚さの変動に繋がる)ことなく、(オンクルージョンを減少させるために)マッフル室12内部の圧力を増加させるために、空気をマッフル室12の内側ではあるがマッフルドア室24の外部に供給してもよい。さらにこの位置−マッフル室の内側であるがマッフルドア筐体の外部−は、マッフル内部の他の気流の小室への影響を最小限に抑える。
既存のFDMを改良して本書で説明した概念を実施するためには、厚さの制御に不必要な既存の管26を使用し、上述した概念によってオンクルージョンの低減を助けることができる。特に管26を、その出口がマッフルドア室24の外部であるが依然マッフル室12内となるように、元の位置から引っ込めてもよい。その後、流体源28からの流体を、マッフル室12内の圧力を増加させるようマッフル室12に送出してもよい。さらに、流体源28からの流体を使用する代わりに、流体源44(すなわち、空気中浮遊微粒子の清浄度クラスが100またはより清浄である空気を送出するもの)を、その出口がマッフルドア室24の外部であるが依然マッフル室12内にある、既存の管26に接続してもよい。この配置では、空気中浮遊微粒子の清浄度クラスが100またはより清浄である空気を、マッフル室12に送出することができる。従って、既存の管26を使用して、FDM10内部に清浄な環境を作り出すのを助けることができる。
ここで、本書で説明した概念を利用してガラスシート8を製造する方法を説明する。
図4はフュージョンプロセスを用いた例示的なガラス製造システム100を示したものであり、このシステムにおいて、上述した概念を用いてガラスシート8を製造することができる。このガラス製造システムは、溶解槽110、清澄槽115(清澄管など)、混合槽120(撹拌チャンバなど)、送出槽125(ボウルなど)、およびFDM10を含んでいる。ガラス材料が矢印112で示されているように溶解槽110内に導入されて溶解され、溶融ガラス126が形成される。清澄槽115は、溶解槽110から溶融ガラス126(この位置では図示されていない)を受け入れる高温の処理エリア含み、ここで溶融ガラス126から気泡が除去される。清澄槽115は接続管122で混合槽120に接続される。混合槽120は接続管127で送出槽125に接続される。送出槽125は溶融ガラス126を下降管130に通し、注入口36と、成形本体30と、さらに牽引ローラアセンブリ140とを含むFDM10内へと送出する。溶融ガラスは下降管130から、成形本体30に繋がる注入口36内へと流れる。成形本体30は溶融ガラス126を受け入れるトラフを含み、溶融ガラス126はその後溢れ出て、成形本体30の2つの側面32を流れ落ちた後に底部34で融合する。底部34は2つの側面32が結合する位置であり、かつこの底部34で、2つの溢れ出た溶融ガラス126が、すなわち溶融ガラス126の壁が再結合(例えば、再融合)し、牽引ローラアセンブリ140で下方に延伸されるガラスリボン4を形成する。FDM10の詳細は、図1に関連して上で同様に説明されている。例示的なガラス製造システムの特定の詳細を説明しているが、成形本体およびガラス製造システムは当技術で周知であり、また通常の当業者は適切な成形本体および/またはガラス製造システムを容易に選択できるであろうことに留意されたい。
図1に戻って参照すると、溶融ガラスが成形本体30に送出されるとき、粒子がオンクルージョンを形成し得る位置で粒子がガラスに到達する機会を低減するために、FDM10内部のエリアを適切に加圧することによってFDM10内部に清浄な空気環境を確立する。特に、FDM内部にこのような清浄な空気環境を作り出すために、次のような概念、すなわち、FDM10を加圧するために、例えばセラミック、ガラスセラミック、ガラス、白金、イリジウム、ロジウム、パラジウム、またはニッケルなどの、粒子放出量が少ない材料(すなわち、窒素または酸素を豊富に含む流体源と接触したときに、FDM内の成形本体付近で典型的に見られる900〜1300℃の温度で反応、劣化、または腐食しないもの)から作製された導管40を介して、気体をFDM10に送出してもよい;FDM10を加圧するために、気体を成形本体30と同じ高度でFDM10に送出してもよい;FDM10を加圧するために、マッフルドアエンクロージャ24の外部でマッフル室12に気体を送出してもよい;および、FDM10に送出される気体を、空気中浮遊微粒子の清浄度クラスが100またはより清浄なものとしてもよい;といった概念のうちの任意の1以上を、単独で、または任意の組合せで、また全て組み合わせて使用してもよい。
上述した本発明の実施形態、特に任意の「好ましい」実施形態は、単に実施可能な例であって、本発明の種々の原理を明確に理解するための単なる説明であることを強調したい。本発明の精神および種々の原理から実質的に逸脱することなく、上述の本発明の実施形態に対し多くの変形および改変を作製することができる。全てのこのような改変および変形は、本書において本開示および本発明の範囲内に含まれ、かつ以下の請求項によって保護されると意図されている。
例えば、上記説明はフュージョンドローに関連して作られているが、スロットドローの成形本体を、成形本体30として使用することも可能であろう。
4 リボン
8 シート
10 FDM
12 マッフル室
20 マッフルドア筐体
22 前面プレート
24 マッフルドア室
26 管
28、44 流体源
30 成形本体
34 底部
36 注入管
40 導管
42 出口
126 溶融ガラス

Claims (10)

  1. ダウンドローガラス製造装置において、
    エンクロージャ、
    前記エンクロージャの内部に配置された、成形本体、
    溶融ガラスを前記成形本体に送出するように配置された、注入管、および、
    前記エンクロージャに第1の流体を送出して該エンクロージャを加圧し得るように配置された出口を有している、導管であって、窒素または酸素を豊富に含む流体源と接触したときに、900〜1300℃の範囲内の温度で反応、劣化、または腐食しない材料から作製されている、導管、
    を備え、
    前記エンクロージャがマッフル室であり、該マッフル室は、このマッフル室の下部に、前記成形本体から前記溶融ガラスをリボンの形で下方に流して形成したガラスリボンが前記マッフル室を出て行く際に通過するマッフルドアを含み、
    前記導管は、該導管の前記出口が前記マッフル室の内部で前記マッフルドアの外部に位置し、前記ダウンドローガラス製造装置で形成されるガラスの微粒子欠陥に繋がる粒子であって、前記装置内の熱勾配により前記マッフルドアの領域に向かって前記装置内を上昇する空気が運ぶ前記粒子の量が前記マッフルドアの領域で低減されるように、かつ、前記マッフルドア内の圧力を増加させることなく前記マッフル室内の圧力を増加させるように、清浄な気体である前記第1の流体を送出し得るものであり、
    さらに、それぞれが前記マッフルドアの内部に出口を有する複数の管を備え、
    前記複数の管は、前記形成されるガラスの厚みの変動を制御するためのものであり、該複数の管を通って前記出口から前記マッフルドアの内部へ送出される第2の流体が前記ガラスリボンに面する、前記マッフルドアの前面プレートに当たって該前面プレートの温度を局所的に制御し得るように、前記複数の管の前記出口が前記ガラスリボンの幅方向に沿って配置されている、
    ことを特徴とする装置。
  2. ダウンドローガラス製造装置において、
    エンクロージャ、
    前記エンクロージャの内部に配置された、成形本体、
    溶融ガラスを前記成形本体に送出するように配置された、注入管、および、
    前記エンクロージャに第1の流体を送出して該エンクロージャを加圧し得るように配置された出口を有している、導管、および、
    前記導管に接続され、空気中浮遊微粒子の清浄度クラスが100またはより清浄である気体を、送出するように構成された、気体供給源、
    を備え、
    前記エンクロージャがマッフル室であり、該マッフル室は、このマッフル室の下部に、前記成形本体から前記溶融ガラスをリボンの形で下方に流して形成したガラスリボンが前記マッフル室を出て行く際に通過するマッフルドアを含み、
    前記導管は、該導管の前記出口が前記マッフル室の内部で前記マッフルドアの外部位置し、前記ダウンドローガラス製造装置で形成されるガラスの微粒子欠陥に繋がる粒子であって、前記装置内の熱勾配により前記マッフルドアの領域に向かって前記装置内を上昇する空気が運ぶ前記粒子の量が前記マッフルドアの領域で低減されるように、かつ、前記マッフルドア内の圧力を増加させることなく前記マッフル室内の圧力を増加させるように、清浄な気体である前記第1の流体を送出し得るものであり、
    さらに、それぞれが前記マッフルドアの内部に出口を有する複数の管を備え、
    前記複数の管は、前記形成されるガラスの厚みの変動を制御するためのものであり、該複数の管を通って前記出口から前記マッフルドアの内部へ送出される第2の流体が前記ガラスリボンに面する、前記マッフルドアの前面プレートに当たって該前面プレートの温度を局所的に制御し得るように、前記複数の管の前記出口が前記ガラスリボンの幅方向に沿って配置されている、
    ことを特徴とする装置。
  3. 前記導管に接続された気体供給源をさらに含み、該気体供給源が、空気中浮遊微粒子の清浄度クラスが100またはより清浄である気体を、送出するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の装置。
  4. 前記導管が、セラミック、ガラスセラミック、ガラス、白金、イリジウム、ロジウム、パラジウム、またはニッケルから作製されていることを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の装置。
  5. 前記導管が、前記成形本体と同じ高度に位置していることを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の装置。
  6. ある長さのガラスを製造する方法であって、
    溶融ガラスを、エンクロージャの内部に配置された成形本体から該溶融ガラスがリボンの形で下方に流れるように、前記成形本体に流すステップ、
    前記エンクロージャを加圧するために、第1の流体を、窒素または酸素を豊富に含む流体源と接触したときに900〜1300℃の範囲内の温度で反応、劣化、または腐食しない材料から作製された導管に通して、前記エンクロージャに送出する際に、前記エンクロージャがマッフル室であり、該マッフル室は、前記リボンの形で下方に流れるガラスリボンが該マッフル室を出て行くときに通過するマッフルドアを含み、前記製造されるガラスの微粒子欠陥に繋がる粒子であって、前記ガラスの製造装置内の熱勾配により前記マッフルドアの領域に向かって前記製造装置内を上昇する空気が運ぶ前記粒子の量が前記マッフルドアの領域で低減されるように、かつ、前記マッフルドア内の圧力を増加させることなく前記マッフル室内の圧力を増加させるように、清浄な気体である前記第1の流体を、前記マッフル室の内部で前記マッフルドアの外部の位置に、送出するステップ、
    それぞれが前記マッフルドアの内部に出口を有する複数の管を含み、第2の流体を前記ガラスリボンに面する、前記マッフルドアの前面プレートに当てることにより前記前面プレートの温度を局所的に制御し得るように、前記第2の流体を前記複数の管へ通して前記ガラスリボンの幅方向に沿って配置された前記複数の管の前記出口から送出して、前記製造されるガラスの厚みの変動を制御するステップ、
    前記ガラスリボンを、前記エンクロージャから外へと流すステップ、および、
    前記ガラスリボンを切断して、ある長さのガラスを形成するステップ、
    を含むことを特徴とする方法。
  7. ある長さのガラスを製造する方法であって、
    溶融ガラスを、エンクロージャの内部に配置された成形本体から該溶融ガラスがリボンの形で下方に流れるように、前記成形本体に流すステップ、
    前記エンクロージャを加圧するために、空気中浮遊微粒子の清浄度クラスが100またはより清浄である気体である第1の流体を、導管に通して、前記エンクロージャに送出する際に、前記エンクロージャがマッフル室であり、該マッフル室は、前記リボンの形で下方に流れるガラスリボンが該マッフル室を出て行くときに通過するマッフルドアを含み、前記製造されるガラスの微粒子欠陥に繋がる粒子であって、前記ガラスの製造装置内の熱勾配により前記マッフルドアの領域に向かって前記製造装置内を上昇する空気が運ぶ前記粒子の量が前記マッフルドアの領域で低減されるように、かつ、前記マッフルドア内の圧力を増加させることなく前記マッフル室内の圧力を増加させるように、清浄な気体である前記第1の流体を、前記マッフル室の内部で前記マッフルドアの外部の位置に、送出するステップ、
    それぞれが前記マッフルドアの内部に出口を有する複数の管を含み、第2の流体を前記ガラスリボンに面する、前記マッフルドアの前面プレートに当てることにより前記前面プレートの温度を局所的に制御し得るように、前記第2の流体を前記複数の管へ通して前記ガラスリボンの幅方向に沿って配置された前記複数の管の前記出口から送出して、前記製造されるガラスの厚みの変動を制御するステップ、
    前記ガラスリボンを、前記エンクロージャから外へと流すステップ、および、
    前記ガラスリボンを切断して、ある長さのガラスを形成するステップ、
    を含むことを特徴とする方法。
  8. 前記第1の流体が、空気中浮遊微粒子の清浄度クラスが100またはより清浄である気体であることを特徴とする請求項6記載の方法。
  9. 前記導管が、セラミック、ガラスセラミック、ガラス、白金、イリジウム、パラジウム、ロジウム、またはニッケルから作製されていることを特徴とする請求項6から8いずれか1項記載の方法。
  10. 前記第1の流体を前記成形本体の高度で送出するステップをさらに含むことを特徴とする請求項6から9いずれか1項記載の方法。
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