JP6164725B2 - 屋根構造 - Google Patents

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Description

本発明は、住宅等の建築物の屋根に適用可能な屋根構造に関するものである。
住宅等の建築物の屋根は、野地板などで構成される屋根下地の上に、屋根瓦や金属板等の屋根材を順次敷設していくことで形成される。屋根材を敷設するにあたっては、施工時の踏み付け対策や断熱性向上、遮音性向上などのために、屋根材と屋根下地の間に下地材を設けることが行われている(例えば、特許文献1参照)。図4は、そのような屋根構造の一例を示している。この屋根構造では、屋根下地30上に、発泡材料で形成された瓦下地材70が設けられ、瓦下地材70の上に屋根瓦80が敷設されている。瓦下地材70には、一部に貫通孔71が設けられて表面側から裏面側に貫通して形成されている。そして、この貫通孔71には接着剤72が充填されていると共に接着剤72の一部が瓦下地材70の表面に溢れ出ており、溢れ出た接着剤72が瓦下地材70に敷設されている屋根瓦80を接着している。このような屋根構造では、接着剤72により屋根瓦80が強固に固定されるものであり、しかも、発泡材料で形成された瓦下地材70が設けられていることにより、屋根の断熱性にも優れる構造となる。
特開2003−13561号公報
しかし、上記屋根構造では、接着剤72により屋根瓦80を固定させる必要があるので、施工に手間がかかり、また、屋根瓦80の位置決めも容易に行うことができない問題がある。また、接着剤72を充填するための貫通孔71を形成させる必要もあるので、下地材の形状や構成が複雑になり、その上、防水性も悪化したりするおそれもある。さらに、瓦下地材70と屋根瓦80とが接着剤72で接着一体化しているので、例えば、屋根瓦80が破損して補修する必要が生じた場合、瓦下地材70も交換しなければならず、補修に手間がかかる上、廃材処理等の問題も生じてしまうおそれがあるものであった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、屋根材の位置決めを容易に行うことができるので施工が容易であり、また、屋根材の位置ずれが生じにくく敷設状態も安定であり、しかも、高い断熱性能を有する屋根構造を提供することを目的とする。
本発明に係る屋根構造は、屋根下地に複数の屋根材が一部を重ね合わせながら軒棟方向に沿って敷設されてなる屋根構造において、前記複数の屋根材と前記屋根下地との間には複数の断熱下地材が介在し、前記断熱下地材の頂面は前記屋根材の一部が載置される支持面として形成されており、前記複数の断熱下地材は、棟側端面が屋根の棟側を向いて軒棟方向に沿って設けられており、前記断熱下地材の軒側端面には、この断熱下地材の軒側に配置されている断熱下地材の棟側端面と接触している接触部と接触していない位置決め部とが形成されており、前記屋根材は、この屋根材の棟側先端が前記位置決め部に当接していると共に屋根材の棟側端部が前記支持面に載置されて敷設されており、前記断熱下地材の底面には、軒棟方向に延伸する凸部及び凹溝が形成されていることを特徴とする。
また、前記支持面には複数の突起部が形成されていることが好ましい。
また、前記支持面には第1凸部及び第1凹溝が軒棟方向に沿って形成されており、前記第1凸部の頂部に複数の突起部が形成されていることが好ましい。
本発明の屋根構造では、施工の際に屋根材の配置位置の決定を容易に行うことができるので、施工に手間がかかりにくく、その上、屋根材の敷設状態も安定であるので、屋根材の位置ずれも生じにくい。そのため、上記屋根構造を有する屋根は、屋根の耐久性に優れるものであり、また、断熱下地材を有していることで、高い断熱性能も有するものである。
本発明の屋根構造の実施の形態の一例を示し、(a)は、その断面図、(b)は、隣接する断熱下地材どうしの連結状態を示す断面図、(c)は(a)の一部を拡大した図である。 本発明の屋根構造を形成するために使用する断熱下地材の一例を示し、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は側面図である。 (a)及び(b)は、本発明の屋根構造を形成するために使用する断熱下地材の他例を示す斜視図であり、(c)は、断熱下地材表面の一部を拡大した斜視図、(d)及び(e)は、断熱下地材に形成される突起部の形状の一例を示す斜視図である。 屋根構造の従来例を示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
図1(a)は、本発明の屋根構造の実施形態の一例を示す断面図であって、屋根の軒棟方向に沿って屋根を切断したときの切断面を示すものである。
図1(a)に示すように、本実施形態の屋根構造は、少なくとも、屋根下地30と、屋根材1と、屋根下地30と屋根材1との間に介在して設けられる断熱下地材2とを備えて形成される。
屋根下地30は、屋根材1を敷設するための下地としての役割を果たすものであり、例えば、母屋材の上に野地板を設け、さらに、この野地板の表面の略全面にはルーフィング材を敷設させて形成させることができる。尚、図1では、母屋材は省略している。野地板やルーフィング材は従来から一般的に使用されているものを採用することができる。屋根下地30は、上記の他、桟木、防水シート、垂木等で形成させてもよく、また、必要に応じて防水シートが敷かれていてもよい。
屋根材1は、平面視略矩形状の平板を使用することができ、金属製で構成されていてもよいし、無機質材料で構成されていてもよく、一般に屋根を形成するための瓦として用いられているものであれば、特に制限されるものではない。また、屋根材1の表面には塗装がなされて色彩を有していてもよいし、意匠模様が施されていてもよい。
断熱下地材2は、EPS等の発泡スチロール、あるいは、ポリウレタン樹脂やポリエチレン樹脂などの合成樹脂の発泡体等を所望の形状に成形した発泡成形体を使用することができる。
図2は、図1(a)の実施形態の屋根構造で使用されている断熱下地材2の詳細を示しており、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は側面図である。本形態の断熱下地材2は、平面視略矩形状に形成されている(図2(b)を参照)。尚、図2(c)は、後述する嵌合凹部27側から見た側面図である。
断熱下地材2は、一対の側端面として、棟側端面28と、軒側端面29とを有している。棟側端面28は、断熱下地材2を屋根下地30に設けたときに屋根の棟側方向を向く面であり、軒側端面29は断熱下地材2を屋根下地30に設けたときに屋根の軒側方向を向く面である。屋根の棟側方向とは、屋根の傾斜における水上側、屋根の軒側方向とは、屋根の傾斜における水下側をいう。
断熱下地材2は、棟側端面28から外方へ突出するように雄実部21が形成されていてもよく、また、軒側端面29から内方へ凹没するように雌実部22が形成されていてもよい(特に、図2(c)を参照)。本形態の断熱下地材2では、雄実部21及び雌実部22はいずれも、断熱下地材2の幅方向の略全長に沿って長く形成させることができる。雄実部21は、他の断熱下地材2の雌実部22と互いに嵌合できる形状に形成されている。尚、図2の形態では、棟側端面28側に雄実部21、軒側端面29側に雌実部22が形成されているが、それぞれが互いに逆側に形成されていてもよい。
また、断熱下地材2は頂面24及び底面23を有している。底面23は、断熱下地材2を屋根下地30に設けた際に屋根下地30と接する面となり、頂面24は、表面側に位置する面となる。頂面24は、屋根材1の一部が載置される面であり、屋根材1を支持する面となる。以下、頂面24を支持面25ともいう。
図2(c)に示すように、支持面25は底面23と非平行に形成されている。具体的には、断熱下地材2を底面23が下端に位置するように水平面に載置した場合、支持面25は、棟側端面28側から軒側端面29側に向かう方向に上り傾斜するように形成されており、これにより、軒側端面29の上端は、棟側端面28の上端よりも高く形成される(図2(c)を参照)。この支持面25の傾斜の程度は特に限定されず、例えば、断熱下地材2を屋根下地30に設けたときに、支持面25が屋根の棟側から軒側に向かって下り傾斜し、かつ、水平面と支持面25とがなす角度が、水平面と屋根下地30面とのなす角度よりも小さければよい。
図2の形態の断熱下地材2のように、支持面25には、第1凸部25a及び第1溝部25bといった凸部や凹溝部が複数形成されていてもよい。第1凸部25a及び第1溝部25bはいずれも支持面25において、棟側端面28から軒側端面29に向かう方向に延伸するように長尺に形成させることができる。この場合、第1凸部25a及び第1溝部25bの延伸方向は、上記の雄実部21の突出方向と同じ方向となる。複数の第1凸部25a及び第1溝部25bは、支持面25の全長にわたって形成されている(図2(a)、(b)を参照)。そして、第1溝部25bの延伸方向の両端部(長尺方向側)は開口を有して形成されている。また、図2(c)の側面図からわかるように、第1凸部25aの頂部と第1溝部25bの底部とは、互いに略平行に形成される。
一方、底面23には、第2凸部23a及び第2溝部23bといった凸部や凹溝部が複数形成されていてもよい。第2凸部23a及び第2溝部23bは、底面23において、支持面25に形成されている第1凸部25a及び第1溝部25bと略平行に形成される。
断熱下地材2には、側端部に嵌合凸部26が形成されていてもよく、これと反対側の側端部には嵌合凹部27が形成されていてもよい。ここでいう、側端部とは、棟側端面28を断熱下地材2の前端として見た場合の左右の端部のことをいう。例えば、右側端部に嵌合凸部26、左側端部に嵌合凹部27を形成させることができるが、嵌合凸部26と嵌合凹部27とが左右逆に形成されていてもよい。嵌合凸部26は、側方に突出するように形成されており、嵌合凹部27は内方に凹没するように形成されている。嵌合凸部26は、他の断熱下地材2の嵌合凹部27と互いに嵌合できるように形成されている。
図1(a)に示すように、断熱下地材2は、棟側端面28が屋根の棟側を向くように屋根下地30上に配置されており、このとき、支持面25は、棟側から軒側に向かって下り傾斜となる。本実施形態では、断熱下地材2は、雄実部21の先端面が棟側を向くように載置されている。そして、断熱下地材2に第1凸部25a及び第1溝部25bが形成されている場合は、これらの第1凸部25aや第1溝部25bの延伸方向は、軒棟方向に沿うようになる。断熱下地材2に第2凸部23a及び第2溝部23bが形成されている場合も同様である。
断熱下地材2は、屋根下地30の軒棟方向に沿って複数設けられ、軒棟方向で隣接する断熱下地材2、2のうちの一方の断熱下地材2の雄実部21と他方の断熱下地材2の雌実部22とが互いに嵌合されて連結されている。尚、図示はしていないが、断熱下地材2は、屋根下地30上において軒棟方向と直交する方向にも断熱下地材2、2どうしが隣接しながら設けられる。この場合は、隣接する断熱下地材2、2どうしの嵌合凹部27及び嵌合凸部26と互いに嵌合することで連結される。
図1(b)は軒棟方向で隣接する断熱下地材2、2のみを示す断面図であり、雄実部21と雌実部22とで嵌合されて連結している状態を示している。軒棟方向で隣接する断熱下地材2、2が上記のように連結されると、棟側に位置する断熱下地材2の軒側端面29と軒側に位置する断熱下地材2の棟側端面28とは互いに対向するように接触するが、この場合、軒側端面29の一部には棟側端面28と接触しない領域も存在する。本明細書では図1で示すように、上記の如く一方の断熱下地材2の軒側端面29と、他方の断熱下地材2の棟側端面28とが接触している領域を「接触部4」、接触していない領域を「位置決め部5」としている。接触部4及び位置決め部5はいずれも平坦面として形成されている。上記のように位置決め部5が形成されるようになるのは、支持面25が上述のように傾斜して形成されているからである。すなわち、上述したように、軒側端面29の上端が棟側端面28の上端よりも高く形成されているからである。
位置決め部5の高さ(すなわち、接触部4上端から軒側端面28上端までの長さ)は、屋根材1の厚みと同等であるか、もしくは屋根材1の厚みよりも僅かに低くすることができる。位置決め部5の高さが屋根材1の厚みよりも僅かに低い場合は、例えば、その差は0.2〜1mmとすることができる。
屋根材1は、屋根下地30上の各々の断熱下地材2の支持面25の上に、屋根材1の一部が載置されている。具体的には、屋根材1の棟側端部が支持面25の上に載置され、屋根材1の棟側の先端面が位置決め部5に当接(接触)するように敷設される。上記のように屋根材1が各々の断熱下地材2の支持面25の上に載置されると、屋根材1の裏面のうち、支持面25と直接接触していない面は、この屋根材1の下側(軒側)に敷設されている屋根材1上に載置されている。すなわち、軒棟方向で隣接する屋根材どうしは一部が互いに重ね合わされるようになり、軒側の屋根材1が下側、棟側の屋根材1が上側に位置するものとなっている。このように屋根材1が順次敷設されることで、屋根下地30の軒側から棟側にわたって屋根材1が敷設される。
屋根材1は、ビスや釘などの固定具31を屋根材1に打ち込む(「打設する」ともいう)などして固定することができる。固定具31の打設位置は特に限定されないが、例えば、図1(c)に示すように、屋根材1の表面からこの屋根材1を貫通して、屋根下地30に打設されるように設けることができる。尚、図1(c)は図1(a)の一部分を拡大した図である。図1(c)に示すように、固定具31は、屋根材1を貫通した後、この屋根材1が載置されている断熱下地材2の支持面25の軒側端部から、軒側端面29側へ貫通し、さらに、その断熱下地材2の軒側に配置されている断熱下地材2の支持面25の棟側端部に至って打設されている。そして、その固定具31は、断熱下地材2をそのまま貫通して、屋根下地30に突き刺さるように設けられている。このとき、固定具31は、固定具31が打入された屋根材1の軒側に隣接して配置されている屋根材1には接触していない。従って、このように固定具31が設けられている場合は、固定具31は、この固定具31が打設されている屋根材1の軒側に敷設されている屋根材1の棟側先端に接触することを防ぐことができる。そのため、固定具31を屋根材1に打設したとしても、その軒側に敷設されている屋根材1の棟側先端が固定具31との接触によって破損してしまうのを防ぐことができ、この場合、屋根材1の棟側先端の上部あたりが断熱下地材2(位置決め部5)に当接するようになる。その結果、支持面25に屋根材1が載置されると、屋根材1の棟側先端は必ず断熱下地材2の位置決め部5と接触し、これにより、断熱下地材2が屋根材1に対する緩衝作用の役割を果たすようになるので、屋根材1の損傷を防止でき、屋根の耐久性を向上させるものとなる。上記のように固定具31が屋根材1の棟側先端と接触しないように設けられるためには、位置決め部5の高さが、上述したように、屋根材1の厚みと同等であるか、もしくは屋根材1の厚みよりも低く(例えば両者の差が0.2〜1mm)なるように形成させればよい。
本実施の形態の屋根構造では、図1(a)の破線枠線で示す箇所のように、屋根材1が軒棟方向に沿って一部が互いに重なり合いながら敷設されることで、3枚重なり部分が形成される。すなわち、一つの屋根材1に対して、この棟側に敷設される屋根材1と、軒側に敷設される屋根材1とが上下で重なり合う箇所が存在することになる。図1では、3枚重なり部分を符号「10」を付して表しており、本明細書では「3枚重合部10」と称する。
一方、図1には示されていないが、軒棟方向と直交する方向にも、上記同様に屋根材1は敷設されている。軒棟方向と直交する方向で隣接する屋根材1、1どうしは、それぞれの端面どうしが互いに突き合うように対向しており、いわゆる、千鳥葺きや一文字葺きとすることができる。
屋根材1の寸法や断熱下地材2の寸法等は、目的とする屋根の形状、大きさや、屋根下地30の面積に応じて適宜設定することができる。例えば、屋根材1を敷設させた場合において、軒棟方向で隣接する屋根材1、1のうちの、軒側に配置されている屋根材1の曝露部15の長さが、支持面25の長さと略同一の寸法になるように、屋根材1及び断熱下地材2を形成させることができる。ここでいう、曝露部15とは、一枚の屋根材1の表面において(ただし、屋根の最も棟側に配置されている屋根材1の表面は除く)、他の屋根材1が重ね合わされておらずに表面に露出している面のことをいう。また、曝露部15の長さとは、軒棟方向に沿った長さのことをいう。そして、支持面25の長さとは、軒棟方向に沿った長さのことをいう。曝露部15の長さと支持面25の長さが略同一である場合、屋根材1の敷設状態がより安定となり、その上、屋根の納まりも良くなるので屋根の意匠性に優れるものとなる。
また、屋根材1及び断熱下地材2の幅方向(屋根面において軒棟方向と直交する方向)の長さも特に限定されないが、屋根材1と断熱下地材2の幅が略同一の寸法であってもよいし、屋根材1の方が長く形成されていてもよい。屋根材1の方が長く形成されている場合は、屋根材1は2以上の断熱下地材2を架け渡すように敷設される。
上記のように屋根が形成されることで、屋根材1と屋根下地材30との間には、断熱下地材2が介在するため、太陽熱の照射で屋根材1の温度が上昇したとしても、断熱下地材2の断熱作用により、室内側へ熱が伝わるのを抑制することができる。従って、本実施形態の屋根構造は、高い断熱性を有するものである。
また、屋根材1は、支持面25により支持されて載置されており、その先端は位置決め部5に当接しているので、屋根材1は、断熱下地材2に安定に固定することができ、強風や振動に対して位置ずれが生じにくいので、耐久性に優れる屋根構造となる。
尚、屋根の軒側端部、棟部やケラバ部等は図示を省略しているが、本発明では特にその構造は限定されず、従来から知られている構造を適用することができる。
断熱下地材2の支持面25に第1溝部25bが形成されている場合、これらは軒棟方向、すなわち、水の流れ方向に沿っているので、雨水等を排水できるようになる。例えば、屋根材1どうしの重ね合わせ部分や屋根材1の破損部分から浸入した雨水が断熱下地材2に到達したとしても、その雨水は第1溝部25bによって屋根の軒側方向に流れて排水される。さらに、断熱下地材2の底面23に第2凸部23a及び第2溝部23bが形成されている場合では、断熱下地材2どうしの嵌合部分から浸入した雨水が屋根下地30表面に到達したとしても、その雨水は隣り合う第1凸部23a、23a間の空間を流れて屋根の軒側方向に排水される。従って、上記のような構成の場合では、室内側への雨水の浸入を防ぎやすくなり、防水性の高い屋根構造となる。また、雨水等による屋根材1や断熱下地材2の劣化を防止しやすくもなる。
図3に示すように、断熱下地材2の支持面25表面には、支持面25に対して上方に突出するように突起部8が複数形成されていてもよい。図3(a)に示すように、支持面25に第1凸部25a及び第1溝部25bが形成されている場合、第1凸部25aの頂部のみに突起部8を複数形成させることができる。一方、図3(b)に示すように、支持面25が凹凸を有さず、平坦状に形成されている場合は、支持面25の略全面に突起部8を複数形成させることができる。複数の突起部8,8,・・・は、所定の間隔をあけて形成させることができる。尚、図3(a)及び(b)の図示においては、突起部8をドット模様で表しており、突起部8の詳細は、後述の図3(c)、(d)及び(e)に示している。図3(c)は、断熱下地材表面の一部を拡大した斜視図である。また、図3(d)及び(e)は、断熱下地材2に形成される一つの突起部8のみを示すものであって、突起部8の他の形状の一例を示した斜視図である。
突起部8の形状は特に制限されないが、例えば、図3(c)に示すように、表面が曲面状に形成されている半球状又は半楕円状であってもよく、この場合、突起部8は、支持面25上で突曲するように形成される。尚、図3(c)は、突起部8が形成されている支持面25の一部を示す斜視図を表している。また、図3(d)や(e)に示すように、突起部8は多角柱形状や円柱形状の突起に形成されていてもよい。図3(d)は、六角柱形状の突起部8であり、図3(e)は円柱形状の突起部8である。これらの突起部8の場合は、突起部8の頂部は平坦状に形成される。
上記のように、支持面25に突起部8が形成されている場合は、屋根材1は、複数の突起部8を架け渡すように載置され、断熱下地材2と屋根材1との間には空気層(空間)が形成されるようになる。空気層が形成されるのは、突起部8が所定の間隔を空けながら設けられているためである。このように断熱下地材2と屋根材1との間に空気層が形成されることで、屋根材1と支持面25との間に雨水等が浸入したとしても、雨水が空気層を通りながら、軒側へ流れ、屋根材1と支持面25との間に浸入した雨水を排水させることができる。従って、支持面25に上記突起部8が形成されている断熱下地材2を屋根構造に使用すれば、屋根の防水性を一層高めることが可能になる。さらに、空気層が存在することで、屋根の断熱効果を向上させることもできる。また、雨水等による屋根材1や断熱下地材2の劣化を防止しやすくもなる。支持面25に形成される突起部8の個数や配置間隔は特に制限されず、屋根材1が安定に支持面25に載置できる程度に形成されていればよい。
図1の形態の屋根構造を有する屋根を施工するにあたっては、例えば、次のように行うことができる。
まず、あらかじめ形成させた屋根下地30上に、底面23を屋根下地30側とし、支持面25が棟側から軒側に下り傾斜する向きとなるように断熱下地材2を設ける。最初に設ける断熱下地材2の配置位置は、屋根の軒側端部であり、軒棟方向と直交する方向に沿って、順次設けていく。隣接する断熱下地材2、2どうしは、嵌合凸部26と嵌合凹部27とを嵌合させて連結させる。また、図示はしていないが、必要に応じ、ビス等の固定具31を使用して断熱下地材2を屋根下地30に取り付けてもよい。
次いで、上記のように設けた断熱下地材2の棟側に、さらに同様の手順で断熱下地材2を設ける。この場合、雄実部21と雌実部22とを互いに嵌合させることで、軒棟方向で隣接する断熱下地材2、2どうしを連結させることができる。上記のように断熱下地材2を設けると、棟側に配置されている断熱下地材2には、図1(b)で説明した接触部4と位置決め部5が形成される。
この後、軒棟方向で隣接する断熱下地材2、2のうちの軒側に配置された断熱下地材2の支持面25に、屋根材1を載置させ、この屋根材1の棟側の先端面が位置決め部5に当接するように屋根材1を敷設させる。屋根材1の表面には固定具31を打ち込むなどして、屋根材1を屋根下地30に連結させることができる。このような手順で屋根材1を軒棟方向と直交する方向に順次敷設させていく。
次に、別の断熱下地材2を用意し、これを既に設けられている断熱下地材2の棟側に上記同様の手順で連結させる。このとき、上記同様、位置決め部5が形成されるので、別の屋根材1を用意し、この屋根材1の棟側の先端面を位置決め部5に当接させるように支持面25に載置させる。このように屋根材1を設けると、既に軒側に敷設されている屋根材1と一部が重なり合うようになる。このように新たに敷設させた屋根材1も固定具31で固定させることができるが、この場合、上述したように、軒側に既設されている屋根材1の棟側の先端に固定具31が接触しないように固定具31を打設させればよい。すなわち、固定具31を屋根材1に打設し、この屋根材1が載置されている断熱下地材2の支持面25の軒側端部から軒側端面29側へ固定具31を貫通させ、さらに、その断熱下地材2の軒側に配置されている断熱下地材2の支持面25の棟側端部に突き刺さるようにする。そして、その固定具31を断熱下地材2をそのまま貫通させて、屋根下地30に突き刺さるようにすれば、屋根材1が固定される。
以上の手順で屋根材1を軒棟方向と直交する方向にも順次敷設させた後、さらに、上記同様に断熱下地材2を設け、屋根材1を敷設させるという作業を繰り返し行う。軒棟方向に沿って、3枚の屋根材1が敷設されると、3枚の屋根材1のうちの中央の屋根材1の一部は、その軒側の屋根材1及び棟側の屋根材1の両方と上下に重なる部分、すなわち、3枚重合部10(図1(a)参照)が形成される。
上記のような作業を繰り返し行うことによって、屋根下地30に屋根が形成され、屋根下地30と屋根材1との間に断熱下地材2が介在してなる屋根構造が構築される。
上記の施工においては、複数の断熱下地材2は、互いに嵌合させることで連結させればよいので、屋根下地30に容易に設けることができる。そして、屋根材1の敷設にあたっては、位置決め部5を基準として敷設させればよいので、屋根材1の位置決めが容易であり、速やかに屋根材1を敷設することができ、施工に手間がかからないものである。また、屋根材1の位置ずれを防止しやすくなるので、屋根の意匠性も低下しにくい。
また、仮に屋根材1の一部が破損して補修の必要が生じたとしても、屋根材1と断熱下地材2とは接着一体化されておらず、固定具31で連結されているだけであるので、破損した屋根材1やその周辺の屋根材1のみを取り替えるだけで補修を行うことができる。すなわち、屋根材1と断熱下地材2とは接着一体化されていないので、屋根材1を取り外す際に、下側の断熱下地材2の損傷が起きにくく、断熱下地材2までを取り替える手間が省けるのである。そのため、本発明の屋根構造で構成される屋根では、その補修も容易に行うことができる。
1 屋根材
2 断熱下地材
21 雄実部
22 雌実部
23 底面
23a 第2凸部
23b 第2凹溝
24 頂面
25 支持面
25a 第1凸部
25b 第1凹溝
28 棟側端面
29 軒側端面
30 屋根下地
4 接触部
5 位置決め部
8 突起部

Claims (3)

  1. 屋根下地に複数の屋根材が一部を重ね合わせながら軒下方向に沿って敷設されてなる屋根構造において、
    前記複数の屋根材と前記屋根下地との間には複数の断熱下地材が介在し、
    前記断熱下地材の頂面は前記屋根材の一部が載置される支持面として形成されており、
    前記複数の断熱下地材は、棟側端面が屋根の棟側を向いて軒棟方向に沿って設けられており、前記断熱下地材の軒側端面には、この断熱下地材の軒側に配置されている断熱下地材の棟側端面と接触している接触部と接触していない位置決め部とが形成されており、
    前記屋根材は、この屋根材の棟側先端が前記位置決め部に当接していると共に屋根材の棟側端部が前記支持面に載置されて敷設されており、
    前記断熱下地材の底面には、軒棟方向に延伸する凸部及び凹溝が形成されていることを特徴とする屋根構造。
  2. 前記支持面には複数の突起部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の屋根構造。
  3. 前記支持面には第1凸部及び第1凹溝が軒棟方向に沿って形成されており、
    前記第1凸部の頂部に複数の突起部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の屋根構造。
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