以下に添付図面を参照して、本発明にかかる情報処理装置、通信装置、情報処理方法、および情報処理プログラムの実施の形態を詳細に説明する。
(情報処理システム100の一実施例)
まず、図1を用いて、実施の形態にかかる情報処理装置101と、実施の形態にかかる通信装置102と、を含む情報処理システム100の一実施例について説明する。
図1は、情報処理システム100の一実施例を示す説明図である。情報処理システム100は、情報処理装置101と、通信装置102と、を有する。情報処理システム100は、通信装置102に動作を許可するアプリケーションを情報処理装置101から管理するシステムである。
情報処理装置101は、通信装置102と通信可能なコンピュータである。情報処理装置101としては、例えば、サーバ、PC(Personal Computer)などが採用される。
情報処理装置101は、1ないし複数のアプリケーションセットを有する。ここで、アプリケーションセットとは、通信装置102で動作を許可する1ないし複数のアプリケーションの情報である。アプリケーションの情報とは、例えば、アプリケーション自体であってもよいし、アプリケーションの識別情報であってもよい。また、アプリケーションの情報とは、例えば、アプリケーションのデータであってもよいし、アプリケーションもしくはアプリケーションのデータの格納場所を表す情報であってもよい。
アプリケーションには、通信装置102に送信され、通信装置102が実行することにより、何かしらの作用を働くプログラムと、プログラムが利用するデータとが含まれる。プログラムは、通信装置102上で実行される命令であり、データは、文書、画像、および音声などの利用者に作用する情報(コンテンツ)でもよいし、プログラムが動作するために必要な設定情報のように、通信装置102に作用する情報であってもよい。
アプリケーションのデータとは、プログラムが利用するデータをアプリケーション外部へと分離しプログラムが読み込むことにより作用するデータである。アプリケーションのデータとは、例えば、文書、画像、および音声などの利用者に作用する情報(コンテンツ)を分離させたものでもよいし、プログラムが動作するために必要な設定情報のように、通信装置102に作用する情報を分離させたものであってもよい。
アプリケーションもしくはアプリケーションのデータの格納場所を表す情報とは、アプリケーションもしくはアプリケーションのデータの格納場所を表すアドレスである。アプリケーションもしくはアプリケーションのデータの格納場所を表す情報とは、例えば、アプリケーションもしくはアプリケーションのデータの格納場所のURL(Uniform Resource Locator)である。アプリケーションもしくはアプリケーションのデータの格納場所は、情報処理装置101内であってもよいし、情報処理装置101以外の他のコンピュータ内であってもよい。
通信装置102は、情報処理装置101と通信可能なコンピュータである。通信装置102としては、例えば、携帯端末、PHS(Personal Handyphone System)、PDA、タブレット端末、スマートフォン、およびノートPCなどが採用される。通信装置102は、情報処理装置101から1ないし複数のアプリケーションセットを受信し、自通信装置102のアプリケーションセット管理手段に反映させる。
通信装置102のアプリケーションセット管理手段は、通信装置102内にあるアプリケーションセットの管理を行う。アプリケーションセットの管理とは、通信装置102が受信したアプリケーションセットを、以前に受信したアプリケーションセットとともに端末に保持し、受信しなかったアプリケーションセットは端末から削除し、利用者の選択に基づいて実行することである。
図1の例では、(1)情報処理装置101は、1ないし複数のアプリケーションセットを通信装置102に送信する。(2)通信装置102は、受信した1ないし複数のアプリケーションセットをアプリケーションセット管理手段に反映させる。さらに、管理者が通信装置102に送信するアプリケーションセットを変更した場合に、(3)情報処理装置101は、変更を検知し、1ないし複数の異なるアプリケーションセットを通信装置102に送信する。(4)通信装置102は、受信したアプリケーションセットをアプリケーションセット管理手段に反映させると同時に、(1)において受信した1ないし複数のアプリケーションセットのうちで(4)において受信しなかったアプリケーションセットを削除する。
これにより、情報処理装置101は、通信装置102に対して、アプリケーションセットの単位で、通信装置102で利用者が利用できるアプリケーションを管理することができる。さらに、情報処理装置101が、アプリケーションセットごとにどのような動作を行うかを制御する情報を、その情報のみを、もしくはアプリケーションセットとともに、通信装置102に送信することができる。結果として、通信装置102は、反映されたアプリケーションセットごとに利用者の選択の可否を反映させた表示を行うこと、反映されたアプリケーションセットに含まれる一部のアプリケーションは削除すること、反映されたアプリケーションセットに含まれるアプリケーションのうちの特定のアプリケーションに関して、実行するかの選択ダイアログを出す、目立つように表示するなどで利用を促すこと、利用者の選択なしに実行し利用を強制すること、などができる。ここで、通信装置102が実行するアプリケーションは1つでも複数でもよい。
さらに、情報処理装置101が、通信装置102に対して1ないし複数のアプリケーションセットを反映させるタイミングを、通信装置102から受信した情報から決定してもよい。この場合、情報処理装置101は、所定の状況の識別情報と対応付けてアプリケーションセットを記憶する。所定の状況の識別情報は、通信装置102の状況を特定する情報から通信装置102が所定の状況になったか否かを判定して、所定の状況になったことに応じて所定の状況になったことを抽出する状況判定手段により生成される。所定の状況の識別情報は、例えば、通信装置102が有するセンサが計測した計測結果、または所定の状況に割り振られたID、所定の状況の名称などである。所定の状況の識別情報が抽出されたタイミングが、通信装置102に対して1ないし複数のアプリケーションセットを反映させるタイミングとなる。
所定の状況になったことを抽出する手段は情報処理装置101で実施しても、通信装置102で実施してもよい。ここでは、通信装置102で実施する例について説明する。この場合、通信装置102は、通信装置102の状況を特定する情報から通信装置102が所定の状況になったか否かを判定して、所定の状況になったことに応じて、所定の状況の識別情報を情報処理装置101に送信する。
通信装置102の状況とは、通信装置102が有するセンサが計測した計測結果と所定の状況となる条件とに基づいて特定される状況である。通信装置102の状況とは、例えば、通信装置102の位置が所定の位置から所定の範囲内にある状況、通信装置102が所定の設備のIDを読み取った状況、通信装置102が所定の時間に所定の場所にある状況などである。通信装置102の状況とは、具体的には、通信装置102の位置が展示物の近傍にある状況、通信装置102が検査対象の設備のIDを読み取った状況、通信装置102が会議時間に会議室にある状況などである。
また、通信装置102の状況とは、通信装置102に対する利用者の操作によって得られた情報が所定の状況となる条件を満たすか否かに基づいて特定される状況としてもよい。この場合、通信装置102の状況とは、例えば、通信装置102で特定のアプリケーションを起動した状況、通信装置102で動作する特定のアプリケーション上の特定のボタンを押した状況などである。
さらに、通信装置102の状況とは、通信装置102外のシステムで発生し、通信装置102が検知した結果が所定の状況となる条件を満たすか否かに基づいて特定される状況としてもよい。この場合、通信装置102の状況とは、例えば、特定の外部入退室管理システムにおいて利用者が入室したと記録された状況などである。
これにより、情報処理装置101は、通信装置102が所定の状況になったことを検出することができ、通信装置102が所定の状況になったときに通信装置102に反映させる1ないし複数のアプリケーションセットを通信装置102に送信することができる。そして、通信装置102は、自装置が所定の状況になったときに、所定の状況に対応する1ないし複数のアプリケーションセットを受信して、1ないし複数のアプリケーションセットを反映させることができる。
さらに、通信装置102が、所定の状況の識別情報を送信したことを、送信したタイミングで利用者に通知することによって、通信装置102の利便性を向上することができる。また、通信装置102が、所定の状況の識別情報を送信したことに応じてアプリケーションセットを受信したことを、受信したタイミングで利用者に通知することによって、通信装置102の利便性を向上することができる。
利用者に対する通知としては、例えば、通信装置102が、所定の状況の識別情報を送信したタイミングで通信装置102の画面上に所定の状況を表す文言を短い時間だけ表示する(「展示物の前に来ました」など)ことなどが挙げられる。また、利用者に対する通知としては、例えば、通信装置102が、アプリケーションセットを受信したタイミングで、通信装置102から音を出すこと、または通信装置102をバイブレーションさせることなどが挙げられる。
また、利用者に対する通知としては、例えば、通信装置102が、アプリケーションセットを受信したタイミングで、通信装置102の画面上にアプリケーションのアイコンを特殊効果(点滅させる、回転させるなど)とともに表示することなどが挙げられる。さらに、利用者に対する通知としては、例えば、通信装置102が、送信した所定の状況に対応付けてアプリケーションのアイコンを表示させることなどが挙げられる。対応付ける例としては、所定の状況を意味するフォルダにアプリケーションのアイコンを配置して利用者に見せることなどがある。
このように、情報処理システム100は、管理者による通信装置102の業務利用のための制限を、情報処理装置101に記憶させ、記憶させた制限を管理者の設定した任意のタイミングで情報処理装置101から通信装置102に反映させることができる。これにより、情報処理システム100は、管理者による通信装置102の業務利用のための制限を柔軟かつ迅速に反映させることができる。
また、情報処理システム100は、管理者による端末の業務利用において利用を許可するアプリケーションを、情報処理装置101に記憶させ、記憶させたアプリケーションを管理者の設定した任意のタイミングで情報処理装置101から通信装置102に反映させることで、あらかじめ導入していないアプリケーションを利用させることが可能になる。
また、情報処理システム100は、管理者による通信装置102の利用を促したいアプリケーションの情報を、情報処理装置101に記憶させ、記憶させた情報を管理者の設定した任意のタイミングで情報処理装置101から通信装置102に反映させることができる。これにより、情報処理システム100は、管理者が決めた業務利用において積極的に利用させたいアプリケーションを、通信装置102を通して利用者に通知することができる。
また、情報処理システム100は、通信装置102にアプリケーションを提供するサービスの提供にかかる処理を、情報処理装置101と通信装置102に分担して処理させることができる。これにより、情報処理システム100は、サービスの提供にかかる情報処理装置101の処理負荷の増大を抑制することができる。
また、情報処理装置101は、通信装置102が有するセンサが計測した情報を収集して通信装置102が所定の状況になったか否かを判定しなくてもよいため、サービスの提供にかかる情報処理装置101の処理負荷の増大を抑制することができる。また、情報処理装置101は、処理負荷の増大を抑制することができるため、処理にかかる時間の増加を抑制することができる。そして、情報処理装置101は、通信装置102から所定の状況の識別情報を受信してから通信装置102にアプリケーションを送信するまでにかかる時間の増加を抑制することができる。このため、情報処理装置101は、アプリケーションを実行するまでの通信装置102の利用者の待ち時間の増加を抑制することができる。また、情報処理装置101は、処理負荷の増大に伴うコストの増大を抑制することができる。
また、情報処理装置101は、通信装置102の状況の識別情報を収集すればよく、通信装置102が有するセンサが計測した情報を収集しなくてもよいため、通信装置102との通信量の増加を抑制することができる。さらに、情報処理装置101は、通信装置102が有するセンサが計測すべき情報の量・種類が膨大になっても、通信量の増加を抑制することができる。そして、情報処理装置101は、通信装置102との通信にかかる消費電力の増大を抑制することができる。
また、通信装置102は、通信装置102の状況の識別情報を情報処理装置101に送信すればよく、通信装置102が有するセンサが計測した情報を情報処理装置101に送信しなくてもよいため、情報処理装置101との通信量の増加を抑制することができる。さらに、通信装置102は、通信装置102が有するセンサが計測すべき情報の量・種類が膨大になっても、通信量の増加を抑制することができる。そして、通信装置102は、情報処理装置101との通信にかかる消費電力の増大を抑制することができる。
また、情報処理装置101は、通信装置102が有するセンサが計測した情報を収集しなくてもよいため、情報処理装置101と通信装置102とを接続するネットワークの通信負荷の増大を抑制することができる。また、情報処理装置101は、通信装置102の状況の識別情報を収集すればよく、通信装置102が有するセンサが計測した情報を通信装置102から収集しなくてもよいため、通信装置102の利用者のプライバシーの保護を図ることができる。
(情報処理システム100の構成例)
次に、図2を用いて、図1に示した情報処理システム100の構成例について説明する。
図2は、情報処理システム100の構成例を示す説明図である。図2において、ネットワーク210は、情報処理装置101と複数の通信装置102とが通信可能なネットワーク210である。ネットワーク210は、例えば、LAN(Local Area Network)である。ネットワーク210は、具体的には、無線LAN−AP(AccessPoint)を含み、情報処理装置101と複数の通信装置102とを接続する。また、ネットワーク210は、例えば、WAN(Wide Area Network)、インターネット、携帯電話網などであってもよい。また、通信装置102は、ネットワーク210に接続することができない状態であってもよい。
(情報処理装置101のハードウェア構成例)
次に、図3を用いて、図1に示した情報処理装置101のハードウェア構成例について説明する。
図3は、情報処理装置101のハードウェア構成例を示すブロック図である。図3において、情報処理装置101は、プロセッサ301、記憶装置302、入力装置303、出力装置304、および通信I/F(Interface)305が、バス306に接続されて構成されている。
プロセッサ301は、情報処理装置101の全体の制御を司る。また、プロセッサ301は、記憶装置302に記憶されているOS(Operating System)や本実施の形態の情報処理プログラムなどの各種プログラムを実行することにより、記憶装置302内のデータを読み出したり、実行結果となるデータを記憶装置302に書き込んだりする。
記憶装置302は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、磁気ディスクドライブなどで構成され、プロセッサ301のワークエリアになったり、各種プログラムや、各種プログラムの実行により得られたデータを含む各種データを記憶したりする。また、記憶装置302は、図4に後述するアプリケーションセットテーブル400、図5に後述するアプリケーションテーブル500、図6に後述する送信先テーブル600を記憶する。また、記憶装置302は、アプリケーションを記憶する。アプリケーションは、他のコンピュータが記憶していてもよい。
入力装置303は、キーボード、マウス、タッチパネルなどユーザの操作により、各種データの入力を行うインターフェースである。入力装置303は、スキャナであってもよい。ここで、キーボードは、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを備え、データの入力を行う。マウスは、カーソルの移動や範囲選択、あるいはウィンドウの移動やサイズの変更などを行う。ポインティングデバイスとして同様に機能を備えるものであれば、トラックボールやジョイスティックなどであってもよい。
出力装置304は、プロセッサ301の指示により、データを出力するインターフェースである。出力装置304には、ディスプレイやプリンタが挙げられる。ここで、ディスプレイは、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。ディスプレイは、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。また、プリンタは、画像データや文書データを印刷する。プリンタには、例えば、レーザプリンタやインクジェットプリンタを採用することができる。
通信I/F305は、ネットワーク210を介して外部からデータを受信したり、外部にデータを送信したりするインターフェースである。通信I/F305には、例えば、モデムやLANアダプタなどを採用することができる。
(アプリケーションセットテーブル400の記憶内容)
次に、図4を用いて、アプリケーションセットテーブル400の記憶内容の一例について説明する。アプリケーションセットテーブル400は、例えば、図3に示した記憶装置302などの記憶領域によって実現される。
図4は、アプリケーションセットテーブル400の記憶内容の一例を示す説明図である。図4に示すように、アプリケーションセットテーブル400は、アプリケーションセットID項目に対応付けて、アプリケーションID項目を有し、アプリケーションセットIDごとに各項目に情報が設定されることにより、レコードを記憶する。また、アプリケーションセットテーブル400は、さらに状況ID項目、や動作制御項目を有してもよい。
アプリケーションセットID項目には、アプリケーションセットの識別子が記憶される。アプリケーションID項目には、状況ID項目の状況になった通信装置102に送信するアプリケーションの識別情報が記憶される。アプリケーションID項目には、複数のアプリケーションの識別情報が記憶されてもよい。状況ID項目には、状況の識別情報が記憶される。動作制御項目には、アプリケーションセットを通信装置102に反映させる際にどのような動作を行うかが記憶される。
例えば、レコード401は、アプリケーションセットの識別子「AS1」と、アプリケーションの識別情報「A1」と、状況の識別情報「J1」と、アプリケーションセットの動作情報「A1を実行」を含むアプリケーションセットを示す。レコード402は、アプリケーションセットの識別子「AS2」と、アプリケーションの識別情報「A2」と、状況の識別情報「J2」と、アプリケーションセットの動作制御情報「AS3併用時は選択不可」と、を含むアプリケーションセットを示す。
(アプリケーションテーブル500の記憶内容)
次に、図5を用いて、アプリケーションテーブル500の記憶内容の一例について説明する。アプリケーションテーブル500は、例えば、図3に示した記憶装置302などの記憶領域によって実現される。
図5は、アプリケーションテーブル500の記憶内容の一例を示す説明図である。図5に示すように、アプリケーションテーブル500は、アプリケーションID項目に対応付けて、URL項目を有し、状況ごとに各項目に情報が設定されることにより、レコードを記憶する。
アプリケーションID項目には、アプリケーションの識別情報が記憶される。URL項目には、アプリケーションID項目のアプリケーションの格納場所を表すURLが記憶される。アプリケーションの格納場所を表すURLは、例えば、記憶装置302内のアプリケーションが格納された領域を指定するものであってもよい。また、アプリケーションの格納場所を表すURLは、アプリケーションが情報処理装置101以外の他のコンピュータによって記憶されている場合、他のコンピュータにおいてアプリケーションが格納された領域を指定するものであってもよい。例えば、レコード501は、アプリケーションの識別情報「A1」と、URL「U1」と、を含むアプリケーション情報を示す。
(送信先テーブル600の記憶内容)
次に、図6を用いて、送信先テーブル600の記憶内容の一例について説明する。送信先テーブル600は、例えば、図3に示した記憶装置302などの記憶領域によって実現される。
図6は、送信先テーブル600の記憶内容の一例を示す説明図である。図6に示すように、送信先テーブル600は、アプリケーションセットID項目に対応付けて、送信先項目を有し、所定の状況ごとに各項目に情報が設定されることにより、レコードを記憶する。
アプリケーションセットID項目には、アプリケーションセットの識別情報が記憶される。送信先項目には、アプリケーションセットを反映させた通信装置102の識別情報が記憶される。例えば、レコード601は、アプリケーションセットの識別情報「AS1」と、通信装置102の識別情報「T1,T2,T3」と、を含む送信先情報を示す。
(通信装置102のハードウェア構成例)
次に、図7を用いて、図1に示した通信装置102のハードウェア構成例について説明する。
図7は、通信装置102のハードウェア構成例を示すブロック図である。図7において、通信装置102は、CPU(Central Processing Unit)701と、メモリ702と、ディスプレイ703と、キーパッド704と、公衆網I/F705と、WLAN(Wireless LAN) I/F706と、音声信号処理部707と、スピーカ708と、マイクロフォン709と、センサ710と、を有する。また、各構成部はバス712によってそれぞれ接続される。
ここで、CPU701は、通信装置102の全体の制御を司る。メモリ702は、例えば、ROM、RAM、およびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMがOSのプログラムを記憶し、ROMがアプリケーションプログラムを記憶し、RAMがCPU701のワークエリアとして使用される。また、ROMが図8に後述する接続先テーブルを記憶する。メモリ702に記憶されるプログラムは、CPU701にロードされることにより、コーディングされている処理をCPU701に実行させることになる。また、図11に後述する状況判定処理機能を実現するアプリケーションも、メモリ702のフラッシュROMやRAMなどに記憶され、CPU701にロードされる。
ディスプレイ703は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。ディスプレイ703は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイなどを採用することができる。
キーパッド704は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを備え、データの入力を行う。キーパッド704は、例えば、タッチパネル式の入力パッドやテンキー、電源キーなどであってもよい。
公衆網I/F705は、移動体通信網の基地局を介してネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して他のコンピュータに接続される。そして、公衆網I/F705は、ネットワーク210と内部のインターフェースを司り、他のコンピュータからのデータの入出力を制御する。
WLAN I/F706は、無線LANのアクセスポイントを介してネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して他のコンピュータに接続される。そして、WLAN I/F706は、ネットワーク210と内部のインターフェースを司り、他のコンピュータからのデータの入出力を制御する。
音声信号処理部707は、スピーカ708およびマイクロフォン709に接続される。例えば、マイクロフォン709に受音された音声は、音声信号処理部707でA/D変換される。また、スピーカ708からは音声が出力される。
センサ710は、通信装置102の状況を特定する情報を計測する。センサ710は、例えば、IDリーダ、加速度センサ、温度センサ、湿度センサ、歩数計、傾きセンサ、および地磁気センサなどである。
また、通信装置102は、例えば、各種タイマ、GPS(Global Positioning System)ユニットなどを有してもよい。また、通信装置102は、メモリ702に対するデータのリード/ライトを制御するメモリコントローラや各構成部に電源電圧を供給するPMU(Power Management Unit)、バッテリ、などを有してもよい。
(接続先テーブル800の記憶内容)
次に、図8を用いて、接続先テーブル800の記憶内容の一例について説明する。接続先テーブル800は、例えば、図7に示したメモリ702などの記憶領域によって実現される。
図8は、接続先テーブル800の記憶内容の一例を示す説明図である。図8に示すように、接続先テーブル800は、SSID項目に対応付けて、接続先項目と、を有し、接続先ごとに各項目に情報が設定されることにより、レコードを記憶する。
SSID項目には、情報処理装置101が有するアクセスポイントのSSID(Service Set IDentifier)が記憶される。接続先項目には、情報処理装置101のIPアドレスが記憶される。例えば、レコード801は、SSID「S1」と、IP(Internet Protocol)アドレス「192.168.1.1」と、を含む接続先情報を示す。
(情報処理装置101の機能的構成例)
次に、図9を用いて、情報処理装置101の機能的構成例について説明する。図9は、情報処理装置101の機能的構成例を示すブロック図である。情報処理装置101は、記憶部901と、通信部902と、制御部903と、を含む。
記憶部901は、管理者が決定したタイミングで通信装置102へ送信するアプリケーションセットを記憶する。管理者が決定したタイミングは通信装置102が所定の状況になったことに対応させて送信してもよく、この場合、所定の状況を含む複数の状況の各々の状況の識別情報をアプリケーションセットに対応付けて記憶する。
ここで、状況とは、通信装置102が有するセンサが計測した計測結果と所定の状況となる条件とに基づいて特定される状況や、通信装置102に対する利用者の操作が所定の状況となる条件を満たしたか否かに基づいて特定される状況などである。状況とは、通信装置102外のシステムで発生し、通信装置102が検知した結果が所定の状況となる条件を満たしたか否かに基づいて特定される状況であってもよい。
通信装置102の状況とは、例えば、通信装置102の位置が所定の位置から所定の範囲内にある状況、通信装置102が所定の設備のIDを読み取った状況、通信装置102が所定の時間に所定の場所にある状況などである。通信装置102の状況とは、通信装置102で特定のアプリケーションが起動された状況、通信装置102の特定のアプリケーションで特定のボタンが押された状況などであってもよい。通信装置102の状況とは、具体的には、通信装置102の位置が展示物の近傍にある状況、通信装置102が検査対象の設備のIDを読み取った状況、通信装置102が会議時間に会議室にある状況などである。
記憶部901は、例えば、図4に示したアプリケーションセットテーブル400と、図5に示したアプリケーションテーブル500を記憶する。これにより、制御部903は、記憶部901の記憶内容に基づいて、通信装置102に反映するアプリケーションセットのIDに対応するアプリケーションセットを特定することができる。また、通信装置102の状況に対応して反映させるアプリケーションセットを特定することができる。記憶部901は、例えば、図3に示した記憶装置302により、その機能を実現する。
また、アプリケーションセットに含まれるアプリケーションが、状況判定処理の機能をもつアプリケーションでもよい。状況判定処理は、通信装置102の状況を特定する情報から通信装置102が所定の状況になったか否かを判定して、所定の状況になったことに応じて、所定の状況の識別情報を情報処理装置101に送信する機能である。このような機能を実現したアプリケーションを制御アプリケーションとする。制御アプリケーションは、例えば、通信装置102を制御して、センサ710の計測結果に基づいて、通信装置102が所定の状況になったか否かを判定する機能を実現するものである。そして、制御アプリケーションは、所定の状況になったことに応じて、所定の状況の識別情報を情報処理装置101に送信する機能を実現するものである。
制御アプリケーションは、さらに、情報処理装置101の通信圏内に通信装置102が存在するか否かを判定する機能を実現するものであってもよい。そして、制御アプリケーションは、アプリケーションセットを通信装置102が受信した後に情報処理装置101の通信圏内に通信装置102が存在しなくなったことに応じて、アプリケーションセットを削除する機能を実現するものであってもよい。制御アプリケーションは、例えば、通信装置102を制御して、情報処理装置101と接続できなくなったことが通信部902によって検出されたことに応じて、情報処理装置101から受信したアプリケーションセットを削除する機能を実現するものである。
制御アプリケーションは、さらに、通信装置102が受信した後に通信装置102が所定の状況ではなくなったことに応じて、制御アプリケーション自身を削除する機能を実現するものであってもよい。制御アプリケーションは、例えば、通信装置102を制御して、センサ710の計測結果に基づいて、通信装置102が所定の状況ではなくなったか否かを判定する機能を実現するものであってもよい。そして、制御アプリケーションは、所定の状況ではなくなったことに応じて、情報処理装置101から受信した制御アプリケーションを自ら削除する機能を実現するものであってもよい。
制御アプリケーションは、具体的には、通信装置102を制御して、センサ710の計測結果に基づいて、通信装置102が所定の状況になったか否かを判定する機能を実現するものである。そして、制御アプリケーションは、所定の状況になったことに応じて、所定の状況の識別情報を情報処理装置101に送信する機能を実現するものである。
通信部902は、通信装置102と通信する。また、通信部902は、情報処理装置101の限られた通信圏内にある通信装置102のみを通信対象とするものであってもよい。通信対象は、例えば、情報処理装置101に接続された無線LANアクセスポイントの通信圏内にある通信装置102だけとしてもよい。通信部902は、例えば、通信装置102から通信装置102の状況の識別情報を受信する。受信されたデータは、例えば、記憶装置302の記憶領域に記憶される。また、通信部902は、通信装置102にアプリケーションセットを送信する。アプリケーションセットに付随する動作制御情報があれば、通信装置102に動作制御情報をアプリケーションセットと併せて送信する。
また、通信部902が送信するアプリケーションセットには、通信装置102の状況を特定する情報から通信装置102が複数の状況のうちのいずれかの状況とは異なる他の状況になったか否かを判定する機能を実現するアプリケーションを含んでもよい。そして、アプリケーションセットは、他の状況になったことに応じて、他の状況の識別情報を情報処理装置101に送信する機能を実現するアプリケーションを含んでもよい。
アプリケーションは、具体的には、設備を点検するための点検アプリケーションであって、点検項目ごとの点検結果の入力欄を有するアプリケーションである。アプリケーションは、さらに、通信装置が「故障した設備を点検した」といった状況の識別情報を、情報処理装置101に送信する機能を実現するものであってもよい。これにより、通信部902は、情報処理装置101とデータのやり取りを行うことができる。通信部902は、例えば、図3に示した通信I/F305により、その機能を実現する。
制御部903は、管理者による指示を受け付けたこと、または、所定の状況の識別情報を受信したことに応じて、所定の状況の識別情報に対応付けて記憶部901に記憶されたアプリケーションセットを通信装置102に送信する。
制御部903は、例えば、管理者から指定されたアプリケーション識別子を指定された通信装置102に送信するという指示を受け付けたことに応じて、アプリケーションセットテーブル400に記憶された指定されたアプリケーション識別子についてのレコードを特定する。もしくは、制御部903は、通信装置102から「展示物から所定範囲内にある」という状況の識別情報を受信したことに応じて、アプリケーションセットテーブル400に記憶された「展示物から所定範囲内にある」という状況についてのレコードを特定する。次に、制御部903は、レコードに含まれるアプリケーションID項目に設定されたアプリケーションの識別情報を抽出する。
次に、制御部903は、アプリケーションテーブル500に記憶されたアプリケーション識別子についてのレコードを特定する。さらに、制御部903は、レコードに含まれるURL項目に設定されたアプリケーションの格納場所を表すURLを抽出する。そして、制御部903は、通信部902を制御して、アプリケーションの格納場所を表すURLを通信装置102に送信する。ここで、制御部903は、送信先テーブル600のアプリケーションセットID項目についてのレコードに含まれる送信先項目に、アプリケーションセットを送信した通信装置102の識別情報を追加してもよい。
また、制御部903は、例えば、通信装置102から「接続要求」という状況の識別情報を受信したことに応じて、通信部902を用いて、制御アプリケーションを含むアプリケーションセットを通信装置102に送信する。制御部903は、例えば、通信装置102から「接続要求」という状況の識別子を受信したことに応じて、アプリケーションセットテーブル400に記憶された「接続要求」という状況についてのレコードを特定する。次に、制御部903は、レコードに含まれるアプリケーションID項目に設定されたアプリケーションの識別情報を抽出する。
次に、制御部903は、アプリケーションテーブル500に記憶されたアプリケーションの識別情報についてのレコードを特定する。次に、制御部903は、レコードに含まれるURL項目に設定された制御アプリケーションの格納場所を表すURLを抽出する。そして、制御部903は、通信部902を用いて、制御アプリケーションの格納場所を表すURLを通信装置102に送信する。ここで、制御部903は、送信先テーブル600のアプリケーションセットについてのレコードに含まれる送信先項目に、アプリケーションセットを送信した通信装置102の識別情報を追加してもよい。
また、制御部903は、アプリケーションセットを通信装置102に送信した後にアプリケーションセットが更新されたことに応じて、更新後のアプリケーションセットを通信装置102に送信する。ここで、更新後のアプリケーションセットは、例えば、更新後のアプリケーション、または更新後のアプリケーションの格納場所を表すURLである。また、更新後のアプリケーションセットは、例えば、更新前後でアプリケーションの格納場所が変更されていなければ、更新前のアプリケーションの格納場所と同一の格納場所からの取得を要求する通知情報であってもよい。また、更新後のアプリケーションセットは、例えば、更新前のアプリケーションと組み合わせることにより更新後のアプリケーションを取得可能になる更新差分の情報であってもよい。
制御部903は、アプリケーションセットが更新されたことを検出する。次に、制御部903は、アプリケーションセットテーブル400のアプリケーションセットについてのレコードのアプリケーションセットID項目に設定された識別情報を抽出する。さらに、送信先テーブル600のアプリケーションセットについてのレコードの送信先項目に設定された識別情報を抽出する。そして、制御部903は、更新後のアプリケーションセットを、識別情報によって識別される通信装置102に送信する。制御部903は、例えば、図3に示した記憶装置302に記憶されたプログラムをプロセッサ301に実行させることにより、または、通信I/F305により、その機能を実現する。
また、制御部903は、管理者による指示を受け付けたこと、または、所定の状況の識別情報を受信したことに応じて、アプリケーションの動作を制御する情報を通信装置102に送信する。アプリケーションの動作を制御する情報は、アプリケーションセットテーブル400に登録された所定の状況の識別情報に対応した動作制御項目の情報でもよいし、管理者が任意に指定した情報でもよい。制御部903は、動作制御情報を前記のアプリケーションセットの送信時に一緒に送信してもよいし、動作制御情報のみを送信してもよい。この際、制御部903は、1ないし複数の動作制御情報を通信装置102に送信してもよい。
動作制御情報は、例えば、通信装置102に反映された1ないし複数のアプリケーションセットのうち、一部のアプリケーションセット、もしくはアプリケーションセットに含まれる1ないし複数のアプリケーションを選択できないような動作、もしくは、削除するような動作を記した情報であってもよい。動作制御情報は、通信装置102に反映された1ないし複数のアプリケーションセットのうち、一部のアプリケーションセットに含まれる1ないし複数のアプリケーションを実行すること、もしくは実行を促すことを記した情報であってもよい。
(通信装置102の機能的構成例)
次に、図10を用いて、通信装置102の機能的構成例について説明する。図10は、通信装置102の機能的構成例を示すブロック図である。通信装置102は、送信部1001と、受信部1002と、計測部1003と、実行管理部1004と、出力部1005と、を含む。
送信部1001は、所定の状況の識別情報に対応付けてアプリケーションセットを記憶する情報処理装置101に状況の識別情報を送信する。送信部1001は、例えば、公衆網I/F705やWLAN I/F706により、その機能を実現する。
受信部1002は、アプリケーションセットを、情報処理装置101から受信する。受信部1002は、例えば、アプリケーションの格納場所を表すURLを、情報処理装置101から受信する。また、受信部1002は、情報処理装置101からアプリケーションの動作制御情報を受信してもよい。これにより、実行管理部1004は、アプリケーションを取得することができる。受信部1002は、例えば、公衆網I/F705やWLAN I/F706により、その機能を実現する。
計測部1003は、自装置の状況を特定する情報を計測する。計測部1003は、例えば、自装置の加速度を計測する。これにより、実行管理部1004は、自装置が所定の状況になったか否かを判定することができる。計測部1003は、センサ710やキーパッド704などにより、また、公衆網I/F705やWLAN I/F706により、その機能を実現する。
実行管理部1004は、受信部が受信したアプリケーションセットを既存のアプリケーションセットとともに端末に保持し、受信しなかったアプリケーションセットは端末から削除し、利用者の選択に基づいて実行する。さらに、実行管理部1004は、受信部1001が受信したアプリケーションの動作制御情報に基づいて、アプリケーションの動作を制御してもよい。
例えば、他のアプリケーションセットを受信しているかどうかによってアプリケーションセット内のアプリケーションの選択を不可能とする、もしくは削除するような動作制御情報が記載されている場合を例に挙げる。この場合、実行管理部1004は、通信装置102に反映されたアプリケーションセットのうちに選択を不可能にするように指定されたものがあるかどうかを判断し、指定されたものがある場合には指定されたアプリケーションセットを利用者からは選択不可能、もしくは削除する。選択不可能とは、複数あるアプリケーションにおいて実行するために選択することを不可能にすることである。また、削除とは、管理情報を含め通信装置102からアプリケーションを削除することで利用することを不可能にすることである。このような動作制御情報により、特定の状況においては利用不可能なアプリケーションセットまたはアプリケーションを定義することができる。
また、アプリケーションセットに含まれるアプリケーションを実行する、もしくは実行を促すような動作制御情報が記載されている場合を例に挙げる。この場合、実行管理部1004は、受信したアプリケーションセットに含まれるアプリケーションのうち、実行するように指定されたものを利用者の選択なしに実行する。また、実行を促すように指定されたアプリケーションを、アプリケーションを起動するかといった選択を利用者に提示する、利用者が選択しやすいように大きく表示するなどを行う。このような動作制御情報により、反映させた際に利用者に積極的に利用させたい、または、かならず実行させたいアプリケーションセットまたはアプリケーションを定義することができる。
また、実行管理部1004は図11に示した、状況判定処理機能を含んでもよい。状況判定処理は、通信装置102の状況を特定する情報から通信装置102が所定の状況になったか否かを判定して、所定の状況になったことに応じて、所定の状況の識別情報を情報処理装置101に送信する機能である。状況判定処理機能は、例えば、通信装置102を制御して、センサ710の計測結果に基づいて、通信装置102が所定の状況になったか否かを判定する機能を実現するものである。そして、状況判定処理機能は、所定の状況になったことに応じて、所定の状況の識別情報を情報処理装置101に送信する機能を実現するものである。また、状況判定処理機能は、所定の状況を脱したことに応じて、所定の状況に対応して反映された1ないし複数のアプリケーションセットを削除する機能を実現するものであってもよい。
状況判定処理機能は、さらに、情報処理装置101の通信圏内に通信装置102が存在するか否かを判定する機能を実現するものであってもよい。そして、状況判定処理機能は、アプリケーションセットを通信装置102が受信した後に情報処理装置101の通信圏内に通信装置102が存在しなくなったことに応じて、アプリケーションセットを削除する機能を実現するものであってもよい。
状況判定処理機能は、特定の情報を取り出し、所定の状況になったか否かを判定するプログラムと、判定に必要な情報の範囲を定義した動作制御データで構成される。実行管理部1004は固定の状況判定処理プログラムと動作制御データを備えていてもよいし、動作制御データをアプリケーションセットの一部として受信、適用してもよい。また、状況判定処理機能は、状況判定処理プログラムと動作制御データを併せ持った制御アプリケーションとして受信、実行されてもよい。
また、実行管理部1004は、複数のアプリケーションを実行可能である。実行管理部1004は、受信部1002によって受信されたアプリケーションセットに基づいて、アプリケーションを実行する。実行管理部1004は、例えば、受信部1002によって受信されたアプリケーションセットに含まれる制御アプリケーションの格納場所を表すURLに基づいて、制御アプリケーションの格納場所から制御アプリケーションを取得する。そして、実行管理部1004は、制御アプリケーションを実行する。これにより、制御部903は、自装置が所定の状況になったことに応じて所定の状況の識別情報を情報処理装置101に送信することができる。
また、実行管理部1004は、例えば、受信部1002によって受信されたアプリケーションセットに含まれるアプリケーションの格納場所を表すURLに基づいて、アプリケーションの格納場所からアプリケーションを取得する。そして、実行管理部1004は、アプリケーションを実行する。実行管理部1004は、例えば、図7に示したメモリ702に記憶されたプログラムをCPU701に実行させることにより、公衆網I/F705やWLAN I/F706により、または音声信号処理部707やセンサ710により、その機能を実現する。
出力部1005は、送信部1001によって所定の状況の識別情報が送信されたことに応じて、所定の識別情報を送信したことを表す情報を出力する。また、出力部1005は、受信部1002によってアプリケーションが受信されたことに応じて、アプリケーションを受信したことを表す情報を出力してもよい。
出力部1005は、例えば、ディスプレイ703に、所定の識別情報を送信したことを表す情報や、受信部1002によってアプリケーションが受信されたことを表す情報を表示する通知部として動作する。また、出力部1005は、例えば、音声信号処理部707を用いて、スピーカ708から、所定の識別情報を送信したことを表す機械音声や、受信部1002によってアプリケーションが受信されたことを表す機械音声を発する発話部として動作してもよい。
これにより、出力部1005は、通信装置102の利用者に所定の状況の識別情報の送信を通知して、通信装置102の利用者に通信装置102がアプリケーションを実行することを把握させることができる。また、出力部1005は、通信装置102の利用者にアプリケーションの受信を通知して、通信装置102の利用者に通信装置102がアプリケーションを実行することを把握させることができる。出力部1005は、例えば、図7に示したメモリ702に記憶されたプログラムをCPU701に実行させることにより、ディスプレイ703により、または音声信号処理部707により、その機能を実現する。
また、出力部1005は、所定の識別情報を送信したことを表す情報や、受信部1002によってアプリケーションが受信されたことを表す情報とともに、アプリケーションの実行を許可するか否かを入力する画面を出力してもよい。この場合、実行管理部1004は、通信装置102の利用者にアプリケーションの実行を許可することが入力された場合にのみ、アプリケーションを実行する。これにより、通信装置102は、通信装置102の利用者が、アプリケーションを実行したくないときには、アプリケーションを実行しないようにすることができる。
(状況判定処理機能を実現するプログラムの内容の一例)
次に、図11を用いて、状況判定処理機能を実現するプログラムの内容の一例について説明する。
図11は、状況判定処理機能を実現するプログラムの内容の一例について説明する説明図である。図11に示すように、状況判定処理機能を実現するプログラムは、計測部1003によって計測された、自装置の状況を特定する情報を取得する命令を含む。また、状況判定処理機能を実現するプログラムは、状況IDにnullを代入する命令を含む。
また、状況判定処理機能を実現するプログラムは、if文を用いて、所定の状況になったか否かを判定して、所定の状況になったことに応じて状況IDに所定の状況の識別情報を設定する命令を含む。状況判定処理機能を実現するプログラムは、例えば、if文を用いて、「アプリケーションが起動された」という状況になったか否かを判定して、所定の状況になったことに応じて状況IDに識別情報「J1」を設定する命令を含む。
また、状況判定処理機能を実現するプログラムは、if文を用いて、状況IDにnull以外が設定されていることに応じて、状況IDを情報処理装置101に送信する命令を含む。通信装置102は、例えば、上述した状況判定処理機能を実現するプログラムを実行することにより、状況判定処理機能を実現することができる。
状況判定処理機能を実現するプログラムは、制御アプリケーションとして情報処理装置101から受信したものであってもよいし、通信装置102が予め有しているものであってもよい。状況判定処理機能を実現するプログラムは、通信装置102が予め有しているものである場合、情報処理装置101から受信した情報に応じてプログラムの内容を変更可能なものであってもよい。
(情報処理システム100の第1の動作例)
次に、図12を用いて、情報処理システム100の第1の動作例について説明する。
図12は、情報処理システム100の第1の動作例を示す説明図である。図12の例では、(5)通信装置102は、通信装置102の利用者からの操作入力を受け付けて、情報処理装置101に接続要求を送信するアプリケーションを起動する。通信装置102は、アプリケーションを起動することにより、「アプリケーションを起動した」という状況の識別情報「J1」を、情報処理装置101に送信する。
(6)情報処理装置101は、通信装置102から状況の識別情報「J1」を受信すると、アプリケーションセットテーブル400に記憶された、「アプリケーションを起動した」という状況の識別情報「J1」が状況ID項目に設定されたレコードを特定する。次に、情報処理装置101は、レコードに含まれるアプリケーションセットIDに設定されたアプリケーションセットの識別子「AS1」を抽出する。また、情報処理装置101は、レコードに含まれるアプリケーションID項目に設定された制御アプリケーションの識別子「A1」を抽出する。さらに、情報処理装置101は、アプリケーションテーブル500に記憶されたアプリケーション識別子「A1」がアプリケーションID項目に設定されたレコードを特定する。次に、情報処理装置101は、レコードに含まれるURL項目に設定された制御アプリケーションの格納場所を表すURL「U1」を抽出する。そして、情報処理装置101は、WLAN I/F706によって、制御アプリケーションの格納場所を表すURL「U1」を、通信装置102に送信する。
ここで、情報処理装置101は、送信先テーブル600に記憶された、アプリケーションセットの識別情報「AS1」がアプリケーションセットID項目に設定されたレコードを特定する。そして、情報処理装置101は、レコードに含まれる送信先項目に、制御アプリケーションの格納場所を表すURLを送信した通信装置102の識別情報「T1」を追加する。
(7)通信装置102は、URLを受信すると、URLが表す格納場所から制御アプリケーションを取得して、制御アプリケーションを実行する。(8)通信装置102は、制御アプリケーションを実行することにより、自装置が有するセンサ710が計測した情報に基づいて、自装置が「展示物から所定範囲内にある」という状況になったか否かを判定する。そして、通信装置102は、自装置が「展示物から所定範囲内にある」という状況になったと判定した場合に、「展示物から所定範囲内にある」という状況の識別情報「J2」を、情報処理装置101に送信する。
(9)情報処理装置101は、通信装置102から「展示物から所定範囲内にある」という状況の識別情報「J2」を受信すると、アプリケーションセットテーブル400に記憶された、識別情報「J2」が状況ID項目に設定されたレコードを特定する。次に、情報処理装置101は、レコードに含まれるアプリケーションセットID項目に設定されたアプリケーションセットの識別子「AS2」を抽出する。また、情報処理装置101は、レコードに含まれるアプリケーションID項目に設定されたアプリケーションの識別子「A2」を抽出する。さらに、情報処理装置101は、アプリケーションテーブル500に記憶されたアプリケーション識別子「A2」がアプリケーションID項目に設定されたレコードを特定する。
次に、情報処理装置101は、レコードに含まれるURL項目に設定された、通信装置102が「展示物から所定範囲内にある」という状況になったときに通信装置102に実行させるアプリケーションの格納場所を表すURL「U2」を抽出する。ここで、「展示物から所定範囲内にある」という状況になったときに通信装置102に実行させるアプリケーションが複数あってもよく、アプリケーションの格納場所を表すURLが複数あってもよい。そして、情報処理装置101は、WLAN I/F706によって、アプリケーションの格納場所を表すURL「U2」を通信装置102に送信する。
ここで、情報処理装置101は、送信先テーブル600に記憶された、アプリケーションセットの識別情報「AS2」がアプリケーションセットID項目に設定されたレコードを特定する。そして、情報処理装置101は、レコードに含まれる送信先項目に、アプリケーションの格納場所を表すURLを送信した通信装置102の識別情報「T1」を追加する。
(10)通信装置102は、「展示物から所定範囲内にある」という状況に対応するアプリケーションの格納場所を表すURLを情報処理装置101から受信する。次に、通信装置102は、URLが表すURLから、アプリケーションを取得して、アプリケーションを実行する。
(11)情報処理装置101は、識別情報「A1」により識別される制御アプリケーションが更新されたことを検出する。(12)情報処理装置101は、識別情報「A1」により識別される制御アプリケーションが更新されたことを検出すると、アプリケーションセットテーブル400に記憶された、識別情報「A1」アプリケーションセットIDに含まれるレコードを特定する。次に、情報処理装置101は、レコードに含まれるアプリケーションセットID項目に設定された識別情報「AS1」を抽出する。さらに、情報処理装置101は、送信先テーブル600に記憶された、識別情報「AS1」がアプリケーションセットID項目に設定されたレコードを特定し、レコードに含まれる送信先項目に設定された識別情報「T1」を抽出する。そして、情報処理装置101は、更新後の制御アプリケーションを、識別情報「T1」により識別される通信装置102に送信する。このような処理は、識別情報「A2」により識別されるアプリケーションが更新されたときや、識別情報「AS2」により識別されるアプリケーションセットが更新されたときも同様に行われる。
このように、情報処理システム100は、通信装置102が有するセンサが計測した情報などを用いて得られた情報から判断した状況に応じて、状況に対応して記憶されたアプリケーションセットを、情報処理装置101から反映させることができる。
これにより、情報処理システム100は、利用者の状況を判断する処理と、所定の状況下での利用を許可するアプリケーションセットとに、管理者による通信装置102の業務利用のための制限の意図を反映させることができる。これにより、情報処理システム100は、管理者が所定の状況下で利用者に使わせたいアプリケーションだけを使わせることができる。また、利用者は、所定の状況下で使うことのできるアプリケーションのみが選択可能となるため、使うべきアプリケーションを迷うことがなくなり、利用者の利便性も高まる。
また、情報処理システム100は、管理者による端末の業務利用において利用を許可するアプリケーションを、情報処理装置101に記憶させ、記憶させたアプリケーションを管理者の設定した任意のタイミングで情報処理装置101から通信装置102に反映させることで、あらかじめ導入していないアプリケーションを利用させることが可能になる。
また、情報処理システム100は、管理者による通信装置102の利用を促したいアプリケーションの情報を、情報処理装置101に記憶させ、記憶させた情報を管理者の設定した任意のタイミングで情報処理装置101から通信装置102に反映させることができる。これにより、情報処理システム100は、管理者が決めた業務利用において積極的に利用させたいアプリケーションを、通信装置102を通して利用者に通知することができる。
また、情報処理システム100は、サービスの提供にかかる処理を、情報処理装置101と通信装置102に分担して処理させることにより、サービスの提供にかかる情報処理装置101の処理負荷の増大を抑制することができる。
これにより、情報処理装置101は、通信装置102が有するセンサが計測した情報を収集して通信装置102が所定の状況になったか否かを判定しなくてもよいため、サービスの提供にかかる情報処理装置101の処理負荷の増大を抑制することができる。また、情報処理装置101は、処理負荷の増大を抑制することができるため、処理にかかる時間の増加を抑制することができる。そして、情報処理装置101は、通信装置102から所定の状況の識別情報を受信してから通信装置102にアプリケーションを送信するまでにかかる時間の増加を抑制することができる。このため、情報処理装置101は、アプリケーションを実行するまでの通信装置102の利用者の待ち時間の増加を抑制することができる。また、情報処理装置101は、処理負荷の増大に伴うコストの増大を抑制することができる。
また、情報処理装置101は、通信装置102の状況の識別情報を収集すればよく、通信装置102が有するセンサが計測した情報を収集しなくてもよいため、通信装置102との通信量の増加を抑制することができる。さらに、情報処理装置101は、通信装置102が有するセンサが計測すべき情報の量・種類が膨大になっても、通信量の増加を抑制することができる。そして、情報処理装置101は、通信装置102との通信にかかる消費電力の増大を抑制することができる。
また、通信装置102は、通信装置102の状況の識別情報を情報処理装置101に送信すればよく、通信装置102が有するセンサが計測した情報を情報処理装置101に送信しなくてもよいため、情報処理装置101との通信量の増加を抑制することができる。さらに、通信装置102は、通信装置102が有するセンサが計測すべき情報の量・種類が膨大になっても、通信量の増加を抑制することができる。そして、通信装置102は、情報処理装置101との通信にかかる消費電力の増大を抑制することができる。
また、情報処理装置101は、通信装置102が有するセンサが計測した情報を収集しなくてもよいため、情報処理装置101と通信装置102とを接続するネットワーク210の通信負荷の増大を抑制することができる。また、情報処理装置101は、通信装置102の状況の識別情報を収集すればよく、通信装置102が有するセンサが計測した情報を通信装置102から収集しなくてもよいため、通信装置102の利用者のプライバシーの保護を図ることができる。
また、情報処理装置101は、制御アプリケーションが更新されたことを検出すると、更新後の制御アプリケーションを通信装置102に送信することができる。一方で、通信装置102は、最新の制御アプリケーションを取得することができる。
(情報処理装置101の制御アプリケーション送信処理)
次に、図13を用いて、第1の実施例における情報処理装置101の制御アプリケーション送信処理について説明する。
図13は、情報処理装置101の制御アプリケーション送信処理のシーケンス図である。情報処理装置101は、通信部902に対応する機能を実現する、状況ID受信処理と、アプリケーションセット送信処理と、Push送信処理と、を実行する。また、情報処理装置101は、制御部903に対応する機能を実現する、制御処理を実行する。
また、通信装置102は、送信部1001に対応する機能を実現する、状況ID送信処理を実行する。また、通信装置102は、受信部1002に対応する機能を実現する、アプリケーションセット受信処理と、Push受信処理と、を実行する。また、通信装置102は、計測部1003に対応する機能を実現する、計測処理を実行する。また、通信装置102は、実行管理部1004に対応する機能を実現する、取得処理と、状況判定処理と、実行処理と、を実行する。
図13の例では、通信装置102は、利用者の操作入力を受け付けて、所定の状況の識別子を情報処理装置101に送信するアプリケーションを起動する(ステップS1301)。
ここで、通信装置102において、状況判定処理は、「アプリケーションを起動した」という状況の識別情報「J1」を情報処理装置101に送信する送信依頼を、状況ID送信処理に送信する(ステップS1302)。状況ID送信処理は、送信依頼を受け付けると、「アプリケーションを起動した」という状況の識別情報「J1」を情報処理装置101に送信する(ステップS1303)。
情報処理装置101において、状況ID受信処理は、識別情報「J1」を受信すると、識別情報「J1」を制御処理に送信する(ステップS1304)。制御処理は、識別情報「J1」を受信すると、アプリケーションセットテーブル400およびアプリケーションテーブル500を参照して、識別情報「J1」に対応する制御アプリケーションOの格納場所を表すURL「U1」を特定する。制御処理は、URL「U1」を特定するとともに、送信先テーブル600を更新する(ステップS1305)。制御処理は、URL「U1」の送信依頼を、アプリケーションセット送信処理に送信する(ステップS1306)。アプリケーションセット送信処理は、送信依頼を受け付けると、URL「U1」を通信装置102に送信する(ステップS1307)。
通信装置102において、アプリケーションセット受信処理は、URL「U1」を受信すると、URL「U1」を取得処理に送信する(ステップS1308)。取得処理は、URL「U1」を受信すると、URL「U1」に基づいて、制御アプリケーションOを取得する(ステップS1309)。取得処理は、制御アプリケーションOを実行処理に送信する(ステップS1310)。実行処理は、制御アプリケーションOを実行して、制御アプリケーションOによって状況判定処理を制御する(ステップS1311)。そして、情報処理装置101は、制御アプリケーション送信処理を終了する。
これにより、情報処理装置101は、制御アプリケーションを、通信装置102に取得させることができる。そして、情報処理装置101は、通信装置102が所定の状況になった場合、通信装置102から所定の状況の識別情報を受信して、通信装置102が所定の状況になったことを検出することができる。
(情報処理装置101のアプリケーションセット送信処理)
次に、図14を用いて、第1の実施例における情報処理装置101のアプリケーションセット送信処理について説明する。
図14は、情報処理装置101のアプリケーションセット送信処理のシーケンス図である。図14の例では、通信装置102において、計測処理は、通信装置102の位置を計測し、計測結果を状況判定処理に送信する(ステップS1401)。状況判定処理は、計測結果を受け付けると、計測結果に基づいて通信装置102が「展示物から所定範囲内にある」という状況Aか否かを判定する(ステップS1402)。
状況判定処理は、「展示物から所定範囲内にある」という状況Aであれば、「展示物から所定範囲内にある」という状況Aの識別情報「J2」の送信依頼を、状況ID送信処理に送信する(ステップS1403)。状況ID送信処理は、送信依頼を受け付けると、「展示物から所定範囲内にある」という状況Aの識別情報「J2」を、情報処理装置101に送信する(ステップS1404)。
情報処理装置101において、状況ID受信処理は、識別情報「J2」を受信すると、識別情報「J2」を制御処理に送信する(ステップS1405)。制御処理は、識別情報「J2」を受信すると、アプリケーションセットテーブル400およびアプリケーションテーブル500を参照して、識別情報「J2」に対応するアプリケーションAの格納場所を表すURL「U2」を特定する。制御処理は、URL「U2」を特定するとともに、送信先テーブル600を更新する(ステップS1406)。制御処理は、URL「U2」の送信依頼を、アプリケーションセット送信処理に送信する(ステップS1407)。アプリケーションセット送信処理は、送信依頼を受け付けると、URL「U2」を通信装置102に送信する(ステップS1408)。
通信装置102において、アプリケーションセット受信処理は、URL「U2」を受信すると、URL「U2」を取得処理に送信する(ステップS1409)。取得処理は、URL「U2」を受信すると、URL「U2」に基づいて、アプリケーションAを取得する(ステップS1410)。取得処理は、アプリケーションAを実行処理に送信する(ステップS1411)。実行処理は、アプリケーションAを実行する(ステップS1412)。そして、情報処理装置101は、アプリケーションセット送信処理を終了する。
これにより、情報処理装置101は、所定の状況に対応する1ないし複数のアプリケーションを、所定の状況になった通信装置102に取得させることができる。そして、通信装置102は、自装置の状況に対応する1ないし複数のアプリケーションを実行することができる。
(通信装置102のアプリケーション削除処理)
次に、図15を用いて、第1の実施例における通信装置102のアプリケーション削除処理について説明する。
図15は、通信装置102のアプリケーション削除処理のシーケンス図である。図15の例では、通信装置102において、計測処理は、通信装置102の位置を計測し、計測結果を状況判定処理に送信する(ステップS1501)。状況判定処理は、計測結果を受け付けると、計測結果に基づいて通信装置102が「展示物から所定範囲内にある」という状況Aか否かを判定する(ステップS1502)。
状況判定処理は、「展示物から所定範囲内にある」という状況Aでなくなっていれば、「展示物から所定範囲内にある」という状況Aの識別情報「J2」を付与した、状況Aではなくなったことを表す状況抜け通知の送信依頼を、状況ID送信処理に送信する(ステップS1503)。状況ID送信処理は、送信依頼を受け付けると、「展示物から所定範囲内にある」という状況Aの識別情報「J2」を付与した状況抜け通知を、情報処理装置101に送信する(ステップS1504)。
情報処理装置101において、状況ID受信処理は、識別情報「J2」を付与した状況抜け通知を受信すると、識別情報「J2」を付与した状況抜け通知を制御処理に送信する(ステップS1505)。制御処理は、識別情報「J2」を付与した状況抜け通知を受信すると、送信先テーブル600を更新する(ステップS1506)。
通信装置102において、状況判定処理は、識別情報「J2」を付与した状況抜け通知を、実行処理に送信する(ステップS1507)。実行処理は、識別情報「J2」を付与した状況抜け通知を受け付けると、アプリケーションAを削除する(ステップS1508)。そして、通信装置102は、アプリケーション削除処理を終了する。
これにより、通信装置102は、制御アプリケーションの制御によって、所定の状況ではなくなったことに応じて、所定の状況に対応するアプリケーションを削除することができ、アプリケーションの流通範囲を制限することができる。
(情報処理装置101の制御アプリケーション更新処理)
次に、図16を用いて、第1の実施例における情報処理装置101の制御アプリケーション更新処理について説明する。
図16は、情報処理装置101の制御アプリケーション更新処理のシーケンス図である。図16の例では、制御処理は、制御アプリケーションOが更新されたことを検出する(ステップS1601)。制御処理は、送信先テーブル600を参照して、制御アプリケーションOを送信した通信装置102を特定する(ステップS1602)。
制御処理は、特定した通信装置102を宛先にし、URL「U1」を付与した制御アプリケーションOの更新通知の送信依頼を、Push送信処理に送信する(ステップS1603)。Push送信処理は、送信依頼を受け付けると、URL「U1」を付与した更新通知を通信装置102に送信する(ステップS1604)。
通信装置102において、Push受信処理は、URL「U1」を付与した更新通知を受信すると、URL「U1」を取得処理に送信する(ステップS1605)。取得処理は、URL「U1」を受信すると、URL「U1」に基づいて、更新後の制御アプリケーションOを取得する(ステップS1606)。取得処理は、更新後の制御アプリケーションOを実行処理に送信する(ステップS1607)。実行処理は、実行している更新前の制御アプリケーションOを削除して、受信した更新後の制御アプリケーションOを実行する(ステップS1608)。そして、情報処理装置101は、制御アプリケーション更新処理を終了する。
これにより、情報処理装置101は、制御アプリケーションが更新されたことに応じて、更新後の制御アプリケーションを通信装置102に取得させることができる。そして、通信装置102は、最新の制御アプリケーションを実行することができる。
(制御アプリケーションを更新した後の情報処理装置101のアプリケーション送信処理)
次に、図17を用いて、第1の実施例における制御アプリケーションを更新した後の情報処理装置101のアプリケーション送信処理について説明する。
図17は、制御アプリケーションを更新した後の情報処理装置101のアプリケーション送信処理のシーケンス図である。図17の例では、通信装置102において、計測処理は、通信装置102の位置を計測し、計測結果を状況判定処理に送信する(ステップS1701)。状況判定処理は、計測結果を受け付けると、計測結果に基づいて通信装置102が「読み取りIDがBである」という状況Bか否かを判定する(ステップS1702)。
状況判定処理は、「読み取りIDがBである」という状況Bであれば、「読み取りIDがBである」という状況Bの識別情報「J3」の送信依頼を、状況ID送信処理に送信する(ステップS1703)。状況ID送信処理は、送信依頼を受け付けると、「読み取りIDがBである」という状況Bの識別情報「J3」を、情報処理装置101に送信する(ステップS1704)。
情報処理装置101において、状況ID受信処理は、識別情報「J3」を受信すると、識別情報「J3」を制御処理に送信する(ステップS1705)。制御処理は、識別情報「J3」を受信すると、アプリケーションセットテーブル400およびアプリケーションテーブル500を参照して、識別情報「J3」に対応するアプリケーションCの格納場所を表すURL「U3」を特定する。制御処理は、URL「U3」を特定するとともに、送信先テーブル600を更新する(ステップS1706)。制御処理は、URL「U3」の送信依頼を、アプリケーションセット送信処理に送信する(ステップS1707)。アプリケーションセット送信処理は、送信依頼を受け付けると、URL「U3」を通信装置102に送信する(ステップS1708)。
通信装置102において、アプリケーションセット受信処理は、URL「U3」を受信すると、URL「U3」を取得処理に送信する(ステップS1709)。取得処理は、URL「U3」を受信すると、URL「U3」に基づいて、アプリケーションCを取得する(ステップS1710)。取得処理は、アプリケーションCを実行処理に送信する(ステップS1711)。実行処理は、アプリケーションCを実行する(ステップS1712)。そして、情報処理装置101は、アプリケーションセット送信処理を終了する。
これにより、情報処理装置101は、所定の状況に対応するアプリケーションを、所定の状況になった通信装置102に取得させることができる。そして、通信装置102は、自装置の状況に対応するアプリケーションを実行することができる。
(情報処理システム100の第2の動作例)
次に、図18を用いて、情報処理システム100の第2の動作例について説明する。
図18は、情報処理システム100の第2の動作例を示す説明図である。図18の例では、情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bは、自装置から限られた通信圏内にある前記通信装置のみと通信するものである。情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bは、例えば、自装置が保有している無線LANアクセスポイント機能を利用して、その通信圏内にある通信装置のみを通信対象とするものである。
(13)通信装置102は、通信装置102の利用者からの操作入力を受け付けて、情報処理装置101に所定の状況の識別情報を送信するアプリケーションを起動する。通信装置102は、起動されたアプリケーションにより、情報処理装置101Aの通信圏内に移動したときに、「通信圏内に入った」という状況の識別情報「J1」を、情報処理装置101Aに送信する。
(14)情報処理装置101Aは、通信装置102から状況の識別情報「J1」を受信すると、アプリケーションセットテーブル400に記憶された、「通信圏内に入った」という状況の識別情報「J1」が状況ID項目に設定されたレコードを特定する。
次に、情報処理装置101Aは、レコードに含まれるアプリケーションセットID項目に設定されたアプリケーションセットの識別子「AS1」を抽出する。また、情報処理装置101Aは、レコードに含まれるアプリケーションID項目に設定された制御アプリケーションの識別子「A1」を抽出する。さらに、情報処理装置101Aは、アプリケーションテーブル500に記憶されたアプリケーション識別子「A1」がアプリケーションID項目に設定されたレコードを特定する。
次に、情報処理装置101Aは、レコードに含まれるURL項目に設定された制御アプリケーションの格納場所を表すURL「U1」を抽出する。そして、情報処理装置101Aは、WLAN I/F706によって、制御アプリケーションの格納場所を表すURL「U1」を通信装置102に送信する。
ここで、情報処理装置101Aは、送信先テーブル600に記憶された、アプリケーションセットの識別情報「AS1」がアプリケーションセットID項目に設定されたレコードを特定する。そして、情報処理装置101Aは、レコードに含まれる送信先項目に、制御アプリケーションの格納場所を表すURLを送信した通信装置102の識別情報「T1」を追加する。
(15)通信装置102は、URLを受信すると、URLが表す格納場所から制御アプリケーションを取得して、制御アプリケーションを実行する。(16)通信装置102は、制御アプリケーションを実行することにより、自装置が有するセンサ710が計測した情報に基づいて、自装置が「展示物から所定範囲内にある」という状況になったか否かを判定する。そして、通信装置102は、自装置が「展示物から所定範囲内にある」という状況になったと判定した場合に、「展示物から所定範囲内にある」という状況の識別情報「J2」を、情報処理装置101Aに送信する。
(17)情報処理装置101Aは、通信装置102から「展示物から所定範囲内にある」という状況の識別情報「J2」を受信すると、アプリケーションセットテーブル400に記憶された、識別情報「J2」が状況ID項目に設定されたレコードを特定する。
次に、情報処理装置101Aは、レコードに含まれるアプリケーションセットID項目に設定されたアプリケーションセットの識別子「A2」を抽出する。また、情報処理装置101Aは、レコードに含まれるアプリケーションID項目に設定されたアプリケーションの識別子「A2」を抽出する。さらに、情報処理装置101Aは、アプリケーションテーブル500に記憶されたアプリケーション識別子「A2」がアプリケーションID項目に設定されたレコードを特定する。
次に、情報処理装置101Aは、レコードに含まれるURL項目に設定された、通信装置102が「展示物から所定範囲内にある」という状況になったときに通信装置102に実行させるアプリケーションの格納場所を表すURL「U2」を抽出する。そして、情報処理装置101Aは、WLAN I/F706によって、アプリケーションの格納場所を表すURL「U2」を通信装置102に送信する。
ここで、情報処理装置101Aは、送信先テーブル600に記憶された、アプリケーションセットの識別情報「AS2」がアプリケーションセットID項目に設定されたレコードを特定する。そして、情報処理装置101Aは、レコードに含まれる送信先項目に、アプリケーションの格納場所を表すURLを送信した通信装置102の識別情報「T1」を追加する。
(18)通信装置102は、「展示物から所定範囲内にある」という状況に対応するアプリケーションの格納場所を表すURLを情報処理装置101Aから受信する。次に、通信装置102は、URLが表すURLから、アプリケーションを取得して、アプリケーションを実行する。
ここで、通信装置102は、情報処理装置101Aの通信圏外に移動する。(19)通信装置102は、情報処理装置101Aの通信圏外に移動すると、制御アプリケーションとアプリケーションを削除する。
(20)通信装置102は、別の情報処理装置101Bの通信圏内に移動したときに、「通信圏内に入った」という状況の識別情報「J1」を含む接続要求を、情報処理装置101Bに送信する。
(21)情報処理装置101Bは、通信装置102から状況の識別情報「J1」を受信すると、アプリケーションセットテーブル400に記憶された、「アプリケーションを起動した」という状況の識別情報「J1」が状況ID項目に設定されたレコードを特定する。次に、情報処理装置101Bは、レコードに含まれるアプリケーションセットID項目に設定されたアプリケーションセットの識別子「AS1」を抽出する。また、情報処理装置101Bは、レコードに含まれるアプリケーションID項目に設定された制御アプリケーションの識別子「A1」を抽出する。
さらに、情報処理装置101Bは、アプリケーションテーブル500に記憶されたアプリケーション識別子「A1」がアプリケーションID項目に設定されたレコードを特定する。次に、レコードに含まれるURL項目に設定された制御アプリケーションの格納場所を表すURL「U1」を抽出する。そして、情報処理装置101Bは、WLAN I/F706によって、制御アプリケーションの格納場所を表すURL「U1」を通信装置102に送信する。
ここで、情報処理装置101Bは、送信先テーブル600に記憶された、アプリケーションセットの識別情報「AS1」がアプリケーションセットID項目に設定されたレコードを特定する。そして、情報処理装置101Bは、レコードに含まれる送信先項目に、制御アプリケーションの格納場所を表すURLを送信した通信装置102の識別情報「T1」を追加する。
(22)通信装置102は、URLを受信すると、URLが表す格納場所から制御アプリケーションを取得して、制御アプリケーションを実行する。(23)通信装置102は、制御アプリケーションを実行することにより、自装置が有するセンサ710が計測した情報に基づいて、自装置が「IDリーダの読み取りIDがBである」という状況になったか否かを判定する。そして、通信装置102は、自装置が「IDリーダの読み取りIDがBである」という状況になったと判定した場合に、「IDリーダの読み取りIDがBである」という状況の識別情報「J3」を、情報処理装置101Bに送信する。
(24)情報処理装置101Bは、通信装置102から「IDリーダの読み取りIDがBである」という状況の識別情報「J3」を受信すると、アプリケーションセットテーブル400に記憶された、識別情報「J3」が状況ID項目に設定されたレコードを特定する。次に、情報処理装置101Bは、レコードに含まれるアプリケーションセットID項目に設定されたアプリケーションセットの識別子「AS3」を抽出する。また、情報処理装置101Bは、レコードに含まれるアプリケーションID項目に設定されたアプリケーションの識別子「A3」を抽出する。さらに、情報処理装置101Bは、アプリケーションテーブル500に記憶されたアプリケーション識別子「A3」がアプリケーションID項目に設定されたレコードを特定する。次に、情報処理装置101Bは、レコードに含まれるURL項目に設定された、通信装置102が「展示物から所定範囲内にある」という状況になったときに通信装置102に実行させるアプリケーションの格納場所を表すURL「U3」を抽出する。そして、情報処理装置101Bは、WLAN I/F706によって、アプリケーションの格納場所を表すURL「U3」を通信装置102に送信する。
ここで、情報処理装置101Bは、送信先テーブル600に記憶された、アプリケーションセットの識別情報「AS3」がアプリケーションセットID項目に設定されたレコードを特定する。そして、情報処理装置101Bは、レコードに含まれる送信先項目に、アプリケーションの格納場所を表すURLを送信した通信装置102の識別情報「T1」を追加する。
(25)通信装置102は、「IDリーダの読み取りIDがBである」という状況に対応するアプリケーションの格納場所を表すURLを情報処理装置101Bから受信する。次に、通信装置102は、URLが表すURLから、アプリケーションを取得して、アプリケーションを実行する。
ここで、通信装置102は、情報処理装置101Bの通信圏外に移動する。(26)通信装置102は、情報処理装置101Bの通信圏外に移動すると、制御アプリケーションとアプリケーションを削除する。
このように、情報処理システム100は、現場の通信装置102が有するセンサが計測した情報などを用いて得られた情報から判断した状況に応じて、状況に対応して記憶されたアプリケーションセットを、現場の情報処理装置101から反映させることができる。
これにより、情報処理システム100は、利用者の状況を判断する処理と、所定の状況下での利用を許可するアプリケーションセットとに、管理者による通信装置102の業務利用のための制限の意図を反映させることができる。これにより、情報処理システム100は、管理者が所定の状況下で利用者に使わせたいアプリケーションだけを使わせることができる。また、利用者は、その状況下で使うことのできるアプリケーションのみが選択可能となるため、使うべきアプリケーションを迷うことがなくなり、利用者の利便性が向上する。
また、情報処理システム100は、管理者による端末の業務利用において利用を許可するアプリケーションを、情報処理装置101に記憶させ、記憶させたアプリケーションを管理者の設定した任意のタイミングで情報処理装置101から通信装置102に反映させることで、あらかじめ導入していないアプリケーションを利用させることが可能になる。
また、情報処理システム100は、管理者による通信装置102の利用を促したいアプリケーションの情報を、情報処理装置101に記憶させ、記憶させた情報を管理者の設定した任意のタイミングで情報処理装置101から通信装置102に反映させることができる。これにより、情報処理システム100は、管理者が決めた業務利用において積極的に利用させたいアプリケーションを、通信装置102を通して利用者に通知することができる。
また、情報処理システム100は、利用者のいる現場の状況が絶えず変化するような業務においても、現場の管理者と利用者との利便性を向上させることができる。情報処理システム100は、例えば、現場の管理者が、現場の情報処理装置101のアプリケーションセットを現場の状況変化に応じて変更したことに応じて、現場の利用者が使う通信装置102にアプリケーションセットの変更を反映させることができる。これにより、情報処理システム100は、現場の変化をいち早く通信装置102に反映させることができ、現場の管理者と利用者との利便性を向上させることができる。
また、情報処理システム100は、サービスの提供にかかる処理を、情報処理装置101と通信装置102に分担して処理させることにより、サービスの提供にかかる情報処理装置101の処理負荷の増大を抑制することができる。
これにより、情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bは、通信装置102が有するセンサが計測した情報を収集して通信装置102が所定の状況になったか否かを判定しなくてもよくなる。このため、情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bは、サービスの提供にかかる情報処理装置101の処理負荷の増大を抑制することができる。また、情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bは、処理負荷の増大を抑制することができるため、処理にかかる時間の増加を抑制することができる。そして、情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bは、通信装置102から所定の状況の識別情報を受信してから通信装置102にアプリケーションを送信するまでにかかる時間の増加を抑制することができる。このため、情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bは、アプリケーションを実行するまでの通信装置102の利用者の待ち時間の増加を抑制することができる。また、情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bは、処理負荷の増大に伴うコストの増大を抑制することができる。
また、情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bは、通信装置102の状況の識別情報を収集すればよく、通信装置102が有するセンサが計測した情報を収集しなくてもよいため、通信装置102との通信量の増加を抑制することができる。さらに、情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bは、通信装置102が有するセンサが計測すべき情報の量・種類が膨大になっても、通信量の増加を抑制することができる。そして、情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bは、通信装置102との通信にかかる消費電力の増大を抑制することができる。
また、通信装置102は、通信装置102の状況の識別情報を情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bに送信すればよく、通信装置102が有するセンサが計測した情報を情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bに送信しなくてもよくなる。このため、通信装置102は、情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bとの通信量の増加を抑制することができる。さらに、通信装置102は、通信装置102が有するセンサが計測すべき情報の量・種類が膨大になっても、通信量の増加を抑制することができる。そして、通信装置102は、情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bとの通信にかかる消費電力の増大を抑制することができる。
また、情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bは、通信装置102が有するセンサが計測した情報を収集しなくてもよくなる。このため、情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bは、情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bと通信装置102とを接続するネットワーク210の通信負荷の増大を抑制することができる。また、情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bは、通信装置102の状況の識別情報を収集すればよく、通信装置102が有するセンサが計測した情報を通信装置102から収集しなくてもよくなる。このため、情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bは、通信装置102の利用者のプライバシーの保護を図ることができる。
また、情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bに記憶される制御アプリケーションは、情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bの通信可能な範囲内での状況に限って対象とすればよく、各情報処理装置の記憶領域を削減することができる。
また、情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bは、制御アプリケーションが更新されたことを検出すると、更新後の制御アプリケーションを通信装置102に送信することができる。一方で、通信装置102は、最新の制御アプリケーションを取得することができる。また、通信装置102は、情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bの通信圏外に移動したことに応じて、情報処理装置101から受信したアプリケーションを削除することができ、アプリケーションの流通範囲を限定することができる。
(情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bの制御アプリケーション送信処理)
次に、図19を用いて、第2の実施例における情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bの制御アプリケーション送信処理について説明する。なお、情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bにおいて処理は同様であるためここでは情報処理装置101Aを用いて説明する。
図19は、情報処理装置101Aの制御アプリケーション送信処理のシーケンス図である。情報処理装置101Aは、通信部902に対応する機能を実現する、状況ID受信処理と、アプリケーションセット送信処理と、Push送信処理と、を実行する。また、情報処理装置101Aは、制御部903に対応する機能を実現する、制御処理を実行する。
また、通信装置102は、送信部1001に対応する機能を実現する、状況ID送信処理を実行する。また、通信装置102は、受信部1002に対応する機能を実現する、アプリケーションセット受信処理と、Push受信処理と、を実行する。また、通信装置102は、計測部1003に対応する機能を実現する、計測処理を実行する。また、通信装置102は、実行管理部1004に対応する機能を実現する、取得処理と、状況判定処理と、実行処理と、接続判定処理と、を実行する。
図19の例では、通信装置102は、所定の状況の識別子を情報処理装置101Aに送信するアプリケーションを起動する。ここで、通信装置102において、接続判定処理は、情報処理装置101Aの通信圏内に入り、情報処理装置101Aと接続したと判定する(ステップS1901)。接続判定処理は、情報処理装置101Aと接続したことを表す接続通知を、状況判定処理に送信する(ステップS1902)。
状況判定処理は、接続通知を受け付けると、「通信圏内に入った」という状況の識別情報「J1」を情報処理装置101Aに送信する送信依頼を、状況ID送信処理に送信する(ステップS1903)。状況ID送信処理は、送信依頼を受け付けると、「通信圏内に入った」という状況の識別情報「J1」を情報処理装置101Aに送信する(ステップS1904)。
情報処理装置101Aにおいて、状況ID受信処理は、識別情報「J1」を受信すると、識別情報「J1」を制御処理に送信する(ステップS1905)。制御処理は、識別情報「J1」を受信すると、アプリケーションセットテーブル400とアプリケーションテーブル500を参照して、識別情報「J1」に対応する制御アプリケーションOの格納場所を表すURL「U1」を特定する。制御処理は、URL「U1」を特定するとともに、送信先テーブル600を更新する(ステップS1906)。制御処理は、URL「U1」の送信依頼を、アプリケーションセット送信処理に送信する(ステップS1907)。アプリケーションセット送信処理は、送信依頼を受け付けると、URL「U1」を通信装置102に送信する(ステップS1908)。
通信装置102において、アプリケーションセット受信処理は、URL「U1」を受信すると、URL「U1」を取得処理に送信する(ステップS1909)。取得処理は、URL「U1」を受信すると、URL「U1」に基づいて、制御アプリケーションOを取得する(ステップS1910)。取得処理は、制御アプリケーションOを実行処理に送信する(ステップS1911)。実行処理は、制御アプリケーションOを実行する(ステップS1912)。そして、情報処理装置101は、制御アプリケーション送信処理を終了する。
これにより、情報処理装置101は、制御アプリケーションを、情報処理装置101の通信圏内に入った通信装置102にのみ取得させることができる。そして、通信装置102は、情報処理装置101の通信圏内に入った場合にのみ制御アプリケーションを実行することができる。このため、情報処理装置101は、制御アプリケーションの流通範囲を制限することができる。
(情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bのアプリケーションセット送信処理)
次に、第2の実施例における情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bのアプリケーションセット送信処理について説明する。第2の実施例における情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bのアプリケーションセット送信処理は、図14に示したアプリケーションセット送信処理と同様である。このため、第2の実施例における情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bのアプリケーションセット送信処理についての詳細な説明は省略する。
(通信装置102のアプリケーション削除処理)
次に、第2の実施例における通信装置102のアプリケーション削除処理について説明する。第2の実施例における通信装置102のアプリケーション削除処理は、図15に示したアプリケーション削除処理と同様である。このため、第2の実施例における通信装置102のアプリケーション削除処理についての詳細な説明は省略する。
(情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bの制御アプリケーション更新処理)
次に、第2の実施例における情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bの制御アプリケーション更新処理について説明する。第2の実施例における情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bの制御アプリケーション更新処理は、図16に示した制御アプリケーション更新処理と同様である。このため、第2の実施例における情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bの制御アプリケーション更新処理についての詳細な説明は省略する。
(制御アプリケーションを更新した後の情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bのアプリケーション送信処理)
次に、第2の実施例における制御アプリケーションを更新した後の情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bのアプリケーション送信処理について説明する。第2の実施例における制御アプリケーションを更新した後の情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bのアプリケーション送信処理は、図17に示したアプリケーション送信処理と同様である。このため、第2の実施例における制御アプリケーションを更新した後の情報処理装置101のアプリケーション送信処理についての詳細な説明は省略する。
(通信装置102の制御アプリケーション削除処理)
次に、図20を用いて、第2の実施例における通信装置102の制御アプリケーション削除処理について説明する。なお、情報処理装置101Aおよび情報処理装置101Bにおいて処理は同様であるため、ここでは情報処理装置101Aを用いて説明する。
図20は、通信装置102の制御アプリケーション削除処理のシーケンス図である。図20の例では、通信装置102において、接続判定処理は、情報処理装置101Aとの接続が切断されたと判定する(ステップS2001)。接続判定処理は、接続が切断されたことを表す切断通知を、状況判定処理に送信する(ステップS2002)。状況判定処理は、切断通知を受け付けると、「通信圏内に入った」という状況の識別情報「J1」を付与した状況抜け通知を、実行処理に送信する(ステップS2003)。実行処理は、識別情報「J1」を付与した状況抜け通知を受け付けると、制御アプリケーションOを削除する(ステップS2004)。そして、通信装置102は、制御アプリケーション削除処理を終了する。
これにより、通信装置102は、制御アプリケーションの制御によって、情報処理装置101の通信圏内から通信圏外へ移動したことに応じて、制御アプリケーションを削除することができる。そして、通信装置102は、制御アプリケーションの流通範囲を制限することができる。
以上説明したように、情報処理システム100によれば、管理者による通信装置102の業務利用のための制限を、情報処理装置101に記憶させ、記憶させた制限を管理者の設定した任意のタイミングで情報処理装置101から通信装置102に反映させることができる。これにより、情報処理システム100によれば、通信装置102の業務利用のための制限を管理者の設定した任意のタイミングで通信装置102に柔軟かつ迅速に反映させることができる。
また、情報処理システム100は、通信装置102が有するセンサが計測した情報などを用いて得られた情報から判断した状況に応じて、状況に対応して記憶されたアプリケーションセットを、情報処理装置101から反映させることができる。
これにより、情報処理システム100は、利用者の状況を判断する処理と、所定の状況下での利用を許可するアプリケーションセットとに、管理者による通信装置102の業務利用のための制限の意図を反映させることができる。このため、情報処理システム100は、管理者が所定の状況下で利用者に使わせたいアプリケーションだけを使わせることができる。また、利用者は、所定の状況下で使うことのできるアプリケーションのみが選択可能となるため、使うべきアプリケーションを迷うことがなくなり、利用者の利便性も高まる。
また、情報処理システム100は、管理者による端末の業務利用において利用を許可するアプリケーションを、情報処理装置101に記憶させ、記憶させたアプリケーションを管理者の設定した任意のタイミングで情報処理装置101から通信装置102に反映させることで、あらかじめ導入していないアプリケーションを利用させることが可能になる。
また、情報処理システム100は、管理者による通信装置102の利用を促したいアプリケーションの情報を、情報処理装置101に記憶させ、記憶させた情報を管理者の設定した任意のタイミングで情報処理装置101から通信装置102に反映させることができる。これにより、情報処理システム100は、管理者が決めた業務利用において積極的に利用させたいアプリケーションを、通信装置102を通して利用者に通知することができる。
また、情報処理システム100によれば、利用者のいる現場の状況が絶えず変化するような業務においても、現場の管理者と利用者との利便性を向上させることができる。情報処理システム100によれば、例えば、現場の管理者が、現場の情報処理装置101のアプリケーションセットを現場の状況変化に応じて変更したことに応じて、現場の利用者が使う通信装置102にアプリケーションセットの変更を反映させることができる。これにより、情報処理システム100は、現場の変化をいち早く通信装置102に反映させることができ、現場の管理者と利用者との利便性を向上させることができる。
また、情報処理システム100によれば、サービスの提供にかかる処理を、情報処理装置101と通信装置102に分担して処理させることができる。これにより、情報処理システム100は、サービスの提供にかかる情報処理装置101の処理負荷の増大を抑制することができる。
また、情報処理装置101によれば、アプリケーションセットを、自装置と接続した通信装置102に送信することができる。これにより、情報処理装置101は、通信装置102の判断処理により、通信装置102が所定の状況になったことを表す識別情報を通信装置102から受信することができる。そして、情報処理装置101は、所定の状況の識別情報を受信することにより、通信装置102が所定の状況になったことを検出することができる。
また、情報処理装置101によれば、制御アプリケーションを含むアプリケーションセットを、自装置と接続した通信装置102に送信することができる。これにより、情報処理装置101は、通信装置102を制御アプリケーションに制御させることにより、通信装置102が所定の状況になったことを表す識別情報を通信装置102から受信することができる。そして、情報処理装置101は、所定の状況の識別情報を受信することにより、通信装置102が所定の状況になったことを検出することができる。
また、情報処理装置101は、通信装置102の状況の識別情報を収集すればよく、通信装置102が有するセンサが計測した情報を収集しなくてもよいため、通信装置102との通信量の増加を抑制することができる。さらに、情報処理装置101は、通信装置102が有するセンサが計測すべき情報の量・種類が膨大になっても、通信量の増加を抑制することができる。そして、情報処理装置101は、通信装置102との通信にかかる消費電力の増大を抑制することができる。
また、通信装置102は、通信装置102の状況の識別情報を情報処理装置101に送信すればよく、通信装置102が有するセンサが計測した情報を情報処理装置101に送信しなくてもよいため、情報処理装置101との通信量の増加を抑制することができる。さらに、通信装置102は、通信装置102が有するセンサが計測すべき情報の量・種類が膨大になっても、通信量の増加を抑制することができる。そして、通信装置102は、情報処理装置101との通信にかかる消費電力の増大を抑制することができる。また、情報処理装置101は、通信装置102が有するセンサが計測した情報を収集しなくてもよいため、情報処理装置101と通信装置102とを接続するネットワーク210の通信負荷の増大を抑制することができる。
また、情報処理装置101によれば、所定の状況の識別情報を受信したことに応じて、所定の状況の識別情報に対応付けてアプリケーションセットテーブル400およびアプリケーションテーブル500に記憶されたアプリケーションセットを特定することができる。そして、情報処理装置101によれば、アプリケーションセットを通信装置102に送信することができる。これにより、情報処理装置101は、通信装置102が所定の状況になったときに通信装置102に実行させる1ないし複数のアプリケーションの情報を含むアプリケーションセットを通信装置102に送信することができる。そして、通信装置102は、自装置が所定の状況になったときに、所定の状況に対応するアプリケーションセットを受信して、1ないし複数のアプリケーションを取得して実行することができる。
また、情報処理装置101によれば、所定の状況に対応したアプリケーションセットを送信した通信装置102の識別情報を、送信先テーブル600に記憶しておくことができる。そして、情報処理装置101によれば、送信先テーブル600を参照して、アプリケーションセットが更新されたことに応じて、更新後のアプリケーションセットを通信装置102に送信することができる。これにより、情報処理装置101は、アプリケーションが更新されたことに応じて、通信装置102からの要求を待たずに、アプリケーションをPush送信して、通信装置102が実行するアプリケーションを最新の状態にすることができる。通信装置102は、最新のアプリケーションを受信できなくなることを防止することができる。
また、情報処理装置101によれば、制御アプリケーションを含むアプリケーションセットを送信した通信装置102の識別情報を、送信先テーブル600に記憶しておくことができる。そして、情報処理装置101によれば、送信先テーブル600を参照して、制御アプリケーションを含むアプリケーションセットが更新されたことに応じて、更新後の制御アプリケーションを含むアプリケーションセットを通信装置102に送信することができる。これにより、情報処理装置101は、制御アプリケーションが更新されたことに応じて、通信装置102からの要求を待たずに、制御アプリケーションをPush送信して、通信装置102が実行する制御アプリケーションを最新の状態にすることができる。通信装置102は、最新ではない制御アプリケーションを実行してしまうことにより、更新により追加された状況において実行すべきアプリケーションを受信できなくなることや、最新のアプリケーションを受信できなくなることを防止することができる。
また、情報処理装置101によれば、情報処理装置101の通信圏内にある通信装置102と直接通信することができる。これにより、情報処理装置101は、直接通信できる通信圏内にある通信装置102にのみ、制御アプリケーションやアプリケーションを送信することができ、制御アプリケーションやアプリケーションの流通範囲を制限することができる。
また、制御アプリケーションは、さらに、情報処理装置101の通信圏内に通信装置102が存在しなくなったことに応じて、制御アプリケーションやアプリケーションを削除する機能を実現するものであってもよい。これにより、情報処理装置101は、情報処理装置101の通信圏外に出た通信装置102には制御アプリケーションやアプリケーションを削除させることにより、制御アプリケーションやアプリケーションの流通範囲を制限することができる。
また、制御アプリケーションは、さらに、アプリケーションの情報を通信装置102が受信した後に通信装置102が所定の状況ではなくなったことに応じて、アプリケーションを削除する機能を実現するものであってもよい。これにより、情報処理装置101は、通信装置102に、通信装置102がアプリケーションを実行させるべき状況ではなくなったことに応じてアプリケーションを削除させることにより、アプリケーションの流通範囲を制限することができる。
また、情報処理装置101によれば、複数の状況のいずれかの状況の識別情報を受信したことに応じて、いずれかの状況の識別情報に対応付けてアプリケーションセットテーブル400とアプリケーションテーブル500に記憶されたアプリケーションセットを通信装置102に送信することができる。これにより、情報処理装置101は、複数の状況の各々の状況になった通信装置102に実行させるべきアプリケーションセットを、各々の状況に対応するアプリケーションセットの中から選択して、通信装置102に送信することができる。そして、通信装置102は、自装置が各々の状況になったときに、各々の状況に対応するアプリケーションセットを受信して、アプリケーションを取得して実行することができる。
また、アプリケーションは、さらに、通信装置102が複数の状況のうちのいずれかの状況になったか否かを判定して、いずれかの状況になったことに応じていずれかの状況の識別情報を情報処理装置101に送信する機能を実現するものであってもよい。これにより、情報処理装置101は、通信装置102に段階的に通信装置102の状況を判定させて、通信装置102に段階的にアプリケーションを送信することができる。
具体的には、アプリケーションが、設備の点検項目の入力欄を有し、入力欄に点検結果として故障が設定されたことに応じて、通信装置102が「故障した設備を点検した」という状況の識別情報を情報処理装置101に送信するものである場合が例に挙げられる。この場合、情報処理装置101は、「故障した設備を点検した」という状況の識別情報を受信する。そして、情報処理装置101は、詳細な点検項目の入力欄を有する新しいアプリケーションを通信装置102に送信したり、設備の修理内容を表す新しいアプリケーションを通信装置102に送信したりすることができる。
また、情報処理装置101は、通信装置102が有するセンサが計測した情報を収集して通信装置102が所定の状況になったか否かを判定しなくてもよいため、サービスの提供にかかる情報処理装置101の処理負荷の増大を抑制することができる。すなわち、情報処理装置101に情報を送信する通信装置102の数が増加しても、情報処理装置101の処理負荷の増大を抑制することができる。
また、情報処理装置101は、処理負荷の増大を抑制することができるため、処理にかかる時間の増加を抑制することができる。そして、情報処理装置101は、通信装置102から所定の状況の識別情報を受信してから通信装置102にアプリケーションを送信するまでにかかる時間の増加を抑制することができる。このため、情報処理装置101は、アプリケーションを実行するまでの通信装置102の利用者の待ち時間の増加を抑制することができる。また、情報処理装置101は、処理負荷の増大に伴うコストの増大を抑制することができる。
ここで、従来の情報処理装置が、従来の通信装置に予めアプリケーションを導入しておき、その他のアプリケーションの導入を許さないことにより管理することが考えられる。しかしながら、この場合、従来の通信装置は、業務のすべての状況に応じて利用するアプリケーションを事前に導入する必要があり、ある状況下では利用を許可したくないアプリケーションにも利用の許可を与えなくてはならない。一方で、本発明の情報処理装置101は、通信装置102に、通信装置102が所定の状況になったときにのみ利用を可能とするようなアプリケーションセットを反映させる。これにより、本発明の情報処理装置101は、通信装置102に、業務を細分化した各状況下においてアプリケーションを必要に応じて導入、削除したうえで、利用の許可または禁止、利用を推奨するなどの動作設定を行うことができる。
ここで、従来の情報処理装置が、従来の通信装置へのアプリケーションの導入のたびに、管理情報を参照することでアプリケーションの要・不要を確認することにより、不要なアプリケーションの導入を監視し、目的外の利用を検出する管理することが考えられる。しかしながら、この場合、アプリケーションの導入の際の要・不要を管理者が決定した情報を元に判断することになるため、アプリケーション導入ごとに管理者が決定した最新の要・不要情報を参照する必要があり、また、アプリケーション導入の手間も発生する。一方で、本発明の情報処理装置101は管理者が利用を許可したアプリケーションセットを通信装置102に反映させることから、要・不要の判断が必要なく、アプリケーション導入の手間もなくなる。
ここで、従来の情報処理装置が、一定時間ごとに従来の通信装置がセンサにより計測した計測情報を収集して、従来の通信装置が所定の状況になったか否かを判定する場合が考えられる。しかしながら、この場合、従来の通信装置が従来の情報処理装置に送信する情報の種類が増加したり、従来の通信装置が従来の情報処理装置に情報を送信する頻度が増加したりすると、従来の情報処理装置の処理負荷が増大してしまう。一方で、本発明の情報処理装置101は、通信装置102に、通信装置102が所定の状況になったときにのみ所定の状況の識別情報を情報処理装置101に送信させることにより、情報処理装置101の処理負荷の増大を抑制することができる。
ここで、従来の情報処理装置が、一定時間ごとに従来の通信装置の位置情報などを収集して従来の通信装置が所定の状況になったか否かを判定する場合が考えられる。しかしながら、この場合、従来の情報処理装置の利用者が、従来の通信装置の利用者の移動経路を特定することができてしまう。一方で、本発明の情報処理装置101は、通信装置102に、通信装置102が所定の状況になったときにのみ所定の状況の識別情報を情報処理装置101に送信させることにより、通信装置102の利用者のプライバシーの保護を図ることができる。
ここで、従来の通信装置が、複数の状況の各々の状況に応じたアプリケーションを記憶しておく場合が考えられる。しかしながら、この場合、従来の通信装置の記憶領域の使用量が増大してしまう。例えば、従来の通信装置が、複数の設備の点検を行うための装置であって、複数の設備の各々の設備の点検項目が異なる場合、設備ごとに異なる点検項目の入力欄を有するアプリケーションを記憶することになり、記憶領域の使用量が増加してしまう。一方で、本発明の情報処理装置101は、通信装置102に、通信装置102が所定の状況になったときに所定の状況に対応するアプリケーションを送信することができる。例えば、通信装置102が、各々の設備を点検する際に、各々の設備に対応するアプリケーションを順次送信することができ、記憶領域の使用量の増加を抑制することができる。
なお、本実施の形態で説明した情報処理方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本情報処理プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また本情報処理プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)通信装置と通信可能な情報処理装置であって、
1ないし複数のアプリケーションの情報で構成されるアプリケーションセットを1ないし複数記憶する記憶部と、
前記通信装置と通信する通信部を用いて、管理者が前記通信装置への反映を指示したことに応じて、前記記憶部に記憶された前記1ないし複数のアプリケーションセットを前記通信装置に送信する制御部と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
(付記2)前記通信装置と通信する通信部を用いて、
前記制御部が、管理者が前記通信装置への反映を指示したことに応じて、前記通信装置に反映された1ないし複数のアプリケーションセットの動作制御情報を前記通信装置に送信する
ことを特徴とする、付記1に記載の情報処理装置。
(付記3)前記制御部が送信する動作制御情報として、
前記通信装置に反映された1ないし複数のアプリケーションセットのうち、一部のアプリケーションセット、もしくはアプリケーションセットに含まれる1ないし複数のアプリケーションを選択できないような動作、もしくは、削除するような動作を記した動作制御情報を含む、
ことを特徴とする、付記2に記載の情報処理装置。
(付記4)前記制御部が送信する動作制御情報として、
前記通信装置に反映された1ないし複数のアプリケーションセットのうち、一部のアプリケーションセットに含まれる1ないし複数のアプリケーションを実行すること、もしくは実行を促すことを記した動作制御情報を含む、
ことを特徴とする、付記2に記載の情報処理装置。
(付記5)前記記憶部が、
1ないし複数のアプリケーションセットに対応付けて所定の状況の識別情報を保存し、
前記制御部が、
前記通信部が、前記通信装置から前記所定の状況の識別情報を受信したことに応じて、前記所定の状況の識別情報に対応付けて前記記憶部に記憶された前記1ないし複数のアプリケーションセットもしくは、前記1ないし複数の動作制御情報を前記通信装置に送信する、
ことを特徴とする、付記1に記載の情報処理装置。
(付記6)前記記憶部が記憶するアプリケーションセットに含まれるアプリケーションとして、
前記通信装置の状況を特定する情報から前記通信装置が前記所定の状況になったか否かを判定して、前記所定の状況になったことに応じて前記所定の状況の識別情報を前記情報処理装置に送信する機能を実現するアプリケーションを含む、
ことを特徴とする、付記5に記載の情報処理装置。
(付記7)1ないし複数のアプリケーションの情報で構成されるアプリケーションセットを1ないし複数記憶する情報処理装置から、1ないし複数のアプリケーションセットを受信する受信部と、
前記受信部によって受信された前記1ないし複数のアプリケーションセットを保持し、実行する実行管理部と、
を有することを特徴とする通信装置。
(付記8)前記受信部が、前記情報処理装置からアプリケーションの動作制御情報を受信し、
前記実行管理部が、前記受信部によって受信された前記アプリケーションの動作制御情報に基づいてアプリケーションの動作を制御する
ことを特徴とする、付記7に記載の通信装置。
(付記9)前記受信部が受信する動作制御情報として、
前記通信装置に反映された前記1ないし複数のアプリケーションセットのうち、一部のアプリケーションセット、もしくはアプリケーションセットに含まれる1ないし複数のアプリケーションは選択できないような動作、もしくは、削除するような動作を記した動作制御情報を含み、
前記実行管理部が、
前記動作制御情報に基づいて、選択できないアプリケーションセットを決定し、前記通信装置を介して利用者に提示する、
ことを特徴とする、付記8に記載の通信装置。
(付記10)前記受信部が受信する動作制御情報として、
前記通信装置に反映された前記1ないし複数のアプリケーションセットのうち、一部のアプリケーションセットに含まれる1ないし複数のアプリケーションを実行すること、もしくは実行を促すことを記した動作制御情報を含み、
前記実行管理部が、
前記動作制御情報に基づいて、通信装置に反映された1ないし複数のアプリケーションセットに含まれる1ないし複数のアプリケーションから、実行する、もしくは実行を促すアプリケーションを決定し、前記通信装置上で実行する、もしくは実行を促す動作を行う、
ことを特徴とする、付記8に記載の通信装置。
(付記11)所定の状況の識別情報に対応付けて前記1ないし複数のアプリケーションセットを記憶する情報処理装置に前記所定の状況の識別情報を送信する送信部を有し、
前記実行管理部が、
自装置の状況を特定する情報から自装置が前記所定の状況になったか否かを判定して前記所定の状況になったことに応じて所定の状況の識別情報を抽出する状況判定処理を含む、
ことを特徴とする、付記7に記載の通信装置。
(付記12)所定の状況の識別情報に対応付けて前記1ないし複数のアプリケーションセットを記憶する情報処理装置に前記所定の状況の識別情報を送信する送信部を有し、
前記受信部が、
自装置の状況を特定する情報から自装置が前記所定の状況になったか否かを判定して、前記所定の状況になったことに応じて前記所定の状況の識別情報を前記情報処理装置に送信する機能を実現するアプリケーションを受信し、
前記実行管理部が、
前記受信したアプリケーションを実行することにより状況判定処理を実行する、
ことを特徴とする、付記7に記載の通信装置。
(付記13)前記自装置の状況を特定する情報が、前記通信装置のもつセンサのうち状況判定処理部が選択したセンサから得た情報であることを特徴とする、付記11または12に記載の通信装置。
(付記14)前記自装置の状況を特定する情報が、前記通信装置に対する利用者操作のうち状況判定処理部が選択した操作から得た情報であることを特徴とする、付記11または12に記載の通信装置。
(付記15)前記自装置の状況を特定する情報が、前記通信装置および前記情報処理装置以外の装置で発生した情報のうち、状況判定処理部が選択した情報であることを特徴とする、付記11または12に記載の通信装置。
(付記16)前記所定の状況の識別情報を送信したこと、もしくは、
前記1ないし複数のアプリケーションセットを受信したことを、
利用者に通知する通知部を有することを特徴とする、付記11または12に記載の通信装置。
(付記17)前記実行管理部は、さらに、前記所定の状況を脱したときに、前記所定の状況に対応して反映された前記1ないし複数のアプリケーションセットを削除する機能をもつ
ことを特徴とする、付記11または12に記載の通信装置。
(付記18)1ないし複数のアプリケーションの情報で構成されるアプリケーションセットを1ないし複数記憶する記憶部を有する情報処理装置が、
通信装置と通信する通信部を用いて、管理者が前記通信装置への反映を指示したことに応じて、前記記憶部に記憶された前記1ないし複数のアプリケーションセットを前記通信装置に送信し、
前記1ないし複数のアプリケーションセットを、前記情報処理装置から受信した前記通信装置が、
前記受信した前記1ないし複数のアプリケーションセットを管理し、利用者の要求に基づいて実行する、
ことを特徴とする情報処理方法。
(付記19)1ないし複数のアプリケーションの情報で構成されるアプリケーションセットを1ないし複数記憶する記憶部にアクセス可能なコンピュータに、
管理者が通信装置への反映を指示したことに応じて、前記記憶部に記憶された前記1ないし複数のアプリケーションセットを通信装置に送信する、
処理を実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
(付記20)コンピュータに、
1ないし複数のアプリケーションの情報で構成されるアプリケーションセットを1ないし複数記憶する情報処理装置から、
前記1ないし複数のアプリケーションセットを受信し、
受信した前記1ないし複数のアプリケーションセットを管理し、利用者の要求に基づいて実行する、
処理を実行させることを特徴とする情報処理プログラム。