JP6164036B2 - 画像処理装置及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は,画像処理装置及びプログラムに関する。
デジタル方式のプリンタは、ページ記述言語(以下「PDL」という。PDLはPage Description Languageの略)で記述された印刷データを受け取り、その印刷データをラスター画像に変換する。そして、そのラスター画像の各画素の色値をプリンタの色空間(「出力色空間」と呼ぶ)での値へと色変換し、その色変換後の各画素の値に応じて印刷機構を制御することで、用紙上にその印刷データが表す画像を印刷する。
近年の高解像度化の流れの中で、色変換の対象となる画素数が大幅に増大しつつある。例えば解像度が600dpiから1200dpiに増えると、色変換すべき画素の数は4倍となる。色変換では、画素毎にその画素の色値を、ルックアップテーブルを参照して出力色空間での色値に変換する。ルックアップテーブルを参照する処理の時間は一定なので、画素の数が4倍になれば、色変換に要する時間も4倍となる。
特許文献1に開示された装置は、原画画像データから背景部分の画像データを分別抽出し、抽出した画像データに基づいて原画画像データから背景部分を分別し、分別した背景部分の画像データをあらかじめ指定してある背景画像データに変換し、変換された背景部分の背景画像データと非背景画像部分の画像データとを合成することで、背景部分を所望の色に変換する。
特許文献2に開示された装置は、入力してくる元画像データを画像メモリに記憶し、画像メモリから順次に読み出される画素データについて、注目画素とその隣接画素が背景画素値範囲にあるか否かにより当該注目画素が背景色領域候補の画素であるかを判定する。そして、背景色領域候補の画素の内から絵柄領域の近傍領域を除外して当該注目画素が背景領域に属するかを判定し、背景領域に属すると判定された注目画素の画素値を一定の背景色画素値へ置換するように画素データを処理する。これにより、背景と絵柄を分離する。
特許文献3に開示される装置は、元画像の画像データを取得する画像取得手段と、前記元画像の背景画素と前景画素を分離する画像処理手段とを含み、前記画像処理手段は、前記元画像を、前記画像データに基づいて、複数の第一画像セグメントに分割する第一の画像分割手段と、前記元画像を、前記画像データの画像距離情報に基づいて、前景セグメントと背景セグメントに分割する第二の画像分割手段と、前記第一の画像分割手段により分割された前記複数の第一画像セグメントの各々が、前記第二の画像分割手段により分割された前記前景セグメントと背景セグメントとの何れに属するかを判定することにより、前記元画像の前景画素領域と背景画素領域とを確定する画像分割確定手段と、を含む。
特開平04−347778号公報 特開2011−090475号公報 特開2009−282979号公報
本発明は、背景色に色変換が必要で、背景のみの範囲がある程度の割合以上であるラスター画像の色変換を、本発明を用いない場合よりも高速に行えるようにすることを目的とする。
請求項1に係る発明は、印刷データが表すページの背景色に対して色変換を実行し、前記色変換の後の前記背景色の色値を、ページメモリ内の全画素に書き込む背景書込手段と、前記印刷データに含まれる前記ページ内のオブジェクト群の情報から、前記ページ内の前記オブジェクト群の存在範囲を算出する算出手段と、ラスタライザが前記印刷データから生成した前記ページのラスター画像のうち、前記算出手段が求めた前記存在範囲内の各画素の色値に対して前記色変換を施し、前記色変換の後の前記各画素の色値を、前記色変換の後の前記背景色の色値が全画素に書き込まれた前記ページメモリに対して上書きする上書き手段と、を備える画像処理装置である。
参考例の構成は、前記算出手段は、前記ラスタライザが前記ページ内の各オブジェクトをラスタライズする際に認識したそのオブジェクトの存在範囲の情報を受け取り、その情報に基づいて前記ページ内の前記オブジェクト群の存在範囲を算出する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置である。
請求項に係る発明は、前記算出手段が求めた前記存在範囲が前記ページに占める比率があらかじめ定めた閾値以上の場合は、前記背景書込手段と前記上書き手段の動作を停止させ、前記ページのラスター画像を1画素ずつ色変換し、前記ページメモリに書き込む、ことを特徴とする請求項に記載の画像処理装置である。
請求項に係る発明は、コンピュータを、印刷データが表すページの背景色に対して色変換を実行し、前記色変換の後の前記背景色の色値を、ページメモリ内の全画素に書き込む背景書込手段、前記印刷データに含まれる前記ページ内のオブジェクト群の情報から、前記ページ内の前記オブジェクト群の存在範囲を算出する算出手段、ラスタライザが前記印刷データから生成した前記ページのラスター画像のうち、前記算出手段が求めた前記存在範囲内の各画素の色値に対して前記色変換を施し、前記色変換の後の前記各画素の色値を、前記色変換の後の前記背景色の色値が全画素に書き込まれた前記ページメモリに対して上書きする上書き手段、として機能させるためのプログラムである。
請求項1,に係る発明によれば、背景色に色変換が必要で、背景のみの範囲がある程度の割合以上であるラスター画像の色変換を、本発明を用いない場合よりも高速に行うことができる。
参考例の構成によれば、算出手段がラスタライザとは独立にページの印刷データを解析してオブジェクト群の存在範囲を求める方式より、ラスタライザの解析結果を利用できる分だけ処理速度が向上する。
請求項に係る発明によれば、背景書込手段と上書き手段による色変換を行うと、ページのラスター画像を1画素ずつ色変換するという通常の色変換処理よりも処理時間が長くなってしまう場合に、通常の色変換処理を実行することができる。
実施形態の色変換の概要を説明するための図である。 実施形態の画像処理装置の構成例を示す図である。 オブジェクト存在範囲算出部を含むラスタライザの処理手順の一例を示す図である。 色変換部の処理手順の一例を示す図である。
図1を参照して、本発明の実施形態における色変換処理の仕組みを概説する。図1に示すように、本実施形態では、ページのラスター画像の色変換を、(A)第1段階と、(B)第2段階の2段階で実行する。以下、各段階について順に説明する。
(A)図示例では、印刷データが表す色変換前のページ100には、3つの文字オブジェクト110と、2つの図形オブジェクト112,114が含まれている。なお、オブジェクトとは、ページ内に含まれる1単位の画像のことである。これらオブジェクト110,112,114は、背景の上に配置されている。背景の色のことを背景色と呼ぶ。背景色は、一般に無色(すなわちR,G,B等の色成分の値がすべてが0)の場合が多いが、色を持つ(0でない色成分を有する)場合もある。
第1段階では、印刷データが表す色変換前のページ100のうちの背景色に対して色変換を行い、その色変換の結果得られた色値を、色変換結果保持用のページメモリ(図2のページメモリ40)の全画素にバーストモードで書き込む。
背景色は単一色なので、画素毎の色変換は不要であり、ページについて1回色変換すればよい。印刷対象の文書の全ページの背景色が同一の場合は、背景色の色変換はその文書について1回行えばよい。
印刷データには、明示的、または黙示的(例えば「明示の指定がない場合は、背景色は無色」など)に背景色が指定されているので、その指定された背景色の色値を、色変換用のLUT(ルックアップテーブル)を用いて色変換する。背景色の色変換結果の色値はページの全画素についての同じ値なので、その色値を、色変換部(図2の色変換部30)からバーストモードで、ページメモリ(メモリのうち、ページの画像を保持するアドレス範囲)の全画素に対して書き込むことができる。なお、バーストモードは、メモリに対してデータを転送するモードの一種であり、基準となるアドレス(例えばページの原点の画素に対応するアドレス)を指定し、その後は個々のデータ(各画素の色値)のアドレスの指定を省略してデータを連続的に転送するモードである。個々のデータのアドレスの指定を省略する分だけ、高速なデータ転送が可能である。
この第1段階の処理により、色変換結果保持用のページメモリには、全画素が色変換後の背景色となっている画像が保持されることとなる。
(B)第2段階では、印刷データをラスタライズすることにより得られたラスター画像300のうち、オブジェクト存在範囲150内の各画素を画素毎に色変換し、その色変換結果を、第1段階での背景色書込後のページメモリ内のラスター画像200(全画素が色変換後の背景色)に上書きする。オブジェクト存在範囲150の外側については、色変換もページメモリへの書込も行わない。
オブジェクト存在範囲150は、ページ100の全範囲のうち、オブジェクトが存在する部分のことである。図1の例では、ページ100内のすべてのオブジェクトを内包する最小の矩形(この矩形の縦及び横の辺はページの縦及び横の辺にそれぞれ平行)を、オブジェクト存在範囲150としている。印刷データにはページ内の各オブジェクトの位置及び範囲を表す情報が含まれているので,その情報から、そのページにおけるオブジェクト存在範囲150を算出すればよい。
オブジェクト存在範囲150内には、オブジェクト110,112,または114により覆われない背景部分が存在する。この第2段階では、このオブジェクト存在範囲150内の背景部分についても、画素毎の色変換を行い、その色変換結果をページメモリに上書きする。ただし、この色変換の結果の色値は第1段階での背景色の色変換結果と同じ値なので、上書きを行っても、その背景色部分の色値は第1段階の処理結果と同じになる。したがって、この第2段階の処理では、オブジェクト存在範囲150の内部と外部の背景部分の色に不整合は生じない。
この第2段階の色変換により、色変換結果保持用のページメモリには、ページのラスター画像300の全画素を画素毎に色変換した場合に得られるのと同じラスター画像202が保持されることとなる。
以上、本実施形態における2段階方式の色変換について説明した。この2段階方式の色変換の所要時間は、たいていの場合、ページの全画素について画素毎に色変換する従来方式の場合よりも短くなる。以下、この点について説明する。
第1段階の色変換に要する時間は、単一の背景色について1回だけ色変換を行うのに要する時間Tbgと、その色変換結果の色値をバースト転送によりページメモリの全画素に書き込むのに要する時間Tburstと、の和である。このうち色変換に要する時間Tbgは、ページ内の画素数が膨大(例えばA4サイズ1200dpiで約14000×10000画素)であることを考慮すると、無視できる。したがって、以下の関係式が成り立つ。
1ページについての第1段階の所要時間
≒Tburst=a(1画素あたりのバースト描画所要時間)×N(ページの全画素数)
第2段階は、色変換の処理及び色変換結果のページメモリへの書込を画素毎に行う必要があるため、1画素あたりで見れば、バースト転送で多数の画素を連続して書き込む第1段階よりもかなり長い時間を要する。しかし、第2段階の色変換の対象はページの一部(オブジェクト存在範囲150内)に限られている。このため、第2段階の色変換の所要時間は、ページ全体で見れば、ページの全画素について画素毎に色変換する従来方式の場合よりもかなり短くなる。第2段階の所要時間は、以下のように表される。
1ページについての第2段階の色変換の所要時間
=b(1画素ずつ色変換及びメモリ書込を行う場合の1画素あたりの所要時間)×R(オブジェクト存在範囲のページ全体に対する割合)×N
本実施形態では、1ページについて第1段階と第2段階の両方を行うので、1ページあたりの色変換の所要時間は以下の通りとなる。
1ページの色変換の所要時間=a×N+b×R×N
一方、従来方式では、ページの全画素について画素毎の色変換を行うので,1ページあたりの色変換の所要時間は以下の通りとなる。
従来方式での1ページの色変換の所要時間=b×N
したがって、本実施形態の方式の所要時間が従来方式の場合よりも短くなるのは、次の条件を満たすときである。
a×N+b×R×N<b×N
この条件をR(オブジェクト存在範囲がページ全域に占める面積割合)について解くと以下の通りとなる。
R<(b−a)/b
例えば、a=2ns(ナノ秒)、b=10nsのシステムの場合、Rが0.8未満であれば、本実施形態の色変換の方が従来方式よりも高速となる。一般に、ページの外周部にはオブジェクトが配置されない余白がある。また余白よりも内側のオブジェクトが配置可能な部分の中にもオブジェクトが配置されない場所が少なくない。したがって、Rすなわちオブジェクト存在範囲がページ全域に占める面積割合が0.8以下となる場合はかなり多い。Rが小さいページほど、本実施形態による色変換の高速化の効果は高くなる。
以上、本実施形態の色変換方式とその効果について説明した。
次に、図2を参照して、この色変換方式を用いる画像処理装置の一例を説明する。図2に例示する画像処理装置は、印刷データをラスタライズし、その結果得られるラスター画像を、出力先のプリンタの色空間(出力色空間)へ色変換して出力する。
この画像処理装置は、ラスタライザ10、ラスタライズ結果保持用のページメモリ20、色変換部30、及び色変換結果保持用のページメモリ40を有する。ページメモリ20と40とは、例えば、一続きのメモリ空間内に別々の領域として確保したものであってよい。
ラスタライザ10は、印刷データをラスタライズすることで、その印刷データに対応するラスター画像を生成する。入力となる印刷データは、PDLで記述されたものであってもよいし、PDLデータを変換して得られるディスプレイリスト等の中間データ形式のデータであってもよい。ラスタライズ処理、すなわちPDLデータまたは中間データをラスター形式に変換する処理、は周知なので、ラスタライズ処理についての説明は省略する。
本実施形態のラスタライザ10は、オブジェクト存在範囲算出部12を備える。オブジェクト存在範囲算出部12は、印刷データ内のページ毎に、そのページ内でのオブジェクト存在範囲150(図1参照)を算出する。
図3に、オブジェクト存在範囲算出部12を含むラスタライザ10の、ページ毎の処理手順の一例を示す。
この手順では、あるページの処理を開始すると,オブジェクト存在範囲算出部12が、オブジェクト存在範囲150を表すポインタ(xl,yl)及び(xr,yr)を初期化する(S12)。この例では、オブジェクト存在範囲150は、図1に例示した矩形の範囲であり、ポインタ(xl,yl)及び(xr,yr)はそれぞれその矩形の範囲の左上隅の頂点(左上ポインタ)と右下隅の頂点(右下ポインタ)の座標である。初期化では、例えば、xl,yl,xr,yrの各変数の値を空値(Null)に設定する。
次にラスタライザ10は、ラスタライズ対象のページの印刷データの先頭のオブジェクトを取り出し、そのオブジェクトをラスタライズする(S12)。ラスタライズにより得られたそのオブジェクトの各画素の色値は、ラスタライズ結果保持用のページメモリ20内のそれら各画素に対応するアドレスに書き込まれる。
S12のオブジェクトのラスタライズ処理に伴い、ページ内でのそのオブジェクトの存在範囲がわかる。例えば、印刷データには、オブジェクト毎に、そのオブジェクトのバウンディングボックスの情報が含まれている。オブジェクトのバウンディングボックスは、そのオブジェクトを内包する、ページの縦横の各辺に平行な辺からなる最小の矩形(ボックス)である。ラスタライザ10は、オブジェクトをラスタライズする際、そのオブジェクトのバンディングボックスの情報(例えばそのボックスの左上頂点及び右下頂点の座標)を印刷データ中から取得するので、そのバウンディングボックスの範囲をそのオブジェクトの存在範囲として取り扱うことができる。
オブジェクト存在範囲算出部12は、印刷データからそのようにして得られるラスタライズ対象のオブジェクトの存在範囲の情報を用いて、オブジェクト存在範囲150の左上ポインタ(xl,yl)及び右下ポインタ(xr,yr)を更新する(S16)。
ページの最初のオブジェクトをラスタライズする時点では、オブジェクト存在範囲150の左上ポインタ(xl,yl)及び右下ポインタ(xr,yr)の各変数は空値である。したがって、S16では、その最初のオブジェクトの存在範囲、すなわちバウンディングボックス、の左上頂点(Obj_xl, Obj_yl)及び右下頂点(Obj_xr, Obj_yr)の座標を、それぞれ、オブジェクト存在範囲150の左上ポインタ(xl,yl)及び右下ポインタ(xr,yr)に設定する。
ページの2番目以降のオブジェクトをラスタライズする際には、S16では、Obj_xlがxlよりも小さい場合(すなわちバウンディングボックスの左端が、オブジェクト存在範囲150の左端よりも左側にある場合)、変数xlにObj_xlの値を上書きする。逆にObj_xlがxl以上である場合は、xlの値を維持する。yl、xr、yrについても、同様の更新処理を行う。
S16が終わると、ラスタライザ10は、ページの最後のオブジェクトのラスタライズが完了したかを判定し(S18)、完了していなければS14に戻ってページの印刷データから次のオブジェクトを取り出し、そのオブジェクトのラスタライズを行う。
S18でページの最後までラスタライズが完了したことがわかると、オブジェクト存在範囲算出部12は、その時点でのオブジェクト存在範囲150の左上ポインタ(xl,yl)及び右下ポインタ(xr,yr)の情報を色変換部30に提供する(S19)。
図2の説明に戻ると、色変換部30は、ラスタライズ結果保持用のページメモリ20に保持されたページのラスター画像を、出力先のプリンタの色空間に適合するよう色変換する。この色変換は、前述した2段階の色変換である。
色変換部30が実行する処理手順の一例を,図4を参照して説明する。この手順は、例えば、ラスタライザ10からオブジェクト存在範囲150の左上及び右下ポインタの情報を得ると開始される。この手順では、まず、色変換結果保持用のページメモリ40を初期化する(S22)。初期化では、ページメモリ40内の各画素に対応するアドレスのデータを0(無色)に設定する。
次に色変換部30は、背景色に対して色変換を行うか否かを判定する(S24)。ここで、背景色は、ラスタライズ結果保持用のページメモリ20に記憶された画像データのうち、オブジェクト存在範囲150の外側の任意の画素の色値である。S24の判定では、色変換用LUTによりその背景色の色値が別の色値に変換されるか否かを判定する。例えば、背景色の色値と、そのLUTにおけるその背景色の色値に対応する出力色値とが等しい場合、背景色は色変換されず、異なる場合には背景色は色変換されると判定される。
この判定の結果、背景色が色変換されることがわかった場合、色変換部30は、色変換用LUTを用いて背景色を色変換し(S26)、色変換後の背景色の色値を、色変換結果保持用のページメモリ40の全画素に対してバーストモードで書き込む(S27)。ここでのページメモリ40の全画素とは、処理対象のページのサイズに対応するメモリ領域の全画素のことであり、ページメモリ40が有する物理的な容量全体ではない。
S24で背景色が色変換されないことがわかった場合には、S26はスキップし、その背景色の色値をバーストモードでページメモリ40の全画素に書き込む(S27)。
なお、背景色の色変換結果が無色(色値=0)の場合、S27でのページメモリ40への背景色の書込は不要である(初期値と同じだから)。
S27の後、色変換部30は、ラスタライザ10から取得したオブジェクト存在範囲150の情報を用いて、ラスタライズ結果保持用のページメモリ20からオブジェクト存在範囲150内の各画素に対応するアドレスに保持された色値を読み出し、それら各色値を背景色の色変換の際に用いたのと同じ色変換LUTにより色変換する。そして、色変換結果の各色値を、色変換結果保持用のページメモリ40の、それぞれ対応する画素のアドレスに書き込む(S28)。
以上に説明した図3及び図4の処理手順はあくまで一例に過ぎない。例えば、図4の手順では背景色に色変換があるかどうかを判定(S24)したが、このような判定をせずに、常に背景色を色変換(S24)し、その色変換結果(変換により色値が変化しない場合もある)をページメモリ40内の当該ページの全領域に書き込んでもよい。また、ページメモリ40の初期化(S22)において、ページの全領域を無色にする代わりに、背景色の色変換結果をバースト描画してもよい。
また、上述の例では、色変換部30が、ラスタライズ結果の画像(ページメモリ20内)のうちオブジェクト存在範囲150の外側の画素の値を背景色として求めたが、これも一例に過ぎない。この代わりに、例えばラスタライザ10が印刷データから判定したページの背景色を色変換部30に通知してもよい。この通知は、ページのラスタライズが完了する前に行うことも可能である。このようにすれば、色変換部30が、例えば、ページのラスタライズの完了を待たずに、背景色の色変換結果をページメモリ40に描画することも可能である。
以上の例では、ページ内のオブジェクト存在範囲150として、そのページ内の全オブジェクトを含んだ最小の矩形(いわばそれらオブジェクト群のバウンディングボックス)を用いたが,これも一例に過ぎない。この代わりに、例えば1つの極端な例として、ページ内の全オブジェクトのバウンディングボックスの和(論理和)を、オブジェクト存在範囲150として求めてもよい。この例では、ページ内のいずれかのオブジェクトのバウンディングボックス内に含まれる画素は、オブジェクト存在範囲150内の画素と判定されることとなる。このオブジェクト存在範囲150は、図1に示した矩形のオブジェクト存在範囲150よりも面積が小さくなるので、前述の(B)第2段階の色変換の対象となる画素数も図1の例より少なくなる。
また、更に別の例として、オブジェクト存在範囲150を1以上の矩形範囲からなる集合として生成する方法も考えられる。例えば、今回のラスタライズ対象のオブジェクトのバウンディングボックスの少なくとも1つの頂点が、既存の(すなわち直前のオブジェクトの処理が終わった時点で存在する)矩形のオブジェクト存在範囲150(複数ある場合もある)のいずれかに内包される場合には、それらいずれか1つのオブジェクト存在範囲150をS16と同じ方法で拡げる。逆に、今回のラスタライズ対象のオブジェクトのバウンディングボックスが既存のオブジェクト存在範囲150のすべての外側に存在する場合は、そのバウンディングボックスを、オブジェクト存在範囲150を構成する新たな矩形範囲としてオブジェクト存在範囲150に追加する。このような処理を繰り返すことで、1以上の矩形範囲からなるオブジェクト存在範囲150が構築される。このオブジェクト存在範囲150は、図1に例示した単一の矩形範囲からなるオブジェクト存在範囲150よりも面積が小さいので、前述の(B)第2段階の色変換の対象となる画素数も図1の例より少ない。
また、オブジェクト存在範囲150を、L字型等といった矩形以外の形状としてもよい。
また、以上の例では、オブジェクト存在範囲算出部12がラスタライザ10内に含まれ、ページのラスタライズ処理の中で、逐次入手される各オブジェクトのバウンディングボックスの情報を用いてオブジェクト存在範囲150を求めたが、これも一例に過ぎない。この代わりに、オブジェクト存在範囲算出部12をラスタライザ10とは別のモジュールとし、オブジェクト存在範囲算出部12が、ラスタライザ10とは独立に印刷データを先頭ページから順に解析し、各ページのオブジェクト存在範囲150を算出してもよい。
また、以上の例では、どのようなページであっても前述の2段階の色変換処理を行ったが、2段階の色変換処理を行うとかえって処理速度が低下する場合には、通常の色変換(すなわちページの全画素を画素毎に読み出してLUTで色変換)を行うようにしてもよい。例えば、色変換部30は、オブジェクト存在範囲算出部12から受け取ったオブジェクト存在範囲150がページ全域に占める面積比率を求め、その面積比率があらかじめ定められた閾値より大きい場合、2段階の色変換処理を行うとかえって処理速度が低下すると判定すればよい。閾値は、例えば、前述したシステムの性能パラメータa(1画素あたりのバースト描画所要時間)とb(1画素ずつ色変換及びメモリ書込を行う場合の1画素あたりの所要時間)から決定すればよい。例えば上で例示したa=2ns、b=10nsのシステムの場合、閾値は0.8程度に定めればよい。
以上に例示した画像処理装置は、例えば、汎用のコンピュータに当該装置の各機能モジュールの処理を表すプログラムを実行させることにより実現される。ここで言うコンピュータは、例えば、ハードウエアとして、CPU等のマイクロプロセッサ、ランダムアクセスメモリ(RAM)およびリードオンリメモリ(ROM)等のメモリ(一次記憶)、HDD(ハードディスクドライブ)やSSD(ソリッドステートドライブ)、フラッシュメモリ等の二次記憶を制御する二次記憶コントローラ、各種I/O(入出力)インタフェース、無線又は有線のネットワークとの接続のための制御を行うネットワークインタフェース等が、たとえばバスを介して接続された回路構成を有する。また、そのバスに対し、例えばI/Oインタフェース経由で、CDやDVD、ブルーレイディスクなどの可搬型ディスク記録媒体に対する読み取り及び/又は書き込みのためのディスクドライブ、フラッシュメモリなどの各種規格の可搬型の不揮発性記録媒体に対する読み取り及び/又は書き込みのためのメモリリーダライタ、などが接続されてもよい。上に例示した各機能モジュールの処理内容が記述されたプログラムがCDやDVD等の記録媒体を経由して、又はネットワーク等の通信手段経由で、ハードディスク等の二次記憶装置に保存され、コンピュータにインストールされる。二次記憶装置に記憶されたプログラムがRAMに読み出されCPU等のマイクロプロセッサにより実行されることにより、上に例示した機能モジュール群が実現される。
10 ラスタライザ、12 オブジェクト存在範囲算出部、20 ラスタライズ結果保持用のページメモリ、30 色変換部、40 色変換結果保持用のページメモリ、100 ページ、150 オブジェクト存在範囲。

Claims (3)

  1. 印刷データが表すページの背景色に対して色変換を実行し、前記色変換の後の前記背景色の色値を、ページメモリ内の全画素に書き込む背景書込手段と、
    前記印刷データに含まれる前記ページ内のオブジェクト群の情報から、前記ページ内の前記オブジェクト群の存在範囲を算出する算出手段と、
    ラスタライザが前記印刷データから生成した前記ページのラスター画像のうち、前記算出手段が求めた前記存在範囲内の各画素の色値に対して前記色変換を施し、前記色変換の後の前記各画素の色値を、前記色変換の後の前記背景色の色値が全画素に書き込まれた前記ページメモリに対して上書きする上書き手段と、
    を備える画像処理装置。
  2. 前記算出手段が求めた前記存在範囲が前記ページに占める比率があらかじめ定めた閾値以上の場合は、前記背景書込手段と前記上書き手段の動作を停止させ、前記ページのラスター画像を1画素ずつ色変換し、前記ページメモリに書き込む、ことを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  3. コンピュータを、
    印刷データが表すページの背景色に対して色変換を実行し、前記色変換の後の前記背景色の色値を、ページメモリ内の全画素に書き込む背景書込手段、
    前記印刷データに含まれる前記ページ内のオブジェクト群の情報から、前記ページ内の前記オブジェクト群の存在範囲を算出する算出手段、
    ラスタライザが前記印刷データから生成した前記ページのラスター画像のうち、前記算出手段が求めた前記存在範囲内の各画素の色値に対して前記色変換を施し、前記色変換の後の前記各画素の色値を、前記色変換の後の前記背景色の色値が全画素に書き込まれた前記ページメモリに対して上書きする上書き手段、
    として機能させるためのプログラム。
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