JP6164014B2 - 定着装置および定着ベルト - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置などに用いられる定着装置および定着ベルトに関する。
一般に、レーザプリンタやデジタル複写機などの電子写真方式の画像形成装置は、記録シートに形成された現像剤像を熱定着させる定着装置を備えている。この種の定着装置として、例えば特許文献1には、周方向に回転可能な可撓性を有する無端状の定着フィルムと、定着フィルムの内面に潤滑剤を介して接触する加熱体と、加熱体との間に定着フィルムを挟むことで定着ニップ部を形成しつつ回転する加圧ローラとを備えたものが開示されている。
この定着装置では、現像剤像が形成されたシートを加圧ローラと無端状の定着フィルムとの間に挟み込んで搬送することにより、加熱体から定着フィルムを介してシートに熱を加え、シートに形成された現像剤像を熱定着させている。
特開平3−210588号公報
ところで、特許文献1に記載された定着装置においては、定着ベルトである定着フィルムの内面と、ニップ部材である加熱体との間を潤滑する潤滑剤が定着フィルムの幅方向の端部から漏出することがある。この場合、定着フィルムを良好な潤滑状態で安定して回転させることが困難となり、その結果、シートに形成された現像剤像の熱定着にムラが発生するという問題がある。
そこで、本発明は、定着ベルトの内面とニップ部材との間を潤滑する潤滑剤が定着ベルトの幅方向の端部から漏出するのを抑制することができる定着装置および定着ベルトを提供することを課題とする。
前述した課題を解決するための本発明に係る定着装置は、無端状の定着ベルトと、定着ベルトの内側に配置される発熱体と、定着ベルトの内面に潤滑剤を介して接触するニップ部材と、ニップ部材との間に定着ベルトを挟むことで定着ベルトとの間にニップ部を形成するバックアップ部材とを備えている。定着ベルトの内面は、定着ベルトの幅方向の中間部に位置する第1部分と、第1部分よりも幅方向外側に位置する第2部分とを有する。第2部分の表面粗さRa2は、第1部分の表面粗さRa1より大きい。
この定着装置では、バックアップ部材がニップ部材との間に定着ベルトを挟んで回転することにより、ニップ部材に潤滑剤を介して内面が接触する定着ベルトが潤滑剤の潤滑作用を受けて円滑に回転する。
その際、定着ベルトの幅方向において、中間部に位置する第1部分の内面の表面粗さRa1に比べ、第1部分よりも幅方向外側に位置する第2部分の内面の表面粗さRa2が大きいため、定着ベルトの内面とニップ部材との間を潤滑する潤滑剤は、定着ベルトの第2部分では流動し難くなる。その結果、定着ベルトの幅方向の端部から潤滑剤が漏出するのが抑制され、定着ベルトは良好な潤滑状態で安定して回転する。
この定着装置において、バックアップ部材の両端は、定着ベルトの幅方向において、第2部分に対応する位置に配置されるのが好ましい。この場合、バックアップ部材の両端が定着ベルトの内面における表面粗さの大きい第2部分に押圧されるため、定着ベルトの幅方向の端部から潤滑剤が漏出するのがより効果的に抑制される。
また、ニップ部材の両端は、定着ベルトの幅方向において、定着ベルトの両端よりも外側に配置されるのが好ましい。この場合、ニップ部材は、定着ベルトの内面における表面粗さの大きい第2部分をバックアップ部材との間に容易に挟み込むことができるため、定着ベルトの幅方向の端部から潤滑剤が漏出するのがより効果的に抑制される。
さらに、印字領域の両端は、定着ベルトの幅方向において、第2部分に対応する位置より内側に配置されるのが好ましい。この場合、印字領域に対面する定着ベルトの内面は、第2部分に比べて表面粗さが小さい第1部分となるため、用紙への印字に悪影響を及ぼすことがない。
ここで、定着ベルトの内面には、第2部分よりも幅方向外側において定着ベルトの幅方向の両端部に位置する第3部分を設けることができる。この第3部分の表面粗さRa3は、第2部分の表面粗さRa2に比べて小さいことが好ましく、例えば第1部分の表面粗さRa1と等しくすることができる。
この場合、定着ベルトの幅方向の両端部は、第3部分の表面粗さRa3が第2部分の表面粗さRa2より小さい分だけ剛性の低下が抑制され、定着ベルトの幅方向の両端部の剛性が確保される。また、第3部分の表面粗さRa3が第1部分の表面粗さRa1と等しい場合には、第2部分の表面粗さRa2に対応した表面粗し加工のみを定着ベルトの内面に施すだけで済む。
また、この定着装置は、定着ベルトの幅方向の端部に接触して定着ベルトの幅方向への移動を規制する規制部材を備えることができる。この場合、定着ベルトの幅方向の両端部の剛性が確保されていると、規制部材は定着ベルトの幅方向への移動を確実に規制することができる。
一方、本発明に係る定着ベルトは、ニップ部材に潤滑剤を介して内面が接触する定着ベルトであって、定着ベルトの内面は、定着ベルトの幅方向の中間部に位置する第1部分と、第1部分よりも幅方向外側に位置する第2部分とを有する。第2部分の表面粗さRa2は、第1部分の表面粗さRa1より大きい。
本発明の定着装置によれば、定着ベルトの内面とニップ部材との間を潤滑する潤滑剤は、定着ベルトの幅方向において、内面の表面粗さが大きい両側部では流動し難くなるため、潤滑剤が定着ベルトの幅方向の端部から漏出するのを抑制することができる。その結果、定着ベルトを良好な潤滑状態で安定して回転させることが可能となる。
本発明の一実施形態に係る定着装置を備えたレーザプリンタの概略構成を示す側断面図である。 図1に示した定着装置の概略構成を示す横断面図である。 図2に示した定着装置の構成部品を分解して示す分解斜視図である。 図3に示したステイの端部を支持するフレーム部材および定着ベルトの幅方向の移動を規制する規制部材の組立状態を示す斜視図である。 定着ベルトの詳細構成を示す縦断面図である。
以下、本発明に係る定着装置および定着ベルトの実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。一実施形態の定着装置は、例えば図1に示すようなレーザプリンタ1の定着装置100として具現化されている。そこで、まず、図1を参照してレーザプリンタ1の構成を概略的に説明し、続いて、図2〜図5を参照して定着装置100の構成を詳細に説明する。
ここで、図1を参照した説明においては、レーザプリンタ1を使用するユーザを基準にした方向で説明する。すなわち、図1の紙面に向かって右方向を「後」、左方向を「前」、上下方向を「上下」、手前方向を「右」、奥方向を「左」として説明する。
<レーザプリンタの概略構成>
図1に示すように、レーザプリンタ1は、本体筐体2内に、記録シートの一例としての用紙Pを供給する給紙部3と、露光装置4と、用紙P上にトナー像(現像剤像)を転写するプロセスカートリッジ5と、用紙P上のトナー像を熱定着させる定着装置100とを主に備えている。
給紙部3は、本体筐体2内の下部に設けられ、給紙トレイ31と、用紙押圧板32と、給紙機構33とを主に備えている。給紙トレイ31に収容された用紙Pは、用紙押圧板32によって上方に寄せられ、給紙機構33によってプロセスカートリッジ5(感光体ドラム61と転写ローラ63との間)に向けて供給される。
露光装置4は、本体筐体2内の上部に配置され、図示しないレーザ発光部や、符号を省略して示すポリゴンミラー、レンズ、反射鏡などを備えている。この露光装置4では、レーザ発光部から出射される画像データに基づくレーザ光(鎖線参照)が、感光体ドラム61の表面で高速走査されることで、感光体ドラム61の表面を露光する。
プロセスカートリッジ5は、露光装置4の下方に配置され、本体筐体2に設けられたフロントカバー21を開いたときにできる開口から本体筐体2に対して着脱可能に装着される構成となっている。このプロセスカートリッジ5は、ドラムユニット6と、現像ユニット7とから構成されている。
ドラムユニット6は、感光体ドラム61と、帯電器62と、転写ローラ63とを主に備えている。また、現像ユニット7は、ドラムユニット6に対して着脱可能に装着される構成となっており、現像ローラ71と、供給ローラ72と、層厚規制ブレード73と、トナー(現像剤)を収容するトナー収容部74とを主に備えている。
このプロセスカートリッジ5では、感光体ドラム61の表面が、帯電器62により一様に帯電された後、露光装置4からのレーザ光の高速走査によって露光されることで、感光体ドラム61上に画像データに基づく静電潜像が形成される。また、トナー収容部74内のトナーは、供給ローラ72を介して現像ローラ71に供給され、現像ローラ71と層厚規制ブレード73の間に進入して一定厚さの薄層として現像ローラ71上に担持される。
現像ローラ71上に担持されたトナーは、現像ローラ71から感光体ドラム61上に形成された静電潜像に供給される。これにより、静電潜像が可視像化され、感光体ドラム61上にトナー像が形成される。その後、感光体ドラム61と転写ローラ63の間を用紙Pが搬送されることで感光体ドラム61上のトナー像が用紙P上に転写される。
定着装置100は、プロセスカートリッジ5の後方に設けられている。用紙P上に転写されたトナー像(トナー)は、定着装置100を通過することで用紙P上に熱定着される。トナー像が熱定着された用紙Pは、搬送ローラ23,24によって排紙トレイ22上に排出される。
<定着装置の詳細構成>
図2に拡大して示すように、定着装置100は、無端状の定着ベルト110と、発熱体の一例としてのハロゲンランプ120と、ニップ部材の一例としてのニップ板130と、反射板140と、バックアップ部材の一例としての加圧ローラ150と、ステイ160とを備えて構成されている。
ハロゲンランプ120、ニップ板130、反射板140およびステイ160は、図3に示すように相互に平行に配置されて左右方向に延在する部材であり、図2に示すように定着ベルト110の内側に配置されている。
ハロゲンランプ120は、輻射熱を発してニップ板130および定着ベルト110を加熱することにより、用紙P上のトナー像を加熱する発熱体である。このハロゲンランプ120は、定着ベルト110の仮想の回転軸線X1と略平行に配置される直管状のランプであり、ニップ板130の上側の内面から所定の間隔をあけて配置されている。
ニップ板130は、ハロゲンランプ120から輻射熱を受ける長板状の部材であり、受けた輻射熱により、定着ベルト110を介して用紙P上のトナー像を加熱する。このニップ板130は、熱伝導率が大きいアルミニウム板などを材料として、長手方向に直交する断面形状が扁平なU字状を呈する浅いトレイ状に形成されている。そして、このニップ板130は、長手方向に直交する断面において、用紙Pの搬送方向に沿う本体部131と、本体部131の側縁部から上方に立ち上がるように折り曲げられた側壁部132とを有している。
このようなニップ板130の本体部131の下側の外面131Aは、定着ベルト110の内面に潤滑剤を介して接触している。この潤滑剤は、定着ベルト110の内面に保持される程度の粘度を有するものが好ましく、常温で固体または半固体の性状を呈するグリス、特に耐熱性グリスが好ましい。
反射板140は、ハロゲンランプ120を囲む逆U字状の断面形状に形成された反射部141を有する。反射部141の長手方向に直交する両側縁部には、ニップ板130の本体部131の内面に重なるフランジ部142,142が折り曲げ形成されている。このような反射板140の反射部141は、ハロゲンランプ120からの輻射熱を内側に反射してニップ板130の本体部131の上面を効率良く加熱する。
ステイ160は、ニップ板130の本体部131の前後方向の両端に位置する両側部131Bを反射板140のフランジ部142を介して支持することでニップ板130の剛性を確保する部材である。このステイ160は、反射板140の反射部141の外面形状に沿った逆U字状の断面形状を有しており、反射板140を覆うように配置されている。このようなステイ160は、剛性が比較的大きい、例えば、鋼板などを断面視略U形状に折り曲げることで形成されている。
図2および図3に示すように、ステイ160の前後の側壁161,162における長手方向両端部の内面には、内側に向けて突出する当接ボス168が合計4つ設けられている。この当接ボス168が反射板140の側壁外面に当接することにより、反射板140の側壁部分の振動や位置ずれが抑制される。
図3に示すように、ニップ板130は、本体部131の長手方向の一端部から平板状に延びる挿入部133と、長手方向の他端部に形成された係合部134とを有している。この係合部134は、U字形状に屈曲して形成されており、上方に突出する前後の起立部134A,134Aには係合孔134B,134Bが開けられている。
また、反射板140の長手方向の両端部には、フランジ状の係止部143が合計4つ形成されている(3つのみ図示)。各係止部143は、フランジ部142より上方に位置してる。そして、ステイ160の長手方向に沿った側壁161,162の下端には、略櫛歯状をなすように形成された複数の接触部163が設けられている。
また、ステイ160の側壁161,162の左端部には、図3の下方に向けて延び、さらに右方へ向けて延びる略L形状の係止部165が設けられている。さらに、ステイ160の右端部には、ステイ160の上壁166から右方に向けて延びる側面視略U形状に折り曲げられた保持部167が設けられている。保持部167の各側壁部167Aの内面には、内側に向けて突出する係合ボス167B(一方のみ図示)が設けられている。
ステイ160に反射板140とニップ板130を組み付ける場合、まず、ステイ160に反射板140を嵌め込むようにして取り付ける。ステイ160の側壁161,162の内面には当接ボス168が設けられているので、この当接ボス168が反射板140の側壁部分に当接することで、反射板140はステイ160に仮保持される。
その後、ニップ板130の挿入部133をステイ160の係止部165の間に挿入して本体部131を係止部165に係合させ、次いで、ニップ板130の係合部134の係合孔134Bとステイ160の保持部167の係合ボス167Bとを係合させる。
これにより、ニップ板130は、挿入部133がステイ160の係止部165に支持され、係合部134がステイ160の保持部167に保持されることで、ステイ160に保持される。また、反射板140は、フランジ部142がニップ板130とステイ160に挟まれた状態でステイ160に保持される。
ここで、ハロゲンランプ120を包囲した状態でニップ板130との間に反射板140を挟み込んだステイ160の周囲には、図4に示すように定着ベルト110が外装される。そして、このステイ160の端部は、図4に示すフレーム部材170に支持される。
フレーム部材170は、フレーム部171と、図4に示した定着ベルト110の幅方向の端部内面をガイドする内面ガイド部173とが合成樹脂により一体に形成されている。
そして、このフレーム部材170のフレーム部171と内面ガイド部173との間には、定着ベルト110の仮想回転軸線X1方向である幅方向の端部に接触して定着ベルト110の幅方向の移動を規制するための規制部材180が組み付けられている。
<加圧ローラの構成>
一方、図2および図5に示すように、加圧ローラ150は、ニップ板130の下方となる定着ベルト110の外側に配置されている。この加圧ローラ150は、外周面が弾性変形可能なゴム層で覆われており、ゴム層が弾性変形した状態でニップ板130の本体部131との間に定着ベルト110を挟むことで、定着ベルト110との間にニップ部Nを形成する。
この加圧ローラ150は、図1に示した本体ケーシング40内に設けられている図示しない駆動モータから駆動力が伝達されることで、定着ベルト110の仮想の回転軸線X1と略平行な回転軸線X2周りに回転するように構成されている。
このような加圧ローラ150は、回転軸線X2周りに回転することで、定着ベルト110(または用紙P)との摩擦力により定着ベルト110を仮想の回転軸線X1周りに周方向に従動回転させる。そして、この加圧ローラ150と加熱された定着ベルト110の間のニップ部Nを用紙Pが搬送されることで、用紙P上に転写されたトナー像が熱定着される。
<定着ベルトの詳細構成>
ここで、定着ベルト110は、耐熱性および可撓性を有する材料、例えば、SUSのフィルムやPIなどの合成樹脂のフィルムで構成される。この定着ベルト110は、厚さが薄すぎると剛性の低下により形状が崩れ易くなり、厚さが厚すぎると柔軟性が低下し、かつ、加熱し難くなる。そこで、定着ベルト110の厚さは、例えば30〜50μmの範囲内とされている。
図5に示すように、定着ベルト110の内面は、定着ベルト110の幅方向の中間部に位置する第1部分110Aと、第1部分110Aよりも定着ベルト110の幅方向の外側、すなわち幅方向の両端部近傍に位置する第2部分110B,110Bと、定着ベルト110の幅方向の両端部に位置する第3部分110C,110Cとを有する。
ここで、加圧ローラ150と定着ベルト110の間のニップ部Nに搬送される最大幅の用紙Pの印字領域、すなわち、定着装置100により定着可能な最大幅の用紙Pの印字領域をWとしたとき、定着ベルト110の第1部分110Aの幅A1は、印字領域Wの幅より大きく設定されている。
定着ベルト110の第2部分110B,110Bは、第1部分110Aの両側に隣接しており、第1部分110Aの両端から加圧ローラ150の両端より外側の位置に達する幅を有している。また、第3部分110C,110Cは、第2部分110B,110Bの外側に隣接しており、定着ベルト110の幅方向の両端部を構成している。
ここで、第1部分110Aの表面粗さRa1に比べて第2部分110B,110Bの表面粗さRa2が大きく設定されている。また、第3部分110C,110Cの表面粗さRa3は、第2部分110B,110Bの表面粗さRa2より小さく、詳しくは、第1部分110Aの表面粗さRa1と略同程度に設定されている。なお、表面粗さRa1〜Ra3は、算術平均粗さである。
具体的には、第1部分110Aの表面粗さRa1および第3部分110C,110Cの表面粗さRa3は、定着ベルト110を構成するフィルムの素管自体の表面粗さであり、例えば、0.4〜0.8程度である。また、第2部分の表面粗さRa2は、フィルムの素管の表面に物理的または化学的手段による粗し加工を施した後の表面粗さであり、例えば、0.8〜2.0程度である。
ここで、定着ベルト110を構成する素管の表面粗し加工の具体例を説明する。素管がSUSなどの金属ベルトからなる場合、その成型時に使用するスピニング加工用金型として、第2部分に対応した部分に予め粗し加工を施したスピニング加工用金型を使用する。同様に、素管がPIなどの樹脂ベルトからなる場合、その成型に使用する射出成型金型として、第2部分に対応した部分に予め粗し加工を施した射出成型金型を使用する。なお、素管の成型時ではなく素管の完成後に表面粗し加工を施す例として、例えばサンドペーパを付けたドリルを用いて素管の表面に粗し加工を施す例を挙げることができる。
ここで、加圧ローラ150は、軸線方向の両端の位置が定着ベルト110の幅方向における第2部分110Bに対応して重なるように配置されている。また、ニップ板130は、長手方向の両端が定着ベルト110の幅方向の両端より外側に配置されている。
そして、定着装置100により定着可能な最大幅の用紙Pの印字領域Wは、定着ベルト110の幅方向における第1部分110Aに対応して重なるように配置されている。すなわち、印字領域Wの両端は、定着ベルト110の幅方向における第2部分110B,110Bに対応する位置より内側に配置されている。
以上のように構成された本実施形態の定着装置100においては、図2に示した加圧ローラ150がニップ板130との間に定着ベルト110を挟んで回転することにより、ニップ板130の本体部131の下側の外面に潤滑剤としてのグリスを介して内面が接触する定着ベルト110が潤滑剤の潤滑作用を受けて円滑に周方向に回転する。
その際、定着ベルト110の幅方向において、中間部に位置する第1部分110Aの表面粗さRa1に比べ、両端部近傍に位置する第2部分110Bの表面粗さRa2が大きいため、潤滑剤としてのグリスは、定着ベルト110の両端部近傍に位置する第2部分110Bでは流動し難くなる。その結果、定着ベルト110の幅方向の両端部から潤滑剤が漏出するのが抑制され、定着ベルト110は良好な潤滑状態で安定して回転する。
その際、定着ベルト110は、図4に示した内面ガイド部173に幅方向の端部内面が案内されつつ回転する。そして、この定着ベルト110は、幅方向の端部が規制部材180の規制面180Aに接触することで、幅方向の移動が規制される。
ここで、定着ベルト110の両端部の内面は、第2部分の表面粗さRa2より小さく、第1部分110Aの表面粗さRa1と略同程度の表面粗さRa3を有する第3部分110Cとして構成されているため、定着ベルト110の幅方向の両端部は、第3部分110Cの表面粗さRa3が小さい分だけ剛性の低下が抑制され、定着ベルト110は、幅方向の両端部の剛性が確保されている。その結果、定着ベルト110の幅方向の端部は、規制部材180の規制面180Aに接触しても不用意に損傷することがない。
すなわち、本実施形態の定着装置100によれば、定着ベルト110の内面とニップ板130の本体部131の下側の外面131Aとの間を潤滑する潤滑剤としてのグリスは、定着ベルト110の幅方向の両端部近傍に位置する第2部分110Bでは流動し難くなるため、定着ベルト110の幅方向の両端部から潤滑剤が漏出するのを抑制することができ、定着ベルト110を良好な潤滑状態で安定して回転させることができる。また、定着ベルト110の幅方向の端部が規制部材180の規制面180Aに接触して不用意に損傷するのを抑制することができる。
加えて、定着ベルト110の第3部分110C,110Cの表面粗さRa3が第1部分110Aの表面粗さRa1と等しい場合には、第2部分110B,110Bの表面粗さRa2に対応した表面粗し加工のみを定着ベルトの内面に施すだけで済むため、定着ベルト110の加工が容易となる。
以上、本発明に係る定着装置の一実施形態について説明したが、本発明の定着装置は、一実施形態に限定されるものではなく、その構造は適宜変更することができる。例えば、図5に示した第3部分110C,110Cは省略し、その代わりに第2部分110B,110Bの幅を定着ベルト110の両端部まで延長してもよい。
また、第3部分110C,110Cの表面粗さRa3は、第2部分110B,110Bの表面粗さRa2より小さければよく、第1部分110Aの表面粗さRa1より大きくてもよい。
さらに、図2に示した単層構造の定着ベルト110は、基層と、基層の外面を被覆するゴム層と、ゴム層の外面を被覆するフッ素樹脂層とを有する多層構造のものとしてもよい。また、定着ベルト110は、継ぎ目の無いベルトであってもよいし、継ぎ目のあるベルトであってもよい。
なお、発熱体としてのハロゲンランプ120は、セラミックヒータであってもよい。
1 レーザプリンタ
100 定着装置
110 定着ベルト
110A 第1部分
110B 第2部分
110C 第3部分
120 ハロゲンランプ(発熱体)
130 ニップ板(ニップ部材)
140 反射板
150 加圧ローラ(バックアップ部材)
160 ステイ
180 規制部材
W 印字領域

Claims (4)

  1. 無端状の定着ベルトと、
    前記定着ベルトの内側に配置される発熱体と、
    前記定着ベルトの内面に潤滑剤を介して接触するニップ部材と、
    前記ニップ部材との間に前記定着ベルトを挟むことで当該定着ベルトとの間にニップ部を形成するバックアップ部材とを備えた定着装置であって、
    前記定着ベルトの内面は、当該定着ベルトの幅方向の中間部に位置する第1部分と、当該第1部分よりも前記幅方向外側に位置する第2部分と、当該第2部分よりも前記幅方向外側において前記定着ベルトの幅方向の両端部に位置する第3部分と、を有し、
    前記第2部分の表面粗さRa2は、前記第1部分の表面粗さRa1より大きく、
    前記第3部分の表面粗さRa3は、前記第2部分の表面粗さRa2に比べて小さいことを特徴とする定着装置。
  2. 前記第3部分の表面粗さRa3は、前記第1部分の表面粗さRa1と等しいことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記定着ベルトの幅方向の端部に接触して当該定着ベルトの幅方向への移動を規制する規制部材を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
  4. ニップ部材に潤滑剤を介して内面が接触する定着ベルトであって、
    前記定着ベルトの内面は、当該定着ベルトの幅方向の中間部に位置する第1部分と、当該第1部分よりも前記幅方向外側に位置する第2部分と、当該第2部分よりも前記幅方向外側において前記定着ベルトの幅方向の両端部に位置する第3部分と、を有し、
    前記第2部分の表面粗さRa2は、前記第1部分の表面粗さRa1より大きく、
    前記第3部分の表面粗さRa3は、前記第2部分の表面粗さRa2に比べて小さいこと特徴とする定着ベルト。
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