JP6163342B2 - 開先形状計測方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、平面板状または曲面板状のワークを溶接するためにワークの端面に加工された開先の形状を光切断法を原理とする変位センサによって計測する開先形状計測方法及び装置に係り、例えば、鋼管端部に加工された開先の形状計測に有用な開先形状計測方法及び装置に関する。
ワークを溶接するためにワークの端面に加工された開先の形状を管理する項目として、例えばJ形の開先の場合、ルート面(ワークの板面に垂直なワークの端面の一部が相当)の高さ、表面側の開先のベベル面(ベベル角を有する開先面)の形状、表面側の開先の深さ、裏面側の開先の形状、裏面側の開先の深さ、等の項目がある。
従来では、それらの項目に該当する寸法を、ノギスや目盛付きのルーペ等を使用して肉眼で読み取り計測していた。
しかし、ノギスやルーペ等により人が読み取る計測方法は、計測者毎に読み取り値がバラついたり、加工した開先形状が実際には管理値外であるにも拘わらず管理値内であると判断してしまったりする懸念があった。
それらの問題を解消する開先形状計測方法の例として、特許文献1に、光学式の2次元変位センサを用いて開先形状を計測する方法が記載されている。この特許文献1に記載された方法は、配管端面の軸方向の変位及び半径方向の変位のうち少なくとも一方を2次元変位センサで計測し、その2次元変位センサを配管端面に沿って回転させることで、全周の開先形状を計測するようにしたものである。
この場合の2次元変位センサとして、例えば、光切断法を原理とする2次元変位センサを使用することができる。光切断法は、投光手段からワークの端面に検査光(スリット光)を照射し、この照射により開先の表面に形成される反射像つまり光切断像を、投光手段からある距離だけ離れた位置に配された撮像手段で撮像し、撮像した光切断像から開先の形状を検出するという手法である。光切断法を原理とする2次元変位センサは、前記投光手段と撮像手段とを一定の位置関係を保った状態で共に含むものとして構成されている。
特開2000−346637号公報
ところで、光切断法を原理とする2次元変位センサでワークの端面の開先の形状を計測する場合、開先を加工したワークの端面に対して垂直な位置に2次元変位センサを配置し、ワークの端面に垂直に検査光(スリット光)を照射するのが一般的である。しかしそうした場合、開先形状に含まれるエッジ(角部)の位置を正確に計測できない場合があることが分かった。
即ち、開先形状に含まれるエッジは、ワークの厚さ方向に隣接する2面によって構成されているが、そのうちの一方の面が、検査光の照射方向に対して小さな角度しか持たずに急勾配となっている場合は、急勾配の面の反射光を検出できない可能性があり、エッジの位置を正確に割り出すことできない。
例えば、光切断法では一般的に70°を超えるような急勾配になる部分の反射光は捕らえることが難しいため、エッジの位置を正確に検出することができず、そのために、開先形状を算出するための変曲点付近(エッジ付近)のデータが欠落する懸念があった。そうした場合、開先形状を正確に計測することができないという結果になる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、開先形状に含まれるエッジの位置を正確に検出することができ、それにより、開先形状を正確に計測することのできる開先形状計測方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の手段を採用する。
即ち、請求項1の発明に係る開先形状計測方法は、平面板状または曲面板状のワークを溶接するためにワークの端面に加工された開先の形状を光切断法を原理とする変位センサによって計測する開先形状計測方法であって、前記ワークの端面の垂線の方向をX軸方向、該X軸方向と直交する前記ワークの板厚方向をY軸方向とするとき、前記ワークの端面の垂線に対し、Y軸方向におけるワークの表面方向及びワークの裏面方向の両側にそれぞれ所定の角度α1、α2だけ振り分けて、斜め方向から検査光を前記ワークの端面に照射して、それぞれ検査光を照射する方向を基準座標軸とする座標系における前記開先の光切断像データを取得するように、第1及び第2の2台の前記変位センサを配置し、前記2台の変位センサの取得した、それぞれ検査光を照射する方向を基準座標軸とする各座標系における開先の光切断像データを、前記X軸方向を基準座標軸とする座標系のデータに変換して、変換した両変位センサのデータを合成することで、前記開先形状を割り出し、前記各変位センサが取得した、それぞれ検査光を照射する方向を基準座標軸とする各座標系における開先の光切断像データの中から、それぞれ前記開先のルート面のワークの表面側のエッジの座標を抽出し、それら各座標系における前記エッジの座標を共通の座標点として、両変位センサの光切断像データを重ねた後、ワークの表面方向から取得した前記第1の変位センサの光切断像データについては、ワークの表面位置が前記X軸方向と一致するように座標軸を回転補正し、ワークの裏面方向から取得した前記第2の変位センサの光切断像データについては、ワークの裏面位置が前記X軸方向と一致するように座標軸を回転補正し、回転補正した両変位センサのデータを合成して1つの光切断像データとすることを特徴とする。
これにより、各変位センサの分担する計測範囲内に急勾配となる部分が無くなり、変曲点付近(エッジ付近)のデータが欠落せずに各変位センサによって収集されるようになる。そのため、エッジの位置を正確に検出することができるようになり、両変位センサのデータを合成して1つの光切断像データとすることにより、開先形状を規定する項目(ルート面の高さや開先のベベル面の形状や開先の深さなど)の計測精度を高めることができる。
また、請求項2の発明に係る開先形状計測方法は、管材のワークを溶接するためにワークの端面に加工された開先の形状を光切断法を原理とする変位センサによって計測する開先形状計測方法であって、前記ワークの端面の垂線の方向をX軸方向、該X軸方向と直交する前記ワークの板厚方向をY軸方向とするとき、前記ワークの端面の垂線に対し、Y軸方向におけるワークの表面方向及びワークの裏面方向の両側にそれぞれ所定の角度α1、α2だけ振り分けて、斜め方向から検査光を前記ワークの端面に照射して、それぞれ検査光を照射する方向を基準座標軸とする座標系における前記開先の光切断像データを取得するように、第1及び第2の2台の前記変位センサを配置し、前記2台の変位センサの取得した、それぞれ検査光を照射する方向を基準座標軸とする各座標系における開先の光切断像データを、前記X軸方向を基準座標軸とする座標系のデータに変換して、変換した両変位センサのデータを合成することで、前記開先形状を割り出し、前記各変位センサが取得した、それぞれ検査光を照射する方向を基準座標軸とする各座標系における開先の光切断像データの座標軸を、それぞれに各変位センサの前記角度α1、α2だけ回転補正した後、各変位センサの光切断像データの中に共通して含まれる前記開先のルート面とルート面に対して角度を有するベベル面とがそれぞれ互いに一致するように平行移動補正して座標を共有化し、共有化した座標で表される両変位センサのデータを合成して1つの光切断像データとすることを特徴とする。
これにより、異なる方向から検出した各変位センサの光切断像データを回転補正した上で平行移動するだけで、1つの光切断像データに容易に合成できるようになる。
また、請求項3の発明に係る開先形状計測方法は、管材のワークを溶接するためにワークの端面に加工された開先の形状を光切断法を原理とする変位センサによって計測する開先形状計測装置であって、前記ワークの端面の垂線の方向をX軸方向、該X軸方向と直交する前記ワークの板厚方向をY軸方向とするとき、前記ワークの端面の垂線に対し、Y軸方向におけるワークの表面方向及びワークの裏面方向の両側にそれぞれ所定の角度α1、α2だけ振り分けて、斜め方向から検査光を前記ワークの端面に照射して、それぞれ検査光を照射する方向を基準座標軸とする座標系における前記開先の光切断像データを取得するように配置された第1及び第2の2台の前記変位センサと、前記2台の変位センサの取得した、それぞれ検査光を照射する方向を基準座標軸とする各座標系における開先の光切断像データを、前記X軸方向を基準座標軸とする座標系のデータに変換して、変換した両変位センサのデータを合成することで、前記開先形状を割り出し、前記各変位センサが取得した、それぞれ検査光を照射する方向を基準座標軸とする各座標系における開先の光切断像データの中から、それぞれ前記開先のルート面のワークの表面側のエッジの座標を抽出し、それら各座標系における前記エッジの座標を共通の座標点として、両変位センサの光切断像データを重ねた後、ワークの表面方向から取得した前記第1の変位センサの光切断像データについては、ワークの表面位置が前記X軸方向と一致するように座標軸を回転補正し、ワークの裏面方向から取得した前記第2の変位センサの光切断像データについては、ワークの裏面位置が前記X軸方向と一致するように座標軸を回転補正し、回転補正した両変位センサのデータを合成して1つの光切断像データとするデータの処理装置と、を備えることを特徴とする。
これにより、1つのエッジの座標を基準にして、異なる方向から検出した各変位センサの光切断像データを1つの光切断像データに容易に合成できるようになる。
また、請求項4の発明に係る開先形状計測装置は、管材のワークを溶接するためにワークの端面に加工された開先の形状を光切断法を原理とする変位センサによって計測する開先形状計測装置であって、前記ワークの端面の垂線の方向をX軸方向、該X軸方向と直交する前記ワークの板厚方向をY軸方向とするとき、前記ワークの端面の垂線に対し、Y軸方向におけるワークの表面方向及びワークの裏面方向の両側にそれぞれ所定の角度α1、α2だけ振り分けて、斜め方向から検査光を前記ワークの端面に照射して、それぞれ検査光を照射する方向を基準座標軸とする座標系における前記開先の光切断像データを取得するように配置された第1及び第2の2台の前記変位センサと、前記2台の変位センサの取得した、それぞれ検査光を照射する方向を基準座標軸とする各座標系における開先の光切断像データを、前記X軸方向を基準座標軸とする座標系のデータに変換して、変換した両変位センサのデータを合成することで、前記開先形状を割り出し、前記各変位センサが取得した、それぞれ検査光を照射する方向を基準座標軸とする各座標系における開先の光切断像データの座標軸を、それぞれに各変位センサの前記角度α1、α2だけ回転補正した後、各変位センサの光切断像データの中に共通して含まれる前記開先のルート面とルート面に対して角度を有するベベル面とがそれぞれ互いに一致するように平行移動補正して座標を共有化し、共有化した座標で表される両変位センサのデータを合成して1つの光切断像データとするデータの処理装置と、を備えることを特徴とする。
これにより、各変位センサの計測範囲内に急勾配になる部分が無くなり、変曲点付近(エッジ付近)のデータが欠落せずに各変位センサによって収集されるようになる。そのため、エッジの位置を正確に検出することができるようになり、両変位センサのデータを処理装置で処理して1つの光切断像データとすることにより、開先形状を規定する項目(ルート面の高さや開先のベベル面の形状や開先の深さなど)の計測精度を高めることができる。
また、請求項5の発明に係る開先形状計測装置は、前記2台の変位センサを前記ワークの端面に対する計測姿勢を保った状態で保持するセンサ支持部材と、該センサ支持部材を前記ワークの端面の延在方向に沿って案内しながら移動させる案内移動機構と、を備えることを特徴とする。
これにより、ワークの端面の開先形状を連続して精度良く計測することができる。
また、請求項6の発明に係る開先形状計測装置は、前記案内移動機構は、前記センサ支持部材を前記管材の周方向に沿って案内しながら移動させることを特徴とする。
これにより、鋼管等の管材の開先形状を精度良く計測することができる。
請求項1及び請求項4に係る発明によれば、光切断法の原理で形状を計測する2台の変位センサを、開先を加工したワークの端面に対して斜め2方向にそれぞれ配置し、斜め2方向から開先の光切断像データを取得するようにしているので、ワークの端面に垂直な方向から計測する場合には検査光の照射方向に対して急勾配になっていた部分を、いずれかの変位センサにより、急勾配でない状態で計測できるようになる。つまり、各方向の変位センサの計測できる範囲を敢えて分担することにより、急勾配であった部分を、急勾配でない状態で計測できるようになる。従って、変曲点付近(エッジ付近)のデータを欠落せずに各変位センサによって収集することができ、エッジの位置を正確に検出することができるようになる。その結果、両変位センサのデータを合成して1つの光切断像データとすることにより、開先形状を規定する項目(ルート面の高さや開先のベベル面の形状や開先の深さなど)の寸法を精度良く計測することができる。また、変位センサによる計測であるから、計測者が変わっても、常に同じ精度で計測することができる。
請求項2に係る発明によれば、各変位センサが取得した光切断像データを、1つのエッジの座標を基準にして重ね合わせた上で、座標軸を回転補正して1つの光切断像データとして合成するので、容易に精度の良い開先形状を割り出すことができる。
請求項3に係る発明によれば、各変位センサが取得した光切断像データの座標軸を回転補正した上で平行移動して重ねることで、各変位センサの光切断像データを、1つの光切断像データとして合成するので、容易に精度の良い開先形状を割り出すことができる。
請求項5に係る発明によれば、ワークの端面の開先形状を精度良く計測することができる。
請求項6に係る発明によれば、鋼管等の管材の開先形状を精度良く計測することができる。
本発明の実施形態の説明図で、ワークの端面に対する2台の2次元変位センサの配置を模式的に示す斜視図である。 実施形態の方法で計測する開先形状の加工管理のための計測項目を示す断面図である。 実施形態の方法で開先を計測している状態を示す側面図である。 各2次元変位センサの計測データの処理法の第1例の説明図で、(a)はワークの表面側の2次元変位センサで計測したデータによりエッジの位置を割り出す手順の説明図、(b)は(a)のIVb部分の拡大図、(c)はワークの裏面側の2次元変位センサで計測したデータにより同じエッジの位置を割り出す手順の説明図、(d)は(c)のIVd部分の拡大図である。 各2次元変位センサの計測データの処理法の第2例の説明図で、(a)はワークの端面と2台の2次元変位センサの関係を示す側面図、(b)は2台の2次元変位センサのデータを合成処理する手順の説明図、(c)は合成した結果として得られる開先形状の断面図である。 ワークである鋼管の端部の開先形状を計測するための開先形状計測装置の第1の構成例を示す断面図である。 図6の装置の鋼管内部に位置する部分の断面図である。 ワークである鋼管の端部の開先形状を計測するための開先形状計測装置の第2の構成例を示す断面図である。 比較例として、ワークの端面に垂直に2次元変位センサを配置した場合の例を示す側断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は実施形態の説明図で、ワークの端面に対する2台の2次元変位センサの配置を模式的に示す斜視図である。
実施形態の開先形状計測方法は、図1に示すように、鋼板や鋼管などの平面板状または曲面板状のワークWの端面に加工された開先Kの形状を計測するためのものであり、第1及び第2の2台の2次元変位センサM1、M2と、これら2台の2次元変位センサM1、M2のデータを処理する処理装置(図示せず)とを備えた開先形状計測装置により実施される。
2台の2次元変位センサM1、M2は、光切断法の原理で計測対象部位(本実施形態では開先)の外形形状を計測する変位センサである。これら2次元変位センサM1、M2は、センサに内蔵された投光手段から計測対象部位に検査光(スリット光)を照射し、その検査光が計測対象部位の外表面に当たることで形成される光切断像(開先の断面形状に相当する像)を、投光手段からある距離だけ離れた位置に配されて同じくセンサに内蔵された撮像手段で撮像することにより、計測対象部位の形状データを取得するものである。
図2は本実施形態で計測対象とする開先形状の加工管理のための計測項目を示している。
図2に示す開先Kは、互いに平行なワークWの表面P1と裏面P2に垂直な端面に削り加工して形成されており、ワークの端面の一部として残されたルート面K1と、表面側開先であるベベル面K2と、斜めにカットされた裏側開先面K3と、を有している。ベベル面K2は、ルート面K1に対して角度β(ベベル角度)だけ開いており、ルート面K1と交わる部分は、ルート半径で規定されるアール曲面となっている。
この開先Kには、4つのエッジ(面と面が交わった角)E1〜E4が存在する。ワークWの表面P1側から順に述べると、ワークWの表面P1とベベル面K2との交わる部分に第1のエッジE1があり、ベベル面K2の図中下端の曲面とルート面K1との交わる部分に第2のエッジE2があり、ルート面K1と裏面P2側の開先面K3との交わる部分に第3のエッジE3があり、裏面P2側の開先面K3とワークWの裏面P2との交わる部分に第4のエッジE4がある。
いま、開先Kの形状は、ワークWの端面(ルート面K1が該当)の垂線の方向をX軸方向、X軸方向と直交するワークWの板厚方向をY軸方向とするX−Y座標系の座標として最終的に表されるように規定されている。この開先Kの形状の場合、aで示す寸法であるルート面K1の高さ、bで示す寸法である表面側の開先幅、cで示す寸法である裏面側の開先の高さが、管理値とされており、これらのa、b、cの値が許容値内にあるか否かを管理し、許容値から外れる場合は再加工を促す。
本実施形態の計測方法では、2台の2次元変位センサM1、M2で計測した開先の断面形状データ(光切断像データ)から、最終的に、第1〜第4のエッジE1〜E4のX・Y座標値を求める。そして以下の式により、各計測項目の値a、b、cを算出する。いま、第1〜第4のエッジE1〜E4のX・Y座標値がそれぞれ、E1(X、Y)、E2(X、Y)、E3(X、Y)、E1(X、Y)である場合、a、b、cの値は以下のようになる。
a=Y−Y
b=X−X
c=Y−Y
従って、エッジE1〜E4の座標値を正確に求めることが重要である。
ところで、光切断法を計測原理とする2次元変位センサでワークの端面の開先の形状を計測する場合、図9の比較例を示すように、開先を加工したワークWの端面に対して垂直な位置に2次元変位センサMを配置し、ワークWの端面に垂直に検査光(スリット光)10を照射するのが一般的であるが、そうした場合、開先形状に含まれるエッジE1〜E4の位置を正確に計測できない場合がある。
即ち、開先形状に含まれるエッジE1〜E4は、ワークWの厚さ方向に隣接する2面によって構成されているが、そのうちの一方の面が、検査光10の照射方向に対して小さな角度しか持たずに急勾配となっている場合は、急勾配の面の反射光を検出できない可能性があり、エッジE1〜E4の位置を正確に割り出すことできない。
この図示例の場合、第1のエッジE1を構成する2面のうちの1面は板状のワークWの表面P1であり、この面P1は検査光10の照射方向に対して角度を持たない(つまり検査光10に対してほぼ平行である)ので、70°を超える急勾配の部分に相当し、この面からの反射光は捕らえることができない。従って、エッジE1の位置を正確に検出することができない。他のエッジE2〜E4についても同様のことが言える。
そのために、開先形状を算出するための変曲点付近(エッジ付近)のデータが欠落する懸念があり、結果的に、開先形状を正確に計測することができないことになる。
それに対し、本実施形態では、図3に示すように、ワークWの端面の垂線Tに対し、Y軸方向におけるワークWの表面P1方向及びワークWの裏面P2方向の両側にそれぞれ所定の角度α1、α2だけ振り分けて、斜め方向から検査光10をワークWの端面に照射して、それぞれ検査光10を照射する方向を基準座標軸とする座標系における開先Kの光切断像データを取得するように、第1及び第2の2台の2次元変位センサM1、M2を配置している。
つまり、1台目の第1の2次元変位センサM1は、ワークWの端面の垂線Tに対し角度α1=20°〜60°の範囲で図中斜め上方から、開先Kを計測することができるように配置してある。また、2台目の第2の2次元変位センサM2は、ワークWの端面の垂線Tに対し角度α2=20°〜60°の範囲で図中斜め下方から、開先Kを計測することができるように配置してある。
このように2台の2次元変位センサM1、M2をワークWの端面に対して斜め方向に配置することで、エッジE1〜E4の検出範囲をそれぞれ分担している。つまり、一方の2次元変位センサM1(M2)では検出できない範囲を他方の2次元変位センサM2(M1)で検出できるようにしており、いずれか一方の2次元変位センサM1、M2が必ず急勾配の無い状態でエッジE1〜E4の検出を行えるようにしてある。
例えば、表面P1側(図3中上側)の第1の2次元変位センサM1は、第1のエッジE1と第2のエッジE2を急勾配の無い状態で検出することができる。また、裏面P2側(図3中下側)の第2の2次元変位センサM2は、第3のエッジE3と第4のエッジE4を急勾配の無い状態で検出することができる。なお、裏面P2側(下側)の第2の2次元変位センサM2は、ルート面K1の上側の第2のエッジE2の位置を、急勾配の無い状態で正確に検出することはできないが、検出データに対し後でデータ処理を施すことにより、第2のエッジE2の位置を精度よく算出することができるようになる。
そして、2台の2次元変位センサM1、M2の取得した、それぞれ検査光10を照射する方向を基準座標軸とする各座標系における開先の光切断像データを、図示略の処理装置でデータ処理することによって、即ち、X軸方向を基準座標軸とする座標系のデータに変換して、変換した両2次元変位センサM1、M2のデータを合成することによって、開先形状を割り出すことができる。
次に、両2次元変位センサM1、M2の取得したデータを処理する方法について述べる。
図4は各2次元変位センサM1、M2の計測データの処理法の第1例の説明図で、(a)はワークの表面側の2次元変位センサM1で計測したデータにより第2のエッジE2の位置を割り出す手順の説明図、(b)は(a)のIVb部分の拡大図、(c)はワークの裏面側の2次元変位センサM2で計測したデータにより同じ第2のエッジE2の位置を割り出す手順の説明図、(d)は(c)のIVd部分の拡大図である。
この第1例の処理法では、まず、各2次元変位センサM1、M2が取得した、それぞれ検査光を照射する方向を基準座標軸とする各座標系における開先Kの光切断像データの中から、それぞれ開先Kのルート面K1のワークWの表面側の第2のエッジE2の座標を抽出する。
まず、図4(a)及び(b)に示す要領で、第1の2次元変位センサM1の光切断像データ(断面データともいう)の中の第2のエッジE2−aの座標を抽出する。
それには、
(1)断面データ内で最も2次元変位センサM1に近い位置(点A)を検出する。
最も2次元変位センサM1に近い点Aの検出は、2次元変位センサM1の距離測定用基準線M1−mからの距離Sが一番小さい点を探すことで検出する。
(2)次に断面データ内の一番端の位置(点B)を検出する。
一番端の位置とは、取得した断面データのうち、検査光の照射方向と直交する方向(スリット光の幅方向)における一番端の位置を指し、点Bは、点Aから見て第2のエッジE2がありそうな位置(第2のエッジの位置はまだ未確定)よりも遠い側の端の位置である。
(3)次に線分ABから引いた垂線23が、ルート面K1の上側エッジ(第2のエッジE2)付近の形状を表す外形線(外形形状の計測データとして既に取得している)と交わる点のうち、線分ABから最も遠い位置にある点E2−aを、ルート面K1の上側のエッジの位置であると判定する。そして、その点E2−aを結合点とする。
次に、図4(c)及び(d)に示す要領で、第2の2次元変位センサM2の光切断像データ(断面データともいう)の中の第2のエッジE2−bの座標を抽出する。
それには、
(1)断面データ内で最も2次元変位センサM2に近い位置(点A)を検出する。
最も2次元変位センサM2に近い点Aの検出は、2次元変位センサM2の距離測定用基準線M2−mからの距離Sが一番小さい点を探すことで検出する。
(2)次に断面データ内の一番端の位置(点B)を検出する。
一番端の位置とは、取得した断面データのうち、検査光の照射方向と直交する方向(スリット光の幅方向)における一番端の位置を指し、点Bは、点Aから見て第2のエッジE2がありそうな位置(第2のエッジの位置はまだ未確定)よりも遠い側の端の位置である。
(3)次に線分AB31から引いた垂線33が、ルート面K1の上側エッジ(第2のエッジE2)付近の形状を表す外形線(外形形状の計測データとして既に取得している)32と交わる点のうち、線分AB21から最も遠い位置にある点E2−bを、ルート面K1の上側のエッジの位置であると判定する。そして、その点E2−bを結合点とする。
次に、第1、第2の2次元変位センサM1、M2の計測データをそれぞれ規定する各座標系における第2エッジE2の座標E2−a、E2−bを共通の座標点として、図4(a)及び(b)にそれぞれ示す両2次元変位センサM1、M2の光切断像データを平行移動して重ねる。
次に、ワークWの表面P1方向から取得した第1の2次元変位センサM1の光切断像データについては、
ワークWの表面P1の位置がX軸方向と一致するように回転補正する。つまり、結合点E2−aを支点として、点E2−aから引いたワークの表面P1の平行線24とX軸25とを一致させるように、2次元変位センサM1の計測データの座標軸を回転補正(角度θaの回転補正)する。
また、ワークWの裏面P2方向から取得した第2の2次元変位センサM2の光切断像データについては、ワークWの裏面P2の位置がX軸方向と一致するように回転補正する。つまり、結合点E2−bを支点として、点E2−bから引いたワークの表面P1の平行線34とX軸35とを一致させるように、2次元変位センサM2の計測データの座標軸を回転補正(角度θbの回転補正)する。次に回転補正した両2次元変位センサM1、M2の光切断像データを合成して1つの光切断像データとする。
図5は各2次元変位センサM1、M2の計測データの処理法の第2例の説明図で、(a)はワークの端面と2台の2次元変位センサの関係を示す側面図、(b)は2台の2次元変位センサのデータを合成処理する手順の説明図、(c)は合成した結果として得られる開先形状の断面図である。
この第2例の処理法では、まず、図5(b)の「回転」の部分に示すように、各2次元変位センサM1、M2が取得した、それぞれ検査光を照射する方向を基準座標軸とする各座標系における開先Kの光切断像データの座標軸を、それぞれに各2次元変位センサM1、M2の設置角度α1、α2〔図5(a)参照〕だけ回転補正して、X−Y座標系のX・Y座標軸に平行となるようにする。
次に、各2次元変位センサM1、M2の光切断像データの中に共通して含まれる開先のルート面K1とルート面K1に対して角度βを有するベベル面K2とが互いに一致するように(つまり重なるように)平行移動補正して座標を共有化する。そして、共有化した座標で表される両2次元変位センサM1、M2のデータを合成して1つの光切断像データとする。
そして、以上の第1例や第2例のようにして結合した光切断像データ(断面データ)から、計測した面の角度変化の割合(面の位置を示す曲線を微分した場合の傾きに相当)がしきい値を超える部分をエッジE1〜E4とし、それらの座標を求め、エッジE1〜E4のX・Y座標から評価のための項目値a(ルート面K1の高さ)、b(表面側の開先幅)、c(裏面側の開先の深さ)を求める。
従って、上述した実施形態の開先形状計測方法によれば、光切断法の原理で形状を計測する2台の2次元変位センサM1、M2を、開先Kを加工したワークWの端面に対して斜め2方向にそれぞれ配置し、斜め2方向から開先Kの光切断像データを取得するようにしているので、図9に示すように、ワークWの端面に垂直な方向から計測する場合には検査光10の照射方向に対して急勾配になっていた部分を、いずれかの2次元変位センサM1、M2により、急勾配でない状態で計測できるようになる。
つまり、各方向の2次元変位センサM1、M2の計測できる範囲を敢えて分担することにより、急勾配であった部分を急勾配でない状態で計測できるようになる。従って、変曲点付近(エッジE1〜E4付近)のデータを欠落せずに各2次元変位センサM1、M2によって収集することができ、エッジE1〜E4の位置を正確に検出することができるようになる。
その結果、両2次元変位センサM1、M2のデータを合成して1つの光切断像データとすることにより、開先形状を規定する項目(ルート面の高さや開先のベベル面の形状や開先の深さなど)a、b、cの寸法を精度良く計測することができる。また、2次元変位センサM1、M2による計測であるから、計測者が変わっても、常に同じ精度で計測することができる。
また、データ処理の第1の例によれば、各2次元変位センサM1、M2が取得した光切断像データを、1つのエッジE2の座標を基準にして重ね合わせた上で、座標軸を回転補正して1つの光切断像データとして合成するので、容易に精度の良い開先形状を割り出すことが可能となる。
また、データ処理の第2の例によれば、各2次元変位センサM1、M2が取得した光切断像データの座標軸を回転補正した上で平行移動して重ねることで、各2次元変位センサM1、M2の光切断像データを1つの光切断像データとして合成するので、容易に精度の良い開先形状を割り出すことができる。
次に実際の使用に供される具体的な構成の開先形状計測装置について述べる。
図6はワークWである鋼管の端部の開先形状を計測するための開先形状計測装置の第1の構成例を示す断面図、図7は図6の装置の鋼管内部に位置する部分の断面図である。
図6及び図7に示すように、この開先形状計測装置100では、鋼管(ワークWであるから以下符号Wで示す)の内部に装置本体110を配置している。円管状の装置本体110の外周には、円周方向にバランスよく離間させて、鋼管Wの周壁Waの内周に先端が当接する3つの支持脚114、114、115が設けられている。
装置本体110の真上に位置する支持脚115は、鋼管Wの周壁Waの内周に向けて突っ張り力を発揮できる構造になっており、突っ張り力を発揮することで、全部の支持脚114、114、115の先端を装置本体110を鋼管Wの内周に押し付け、それにより装置本体110を鋼管Wの断面中心に位置させている。突っ張り力を解除すると、装置本体110はフリーになり、キャスタ112を用いて移動できるようになっている。
装置本体110の先端には、回転機構120を介して鋼管Wの軸線に直交する旋回面で回転可能な回転フレーム122が設けられており、その回転フレーム122の半径方向の一端に、前記2台の2次元変位センサM1、M2を鋼管Wの端面に対する計測姿勢を保った状態で保持するセンサ支持部材125が取り付けられている。また、回転フレーム122の半径方向の他端には、鋼管Wの端面に沿って回転できるようにセンサ支持部材125を案内するガイド126が取り付けられている。
この開先形状計測装置100においては、回転機構120や回転フレーム122やガイド126などによって、センサ支持部材125を鋼管Wの端面の延在方向(つまり鋼管Wの周方向)に沿って案内しながら移動させる案内移動機構が構成されている。
この開先形状計測装置100を使用する場合は、センサ支持部材125を鋼管Wの端面に沿って360°回転させる。そうすることで、2台の2次元センサM1、M2が、鋼管Wの周壁Waに対して直角な旋回面で回転する。そして、管理したい角度ピッチごとに、2次元センサM1、M2により開先Kの断面形状を計測することにより、鋼管Wの端面の開先形状のデータを収集することができる。
図8は、ワークである鋼管の端部の開先形状を計測するための開先形状計測装置の第2の構成例を示す断面図である。
図8に示すように、この開先形状計測装置では、鋼管Wの端部を外周側と内周側から挟むようにコ字状に装置本体210が構成されており、装置本体210の内底部にブラケット220を介して2次元変位センサM1、M2が固定されている。この例では、装置本体210そのものが、2台の2次元変位センサM1、M2を保持するセンサ支持部材を兼ねている。また、装置本体210の開口側の内周には、鋼管Wの周壁Waを挟持する複数の脚212が設けられており、各脚212の先端の転動体213が、鋼管Wの周壁Waの外周と内周にそれぞれ転動自在に接している。
これにより、2次元変位センサM1、M2を内装した装置本体210が、鋼管Wの端面に沿って円周方向に自在に移動できるようになる。この場合は、脚212および転動体213が、センサ支持部材である装置本体210を、鋼管Wの端面の延在方向(つまり鋼管Wの周方向)に沿って案内しながら移動させる案内移動機構230に相当する。
この開先形状計測装置200を使用する場合は、装置本体210を鋼管Wの端面に沿って360°回転させる。そうすることで、2台の2次元センサM1、M2が、鋼管Wの周壁Waに対して直角な旋回面で回転する。そして、管理したい角度ピッチごとに、2次元センサM1、M2により開先Kの断面形状を計測することにより、鋼管Wの端面の開先形状のデータを収集することができる。
また、この開先形状計測装置200は、図7に示した開先形状計測装置100に比べて構成が簡単であり、持ち運びが簡便なタイプがあるから、一周あたりの計測箇所が少ない場合に、計測したい場所だけにセットして使用することもできる。
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、図8に示した開先形状計測装置200を平面板状の鋼板の端部に装着して、鋼板の端面の開先を計測してもよい。
また、上記実施形態では、2台の2次元変位センサM1、M2を設けた場合を示したが、3台以上の2次元変位センサを配置して開先形状を計測するようにしてもよい。その場合、3台目以降の2次元変位センサは、最初の2台の2次元変位センサM1、M2の計測性能を補強する位置及び角度に設けるのがよい。
W ワーク
P1 表面
P2 裏面
K 開先
K1 ルート面
K2 ベベル面
E1〜E4 エッジ
M1 第1の2次元変位センサ
M2 第1の2次元変位センサ
10 検査光
100 開先形状計測装置
125 センサ支持部材
130 案内移動機構
200 開先形状計測装置
230 案内移動機構

Claims (6)

  1. 管材のワークを溶接するためにワークの端面に加工された開先の形状を光切断法を原理とする変位センサによって計測する開先形状計測方法であって、
    前記ワークの端面の垂線の方向をX軸方向、該X軸方向と直交する前記ワークの板厚方向をY軸方向とするとき、前記ワークの端面の垂線に対し、Y軸方向におけるワークの表面方向及びワークの裏面方向の両側にそれぞれ所定の角度α1、α2だけ振り分けて、斜め方向から検査光を前記ワークの端面に照射して、それぞれ検査光を照射する方向を基準座標軸とする座標系における前記開先の光切断像データを取得するように、第1及び第2の2台の前記変位センサを配置し、
    前記2台の変位センサの取得した、それぞれ検査光を照射する方向を基準座標軸とする各座標系における開先の光切断像データを、前記X軸方向を基準座標軸とする座標系のデータに変換して、変換した両変位センサのデータを合成することで、前記開先形状を割り出し、
    前記各変位センサが取得した、それぞれ検査光を照射する方向を基準座標軸とする各座標系における開先の光切断像データの中から、それぞれ前記開先のルート面のワークの表面側のエッジの座標を抽出し、それら各座標系における前記エッジの座標を共通の座標点として、両変位センサの光切断像データを重ねた後、ワークの表面方向から取得した前記第1の変位センサの光切断像データについては、ワークの表面位置が前記X軸方向と一致するように座標軸を回転補正し、ワークの裏面方向から取得した前記第2の変位センサの光切断像データについては、ワークの裏面位置が前記X軸方向と一致するように座標軸を回転補正し、回転補正した両変位センサのデータを合成して1つの光切断像データとすることを特徴とする開先形状計測方法。
  2. 管材のワークを溶接するためにワークの端面に加工された開先の形状を光切断法を原理とする変位センサによって計測する開先形状計測方法であって、
    前記ワークの端面の垂線の方向をX軸方向、該X軸方向と直交する前記ワークの板厚方向をY軸方向とするとき、前記ワークの端面の垂線に対し、Y軸方向におけるワークの表面方向及びワークの裏面方向の両側にそれぞれ所定の角度α1、α2だけ振り分けて、斜め方向から検査光を前記ワークの端面に照射して、それぞれ検査光を照射する方向を基準座標軸とする座標系における前記開先の光切断像データを取得するように、第1及び第2の2台の前記変位センサを配置し、
    前記2台の変位センサの取得した、それぞれ検査光を照射する方向を基準座標軸とする各座標系における開先の光切断像データを、前記X軸方向を基準座標軸とする座標系のデータに変換して、変換した両変位センサのデータを合成することで、前記開先形状を割り出し、
    前記各変位センサが取得した、それぞれ検査光を照射する方向を基準座標軸とする各座標系における開先の光切断像データの座標軸を、それぞれに各変位センサの前記角度α1、α2だけ回転補正した後、各変位センサの光切断像データの中に共通して含まれる前記開先のルート面とルート面に対して角度を有するベベル面とがそれぞれ互いに一致するように平行移動補正して座標を共有化し、共有化した座標で表される両変位センサのデータを合成して1つの光切断像データとすることを特徴とする開先形状計測方法。
  3. 管材のワークを溶接するためにワークの端面に加工された開先の形状を光切断法を原理とする変位センサによって計測する開先形状計測装置であって、
    前記ワークの端面の垂線の方向をX軸方向、該X軸方向と直交する前記ワークの板厚方向をY軸方向とするとき、前記ワークの端面の垂線に対し、Y軸方向におけるワークの表面方向及びワークの裏面方向の両側にそれぞれ所定の角度α1、α2だけ振り分けて、斜め方向から検査光を前記ワークの端面に照射して、それぞれ検査光を照射する方向を基準座標軸とする座標系における前記開先の光切断像データを取得するように配置された第1及び第2の2台の前記変位センサと、
    前記2台の変位センサの取得した、それぞれ検査光を照射する方向を基準座標軸とする各座標系における開先の光切断像データを、前記X軸方向を基準座標軸とする座標系のデータに変換して、変換した両変位センサのデータを合成することで、前記開先形状を割り出し、前記各変位センサが取得した、それぞれ検査光を照射する方向を基準座標軸とする各座標系における開先の光切断像データの中から、それぞれ前記開先のルート面のワークの表面側のエッジの座標を抽出し、それら各座標系における前記エッジの座標を共通の座標点として、両変位センサの光切断像データを重ねた後、ワークの表面方向から取得した前記第1の変位センサの光切断像データについては、ワークの表面位置が前記X軸方向と一致するように座標軸を回転補正し、ワークの裏面方向から取得した前記第2の変位センサの光切断像データについては、ワークの裏面位置が前記X軸方向と一致するように座標軸を回転補正し、回転補正した両変位センサのデータを合成して1つの光切断像データとするデータの処理装置と、を備えることを特徴とする開先形状計測装置。
  4. 管材のワークを溶接するためにワークの端面に加工された開先の形状を光切断法を原理とする変位センサによって計測する開先形状計測装置であって、
    前記ワークの端面の垂線の方向をX軸方向、該X軸方向と直交する前記ワークの板厚方向をY軸方向とするとき、前記ワークの端面の垂線に対し、Y軸方向におけるワークの表面方向及びワークの裏面方向の両側にそれぞれ所定の角度α1、α2だけ振り分けて、斜め方向から検査光を前記ワークの端面に照射して、それぞれ検査光を照射する方向を基準座標軸とする座標系における前記開先の光切断像データを取得するように配置された第1及び第2の2台の前記変位センサと、
    前記2台の変位センサの取得した、それぞれ検査光を照射する方向を基準座標軸とする各座標系における開先の光切断像データを、前記X軸方向を基準座標軸とする座標系のデータに変換して、変換した両変位センサのデータを合成することで、前記開先形状を割り出し、前記各変位センサが取得した、それぞれ検査光を照射する方向を基準座標軸とする各座標系における開先の光切断像データの座標軸を、それぞれに各変位センサの前記角度α1、α2だけ回転補正した後、各変位センサの光切断像データの中に共通して含まれる前記開先のルート面とルート面に対して角度を有するベベル面とがそれぞれ互いに一致するように平行移動補正して座標を共有化し、共有化した座標で表される両変位センサのデータを合成して1つの光切断像データとするデータの処理装置と、を備えることを特徴とする開先形状計測装置。
  5. 前記2台の変位センサを前記ワークの端面に対する計測姿勢を保った状態で保持するセンサ支持部材と、該センサ支持部材を前記ワークの端面の延在方向に沿って案内しながら移動させる案内移動機構と、を備えることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の開先形状計測装置。
  6. 記案内移動機構は、前記センサ支持部材を前記管材の周方向に沿って案内しながら移動させることを特徴とする請求項5に記載の開先形状計測装置。
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