JP6163119B2 - 車両用駆動力伝達装置 - Google Patents

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Description

本発明は、四節リンク機構型の無段変速機などの車両用駆動力伝達装置の軸受構造に関する。
例えば、特許文献1には、エンジンに接続された入力軸の回転をコネクティングロッドの往復運動に変換し、コネクティングロッドの往復運動をワンウェイクラッチによって出力軸の回転運動に変換する四節リンク機構型無段変速機が記載されている。
特開2012−1048号公報
上記四節リンク機構型無段変速機は、図5(a)に示すように偏心ディスク6が1回転する間にコネクティングロッド15を入力軸側と出力軸側との間で押したり、引いたりを交互に繰り返して、揺動リンク18を揺動させる。このように偏心ディスク6が1回転する間に、図5(b)に示すように、コネクティングロッド15の大径環状部15aにかかる荷重(以下、コンロッド荷重)が最大となり、その後急激にゼロになる。このため、コンロッド荷重を受けるコンロッド軸受16の転動体(球体)と軌道輪(内輪および外輪)には、1サイクルごとにコンロッド荷重Nmaxが最大となる間に、コネクティングロッド15の押し引きに伴う荷重の変化によって所定の領域S1やS2にクリアランスが生じ、荷重がゼロとなった直後に荷重の作用方向が切り替わるタイミングでクリアランスが急激に詰まることによりコンロッド軸受16の転動体と軌道輪の衝突音が発生する。例えば、図5(b)に示すようなコネクティングロッド15の大径環状部15aが揺動リンク18を押す状態では、コネクティングロッド15の大径環状部15aが揺動リンク18から受ける反力が作用している領域S1とは反対側の領域S2(90°≦θ1≦270°)に生じたクリアランスが急激に詰まることによりコンロッド軸受16の転動体と軌道輪の衝突音が発生し、NVH(ノイズ・バイブレーション・ハーシュネス)の悪化の原因となる。
このようなNVH対策として、例えば、軌道輪にテーパ部分を設けたアンギュラ構造にしたり、軌道輪に初期状態でプリロードを与え、荷重が印加されても軌道輪と転動体が離れないようにするなどの対策があるが、プリロードを付与することによってフリクションの増大や寿命低下が懸念される。
本発明は、上記課題に鑑みてなされ、その目的は、NVH(ノイズ・バイブレーション・ハーシュネス)の悪化の原因となるコンロッド軸受の軌道輪と転動体の衝突音を低減できる軸受構造を実現することである。
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る第1の形態は、駆動源から駆動力が入力される入力軸(2)と、前記入力軸(2)と平行に配置された出力軸(3)と、前記入力軸(2)と一体に偏心回転する偏心回転部材(6)と、前記出力軸(3)に連結された揺動リンク(18)と、前記揺動リンク(18)を一方側に揺動させようとしたときに前記出力軸(3)に前記揺動リンク(18)を固定し、他方側に揺動させようとしたときに前記出力軸(3)に対して前記揺動リンク(18)を空転させるワンウェイクラッチ(17)と、前記偏心回転部材(6)の回転中心(P3)を前記入力軸(2)の回転中心(P1)に対して偏心させる偏心量調節機構()と、前記偏心回転部材(6)と前記揺動リンク(18)とを連結するコネクティングロッド(15)とを備える車両用動力伝達装置(1)であって、前記コネクティングロッド(15)は、前記偏心回転部材(6)の外周面に軸受(16)を介して回転自在に支持される環状の一端部(15a)と、前記揺動リンク(18)に連結される他端部(15b)とを有し、前記軸受(16)軌道輪または前記コネクティングロッド(15)の一端部(15a)の内周面における所定の領域(S1またはS2)の径(α2)を、前記偏心回転部材(6)の回転中心と基準とした理論上の真円(α1)より小さい形状とし、前記所定の領域(S1またはS2)は、前記コネクティングロッド(15)が前記揺動リンク(18)から受ける反力の方向であって、前記偏心回転部材(6)の回転中心(P3)と、前記コネクティングロッド(15)と前記揺動リンク(18)の連結部分の中心(P5)とを結ぶ線(Lcon)上に位置する
また、本発明に係る第2の形態は、前記所定の領域(S1またはS2)は、前記コネクティングロッド(15)の一端部(15a)が前記揺動リンク(18)を押す第1の状態では、前記コネクティングロッド(15)の一端部(15a)における前記揺動リンク(18)と対向する領域とは反対側の領域(S2)である。
また、本発明に係る第3の形態は、前記所定の領域(S1またはS2)は、前記コネクティングロッド(15)の一端部(15a)が前記揺動リンク(18)を引く第2の状態では、前記コネクティングロッド(15)の一端部(15a)における前記揺動リンク(18)と対向する領域(S1)である。
本発明によれば、コネクティングロッドと揺動リンクとの間に作用する荷重の変化に起因して発生するコンロッド軸受の軌道輪と転動体の衝突音を低減し、NVH(ノイズ・バイブレーション・ハーシュネス)の悪化を抑えることができる。
詳しくは、本発明に係る第1の形態によれば、コンロッド軸受の外輪またはコネクティングロッドの一端部の内周面における転動体と軌道輪の衝突が発生しやすい領域の径を、偏心回転部材の回転中心と基準とした理論上の真円より小さい形状としてNVHの悪化を抑えることができる。
また、本発明に係る第2または第3の形態によれば、プリロードがかかる領域をできるだけ必要最小限とすることで、フリクションの増大や寿命低下を最小限に抑えることができる。
本実施形態の無段変速機の構造を示す断面図。 図1の無段変速機の偏心量調節機構、コネクティングロッド及び揺動リンクを軸方向から見た図。 図1の無段変速機の偏心量調節機構による偏心量の変化を示す図。 本実施形態の偏心量調節機構による偏心量の変化と、揺動リンクの揺動運動の揺動角度範囲の関係を示す図。 コンロッド荷重が作用する領域および荷重の変化を示す図。 本実施形態のコンロッド軸受における軌道輪の形状を示す図。
以下に、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、本発明の実現手段としての一例であり、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で下記実施形態を修正又は変形したものに適用可能である。なお、本発明の無段変速機は、自動車以外の他の用途にも適用できることは言うまでもない。
<無段変速機の構造>まず、図1および図2を参照して、本実施形態の無段変速機の構造について説明する。
本実施形態の無段変速機1は、変速比i(i=入力軸の回転速度/出力軸の回転速度)を無限大(∞)にして出力軸の回転速度を「0」にできる変速機、いわゆるIVT(Infinity Variable Transmission)の一種である。
本実施形態の無段変速機1は、入力軸2と、出力軸3と、6つの偏心量調節機構4とを備える。
入力軸2は中空の部材からなり、エンジンやモータ等の走行駆動源からの駆動力を受けて回転中心軸線P1を中心として回転駆動される。
出力軸3は、入力軸2とは水平方向に離れた位置に入力軸2に平行に配置され、デファレンシャルギヤ等を介して自動車の車軸に駆動力を伝達する。
偏心量調節機構4はそれぞれ駆動力入力部であり、入力軸2の回転中心軸線P1を中心として回転するように設けられ、カム部としてのカムディスク5と、偏心部材としての偏心ディスク6と、ピニオンシャフト7とを有する。
カムディスク5は、円盤形状であり、入力軸2の回転中心軸線P1から偏心して入力軸2と一体的に回転するように入力軸2に2個1組で設けられている。各1組のカムディスク5は、それぞれ位相を60°異なるように設定され、6組のカムディスク5で入力軸2の周方向を一回りするように配置されている。
偏心ディスク6は、円盤形状であり、その中心P3から偏心した位置に受入孔6aが設けられ、その受入孔6aを挟むように、1組のカムディスク5が回転可能に支持されている。
偏心ディスク6の受入孔6aは、その中心が、入力軸2の回転中心軸線P1からカムディスク5の中心P2(受入孔6aの中心)までの距離Raとカムディスク5の中心P2から偏心ディスク6の中心P3までの距離Rbとが同一となるように形成されている。また、偏心ディスク6の受入孔6aには、1組のカムディスク5に挟まれた内周面に、内歯6bが形成されている。
ピニオンシャフト7は、入力軸2の中空部内に、入力軸2と同心に配置され、ピニオン軸受7bを介して入力軸2の内周面に相対回転可能に支持されている。また、ピニオンシャフト7の外周面には、外歯7aが設けられている。さらに、ピニオンシャフト7には、差動機構8が接続されている。
入力軸2における1組のカムディスク5の間には、カムディスク5の偏心方向に対向する箇所に内周面と外周面とを連通させる切欠孔2aが形成されており、この切欠孔2aを介して、ピニオンシャフト7の外歯7aは、偏心ディスク6の受入孔6aの内歯6bと噛合している。
差動機構8は、遊星歯車機構であり、サンギヤ9と、入力軸2に連結された第1リングギヤ10と、ピニオンシャフト7に連結された第2リングギヤ11と、サンギヤ9及び第1リングギヤ10と噛合する大径部12aと、第2リングギヤ11と噛合する小径部12bとからなる段付きピニオン12を自転及び公転可能に軸支するキャリア13とを有している。また、差動機構8のサンギヤ9は、ピニオンシャフト7駆動用の電動機からなる偏心量調節用駆動源14の回転軸14aに連結されている。
そして、この偏心量調節用駆動源14の回転速度を入力軸2の回転速度と同一にした場合、サンギヤ9と第1リングギヤ10とが同一速度で回転することとなり、サンギヤ9、第1リングギヤ10、第2リングギヤ11及びキャリア13の4つの要素が相対回転不能なロック状態となって、第2リングギヤ11と連結するピニオンシャフト7が入力軸2と同一速度で回転する。
また、偏心量調節用駆動源14の回転速度を入力軸2の回転速度よりも遅くした場合、サンギヤ9の回転数をNs、第1リングギヤ10の回転数をNR1、サンギヤ9と第1リングギヤ10のギヤ比(第1リングギヤ10の歯数/サンギヤ9の歯数)をjとすると、キャリア13の回転数が(j・NR1+Ns)/(j+1)となる。また、サンギヤ9と第2リングギヤ11のギヤ比((第2リングギヤ11の歯数/サンギヤ9の歯数)×(段付きピニオン12の大径部12aの歯数/小径部12bの歯数))をkとすると、第2リングギヤ11の回転数が{j(k+1)NR1+(k−j)Ns}/{k(j+1)}となる。
したがって、偏心量調節用駆動源14の回転速度を入力軸2の回転速度よりも遅くした場合であって、カムディスク5が固定された入力軸2の回転速度とピニオンシャフト7の回転速度とが同一である場合には、偏心ディスク6はカムディスク5と共に一体に回転する。一方で、入力軸2の回転速度とピニオンシャフト7の回転速度とに差がある場合には、偏心ディスク6はカムディスク5の中心P2を中心にカムディスク5の周縁を回転する。
図2に示すように、偏心ディスク6は、カムディスク5に対して、P1からP2までの距離RaとP2からP3までの距離Rbとが同一となるように偏心されている。そのため、偏心ディスク6の中心P3を入力軸2の回転中心軸線P1と同一線上に位置させて、入力軸2の回転中心軸線P1と偏心ディスク6の中心P3との距離、すなわち、偏心量R1を「0」にすることもできる。
偏心ディスク6の外縁部には、コネクティングロッド15が回転可能に支持されている。コネクティングロッド15は、一方の端部に大径の大径環状部15aを有し、他方の端部に小径の小径環状部15bを有している。コネクティングロッド15の大径環状部15aは、コンロッド軸受16を介して偏心ディスク6の外縁部に支持されている。
出力軸3には、ワンウェイクラッチ17を介して、揺動リンク18が連結されている。ワンウェイクラッチ17は、出力軸3の回転中心軸線P4を中心として一方側に回転しようとする場合に出力軸3に対して揺動リンク18を固定し、他方側に回転しようとする場合に出力軸3に対して揺動リンク18を空転させる。
揺動リンク18には、揺動端部18aが設けられ、揺動端部18aには、小径環状部15bを軸方向で挟み込むことができるように形成された一対の突片18bが設けられている。一対の突片18bには、小径環状部15bの内径に対応する貫通孔18cが穿設されている。貫通孔18c及び小径環状部15bに連結ピン19が挿入されることによって、コネクティングロッド15と揺動リンク18とが連結されている。また、揺動リンク18には、環状部18dが設けられている。
<てこクランク機構>次に、図2〜図4を参照して、本実施形態の無段変速機のてこクランク機構について説明する。
図2に示すように、本実施形態の無段変速機1において、偏心量調節機構4と、コネクティングロッド15と、揺動リンク18とが、てこクランク機構20(四節リンク機構)を構成している。
てこクランク機構20によって、入力軸2の回転運動は、出力軸3の回転中心軸線P4を中心とする揺動リンク18の揺動運動に変換される。本実施形態の無段変速機1は、図1に示すように、合計6個のてこクランク機構20を備えている。
てこクランク機構20では、偏心量調節機構4の偏心量R1が「0」でない場合に、入力軸2とピニオンシャフト7を同一速度で回転させると、各コネクティングロッド15が60度ずつ位相を変えながら、入力軸2と出力軸3との間で出力軸3側に押したり、入力軸2側に引いたりを交互に繰り返して、揺動リンク18を揺動させる。
そして、揺動リンク18と出力軸3との間にはワンウェイクラッチ17が設けられているので、揺動リンク18が押された場合には、揺動リンク18が固定されて出力軸3に揺動リンク18の揺動運動によるトルクが伝達されて出力軸3が回転し、揺動リンク18が引かれた場合には、揺動リンク18が空回りして出力軸3に揺動リンク18の揺動運動によるトルクが伝達されない。6つの偏心量調節機構4は、それぞれ60度ずつ位相を変えて配置されているので、出力軸3は6つの偏心量調節機構4により順に回転駆動される。
また、本実施形態の無段変速機1では、図3に示すように、偏心量調節機構4によって偏心量R1が調節可能である。
図3(a)は、偏心量R1を「最大」とした状態を示し、入力軸2の回転中心軸線P1とカムディスク5の中心P2と偏心ディスク6の中心P3とが一直線に並ぶように、ピニオンシャフト7と偏心ディスク6とが位置する。この場合の変速比iは最小となる。図3(b)は、偏心量R1を図3(a)よりも小さい「中」とした状態を示し、図3(c)は、偏心量R1を図3(b)よりも更に小さい「小」とした状態を示している。変速比iは、図3(b)では図3(a)の変速比iよりも大きい「中」となり、図3(c)では図3(b)の変速比iよりも大きい「大」とした状態を示している。図3(d)は、偏心量R1を「0」とした状態を示し、入力軸2の回転中心軸線P1と、偏心ディスク6の中心P3とが同心に位置する。この場合の変速比iは無限大(∞)となる。
図4は、本実施形態の偏心量調節機構4による偏心量R1の変化と、揺動リンク18の揺動運動の揺動角度範囲の関係を示している。
図4(a)は偏心量R1が図3(a)の「最大」である場合(変速比iが最小である場合)、図4(b)は偏心量R1が図3(b)の「中」である場合(変速比iが中である場合)、図4(c)は偏心量R1が図3(c)の「小」である場合(変速比iが大である場合)の、偏心量調節機構4の回転運動(回転角度θ1)に対する揺動リンク18の揺動範囲θ2を示している。ここで、出力軸3の回転中心軸線P4からコネクティングロッド15と揺動端部18aの連結点、すなわち、連結ピン19の中心P5までの距離が、揺動リンク18の長さR2である。
図4から明らかなように、偏心量R1が小さくなるのに伴い、揺動リンク18の揺動角度範囲θ2が狭くなり、偏心量R1が「0」になった場合には、揺動リンク18は揺動しなくなる。
<コンロッド軸受の構造>次に、図5および図6を参照して、本実施形態のてこクランク機構20のコンロッド軸受16の構造について説明する。
本実施形態の無段変速機1は、図5を用いて説明した課題を解決するために、コンロッド荷重を受けるコンロッド軸受16の外輪または大径環状部15aの(外輪と一体的に構成された)内周面における転動体と軌道輪の衝突が発生しやすい所定の領域S1または領域S2の径α2を、偏心ディスク6の回転中心P3と基準とした理論上の真円α1より小さい形状としてNVHの悪化を抑える構造とした。
ここで、所定の領域は、コネクティングロッド15が揺動リンク18を押す第1の状態(図6のマイナスx方向に揺動リンク18からの反力が作用する状態)では、コネクティングロッド15の大径環状部15aにおいて揺動リンク18と対向する領域とは反対側の領域S2であり、図6(a)に示すような偏心ディスク6の回転角度θ1が270°〜90°の範囲θs2となる。なお、図示のx方向は揺動リンク18から受ける反力の方向であり、図5(a)に示すように、偏心ディスク6の回転中心P3と、コネクティングロッド15と揺動リンク18の連結部分の中心P5とを結ぶ線はLconと一致する。
なお、真円α1から内側に入り込んだ量tの最大値は20〜50μm程度である。なお、一般的な軸受の真円度は、1〜3μm程度であり、5μmを超えるものは良品とされないレベルである。
このように、コンロッド荷重を受けるコンロッド軸受16の外輪または大径環状部15aの(外輪と一体的に構成された)内周面における転動体と軌道輪の衝突が発生しやすい所定の領域S2の径α2を、偏心ディスク6の回転中心P3と基準とした理論上の真円α1より小さい形状とすることで、真円α1より径α2が小さい分だけプリロードがかかる設定となる。このため、図6(b)に示すように、マイナスx方向に荷重が作用する第1の状態(径α22)では、外輪がマイナスx方向に変位し、所定の領域S2もマイナスx方向に変位するが、荷重が作用していない初期状態でプラスx方向にプリロードがかかった状態(径α21)、つまり、領域S2の外輪がプラスx方向に引っ張られて転動体と当接した状態、となっているため転動体と軌道輪が離間しないように構成できる。そして、プリロードがかかる領域をできるだけ必要最小限とすることで、フリクションの増大や寿命低下を最小限に抑えることができる。
なお、所定の領域は、コネクティングロッド15が揺動リンク18を引く第2の状態(図6のプラスx方向に揺動リンク18からの反力が作用する状態)では、コネクティングロッド15の大径環状部15aにおいて揺動リンク18と対向する領域S1となり、図6(a)に示すような偏心ディスク6の回転角度θ1が90°〜270°の範囲θs1となる。
つまり、エンジン性能曲線などに応じて、所定の領域S1、S2を、図6(a)に示すような偏心ディスク6の回転角度θ1が270°〜90°の範囲θs2とするか、90°〜270°の範囲θs1とするか、あるいは両方の範囲とするかを適宜設定することで適切なNVH対策を行えるようになる。
以上のように、本実施形態によれば、コンロッド軸受16の外輪またはコネクティングロッド15の大径環状部15aの内周面における転動体と軌道輪の衝突が発生しやすい所定の領域S1またはS2の径α2を、偏心ディスク6の回転中心P3と基準とした理論上の真円α1より小さい形状とすることで、コネクティングロッド15と揺動リンク18との間に作用する荷重の変化に起因して発生するコンロッド軸受16の軌道輪と転動体の衝突音を低減し、NVH(ノイズ・バイブレーション・ハーシュネス)の悪化を抑えることができる。
1…無段変速機、2…入力軸、3…出力軸、4…偏心量調節機構、5…カムディスク、6…偏心ディスク、15…コネクティングロッド、15a…大径環状部、15b…小径環状部、16…コンロッド軸受、17…ワンウェイクラッチ、18…揺動リンク

Claims (3)

  1. 駆動源から駆動力が入力される入力軸(2)と、
    前記入力軸(2)と平行に配置された出力軸(3)と、
    前記入力軸(2)と一体に偏心回転する偏心回転部材(6)と、
    前記出力軸(3)に連結された揺動リンク(18)と、
    前記揺動リンク(18)を一方側に揺動させようとしたときに前記出力軸(3)に前記揺動リンク(18)を固定し、他方側に揺動させようとしたときに前記出力軸(3)に対して前記揺動リンク(18)を空転させるワンウェイクラッチ(17)と、
    前記偏心回転部材(6)の回転中心(P3)を前記入力軸(2)の回転中心(P1)に対して偏心させる偏心量調節機構()と、
    前記偏心回転部材(6)と前記揺動リンク(18)とを連結するコネクティングロッド(15)とを備える車両用動力伝達装置(1)であって、
    前記コネクティングロッド(15)は、前記偏心回転部材(6)の外周面に軸受(16)を介して回転自在に支持される環状の一端部(15a)と、前記揺動リンク(18)に連結される他端部(15b)とを有し、
    前記軸受(16)軌道輪または前記コネクティングロッド(15)の一端部(15a)の内周面における所定の領域(S1またはS2)の径(α2)を、前記偏心回転部材(6)の回転中心と基準とした理論上の真円(α1)より小さい形状とし
    前記所定の領域(S1またはS2)は、前記コネクティングロッド(15)が前記揺動リンク(18)から受ける反力の方向であって、前記偏心回転部材(6)の回転中心(P3)と、前記コネクティングロッド(15)と前記揺動リンク(18)の連結部分の中心(P5)とを結ぶ線(Lcon)上に位置することを特徴とする車両用動力伝達装置。
  2. 前記所定の領域(S1またはS2)は、前記コネクティングロッド(15)の一端部(15a)が前記揺動リンク(18)を押す第1の状態では、前記コネクティングロッド(15)の一端部(15a)における前記揺動リンク(18)と対向する領域とは反対側の領域(S2)であることを特徴とする請求項1に記載の車両用動力伝達装置。
  3. 前記所定の領域(S1またはS2)は、前記コネクティングロッド(15)の一端部(15a)が前記揺動リンク(18)を引く第2の状態では、前記コネクティングロッド(15)の一端部(15a)における前記揺動リンク(18)と対向する領域(S1)であることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用動力伝達装置。
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