図は、平衡デバイス、均等デバイス、及びこれらのデバイスを利用する方法の例示的実施形態を示している。上記に基づいて、本明細書に使用する呼称は、単に便宜上のものであり、本発明を説明するために使用する語句は、当業者によって最も広義の意味が与えられるべきであることは一般的に理解されるものとする。
本発明の実施形態を説明する前に、例示的タイヤTを示す図27A〜図27Dを参照されたい。本発明の開示では、タイヤTの「上側」、「下側」、「左」、「右」、及び「側部」を参照する場合があり、そのような呼称は、タイヤTの特定の部分又は態様を説明するために利用することができるが、タイヤTを支持する構造体に対するタイヤTの向きによって採用される場合がある。従って、上述の呼称は、請求する本発明の範囲を限定するために利用されるものではなく、本明細書において本発明の実施形態を説明するのに例証目的のために利用するものである。
実施形態において、タイヤTは、上側側壁面TSU(例えば、図27Aを参照されたい)と、下側側壁面TSL(例えば、図27Dを参照されたい)と、上側側壁面TSUを下側側壁面TSLに接合するトレッド面TT(例えば、図27B〜図27Cを参照されたい)とを含む。図27Bを参照すると、上側側壁面TSUは、トレッド面TTから離れてピークまで上昇し、その後に、ある傾きで下降して円周上側ビードTBUで終端してそれを形成することができ、同じく下側側壁面TSLも、トレッド面TTから離れて上昇し、その後に、ある傾きで下降して円周下側ビードTBLで終端してそれを形成することができる。
図27Bに見られるように、タイヤTが弛緩非付勢状態にある時には、上側ビードTBUが円形の上側タイヤ開口部TOUを形成し、同様に、タイヤTが弛緩非付勢状態にある時には、下側ビードTBLが円形の下側タイヤ開口部TOLを形成する。外力がタイヤTに印加されると、タイヤTは、物理的に操作される場合があり、その結果、上側タイヤ開口部TOU及び下側タイヤ開口部TOLの1又は2以上が一時的に乱される場合があり、そのために上側タイヤ開口部TOU及び下側タイヤ開口部TOLの1又は2以上は完全円ではなく、例えば、長円形状を含むように操作される可能性があることは認められるであろう。
図16Bを参照すると、弛緩非付勢状態にある時に、上側タイヤ開口部TOU及び下側タイヤ開口部TOLの各々は、それぞれ上側タイヤ開口部直径TOU-D及び下側タイヤ開口部直径TOL-Dを形成する。更に、27A〜27Bに見られるように、弛緩非付勢状態にある時に、上側側壁面TSU及び下側側壁面TSLは、タイヤ直径TDを含むようにタイヤTを定める。
図27A〜図27B及び図27Dを参照すると、タイヤTは、通路TPを更に含む。通路TPへの出入りは、上側タイヤ開口部TOU及び下側タイヤ開口部TOLのいずれかによって可能になる。図27Bを参照すると、タイヤTが弛緩非付勢状態にある時には、上側タイヤ開口部TOU及び下側タイヤ開口部TOLは、直径TP-Dを含むように通路TPを定める。更に、図27Bを参照すると、タイヤTは、通路TPと連通している円周空気腔TACを含む。タイヤTがホイールWに接続された後に、タイヤTを膨張させるために、円周空気腔TAC内に加圧空気が挿入される。
以下に続く開示で説明するように、タイヤTが構造体又はホイールW(例えば、図28A〜図28Bを参照されたい)に隣接するように配置される時には、本明細書は、タイヤTの「左」部分又は「右」部分を参照する場合がある。図27Cを参照すると、タイヤTが支持部材Sに関連付けて示されており、支持部材Sは、タイヤTの「左」部分及び「右」部分に対する座標系を確立するために提供したものである(仮想線に示す)。図27Cでは、タイヤTは、トレッド面TTが仮想線の支持部材Sに隣接するように配置されておらず、下側側壁面TSLが仮想線の支持部材Sに隣接するように配置されている。タイヤTの「左」部分とタイヤTの「右」部分とを一般的に示すために、中心分割線DLが、タイヤTの「非転動」の向きを均等に半分に分割する。
上述のように、タイヤTのいくつかの直径TP-D、TOU-D、TOL-Dを参照する。幾何学理論により、直径は、円の中心、又は本発明の開示ではこれに代えてタイヤTの回転軸とも呼ぶタイヤTの軸中心を通過する。幾何学理論は、端点が両方共に円の円周上に位置する線分である弦の概念を更に含み、幾何学理論により、直径は、円の最も長い弦である。
以下に続く説明では、タイヤTを構造体に対して移動することができ、従って、一部の事例では、本発明の実施形態を説明するために、タイヤTの弦を参照する場合がある。図27Aを参照すると、タイヤTのいくつかの弦は、TC1、TC2(すなわち、タイヤ直径TD)、及びTC3に一般的に示されている。
弦TC1は、「左」タイヤ弦と記す場合がある。弦TC3は、「右」タイヤ弦と記す場合がある。弦TC2は、タイヤ直径TDに等しいとすることができ、「中心」弦と記す場合がある。左及び右のタイヤ弦TC1、TC3の両方は、中心弦TC2/タイヤ直径TDよりも小さい幾何学形状を含む。
左弦TC1及び右弦TC3の位置を参照するために、左タイヤ接線TTAN-L及び右タイヤ接線TTAN-Rを参照する。左弦TC1は、左タイヤ接線TTAN-Lからタイヤ直径TDの約四分の一(1/4)分離している。右弦TC3は、右タイヤ接線TTAN-Rからタイヤ直径TDの約四分の一(1/4)分離している。左及び右のタイヤ弦TC1、TC3の各々は、中心弦TC2からタイヤ直径TDの約四分の一(1/4)分離している。タイヤ直径TDから参照する上述の間隔は例示的なものであり、本発明の範囲を約四分の一(1/4)の比に限定することを意味するものではなく、従って、必要に応じて他の比を定めることができる。
更に、以下に続く開示で説明するように、タイヤTを構造体に対して移動することができる。図27Cを参照すると、上向きの移動を示すために矢印Uで、又は下向きの移動を示すために矢印Dで移動を参照する場合がある。更に、左又は後ろ向きの移動を示すために矢印Lで、又は右又は前向きの移動を示すために矢印Rで移動を参照する場合がある。
本発明の実施形態を説明する前に、例示的ホイールWを示す図28A〜図28Bを参照されたい。本発明の開示では、ホイールWの「上側」、「下側」、「左」、「右」、及び「側部」を参照する場合があり、そのような呼称は、ホイールWの特定の部分又は態様を説明するために利用することができるが、ホイールWを支持する構造体に対するホイールWの向きによって採用される場合がある。上述の呼称は、請求する本発明の範囲を限定するために利用されるものではなく、本明細書において本発明の実施形態を説明するのに例証目的のために利用するものである。
実施形態において、ホイールWは、上側リム面WRUと、下側リム面WRLと、上側リム面WRUを下側リム面WRLに接合する外周面WCとを含む。図28Bを参照すると、上側リム面WRUは、ホイール直径WDを形成する。ホイール直径WDは、上側リム面WRUから下側リム面WRLまでの円周WCに関して非一定とすることができる。上側リム面WRUによって形成されるホイール直径WDは、上側リム面WRUから下側リム面WRLまでの円周WCに関する非一定直径のうちで最も大きい直径とすることができる。ホイール直径WDは、タイヤTの通路TPの直径TP-Dとほぼ同じであるが、それよりも僅かに大きく、従って、ホイールWが通路TP内に配置された状態で、タイヤTの通路TPの直径TP-Dとほぼ同じであるが、それよりも僅かに大きいホイール直径WDの結果としてタイヤTは屈曲し、ホイールWに摩擦によって固定することができる。
ホイールWの外周面WCは、上側ビードシートWSUと下側ビードシートWSLを更に含む。上側ビードシートWSUは、上側リム面WRUの近くに位置付けられた円周カスプ、コーナ、又は凹部を形成する。下側ビードシートWSLは、下側リム面WRLの近くに位置付けられた円周カスプ、コーナ、又は凹部を形成する。タイヤTの膨張時に、加圧空気は、上側ビードTBUを上側ビードシートWSUに隣接するように配置してそこに「着座」させ、同じくタイヤTの膨張時に、加圧空気は、下側ビードTBLを下側ビードシートWSLに隣接するように配置してそこに「着座」させる。
ホイールWの外周WCの非一定直径は、更にホイール「深底」WDCを形成する。ホイール深底WDCは、ホイールWの外周WCの非一定直径のうちで最も小さい直径を含むことができる。機能的には、ホイール深底WDCは、ホイールWへのタイヤTの装着を助けることができる。
ホイールWの外周WCの非一定直径は、更に上側「安全ビード」WSBを形成する。一部の実施形態において、上側安全ビードは、上側ビードシートWSUの近くに設置することができる。タイヤTの円周空気腔TAC内の加圧空気が雰囲気中に漏出した場合に、上側ビードTBUは、上側ビードシートWSUから「脱座」する場合があり、安全ビードWSBは、その近接性に起因して、上側ビードシートWSUに対して実質的に着座した向きでの上側ビードTBUの保持を助けることにより、上側ビードシートWSUからの上側ビードTBUの「脱座」の軽減を助けることができる。一部の実施形態において、ホイールWは、下側安全ビード(図示せず)を含むことができるが、ホイールWには上側及び/又は下側安全ビードを必要に応じて含めることができ、これらの安全ビードは、以下に続く開示に説明する本発明を実施するのに必要なものではない。
装置10
図1を参照すると、例示的装置が一般的に10で示されている。一部の事例では、装置10は、平衡化作用という1つの機能だけを与える方式で構造的に構成することができる。平衡化作用は、例えば、(1)膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWによって示される場合がある様々な不均衡構成を装置10上に較正ディスクCD(例えば、3B〜3Dに見られるような)を配置することによってコンピュータリソース75に教える段階と、(2)膨張タイヤ−ホイールアセンブリTW(例えば、図3B−1〜図3D−1に見られるような)のいずれかの不均衡(グラム−センチメートルで定量化することができる)が存在する場合にこの不均衡を決定するために(例えば、コンピュータリソース75に与えられた上述のような装置10への較正ディスクCDの過去の適用から学習された不均衡状態に鑑みて決定することができる)、装置10上に膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWを配置する段階とを含むことができる。
装置10は、平衡化機能を与えることに向けられるので、装置10の「平衡デバイス」を識別する1又は2以上の参照番号は、1又は2以上の参照番号に添付された「b」を含み、従って、「平衡デバイス」は、一般的に例えば参照番号「10b」で表される。
装置10の平衡デバイス10b
最初に、図1〜図2を参照すると、平衡デバイス10bは、一般的に、ベース部材12と、下側支持部材14と、下側ワークピース係合部分18とを含む。ベース部材12は、下にある接地面G上に配置される。下側支持部材14は、ベース部材12上に配置される。下側支持部材14は、下側ワークピース係合部分18に接続される。
ベース部材12は、上側面22と下側面24とを有するプラットフォームを含むことができる。ベース部材12は、下にある接地面Gから離れるようにベース部材12を持ち上げる下側面24から延びる複数の脚部材26を含むことができる。
下側支持部材14は、複数の台座部材28を含むことができる。一例では、複数の台座部材28は、3つの台座部材28a、28b、28cを含むことができる。
下側支持部材14の複数の台座部材28の各台座部材28a〜28cは、ベース部材12の軸中心を通って延びる中心軸A−Aに半径方向内向きにより近く、かつベース部材12の外側周囲34から離れて配置されるようにベース部材12の上側面22上に配置される。
図3A〜図3D−1を参照すると、下側ワークピース係合部分18は、近位端36Pと遠位端36Dとを有する中心シャフト36を含む。中心シャフト36は、近位端36Pと遠位端36Dの間を延びる細長本体38によって定められる。中心軸A−Aは、中心シャフト36の細長本体38の軸中心と軸線方向に位置合わせされる。
下側ワークピース係合部分18は、モータハウジング42内に配置されたモータ40を更に含むことができる。中心シャフト36の近位端36Pは、モータ40に接続される。一部の事例では、モータ40は、例えば、サーボモータとすることができる。
下側ワークピース係合部分18は、半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44を更に含むことができる。半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44は、中心シャフト36の遠位端36Dに接続される。
モータ40は、例えば、中心シャフト36の回転Rをもたらすように作動させることができる。一部の事例では、中心シャフト36は、約300rpmで回転させることができ、そのような例では、300rpmは、平衡化機能を実施するための慣性力を与えるための「高速」と見なすことができる。モータ40は、ワークピース係合チャック44の移動を与える/ワークピース係合チャック44を空間的に操作するように作動させることができる。ワークピース係合チャック44の移動は、(1)半径方向外向き移動(中心シャフト36の遠位端36DをワークピースCD/TWに結合するための)、又は(2)半径方向内向き移動(中心シャフト36の遠位端36DをワークピースCD/TWから切り離すための)を含むことができる。
モータ40の作動(中心シャフト36に回転Rを行わせる目的での又はワークピース係合チャック44の移動をもたらすための)は、コンピュータリソース75からモータ40に送られる信号の結果として起こすことができる。コンピュータリソース75は、例えば、デジタルコンピュータとすることができ、1又は2以上のストレージリソース(例えば、メモリ、フラッシュメモリ、動的ランダムアクセスメモリ(DRAM)、相変化メモリ(PCM)、及び/又はスピンドルを有するディスクドライブ)と通信している1又は2以上の電子デジタルプロセッサ又は中央演算処理装置(CPU)を含むことができるが、これらに限定されない。コンピュータリソース75は、通信的に結合することができる(例えば、1又は2以上の通信通路77により、例えばモータ40に、例えば無線又は有線で)。
一例では、下側ワークピース係合部分18は、中心シャフト36の細長本体38上に配置された複数の構成要素46、48、50bを更に含むことができ、これらの複数の構成要素46、48、50bは、例えば、ワークピース内側面係合部材46と、角度符号器48と、多軸変換器50bとを含むことができる。ワークピース内側面係合部材46は、ワークピース係合チャック44及び中心シャフト36の遠位端36Dの近くで中心シャフト36の細長本体38に接続することができる。多軸変換器50bは、例えば、中心シャフト36の近位端36Pの近くで中心シャフト36の細長本体38に接続することができ、変換器50bは、例えば、歪みゲージ変換器又は圧電変換器とすることができる。角度符号器48は、例えば、ワークピース内側面係合部材46と多軸変換器50bの間の位置で中心シャフト36の細長本体38に接続することができる。
一例では、下側支持部材14は、下側ワークピース係合部分18に以下の通りに接続することができる。例えば、図3A〜図3D−1に見られるように、下側ワークピース係合部分18の例えばモータハウジング42のような非回転構造部材から複数の半径方向突出支持アーム54が半径方向外向きに延びることができる。
図1を参照すると、複数の半径方向突出支持アーム54は、例えば、第1の半径方向突出支持アーム54aと、第2の半径方向突出支持アーム54bと、第3の半径方向突出支持アーム54cとを含むことができる。複数の台座部材28の各台座部材28a〜28cは、肩部分56を含むことができる。図3A〜図3D−1を参照すると、第1、第2、及び第3の半径方向突出支持アーム54a、54b、54cの各々の遠位端54Dは、複数の台座部材28の各台座部材28a〜28cの肩部分56の上に配置してそれに接続することができる。
装置10を利用する方法−較正ディスクCD
上述のように、装置10によって与えられる平衡化作用のうちの1つは、例えば、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWによって示される場合がある様々な不均衡構成を装置10上に較正ディスクCDを配置することによってコンピュータリソース75に教える段階を含むことができる。直前に記述した装置10を利用するための例示的方法は、図3A〜図3Dに見ることができる。平衡デバイス10bは、タイヤ−ホイールアセンブリTWの静的成分及び結合成分を補正するためのタイヤ−ホイールアセンブリTWの上側平面(例えば、外側側面)と下側平面(例えば、内側側面)とに対する「2平面」平衡器と呼ぶことができる(すなわち、平衡デバイス10bは、タイヤ−ホイールアセンブリTWを動的に均衡させることに寄与することができる)。
図3Bを参照すると、較正ディスクCDは、下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46上に配置することができる。較正ディスクCDは、ワークピース内側面係合部材46上に以下の通りに配置することができる。
一例では、較正ディスクCDの中心開口部CDOは、中心軸A−Aと軸線方向に位置合わせすることができ、それによって中心開口部CDOは、同じく中心軸A−Aと軸線方向に位置合わせされた半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44の上に配置することができる。次いで、中心シャフト36の遠位端36Dが較正ディスクCDの中心開口部CDOを通して挿入されるように、較正ディスクCDを矢印D1の方向に沿って移動することができ、それによって較正ディスクCDの内側面CDISを下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46に隣接するように配置することができる。
図3Cを参照すると、較正ディスクCDが、下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46に隣接するように配置された状態で、半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44が矢印D2の方向に沿って半径方向外向きの方向に拡張される結果として、較正ディスクCDは、下側ワークピース係合部分18に対して選択的に保持される。
較正ディスクCDが下側ワークピース係合部分18に回転可能に接続された状態で、ワークピース内側面係合部材46、角度符号器48、及び多軸変換器50bの全てに接続された中心シャフト36に回転Rを付与するために、モータ40を作動させることができ、較正ディスクCDは、下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46に隣接するように配置されるので、それと共に回転Rを行い、較正ディスクCDに関連付けられた質量不均衡のいずれの成分も測定可能な慣性力を生成するほど十分な回転速度で回転される。
中心シャフト36が回転Rを行うと、多軸変換器50bは、較正ディスクCDの不均衡を示す信号を生成することができる(不均衡が存在する場合)。較正ディスクCDのあらゆる決定された不均衡は、多軸変換器50bをコンピュータリソース75に通信的に結合する1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75に通信される。
検出された不均衡は、(1)各々が少なくとも2つの軸(例えば、図3A〜図3Dの軸X、Y、Zを参照されたい)のそれぞれの軸に関する2又は3以上のトルク−モーメント信号(例えば、図3A〜図3DのTX、TY、TZを参照されたい)の群と、(2)各々が少なくとも2つの軸(例えば、図3A〜図3Dの軸X、Y、Zを参照されたい)のそれぞれの軸に沿うものである2又は3以上の力信号(例えば、図3A〜図3DのFX、FY、FZを参照されたい)の群とを含む多軸変換器50bによって生成される少なくとも1つの信号群を用いて過剰決定方式で計算することができる。数学的には、2平面平衡化は、2つの独立した力又は加速度の信号を用いて達成することができる。変換器50bを「多軸」変換器と命名しているので、「多」という語句は、変換器50bによってモニタされる軸の数を定め、更に軸の数は、同じ原点を共有し、かつ互いに対して直交する軸のうちの2又は3以上を含む。例示的実施では、軸の数は、3つの軸を含むことができ(例えば、図3A〜図3Dの軸X、Y、Zを参照されたい)、図3A〜図3Dには3つの直交軸X、Y、Zを示すが、一部の実施は、例えば、(1)軸Yに対して直交する軸X、(2)軸Zに対して直交する軸X、又は(3)軸Zに対して直交する軸Yのような互いに対して直交する2つの軸を含むことができる。
一部の事例では、多軸変換器50bの各軸(すなわち、X軸、Y軸、及びZ軸)は、独自のチャネル(一般的に1又は2以上の通信通路77によって表される)を有することができ、従って、一部の例では、平衡デバイス10bは、1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75に通信される電圧利得出力(例えば、各平面に関するワークピースの不均衡単位当たりの電圧)を各々が与える3個のチャネルを含むことができる。コンピュータリソース75に関連付けられたソフトウエアは、各チャネルの電圧利得出力を平均することになり、チャネルのうちのいずれか1つの上にノイズが存在する場合に、全チャネル数(例えば、この例では3つ)が互いに平均される(すなわち、不均衡単位当たりの電圧利得出力は、コンピュータリソース75によって確率的に測定かつ計算される)結果としてノイズは低減されることになる(ノイズ相殺の形態で)。これは、平衡化演算を実施するために一般的に完全決定方式で必要と考えられるチャネルよりも多いチャネルが使用される「過剰決定」系と呼ぶことができる。最小数のチャネル(すなわち、この例では2つ)の使用の場合に、全体計算において上述の信号のうちのいずれかにおけるいずれかの測定誤差が有意な誤差に追加される可能性がある。本明細書に説明するデバイスは、逆力推定を用いて、いかなる個々の信号の誤差も最終結果の最小の歪みしか引き起こさないように、実用的である限り多くの信号の出力を平均する。
較正ディスクCDは、非常に小さい不均衡を有するように製造される(すなわち、較正ディスクCDは、意図的に許容可能な不均衡を有して平衡するように製造される)。上述のように装置10に取り付けられ、回転Rが行われると、較正ディスクCDは、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWによって示される場合がある様々な不均衡構成をコンピュータリソース75に機能的に教えることになり、様々な不均衡構成は、変換器50bの各チャネルの電圧利得出力(例えば、各平面に関するワークピースの不均衡単位当たりの電圧)の大きさ及び位相を1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75に通信する「学習モード」中にコンピュータリソース75によって決定することができる。不均衡構成は、1又は2以上の不均衡重りCDW(例えば、図3Dを参照されたい)を較正ディスクCDの内側面CDIS及び外側面CDOSのうちの1又は2以上に取り付ける操作者によって選択的に決定される。1又は2以上の不均衡重りCDWの選択的取り付けは、特定の重りの量だけでなく、較正ディスクCD上の特定の角度位置を選択する段階も含むことができる。逆力推定として公知の工程が使用され、それに対して信号利得(例えば、不均衡単位当たりの信号出力)は、変換器50bの各チャネル又は多軸変換器50bの各チャネルに関する較正測定値から計算される。
一例では、「X単位」の量を有する1つの較正重りCDWを較正ディスクCDの外側面CDOSに279°の較正ディスクCDの角度方向で取り付けることができる。従って、0°から279°までの較正ディスクの回転Rを受けて、コンピュータリソース75は、多軸変換器50bによって生成された較正ディスクCDの外側面CDOSに279°の角度方向で取り付けられた「X単位」を示す不均衡信号を受け入れることになり、従って、279°の角度方向に外側面の「X単位」の不均衡を有する膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWが、上述の方式と実質的に類似の方式で装置10に取り付けられ、かつ回転Rが行われた場合に、コンピュータリソース75は、不均衡の量だけでなく、この不均衡の位置も認識することになる。不均衡の量と位置を決定すると、コンピュータリソースは、この不均衡を記録し、かつ膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWのホイールWにある量の重りを取り付けるための命令と重りを取り付ける位置とを操作者又は対応するシステムに与えることになる。
装置10を利用する方法−膨張タイヤ−ホイールアセンブリTW
上述のように、装置10によって与えられる平衡化作用のうちの1つは、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWのいずれかの不均衡(グラム−センチメートルで定量化することができる)が存在する場合に、この不均衡を決定する段階を含むことができる。直前に記述した装置10を利用するための例示的方法は、図3A及び図3B−1〜図3D−1に見ることができる。
図3B−1を参照すると、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWは、下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46の上に配置することができる。次いで、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWをワークピース内側面係合部材46上に以下の通りに配置することができる。
一例では、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWの中心開口部TWOは、中心軸A−Aと軸線方向に位置合わせすることができ、それによって中心開口部TWOは、同じく中心軸A−Aと軸線方向に位置合わせされた半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44の上に配置することができる。次いで、中心シャフト36の遠位端36Dが膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWの中心開口部TWOを通して挿入されるように、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWを矢印D1の方向に沿って移動することができ、それによって膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWの内側面TWISを下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46に隣接するように配置することができる。
図3C−1を参照すると、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWが下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46に隣接するように配置された状態で、半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44が矢印D2の方向に沿って半径方向外向きの方向に拡張される結果として、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWは、下側ワークピース係合部分18に対して選択的に保持される。
タイヤ−ホイールアセンブリTWが下側ワークピース係合部分18に回転可能に接続された状態で、ワークピース内側面係合部材46、角度符号器48、及び多軸変換器50bの全てに接続された中心シャフト36に回転Rを付与するために、モータ40を作動させることができ、タイヤ−ホイールアセンブリTWは、下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46に隣接するように配置されるので、それと共に回転Rを行い、タイヤ−ホイールアセンブリTWに関連付けられた質量不均衡のいずれの成分も測定可能な慣性力を生成するほど十分な回転速度で回転される。
中心シャフト36が回転Rを行うことを受けて、多軸変換器50bは、タイヤ−ホイールアセンブリTWの不均衡を示す信号を生成することができる(不均衡が存在する場合)。次いで、通信された信号を不均衡の静的成分及び結合成分を決定するために使用することができる(最初に信号を平均し、次いで、測定された不均衡をワークピース上の1又は2以上の位置(例えば、1又は2以上の補正平面)における有効な不均衡質量の大きさ及び位相角度に変換する幾何学変換を使用することによってこの平均値から不均衡を計算し、図3A〜図3Dにおいて上述したように予め準備された不均衡特徴のライブラリ又はデータルックアップテーブルに対してこの計算値を比較することにより)。次いで、推奨補正質量は、与えられたホイール幾何学形状に対する幾何学変換を用いて決定される。膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWの決定された不均衡を補正するために、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWのホイールWにある量の重りを取り付けるための命令と重りを取り付ける位置とを操作者又は対応するシステムに与えるために、理想的な推奨補正は、「適正長さに切断された」補正質量材料の使用等によって直接に計算することができ、又は無難な妥協補正を図3A〜図3Dにおいて上述したように予め準備された不均衡信号のライブラリ又はデータルックアップテーブルから選択することができる。
上述のように、検出された不均衡は、(1)各々が少なくとも2つの軸(例えば、図3A及び図3B−1〜図3D−1の軸X、Y、Zを参照されたい)のそれぞれの軸に関連付けられた2又は3以上のトルク−モーメント信号(例えば、図3A及び図3B−1〜図3D−1のTX、TY、TZを参照されたい)の群と、(2)各々が少なくとも2つの軸(例えば、図3A及び図3B−1〜図3D−1の軸X、Y、Zを参照されたい)のそれぞれの軸に沿うものである2又は3以上の力信号(例えば、図3A及び図3B−1〜図3D−1のFX、FY、FZを参照されたい)の群とを含む多軸変換器50bによって生成される少なくとも1つの信号群を用いて過剰決定方式で計算することができる。数学的には、2平面平衡化は、2つの独立した力又は加速度の信号を用いて達成することができる。変換器50bを「多軸」変換器と命名しているので、「多」という語句は、変換器50bによってモニタされる軸の数を定め、更に軸の数は、同じ原点を共有し、かつ互いに対して直交する軸のうちの2又は3以上を含む。例示的実施では、軸の数は、3軸を含むことができ(例えば、図3A及び図3B−1〜図3D−1の軸X、Y、Zを参照されたい)、図3A及び図3B−1〜図3D−1には3つの直交軸X、Y、Zを示すが、一部の実施は、例えば、(1)軸Yに対して直交する軸X、(2)軸Zに対して直交する軸X、又は(3)軸Zに対して直交する軸Yのような互いに対して直交する2つの軸を含むことができる。
装置10’
図4を参照すると、例示的装置が一般的に10’で示されている。一部の事例では、装置10’は、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWのタイヤTの均等性を決定する作用という1つの機能だけを与える方式で構造的に構成することができる。
装置10’は、均等性決定機能を与えることに関するので、装置10’の「均等デバイス」を識別する1又は2以上の参照番号は、これらの参照番号自体に添付された「u」を含み、従って、「均等デバイス」を一般的に例えば参照番号「10u」で表している。
装置10’の均等デバイス10u
最初に、図4〜図5を参照すると、均等デバイス10uは、一般的に、ベース部材12と、下側支持部材14と、上側支持部材16uと、下側ワークピース係合部分18と、上側ワークピース係合部分20uとを含む。ベース部材12は、下にある接地面G上に配置される。下側支持部材14及び上側支持部材16uは、ベース部材12上に配置される。下側支持部材14は、下側ワークピース係合部分18に接続される。上側支持部材16uは、上側ワークピース係合部分20uに接続される。
ベース部材12は、上側面22と下側面24とを有するプラットフォームを含むことができる。ベース部材12は、下にある接地面Gから離れるようにベース部材12を持ち上げる下側面24から延びる複数の脚部材26を含むことができる。
下側支持部材14は、複数の台座部材28を含むことができる。一例では、複数の台座部材28は、3つの台座部材28a、28b、28cを含むことができる。
上側支持部材16uは、複数の脚部材32uを含むキャノピー部材30uを含むことができる。一例では、複数の脚部材32uは、4つの脚部材32a、32b、32c、32dを含むことができる。
下側支持部材14の複数の台座部材28の各台座部材28a〜28cは、ベース部材12の軸中心を通って延びる中心軸A−Aに半径方向内向きにより近く、かつベース部材12の外側周囲34から離れて配置されるようにベース部材12の上側面22上に配置される。上側支持部材16uの複数の脚部材32uの各脚部32a〜32dは、ベース部材12の外側周囲34の近くでかつベース部材12の軸中心を通って延びる中心軸A−Aから半径方向に離れて配置されるようにベース部材12の上側面22上に配置される。
図6A〜図6Eを参照すると、下側ワークピース係合部分18は、近位端36Pと遠位端36Dとを有する中心シャフト36を含む。中心シャフト36は、近位端36Pと遠位端36Dとの間を延びる細長本体38によって定められる。中心軸A−Aは、中心シャフト36の細長本体38の軸中心と軸線方向に位置合わせされる。
下側ワークピース係合部分18は、モータハウジング42内に配置されたモータ42を更に含むことができる。中心シャフト36の近位端36Pは、モータ40に接続される。一部の事例では、モータ40は、例えば、サーボモータとすることができる。
下側ワークピース係合部分18は、半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44を更に含むことができる。半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44は、中心シャフト36の遠位端36Dに接続される。
モータ40は、例えば、中心シャフト36の回転Rをもたらすように作動させることができる。一部の事例では、中心シャフト36は、約60rpmと120rpmの間の速度で回転させることができ、そのような例では、約60rpmと120rpmの間の速度は、均等機能を実施するために慣性力を防ぐための「低速」であると考えることができる。モータ40は、ワークピース係合チャック44の移動を与える/ワークピース係合チャック44を空間的に操作するように作動させることができる。ワークピース係合チャック44の移動は、(1)半径方向外向き移動(中心シャフト36の遠位端36DをホイールWに結合するための)、又は(2)半径方向内向き移動(中心シャフト36の遠位端36DをホイールWから切り離すための)を含むことができる。
モータ40の作動(中心シャフト36に回転Rを行わせる目的での又はワークピース係合チャック44の移動をもたらすための)は、コンピュータリソース75からモータ40に送られる信号の結果として起こすことができる。コンピュータリソース75は、例えば、デジタルコンピュータとすることができ、1又は2以上のストレージリソース(例えば、メモリ、フラッシュメモリ、動的ランダムアクセスメモリ(DRAM)、相変化メモリ(PCM)、及び/又はスピンドルを有するディスクドライブ)と通信している1又は2以上の電子デジタルプロセッサ又は中央演算処理装置(CPU)を含むことができるが、これらに限定されない。コンピュータリソース75は、通信的に結合することができる(例えば、1又は2以上の通信通路77により、例えばモータ40に、例えば無線又は有線で)。
下側ワークピース係合部分18は、中心シャフト36の細長本体38上に配置された複数の構成要素46、48を更に含むことができ、複数の構成要素46、48は、例えば、ワークピース内側面係合部材46と角度符号器48とを含むことができる。ワークピース内側面係合部材46は、ワークピース係合チャック44及び中心シャフト36の遠位端36Dの近くで中心シャフト36の細長本体38に接続することができる。角度符号器48は、中心シャフト36に沿ったあらゆる望ましい位置で中心シャフト36の細長本体38に接続することができる。
一例では、下側支持部材14は、下側ワークピース係合部分18に以下の通りに接続することができる。例えば、図6A〜図6Eに見られるように、下側ワークピース係合部分18の例えばモータハウジング42のような非回転構造部材から複数の半径方向突出支持アーム54が半径方向外向きに延びることができる。図4を参照すると、複数の半径方向突出支持アーム54は、例えば、第1の半径方向突出支持アーム54aと、第2の半径方向突出支持アーム54bと、第3の半径方向突出支持アーム54cとを含むことができる。複数の台座部材28の各台座部材28a〜28cは、肩部分56を含むことができる。第1、第2、及び第3の半径方向突出支持アーム54a、54b、54cの各々の遠位端54Dを複数の台座部材28の各台座部材28a〜28cの肩部分56の上に配置し、それに接続することができる。
図6A〜図6Eを参照すると、上側ワークピース係合部分20uは、軸線方向移動可能シリンダ58を含むことができる。軸線方向移動可能シリンダ58の近位端58Pは、上側支持部材16uのキャノピー部材30uに接続される。軸線方向移動可能シリンダ58の遠位端58Dは、半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44を受け入れるように(ワークピース係合チャック44が、半径方向に拡張状態に配置され、ホイールWの中心通路に係合している時に)サイズが決定された凹部60を含む。
図4〜図5及び図6A〜図6Eを参照すると、均等デバイス10uは、タイヤトレッド係合部分100uを更に含む。上述のように、均等機能のための装置10’は、参照番号に添付された「u」を含むことができる。従って、上述の例示的実施形態に見られるように、タイヤトレッド係合部分100uは、均等デバイス10uに専従的なものである。
例えば、図6A〜図6Eに見られるように、タイヤトレッド係合部分100uは、台座部材102uと、半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構104uと、シリンダ係止具又はサーボ係止具106uと、印加負荷検出部分108uと、タイヤ均等性検出部分110uと、タイヤトレッド係合部材112uとを含むことができる。台座部材102uは、半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構104uが、半径方向に内向きに中心軸A−Aに向う方向又はそこから離れる方向に移動することができるように、半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構104uに接続される。シリンダ係止具106cは、半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構104uに接続される。印加負荷検出部分108uは、半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構104uに接続される。タイヤ均等性検出部分110uは、半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構104uに接続される。
均等デバイス10uは、第2のタイヤトレッド係合部分101uを更に含む。第2のタイヤトレッド係合部分101uは、タイヤトレッド係合部分100uに実質的に類似であるが(第2のタイヤトレッド係合部分101uは、台座部材102uと、半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構104uと、シリンダ係止具又はサーボ係止具106uと、印加負荷検出部分108uと、タイヤトレッド係合部材112uとを含むことで)、一部の実施では、タイヤ均等性検出部分110uを含まない場合がある(すなわち、一部の実施では、第2のタイヤトレッド係合部分101uは、均等性検出部分110uを含むことができる)。一例では、第1のタイヤトレッド係合部分100uと第2のタイヤトレッド係合部分101uは、中心軸A−Aに関して互いに対して反対に配置される。
装置10’を利用する方法−膨張タイヤ−ホイールアセンブリTW
上述のように、装置10’は、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWのタイヤTの均等性を決定することができる。直前に記述した装置10’を利用するための例示的方法は、図6A〜図6Eに見ることができる。
図6Bを参照すると、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWは、下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46上に配置することができる。膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWは、ワークピース内側面係合部材46上に以下の通りに配置することができる。一例では、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWの中心開口部TWOは、中心軸A−Aと軸線方向に位置合わせすることができ、それによって中心開口部TWOは、同じく中心軸A−Aと軸線方向に位置合わせされた半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44の上に配置することができる。次いで、中心シャフト36の遠位端36Dが膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWの中心開口部TWOを通して挿入されるように、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWを矢印D1の方向に沿って移動することができ、それによって膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWの内側面TWISを下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46に隣接するように配置することができる。
図6Cを参照すると、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWが下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46に隣接するように配置された状態で、半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44が矢印D2の方向に沿って半径方向外向きの方向に拡張される結果として、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWは、下側ワークピース係合部分18に対して選択的に保持される。膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWが、半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44によって下側ワークピース係合部分18に対して選択的に保持された状態で、上側ワークピース係合部分20uの軸線方向移動可能シリンダ58は、矢印D3の方向に沿って膨張タイヤ−ホイールアセンブリTW及び下側ワークピース係合部分18に向けて、(1)軸線方向移動可能シリンダ58の遠位端58Dが、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWの外側面TWOSに隣接するように配置され、かつ(2)半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44が、軸線方向移動可能シリンダ58の遠位端58Dに形成された凹部60内に回転可能に配置されるまで押進する。
上記に記載し、かつ図6Dに見られるように、軸線方向移動可能シリンダ58の遠位端58Dが、タイヤ−ホイールアセンブリTWの外側面TWOSに隣接するように配置され、半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44が、軸線方向移動可能シリンダ58の遠位端58Dに形成された凹部60内に回転可能に配置された状態で、タイヤ−ホイールアセンブリTWは、下側ワークピース係合部分18と上側ワークピース係合部分20uの間に回転可能に挿入されるように(ワークピースをチャックアセンブリの面に対して剛的に把持するように、タイヤ−ホイールアセンブリTWに軸線方向締め付け負荷を印加するために)装置10’によって軸線方向に選択的に保持されるということができる。次いで、コンピュータリソース75は、第1のタイヤトレッド係合部分100u及び第2のタイヤトレッド係合部分101uの各々のタイヤトレッド係合部材112uを矢印D4の方向に沿ってタイヤ−ホイールアセンブリTWに向けて半径方向に内向きに第1のタイヤトレッド係合部分100u及び第2のタイヤトレッド係合部分101uの各々のタイヤトレッド係合部材112uがタイヤTのトレッド面TTに隣接するように配置されるまで押進させるために、半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構104uを矢印D4の方向に沿って中心軸A−Aに向けて半径方向に押進させるように第1のタイヤトレッド係合部分100u及び第2のタイヤトレッド係合部分101uの各々の半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構104uに信号を送ることができる。矢印D4の方向に沿って中心軸A−Aに向う第2のタイヤトレッド係合部分101uの半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構104uの半径方向移動は、第1のタイヤトレッド係合部分100uのタイヤトレッド係合部材112uがタイヤTのトレッド面TTに指定された負荷を印加したことを印加負荷検出部分108uが検出した状態で終了することができる。一例では、タイヤTのトレッド面TTに70%の負荷が印加される。
タイヤ−ホイールアセンブリTWが、下側ワークピース係合部分18と上側ワークピース係合部分20uの間に回転可能に挿入され、矢印D4の方向に沿って中心軸A−Aに向う第2のタイヤトレッド係合部分101uの半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構104uの半径方向移動が終了した状態で、ワークピース内側面係合部材46と角度符号器48の両方に接続された中心シャフト36に回転Rを付与するためにモータ40を作動させることができ、タイヤ−ホイールアセンブリTWは、下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46に隣接するように配置されるので、それと共に回転Rを行う。
図6Eを参照すると、中心シャフト36が回転Rを行うことを受けて、均等性検出部分110uは、1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75に通信されるタイヤ−ホイールアセンブリTWのタイヤTの均等条件又は均等不足条件を示す信号を生成することができる。一部の事例では、例えば、図8〜図8−3において示して説明するように、タイヤ均等性検出部分110uは、3又は4以上の多軸ロードセル114uaを含むことができ、これらのロードセルの各々は、例えば、歪みゲージ変換器又は圧電変換器とすることができる。例えば、図9〜図9−5において示して説明する別の事例では、タイヤ均等性検出部分110uは、3又は4以上の空気バネ部材114ubを含むことができる。
「固定負荷」タイヤ均等性検出部分110u
図6A〜図6E、図7A〜図7B、図7A−1〜図7B−1、図8〜図8−3を参照すると、例示的タイヤ均等性検出部分110uは、支持板116uに固定された複数の多軸ロードセル114uaを含む「固定負荷」タイヤ均等性検出部分と呼ぶことができる。タイヤ均等性検出部分110uが3又は4以上の多軸ロードセル114uaを含むことができる一部の事例では、均等条件又は均等不足条件は、(1)各々が少なくとも2つの軸(例えば、図6A〜図6Eの軸X、Y、Zを参照されたい)のそれぞれの軸に関連付けられた2又は3以上のトルク−モーメント信号(例えば、図6A〜図6EのTX、TY、TZを参照されたい)の群と、(2)各々が少なくとも2つの軸(例えば、図6A〜図6Eの軸X、Y、Zを参照されたい)のそれぞれの軸に沿うものである2又は3以上の力信号(例えば、図6A〜図6EのFX、FY、FZを参照されたい)の群とを含むタイヤ均等性検出部分110uによって生成される少なくとも1つの信号群を用いて過剰決定方式で計算することができる。3又は4以上の多軸ロードセル114uaを「多軸」ロードセルと命名しているので、「多」という語句は、3又は4以上の多軸ロードセル114uaによってモニタされる軸の数を定め、更に軸の数は、同じ原点を共有し、かつ互いに対して直交する軸のうちの2又は3以上を含む。例示的実施では、軸の数は、3軸を含むことができ(例えば、図6A〜図6Eの軸X、Y、Zを参照されたい)、図6A〜図6Eには3つの直交軸X、Y、Zを示すが、一部の実施は、例えば、(1)軸Yに対して直交する軸X、(2)軸Zに対して直交する軸X、又は(3)軸Zに対して直交する軸Yのような互いに対して直交する2つの軸を含むことができる。
一部の事例では、各多軸ロードセル114uaの各軸(すなわち、X軸、Y軸、及びZ軸)は、独自のチャネル(一般的に1又は2以上の通信通路77によって表される)を有することができ、従って、一部の例では、均等デバイス10uは、例えば、1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75に通信される時間領域力又はモーメントリップル出力を各々が与える9個のチャネルを含むことができ(図8−2、図8−3に見られるように、設計の中に3個のロードセルが組み込まれる場合)、又は12個のチャネルを含むことができる(図8、図8−1に見られるように、設計の中に4個のロードセルが組み込まれる場合)。コンピュータリソース75に関連付けられたソフトウエアは、各チャネルの時間領域力又はモーメントリップル出力を合算することになり、次いで、それらは、タイヤTの均等(又はその不足)を決定することになる高速フーリエ変換(FFT)解析器に与えられる(すなわち、これは、ワークピースに与えられる「路面力」の固定偏向測定である)。例えば、3又は4以上の多軸ロードセル114uaが使用されるので、例えば、揺動モーメント、ヨーモーメント、ピッチモーメントなどのような様々な均等性関連の測定値を取り込むことができる。角度符号器48によって決定されるタイヤTの特定の角度方向に複数の多軸ロードセル114uaによって検出されたタイヤTの均等不足を記録するために、複数の多軸ロードセル114uaの各々及び角度符号器48は、1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75に通信的に結合することができる。
図8〜図8−1を参照すると、一例において、複数の多軸ロードセル114uaは、支持板116u上に「正方形形状」で配置された4個の多軸ロードセル114ua1、114ua2、114ua3、114ua4を含むことができる。図8−2〜図8−3を参照すると、別の例において、複数の多軸ロードセル114uaは、支持板116u上に「L字形状」で配置された3個の多軸ロードセル114ua1、114ua2、114ua3を含むことができる。
「固定中心」タイヤ均等性検出部分110u
図6A〜図6E、図7A−2〜図7B−2、図7A−3〜図7B−3、図9〜図9−5を参照すると、例示的タイヤ均等性検出部分110uは、支持板116uに固定された複数の空気バネ部材114ubを含む「固定中心」タイヤ均等性検出部分と呼ぶことができる。図9〜図9−1を参照すると、一例において、複数の空気バネ部材114ubは、支持板116uに「正方形形状」で固定された4つの空気バネ部材114ub1、114ub2、114ub3、114ub4を含むことができる。図9−2〜図9−3を参照すると、別の例において、複数の空気バネ部材114ubは、支持板116uに「L字形状」で固定された3つの空気バネ部材114ub1、114ub2、114ub3を含むことができる。図9−4〜図9−5を参照すると、更に別の例において、複数の空気バネ部材114ubは、支持板116uに「三角形形状」で固定された3つの空気バネ部材114ub1、114ub2、114ub3を含むことができる。タイヤ均等性検出部分110uは、少なくとも1つのレーザインジケータ126(例えば、図7A−2〜図7B−2、図7A−3〜図7B−3を参照されたい)を更に含むことができる。複数の空気バネ部材114ubを組み込んだ「固定中心」タイヤ均等性検出部分110uを利用する方法を以下により詳細に説明する。
タイヤトレッド係合部材112u−ローラー部材118uの構成
図7A〜図9−5を参照すると、タイヤトレッド係合部材112uは、複数のローラー部材118uを含むように構成することができる。複数のローラー部材118uは、上側ブラケット120u及び下側ブラケット122uに回転可能に接続される。
一例では、図7A〜図7B、図7A−2〜図7B−2、図8、図8−2、図9、図9−2、図9−4に見られるように、例示的タイヤトレッド係合部材112u1は、上側ブラケット120uと下側ブラケット122uとに回転可能に接続された複数のローラー部材118uを含むことができる。複数のローラー部材118uは、中心に位置付けられた第7のローラー部材118u7によって分離された3つのローラー部材118u1、118u2、118u3の第1の群118uaと、3つのローラー部材118u4、118u5、118u6の第2の群118ubとによって定められる7つのローラー部材118u1、118u2、118u3、118u4、118u5、118u6、118u7を含むことができる。
上側ブラケット120uと下側ブラケット122uの両方は、支持板124uに固定される。一部の事例では、複数の多軸ロードセル114ua又は複数の空気バネ部材114ubが、タイヤ均等性検出部分110u1/タイヤ均等性検出部分110u2の支持板116uとタイヤトレッド係合部材112u1の支持板124uとの間に「挿入」されるように、支持板124uは、複数の多軸ロードセル114ua(図6A〜図6E、図7A〜図7B、図7A−1〜図7B−1、図8〜図8−3に記述した例示的実施形態の)又は複数の空気バネ部材114ub(図6A〜図6E、図7A−2〜図7B−2、図7A−3〜図7B−3、図9〜図9−5に記述した例示的実施形態の)に接続される。
図7A−1〜図7B−1、図7A−3〜図7B−3、図8−1、図8−3、図9−1、図9−3、図9−5に見られる例では、例示的タイヤトレッド係合部材112u2は、上側ブラケット120uと下側ブラケット122uとに回転可能に接続された複数のローラー部材118uを含むことができる。複数のローラー部材118uは、間隙(上述の7つのローラー部材を含む実施形態と比較した場合に、中心に位置付けられる第7のローラー部材118u7が不在である場所にある)によって分離された3つのローラー部材118u1、118u2、118u3の第1の群118uaと、3つのローラー部材118u4、118u5、118u6の第2の群118ubとによって定められる6つのローラー部材118u1、118u2、118u3、118u4、118u5、118u6を含むことができる。間隙は、タイヤ接触パッチ区域の前縁と後縁を張っている。
上側ブラケット120uと下側ブラケット122uの両方は、支持板124uに固定される。一部の事例では、複数の多軸ロードセル114ua又は複数の空気バネ部材114ubが、タイヤ均等性検出部分110u1/タイヤ均等性検出部分110u2の支持板116uとタイヤトレッド係合部材112u1の支持板124uとの間に「挿入」されるように、支持板124uは、複数の多軸ロードセル114ua(図6A〜図6E、図7A〜図7B、図7A−1〜図7B−1、図8〜図8−3に記述した例示的実施形態の)又は複数の空気バネ部材114ub(図6A〜図6E、図7A−2〜図7B−2、図7A−3〜図7B−3、図9〜図9−5に記述した例示的実施形態の)に接続される。
複数の空気バネ部材114ubを組み込んだ「固定中心」タイヤ均等性検出部分110uが均等デバイス10uの設計の中に組み込まれる場合に、複数の空気バネ部材114ub、並びに支持板116u及び支持板124uの近くに位置決めされた少なくとも1つのレーザインジケータ126は、支持板116uと支持板124uの間の距離量の差を検出することができ、従って、タイヤTの特定の回転角においてタイヤTの均等不足が発生する可能性がある場合に、複数の空気バネ部材114ubは、(1)圧縮し、それによって支持板116u、124uの間の距離を縮めるか、又は(2)膨張し、それによって支持板116u、124uの間の距離を延ばす。角度符号器48によって決定されるタイヤTの特定の角度方向に少なくとも1つのレーザインジケータ126によって検出されたタイヤTの均等不足を記録するために、少なくとも1つのレーザインジケータ126の各々及び角度符号器48は、1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75に通信的に結合することができる。
機能的には、少なくとも1つのレーザインジケータ126は、1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75に通信される時間領域変位リップル出力である少なくとも1つの信号を生成する。1よりも多いレーザインジケータ126が使用される場合に、コンピュータリソース75に関連付けられたソフトウエアは、各レーザインジケータ126によって出力された各信号の時間領域変位リップル出力を合算し、更に続いてこの合算値は、高速フーリエ変換(FFT)解析器に与えられる(すなわち、これは、ワークピースの負荷半径の「疑似固定負荷」測定である)。
装置10’’
図10を参照すると、例示的装置が一般的に10’’で示されている。一部の事例では、装置10’’は、例えば、(1)膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWによって示される場合がある様々な不均衡構成を装置10’’上に較正ディスクCD(例えば、12C〜12Eに見られるような)を配置することによってコンピュータリソース75に教える段階と、(2)膨張タイヤ−ホイールアセンブリTW(例えば、図12C−1〜図12E−1に見られるような)の不均衡(グラム−センチメートルで定量化することができる)が存在する場合に、この不均衡を決定するために(例えば、コンピュータリソース75に与えられた上述のような装置10’’への較正ディスクCDの過去の適用から学習された不均衡状態に鑑みて決定することができる)、装置10’’上に膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWを配置する段階とを含むことができる平衡化作用に関連付けることができる第1の機能を与える方式で構造的に構成することができる。更に、装置10’’は、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWのタイヤTの均等性決定作用(例えば、図13A〜図13Eに見られるような)とすることができる第2の機能を与える方式で構造的に構成することができる。従って、一般的に、装置10’’は、平衡化作用及び均等性決定作用を連続して実施することができ、それによって1よりも多いタイヤ−ホイールアセンブリ処理機能(すなわち、平衡化及び均等性決定)を実施することができる1つの構造体(すなわち、装置10’’)上に膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWを配置することができることに起因して、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWの処理を迅速化することができる「ツーインワン」組合せ装置10’’と呼ぶことができる。
平衡化機能に専従の装置10’’の構造化構成要素は、参照番号に添付された「b」を含むことができ、相応に「平衡デバイス」を一般的に例えば参照番号「10b」で表している。実質的に類似の方式で、均等機能のための装置10’’の構造化構成要素は、参照番号に添付された「u」を含むことができ、相応に「均等デバイス」を一般的に例えば参照番号「10u」で表している。一部の事例では、構造化構成要素に「b」又は「u」の参照番号表記を添付していない場合があり、相応にそのような構造化構成要素は、平衡デバイス10b及び均等デバイス10uのいずれにも関係することができる。
装置10’’の平衡デバイス10b
最初に、図10〜図11を参照すると、平衡デバイス10bは、一般的に、ベース部材12と、下側支持部材14と、上側支持部材16uと、下側ワークピース係合部分18と、上側ワークピース係合部分20uとを含む。ベース部材12は、下にある接地面G上に配置される。下側支持部材14及び上側支持部材16uは、ベース部材12上に配置される。下側支持部材14は、下側ワークピース係合部分18に接続される。上側支持部材16uは、上側ワークピース係合部分20uに接続される。
ベース部材12は、上側面22と下側面24とを有するプラットフォームを含むことができる。ベース部材12は、下にある接地面Gから離れるようにベース部材12を持ち上げる下側面24から延びる複数の脚部材26を含むことができる。
下側支持部材14は、複数の台座部材28を含むことができる。一例では、複数の台座部材28は、3つの台座部材28a、28b、28cを含むことができる。
上側支持部材16uは、複数の脚部材32uを含むキャノピー部材30uを含むことができる。一例では、複数の脚部材32uは、4つの脚部材32a、32b、32c、32dを含むことができる。
下側支持部材14の複数の台座部材28の各台座部材28a〜28cは、ベース部材12の軸中心を通って延びる中心軸A−Aに半径方向内向きにより近く、かつベース部材12の外側周囲34から離れて配置されるようにベース部材12の上側面22上に配置される。上側支持部材16uの複数の脚部材32uの各脚部32a〜32dは、ベース部材12の外側周囲34の近くでかつベース部材12の軸中心を通って延びる中心軸A−Aから半径方向に離れて配置されるようにベース部材12の上側面22上に配置される。
図12A〜図12E−1を参照すると、下側ワークピース係合部分18は、近位端36Pと遠位端36Dとを有する中心シャフト36を含む。中心シャフト36は、近位端36Pと遠位端36Dとの間を延びる細長本体38によって定められる。中心軸A−Aは、中心シャフト36の細長本体38の軸中心と軸線方向に位置合わせされる。
下側ワークピース係合部分18は、モータハウジング42内に配置されたモータ40を更に含むことができる。中心シャフト36の近位端36Pは、モータ40に接続される。一部の事例では、モータ40は、例えば、サーボモータとすることができる。
下側ワークピース係合部分18は、半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44を更に含むことができる。半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44は、中心シャフト36の遠位端36Dに接続される。
モータ40は、例えば、中心シャフト36の回転Rをもたらすように作動させることができる。一部の事例では、中心シャフト36は、約300rpmで回転させることができ、そのような例では、300rpmは、平衡化機能を実施するための慣性力を与えるための「高速」と見なすことができる。モータ40は、ワークピース係合チャック44の移動を与える/ワークピース係合チャック44を空間的に操作するように作動させることができる。ワークピース係合チャック44の移動は、(1)半径方向外向き移動(中心シャフト36の遠位端36DをワークピースCD/TWに結合するための)、又は(2)半径方向内向き移動(中心シャフト36の遠位端36DをワークピースCD/Wから切り離すための)を含むことができる。
モータ40の作動(中心シャフト36に回転Rを行わせる目的での又はワークピース係合チャック44の移動をもたらすための)は、コンピュータリソース75からモータ40に送られる信号の結果として起こすことができる。コンピュータリソース75は、例えば、デジタルコンピュータとすることができ、1又は2以上のストレージリソース(例えば、メモリ、フラッシュメモリ、動的ランダムアクセスメモリ(DRAM)、相変化メモリ(PCM)、及び/又はスピンドルを有するディスクドライブ)と通信している1又は2以上の電子デジタルプロセッサ又は中央演算処理装置(CPU)を含むことができるが、これらに限定されない。コンピュータリソース75は、通信的に結合することができる(例えば、1又は2以上の通信通路77により、例えばモータ40に、例えば無線又は有線で)。
下側ワークピース係合部分18は、中心シャフト36の細長本体38上に配置された複数の構成要素46、48、50bを更に含むことができ、これらの複数の構成要素46、48、50bは、例えば、ワークピース内側面係合部材46と、角度符号器48と、多軸変換器50bとを含むことができる。ワークピース内側面係合部材46は、ワークピース係合チャック44及び中心シャフト36の遠位端36Dの近くで中心シャフト36の細長本体38に接続することができる。多軸変換器50bは、例えば、中心シャフト36の近位端36Pの近くで中心シャフト36の細長本体38に接続することができ、変換器50bは、例えば、歪みゲージ変換器又は圧電変換器とすることができる。角度符号器48は、例えば、ワークピース内側面係合部材46と多軸変換器50bの間の位置で中心シャフト36の細長本体38に接続することができる。
上述のように、平衡化機能のための装置10’’の構造化構成要素は、参照番号に添付された「b」を含むことができる。従って、上述の例示的実施形態において見られたように、多軸変換器50bは、平衡デバイス10bに専従のものである。
下側ワークピース係合部分18は、施錠機構52(例えば、クラッチ)を更に含むことができる。図12A〜図12E−1を参照すると、平衡デバイス10bの多軸変換器50bの周りに配置された施錠機構52が示されている。施錠機構52は、装置10’’が(1)平衡化作用と(2)均等性決定とである上述の機能の両方を与えることに起因して、装置10’’の設計の中に組み込まれる。
施錠機構52は、「係合状態」で配置される時に(例えば、図12Aを参照されたい)モータ40の作動を受けて多軸変換器50bが中心シャフト36と共に回転Rを行うことが可能になるように、多軸変換器50bを中心シャフト36の細長本体38と選択的に機械的に接続し、同じく施錠機構52が係合状態に配置された時には、多軸変換器50bが1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75に信号を通信することが許されないように、多軸変換器50bは、オフラインにされる/「開回路」状態に配置されるということができる(例えば、図12A及び図13A〜図13Eの円内の「X」を参照されたい)。それとは逆に、施錠機構52が「解除状態」で配置される時に(例えば、図12Bを参照されたい)、多軸変換器50bは、中心シャフト36の細長本体38から選択的に機械的に分離されるということができ、同時に多軸変換器50bが、1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75にワークピースCD/TWの不均衡を示す信号を通信することが可能になるように、多軸変換器50bは、「閉回路」状態(図12B〜図12E−1の円内の「チェックマーク」を参照されたい)でオンラインにされる/配置される。従って、多軸変換器50bと中心シャフト36の細長本体38とを選択的に機械的に分離する結果として、装置10’’は、その2つの利用可能な機能のうちの平衡化機能を利用する方式で作動するということができる。多軸変換器50bを中心シャフト36の細長本体38に選択的に機械的に接続する結果として、装置10’’は、その2つの利用可能な機能のうちの均等機能を利用する方式で作動するということができる。施錠機構52は、1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75に通信的に結合することができ、従って、1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75から施錠機構52に通信される信号に応答して、施錠機構52の係合状態又は解除状態を決定することができる。
装置10’’を平衡化機能又は均等機能の一方を与える作動モードで選択的に配置することを可能にすること以外に、施錠機構52の状態は、装置10’’のモードが均等作動モードで選択的に配置される時に、多軸変換器50bの構造的一体性を保護することができる。以下に続く開示で説明するように、均等デバイス10uは、均等性試験中に中心シャフト36に対して半径方向負荷を作用し、従って、別用途で多軸変換器50bが中心シャフト36に機械的に接続されない場合に、半径方向に作用される負荷が、多軸変換器50bを潜在的に損傷する可能性がある。
一例では、下側支持部材14は、下側ワークピース係合部分18に以下の通りに接続することができる。例えば、図12A〜図12E−1に見られるように、下側ワークピース係合部分18の例えばモータハウジング42のような非回転構造部材から複数の半径方向突出支持アーム54が半径方向外向きに延びることができる。
図10を参照すると、複数の半径方向突出支持アーム54は、例えば、第1の半径方向突出支持アーム54aと、第2の半径方向突出支持アーム54bと、第3の半径方向突出支持アーム54cとを含むことができる。複数の台座部材28の各台座部材28a〜28cは、肩部分56を含むことができる。図12A〜図12E−1を参照すると、第1、第2、及び第3の半径方向突出支持アーム54a、54b、54cの各々の遠位端54Dを複数の台座部材28の各台座部材28a〜28cの肩部分56の上に配置し、それに接続することができる。
図10〜図11及び図12A〜図12E−1を参照すると、上側ワークピース係合部分20uは、軸線方向移動可能シリンダ58を含むことができる。軸線方向移動可能シリンダ58の近位端58Pは、上側支持部材16uのキャノピー部材30uに接続される。軸線方向移動可能シリンダ58の遠位端58Dは、半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44を受け入れるようなサイズを有する凹部60を含む。
装置10’’を利用する方法−較正ディスクCD
上述のように、装置10’’によって与えられる平衡化作用のうちの1つは、例えば、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWによって示される場合がある様々な不均衡構成を装置10’’上に較正ディスクCDを配置することによってコンピュータリソース75に教える段階を含むことができる。直前に記述した装置10’’を利用するための例示的方法は、図12A〜図12B及び図12C〜図12Eに見ることができる。平衡デバイス10bは、タイヤ−ホイールアセンブリTWの静的成分及び結合成分を補正するためのタイヤ−ホイールアセンブリTWの上側平面(例えば、外側面)と下側平面(例えば、内側面)とに対する「2平面」平衡器と呼ぶことができる(すなわち、平衡デバイス10bは、タイヤ−ホイールアセンブリTWを動的に均衡させることに寄与することができる)。
最初に、図12Aに見られるように、多軸変換器50bが中心シャフト36の細長本体38に選択的に機械的に接続され、その結果、モータ40の作動を受けて多軸変換器50bが中心シャフト36と共に回転Rを行うことが可能になるように係合状態にある施錠機構52が示されている。次いで、図12Bを参照すると、コンピュータリソース75から施錠機構52に1又は2以上の通信通路77を通して信号が通信されることを受けて、施錠機構52を解除状態で選択的に配置することができ(図12Aの矢印D1に沿って)、その結果、多軸変換器50bは、モータ40の作動を受けて中心シャフト36と共に回転Rを行うことが許されない。
図12Cを参照すると、上述のように多軸変換器50bが中心シャフト36と共に回転Rを行うことが可能になった状態で、較正ディスクCDを下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46上に配置することができる。較正ディスクCDは、ワークピース内側面係合部材46上に以下の通りに配置することができる。
一例では、較正ディスクCDの中心開口部CDOは、中心軸A−Aと軸線方向に位置合わせすることができ、それによって中心開口部CDOは、同じく中心軸A−Aと軸線方向に位置合わせされた半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44の上に配置することができる。次いで、中心シャフト36の遠位端36Dが較正ディスクCDの中心開口部CDOを通して挿入されるように、較正ディスクCDを矢印D2の方向に沿って移動することができ、それによって較正ディスクCDの内側面CDISを下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46に隣接するように配置することができる。
図12Dを参照すると、較正ディスクCDが下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46に隣接するように配置された状態で、半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44が矢印D3の方向に沿って半径方向外向きの方向に拡張される結果として、較正ディスクCDは、下側ワークピース係合部分18に対して選択的に保持される。この場合に、ワークピース係合チャック44が、矢印D3の方向に沿って半径方向外向きの方向に拡張した後に、上側ワークピース係合部分20uが、較正ディスクCDに向けて押進しないことに注意しなければならない(上側ワークピース係合部分20uは、装置10’’の平衡モード中には利用されないことで)。
図12Eに見られるように、次いで、ワークピース内側面係合部材46、角度符号器48、及び多軸変換器50bの全てに接続された中心シャフト36に回転Rを付与するために、モータ40が作動される。較正ディスクCDは、下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46に隣接するように配置されるので、それと共に回転Rを行い、較正ディスクCDに関連付けられた質量不均衡のいずれの成分も測定可能な慣性力を生成するほど十分な回転速度で回転される。
中心シャフト36が回転Rを行うことを受けて、多軸変換器50bは、較正ディスクCDの不均衡を示す信号を生成することができる(不均衡が存在する場合)。較正ディスクCDのあらゆる決定された不均衡は、多軸変換器50bをコンピュータリソース75に通信的に結合する1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75に通信される。
検出された不均衡は、(1)各々が少なくとも2つの軸(例えば、図12A〜図12Eの軸X、Y、Zを参照されたい)のそれぞれの軸に関連付けられた2又は3以上のトルク−モーメント信号(例えば、図12A〜図12EのTX、TY、TZを参照されたい)の群と、(2)各々が少なくとも2つの軸(例えば、図12A〜図12Eの軸X、Y、Zを参照されたい)のそれぞれの軸に沿うものである2又は3以上の力信号(例えば、図12A〜図12EのFX、FY、FZを参照されたい)の群とを含む多軸変換器50bによって生成される少なくとも1つの信号群を用いて過剰決定方式で計算することができる。数学的には、2平面平衡化は、2つの独立した力又は加速度の信号を用いて達成することができる。変換器50bを「多軸」変換器と命名しているので、「多」という語句は、変換器50bによってモニタされる軸の数を定め、更に軸の数は、同じ原点を共有し、かつ互いに対して直交する軸のうちの2又は3以上を含む。例示的実施では、軸の数は、3軸を含むことができ(例えば、図12A〜図12Eの軸X、Y、Zを参照されたい)、図12A〜図12Eには3つの直交軸X、Y、Zを示すが、一部の実施は、例えば、(1)軸Yに対して直交する軸X、(2)軸Zに対して直交する軸X、又は(3)軸Zに対して直交する軸Yのような互いに対して直交する2つの軸を含むことができる。これは、平衡化作動を実施するために完全過剰決定方式で必要なチャネルよりも多いチャネルが使用される「過剰決定」系と呼ぶことができる。最小数のチャネル(すなわち、この例では2つ)の使用の場合に、全体計算において上述の信号のうちのいずれかにおけるいずれかの測定誤差が有意な誤差に追加される可能性がある。本明細書に説明するデバイスは、逆力推定を用いて、いかなる個々の信号の誤差も最終結果の最小の歪みしか引き起こさないように、実用的である限り多くの信号の出力を平均する。
較正ディスクCDは、非常に小さい不均衡を持つように製造される(すなわち、較正ディスクCDは、意図的に許容可能不均衡を有する平衡状態にあるように製造される)。上述のように装置10’’に取り付けられ、回転Rが行われると、較正ディスクCDは、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWによって示される場合がある様々な不均衡構成をコンピュータリソース75に機能的に教えることになり、様々な不均衡構成は、変換器50bの各チャネルの電圧利得出力(例えば、各平面に関するワークピースの不均衡単位当たりの電圧)の大きさ及び位相を1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75に通信する「学習モード」中にコンピュータリソース75によって決定することができる。不均衡構成は、1又は2以上の不均衡重りCDW(例えば、図12Eを参照されたい)を較正ディスクCDの内側面CDIS及び外側面CDOSのうちの1又は2以上に取り付ける操作者によって選択的に決定される。1又は2以上の不均衡重りCDWの選択的取り付けは、特定の荷重量だけでなく、較正ディスクCD上の特定の角度位置を選択する段階も含むことができる。逆力推定として公知の工程が使用され、それに対して信号利得(例えば、不均衡単位当たりの信号出力)は、変換器50bの各チャネル又は多軸変換器50bの各チャネルに関する較正測定値から計算される。
一例では、「X単位」の量を有する1つの較正重りCDWを較正ディスクCDの外側面CDOSに279°の較正ディスクCDの角度方向で取り付けることができる。従って、0°から279°までの較正ディスクの回転Rを受けて、コンピュータリソース75は、多軸変換器50bによって生成された較正ディスクCDの外側面CDOSに279°の角度方向で取り付けられた「X単位」を示す不均衡信号を受け入れることになり、従って、279°の角度方向に外側面の「X単位」の不均衡を有する膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWが、上述の方式と実質的に類似の方式で装置10’’に取り付けられて回転Rが行われた場合に、コンピュータリソース75は、不均衡の量だけでなく、この不均衡の位置も認識することになる。不均衡の量と位置の決定時に、コンピュータリソースは、この不均衡を記録し、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWのホイールWにある量の重りを取り付けるための命令と重りを取り付ける位置とを操作者又は対応するシステムに与えることになる。
装置10’’を利用する方法−膨張タイヤ−ホイールアセンブリTW
上述のように、装置10’’によって与えられる平衡化作用のうちの1つは、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWのいずれかの不均衡(グラム−センチメートルで定量化することができる)が存在する場合に、この不均衡を決定する段階を含むことができる。直前に記述した装置10’’を利用するための例示的方法は、図12A〜図12B及び図12C−1〜図12E−1に見ることができる。
最初に、図12Aに見られるように、多軸変換器50bが中心シャフト36の細長本体38に選択的に機械的に接続され、その結果、モータ40の作動を受けて多軸変換器50bが中心シャフト36と共に回転Rを行うことが可能になるように係合状態にある施錠機構52が示されている。次いで、図12Bを参照すると、コンピュータリソース75から施錠機構52に1又は2以上の通信通路77を通して信号が通信されることを受けて、施錠機構52を解除状態で選択的に配置する(図12Aの矢印D1に沿って)ことができ、その結果、多軸変換器50bは、モータ40の作動を受けて中心シャフト36と共に回転Rを行うことが許されない。
図12C−1を参照すると、多軸変換器50bが、上述のように中心シャフト36と共に回転Rを行うことが可能になった状態で、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWを下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46上に配置することができる。膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWは、ワークピース内側面係合部材46上に以下の通りに配置することができる。
一例では、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWの中心開口部TWOは、中心軸A−Aと軸線方向に位置合わせすることができ、それによって中心開口部TWOは、同じく中心軸A−Aと軸線方向に位置合わせされた半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44の上に配置することができる。次いで、中心シャフト36の遠位端36Dが膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWの中心開口部TWOを通して挿入されるように、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWを矢印D2の方向に沿って移動することができ、それによって膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWの内側面TWISを下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46に隣接するように配置することができる。
図12D−1を参照すると、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWが下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46に隣接するように配置された状態で、半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44が矢印D3の方向に沿って半径方向外向きの方向に拡張される結果として、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWは、下側ワークピース係合部分18に対して選択的に保持される。この場合に、ワークピース係合チャック44が、矢印D3の方向に沿って半径方向外向きの方向に拡張した後に、上側ワークピース係合部分20uが、タイヤ−ホイールアセンブリTWに向けて押進しないことに注意しなければならない(上側ワークピース係合部分20uは、装置10’’の平衡モード中には利用されないことで)。
図12E−1に見られるように、次いで、ワークピース内側面係合部材46、角度符号器48、及び多軸変換器50bの全てに接続された中心シャフト36に回転Rを付与するために、モータ40が作動される。タイヤ−ホイールアセンブリTWは、下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46に隣接するように配置されるので、それと共に回転Rを行い、タイヤ−ホイールアセンブリTWに関連付けられた質量不均衡のいずれの成分も測定可能な慣性力を生成するほど十分な回転速度で回転される。
中心シャフト36が回転Rを行うことを受けて、多軸変換器50bは、タイヤ−ホイールアセンブリTWの不均衡を示す信号を生成することができる(不均衡が存在する場合)。次いで、通信された信号を不均衡の静的成分及び結合成分を決定するために使用することができる(最初に信号を平均し、次いで、測定された不均衡をワークピース上の1又は2以上の位置(例えば、1又は2以上の補正平面)における有効な不均衡質量の大きさ及び位相角度に変換する幾何学変換を使用することによってこの平均値から不均衡を計算し、図3A〜図3Dにおいて上述したように予め準備された不均衡特徴のライブラリ又はデータルックアップテーブルに対してこの計算値を比較することにより)。次いで、推奨補正質量は、与えられたホイール幾何学形状に対する幾何学変換を用いて決定される。膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWの決定された不均衡を補正するために膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWのホイールWにある量の重りを取り付けるための命令と重りを取り付ける位置とを操作者又は対応するシステムに与えるために、理想的な推奨補正は、「適正長さに切断された」補正質量材料の使用等によって直接に計算することができ、又は無難な妥協補正を図12A〜図12B及び図12C〜図12Eにおいて上述したように予め準備された不均衡信号のライブラリ又はデータルックアップテーブルから選択することができる。
上述のように、検出された不均衡は、(1)各々が少なくとも2つの軸(例えば、図12A〜図12B及び図12C−1〜図12E−1の軸X、Y、Zを参照されたい)のそれぞれの軸に関連付けられた2又は3以上のトルク−モーメント信号(例えば、図12A〜図12B及び図12C−1〜図12E−1のTX、TY、TZを参照されたい)の群と、(2)各々が少なくとも2つの軸(例えば、図12A〜図12B及び図12C−1〜図12E−1の軸X、Y、Zを参照されたい)のそれぞれの軸に沿うものである2又は3以上の力信号(例えば、及び図12A〜図12B及び図12C−1〜図12E−1のFX、FY、FZを参照されたい)の群とを含む多軸変換器50bによって生成される少なくとも1つの信号群を用いて過剰決定方式で計算することができる。数学的には、2平面平衡化は、2つの独立した力又は加速度の信号を用いて達成することができる。変換器50bを「多軸」変換器と命名しているので、「多」という語句は、変換器50bによってモニタされる軸の数を定め、更に軸の数は、同じ原点を共有し、かつ互いに対して直交する軸のうちの2又は3以上を含む。例示的実施では、軸の数は、3軸を含むことができ(例えば、図12A〜図12B及び図12C−1〜図12E−1の軸X、Y、Zを参照されたい)、図12A〜図12B及び図12C−1〜図12E−1には3つの直交軸X、Y、Zを示すが、一部の実施は、例えば、(1)軸Yに対して直交する軸X、(2)軸Zに対して直交する軸X、又は(3)軸Zに対して直交する軸Yのような互いに対して直交する2つの軸を含むことができる。
一部の事例では、多軸変換器50bの各軸(すなわち、X軸、Y軸、及びZ軸)は、独自のチャネル(一般的に1又は2以上の通信通路77によって表される)を有することができ、従って、一部の例では、平衡デバイス10bは、1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75に通信される電圧利得出力(例えば、各平面に関するワークピースの不均衡単位当たりの電圧)を各々が与える3個のチャネルを含むことができる。コンピュータリソース75に関連付けられたソフトウエアは、各チャネルの電圧利得出力を平均することになり、チャネルのうちのいずれか1つの上にノイズが存在する場合に、全数(例えば、この例では3つ)のチャネルが互いに平均される結果として(すなわち、コンピュータリソース75によって確率的に測定かつ計算された不均衡単位当たりの電圧利得出力)、ノイズは低減されることになる(ノイズ相殺の形態で)。これは、平衡化作動を実施するために一般的に完全決定方式で必要と考えられるチャネルよりも多いチャネルが使用される「過剰決定」系と呼ぶことができる。最小数のチャネル(すなわち、この例では2つ)の使用の場合に、全体計算において上述の信号のうちのいずれかにおけるいずれかの測定誤差が有意な誤差に追加される可能性がある。本明細書に説明するデバイスは、逆力推定を用いて、いかなる個々の信号の誤差も最終結果の最小の歪みしか引き起こさないように、実用的である限り多くの信号の出力を平均する。
装置10’’の均等デバイス10u
最初に、図10〜図11を参照すると、均等デバイス10uは、一般的に、ベース部材12と、下側支持部材14と、上側支持部材16uと、下側ワークピース係合部分18と、上側ワークピース係合部分20uとを含む。ベース部材12は、下にある接地面G上に配置される。下側支持部材14及び上側支持部材16uは、ベース部材12上に配置される。下側支持部材14は、下側ワークピース係合部分18に接続される。上側支持部材16uは、上側ワークピース係合部分20uに接続される。
ベース部材12は、上側面22と下側面24とを有するプラットフォームを含むことができる。ベース部材12は、下にある接地面Gから離れるようにベース部材12を持ち上げる下側面24から延びる複数の脚部材26を含むことができる。
下側支持部材14は、複数の台座部材28を含むことができる。一例では、複数の台座部材28は、3つの台座部材28a、28b、28cを含むことができる。
上側支持部材16uは、複数の脚部材32uを含むキャノピー部材30uを含むことができる。一例では、複数の脚部材32uは、4つの脚部材32a、32b、32c、32dを含むことができる。
下側支持部材14の複数の台座部材28の各台座部材28a〜28cは、ベース部材12の軸中心を通って延びる中心軸A−Aに半径方向内向きにより近く、かつベース部材12の外側周囲34から離れて配置されるようにベース部材12の上側面22上に配置される。上側支持部材16uの複数の脚部材32uの各脚部32a〜32dは、ベース部材12の外側周囲34の近くでかつベース部材12の軸中心を通って延びる中心軸A−Aから半径方向に離れて配置されるようにベース部材12の上側面22上に配置される。
図13A〜図13Eを参照すると、下側ワークピース係合部分18は、近位端36Pと遠位端36Dとを有する中心シャフト36を含む。中心シャフト36は、近位端36Pと遠位端36Dとの間を延びる細長本体38によって定められる。中心軸A−Aは、中心シャフト36の細長本体38の軸中心と軸線方向に位置合わせされる。
下側ワークピース係合部分18は、モータハウジング42内に配置されたモータ42を更に含むことができる。中心シャフト36の近位端36Pは、モータ40に接続される。一部の事例では、モータ40は、例えば、サーボモータとすることができる。
下側ワークピース係合部分18は、半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44を更に含むことができる。半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44は、中心シャフト36の遠位端36Dに接続される。
モータ40は、例えば、中心シャフト36の回転Rをもたらすように作動させることができる。一部の事例では、中心シャフト36は、約60rpmと120rpmの間の速度で回転させることができ、そのような例では、約60rpmと120rpmの間の速度は、均等機能を実施するために慣性力を防ぐための「低速」であると考えることができる。モータ40は、ワークピース係合チャック44の移動を与える/ワークピース係合チャック44を空間的に操作するように作動させることができる。ワークピース係合チャック44の移動は、(1)半径方向外向き移動(中心シャフト36の遠位端36DをホイールWに結合するための)、又は(2)半径方向内向き移動(中心シャフト36の遠位端36DをホイールWから切り離すための)を含むことができる。
モータ40の作動(中心シャフト36に回転Rを行わせる目的での又はワークピース係合チャック44の移動をもたらすための)は、コンピュータリソース75からモータ40に送られる信号の結果として起こすことができる。コンピュータリソース75は、例えば、デジタルコンピュータとすることができ、1又は2以上のストレージリソース(例えば、メモリ、フラッシュメモリ、動的ランダムアクセスメモリ(DRAM)、相変化メモリ(PCM)、及び/又はスピンドルを有するディスクドライブ)と通信している1又は2以上の電子デジタルプロセッサ又は中央演算処理装置(CPU)を含むことができるが、これらに限定されない。コンピュータリソース75は、通信的に結合することができる(例えば、1又は2以上の通信通路77により、例えばモータ40に、例えば無線又は有線で)。
下側ワークピース係合部分18は、中心シャフト36の細長本体38上に配置された複数の構成要素46、48を更に含むことができ、複数の構成要素46、48は、例えば、ワークピース内側面係合部材46と角度符号器48とを含むことができる。ワークピース内側面係合部材46は、ワークピース係合チャック44及び中心シャフト36の遠位端36Dの近くで中心シャフト36の細長本体38に接続することができる。角度符号器48は、中心シャフト36に沿ったあらゆる望ましい位置で中心シャフト36の細長本体38に接続することができる。
一例では、下側支持部材14は、下側ワークピース係合部分18に以下の通りに接続することができる。例えば、図13A〜図13Eに見られるように、下側ワークピース係合部分18の例えばモータハウジング42のような非回転構造部材から複数の半径方向突出支持アーム54が半径方向外向きに延びることができる。図10を参照すると、複数の半径方向突出支持アーム54は、例えば、第1の半径方向突出支持アーム54aと、第2の半径方向突出支持アーム54bと、第3の半径方向突出支持アーム54cとを含むことができる。複数の台座部材28の各台座部材28a〜28cは、肩部分56を含むことができる。第1、第2、及び第3の半径方向突出支持アーム54a、54b、54cの各々の遠位端54Dを複数の台座部材28の各台座部材28a〜28cの肩部分56の上に配置し、それに接続することができる。
図10〜図11を参照すると、上側ワークピース係合部分20uは、軸線方向移動可能シリンダ58を含むことができる。軸線方向移動可能シリンダ58の近位端58Pは、上側支持部材16uのキャノピー部材30uに接続される。軸線方向移動可能シリンダ58の遠位端58Dは、半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44を受け入れるように(ワークピース係合チャック44が、半径方向に拡張状態に配置され、ホイールWの中心通路に係合している時に)サイズが決定された凹部60を含む。
図10〜図11及び図13A〜図13Eを参照すると、均等デバイス10uは、タイヤトレッド係合部分100uを更に含む。上述のように、均等機能のための装置10’’は、参照番号に添付された「u」を含むことができる。従って、上述の例示的実施形態に見られるように、タイヤトレッド係合部分100uは、均等デバイス10uに専従的なものである。
例えば、図13A〜図13Eに見られるように、タイヤトレッド係合部分100uは、台座部材102uと、半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構104uと、シリンダ係止具又はサーボ係止具106uと、印加負荷検出部分108uと、タイヤ均等性検出部分110uと、タイヤトレッド係合部材112uとを含むことができる。台座部材102uは、半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構104uが、半径方向に内向きに中心軸A−Aに向う方向又はそこから離れる方向に移動することができるように、半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構104uに接続される。シリンダ係止具106cは、半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構104uに接続される。印加負荷検出部分108uは、半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構104uに接続される。印加負荷検出部分108uは、半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構104uに接続される。
均等デバイス10uは、第2のタイヤトレッド係合部分101uを更に含む。第2のタイヤトレッド係合部分101uは、タイヤトレッド係合部分100uに実質的に類似であるが(第2のタイヤトレッド係合部分101uは、台座部材102uと、半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構104uと、シリンダ係止具又はサーボ係止具106uと、印加負荷検出部分108uと、タイヤトレッド係合部材112uとを含むことで)、一部の実施では、タイヤ均等性検出部分110uを含まない場合がある(すなわち、一部の実施では、第2のタイヤトレッド係合部分101uは、均等性検出部分110uを含むことができる)。一例では、第1のタイヤトレッド係合部分100uと第2のタイヤトレッド係合部分101uは、中心軸A−Aに関して互いに対して反対に配置される。
装置10’’を利用する方法−膨張タイヤ−ホイールアセンブリTW
上述のように、装置10’’は、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWのタイヤTの均等性を決定することができる。直前に記述した装置10’’を利用するための例示的方法は、図12A〜図12B及び図13A〜図13Eに見ることができる。
最初に、図13Aに見られるように、多軸変換器50bが中心シャフト36の細長本体38に選択的に機械的に接続され、その結果、モータ40の作動を受けて多軸変換器50bが中心シャフト36と共に回転Rを行うことが可能になるように係合状態にある施錠機構52が示されている。多軸変換器50bは、図12C〜図12E及び図12C−1〜図12E−1において上述した平衡化機能の作動と専従関係を有するので、施錠機構52は、図13A〜図13Eに見られる均等機能の作動を通して係合状態に留まり、その結果、多軸変換器50bは、中心シャフト36と共に回転Rを行うことは決して許されない。
図13Bを参照すると、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWは、下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46上に配置することができる。膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWは、ワークピース内側面係合部材46上に以下の通りに配置することができる。一例では、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWの中心開口部TWOは、中心軸A−Aと軸線方向に位置合わせすることができ、それによって中心開口部TWOは、同じく中心軸A−Aと軸線方向に位置合わせされた半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44の上に配置することができる。次いで、中心シャフト36の遠位端36Dが膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWの中心開口部TWOを通して挿入されるように、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWを矢印D1の方向に沿って移動することができ、それによって膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWの内側面TWISを下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46に隣接するように配置することができる。
図13Cを参照すると、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWが下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46に隣接するように配置された状態で、半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44が矢印D2の方向に沿って半径方向外向きの方向に拡張される結果として、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWは、下側ワークピース係合部分18に対して選択的に保持される。膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWが、半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44によって下側ワークピース係合部分18に対して選択的に保持された状態で、上側ワークピース係合部分20uの軸線方向移動可能シリンダ58は、矢印D3の方向に沿って膨張タイヤ−ホイールアセンブリTW及び下側ワークピース係合部分18に向けて(1)軸線方向移動可能シリンダ58の遠位端58Dが膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWの外側面TWOSに隣接するように配置され、かつ(2)半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44が、軸線方向移動可能シリンダ58の遠位端58Dに形成された凹部60内に回転可能に配置されるまで押進する。
上記に記載し、かつ図13Dに見られるように、軸線方向移動可能シリンダ58の遠位端58Dがタイヤ−ホイールアセンブリTWの外側面TWOSに隣接するように配置され、半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44が、軸線方向移動可能シリンダ58の遠位端58Dに形成された凹部60内に回転可能に配置された状態で、タイヤ−ホイールアセンブリTWは、下側ワークピース係合部分18と上側ワークピース係合部分20uの間に回転可能に挿入されるように(ワークピースをチャックアセンブリの面に対して剛的に把持するように、タイヤ−ホイールアセンブリTWに軸線方向締め付け負荷を印加するために)装置10’’によって軸線方向に選択的に保持されるということができる。次いで、コンピュータリソース75は、第1のタイヤトレッド係合部分100u及び第2のタイヤトレッド係合部分101uの各々のタイヤトレッド係合部材112uを矢印D4の方向に沿ってタイヤ−ホイールアセンブリTWに向けて半径方向に内向きに、第1のタイヤトレッド係合部分100u及び第2のタイヤトレッド係合部分101uの各々のタイヤトレッド係合部材112uがタイヤTのトレッド面TTに隣接するように配置されるまで押進させるために半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構104uを矢印D4の方向に沿って中心軸A−Aに向けて半径方向に押進させるように、第1のタイヤトレッド係合部分100u及び第2のタイヤトレッド係合部分101uの各々の半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構104uに信号を送ることができる。矢印D4の方向に沿って中心軸A−Aに向う第2のタイヤトレッド係合部分101uの半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構104uの半径方向移動は、第1のタイヤトレッド係合部分100uのタイヤトレッド係合部材112uがタイヤTのトレッド面TTに指定された負荷を印加したことを印加負荷検出部分108uが検出した状態で終了することができる。一例では、タイヤTのトレッド面TTに70%の負荷が印加される。
タイヤ−ホイールアセンブリTWが、下側ワークピース係合部分18と上側ワークピース係合部分20uの間に回転可能に挿入され、矢印D4の方向に沿って中心軸A−Aに向う第2のタイヤトレッド係合部分101uの半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構104uの半径方向移動が終了した状態で、ワークピース内側面係合部材46と角度符号器48の両方に接続された中心シャフト36に回転Rを付与するためにモータ40を作動させることができ、タイヤ−ホイールアセンブリTWは、下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46に隣接するように配置されるので、それと共に回転Rを行う。
図13Eを参照すると、中心シャフト36が回転Rを行うことを受けて、均等性検出部分110uは、1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75に通信されるタイヤ−ホイールアセンブリTWのタイヤTの均等条件又は均等不足条件を示す信号を生成することができる。一部の事例では、例えば、図15〜図15−3において示して説明するように、タイヤ均等性検出部分110uは、3又は4以上の多軸ロードセル114uaを含むことができ、これらのロードセルの各々は、例えば、歪みゲージ変換器又は圧電変換器とすることができる。例えば、図16〜図16−5において示して説明する別の事例では、タイヤ均等性検出部分110uは、3又は4以上の空気バネ部材114ubを含むことができる。
「固定負荷」タイヤ均等性検出部分110u
図13A〜図13E、図14A〜図14B、図14A−1〜図14B−1、図15〜図15−3を参照すると、例示的タイヤ均等性検出部分110uは、支持板116uに固定された複数の多軸ロードセル114uaを含む「固定負荷」タイヤ均等性検出部分と呼ぶことができる。タイヤ均等性検出部分110uが、3又は4以上の多軸ロードセル114uaを含むことができる一部の事例では、均等条件又は均等不足条件は、(1)各々が少なくとも2つの軸(例えば、図12A〜図12B及び図13A〜図13Eの軸X、Y、Zを参照されたい)のそれぞれの軸に関連付けられた2又は3以上のトルク−モーメント信号(例えば、図12A〜図12B及び図13A〜図13EのTX、TY、TZを参照されたい)の群と、(2)各々が少なくとも2つの軸(例えば、図12A〜図12B及び図13A〜図13Eの軸X、Y、Zを参照されたい)のそれぞれの軸に沿うものである2又は3以上の力信号(例えば、図12A〜図12B及び図13A〜図13EのFX、FY、FZを参照されたい)の群とを含むタイヤ均等性検出部分110uによって生成される少なくとも1つの信号群を用いて過剰決定方式で計算することができる。3又は4以上の多軸ロードセル114uaを「多軸」ロードセルと命名しているので、「多」という語句は、3又は4以上の多軸ロードセル114uaによってモニタされる軸の数を定め、更に軸の数は、同じ原点を共有し、かつ互いに対して直交する軸のうちの2又は3以上を含む。例示的実施では、軸の数は、3軸を含むことができ(例えば、図12A〜図12B及び図13A〜図13Eの軸X、Y、Zを参照されたい)、図12A〜図12B及び図13A〜図13Eには3つの直交軸X、Y、Zを示すが、一部の実施は、例えば、(1)軸Yに対して直交する軸X、(2)軸Zに対して直交する軸X、又は(3)軸Zに対して直交する軸Yのような互いに対して直交する2つの軸を含むことができる。
一部の事例では、各多軸ロードセル114uaの各軸(すなわち、X軸、Y軸、及びZ軸)は、独自のチャネル(一般的に1又は2以上の通信通路77によって表される)を有することができ、従って、一部の例では、均等デバイス10uは、例えば、1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75に通信される時間領域力又はモーメントリップル出力を各々が与える9個のチャネルを含むことができ(図15−2、図15−3に見られるように、設計の中に3個のロードセルが組み込まれる場合)、又は12個のチャネルを含むことができる(図15、図15−1に見られるように、設計の中に4個のロードセルが組み込まれる場合)。コンピュータリソース75に関連付けられたソフトウエアは、各チャネルの時間領域力又はモーメントリップル出力を合算することになり、次いで、それらは、タイヤTの均等(又はその不足)を決定することになる高速フーリエ変換(FFT)解析器に与えられる(すなわち、これは、ワークピースに与えられる「路面力」の固定偏向測定である)。例えば、3又は4以上の多軸ロードセル114uaが使用されるので、例えば、揺動モーメント、ヨーモーメント、ピッチモーメントなどのような様々な均等関連の測定値を取り込むことができる。角度符号器48によって決定されるタイヤTの特定の角度方向に複数の多軸ロードセル114uaによって検出されたタイヤTの均等不足を記録するために、複数の多軸ロードセル114uaの各々及び角度符号器48は、1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75に通信的に結合することができる。
図15〜図15−1を参照すると、一例において、複数の多軸ロードセル114uaは、支持板116u上に「正方形形状」で配置された4個の多軸ロードセル114ua1、114ua2、114ua3、114ua4を含むことができる。図15−2〜図15−3を参照すると、別の例において、複数の多軸ロードセル114uaは、支持板116u上に「L字形状」で配置された3個の多軸ロードセル114ua1、114ua2、114ua3を含むことができる。
「固定中心」タイヤ均等性検出部分110u
図13A〜図13E、図14A−2〜図14B−2、図14A−3〜図14B−3、図16〜図16−5を参照すると、例示的タイヤ均等性検出部分110uは、支持板116uに固定された複数の空気バネ部材114ubを含む「固定中心」タイヤ均等性検出部分と呼ぶことができる。図16〜図16−1を参照すると、一例において、複数の空気バネ部材114ubは、支持板116uに「正方形形状」で固定された4つの空気バネ部材114ub1、114ub2、114ub3、114ub4を含むことができる。図16−2〜図16−3を参照すると、別の例において、複数の空気バネ部材114ubは、支持板116uに「L字形状」で固定された3つの空気バネ部材114ub1、114ub2、114ub3を含むことができる。図16−4〜図16−5を参照すると、更に別の例において、複数の空気バネ部材114ubは、支持板116uに「三角形形状」で固定された3つの空気バネ部材114ub1、114ub2、114ub3を含むことができる。タイヤ均等性検出部分110uは、少なくとも1つのレーザインジケータ126(例えば、図14A−2〜図14B−2、図14A−3〜図14B−3を参照されたい)を更に含むことができる。複数の空気バネ部材114ubを組み込んだ「固定中心」タイヤ均等性検出部分110uを利用する方法を以下により詳細に説明する。
タイヤトレッド係合部材112u−ローラー部材118uの構成
図14A〜図16−5を参照すると、タイヤトレッド係合部材112uは、複数のローラー部材118uを含むように構成することができる。複数のローラー部材118uは、上側ブラケット120u及び下側ブラケット122uに回転可能に接続される。
一例では、図14A〜図14B、図14A−2〜図14B−2、図15、図15−2、図16、図16−2、図16−4に見られるように、例示的タイヤトレッド係合部材112u1は、上側ブラケット120uと下側ブラケット122uとに回転可能に接続された複数のローラー部材118uを含むことができる。複数のローラー部材118uは、中心に位置付けられた第7のローラー部材118u7によって分離された3つのローラー部材118u1、118u2、118u3の第1の群118uaと、3つのローラー部材118u4、118u5、118u6の第2の群118ubとによって定められる7つのローラー部材118u1、118u2、118u3、118u4、118u5、118u6、118u7を含むことができる。
上側ブラケット120uと下側ブラケット122uの両方は、支持板124uに固定される。一部の事例では、複数の多軸ロードセル114ua又は複数の空気バネ部材114ubが、タイヤ均等性検出部分110u1/タイヤ均等性検出部分110u2の支持板116uとタイヤトレッド係合部材112u1の支持板124uとの間に「挿入」されるように、支持板124uは、複数の多軸ロードセル114ua(図13A〜図13E、図14A〜図14B、図14A−1〜図14B−1、図15〜図15−3に記述した例示的実施形態の)又は複数の空気バネ部材114ub(図13A〜図13E、図14A−2〜図14B−2、図14A−3〜図14B−3、図16〜図16−5に記述した例示的実施形態の)に接続される。
図14A−1〜図14B−1、図14A−3〜図14B−3、図15−1、図15−3、図16−1、図16−3、図16−5に見られる例では、例示的タイヤトレッド係合部材112u2は、上側ブラケット120uと下側ブラケット122uとに回転可能に接続された複数のローラー部材118uを含むことができる。複数のローラー部材118uは、間隙(上述の7つのローラー部材を含む実施形態と比較した場合に、中心に位置付けられる第7のローラー部材118u7が不在である場所にある)によって分離された3つのローラー部材118u1、118u2、118u3の第1の群118uaと、3つのローラー部材118u4、118u5、118u6の第2の群118ubとによって定められる6つのローラー部材118u1、118u2、118u3、118u4、118u5、118u6を含むことができる。間隙は、タイヤ接触パッチ区域の前縁と後縁を張っている。
上側ブラケット120uと下側ブラケット122uの両方は、支持板124uに固定される。一部の事例では、複数の多軸ロードセル114ua又は複数の空気バネ部材114ubが、タイヤ均等性検出部分110u1/タイヤ均等性検出部分110u2の支持板116uとタイヤトレッド係合部材112u1の支持板124uとの間に「挿入」されるように、支持板124uは、複数の多軸ロードセル114ua(図13A〜図13E、図14A〜図14B、図14A−1〜図14B−1、図15〜図15−3に記述した例示的実施形態の)又は複数の空気バネ部材114ub(図13A〜図13E、図14A−2〜図14B−2、図14A−3〜図14B−3、図16〜図16−5に記述した例示的実施形態の)に接続される。
複数の空気バネ部材114ubを組み込んだ「固定中心」タイヤ均等性検出部分110uが均等デバイス10uの設計の中に組み込まれる場合に、複数の空気バネ部材114ub並びに支持板116u及び支持板124uの近くに位置決めされた少なくとも1つのレーザインジケータ126は、支持板116uと支持板124uの間の距離量の差を検出することができ、従って、タイヤTの特定の回転角においてタイヤTの均等不足が発生する可能性がある場合に、複数の空気バネ部材114ubは、(1)圧縮し、それによって支持板116u、124uの間の距離を縮めるか、又は(2)膨張し、それによって支持板116u、124uの間の距離を延ばす。角度符号器48によって決定されるタイヤTの特定の角度方向に少なくとも1つのレーザインジケータ126によって検出されたタイヤTの均等不足を記録するために、少なくとも1つのレーザインジケータ126の各々及び角度符号器48は、1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75に通信的に結合することができる。
機能的には、少なくとも1つのレーザインジケータ126は、1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75に通信される時間領域変位リップル出力である少なくとも1つの信号を生成する。1よりも多いレーザインジケータ126が使用される場合に、コンピュータリソース75に関連付けられたソフトウエアは、各レーザインジケータ126によって出力された各信号の時間領域変位リップル出力を合算し、更に続いてこの合算値は、高速フーリエ変換(FFT)解析器に与えられる(すなわち、これは、ワークピースの負荷半径の「疑似固定負荷」測定である)。
装置10’’’
図17を参照すると、例示的装置が一般的に10’’’で示されている。一部の事例では、装置10’’’は、平衡化作用である1つの機能のみを与える方式で構造的に構成することができる。平衡化作用は、例えば、(1)膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWによって示される場合がある様々な不均衡構成を装置10’’’上に較正ディスクCD(例えば、19B〜19Dに見られるような)を配置することによってコンピュータリソース75に教える段階と、(2)膨張タイヤ−ホイールアセンブリTW(例えば、図19B−1〜図19D−1に見られるような)の不均衡(グラム−センチメートルで定量化することができる)が存在する場合に、この不均衡を決定するために(例えば、コンピュータリソース75に与えられた上述のような装置10’’’への較正ディスクCDの過去の適用から学習された不均衡状態に鑑みて決定することができる)、装置10’’’上に膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWを配置する段階とを含むことができる。
装置10’’’は、平衡化機能を与えることに関するので、装置10’’’の「平衡デバイス」を識別する1又は2以上の参照番号は、これらの参照番号自体に添付された「b」を含み、従って、「平衡デバイス」を一般的に例えば参照番号「10b」で表している。
装置10’’’の平衡デバイス10b
最初に、図17〜図18を参照すると、平衡デバイス10bは、一般的に、ベース部材12と、下側支持部材14と、下側ワークピース係合部分18とを含む。ベース部材12は、下にある接地面G上に配置される。下側支持部材14は、ベース部材12上に配置される。下側支持部材14は、下側ワークピース係合部分18に接続される。
ベース部材12は、上側面22と下側面24とを有するプラットフォームを含むことができる。ベース部材12は、下にある接地面Gから離れるようにベース部材12を持ち上げる下側面24から延びる複数の脚部材26を含むことができる。
下側支持部材14は、複数の台座部材28を含むことができる。一例では、複数の台座部材28は、3つの台座部材28a、28b、28cを含むことができる。
下側支持部材14の複数の台座部材28の各台座部材28a〜28cは、ベース部材12の軸中心を通って延びる中心軸A−Aに半径方向内向きにより近く、かつベース部材12の外側周囲34から離れて配置されるようにベース部材12の上側面22上に配置される。
図19A〜図19D−1を参照すると、下側ワークピース係合部分18は、近位端36Pと遠位端36Dとを有する中心シャフト36を含む。中心シャフト36は、近位端36Pと遠位端36Dとの間を延びる細長本体38によって定められる。中心軸A−Aは、中心シャフト36の細長本体38の軸中心と軸線方向に位置合わせされる。
下側ワークピース係合部分18は、モータハウジング42内に配置されたモータ40を更に含むことができる。中心シャフト36の近位端36Pは、モータ40に接続される。一部の事例では、モータ40は、例えば、サーボモータとすることができる。
下側ワークピース係合部分18は、半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44を更に含むことができる。半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44は、中心シャフト36の遠位端36Dに接続される。
モータ40は、例えば、中心シャフト36の回転Rをもたらすように作動させることができる。一部の事例では、中心シャフト36は、ほぼ300rpmで回転させることができ、そのような例では、300rpmは、平衡化機能を実施するための慣性力を与えるための「高速」と見なすことができる。モータ40は、ワークピース係合チャック44の移動を与える/ワークピース係合チャック44を空間的に操作するように作動させることができる。ワークピース係合チャック44の移動は、(1)半径方向外向き移動(中心シャフト36の遠位端36DをワークピースCD/TWに結合するための)、又は(2)半径方向内向き移動(中心シャフト36の遠位端36DをワークピースCD/Wから切り離すための)を含むことができる。
モータ40の作動(中心シャフト36に回転Rを行わせる目的での又はワークピース係合チャック44の移動をもたらすための)は、コンピュータリソース75からモータ40に送られる信号の結果として起こすことができる。コンピュータリソース75は、例えば、デジタルコンピュータとすることができ、1又は2以上のストレージリソース(例えば、メモリ、フラッシュメモリ、動的ランダムアクセスメモリ(DRAM)、相変化メモリ(PCM)、及び/又はスピンドルを有するディスクドライブ)と通信している1又は2以上の電子デジタルプロセッサ又は中央演算処理装置(CPU)を含むことができるが、これらに限定されない。コンピュータリソース75は、通信的に結合することができる(例えば、1又は2以上の通信通路77により、例えばモータ40に、例えば無線又は有線で)。
下側ワークピース係合部分18は、中心シャフト36の細長本体38上に配置された複数の構成要素46、48、50b’を更に含むことができ、これらの複数の構成要素46、48、50b’は、例えば、ワークピース内側面係合部材46と、角度符号器48と、複数の多軸変換器50b’とを含むことができ、図17に見られるように、平衡デバイス10bは、複数の多軸変換器50b’を定める3つの変換器を含むことができる。ワークピース内側面係合部材46は、ワークピース係合チャック44及び中心シャフト36の遠位端36Dの近くで中心シャフト36の細長本体38に接続することができる。複数の多軸変換器50b’は、例えば、中心シャフト36の近位端36Pの近くで中心シャフト36の細長本体38に接続することができ、これらの複数の多軸変換器50b’の各変換器は、例えば、歪みゲージ変換器又は圧電変換器とすることができる。角度符号器48は、例えば、ワークピース内側面係合部材46と複数の多軸変換器50b’の間の位置で中心シャフト36の細長本体38に接続することができる。
一例では、下側支持部材14は、下側ワークピース係合部分18に以下の通りに接続することができる。例えば、図19A〜図19D−1に見られるように、下側ワークピース係合部分18の例えばモータハウジング42に接続された軸受ブラケット55のような非回転構造部材から複数の半径方向突出支持アーム54が半径方向外向きに延びることができる。
図17を参照すると、複数の半径方向突出支持アーム54は、例えば、第1の半径方向突出支持アーム54aと、第2の半径方向突出支持アーム54bと、第3の半径方向突出支持アーム54cとを含むことができる。複数の多軸変換器50b’の各変換器は、複数の半径方向突出支持アーム54の各半径方向突出支持アーム54a〜54cの遠位端の上に配置されるか、又はそれに接続される。複数の台座部材28の各台座部材28a〜28cは、肩部分56を含むことができる。図19A〜図19D−1を参照すると、複数の半径方向突出支持アーム54の各半径方向突出支持アーム54a〜54cの遠位端の上に配置されるか、又はそれに接続される複数の多軸変換器50b’の各変換器は、複数の台座部材28の各台座部材28a〜28cの肩部分56の上に配置し、それに接続することができる。
装置10’’’を利用する方法−較正ディスクCD
上述のように、装置10’’’によって与えられる平衡化作用のうちの1つは、例えば、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWによって示される場合がある様々な不均衡構成を装置10’’’上に較正ディスクCDを配置することによってコンピュータリソース75に教える段階を含むことができる。直前に記述した装置10’’’を利用するための例示的方法は、図19A〜図19Dに見ることができる。平衡デバイス10bは、タイヤ−ホイールアセンブリTWの静的成分及び結合成分を補正するためのタイヤ−ホイールアセンブリTWの上側平面(例えば、外側面)と下側平面(例えば、内側面)とに対する「2平面」平衡器と呼ぶことができる(すなわち、平衡デバイス10bは、タイヤ−ホイールアセンブリTWを動的に均衡させることに寄与することができる)。
図19Bを参照すると、較正ディスクCDは、下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46上に配置することができる。較正ディスクCDは、ワークピース内側面係合部材46上に以下の通りに配置することができる。
一例では、較正ディスクCDの中心開口部CDOは、中心軸A−Aと軸線方向に位置合わせすることができ、それによって中心開口部CDOは、同じく中心軸A−Aと軸線方向に位置合わせされた半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44の上に配置することができる。次いで、中心シャフト36の遠位端36Dが較正ディスクCDの中心開口部CDOを通して挿入されるように、較正ディスクCDは、矢印D1の方向に沿って移動することができ、それによって較正ディスクCDの内側面CDISは、下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46に隣接するように配置することができる。
図19Cを参照すると、較正ディスクCDが下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46に隣接するように配置された状態で、半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44が矢印D2の方向に沿って半径方向外向きの方向に拡張される結果として、較正ディスクCDは、下側ワークピース係合部分18に対して選択的に保持される。
較正ディスクCDが下側ワークピース係合部分18に回転可能に接続された状態で、ワークピース内側面係合部材46及び角度符号器48の全てに接続された中心シャフト36に回転Rを付与するために、モータ40を作動させることができ、較正ディスクCDは、下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46に隣接するように配置されるので、それと共に回転Rを行い、較正ディスクCDに関連付けられた質量不均衡のいずれの成分も測定可能な慣性力を生成するほど十分な回転速度で回転される。較正ディスクCDが下側ワークピース係合部分18に回転可能に接続された状態で、ワークピース内側面係合部材46、角度符号器48、及び多軸変換器50bの全てに接続された中心シャフト36に回転Rを付与するために、モータ40を作動させることができ、較正ディスクCDは、下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46に隣接するように配置されるので、それと共に回転Rを行い、較正ディスクCDに関連付けられた質量不均衡のいずれの成分も測定可能な慣性力を生成するほど十分な回転速度で回転される。
中心シャフト36が回転Rを行うことを受けて、複数の多軸変換器50b’は、較正ディスクCDの不均衡を示す信号を生成することができる(不均衡が存在する場合)。較正ディスクCDのあらゆる決定された不均衡は、複数の多軸変換器50b’の各変換器をコンピュータリソース75に通信的に結合する1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75に通信される。
検出された不均衡は、(1)各々が少なくとも2つの軸(例えば、図19A〜図19Dの軸X、Y、Zを参照されたい)のそれぞれの軸に関連付けられた2又は3以上のトルク−モーメント信号(例えば、図19A〜図19DのTX、TY、TZを参照されたい)の群と、(2)各々が少なくとも2つの軸(例えば、図19A〜図19Dの軸X、Y、Zを参照されたい)のそれぞれの軸に沿うものである2又は3以上の力信号(例えば、図19A〜図19DのFX、FY、FZを参照されたい)の群とを含む複数の多軸変換器50b’によって生成される少なくとも1つの信号群を用いて過剰決定方式で計算することができる。数学的には、2平面平衡化は、2つの独立した力又は加速度の信号を用いて達成することができる。複数の変換器50b’の各変換器を「多軸」変換器と命名しているので、「多」という語句は、複数の多軸変換器50b’の各変換器によってモニタされる軸の数を定め、更に軸の数は、同じ原点を共有し、かつ互いに対して直交する軸のうちの2又は3以上を含む。例示的実施では、軸の数は、3軸を含むことができ(例えば、図19A〜図19Dの軸X、Y、Zを参照されたい)、図19A〜図19Dには3つの直交軸X、Y、Zを示すが、一部の実施は、例えば、(1)軸Yに対して直交する軸X、(2)軸Zに対して直交する軸X、又は(3)軸Zに対して直交する軸Yのような互いに対して直交する2つの軸を含むことができる。
一部の事例では、複数の多軸変換器50b’の各変換器の各軸(すなわち、X軸、Y軸、及びZ軸)は、独自のチャネル(一般的に1又は2以上の通信通路77によって表される)を有することができ、従って、一部の例では、平衡デバイス10bは、1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75に通信される電圧利得出力(例えば、各平面に関するワークピースの不均衡単位当たりの電圧)を各々が与える9個のチャネルを含むことができる。コンピュータリソース75に関連付けられたソフトウエアは、各チャネルの電圧利得出力を平均することになり、チャネルのうちのいずれか1つの上にノイズが存在する場合に、全数(例えば、この例では9本)のチャネルが互いに平均される結果として(すなわち、コンピュータリソース75によって確率的に測定かつ計算された不均衡単位当たりの電圧利得出力)、ノイズは低減されることになる(ノイズ相殺の形態で)。これは、平衡化作動を実施するために完全過剰決定方式で必要なチャネルよりも多いチャネルが使用される「過剰決定」系と呼ぶことができる。最小数のチャネル(すなわち、この例では2つ)の使用の場合に、全体計算において上述の信号のうちのいずれかにおけるいずれかの測定誤差が有意な誤差に追加される可能性がある。本明細書に説明するデバイスは、逆力推定を用いて、いかなる個々の信号の誤差も最終結果の最小の歪みしか引き起こさないように、実用的である限り多くの信号の出力を平均する。
較正ディスクCDは、非常に小さい不均衡を持つように製造される(すなわち、較正ディスクCDは、意図的に許容可能不均衡を有する平衡状態にあるように製造される)。上述のように装置10’’’に取り付けられ、回転Rが行われると、較正ディスクCDは、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWによって示される場合がある様々な不均衡構成をコンピュータリソース75に機能的に教えることになり、様々な不均衡構成は、複数の多軸変換器50b’の各変換器の各チャネルの電圧利得出力(例えば、各平面に関するワークピースの不均衡単位当たりの電圧)の大きさ及び位相を1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75に通信する「学習モード」中にコンピュータリソース75によって決定することができる。不均衡構成は、1又は2以上の不均衡重りCDW(例えば、図19Dを参照されたい)を較正ディスクCDの内側面CDIS及び外側面CDOSのうちの1又は2以上に取り付ける操作者によって選択的に決定される。1又は2以上の不均衡重りCDWの選択的取り付けは、特定の荷重量だけでなく、較正ディスクCD上の特定の角度位置を選択する段階も含むことができる。逆力推定として公知の工程が使用され、それに対して信号利得(例えば、不均衡単位当たりの信号出力)は、変換器50bの各チャネル又は複数の多軸変換器50b’の各チャネルに関する較正測定値から計算される。
一例では、「X単位」の量を有する1つの較正重りCDWを較正ディスクCDの外側面CDOSに279°の較正ディスクCDの角度方向で取り付けることができる。従って、0°から279°までの較正ディスクの回転Rを受けて、コンピュータリソース75は、複数の多軸変換器50b’の各変換器によって生成された較正ディスクCDの外側面CDOSに279°の角度方向で取り付けられた「X単位」を示す不均衡信号を受け入れることになり、従って、279°の角度方向に外側面の「X単位」の不均衡を有する膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWが、上述の方式と実質的に類似の方式で装置10’’’に取り付けられて回転Rが行われた場合に、コンピュータリソース75は、不均衡の量だけでなく、この不均衡の位置も認識することになる。不均衡の量と位置の決定時に、コンピュータリソースは、この不均衡を記録し、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWのホイールWにある量の重りを取り付けるための命令及びその重りを取り付ける位置を操作者又は対応するシステムに与えることになる。
装置10’’’を利用する方法−膨張タイヤ−ホイールアセンブリTW
上述のように、装置10’’’によって与えられる平衡化作用のうちの1つは、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWのいずれかの不均衡(グラム−センチメートルで定量化することができる)が存在する場合に、この不均衡を決定する段階を含むことができる。直前に記述した装置10’’’を利用するための例示的方法は、図19A及び図19B−1〜図19D−1に見ることができる。
図19B−1を参照すると、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWは、下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46の上に配置することができる。次いで、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWは、ワークピース内側面係合部材46上に以下の通りに配置することができる。
一例では、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWの中心開口部TWOは、中心軸A−Aと軸線方向に位置合わせすることができ、それによって中心開口部TWOは、同じく中心軸A−Aと軸線方向に位置合わせされた半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44の上に配置することができる。次いで、中心シャフト36の遠位端36Dが膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWの中心開口部TWOを通して挿入されるように、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWを矢印D1の方向に沿って移動することができ、それによって膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWの内側面TWISを下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46に隣接するように配置することができる。
図19C−1を参照すると、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWが下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46に隣接するように配置された状態で、半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44が矢印D2の方向に沿って半径方向外向きの方向に拡張される結果として、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWは、下側ワークピース係合部分18に対して選択的に保持される。
タイヤ−ホイールアセンブリTWが下側ワークピース係合部分18に回転可能に接続された状態で、ワークピース内側面係合部材46及び角度符号器48の全てに接続された中心シャフト36に回転Rを付与するために、モータ40を作動させることができ、タイヤ−ホイールアセンブリTWは、下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46に隣接するように配置されるので、それと共に回転Rを行い、タイヤ−ホイールアセンブリTWに関連付けられた質量不均衡のいずれの成分も測定可能な慣性力を生成するほど十分な回転速度で回転される。
中心シャフト36が回転Rを行うことを受けて、複数の多軸変換器50b’の各変換器は、タイヤ−ホイールアセンブリTWの不均衡を示す信号を生成することができる(不均衡が存在する場合)。次いで、通信された信号は、不均衡の静的成分及び結合成分を決定するために使用することができる(最初に信号を平均し、次いで、測定された不均衡をワークピース上の1又は2以上の位置(例えば、1又は2以上の補正平面)における有効な不均衡質量の大きさ及び位相角度に変換する幾何学変換を使用することによってこの平均値から不均衡を計算し、図3A〜図3Dにおいて上述したように予め準備された不均衡特徴のライブラリ又はデータルックアップテーブルに対してこの計算値を比較することにより)。次いで、推奨補正質量は、与えられたホイール幾何学形状に対する幾何学変換を用いて決定される。膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWの決定された不均衡を補正するために膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWのホイールWにある量の重りを取り付けるための命令と重りを取り付ける位置とを操作者又は対応するシステムに与えるために、理想的な推奨補正を「適正長さに切断された」補正質量材料の使用等によって直接に計算することができ、又は無難な妥協補正を図19A〜図19Dにおいて上述したように予め準備された不均衡信号のライブラリ又はデータルックアップテーブルから選択することができる。
上述のように、検出された不均衡は、(1)各々が少なくとも2つの軸(例えば、図19A及び図19B−1〜図19D−1の軸X、Y、Zを参照されたい)のそれぞれの軸に関連付けられた2又は3以上のトルク−モーメント信号(例えば、図19A及び図19B−1〜図19D−1のTX、TY、TZを参照されたい)の群と、(2)各々が少なくとも2つの軸(例えば、図19A及び図19B−1〜図19D−1の軸X、Y、Zを参照されたい)のそれぞれの軸に沿うものである2又は3以上の力信号(例えば、図19A及び図19B−1〜図19D−1のFX、FY、FZを参照されたい)の群とを含む複数の多軸変換器50b’の各変換器によって生成される少なくとも1つの信号群を用いて過剰決定方式で計算することができる。数学的には、2平面平衡化は、2つの独立した力又は加速度の信号を用いて達成することができる。複数の変換器50b’の各変換器を「多軸」変換器と命名しているので、「多」という語句は、複数の多軸変換器50b’の各変換器によってモニタされる軸の数を定め、更に軸の数は、同じ原点を共有し、かつ互いに対して直交する軸のうちの2又は3以上を含む。例示的実施では、軸の数は、3軸を含むことができ(例えば、図19A及び図19B−1〜図19D−1の軸X、Y、Zを参照されたい)、図19A及び図19B−1〜図19D−1には3つの直交軸X、Y、Zを示すが、一部の実施は、例えば、(1)軸Yに対して直交する軸X、(2)軸Zに対して直交する軸X、又は(3)軸Zに対して直交する軸Yのような互いに対して直交する2つの軸を含むことができる。
装置10’’’’
図20を参照すると、例示的装置が一般的に10’’’’で示されている。一部の事例では、装置10’’’’は、例えば、(1)膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWによって示される場合がある様々な不均衡構成を装置10’’’’上に較正ディスクCD(例えば、22C〜22Eに見られるような)を配置することによってコンピュータリソース75に教える段階と、(2)膨張タイヤ−ホイールアセンブリTW(例えば、図22C−1〜図22E−1に見られるような)の不均衡(グラム−センチメートルで定量化することができる)が存在する場合に、この不均衡を決定するために(例えば、コンピュータリソース75に与えられた上述のような装置10’’’’への較正ディスクCDの過去の適用から学習された不均衡状態に鑑みて決定することができる)、装置10’’’’上に膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWを配置する段階とを含むことができる平衡化作用に関連付けることができる第1の機能を与える方式で構造的に構成することができる。更に、装置10’’’’は、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWのタイヤTの均等性決定作用(例えば、図23A〜図23Eに見られるような)とすることができる第2の機能を与える方式で構造的に構成することができる。従って、一般的に、装置10’’’’は、平衡化作用及び均等性決定作用を連続して実施することができ、それによって1よりも多いタイヤ−ホイールアセンブリ処理機能(すなわち、平衡及び均等性決定)を実施することができる1つの構造体(すなわち、装置10’’’’)上に膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWを配置することができることに起因して、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWの処理を迅速化することができる「ツーインワン」組合せ装置10’’’’と呼ぶことができる。
平衡化機能に専従の装置10’’’’の構造化構成要素は、参照番号に添付された「b」を含むことができ、相応に「平衡デバイス」を一般的に例えば参照番号「10b」で表している。実質的に類似の方式で、均等機能のための装置10’’’’の構造化構成要素は、参照番号に添付された「u」を含むことができ、相応に「均等デバイス」を一般的に例えば参照番号「10u」で表している。一部の事例では、構造化構成要素に「b」又は「u」の参照番号表記を添付していない場合があり、そのような構造化構成要素は、相応に平衡デバイス10b及び均等デバイス10uのいずれにも関係することができる。
装置10’’’’の平衡デバイス10b
最初に、図20〜図21を参照すると、平衡デバイス10bは、一般的に、ベース部材12と、下側支持部材14と、上側支持部材16uと、下側ワークピース係合部分18と、上側ワークピース係合部分20uとを含む。ベース部材12は、下にある接地面G上に配置される。下側支持部材14及び上側支持部材16uは、ベース部材12上に配置される。下側支持部材14は、下側ワークピース係合部分18に接続される。上側支持部材16uは、上側ワークピース係合部分20uに接続される。
ベース部材12は、上側面22と下側面24とを有するプラットフォームを含むことができる。ベース部材12は、下にある接地面Gから離れるようにベース部材12を持ち上げる下側面24から延びる複数の脚部材26を含むことができる。
下側支持部材14は、複数の台座部材28を含むことができる。一例では、複数の台座部材28は、3つの台座部材28a、28b、28cを含むことができる。
上側支持部材16uは、複数の脚部材32uを含むキャノピー部材30uを含むことができる。一例では、複数の脚部材32uは、4つの脚部材32a、32b、32c、32dを含むことができる。
下側支持部材14の複数の台座部材28の各台座部材28a〜28cは、ベース部材12の軸中心を通って延びる中心軸A−Aに半径方向内向きにより近く、かつベース部材12の外側周囲34から離れて配置されるようにベース部材12の上側面22上に配置される。上側支持部材16uの複数の脚部材32uの各脚部32a〜32dは、ベース部材12の外側周囲34の近くでかつベース部材12の軸中心を通って延びる中心軸A−Aから半径方向に離れて配置されるようにベース部材12の上側面22上に配置される。
図22A〜図22E−1を参照すると、下側ワークピース係合部分18は、近位端36Pと遠位端36Dとを有する中心シャフト36を含む。中心シャフト36は、近位端36Pと遠位端36Dとの間を延びる細長本体38によって定められる。中心軸A−Aは、中心シャフト36の細長本体38の軸中心と軸線方向に位置合わせされる。
下側ワークピース係合部分18は、モータハウジング42内に配置されたモータ40を更に含むことができる。中心シャフト36の近位端36Pは、モータ40に接続される。一部の事例では、モータ40は、例えば、サーボモータとすることができる。
下側ワークピース係合部分18は、半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44を更に含むことができる。半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44は、中心シャフト36の遠位端36Dに接続される。
モータ40は、例えば、中心シャフト36の回転Rをもたらすように作動させることができる。一部の事例では、中心シャフト36は、ほぼ300rpmで回転させることができ、そのような例では、300rpmは、平衡化機能を実施するための慣性力を与えるための「高速」と見なすことができる。モータ40は、ワークピース係合チャック44の移動を与える/ワークピース係合チャック44を空間的に操作するように作動させることができる。ワークピース係合チャック44の移動は、(1)半径方向外向き移動(中心シャフト36の遠位端36DをワークピースCD/TWに結合するための)、又は(2)半径方向内向き移動(中心シャフト36の遠位端36DをワークピースCD/Wから切り離すための)を含むことができる。
モータ40の作動(中心シャフト36に回転Rを行わせる目的での又はワークピース係合チャック44の移動をもたらすための)は、コンピュータリソース75からモータ40に送られる信号の結果として起こすことができる。コンピュータリソース75は、例えば、デジタルコンピュータとすることができ、1又は2以上のストレージリソース(例えば、メモリ、フラッシュメモリ、動的ランダムアクセスメモリ(DRAM)、相変化メモリ(PCM)、及び/又はスピンドルを有するディスクドライブ)と通信している1又は2以上の電子デジタルプロセッサ又は中央演算処理装置(CPU)を含むことができるが、これらに限定されない。コンピュータリソース75は、通信的に結合することができる(例えば、1又は2以上の通信通路77により、例えばモータ40に、例えば無線又は有線で)。
下側ワークピース係合部分18は、中心シャフト36の細長本体38上に配置された複数の構成要素46、48、50b’を更に含むことができ、これらの複数の構成要素46、48、50b’は、例えば、ワークピース内側面係合部材46と、角度符号器48と、複数の多軸変換器50b’とを含むことができ、図20uに見られるように、平衡デバイス10bは、複数の多軸変換器50b’を定める3つの変換器を含むことができる。ワークピース内側面係合部材46は、ワークピース係合チャック44及び中心シャフト36の遠位端36Dの近くで中心シャフト36の細長本体38に接続することができる。複数の多軸変換器50b’は、例えば、中心シャフト36の近位端36Pの近くで中心シャフト36の細長本体38に接続することができ、これらの複数の多軸変換器50b’の各変換器は、例えば、歪みゲージ変換器又は圧電変換器とすることができる。角度符号器48は、例えば、ワークピース内側面係合部材46と複数の多軸変換器50b’の間の位置で中心シャフト36の細長本体38に接続することができる。
上述のように、平衡化機能のための装置10’’’’の構造化構成要素は、参照番号に添付された「b」を含むことができる。従って、上述の例示的実施形態において見られたように、多軸変換器50b’は、平衡デバイス10bに専従のものである。
下側ワークピース係合部分18は、少なくとも1つの施錠機構52(例えば、少なくとも1つのクラッチ)を更に含むことができる。図22A〜図22E−1を参照すると、平衡デバイス10bの各多軸変換器50b’の周りに配置された少なくとも1つの施錠機構52が示されている。少なくとも1つの施錠機構52は、装置10’’’’が(1)平衡化作用と(2)均等性決定とである上述の機能の両方を与えることに起因して、装置10’’’’の設計の中に組み込まれる。
少なくとも1つの施錠機構52が「係合状態」で配置された時に(例えば、図22Aを参照されたい)、少なくとも1つの施錠機構52は、各多軸変換器50b’が、モータ40の作動時に中心シャフト36の回転R中に与えられるモーメント力を機械的に閉鎖するように、各多軸変換器50b’を中心シャフト36の細長本体38と選択的に機械的に接続し、同じく少なくとも1つの施錠機構52が係合状態に配置された時に、少なくとも1つの多軸変換器50bは、少なくとも1つの多軸変換器50bが1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75に信号を通信することが許されないように、オフラインにされる/「開回路」状態に配置されるということができる(例えば、図22A及び図23A〜図23Eの円内の「X」を参照されたい)。それとは逆に、少なくとも1つの施錠機構52が「解除状態」で配置される時に(例えば、図12Bを参照されたい)、少なくとも1つの多軸変換器50bは、中心シャフト36の細長本体38に関して選択的に機械的に開放されるということができ(それによって少なくとも1つの多軸変換器50bが、モータ40の作動時に中心シャフトの回転R中に与えられるモーメント力を感知することが可能になる)、同時に少なくとも1つの多軸変換器50bが1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75にワークピースCD/TWの不均衡を示す信号を通信することが可能になるように、少なくとも1つの多軸変換器50bは、「閉回路」(図22B〜図22E−1の円内の「チェックマーク」を参照されたい)状態でオンラインにされる/配置される。従って、多軸変換器50b’と中心シャフト36の細長本体38とを選択的に機械的に分離する結果として、装置10’’’’は、その2つの利用可能な機能のうちの平衡化機能を利用する方式で作動するということができる。多軸変換器50b’を中心シャフト36の細長本体38に選択的に機械的に接続する結果として、装置10’’’’は、その2つの利用可能な機能のうちの均等機能を利用する方式で作動するということができる。少なくとも1つの施錠機構52は、1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75に通信的に結合することができ、従って、1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75から少なくとも1つの施錠機構52に通信される信号に応答して、施錠機構52の係合状態又は解除状態を決定することができる。
装置10’’’’を平衡化機能又は均等機能の一方を与える作動モードで選択的に配置することを可能にすること以外に、少なくとも1つの施錠機構52の状態は、装置10’’’’のモードが均等作動モードで選択的に配置された時に多軸変換器50b’の構造的一体性を保護することができる。以下に続く開示で説明するように、均等デバイス10uは、均等性試験中に中心シャフト36に対して半径方向負荷を作用し、従って、多軸変換器50b’が別途中心シャフト36に機械的に接続されなかった場合に、半径方向に作用される負荷は、多軸変換器50b’を潜在的に損傷する可能性がある。
一例では、下側支持部材14は、下側ワークピース係合部分18に以下の通りに接続することができる。例えば、図22A〜図22E−1に見られるように、下側ワークピース係合部分18の例えばモータハウジング42に接続された軸受ブラケット55のような非回転構造部材から複数の半径方向突出支持アーム54が半径方向外向きに延びることができる。
図20を参照すると、複数の半径方向突出支持アーム54は、例えば、第1の半径方向突出支持アーム54aと、第2の半径方向突出支持アーム54bと、第3の半径方向突出支持アーム54cとを含むことができる。複数の多軸変換器50b’の各変換器は、複数の半径方向突出支持アーム54の各半径方向突出支持アーム54a〜54cの遠位端の上に配置されるか、又はそれに接続される。複数の台座部材28の各台座部材28a〜28cは、肩部分56を含むことができる。図22A〜図22E−1を参照すると、複数の半径方向突出支持アーム54の各半径方向突出支持アーム54a〜54cの遠位端の上に配置されるか、又はそれに接続される複数の多軸変換器50b’の各変換器は、複数の台座部材28の各台座部材28a〜28cの肩部分56の上に配置し、それに接続することができる。
図20〜図21及び図22A〜図22E−1を参照すると、上側ワークピース係合部分20uは、軸線方向移動可能シリンダ58を含むことができる。軸線方向移動可能シリンダ58の近位端58Pは、上側支持部材16uのキャノピー部材30uに接続される。軸線方向移動可能シリンダ58の遠位端58Dは、半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44を受け入れるようなサイズを有する凹部60を含む。
装置10’’’’を利用する方法−較正ディスクCD
上述のように、装置10’’’’によって与えられる平衡化作用のうちの1つは、例えば、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWによって示される場合がある様々な不均衡構成を装置10’’’’上に較正ディスクCDを配置することによってコンピュータリソース75に教える段階を含むことができる。直前に記述した装置10’’’’を利用するための例示的方法は、図22A〜図22B及び図22C〜図22Eに見ることができる。平衡デバイス10bは、タイヤ−ホイールアセンブリTWの静的成分及び結合成分を補正するためのタイヤ−ホイールアセンブリTWの上側平面(例えば、外側面)と下側平面(例えば、内側面)とに対する「2平面」平衡器と呼ぶことができる(すなわち、平衡デバイス10bは、タイヤ−ホイールアセンブリTWを動的に均衡させることに寄与することができる)。
最初に、図22Aに見られるように、多軸変換器50b’が、中心シャフト36の細長本体38に選択的に機械的に接続され、その結果、多軸変換器50b’が、モータ40の作動時に中心シャフト36の回転R中に与えられるモーメント力を機械的に閉鎖するように係合状態にある少なくとも1つの施錠機構52が示されている。次いで、図22Bを参照すると、コンピュータリソース75から少なくとも1つの施錠機構52に1又は2以上の通信通路77を通して信号が通信されることを受けて、少なくとも1つの施錠機構52を解除状態で選択的に配置する(図22Aの矢印D1に沿って)ことができ、それによって少なくとも1つの多軸変換器50bが、モータの作動時に中心シャフト36の回転R中に与えられるモーメント力を感知することが可能になる。
図22Cを参照すると、上述のように多軸変換器50b’が中心シャフト36と共に回転Rを行うことが可能になった状態で、較正ディスクCDは、下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46上に配置することができる。較正ディスクCDは、ワークピース内側面係合部材46上に以下の通りに配置することができる。
一例では、較正ディスクCDの中心開口部CDOは、中心軸A−Aと軸線方向に位置合わせすることができ、それによって中心開口部CDOは、同じく中心軸A−Aと軸線方向に位置合わせされた半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44の上に配置することができる。次いで、中心シャフト36の遠位端36Dが較正ディスクCDの中心開口部CDOを通して挿入されるように、較正ディスクCDを矢印D2の方向に沿って移動することができ、それによって較正ディスクCDの内側面CDISを下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46に隣接するように配置することができる。
図22Dを参照すると、較正ディスクCDが下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46に隣接するように配置された状態で、半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44が矢印D3の方向に沿って半径方向外向きの方向に拡張される結果として、較正ディスクCDは、下側ワークピース係合部分18に対して選択的に保持される。この場合に、ワークピース係合チャック44が、矢印D3の方向に沿って半径方向外向きの方向に拡張した後に、上側ワークピース係合部分20uが、較正ディスクCDに向けて押進しないことに注意しなければならない(上側ワークピース係合部分20uは、装置10’’’’の平衡モード中には利用されないことで)。
図22Eに見られるように、次いで、ワークピース内側面係合部材46及び角度符号器48の全てに接続された中心シャフト36に回転Rを付与するために、モータ40が作動される。較正ディスクCDは、下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46に隣接するように配置されるので、それと共に回転Rを行い、較正ディスクCDに関連付けられた質量不均衡のいずれの成分も測定可能な慣性力を生成するほど十分な回転速度で回転される。
中心シャフト36が回転Rを行うことを受けて、複数の多軸変換器50b’は、較正ディスクCDの不均衡を示す信号を生成することができる(不均衡が存在する場合)。較正ディスクCDのあらゆる決定された不均衡は、複数の多軸変換器50b’の各変換器をコンピュータリソース75に通信的に結合する1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75に通信される。
検出された不均衡は、(1)各々が少なくとも2つの軸(例えば、図22A〜図22Eの軸X、Y、Zを参照されたい)のそれぞれの軸に関連付けられた2又は3以上のトルク−モーメント信号(例えば、図22A〜図22EのTX、TY、TZを参照されたい)の群と、(2)各々が少なくとも2つの軸(例えば、図22A〜図22Eの軸X、Y、Zを参照されたい)のそれぞれの軸に沿うものである2又は3以上の力信号(例えば、図22A〜図22EのFX、FY、FZを参照されたい)の群とを含む複数の多軸変換器50b’によって生成される少なくとも1つの信号群を用いて過剰決定方式で計算することができる。数学的には、2平面平衡化は、2つの独立した力又は加速度の信号を用いて達成することができる。複数の変換器50b’の各変換器を「多軸」変換器と命名しているので、「多」という語句は、複数の変換器50b’の各変換器によってモニタされる軸の数を定め、更に軸の数は、同じ原点を共有し、かつ互いに対して直交する軸のうちの2又は3以上を含む。例示的実施では、軸の数は、3軸を含むことができ(例えば、図22A〜図22Eの軸X、Y、Zを参照されたい)、図22A〜図22Eには3つの直交軸X、Y、Zを示すが、一部の実施は、例えば、(1)軸Yに対して直交する軸X、(2)軸Zに対して直交する軸X、又は(3)軸Zに対して直交する軸Yのような互いに対して直交する2つの軸を含むことができる。これは、平衡化作動を実施するために完全過剰決定方式で必要なチャネルよりも多いチャネルが使用される「過剰決定」系と呼ぶことができる。最小数のチャネル(すなわち、この例では2つ)の使用の場合に、全体計算において上述の信号のうちのいずれかにおけるいずれかの測定誤差が有意な誤差に追加される可能性がある。本明細書に説明するデバイスは、逆力推定を用いて、いかなる個々の信号の誤差も最終結果の最小の歪みしか引き起こさないように、実用的である限り多くの信号の出力を平均する。
較正ディスクCDは、非常に小さい不均衡を持つように製造される(すなわち、較正ディスクCDは、意図的に許容可能不均衡を有する平衡状態にあるように製造される)。上述のように装置10’’’’に取り付けられ、回転Rが行われると、較正ディスクCDは、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWによって示される場合がある様々な不均衡構成をコンピュータリソース75に機能的に教えることになり、様々な不均衡構成は、複数の多軸変換器50b’の各変換器の各チャネルの電圧利得出力(例えば、各平面に関するワークピースの不均衡単位当たりの電圧)の大きさ及び位相を1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75に通信する「学習モード」中にコンピュータリソース75によって決定することができる。不均衡構成は、1又は2以上の不均衡重りCDW(例えば、図22Eを参照されたい)を較正ディスクCDの内側面CDIS及び外側面CDOSのうちの1又は2以上に取り付ける操作者によって選択的に決定される。1又は2以上の不均衡重りCDWの選択的取り付けは、特定の荷重量だけでなく、較正ディスクCD上の特定の角度位置を選択する段階も含むことができる。逆力推定として公知の工程が使用され、それに対して信号利得(例えば、不均衡単位当たりの信号出力)は、変換器50bの各チャネル又は複数の多軸変換器50b’の各チャネルに関する較正測定値から計算される。
一例では、「X単位」の量を有する1つの較正重りCDWを較正ディスクCDの外側面CDOSに279°の較正ディスクCDの角度方向で取り付けることができる。従って、0°から279°までの較正ディスクの回転Rを受けて、コンピュータリソース75は、複数の多軸変換器50b’の各変換器によって生成された較正ディスクCDの外側面CDOSに279°の角度方向で取り付けられた「X単位」を示す不均衡信号を受け入れることになり、従って、279°の角度方向に外側面の「X単位」の不均衡を有する膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWが、上述の方式と実質的に類似の方式で装置10’’’’に取り付けられて回転Rが行われた場合に、コンピュータリソース75は、不均衡の量だけでなく、この不均衡の位置も認識することになる。不均衡の量と位置の決定時に、コンピュータリソースはこの不均衡を記録し、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWのホイールWにある量の重りを取り付けるための命令及び取り付ける位置を操作者又は対応するシステムに与えることになる。
装置10’’’’を利用する方法−膨張タイヤ−ホイールアセンブリTW
上述のように、装置10’’’’によって与えられる平衡化作用のうちの1つは、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWのいずれかの不均衡(グラム−センチメートルで定量化することができる)が存在する場合に、この不均衡を決定する段階を含むことができる。直前に記述した装置10’’’’を利用するための例示的方法は、図22A〜図22B及び図22C−1〜図22E−1に見ることができる。
最初に、図22Aに見られるように、多軸変換器50b’が、中心シャフト36の回転R中に与えられるモーメント力を機械的に閉鎖するように係合状態にある少なくとも1つの施錠機構52が示されている。次いで、図22Bを参照すると、コンピュータリソース75から少なくとも1つの施錠機構52に1又は2以上の通信通路77を通して信号が通信されることを受けて、少なくとも1つの施錠機構52を解除状態で選択的に配置する(図22Aの矢印D1に沿って)ことができ、その結果、少なくとも1つの多軸変換器50b’が、モータ40の作動時に中心シャフト36の回転R中に与えられるモーメント力を感知することが可能になる。
図22C−1を参照すると、多軸変換器50b’が、上述のように中心シャフト36と共に回転Rを行うことが可能になった状態で、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWを下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46上に配置することができる。膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWは、ワークピース内側面係合部材46上に以下の通りに配置することができる。
一例では、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWの中心開口部TWOは、中心軸A−Aと軸線方向に位置合わせすることができ、それによって中心開口部TWOは、同じく中心軸A−Aと軸線方向に位置合わせされた半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44の上に配置することができる。次いで、中心シャフト36の遠位端36Dが膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWの中心開口部TWOを通して挿入されるように、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWを矢印D2の方向に沿って移動することができ、それによって膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWの内側面TWISを下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46に隣接するように配置することができる。
図22D−1を参照すると、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWが下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46に隣接するように配置された状態で、半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44が矢印D2の方向に沿って半径方向外向きの方向に拡張される結果として、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWは、下側ワークピース係合部分18に対して選択的に保持される。この場合に、ワークピース係合チャック44が、矢印D3の方向に沿って半径方向外向きの方向に拡張した後に、上側ワークピース係合部分20uが、タイヤ−ホイールアセンブリTWに向けて押進しないことに注意しなければならない(上側ワークピース係合部分20uは、装置10’’’’の平衡モード中には利用されないことで)。
図22E−1に見られるように、次いで、ワークピース内側面係合部材46及び角度符号器48の全てに接続された中心シャフト36に回転Rを付与するために、モータ40が作動される。タイヤ−ホイールアセンブリTWは、下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46に隣接するように配置されるので、それと共に回転Rを行い、タイヤ−ホイールアセンブリTWに関連付けられた質量不均衡のいずれの成分も測定可能な慣性力を生成するほど十分な回転速度で回転される。
中心シャフト36が回転Rを行うことを受けて、複数の多軸変換器50b’の各変換器は、タイヤ−ホイールアセンブリTWの不均衡を示す信号を生成することができる(不均衡が存在する場合)。次いで、通信された信号を不均衡の静的成分及び結合成分を決定するために使用することができる(最初に信号を平均し、次いで、測定された不均衡をワークピース上の1又は2以上の位置(例えば、1又は2以上の補正平面)における有効な不均衡質量の大きさ及び位相角度に変換する幾何学変換を使用することによってこの平均値から不均衡を計算し、図3A〜図3Dにおいて上述したように予め準備された不均衡特徴のライブラリ又はデータルックアップテーブルに対してこの計算値を比較することにより)。次いで、推奨補正質量は、与えられたホイール幾何学形状に対する幾何学変換を用いて決定される。膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWの決定された不均衡を補正するために膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWのホイールWにある量の重りを取り付けるための命令と重りを取り付ける位置とを操作者又は対応するシステムに与えるために、理想的な推奨補正は、「適正長さに切断された」補正質量材料の使用等によって直接に計算することができ、又は無難な妥協補正を図22A〜図22B及び図22C〜図22Eにおいて上述したように予め準備された不均衡信号のライブラリ又はデータルックアップテーブルから選択することができる。
上述のように、検出された不均衡は、(1)各々が少なくとも2つの軸(例えば、図22A〜図22B及び図22C−1〜図22E−1の軸X、Y、Zを参照されたい)のそれぞれの軸に関連付けられた2又は3以上のトルク−モーメント信号(例えば、図22A〜図22B及び図22C−1〜図22E−1のTX、TY、TZを参照されたい)の群と、(2)各々が少なくとも2つの軸(例えば、図22A〜図22B及び図22C−1〜図22E−1の軸X、Y、Zを参照されたい)のそれぞれの軸に沿うものである2又は3以上の力信号(例えば、図22A〜図22B及び図22C−1〜図22E−1のFX、FY、FZを参照されたい)の群とを含む複数の多軸変換器50b’の各変換器によって生成される少なくとも1つの信号群を用いて過剰決定方式で計算することができる。数学的には、2平面平衡化は、2つの独立した力又は加速度の信号を用いて達成することができる。複数の変換器50b’の各変換器を「多軸」変換器と命名しているので、「多」という語句は、変換器50b’によってモニタされる軸の数を定め、更に軸の数は、同じ原点を共有し、かつ互いに対して直交する軸のうちの2又は3以上を含む。例示的実施では、軸の数は、3軸を含むことができ(例えば、図22A〜図22B及び図22C−1〜図22E−1の軸X、Y、Zを参照されたい)、図22A〜図22B及び図22C−1〜図22E−1には3つの直交軸X、Y、Zを示すが、一部の実施は、例えば、(1)軸Yに対して直交する軸X、(2)軸Zに対して直交する軸X、又は(3)軸Zに対して直交する軸Yのような互いに対して直交する2つの軸を含むことができる。
一部の事例では、多軸変換器50b’の各軸(すなわち、X軸、Y軸、及びZ軸)は、独自のチャネル(一般的に1又は2以上の通信通路77によって表される)を有することができ、従って、一部の例では、平衡デバイス10bは、1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75に通信される電圧利得出力(例えば、各平面に関するワークピースの不均衡単位当たりの電圧)を各々が与える3個のチャネルを含むことができる。コンピュータリソース75に関連付けられたソフトウエアは、各チャネルの電圧利得出力を平均することになり、チャネルのうちのいずれか1つの上にノイズが存在する場合に、全数(例えば、この例では3つ)のチャネルが互いに平均される(すなわち、コンピュータリソース75によって確率的に測定かつ計算された不均衡単位当たりの電圧利得出力)結果として、ノイズは低減されることになる(ノイズ相殺の形態で)。これは、平衡化作動を実施するために一般的に完全決定方式で必要と考えられるチャネルよりも多いチャネルが使用される「過剰決定」系と呼ぶことができる。最小数のチャネル(すなわち、この例では2つ)の使用の場合に、全体計算において上述の信号のうちのいずれかにおけるいずれかの測定誤差が有意な誤差に追加される可能性がある。本明細書に説明するデバイスは、逆力推定を用いて、いかなる個々の信号の誤差も最終結果の最小の歪みしか引き起こさないように、実用的である限り多くの信号の出力を平均する。
装置10’’’’の均等デバイス10u
最初に、図20〜図21を参照すると、均等デバイス10uは、一般的に、ベース部材12と、下側支持部材14と、上側支持部材16uと、下側ワークピース係合部分18と、上側ワークピース係合部分20uとを含む。ベース部材12は、下にある接地面G上に配置される。下側支持部材14及び上側支持部材16uは、ベース部材12上に配置される。下側支持部材14は、下側ワークピース係合部分18に接続される。上側支持部材16uは、上側ワークピース係合部分20uに接続される。
ベース部材12は、上側面22と下側面24とを有するプラットフォームを含むことができる。ベース部材12は、下にある接地面Gから離れるようにベース部材12を持ち上げる下側面24から延びる複数の脚部材26を含むことができる。
下側支持部材14は、複数の台座部材28を含むことができる。一例では、複数の台座部材28は、3つの台座部材28a、28b、28cを含むことができる。
上側支持部材16uは、複数の脚部材32uを含むキャノピー部材30uを含むことができる。一例では、複数の脚部材32uは、4つの脚部材32a、32b、32c、32dを含むことができる。
下側支持部材14の複数の台座部材28の各台座部材28a〜28cは、ベース部材12の軸中心を通って延びる中心軸A−Aに半径方向内向きにより近く、かつベース部材12の外側周囲34から離れて配置されるようにベース部材12の上側面22上に配置される。上側支持部材16uの複数の脚部材32uの各脚部32a〜32dは、ベース部材12の外側周囲34の近くでかつベース部材12の軸中心を通って延びる中心軸A−Aから半径方向に離れて配置されるようにベース部材12の上側面22上に配置される。
図23A〜図23Eを参照すると、下側ワークピース係合部分18は、近位端36Pと遠位端36Dとを有する中心シャフト36を含む。中心シャフト36は、近位端36Pと遠位端36Dとの間を延びる細長本体38によって定められる。中心軸A−Aは、中心シャフト36の細長本体38の軸中心と軸線方向に位置合わせされる。
下側ワークピース係合部分18は、モータハウジング42内に配置されたモータ42を更に含むことができる。中心シャフト36の近位端36Pは、モータ40に接続される。一部の事例では、モータ40は、例えば、サーボモータとすることができる。
下側ワークピース係合部分18は、半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44を更に含むことができる。半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44は、中心シャフト36の遠位端36Dに接続される。
モータ40は、例えば、中心シャフト36の回転Rをもたらすように作動させることができる。一部の事例では、中心シャフト36は、約60rpmと120rpmの間の速度で回転させることができ、そのような例では、約60rpmと120rpmの間の速度は、均等機能を実施するために慣性力を防ぐための「低速」であると考えることができる。モータ40は、ワークピース係合チャック44の移動を与える/ワークピース係合チャック44を空間的に操作するように作動させることができる。ワークピース係合チャック44の移動は、(1)半径方向外向き移動(中心シャフト36の遠位端36DをホイールWに結合するための)、又は(2)半径方向内向き移動(中心シャフト36の遠位端36DをホイールWから切り離すための)を含むことができる。
モータ40の作動(中心シャフト36に回転Rを行わせる目的での又はワークピース係合チャック44の移動をもたらすための)は、コンピュータリソース75からモータ40に送られる信号の結果として起こすことができる。コンピュータリソース75は、例えば、デジタルコンピュータとすることができ、1又は2以上のストレージリソース(例えば、メモリ、フラッシュメモリ、動的ランダムアクセスメモリ(DRAM)、相変化メモリ(PCM)、及び/又はスピンドルを有するディスクドライブ)と通信している1又は2以上の電子デジタルプロセッサ又は中央演算処理装置(CPU)を含むことができるが、これらに限定されない。コンピュータリソース75は、通信的に結合することができる(例えば、1又は2以上の通信通路77により、例えばモータ40に、例えば無線又は有線で)。
下側ワークピース係合部分18は、中心シャフト36の細長本体38上に配置された複数の構成要素46、48を更に含むことができ、複数の構成要素46、48は、例えば、ワークピース内側面係合部材46と角度符号器48とを含むことができる。ワークピース内側面係合部材46は、ワークピース係合チャック44及び中心シャフト36の遠位端36Dの近くで中心シャフト36の細長本体38に接続することができる。角度符号器48は、中心シャフト36に沿ったあらゆる望ましい位置で中心シャフト36の細長本体38に接続することができる。
一例では、下側支持部材14は、下側ワークピース係合部分18に以下の通りに接続することができる。例えば、図23A〜図23Eに見られるように、下側ワークピース係合部分18の例えばモータハウジング42のような非回転構造部材から複数の半径方向突出支持アーム54が半径方向外向きに延びることができる。図20を参照すると、複数の半径方向突出支持アーム54は、例えば、第1の半径方向突出支持アーム54aと、第2の半径方向突出支持アーム54bと、第3の半径方向突出支持アーム54cとを含むことができる。複数の台座部材28の各台座部材28a〜28cは、肩部分56を含むことができる。第1、第2、及び第3の半径方向突出支持アーム54a、54b、54cの各々の遠位端54Dを複数の台座部材28の各台座部材28a〜28cの肩部分56の上に配置し、それに接続することができる。
図20〜図21を参照すると、上側ワークピース係合部分20uは、軸線方向移動可能シリンダ58を含むことができる。軸線方向移動可能シリンダ58の近位端58Pは、上側支持部材16uのキャノピー部材30uに接続される。軸線方向移動可能シリンダ58の遠位端58Dは、半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44を受け入れるように(ワークピース係合チャック44が、半径方向に拡張状態に配置され、ホイールWの中心通路に係合している時に)サイズが決定された凹部60を含む。
図20〜図21及び図23A〜図23Eを参照すると、均等デバイス10uは、タイヤトレッド係合部分100uを更に含む。上述のように、均等機能のための装置10’’’’は、参照番号に添付された「u」を含むことができる。従って、上述の例示的実施形態に見られるように、タイヤトレッド係合部分100uは、均等デバイス10uに専従的なものである。
例えば、図23A〜図23Eに見られるように、タイヤトレッド係合部分100uは、台座部材102uと、半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構104uと、シリンダ係止具又はサーボ係止具106uと、印加負荷検出部分108uと、タイヤ均等性検出部分110uと、タイヤトレッド係合部材112uとを含むことができる。台座部材102uは、半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構104uが半径方向に内向きに中心軸A−Aに向う方向又はそこから離れる方向に移動することができるように半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構104uに接続される。シリンダ係止具106cは、半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構104uに接続される。印加負荷検出部分108uは、半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構104uに接続される。印加負荷検出部分108uは、半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構104uに接続される。
均等デバイス10uは、第2のタイヤトレッド係合部分101uを更に含む。第2のタイヤトレッド係合部分101uは、タイヤトレッド係合部分100uに実質的に類似であるが(第2のタイヤトレッド係合部分101uは、台座部材102uと、半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構104uと、シリンダ係止具又はサーボ係止具106uと、印加負荷検出部分108uと、タイヤトレッド係合部材112uとを含むことで)、一部の実施では、タイヤ均等性検出部分110uを含まない場合がある(すなわち、一部の実施では、第2のタイヤトレッド係合部分101uは、均等性検出部分110uを含むことができる)。一例では、第1のタイヤトレッド係合部分100uと第2のタイヤトレッド係合部分101uとは、中心軸A−Aに関して互いに対して反対に配置される。
装置’’’’を利用する方法−膨張タイヤ−ホイールアセンブリTW
上述のように、装置10’’’’は、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWのタイヤTの均等性を決定することができる。直前に記述した装置10’’’’を利用するための例示的方法は、図22A〜図22B及び図23A〜図23Eに見ることができる。
最初に、図23Aに見られるように、多軸変換器50b’が中心シャフト36の細長本体38に選択的に機械的に接続され、その結果、多軸変換器50b’が、モータ40の作動時に中心シャフト36の回転R中に与えられるモーメント力を機械的に閉鎖するように係合状態にある少なくとも1つの施錠機構52が示されている。多軸変換器50b’は、図22C〜図22E及び図22C−1〜図22E−1において上述した平衡化機能の作動と専従関係を有するので、少なくとも1つの施錠機構52は、図23A〜図23Eに見られる均等機能の作動を通して係合状態に留まる。
図23Bを参照すると、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWは、下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46上に配置することができる。膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWは、ワークピース内側面係合部材46上に以下の通りに配置することができる。一例では、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWの中心開口部TWOは、中心軸A−Aと軸線方向に位置合わせすることができ、それによって中心開口部TWOは、同じく中心軸A−Aと軸線方向に位置合わせされた半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44の上に配置することができる。次いで、中心シャフト36の遠位端36Dが膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWの中心開口部TWOを通して挿入されるように、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWを矢印D1の方向に沿って移動することができ、それによって膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWの内側面TWISを下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46に隣接するように配置することができる。
図23Cを参照すると、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWが下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46に隣接するように配置された状態で、半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44が矢印D2の方向に沿って半径方向外向きの方向に拡張される結果として、膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWは、下側ワークピース係合部分18に対して選択的に保持される。膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWが、半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44によって下側ワークピース係合部分18に対して選択的に保持された状態で、上側ワークピース係合部分20uの軸線方向移動可能シリンダ58は、矢印D3の方向に沿って膨張タイヤ−ホイールアセンブリTW及び下側ワークピース係合部分18に向けて(1)軸線方向移動可能シリンダ58の遠位端58Dが膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWの外側面TWOSに隣接するように配置され、かつ(2)半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44が、軸線方向移動可能シリンダ58の遠位端58Dに形成された凹部60内に回転可能に配置されるまで押進する。
上記に記載し、かつ図23Dに見られるように、軸線方向移動可能シリンダ58の遠位端58Dが、タイヤ−ホイールアセンブリTWの外側面TWOSに隣接するように配置され、半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック44が、軸線方向移動可能シリンダ58の遠位端58Dに形成された凹部60内に回転可能に配置された状態で、タイヤ−ホイールアセンブリTWは、下側ワークピース係合部分18と上側ワークピース係合部分20uの間に回転可能に挿入されるように(ワークピースをチャックアセンブリの面に対して剛的に把持するように、タイヤ−ホイールアセンブリTWに軸線方向締め付け負荷を印加するために)装置10’’’’によって軸線方向に選択的に保持されるということができる。次いで、コンピュータリソース75は、第1のタイヤトレッド係合部分100u及び第2のタイヤトレッド係合部分101uの各々のタイヤトレッド係合部材112uを矢印D4の方向に沿ってタイヤ−ホイールアセンブリTWに向けて半径方向に内向きに第1のタイヤトレッド係合部分100u及び第2のタイヤトレッド係合部分101uの各々のタイヤトレッド係合部材112uがタイヤTのトレッド面TTに隣接するように配置されるまで押進させるために、半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構104uを矢印D4の方向に沿って中心軸A−Aに向けて半径方向に押進させるように第1のタイヤトレッド係合部分100u及び第2のタイヤトレッド係合部分101uの各々の半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構104uに信号を送ることができる。矢印D4の方向に沿って中心軸A−Aに向う第2のタイヤトレッド係合部分101uの半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構104uの半径方向移動は、第1のタイヤトレッド係合部分100uのタイヤトレッド係合部材112uがタイヤTのトレッド面TTに指定された負荷を印加したことを印加負荷検出部分108uが検出した状態で終了することができる。一例では、タイヤTのトレッド面TTに70%の負荷が印加される。
タイヤ−ホイールアセンブリTWが、下側ワークピース係合部分18と上側ワークピース係合部分20uの間に回転可能に挿入され、矢印D4の方向に沿って中心軸A−Aに向う第2のタイヤトレッド係合部分101uの半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構104uの半径方向移動が終了した状態で、ワークピース内側面係合部材46と角度符号器48の両方に接続された中心シャフト36に回転Rを付与するためにモータ40を作動させることができ、タイヤ−ホイールアセンブリTWは、下側ワークピース係合部分18のワークピース内側面係合部材46に隣接するように配置されるので、それと共に回転Rを行う。
図23Eを参照すると、中心シャフト36が回転Rを行うことを受けて、均等性検出部分110uは、1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75に通信されるタイヤ−ホイールアセンブリTWのタイヤTの均等条件又は均等不足条件を示す信号を生成することができる。一部の事例では、例えば、図25〜図25−3において示して説明するように、タイヤ均等性検出部分110uは、3又は4以上の多軸ロードセル114uaを含むことができ、これらのロードセルの各々は、例えば、歪みゲージ変換器又は圧電変換器とすることができる。例えば、図26〜図26−5において示して説明する別の事例では、タイヤ均等性検出部分110uは、3又は4以上の空気バネ部材114ubを含むことができる。
「固定負荷」タイヤ均等性検出部分110u
図23A〜図23E、図24A〜図24B、図24A−1〜図24B−1、図25〜図25−3を参照すると、例示的タイヤ均等性検出部分110uは、支持板116uに固定された複数の多軸ロードセル114uaを含む「固定負荷」タイヤ均等性検出部分と呼ぶことができる。タイヤ均等性検出部分110uが、3又は4以上の多軸ロードセル114uaを含むことができる一部の事例では、均等条件又は均等不足条件は、(1)各々が少なくとも2つの軸(例えば、図22A〜図22B及び図23A〜図23Eの軸X、Y、Zを参照されたい)のそれぞれの軸に関連付けられた2又は3以上のトルク−モーメント信号(例えば、図22A〜図22B及び図23A〜図23EのTX、TY、TZを参照されたい)の群と、(2)各々が少なくとも2つの軸(例えば、図22A〜図22B及び図23A〜図23Eの軸X、Y、Zを参照されたい)のそれぞれの軸に沿うものである2又は3以上の力信号(例えば、図22A〜図22B及び図23A〜図23EのFX、FY、FZを参照されたい)の群とを含むタイヤ均等性検出部分110uによって生成される少なくとも1つの信号群を用いて過剰決定方式で計算することができる。3又は4以上の多軸ロードセル114uaを「多軸」ロードセルと命名しているので、「多」という語句は、3又は4以上の多軸ロードセル114uaによってモニタされる軸の数を定め、更に軸の数は、同じ原点を共有し、かつ互いに対して直交する軸のうちの2又は3以上を含む。例示的実施では、軸の数は、3軸を含むことができ(例えば、図22A〜図22B及び図23A〜図23Eの軸X、Y、Zを参照されたい)、図22A〜図22B及び図23A〜図23Eには3つの直交軸X、Y、Zを示すが、一部の実施は、例えば、(1)軸Yに対して直交する軸X、(2)軸Zに対して直交する軸X、又は(3)軸Zに対して直交する軸Yのような互いに対して直交する2つの軸を含むことができる。
一部の事例では、各多軸ロードセル114uaの各軸(すなわち、X軸、Y軸、及びZ軸)は、独自のチャネル(一般的に1又は2以上の通信通路77によって表される)を有することができ、従って、一部の例では、均等デバイス10uは、例えば、1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75に通信される時間領域力又はモーメントリップル出力を各々が与える9個のチャネルを含むことができ(図25−2、図25−3に見られるように、設計の中に3個のロードセルが組み込まれる場合)、又は12個のチャネルを含むことができる(図25、図25−1に見られるように、設計の中に4個のロードセルが組み込まれる場合)。コンピュータリソース75に関連付けられたソフトウエアは、各チャネルの時間領域力又はモーメントリップル出力を合算することになり、次いで、それらは、タイヤTの均等(又はその不足)を決定することになる高速フーリエ変換(FFT)解析器に与えられる(すなわち、これは、ワークピースに与えられる「路面力」の固定偏向測定である)。例えば、3又は4以上の多軸ロードセル114uaが使用されるので、例えば、揺動モーメント、ヨーモーメント、ピッチモーメントなどのような様々な均等関連の測定値を取り込むことができる。角度符号器48によって決定されるタイヤTの特定の角度方向に複数の多軸ロードセル114uaによって検出されたタイヤTの均等不足を記録するために、複数の多軸ロードセル114uaの各々及び角度符号器48は、1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75に通信的に結合することができる。
図25〜図25−1を参照すると、一例において、複数の多軸ロードセル114uaは、支持板116u上に「正方形形状」で配置された4個の多軸ロードセル114ua1、114ua2、114ua3、114ua4を含むことができる。図25−2〜図25−3を参照すると、別の例において、複数の多軸ロードセル114uaは、支持板116u上に「L字形状」で配置された3個の多軸ロードセル114ua1、114ua2、114ua3を含むことができる。
「固定中心」タイヤ均等性検出部分110u
図23A〜図23E、図24A−2〜図24B−2、図24A−3〜図24B−3、図26〜図26−5を参照すると、例示的タイヤ均等性検出部分110uは、支持板116uに固定された複数の空気バネ部材114ubを含む「固定中心」タイヤ均等性検出部分と呼ぶことができる。図26〜図26−1を参照すると、一例において、複数の空気バネ部材114ubは、支持板116uに「正方形形状」で固定された4つの空気バネ部材114ub1、114ub2、114ub3、114ub4を含むことができる。図26−2〜図26−3を参照すると、別の例において、複数の空気バネ部材114ubは、支持板116uに「L字形状」で固定された3つの空気バネ部材114ub1、114ub2、114ub3を含むことができる。図26−4〜図26−5を参照すると、更に別の例において、複数の空気バネ部材114ubは、支持板116uに「三角形形状」で固定された3つの空気バネ部材114ub1、114ub2、114ub3を含むことができる。タイヤ均等性検出部分110uは、少なくとも1つのレーザインジケータ126(例えば、図24A−2〜図24B−2、図24A−3〜図24B−3を参照されたい)を更に含むことができる。複数の空気バネ部材114ubを組み込んだ「固定中心」タイヤ均等性検出部分110uを利用する方法を以下により詳細に説明する。
タイヤトレッド係合部材112u−ローラー部材118uの構成
図24A〜図26−5を参照すると、タイヤトレッド係合部材112uは、複数のローラー部材118uを含むように構成することができる。複数のローラー部材118uは、上側ブラケット120u及び下側ブラケット122uに回転可能に接続される。
一例では、図24A〜図24B、図24A−2〜図24B−2、図25、図25−2、図26、図26−2、図26−4に見られるように、例示的タイヤトレッド係合部材112u1は、上側ブラケット120uと下側ブラケット122uとに回転可能に接続された複数のローラー部材118uを含むことができる。複数のローラー部材118uは、中心に位置付けられた第7のローラー部材118u7によって分離された3つのローラー部材118u1、118u2、118u3の第1の群118uaと、3つのローラー部材118u4、118u5、118u6の第2の群118ubとによって定められる7つのローラー部材118u1、118u2、118u3、118u4、118u5、118u6、118u7を含むことができる。
上側ブラケット120uと下側ブラケット122uの両方は、支持板124uに固定される。一部の事例では、複数の多軸ロードセル114ua又は複数の空気バネ部材114ubが、タイヤ均等性検出部分110u1/タイヤ均等性検出部分110u2の支持板116uとタイヤトレッド係合部材112u1の支持板124uとの間に「挿入」されるように、支持板124uは、複数の多軸ロードセル114ua(図23A〜図23E、図24A〜図24B、図24A−1〜図24B−1、図25〜図25−3に記述した例示的実施形態の)又は複数の空気バネ部材114ub(図23A〜図23E、図24A−2〜図24B−2、図24A−3〜図24B−3、図26〜図26−5に記述した例示的実施形態の)に接続される。
図24A−1〜図24B−1、図24A−3〜図24B−3、図25−1、図25−3、図26−1、図26−3、図26−5に見られる例では、例示的タイヤトレッド係合部材112u2は、上側ブラケット120uと下側ブラケット122uとに回転可能に接続された複数のローラー部材118uを含むことができる。複数のローラー部材118uは、間隙(上述の7つのローラー部材を含む実施形態と比較した場合に、中心に位置付けられる第7のローラー部材118u7が不在である場所にある)によって分離された3つのローラー部材118u1、118u2、118u3の第1の群118uaと、3つのローラー部材118u4、118u5、118u6の第2の群118ubとによって定められる6つのローラー部材118u1、118u2、118u3、118u4、118u5、118u6を含むことができる。間隙は、タイヤ接触パッチ区域の前縁と後縁を張っている。
上側ブラケット120uと下側ブラケット122uの両方は、支持板124uに固定される。一部の事例では、複数の多軸ロードセル114ua又は複数の空気バネ部材114ubが、タイヤ均等性検出部分110u1/タイヤ均等性検出部分110u2の支持板116uとタイヤトレッド係合部材112u1の支持板124uとの間に「挿入」されるように、支持板124uは、複数の多軸ロードセル114ua(図23A〜図23E、図24A〜図24B、図24A−1〜図24B−1、図25〜図25−3に記述した例示的実施形態の)又は複数の空気バネ部材114ub(図23A〜図23E、図24A−2〜図24B−2、図24A−3〜図24B−3、図26〜図26−5に記述した例示的実施形態の)に接続される。
複数の空気バネ部材114ubを組み込んだ「固定中心」タイヤ均等性検出部分110uが均等デバイス10uの設計の中に組み込まれる場合に、複数の空気バネ部材114ub並びに支持板116u及び支持板124uの近くに位置決めされた少なくとも1つのレーザインジケータ126は、支持板116uと支持板124uの間の距離量の差を検出することができ、従って、タイヤTの特定の回転角においてタイヤTの均等不足が発生する可能性がある場合に、複数の空気バネ部材114ubは、(1)圧縮し、それによって支持板116u、124uの間の距離を縮めるか、又は(2)膨張し、それによって支持板116u、124uの間の距離を延ばす。角度符号器48によって決定されるタイヤTの特定の角度方向に少なくとも1つのレーザインジケータ126によって検出されたタイヤTの均等不足を記録するために、少なくとも1つのレーザインジケータ126の各々及び角度符号器48は、1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75に通信的に結合することができる。
機能的には、少なくとも1つのレーザインジケータ126は、1又は2以上の通信通路77を通してコンピュータリソース75に通信される時間領域変位リップル出力である少なくとも1つの信号を生成する。1よりも多いレーザインジケータ126が使用される場合に、コンピュータリソース75に関連付けられたソフトウエアは、各レーザインジケータ126によって出力された各信号の時間領域変位リップル出力を合算し、更に続いてこの合算値は、高速フーリエ変換(FFT)解析器に与えられる(すなわち、これは、ワークピースの負荷半径の「疑似固定負荷」測定である)。
本明細書に説明するシステム及び技術の様々な実施は、デジタル電子回路、集積回路、特殊設計ASIC(特定用途向け集積回路)、コンピュータのハードウエア、ファームウエア、ソフトウエア、及び/又はその組合せで実現することができる。これらの様々な実施は、ストレージシステム、少なくとも1つの入力デバイス、及び少なくとも1つの出力デバイスからデータ及び命令を受け入れ、これらにデータ及び命令を送り出すように結合された専用又は汎用とすることができる少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含むプログラマブルシステム上で実行可能及び/又は解釈可能な1又は2以上のコンピュータプログラムでの実施を含むことができる。
これらのコンピュータプログラム(プログラム、ソフトウエア、ソフトウエアアプリケーション、又はコードとしても公知)は、プログラマブルプロセッサに対する機械命令を含み、高レベル手順プログラミング言語及び/又はオブジェクト指向プログラミング言語、及び/又はアセンブリ/機械言語に実施することができる。本明細書に使用する「機械可読媒体」及び「コンピュータ可読媒体」という語句は、プログラマブルプロセッサに機械命令及び/又はデータを与えるために使用され、機械命令を機械可読信号として受け入れる機械可読媒体を含むあらゆるコンピュータプログラム製品、コンピュータ装置、及び/又はコンピュータデバイス(例えば、磁気ディスク、光ディスク、メモリ、プログラマブル論理デバイス(PLD))を指す。「機械可読信号」という語句は、機械命令及び/又はデータをプログラマブルプロセッサに与えるために使用されるあらゆる信号を指す。
本明細書に説明する主題及び機能的作動の実施は、本明細書に開示する構造及びその構造的均等物を含むデジタル電子回路、又はコンピュータのソフトウエア、ファームウエア、又はハードウエア、又はこれらのうちの1又は2以上の組合せに実施することができる。更に、本明細書に説明する主題は、1又は2以上のコンピュータプログラム製品として、すなわち、データ処理装置による実行に向けて又はその作動を制御するためにコンピュータ可読媒体上に符号化された1又は2以上のコンピュータプログラム命令モジュールとして実施することができる。コンピュータ可読媒体は、機械可読ストレージデバイス、機械可読ストレージ基板、メモリデバイス、機械可読伝播信号に影響を及ぼす物質の組成、又はこれらのうちの1又は2以上の組合せとすることができる。「データ処理装置」、「コンピュータデバイス」、及び「コンピュータプロセッサ」という語句は、一例としてプログラマブルプロセッサ、コンピュータ、又は複数のプロセッサ又はコンピュータを含むデータを処理するための全ての装置、デバイス、及び機械を網羅する。装置は、ハードウエアに加えて、当該コンピュータプログラムに対する実行環境を生成するコード、例えば、プロセッサファームウエア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、又はこれらのうちの1又は2以上の組合せを構成するコードを含むことができる。伝播信号は、人工的に生成される信号、例えば、適切な受信機装置への送信に向けて情報を符号化するように生成された機械生成による電気信号、光信号、又は電磁信号である。
コンピュータプログラム(アプリケーション、プログラム、ソフトウエア、ソフトウエアアプリケーション、スクリプト、又はコードとしても公知)は、編集実行言語又は解釈実行言語を含むプログラミング言語のあらゆる形態で書くことができ、独立型プログラムとして、又はモジュール、コンポーネント、サブルーチン、又はコンピュータ環境における使用に適する他のユニットとして配備することができる。コンピュータプログラムは、必ずしもファイルシステム内のファイルに対応するわけではない。プログラムは、他のプログラム又はデータ(例えば、マークアップ言語文書に格納された1又は2以上のスクリプト)を保有するファイルの一部分内、当該プログラムに専用単一ファイル内、又は複数の連携ファイル(例えば、1又は2以上のモジュール、サブプログラム、又はコードの一部分を格納するファイル)に格納することができる。コンピュータプログラムは、1つの場所に位置付けられるか又は複数の場所にわたって分散され、通信ネットワークによって相互接続された1つ又は複数のコンピュータ上で実行されるように配備することができる。
本明細書に説明する工程及び論理フローは、1又は2以上のコンピュータプログラムを実行し、入力データに対して演算を行って出力を生成することによって機能を実施する1又は2以上のプログラマブルプロセッサによって実施することができる。工程及び論理フローは、専用論理回路、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)又はASIC(特定用途向け集積回路)として実施することができる。
コンピュータプログラムの実行に適するプロセッサは、一例として、汎用と専用の両方のマイクロプロセッサ、及びあらゆるタイプのデジタルコンピュータのいずれか1又は2以上のプロセッサを含む。一般的にプロセッサは、読取専用メモリ又はランダムアクセスメモリ又はこれらの両方から命令及びデータを受け入れることになる。コンピュータの不可欠な要素は、命令を実施するためのプロセッサ、並びに命令及びデータを格納するための1又は2以上のメモリデバイスである。一般的に、コンピュータはまた、データを格納するための1又は2以上の大容量ストレージデバイス、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、又は光ディスクを含むことにもなり、又はこれらからデータを受け入れ、これらにデータを引き渡し、又はその両方を行うように作動可能に結合されることになる。しかし、コンピュータは、そのようなデバイスを有する必要はない。更に、コンピュータは、別のデバイス、少しの一部の例を挙げると、モバイル電話、携帯情報端末(PDA)、モバイルオーディオプレーヤ、全地球測位システム(GPS)受信機内に埋め込むことができる。コンピュータプログラム命令及びデータを格納するのに適するコンピュータ可読媒体は、一例として、半導体メモリデバイス、例えば、EPROM、EEPROM、及びフラッシュメモリデバイスと、磁気ディスク、例えば、内蔵ハードディスク又は取外し可能ディスクと、光磁気ディスクと、CD−ROMディスク及びDVD−ROMディスクとを含む全ての形態の不揮発性のメモリ、メディア、及びメモリデバイスを含む。プロセッサ及びメモリには専用論理回路を具備することができ、又はプロセッサ及びメモリは、専用論理回路内に組み込むことができる。
ユーザとの対話を提供するために、本発明の開示の1又は2以上の態様は、ユーザに情報を表示するためのディスプレイデバイス、例えば、CRT(ブラウン管)、LCD(液晶ディスプレイ)モニタ、又はタッチスクリーンを有し、任意的に、ユーザがコンピュータに入力を与えることを可能にするキーボード及びポインティングデバイス、例えば、マウス又はトラックボールを有するコンピュータ上に実施することができる。ユーザとの対話を提供するために他のタイプのデバイスを使用することができ、例えば、ユーザに与えられるフィードバックは、あらゆる形態の知覚フィードバック、例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、又は触覚フィードバックとすることができ、ユーザからの入力は、音響入力、音声入力、又は触覚入力を含むあらゆる形態で受け入ることができる。これに加えて、コンピュータは、ユーザによって使用されるデバイスに文書を送り、このデバイスから文書を受け入れることにより、例えば、ウェブブラウザから受け取られる要求に応答してユーザのクライアントデバイス上のウェブブラウザにウェブページを送ることによってユーザと対話することができる。
本発明の開示の1又は2以上の態様は、バックエンド構成要素を例えばデータサーバとして含むコンピュータシステム、又はミドルウェア、例えば、アプリケーションサーバを含むコンピュータシステム、又はフロントエンド構成要素、例えば、ユーザが本明細書に説明する主題の実施と対話を行うことを可能にするグラフィカルユーザインタフェース又はウェブブラウザを有するクライアントコンピュータを含むコンピュータシステム、又は1又は2以上のそのようなバックエンド構成要素、ミドルウェア、又はフロントエンド構成要素のあらゆる組合せを含むコンピュータシステムに実施することができる。システムの構成要素は、デジタルデータ通信のあらゆる形態又は媒体、例えば、通信ネットワークによって相互接続することができる。通信ネットワークの例は、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)及び広域ネットワーク(「WAN」)と、相互ネットワーク(例えば、インターネット)と、ピアツーピアネットワーク(例えば、アドホックピアツーピアネットワーク)とを含む。
コンピュータシステムは、クライアント及びサーバを含むことができる。クライアントとサーバは、一般的に互いから遠隔にあり、一般的に通信ネットワークを通して対話を行う。クライアントとサーバの関係は、それぞれのコンピュータ上で作動し、互いに対してクライアント−サーバ関係を有するコンピュータプログラムによって生じる。一部の実施では、サーバは、データ(例えば、HTMLページ)をクライアントデバイスに送信する(例えば、クライアントデバイスと対話を行うユーザにデータを表示し、このユーザからユーザ入力を受け入れる目的で)。クライアントデバイスにおいて生成されるデータ(例えば、ユーザの対話の結果として)は、サーバにおいてクライアントデバイスから受信することができる。
本明細書は多くの実施形態を含むが、これらの実施形態は、本発明の開示の範囲又は主張することができるものの範囲の限定と解釈すべきではなく、本発明の開示の特定の実施に独特の特徴の説明として解釈しなければならない。本明細書において個別の実施の状況で記述したある一定の特徴は、単一実施において組合せで実施することができる。それとは逆に、単一実施の状況で記述した様々な特徴を複数の実施において個別に又はあらゆる適切な部分結合で実施することができる。更に、上記では特徴をある一定の組合せで作用するものとして記載し、かつ最初にそのように主張することができるが、一部の場合に主張する組合せからの1又は2以上の特徴をこの組合せから取り除くことができ、主張する組合せを部分結合又は準組合せの変形に誘導することができる。
同様に、図面には作動を特定の順序で示すが、これは、望ましい結果を達成する上でそのような作動を示す特定の順序又は手順に実施することを必要とすると理解すべきではない。ある一定の状況では、多重作業処理及び並行処理が有利である場合がある。更に、上述の実施形態における様々なシステム構成要素の分離は、全ての実施形態においてそのような分離を必要とすると理解すべきではなく、記述したプログラム構成要素及びシステムは、一般的に、単一ソフトウエア製品に互いに統合することができ、又は複数のソフトウエア製品にパッケージ化することができると理解しなければならない。
いくつかの実施を記述した。それにも関わらず、本発明の開示の精神及び範囲から逸脱することなく様々な修正を加えることができることは認められるであろう。従って、他の実施は、以下に続く特許請求の範囲にある。例えば、特許請求の範囲に具陳するアクションは、異なる順序に実施することができ、かつ依然として望ましい結果を達成することができる。
なお、好ましい構成態様として、本発明を次のように構成することもできる。
1.
装置(10’)であって、
上側ワークピース係合部分(20u)と接続する下側ワークピース係合部分(18)を含み、ワークピース(TW)の均等性を決定する均等デバイス(10u)と、
前記下側ワークピース係合部分(18)及び前記上側ワークピース係合部分(20u)の一方又は両方の1又は2以上の構成要素に1又は2以上の通信通路(77)によって通信的に結合されたコンピュータリソース(75)と、
を含み、
前記下側ワークピース係合部分(18)は、近位端(36P)と、遠位端(36D)と、該近位端(36P)と該遠位端(36D)の間を延びる細長本体(38)とを有する中心シャフト(36)を含み、該下側ワークピース係合部分(18)は、モータ(40)を含み、該中心シャフト(36)の該近位端(36P)は、該モータ(40)に接続され、該下側ワークピース係合部分(18)は、該中心シャフト(36)の該遠位端(36D)に接続された半径方向操作可能ワークピース係合チャック(44)を含み、前記上側ワークピース係合部分(20u)は、近位端(58P)と該半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック(44)を受け入れるようなサイズを有する凹部(60)を形成する遠位端(58D)とを有する軸線方向移動可能シリンダ(58)を含み、
装置(10’)が、更に
第2のタイヤトレッド係合部分101uに対して対向配置された第1のタイヤトレッド係合部分(100u)であって、該第1のタイヤトレッド係合部分(100u)及び該第2のタイヤトレッド係合部分(101u)の各々が、タイヤトレッド係合部材(112u)を含み、該第1のタイヤトレッド係合部分(100u)が、該タイヤトレッド係合部材(112u)に接続された均等性検出部分(110u)を含む前記第1のタイヤトレッド係合部分(100u)、
を含む、
ことを特徴とする装置(10’)。
2.
前記下側ワークピース係合部分(18)を含み、前記ワークピース(CD/TW)の不均衡を決定する平衡デバイス(10b)と、
1又は2以上の通信通路(77)によって前記下側ワークピース係合部分(18)に通信的に結合された前記コンピュータリソース(75)と、
を更に含み、
前記下側ワークピース係合部分(18)は、少なくとも1つの多軸変換器(50b、50b’)を含む、
ことを特徴とする上記1に記載の装置(10’’、10’’’’)。
3.
前記均等性検出部分(110u)は、3又は4以上の多軸ロードセル(114u a )を含むことを特徴とする上記1に記載の装置(10’)。
4.
前記ワークピース(TW)の均等性に関連する情報が、前記3又は4以上の多軸ロードセル(114u a )によって与えられ、かつ該3又は4以上の多軸ロードセル(114u a )によって生成される少なくとも2つの軸(X、Y、Z)のそれぞれの軸に関連付けられた少なくとも1つの信号群を用いて過剰決定方式で計算され、
前記少なくとも1つの信号群は、
前記少なくとも2つの軸(X、Y、Z)のそれぞれの軸に各々が関連付けられた2又は3以上のトルク−モーメント信号(T X 、T Y 、T Z )の群、又は
その全ての軸が同じ原点を共有し、かつ互いに対して直交する前記少なくとも2つの軸(X、Y、Z)のそれぞれの軸に各々が関連付けられた2又は3以上の力信号(F X 、F Y 、F Z )の群、
を含む、
ことを特徴とする上記3に記載の装置(10’)。
5.
前記少なくとも1つの信号群の各信号が、前記3又は4以上の多軸ロードセル(114u a )から前記コンピュータリソース(75)に前記1又は2以上の通信通路(77)によって通信され、
前記1又は2以上の通信通路(77)は、前記3又は4以上の多軸ロードセル(114u a )の前記少なくとも2つの軸(X、Y、Z)の軸数量に等しい複数の信号通信チャネルを含む、
ことを特徴とする上記4に記載の装置(10’)。
6.
前記3又は4以上の多軸ロードセル(114u a )は、3個の多軸ロードセル(114u a )を含み、
前記少なくとも2つの軸(X、Y、Z)は、2つの軸を含み、それによって合計で、
6個の信号通信チャネル、
を含むように前記3又は4以上の多軸ロードセル(114u a )を前記コンピュータリソース(75)に通信的に接続する前記1又は2以上の通信通路(77)の前記複数の信号通信チャネルを構成する、
ことを特徴とする上記5に記載の装置(10’)。
7.
前記3又は4以上の多軸ロードセル(114u a )は、3個の多軸ロードセル(114u a )を含み、
前記少なくとも2つの軸(X、Y、Z)は、3つの軸を含み、それによって合計で、
9個の信号通信チャネル、
を含むように前記3又は4以上の多軸ロードセル(114u a )を前記コンピュータリソース(75)に通信的に接続する前記1又は2以上の通信通路(77)の前記複数の信号通信チャネルを構成する、
ことを特徴とする上記5に記載の装置(10’)。
8.
前記3又は4以上の多軸ロードセル(114u a )は、4個の多軸ロードセル(114u a )を含み、
前記少なくとも2つの軸(X、Y、Z)は、2つの軸を含み、それによって合計で、
8個の信号通信チャネル、
を含むように前記3又は4以上の多軸ロードセル(114u a )を前記コンピュータリソース(75)に通信的に接続する前記1又は2以上の通信通路(77)の前記複数の信号通信チャネルを構成する、
ことを特徴とする上記5に記載の装置(10’)。
9.
前記3又は4以上の多軸ロードセル(114u a )は、4個の多軸ロードセル(114u a )を含み、
前記少なくとも2つの軸(X、Y、Z)は、3つの軸を含み、それによって合計で、
12個の信号通信チャネル、
を含むように前記3又は4以上の多軸ロードセル(114u a )を前記コンピュータリソース(75)に通信的に接続する前記1又は2以上の通信通路(77)の前記複数の信号通信チャネルを構成する、
ことを特徴とする上記5に記載の装置(10’)。
10.
前記少なくとも1つの信号群の各信号が、前記1又は2以上の通信通路(77)にわたって前記コンピュータリソース(75)に通信される時間領域力又はモーメントリップル出力であり、
前記コンピュータリソース(75)に関連付けられたソフトウエアが、各チャネルの前記時間領域力又はモーメントリップル出力を合算し、その後、続いて高速フーリエ変換(FFT)解析器に与えられる、
ことを特徴とする上記5に記載の装置(10’)。
11.
前記ワークピース(TW)の均等性に関連する情報が、前記3又は4以上の多軸ロードセル(114u a )によって与えられ、かつ該3又は4以上の多軸ロードセル(114u a )によって生成される少なくとも2つの軸(X、Y、Z)のそれぞれの軸に関連付けられた少なくとも1つの信号群を用いて過剰決定方式で計算され、
前記少なくとも1つの信号群は、
前記少なくとも2つの軸(X、Y、Z)のそれぞれの軸に各々が関連付けられた2又は3以上のトルク−モーメント信号(T X 、T Y 、T Z )の群、及び
その全ての軸が同じ原点を共有し、かつ互いに対して直交する前記少なくとも2つの軸(X、Y、Z)のそれぞれの軸に各々が関連付けられた2又は3以上の力信号(F X 、F Y 、F Z )の群、
を含む、
ことを特徴とする上記3に記載の装置(10’)。
12.
前記少なくとも1つの信号群の各信号が、前記3又は4以上の多軸ロードセル(114u a )から前記コンピュータリソース(75)に前記1又は2以上の通信通路(77)によって通信され、
前記1又は2以上の通信通路(77)は、前記3又は4以上の多軸ロードセル(114u a )の前記少なくとも2つの軸(X、Y、Z)の軸数量に等しい複数の信号通信チャネルを含む、
ことを特徴とする上記11に記載の装置(10’)。
13.
前記3又は4以上の多軸ロードセル(114u a )は,、3個の多軸ロードセル(114u a )を含み、
前記少なくとも2つの軸(X、Y、Z)は、2つの軸を含み、それによって合計で、
6個の信号通信チャネル、
を含むように前記3又は4以上の多軸ロードセル(114u a )を前記コンピュータリソース(75)に通信的に接続する前記1又は2以上の通信通路(77)の前記複数の信号通信チャネルを構成する、
ことを特徴とする上記12に記載の装置(10’)。
14.
前記3又は4以上の多軸ロードセル(114u a )は、3個の多軸ロードセル(114u a )を含み、
前記少なくとも2つの軸(X、Y、Z)は、3つの軸を含み、それによって合計で、
9個の信号通信チャネル、
を含むように前記3又は4以上の多軸ロードセル(114u a )を前記コンピュータリソース(75)に通信的に接続する前記1又は2以上の通信通路(77)の前記複数の信号通信チャネルを構成する、
ことを特徴とする上記12に記載の装置(10’)。
15.
前記3又は4以上の多軸ロードセル(114u a )は、4個の多軸ロードセル(114u a )を含み、
前記少なくとも2つの軸(X、Y、Z)は、2つの軸を含み、それによって合計で、
8個の信号通信チャネル、
を含むように前記3又は4以上の多軸ロードセル(114u a )を前記コンピュータリソース(75)に通信的に接続する前記1又は2以上の通信通路(77)の前記複数の信号通信チャネルを構成する、
ことを特徴とする上記12に記載の装置(10’)。
16.
前記3又は4以上の多軸ロードセル(114u a )は、4個の多軸ロードセル(114u a )を含み、
前記少なくとも2つの軸(X、Y、Z)は、3つの軸を含み、それによって合計で、
12個の信号通信チャネル、
を含むように前記3又は4以上の多軸ロードセル(114u a )を前記コンピュータリソース(75)に通信的に接続する前記1又は2以上の通信通路(77)の前記複数の信号通信チャネルを構成する、
ことを特徴とする上記12に記載の装置(10’)。
17.
前記少なくとも1つの信号群の各信号が、前記1又は2以上の通信通路(77)にわたって前記コンピュータリソース(75)に通信される時間領域力又はモーメントリップル出力であり、
前記コンピュータリソース(75)に関連付けられたソフトウエアが、各チャネルの前記時間領域力又はモーメントリップル出力を合算し、その後、続いて高速フーリエ変換(FFT)解析器に与えられる、
ことを特徴とする上記12に記載の装置(10’)。
18.
前記均等性検出部分(110u)は、
第1の支持板(116u)と第2の支持板(124u)の間に配置され、かつ該第1の支持板(116u)を該第2の支持板(124u)に接続する3又は4以上の空気バネ部材(114u b )と、
前記複数の空気バネ部材(114u b )並びに前記第1の支持板(116u)及び前記第2の支持板(124u)の近くに位置決めされ、該第1の支持板(116u)を該第2の支持板(124u)に接続する該3又は4以上の空気バネ部材(114u b )の圧縮又は膨張の結果として該第1の支持板(116u)と該第2の支持板(124u)の間の距離量の差を検出する少なくとも1つのレーザインジケータ(126)と、
を含む、
ことを特徴とする上記1に記載の装置(10’)。
19.
前記少なくとも1つのレーザインジケータ(126)は、前記1又は2以上の通信通路(77)にわたって前記コンピュータリソース(75)に通信される少なくとも1つの信号を生成し、
前記少なくとも1つの信号は、時間領域変位リップル出力である、
ことを特徴とする上記18に記載の装置(10’)。
20.
1よりも多いレーザインジケータ(126)が使用される場合に、前記コンピュータリソース(75)に関連付けられたソフトウエアが、各レーザインジケータ(126)によって出力される各信号の前記時間領域変位リップル出力を合算し、それは、その後、続いて高速フーリエ変換(FFT)解析器に与えられることを特徴とする上記19に記載の装置(10’)。
21.
前記第1のタイヤトレッド係合部分(100u)は、上側ブラケット(120u)と下側ブラケット(122u)とに回転可能に接続された複数のローラー部材(118u)を含む例示的タイヤトレッド係合部材(112u)を含むことを特徴とする上記1に記載の装置(10’)。
22.
前記複数のローラー部材(118u)は、中心に位置付けられた第7のローラー部材(118u 7 )によって分離された3つのローラー部材(118u 1 、118u 2 、118u 3 )の第1の群(118u a )と3つのローラー部材(118u 4 、118u 5 、118u 6 )の第2の群(118u b )とによって定められた7つのローラー部材(118u 1 、118u 2 、118u 3 、118u 4 、118u 5 、118u 6 、118u 7 )を含むことを特徴とする上記21に記載の装置(10’)。
23.
前記複数のローラー部材(118u)は、タイヤ接触パッチ区域の前縁と後縁を張る間隙によって分離された3つのローラー部材(118u 1 、118u 2 、118u 3 )の第1の群(118u a )と3つのローラー部材(118u 4 、118u 5 、118u 6 )の第2の群(118u b )とによって定められた6つのローラー部材(118u 1 、118u 2 、118u 3 、118u 4 、118u 5 、118u 6 )を含むことを特徴とする上記21に記載の装置(10’)。
24.
前記複数のローラー部材(118u)は、タイヤ接触パッチ区域の前縁と後縁を張る間隙によって分離された2つのローラー部材(118u 3 、118u 4 )を含むことを特徴とする上記5に記載の装置(10’)。
25.
前記第1のタイヤトレッド係合部分(100u)は、前記タイヤトレッド係合部材(112u)に接続された前記均等性検出部分(110u)を選択的に半径方向に移動する半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構(104u)に接続された台座部材(102u)を含み、
前記第1のタイヤトレッド係合部分(100u)は、印加負荷検出部分(108u)を含む、
ことを特徴とする上記1に記載の装置(10’)。
26.
前記半径方向移動可能シリンダ又はサーボ機構(104u)によって付与される前記均等性検出部分(110u)の選択的半径方向移動が、指定された負荷を前記タイヤトレッド係合部材(112u)が前記ワークピース(TW)に印加したことを前記印加負荷検出部分(108u)が検出した状態で終了することを特徴とする上記25に記載の装置(10’)。
27.
前記下側ワークピース係合部分(18)は、前記中心シャフト(36)の前記遠位端(36 D )の近くで該中心シャフト(36)の前記細長本体(38)に接続されたワークピース内側面係合部材(46)を含むことを特徴とする上記3に記載の装置(10’)。
28.
前記下側ワークピース係合部分(18)は、前記中心シャフト(36)の前記遠位端(36 D )と該中心シャフト(36)の前記近位端(36 P )との間で該中心シャフト(36)の前記細長本体(38)に接続された角度符号器(48)を含むことを特徴とする上記3に記載の装置(10’)。
29.
前記均等デバイス(10u)は、ベース部材(12)と、下側支持部材(14)と、上側支持部材(16u)とを含み、
前記下側支持部材(14)及び前記上側支持部材(16u)は、前記ベース部材(12)上に配置され、
前記下側支持部材(14)は、前記下側ワークピース係合部分(18)に接続され、
前記上側支持部材(16u)は、前記上側ワークピース係合部分(20u)に接続される、
ことを特徴とする上記3に記載の装置(10’)。
30.
前記上側ワークピース係合部分(20u)は、上側支持部材(16u)のキャノピー部材(30u)に接続された近位端(58 P )を有する軸線方向移動可能シリンダ(58)を含むことを特徴とする上記12に記載の装置(10’)。
31.
前記3又は4以上の多軸ロードセル(114u a )は、歪みゲージ変換器であることを特徴とする上記3に記載の装置(10’)。
32.
前記3又は4以上の多軸ロードセル(114u a )は、圧電変換器であることを特徴とする上記3に記載の装置(10’)。
33.
装置(10、10’’’)であって、
下側ワークピース係合部分(18)を含み、ワークピース(CD/TW)の不均衡を決定する平衡デバイス(10b)と、
1又は2以上の通信通路(77)によって前記下側ワークピース係合部分(18)に通信的に結合されたコンピュータリソース(75)と、
を含み、
前記下側ワークピース係合部分(18)は、近位端(36 P )と、遠位端(36 D )と、該近位端(36 P )及び該遠位端(36 D )の間を延びる細長本体(38)とを有する中心シャフト(36)を含み、該下側ワークピース係合部分(18)は、モータ(40)を含み、該中心シャフト(36)の該近位端(36 P )は、該モータ(40)に接続され、該下側ワークピース係合部分(18)は、該中心シャフト(36)の該遠位端(36 D )に接続された半径方向操作可能ワークピース係合チャック(44)を含み、該下側ワークピース係合部分(18)は、少なくとも1つの多軸変換器(50b、50b’)を含む、
ことを特徴とする装置(10、10’’’)。
34.
上側ワークピース係合部分(20u)と接続する前記下側ワークピース係合部分(18)を含み、前記ワークピース(TW)の均等性を決定する均等デバイス(10u)と、
1又は2以上の通信通路(77)によって前記下側ワークピース係合部分(18)及び前記上側ワークピース係合部分(20u)の一方又は両方の1又は2以上の構成要素に通信的に結合された前記コンピュータリソース(75)と、
を更に含み、
前記上側ワークピース係合部分(20u)は、近位端(58 P )と前記半径方向内向き/外向き操作可能ワークピース係合チャック(44)を受け入れるようなサイズを有する凹部(60)を形成する遠位端(58 D )とを有する軸線方向移動可能シリンダ(58)を含み、
第2のタイヤトレッド係合部分101uに対して対向配置された第1のタイヤトレッド係合部分(100u)であって、該第1のタイヤトレッド係合部分(100u)及び該第2のタイヤトレッド係合部分(101u)の各々が、タイヤトレッド係合部材(112u)を含み、該第1のタイヤトレッド係合部分(100u)が、該タイヤトレッド係合部材(112u)に接続された均等性検出部分(110u)を含み、該均等性検出部分(110u)が、3又は4以上の多軸ロードセル(114u a )を含む前記第1のタイヤトレッド係合部分(100u)、
を更に含むことを特徴とする上記33に記載の装置(10’’、10’’’’)。
35.
前記ワークピース(CD/TW)の不均衡に関連する情報が、前記少なくとも1つの多軸変換器(50b、50b’)によって与えられ、かつ該少なくとも1つの多軸変換器(50b、50b’)によって生成される少なくとも2つの軸(X、Y、Z)のそれぞれの軸に関連付けられた少なくとも1つの信号群を用いて過剰決定方式で計算され、
前記少なくとも1つの信号群は、
前記少なくとも2つの軸(X、Y、Z)のそれぞれの軸に各々が関連付けられた2又は3以上のトルク−モーメント信号(T X 、T Y 、T Z )の群、又は
その全ての軸が同じ原点を共有し、かつ互いに対して直交する前記少なくとも2つの軸(X、Y、Z)のそれぞれの軸に各々が関連付けられた2又は3以上の力信号(F X 、F Y 、F Z )の群、
を含む、
ことを特徴とする上記33に記載の装置(10、10’’’)。
36.
前記少なくとも1つの信号群の各信号が、前記1又は2以上の通信通路(77)によって前記少なくとも1つの多軸変換器(50b、50b’)から前記コンピュータリソース(75)に通信され、
前記1又は2以上の通信通路(77)は、前記少なくとも1つの多軸変換器(50b、50b’)の前記少なくとも2つの軸(X、Y、Z)の軸数量に等しい複数の信号通信チャネルを含む、
ことを特徴とする上記35に記載の装置(10、10’’’)。
37.
前記少なくとも1つの多軸変換器(50b、50b’)は、前記中心シャフト(36)の前記細長本体(38)に接続された1つの多軸変換器(50b)を含み、
前記少なくとも2つの軸(X、Y、Z)は、2つの軸を含み、それによって合計で、
2個の信号通信チャネル、
を含むように前記少なくとも1つの多軸変換器(50b)を前記コンピュータリソース(75)に通信的に接続する前記1又は2以上の通信通路(77)の前記複数の信号通信チャネルを構成する、
ことを特徴とする上記36に記載の装置(10)。
38.
前記少なくとも1つの多軸変換器(50b、50b’)は、前記中心シャフト(36)の前記細長本体(38)に接続された1つの多軸変換器(50b)を含み、
前記少なくとも2つの軸(X、Y、Z)は、3つの軸を含み、それによって合計で、
3個の信号通信チャネル、
を含むように前記少なくとも1つの多軸変換器(50b)を前記コンピュータリソース(75)に通信的に接続する前記1又は2以上の通信通路(77)の前記複数の信号通信チャネルを構成する、
ことを特徴とする上記36に記載の装置(10)。
39.
前記少なくとも1つの多軸変換器(50b、50b’)は、前記モータ(40)を収容するモータハウジング(42)から延びる複数の半径方向突出支持アーム(54)の各半径方向突出支持アーム(54a〜54c)の遠位端上に配置された3つの多軸変換器(50b’)を含み、
前記少なくとも2つの軸(X、Y、Z)は、2つの軸を含み、それによって合計で、
6個の信号通信チャネル、
を含むように前記少なくとも1つの多軸変換器(50b’)を前記コンピュータリソース(75)に通信的に接続する前記1又は2以上の通信通路(77)の前記複数の信号通信チャネルを構成する、
ことを特徴とする上記36に記載の装置(10’’’)。
40.
前記少なくとも1つの多軸変換器(50b、50b’)は、前記モータ(40)を収容するモータハウジング(42)から延びる複数の半径方向突出支持アーム(54)の各半径方向突出支持アーム(54a〜54c)の遠位端上に配置された3つの多軸変換器(50b’)を含み、
前記少なくとも2つの軸(X、Y、Z)は、3つの軸を含み、それによって合計で、
9個の信号通信チャネル、
を含むように前記少なくとも1つの多軸変換器(50b’)を前記コンピュータリソース(75)に通信的に接続する前記1又は2以上の通信通路(77)の前記複数の信号通信チャネルを構成する、
ことを特徴とする上記36に記載の装置(10’’’)。
41.
前記少なくとも1つの信号群の各信号が、前記1又は2以上の通信通路(77)によって前記少なくとも1つの多軸変換器(50b、50b’)から前記コンピュータリソース(75)に通信される前記ワークピース(CD/TW)の外側平面及び該ワークピース(CD/TW)の内側平面の各々に関する該ワークピース(CD/TW)の不均衡単位当たりの電圧を表す電圧利得であり、
前記不均衡単位当たりの電圧は、確率的に測定かつ計算される、
ことを特徴とする上記36に記載の装置(10、10’’’)。
42.
前記ワークピース(CD/TW)の不均衡に関連する情報が、前記少なくとも1つの多軸変換器(50b、50b’)によって与えられ、かつ該少なくとも1つの多軸変換器(50b、50b’)によって生成される少なくとも2つの軸(X、Y、Z)のそれぞれの軸に関連付けられた少なくとも1つの信号群を用いて過剰決定方式で計算され、
前記少なくとも1つの信号群は、
前記少なくとも2つの軸(X、Y、Z)のそれぞれの軸に各々が関連付けられた2又は3以上のトルク−モーメント信号(T X 、T Y 、T Z )の群、及び
その全ての軸が同じ原点を共有し、かつ互いに対して直交する前記少なくとも2つの軸(X、Y、Z)のそれぞれの軸に各々が関連付けられた2又は3以上の力信号(F X 、F Y 、F Z )の群、
を含む、
ことを特徴とする上記33に記載の装置(10、10’’’)。
43.
前記少なくとも1つの信号群の各信号が、前記1又は2以上の通信通路(77)によって前記少なくとも1つの多軸変換器(50b、50b’)から前記コンピュータリソース(75)に通信され、
前記1又は2以上の通信通路(77)は、前記少なくとも1つの多軸変換器(50b、50b’)の前記少なくとも2つの軸(X、Y、Z)の軸数量に等しい複数の信号通信チャネルを含む、
ことを特徴とする上記42に記載の装置(10、10’’’)。
44.
前記少なくとも1つの多軸変換器(50b、50b’)は、前記中心シャフト(36)の前記細長本体(38)に接続された1つの多軸変換器(50b)を含み、
前記少なくとも2つの軸(X、Y、Z)は、2つの軸を含み、それによって合計で、
2個の信号通信チャネル、
を含むように前記少なくとも1つの多軸変換器(50b)を前記コンピュータリソース(75)に通信的に接続する前記1又は2以上の通信通路(77)の前記複数の信号通信チャネルを構成する、
ことを特徴とする上記43に記載の装置(10)。
45.
前記少なくとも1つの多軸変換器(50b、50b’)は、前記中心シャフト(36)の前記細長本体(38)に接続された1つの多軸変換器(50b)を含み、
前記少なくとも2つの軸(X、Y、Z)は、3つの軸を含み、それによって合計で、
3個の信号通信チャネル、
を含むように前記少なくとも1つの多軸変換器(50b)を前記コンピュータリソース(75)に通信的に接続する前記1又は2以上の通信通路(77)の前記複数の信号通信チャネルを構成する、
ことを特徴とする上記43に記載の装置(10)。
46.
前記少なくとも1つの多軸変換器(50b、50b’)は、前記モータ(40)を収容するモータハウジング(42)から延びる複数の半径方向突出支持アーム(54)の各半径方向突出支持アーム(54a〜54c)の遠位端上に配置された3つの多軸変換器(50b’)を含み、
前記少なくとも2つの軸(X、Y、Z)は、2つの軸を含み、それによって合計で、
6個の信号通信チャネル、
を含むように前記少なくとも1つの多軸変換器(50b)を前記コンピュータリソース(75)に通信的に接続する前記1又は2以上の通信通路(77)の前記複数の信号通信チャネルを構成する、
ことを特徴とする上記43に記載の装置(10’’’)。
47.
前記少なくとも1つの多軸変換器(50b、50b’)は、前記モータ(40)を収容するモータハウジング(42)から延びる複数の半径方向突出支持アーム(54)の各半径方向突出支持アーム(54a〜54c)の遠位端上に配置された3つの多軸変換器(50b’)を含み、
前記少なくとも2つの軸(X、Y、Z)は、3つの軸を含み、それによって合計で、
9個の信号通信チャネル、
を含むように前記少なくとも1つの多軸変換器(50b’)を前記コンピュータリソース(75)に通信的に接続する前記1又は2以上の通信通路(77)の前記複数の信号通信チャネルを構成する、
ことを特徴とする上記43に記載の装置(10’’’)。
48.
前記少なくとも1つの信号群の各信号が、前記1又は2以上の通信通路(77)によって前記少なくとも1つの多軸変換器(50b、50b’)から前記コンピュータリソース(75)に通信される前記ワークピース(CD/TW)の外側平面及び該ワークピース(CD/TW)の内側平面の各々に関する該ワークピース(CD/TW)の不均衡単位当たりの電圧を表す電圧利得であり、
前記不均衡単位当たりの電圧は、確率的に測定かつ計算される、
ことを特徴とする上記43に記載の装置(10、10’’’)。
49.
前記下側ワークピース係合部分(18)は、前記中心シャフト(36)の前記遠位端(36 D )の近くで該中心シャフト(36)の前記細長本体(38)に接続されたワークピース内側面係合部材(46)を含むことを特徴とする上記33に記載の装置(10、10’’’)。
50.
前記多軸変換器(50b、50b’)は、前記中心シャフト(36)の前記近位端(36 P )の近くで該中心シャフト(36)の前記細長本体(38)に接続されることを特徴とする上記49に記載の装置(10、10’’’)。
51.
前記下側ワークピース係合部分(18)は、前記中心シャフト(36)の前記遠位端(36 D )と該中心シャフト(36)の前記近位端(36 P )との間で該中心シャフト(36)の前記細長本体(38)に接続された角度符号器(48)を含むことを特徴とする上記50に記載の装置(10、10’’’)。
52.
前記平衡デバイス(10b)は、ベース部材(12)と下側支持部材(14)とを含み、
前記下側支持部材(14)は、前記ベース部材(12)上に配置され、
前記下側支持部材(14)は、前記下側ワークピース係合部分(18)に接続される、
ことを特徴とする上記33に記載の装置(10、10’’’)。
53.
前記多軸変換器(50b、50b’)は、歪みゲージ変換器であることを特徴とする上記33に記載の装置(10、10’’’)。
54.
前記多軸変換器(50b、50b’)は、圧電変換器であることを特徴とする上記33に記載の装置(10、10’’’)。
55.
上記1又は上記34に記載の前記均等デバイス(10u)を与える段階と、
タイヤ−ホイールアセンブリ(TW)である前記ワークピース(TW)を前記下側ワークピース係合部分(18)上に配置する段階(D1)と、
前記タイヤ−ホイールアセンブリ(TW)を前記下側ワークピース係合部分(18)に取外し可能に固定する段階(D2)と、
前記下側ワークピース係合部分(18)と前記上側ワークピース係合部分(20u)の間に前記タイヤ−ホイールアセンブリ(TW)を回転可能に挿入するために該上側ワークピース係合部分(20u)を該下側ワークピース係合部分(18)と接続させる段階(D3)と、
前記タイヤ−ホイールアセンブリ(TW)のタイヤ(T)のトレッド面(T T )に隣接する前記第1のタイヤトレッド係合部分(100u)及び前記第2のタイヤトレッド係合部分(101u)の各々の前記タイヤトレッド係合部材(112u)を該タイヤトレッド係合部材(112u)が該ワークピース(TW)に指定された負荷を印加するまで接続させる段階(D4)と、
前記タイヤ−ホイールアセンブリ(TW)に回転(R)を付与するために前記下側ワークピース係合部分(18)を回転させる段階(R)と、
前記タイヤ−ホイールアセンブリ(TW)の前記タイヤ(T)の均等又は均等不足を示す信号を前記1又は2以上の通信通路(77)によって前記均等性検出部分(110u)から前記コンピュータリソース(75)に通信する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
56.
上記2又は上記33に記載の前記平衡デバイス(10b)を与える段階と、
較正ディスクである前記ワークピース(CD/TW)を前記下側ワークピース係合部分(18)上に配置する段階(D1)と、
1又は2以上の不均衡重り(CD W )を前記較正ディスク(CD)の内側面(CD IS )及び外側面(CD OS )のうちの1又は2以上に取り付ける段階と、
前記較正ディスク(CD)を前記下側ワークピース係合部分(18)に取外し可能に固定する段階(D2)と、
前記較正ディスク(CD)にそれに関連付けられた質量不均衡のいずれの成分も測定可能な慣性力を生成するほど十分な回転速度で回転(R)を付与するために前記下側ワークピース係合部分(18)を回転させる段階(R)と、
前記較正ディスク(CD)の前記内側面(CD IS )及び前記外側面(CD OS )のうちの1又は2以上に取り付けられた前記1又は2以上の不均衡重り(CD W )によって定められる該較正ディスク(CD)の予め決められた不均衡構成を示す信号を前記1又は2以上の通信通路(77)によって前記多軸変換器(50b、50b’)から前記コンピュータリソース(75)に通信する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
57.
上記2又は上記33に記載の前記平衡デバイス(10b)を与える段階と、
タイヤ−ホイールアセンブリ(TW)である前記ワークピース(CD/TW)を前記下側ワークピース係合部分(18)上に配置する段階(D1)と、
前記タイヤ−ホイールアセンブリ(TW)を前記下側ワークピース係合部分(18)に取外し可能に固定する段階(D2)と、
前記タイヤ−ホイールアセンブリ(TW)にそれに関連付けられた質量不均衡のいずれの成分も測定可能な慣性力を生成するほど十分な回転速度で回転(R)を付与するために前記下側ワークピース係合部分(18)を回転させる段階(R)と、
前記タイヤ−ホイールアセンブリ(TW)の未知の不均衡を示す信号を前記1又は2以上の通信通路(77)によって前記多軸変換器(50b、50b’)から前記コンピュータリソース(75)に通信する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
58.
上記2又は上記34に記載の前記装置(10’’、10’’’’)を与える段階と、
前記装置(10’’、10’’’’)を前記平衡モードに配置するために少なくとも1つの施錠機構(52、52’)を該少なくとも1つの施錠機構(52、52’)の第2の係合状態とは異なる第1の係合状態に配置する段階(D1)と、
較正ディスクである前記ワークピース(CD/TW)を前記下側ワークピース係合部分(18)上に配置する段階(D2)と、
1又は2以上の不均衡重り(CD W )を前記較正ディスク(CD)の内側面(CD IS )及び外側面(CD OS )のうちの1又は2以上に取り付ける段階と、
前記較正ディスク(CD)を前記下側ワークピース係合部分(18)に取外し可能に固定する段階(D3)と、
前記較正ディスク(CD)にそれに関連付けられた質量不均衡のいずれの成分も測定可能な慣性力を生成するほど十分な回転速度で回転(R)を付与するために前記下側ワークピース係合部分(18)を回転させる段階(R)と、
前記較正ディスク(CD)の前記内側面(CD IS )及び前記外側面(CD OS )のうちの1又は2以上に取り付けられた前記1又は2以上の不均衡重り(CD W )によって定められる該較正ディスク(CD)の予め決められた不均衡構成を示す信号を前記1又は2以上の通信通路(77)によって前記多軸変換器(50b、50b’)から前記コンピュータリソース(75)に通信する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
59.
上記2又は上記34に記載の前記装置(10’’、10’’’’)を与える段階と、
前記装置(10’’、10’’’’)を前記平衡モードに配置するために少なくとも1つの施錠機構(52、52’)を該少なくとも1つの施錠機構(52、52’)の第2の係合状態とは異なる第1の係合状態に配置する段階(D1)と、
タイヤ−ホイールアセンブリ(TW)である前記ワークピース(CD/TW)を前記下側ワークピース係合部分(18)上に配置する段階(D2)と、
前記タイヤ−ホイールアセンブリ(TW)を前記下側ワークピース係合部分(18)に取外し可能に固定する段階(D3)と、
前記タイヤ−ホイールアセンブリ(TW)にそれに関連付けられた質量不均衡のいずれの成分も測定可能な慣性力を生成するほど十分な回転速度で回転(R)を付与するために前記下側ワークピース係合部分(18)を回転させる段階(R)と、
前記タイヤ−ホイールアセンブリ(TW)の未知の不均衡を示す信号を前記1又は2以上の通信通路(77)によって前記多軸変換器(50b、50b’)から前記コンピュータリソース(75)に通信する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
60.
上記2又は上記34に記載の前記装置(10’’、10’’’’)を与える段階と、
前記装置(10’’、10’’’’)を前記均等モードに配置するために少なくとも1つの施錠機構(52、52’)を該少なくとも1つの施錠機構(52、52’)の第1の係合状態とは異なる第2の係合状態に配置する段階と、
タイヤ−ホイールアセンブリ(TW)である前記ワークピース(TW)を前記下側ワークピース係合部分(18)上に配置する段階(D1)と、
前記タイヤ−ホイールアセンブリ(TW)を前記下側ワークピース係合部分(18)に取外し可能に固定する段階(D2)と、
前記下側ワークピース係合部分(18)と前記上側ワークピース係合部分(20u)の間に前記タイヤ−ホイールアセンブリ(TW)を回転可能に挿入するために該上側ワークピース係合部分(20u)を該下側ワークピース係合部分(18)と接続させる段階(D3)と、
前記タイヤ−ホイールアセンブリ(TW)のタイヤ(T)のトレッド面(T T )に隣接する前記第1のタイヤトレッド係合部分(100u)及び前記第2のタイヤトレッド係合部分(101u)の各々の前記タイヤトレッド係合部材(112u)を該タイヤトレッド係合部材(112u)が該ワークピース(TW)に指定された負荷を印加するまで接続させる段階(D4)と、
前記タイヤ−ホイールアセンブリ(TW)に回転(R)を付与するために前記下側ワークピース係合部分(18)を回転させる段階(R)と、
前記タイヤ−ホイールアセンブリ(TW)の前記タイヤ(T)の均等又は均等不足を示す信号を前記1又は2以上の通信通路(77)によって前記均等性検出部分(110u)から前記コンピュータリソース(75)に通信する段階と、
を含むことを特徴とする方法。