JP6160897B2 - 立体格子構造およびそれを形成するための構成要素 - Google Patents

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Description

本発明は、複数連結することにより立体格子構造を形成可能な立体格子構造形成用構成要素と、その構成要素を用いて形成した立体格子構造に関する。
立体格子構造は各種分野で要求されることがあるが、通常、例えば図1(B)に示すように、複数のシャフト(軸)101とそれらシャフト101を接続するジョイント102を用意し、ジョイント102にシャフト101を差し込んで構成要素103を形成し、複数の構成要素103を組み合わせて接続することで空間を自由な格子面で区切ることが可能になって、例えば図1(A)に示すような立体格子構造104を構成することができる。
しかしながら、上記のような構成要素103からなる立体格子構造104においては、ジョイント102とシャフト101の接合部に応力集中が生じやすいという特性があり、それを回避するために、ジョイント102を大きくする必要が生じて目標とする全体形状の立体格子構造を構成することが困難になったり、全体が重くなったりするといった問題がある。
また、軽量化、高強度化をはかるために立体格子構造を繊維強化樹脂(FRP)で構成しようとする場合には、強化繊維の配向方向と支えるべき荷重の向きとを一致させることが難しいという問題がある。
立体格子構造の代表的な例としてトラス構造体が挙げられる。本発明に関連する先行技術文献としては、トラス構造におけるトラス部材(いわゆるシャフト部分)同士を結合させる方法があり、トラス部材の端部同士の接合方法としては、例えば特許文献1〜3に提示され、貫通するトラス部材同士の結合方法としては、例えば特許文献4、5に提示されている。これらの方法は何れも金属製のトラス部材において有効な手段であり、前述したような接合部での応力集中を効率良く回避できるものではない。さらに、立体格子構造の構成に関して、本発明に関連する先行技術文献として、パネルとトラス部材(いわゆるシャフト)との組み合わせで立体トラス構造を構成する方法が、例えば特許文献6、7に提示されているが、基本となる構造単位が三角形のため、前記と同様に接合部における応力集中の回避が成されるとはいえない。また、ユニット化した部材により立体トラス構造を構成する構造は、例えば特許文献8、9に提示されているが、やはり基本となる構造単位が三角形、あるいは三角形と四角形の組み合わせであり、接合部における応力集中を回避できる手段は提示されていない。
特開2011−149224号公報 特開平9−209459号公報 特開2009−185443号公報 特開平9−137510号公報 特開平9−195381号公報 特開2012−52347号公報 特開2001−182216号公報 特開2008−121251号公報 特開平6−200563号公報
そこで本発明の課題は、上記のような従来の立体格子構造およびそれを形成するための構成要素における問題点に着目し、たとえ材料が樹脂や繊維強化樹脂であっても容易に所望の性能を有する形態に作製可能な立体格子構造形成用構成要素と、その構成要素を複数用いて容易に目標とする立体形状を実現可能な立体格子構造を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る立体格子構造形成用構成要素は、複数連結することにより立体格子構造を形成可能な立体格子構造形成用構成要素であって、該構成要素は、立体格子構造における結節点を構成するノード部と、該ノード部から該ノード部の外方に向けて延びる複数のアーム部とを有し、前記ノード部と前記アーム部とが一体に形成されているとともに、前記アーム部が他の構成要素のアーム部と連結可能に構成されており、かつ、実質的に同一の平面形状を有するアウターとインナーの合わせ構造に形成されていることを特徴とするものからなる。ここで、上記結節点とは、立体格子構造形成用構成要素において複数のシャフト(軸)(本発明では、複数のアーム部に相当)が集合する箇所を意味する。
このような本発明に係る立体格子構造形成用構成要素においては、ノード部とアーム部が一体に形成されていることにより、図1(B)に示したような従来の構成要素のようにジョイントとシャフトを別々に作製する必要がなくなり、製造が大幅に容易化されるとともに、一体構造により立体格子構造を形成した際のアーム部からの荷重をノード部で効率よく支えることができるようになる。すなわち、従来構造のように別々に作製したジョイントとシャフトを連結する必要がないので、例えば、アーム部で支える荷重(例えば、引張や圧縮荷重、曲げや捩りモーメントを生じさせる荷重等)をアーム部全体にわたって急激に変化させることなく分布させることができ、急激な変化はアーム部からの荷重が伝達されるノード部で支えることができるようになる。また、ノード部とアーム部との一体構成により、構成要素自体の設計の自由度が大幅に増大され、例えば、各アーム部の断面形状を伝達荷重に応じて最適に設計したり、ノード部に各種機能を持たせるように設計したりすることが、容易に行えるようになる。換言すれば、ノード部、アーム部のそれぞれの形状の最適化により、構成しようとする立体格子構造が支えるべき荷重に適した形状に設計できるようになる。このような製造、設計が容易な構成要素を適切に用いることにより、空間を自由な格子面で区切った所望の立体格子構造を容易に実現できるようになる。
上記本発明に係る立体格子構造形成用構成要素は、上記ノード部から複数のアーム部が外方に向けて延びている形態に構成されるが、ノード部からの各アーム部の延びる方向は、特に限定されず、構成要素を用いて形成しようとする立体格子構造に応じて適宜決めることができる。中でも、構造的な安定性の面からは、ノード部から複数のアーム部が放射状に延びている形態が好ましい。とくに代表的な形態として、後述の実施の形態にも示すように、ノード部から5本のアーム部が放射状に延びている形態を挙げることができる。
また、本発明に係る立体格子構造形成用構成要素においては、ノード部の形状、形態についてもとくに限定されず、ノード部とアーム部とが一体に形成されていればよい。ノード部に望ましい強度、剛性を持たせるためには、ノード部がドーム形状に形成されていることが好ましい。
また、上記アーム部の形状、形態についてもとくに限定されず、伝達される荷重の大きさや、構成要素を用いて構成しようとする立体格子構造からの要求、構成要素のアーム部同士を連結する際に要求される性能等に応じて自由に設定可能である。例えば、アーム部の強度、剛性を高く保つためには、例えば、アーム部が、その延設方向に垂直な方向における横断面形状として湾曲形状に形成されている形態を採用できる。また、構成要素を用いて構成しようとする立体格子構造が曲面を有する構造である場合には、例えば、アーム部が、その延設方向に沿う方向における縦断面形状として湾曲形状に形成されている形態を採用できる。もちろん、延設方向に垂直な方向における湾曲横断面形状と延設方向に沿う方向における湾曲縦断面形状を併用することもできる。
また、本発明に係る立体格子構造形成用構成要素においては、上記ノード部の外縁およびアーム部の側縁の少なくとも一方に、フランジ状に延びるウエブが一体に連接されている形態を採用できる。このようなウエブは、ノード部やアーム部の補助剛性構造として機能させることができ、要求に応じて、例えばアーム部が支える荷重等の要求に応じて、形態や形状を自由に設定可能である。また、次に述べるように構成要素をアウターとインナーの合わせ構造に形成する場合には、ウエブに、アウターとインナーの接合や一体化を容易にする機能を持たせることもできる。さらには、このようなウエブは、構成要素を用いて構成しようとする立体格子構造が開口を有する場合には、その開口を塞ぐための部品の取り付け座として機能させることもできる。
本発明に係る立体格子構造形成用構成要素は、一枚板状の形態に構成することも可能であるが、本発明では、実質的に同一の平面形状を有するアウターとインナーの合わせ構造に形成されている形態とされている。アウターとインナーの合わせ構造は、アウターとインナーをそれぞれ別に成形し、それらアウターとインナーを接着等により接合一体化する場合と、アウターとインナーを一気に一体成形する場合の両方を含む。後者の場合において、例えば、アウターとインナーの間を中空構造に形成したい場合には、一体成形の際に両者間に中子や膨張収縮可能な風船状体を使用することで成形が可能になる。また、前述の如くノード部をドーム形状に形成する場合には、アウターとインナーの両方をドーム形状に形成してもよいし、いずれか一方のみをドーム形状に形成してもよい。また、アーム部を前述の如く湾曲断面形状に形成する場合、アウターとインナーの両方にその湾曲断面形状を採用してもよいし、いずれか一方のみにその湾曲断面形状を採用してもよい。さらに、前述したウエブを設ける場合においても、ウエブをアウターとインナーの両方に設けてもよいし、いずれか一方のみに設けてもよい。
上記のようにアウターとインナーの合わせ構造に形成された構成要素の場合、容易に、該構成要素のノード部およびアーム部を中空構造に形成することが可能になる。構成要素のノード部を中空構造に形成することにより、例えばノード部の剛性を高めることが可能になり、アーム部を中空構造に形成することにより、例えばアーム部の剛性を高めたり、アーム部同士の連結を容易化することが可能になる。また、このように基本的には面から構成される中空構造とすることで、通常積層構造である繊維強化樹脂の成形適合性を容易に実現することが可能になる。さらに、このような中空構造部には、他の物質を充填することが可能である。例えば発泡材等の軽量材料を充填すると、重量を大きく増加させることなく、その材料充填部の機械特性を向上させることが可能である。
また、本発明に係る立体格子構造形成用構成要素においては、上記アウターとインナーのノード部の外縁およびアーム部の側縁の少なくとも一方に、フランジ状に延びるウエブが一体に連接されており、アウターおよびインナーのウエブ同士が一体化されている構造とすることができる。この一体化においては、アウターとインナーをそれぞれ別に成形した後ウエブ同士を接着等により接合一体化することも可能であり、前述の如く、アウターとインナーを一気に一体成形することも可能である。後者の場合には、ウエブ部分は、一体成形されたアウターとインナーの共通のウエブとして成形されることになる。
本発明に係る立体格子構造形成用構成要素においては、該構成要素を構成するための材料はとくに限定されない。例えば、少なくとも一部が樹脂で構成されている形態(全体が樹脂で構成されている形態を含む)、少なくとも一部が繊維強化樹脂で構成されている形態(全体が繊維強化樹脂で構成されている形態を含む)、少なくとも一部が金属で構成されている形態(全体が金属で構成されている形態を含む)、のいずれの形態も採用でき、さらにはこれらの任意の組み合わせも採用可能である。
本発明に係る立体格子構造は、上記のような立体格子構造形成用構成要素を複数連結することにより形成した立体格子構造であって、各構成要素の上記ノード部が立体格子構造における格子点を構成し、隣接する構成要素のアーム部同士が互いに連結されていることを特徴とするものからなる。
互いに連結される各構成要素の形状を適切に設定し、かつ、複数の構成要素を適切に配列して連結することにより、空間を自由な格子面で区切った所望の立体格子構造を実現できるようになる。
このような本発明に係る立体格子構造においては、上記ノード部の縁部と上記互いに連結されたアーム部により画成された開口を有することになる。このような開口は、必要に応じて、別部品で塞ぐことができる。とくに前述のようなウエブを備えていると、該ウエブを、開口を塞ぐ際のプレート等の別部品の取り付け座として利用することが可能になる。
上記隣接する構成要素のアーム部同士の連結は、とくに限定されないが、例えば後述の実施の形態に示すように、チューブ(例えば、隣接するアーム部間にわたって内挿されるチューブ)を介してアーム部同士が互いに連結されている構造とすることができる。また、隣接するアーム部間にわたって延びる外カバー部品(例えば、二つ割構成の外カバー部品)を介してアーム部同士が互いに連結されている構造とすることもできる。さらに、隣接するアーム部の先端部に互いに係合し合うことが可能な係合突き出し部を形成しておき、係合突き出し部同士を互いに係合させて両者を接合する構造とすることもできる。これらの他にも、任意の連結構造の採用が可能である。
また、本発明に係る立体格子構造においては、立体格子構造におけるいずれかの構成要素のノード部に、機能部品の取付部が設けられている構造とすることが可能である。このような機能部品として、例えば、立体格子構造を他の構造体に取り付けるための部品、立体格子構造が局所的な外力を支えることができるようにするための梁構造体、内部部品の取り付け座、軸部品を取り付けるための軸受、などを挙げることができる。
このような本発明に係る立体格子構造は、立体格子構造が求められるあらゆる分野に適用でき、例えば、自動車車体構造としてのスペースフレーム構造、トラス構造などの屋根、庇に替わる建築構築物、グレーチングなどのパレット構造に替わる構造部品、ケーシングなどの箱構造に替わる構造部品、などに適用できる。
このように、本発明に係る立体格子構造形成用構成要素およびその構成要素を用いて形成した立体格子構造によれば、材質を自由に選択でき、製造、設計が容易な構成要素を用いて、所望の格子面、望ましい強度、剛性を有する立体格子構造を容易に実現できる。
従来の立体格子構造の一例を示す斜視図(A)およびその構成要素の斜視図(B)である。 本発明の一実施態様に係る立体格子構造形成用構成要素の斜視図である。 図2の構成要素の分解斜視図である。 本発明の別の実施態様に係る立体格子構造形成用構成要素の分解斜視図である。 本発明に係る立体格子構造においていずれかの構成要素のノード部に機能部品の取付部が設けられている構造の一例を示す斜視図である。 本発明の一実施態様に係る立体格子構造の斜視図(A)およびその構成要素の斜視図(B)である。 本発明に係る立体格子構造において隣接する構成要素のアーム部同士を互いに連結する構造の一例を説明する斜視図である。 図7のアーム部同士の連結部の拡大断面図である。 本発明に係る立体格子構造において隣接する構成要素のアーム部同士を互いに連結する構造の別の例を説明する斜視図である。 図9のアーム部同士の連結部の拡大断面図である。 本発明に係る立体格子構造において隣接する構成要素のアーム部同士を互いに連結する構造のさらに別の例を説明する斜視図である。 図11のアーム部同士の連結部の拡大側面図である。 本発明の別の実施態様に係る立体格子構造の斜視図(A)およびその構成要素の斜視図(B)である。 本発明のさらに別の実施態様に係る立体格子構造の斜視図(A)およびその構成要素の斜視図(B)である。
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図2、図3は、本発明の一実施態様に係る立体格子構造形成用構成要素を示している。図2において、1は、立体格子構造を形成するための一つの構成要素を示している。構成要素1は、例えば、成形の容易な樹脂あるいは繊維強化樹脂から構成され(ただし、金属でも構成可能である)、本実施態様では、後に例示するような立体格子構造における結節点を構成するドーム形状のノード部2と、該ノード部2から該ノード部2の外方に向けて放射状に延びる複数の(本実施態様では5本の)アーム部3とを有し、ノード部2とアーム部3とが一体に形成されているとともに、アーム部3は他の構成要素のアーム部と連結可能に構成されている(連結構造の例については後述する)。さらに本実施態様においては、ノード部2の外縁およびアーム部3の側縁に、フランジ状に延びるウエブ4が一体成形により連接されている。
上記構成要素1は、本実施態様では、図3に示すように、平面形状としては実質的に同一の形状を有するアウター5とインナー6の合わせ構造に形成されており、該合わせ構造により、全体として一体の構成要素1に構成されている。アウター5とインナー6は、それぞれ別々の成形品として成形し、それらアウター5とインナー6を接着等により接合一体化することができる。この場合、ウエブ4も別々の成形品として成形されるアウター5とインナー6のそれぞれに形成しておくと、接合一体化が容易化される。あるいは、前述したように、このようなアウター5とインナー6を一気に一体成形することも可能である。
アウター5とインナー6の合わせ構造に形成された上記構成要素1においては、本実施態様では、とくにアウター5側におけるノード部7がドーム形状に形成されており、インナー6側におけるノード部8には、後に例示する機能部品の取付け部としての転がり軸受の取付け座9が設けられている。これらアウター5側におけるノード部7とインナー6側におけるノード部8との間は、合わせ構造に形成された構成要素1において、中空構造に構成されている。また、アウター5側におけるアーム部10とインナー6側におけるアーム部11は、それらの延設方向に垂直な方向における横断面形状として湾曲形状に形成されているとともに、延設方向に沿う方向における縦断面形状としても湾曲形状に形成されており、アウター5とインナー6の合わせ構造により構成される図2におけるアーム部3は、とくに上記横断面湾曲形状によって中空構造に構成されている(図2に中空部12を示す)。
なお、上述したウエブ4は省略することも可能である。例えば図4にウエブが無い場合の、図3に対応する形態の例を示すように、構成要素21はアウター22とインナー23の合わせ構造に構成されるが、アウター22とインナー23にはウエブは形成されておらず、ウエブを介さずに接着等により接合一体化されるか、全体が一体成形されている。
上記のようなノード部を有する構成要素を複数用いて後述するような立体格子構造が形成されるが、いずれかの構成要素のノード部は、各種機能部品の取付け部として使用することが可能である。例えば図5に示すように、前述の構成要素1を複数用いて立体格子構造を形成する場合、前述したインナー6側におけるノード部8に設けられた取付け座9に、軸受24を取り付けることができ、その構成要素1に対向する位置に設けられた構成要素1の、同様に内面側に設けられた取付け座(図示略)に取り付けられた軸受(図示略)との間に軸25を回転自在に支持させることが可能である。
そして、上記のような構成要素を複数用いて目標とする各種の立体格子構造が形成される。例えば図6に示すように、前述の構成要素1(図6(B))を複数用いて、図6(A)に示すような球体状の立体格子構造31が形成される。この立体格子構造31においては、各構成要素1のノード部2が立体格子構造31における格子点を構成し、隣接する構成要素1のアーム部3同士が互いに連結されている。また、この立体格子構造31においては、ノード部2の縁部と互いに連結されたアーム部3により窓状の開口32が画成されているが、この開口32は、前述したように、必要に応じて、プレート等の別部品(図示略)で塞ぐことができる。とくにウエブ4を備えていると、該ウエブ4を、開口を塞ぐ際の別部品の取り付け座として利用することが可能である。
上記のように隣接する構成要素1のアーム部3同士を互いに連結する際、例えば図7、図8に示すように、チューブ41(インナーチューブ)を介して連結することができる。図に示す連結構造では、比較的短い必要な長さを有するチューブ41が、中空構造に構成された隣接するアーム部3間にわたって内挿され、各アーム部3とチューブ41との接着等による接合により、チューブ41を介してアーム部3同士が連結されている。アーム部3を中空構造に構成しておけば、このような連結を容易に行うことができる。
また、例えば図9、図10に示すように、隣接するアーム部3間にわたって延びる外カバー部品42(例えば、図9に示すような二つ割構成の外カバー部品42a、42b)を介してアーム部3同士が互いに連結することもできる。図に示す連結構造では、互いに突き合わせ状態に隣接するアーム部3間にわたって外カバー部品42が外側から装着され、装着された外カバー部品42と各アーム部3との接着等による接合(場合によっては、外カバー部品42a、42b間の接合(例えばそれらのフランジ部同士の接合)も加えた接合)により、外カバー部品42を介してアーム部3同士が連結されている。
さらに、例えば図11、図12に示すように、隣接するアーム部3の先端部に互いに係合し合うことが可能な係合突き出し部43a、43bを形成しておき(例えば図に示すように、一方のアーム部3に上側の係合突き出し部43a、他方のアーム部3に下側の係合突き出し部43bを形成しておき)、係合突き出し部43a、43bを互いに係合させて両アーム部3を連結することもできる。図に示す連結構造では、係合突き出し部43a、43bに形成されているフランジ状のウエブ部44a、44b同士を互いに接合することにより、両アーム部3が連結されている。図7〜図12に示した構造以外にも、任意の連結構造の採用が可能である。
このように、各種の連結構造により複数の構成要素の連結が可能であり、所定の連結を適切に行うことで、空間を自由な格子面で区切った所望の立体格子構造の実現が可能になり、例えば図6(A)に示したような球体状の立体格子構造31を形成することができる。このような立体格子構造31においては、各構成要素1におけるノード部2とアーム部3が一体に形成されていることにより、従来構造のようにジョイントとシャフトを別々に作製してそれらを連結する必要がなくなり、各構成要素1の製造、立体格子構造31の形成が大幅に容易化される。また、このような一体構造により立体格子構造31を形成した際のアーム部3からの荷重をノード部2で効率よく支えることができるようになる。また、各構成要素1のノード部2とアーム部3との一体構成により、構成要素1自体の設計の自由度が大幅に増大され、ノード部2やアーム部3、さらにはウエブ4の形状パラメータの適切な設定により、立体格子構造31が支えるべき荷重に適した設計を容易に行うことができるようになる。さらに、ノード部2やアーム部3を中空構造に構成しておくことで、基本的には積層構造が採用されることが多い繊維強化樹脂で各構成要素1を作製する場合にあっても、各構成要素1の良好な成形適合性を実現することができる。その結果、立体格子構造31を形成した場合にも、目標とする望ましい強度や剛性等の機械特性を満足させることができ、さらには金属で構成する場合に比べて、大幅な軽量化をはかることも可能になる。
このような優れた性能を有する立体格子構造においては、各構成要素自体の形態や複数の構成要素の連結形態により、図6(A)に示したような球体状の立体格子構造31以外にも各種形態の立体格子構造の実現が可能である。
例えば図13に示す形態においては、図13(B)に示すような構成要素51を複数適切に連結することにより、図13(A)に示すような円筒面状の立体格子構造52を構成することができる。また、図14に示す形態においては、図14(B)に示すような構成要素61を複数適切に連結することにより、図14(A)に示すような円筒面状の立体格子構造62を構成することができる。図13(A)に示す立体格子構造52と図14(A)に示す立体格子構造62に示すように、窓状の開口53、63の形状や大きさ、配列形態を、必要に応じて適宜設定することが可能である。
さらに、図示した実施形態の他にも、任意の形態の立体格子構造の形成が可能である。すなわち、本発明においては、立体格子構造形成用構成要素を適切に設計し、該構成要素を複数適切に連結することにより、空間を自由な格子面で区切ることが可能な立体格子構造を実現できる。
本発明に係る立体格子構造は、所望の立体格子構造が求められるあらゆる分野に適用でき、各構成要素を容易に製造できることから、前述した用途以外にも、大量生産が要求されるあらゆる用途に適用できる。
1、21、51、61 立体格子構造形成用構成要素
2 ノード部
3 アーム部
4 ウエブ
5、22 アウター
6、23 インナー
7 アウター側におけるノード部
8 インナー側におけるノード部
9 機能部品の取付け部としての軸受の取付け座
10 アウター側におけるアーム部
11 インナー側におけるアーム部
12 中空部
24 軸受
25 軸
31、52、62 立体格子構造
32、53、63 開口
41 チューブ
42、42a、42b 外カバー部品
43a、43b 係合突き出し部
44a、44b ウエブ部

Claims (14)

  1. 複数連結することにより立体格子構造を形成可能な立体格子構造形成用構成要素であって、該構成要素は、立体格子構造における結節点を構成するノード部と、該ノード部から該ノード部の外方に向けて延びる複数のアーム部とを有し、前記ノード部と前記アーム部とが一体に形成されているとともに、前記アーム部が他の構成要素のアーム部と連結可能に構成されており、かつ、実質的に同一の平面形状を有するアウターとインナーの合わせ構造に形成されていることを特徴とする立体格子構造形成用構成要素。
  2. 前記ノード部から複数のアーム部が放射状に延びている、請求項1に記載の立体格子構造形成用構成要素。
  3. 前記ノード部から5本のアーム部が放射状に延びている、請求項1または2に記載の立体格子構造形成用構成要素。
  4. 前記ノード部がドーム形状に形成されている、請求項1〜3のいずれかに記載の立体格子構造形成用構成要素。
  5. 前記アーム部が、その延設方向に垂直な方向における横断面形状として湾曲形状に形成されている、請求項1〜4のいずれかに記載の立体格子構造形成用構成要素。
  6. 前記アーム部が、その延設方向に沿う方向における縦断面形状として湾曲形状に形成されている、請求項1〜5のいずれかに記載の立体格子構造形成用構成要素。
  7. 合わせ構造に形成され構成要素のノード部およびアーム部が中空構造に形成されている、請求項1〜6のいずれかに記載の立体格子構造形成用構成要素。
  8. 前記中空構造部に物質が充填されている、請求項に記載の立体格子構造形成用構成要素。
  9. 前記アウターとインナーのノード部の外縁およびアーム部の側縁の少なくとも一方に、フランジ状に延びるウエブが一体に連接されており、アウターおよびインナーのウエブ同士が一体化されている、請求項1〜8のいずれかに記載の立体格子構造形成用構成要素。
  10. 少なくとも一部が繊維強化樹脂で構成されている、請求項1〜のいずれかに記載の立体格子構造形成用構成要素。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の立体格子構造形成用構成要素を複数連結することにより形成した立体格子構造であって、各構成要素の前記ノード部が立体格子構造における格子点を構成し、隣接する構成要素のアーム部同士が互いに連結されていることを特徴とする立体格子構造。
  12. 前記ノード部の縁部と前記互いに連結されたアーム部により画成された開口を有する、請求項11に記載の立体格子構造。
  13. 前記隣接する構成要素のアーム部同士がチューブを介して互いに連結されている、請求項11または12に記載の立体格子構造。
  14. いずれかの構成要素の前記ノード部に、機能部品の取付部が設けられている、請求項1113のいずれかに記載の立体格子構造。
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