JP6160488B2 - 高分子量ポリカーボネート樹脂の連続製造方法 - Google Patents
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Description
そのほかに、ポリカーボネートを高分子量化する方法として、低分子量ポリカーボネートをカーボネートモノマーで連結する方法(特許文献13;特許第2810548号公報)、環状カーボネート化合物を反応系に添加する方法(特許文献14;特許第3271353号公報)などが提案されている。
1)芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを重縮合反応器内で重縮合反応させて芳香族ポリカーボネートプレポリマーを製造する工程(A)と、前記工程(A)で得られる芳香族ポリカーボネートプレポリマーと脂肪族ジオール化合物とを連結高分子量化反応器内で連結高分子量化反応させる工程(B)とを順次行うことによって、高分子量ポリカーボネート樹脂を連続して製造する方法において、前記工程(B)において、前記工程(A)で得られる芳香族ポリカーボネートプレポリマーを連結高分子量化反応器に連続供給するとともに、脂肪族ジオール化合物を連結高分子量化反応器に10torr以下の減圧条件下で連続供給することを特徴とする、高分子量ポリカーボネート樹脂の連続製造方法。
5)前記脂肪族ジオール化合物の常圧における沸点が240℃以上である、(1)記載の連続製造方法。
6)前記工程(A)で得られる芳香族ポリカーボネートプレポリマーの末端水酸基濃度が1,500ppm以下である、(1)記載の連続製造方法。
[数1]
N値=(log(Q160値)-log(Q10値))/(log160―log10) ・・・(I)
(数式(I)中、Q160値は280℃、荷重160kgで測定した単位時間当たりの溶融流動体積(ml/sec)を表し、Q10値は280℃、荷重10kgで測定した単位時間当たりの溶融流動体積(ml/sec)を表す。)
[数2]
k’ =(Mwhp−MwPP)/RT ・・・(IV)
11)前記連結高分子量化反応器へ連続供給するときの脂肪族ジオール化合物の粘度が0.1〜10000poiseであることを特徴とする、(1)記載の連続製造方法。
12)前記連結高分子量化反応器に連続供給する脂肪族ジオール化合物が、水分含有量が3重量%以下となるようにあらかじめ脱水処理したものであることを特徴とする、(1)記載の連続製造方法。
13)前記連結高分子量化反応器に連続供給する脂肪族ジオール化合物の単位時間当たりの供給量が、該連結高分子量化反応器に連続供給する芳香族ポリカーボネートプレポリマー単位時間当たりの供給量の全末端基量に対して0.01〜1.0倍(モル比)であることを特徴とする、(1)記載の連続製造方法。
一方、工程(B)の連結高分子量化反応器は、単一の反応器であっても、複数の反応器が直列に連結されていてもよいが、好ましくは1器(単一の反応器)である。
主原料調整工程では、本発明の製造方法に使用する主原料である芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを調整する。
主原料調整工程において使用する装置としては、原料混合槽(図1中、1R)と、調整した原料を重縮合工程(工程(A))に供給するための原料供給ポンプ(図1中、1P)とが設けられている。原料混合槽1Rには、供給口1Mから、窒素ガス雰囲気下、主原料である芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルが溶融状態で連続的に供給される。
主原料の芳香族ジヒドロキシ化合物としては、下記一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
p及びqは、0〜4の整数、好ましくは0〜2の整数を表す。Xは単なる結合又は下記一般式(2)で表される二価の有機基群から選択される基を表す。一般式(2)のR3及びR4は、それぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10のアルキル基(好ましくは1〜6)、炭素数6〜10のアリール基、又はR3とR4が結合した脂肪族環を表す。
本発明においては、芳香族ポリカーボネートプレポリマーの製造時に封止末端基を導入するため、炭酸ジエステルを芳香族ジヒドロキシ化合物に対して過剰に使用することが好ましい。より好ましくは、芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとの仕込み比を、炭酸ジエステル/芳香族ジヒドロキシ化合物=1.0〜1.3(モル比)の割合とする。すなわち、炭酸ジエステルは、芳香族ジヒドロキシ化合物の合計1モルに対して1.0〜1.3モルの比率で用いることが好ましく、更に好ましくは1.02〜1.20モルの比率で用いる。
芳香族ポリカーボネートプレポリマーと脂肪族ジオール化合物との連結高分子量化反応に使用される触媒としては、通常のポリカーボネート製造用触媒として用いられる塩基性化合物触媒などのエステル交換触媒を用いることができる。
アルカリ金属化合物および/またはアルカリ土類金属化合物としては、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の有機酸塩、無機塩、酸化物、水酸化物、水素化物あるいはアルコキシド、4級アンモニウムヒドロキシドおよびそれらの塩、アミン類等が好ましく用いられ、これらの化合物は単独もしくは組み合わせて用いることができる。
エステル交換触媒としては、具体的には、酢酸亜鉛、安息香酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸亜鉛、塩化スズ(II)、塩化スズ(IV)、酢酸スズ(II)、酢酸スズ(IV)、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズオキサイド、ジブチルスズジメトキシド、ジルコニウムアセチルアセトナート、オキシ酢酸ジルコニウム、ジルコニウムテトラブトキシド、酢酸鉛(II)、酢酸鉛(IV)等が用いられる。
これらの触媒は、ジヒドロキシ化合物の合計1モルに対して、1×10−9〜1×10−3モルの比率で、好ましくは1×10−7〜1×10−5モルの比率で用いられる。
工程(A)では、主原料の芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを、重縮合反応器内で重縮合反応させることによって芳香族ポリカーボネートプレポリマーを製造する。この重縮合反応は、エステル交換反応に基づく溶融重縮合反応である。
工程(A)を実施する重縮合反応器としては、1又は2以上の反応器が用いられる。2以上の反応器を用いる場合は直列に接続する。好ましくは2器以上、より好ましくは2〜6器、特に好ましくは3〜5器の反応器を直列に連結して用いる。重縮合反応器は縦型及び横型のいずれであっても良いが、好ましくは縦型である。
図1に示す製造装置を用いた連続製造方法の例では、先ず直列に接続された5器の反応器(工程(A);第1縦型攪拌反応器3R、第2縦型攪拌反応器4R、第3縦型攪拌反応器5R、第4縦型攪拌反応器6R、工程(B);第5横型攪拌反応器7R)を、予めそれぞれの反応(溶融重縮合反応及び連結高分子量化反応)に応じた内温と圧力に設定する。
重縮合反応器における反応条件は、重縮合反応の進行とともに高温、高真空、低攪拌速度となるようにそれぞれ設定される。重縮合反応の間、各反応器における平均滞留時間は、例えば連結剤添加前の反応器では30〜120分程度になるように液面レベルを制御する。また各反応器において、溶融重縮合反応と同時に副生するフェノールは、各反応器に取り付けられた留出管3F,4F,5F,6Fにより系外に留出される。工程(A)における減圧度は、好ましくは100〜0.0075torr(13.3kPa〜1Pa)であり、反応器の内温は好ましくは140〜300℃である。
(第1縦型攪拌反応器3R)
内温:150℃〜250℃、圧力:常圧〜100torr(13.3kPa)、加熱媒体の温度220℃〜280℃
(予熱器3H)200℃〜250℃
(第2縦型攪拌反応器4R)
内温:180℃〜250℃、圧力:100torr(13.3kPa)〜75torr(10kPa)、加熱媒体の温度220℃〜280℃
(予熱器4H)230℃〜270℃
(第3縦型攪拌反応器5R)
内温:220℃〜270℃、圧力:75torr(10kPa)〜1torr(133Pa)、加熱媒体の温度220℃〜280℃
(予熱器5H)230℃〜270℃
(第4縦型攪拌反応器6R)
内温:220℃〜280℃、圧力:1torr(133Pa)〜0.0075torr(1Pa)、加熱媒体の温度220℃〜300℃
(予熱器6H)270℃〜340℃
(第5横型攪拌反応器7R)
内温:260℃〜340℃、圧力:10torr以下(1333Pa以下)、加熱媒体の温度260〜340℃
工程(A)の最後の重縮合反応器で得られる芳香族ポリカーボネートプレポリマーの重量平均分子量は特に制限されないが、好ましくは10000〜50000、より好ましくは15000〜35000(GPCによるポリスチレン換算値)であり、このプレポリマーが工程(B)の連結高分子量化反応器に連続供給される。
工程(B)では、前記工程(A)で得られる芳香族ポリカーボネートプレポリマーと連結剤である脂肪族ジオール化合物とを連結高分子量化反応させて高分子量ポリカーボネート樹脂を製造する。
本発明の連続製造方法に用いられる脂肪族ジオール化合物は、末端水酸基に結合する脂肪族炭化水素基を有する化合物である。末端水酸基とは、エステル交換反応により芳香族ポリカーボネートプレポリマーとの間のカーボネート結合の形成に寄与する水酸基を意味する。脂肪族炭化水素基としては、アルキレン基及びシクロアルキレン基が挙げられるが、これらは一部が芳香族基、複素環含有基等で置換されていても良い。より具体的には下記一般式(A)で表される2価のアルコール性水酸基を有する化合物が挙げられる。
なお、R1〜R4はいずれも水素原子であることが好ましい。すなわち、本発明で用いられる脂肪族ジオール化合物は、好ましくは1級ジオール化合物であり、さらに好ましくは直鎖状脂肪族ジオールを除く1級ジオール化合物である。
(i)1級ジオール:2−ヒドロキシエトキシ基含有化合物
本発明の脂肪族ジオール化合物として好ましくは、「HO-(CH2)2-O-Y-O-(CH2)2-OH」で表される2−ヒドロキシエトキシ基含有化合物が挙げられる。ここで、Yとしては、以下に示す構造を有する有機基(A)、有機基(B)、二価のフェニレン基もしくはナフチレン基から選択される有機基(C)、又は下記構造式から選択されるシクロアルキレン基(D)が挙げられる。
Yが有機基(B)の場合、Xは好ましくは−CRaRb−(Ra及びRbは各々独立して、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基、好ましくはメチル基である)を表す。具体的には以下に示す化合物が挙げられる。
本発明の脂肪族ジオール化合物として好ましくは、「HO-(CH2)r-Z-(CH2)r-OH」で表されるヒドロキシアルキル基含有化合物が挙げられる。ここで、rは1又は2である。すなわち、ヒドロキシアルキル基としては、ヒドロキシメチル基及びヒドロキシエチル基である。
本発明の脂肪族ジオール化合物の好ましいものとして、下記式で表されるカーボネートジオール系化合物が挙げられる。ここで、Rとしては、以下に示す構造を有する有機基が挙げられる。下記式中、nは1〜20、好ましくは1〜2の整数である。mは3〜20、好ましくは3〜10の整数である。
なお、下記式においてR1及びR2は、各々独立して水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、ニトロ基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシル基、炭素数6〜20のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のシクロアルコキシル基、又は炭素数6〜20のアリールオキシ基であり、好ましくは、水素原子、フッ素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソアミル基、シクロヘシル基、フェニル基、ベンジル基、メトキシ基、又はエトキシ基である。
R5、R6、R7、R8は水素原子、または炭素数1〜10の1価のアルキル基である。R9及びR10は、各々独立して炭素数1〜8、好ましくは1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基である。
Ra及びRbは各々独立して水素原子、ハロゲン原子、酸素原子もしくはハロゲン原子を含んでいてもよい炭素数1〜30の直鎖若しくは分岐のアルキル基、酸素原子もしくはハロゲン原子を含んでいてもよい炭素数1〜30のシクロアルキル基含有基、酸素原子もしくはハロゲン原子を含んでいてもよい炭素数6〜30のアリール基、又はハロゲン原子を含んでいてもよい炭素数1〜15のアルコキシ基を表し、Ra及びRbは相互に結合して環を形成していてもよい。
R’は炭素数1〜10,好ましくは1〜8のアルキレン基である。Re及びRfは各々独立して水素原子、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基又はフェニル基である。m’は4〜20、好ましくは4〜12の整数である。m”は1〜10、好ましくは1〜5の整数である。eは1〜10の整数である。
脂肪族ジオール化合物の使用量としては、芳香族ポリカーボネートプレポリマーの全末端基量1モルに対して0.01〜1.0モルであるのが好ましく、より好ましくは0.1〜1.0モルであり、さらに好ましくは0.1〜0.5モル、特に好ましくは0.2〜0.4モルである。
すなわち、本発明の連続製造方法においては、前記連結高分子量化反応器に連続供給する脂肪族ジオール化合物の単位時間当たりの供給量が、該連結高分子量化反応器に連続供給する芳香族ポリカーボネートプレポリマー単位時間当たりの供給量の全末端基量に対して0.01〜1.0倍(モル比)であることが好ましく、より好ましくは0.1〜1.0倍モルであり、さらに好ましくは0.1〜0.5倍モル、特に好ましくは0.2〜0.4倍モルである。
ここで、脂肪族ジオール化合物の単位時間当たりの供給量をM1(mol)、芳香族ポリカーボネートプレポリマー単位時間当たりの供給量の全末端基量をM2(mol)とし、下記式で表されるM(=M2/M1)(M;脂肪族ジオール化合物1molに対する芳香族ポリカーボネートプレポリマーの末端基のmol数を表す)を考慮すると、好ましくはM=100〜1.0、より好ましくはM=10〜1.0、さらに好ましくはM=10〜2.0、特に好ましくはM=5.0〜2.5である。本発明の連続製造方法においては、芳香族ポリカーボネートプレポリマーと脂肪族ジオール化合物との供給割合(モル比)がこの範囲内で、ある程度安定していることが好ましい。
[数3]
M=M2/M1
脂肪族ジオール化合物を連結高分子量化反応器に供給(送液)する際には、予め連結剤溶融装置において脂肪族ジオール化合物を溶融し液状とすることが好ましい。このとき、脂肪族ジオール化合物の粘度を好ましくは0.1〜10000poise、より好ましくは1〜100poiseとするのが望ましい。脂肪族ジオール化合物の粘度をこの範囲内とすることにより、連結高分子量化反応器への供給を安定的かつ定量的に行うことができ、芳香族ポリカーボネートプレポリマーとの反応を均一且つ迅速に行わせることができる。
工程(B)においては、工程(A)の重縮合反応器(工程(A)で複数の反応器を用いる場合は、その最後の重縮合反応器)に直列に接続して連結高分子量化反応器が設けられる。工程(B)で用いられる連結高分子量化反応器としては、1又は2以上の反応器を用いることができるが、好ましくは1器(単一の反応器)である。
(第5横型攪拌反応器7R)
内温:260℃〜340℃、圧力:10torr以下(1333Pa以下)、加熱媒体の温度260〜340℃
また、押出機に代表される連続スクリュ型の撹拌軸を複数有する多軸の横型混練反応器であって、かつ攪拌軸の長さをLとしスクリュ直径をDとしたときのL/Dが20〜100、より好ましくは40〜80であるものを用いることもできる。
これにより、芳香族ポリカーボネートプレポリマーと脂肪族ジオール化合物を均一に反応させることができる。
また、前記連結高分子量化反応器には、抜き出し機を設けることができる。前記連結高分子量化反応器で得られる高分子量ポリカーボネート樹脂(ポリカーボネート共重合体)は流動性が280℃において2500poise程度(あるいはJIS K 6719に基づくメルトフローレートで2.5g/10分程度)の高粘度樹脂であり、連結高分子量化反応器から抜き出すことが困難な場合があるため抜き出し装置を使用することが好ましい。抜き出し機の具体例としてはギヤポンプ、スクリュ引き抜き機などが挙げられ、好ましくはスクリュ引き抜き機が用いられる。
例えば、図1の第5横型攪拌反応器7Rには、2軸タイプの攪拌翼7Y、スクリュ引き抜き機7Pが設けられている。
例えば、図1の第5横型攪拌反応器7Rには、留出管7Fが取り付けられている。留出管7Fは凝縮器7Cに接続し、また反応器は、減圧装置7Vにより、所定の減圧状態に保たれる。
さらに、前記回転軸の軸シールとしては、メカニカルシールを含むシール機構を採用することが好ましい。
表面更新効果=A×Re0.5×n÷V ・・・(II)
A:表面積(m2)
n:回転数/s
V:液容量(m3)
Re(レイノルズ数):Re=ρ×n×r2÷μ
ρ:液密度(kg/m3)
r:撹拌機の径(m)
μ:液粘度(kg/m・s)
本発明の製造方法で用いられる全反応器の接液部が電解研磨されていることが最も好ましいが、必ずしも全反応器の接液部が電解研磨されている必要はなく、少なくとも前記工程(B)で用いられる連結高分子量化反応器の接液部が電解研磨されていることが好ましい。
本発明の連続製造方法の一例を図1に基づいて、より具体的に説明する。
工程(A)の重縮合反応器(工程(A)で複数の反応器を用いる場合は、そのうちの最後の反応器)で得られた芳香族ポリカーボネートプレポリマーは、工程(B)の連結高分子量化反応器へ供給される。一方、連結剤溶融装置で溶融され、減圧下で脱水処理された連結剤(脂肪族ジオール化合物)は、連結剤供給装置から連結高分子量化反応器へ直接供給(送液)される。
滞留時間は、芳香族ポリカーボネートプレポリマー及び脂肪族ジオール化合物の供給量及び得られる芳香族ポリカーボネート樹脂の抜き出し量を調整することによって制御することができる。
工程(B)における連結高分子量化反応器内の反応温度は、通常270〜340℃、好ましくは280〜320℃の範囲であり、反応圧力は10torr以下(1333Pa以下)、好ましくは2.0torr以下(267Pa以下)、より好ましくは0.01〜1.5torr(1.3〜200Pa)、さらに好ましくは0.01〜1.0torr(1.3〜133Pa)である。このため、撹拌軸のシールにはメカニカルシールを含むシール機構を用いるのが好ましい。
[数5]
k’ =(Mwhp−MwPP)/滞留時間(分) ・・・(IV)
N値=(log(Q160値)-log(Q10値))/(log160―log10) ・・・(I)
[数7]
Mw=ΣP1÷ΣP0
Mn=ΣP0÷ΣP2
ここで、P0は「RI検出器の信号の強度」を表し、P1は「RI検出器の信号の強度×分子量」を表し、P2は「RI検出器の信号の強度÷分子量」を表す。また分子量とは、較正曲線の同溶出時間でのポリスチレン分子量値を表す。
[測定条件]
装置;東ソー株式会社製、HLC−8320GPC
カラム;ガードカラム:TSKguardcolumn SuperMPHZ-M×1本
分析カラム:TSKgel SuperMultiporeHZ-M×3本
溶媒;HPLCグレードクロロホルム
注入量;10μL
試料濃度;0.2w/v%HPLCグレードクロロホルム溶液
溶媒流速;0.35ml/min
測定温度;40℃
検出器;RI
N値=(log(Q160値)-log(Q10値))/(log160―log10) ・・・(I)
図1に示す主原料調整槽1器、連結剤調整槽2器、縦型攪拌反応器4器及び横型攪拌反応器1器を有する連続製造装置により、以下の条件でポリカーボネート樹脂を製造した。
先ず、各反応器及び各予熱器を、予め表1に示す反応条件に応じた内温・圧力に設定した。
第5横型攪拌反応器7Rには、第4縦型攪拌反応器6Rからプレポリマー(以下、「PP」という場合がある)が流速50kg/hrで供給されると同時に、脂肪族ジオール化合物(9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン;BPEF)が連結剤調整槽(2Ra、2Rb)から定量ポンプにて1597g/hr(PPの全末端量1モルに対し0.25モル)の流量で連続供給された。このときの第5横型攪拌反応器7Rの器内圧力は0.5torrであり、脂肪族ジオール化合物は、0.5torrの減圧条件下で連結高分子量化反応器に連続供給された。
第1〜第4縦型攪拌反応器
製造元;住友重機械工業株式会社
材質;SUS316L電解研磨
攪拌翼;第1〜第3縦型攪拌反応器はマックスブレンド翼
第4縦型攪拌反応器はダブルヘリカルリボン翼
製造元;株式会社日立プラントテクノロジー
材質;SUS316L電解研磨
攪拌軸の数及び種類;
L/D=780/236(L:槽長、水平回転軸の長さ78.0cm(接液部)、D:攪拌翼の回転直径23.6cm)、槽幅(M)=42.0cm、メガネ翼重合機96L
脂肪族ジオールの添加管の数;1本
脂肪族ジオールの送液ポンプ;富士テクノ工業株式会社製連続無脈動定量ポンプ
送液配管;二重管保温(メカニカルシール)
抜き出し機;スクリュ型引き抜き機
器内の酸素濃度の調整方法;窒素流通による置換
本実施例では、連続製造の開始前に、予め前記第5横型攪拌反応器へ25kgのプレポリマー(PP)を充填後、液面を一定に保持し、反応器内にPPが30分滞留する条件としてギヤポンプ6Pとスクリュ型引き抜き機7Pを50kg/hrの流速に設定し、トレーサにより滞留時間を実測、確認した。
第5横型攪拌反応器7Rの撹拌翼7Yの撹拌数を10rpmに変えた以外は実施例1と同様に実験を行った。
第5横型攪拌反応器7Rで連結高分子量化反応を行う前の、第4縦型攪拌反応器6Rから得られた樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は20200、ポリスチレン換算数平均分子量(Mn)は9800、分散度(Mw/Mn)は2.06、末端フェニル濃度は7.1mol%、末端水酸基濃度は200ppmであった。
第5横型攪拌反応器7Rへの連結剤添加速度を変えて、該反応器内の平均滞留時間を15分に変えた以外は実施例1と同様に実験を行った。すなわち、連続製造の開始前に、予め前記第5横型攪拌反応器へ25kgのプレポリマー(PP)を充填後、液面を一定に保持し、反応器内にPPが15分滞留する条件としてギヤポンプ6Pとスクリュ型引き抜き機7Pを100kg/hrの流速に設定し、トレーサにより滞留時間を実測、確認した。
連結剤種を2,2’−ビス[(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパン(BPA-2EO)に変えた以外は実施例1と同様に実験を行った。
BPA-2EOの供給速度は1152g/hr(プレポリマーの全末端量1モルに対し0.25モル)であった。プレポリマーは50kg/hrの流速、第5横型攪拌反応器内のプレポリマー充填量は25kgであった。
第5横型攪拌反応器7Rで連結高分子量化反応を行う前の、第4縦型攪拌反応器6Rから得られた樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は20200、ポリスチレン換算数平均分子量(Mn)は9800、分散度(Mw/Mn)は2.06、末端フェニル濃度は7.1mol%、末端水酸基濃度は200ppmであった。
連結剤種をペンタシクロペンタデカンジメタノール(PCPDM)、添加量をPPの全末端量1モルに対し0.325モルに変えた以外は実施例1と同様に実験を行った。
PCPDMの供給速度は1243g/hr(PPの全末端量1モルに対し0.325モル)であった。
第5横型攪拌反応器7Rで連結高分子量化反応を行う前の、第4縦型攪拌反応器6Rから得られた樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は20200、ポリスチレン換算数平均分子量(Mn)は9800、分散度(Mw/Mn)は2.06、末端フェニル濃度は7.1mol%、末端水酸基濃度は200ppmであった。
予め芳香族ポリカーボネートプレポリマーと脂肪族ジオールとを、2軸スクリュ型押出装置(日本製鋼所製;商品名「TEX54」)を用いて常圧で10分間混合させたのち、当該混合物を第5横型攪拌反応器7Rへ供給する他は、実施例1と同様に行った。すなわち、図1に示す製造装置の代わりに図2に示す製造装置を用いてポリカーボネート樹脂を製造した。得られたポリカーボネート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は23500、ポリスチレン換算数平均分子量(Mn)は9800、分散度(Mw/Mn)は2.40であり、滞留時間1分当たりのMw上昇量は110であった。また、得られたポリカーボネート樹脂のN値は1.33、YI値は2.5であった。
予め芳香族ポリカーボネートプレポリマーと脂肪族ジオールとを、2軸スクリュ型押出装置(日本製鋼所製;商品名「TEX54」)を用いて常圧で10分間混合させたのち、当該混合物を第5横型攪拌反応器7Rへ供給する他は、実施例4と同様に行った。すなわち、図1に示す製造装置の代わりに図2に示す製造装置を用いてポリカーボネート樹脂を製造した。得られたポリカーボネート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は29000、ポリスチレン換算数平均分子量(Mn)は12000、分散度(Mw/Mn)は2.42であり、滞留時間1分当たりのMw上昇量は293であった。また、得られたポリカーボネート樹脂のN値は1.32、YI値は2.6であった。
予め芳香族ポリカーボネートプレポリマーと脂肪族ジオールとを、2軸スクリュ型押出装置(日本製鋼所製;商品名「TEX54」)を用いて常圧で10分間混合させたのち、当該混合物を第5横型攪拌反応器7Rへ供給する他は、実施例5と同様に行った。すなわち、図1に示す製造装置の代わりに図2に示す製造装置を用いてポリカーボネート樹脂を製造した。得られたポリカーボネート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は22500、ポリスチレン換算数平均分子量(Mn)は9200、分散度(Mw/Mn)は2.45であり、滞留時間1分当たりのMw上昇量は77であった。また、得られたポリカーボネート樹脂のN値は1.31、YI値は3.6であった。
第5横型攪拌反応器7Rの圧力を20torr(2666Pa)に変えた以外は実施例1と同様に実験を行った。すなわち、脂肪族ジオール化合物は、20torrの減圧条件下で連結高分子量化反応器に連続供給された。
第5横型攪拌反応器7Rで連結高分子量化反応を行う前の、第4縦型攪拌反応器6Rから得られた樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は20200、ポリスチレン換算数平均分子量(Mn)は9800、分散度(Mw/Mn)は2.06、末端フェニル濃度は7.1mol%、末端水酸基濃度は200ppmであった。
第5横型攪拌反応器7Rへの連結剤添加速度を変えて、該反応器内の平均滞留時間を20分に変えた以外は実施例1と同様に実験を行った。すなわち、連続製造の開始前に、予め前記第5横型攪拌反応器へ25kgのプレポリマー(PP)を充填後、液面を一定に保持し、反応器内にPPが20分滞留する条件としてギヤポンプ6Pとスクリュ型引き抜き機7Pを75kg/hrの流速に設定し、トレーサにより滞留時間を実測、確認した。
予め芳香族ポリカーボネートプレポリマーと脂肪族ジオールとを、2軸スクリュ型押出装置を用いて常圧で10分間混合させたのち、当該混合物を第5横型攪拌反応器7Rへ供給し、平均滞留時間を60分に設定して反応を行った他は、実施例1と同様に行った。すなわち、図1に示す製造装置の代わりに図2に示す製造装置を用いてポリカーボネート樹脂を製造した。得られたポリカーボネート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は44000、ポリスチレン換算数平均分子量(Mn)は18000、分散度(Mw/Mn)は2.44であり、滞留時間1分当たりのMw上昇量は397であった。また、得られたポリカーボネート樹脂のN値は1.40、YI値は4.0であった。
予め芳香族ポリカーボネートプレポリマーと脂肪族ジオールとを、2軸スクリュ型押出装置を用いて常圧で10分間混合させたのち、当該混合物を第5横型攪拌反応器7Rへ供給し、平均滞留時間を90分に設定して反応を行った他は、実施例1と同様に行った。すなわち、図1に示す製造装置の代わりに図2に示す製造装置を用いてポリカーボネート樹脂を製造した。得られたポリカーボネート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は57000、ポリスチレン換算数平均分子量(Mn)は22000、分散度(Mw/Mn)は2.59であり、滞留時間1分当たりのMw上昇量は409であった。また、得られたポリカーボネート樹脂のN値は1.45、YI値は6.0であった。
Claims (12)
- 芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを重縮合反応器内で重縮合反応させて芳香族ポリカーボネートプレポリマーを製造する工程(A)と、前記工程(A)で得られる芳香族ポリカーボネートプレポリマーと脂肪族ジオール化合物とを連結高分子量化反応器内で連結高分子量化反応させる工程(B)とを順次行うことによって、高分子量ポリカーボネート樹脂を連続して製造する方法において、前記工程(B)において、前記工程(A)で得られる芳香族ポリカーボネートプレポリマーを連結高分子量化反応器に連続供給するとともに、脂肪族ジオール化合物を連結高分子量化反応器に10torr以下の減圧条件下で連続供給すること、及び前記脂肪族ジオール化合物の常圧における沸点が240℃以上であることを特徴とする、高分子量ポリカーボネート樹脂の連続製造方法。
- 前記連結高分子量化反応器内における反応混合物の滞留時間が60分以下である、請求項1記載の連続製造方法。
- 前記脂肪族ジオール化合物が下記一般式(A)で表される化合物である、請求項1記載の連続製造方法。
(一般式(A)中、Qは異種原子を含んでも良い炭素数3以上の炭化水素基を表す。R1、R2、R3及びR4はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基、及び炭素数6〜20の芳香族炭化水素基からなる群から選択される基を表す。n及びmはそれぞれ独立して0〜10の整数を表す。ただし、Qが末端OH残基に結合する脂肪族炭化水素基を含まない場合、n及びmはそれぞれ独立して1〜10の整数を表す。また、R1及びR2の少なくとも一方と、R3及びR4の少なくとも一方は、各々水素原子及び脂肪族炭化水素基からなる群から選択される。) - 前記脂肪族ジオール化合物が1級ジオール化合物である、請求項3記載の連続製造方法。
- 前記工程(A)で得られる芳香族ポリカーボネートプレポリマーの末端水酸基濃度が1,500ppm以下である、請求項1記載の連続製造方法。
- 前記高分子量ポリカーボネート樹脂の、下記数式(I)で表されるN値(構造粘性指数)が1.30以下である、請求項1記載の連続製造方法。
[数1]
N値=(log(Q160値)−log(Q10値))/(log160―log10) ・・・(I)
(数式(I)中、Q160値は280℃、荷重160kgで測定した単位時間当たりの溶融流動体積(ml/sec)を表し、Q10値は280℃、荷重10kgで測定した単位時間当たりの溶融流動体積(ml/sec)を表す。) - 前記高分子量ポリカーボネート樹脂の重量平均分子量(Mw)と、前記工程(A)で得られる芳香族ポリカーボネートプレポリマーの重量平均分子量(Mw PP )と、前記連結高分子量化反応器内における反応混合物の滞留時間(分)とを下記数式(IV)で表したとき、k’(単位;Mw上昇量/分)が500以上であることを特徴とする、請求項1記載の連続製造方法。
[数2]
k’=(Mw−Mw PP )/滞留時間(分)・・・(IV) - 前記連結高分子量化反応器が、撹拌軸を複数有する多軸の横型攪拌反応器であって、前記撹拌軸の少なくとも一つが水平回転軸と該水平回転軸にほぼ直角に取り付けられた相互に不連続な攪拌翼とを有し、かつ水平回転軸の長さをLとし攪拌翼の回転直径をDとしたときのL/Dが1〜15であり、前記芳香族ポリカーボネートプレポリマーの供給口と反対側に生成する高分子量ポリカーボネート樹脂の抜き出し口を有することを特徴とする、請求項1記載の連続製造方法。
- 前記連結高分子量化反応器が、連続スクリュ型の撹拌軸を複数有する多軸の横型混練反応器であって、かつ攪拌軸の長さをLとしスクリュ直径をDとしたときのL/Dが20〜100であり、前記芳香族ポリカーボネートプレポリマーの供給口と反対側に生成する高分子量ポリカーボネート樹脂の抜き出し口を有することを特徴とする、請求項1記載の連続製造方法。
- 前記連結高分子量化反応器へ連続供給するときの脂肪族ジオール化合物の粘度が0.1〜10000poiseであることを特徴とする、請求項1記載の連続製造方法。
- 前記連結高分子量化反応器に連続供給する脂肪族ジオール化合物が、水分含有量が3重量%以下となるようにあらかじめ脱水処理したものであることを特徴とする、請求項1記載の連続製造方法。
- 前記連結高分子量化反応器に連続供給する脂肪族ジオール化合物の単位時間当たりの供給量が、該連結高分子量化反応器に連続供給する芳香族ポリカーボネートプレポリマー単位時間当たりの供給量の全末端基量に対して0.01〜1.0倍(モル比)であることを特徴とする、請求項1記載の連続製造方法。
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