JP6158516B2 - ゴム組成物 - Google Patents

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Description

本発明はテープとの接着力を向上させたゴム組成物に関する。更に詳しくは、加硫後の物性や加硫挙動に影響を与えることなく、テープとの接着力を向上させたゴム組成物に関する。
ゴムを加硫して製造した部品を、他の部品に固定する際、種々の分野で両面テープを使用して固定している。しかしながら、ゴムの中でも、エチレン/プロピレンゴムやエチレン/プロピレン/ジエンゴム等の極性の低いポリマーをゴム成分として使用した場合、テープに含有される粘着剤成分との相溶性が悪いので、接着性が十分ではなく、テープが剥がれやすいという問題がある。
上記問題を解決すべく、従来、ゴムに粘着付与剤を添加したり、加硫後の加硫ゴムにプライマー処理を施したりして、テープとの接着剤を向上させていた。しかしながら、ゴムに粘着付与剤を添加する場合、接着性の向上が不十分な場合があることに加えて、ゴム組成物の加硫挙動への影響や、加硫後の物性を低下させる場合がある。また、粘着付与剤を添加することで、ゴム表面の粘着性が向上するので、加工性が悪くなる場合もある。
一方、加硫ゴムにプライマー処理、例えば、溶剤を用いる場合には、溶剤による作業環境の汚染や、廃液処理の必要が生じ、更にはコストが高くなるといった問題がある。このような問題を解決すべく、加硫ゴムの表面にコロナ放電処理をして活性化する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−287093号公報
しかしながら、特許文献1に開示された方法では、コロナ放電を行うための機械を新たに購入する等、設備費用が発生するという問題がある。また、一般的に行われているプライマー処理は自動化することができないため、手作業で行う必要があり、作業効率が非常に劣るといった問題もある。そのため、より簡便かつ低コストで、作業環境を汚染することなくゴムの接着性を向上させる技術が望まれている。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、加硫後の物性や加硫挙動に影響を与えることなく、テープとの接着力を向上させたゴム組成物を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ゴム成分にエステル化合物、又は炭酸エステル化合物若しくはウレタン化合物を配合することによって、上記課題を解決することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、以下に示すゴム組成物が提供される。
[1]下記一般式(1)又は(2)で表される化合物と、ゴム成分と、を含有し、前記一般式(1)又は(2)で表される化合物の含有量が、ゴム成分100質量部に対して、1〜10質量部であり、前記ゴム成分が、エチレン/プロピレンゴム、又は、エチレン/プロピレン/ジエンゴムであるゴム組成物。
Figure 0006158516
前記一般式(1)中、R及びRは、炭素数1〜30の飽和若しくは不飽和の脂肪族炭化水素基(但し、R及びRがともに炭素数1〜30の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基を示す場合、R及びRのいずれか一方は、炭素数21〜30の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基であり、もう一方は炭素数1〜3の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基である)を示す。前記一般式(2)中、R及びRは、炭素数1〜30の飽和若しくは不飽和の脂肪族炭化水素基(但し、R及びRがともに炭素数1〜30の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基を示す場合、R及びRのいずれか一方は、炭素数13〜30の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基であり、もう一方は炭素数1〜3の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基である)を示す。前記一般式(2)中、Xは、ヘテロ原子を有する官能基を示す。なお、前記一般式(1)で表される化合物は、R 及びR のいずれか一方が炭素数21の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基であるとき、沸点が200℃以上かつ流動点が20℃以下となる化合物を除く。
[2]前記一般式(2)で表される化合物が、XがN−H基であるウレタン構造を有する化合物である前記[1]に記載のゴム組成物。
本発明のゴム組成物は、加硫後の物性や加硫挙動に影響を与えることなく、テープとの接着力を向上させることができるという効果を奏するものである。
以下、本発明の実施の形態について説明する。しかしながら、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に含まれることが理解されるべきである。
本発明のゴム組成物は、前記一般式(1)又は(2)で表される化合物(以下、「接着力向上剤」ともいう)と、ゴム成分と、を含有するものである。本発明のゴム組成物は、接着力向上剤を含有することで、加硫後の物性や加硫挙動に影響を与えることなく、テープとの接着力を向上させることができる。
1.接着力向上剤:
接着力向上剤は、前記一般式(1)で表される化合物(以下、「エステル化合物」ともいう)又は前記一般式(2)で表される化合物(以下、「化合物(2)」ともいう)である。これらの化合物は、分子内に極性官能基を有するので、テープの粘着剤成分として一般的に用いられているアクリル系の化合物との相溶性が良く、接着力の向上を達成することができる。また、これらの化合物を添加しても、加硫挙動、加硫物性への影響は非常に小さい。そのため、加硫後の物性や加硫挙動に影響を与えることなく、テープとの接着力を向上させることができる。
接着力向上剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対して、1〜10質量部であることが好ましく、2〜5質量部であることが更に好ましい。接着力向上剤の配合量が1質量部未満であると、テープとの接着力向上効果が不十分な場合がある。一方、10質量部超を含有しても、接着力向上効果は飽和しており、これ以上の接着力の向上が期待されず、また、加硫物性の低下や、原料の無駄につながる恐れがある。
1−1.エステル化合物:
一般式(1)中、R及びRは、ともに炭素数1〜30の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基であることが好ましい。但し、この場合、R及びRのいずれか一方は、炭素数13〜30の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基であり、もう一方は炭素数1〜3の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基である。なお、脂肪族炭化水素基は、直鎖状又は分岐状であってもよい。
炭素数1〜30の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基として、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、へプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル基、ペンタコシル基、ヘキサコシル基、ヘプタコシル基、オクタコシル基、ノナコシル基、トリアコンチル基等の直鎖状のアルキル基;これらの水素原子の1個以上をアルキル基で置換した分岐状のアルキル基;直鎖状のアルキル基又は分岐状のアルキル基の一部に二重結合を有する、不飽和の脂肪族炭化水素基;等を挙げることができる。
また、炭素数3〜30の脂環式炭化水素基として、具体的には、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;アダマンチル基、ノルボルニル基等の多環系炭化水素基を挙げることができる。
これらの中でも、R及びRは、アルキル基であることが好ましい。これは、テープとの接着性が低い、エチレン/プロピレンゴムやエチレン/プロピレン/ジエンゴムをゴム成分として用いた場合に、これらのゴム成分との相溶性が良くなり、接着性の向上の効果が十分発揮できるからである。
エステル化合物として、具体的には、酢酸パルミチル、酢酸ステアリル、酢酸アラキジル、酢酸ベヘニル、酢酸リグノセリル、酢酸セロチル、酢酸モンタニル、酢酸メリッシル、プロピオン酸パルミチル、プロピオン酸ステアリル、プロピオン酸アラキジル、プロピオン酸ベヘニル、プロピオン酸リグノセリル、プロピオン酸セロチル、プロピオン酸モンタニル、プロピオン酸メリッシル、ブタン酸パルミチル、ブタン酸ステアリル、ブタン酸アラキジル、ブタン酸ベヘニル、ブタン酸リグノセリル、ブタン酸セロチル、ブタン酸モンタニル、ブタン酸メリッシル、ミリスチン酸メチル、ミリスチン酸エチル、ミリスチン酸シクロヘキシル、ミリスチン酸アダマンチル、ペンタデシル酸メチル、ペンタデシル酸エチル、パルミチン酸メチル、パルミチン酸エチル、マーガリン酸メチル、マーガリン酸エチル、ステアリン酸メチル、ステアリン酸エチル、アラキジン酸メチル、アラキジン酸エチル、ベヘン酸メチル、ベヘン酸エチル、リグノセリン酸メチル、リグノセリン酸エチル、セロチン酸メチル、セロチン酸エチル、モンタン酸メチル、モンタン酸エチル、メリッシン酸メチル、メリッシン酸エチル、ミリストレイン酸メチル、ミリストレイン酸エチル、パルミトレイン酸メチル、パルミトレイン酸エチル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、エライジン酸メチル、エライジン酸エチル、バクセン酸メチル、バクセン酸エチル、ガドレイン酸メチル、ガドレイン酸エチル、エルカ酸メチル、エルカ酸エチル、ネルボン酸メチル、ネルボン酸エチル、リノール酸メチル、リノール酸エチル、リノレン酸メチル、リノレン酸エチル、エレオステアリン酸メチル、エレオステアリン酸エチル、ステアリドン酸メチル、ステアリドン酸エチル、アラキドン酸メチル、アラキドン酸エチル、エイコサペンタエン酸メチル、エイコサペンタエン酸エチル、イワシ酸メチル、イワシ酸エチル、ドコサヘキサエン酸メチル、ドコサヘキサエン酸エチル等を挙げることができる。
1−2.化合物(2):
一般式(2)中、R及びRに関しては、「1−1.エステル化合物」中のR及びRに関して記載した事項と同じことがいえる。一般式(2)中、Xは、ヘテロ原子を有する官能基を示し、例えば、−O−基、>N−H基がある。これらの中でも、>N−H基であることが好ましい。
ヘテロ原子を有する官能基として、>N−H基を例示している。しかしながら、ヘテロ原子を有する官能基は、水素原子をアルキル基で置換したものであってもよい。なお、アルキル基として具体的には、「1−1.エステル化合物」中のR及びRに関して記載した炭素数1〜30の飽和の脂肪族炭化水素基と同じことがいえる。
化合物(2)として、具体的には、N−メチルカルバミン酸ステアリル、N−エチルカルバミン酸ステアリル、N−シクロヘキシルカルバミン酸ステアリル、N−メチルカルバミン酸パルミチル、N−エチルカルバミン酸パルミチル、N−シクロヘキシルカルバミン酸パルミチル、N−メチルカルバミン酸セチル、N−エチルカルバミン酸セチル、N−シクロヘキシルカルバミン酸セチル、N−メチルカルバミン酸エイコシル、N−エチルカルバミン酸エイコシル、N−シクロヘキシルカルバミン酸エイコシル、N−メチルカルバミン酸エライジル、N−エチルカルバミン酸エライジル、N−シクロヘキシルカルバミン酸エライジル、N−メチルカルバミン酸オレイル、N−エチルカルバミン酸オレイル、N−シクロヘキシルカルバミン酸オレイル、N−ステアリルカルバミン酸メチル、N−ステアリルカルバミン酸エチル、N−ステアリルカルバミン酸シクロヘキシル、N−ステアリルカルバミン酸アダマンチル、N−パルミチルカルバミン酸メチル、N−パルミチルカルバミン酸エチル、N−パルミチルカルバミン酸シクロヘキシル、N−パルミチルカルバミン酸アダマンチル、N−セチルカルバミン酸メチル、N−ステアリルカルバミン酸エチル、N−セチルカルバミン酸シクロヘキシル、N−セチルカルバミン酸アダマンチル、N−エイコシルカルバミン酸メチル、N−エイコシルカルバミン酸エチル、N−エイコシルカルバミン酸シクロヘキシル、N−エイコシルカルバミン酸アダマンチル、N−エライジルカルバミン酸メチル、N−エライジルカルバミン酸エチル、N−エライジルカルバミン酸シクロヘキシル、N−エライジルカルバミン酸アダマンチル、N−オレイルカルバミン酸メチル、N−オレイルカルバミン酸エチル、N−オレイルカルバミン酸シクロヘキシル、N−オレイルカルバミン酸アダマンチル等を挙げることができる。
2.ゴム成分:
ゴム成分は、加硫(架橋)可能な1種以上のポリマー成分を含むものであれば特に限定されるものではない。具体的には、天然ゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、スチレン/ブタジエン共重合ゴム、ブタジエン/イソプレン共重合ゴム、ブタジエン/スチレン/イソプレン共重合ゴム、ブチルゴム、エチレン/プロピレンゴム、エチレン/プロピレン/ジエンゴム等やこれらの混合物を挙げることができる。これらの中でも、極性が低い、エチレン/プロピレンゴム又はエチレン/プロピレン/ジエンゴムの場合に、テープとの接着性が低いので、接着性の向上の効果が強く発揮するため好ましい。
3.他の成分:
本発明のゴム組成物は、その使用目的に応じて、補強剤、充填剤、可塑剤、加硫(架橋)剤、加硫助剤(加硫促進剤)、軟化剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、防菌・防かび剤、着色剤等の他の成分を添加剤として含有することもできる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例、比較例中の「部」は、特に断らない限り質量基準である。また、各種物性値の測定方法を以下に示す。
[加硫挙動の評価(T90(min))]:JIS K−6300−2に準拠して測定した。具体的には、160℃において、未加硫ゴム組成物からなる試験片に振動を加えながら加硫することで、トルクが90%上昇する時間(T90(min))を測定した。
[加硫物性の評価]:JIS K−6251に準拠して測定した。なお、M300は試験片が300%伸びた時の引張強度を表す。
[接着性の評価]:JIS Z−0237に準拠して測定した。具体的には、得られた加硫ゴムシートに両面テープ(商品名「No.500」、日東電工社製)を貼付し、20℃で24h放置後に180°剥離して接着力を測定した。接着力は比較例3の接着力の値を100とした場合の接着強度比で示した。
(合成例:N−ステアリルカルバミン酸メチルの合成)
温度計、ジムロート冷却器及び攪拌機を備えた1Lの四つ口フラスコに、ステアリルイソシアネート111g(0.4mol)、メタノール300g、トリエチルアミン10mLを加え、撹拌を行いながら66℃まで昇温して完全に溶解した。66℃で反応を行いつつ、ステアリルイソシアネートの消失をIRで確認し、ステアリルイソシアネートが消失したところで反応を終了した。反応終了後、水1L中に反応液を入れ、析出物を吸引ろ過し、ろ物を真空乾燥機で乾燥して、白色粉末の生成物122gを得た。得られた生成物をIRで分析し、N−ステアリルカルバミン酸メチルであることを確認した。
(実施例1)
エチレン/プロピレン/ジエンゴム(以下、「EPDM」と記載する)100部、酸化亜鉛5部、ステアリン酸1部、FEFカーボンブラック60部、パラフィンオイル30部を1.7Lのバンバリーミキサーで4分間混練を行った。これに硫黄1.1部と、加硫促進剤として、商品名「サンセラーEM−2」(三新化学工業社製)3部及び商品名「サンセラーCM」(三新化学工業社製)0.5部と、を直径約24cmの2本ロールで添加し、更に混練を行ってマスターバッチを得た。このマスターバッチに、合成例で合成したN−ステアリルカルバミン酸メチル3部を2本ロールで添加し、更に混練を行って未加硫ゴム組成物を得た。この未加硫ゴム組成物をプレス加硫して、厚さ2.0mmの加硫ゴムシートを得た。これらの未加硫ゴム組成物及び加硫ゴムシートを用いて評価試験を行った。加硫挙動の評価は8.1minであり、破断強度は14.1MPaであり、M300は6.1MPaであり、伸びは599%であり、接着性は526であった。
(実施例2)
N−ステアリルカルバミン酸メチル3部の代わりにベヘン酸メチル3部を用いたこと以外は実施例1と同様にして、未加硫ゴム組成物及び加硫ゴムシートを得た。これらの未加硫ゴム組成物及び加硫ゴムシートを用いて評価試験を行った。評価結果を表1に示す。
(実施例3)
N−ステアリルカルバミン酸メチル3部の代わりにリグノセリン酸メチル3部を用いたこと以外は実施例1と同様にして、未加硫ゴム組成物及び加硫ゴムシートを得た。これらの未加硫ゴム組成物及び加硫ゴムシートを用いて評価試験を行った。評価結果を表1に示す。
(比較例1)
N−ステアリルカルバミン酸メチル3部の代わりにベヘン酸n−ブチル3部を用いたこと以外は実施例1と同様にして、未加硫ゴム組成物及び加硫ゴムシートを得た。これらの未加硫ゴム組成物及び加硫ゴムシートを用いて評価試験を行った。評価結果を表1に示す。
(比較例2)
N−ステアリルカルバミン酸メチル3部の代わりに粘着付与剤(商品名「ヒタノール1501」、日立化成工業社製)10部を用いたこと以外は実施例1と同様にして、未加硫ゴム組成物及び加硫ゴムシートを得た。これらの未加硫ゴム組成物及び加硫ゴムシートを用いて評価試験を行った。評価結果を表1に示す。
(比較例3)
N−ステアリルカルバミン酸メチルを添加しなかったこと以外は実施例1と同様にして、未加硫ゴム組成物及び加硫ゴムシートを得た。これらの未加硫ゴム組成物及び加硫ゴムシートを用いて評価試験を行った。評価結果を表1に示す。
Figure 0006158516
上記の表1から明らかなように、エステル化合物又はウレタン化合物(化合物(2)に該当)を配合した実施例1、2、3は加硫挙動や加硫物性に影響を与えることなく接着性が比較例3に比べて大幅に向上している。一方、ベヘン酸n−ブチルを配合した比較例1は、接着性が比較例3に比べて低下しており、粘着付与剤を配合した比較例2は、接着性については比較例3に比べて向上しているものの、T90が比較例3に比べて遅く、加硫物性についてもM300が比較例3に比べて低下しており、伸びは比較例3に比べて上昇していた。そのため、加硫挙動、加硫物性に大きな影響を与えるものであった。
上記結果から、本願発明のゴム組成物は、加硫挙動や加硫物性に影響を与えることなく接着性を向上できることがわかる。
本発明のゴム組成物は、プライマー処理を別途行わなくても、テープとの接着性が向上されており、種々のゴム製品の材料として利用が期待される。

Claims (2)

  1. 下記一般式(1)又は(2)で表される化合物と、ゴム成分と、を含有し、前記一般式(1)又は(2)で表される化合物の含有量が、ゴム成分100質量部に対して、1〜10質量部であり、
    前記ゴム成分が、エチレン/プロピレンゴム、又は、エチレン/プロピレン/ジエンゴムであるゴム組成物。
    Figure 0006158516
    (前記一般式(1)中、R及びRは、炭素数1〜30の飽和若しくは不飽和の脂肪族炭化水素基(但し、R及びRがともに炭素数1〜30の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基を示す場合、R及びRのいずれか一方は、炭素数21〜30の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基であり、もう一方は炭素数1〜3の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基である)を示す。前記一般式(2)中、R及びRは、炭素数1〜30の飽和若しくは不飽和の脂肪族炭化水素基(但し、R及びRがともに炭素数1〜30の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基を示す場合、R及びRのいずれか一方は、炭素数13〜30の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基であり、もう一方は炭素数1〜3の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基である)を示す。前記一般式(2)中、Xは、ヘテロ原子を有する官能基を示す。なお、前記一般式(1)で表される化合物は、R及びRのいずれか一方が炭素数21の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基であるとき、沸点が200℃以上かつ流動点が20℃以下となる化合物を除く。)
  2. 前記一般式(2)で表される化合物が、XがN−H基であるウレタン構造を有する化合物である請求項1に記載のゴム組成物。
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