JP6158024B2 - 無段変速機のケース組込方法及びケース組込装置 - Google Patents

無段変速機のケース組込方法及びケース組込装置 Download PDF

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Description

本発明は、無段変速機の一対のプーリのV溝相互間にベルトを掛け渡してケース本体に組み込む無段変速機のケース組込方法及びケース組込装置に関する。
近年、自動車の変速機として無段変速機(CVT)が広く採用されつつある。無段変速機は一対のプーリのV溝相互間にベルトを掛け渡し、両方のプーリのV溝幅を互いに逆方向に増減させることにより変速率を連続して変更する。
一対のプーリはドライブプーリとドリブンプーリで構成される。両プーリとも、1本のシャフトに2つのテーパ状のシーブを取り付けている。
一方のシーブはシャフトに固定された固定シーブである。他方のシーブはシャフトの長手方向に移動自在な可動シーブである。
可動シーブを軸方向に移動させることで対向する固定シーブとの間のV溝幅を増減し、これによりプーリのV溝に掛かるベルトのピッチ円直径の大きさを変える。両方のプーリのV溝幅を互いに逆方向に増減させることにより、ピッチ円直径を互いに逆方向に増減させる。これにより変速率をスピーディかつ無段階に変更する。
ドライブプーリとドリブンプーリの可動シーブは、それぞれ油圧によって作動する。無断変速機のケース本体(以下、単に「ケース本体」と呼称する)に組み込む前は、ドライブプーリの可動シーブは自由に移動する。
これに対してドリブンプーリの可動シーブは、プリロード用の圧縮バネによって溝幅を狭める方向に付勢されている。当該圧縮バネによるプリロードによってベルトの弛みが除去される。
無断変速機のプーリをケース本体に組み込む際は、一対のプーリにベルトを掛け渡し、両プーリのシャフト間距離及び軸方向位置を、ケース本体内の組み込み位置に予め合わせておく必要がある。しかし、ドリブンプーリはプリロード用の圧縮バネよって溝幅が最狭(ピッチ円直径が最大)になっているので、そのままではベルトを掛け渡すことができない。
そこで、ドリブンプーリの溝幅を当該圧縮バネに抗して強制的に広げて両プーリの片側のシーブを相手側プーリのV溝内に挿入することで軸間距離を縮め、この状態でベルトを掛け渡す必要がある。そのための治具が従来から開発されている(特許文献1、2)。
特許文献1(特開平7−24671号公報)の治具は、一対のプーリのシャフトを立てた状態で治具に装着する。この治具のハンドルを上下動させることで両プーリの高さ及びシャフト間距離を可変にしている。また、真空ポンプで発生させた負圧を一方のプーリの油室に導入することで当該プーリの溝幅を拡大するようにしている。
一方のプーリの溝幅を負圧により拡大した後ハンドルを上昇させる。すると、溝幅を拡大した方のプーリのシャフトが下がる。
さらにハンドルを上昇させると、今度は反対側のプーリのシャフトが上昇しながら相手側プーリに接近し、両プーリの片側シーブが相手側プーリのV溝内に挿入される。このようにして一対のプーリのシャフト間距離が縮まった状態でベルトを掛け渡す。
特許文献2(特開平10−26197号公報)の治具は許文献1の治具と構造的に特大きく異なるが、ベルトを掛け渡すためにV溝幅を拡大したりシャフト間距離を縮めたりする工程は特許文献1と同じである。
特許文献2では、ベルトが掛け渡された一対のプーリをベルトのテンションレス状態でケース本体に一体的に組み込むようにしている。このため、セカンダリプーリの溝幅が狭まるのをストッパで拘束している。このストッパは、治具ベース24のベース板38上のストッパ15と、ハンガー65の先端のストッパ18で構成される。
ベルトに張力がかかった状態では一対のプーリをケース本体に組み込む際にシャフト間距離を保つことが困難であるが、前記ストッパを使用することでシャフト間距離を一定に保つことができ、ケース本体への組み込みを容易にする。
特開平7−24671号公報 特開平10−26197号公報
しかし、特許文献1と2の治具は、一対のプーリをケース本体に組み込む組込ラインから独立して配設されている。このため、当該組込ラインにあるプーリ搭載パレットから一対のプーリをいったん取り出してベルト掛け渡し用治具に移載し、当該治具を使用してベルトを掛け渡す。その後、ベルト付きの一対のプーリを再び元の組込ラインに移載する。
このように、特許文献1と2の治具はケース本体組込ラインとの間でプーリの移載が必要なため生産効率を上げることが難しい。また、プーリ移載用の治具も必要になるため設備費が嵩む。さらに、ケース本体組込ラインの側方にベルト掛け渡し用の作業スペースが必要になる。
そこで本発明は、前記課題を解決することが可能な、無段変速器のケース組込方法及び組込装置を提供することを目的とする。この新たなケース組込方法及び組込装置では、一対のプーリを所定位置に搭載したパレットをケース本体組込ステーションに搬送する途中で、当該一対のプーリにベルトを掛け渡す。そして、当該パレットをそのままケース本体組付ステーションに搬送し、ベルトを掛け渡した一対のプーリの上からケース本体を装着する。
前記課題を解決するため、本発明の無段変速機のケース組込方法は、無段変速機の一対のプーリのV溝相互間にベルトを掛け渡し、当該ベルトを掛け渡した状態の一対のプーリを無断変速機のケース本体内に組み込む無段変速機のケース組込方法において、(a)前記一対のプーリをケース本体組み込み時の相対位置を保持し、かつ、前記一対のプーリのシャフトの長軸側を上にして立てた状態でパレット上に搭載し、(b)前記一対のプーリを搭載した前記パレットを搬送ラインによってベルト掛け渡しステーションに搬送し、(c)当該ベルト掛け渡しステーションにおいて、前記一対のプーリを前記シャフトの上端を保持して前記パレットから持ち上げ、当該持ち上げた状態で一方のプーリのV溝幅を拡大すると共に当該一方のプーリのV溝の片側にあるシーブを他方のプーリのV溝内に挿入するためにシャフト間距離を縮め、このシャフト間距離を縮めた状態で前記一対のプーリのV溝相互間にベルトを掛け渡し、その後、一方のプーリのシーブを他方のプーリのV溝から抜き出すためにシャフト間距離を拡大し、(d)前記ベルトを掛け渡した前記一対のプーリを下降させて前記パレット上に元通りに搭載し、(e)前記一対のプーリを搭載した前記パレットを前記ベルト掛け渡しステーションからケース本体組み込みステーションに搬送し、(f)当該ケース本体組み込みステーションにおいて、前記一対のプーリを前記パレットで位置決めした状態を保持して前記ケース本体内に組み込むようにしたことを特徴とする無段変速機のケース組込方法である。
また、本発明の無段変速機のケース組込装置は、無段変速機の一対のプーリのV溝相互間にベルトを掛け渡し、当該ベルトを掛け渡した状態の一対のプーリを無断変速機のケース本体内に組み込む無段変速機のケース組込装置において、(a)前記一対のプーリをケース本体組み込み時の相対位置を保持し、かつ、前記一対のプーリのシャフトの長軸側を上にして立てた状態で搭載可能なパレットと、(b)前記一対のプーリを搭載した前記パレットを搬送する搬送ラインの上流側から順に配設されたベルト掛け渡しステーション及びケース本体組み込みステーションと、(c)前記ベルト掛け渡しステーションは、前記一対のプーリを前記シャフトの上端を保持して前記パレットから持ち上げる一対の支持ヘッドを備え、当該一対の支持ヘッドの少なくとも一方は、 前記一対のプーリを持ち上げた状態で一方のプーリのV溝幅を可変にする溝幅可変手段と、当該一方のプーリのV溝の片側にあるシーブを他方のプーリのV溝内に出し入れするためにシャフト間距離を可変にするシャフト間距離可変手段とを有し、(d)前記ベルト掛け渡しステーションにおいて、前記ベルトを掛け渡した前記一対のプーリを下降させて前記パレット上に元通りに搭載し、前記搬送ラインによって、前記一対のプーリを搭載した前記パレットを前記ケース本体組み込みステーションに搬送し、当該ケース本体組み込みステーションにおいて、前記一対のプーリを前記パレットで位置決めした状態を保持して前記ケース本体内に組み込むようにしたことを特徴とする無段変速機のケース組込装置である。
一対のプーリに対するベルトの掛け渡しは、プーリを垂直状態にしたままで行うことも可能であるが、垂直状態から水平状態に旋回させ、この水平状態でベルトを掛け渡す方がベルトの掛け渡しが容易である。プーリの水平状態への旋回はシャフト間距離を縮める前でも後でもよいし、シャフト間距離を縮めながら行ってもよい。
本発明の無段変速機のケース組込方法及び組込装置は、ケース本体組込ラインから独立したベルト掛け渡し用の治具とスペースが不要である。このため、1)プーリの移載の不要化による生産効率の向上、2)プーリ移載用治具の不要化による設備費低減、3)独立したベルト掛け渡し用スペースの不要化による省スペース化を図ることができる。
無段変速機の一対のプーリをケース本体に組み込んだ状態の概略断面図である。 無段変速機の一対のプーリを示したもので、(a)はベルトを掛け渡す前の状態、(b)はベルトを掛け渡した後の状態を示す図である。 無段変速機のケース組込ラインの平面図である。 本発明の実施形態で使用するベルト組付装置の概略図である。 本発明の実施形態に係るケース組込方法を示す工程図である。 ベルト組付装置のプーリ支持ヘッドをベルト装着時に水平にした状態を示すもので、(a)は正面図、(b)は平面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、無断変速機の一対のプーリを本発明の実施形態のケース組込方法と組込装置によりケース本体内に組み込んだ状態を示すものである。図において、10はケース本体、20はサイドプレートである。ケース本体10とサイドプレート20は、一対のプーリをケース本体10内に組み込んだ後、図示しない複数のボルトで締結される。
ケース本体10内には、トルクコンバータ30、オイルポンプ31、前後進切り替えユニット32、ドライブプーリ33、ベルト34、ドリブンプーリ35、ファイナルドライブギア36、中間ギア37、38、ファイナルドリブンギア39、デファレンシャル40等が配設されている。そしてこのデファレンシャル40に左右の車軸41、42が取り付けられる。
ドライブプーリ33は、入力シャフト33aに固定された固定シーブ33bと、入力シャフト33aに対して軸方向に可動な可動シーブ33cを有する。可動シーブ33cの後側に油室33dが形成されており、この油室33dに対してオイルを給排することで可動シーブ33cを固定シーブ33bに対して接近・離反させる。
この接近・離反によりV溝33eの溝幅が可変になり、V溝33eに掛かるベルト34のピッチ円直径が可変になる。ケース本体組込前は油室33dが外気と連通されているため、可動シーブ33cをフリーに移動させことができる。
なお、前記油室33dは、シャフト33a内の通路を介してシャフト33aの先端部に連通されている。そして、後述するように、シャフト33aの先端部から真空引きすることでV溝幅を拡大する方向に可動シーブ33cを移動可能とされている。
一方、ドリブンプーリ35は、出力シャフト35aに固定された固定シーブ35bと、出力シャフト35aに対して軸方向に可動な可動シーブ35cを有する。可動シーブ35cの後側に油室35dが形成されており、この油室35dに対してオイルを給排することで可動シーブ35cを固定シーブ35bに対して接近・離反させる。この接近・離反によりV溝35eの溝幅が可変になり、V溝35eに掛かるベルト34のピッチ円直径が可変になる。
油室35d内にはプリロード用の圧縮バネ43が配設され、この圧縮バネ43によって可動シーブ35cがV溝35eの溝幅を狭める方向に付勢されている。ケース本体組込前は油室35dが外気と連通されているので、圧縮バネ43と反対方向に可動シーブ35cに力を作用させることで可動シーブ35cを移動させことができる。
ドライブプーリ33とドリブンプーリ35は、図2(a)のように、それぞれのシャフトの長軸側を上側にして垂直に立てた状態でパレット50上に搭載される。この図2(a)の相対位置関係が、ケース本体組込時の相対位置関係と同じにされている。
パレット50の上面にはドライブプーリ33の油室外壁を支持する凹状の第1支持部51と、ドリブンプーリ35の短軸側を支持する凹状の第2支持部52が形成されている。第1支持部51はパレット50の上面よりも低い位置に形成されている。第2支持部52は、パレット50の上面50aに配設された支持台53の上面に形成されているので、パレット50の上面よりも高くなっている。
図2(b)のように、一対のプーリ33、35の間にベルトを掛け渡す場合、ドリブンプーリ35の溝幅が前述したプリロード用の圧縮バネ43の力で最狭になっていると、ベルト34の長さが足りないので掛け渡すことができない。ドリブンプーリ35の溝幅を広げるために可動シーブ35cを引き上げる必要がある。
本発明の実施形態では、可動シーブ35cの後側に設けられた油室35dのシリンダ部35fに形成されているリブ35gを利用して、当該リブ35gに係合部材54を係合させる。シリンダ部35fは可動シーブ35cと一体であるので、当該係合部材54を圧縮バネ43に抗して引き上げることで可動シーブ35cを引き上げることができる。係合部材54は図示しない駆動手段により左右方向に揺動可能かつ昇降可能とされている。
リブ35gの他に係合部材54を係合させ得る凸部等がシリンダ部35fにある場合、リブ35gに代えて当該凸部等に係合部材54を係合させてもよい。但し、可動シーブ35cの縁に係合部材54を直接係合させてはならない。可動シーブ35cのテーパ面は高精度に加工されているので、係合部材54が可動シーブ35cの縁に接触するとテーパ面が損傷する可能性がある。
可動シーブ35cを引き上げる手段は係合部材54に限定されない。シャフト35aの長軸側に油室35dに連通する通路があれば、後述するようにシャフト35aの長軸側先端を保持する第2ヘッド142から油室35dを真空引きすることにより圧縮バネ43に抗して可動シーブ35cを引き上げることができる。
図3はケース組込ライン90を示すものである。このケース組込ライン90の上流側からプーリ搭載ステーション60、ベルト掛け渡しステーション70、ケース本体組込ステーション80が配置されている。
プーリ搭載ステーション60に図2のパレット50を搬入し、当該パレット50上にドライブプーリ33とドリブンプーリ35を搭載する。この搭載位置におけるドライブプーリ33とドリブンプーリ35の相対位置関係は、図1のケース本体10内の組込状態と同じである。
パレット50はケース本体組込ステーション80の下流側まで継続して使用する。そしてケース本体10に対する一対のプーリ33、35の組み込みが完了してパレット50が空になると、当該空になったパレット50がプーリ搭載ステーション60の上流側に回送される。
プーリ搭載ステーション60でパレット50上に一対のプーリ33、35が搭載されると、当該パレット50が下流側のベルト掛け渡しステーション70に搬送される。そして、このベルト掛け渡しステーション70で後述するように一対のプーリ33、35間にベルト34が掛け渡される。
ベルト掛け渡しステーション70でベルト34が掛け渡されると、一対のプーリ33、35が搭載されたパレット50がさらに下流側のケース本体組込ステーション80に搬送される。このケース本体組込ステーション80で、パレット50上の一対のプーリの上から、ケース本体10を被せるようにしてケース本体10内に一対のプーリが組み込まれる。
その後、ケース本体組込ステーション80のさらに下流側で、ケース本体10がパレット50共に上下反転される。そして、パレット50を取り外した後のケース本体10の開口に、図1のサイドプレート20が取り付けられ、ケース本体10とサイドプレート20が複数のボルトで締結される。
図4は、前述したベルト掛け渡しステーション70に配設されるベルト組付装置100を示すものである。図4は、ベルト組付装置100の正面図を中央に配置し、左右側面図と平面図及び下面図を正面図の周囲に配置している。
同図に示すように、垂直なベースプレート110に沿って上下方向に延びた互いに平行な2本のガイドレール120が設けられている。この2本のガイドレール120に沿って、昇降可能なスライダフレーム130が取り付けられている。スライダフレーム130は図示しない駆動手段によって昇降される。
スライダフレーム130に、図5に示す形のプーリ支持ヘッド140が取り付けられている。このプーリ支持ヘッド140は、ドライブプーリ33の入力シャフト33aを保持する第1ヘッド141と、ドリブンプーリ35の出力シャフト35aを保持する第2ヘッド142で構成される。
各ヘッド141、142によるシャフト33a、35aの保持は、公知のメカチャック等を使用することができる。第1ヘッド141と第2ヘッド142の先端位置は、パレット50上のドライブプーリ33とドリブンプーリ35の各シャフト33a、35aの上端部位置に対応して位置決めされている。
第1ヘッド141と第2ヘッド142は、図5の[3]〜[6]において矢印にて示す動きが可能なように構成されている。すなちわ、第1ヘッド141は上下動可能とされ、第2ヘッド142は上下動に加えて左右動可能とされている。これら上下動と左右動の駆動手段は、電動や油圧・空圧など、任意の駆動手段を使用することができる。
ドリブンプーリ35の出力シャフト35aを保持する第2ヘッド142は、図4(b)に示すように、ドリブンプーリの可動シーブを持ち上げるために前述した係合部材54を左右一対で備えている。係合部材54はその上端部を回転自在に支持する軸部54aを中心として、図4(b)で左右方向に回動可能とされている。係合部材54が図4(b)のように閉じることで、当該係合部材54がドリブンプーリ35のリブ35gに係合し、可動シーブ35cを持ち上げ可能となる。
ベースプレート110は、図示しない旋回機構により、ベースプレート110を垂直状態から水平状態に、また水平状態から垂直状態に、旋回駆動可能に構成されている。この場合の旋回中心は特に限定されない。図5の[4][5][6]の例では、ベースプレート110が旋回中心Pを中心として、90°の角度範囲で上下方向に首振り式に旋回する。プーリ支持ヘッド140はガイドレール120に沿って直線移動可能であるから、ベースプレート110の旋回とプーリ支持ヘッド140の直線移動を組み合わせることでプーリ支持ヘッド140の移動範囲を広げることができる。
(無段変速機のケース組込工程)
次に、無段変速機のケース組込工程を図5に基づいて順次説明する。ここで、図5のパレット50の搬送方向は、紙面に対して垂直方向奥側である。すなわち、図5はパレット50を搬送方向の後側から見た図である。また、各工程の丸付き数字1〜11は動作の順番を示している。
図5の[1]は、ドライブプーリ33とドリブンプーリ35を搭載したパレット50がベルト掛け渡しステーション70に到着した状態である。ベルト掛け渡しステーション70の上方にはプーリ支持ヘッド140が待機している。
パレット50がベルト掛け渡しステーション70に到着すると、[2]のように直ちにプーリ支持ヘッド140が下降し、第1ヘッド141と第2ヘッド142で、ドライブプーリ33のシャフト33aとドリブンプーリ35のシャフト35aの各先端部(上端部)を保持する。当該シャフト33a、35aの保持は、前述したメカチャックで行う。第1ヘッド141がドライブプーリ33のシャフト33aを保持すると、第1ヘッド141により油室33dが真空引きされ、V溝33eの溝幅が拡大される。
次に、[3]のように、ドライブプーリ33とドリブンプーリ35を垂直方向に持ち上げる。また、当該垂直方向の持ち上げと同時に、[3]〜[4]のように第1ヘッド141をプーリ支持ヘッド140に対して相対的に下降させる一方、第2ヘッド142の係合部材54(図2、図4(b)参照)で可動シーブ35cを上方に引き上げる。
次に、[4]のように第2ヘッド142を水平方向に移動することにより、可動シーブ35cの引き上げによって広がったV溝35e中にドライブプーリ33の固定シーブ33bを挿入する。同時に、ドリブンプーリ35の固定シーブ33bをドライブプーリ33のV溝33e中に挿入する。これでドライブプーリ33とドリブンプーリ35のシャフト間距離が縮まり、ベルト34を掛け渡し可能な状態になる。
その後、[5]のようにプーリ支持ヘッド140を90°旋回させて水平状態にし、ドライブプーリ33側からベルト34を掛ける。このベルト掛けは作業者が手作業で行うほか、図示しないベルト掛け機を使用して自動で行うことも可能である。
前記90°旋回は、[3]〜[4]の作動の前に行うことも可能である。すなわち、90°旋回によりドライブプーリ33とドリブンプーリ35を水平状態にした後、[3]〜[4]の作動を行うようにしてもよい。或いは、サイクルタイムを短縮するために、前記90°旋回を[3]〜[4]の作動と同時に行うようにしてもよい。
ドライブプーリ33側からのベルト掛けの際、図6のように、ドライブプーリ33の可動シーブ33cは、第1ヘッド141から真空引きされて既にV溝33eの溝幅を広げた状態になっている。また、ドライブプーリ33のV溝33eはシャフト33aの端部近くに位置する(シャフト33aの長軸側と反対側)。従って、ドライブプーリ33のV溝33eに対するベルト34の装着が容易である。
ベルト34をドライブプーリ33のV溝33eに掛け入れた後、ベルト34の反対側をドリブンプーリ35のV溝35eに掛け入れる。これでベルト34の掛け渡しが終わる。なお、当該ベルト34の掛け入れの際にプーリ33、35を損傷しないように、シャフト33a、35aの先端に図示しない着脱式の保護カバーが手動又は自動で装着される。また、プーリ支持ヘッド140には図示しないベルト案内ガイドが固定的に配設されており、プーリ33、35のV溝33e、35eに対するベルト34を掛け入れを容易にしている。このベルト案内ガイドはベルト34の損傷を防止する効果もある。
このドリブンプーリ35側のベルト掛けの際、図6のように、ドリブンプーリ35の可動シーブ35cも、係合部材54によって可動シーブ35cが引き上げられることで既にV溝35eを広げた状態になっている。また、ドリブンプーリ35のV溝35eはシャフト35aの端部近くに位置する(シャフト35aの長軸側と反対側)。従って、ドリブンプーリ35のV溝35eに対するベルト34の装着も容易である。
ベルト34の掛け渡しが終わると、前記保護カバーを取り外した後、一対の係合部材54を引き下げてから左右方向に開き、可動シーブ35cの拘束を解除する。すると[6]のように可動シーブ35cは圧縮バネ43の力でV溝幅を縮小する方向に移動し、ベルト34の弛みが除去される。
この状態で[7]のようにプーリ支持ヘッド140を下降させ、一対のプーリ33、35をパレット50上の第1支持部51と第2支持部52に元通りに戻す。一対のプーリ33、35をパレット50上に戻した後、[8]のようにプーリ支持ヘッド140が上昇する。
その後、プーリ33、35を搭載したパレット50が[9]のようにケース本体組込ステーション80に搬送される。このケース本体組込ステーション80で、ケース本体10がドライブプーリ33とドリブンプーリ35の上方から被さるように装着され、一対のプーリ33、35がケース本体10内に組み込まれる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内で種々の変形が可能である。例えば前記実施形態では第2ヘッド142を第1ヘッド141に対して接離移動可能に構成したが、この反対に第1ヘッド141を第2ヘッド142に対して接離移動可能に構成してもよい。また第1ヘッド141と第2ヘッド142の両方を互いに接離方向に移動可能に構成してもよい。
また、前記実施形態では第1ヘッド141を第2ヘッド142に対して軸線方向に移動可能に構成したが、この反対に第2ヘッド142を第1ヘッド141に対して軸線方向に移動可能に構成してもよい。また第1ヘッド141と第2ヘッド142の両方を互いに軸線方向に移動可能に構成してもよい。
10:ケース本体 20:サイドプレート
30:トルクコンバータ 31:オイルポンプ
32:ユニット 33:ドライブプーリ
33a:入力シャフト 33b:固定シーブ
33c:可動シーブ 33c:可動シーブ
33d:油室 33e:溝
34:ベルト 35:ドリブンプーリ
35a:出力シャフト 35b:固定シーブ
35c:可動シーブ 35d:油室
35e:溝 35f:シリンダ部
35g:リブ 36:ファイナルドライブギア
37、38:中間ギア 39:ファイナルドリブンギア
40:デファレンシャル 41、42:車軸
43:圧縮バネ 50:プーリ搭載用パレット
51、52:支持部 53:支持台
54:係合部材 60:プーリ搭載ステーション
70:ベルト掛け渡しステーション 80:ケース本体組込ステーション
100:ベルト組付装置 110:ベースプレート
120:ガイドレール 130:スライダフレーム
140:プーリ支持ヘッド P:ベースプレートの旋回中心

Claims (6)

  1. 無段変速機の一対のプーリのV溝相互間にベルトを掛け渡し、当該ベルトを掛け渡した状態の一対のプーリを無断変速機のケース本体内に組み込む無段変速機のケース組込方法において、
    (a)前記一対のプーリは一対のシャフトと当該一対のシャフトの一端部にそれぞれ配設されたシーブとを有し、前記一対のプーリをケース本体組み込み時の相対位置を保持し、かつ、前記一対のプーリの前記シャフトの前記シーブとは反対側の長軸側を上にして立てた状態でパレット上に搭載し、
    (b)前記一対のプーリを搭載した前記パレットを搬送ラインによってベルト掛け渡しステーションに搬送し、
    (c)当該ベルト掛け渡しステーションにおいて、前記一対のプーリを前記シャフトの上端を保持して前記パレットから持ち上げ、当該持ち上げた状態で一方のプーリのV溝幅を拡大すると共に当該一方のプーリのV溝の片側にあるシーブを他方のプーリのV溝内に挿入するためにシャフト間距離を縮め、このシャフト間距離を縮めた状態で前記一対のプーリのV溝相互間にベルトを掛け渡し、その後、一方のプーリのシーブを他方のプーリのV溝から抜き出すためにシャフト間距離を拡大し、
    (d)前記ベルトを掛け渡した前記一対のプーリを下降させて前記パレット上に元通りに搭載し、
    (e)前記一対のプーリを搭載した前記パレットを前記ベルト掛け渡しステーションからケース本体組み込みステーションに搬送し、
    (f)当該ケース本体組み込みステーションにおいて、前記一対のプーリを前記パレットで位置決めした状態を保持して前記ケース本体内に組み込むようにしたことを特徴とする無段変速機のケース組込方法。
  2. 請求項1の前記(c)において、シャフト間距離を縮めた後、当該シャフト間距離を縮めた状態で前記一対のプーリを垂直状態から水平状態に旋回させ、当該水平状態で前記一対のプーリのV溝相互間にベルトを掛け渡すようにしたことを特徴とする請求項1の無段変速機のケース組込方法。
  3. 請求項1の前記(c)において、前記シャフトの上端を保持して前記パレットから持ち上げた後、前記一対のプーリを垂直状態から水平状態に旋回させ、当該水平状態で一方のプーリのV溝幅を拡大すると共に当該一方のプーリのV溝の片側にあるシーブを他方のプーリのV溝内に挿入するためにシャフト間距離を縮め、このシャフト間距離を縮めた状態で前記一対のプーリのV溝相互間にベルトを掛け渡すようにしたことを特徴とする請求項1の無段変速機のケース組込方法。
  4. 請求項1の前記(c)において、前記シャフトの上端を保持して前記パレットから持ち上げた後、前記一対のプーリを垂直状態から水平状態に旋回させながら、一方のプーリのV溝幅を拡大すると共に当該一方のプーリのV溝の片側にあるシーブを他方のプーリのV溝内に挿入するためにシャフト間距離を縮め、このシャフト間距離を縮めかつ前記一対のプーリを水平にした状態で前記一対のプーリのV溝相互間にベルトを掛け渡すようにしたことを特徴とする請求項1の無段変速機のケース組込方法。
  5. 無段変速機の一対のプーリのV溝相互間にベルトを掛け渡し、当該ベルトを掛け渡した状態の一対のプーリを無断変速機のケース本体内に組み込む無段変速機のケース組込装置において、
    (a)前記一対のプーリは一対のシャフトと当該一対のシャフトの一端部にそれぞれ配設されたシーブとを有し、前記一対のプーリをケース本体組み込み時の相対位置を保持し、かつ、前記一対のプーリの前記シャフトの前記シーブとは反対側の長軸側を上にして立てた状態で搭載可能なパレットと、
    (b)前記一対のプーリを搭載した前記パレットを搬送する搬送ラインの上流側から順に配設されたベルト掛け渡しステーション及びケース本体組み込みステーションと、
    (c)前記ベルト掛け渡しステーションは、前記一対のプーリを前記シャフトの上端を保持して前記パレットから持ち上げる一対の支持ヘッドを備え、当該一対の支持ヘッドの少なくとも一方は、
    前記一対のプーリを持ち上げた状態で一方のプーリのV溝幅を可変にする溝幅可変手段と、
    当該一方のプーリのV溝の片側にあるシーブを他方のプーリのV溝内に出し入れするためにシャフト間距離を可変にするシャフト間距離可変手段とを有し、
    (d)前記ベルト掛け渡しステーションにおいて、前記ベルトを掛け渡した前記一対のプーリを下降させて前記パレット上に元通りに搭載し、前記搬送ラインによって、前記一対のプーリを搭載した前記パレットを前記ケース本体組み込みステーションに搬送し、当該ケース本体組み込みステーションにおいて、前記一対のプーリを前記パレットで位置決めした状態を保持して前記ケース本体内に組み込むようにしたことを特徴とする無段変速機のケース組込装置。
  6. 請求項5の(c)において、前記一対の支持ヘッドは、前記一対のプーリを垂直状態と水平状態の間で旋回可能に保持する請求項5の無段変速機のケース組込装置。
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