JP3376824B2 - 無段変速機の組立方法および組立装置 - Google Patents

無段変速機の組立方法および組立装置

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JP3376824B2
JP3376824B2 JP18246796A JP18246796A JP3376824B2 JP 3376824 B2 JP3376824 B2 JP 3376824B2 JP 18246796 A JP18246796 A JP 18246796A JP 18246796 A JP18246796 A JP 18246796A JP 3376824 B2 JP3376824 B2 JP 3376824B2
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pulley
belt
inclined surface
shaped groove
continuously variable
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敦 永田
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Nissan Motor Co Ltd
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H7/00Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members
    • F16H7/24Equipment for mounting belts, ropes, or chains

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  • Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)
  • Transmissions By Endless Flexible Members (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベルトおよびプー
リによる無段変速機の組立方法および組立装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車用の自動変速機や手動変速機で
は、変速の際のギアの選択を自動又は手動で切り換える
のが一般的であるが、最近では、スチール製のベルトお
よびプーリの組み合わせにより、走行状態に応じて、ロ
ー(第1速)からオーバードライブまで無段階に最適な
変速比を自動選択する自動変速機が知られてきている。
【0003】この種の自動変速機は、油圧によりプーリ
の溝幅を変化させてプーリ比を制御することにより連続
的で滑らかな変速が実現でき、しかも動力性能や燃費の
向上を図ることが可能である。
【0004】このベルトおよびプーリによる無段変速機
(以下、単に無段変速機ともいう)には自動車用として
所定のトルクに耐え得る高強度のスチール製のベルトが
使用されるが、従来の変速機のようにギアの噛み合いに
よる動力伝達ではなくベルトを一対のプーリに装架させ
る必要があるため、ギア選択の切り換えによる変速機の
組立方法とはかなり相違したものとなる。
【0005】すなわち、ベルトおよび一対のプーリをケ
ース部材に組み込んで無段変速機を組み立てる場合にあ
っては、2軸目の第2のプーリがその溝幅を狭める方向
にバネ部材により押圧力が付勢される構造となっている
ために、人手では前記溝幅を広げることができず、治具
により前記第2のプーリの溝幅を広げながら前記ベルト
を装架させている。
【0006】具体的には、ケース部材の端面を覆うサイ
ドカバーにまず1軸目の第1のプーリを組付けると共
に、ベルトを第1のプーリの溝に掛けた上で仮置きし、
次いで、治具により溝幅が広げられた状態の第2のプー
リを、当該プーリの溝に前記ベルトが入り込むようにく
ぐらせながら前記サイドカバーに組付け、それから溝幅
を広げる治具を取り外す。そして上方からケース本体に
組付けて当該ケース本体と前記サイドカバーとを合わせ
た後、両プーリを含むこれら一体となったユニットを上
下反転させて、前記サイドカバー側からボルトを締付け
固定する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の無段変速機の組み立てにあっては、ベルトをサイド
カバー内に仮置きしなければならず、また、ベルトを持
ちながら第2のプーリをくぐらせる必要があり、動作が
煩雑で作業性が悪く、自動化の障害にもなるという問題
があった。しかもサイドカバー側からボルトを締付ける
構造となっているために、ボルト締めのために前記ユニ
ットの状態にしてからこのワークを反転しなければなら
ず、作業工程が増加するという問題もある。
【0008】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、ワークを
反転させることなく、作業性の良好なベルトおよびプー
リによる無段変速機の組立てを行うことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、請求項毎に次のように特定される。請求項
1に記載の発明は、固定傾斜面をもつ固定部が設けられ
るシャフトと、前記固定傾斜面と共にV字状溝を形成し
前記シャフトの軸方向に摺動可能に設けられる可動傾斜
面をもつ可動部とをそれぞれ備えた第1のプーリおよび
第2のプーリと、これら第1のプーリおよび第2のプー
リのV字状溝に装架されるベルトとを有し、前記可動傾
斜面を移動させて前記V字状溝の溝幅を変えることによ
りプーリ比を変化させ得る無段変速機の組立方法におい
て、(a)前記V字状溝を狭める方向に前記可動傾斜面
に押圧力が付勢される前記第2のプーリの前記V字状溝
の溝幅を前記押圧力に抗して拡大する工程;(b)前記
第1のプーリおよび第2のプーリの軸方向位置を相対的
に移動させて相互にオフセットさせると共に、両プーリ
を相互に近付ける工程;(c)前記ベルトを前記第1の
プーリおよび第2のプーリのV字状溝に装架する工程;
(d)前記押圧力により前記ベルトに付与される張力を
除去するストッパを位置させる工程;(e)前記第1の
プーリおよび第2のプーリ相互の軸方向位置および軸間
距離をケーシング組込み時の状態にする工程;(f)前
記第2のプーリの前記V字状溝の溝幅の拡大を解除する
工程;および(g)前記ベルトが装架された状態の前記
第1のプーリおよび第2のプーリを移動させ、ケーシン
グに組み込む工程を有することを特徴とする。
【0010】請求項2に記載の発明は、固定傾斜面をも
つ固定部が設けられるシャフトと、前記固定傾斜面と共
にV字状溝を形成し前記シャフトの軸方向に摺動可能に
設けられる可動傾斜面をもつ可動部とをそれぞれ備えた
第1のプーリおよび第2のプーリと、これら第1のプー
リおよび第2のプーリのV字状溝に装架されるベルトと
を有し、前記可動傾斜面を移動させて前記V字状溝の溝
幅を変えることによりプーリ比を変化させ得る無段変速
機の組立装置において、前記第2のプーリの可動部側に
設置され、前記V字状溝を狭める方向に前記可動傾斜面
に押圧力が付勢される前記第2のプーリの前記V字状溝
の溝幅を前記押圧力に抗して拡大するV字状溝拡大手段
と、前記第1のプーリおよび第2のプーリの軸方向位置
を相対的に移動させると共に、両プーリを相互に近接離
間移動させる移動手段と、前記押圧力により前記ベルト
に付与される張力を除去する位置と退避位置とに移動可
能なストッパと、を有することを特徴とする。
【0011】請求項3に記載の発明は、上記請求項2記
載の無段変速機の組立装置において、前記第1のプーリ
および第2のプーリの軸が鉛直方向をなすことを特徴と
する。
【0012】請求項4に記載の発明は、上記請求項2記
載の無段変速機の組立装置において、前記V字状溝拡大
手段は、前記第2のプーリの可動部を保持する保持部材
と前記第2のプーリのシャフトを押して軸方向に移動さ
せる駆動手段とを有することを特徴とする。
【0013】請求項5に記載の発明は、上記請求項3記
載の無段変速機の組立装置において、前記移動手段は、
前記第1のプーリの下端部を受ける受部を備え当該受部
に支持される前記第1のプーリを昇降させる昇降機構部
と、当該昇降機構部を水平方向に移動させる水平移動部
とを有することを特徴とする請求項6に記載の発明は、
上記請求項5記載の無段変速機の組立装置において、前
記水平移動部は、前記昇降機構部が上面に固定される第
1の水平移動部と、当該第1の水平移動部が上面に固定
される第2の水平移動部とを有することを特徴とする。
【0014】請求項7に記載の発明は、上記請求項2記
載の無段変速機の組立装置において、前記第1のプーリ
が載置されると共に第2のプーリ側に対し移動可能な第
1の位置決め部と前記第2のプーリが載置される第2の
位置決め部とを備えた治具ベースが配置され、当該治具
ベースに前記ストッパが設けられていることを特徴とす
る。
【0015】請求項8に記載の発明は、上記請求項7記
載の無段変速機の組立装置において、前記治具ベースに
設けられ前記第1の位置決め部の移動を阻止するロック
機構部と、当該ロック機構部による前記第1の位置決め
部の移動の阻止を解除するロック解除手段とを有するこ
とを特徴とする。
【0016】請求項9に記載の発明は、固定傾斜面をも
つ固定部が設けられるシャフトと、前記固定傾斜面と共
にV字状溝を形成し前記シャフトの軸方向に摺動可能に
設けられる可動傾斜面をもつ可動部とをそれぞれ備えた
第1のプーリおよび第2のプーリと、これら第1のプー
リおよび第2のプーリのV字状溝に装架されるベルトと
を有し、前記可動傾斜面を移動させて前記V字状溝の溝
幅を変えることによりプーリ比を変化させ得る無段変速
機の組立装置において、前記ベルトが装架された状態の
前記第1のプーリおよび第2のプーリを支持する支持部
材と、前記V字状溝を狭める方向に前記可動傾斜面に付
勢される押圧力により前記ベルトに付与される張力を除
去するストッパとを備えた移載手段を有し、前記支持部
材は、前記第1のプーリおよび第2のプーリに係合する
位置と退避位置とに移動可能な複数のハンガーを有し、
前記ストッパは第2のプーリに係合する前記ハンガーに
設けられていることを特徴とする。
【0017】請求項1に記載の発明は、上記請求項2
のいずれか一つに記載の無段変速機の組立装置にお
いて、前記ストッパは、前記第2のプーリのV字状溝内
の前記ベルトの外面に当接することにより当該ベルトに
かかる張力を除去することを特徴とする。
【0018】請求項1に記載の発明は、上記請求項2
のいずれか一つに記載の無段変速機の組立装置にお
いて、前記ストッパは、前記第2のプーリのV字状溝が
閉じないように前記第2のプーリの可動傾斜面および固
定傾斜面の間に介装されることにより前記ベルトにかか
る張力を除去することを特徴とする。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、請求項毎に次のような
効果を奏する。請求項1に記載の発明では、ベルトに張
力がからないテンションレス状態を容易に形成し、ベル
トが装架されかつ所定の軸間距離に保持された状態の両
プーリをそのまま移動させてケーシングに簡単に組込む
ことができる。
【0020】また、ケーシング端面に被せてボルトによ
りネジ締めしなければならないカバーを、両プーリ等の
組込み方向と同じ方向から組付けることができるので、
従来のようにネジ締めのためにワークを反転させる必要
がなくなり、作業工程を削減することができる。
【0021】請求項2に記載の発明では、溝幅を狭める
方向に押圧力が付勢される第2のプーリ2のV字状溝の
溝幅を拡大し、両プーリの軸方向位置を相互にオフセッ
トさせかつ両プーリを相互に近付けた後に、ベルトを容
易に両プーリに装架できると共に、当該ベルトに張力が
からないテンションレス状態でケーシング組込み時の軸
間距離に保つことができる。したがって、この状態のま
まベルトおよび両プーリを一体として移動し、組み込む
ことが可能となり、これにより、ケーシング端面に被せ
てボルトによりネジ締めしなければならないカバーを、
両プーリ等の組込み方向と同じ方向から組付けることが
でき、従来のようにネジ締めのためにワークを反転させ
る必要がなくなり、作業工程を削減することができる。
【0022】また、請求項3に記載の発明では、第1の
プーリおよび第2のプーリの支持が容易で支持箇所も少
なくて済み、またその移動も簡単となるので設備を簡易
化することができる。
【0023】また請求項4に記載の発明では、第2のプ
ーリのシャフトを押すという簡単な動作で容易にV字状
溝の溝幅を押圧力に抗して拡大させることができる。
【0024】また、請求項5に記載の発明では、受部に
より第1のプーリを確実に保持しつつ、第1のプーリを
第2のプーリに対して任意の位置に移動させることがで
きる。
【0025】また、請求項6に記載の発明では、例えば
プーリ自体の組立てを行う際の両プーリの軸間距離を最
も大きくした位置と、ケーシングに組込む際の正規の軸
間距離の位置と、ベルトを装架する際の両プーリを近付
けるために軸間距離を小さくした位置との3段階に第1
のプーリを水平移動させることが可能となる。
【0026】また、請求項7に記載の発明では、治具ベ
ース上の第1の位置決め部および第2の位置決め部によ
り各プーリが正確に位置決めされると共に、その位置決
めされた状態で両プーリの軸間距離を変化させることが
できる。また、治具ベースに前記ストッパが設けられて
いるので正確にベルトに付与される張力を除去する位置
と退避位置とに移動させることができる。
【0027】また、請求項8に記載の発明では、両プー
リの軸間距離を変化させ得ると共に所定寸法に正確に保
持することができる。
【0028】請求項9に記載の発明では、ベルトが装架
されかつ所定の軸間距離に保持された状態の両プーリを
ストッパによりテンションレス状態を維持しつつそのま
ま移動させてケーシングに簡単に組込むことができる。
したがって、ケーシング端面に被せてボルトによりネジ
締めしなければならないカバーを、両プーリ等の組込み
方向と同じ方向から組付けることができ、従来のように
ネジ締めのためにワークを反転させる必要がなくなり、
作業工程を削減することができる。
【0029】また、ハンガーを各プーリにそれぞれ係合
させて支持すると同時に、ハンガーに設けられたストッ
パによりベルトに付与される張力を除去することができ
る。
【0030】また、請求項1に記載の発明では、両傾
斜面に挟持され当該斜面に沿って外方へ押し出されるこ
とによりベルトに張力が発生することとなるところを、
ストッパの当接部にベルトの外面を当接支持させるだけ
でベルトを外方に押し出す力を相殺し、ベルトにかかる
張力を簡単に除去することが可能となる。
【0031】また、請求項1に記載の発明では、第2
のプーリの両傾斜面の間にストッパを介装して直接強制
的にV字状溝が閉じないようにしたので、ベルトの外面
に圧接力を付加させることなくベルトにかかる張力を除
去することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は本発明の実施形態に係る無
段変速機の組立方法のベルト架けを説明する概略図、図
2は同組立方法のベルトおよび一対のプーリのケース本
体への組込みを説明する概略図である。
【0033】図1および図2に示す無段変速機は、固定
傾斜面4aをもつ固定部4が設けられるシャフト3と、
固定傾斜面4aと共にV字状溝11を形成しシャフト3
の軸方向に摺動可能に設けられる可動傾斜面5aをもつ
可動部5とを備えた第1のプーリとしてのプライマリプ
ーリ1と、固定傾斜面7aをもつ固定部7が設けられる
シャフト6と、固定傾斜面7aと共にV字状溝12を形
成しシャフト6の軸方向に摺動可能に設けられる可動傾
斜面8aをもつ可動部8とを備えた第2のプーリとして
のセカンダリプーリ2と、これらプライマリプーリ1お
よびセカンダリプーリ2のV字状溝11,12に装架さ
れるベルト9とを有し、可動傾斜面5a,8aを油圧制
御により移動させてV字状溝11,12の溝幅を変える
ことによりプーリ比を変化させ得る無段変速機である。
【0034】ベルト9は、固定および可動傾斜面に挟ま
れる多数の板状のスチールのコマ9aを間断なく連ね両
側に多層のスチールバンド9bでガイドされたスチール
製のベルトからなる。また、セカンダリプーリ2の可動
部8の内部には、後述するバネ部材が配設されており、
V字状溝12を狭める方向に可動傾斜面8aに押圧力が
付勢される構成となっている。
【0035】これらプライマリプーリ1、セカンダリプ
ーリ2およびベルト9をケーシングとしてのケース本体
10aに組み込んで無段変速機の組立てる場合には、ま
ず、セカンダリプーリ2のV字状溝12の溝幅を、ベル
ト9を溝内に配置できるように、前記押圧力に抗して拡
大させる。
【0036】そして、図1(A)に示すように、プライ
マリプーリ1およびセカンダリプーリ2の軸方向位置を
相対的に移動させて相互にオフセットさせると共に、両
プーリ1,2を相互に近付けた後、ベルト9をプライマ
リプーリ1およびセカンダリプーリ2のV字状溝11,
12に装架する。ここで、プライマリプーリ1の可動部
5の内部にはセカンダリプーリ2のようなバネ部材は配
設されておらず、可動傾斜面5aは軸方向にフリーとな
るため、V字状溝11の溝幅は簡単に任意に変化させる
ことができる。したがって、ベルト9はプライマリプー
リ1のV字状溝11からセカンダリプーリ2のV字状溝
12へと装架させるのが望ましい。
【0037】次いで、図1(B)に示すように、ストッ
パ15の当接部16がセカンダリプーリ2のV字状溝1
2内のベルト9の外面に対向するように、ストッパ15
を位置させ、プライマリプーリ1およびセカンダリプー
リ2相互の軸方向位置および軸間距離をケース本体10
aへの組込み時の状態にしてから、上述したセカンダリ
プーリ2のV字状溝12の溝幅の拡大を解除する。
【0038】ここで、ストッパ15がなければ、ベルト
9は前記バネ部材の押圧力により両傾斜面7a,8aに
挟持され、当該斜面に沿って外方へ押し出されることに
よりベルト9に張力が発生することとなるが、ストッパ
15の当接部16にベルト9の外面を当接支持させるこ
とにより、ベルト9を外方に押し出す力が相殺されるの
で当該ベルト9にかかる張力を除去することが可能とな
る。
【0039】ベルト9に張力がかからない状態(以下、
テンションレス状態ともいう)が形成されると、このテ
ンションレス状態を保持しつつ、ベルト9が装架された
状態のプライマリプーリ1およびセカンダリプーリ2を
同時に移動させ、ケース本体10aに組み込む。なお、
移動時におけるテンションレス状態の保持は、例えば図
2に示すように、移載手段のハンガー65に当接部18
を設けることにより可能である。
【0040】したがって、ベルト9に張力がかかった状
態だと移動時にプライマリプーリ1およびセカンダリプ
ーリ2相互をケース本体10a組込み時の軸間距離に保
つことがきわめて困難であるが、本実施形態では、容易
にテンションレス状態を形成し、ベルト9が装架されか
つ所定の軸間距離に保持された状態のプライマリプーリ
1およびセカンダリプーリ2をそのまま移動させてケー
ス本体10aに簡単に組込むことができる。
【0041】最後に、サイドカバー10bを被せ、ボル
ト19によりネジ締めをする。このように、サイドカバ
ー10bを両プーリ1,2等の組込み方向と同じ方向か
ら組付けることができるので、従来のようにネジ締めの
ためにワークを反転させる必要がなくなり、作業工程を
削減することができる。
【0042】次に、上記組立方法を使用する無段変速機
の組立装置について説明する。図3は本発明の実施形態
に係る無段変速機の組立装置のプリセット手段の概略側
面図、図4は図3の左側から見た図、図5は図1に示さ
れる治具ベースおよびこの上に載置された両プーリの部
分拡大図であり、図1および図2に示す部材と共通する
部材には同一の符号を付してある。
【0043】図3に示す無段変速機の組立装置のプリセ
ット手段20は、バネ部材21によりV字状溝12を狭
める方向に前記可動傾斜面8aに押圧力が付勢されるセ
カンダリプーリ2のV字状溝12の溝幅を前記押圧力に
抗して拡大するV字状溝拡大手段22と、プライマリプ
ーリ1およびセカンダリプーリ2の軸方向位置を相対的
に移動させると共に、両プーリを相互に近接離間移動さ
せる移動手段23と、前記押圧力によりベルトに付与さ
れる張力を除去する位置と退避位置とに移動可能なスト
ッパ15とを有している。V字状溝拡大手段22および
移動手段23は、図示のように、基台プレート30上に
固定して設置される。
【0044】プライマリプーリ1およびセカンダリプー
リ2は、治具ベース24上でそれぞれ図示の状態に組立
てられ、軸が鉛直方向をなすように載置される。これに
より、プーリ1,2の支持が容易で支持箇所も少なくて
済み、またプーリ1,2の移動も簡単となるので設備が
簡易化される。この状態で、プーリ1,2はコンベア2
5(図4参照)により治具ベース24と共に水平方向に
搬送され、図1に示される位置で図示しない停止機構に
より停止されるようになっている。
【0045】図4に示すように、V字状溝拡大手段22
は、セカンダリプーリ2の可動斜面8a側である下方に
設置されており、セカンダリプーリ2の可動部8を保持
する保持部材26と、セカンダリプーリ2のシャフト6
の下端を当接部27で押して軸方向上方に移動させる駆
動手段としての油圧シリンダ28とを有する。
【0046】また、セカンダリプーリ2の可動部8を保
持部材26の先端部に当接支持させるため、治具ベース
24をコンベア25から離間させて所定高さまで押し上
げるベース昇降手段29が設けられている。ベース昇降
手段29は治具ベース24の下面を押す複数の油圧シリ
ンダを有するが、図中では一つだけ記載している。
【0047】保持部材26は、基台プレート30上に平
行に立設された2つの支持部材31,31の上方に固定
されており、両サイドから可動部8の外周近傍に当接し
得るように一対設けられている。この保持部材26によ
り可動部8を押さえつつ、油圧シリンダ28によりセカ
ンダリプーリ2のシャフト6の下端を当接部27で押し
上げることによって、セカンダリプーリ2のV字状溝1
2の溝幅をバネ部材21による押圧力に抗して拡大させ
ることができる。
【0048】図3に示したように、移動手段23は、プ
ライマリプーリ1を昇降させる昇降機構部32と、当該
昇降機構部32を水平方向に移動させる水平移動部33
とを有している。昇降機構部32には、プライマリプー
リ1の下端部を受ける受部34が備えられ、当該受部3
4を上下移動させる油圧シリンダ35が設けられてい
る。
【0049】一方、水平移動部33は、昇降機構部32
が上面に固定される第1の水平移動部36と、当該第1
の水平移動部36が上面に固定される第2の水平移動部
37とから構成される。これにより、治具ベース24上
でプーリ1,2自体の組立てを行う際の両プーリの軸間
距離を最も大きくしたa位置と、ケース本体10aに組
込む際の正規の軸間距離のb位置と、ベルトを装架する
際の両プーリ1,2を近付けるために軸間距離を小さく
したc位置との3段階にプライマリプーリ1を水平移動
させることが可能となる。
【0050】図5にも拡大して示すように、治具ベース
24は、ベース板38を有しており、このベース板38
上に、プライマリプーリ1が載置される第1の位置決め
部41と、セカンダリプーリ2が載置される第2の位置
決め部42とが設けられている。これにより治具ベース
24上の各位置決め部41,42に各プーリ1,2がそ
れぞれ正確に位置決めされる。
【0051】ベルトに付与される張力を除去するストッ
パ15は、第2の位置決め部42の外縁近傍であって第
1の位置決め部41側と反対側に、治具ベース24のベ
ース板38上に設置される。治具ベース24にストッパ
15が設けられているので正確にベルト9に付与される
張力を除去する位置と退避位置とに移動させることが可
能となっている。
【0052】ストッパ15は、固定ピン56の軸まわり
に回動可能なアーム55と、アーム55の先端近傍に設
けられセカンダリプーリ2のV字状溝12内のベルトの
外面に対向するように位置させることによりベルトに付
与される張力を除去し得る当接部16とを有している。
なお、頭部が弾性力を受けて突出するボールプランジャ
57により、当接部16がベルトの外面に対向するアー
ム55を直立させた位置に保持できるように構成されて
いる。
【0053】また、第1の位置決め部41は、スライド
軸43に沿ってセカンダリプーリ2側に対し移動可能と
されており、各位置決め部41,42により位置決めさ
れた状態で両プーリ1,2の軸間距離を変化させること
ができるようになっている。なお、軸間距離を小さくし
た場合に干渉を避けるため、図示省略するが位置決め部
41,42の一部が切り欠かれている。
【0054】一方、ロック機構部44により当該第1の
位置決め部41の移動を阻止することによって前記a位
置あるいは前記b位置のいずれかの位置に固定させるこ
とができる。ロック機構部44は、治具ベース24のベ
ース板38の前記a位置およびb位置に対応する位置に
開設された位置決め孔46a,46bに嵌入される嵌入
部材45を有している。嵌入部材45は、図示しないバ
ネ部材による弾発力によって通常下方に付勢され、した
がって通常は位置決め孔46a,46bのいずれかに係
合された状態にある。
【0055】図3に示したように、ロック機構部44に
よる第1の位置決め部41の移動の阻止を解除するロッ
ク解除手段50が設けられている。このロック解除手段
50は、ベース板38の位置決め孔46a,46bの中
にそれぞれに挿入されるピン51a,51bと、これら
ピン51a,51bを上下動させる油圧シリンダ52と
を有しており、基台プレート30上に設置されている。
これらロック機構部44およびロック解除手段50によ
り、両プーリ1,2の軸間距離を変化させ得ると共に所
定寸法に正確に保持することができることとなる。
【0056】第1の位置決め部41を移動させる場合に
は、ピン51a,51bにより嵌入部材45を押し上げ
ることにより係合状態を解いてから行う。なお、ロック
機構部44には、図示しないラッチ機構が設けられてお
り、嵌入部材45を持ち上げた状態に保持させることが
できる構成とされている。第1の位置決め部41を移動
後、再度ピン51a,51bで嵌入部材45を持ち上げ
る方向に僅かに力を加えれば、嵌入部材45は前記バネ
部材による弾発力によって下降し所望の位置決め孔に嵌
入する。
【0057】また、ピン51aの先端から図示しないバ
ネ部材により突出する接触子53が設けられており、こ
の接触子53が嵌入部材45の下面に当接して押し下げ
られるか否かを検出することにより、第1の位置決め部
41の位置を把握することができるようになっている。
なお、ロック解除手段50によらず、レバー47で持ち
上げることにより手動でロック機構部44による第1の
位置決め部41の移動の阻止を解除することも可能であ
る。
【0058】図6は本発明の実施形態に係る無段変速機
の組立装置の移載手段の概略側面図であり、図1および
図2に示す部材と共通する部材には同一の符号を付して
ある。図6に示す移載手段60は、プレート63を有
し、このプレート63には、プライマリプーリ1および
セカンダリプーリ2のセンター出しを行う位置決めロッ
ド61,62が固定されている。一方、プレート63に
は、ハンガー64,65が図中矢印で示す水平方向に、
すなわちプライマリプーリ1およびセカンダリプーリ2
に対しクランプ位置とアンクランプ位置とに移動可能に
設けられている。ハンガー64,65の前記移動は、例
えば図示しない空圧シリンダによりなされる。なお、プ
レート63およびハンガー64,65は本発明の支持部
材を構成する。
【0059】ハンガー64,65は、各プーリ1,2に
それぞれ係合する吊り部66,67を有しており、各プ
ーリ1,2の軸のまわりに複数、例えばそれぞれ3乃至
5箇所配置される。また、図示しないバネ部材により下
方に突出される割出しピン68が設けられており、割出
しピン6がセカンダリプーリ2のリテーナ69に設けら
れた孔に挿入されるように、セカンダリプーリ2を回し
て周方向位置を合わせるようになっている。
【0060】本実施形態では特に、ハンガー65の先端
にストッパ18が設けられている。したがって、ハンガ
ー65の吊り部67をセカンダリプーリ2のリテーナ6
9に係合させると同時に、ストッパ18がセカンダリプ
ーリ2のV字状溝12内のベルト9の外面に対向するよ
うに位置されることになり、バネ部材21による押圧力
によりベルト9に付与される張力を除去することができ
る。これにより、テンションレス状態を形成し、ベルト
9が装架されかつ所定の軸間距離に保持された状態のプ
ライマリプーリ1およびセカンダリプーリ2をそのまま
移動させることが可能となる。なお、ストッパ18は、
複数あるハンガー65のうちプライマリプーリ1と反対
側に配置される一部のハンガー65に設けられる。
【0061】次に、本実施形態に係る無段変速機の組立
装置の作用を説明する。まず、プライマリプーリ1およ
びセカンダリプーリ2がそれぞれ第1の位置決め部41
および第2の位置決め部42に載置された状態で、治具
ベース24と共にコンベア25により水平方向に搬送さ
れ、図3に示される組立装置のプリセット手段20が配
置されるステーションで停止される。
【0062】そして図4に示すように、ベース昇降手段
29により治具ベース24が上方に押し上げらてコンベ
ア25から離間し、セカンダリプーリ2の可動部8は保
持部材26の先端部に当接支持される。この状態で、V
字状溝拡大手段22の油圧シリンダ28によりセカンダ
リプーリ2のシャフト6の下端が当接部27で押し上げ
られ、セカンダリプーリ2のV字状溝12の溝幅はバネ
部材21による押圧力に抗して拡大される。
【0063】次に、昇降機構部32の油圧シリンダ35
により受部34を上方移動させてプライマリプーリ1の
下端部を受けると共に、ロック解除手段50によりロッ
ク機構部44による第1の位置決め部41の移動の阻止
を解除する。そして第1の水平移動部36によりプライ
マリプーリ1を両プーリ1,2の軸間距離を最も大きく
したa位置からケース本体10aに組込む際の正規の軸
間距離のb位置へと水平移動させた後、ロック機構部4
4により第1の位置決め部41を固定する。
【0064】次いで、昇降機構部32によりプライマリ
プーリ1をさらに上方移動させてセカンダリプーリ2に
対しオフセットさせた後、第2の水平移動部37により
プライマリプーリ1を軸間距離を小さくしたc位置へと
セカンダリプーリ2に近付ける。
【0065】こうして図7に示すように、両プーリ1,
2がオフセットして相互に近付けられ、しかもセカンダ
リプーリ2のV字状溝12の溝幅が強制的に拡大保持さ
れてベルト9に張力がかからない状態において、ベルト
9をプライマリプーリ1のV字状溝11からセカンダリ
プーリ2のV字状溝12へと装架する。ベルト9の装架
が終了すると、ストッパ15のアーム55を直立させて
当接部16がベルト9の外面に対向するように、ストッ
パ15を位置させる。
【0066】次に、第2の水平移動部37によりプライ
マリプーリ1を正規の軸間距離のb位置へと水平移動さ
せ、昇降機構部32により受部34を下方移動させてプ
ライマリプーリ1の下端部から離間させることにより、
プライマリプーリ1は第1の位置決め部41に位置決め
載置される。
【0067】そして図8に示すように、V字状溝拡大手
段22の油圧シリンダ28によりセカンダリプーリ2の
シャフト6の下端を押し上げている当接部27が下降さ
れ、セカンダリプーリ2のV字状溝12の溝幅の拡大が
解除される。このとき、ストッパ15の当接部16にベ
ルト9の外面が当接支持されるので、バネ部材21によ
る押圧力により生じるベルト9を外方に押し出す力が相
殺され、当該ベルト9にかかる張力を除去し、テンショ
ンレス状態を形成することができる。
【0068】ベルト9がテンションレス状態で両プーリ
1,2に装架されると、ベース昇降手段29により治具
ベース24が下降し、コンベア25により図6に示され
る組立装置の移載手段60が配置される次のステーショ
ンへと搬送される。そして、ハンガー64,65の吊り
部66,67を各プーリ1,2にそれぞれ係合させて支
持すると同時に、ハンガー65に設けられたストッパ1
8がセカンダリプーリ2のV字状溝12内のベルト9の
外面に対向するように位置される。
【0069】この状態でハンガー64,65が上昇され
ると、これまでストッパ15の当接部16に当接支持さ
れていたベルト9の外面が引き続きストッパ18に当接
支持されることとなるため、バネ部材21による押圧力
によりベルト9に付与される張力は継続的に除去される
ことになる。これにより、テンションレス状態が保持さ
れ、ベルト9が装架されかつ所定の軸間距離に保持され
た状態のプライマリプーリ1およびセカンダリプーリ2
をそのまま移動させ、ケース本体10aに組み込む。最
後に、サイドカバー10bを上方から被せ、ボルト19
によりネジ締めをする。なお、移載手段60を次のステ
ーションに配置する構成としたが、プリセット手段20
が設けられる同じステーションに配置し、ベルト架けが
完了した時点で治具ベース24を搬送させることなくベ
ルトおよび両プーリの移動を行うように構成してもよ
い。
【0070】このように本実施形態によれば、溝幅を狭
める方向に押圧力が付勢されるセカンダリプーリ2のV
字状溝12の溝幅を拡大し、両プーリ1,2の軸方向位
置を相対的に移動させて相互にオフセットさせかつ両プ
ーリ1,2を相互に近付けた後に、ベルト9を容易にプ
ライマリプーリ1およびセカンダリプーリ2に装架でき
ると共に、当該ベルト9に張力がからないテンションレ
ス状態でケース本体10a組込み時の軸間距離に保つこ
とができる。したがって、この状態のままベルト9およ
び両プーリ1,2を一体として移動することが可能とな
る。しかもベルト9が装架されかつ所定の軸間距離に保
持された状態のプライマリプーリ1およびセカンダリプ
ーリ2を、ハンガー65に設けられたストッパ18によ
りテンションレス状態を維持しつつそのまま移動させて
ケース本体10aに簡単に組込むことができる。
【0071】また、サイドカバー10bを両プーリ1,
2等の組込み方向と同じ方向から組付けることができる
こととなるので、従来のようにネジ締めのためにワーク
を反転させる必要がなくなり、作業工程を削減すること
ができる。
【0072】なお、以上説明した実施の形態は、本発明
を限定するために記載されたものではなく、種々変更す
ることができる。たとえば、上述した実施の形態では、
ストッパ15および18は、セカンダリプーリ2のV字
状溝12内のベルト9の外面に当接することにより当該
ベルト9にかかる張力を除去する構成としたが、本発明
はこれに限定されるものではなく、例えばストッパを、
セカンダリプーリ2のV字状溝12が閉じないように当
該セカンダリプーリ2のプーリの可動傾斜面8aおよび
固定傾斜面7aの間に介装されることによりベルト9に
かかる張力を除去するように構成することも可能であ
る。この場合は、セカンダリプーリ2の両傾斜面7a,
8aの間にストッパを介装して直接強制的にV字状溝1
2が閉じないようにしたので、ベルトの外面に圧接力を
付加させることなくベルト9にかかる張力を除去するこ
とができる。
【0073】また、ストッパ15は、そのアーム55を
固定ピン57のまわりで回動させることにより当接部1
6をベルト9に対向する位置へ移動できる構成とした
が、水平方向にスライドさせることにより当接部16を
ベルト9に対向する位置へ移動できる構成としてもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)(B)は本発明の実施形態に係る無段
変速機の組立方法のベルト架けを説明する概略図であ
る。
【図2】 同組立方法のベルトおよび一対のプーリのケ
ース本体への組込みを説明する概略図である。
【図3】 本発明の実施形態に係る無段変速機の組立装
置のプリセット手段の概略側面図である。
【図4】 図3の左側から見た図である。
【図5】 図1に示される治具ベースおよびこの上に載
置された両プーリの部分拡大図である。
【図6】 本発明の実施形態に係る無段変速機の組立装
置の移載手段の概略側面図である。
【図7】 プリセット手段において両プーリがオフセッ
トして相互に近付けられてベルトが装架される様子を示
す図である。
【図8】 プリセット手段においてベルトが装架されテ
ンションレス状態で両プーリを正規の軸間距離に保持し
た様子を示す図である。
【符号の説明】
1…プライマリプーリ(第1のプーリ)、2…セカンダ
リプーリ(第2のプーリ)、3,6…シャフト、
4,7…固定部、4a,7a…固定傾斜面、5,8…可
動部、5a,8a…可動傾斜面、9…ベルト、10…ケ
ース、10a…ケース本体(ケーシング)、10b…サ
イドカバー、11,12…V字状溝、 15,18…ス
トッパ、22…V字状溝拡大手段、23…移動手段、2
4…治具ベース、 26…保持部材、28…油圧シ
リンダ(駆動手段)、32…昇降機構部、 33…
水平移動部、34…受部、36…第1の水平移動部、3
7…第2の水平移動部、41…第1の位置決め部、42
…第2の位置決め部、44…ロック機構部、 50…
ロック解除手段、64,65…ハンガー。

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定傾斜面をもつ固定部が設けられるシ
    ャフトと、前記固定傾斜面と共にV字状溝を形成し前記
    シャフトの軸方向に摺動可能に設けられる可動傾斜面を
    もつ可動部とをそれぞれ備えた第1のプーリおよび第2
    のプーリと、これら第1のプーリおよび第2のプーリの
    V字状溝に装架されるベルトとを有し、前記可動傾斜面
    を移動させて前記V字状溝の溝幅を変えることによりプ
    ーリ比を変化させ得る無段変速機の組立方法において、
    次の工程を有することを特徴とする無段変速機の組立方
    法: (a)前記V字状溝を狭める方向に前記可動傾斜面に押
    圧力が付勢される前記第2のプーリの前記V字状溝の溝
    幅を前記押圧力に抗して拡大する工程; (b)前記第1のプーリおよび第2のプーリの軸方向位
    置を相対的に移動させて相互にオフセットさせると共
    に、両プーリを相互に近付ける工程; (c)前記ベルトを前記第1のプーリおよび第2のプー
    リのV字状溝に装架する工程; (d)前記押圧力により前記ベルトに付与される張力を
    除去するストッパを位置させる工程; (e)前記第1のプーリおよび第2のプーリ相互の軸方
    向位置および軸間距離をケーシング組込み時の状態にす
    る工程; (f)前記第2のプーリの前記V字状溝の溝幅の拡大を
    解除する工程; (g)前記ベルトが装架された状態の前記第1のプーリ
    および第2のプーリを移動させ、ケーシングに組み込む
    工程。
  2. 【請求項2】 固定傾斜面をもつ固定部が設けられるシ
    ャフトと、前記固定傾斜面と共にV字状溝を形成し前記
    シャフトの軸方向に摺動可能に設けられる可動傾斜面を
    もつ可動部とをそれぞれ備えた第1のプーリおよび第2
    のプーリと、これら第1のプーリおよび第2のプーリの
    V字状溝に装架されるベルトとを有し、前記可動傾斜面
    を移動させて前記V字状溝の溝幅を変えることによりプ
    ーリ比を変化させ得る無段変速機の組立装置において、 前記第2のプーリの可動部側に設置され、前記V字状溝
    を狭める方向に前記可動傾斜面に押圧力が付勢される前
    記第2のプーリの前記V字状溝の溝幅を前記押圧力に抗
    して拡大するV字状溝拡大手段と、 前記第1のプーリおよび第2のプーリの軸方向位置を相
    対的に移動させると共に、両プーリを相互に近接離間移
    動させる移動手段と、 前記押圧力により前記ベルトに付与される張力を除去す
    る位置と退避位置とに移動可能なストッパと、 を有することを特徴とする無段変速機の組立装置。
  3. 【請求項3】 前記第1のプーリおよび第2のプーリの
    軸が鉛直方向をなすことを特徴とする請求項2記載の無
    段変速機の組立装置。
  4. 【請求項4】 前記V字状溝拡大手段は、前記第2のプ
    ーリの可動部を保持する保持部材と前記第2のプーリの
    シャフトを押して軸方向に移動させる駆動手段とを有す
    ることを特徴とする請求項2記載の無段変速機の組立装
    置。
  5. 【請求項5】 前記移動手段は、前記第1のプーリの下
    端部を受ける受部を備え当該受部に支持される前記第1
    のプーリを昇降させる昇降機構部と、当該昇降機構部を
    水平方向に移動させる水平移動部とを有することを特徴
    とする請求項3記載の無段変速機の組立装置。
  6. 【請求項6】 前記水平移動部は、前記昇降機構部が上
    面に固定される第1の水平移動部と、当該第1の水平移
    動部が上面に固定される第2の水平移動部とを有するこ
    とを特徴とする請求項5記載の無段変速機の組立装置。
  7. 【請求項7】 前記第1のプーリが載置されると共に第
    2のプーリ側に対し移動可能な第1の位置決め部と前記
    第2のプーリが載置される第2の位置決め部とを備えた
    治具ベースが配置され、当該治具ベースに前記ストッパ
    が設けられていることを特徴とする請求項2記載の無段
    変速機の組立装置。
  8. 【請求項8】 前記治具ベースに設けられ前記第1の位
    置決め部の移動を阻止するロック機構部と、当該ロック
    機構部による前記第1の位置決め部の移動の阻止を解除
    するロック解除手段とを有することを特徴とする請求項
    7記載の無段変速機の組立装置。
  9. 【請求項9】 固定傾斜面をもつ固定部が設けられるシ
    ャフトと、前記固定傾斜面と共にV字状溝を形成し前記
    シャフトの軸方向に摺動可能に設けられる可動傾斜面を
    もつ可動部とをそれぞれ備えた第1のプーリおよび第2
    のプーリと、これら第1のプーリおよび第2のプーリの
    V字状溝に装架されるベルトとを有し、前記可動傾斜面
    を移動させて前記V字状溝の溝幅を変えることによりプ
    ーリ比を変化させ得る無段変速機の組立装置において、 前記ベルトが装架された状態の前記第1のプーリおよび
    第2のプーリを支持する支持部材と、前記V字状溝を狭
    める方向に前記可動傾斜面に付勢される押圧力により前
    記ベルトに付与される張力を除去するストッパとを備え
    た移載手段を有し、 前記支持部材は、前記第1のプーリおよび第2のプーリ
    に係合する位置と退避位置とに移動可能な複数のハンガ
    ーを有し、前記ストッパは第2のプーリに係合する前記
    ハンガーに設けられている ことを特徴とする無段変速機
    の組立装置。
  10. 【請求項10】 前記ストッパは、前記第2のプーリの
    V字状溝内の前記ベルトの外面に当接することにより当
    該ベルトにかかる張力を除去することを特徴とする請求
    項2〜9のいずれか一つに記載の無段変速機の組立装
    置。
  11. 【請求項11】 前記ストッパは、前記第2のプーリの
    V字状溝が閉じないように前記第2のプーリの可動傾斜
    面および固定傾斜面の間に介装されることにより前記ベ
    ルトにかかる張力を除去することを特徴とする請求項2
    〜9のいずれか一つに記載の無段変速機の組立装置。
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