JP6158012B2 - クロック位相シフト回路 - Google Patents
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Description
また、PLL回路12は、位相周波数比較器(PFD)およびチャージポンプ(CP)16と、ループフィルタ(LF)18と、電圧制御発振器(VCO)20と、N分周器(1/N)22とを備えている。
一方、リファレンスクロックREFCLKの位相よりもフィードバッククロックFBCLKの位相の方が遅れている場合、チャージポンプ16により、前述の容量素子がチャージアップされ、コントロール電圧が上昇する。
クロック位相シフト回路40では、まず、PLL回路12の動作が開始される。PLL回路12が動作を開始すると、同図のグラフに示すように、同期クロックPLL_CLKの周期は徐々に小さくなって、一旦、オーバーシュートしてPLL回路12のロック周期Tを下回り、続いて、徐々に大きくなって周期Tを上回り、以後、周期の増減を繰り返した後、周期Tにロックする。
これに対し、全ロック時間を短縮するために、例えば、PLL回路12およびDLL回路14の両方の動作を同時に開始させることが考えられる。
しかし、その後、DLL回路14が同期クロックPLL_CLKの周期の変化に追従することができない場合、遅延クロックDLL_CLKの位相シフト量が、周期Tの複数周期分の周期に相当する位相シフト量でロック(ハーモニックロック)する場合がある。
前記リファレンスクロックに同期して動作し、前記リファレンスクロックの1周期に相当する周期検出期間を設定する期間設定信号を生成する期間設定回路と、
前記同期クロックに同期して動作し、前記周期検出期間に、前記同期クロックのクロック数をカウントし、そのカウント値が前記逓倍数Nと等しくなったことを検出したときに、アクティブ状態のDLL開始信号を出力する周期検出回路と、
前記DLL開始信号がアクティブ状態になると動作を開始し、前記同期クロックの位相を所定の位相シフト量だけシフトして、遅延クロックとして出力するDLL回路とを備えることを特徴とするクロック位相シフト回路を提供するものである。
前記同期クロックに同期して動作し、前記検出期間に、前記同期クロックのクロック数をカウントして、そのカウント値を出力するカウンタと、
前記カウント値と前記逓倍数Nとを比較して、前記カウント値が前記逓倍数Nと等しくなったときに、アクティブ状態の比較結果を出力する比較回路と、
前記同期クロックに同期して動作し、前記比較結果がアクティブ状態になったときに、前記アクティブ状態のDLL開始信号を出力する比較結果保持回路とを備えることが好ましい。
つまり、クロック位相シフト回路10は、PLL回路12と、DLL回路14と、2分周器(1/2)24と、周期検出回路26とによって構成されている。
PLL回路12は、リファレンスクロックREFCLKに位相同期し、逓倍設定信号N_DIVによって設定された逓倍数N(Nは、1以上の整数)に基づいて、リファレンスクロックREFCLKの周波数をN逓倍した周波数を持つ同期クロックPLL_CLKを生成するものであり、位相周波数比較器(PFD)およびチャージポンプ(CP)16と、ループフィルタ(LF)18と、電圧制御発振器(VCO)20と、N分周器(1/N)22とを備えている。
2分周器24は、リファレンスクロックREFCLKの立ち上がりに同期して動作し、リファレンスクロックREFCLKを2分周した分周クロックREFCLKD2を生成するものである。つまり、分周クロックREFCLKD2のハイレベル(H)およびローレベル(L)の期間は、それぞれ、リファレンスクロックREFCLKの1周期に相当する。
周期検出回路26は、PLL回路12の電圧制御発振器20の発振クロック、つまり、同期クロックPLL_CLKの立ち上がりに同期して動作し、期間設定信号によって設定された周期検出期間に、同期クロックPLL_CLKのクロック数をカウントし、そのカウント値COUNTが逓倍数Nと等しくなったこと、つまり、同期クロックPLL_CLKの周期が、そのロック周期Tに到達したことを検出したときに、アクティブ状態であるHのDLL開始信号DLL_STARTを出力するものである。
DLL回路14は、DLL開始信号DLL_STARTがアクティブ状態であるHになると動作を開始し、同期クロックPLL_CLKの位相を所定の位相シフト量(DLL遅延)だけシフトして、遅延クロックDLL_CLKとして出力するものである。
加算器30の一方の入力端子には、FF28のデータ出力端子Qから出力されるカウント値COUNTが入力され、他方の入力端子には“1”が入力されている。
カウンタ36は、同期クロックPLL_CLKの立ち上がりに同期して動作し、分周クロックREFCLKD2がHである前述の周期検出期間に、同期クロックPLL_CLKのクロック数をカウントして、そのカウント値COUNTを出力するものである。
比較回路32は、カウント値COUNTと逓倍数Nとを比較して、カウント値COUNTが逓倍数Nと等しくなったときに、つまり、同期クロックPLL_CLKの周期が周期Tに到達したときに、出力端子Zからアクティブ状態であるHの比較結果を出力するものである。
FF34は、本発明の比較結果保持回路の一例であり、同期クロックPLL_CLKの立ち上がりに同期して動作し、比較結果がアクティブ状態のHになったときに、データ出力端子Qからアクティブ状態であるHのDLL開始信号DLL_STARTを出力するものである。
また、同図(B)の状態遷移図に示すように、リセット信号RSTNがLの期間、FF34はリセットされ、DLL開始信号DLL_STARTは非アクティブ状態のLに初期化される。
このタイミングチャートに示すように、リファレンスクロックREFCLKは、所定の周期のクロック信号であり、分周クロックREFCLKD2は、リファレンスクロックREFCLKの立ち上がりに同期して、リファレンスクロックREFCLKを2分周したクロック信号である。従って、前述のように、分周クロックREFCLKD2のHの期間およびLの期間は、それぞれ、リファレンスクロックREFCLKの1周期に相当する。
同期クロックPLL_CLKの周期が周期Tに到達する前には、同期クロックPLL_CLKの周波数は比較的低い、つまり、同期クロックPLL_CLKの周期は比較的大きいため、同期クロックPLL_CLKがHである周期検出期間において、カウント値COUNTは、逓倍数Nまで到達しない。従って、DLL開始信号DLL_STARTは、非アクティブ状態のLから変化しない。
このタイミングチャートに示すように、同期クロックPLL_CLKの周期が周期Tに到達するときには、同期クロックPLL_CLKの周波数は比較的高くなり、つまり、同期クロックPLL_CLKの周期は比較的小さくなり、周期検出期間において、カウント値COUNTは、逓倍数Nまで到達する。カウント値COUNTが逓倍数Nに到達すると、DLL開始信号DLL_STARTは、その次の同期クロックPLL_CLKの立ち上がりに同期して、アクティブ状態のHに変化する。
クロック位相シフト回路10では、まず、PLL回路12の動作が開始される。PLL回路12が動作を開始すると、同図のグラフに示すように、同期クロックPLL_CLKの周期は徐々に小さくなって、一旦、オーバーシュートしてPLL回路12のロック周期Tを下回り、続いて、徐々に大きくなって周期Tを上回り、以後、周期の増減を繰り返した後、周期Tにロックする。
DLL回路14が動作を開始すると、同図のグラフに示すように、遅延クロックDLL_CLKの位相シフト量は徐々に大きくなって、周期が徐々に小さくなる途中の周期Tよりも小さい同期クロックPLL_CLKの周期に相当する位相シフト量に到達し、その後、同期クロックPLL_CLKの周期の変化に追従して増減を繰り返した後、同期クロックPLL_CLKの周期Tに相当する、DLL回路14のロック位相シフト量に到達すると、この周期Tに相当する位相シフト量にロックする。
上記のように、クロック位相シフト回路10では、PLL回路12が動作を開始してから、同期クロックPLL_CLKの周期が周期Tに最初に到達したことを検出したときに、DLL回路14の動作を開始させる。従って、クロック位相シフト回路10では、ハーモニックロックを発生することなく、クロック位相シフト回路10全体のロック時間を短縮することができる。
以上、本発明について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
12 PLL回路
14 DLL回路
16 位相周波数比較器(PFD)およびチャージポンプ(CP)
18 ループフィルタ(LF)
20 電圧制御発振器(VCO)
22 N分周器
24 2分周器
26 周期検出回路
28、34 フリップフロップ(FF)
30 加算器
32 比較回路
36 カウンタ
38 AND回路
Claims (4)
- リファレンスクロックに位相同期し、逓倍数設定信号によって設定された逓倍数N(Nは、1以上の整数)に基づいて、前記リファレンスクロックの周波数をN逓倍した周波数を持つ同期クロックを生成するPLL回路と、
前記リファレンスクロックに同期して動作し、前記リファレンスクロックの1周期に相当する周期検出期間を設定する期間設定信号を生成する期間設定回路と、
前記同期クロックに同期して動作し、前記周期検出期間に、前記同期クロックのクロック数をカウントし、そのカウント値が前記逓倍数Nと等しくなったことを検出したときに、アクティブ状態のDLL開始信号を出力する周期検出回路と、
前記DLL開始信号がアクティブ状態になると動作を開始し、前記同期クロックの位相を所定の位相シフト量だけシフトして、遅延クロックとして出力するDLL回路とを備えることを特徴とするクロック位相シフト回路。 - 前記周期検出回路は、
前記同期クロックに同期して動作し、前記検出期間に、前記同期クロックのクロック数をカウントして、そのカウント値を出力するカウンタと、
前記カウント値と前記逓倍数Nとを比較して、前記カウント値が前記逓倍数Nと等しくなったときに、アクティブ状態の比較結果を出力する比較回路と、
前記同期クロックに同期して動作し、前記比較結果がアクティブ状態になったときに、前記アクティブ状態のDLL開始信号を出力する比較結果保持回路とを備える請求項1に記載のクロック位相シフト回路。 - 前記期間設定回路は、前記リファレンスクロックに同期して動作し、前記期間設定信号として、前記リファレンスクロックを2分周した分周クロックを生成する2分周器である請求項1または2に記載のクロック位相シフト回路。
- 前記DLL回路は、前記PLL回路にカスケード接続された2以上のDLL回路である請求項1〜3のいずれか1項に記載のクロック位相シフト回路。
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