JP6157943B2 - ペットキャリーボックス - Google Patents
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Description
特許文献1に開示の「折畳式ペットキャリーボックス」は、天井部と床部とを、折曲部を介して内向きに折り畳み可能な一対の側壁部により連結すると共に、前後の扉体を揺動可能に取り付けている。
特許文献1においては、上記の構造を採用することで、簡易な動作によってコンパクトに折り畳むことができるとしている。
しかしながら、特許文献1の折畳式ペットキャリーボックスは、扉体を開閉できるが取り外すことができないため、ハウスとして利用する際には、扉を開けた状態で、紐等で扉を保持して扉が閉まらないようにする必要がある。しかし、扉を開けた状態にすることで、扉の分だけ場所を占有することになるし、見栄えもわるい。
このように、特許文献1のものは、ペットを運搬するよりもハウスとして利用する期間が圧倒的に長いにも関わらず、見栄えが悪く、場所も取るという問題がある。
しかしながら、ハウスとして利用する期間が長くなると、取り外した扉体をどこに保管したかを忘れてしまうという問題もある。
このように、従来のペットキャリーボックスは、ハウスとして兼用するには必ずしも好適でない。
前記正面部は開閉自在かつ着脱自在の扉体と該扉体を保持する正面側保持部を有し、前記背面部又は前記天井部には前記正面側保持部から取り外した前記扉体を着脱自在に保持する扉体保持部が設けられていることを特徴とするものである。
そのため、ペットハウスとしての利用にも好適である。
ペットキャリーボックス1は、天井部3と床部5と側壁部7とで全体が所定の筒状に形成され、該筒状の両端の開口に正面部9と背面部11とが設けられている。
各部の構造を詳細に説明する。
なお、以下の説明において、正面部9の幅方向をペットキャリーボックス1の左右方向とする。
天井部3の左右両側の中央には、ペットキャリーボックス1の折り畳み状態(詳細は後述する)を保持するためのスライド片13が設けられている。スライド片13は、一端に開口部13aを有する断面コ字状の有底枠体からなり、ペットキャリーボックス1の長手方向(図1中太矢印参照)にスライド可能になっている。
天井部3の上面には、吊り下げ用のハンドル15が設けられている。
床部5の外側壁における中央部には、天井部3のスライド片13と係合するロック片17が設けられている。ロック片17は長手方向に沿って設けられた小片部からなり、一端がスライド片13の開口部13aに挿入可能になっている。
側壁部7は、図1、図4、図8、図9等に示すように、中央折曲部19を介して連結される上側壁7aと下側壁7bからなる。
上側壁7aの上端部は、天井部3の左右縁部の下面に上側折曲部25によって連結されている。同様に、下側壁7bの下端部は、床部5の左右縁部の上面に下側折曲部27によって連結されている。
このように、側壁部7は中央折曲部19、上側折曲部25、下側折曲部27によって内側に向かって折り畳み可能に構成されている。この点については後述する。
正面部9は、開閉自在かつ着脱自在の扉体31と、扉体31を保持する正面側保持部33を有している。
扉体31と正面側保持部33について図1〜図7に基づいて詳細に説明する。
扉体31は、図2に示すように、複数の線部材を有する格子状からなり、左右両側に一対の係止機構35が設けられている。
係止機構35は左右同一であるので一方の係止機構35について詳細に説明する。
係止機構35は、上下に対向配置された一対の操作部35aと、縦向き配置され一端が操作部35aに固定されて他端が扉体31から出没可能に設けられた係止棒35bと、一対の操作部35a間に配置されて操作部35aを付勢するバネ35c(図3参照)と、操作部35aの一部やバネ35c等の収納スペースを形成する操作部カバー35dおよび操作部ベース35eを有している。
なお、図3は図2の操作部カバー35dを取り外した状態を示したものである。
操作部35aは操作部ベース35eに上下動可能に設けられており、操作部35a同士は、バネ35cによって上下方向に離されるように付勢されている。この状態において、係止棒35bは、先端が扉体31から突出するような長さに設定されている(出状態)。
操作部35a同士を近づける方向に指で押し縮めれば、係止棒35bの先端が扉体31内に収まる位置に移動する(没状態)。
正面側保持部33は、図1に示すように、矩形状の枠体からなり枠内に扉体31を取り付け可能になっている。
図1の正面側保持部33から扉体31を取り外した状態を図4に示す。
図4に示すように、正面側保持部33の枠内周面における上辺および下辺には、扉体31の係止棒35bの先端の位置に対応して、係止棒35bが挿入される係止孔33aが左右に一つずつ設けられている。
扉体31は、各係止棒35bを対応する係止孔33aに挿入することで正面側保持部33に保持される。この状態で一方の係止機構35を操作して係止棒35bによる係止を解除すれば、図5に示すように、他方の係止機構35の係止棒35bを軸として扉体31が回動可能になっており、扉体31の開閉が行われる。
このとき、扉体31がなくとも枠体からなる正面側保持部33が、側壁部7が折れ曲がらないように支持する支持部材として機能するので、ペットハウスとしての形状を保持することができる。
また、従来品のように扉を開けた状態で扉が閉まらないように紐等で保持しておくような必要がないため、ペットハウスとして見栄えもよく、場所を取ることもない。
正面側保持部33の上辺には、天井側シャフト39が左右方向にスライド可能に設けられており、天井側シャフト39の先端が天井部3に設けられた天井側係止片41と係止して正面側保持部33の回動を止められるようになっている。
天井側シャフト39は天井側操作部43を図4中太矢印の方向にスライドさせることで係止状態を解除可能になっており、係止状態を解除すれば、図6および図7に示すように、正面側保持部33を内側に倒すことができる。
次に背面部11について、図8〜図10に基づいて説明する。
背面部11は、図8に示すように壁体からなる。
背面部11には、正面部9から取り外した扉体31を着脱自在に保持する背面側保持部45が設けられている。背面側保持部45は本発明の扉体保持部の一態様である。
背面側保持部45は、扉体31を収納可能な矩形状に凹陥してなる凹陥面部となっており、該凹陥面部の内周面における上辺および下辺には、扉体31の係止棒35bの先端の位置に対応して、係止棒35bが挿入される係止孔45aが左右に一つずつ設けられている。
このように、背面側保持部45を、扉体31を収納可能な凹陥面部にしたことにより、扉体31が外方に大きく突出することがなく、保持状態の扉体31が邪魔にならず、また見栄えもよい。
また、背面側保持部45における扉体31の保持構造を、正面側保持部33の保持構造と同一にしたので、扉体31の背面側保持部45への着脱方法が、正面側保持部33への着脱方法と同様となり、操作性に優れる。
背面部11の下辺には、正面側保持部33と同様に、床側シャフト49が左右方向にスライド可能に設けられており、床側シャフト49の先端が床部5に設けられた床側係止片51と係止して背面部11の回動を止められるようになっている(図8参照)。
床側シャフト49は、床側操作部53を図8中太矢印の方向にスライドさせることで係止状態を解除可能になっており、係止状態を解除すれば、図10に示すように、背面部11を内側に回動させることができる。
図1に示す状態では、ペットキャリーとして使用できる。ペットキャリーとして使用する場合、扉体31は、係止機構35の一方のみの係止状態を解除すれば、他方の係止機構35の係止棒35bを軸に扉体31が回動可能になる(図5参照)。このようにして、扉体31が開閉される。
両方の係止機構35を操作して扉体31を取り外せば、ペットハウスとして使用できる(図4参照)。取り外した扉体31は、図9に示すように、背面部11の背面側保持部45に取り付けておけば、扉体31を紛失する心配がない。
さらに、上記の説明では、背面部11は壁体としたが、正面部9と同様に枠体と扉体31を設け、背面部11を開閉自在の構造にしてもよい。
また、ペットキャリーボックス1は、折畳構造のものを説明したが折畳構造は必須ではない。
3 天井部
5 床部
7 側壁部
7a 上側壁
7b 下側壁
9 正面部
11 背面部
13 スライド片
13a 開口部
15 ハンドル
17 ロック片
19 中央折曲部
25 上側折曲部
27 下側折曲部
31 扉体
33 正面側保持部
33a 係止孔
35 係止機構
35a 操作部
35b 係止棒
35c バネ
35d 操作部カバー
35e 操作部ベース
37 天井側ヒンジ部
39 天井側シャフト
41 天井側係止片
43 天井側操作部
45 背面側保持部
45a 係止孔
47 床側ヒンジ部
49 床側シャフト
51 床側係止片
53 床側操作部
Claims (6)
- 天井部と、床部と、側壁部と、正面部と、背面部とを備えたペットキャリーボックスであって、
前記正面部は開閉自在かつ着脱自在の扉体と該扉体を保持する正面側保持部を有し、前記背面部又は前記天井部には前記正面側保持部から取り外した前記扉体を着脱自在に保持する扉体保持部が設けられており、
前記扉体保持部に、前記扉体を収納する凹陥面部を設けたことを特徴とするペットキャリーボックス。 - 前記正面側保持部と前記扉体保持部とは、前記扉体を保持する保持構造が同一であることを特徴とする請求項1に記載のペットキャリーボックス。
- 前記正面側保持部は枠体からなり、該枠体は上辺又は下辺を軸として内側に回動可能に取り付けられ、前記背面部は上辺又は下辺を軸として内側に回動可能に取り付けられ、前記側壁部は内側に向かって折り畳み可能に構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のペットキャリーボックス。
- 天井部と、床部と、側壁部と、正面部と、背面部とを備えたペットキャリーボックスであって、
前記正面部は開閉自在かつ着脱自在の扉体と該扉体を保持する正面側保持部を有し、前記背面部又は前記天井部には前記正面側保持部から取り外した前記扉体を着脱自在に保持する扉体保持部が設けられており、
前記正面側保持部と前記扉体保持部とは、前記扉体を保持する保持構造が同一であることを特徴とするペットキャリーボックス。 - 前記正面側保持部は枠体からなり、該枠体は上辺又は下辺を軸として内側に回動可能に取り付けられ、前記背面部は上辺又は下辺を軸として内側に回動可能に取り付けられ、前記側壁部は内側に向かって折り畳み可能に構成されていることを特徴とする請求項4に記載のペットキャリーボックス。
- 天井部と、床部と、側壁部と、正面部と、背面部とを備えたペットキャリーボックスであって、
前記正面部は開閉自在かつ着脱自在の扉体と該扉体を保持する正面側保持部を有し、前記背面部又は前記天井部には前記正面側保持部から取り外した前記扉体を着脱自在に保持する扉体保持部が設けられており、
前記正面側保持部は枠体からなり、該枠体は上辺又は下辺を軸として内側に回動可能に取り付けられ、前記背面部は上辺又は下辺を軸として内側に回動可能に取り付けられ、前記側壁部は内側に向かって折り畳み可能に構成されていることを特徴とするペットキャリーボックス。
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