JP6156228B2 - 排気ガス浄化装置 - Google Patents
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そこで、触媒とパティキュレートフィルタを略同軸上に車両前部から後部に延びるように配置しているが、搭載スペースを小さくしたい場合、図6に示すように、触媒1とパティキュレートフィルタ2とを湾曲状の排気通路3により連結し、触媒とパティキュレートフィルタを並列に配置することで省スペースとすることが考えられる。
それ故、パティキュレートフィルタ再生時、排気通路の湾曲中心から排気通路の湾曲中心と反対側に離隔したフィルタ部分に堆積した粒子状物質には大量の排気ガスが供給され、排気ガスから粒子状物質の燃焼に必要な熱エネルギが伝達される。これに対し、排気通路の湾曲中心側フィルタ部分に堆積した粒子状物質には少量の排気ガスしか供給されず、粒子状物質は燃焼温度まで昇温されずに粒子状物質がパティキュレートフィルタに残留するため、均一に再生されないという課題がある。そこで、本発明のは、触媒とパティキュレートフィルタとが湾曲状排気通路により連結されているためにパティキュレートフィルタにガス当たりの偏りが生じる場合においても、パティキュレートフィルタの全体にわたって煤の酸化に必要な排気ガス温度を得ることができ、パティキュレートフィルタの再生頻度を増加させない排気ガス浄化装置を提供することを目的とする。
以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物あるいはその用途を制限するものではない。
図2及び図3は、本発明の構成を示しており、それぞれ車両の右側面から見た側面図と車両の後方から見た背面図であり、図2中のFrは車両前方をRrは車両後方を示し、図3中のRhは車両右側をLhは車両左側を示している。
エンジン11は、クランク軸(図示省略)の軸方向が車幅方向に沿うようにして横置きに配置されるとともに、クランク軸を中心にして上方側が車両後方に傾いた状態で車両に搭載されている。
なお、8はエンジン11の排気通路出口部の触媒装置21の上流に設けられる過給機である。
触媒装置21が触媒24とケーシング34とから構成され、触媒24は排気ガスの流れ方向に沿って開口する筒状のケーシング34に収容され、ハニカム形状の担体に触媒金属(例えばPt,Pd等)を担持させて構成される。エンジン11の排気ガス中のCO及びHCを酸化させてCO2、H2Oとし、排気ガスを浄化している。
そして、前述の第1排気通路23が、これら触媒装置21のケーシング34とパティキュレートフィルタ装置22のケーシング35とを湾曲して接続するようにU字管にて構成されるとともに、前述の第2排気通路27が、第1排気通路23の湾曲中心側に具体的には同ケーシング34及び35を第1排気通路23よりも短い距離で接続する接続パイプとして構成されている。なお、第2排気通路27は、第1排気通路23の主流を確保し、第2排気通路27の流出口に面するパティキュレートフィルタ装置22に流入するガス量を補足的に増加させるように第1排気通路23よりも小径とされている。また、第2排気通路27は断熱材(図示せず)で包囲され、より高い温度の排気ガスをパティキュレートフィルタ装置22に流入させることができるようになっていることが好ましい。
このエンジン11の排気ガス浄化装置13によれば、第1排気通路23の湾曲中心側に触媒装置21とパティキュレートフィルタ装置22とを第1排気通路23よりも短い距離で接続する第2排気通路27を設けることにより、第2排気通路27の流出口に面するパティキュレートフィルタ装置22に流入するガス温度を増加させることができる。また、第1排気通路23よりも距離が短いため、第2排気通路27外部に排気ガスの熱が放出される時間が短く、パティキュレートフィルタ装置22の第1排気通路23の湾曲中心側に流入する排気ガス温度を高めることができる。これにより、パティキュレートフィルタ装置22の煤堆積容量の減少及び煤再生の頻度増加を抑制することができる。
加えて、第2排気通路27が断熱材で包囲されているように構成する場合は、より高い温度の排気ガスをパティキュレートフィルタ装置22に流入させることができる。
なお、実施形態1と同様の部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
実施形態2は、実施形態1に加えてパティキュレートフィルタ装置22に流入する第1排気通路23のパティキュレートフィルタ装置22側の径を小径とし流速を速める絞り部38を有している。これにより、第1排気通路23からの排気ガスの流速が速くなりケーシング35の内周部(特に図6の35a部の)圧力が低くなる。これにより第2排気通路27の下流端も低圧状態となるため、第2排気通路27の上流端である触媒装置21の下流部の排気ガスがパティキュレートフィルタ装置22に流入し易くなる構造となっている。
これにより、再生処理時における必要な温度と排気ガス量を得ることができ、パティキュレートフィルタ25に堆積した煤を確実に燃焼除去することができる。
本願発明の実施形態は、触媒装置21とパティキュレートフィルタ装置22を上下に略並列に配設されているが、必ずしも上下に略並列に配置されている必要はなく、第1排気通路23が湾曲状であればパティキュレートフィルタ装置22には煤の偏積が起こり同様の課題が生じると考えられる。
したがって、触媒装置21とパティキュレートフィルタ装置22とが所定の角度で交差し湾曲状の排気通路で接続されるようなものにおいても同様に適用でき、本発明と同様の効果が得られる。
また、エンジンとしてディーゼルエンジンを例として挙げたがこれに限られるものではなく、ガソリンエンジンに適用することも可能である。
21 触媒装置
22 パティキュレートフィルタ装置
23 第1排気通路
24 触媒
25 パティキュレートフィルタ
27 第2排気通路
Claims (4)
- エンジンの排気経路に設けられ排気ガスに含まれる粒子状物質を除去するエンジンの排気ガス浄化装置であって、
上記排気ガスを浄化する触媒装置と、
上記触媒装置の下流に配置されて上記排気ガス中の粒子状物質を捕集するパティキュレートフィルタ装置と、
上記触媒装置と上記パティキュレートフィルタ装置とを湾曲して接続する第1排気通路と、
上記触媒装置と上記パティキュレートフィルタ装置とを前記第1排気通路の湾曲中心側に上記第1排気通路よりも短い距離で接続する第2排気通路を有し、
上記第1排気通路のパティキュレートフィルタ装置側の一部内径が触媒装置側の内径以下であり、上記第2排気通路のパティキュレートフィルタ装置側が触媒装置側より低圧になることを特徴とするエンジンの排気ガス浄化装置。 - 上記排気ガス浄化装置の触媒装置とパティキュレートフィルタ装置とがエンジンに隣接して上下に略並列に配設されていることを特徴とする請求項1に記載のエンジンの排気ガス浄化装置。
- 上記第2排気通路は第1排気通路よりも径が小さいことを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジンの排気ガス浄化装置。
- 上記第2排気通路が断熱材で包囲されていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のエンジンの排気ガス浄化装置。
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