JP2016186234A - 排気浄化装置及び酸化触媒の再生方法 - Google Patents

排気浄化装置及び酸化触媒の再生方法 Download PDF

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遊大 景山
嘉久 植田
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嘉久 植田
勝士 長田
Katsushi Osada
勝士 長田
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【課題】酸化触媒に堆積した煤の除去を容易に実施できるようにする。【解決手段】排気浄化装置100は、排気通路に配され、排気ガスに含まれる粒子状物質を捕集するフィルタ130と、フィルタ130の上流側に配された酸化触媒120と、フィルタ130と酸化触媒120とを収容するケース110とを備える。この排気浄化装置100では、酸化触媒120の排気上流側に燃料が添加されることにより、フィルタ130に捕集されているPMが焼失されるフィルタ強制再生処理が実行される。酸化触媒120が、上流側の面と下流側の面とを反転可能にケース110に装着されている。【選択図】図5

Description

本発明は、排気浄化装置及び酸化触媒の再生方法に関する。
エンジンからの排気ガスを浄化する排気浄化装置として、酸化触媒を備えるものが知られている。この酸化触媒は、排気ガス中の酸素を使って微粒子物質(PM)に含まれる炭化水素(HC)を主とした未燃焼物質(SOF)を酸化し、水と二酸化炭素に変える。
酸化触媒の後段にPMを捕集するフィルタ(例えば、ディーゼル・パティキュレート・フィルタ(DPF)やキャタライズド・スート・フィルタ(CSF)等が配された排気浄化装置(例えば、特許文献1、2参照)では、フィルタに捕集されたPMを燃焼処理してフィルタからPMを取除く再生処理が実施される。この再生処理としては、排気浄化装置内に燃料を添加する方式が知られている。
特許文献1に記載の排気浄化装置では、再生処理時にフィルタがPMのうちの煤(Soot)の燃焼温度まで昇温されることにより、酸化触媒の後面側も煤の燃焼温度まで昇温されることから、酸化触媒の後面側には煤が堆積し難い。しかしながら、酸化触媒の前面側は、触媒温度が煤の燃焼温度まで昇温し難く、煤が堆積し易くなっていることから、酸化触媒の清掃を要している。
特許文献2に記載の排気浄化装置では、フィルタが前後反転可能に構成されており、燃料やエンジンオイル等のアッシュの堆積が前面側に比して少ない後面側と前面側とを整備時に入れ替えることができる。
特開2005−194949号公報 特開2009−228516号公報
酸化触媒を清掃する際には、煤が大気中に飛散することを防止する必要があることから、大掛かりな作業と設備とを要している。
開示の装置及び方法は、酸化触媒に堆積した煤の除去を容易に実施できるようにすることを目的とする。
開示の装置は、排気通路に配され、排気ガスに含まれる粒子状物質を捕集するフィルタと、前記フィルタの上流側に配された酸化触媒と、前記フィルタと前記酸化触媒とを収容するケースとを備え、前記酸化触媒の上流側に燃料が添加されることにより、前記フィルタに捕集されている前記粒子状物質が焼失される再生処理が実行される排気浄化装置において、前記酸化触媒は、上流側の面と下流側の面とを反転させた状態で前記ケースに装着できるように構成されているものである。
また、開示の方法は、排気通路に配され、排気ガスに含まれる粒子状物質を捕集するフィルタと、前記フィルタの上流側に配された酸化触媒と、前記フィルタと前記酸化触媒とを収容するケースとを備える排気浄化装置における前記酸化触媒の再生方法であって、前記酸化触媒を、上流側の面と下流側の面とを反転させた状態で前記ケースに装着できるように構成しておき、前記酸化触媒の前記上流側の面に煤が堆積した場合に、前記酸化触媒の前記上流側の面と前記下流側の面とを反転させ、前記酸化触媒の排気上流側に燃料を添加して前記フィルタに捕集されている前記粒子状物質を焼失させる再生処理を実行するものである。
開示の装置及び方法によれば、酸化触媒に堆積した煤の除去を容易に実施できる。
一実施形態に係る排気浄化装置を備える排気浄化システムの概略構成を示す図である。 一実施形態に係る排気浄化装置を示す断面図である。 一実施形態に係る排気浄化装置を示す分解断面図である。 酸化触媒の再生方法を説明するための断面図である。 酸化触媒の再生方法を説明するための断面図である。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、一実施形態に係る排気浄化装置100を備える排気浄化システムの概略構成を示す図である。この図に示すように、排気浄化装置100は、ディーゼルエンジン10の排気通路に設けられている。
ディーゼルエンジン10の各気筒には、図示しないコモンレールに畜圧された高圧燃料を各気筒内に直接噴射するインジェクタ11がそれぞれ設けられている。これら各インジェクタ11の燃料噴射量や燃料噴射タイミングは、電子制御ユニット(以下、ECUという)50から入力される指示信号に応じてコントロールされる。
エンジン10の吸気マニホールド10Aには新気を導入する吸気通路12が接続され、排気マニホールド10Bには排気を外部に導出する排気通路13が接続されている。吸気通路12には、吸気上流側から順にエアクリーナ14、吸入空気量センサ40、可変容量型過給機20のコンプレッサ20A、インタークーラ15、吸気スロットルバルブ16等が設けられている。排気通路13には、排気上流側から順に可変容量型過給機20のタービン20B、排気浄化装置100等が設けられている。
EGR装置21は、排気マニホールド10Bと吸気マニホールド10Aとを接続するEGR通路22と、EGRガスを冷却するEGRクーラ23と、EGR量を調整するEGRバルブ24とを備えている。
排気浄化装置100は、ケース110内に排気上流側から順に酸化触媒120、フィルタ130を配置して構成されている。また、酸化触媒120よりも排気上流側の排気通路13には、ECU50から入力される指示信号に応じて、排気通路13内に未燃燃料(主にHC)を噴射する排気管噴射装置34が設けられている。
酸化触媒120は、例えば、ハニカム構造体等のセラミック製担体表面に酸化触媒成分を担持して形成されており、排気ガス中の酸素を使って微粒子物質(PM)に含まれる炭化水素(HC)を主とした未燃焼物質(SOF)を酸化し、水と二酸化炭素に変える。また、酸化触媒120は、排気管噴射装置34又はインジェクタ11のポスト噴射によって未燃燃料が供給されると、これを酸化して排気温度を上昇させる。
フィルタ130は、DPFやCSF等であり、例えば、多孔質性の隔壁で区画された多数のセルを排気の流れ方向に沿って配置し、これらセルの上流側と下流側とを交互に目封止して形成されている。フィルタ130は、排気中のPMを隔壁の細孔や表面に捕集する。
ここで、フィルタ130のPM堆積量がECU50において推定演算され、推定値が所定量に達すると、ECU50は、PMを燃焼除去するいわゆるフィルタ強制再生を実行する。このフィルタ強制再生は、排気管噴射装置34による排気管噴射又はインジェクタ11によるポスト噴射によって前段の酸化触媒120に未燃燃料を供給し、フィルタ130に流入する排気温度をPM燃焼温度まで昇温することで行われる。
なお、本実施形態の排気浄化システムは、選択還元型触媒(SCR触媒)やNOx吸蔵還元型触媒等のNOxを浄化する触媒を別途備えているが、説明は省略する。
図2は、排気浄化装置100を示す断面図であり、図3は、排気浄化装置100を示す分解断面図である。これらの図に示すように、排気浄化装置100のケース110は、前段ケース111と中段ケース112と後段ケース113との前後三段のケースがボルト・ナットで結合された構成となっている。また、酸化触媒120及びフィルタ130は、それぞれケース110に対して着脱可能な酸化触媒カートリッジ121、フィルタカートリッジ131に設けられている。
前段ケース111の後端側(排気下流側)は円筒状に形成され、前段ケース111の前端側(排気上流側)は、前端側へかけて次第に縮径する円錐台形状に形成されている。この前段ケース111の後端には、円環状のフランジ111Aが形成されている。また、前段ケース111の前端には、排気上流側の排気管(図示省略)に接続するためのフランジ111Bが形成されている。
また、中段ケース112は円筒状に形成され、この中段ケース112の前端及び後端には、円環状のフランジ112A、112Bが形成されている。さらに、後段ケース113の前端側は円筒状に形成され、後段ケース113の後端側は、後端側へかけて次第に縮径する円錐台形状に形成されている。この後段ケース113の前端には円環状のフランジ113Aが形成されている。また、後段ケース113の後端には、排気下流側の排気管に接続するためのフランジ113Bが形成されている。
酸化触媒カートリッジ121は、円筒状のシェル122と、シェル122の内側に配されたクッション材123と、シェル122の該周面に設けられた円環状のフランジ124とを備えている。酸化触媒120は、円筒状に形成されており、クッション材123の内側に嵌め込まれることで、酸化触媒カートリッジ121に保持されている。
フランジ124は、前段ケース111のフランジ111Aと中段ケース112のフランジ112Aとの間に挟み込まれており、この三者がボルト・ナットで締結されている。これにより、酸化触媒120は、前段ケース111と中段ケース112とに跨るように両者の内側に収容されている。また、フランジ111A、112A、124及びクッション材123により、シール構造が形成されている。
ここで、フランジ124は、シェル122の軸方向中央部に配されており、シェル122の軸方向一端側と他端側との何れを排気上流側に向けた場合でも、シェル122と前段ケース111と中段ケース112とを結合することができる。即ち、酸化触媒120は、前面側と後面側とを反転させた状態でケース110に装着できる。
フィルタカートリッジ131は、円筒状のシェル132と、シェル132の内側に配されたクッション材133と、シェル132の該周面に設けられた円環状のフランジ134とを備えている。フィルタ130は、円筒状に形成されており、クッション材133の内側に嵌め込まれることで、カートリッジ131に保持されている。
フランジ134は、中段ケース112のフランジ112Bと後段ケース113のフランジ113Aとの間に挟み込まれており、この三者がボルト・ナットで締結されている。これにより、フィルタ130は、中段ケース112と後段ケース113とに跨るように両者の内側に収容されている。また、フランジ112B、113A、134及びクッション材133により、シール構造が形成されている。
ここで、フランジ134は、シェル132の軸方向中央部に配されており、シェル132の軸方向一端側と他端側との何れを排気上流側に向けた場合でも、シェル132と中段ケース112と後段ケース113とを結合することができる。即ち、フィルタ130は、前面側と後面側とを反転させた状態でケース110に装着できる。
図4及び図5は、酸化触媒120の再生方法を説明するための断面図である。図4に示すように、酸化触媒120の前面側における煤Sの堆積量が所定量を超えた場合には、堆積した煤Sを除去する触媒再生処理を実施する。
酸化触媒120における煤Sの堆積量はECU50により推定演算され、推定値が所定値を超えると、車内の警告表示部に警告表示がされる。この警告表示がなされると、酸化触媒120のメンテナンス作業が発生する。
図5に示すように、酸化触媒120のメンテナンス作業では、一旦、酸化触媒120を、ケース110から取り外し、煤Sの堆積量の多い前面側が後面側に、煤Sの堆積量が少ない後面側が前面側に位置するように、前後反転させてから、再び、ケース110に装着する。このとき、酸化触媒120の清掃作業は実施しない。
その後、フィルタ130におけるPMの堆積量がECU50により推定演算され、推定値が所定値を超えると、上記フィルタ強制再生処理が実行されるが、この際、フィルタ130は、煤Sの燃焼温度まで昇温され、酸化触媒120の後面側も煤Sの燃焼温度まで昇温されることにより、酸化触媒120の後面側に堆積した煤Sが燃焼除去される。
以上説明したように、本実施形態に係る排気浄化装置100は、排気通路に配され、排気ガスに含まれる粒子状物質を捕集するフィルタ130と、フィルタ130の上流側に配された酸化触媒120と、フィルタ130と酸化触媒120とを収容するケース110とを備える。この排気浄化装置100では、酸化触媒120の排気上流側に燃料が添加されることにより、フィルタ130に捕集されているPMが焼失されるフィルタ強制再生処理が実行される。
ここで、酸化触媒120が、上流側の面と下流側の面とを反転させた状態でケース110に装着できるように構成されている。これにより、酸化触媒120の前面側に煤Sが堆積した場合に、酸化触媒120の前面側と後面側とを反転させ、上記フィルタ強制再生処理を実行することで、酸化触媒120の背面側を煤Sの燃焼温度まで昇温させて酸化触媒120に堆積した煤Sを燃焼除去することができる。従って、酸化触媒120に堆積した煤Sの清掃作業が不要になり、清掃作業に要していた設備や工数が不要になる。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変形して実施することが可能である。例えば、上述の実施形態では、フィルタ130を前後反転可能に構成したがこれは必須ではない。
10 エンジン、10A 吸気マニホールド、10B 排気マニホールド、11 インジェクタ、12 吸気通路、13 排気通路、14 エアクリーナ、15 インタークーラ、16 吸気スロットルバルブ、20 可変容量型過給機、20A コンプレッサ、20B タービン、21 EGR装置、22 EGR通路、23 EGRクーラ、24 EGRバルブ、34 排気管噴射装置、40 吸入空気量センサ、50 ECU、100 排気浄化装置、110 ケース、111 前段ケース、111A フランジ、111B フランジ、112 中段ケース、112A フランジ、112B フランジ、113 後段ケース、113A フランジ、113B フランジ、120 酸化触媒、121 酸化触媒カートリッジ、122 シェル、123 クッション材、124 フランジ、130 フィルタ、131 フィルタカートリッジ、132 シェル、133 クッション材、134 フランジ

Claims (2)

  1. 排気通路に配され、排気ガスに含まれる粒子状物質を捕集するフィルタと、前記フィルタの上流側に配された酸化触媒と、前記フィルタと前記酸化触媒とを収容するケースとを備え、前記酸化触媒の上流側に燃料が添加されることにより、前記フィルタに捕集されている前記粒子状物質が焼失される再生処理が実行される排気浄化装置において、
    前記酸化触媒は、上流側の面と下流側の面とを反転させた状態で前記ケースに装着できるように構成されている
    排気浄化装置。
  2. 排気通路に配され、排気ガスに含まれる粒子状物質を捕集するフィルタと、前記フィルタの上流側に配された酸化触媒と、前記フィルタと前記酸化触媒とを収容するケースとを備える排気浄化装置における前記酸化触媒の再生方法であって、
    前記酸化触媒を、上流側の面と下流側の面とを反転させた状態で前記ケースに装着できるように構成しておき、前記酸化触媒の前記上流側の面に煤が堆積した場合に、前記酸化触媒の前記上流側の面と前記下流側の面とを反転させ、前記酸化触媒の排気上流側に燃料を添加して前記フィルタに捕集されている前記粒子状物質を焼失させる再生処理を実行する
    酸化触媒の再生方法。
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