JP6152594B2 - 繊維めっき装置 - Google Patents

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本発明は、有機高分子繊維の繊維束を連続して搬送しながらめっき処理する繊維めっき装置に関するものである。
自動車をはじめ電子化が進む機器、装置では、必要とされる信号線の数が著しく増大している。こうした信号線は流れる電流が微小であるので細い導線で充分であるが、従来は強度を確保するため必要以上に太い被覆導線が使用されており、軽量化できないという問題があった。そこで、近年は強度、柔軟性、耐久性に優れて軽い、アラミド繊維やポリアリレート繊維のような有機高分子繊維の繊維束に銅や錫をめっきして導電性を付与した、有機高分子繊維導電材が被覆電線の素線として使用されるようになってきている。また、この有機高分子繊維導電材は織物や編物に加工され、軽量で形状の制約が少ない電磁波シールド材としても使用されている。
有機高分子繊維の繊維束をめっき処理するにあたっては、繊維束を構成する各素繊維の全てが均一にめっきされることが好ましく、長尺の繊維束を連続して搬送しながら処理できることが好ましい。ところが、搬送に際して繊維束に大きな張力が加わると、構成する素繊維同士が互いに密着し、素繊維同士が密着している繊維束の内部にめっきが付きにくくなり、めっき膜厚が不均一になってしまうことがあるという問題があった。こうした問題を解決し、めっき液中で繊維束の素繊維同士を離れさせて繊維束内部の素繊維をめっきにより被覆され易くし、めっき膜厚が不均一になってしまう可能性を低減することができるめっき装置として、例えば特許文献1のようなものが提案されている。
この特許文献1に示されるものは、めっき液に浸される繊維束を張る動作と弛ませる動作とを交互に繰り返す張力調整手段を備え、前記張力調整手段は、繊維束の送り出し側と巻き取り側との少なくとも一方の速度を変化させることにより、繊維束を張る動作と弛ませる動作とを交互に繰り返すものである。この装置では、繊維束が弛むたびに繊維束がほぐれるというのであるが、繊維束の製造工程では繊維束を熱処理することがあり、そのような場合には素繊維の表面が溶けて素繊維同士が膠着していることがある。また、繊維束が静電気等によってばらけないようにするため、薬剤により固められていることがある。こうした場合には、繊維束を張る動作と弛ませる動作とを交互に繰り返した程度では繊維束が完全にほぐれず、ほぐれなかった部分は束のまま固まってめっきされることになる。
前記のように繊維束に加わる張力が大きいと、構成する素繊維同士が互いに密着して繊維束の内部にめっきが付きにくくなり、めっき膜厚が不均一になってしまうという問題があるが、逆に加わる張力が小さいと、処理槽内の処理液の液流や乾燥工程の風等の外部の力によって繊維束が乱れ、搬送装置に絡まって搬送できなくなったり繊維束が切れたりするという問題がある。このように繊維束に加わる張力が大きくても小さくても不具合を生じるので、特許文献1に示されるようなものではその張力の設定が難しく、繊維束が固まっている場合には完全にほぐすことができないという問題があった。
さらに、繊維束は各処理槽の間に設けられた搬送装置により搬送されるが、各搬送装置の搬送速度にはばらつきが生じたり、変動したりすることがある。また、繊維束は各処理槽で酸性やアルカリ性の処理液や洗浄水に浸漬されて処理されるので濡れた状態で搬送されることとなり、一部の搬送装置でスリップすることがある。例えば前後2個の搬送装置の後側の搬送装置の速度が低下するかスリップした場合には、後側から送り込まれる繊維束が不足してその間の繊維束に加わる張力が大きくなり、逆に前側の搬送装置の速度が低下するかスリップした場合には、後側から送り込まれる繊維束が過剰となってその間の繊維束に加わる張力が小さくなる。
特開2013−221234号公報
本発明は繊維束に加わる張力を適正な大きさとして繊維束が常に弛んだ状態で搬送し、繊維束の素繊維同士が膠着していたり薬剤により固められていたりしても繊維束をほぐすことができ、繊維束内部の素繊維までめっきすることができる繊維めっき装置を提供することを目的とするものである。
そして、本発明は上記目的を達成するために、被処理物である有機高分子繊維の繊維束を長手方向に連続して搬送しながらめっき処理する繊維めっき装置において、処理槽の被処理物の入口側に前後に並べて設けた2個の被処理物ガイドの下方に、縦長の本体の内部を通過する繊維束の横方向から空気を吹き付けて繊維束の開繊をする開繊装置と、この開繊装置の下端から出た繊維束を被処理物ガイドにより下方に牽引することにより、繊維束に一定の張力を付与する貯留装置とを設け、処理槽の被処理物の出口側に繊維束を搬送する搬送装置を設け、繊維束を前側の被処理物ガイド、開繊装置、貯留装置、後側の被処理物ガイド、処理槽、搬送装置の順に搬送してめっき処理するようにしたものである。
ここにおいて、貯留装置に貯留される繊維束の長さを検知する検知装置を設け、貯留される繊維束の長さが短くなったときは処理槽出口側の搬送装置を減速もしくは停止させ、貯留される繊維束の長さが長くなったときは前工程の処理槽出口側の搬送装置を減速もしくは停止させて、貯留される繊維束の長さを所定の範囲内に保持するように制御する制御装置を設けることが好ましい。
また、貯留装置を、開繊装置の出口と後側の被処理物ガイドとの間に上下動できるように支持される重錘を設けて構成し、該重錘を開繊装置の出口と後側の被処理物ガイドとの間を搬送される繊維束により支持させ、重錘に働く重力によりこの間の繊維束に一定の張力を付与するものとするか、貯留装置を、開繊装置の出口と後側の被処理物ガイドとの間を搬送される繊維束の搬送方向と交差する方向にピストンロッドが前進するエアシリンダを設けて構成し、該エアシリンダのピストンロッドの先端で開繊装置の出口と後側の被処理物ガイドとの間を搬送される繊維束を支持させ、エアシリンダに供給される空気圧によってピストンロッドが前進する力によりこの間の繊維束に一定の張力を付与するものとすることが好ましく、処理槽を複数個並べ、その複数の処理槽の内最初の工程の処理槽となる処理槽の入口側に被処理物ガイド、開繊装置及び貯留装置を設け、最後の工程の処理槽となる処理槽の出口側に搬送装置を設けたものとすることができる。
上記の課題解決手段による作用は次の通りである。すなわち、繊維束は開繊装置から貯留装置の順に搬送され、開繊装置を通る間に横方向から吹き付ける空気により繊維束がほぐされる。開繊装置を出た後の繊維束は貯留装置で貯留され、繊維束には一定の張力が付与される。また、貯留装置に貯留される繊維束の長さは検知装置により検知され、処理槽出口側の搬送装置と前工程の処理槽出口側の搬送装置を制御してその長さが所定の範囲内に保持される。これにより、処理槽内では一定の張力が加わった状態で繊維束が搬送される。
以上述べたように、本発明の繊維めっき装置によれば、繊維束はまず開繊装置を通るので、処理槽に入る前に開繊装置によりほぐされ、繊維束の内部までめっきすることが可能になる。次に繊維束は貯留装置を通るのであるが、ここで繊維束は貯留され、繊維束には一定の張力が付与される。繊維束が開繊装置を通った後貯留装置を通るようにしたので、繊維束が開繊装置でほぐされる際に繊維束に暴れが生じても、貯留装置を通る間に貯留装置で吸収され、処理槽内に暴れのない状態で送られる利点がある。
貯留装置には貯留される繊維束の長さを検知する検知装置が設けてあり、貯留される繊維束の長さの変化により処理槽出口側の搬送装置と前工程の処理槽出口側の搬送装置を制御する制御装置を設け、貯留される繊維束の長さを所定の範囲内に保持するようにしてあるので、めっき槽内では繊維束に一定の張力が加わることになる効果がある。重錘を開繊装置の出口と後側の被処理物ガイドとの間を搬送される繊維束により支持させて貯留装置を構成した場合には、処理槽から繊維束を伝わって処理液が逆流しても逆流した処理液が貯留装置で阻止されて開繊装置にまで及ぶことがないので、開繊装置の汚染を抑えることができる利点があり、付与する張力の元となるのが重力であるので、付与される張力がきわめて安定している利点がある。
開繊装置の出口と後側の被処理物ガイドとの間を搬送される繊維束の搬送方向と交差する方向にピストンロッドが前進するエアシリンダを設けて貯留装置を構成した場合には、繊維束に張力を付与するために繊維束を牽引する方向が限定されないので、処理槽から繊維束を伝わって逆流する処理液や処理槽の開口部から飛散する処理液の飛沫の悪影響のない方向を選ぶことができる利点がある。また、処理槽を複数個並べ、最初の工程の処理槽となる処理槽の入口側に被処理物ガイド、開繊装置及び貯留装置を設け、最後の工程の処理槽となる処理槽の出口側に搬送装置を設けたものとした場合には、開繊装置、貯留装置及び搬送装置を複数の処理槽で共用することができるので、設備費用を削減することができる利点がある。
本発明の繊維めっき装置の構成を示す要部の縦断側面図である。 要部の一部縦断背面図である。 張力調整機構の別の構成を示す要部の縦断側面図である。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図において1は処理槽であって、該処理槽1の前端及び後端の壁面2a、2bには被処理物Wである繊維束を通すためのスリット3a、3bが設けてある。処理槽1の前端及び後端の壁面2a、2bの内側には壁面2a、2bと平行に隔壁4a、4bを設け、処理槽1を分割して液受け室5a、5bが設けてある。隔壁4a、4bにはスリット3a、3bと位置を合わせてスリット6a、6bが設けてあり、液受け室5a、5bの底面には液排出管7a、7bが設けてある。8は搬送ローラ9とピンチローラ10との間で被処理物Wを挟んで搬送する搬送装置であり、処理槽1の被処理物Wの出口側に設けてある。搬送装置8は搬送ローラ9とピンチローラ10とで挟んで送るものの他、ベルトで駆動して送るもの等繊維の搬送装置として使用されている一般的なものとすることができる。
処理槽1の被処理物Wの入口側には被処理物Wの搬送経路上に2個の被処理物ガイド11、12が並べて設けてあり、被処理物ガイド11、12の下方には開繊装置13と貯留装置14が設けてある。前工程から搬送されてくる被処理物Wは、被処理物ガイド11から開繊装置13、貯留装置14、被処理物ガイド12を通って処理槽1に搬送される。開繊装置13は耐薬品性を有する円筒形状の縦長の本体の側面に1個または複数個の空気の吹き込み口15を設けたものであり、開繊装置13の入口側と出口側には被処理物Wが開繊装置13の本体の内面に接触しないよう中央に保持する被処理物ガイド16a、16bが設けてある。被処理物ガイド11、12、開繊装置13に設ける被処理物ガイド16a、16bとしては、ピッグテールガイド、ローラ等繊維のガイドとして使用されている一般的なものを使用することができる。
貯留装置14は図示しないガイドによって上下動できるように支持される重錘17と、重錘17の位置を検知する複数のセンサー18a、18b、18cとにより構成してあり、重錘17の上端には被処理物ガイド19が取り付けてある。重錘17の位置を検知する複数のセンサー18a、18b、18cとしては近接スイッチ等のような重錘17に力を加えることのないものを使用する。被処理物ガイド16bと被処理物ガイド12の間の被処理物Wは、途中重錘17に取り付けた被処理物ガイド19を経由して重錘17を吊り下げた状態で搬送され、重錘17に働く重力により一定の力で下方に牽引される。被処理物ガイド16bと被処理物ガイド12の間の被処理物Wの長さは被処理物ガイド16bから被処理物ガイド12に直接搬送される場合に比べて長くなり、その長くなった分の被処理物Wが貯留される。重錘17はこの貯留される被処理物Wの長さが長くなると降下、短くなると上昇し、定常状態では中間位置に位置することになる。
重錘17の位置を検知するセンサー18a、18b、18cはそれぞれ重錘17が上限位置、中間位置、下限位置にあるときに重錘17を検知するもので、貯留される被処理物Wの長さがそれぞれ不足、適正、過剰であることを検知することになる。センサー18aにより重錘17が検知されたときは処理槽1出口側の搬送装置8を停止し、センサー18cにより重錘17が検知されたときは前工程の処理槽1出口側の搬送装置8を停止するように制御する制御装置が設けてある。また、制御装置は、センサー18aあるいはセンサー18cにより重錘17が検知され、処理槽1出口側の搬送装置8あるいは前工程の処理槽1出口側の搬送装置8が停止した後センサー18bにより重錘17が検知されたときは、停止していた処理槽1出口側の搬送装置8あるいは前工程の処理槽1出口側の搬送装置8の運転を再開するように制御するものとしてある。
上記のような構成の処理槽1を処理工程順に直線状に複数配置し、処理工程の最初となる最後尾の処理槽1の被処理物Wの入口側に、被処理物Wをボビンから引き出して処理槽1に送り込む送り込み装置23を設け、処理工程の最終となる最先端の処理槽1の被処理物Wの出口側に被処理物Wをボビンに巻き取る図示しない巻き取り装置を設けてめっきラインを構成する。各処理槽1にはそれぞれ対応する調整槽を設け、各処理槽1の液排出管7a、7bから排出される処理液等がそれぞれ対応する調整槽に流れるように配管しておき、各調整槽にはポンプを設けて各調整槽の処理液を各処理槽1に供給するように配管しておく。図示していないが処理槽1にはその処理内容にしたがって必要な付帯機器等が設けてあり、例えば電気めっき工程の処理槽1では被処理物Wに給電する給電ローラとアノードが配置される。
このように構成しためっきラインの各処理槽1に必要な処理液、洗浄水等をそれぞれ充填し、送り込み装置23から引き出した被処理物Wを処理工程の最初となる最後尾の処理槽1入口側の被処理物ガイド11、被処理物ガイド16a、開繊装置13、被処理物ガイド16b、被処理物ガイド19、被処理物ガイド12の順に通してスリット3aから処理槽1内に引き込む。このとき、被処理物Wは重錘17がセンサー18bにより検知される中間位置にある状態で被処理物ガイド19に通すものとする。処理槽1内ではスリット6a、スリット6b、スリット3bの順に通し、搬送装置8を経て次工程の処理槽1の入口側の被処理物ガイド11に通す。以下同様に処理工程の最終となる最先端の処理槽1まで順番に被処理物Wを通し、被処理物Wの先端を図示しない巻き取り装置に保持させる。
各搬送装置8を動作させて運転を開始すると、被処理物Wは各搬送装置8により矢印で示す方向に搬送され、各処理槽1を通る間にそれぞれ必要な処理が施されて完成した状態で巻き取り装置により巻き取られる。このとき、各処理槽1のスリット6a、6bからは処理液が漏出することになるが、漏出した処理液は各液受け室5a、5bで受け止められ、各液排出管7a、7bから各調整槽に流れる。各調整槽の処理液はポンプによって各処理槽1に供給されて処理槽1と対応する各調整槽との間を循環し、処理槽1内の処理液は被処理物Wを浸漬するのに充分な量に保たれる。
被処理物Wが開繊装置13を通るとき、開繊装置13の内部では空気の吹き込み口15から吹き込まれる空気が被処理物Wの横方向に当たり、被処理物Wがほぐされることになる。この吹き込む空気は被処理物Wの強度や素繊維の本数に応じて0.01MPaから0.5MPaの圧力とし、連続的あるいは断続的に吹き込むものとする。開繊装置13の下端から出た被処理物Wは貯留装置14で重錘17により下方に牽引されているが、運転開始前の状態では重錘17がセンサー18bにより検知される中間位置付近にあり、被処理物Wは処理槽1出口側の搬送装置8と前工程の処理槽1出口側の搬送装置8により搬送される。
被処理物Wが処理槽1出口側の搬送装置8と前工程の処理槽1出口側の搬送装置8により正常に搬送されている間は、貯留装置14に貯留される被処理物Wが定常状態である一定の長さに保たれ、重錘17は中間位置に保たれる。ここで、前工程の処理槽1出口側の搬送装置8の速度が低下するかスリップすると、処理槽1に供給される被処理物Wが処理槽1出口側の搬送装置8により搬送される被処理物Wに対して不足し、その不足分は貯留装置14に貯留されている分で補充され、貯留されている被処理物Wの長さが短くなる。その結果重錘17は上方へ引き上げられることになり、重錘17が上限位置まで引き上げられてセンサー18aにより検知されると処理槽1出口側の搬送装置8が停止する。
処理槽1出口側の搬送装置8が停止すると処理槽1出口側から被処理物Wが送られなくなり、前工程の処理槽1出口側の搬送装置8からは引き続き被処理物Wが送られる。これにより貯留装置14に被処理物Wが補充され、短くなっていた被処理物Wの長さが長くなって重錘17が降下する。重錘17が中間位置まで降下してセンサー18bにより検知されると処理槽1出口側の搬送装置8が運転を再開し、被処理物Wは処理槽1出口側の搬送装置8と前工程の処理槽1出口側の搬送装置8により正常に搬送される。
逆に、処理槽1出口側の搬送装置8の速度が低下するかスリップすると、前工程から処理槽1に供給される被処理物Wが処理槽1出口側の搬送装置8により搬送される被処理物Wに対して過剰となり、その余剰分は貯留装置14に貯留され、貯留されている被処理物Wの長さが長くなる。その結果重錘17は下方へ降下することになり、重錘17が下限位置まで降下してセンサー18cにより検知されると前工程の処理槽1出口側の搬送装置8が停止する。
前工程の処理槽1出口側の搬送装置8が停止すると前工程から被処理物Wが送られてこなくなり、処理槽1出口側の搬送装置8からは引き続き被処理物Wが送られる。これにより貯留装置14に貯留された被処理物Wが放出され、長くなっていた被処理物Wの長さが短くなって重錘17が引き上げられる。重錘17が中間位置まで引き上げられてセンサー18bにより検知されると前工程の処理槽1出口側の搬送装置8が運転を再開し、被処理物Wは処理槽1出口側の搬送装置8と前工程の処理槽1出口側の搬送装置8により正常に搬送される。
図3は貯留装置14の別の構成を示すもので、ピストンロッド20の先端に被処理物ガイド21を取り付けたエアシリンダ22により構成してあり、エアシリンダ22にはピストンロッド20を前進させるように一定圧力の空気が供給してある。図示していないが、エアシリンダ22にはセンサー18a、18b、18cに相当するピストンの位置検知用のセンサーが取り付けてあり、それぞれピストンロッド20が前進端、中間位置、後退端にあるのを検知する。このピストンロッド20が前進端、中間位置、後退端にあるのは、それぞれ重錘17が下限位置、中間位置、上限位置にあるのに相当する。この被処理物ガイド21も他の被処理物ガイド11、12等と同様、一般的なものとすることができ、ピストンの位置検知用のセンサーにより同様の制御をする制御装置が設けてある。
被処理物ガイド16bと被処理物ガイド12の間の被処理物Wは、途中ピストンロッド20の先端に取り付けた被処理物ガイド21を経由して搬送され、被処理物ガイド16bと被処理物ガイド12の間の被処理物Wの長さは被処理物ガイド16bから被処理物ガイド12に直接搬送される場合に比べて長くなり、その長くなった分の被処理物Wが貯留されることになる。この貯留される被処理物Wはエアシリンダ22に供給される空気の圧力によって前進しようとするピストンロッド20により一定の力で牽引され、貯留される被処理物Wの長さが長くなるとピストンロッド20が前進し、短くなると後退する。図3ではピストンロッド20の前進する方向を下方とし、被処理物Wを下方に牽引するものとしているが、ピストンロッド20の前進する方向すなわち被処理物Wの牽引方向は被処理物Wの搬送方向と交叉する上方、側方等任意の方向とすることができる。
以上述べたように、本発明の繊維めっき装置によれば、被処理物Wはまず開繊装置13を通るので、処理槽1に入る前に開繊装置13によりほぐされ、繊維束の内部までめっきすることが可能になる。次に被処理物Wは貯留装置14を通って貯留されるとともに一定の張力が付与され、貯留される被処理物Wの長さが所定の範囲内になるように処理槽1出口側の搬送装置8あるいは前工程の処理槽1出口側の搬送装置8が制御されるので、処理槽1内では被処理物Wに一定の張力が加わることになる。被処理物Wが開繊装置13を通った後貯留装置14を通るので、被処理物Wが開繊装置13でほぐされる際に繊維束に暴れが生じても、貯留装置14を通る間に貯留装置14で吸収され、処理槽1内に暴れのない状態で送られる利点がある
重錘17を開繊装置13の出口と後側の被処理物ガイド12との間を搬送される被処理物Wにより支持させて貯留装置14を構成した場合には、処理槽1から被処理物Wを伝わって処理液が逆流しても逆流した処理液が貯留装置14で阻止されて開繊装置13にまで及ぶことがないので、開繊装置13の汚染を抑えることができる利点があり、付与する張力の元となるのが重力であるので、付与される張力がきわめて安定している利点がある。また、開繊装置13の出口と後側の被処理物ガイド12の間を搬送される被処理物Wの搬送方向と交差する方向にピストンロッド20が前進するエアシリンダ22を設けて貯留装置14を構成した場合には、被処理物Wに張力を付与するために被処理物Wを牽引する方向が限定されないので、処理槽1から被処理物Wを伝わって逆流する処理液や処理槽1の開口部から飛散する処理液の飛沫の悪影響のない方向を選ぶことができる利点がある。
また、被処理物Wが弛んで搬送に支障が出るようなことのない長さであれば、処理槽1を複数個並べ、その複数の処理槽1の内最初の工程の処理槽1となる処理槽1の入口側に被処理物ガイド11、12、開繊装置13及び貯留装置14を設け、最後の工程の処理槽1となる処理槽1の出口側に搬送装置8を設けたものとすることができる。このようにすると、開繊装置13、貯留装置14及び搬送装置8を複数の処理槽1で共用することになるので、設備費用を削減することができる利点がある。
なお、前記の実施の形態では、貯留装置14に貯留される被処理物Wの長さが不足あるいは過剰となったとき、処理槽1出口側の搬送装置8あるいは前工程の処理槽1出口側の搬送装置8を停止させるものとしているが、減速するものとすることができる。減速するものとした場合には、貯留される被処理物Wの長さの変化が緩やかになる利点がある。また、重錘17が上限位置あるいは下限位置から中間位置に戻るとき、重錘17が上限位置あるいは下限位置を離れた時から一定の時間をおいた後に処理槽1出口側の搬送装置8あるいは前工程の処理槽1出口側の搬送装置8の運転を再開するようにすることができる。このようにした場合には、重錘17が中間位置にあることを検出するセンサー18bを省略することができる利点がある。
1 処理槽
2a、2b 壁面
3a、3b スリット
4a、4b 隔壁
5a、5b 液受け室
6a、6b スリット
7a、7b 液排出管
8 搬送装置
9 搬送ローラ
10 ピンチローラ
11、12 被処理物ガイド
13 開繊装置
14 貯留装置
15 吹き込み口
16a、16b 被処理物ガイド
17 重錘
18a、18b、18c センサー
19 被処理物ガイド
20 ピストンロッド
21 被処理物ガイド
22 エアシリンダ
23 送り込み装置

Claims (5)

  1. 被処理物である有機高分子繊維の繊維束を長手方向に連続して搬送しながらめっき処理する繊維めっき装置において、処理槽の被処理物の入口側に前後に並べて設けた2個の被処理物ガイドの下方に、縦長の本体の内部を通過する繊維束の横方向から空気を吹き付けて繊維束の開繊をする開繊装置と、この開繊装置の下端から出た繊維束を被処理物ガイドにより下方に牽引することにより、繊維束に一定の張力を付与する貯留装置とを設け、処理槽の被処理物の出口側に繊維束を搬送する搬送装置を設け、繊維束を前側の被処理物ガイド、開繊装置、貯留装置、後側の被処理物ガイド、処理槽、搬送装置の順に搬送してめっき処理することを特徴とする繊維めっき装置。
  2. 貯留装置に貯留される繊維束の長さを検知する検知装置を設け、貯留される繊維束の長さが短くなったときは処理槽出口側の搬送装置を減速もしくは停止させ、貯留される繊維束の長さが長くなったときは前工程の処理槽出口側の搬送装置を減速もしくは停止させて、貯留される繊維束の長さを所定の範囲内に保持するように制御する制御装置を設けたことを特徴とする請求項1に記載の繊維めっき装置。
  3. 貯留装置を、開繊装置の出口と後側の被処理物ガイドとの間に上下動できるように支持される重錘を設けて構成し、該重錘を開繊装置の出口と後側の被処理物ガイドとの間を搬送される繊維束により支持させ、重錘に働く重力によりこの間の繊維束に一定の張力を付与するものとしたことを特徴とする請求項1または2に記載の繊維めっき装置。
  4. 貯留装置を、開繊装置の出口と後側の被処理物ガイドとの間を搬送される繊維束の搬送方向と交差する方向にピストンロッドが前進するエアシリンダを設けて構成し、該エアシリンダのピストンロッドの先端で開繊装置の出口と後側の被処理物ガイドとの間を搬送される繊維束を支持させ、エアシリンダに供給される空気圧によってピストンロッドが前進する力によりこの間の繊維束に一定の張力を付与するものとしたことを特徴とする請求項1または2に記載の繊維めっき装置。
  5. 処理槽を複数個並べ、その複数の処理槽の内最初の工程の処理槽となる処理槽の入口側に被処理物ガイド、開繊装置及び貯留装置を設け、最後の工程の処理槽となる処理槽の出口側に搬送装置を設けたことを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の繊維めっき装置。
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