JP6151516B2 - 搬送用ローラ及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、物流搬送システムに用いられる搬送用ローラ及びその製造方法に関する。
物流搬送システムに用いられる搬送用ローラとしては、シャフトと同シャフトの外周に設けられる本体部とを有し、本体部が熱可塑性樹脂、エラストマー、又はゴムで形成されたものが知られている(特許文献1,2参照)。
特開平10−218418号公報 特開平11−270659号公報
搬送用ローラの本体部では、シャフト側に設けられる内層の強度を確保し、外周面に露出する外層により摩擦力を発揮させる点で未だ改善の余地がある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、外周面に摩擦力を付与し、かつ本体部の強度を確保することの容易な搬送用ローラ及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決する搬送用ローラは、シャフトと同シャフトの外周に設けられる本体部とを有してなり、物流搬送システムのコンベアに用いられる搬送用ローラであって、前記本体部は、前記シャフト側に設けられる内層と、前記内層の周方向にわたって設けられるとともに前記本体部の外周面に露出する外層とを有し、前記内層は第1ウレタン樹脂から形成されるとともに、前記外層は前記第1ウレタン樹脂よりも軟質な第2ウレタン樹脂から形成されてなり、前記外層の硬度は、JIS K6253に規定されるタイプAデュロメータ硬度において、60未満であり、前記内層の厚みは、前記外層の厚みよりも厚く構成され、前記内層の厚みは、5〜40mmの範囲であり、前記外層の厚みは、20〜150μmの範囲である
この構成によれば、外層が第1ウレタン樹脂よりも軟質な第2ウレタン樹脂から形成されることで、外層の外周面には第2ウレタン樹脂に基づく摩擦力が付与される。さらに、内層の厚みが、外層の厚みより厚く構成されることで、第2ウレタン樹脂よりも硬質な第1ウレタン樹脂の特性が発揮され易くなる。
また、上記のように内層の厚みが設定されることで、本体部において、第2ウレタン樹脂よりも硬質な第1ウレタン樹脂の特性がより発揮され易くなる。
上記搬送用ローラは、前記物流搬送システムのベルトコンベアに用いられることが好ましい。
上記搬送用ローラにおいて、前記第1ウレタン樹脂がエーテル系ポリオールとトリレンジイソシアネートとを含む原料の硬化物であるとともに、前記第2ウレタン樹脂がエステル系ポリオールとジフェニルメタンジイソシアネートとを含む原料の硬化物であることが好ましい。
この構成によれば、第1ウレタン樹脂に求められる強度と第2ウレタン樹脂に求められる摩擦力とを発揮させることがさらに容易となる。
上記搬送用ローラにおいて、前記本体部の厚みは、シャフトの軸方向における一端から他端に向かうにしたがって薄く形成されてなり、前記物流搬送システムにおけるカーブコンベアに用いられることが好ましい。
上記の搬送用ローラは、カーブコンベアに用いられる特殊な形状の搬送用ローラにも容易に適用することができる。
上記課題を解決する搬送用ローラの製造方法は、上記搬送用ローラの製造方法であって、金型内で前記第1ウレタン樹脂の原料を硬化させることで前記内層を形成する内層形成工程と、エステル系ポリオール、ジフェニルメタンジイソシアネート、及び有機溶剤を含有するコーティング材を前記内層の外周面にコーティングすることで前記外層を形成する外層形成工程とを備える。
この方法によれば、内層の外周面に、軟質、かつ薄膜状の外層を形成することが容易である。
本発明によれば、外周面に摩擦力を付与し、かつ本体部の強度を確保することが容易となる効果が得られる。
実施形態における搬送用ローラを示す平面図。 図1の2−2線に沿った断面図。 搬送用ローラの使用状態を模式的に示す平面図。 搬送用ローラの変更例を示す平面図。 搬送用ローラの摩擦力の測定方法を示す概略図。
以下、搬送用ローラの一実施形態について図1〜図3を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、搬送用ローラ11は、シャフト12とシャフト12の外周に設けられる本体部13とを有している。シャフト12は、円柱状をなし、金属材料から形成されている。本体部13の厚みは、シャフト12の軸方向における一端から他端に向かうにしたがって薄く形成されている。すなわち、本体部13は、シャフト12の軸方向における一端から他端に向かうにしたがって縮径する構成とされている。本実施形態の搬送用ローラ11は、物流搬送システムにおけるカーブコンベアに用いられる。
図2に示すように、本体部13は、シャフト12側に設けられる内層14と、内層14の周方向にわたって設けられる外層15とを有している。外層15は、本体部13の外周面に露出している。内層14は第1ウレタン樹脂から形成されるとともに、外層15は第1ウレタン樹脂よりも軟質な第2ウレタン樹脂から形成されている。
内層14の硬度は、JIS K6253に規定されるタイプAデュロメータ硬度において、例えば60〜95の範囲とされることが好ましい。外層15の硬度は、JIS K6253に規定されるタイプAデュロメータ硬度において、60未満であることが好ましい。外層15の硬度が60未満の場合、本体部13の外周面の摩擦力がさらに得られ易くなる。一方、外層15の硬度は、JIS K6253に規定されるタイプAデュロメータ硬度において、40以上であることが好ましい。外層15の硬度が40以上の場合、外層15の耐久性が確保され易くなる。
第1ウレタン樹脂(内層14)及び第2ウレタン樹脂(外層15)は、ポリオールとイソシアネートとを含む原料の硬化物である。第1ウレタン樹脂(内層14)及び第2ウレタン樹脂(外層15)の原料として用いられるポリオールは、単独種であってもよいし、複数種を組み合わせてもよい。また、第1ウレタン樹脂(内層14)及び第2ウレタン樹脂(外層15)の原料として用いられるイソシアネートは、単独種であってもよいし、複数種を組み合わせてもよい。
第1ウレタン樹脂(内層14)の原料のポリオールは、例えば、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリテトラメチレングリコール(PTMG)等のエーテル系ポリオールを含むことが好ましい。第1ウレタン樹脂(内層14)の原料のイソシアネートは、トリレンジイソシアネート(TDI)を含むことが好ましい。第2ウレタン樹脂(外層15)の原料のポリオールは、例えば、アジペート系ポリオール、ポリカプロラクトン系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオール等のエステル系ポリオールを含むことが好ましい。第2ウレタン樹脂(外層15)の原料のイソシアネートは、ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート,MDI)を含むことが好ましい。
第1ウレタン樹脂の原料及び第2ウレタン樹脂の原料には、必要に応じて、例えば、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、p−フェニレンジイソシアネート(PPDI)等のイソシアネートを含有させることができる。また、第1ウレタン樹脂の原料及び第2ウレタン樹脂の原料には、例えば、ジオール類鎖延長剤、ジアミン類鎖延長剤、無機充填材、可塑剤、各種安定剤等を必要に応じて含有させることができる。
内層14の厚みは、外層15の厚みよりも厚く構成されている。内層14の厚みは、本体部13において第1ウレタン樹脂の特性をより発揮され易くするという観点から、外層15の厚みの30倍以上であることが好ましい。内層14の厚みの上限は、特に限定されないが、例えば、外層15の厚みの2000倍以下とされる。内層14の厚みは、例えば5〜40mmの範囲とされる。また、外層15の厚みは、例えば20〜150μmの範囲とされる。本実施形態では、内層14の厚みはシャフト12の軸方向に沿って変化しているが、外層15の厚みは一定とされている。なお、内層14及び外層15の厚みは、シャフト12の軸方向に直交する断面における寸法をいう。
図3に示すように、本実施形態の搬送用ローラ11は、カーブコンベアを構成するベルト51が巻回されて用いられる。無端状に形成されたベルト51は、平面視で扇形をなし、例えば一対の搬送用ローラ11に張設される。一対の搬送用ローラ11は、本体部13の拡径側がベルト51の外周側に位置されるとともに、本体部13の縮径側がベルト51の内周側に位置される。例えば、一方の搬送用ローラ11のシャフト12には、カーブコンベアの備える駆動部が連結される。すなわち、一方の搬送用ローラ11は、ベルト51を駆動する駆動ローラとしてベルト51を搬送させる。他方の搬送用ローラ11は、ベルト51の搬送に伴って従動される従動ローラとなる。ベルト51としては、例えば、織布や網状の補強材にポリエステル等の樹脂材料を複合した帆布が用いられる。
次に、搬送用ローラ11の作用について説明する。
一方の搬送用ローラ11が駆動されると、本体部13の外周面のベルト51に対する摩擦力によりベルト51が搬送される。このとき、外層15が第1ウレタン樹脂よりも軟質な第2ウレタン樹脂から形成されることで、外層15の外周面には第2ウレタン樹脂に基づく摩擦力が付与されている。これにより、搬送用ローラ11の駆動力は、ベルト51に好適に伝達される。ここで、外層15の厚みが、内層14の厚みよりも厚い場合、第2ウレタン樹脂の特性が発揮され易くなるものの、本体部13全体としての強度の確保が困難となる。この点、内層14の厚みが、外層15の厚みより厚く構成されることで、第2ウレタン樹脂よりも硬質な第1ウレタン樹脂の特性が発揮され易くなる。すなわち、本体部13全体として、第1ウレタン樹脂の特性が発揮され易くなる。
次に、搬送用ローラ11の製造方法について、その作用とともに説明する。
搬送用ローラ11の製造方法は、内層14を形成する内層形成工程と、コーティング材を内層14の外周面にコーティングすることで外層15を形成する外層形成工程とを備える。
内層形成工程では、金型内で第1ウレタン樹脂の原料を硬化させる。金型としては、シャフト12が配置されるとともに内層14の外周形状をなすキャビティを有するものを用いる。まず、金型のキャビティにシャフト12を配置し、金型内に第1ウレタン樹脂の原料を注入する。第1ウレタン樹脂の原料としては、ポリオールとイソシアネートとを予め反応させてなるウレタンプレポリマーを含む原料を用いてもよい。第1ウレタン樹脂の原料を硬化させる際には、金型は必要に応じて加熱されることで前記原料の硬化を促進させることができる。
内層形成工程では、シャフト12の外周に内層14が接合された半製品が得られる。得られた半製品は、外層形成工程に供される。外層形成工程では、コーティングにより外層15を形成するため、外層15を薄膜状に形成することが容易となる。外層形成工程で用いるコーティング材は、エステル系ポリオール、ジフェニルメタンジイソシアネート、及び有機溶剤を含有する。エステル系ポリオール及びジフェニルメタンジイソシアネートを含むコーティング材によれば、例えば、エーテル系ポリオール及びトリレンジイソシアネートを含むコーティング材よりも軟質な層が形成され易くなる。なお、コーティング材中のエステル系ポリオール及びジフェニルメタンジイソシアネートは、プレポリマーであってもよいし、硬化後の第2ウレタン樹脂を有機溶剤に溶解した状態であってもよい。有機溶剤は、溶解性、粘度、乾燥速度等に応じて適宜選択することができる。有機溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、ジオキサン、酢酸ブチル等が挙げられる。
コーティング材を内層14の外周面にコーティングする方法としては、特に限定されず、例えば、スプレー、ブレード、刷毛、ロールコーター等を用いる方法、コーティング材に内層14の外周面を浸漬する方法等が挙げられる。内層14の外周面にコーティングされたコーティング材は、必要に応じて加熱されることで、乾燥及び硬化される。
本実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
(1)外層15が第1ウレタン樹脂よりも軟質な第2ウレタン樹脂から形成されることで、外周面に第2ウレタン樹脂に基づく摩擦力が付与される。さらに、内層14の厚みが、外層15の厚みより厚く構成されることで、第2ウレタン樹脂よりも硬質な第1ウレタン樹脂の特性が発揮され易くなる。従って、外周面に摩擦力を付与し、かつ本体部13の強度を確保することの容易な搬送用ローラ11が提供される。
(2)内層14の厚みは、外層15の厚みの30倍以上であることで、本体部13において、第2ウレタン樹脂よりも硬質な第1ウレタン樹脂の特性がより発揮され易くなる。従って、本体部13の強度を確保することがさらに容易となる。
(3)第1ウレタン樹脂がエーテル系ポリオールとトリレンジイソシアネートとを含むとともに、第2ウレタン樹脂がエステル系ポリオールとジフェニルメタンジイソシアネートとを含むことが好ましい。この構成によれば、第1ウレタン樹脂に求められる強度と第2ウレタン樹脂に求められる摩擦力とを発揮させることがさらに容易となる。
(4)本実施形態の搬送用ローラ11では、本体部13の厚みがシャフト12の軸方向における一端から他端に向かうにしたがって薄く形成され、物流搬送システムにおけるカーブコンベアに用いられる。このように、搬送用ローラ11は、カーブコンベアに用いられる特殊な形状の搬送用ローラ11にも容易に適用することができる。
(5)搬送用ローラ11の製造方法は、コーティング材を内層14の外周面にコーティングすることで外層15を形成する外層形成工程を備える。コーティング材は、エステル系ポリオール、ジフェニルメタンジイソシアネート、及び有機溶剤を含有する。この方法によれば、内層14の外周面に、軟質、かつ薄膜状の外層15を形成することが容易である。例えば、外層15を薄膜状に形成することで、外層15の形成による外形寸法の変化を小さくすることができる結果、内層14の厚みを確保することが容易となる。
(変更例)
なお、前記実施形態を次のように変更して構成することもできる。
・本体部13は、図4に示す本体部22に変更されてもよい。この本体部22の厚みは、シャフト12の軸方向に一定となるように形成されている。このように構成された搬送用ローラ21は、例えば、物流搬送システムにおけるストレートベルトコンベアに用いられる。さらに、図4に示される搬送用ローラ21は、ベルトコンベアに限らず、複数の搬送用ローラ21上に直接載置された搬送対象物を搬送するローラコンベアに用いることもできる。
・外層15は、内層14の外周面全体に設けられているが、例えば、内層14の拡径側のみに外層を設けることで、カーブコンベアの外周側のみに第2ウレタン樹脂に基づく摩擦力を付与されてもよい。
・内層14と外層15との間には、ウレタン樹脂とは異なる樹脂からなる中間層が設けられていてもよい。
・前記実施形態では、外層15の厚みは一定とされているが、例えば内層14の縮径側から拡径側に向かうにしたがって厚みを厚くした外層に変更されてもよい。この場合、本体部13の縮径側よりも拡径側の摩擦力を高めることが容易となる。
・本体部13は、シャフト12の軸方向において一体に形成されているが、本体部13を複数に分割された本体部に変更されてもよい。
・内層14において、シャフト12の軸方向の端面は、外層15により被覆されていてもよいし、露出されていてもよい。
・シャフト12は、円柱状をなしているが、例えば角柱状等の形状であってもよい。また、シャフト12の材質は、金属に限らず、例えばカーボンと樹脂との複合材料等から形成されてもよい。
・シャフト12の外周面又は内層14の外周面には、例えば粗面加工等の加工が施されていてもよい。但し、外層15の外周面は、第2ウレタン樹脂に基づく摩擦力を十分に発揮させるという観点から、平滑面であることが好ましい。
・内層14又は外層15は、複数の層の積層体から構成されてもよい。但し、内層14又は外層15の形成が煩雑になるという観点から、内層14及び外層15は、それぞれ単一の層から形成されることが好ましい。
・外層15は、揮発性の有機溶媒を含有しないコーティング材を用いて、そのコーティング材を硬化させることで形成されてもよい。
・外層15は、コーティングにより形成されているが、例えば、第2ウレタン樹脂の原料を用いて予め形成したシートを内層14の外周面に沿って接着剤等で接着することで形成されてもよい。
次に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態を具体的に説明する。
(実施例1)
内層形成工程及び外層形成工程を行うことで、搬送用ローラのサンプルを製造した。第1ウレタン樹脂の原料として、エーテル系ポリオール及びトリレンジイソシアネートを含む原料を用いた。外層は、エステル系ポリオール、ジフェニルメタンジイソシアネート、及び、有機溶媒としてメチルエチルケトンを含むコーティング材を内層の外周面にコーティングすることで形成した。搬送用ローラのサンプルの内層及び外層の厚みは、一定とされている。内層の厚みは、21.5mmであり、外層の厚みは、乾燥後の厚みで35μmである。本体部の幅(シャフトの軸方向に沿った長さ)は、13mmである。表1には、第1ウレタン樹脂及び第2ウレタン樹脂の硬度を示す。硬度は、第1ウレタン樹脂の原料、及び第2ウレタン樹脂の原料(コーティング材)から厚み2mmのシートを成形し、そのシートを測定した値である。
(実施例2〜4)
実施例2〜4は、外層の厚みを表1に示されるように変更した以外は、実施例1と同様に搬送用ローラのサンプルを製造した。
(比較例1)
比較例1では、外層形成工程を省略した以外は、実施例1と同様に内層形成工程を行うことで、内層のみからなる本体部を有する搬送用ローラのサンプルを製造した。
(摩擦力の測定)
図5に示すように、各例のサンプル11aのシャフト12aを回動不能に支持するとともに、本体部13aの外周面に接触するようにベルト51aを配置した。ベルト51aは、織布にポリエステルを複合した帆布を用いた。ベルト51aと本体部13aとの接触幅は13mmである。ベルト51aの一端には、1kgの重りWを吊り下げた。ベルト51aの他端には、デジタル式フォースゲージ61(株式会社イマダ製、DPSII)を接続した。
図5の矢印で示す水平方向に沿って、デジタル式フォースゲージ61を介してベルト51aを引っ張り、ベルト51aが本体部13aの外周面を滑り始めたときの力をデジタル式フォースゲージ61で測定した。この測定値を摩擦力[kgf]とした。製造した後のサンプル11aの摩擦力を表1中の「初期」欄に示す。
続いて、サンプル11aの本体部13aの外周面をJIS K6264に準拠した摩耗試験機(株式会社東洋精機製作所製、ロータリーアブレーションテスター)を用いて1000回の条件で摩耗させる摩耗試験を行った。摩耗試験後のサンプル11aについて、同様に摩擦力を測定した。摩耗試験後のサンプル11aの摩擦力を表1中の「摩耗試験後」欄に示す。
表1に示すように、各実施例のサンプル11aの摩擦力は、比較例1のサンプル11aの摩擦力よりも高まっていることが分かる。
11,21…搬送用ローラ、12…シャフト、13,22…本体部、14…内層、15…外層。

Claims (5)

  1. シャフトと同シャフトの外周に設けられる本体部とを有してなり、物流搬送システムのコンベアに用いられる搬送用ローラであって、
    前記本体部は、前記シャフト側に設けられる内層と、前記内層の周方向にわたって設けられるとともに前記本体部の外周面に露出する外層とを有し、
    前記内層は第1ウレタン樹脂から形成されるとともに、前記外層は前記第1ウレタン樹脂よりも軟質な第2ウレタン樹脂から形成されてなり、
    前記外層の硬度は、JIS K6253に規定されるタイプAデュロメータ硬度において、60未満であり、
    前記内層の厚みは、前記外層の厚みよりも厚く構成され
    前記内層の厚みは、5〜40mmの範囲であり、
    前記外層の厚みは、20〜150μmの範囲であることを特徴とする搬送用ローラ。
  2. 前記物流搬送システムのベルトコンベアに用いられることを特徴とする請求項1に記載の搬送用ローラ。
  3. 前記第1ウレタン樹脂がエーテル系ポリオールとトリレンジイソシアネートとを含む原料の硬化物であるとともに、前記第2ウレタン樹脂がエステル系ポリオールとジフェニルメタンジイソシアネートとを含む原料の硬化物であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の搬送用ローラ。
  4. 前記本体部の厚みは、シャフトの軸方向における一端から他端に向かうにしたがって薄く形成されてなり、前記物流搬送システムにおけるカーブコンベアに用いられることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の搬送用ローラ。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の搬送用ローラの製造方法であって、
    金型内で前記第1ウレタン樹脂の原料を硬化させることで前記内層を形成する内層形成工程と、
    エステル系ポリオール、ジフェニルメタンジイソシアネート、及び有機溶剤を含有するコーティング材を前記内層の外周面にコーティングすることで前記外層を形成する外層形成工程とを備えることを特徴とする搬送用ローラの製造方法。
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