JP6150680B2 - 可撓性ホース及び可撓性ホース用熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
また、特許文献2には、ポリエーテル系熱可塑性ポリウレタン樹脂をホース内層として、接着性中間樹脂層を介して、硬質合成樹脂製の螺旋補強体や軟質合成樹脂製の外層に接着する技術が開示され、接着性中間樹脂層をポリエーテル系熱可塑性ポリウレタン樹脂と塩化ビニル樹脂のブレンド樹脂で構成することが開示されている。当該技術によれば、外層や補強体の樹脂とTPU製の内層との接着性が向上する。
また、本発明は、略円筒状のホース壁と、螺旋状補強体とが一体化された可撓性ホースであって、前記ホース壁は複数の層が積層されたホース壁であり、積層される層のうち少なくとも1つの層が、無黄変タイプの熱可塑性ポリウレタン樹脂と塩化ビニル樹脂とをブレンドした熱可塑性樹脂組成物により形成された層である可撓性ホースである(第2発明)。
図1は、第1実施形態の可撓性ホースの構造を示す一部断面図である。図の上側半分を断面図で、下側半分を外観図で示している。第1実施形態の可撓性ホース1は、電気掃除機用ホース、いわゆるクリーナーホースである。電気掃除機用ホースは、掃除機本体と手元操作部の間を接続し、掃除機の吸引ノズルから吸引された空気を掃除機本体に送る役割を果たす。
熱可塑性ポリウレタン樹脂とは、ポリオール成分(長鎖ジオール成分)と、鎖伸長剤(短鎖ジオール成分)と、ジイソシアネート成分という3成分を反応させて、水酸基とイソシアネート基をウレタン結合させて重合した、熱可塑性樹脂である。ポリオール部分がいわゆるソフトセグメントとなり、短鎖ジオール成分がいわゆるハードセグメントとなる。ソフトセグメントとハードセグメントの比率を調整することにより、ポリウレタン樹脂の硬度を調整できることが知られている。短鎖ジオール成分を配合せずに、主にポリオール成分とジイソシアネート成分だけで熱可塑性ポリウレタン樹脂を得ることもできる。
塩化ビニル樹脂と無黄変タイプの熱可塑性ポリウレタン樹脂とをブレンドした熱可塑性樹脂組成物は、シート状に形成した際の折り曲げ強度が顕著に向上する。無黄変タイプでは無い熱可塑性ポリウレタンを塩化ビニル樹脂にブレンドしても、このような顕著な折り曲げ強度の向上は見られない。無黄変タイプの熱可塑性ポリウレタン樹脂の中でも、特に、イソシアネート成分として脂肪族系ジイソシアネートを主体として重合されたポリウレタン樹脂が、折り曲げ強度の向上に効果的である。
表1に示す配合で、実施例や各比較例の熱可塑性樹脂組成物を準備した。軟質塩化ビニル樹脂は共通の樹脂である。実施例の配合では、イソシアネート成分として脂肪族ジイソシアネート(HDI)を主体として重合したエステル系の無黄変タイプの熱可塑性ポリウレタンを、軟質塩化ビニル樹脂90重量部に対し、10重量部配合した。
比較例1は、塩化ビニル樹脂のみの配合である。実施例と比較例1を対比すると、ベース樹脂である塩化ビニル樹脂に対する特性改善効果がわかる。比較例2、3では、実施例に対し、配合する熱可塑性ポリウレタンを黄変タイプのものに変更している。具体的には、比較例2、3の配合では、イソシアネート成分として芳香族ジイソシアネート(MDIやTDI、XDIなど)を主体として重合した黄変タイプの熱可塑性ポリウレタンを、軟質塩化ビニル樹脂90重量部に対し、10重量部配合している。そして、比較例2はエステル系の黄変タイプポリウレタン樹脂を、比較例3はエーテル系の黄変タイプポリウレタン樹脂を配合している。実施例と比較例2,3の対比により、無黄変タイプのポリウレタンか黄変タイプのポリウレタンかで、どのように特性改善効果が異なるかがわかる。また、比較例2と比較例3とを比較すると、エステル系のポリウレタンとエーテル系のポリウレタンで、どのように特性改善効果が異なるかの傾向がわかる。
得られたそれぞれの樹脂組成物を、練り温度170℃の熱ロールで練り加工し、180℃でプレス加工して、特性測定用のシート状の試験片を製作し、特性測定を行なった。なお、比重、硬度、強度、伸び、100%モジュラスについては、軟質樹脂材料について通常測定される特性であり、試験方法等はJISに準拠して測定した。
実施例においては、比較例1に対し、耐折試験の回数が倍増近く向上している。強度や伸び等の他の特性の改善に対し、耐折試験の特性改善が突出している。
また、無黄変タイプのポリウレタンを配合した実施例は、黄変タイプのポリウレタンを配合した比較例2、比較例3に対しても、耐折試験の特性改善効果が突出している。むしろ、比較例2では、樹脂組成物の強度の改善効果は大きいものの、耐折試験の耐久回数は、比較例1(TPU配合なし)よりも悪化する傾向を示している。即ち、実施例の配合により、樹脂シートの折り曲げ強度を効果的に向上させることができた。また、比較例2の試験結果が示すように、樹脂の強度の強弱が、必ずしも耐折試験の折り曲げ耐久性能とは単純に対応するものではない。
2 ホース壁
21 内層
22 外層
3 螺旋状補強体
31 硬鋼線
32 樹脂被覆
4,7 可撓性ホース
5,8 ホース壁
6,9 螺旋状補強体
Claims (6)
- 略円筒状のホース壁と、螺旋状補強体とが一体化された可撓性ホースであって、
前記ホース壁は単層のホース壁であって、無黄変タイプの熱可塑性ポリウレタン樹脂と塩化ビニル樹脂とをブレンドした熱可塑性樹脂組成物により前記ホース壁が形成された可撓性ホース。 - 略円筒状のホース壁と、螺旋状補強体とが一体化された可撓性ホースであって、
前記ホース壁は複数の層が積層されたホース壁であり、積層される層のうち少なくとも1つの層が、無黄変タイプの熱可塑性ポリウレタン樹脂と塩化ビニル樹脂とをブレンドした熱可塑性樹脂組成物により形成された層である可撓性ホース。 - 無黄変タイプの熱可塑性ポリウレタン樹脂が、脂肪族系ジイソシアネートをイソシアネート成分の主体として重合されたポリウレタン樹脂である請求項1または請求項2に記載の可撓性ホース。
- 塩化ビニル樹脂100重量部に対し、無黄変タイプの熱可塑性ポリウレタン樹脂が5〜20重量部ブレンドされた請求項3に記載の可撓性ホース。
- 無黄変タイプの熱可塑性ポリウレタン樹脂がポリエステル系のポリウレタン樹脂である請求項3に記載の可撓性ホース。
- 軟質塩化ビニル樹脂100重量部に対し、無黄変タイプの熱可塑性ポリウレタン樹脂5〜20重量部をブレンドした、可撓性ホース用の熱可塑性樹脂組成物。
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