JP6150041B2 - 液体噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は液体噴射装置に関する。
液体を噴射する液体噴射ヘッドには、ノズルに連通する圧力室が設けられた流路形成基板の一方面側に圧電素子(アクチュエーター装置)を設け、圧電素子の変位によって圧力室内の圧力変動を行わせてインク滴をノズルから吐出するインクジェット式記録ヘッドが知られている。このようなインクジェット式記録ヘッドが搭載されたインクジェット式記録装置としては、例えば特許文献1のようなものが知られている。
特許文献1のインクジェット式記録装置では、記録ヘッドからのインクの吐出時において液滴の一部が微小液滴(ミスト)となり、インクジェット式記録装置の筐体内を飛散して記録紙などを汚染することを防止すべく、インクの吐出直後に記録ヘッドを走査方向に走査することで筐体内に空気流を発生させてミストを回収している。
特開2005−145021号公報(請求項1等)
インクの吐出直後に問題となるミストに対しては上記したインクジェット式記録装置は有効であるかもしれない。しかしながら、インクジェット式記録装置においては、例えばメンテナンス用のクリーニングキャップや筐体内にインクが付着して残っていることがある。このインクジェット式記録装置内に残存したインクに含まれる溶媒が時間の経過と共に蒸発すると、インクジェット式記録装置内の溶媒雰囲気濃度が徐々に高まる。この場合には、上記のようなインクジェット式記録装置では溶媒雰囲気を除去することができず、この結果、インクジェット式記録装置内に配置されている電子部品等が劣化してしまうことも考えられる。
なお、このような問題はインク以外の液体を噴射する液体噴射装置においても共通する問題である。
そこで、本発明の課題は、溶媒雰囲気濃度の上昇を抑制することができる液体噴射装置を提供しようとするものである。
本発明の液体噴射装置は、筐体と、該筐体内に設置されて液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドを走査させる走査手段と、前記筐体内の換気要否を判断し、換気が必要であると判断した場合に、液体を噴射することなく前記液体噴射ヘッドを走査させる制御部とを備えることを特徴とする。
また、本発明の他の液体噴射装置は、画像記録装置である液体噴射装置であって、筐体と、該筐体内に設置されて液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドを走査させる走査手段と、前記筐体内の換気要否を判断し、換気が必要であると判断した場合に、画像記録することなく前記液体噴射ヘッドを走査させる制御部とを備えることを特徴とする。
筐体内の換気要否を判断し、換気が必要であると判断した場合に、前記走査手段を駆動して前記液体噴射ヘッドを走査させることで、簡易に液体に含まれる成分雰囲気を空気流により撹拌し、外部へ放出することができ、筐体内に成分雰囲気を滞留させない。これにより、筐体内に設置された電子部品等の劣化を抑制することができる。
また、本発明の好ましい実施形態としては、前記制御部は換気が必要であると判断した場合に、液体を噴射することなく記液体噴射ヘッドを走査させることが挙げられる。
前記制御部は、前記液体に含まれる成分の雰囲気濃度が所定値を超えた場合に換気が必要であると判断することが好ましい。これにより、液体に含まれる成分雰囲気の上昇を抑制することができる。
本発明の好ましい実施形態としては、前記筐体内には、前記液体に含まれる成分の雰囲気濃度を検出するセンサーが設けられ、前記制御部は検出された該雰囲気濃度が所定値を超えたかどうかに基づいて前記筐体内の換気要否を判断することが挙げられる。
また、本発明の好ましい実施形態としては、前記筐体内には、該筐体内の温度を検出する温度センサーが設けられ、前記制御部は、検出された該温度に基づいて前記筐体内の換気要否を判断することが挙げられる。
さらに本発明の好ましい実施形態としては、前記制御部は、前記液体を噴射してからの時間を測定する経時測定手段を有し、該制御部は、測定された該時間に基づいて前記筐体内の換気要否を判断することが挙げられる。
前記液体噴射ヘッドが走査される走査方向における前記筐体の壁面には、開口が設けられていることが好ましい。このように開口が設けられていることで、効率的に成分雰囲気を外部へ放出することができる。
前記開口には開閉可能な蓋部が設けられていることが好ましい。蓋部が設けられていることで、成分雰囲気を外部へ放出する場合にのみ開状態とすることができ、その結果、筐体内に塵などが侵入することを防止することができる。
前記開口にはフィルターが設けられていることが好ましい。フィルターが設けられていることで、成分雰囲気を外部へ放出する際に捕捉することができる。
また、別の態様は、筐体と、該筐体内に設置されて液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドを走査させる走査手段と、筐体内の換気要否を判断し、換気が必要であると判断した場合に、前記走査手段を駆動して前記液体噴射ヘッドを走査させる制御部とを備えることを特徴とする。
筐体内の換気要否を判断し、換気が必要であると判断した場合に、前記走査手段を駆動して前記液体噴射ヘッドを走査させることで、簡易に液体に含まれる成分雰囲気を空気流により撹拌し、外部へ放出することができ、筐体内に成分雰囲気を滞留させない。これにより、筐体内に設置された電子部品等の劣化を抑制することができる。
また、本発明の好ましい実施形態としては、前記制御部は換気が必要であると判断した場合に、液体を噴射することなく記液体噴射ヘッドを走査させることが挙げられる。
前記制御部は、前記液体に含まれる成分の雰囲気濃度が所定値を超えた場合に換気が必要であると判断することが好ましい。これにより、液体に含まれる成分雰囲気の上昇を抑制することができる。
本発明の好ましい実施形態としては、前記筐体内には、前記液体に含まれる成分の雰囲気濃度を検出するセンサーが設けられ、前記制御部は検出された該雰囲気濃度が所定値を超えたかどうかに基づいて前記筐体内の換気要否を判断することがあげられる。
また、本発明の好ましい実施形態としては、前記筐体内には、該筐体内の温度を検出する温度センサーが設けられ、前記制御部は、検出された該温度に基づいて前記筐体内の換気要否を判断することがあげられる。
さらに本発明の好ましい実施形態としては、前記制御部は、前記液体を噴射してからの時間を測定する経時測定手段を有し、該制御部は、測定された該時間に基づいて前記筐体内の換気要否を判断することがあげられる。
前記液体噴射ヘッドが走査される走査方向における前記筐体の壁面には、開口が設けられていることが好ましい。このように開口が設けられていることで、効率的に成分雰囲気を外部へ放出することができる。
前記開口には開閉可能な蓋部が設けられていることが好ましい。蓋部が設けられていることで、成分雰囲気を外部へ放出する場合にのみ開状態とすることができ、その結果、筐体4内に塵などが侵入することを防止することができる。
前記開口にはフィルターが設けられていることが好ましい。フィルターが設けられていることで、成分雰囲気を外部へ放出する際に捕捉することができる。
本発明の実施形態1に係る記録装置の概略斜視図である。 本発明の実施形態1に係る記録ヘッドの断面図である。 本発明の実施形態1に係る制御系を示すブロック図である。 本発明の実施形態1に係る記録装置の動作を示すフローチャートである。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る記録装置の概略斜視図である。
インクジェット式記録ヘッド1(以下、記録ヘッド1とも言う)は、インク供給手段を構成するインクカートリッジ2が着脱可能に設けられ、この記録ヘッド1を搭載したキャリッジ3は、筐体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動可能に設けられている。この記録ヘッド1は、例えば、ブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。これらのインク中には、溶媒が含まれるものとする。このように溶媒が含まれる場合、詳しくは後述するが、揮発した溶媒の雰囲気濃度が高くなると問題が起きやすい。
なお、筐体4は、図1中においては一部を点線により示して筐体4の内部の様子を示すようにしているが、中空箱状形状であり、記録シートSが給紙される給紙口40及び排紙口(図示せず)が設けられている。筐体4のキャリッジ軸5の延設方向、即ちキャリッジ3の走査方向(後述する)における側壁には、キャリッジ3に対向するように開口41が設けられている。
また、インクジェット式記録装置Iには、詳しくは後述するが、当該インクジェット式記録装置Iの動作を制御する制御手段である制御装置100が設けられている。
さらに、筐体4には、雰囲気濃度センサー42が設けられている。雰囲気濃度センサー42は、インクに含まれる溶媒の雰囲気濃度を検出するものである。
そして、駆動モーター6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッド1を搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。他方、筐体4にはキャリッジ軸5に沿ってプラテン8が設けられており、図示しない給紙ローラーなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シートSがプラテン8に巻き掛けられて搬送されるようになっている。
ここで、このようなインクジェット式記録装置Iに搭載されたインクジェット式記録ヘッド1について説明する。図2は、本発明の実施形態1に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドを示す断面図である。
図2に示すように、流路形成基板50はシリコン単結晶基板からなり、その一方面側の表層部分には、複数の隔壁51によって画成された圧力発生室52がその幅方向(短手方向)に並設されている。また、各圧力発生室52の長手方向一端部側には、各圧力発生室52に液体の一例であるインクを供給するためのマニホールド53が液体供給路の一例であるインク供給路54を介して連通されている。また、流路形成基板50の圧力発生室52の開口面側は振動板55で封止され、他方面側にはノズル開口56が穿設されたノズル形成部材の一例であるノズルプレート57が接着剤や熱溶着フィルムを介して接着されている。
流路形成基板50上に形成された振動板55は、例えば、樹脂フィルム等の弾性部材からなる弾性膜55aと、この弾性膜55aを支持する、例えば、金属材料等からなる支持板55bとの複合板で形成されており、弾性膜55a側が流路形成基板50に接合されている。例えば、本実施形態では、弾性膜55aは、厚さが数μm程度のPPS(ポリフェニレンサルファイド)フィルムからなり、支持板55bは、厚さが数十μm程度のステンレス鋼板(SUS)からなる。また、振動板55の各圧力発生室52に対向する領域内には、圧電アクチュエーター11の先端部が当接する島部59が設けられている。すなわち、振動板55の各圧力発生室52の周縁部に対向する領域に他の領域よりも厚さの薄い薄肉部60が形成され、この薄肉部60の内側にそれぞれ島部59が設けられている。本実施形態では、振動板55に、島部59を設けることで、振動板55に他の領域(薄肉部60)よりも厚さの厚い厚肉部が設けられている。
また、振動板55のマニホールド53に対向する領域には、薄肉部60と同様に、支持板55bがエッチングにより除去されて実質的に弾性膜55aのみで構成されるコンプライアンス部61が設けられている。なお、このコンプライアンス部61は、マニホールド53内に圧力変化が生じた時に、このコンプライアンス部61の弾性膜55aが変形することによって圧力変化を吸収し、マニホールド53内の圧力を常に一定に保持する役割を果たす。
振動板55上には、図示しない複数の液体貯留体の一例であるインクカートリッジに接続される液体供給路の一例であるインク供給路を有するヘッドケース58が固定されており、且つこのヘッドケース58には、圧電アクチュエーターユニット10が高精度に位置決めされて固定されている。すなわち、ヘッドケース58は、貫通した収容部58aが設けられており、この収容部58aの一方の内面に圧電アクチュエーターユニット10が、各圧電アクチュエーター11の先端が振動板55上の各圧力発生室52に対応する領域に設けられた各島部59(厚肉部)に接着剤63を介して接着されて固定されている。
ここで、圧電アクチュエーターユニット10は、複数の圧電アクチュエーター11がその幅方向に並設された列を有する圧電アクチュエーター形成部材13と、圧電アクチュエーター形成部材13の先端部(一端部)側が自由端となるようにその基端部(他端部)側が固定端として接合される固定板14とを有する。
圧電アクチュエーター形成部材13は、圧電材料層15と、圧電アクチュエーター11の2つの極を構成する内部電極、すなわち、隣接する圧電アクチュエーター11と電気的に独立する個別電極16と、隣接する圧電アクチュエーター11と電気的に共通する共通電極17とを交互に挟んで積層することにより形成されている。
この圧電アクチュエーター形成部材13には、例えば、ワイヤーソー等によって複数のスリット18が形成され、その先端部側が櫛歯状に切り分けられて圧電アクチュエーター11の列が形成されている。
また、圧電アクチュエーター11の固定板14に接合される領域は、振動に寄与しない不活性領域となっており、圧電アクチュエーター11を構成する個別電極16及び共通電極17間に電圧を印加すると、固定板14に接合されていない先端部側の領域のみが振動する。
このような圧電アクチュエーターユニット10は、固定板14が、圧電アクチュエーター形成部材13が固定された面とは反対側の面がヘッドケース58の収容部58aに固定される。また、各圧電アクチュエーター11の先端面が、振動板55の島部(厚肉部)59に接着剤63を介して接着される。
さらに、ヘッドケース58上には、回路基板30の各配線31がそれぞれ接続される複数の導電パッド32が設けられた配線基板33が固定されており、ヘッドケース58の収容部58aは、この配線基板33によって実質的に塞がれている。配線基板33には、ヘッドケース58の収容部58aに対向する領域にスリット状の開口部34が形成されており、回路基板30はこの配線基板33の開口部34から収容部58aの外側に折り曲げられて引き出されている。
ここで、圧電アクチュエーターユニット10を構成する回路基板30は、例えば、本実施形態では、圧電アクチュエーター11を駆動するための駆動IC(図示なし)が搭載されたチップオンフィルム(COF)からなる。そして、回路基板30の各配線31は、その基端部側では、例えば、半田、異方性導電材等によって圧電アクチュエーター11を構成する個別電極16及び共通電極17に接続されている。一方、先端部側では、各配線31は配線基板33の各導電パッド32に接合されている。具体的には、配線基板33の開口部34から収容部58aの外側に引き出された回路基板30の先端部が配線基板33の表面に沿って折り曲げられた状態で、各配線31は配線基板33の各導電パッド32に接合されている。
なお、このようなインクジェット式記録ヘッド1では、インク滴を吐出する際に、圧電アクチュエーター11及び振動板55の変形によって各圧力発生室52の容積を変化させて所定のノズル開口56からインク滴を吐出させるようになっている。具体的には、図1に示すインクカートリッジ2からマニホールド53にインクが供給されると、インク供給路54を介して各圧力発生室52にインクが分配される。実際には、圧電アクチュエーター11に電圧を印加することにより圧電アクチュエーター11を収縮させる。これにより、振動板55が圧電アクチュエーター11と共に変形されて圧力発生室52の容積が広げられ、圧力発生室52内にインクが引き込まれる。そして、ノズル開口56に至るまで内部にインクを満たした後、配線基板33を介して制御装置100から供給される記録信号に従い、圧電アクチュエーター11の個別電極16及び共通電極17に印加していた電圧を解除する。これにより、圧電アクチュエーター11が伸張されて元の状態に戻ると共に振動板55も変位して元の状態に戻る。結果として圧力発生室52の容積が収縮して圧力発生室52内の圧力が高まりノズル開口56からインク滴が吐出される。
このようなインクジェット式記録ヘッド1を具備するインクジェット式記録装置Iを制御する制御装置100について説明する。なお、図3は、本発明の実施形態1に係る記録装置の制御系を示すブロック図である。
図3に示すように、インクジェット式記録装置Iでは、実際の印刷を行う機構部となる記録ヘッド1と、駆動モーター6及び紙送りモーターと、記録ヘッド1並びに駆動モーター6及び紙送りモーターの動作を制御する制御装置100と、雰囲気濃度センサー42とを具備する。
雰囲気濃度センサー42は、上述したようにインクに含まれる溶媒(成分)の筐体4中における雰囲気濃度を検出するものである。インクに含まれる溶媒とは、本実施形態では有機溶媒であり、雰囲気濃度センサー42は、筐体4中における有機溶媒ガスの濃度(雰囲気濃度)を検出している。
制御装置100は、印刷制御手段101、記録ヘッド駆動回路102、位置制御手段103及び判断手段104とを具備する。
印刷制御手段101は、インクジェット式記録装置Iに印刷信号が入力されると、記録ヘッド1の印刷動作の制御を開始する。例えば、印刷制御手段101は、印刷信号の入力に伴って記録ヘッド駆動回路102を介して圧電アクチュエーター11に駆動パルス(記録信号)を印加して、記録ヘッド1からインクを吐出させる。また、印刷制御手段101は、インクジェット式記録装置Iに印刷信号が入力されると、印刷動作信号を位置制御手段103に入力する。
位置制御手段103は、動作信号に従い、記録ヘッド1の印刷時やクリーニング動作時等の主走査方向及び副走査方向の位置決めを行う。動作信号は、印刷制御手段101からの印刷動作信号と、判断手段104からの移動信号とを含む。
印刷動作信号が位置制御手段103に入力された場合、位置制御手段103は、駆動モーター6を駆動してキャリッジ3を主走査方向に移動することで記録ヘッド1の主走査方向の位置決めを行い、図示しない紙送りモーターを駆動してプラテン8を回転し記録シートSを副走査方向に移動することで記録シートSに対する記録ヘッド1の副走査方向の位置決めを行っている。つまり、主走査方向とはキャリッジ3の移動方向のことであり、副走査方向とは主走査方向に交差する方向、本実施形態では、記録シートSの搬送方向のことである。そして、位置制御手段103は、印刷時には記録ヘッド1が搭載されたキャリッジ3を主走査方向に移動させながら、記録シートSを副走査方向に移動させる。
また、移動信号が位置制御手段103に入力された場合、位置制御手段103は、駆動モーター6を駆動して記録ヘッド1が搭載されたキャリッジ3を主走査方向に往復動作させる。これにより、詳しくは後述するが筐体4内に空気流が発生する。
判断手段104には、雰囲気濃度センサーからの検出結果である雰囲気濃度が入力される。判断手段104は、この雰囲気濃度が予め定められた所定の雰囲気濃度(所定値)以上かどうかを判断し、高い場合には、移動信号を位置制御手段103に入力する。
ここで、このようなインクジェット式記録装置Iの制御装置100による制御について図4を用いて説明する。
本実施形態の制御は、印刷終了後に開始される。即ち、印刷信号が入力され、印刷制御手段101が印刷信号の入力に伴って記録ヘッド駆動回路102を介して記録ヘッド1からインクを吐出させると共に、位置制御手段103は、印刷動作信号に従い、記録ヘッド1の印刷時やクリーニング動作時等の主走査方向及び副走査方向の位置決めを行い、印刷が開始される。所定の印刷が終了し、所定時間が経過すると、本実施形態の制御が開始される。なお、ここでいう所定時間は、0秒後、即ち印刷終了後即時に制御が開始されてもよいし、また、数時間後に制御が開始されてもよい。所定時間については制限されない。制御が開始されると、ステップS1に進む。
ステップS1では、制御が開始され、判断手段104は、雰囲気濃度センサー42から入力される雰囲気濃度が所定値以上であるかを判断する。雰囲気濃度が所定値以上である場合(YES)、ステップS2へ進む。雰囲気濃度が所定値未満である場合(NO)、ステップS1へ戻る。
ステップS2では、雰囲気濃度が所定値以上であるため、判断手段104が移動信号を位置制御手段103に入力する。位置制御手段103は、移動信号の入力に伴い、駆動モーター6を記録ヘッド1が搭載されたキャリッジ3を主走査方向に所定回数往復動作させる。これにより、詳しくは後述するが位置制御手段103により筐体4内に空気流が発生する。空気流の発生により、筐体4内に付着していたインクからの溶媒雰囲気が撹拌され、開口41から排出される。キャリッジ3を主走査方向に所定回数往復動作させる際には、記録ヘッド1からインクを吐出することはない。
そして、この所定の往復動作が終了すると、再度雰囲気濃度が所定値以上となるまで判断手段104が雰囲気濃度を取得し、雰囲気濃度が所定値以上となれば往復動作を行う。
このように、本実施形態では、判断手段104により筐体内の雰囲気濃度が所定値以上と判断されるとキャリッジ3を主走査方向に往復動作することで、空気流を発生させ、筐体4内やクリーニング手段に付着していたインクからの溶媒雰囲気を開口41から排出することができる。即ち、溶媒雰囲気が上昇するとキャリッジ3を動作させて筐体内の溶媒雰囲気を低下させることができる。これにより、筐体4内の電子部品等の溶媒雰囲気による劣化を抑制することができる。
また、この場合に特にファンなどを設けずにキャリッジ3を動作させて筐体4内の溶媒雰囲気を低下させることで、簡易に、かつ製造時のコストアップをすることなく筐体4内の電子部品等の溶媒雰囲気による劣化を抑制することができる。
本実施形態では、判断手段104は、筐体4内の溶媒雰囲気による雰囲気濃度の上昇を雰囲気濃度センサー42により取得したが、これに限定されない。例えば、筐体4内に雰囲気濃度センサー42の代わりに温度センサーを設けてもよい。温度センサーを設ける場合、判断手段104がこの温度センサーにより取得した温度が所定値よりも高いと判断した場合には、キャリッジ3を主走査方向に往復動作させることで、空気流を発生させ、筐体4内に付着していたインクからの溶媒雰囲気を開口41から排出するように構成してもよい。温度センサーにより取得した温度が所定値よりも高い、即ち、筐体4内の温度が上昇したということは、筐体4内に付着した溶媒が蒸発しやすくなるため、溶媒雰囲気濃度が上昇したと考えられるので、溶媒雰囲気を開口41から排出しているのである。
この場合には、判断手段104は筐体内の雰囲気濃度の上昇を温度センサーにより判断したのである。なお、温度センサーにより取得した温度が所定値を超えた場合にキャリッジ3を往復動作させるのではなく、判断手段104が予め温度及び時間と溶媒の雰囲気濃度との関係を示すマップを有し、温度センサーにより取得した温度とその継続時間とマップとから溶媒の雰囲気濃度を推定して、この推定された溶媒の雰囲気濃度が所定値を超えているかどうかにより判断手段がキャリッジ3を往復動作させるかどうかを判断してもよい。
また、制御装置100が雰囲気濃度センサー42の代わりに、タイマー(経時測定手段)を有していてもよい。この場合には、判断手段104がこのタイマーにより経過時間を取得して所定の時間が経過したと判断した場合には、キャリッジ3を主走査方向に往復動作させることで、空気流を発生させ、筐体4内に付着していたインクからの溶媒雰囲気を開口41から排出するように構成してもよい。一定の時間が経過すれば筐体4内に付着した溶媒が蒸発して筐体4内の溶媒の雰囲気濃度が高まっていると考えられるので、溶媒雰囲気を開口41から排出しているのである。即ち、この場合には、判断手段104は筐体4内の雰囲気濃度の上昇をタイマーに基づいて判断したのである。
さらに制御装置100がこれらの手段を複数備えていて、これらを組み合わせて判断をしても良い。例えば、温度センサーと雰囲気濃度センサーとを共に備えていても良く、温度が所定値を越え、かつ、雰囲気濃度が所定値を超えた場合に筐体4内の溶媒の雰囲気濃度が高まっていると判断手段104が判断するように構成してもよい。
本実施形態では、インクの溶媒の雰囲気濃度が所定値を超えた場合に換気が必要であると判断することで筐体内の換気要否を判断したが、これに限定されない。他の要素により判断してもよい。
開口41は、本実施形態では筐体4の走査方向における側壁に設けられているが、これに限定されない。他の場所に設けられていても良いが、本実施形態のように筐体4の走査方向における側壁に設けられていることで、より効率的に溶媒雰囲気を排出できる。なお、開口41が設けられていなかったとしても、筐体4に設けられている他の開口(例えば給紙口等)から溶媒雰囲気を排出することができる。
開口41には、さらに開閉可能な蓋部が設けられていても良い。制御装置100は、判断手段104が溶媒の雰囲気濃度が所定値以上であると判断した場合には、キャリッジ3を主走査方向に往復動作させる際にこの蓋部を開状態として、溶媒雰囲気を開口41から排出する。このように構成することで、通常時は外部からの埃などが筐体4内部に入ることを抑制しつつ、溶媒雰囲気を好ましく排出することができる。
また、この開口41にはフィルターが設けられていてもよい。このように構成することで、フィルターで溶媒雰囲気を捕捉することができる。
また、インクジェット式記録装置Iの電源がオフ状態であるとしても、制御装置100がこのような溶媒雰囲気を排出することができるように構成してもよい。例えば、制御装置100には、さらに一次電池や二次電池などの駆動力供給手段があってもよい。
本実施形態では、インクに含まれる溶媒の雰囲気濃度(溶媒ガス濃度)について説明したが、これに限定されない。インクに含まれる他の成分であっても雰囲気濃度を高めない方が望ましいようなものがあれば対象となる。
(他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の基本的な構成は上述したものに限定されるものではない。例えば、上記した変形例や以下の変形例の1つまたは複数を組み合わせてもよい。
また、上述した一実施形態では、流路(圧力発生室)に圧力変化を生じさせる圧力発生手段として、圧電材料層15を用いた圧電アクチュエーター11を例示したが、圧力発生手段は、特にこれに限定されるものではなく、所謂静電アクチュエーターやサーマルアクチュエーターを用いるようにしてもよい。また、圧力発生手段としては、例えば、下電極、圧電材料からなる圧電体層及び上電極を成膜及びリソグラフィー法によって形成した薄膜型の圧電アクチュエーターを用いてもよく、また、グリーンシートを貼付する等の方法により形成される厚膜型の圧電アクチュエーターを使用することもできる。
また、上述した例では、インクジェット式記録装置Iは、液体貯留手段であるインクカートリッジ2がキャリッジ3に搭載された構成であるが、特にこれに限定されず、例えば、インクタンク等の液体貯留手段を装置本体に固定して、貯留手段とインクジェット式記録ヘッド1とをチューブ等の供給管を介して接続してもよい。また、液体貯留手段がインクジェット式記録装置Iに搭載されていなくてもよい。
なお、上記各実施形態においては、液体噴射装置の一例としてインクジェット式記録装置Iを挙げて説明したが、本発明は、広く液体噴射ヘッドを具備する液体噴射装置全般を対象としたものであり、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドを具備する液体噴射装置にも勿論適用することができる。その他の液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられ、かかる液体噴射ヘッドを備えた液体噴射装置に適用できる。
I インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、 1 インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、 10 圧電アクチュエーターユニット、 11 圧電アクチュエーター、 50 流路形成基板、 52 圧力発生室、 58 ヘッドケース、 100 制御装置(制御手段)、 101 印刷制御手段、 104 判断手段

Claims (9)

  1. 筐体と、該筐体内に設置されて液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
    前記液体噴射ヘッドを走査させる走査手段と、
    前記筐体内の換気要否を判断し、換気が必要であると判断した場合に、液体を噴射することなく前記液体噴射ヘッドを走査させる制御部とを備えることを特徴とする液体噴射装置。
  2. 画像記録装置である液体噴射装置であって、
    筐体と、該筐体内に設置されて液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
    前記液体噴射ヘッドを走査させる走査手段と、
    前記筐体内の換気要否を判断し、換気が必要であると判断した場合に、画像記録することなく前記液体噴射ヘッドを走査させる制御部とを備えることを特徴とする液体噴射装置。
  3. 前記制御部は、前記液体に含まれる成分の雰囲気濃度が所定値を超えた場合に換気が必要だと判断する請求項1又は2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記筐体内には、前記液体に含まれる成分の雰囲気濃度を検出するセンサーが設けられ、前記制御部は検出された該雰囲気濃度が所定値を超えたかどうかに基づいて前記筐体内の換気要否を判断することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
  5. 前記筐体内には、該筐体内の温度を検出する温度センサーが設けられ、前記制御部は、検出された該温度に基づいて前記筐体内の換気要否を判断することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
  6. 前記制御部は、前記液体を噴射してからの時間を測定する経時測定手段を有し、該制御部は、測定された該時間に基づいて前記筐体内の換気要否を判断することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
  7. 前記液体噴射ヘッドが走査される走査方向における前記筐体の壁面には、開口が設けられていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
  8. 前記開口には開閉可能な蓋部が設けられていることを特徴とする請求項7に記載の液体噴射装置。
  9. 前記開口にはフィルターが設けられていることを特徴とする請求項7又は8に記載の液体噴射装置。
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