JP6149485B2 - 冷凍装置 - Google Patents

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Description

本発明は、冷凍装置、特に、複数の圧縮部を有する複数段圧縮機構を備えた冷凍装置に関する。
従来から、多段圧縮冷凍サイクルを行う冷凍装置であって、圧縮途中の中間圧の冷媒を冷却する手段を備えたものが存在する。例えば、特許文献1(特開2010−112618号公報)に記載の冷凍装置では、熱源ユニットが室外側熱交換器と室外側中間冷却器とを備えており、冷房運転時に、室外側熱交換器がガスクーラとして機能し、室外側中間冷却器が、前段側の圧縮要素から吐出され後段側の圧縮要素に吸入される中間圧の冷媒を冷却するインタークーラとして機能する。このように圧縮途中の中間圧の冷媒を冷却することにより、冷凍装置の運転効率が高まる。
上述の特許文献1(特開2010−112618号公報)に記載の冷凍装置では、暖房運転時に、膨張機構で減圧された気液二相の冷媒を分流して室外側熱交換器および室外側中間冷却器の両方に並列に流し、室外側熱交換器および室外側中間冷却器を蒸発器として機能させている。このようにすれば、室外側熱交換器だけを蒸発器として用いる場合に較べて、冷媒を蒸発させる能力が増大することから、冷媒循環量を増やすことで冷凍装置の運転効率を上げることができる。
ここで、例えば、暖房運転時に膨張機構で減圧された気液二相の冷媒を分流して室外側熱交換器および室外側中間冷却器の両方に並列に流す場合に、室外側熱交換器と室外側中間冷却器の能力の違いや設置状況の違い等の違いに起因して、室外側熱交換器を流出した冷媒と、室外側中間冷却器を流出した冷媒の状態が異なる場合がある。
この場合に、暖房運転時において、室外側熱交換器から流れ出た冷媒と室外側中間冷却器から流れ出た冷媒の合流冷媒が非常に乾いた状態になっている場合には、室外側熱交換器と室外側中間冷却器のいずれかにおいて、蒸発能力が十分に確保できていないおそれがある。
これに対して、暖房運転時において、室外側熱交換器および室外側中間冷却器の両方において蒸発能力を大きく確保するために、室外側熱交換器の出口冷媒および室外側中間冷却器の出口冷媒の両方において過熱度が大きく付き過ぎることがないように制御を行うと(室外側熱交換器および室外側中間冷却器の両方において過熱度が付いた冷媒が流れる領域が小さくなるように制御を行うと)、室外側熱交換器から流れ出た冷媒と室外側中間冷却器から流れ出た冷媒の合流冷媒が非常に湿った状態になってしまい、望ましくない場合がある。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、複数段圧縮を行い、第1運転状態において蒸発器として機能し第2運転状態において高圧冷媒の冷却器として機能する熱源側第1熱交換器、および、第1運転状態において熱源側第1熱交換器と並列に設けられた蒸発器して機能し第2運転状態において中間圧力の冷媒の冷却器として機能する熱源側第2熱交換器を備える冷凍装置において、第1運転状態において熱源側第1熱交換器と熱源側第2熱交換器の少なくともいずれかで蒸発能力を確保しつつ、第1運転状態において熱源側第1熱交換器から流れ出た冷媒と熱源側第2熱交換器から流れ出た冷媒との合流冷媒の過熱度を調節することが可能な冷凍装置を提供することにある。
第1観点に係る冷凍装置は、低段側圧縮部と、低段側圧縮部で圧縮された後の冷媒をさらに圧縮する高段側圧縮部と、熱源側第1熱交換器と、熱源側第2熱交換器と、利用側熱交換器と、第1膨張機構と、第2膨張機構と、熱源側送風部と、利用側膨張弁と、運転状態切換部と、制御部と、を備えている。制御部は、第1運転状態と第2運転状態との切り換えを運転状態切換部における接続状態の切り換えにより実行する。第1運転状態では、利用側熱交換器を冷媒の冷却器として機能させ、熱源側第1熱交換器を冷媒の蒸発器として機能させ、熱源側第2熱交換器を冷媒流れにおいて熱源側第1熱交換器と並列に接続された冷媒の蒸発器として機能させ、利用側熱交換器から熱源側第2熱交換器に向かう冷媒を第1膨張機構によって減圧させ、利用側熱交換器から熱源側第1熱交換器に向かう冷媒を第2膨張機構によって減圧させる。第2運転状態では、熱源側第2熱交換器を低段側圧縮部から吐出された後に高段側圧縮部に向かう冷媒の冷却器として機能させ、熱源側第1熱交換器を高段側圧縮部から吐出された冷媒の冷却器として機能させ、熱源側第1熱交換器から利用側熱交換器に向かう冷媒を利用側膨張弁によって減圧させ、利用側熱交換器を冷媒の蒸発器として機能させる。制御部は、運転状態切換部が第1運転状態に切り換えられている状態では熱源側第2熱交換器の出口を流れる冷媒過熱度を有する状態になるようにしつつ、熱源側第1熱交換器の出口を流れる冷媒が過熱度を有する状態と比較して過熱度が小さいかもしくは湿っている状態になるように、第1膨張機構および第2膨張機構における減圧程度を調節する。第1運転状態では、熱源側第1熱交換器を流れる冷媒は、熱源側送風部の空気流れの上流側を通過した後に下流側を通過するように折り返して流れ、熱源側第2熱交換器を流れる冷媒は、折り返されること無く流れる。
この冷凍装置では、運転状態切換部によって第1運転状態に切り換えられている状態で、熱源側第1熱交換器と熱源側第2熱交換器のうちの少なくともいずれか一方において出口を流れる冷媒の過熱度が小さいかもしくは湿っている状態となるように制御されることで、蒸発能力を確保することが可能になる。また、運転状態切換部によって第1運転状態に切り換えられている状態で、熱源側第1熱交換器と熱源側第2熱交換器のうちの少なくともいずれか他方において出口を流れる冷媒の過熱度が一方側よりも大きくなるように制御されることで、熱源側第1熱交換器から流れ出た冷媒と熱源側第2熱交換器から流れ出た冷媒との合流冷媒の過熱度の調節を行うことが可能になる。
以上によって、熱源側第1熱交換器と熱源側第2熱交換器のうちの少なくともいずれかにおける蒸発能力を確保しつつ、合流後の冷媒の過熱度の調節を行うことが可能になる。
第2観点に係る冷凍装置は、第1観点に係る冷凍装置であって、制御部は、運転状態切換部が第1運転状態に切り換えられている状態では、熱源側第2熱交換器の出口を流れる冷媒が過熱度を有する状態になるようにしつつ、熱源側第1熱交換器の出口を流れる冷媒が過熱度を有する状態と比較して過熱度が小さいかもしくは湿っている状態になるように、第1膨張機構および第2膨張機構における減圧程度を調節する。
例えば、第1運転状態において、熱源側第1熱交換器と熱源側第2熱交換器が並列に接続されて冷媒の蒸発器として機能する場合に、仮に、熱源側第1熱交換器の出口を流れる冷媒と熱源側第2熱交換器の出口を流れる冷媒とで同程度の過熱度を生じさせるように制御した場合には、熱源側第1熱交換器における蒸発能力が低減してしまうおそれがある。
これに対して、この冷凍装置では、第1運転状態において、熱源側第1熱交換器の出口を流れる冷媒の過熱度が小さいかもしくは湿っている状態になるように制御される。このため、熱源側第1熱交換器における蒸発能力の低減を抑制させることが可能になる。
第3観点に係る冷凍装置は、第2観点に係る冷凍装置であって熱源側第1熱交換器は、熱源側送風部によって供給される空気の流れ方向における上流側と下流側に冷媒流路を有している。第1運転状態における熱源側第1熱交換器の冷媒出口近傍部分は、空気流れ方向における下流側に位置している。第2運転状態における熱源側第1熱交換器の冷媒出口近傍部分は、空気流れ方向における上流側に位置している。
この冷凍装置では、第2運転状態では、熱源側第1熱交換器の冷媒出口近傍部分を空気流れの上流側に位置させることで、冷媒出口近傍部分における熱交換の温度差を確保しやすくなり、熱交換効率を向上させることができる。
なお、ここで、第1運転状態では、熱源側第1熱交換器の冷媒出口近傍部分が空気流れの下流側に位置することになり、熱交換の温度差を確保しにくい状況になるため、蒸発能力が低減してしまうおそれがある。
これに対して、この冷凍装置では、第1運転状態において、熱源側第1熱交換器の出口を流れる冷媒の過熱度が小さいかもしくは湿っている状態になるように制御される。このため、第1運転状態においては温度差を確保しにくい状況であっても、熱源側第1熱交換器における蒸発能力の低減を抑制させることが可能になっている。
第4観点に係る冷凍装置は、第3観点に係る冷凍装置であって、熱源側第1熱交換器は、フィンと水平方向に並んだ複数の通路を有する扁平多穴管とを有しており、アルミニウムもしくはアルミニウム合金によって構成されている。
この冷凍装置の配置構成では、第1運転状態では、熱源側第1熱交換器の冷媒出口近傍部分が空気流れの下流側に位置することになり、熱交換の温度差を確保しにくい状況になる。そして、熱源側第1熱交換器が扁平多穴管およびフィンを有しておりアルミニウムもしくはアルミニウム合金によって構成されている場合には、空気と冷媒の熱交換効率が高いため、熱源側第1熱交換器の冷媒出口近傍部分における熱交換の温度差がさらに確保しにくい状況になり、熱交換効率が低減してしまうおそれがある。
これに対して、この冷凍装置では、第1運転状態において、熱源側第1熱交換器の出口を流れる冷媒の過熱度が小さいかもしくは湿っている状態になるように制御される。このため、温度差の確保がより一層困難な状況であっても、熱源側第1熱交換器における蒸発能力の低減を抑制させることが可能になっている。
第5観点に係る冷凍装置は、第2観点から第4観点のいずれかに係る冷凍装置であって熱源側第2熱交換器は、熱源側送風部によって供給される空気の流れ方向における上流側と下流側に冷媒流路を有している。運転状態切換部が第1運転状態と第2運転状態のいずれに切り換えられている状態であっても、熱源側第2熱交換器の冷媒出口近傍部分の少なくとも一部が空気流れ方向における上流側に位置するように構成されている。
この冷凍装置の配置構成では、第1運転状態では、熱源側第2熱交換器を冷媒の蒸発器として機能させつつ、その出口を流れる冷媒が過熱度を有する状態になるように制御が行われている。このため、第1運転状態では、熱源側第2熱交換器には流れる冷媒が過熱度を有しており蒸発が行われない部分が生じ、熱交換効率が低減してしまうおそれがある。
これに対して、この冷凍装置では、第1運転状態において、熱源側第2熱交換器の冷媒出口近傍部分の少なくとも一部が空気流れ方向における上流側に位置するため、熱交換効率の低減を抑制することができている。さらに、第2運転状態においても、熱源側第2熱交換器の冷媒出口近傍部分の少なくとも一部が空気流れ方向における上流側に位置するため、熱交換効率の低減を抑制することができている。
第6観点に係る冷凍装置は、第2観点から第5観点のいずれかに係る冷凍装置であって、中間圧縮部と、熱源側第3熱交換器と、をさらに備えている。中間圧縮部は、低段側圧縮部で圧縮された冷媒をさらに圧縮して高段側圧縮部に送る。制御部は、第1運転状態では、利用側熱交換器を冷媒の冷却器として機能させ、熱源側第1熱交換器を冷媒の蒸発器として機能させ、熱源側第2熱交換器および熱源側第3熱交換器を直列に接続された直列熱交換部とさせつつ、直列熱交換部を冷媒流れにおいて熱源側第1熱交換器と並列に接続された冷媒の蒸発器として機能させ、利用側熱交換器から直列熱交換部に向かう冷媒を第1膨張機構によって減圧させ、利用側熱交換器から熱源側第1熱交換器に向かう冷媒を第2膨張機構によって減圧させる。制御部は、第2運転状態では、熱源側第2熱交換器を低段側圧縮部から吐出された後に中間圧縮部に向かう冷媒の冷却器として機能させ、熱源側第3熱交換器を中間圧縮部から吐出された後に高段側圧縮部に向かう冷媒の冷却器として機能させ、熱源側第1熱交換器を高段側圧縮部から吐出された冷媒の冷却器として機能させ、熱源側第1熱交換器から利用側熱交換器に向かう冷媒を利用側膨張弁によって減圧させ、利用側熱交換器を冷媒の蒸発器として機能させる。
この冷凍装置では、第1運転状態では、熱源側第2熱交換器と熱源側第3熱交換器が直列に接続されて蒸発器として機能することで、冷媒が蒸発するための流路を長くすることができているため、熱源側第2熱交換器と熱源側第3熱交換器を通過した冷媒は、過熱度が生じやすい。このため、第1運転状態において、熱源側第1熱交換器の出口を流れる冷媒の過熱度が小さいかもしくは湿っている状態になるように制御される場合であっても、熱源側第2熱交換器と熱源側第3熱交換器を通過した冷媒において過熱度を生じやすくさせることで、熱源側第1熱交換器と熱源側第2熱交換器と熱源側第3熱交換器を通過した冷媒の合流冷媒の過熱度の調節が容易になる。
第7観点に係る冷凍装置は、第1観点から第6観点のいずれかに係る冷凍装置であって、第3膨張機構と、冷媒容器と、液ガス熱交換器と、バイパス回路と、バイパス膨張機構と、をさらに備えている。第3膨張機構は、熱源側第1熱交換器と利用側熱交換器の間に設けられ、通過する冷媒を減圧させる。冷媒容器は、第3膨張機構において減圧された冷媒を気相と液相に分離させるための容器である。液ガス熱交換器は、利用側熱交換器と熱源側第1熱交換器のうち冷媒の冷却器として機能している熱交換器を流れ出た冷媒であって第3膨張機構を介して冷媒容器に向かう冷媒と、利用側熱交換器と熱源側第1熱交換器のうち冷媒の蒸発器として機能している熱交換器を流れ出た冷媒であって低段側圧縮部に向かう冷媒と、の間で熱交換を行わせる。バイパス回路は、少なくとも冷媒容器のガス相部分から取り出された冷媒を含む冷媒を、蒸発器として機能している熱交換器を流れ出て液ガス熱交換器に向かっている冷媒に合流させるための回路である。バイパス膨張機構は、冷媒容器から液ガス熱交換器に向かう冷媒を減圧させる。
この冷凍装置では、冷媒の蒸発器として機能する熱交換器を通過した後に低段側圧縮部に吸入される冷媒は、液ガス熱交換器における熱交換によって、過熱度を高めることが可能になる。また、冷媒の冷却器として機能する熱交換器から流れ出た冷媒を、液ガス熱交換器においてさらに冷却させることが可能になる。
第8観点に係る冷凍装置は、第7観点に係る冷凍装置であって、制御部は、運転状態切換部が第1運転状態に切り換えられている状態において、液ガス熱交換器のうち蒸発器として機能している熱交換器を流れ出た冷媒が流入する部分の冷媒の過熱度を、第1膨張機構と第2膨張機構とバイパス膨張機構における減圧程度を調節することで制御する。
この冷凍装置では、液ガス熱交換器のうち蒸発器として機能している熱交換器を流れ出た冷媒が流入する部分の過熱度を制御することができるため、第3膨張機構を介して冷媒容器に送られる冷媒が冷えすぎることを防ぐことが可能になる。これにより、冷媒容器に対して気液二相状態の冷媒を送ることが可能になり、冷媒容器において気相冷媒と液相冷媒の分離をより確実に行うことが可能になる。したがって、余剰冷媒の量を制御することが可能になるため、冷凍サイクルの運転を安定化させることが可能になる。
第9観点に係る冷凍装置は、第8観点に係る冷凍装置であって、制御部は、運転状態切換部が第1運転状態に切り換えられている状態における熱源側第1熱交換器の出口の冷媒が所定の条件を満たす状態を維持するように第1膨張機構を通過する冷媒量を減じることによって、液ガス熱交換器のうち蒸発器として機能している熱交換器を流れ出た冷媒が流入する部分の冷媒の過熱度を増大させる。
この冷凍装置では、熱源側第1熱交換器の出口を流れる冷媒の状態が所定の条件を満たすようにしつつ、液ガス熱交換器のうち蒸発器として機能している熱交換器を流れ出た冷媒が流入する部分の冷媒の過熱度を増大させることが可能になる。
第1観点に係る冷凍装置では、熱源側第1熱交換器と熱源側第2熱交換器のうちの少なくともいずれかにおける蒸発能力を確保しつつ、合流後の冷媒の過熱度の調節を行うことが可能になる。
第2観点に係る冷凍装置では、熱源側第1熱交換器における蒸発能力の低減を抑制させることが可能になる。
第3観点に係る冷凍装置では、第1運転状態においては温度差を確保しにくい状況であっても、熱源側第1熱交換器における蒸発能力の低減を抑制させることが可能になっている。
第4観点に係る冷凍装置では、温度差の確保がより一層困難な状況であっても、熱源側第1熱交換器における蒸発能力の低減を抑制させることが可能になっている。
第5観点に係る冷凍装置では、第1運転状態においても第2運転状態においても、熱源側第2熱交換器の熱交換効率の低減を抑制することができている。
第6観点に係る冷凍装置では、第2運転状態において、熱源側第1熱交換器の出口を流れる冷媒の過熱度が小さいかもしくは湿っている状態になるように制御される場合であっても、熱源側第1熱交換器と熱源側第2熱交換器と熱源側第3熱交換器を通過した冷媒の合流冷媒の過熱度の調節が容易になる。
第7観点に係る冷凍装置では、冷媒の蒸発器として機能する熱交換器を通過した後に低段側圧縮部に吸入される冷媒の過熱度を高めつつ、冷媒の冷却器として機能する熱交換器から流れ出た冷媒のさらなる冷却が可能になる。
第8観点に係る冷凍装置では、冷媒容器において気相冷媒と液相冷媒の分離をより確実に行うことで、余剰冷媒の量を制御して冷凍サイクルの運転を安定化させることが可能になる。
第9観点に係る冷凍装置では、熱源側第1熱交換器の出口を流れる冷媒の状態が所定の条件を満たすようにしつつ、液ガス熱交換器のうち蒸発器として機能している熱交換器を流れ出た冷媒が流入する部分の冷媒の過熱度を増大させることが可能になる。
本発明の一実施形態に係る空気調和装置の概略構成図である。 室外ユニットおよびその内部の概略斜視図である。 室外熱交換器の内部構成を示す概略図である。 第4室外熱交換器の上面視概略構成図である。 第1〜第3室外熱交換器の上面視概略構成図である。 室外熱交換器の部分拡大概略構成斜視図である。 空気調和装置の冷房運転時の概略構成図である。 図7の冷房運転時の冷凍サイクルの圧力−エンタルピ線図である。 空気調和装置の暖房運転時の概略構成図である。 図9の暖房運転時の冷凍サイクルの圧力−エンタルピ線図である。
本発明の一実施形態に係る冷凍装置である空気調和装置1について、以下、図面を参照しながら説明する。
(1)空気調和装置の構成
図1、図7および図9は、空気調和装置1の概略構成図である。このうち、図7は、冷房運転時において冷媒回路を循環する冷媒の流れを表しており、図9は、暖房運転時において冷媒回路を循環する冷媒の流れを表している。
空気調和装置1は、超臨界状態の二酸化炭素冷媒を使用して四段圧縮冷凍サイクルを行う冷凍装置である。空気調和装置1は、熱源ユニットである室外ユニット11と、利用ユニットである複数の室内ユニット12、13(第1室内ユニット12および第2室内ユニット13を含む)とが、液冷媒連絡配管14およびガス冷媒連絡配管15によって結ばれた装置であり、冷房運転サイクルと暖房運転サイクルとが切り換わる冷媒回路を有する。
空気調和装置1の冷媒回路は、主として、四段圧縮機20、四路切換弁群25(第1〜第4四路切換弁26〜29)、室外熱交換器40、第1室外膨張弁47、第2室外膨張弁48、ブリッジ回路49、エコノマイザ回路50、液ガス熱交回路60、膨張機構70、分離ガス配管80、レシーバ81、過冷却回路90、第1室内熱交換器12a、第2室内熱交換器13a、第1室内膨張弁12b、第2室内膨張弁13bおよび制御部7を備えている。なお、室外熱交換器40は、第1室外熱交換器41、第2室外熱交換器42、第3室外熱交換器43および第4室外熱交換器44から構成されている。
以下、冷媒回路の各構成要素を詳細に説明する。
(1−1)四段圧縮機
四段圧縮機20は、密閉容器内に、第1圧縮部21、第2圧縮部22、第3圧縮部23、第4圧縮部24および圧縮機駆動モータ(図示せず)が収容された、密閉式の圧縮機である。圧縮機駆動モータは、駆動軸を介して、4つの圧縮部21〜24を駆動する。すなわち、四段圧縮機20は、4つの圧縮部21〜24が単一の駆動軸に連結された一軸四段の圧縮構造を有している。四段圧縮機20では、第1圧縮部21、第2圧縮部22、第3圧縮部23および第4圧縮部24が、この順番で直列に配管接続される。第1圧縮部21は、第1吸入管21aから冷媒を吸い込み、第1吐出管21bへと冷媒を吐出する。なお、第1吸入管21aには、流れる冷媒の吸入圧力を検出するための吸入圧力センサ21pが設けられている。第2圧縮部22は、第2吸入管22aから冷媒を吸い込み、第2吐出管22bへと冷媒を吐出する。第2吸入管22aには、第1四路切換弁26から第2圧縮部22の吸入側に向かう冷媒流れのみを許容する逆止構造が設けられている。第3圧縮部23は、第3吸入管23aから冷媒を吸い込み、第3吐出管23bへと冷媒を吐出する。第3吸入管23aには、第2四路切換弁27から第3圧縮部23の吸入側に向かう冷媒流れのみを許容する逆止構造が設けられている。第4圧縮部24は、第4吸入管24aから冷媒を吸い込み、第4吐出管24bへと冷媒を吐出する。第4吸入管24aには、第3四路切換弁28から第4圧縮部24の吸入側に向かう冷媒流れのみを許容する逆止構造が設けられている。なお、第4吐出管24bには、流れる冷媒の吐出圧力を検出する吐出圧力センサ24pが設けられている。
第1圧縮部21は、最下段の圧縮機構であり、冷媒回路を流れる最も低圧の冷媒を圧縮する。第2圧縮部22は、第1圧縮部21によって圧縮された冷媒を吸い込んで圧縮する。第3圧縮部23は、第2圧縮部22によって圧縮された冷媒を吸い込んで圧縮する。第4圧縮部24は、最上段の圧縮機構であり、第3圧縮部23によって圧縮された冷媒を吸い込んで圧縮する。第4圧縮部24によって圧縮され第4吐出管24bへと吐出された冷媒は、冷媒回路を流れる最も高圧の冷媒となる。
なお、本実施形態において、各圧縮部21〜24は、ロータリー式やスクロール式などの容積式の圧縮機構である。また、圧縮機駆動モータは、制御部7によってインバータ制御される。
(1−2)四路切換弁群
四路切換弁群25は、第1四路切換弁26、第2四路切換弁27、第3四路切換弁28および第4四路切換弁29によって構成されている。四路切換弁群25は、冷媒回路内における冷媒の流れの方向を切り換えて、冷房運転サイクルと暖房運転サイクルとを切り換えるために設けられている。
第1四路切換弁26の4つのポートは、第1吐出管21b、第2吸入管22a、第1配管41a、および、四路接続配管30と接続されている。第1配管41aは、第1四路切換弁26と第1室外熱交換器41とを結ぶ配管である。この第1配管41aには、通過する冷媒温度を検知するための第3温度センサ41tが設けられている。
四路接続配管30は、暖房運転時には低圧冷媒を低圧冷媒配管19まで導く配管である。低圧冷媒配管19は、室外ユニット11内の低圧のガス冷媒が流れる冷媒配管であり、液ガス熱交換器61を介して第1吸入管21aに冷媒を送る。
第2四路切換弁27は、第2吐出管22b、第3吸入管23a、第2配管42a、および、第1インタークーラ管41cと接続されている。第2配管42aは、第2四路切換弁27と第2室外熱交換器42とを結ぶ配管である。第1インタークーラ管41cは、冷房運転時の接続状態において、第3吸入管23aと連通しつつ第2吸入管22aとも連通するように接続される配管であり、後述する第5配管41bの一端が途中で接続されている。
第3四路切換弁28は、第3吐出管23b、第4吸入管24a、第3配管43a、および、第2インタークーラ管42cと接続されている。第3配管43aは、第3四路切換弁28と第3室外熱交換器43とを結ぶ配管である。第2インタークーラ管42cは、冷房運転時の接続状態において、第4吸入管24aと連通しつつ第3吸入管23aとも連通するように接続される配管であり、後述する第6配管42bの一端が途中で接続されている。
第4四路切換弁29は、第4吐出管24b、ガス冷媒連絡配管15、第4配管44a、および、低圧冷媒配管19と接続されている。第4配管44aは、第4四路切換弁29と第4室外熱交換器44とを結ぶ配管である。この第4配管44aには、通過する冷媒温度を検知するための第2温度センサ44t2が設けられている。
四路切換弁群25は、制御部7によって切換制御されることで、冷房運転時には、図7に示すように、四段圧縮機20によって圧縮された冷媒の熱を放熱させる放熱器(冷媒の冷却器)として室外熱交換器40(第1〜第4室外熱交換器41〜44)を機能させ、かつ、膨張機構70および第1室内膨張弁12b、第2室内膨張弁13bを通過して膨張した冷媒の蒸発器(冷媒の加熱器)として第1室内熱交換器12a、第2室内熱交換器13aを機能させる切換状態となる。ここで、冷房運転時には、第1〜第4室外熱交換器41〜44は、冷媒流れ方向に対して互いに直列に接続された状態になる。
また、四路切換弁群25は、制御部7によって切換制御されることで、暖房運転時には、図9に示すように、四段圧縮機20によって圧縮された冷媒の熱を放熱させる放熱器(冷媒の冷却器)として第1室内熱交換器12a、第2室内熱交換器13aを機能させ、かつ、膨張機構70および第1室外膨張弁47、第2室外膨張弁48を通過して膨張した冷媒の蒸発器(冷媒の冷却器)として室外熱交換器40(第1〜第4室外熱交換器41〜44)を機能させる切換状態となる。ここで、暖房運転時には、第1〜第3室外熱交換器41〜43と、第4室外熱交換器44とは、冷媒流れ方向に対して互いに並列に接続された状態になり、第1〜第3室外熱交換器41〜43は冷媒流れ方向において互いに直列に接続された状態になる。
すなわち、四路切換弁群25は、冷媒回路の構成要素として四段圧縮機20、室外熱交換器40、膨張機構70および第1室内熱交換器12a、第2室内熱交換器13aのみに着目すると、四段圧縮機20、室外熱交換器40、膨張機構70、第1室内熱交換器12a、第2室内熱交換器13aの順に冷媒を循環させる冷房運転サイクルと、四段圧縮機20、第1室内熱交換器12a、第2室内熱交換器13a、膨張機構70、室外熱交換器40の順に冷媒を循環させる暖房運転サイクルとを切り換える役割を果たす。
(1−3)油戻し回路構成
第1配管41a、第2配管42a、第3配管43aの途中には、それぞれ第1〜第3油分離器31a、32a、33aが設けられている。第1〜第3油分離器31a、32a、33aは、冷媒回路を循環する冷媒に含まれる潤滑油を分離する小容器である。第1〜第3油分離器31a、32a、33aの下部からは、それぞれ第1〜第3キャピラリーチューブ31c、32c、33cを含む第1〜第3油戻し管31b、32b、33bが伸びている。ここで、第1油戻し管31bは、第2吸入管22aに冷凍機油を戻すように接続されている。なお、第1油戻し管31bには、第1油分離器31aと第1四路切換弁26との間に向かう冷凍機油の流れおよび第2吸入管22a側に向かう冷凍機油の流れを許容するように逆止構造が設けられている。第2油戻し管32bは、第3吸入管23aの途中に冷凍機油を戻すように接続されている。なお、第2油戻し管32bには、第2油分離器32aと第2四路切換弁27との間に向かう冷凍機油の流れおよび第3吸入管23a側に向かう冷凍機油の流れを許容するように逆止構造が設けられている。第3油戻し管33bは、第4吸入管24aの途中に冷凍機油を戻すように接続されている。なお、第3油戻し管33bには、第3油分離器33aと第3四路切換弁28との間に向かう冷凍機油の流れおよび第4吸入管24a側に向かう冷凍機油の流れを許容するように逆止構造が設けられている。
第4吐出管24bの途中には、第4油分離器34aが設けられている。第4油分離器34aは、冷媒回路を循環する冷媒に含まれる潤滑油を分離する小容器である。第4油分離器34aの下部からは、第4キャピラリーチューブ34cを含む第4油戻し管34bが伸びている。第4油戻し管34bは、第1吸入管21aの途中に接続されている。
これにより、各第1〜第4油分離器31a、32a、33a、34aにおいて冷媒から分離された潤滑油は、四段圧縮機20へと戻される。
(1−4)室外熱交換器およびインタークーラ管
室外熱交換器40は、上述のように、第1室外熱交換器41、第2室外熱交換器42、第3室外熱交換器43および第4室外熱交換器44から構成されている。冷房運転時には、第1〜第3室外熱交換器41〜43が、圧縮途中の冷媒(中間圧冷媒)を冷やすインタークーラとして機能し、第4室外熱交換器44が、最も高圧の冷媒を冷やすガスクーラ(冷媒の熱を放熱する放熱器)として機能する。第4室外熱交換器44は、第1〜第3室外熱交換器41〜43よりも容量が大きい。また、暖房運転時には、第1〜第4室外熱交換器41〜44の全てが、低圧の冷媒の蒸発器(加熱器)として機能する。
室外熱交換器40は、図2、図4、図5に示すように、室外ユニット11の筐体内においてコの字形状が上方に向けて延びるようにして設けられている。室外ユニット11の筐体は、上下方向に長い略直方体形状であって、4つの側面のうちの1つの面が完全に覆われ、他の3つの側面には通風開口が設けられている。室外熱交換器40は、当該室外ユニット11の通風開口に対向する位置に設けられており、筐体の3つの側面に沿うように構成されている。この室外熱交換器40には、内部を流れる冷媒と熱交換を行う冷却源あるいは加熱源として、水や空気が供給される。ここでは、室外熱交換器40に、室外送風ファン45から空気(外気)が供給される。室外送風ファン45は、室外ユニット11の筐体の側面方向空気を取り込みつつ、熱交換後の空気を筐体の上方に設けられた開口を通じて排出させるような空気流れを生じさせる。
第1〜第4室外熱交換器41〜44は、図3に示すように、鉛直方向に積み重なるようにして配置され、1つの室外熱交換器40として一体化されている。第1〜第4室外熱交換器41〜44は、下方から順番に、第1室外熱交換器41、第2室外熱交換器42、第3室外熱交換器43、第4室外熱交換器44がこの順で配置されている。なお、特に限定されるものではないが、本実施形態では、容量比率が、第4室外熱交換器44:第3室外熱交換器43:第2室外熱交換器42:第1室外熱交換器41において、4:2:1:1となるように構成されている。
第1〜第4室外熱交換器41〜44のうち、第4室外熱交換器44は、図4の上面視図に示すように、空気流れ方向において複数列(本実施形態では2列)の伝熱管44g、44hが設けられており、同じ高さ同士の各列の伝熱管44g、44hが互いに直列に接続されるように、一端側にU字管44iが設けられている。ここで、外側伝熱管44gが、室外ユニット11の筐体の外側に配置されており、内側伝熱管44hが室外ユニット11の筐体の内側に配置されている。なお、第4室外熱交換器44は、この複数列の伝熱管44g、44hが鉛直方向に複数段並んで構成されている。この鉛直方向の各段の伝熱管44g、44hには、図示しないヘッダを介して分流された冷媒が供給される。なお、伝熱管44g、44hは、図6の概略斜視図に示すように、いずれも水平方向に複数の微小流路40xが並んで構成された扁平多穴管であり、アルミニウムもしくはアルミニウム合金で構成されている。各段の伝熱管44g、44h同士の間には、アルミニウムもしくはアルミニウム合金で構成された放熱フィン40yが設けられている。
第4室外熱交換器44は、暖房運転時においては、図4において矢印で示すように、冷媒の入口が空気流れの上流側に位置し(外側伝熱管44gに位置し)、冷媒の出口が空気流れの下流側に位置する(内側伝熱管44hに位置する)ように接続されている。また、第4室外熱交換器44は、冷房運転時においては、暖房運転時とは逆であり、冷媒の入口が空気流れの下流側に位置し(内側伝熱管44hに位置し)、冷媒の出口が空気流れの上流側に位置する(外側伝熱管44gに位置する)ことになる。
第1〜第4室外熱交換器41〜44のうち、第1〜第3室外熱交換器41〜43は、図5に示すように、空気流れ方向において複数列(本実施形態では2列)の伝熱管41g、41h、42g、42h、43g、43hが設けられており、各列の伝熱管41g、41h、42g、42h、43g、43hが互いに並列に接続されるように、両端部にY字管41k、42k、43k、41j、42j、43jが設けられている。ここで、外側伝熱管41g、42g、43gが、室外ユニット11の筐体の外側に配置されており、内側伝熱管41h、42h、43hが室外ユニット11の筐体の内側に配置されている。なお、第1〜第3室外熱交換器41〜43は、この複数列の伝熱管41g、41h、42g、42h、43g、43hが鉛直方向に複数段並んで構成されている。この鉛直方向の各段の伝熱管41g、41h、42g、42h、43g、43hには、図示しないヘッダを介して分流された冷媒が供給される。なお、伝熱管41g、41h、42g、42h、43g、43hは、図6の概略斜視図に示すように、いずれも水平方向に複数の微小流路40xが並んで構成された扁平多穴管であり、アルミニウムもしくはアルミニウム合金で構成されている。各段の伝熱管41g、41h、42g、42h、43g、43h同士の間には、アルミニウムもしくはアルミニウム合金で構成された放熱フィン40yが設けられている。
第1〜第3室外熱交換器41〜43は、暖房運転時においても冷房運転時においても、図5に示すように、冷媒の入口においてY字管41k、42k、43k、41j、42j、43jで空気流れの上流側(外側伝熱管41g、42g、43g側)と空気流れの下流側(内側伝熱管41h、42h、43h側)に分流され、冷媒が並列に流れるように構成されている。
ここで、第1室外熱交換器41の第1配管41aとは反対側には、第5配管41bが接続されている。この第5配管41bの第1室外熱交換器41側とは反対側の端部は、第1インタークーラ管41cの途中と接続されている。すなわち、冷房運転時の接続状態において、第3吸入管23aと連通しつつ第2吸入管22aとも連通するように接続される第1インタークーラ管41cの途中に第5配管41bの一端が接続されている。なお、第1インタークーラ管41cには、第5配管41bとの接続部分と第2吸入管22aとの接続部分との間において、第2吸入管22a側に向かう冷媒流れのみを許容する逆止構造が設けられている。
第2室外熱交換器42の第2配管42aとは反対側には、第6配管42bが接続されている。この第6配管42bの第2室外熱交換器42側とは反対側の端部は、第2インタークーラ管42cの途中と接続されている。すなわち、冷房運転時の接続状態において、第4吸入管24aと連通しつつ第3吸入管23aとも連通するように接続される第2インタークーラ管42cの途中に第6配管42bの一端が接続されている。なお、第2インタークーラ管42cには、第6配管42bとの接続部分と第3吸入管23aとの接続部分との間において、第3吸入管23a側に向かう冷媒流れのみを許容する逆止構造が設けられている。
第3室外熱交換器43の第3配管43aとは反対側には、第7配管43bが接続されている。この第7配管43bの第3室外熱交換器43側とは反対側の端部は、第3インタークーラ管43cおよび共通配管47aと接続されている。第3インタークーラ管43cは、第7配管43bとの接続部分とは反対側の端部が、第4吸入管24aと接続されている。この第3インタークーラ管43cには、第4吸入管24a側に向かう冷媒流れのみを許容する逆止構造が設けられている。共通配管47aは、後述する過冷却冷媒配管84の途中に接続されている。この共通配管47aの途中には、第1室外膨張弁47が設けられている。
なお、第4室外熱交換器44の第4配管44aとは反対側には、第8配管44bが接続されている。第8配管44bは、後述するブリッジ回路49のうちの第2室外膨張弁48と第3逆止弁49cとの間に接続されている。この第8配管44bには、通過する冷媒温度を検知するための第1温度センサ44t1が設けられている。
(1−5)第1室外膨張弁と第2室外膨張弁
第1室外膨張弁47は、上述のように、第3室外熱交換器43から延びた第7配管43bの端部と過冷却冷媒配管84の途中とを接続している共通配管47aの途中に設けられている。共通配管47aは、過冷却冷媒配管84を介して、ブリッジ回路49の第2室外膨張弁48と第1逆止弁49aとの間に接続されている。
第2室外膨張弁48は、暖房運転時に、過冷却冷媒配管84を流れた後、第8配管44bに向かおうとする冷媒を、ブリッジ回路49において減圧することができるように設けられている。
また、冷房運転時は、制御部7の制御によって、第1室外膨張弁47、第2室外膨張弁48は閉じられる。暖房運転時は、制御部7の制御によって、第1室外膨張弁47、第2室外膨張弁48は、ブリッジ回路49から第1〜第4室外熱交換器41〜44への冷媒の流れが偏流しないように開度調整が為され、それぞれ膨張機構としての役割も果たす。
(1−6)ブリッジ回路
ブリッジ回路49は、第1逆止弁49a、第2逆止弁49b、第3逆止弁49c、および、第2室外膨張弁48が順に接続され、第1逆止弁49aと第2室外膨張弁48とが接続された回路を構成している。第1逆止弁49aは、第2室外膨張弁48側とは反対側に向かう冷媒流れのみを許容する。第3逆止弁49cは、第2室外膨張弁48側とは反対側に向かう冷媒流れのみを許容する。第2逆止弁49bは、第1逆止弁49a側に向かう冷媒流れは許容せず、第3逆止弁49c側に向かう冷媒流れのみを許容する。
ブリッジ回路49の第1逆止弁49aと第2室外膨張弁48との間には、共通配管47aと、過冷却冷媒配管84と、が合流した配管が接続されている。ブリッジ回路49の第3逆止弁49cと第2室外膨張弁48との間には、第4室外熱交換器44から延びた第8配管44bが接続されている。ブリッジ回路49の第1逆止弁49aと第2逆止弁49bとの間には、第1室内ユニット12、第2室内ユニット13から伸び出している液冷媒連絡配管14が接続されている。ブリッジ回路49の第2逆止弁49bと第3逆止弁49cとの間には、エコノマイザ回路50のエコノマイザ熱交換器51側に向けて延びる冷媒配管が接続されている。
(1−7)エコノマイザ回路
エコノマイザ回路50は、ブリッジ回路49の第2逆止弁49bと第3逆止弁49cとの間の部分と、液ガス熱交換器61もしくは膨張機構70と、の間に設けられている。エコノマイザ回路50は、エコノマイザ熱交換器51と、エコノマイザインジェクション配管53と、エコノマイザ膨張弁52を有している。
エコノマイザインジェクション配管53は、ブリッジ回路49の第2逆止弁49bと第3逆止弁49cとの間の部分とエコノマイザ熱交換器51の手前の部分との間から分岐して延びだしており、第2インタークーラ管42cの第2インタークーラ用逆止弁の下流側に接続されている。
エコノマイザ膨張弁52は、エコノマイザインジェクション配管53の途中であって、分岐後にエコノマイザ熱交換器51に流入する前の部分に設けられている。
エコノマイザ熱交換器51は、ブリッジ回路49から液ガス熱交換器61もしくは膨張機構70に向かう臨界圧力を超えた高圧の冷媒と、エコノマイザインジェクション配管53に分岐してエコノマイザ膨張弁52で膨張させた中間圧の冷媒と、の間で熱交換を行わせる。
このエコノマイザ膨張弁52において膨張し、エコノマイザ熱交換器51で蒸発した冷媒は、第2インタークーラ管42cを流れる冷媒と合流することで、第3吸入管23aから第3圧縮部23へ吸い込まれる冷媒を冷やす。
(1−8)液ガス熱交回路
液ガス熱交回路60は、エコノマイザ熱交換器51と膨張機構70の間に設けられており、液ガス熱交換器61を有している。
液ガス熱交換器61は、ブリッジ回路49から膨張機構70にと向かう臨界圧力を超えた高圧の冷媒と、過冷却インジェクション配管93を流れる低圧冷媒と低圧冷媒配管19を流れる低圧冷媒とが合流点65で合流した低圧冷媒である合流冷媒と、の間で熱交換を行わせる。なお、液ガス熱交換器61は、内部熱交換器と称してもよい。
なお、過冷却インジェクション配管93を流れる低圧冷媒と低圧冷媒配管19を流れる低圧冷媒とが合流点65で合流した後に液ガス熱交換器61に向かって流れている合流冷媒の冷媒温度を検出する合流冷媒温度センサ64tが、液ガス熱交換器61の低圧冷媒入口側に設けられている。
(1−9)膨張機構
膨張機構70は、エコノマイザ熱交換器51もしくは液ガス熱交換器61から流れてきた高圧の冷媒を減圧・膨張させ、気液二相状態の中間圧の冷媒をレシーバ81へと流す。すなわち、冷房運転時には、膨張機構70は、高圧冷媒のガスクーラ(放熱器)として機能する室外の第4室外熱交換器44から低圧冷媒の蒸発器として機能する第1室内熱交換器12a、第2室内熱交換器13aに向けて送られる冷媒を減圧する。また、暖房運転時には、膨張機構70は、高圧冷媒の放熱器として機能する第1室内熱交換器12a、第2室内熱交換器13aから低圧冷媒の蒸発器として機能する室外熱交換器40に向けて送られる冷媒を減圧する。
膨張機構70は、膨張機71と第3室外膨張弁72とが並列に接続されることで構成されている。膨張機71は、冷媒の減圧過程の絞り損失を有効な仕事(エネルギー)として回収する役割を果たす。
なお、膨張機構70とレシーバ81との間には、冷媒の温度を中間温度センサ70tが設けられている。この中間温度センサ70tが中間圧力の飽和温度を検知するため、制御部7は、当該中間温度センサ70tの検出温度から相当飽和圧力である中間圧力を把握することができる。
(1−10)レシーバ
レシーバ81は、膨張機構70を出た気液二相状態の中間圧の冷媒を、天井面から内部空間に流入させ、液冷媒とガス冷媒とに分離する。
レシーバ81において分離された液冷媒は、レシーバ81の下方から延び出している液冷媒出口管83を介して、過冷却回路90に送られる。
レシーバ81において分離されてレシーバ81の上方から延び出している分離ガス配管80を通過したガス冷媒は、後述する過冷却回路90の過冷却インジェクション配管93を流れる冷媒と合流する。この分離ガス配管80の途中には、分離ガス膨張弁82が設けられている。分離ガス配管80を流れる冷媒は、レシーバ81において液冷媒が分離されたガス冷媒であって、分離ガス膨張弁82によって減圧されることで低圧のガスリッチな冷媒となった後、過冷却インジェクション配管93に送られる。
(1−11)過冷却回路
過冷却回路90は、レシーバ81と、ブリッジ回路49の第1逆止弁49aと第2室外膨張弁48の間の部分と、の間に設けられている。過冷却回路90は、過冷却熱交換器91と、過冷却インジェクション配管93と、過冷却膨張弁92と、を有している。
レシーバ81から延びている液冷媒出口管83を流れた冷媒は、過冷却熱交換器91に向かう冷媒と、分流して過冷却インジェクション配管93を流れる冷媒とに分けられる。過冷却インジェクション配管93は、液冷媒出口管83の途中から分岐して、合流点65において低圧冷媒配管19と接続されている。過冷却インジェクション配管93の途中であって、液冷媒出口管83から分岐した部分と、分離ガス配管80が接続されている部分と、の間に過冷却膨張弁92が設けられている。
冷房運転時には、制御部7が過冷却膨張弁92および分離ガス膨張弁82の制御を行って、過冷却インジェクション配管93の過冷却膨張弁92で減圧されて気液二相状態となった冷媒と、分離ガス配管80の分離ガス膨張弁82において減圧された冷媒と、を合流させ、過冷却インジェクション配管93を流れて過冷却熱交換器91に流入させる。過冷却熱交換器91では、過冷却インジェクション配管93を流れる低圧のガス冷媒と、液冷媒出口管83から送られてきて過冷却冷媒配管84へと進んでいく中間圧の液冷媒と、の間で熱交換を行わせる。過冷却熱交換器91から過冷却冷媒配管84へと流れていく冷媒は、過冷却度が増した状態となっている。過冷却冷媒配管84には、通過する冷媒の温度を検出するための過冷却温度センサ90tが設けられている。過冷却インジェクション配管93を流れる冷媒であって、過冷却熱交換器91を通過した後の冷媒は、過熱が付いた状態となっており、低圧冷媒配管19の合流点65に向けて送られる。
暖房運転時には、制御部7は、過冷却膨張弁92を閉止状態とするため、過冷却インジェクション配管93のうち液冷媒出口管83と接続されている部分と分離ガス配管80と接続されている部分との間には冷媒が流れないが、レシーバ81の液冷媒出口管83を流れる中間圧の液冷媒と、分離ガス膨張弁82で減圧された低圧冷媒とが、過冷却熱交換器91において熱交換を行うことになる。
(1−12)室内熱交換器
第1室内熱交換器12aは、第1室内ユニット12に設けられている。第2室内熱交換器13aは、第2室内ユニット13に設けられている。
第1室内熱交換器12aおよび第2室内熱交換器13aは、冷房運転時には冷媒の蒸発器として機能し(冷媒の加熱器として機能し)、暖房運転時には冷媒の冷却器として機能する(冷媒の放熱器として機能する)。これらの第1室内熱交換器12aおよび第2室内熱交換器13aには、内部を流れる冷媒と熱交換を行う冷房対象あるいは暖房対象として、水や空気が流される。ここでは、第1室内熱交換器12aおよび第2室内熱交換器13aに、図示しない各室内送風ファンからの室内空気が流れ、冷却あるいは加熱された空調空気が室内へと供給される。なお、各室内送風ファンの風量は、空調対象空間で要求される負荷処理のために、個別に風量が制御される。
第1室内熱交換器12aの一端は第1室内膨張弁12bに接続されている。第2室内熱交換器13aの一端は第2室内膨張弁13bに接続されている。第1室内熱交換器12aの他端および第2室内熱交換器13aの他端は合流しており、当該合流した部分はガス冷媒連絡配管15に接続されている。
(1−13)室内膨張弁
第1室内膨張弁12bは、第1室内ユニット12に設けられている。この第1室内膨張弁12bは、第1室内熱交換器12aに流す冷媒の量を調整したり冷媒の減圧・膨張を行ったりする。第1室内膨張弁12bは、液冷媒連絡配管14と第1室内熱交換器12aとの間に配置されている。
第2室内膨張弁13bは、第2室内ユニット13に設けられている。この第2室内膨張弁13bは、第2室内熱交換器13aに流す冷媒の量を調整したり冷媒の減圧・膨張を行ったりする。第2室内膨張弁13bは、液冷媒連絡配管14と第2室内熱交換器13aとの間に配置されている。
(1−14)制御部
制御部7は、室外ユニット11および第1室内ユニット12、第2室内ユニット13の電子部品が実装された各制御基板が通信線で結ばれて構成されているもので、四段圧縮機20の圧縮機駆動モータや四路切換弁群25、各膨張弁12b,13b,47,48,52,72,82,92等と接続される。この制御部7は、外部から入力された室内設定温度、第1温度センサ44t1、第2温度センサ44t2、第3温度センサ41t、第1室内温度センサ12t、第2室内温度センサ13t、過冷却温度センサ90t、中間温度センサ70t、合流冷媒温度センサ64t、吸入圧力センサ21p、吐出圧力センサ24p、および、図示しない温度センサや圧力センサの計測値などの情報に基づいて、圧縮機駆動モータの回転数制御や膨張弁開度の調節や室内送風ファンや室外送風ファンの風量調節などを行う。
制御部7は、冷房運転モード、暖房運転モードを有しており、いずれかの運転を選択的に行う。
(2)空気調和装置の動作
空気調和装置1の動作について、図7〜図10を参照しながら説明する。
図8は、冷房運転における冷凍サイクルの圧力−エンタルピ線図(p−h線図)である。図10は、暖房運転における冷凍サイクルの圧力−エンタルピ線図(p−h線図)である。これらの各図において、上に凸の一点鎖線で示す曲線は、冷媒の飽和液線および乾き飽和蒸気線である。また、各図において、冷凍サイクル上の英文字が付された点は、それぞれ、図7および図9において同じ英文字で表される点における冷媒の圧力およびエンタルピを表している。例えば、図7の点Bにおける冷媒は、図8の点Bにおける圧力およびエンタルピの状態になっている。なお、空気調和装置1の冷房運転、暖房運転における各運転制御は、制御部7によって行われる。
(2−1)冷房運転モード時の動作
冷房運転時は、図7に示す冷媒配管に沿った矢印の方向に、冷媒が、四段圧縮機20、室外熱交換器40、膨張機構70、第1室内膨張弁12b、第2室内膨張弁13b、第1室内熱交換器12a、第2室内熱交換器13aの順に冷媒回路内を循環する。以下、冷房運転時における空気調和装置1の動作について、図7および図8を参照しながら説明する。
第1吸入管21aから四段圧縮機20に吸い込まれる低圧のガス冷媒(点A)は、第1圧縮部21で圧縮されて、第1吐出管21bへと吐出される(点B)。吐出された冷媒は、第1四路切換弁26を通過し、インタークーラ(中間冷却器)として機能する第1室外熱交換器41で冷却された後、第1インタークーラ管41cを介して第2吸入管22aに流れ込む(点C)。
第2吸入管22aから第2圧縮部22に吸い込まれた冷媒は、圧縮されて第2吐出管22bに吐出される(点D)。吐出された冷媒は、第2四路切換弁27を通過し、インタークーラとして機能する第2室外熱交換器42で冷却された後、第2インタークーラ管42cに流れる(点E)。第2インタークーラ管42cを流れる冷媒は、エコノマイザ熱交換器51において熱交換されてエコノマイザインジェクション配管53を流れてくる中間圧の冷媒(点L)と合流した後、第3吸入管23aに流れ込む(点F)。
第3吸入管23aから第3圧縮部23に吸い込まれた冷媒は、圧縮されて第3吐出管23bに吐出される(点G)。吐出された冷媒は、第3四路切換弁28を通過し、インタークーラとして機能する第3室外熱交換器43で冷却された後、第3インタークーラ管43cを介して第4吸入管24aに流れ込む(点H)。
第4吸入管24aから第4圧縮部24に吸い込まれた冷媒は、圧縮されて第4吐出管24bに吐出される(点I)。吐出された高圧の冷媒は、臨界圧力を超えた超臨界状態となっている。この超臨界状態の冷媒は、第4四路切換弁29を通過し、ガスクーラとして機能する第4室外熱交換器44で冷却され、ブリッジ回路49の第3逆止弁49cを通ってエコノマイザ熱交換器51へと流れていく(点J)。
ブリッジ回路49の第3逆止弁49cを通過した高圧冷媒は、その一部がエコノマイザインジェクション配管53に分岐して流れて、エコノマイザ膨張弁52において減圧される。エコノマイザ膨張弁52において超臨界状態から臨界圧力以下の圧力まで減圧されて気液二相状態となった中間圧冷媒(点K)は、エコノマイザ熱交換器51において、他の一部の冷媒(ブリッジ回路49から液ガス熱交換器61に向かう臨界圧力を超えている高圧冷媒(点J))と熱交換し、中間圧のガス冷媒(点L)となる。この中間圧のガス冷媒(点L)は、上述のようにエコノマイザインジェクション配管53から第2インタークーラ管42cへと流れ込む。
エコノマイザ膨張弁52を出た中間圧冷媒と熱交換をし、更に温度が下がった状態でエコノマイザ熱交換器51を出た高圧冷媒(点M)は、液ガス熱交換器61を流れ、膨張機構70へと流れていく(点N)。なお、膨張機構70は、膨張機71で回収できる動力ができるだけ大きく確保できるように制御部7に制御されている。液ガス熱交換器61では、エコノマイザ熱交換器51を通過した臨界圧力を超えている高圧冷媒(点M)が、低圧冷媒配管19から第1吸入管21aへと流れる低圧冷媒と過冷却インジェクション配管93を流れる低圧冷媒とが合流した合流冷媒と、の間で熱交換によって冷却され、温度が下がった高圧冷媒(点N)となる。
なお、低圧冷媒配管19から第1吸入管21aへと流れる低圧冷媒と過冷却インジェクション配管93を流れる低圧冷媒とが合流した合流冷媒の温度が低過ぎることで液ガス熱交換器61から膨張機構70に向かう冷媒を冷やし過ぎてしまうことを抑制する目的で、合流冷媒温度センサ64tと吸入圧力センサ21pから把握される過熱度が正の値になるという所定過熱度条件を満たすように、制御部7は、合流冷媒過熱度制御を行う。この合流冷媒過熱度制御では、第1室内膨張弁12b、第2室内膨張弁13b、分離ガス膨張弁82、過冷却膨張弁92の各弁開度の少なくともいずれかが、所定過熱度条件を満たすように適宜微調節される。
液ガス熱交換器61を出た高圧冷媒(点N)は、2つに分岐され、一方が膨張機構70の膨張機71に向けて流れ、他方が膨張機構70の第3室外膨張弁72に向けて流れる。第3室外膨張弁72では、超臨界状態から臨界圧力以下の圧力まで減圧されることで、中間圧冷媒(点O1)となる。また、膨張機71においても、超臨界状態から臨界圧力以下の圧力まで減圧されることで、中間圧冷媒(点O2)となる。これら中間圧冷媒(点O1)と中間圧冷媒(点O2)は、合流した後にレシーバ81の内部空間へと流れ込む(点P)。このレシーバ81に流れ込んだ気液二相状態の中間圧冷媒は、レシーバ81の内部空間において液冷媒とガス冷媒とに分離される。
レシーバ81で分離された液冷媒(点Q)は、液冷媒出口管83を流れる。液冷媒出口管83を流れる冷媒の一部は、過冷却熱交換器91を通過して過冷却状態となり(点W)、過冷却冷媒配管84やブリッジ回路49の第1逆止弁49aを通って、液冷媒連絡配管14を介して、第1室内膨張弁12b、第2室内膨張弁13bへと送られる。液冷媒出口管83を流れる冷媒の他の一部は、過冷却熱交換器91に流入する前に、分岐して、過冷却インジェクション配管93を流れる。過冷却インジェクション配管93を流れる冷媒は、過冷却膨張弁92において減圧されて気液二相状態の低圧冷媒となる(点R)。
レシーバ81で分離されたガス冷媒(点S)は、分離ガス配管80を流れる。分離ガス配管80を流れる冷媒は、途中の分離ガス膨張弁82で減圧され低圧冷媒(点T)となる。なお、分離ガス膨張弁82は、膨張機構70の下流側に設けられている中間温度センサ70tの検知飽和温度に相当する中間圧力と、第1吸入管21aに設けられている吸入圧力センサ21pの検知圧力と、から把握される差圧に相当する差圧を分離ガス膨張弁82の前後において生じさせることができるように弁開度(膨張程度)が、制御部7によって制御される(差圧制御が行われる)。分離ガス膨張弁82で減圧された低圧冷媒(点T)は、さらに分離ガス配管80を流れて、過冷却インジェクション配管93のうち、過冷却膨張弁92よりも下流側であって過冷却熱交換器91よりも上流側の部分に合流する(点U)。
過冷却熱交換器91では、レシーバ81で分離された液冷媒(点Q)は、分離ガス配管80を介して過冷却インジェクション配管93に合流した気液二相状態の低圧冷媒(点U)との間で熱交換することで冷却され、冷却されることによって過冷却度が付いた状態になる(点W)。他方で、分離ガス配管80を介して過冷却インジェクション配管93に合流した気液二相状態の低圧冷媒(点U)は、過冷却熱交換器91において、レシーバ81で分離された液冷媒(点Q)によって加熱される(点V、なお、点Vは過熱が付いた状態を例示しているが、運転条件や過渡的な状況によっては湿り状態になる場合がある。)。なお、過冷却膨張弁92は、過冷却熱交換器91を通過して過冷却冷媒配管84を流れる冷媒の過冷却度が通常の目標過冷却度となるように(例えば、過冷却度が5度確保されるように)、過冷却膨張弁92の弁開度(膨張程度)が、制御部7によって制御される。なお、過冷却冷媒配管84を流れる冷媒の過冷却度は、過冷却温度センサ90tの検知温度と、中間温度センサ70tの検知飽和温度に相当する中間圧力とから制御部7が算定している。
液冷媒連絡配管14から第1室内ユニット12、第2室内ユニット13に流入した冷媒は、第1室内膨張弁12bや第2室内膨張弁13bを通過するときに膨張し、気液二相の低圧冷媒(点X)となって第1室内熱交換器12aや第2室内熱交換器13aに流れ込む。この低圧冷媒は、第1室内熱交換器12aや第2室内熱交換器13aで室内空気から熱を奪い、過熱のついた低圧のガス冷媒(点Y)になる。なお、第1室内膨張弁12bは、第1室内熱交換器12aの出口を流れる冷媒の過熱度が所定の設定過熱度となるように(目標蒸発出口過熱度条件を満たすように)第1室内膨張弁12bの弁開度(膨張程度)が制御部7によって制御される。第2室内膨張弁13bも同様に、第2室内熱交換器13aの出口を流れる冷媒の過熱度が所定の設定過熱度(第1室内ユニット12と同様の値であっても異なっていてもよい。)となるように(目標蒸発出口過熱度条件を満たすように)第2室内膨張弁13bの弁開度(膨張程度)が制御される。なお、第1室内熱交換器12aの出口を流れる冷媒の過熱度は、第1室内温度センサ12tの検知温度と、吸入圧力センサ21pの検知圧力とから制御部7が算定し、第2室内熱交換器13aの出口を流れる冷媒の過熱度は、第2室内温度センサ13tの検知温度と、吸入圧力センサ21pの検知圧力とから制御部7が算定している。第1室内ユニット12や第2室内ユニット13を出た低圧冷媒は、ガス冷媒連絡配管15および第4四路切換弁29を経て低圧冷媒配管19へと流れていく。なお、第1室内熱交換器12aが配置されている室内の負荷の処理は、図示しない第1室内熱交換器12aに対して空気流れを供給する第1室内ファンの風量を制御部7が調節することによって処理している。第2室内熱交換器13aが配置されている室内の負荷の処理についても同様に、図示しない第2室内熱交換器13aに対して空気流れを供給する第2室内ファンの風量を制御部7が調節することによって処理している。
第1室内ユニット12や第2室内ユニット13から戻ってきて低圧冷媒配管19を流れる低圧冷媒(点Y)と、過冷却インジェクション配管93から流れてくる低圧冷媒(点V)とは、合流点65で合流し(点Z)、液ガス熱交換器61の低圧側を通って第1吸入管21aから四段圧縮機20へと戻っていく。なお、ここで、液ガス熱交換器61では、四段圧縮機20の第1吸入管21aに向かう低圧冷媒(点Z)と、エコノマイザ熱交換器51を通過した後に膨張機構70へと向かう高圧冷媒(点M)との間で熱交換が行われる。
以上のように冷媒が冷媒回路内を循環することにより、空気調和装置1は冷房運転サイクルを行う。
(2−2)暖房運転モード時の動作
暖房運転時は、図9に示す冷媒配管に沿った矢印の方向に、冷媒が、四段圧縮機20、第1室内熱交換器12a、第2室内熱交換器13a、第1室内膨張弁12b、第2室内膨張弁13b、膨張機構70、室外熱交換器40の順に冷媒回路内を循環する。以下、暖房運転時における空気調和装置1の動作について、図9および図10を参照しながら説明する。
第1吸入管21aから四段圧縮機20に吸い込まれる低圧のガス冷媒(点A)は、第1圧縮部21で圧縮されて、第1吐出管21bに吐出される(点B)。吐出された冷媒は、第1四路切換弁26を通過し、第2吸入管22aを流れる(点C)。
第2吸入管22aから第2圧縮部22に吸い込まれた冷媒は、圧縮されて第2吐出管22bに吐出される(点D)。吐出された冷媒は、第2四路切換弁27を通過し、第3吸入管23aを流れる。なお、第3吸入管23aには、エコノマイザ熱交換器51において熱交換されてエコノマイザインジェクション配管53を流れてくる中間圧の冷媒(点L)も流れ込んでくるため、冷媒の温度が下がる(点F)。
第3吸入管23aから第3圧縮部23に吸い込まれた冷媒は、圧縮されて第3吐出管23bに吐出される(点G)。吐出された冷媒は、第3四路切換弁28を通過し、第4吸入管24aを流れる(点H)。
第4吸入管24aから第4圧縮部24に吸い込まれた冷媒は、圧縮されて第4吐出管24bに吐出される(点I)。吐出された高圧の冷媒は、臨界圧力を超えた超臨界状態となっている。この超臨界状態の冷媒は、第4四路切換弁29を通過し、ガス冷媒連絡配管15を介して第1室内ユニット12や第2室内ユニット13に流入する(点Y)。
ガス冷媒連絡配管15から第1室内ユニット12や第2室内ユニット13に入った高圧冷媒は、冷媒の放熱器として機能する第1室内熱交換器12aや第2室内熱交換器13aで室内空気に放熱し、室内空気を暖める。なお、第1室内熱交換器12aが配置されている室内の負荷の処理は、図示しない第1室内熱交換器12aに対して空気流れを供給する第1室内ファンの風量を制御部7が調節することによって処理している。第2室内熱交換器13aが配置されている室内の負荷の処理についても同様に、図示しない第2室内熱交換器13aに対して空気流れを供給する第2室内ファンの風量を制御部7が調節することによって処理している。第1室内熱交換器12aや第2室内熱交換器13aでの熱交換によって温度が下がった高圧冷媒(点X)は、第1室内膨張弁12bや第2室内膨張弁13bを通過する際にわずかに減圧され、液冷媒連絡配管14を通って室外ユニット11のブリッジ回路49へと流れる。ブリッジ回路49では、第2逆止弁49bを通過して、エコノマイザ熱交換器51へ向かう(点J)。
ブリッジ回路49の第2逆止弁49bを通過した高圧冷媒(点J)は、その一部がエコノマイザインジェクション配管53に分岐して流れて、エコノマイザ膨張弁52において減圧される。エコノマイザ膨張弁52において減圧されて気液二相状態となった中間圧冷媒(点K)は、エコノマイザ熱交換器51において、他の一部の冷媒(ブリッジ回路49から液ガス熱交換器61に向かう高圧冷媒(点J))と熱交換し、中間圧のガス冷媒(点L)となる。この中間圧のガス冷媒(点L)は、上述のようにエコノマイザインジェクション配管53から第2インタークーラ管42cへと流れ込む。
エコノマイザ膨張弁52を出た中間圧冷媒と熱交換をし、更に温度が下がった状態でエコノマイザ熱交換器51を出た高圧冷媒(点M)は、液ガス熱交換器61を通過して、膨張機構70へと流れていく(点N)。
膨張機構70に流入する高圧冷媒(点N)は、2つに分岐され、一方が膨張機構70の膨張機71に向けて流れ、他方が膨張機構70の第3室外膨張弁72に向けて流れる。第3室外膨張弁72では、超臨界状態から臨界圧力以下の圧力まで減圧されることで、中間圧冷媒(点O1)となる。また、膨張機71においても、超臨界状態から臨界圧力以下の圧力まで減圧されることで、中間圧冷媒(点O2)となる。なお、膨張機構70は、膨張機71で回収できる動力ができるだけ大きく確保できるように制御部7に制御されている。これら中間圧冷媒(点O1)と中間圧冷媒(点O2)は、合流した後にレシーバ81の内部空間へと流れ込む(点P)。このレシーバ81に流れ込んだ気液二相状態の中間圧冷媒は、レシーバ81の内部空間において液冷媒とガス冷媒とに分離される。
レシーバ81で分離された液冷媒(点Q)は、液冷媒出口管83を流れる。液冷媒出口管83を流れる冷媒は、全て、過冷却熱交換器91を通過して過冷却状態となり(点W)、過冷却冷媒配管84やブリッジ回路49を通って、室外熱交換器40へと送られる。
なお、暖房運転時には、制御部7は、過冷却膨張弁92を全閉状態に制御しているため、液冷媒出口管83を流れる冷媒は、過冷却インジェクション配管93に向けて分流しない。
レシーバ81で分離されたガス冷媒(点S)は、分離ガス配管80を流れる。分離ガス配管80を流れる冷媒は、途中の分離ガス膨張弁82で減圧され低圧冷媒(点T)となる。なお、分離ガス膨張弁82は、膨張機構70の下流側に設けられている中間温度センサ70tの検知飽和温度に相当する中間圧力と、第1吸入管21aに設けられている吸入圧力センサ21pの検知圧力と、から把握される差圧に相当する差圧を分離ガス膨張弁82の前後において生じさせることができるように弁開度(膨張程度)が、制御部7によって制御される(差圧制御が行われる)。分離ガス膨張弁82で減圧された低圧冷媒(点T)は、さらに分離ガス配管80を流れて、過冷却インジェクション配管93のうち、過冷却膨張弁92よりも下流側であって過冷却熱交換器91よりも上流側の部分に流れ込む(点U)。
過冷却熱交換器91では、レシーバ81の液冷媒出口管83から流れてくる中間圧冷媒(点Q)と、分離ガス膨張弁82で減圧された低圧冷媒(点T,U)との間で熱交換が行われる。この熱交換によって、過冷却インジェクション配管93を流れる低圧冷媒(点T、U)は、蒸発して過熱のついた低圧冷媒(点V)となって、合流点65に向けて流れていく。レシーバ81の液冷媒出口管83から流れてくる中間圧冷媒(点Q)は、熱を奪われて過冷却のついた中間圧冷媒(点W)となり、過冷却冷媒配管84を介してブリッジ回路49に向けて流れていく。
過冷却冷媒配管84をブリッジ回路49に向けて流れる冷媒は、一部がブリッジ回路49の手前で共通配管47aを流れるように分離し、他の一部がブリッジ回路49の第2室外膨張弁48を通過する。
共通配管47aを流れる冷媒は、第1室外膨張弁47で減圧されて低圧冷媒となり(点WX)、第3室外熱交換器43、第2室外熱交換器42、第1室外熱交換器41の順に直列に流れていく。すなわち、第1室外膨張弁47で減圧された冷媒は、第7配管43bを介して第3室外熱交換器43において一部が蒸発する。第3室外熱交換器43を通過した冷媒は、第3配管43a、第3四路切換弁28、第2インタークーラ管42cの一部、および、第6配管42bをこの順に通過して、第2室外熱交換器42においてさらに一部が蒸発する。第2室外熱交換器42を通過した冷媒は、第2配管42a、第2四路切換弁27、第1インタークーラ管41cの一部、および、第5配管41bをこの順に通過して、第1室外熱交換器41においてさらに一部が蒸発する。第1室外熱交換器41を通過した冷媒は、第1配管41a、第1四路切換弁26、四路接続配管30をこの順で通過した後、低圧冷媒配管19へと向けて流れる。ここで、制御部7は、第4室外熱交換器44の上流側に設けられた第1温度センサ44t1の検知温度(実質的に、第3室外熱交換器43の上流側を流れる冷媒温度の検知温度に等しい)と、第1室外熱交換器41の下流側に設けられた第3温度センサ41tの検知温度と、の差(41t−44t1)が3度より大きくなるように、第1室外膨張弁47の減圧程度(弁開度)を制御する。例えば、温度差(41t−44t1)が3度以下になった場合には、制御部7は、第1室外膨張弁47の弁開度が小さくなるように制御を行う。この制御により、第1室外熱交換器41を通過した冷媒は、過熱度を有する状態になっている。
他方、ブリッジ回路49の第2室外膨張弁48を通過して減圧された冷媒(点VW)は、第8配管44bを流れた後に第4室外熱交換器44において蒸発し、第4配管44aと第4四路切換弁29を通過して低圧冷媒配管19へと向けて流れる(点XY)。ここで、制御部7は、第4室外熱交換器44の上流側に設けられた第1温度センサ44t1の検知温度と第4室外熱交換器44の下流側に設けられた第2温度センサ44t2の検知温度との差(44t2−44t1)が、上記差(41t−44t1)よりも小さい値である1度未満になるように、第2室外膨張弁48の減圧程度(弁開度)を制御する。例えば、温度差(44t2−44t1)が1度以上になった場合には、制御部7は、第2室外膨張弁48の弁開度を上げるように制御を行う。この制御により、第4室外熱交換器44を通過した冷媒に過剰な過熱度が付くことを避けることが可能になっている。このため、第4室外熱交換器44においては、その内部の全域において冷媒の蒸発が行われていることになり、蒸発しきった冷媒が流れている部分を無くして、第4室外熱交換器44の能力を十分に発揮させることが可能になっている。
その後、低圧冷媒配管19には、第1〜第4室外熱交換器41〜44を通過した冷媒が合流して流れる。
低圧冷媒配管19を流れる低圧のガス冷媒(点XY)は、過冷却インジェクション配管93を流れる低圧のガス冷媒(点V)と、合流点65において合流した後(点Z)、液ガス熱交換器61の低圧側を流れ、液ガス熱交換器61において高圧側の冷媒と熱交換が行われる。ここで、制御部7は、低圧冷媒配管19を流れる冷媒と過冷却インジェクション配管93を流れる冷媒とが合流した後であって液ガス熱交換器61に流入する前の冷媒(合流点65を流れる冷媒)について、液ガス熱交換器61の低圧側の下流側に設けられている合流冷媒温度センサ64tの検知温度と、吸入圧力センサ21pの検知圧力とを用いて、所定の過熱度が生じた状態になるように(特に限定されないが、本実施形態では過熱度が3度以上生じた状態になるように)、分離ガス膨張弁82の弁開度を制御する。例えば、合流点65における冷媒に所定の過熱度が生じていない場合には、制御部7は、分離ガス膨張弁82の弁開度を上げて、過熱度を有する冷媒をより多く合流点65に導くように制御する。これにより、液ガス熱交換器61の低圧側に流入する冷媒の温度が低過ぎる状態を回避することができ、液ガス熱交換器61から膨張機構70に向かう冷媒が冷やされ過ぎることを回避することができる。なお、分離ガス膨張弁82の弁開度を上げた場合には、系の中間圧が低下し、レシーバ81から流出する液冷媒の量が減少し、過冷却熱交換器91を介して室外熱交換器40に向かう冷媒量が減少することになるため、このことに起因しても、液ガス熱交換器61の低圧側の冷媒の過熱度を高めることが可能になっている。
液ガス熱交換器61の低圧側を通過した低圧のガス冷媒は、第1吸入管21aを介して四段圧縮機20に吸入される(点A)。
以上のように冷媒が冷媒回路内を循環することにより、空気調和装置1は暖房運転サイクルを行う。
(3)空気調和装置の特徴
(3−1)
本実施形態の空気調和装置1では、冷房運転時においては、第1〜第3圧縮部21〜23から吐出された各中間圧力の冷媒を第1〜第3室外熱交換器41〜43のそれぞれが冷却することが可能になっている。そして、暖房運転時においては、上記冷房運転で各中間圧力の冷媒の冷却が可能になるように構成された第1〜第3室外熱交換器41〜43を用いつつも、これらを互いに直列に接続させることにより、全体として通過する冷媒を蒸発させることが可能になっている。
ここで、暖房運転時における第4室外熱交換器44では、出口冷媒に過剰な過熱度が生じることを避けることができるように、第2室外膨張弁48の弁開度が制御されている。これにより、第室外熱交換器44においては、蒸発しきった冷媒が通過する領域を小さく抑えて、第室外熱交換器44の能力を十分に発揮させることが可能になっている。
また、暖房運転時において互いに直列に接続された第1〜第3室外熱交換器41〜43では、最も下流側である第1室外熱交換器41の出口冷媒が過熱度を有するように、第1室外膨張弁47が制御されている。
これによって、第4室外熱交換器44を通過した冷媒と、第1〜第3室外熱交換器41〜43を通過した冷媒と、の合流冷媒は、第4室外熱交換器44を通過した過熱度が小さな冷媒と、第1〜第3室外熱交換器41〜43を通過した過熱度が大きな冷媒と、を混合することになる。このため、第1室外膨張弁47と第2室外膨張弁48の弁開度比率を制御して混合比率を制御することにより、合流冷媒の過熱度を調節することが可能になる。
(3−2)
仮に、液ガス熱交換器61の低圧側の冷媒の温度が低くなりすぎることを回避することができない場合には、圧力―エンタルピ線図における高圧側であって低エンタルピ側の部分の冷媒(圧力―エンタルピ線図における左上の部分の冷媒)が、液ガス熱交換器61において冷やされ過ぎてしまい、低エンタルピ側に行き過ぎてしまう(圧力―エンタルピ線図において左側に行き過ぎてしまう)状態になる。その状態では、膨張機構70において減圧された後の冷媒を、気液二相状態にすることができず全ての冷媒が液単相状態になってしまうと、レシーバ81に流入する冷媒が液単相状態になってしまうため、レシーバ81における気液分離機能を発揮させることができなくなってしまう。そうすると、余剰冷媒の制御が困難となり、冷凍サイクルの低圧圧力が意図せずに減少してしまう問題がある。
これに対して、この空気調和装置1では、液ガス熱交換器61に流入する冷媒の過熱度の調節が可能になるため、液ガス熱交換器61の低圧側の冷媒の温度が低くなりすぎることを回避することが可能になっている。したがって、上記問題を生じにくくさせることができている。
(3−3)
上記空気調和装置1では、液ガス熱交換器61に流入する冷媒の過熱度の調節は、第4室外熱交換器44を通過した冷媒と、第1〜第3室外熱交換器41〜43を通過した冷媒と、の合流比率の調節によって行うことができるだけでなく、さらに、過冷却インジェクション配管93を通過した冷媒の混合比率を調節することによっても、微調節を行うことができる。
このため、仮に、第4室外熱交換器44を通過した冷媒と、第1〜第3室外熱交換器41〜43を通過した冷媒と、の合流比率の調節だけでは、液ガス熱交換器61に流入する冷媒の温度を十分に高くすることができない状況が生じたとしても、過冷却インジェクション配管93を通過した冷媒の混合比率を調節すること(分離ガス膨張弁82の弁開度を調節すること)によって、液ガス熱交換器61の低圧側の冷媒の温度が低くなりすぎることを回避できる。
(3−4)
空気調和装置1では、室外熱交換器40のうち第1〜第3室外熱交換器41〜43については、図5に示すように、入口および出口にY字管41k、42k、43k、41j、42j、43jが設けられているため、冷房運転と暖房運転のいずれの運転状態においても、少なくとも一部の冷媒を外側伝熱管41g、42g、43gに流すことができる。
このため、当該外側伝熱管41g、42g、43gを流れている冷媒については、空気流れの上流側において空気と冷媒との熱交換を行わせることができるため、温度差を十分に確保した効率的な熱交換が可能になっている。
特に、第1〜第3室外熱交換器41〜43は、アルミニウムもしくはアルミニウム合金によって構成された扁平多穴管が採用された熱交換効率の高い装置であるため、当該外側伝熱管41g、42g、43gにおける熱交換の効率を顕著に高めることができている。
(3−5)
空気調和装置1では、室外熱交換器40のうち第4室外熱交換器44については、図4に示すように、一端にU字管44iが設けられている。このため、冷房運転時においては、第4室外熱交換器44の入口を内側伝熱管44hに位置させ、出口を外側伝熱管44gに位置させることで、出口冷媒を空気流れ方向上流の空気と熱交換させて、出口冷媒を温度差の大きな空気と熱交換させることが可能になっている。このため、冷房運転において、第4室外熱交換器44における能力をより発揮させることが可能になっている。
このように、冷房運転時における第4室外熱交換器44の利用状況が暖房運転時に比べて有利になりやすいように配置されている場合であっても、空気調和装置1では、暖房運転時において、第4室外熱交換器44の出口冷媒の過熱度が大きくなりすぎないように制御を行うため、第4室外熱交換器44における能力をできるだけ発揮させることが可能になっている。
具体的には、暖房運転時には、図4に示すように、第4室外熱交換器44の冷媒の入口は外側伝熱管44gに位置しており、冷媒の出口は内側伝熱管44hに位置している。このため、冷媒の出口を流れる冷媒は、既に上流側で熱交換が行われることで温度が低下した空気との間で熱交換が行われることになり、熱交換時の冷媒と空気との温度差を十分に確保しにくい状況になる。特に、第4室外熱交換器44は、アルミニウムもしくはアルミニウム合金によって構成された扁平多穴管が採用された熱交換効率の高い装置であるため、内側伝熱管44hに到達する空気の温度が顕著に低下し、冷媒と空気との温度差がよりいっそう確保しにくい状況になる。
この場合であっても、この空気調和装置1では、第4室外熱交換器44の出口冷媒の過熱度が大きくなりすぎないように第2室外膨張弁48の弁開度が制御される。このため、第4室外熱交換器44において、蒸発済みの冷媒が流れている領域を小さくすることができ、第4室外熱交換器44の全体を有効に利用することが可能になっている。
(3−6)
空気調和装置1では、暖房運転状態においては、互いに直列に接続された第1〜第3室外熱交換器41〜43と、第4室外熱交換器44と、に冷媒が並列して流れている。
ここで、第1〜第3室外熱交換器41〜43は、図5に示すように、熱交換器内において折り返して流れる流れが存在しておらず、入口から流入した冷媒は、室外ユニット11の筐体の3つの側面に沿うように流れた後、出口から流出している。この距離をLとすると、第1〜第3室外熱交換器41〜43が互いに直列に接続された場合には、合計で3Lの距離を冷媒が流れることになる。
これに対して、第4室外熱交換器44は、図4に示すように、熱交換器内において折り返して流れる流れが存在しており、入口から流入した冷媒は、室外ユニット11の筐体の3つの側面に沿うように流れた後、折り返して、再度、室外ユニット11の筐体の3つの側面に沿うように流れて後、出口から流出している。このため、第4室外熱交換器44では、2Lの距離を冷媒が流れることになる。
このように、第1〜第3室外熱交換器41〜43では冷媒が3Lの距離を流れており、第4室外熱交換器44における2Lの距離よりも熱交換が行われている距離が長いため、第1〜第3室外熱交換器41〜43を通過した冷媒の方が乾いた状態になりやすい。このため、第1〜第3室外熱交換器41〜43を通過した冷媒が過熱度を有する状態に制御することは、容易に行うことができる。
そして、第4室外熱交換器44は、他の第1〜第3室外熱交換器41〜43よりも容量が大きいため、できるだけ有効利用させることが望まれるところ、第2室外膨張弁48を制御して、第1〜第3室外熱交換器41〜43を通過した冷媒よりも湿り気味に制御することで、第4室外熱交換器44において蒸発済みの冷媒が流れる領域を小さくし、能力を発揮しやすくさせることができている。しかも、第4室外熱交換器44を通過した冷媒は、第1〜第3室外熱交換器41〜43を通過した冷媒よりも湿り気味にすることができている。
このようにすることで、第1〜第3室外熱交換器41〜43を通過した冷媒はより乾き気味に制御され、第4室外熱交換器44を通過した冷媒はより湿り気味に制御され、両者の混合比率を調節することで、液ガス熱交換器61に送られる冷媒の過熱度を調節することが可能になっている。
(3−7)
また、空気調和装置1は、臨界圧力を超えた高圧冷媒を冷却させるエコノマイザ熱交換器51を備えることでエコノマイザ効果を奏することを可能にしている。ところが、エコノマイザ熱交換器51を備えることで、圧力―エンタルピ線図における高圧側であって低エンタルピ側の部分の冷媒(圧力―エンタルピ線図における左上の部分の冷媒)が、液ガス熱交換器61において冷やされ過ぎて、低エンタルピ側に行き過ぎてしまう(圧力―エンタルピ線図において左側に行き過ぎてしまう)状態が生じやすくなる場合がある。
これに対して、この空気調和装置1では、このようにエコノマイザ熱交換器51を備えてエコノマイザ効果を奏するように構成した場合であっても、液ガス熱交換器61の低圧側の入口冷媒の温度が冷えすぎる状態を避けることができるため、余剰冷媒の制御が困難になることや冷凍サイクルの低圧圧力が意図せずに減少してしまうことを防止できるようになっている。
(3−8)
さらに、空気調和装置1は、高圧側が臨界圧力を超えた状態で用いられているが、レシーバ81に流入する冷媒は膨張機構70によって臨界圧力以下の状態まで減圧されている。このため、レシーバ81に流入する冷媒は、超臨界状態ではなく、気液二相状態となり得る臨界圧力以下の冷媒にすることができている。しかも、液ガス熱交換器61の低圧側の入口冷媒の温度が冷えすぎる状態を避けることができるため、レシーバ81には液単相状態の冷媒が流入することが無く、レシーバ81における気液分離機能を確実に発揮させることが可能になっている。
(4)変形例
(4−1)変形例A
上記実施形態では、暖房運転時において、第4室外熱交換器4の出入口の冷媒温度差が1度未満となるように第2室外膨張弁48の弁開度を制御し、第1〜第3室外熱交換器41〜43の出入口の冷媒温度差が3度より大きくなるように第1室外膨張弁47の弁開度を制御する場合を例に挙げて説明した。
しかし、暖房運転時において、第4室外熱交換器4の出入口の冷媒温度差が1度未満となるようにしつつ、第1〜第3室外熱交換器41〜43の出入口の冷媒温度差が3度より大きくなるようにしつつ、さらに、第4室外熱交換器44を通過した冷媒と第1〜第3室外熱交換器41〜43を通過した冷媒との合流冷媒ができるだけ乾き状態になるように、第2室外膨張弁48および第1室外膨張弁47を制御するようにしてもよい。この制御としては、特に限定されないが、例えば、第4室外熱交換器44を通過した冷媒と第1〜第3室外熱交換器41〜43を通過した冷媒との合流冷媒が湿っている場合には、第4室外熱交換器4の出入口の冷媒温度差が1度未満となることを維持しながら、第2室外膨張弁48の弁開度をできるだけ絞るという制御を行ってもよい。このようにして、第4室外熱交換器44を通過した冷媒と第1〜第3室外熱交換器41〜43を通過した冷媒との合流冷媒をできるだけ乾いた状態にすることが可能になるため、過冷却インジェクション配管93を介して合流する乾いた冷媒の量によることなく、液ガス熱交換器61の低圧側の入口の冷媒をできるだけ乾いた状態にすることが可能になる。
(4−2)変形例B
上記実施形態では、暖房運転時において、第4室外熱交換器4の出入口の冷媒温度差が1度未満となるように第2室外膨張弁48の弁開度を制御し、第1〜第3室外熱交換器41〜43の出入口の冷媒温度差が3度より大きくなるように第1室外膨張弁47の弁開度を制御する場合を例に挙げて説明した。
しかし、当該制御の温度差については、上記実施形態で例示した値に限定されるものではなく、熱交換が行われている領域をできるだけ確保する側の熱交換器における目標温度差(もしくは出口冷媒の目標乾き度)が他方の熱交換器における目標温度差(もしくは出口冷媒の目標乾き度)よりも小さければよい。
例えば、第4室外熱交換器44の出口の冷媒が乾き度を有しておらず多少湿り気味になるように第2室外膨張弁48の弁開度を制御してもよい。また、例えば、第1〜第3室外熱交換器41〜43の出口の冷媒の過熱度が4度以上になるように制御してもよい。
(4−3)変形例C
上記実施形態では、4段の圧縮を行う四段圧縮機20を採用する空気調和装置1を例に挙げて説明した。
しかし、4段圧縮を行う空気調和装置に限定されることなく、例えば、2段圧縮、もしくは、3段圧縮を行う空気調和装置であってもよい。
例えば、2段圧縮を行う空気調和装置では、冷房運転時にインタークーラ(中間冷却器)として機能し暖房運転時に並列接続された蒸発器として機能する熱交換器が1つであることになる。また、3段圧縮を行う空気調和装置では、冷房運転時にインタークーラ(中間冷却器)として機能し暖房運転時に並列接続された蒸発器として機能する熱交換器が2つであることになる。
(4−4)変形例D
上記実施形態では、暖房運転時に冷媒の蒸発が行われている領域をできるだけ確保するために、第4室外熱交換器44の出口冷媒が湿り気味になるように制御する場合を例に挙げて説明した。
しかし、出口冷媒を湿り気味に制御する対象の熱交換器は、冷房運転時にインタークーラ(中間冷却器)として機能し暖房運転時に並列接続された蒸発器として機能する熱交換器であってもよい。
例えば、2段圧縮の空気調和装置では、冷房運転時にインタークーラ(中間冷却器)として機能し暖房運転時に並列接続された蒸発器として機能する熱交換器が1つであることになる。このため、暖房運転時に並列に流す対象の熱交換器は、互いに直列接続されることなく熱交換器内を冷媒が流れる距離も短くなりがちである。このため、むしろ、冷房運転時にインタークーラ(中間冷却器)として機能し暖房運転時に並列接続された蒸発器として機能する熱交換器において、蒸発しきれない冷媒が生じやすい状況になることがある。この場合には、冷房運転時にインタークーラ(中間冷却器)として機能し暖房運転時に並列接続された蒸発器として機能する熱交換器について、暖房運転時の出口冷媒が湿り気味になるように制御し、暖房運転時に並列接続される他方の蒸発器の出口冷媒が乾き気味になるように制御してもよい。
(4−5)変形例E
上記実施形態では、図4および図5に示したように、第4室外熱交換器44と第1〜第3室外熱交換器41〜43とで、冷媒の流れ方が異なる構成が採用されている場合を例に挙げて説明した。
しかし、これらの冷媒の流れ方は特に限定されるものではない。例えば、第4室外熱交換器44と第1〜第3室外熱交換器41〜43とで、冷媒の流れ方が同一となるように構成されていてもよい。
(4−6)変形例F
上記実施形態では、液ガス熱交換器61の低圧側の入口の冷媒が所定の過熱度(3度以上の過熱度)を有するように各種制御が行われる場合を例に挙げて説明した。
しかし、液ガス熱交換器61の低圧側の入口は、過熱度を有するように制御された冷媒が流れる場合に限られず、液ガス熱交換器61の高圧側を流れる冷媒が過度に冷えすぎなければ、多少湿り気味の冷媒が流れてもよい。
1 空気調和装置(冷凍装置)
7 制御部
12 室内ユニット
12a 第1室内熱交換器、室内熱交換器(利用側熱交換器)
12b 第1室内膨張弁、室内膨張弁(利用側膨張弁)
12t 第1室内温度センサ
13 第2室内ユニット、室内ユニット
13a 第1室内熱交換器、室内熱交換器(利用側熱交換器)
13b 第2室内膨張弁、室内膨張弁(利用側膨張弁)
13t 第2室内温度センサ
20 四段圧縮機
21 第1圧縮部(低段側圧縮部)
21p 吸入圧力センサ
22 第2圧縮部(中間圧縮部)
23 第3圧縮部(中間圧縮部)
24 第4圧縮部(高段側圧縮部)
24p 吐出圧力センサ
25 四路切換弁群(運転状態切換部)
26 第1四路切換弁
27 第2四路切換弁
28 第3四路切換弁
29 第4四路切換弁
30 四路接続配管
40 室外熱交換器
41 第1室外熱交換器(熱源側第2熱交換器)
42 第2室外熱交換器(熱源側第2熱交換器、熱源側第3熱交換器)
43 第3室外熱交換器(熱源側第2熱交換器、熱源側第3熱交換器)
44 第4室外熱交換器(熱源側第1熱交換器)
41c 第1インタークーラ管
42c 第2インタークーラ管
43c 第3インタークーラ管
41a 第1配管
42a 第2配管
43a 第3配管
44a 第4配管
41g、42g、43g 外側伝熱管(上流側の冷媒流路)
41h、42h、43h 内側伝熱管(下流側の冷媒流路)
44g 外側伝熱管(上流側の冷媒流路)
44h 内側伝熱管(下流側の冷媒流路)
45 室外送風ファン(熱源側送風部
47 第1室外膨張弁(第1膨張機構)
48 第2室外膨張弁(第2膨張機構)
49 ブリッジ回路
50 エコノマイザ回路
51 エコノマイザ熱交換器
52 エコノマイザ膨張弁
53 エコノマイザインジェクション配管
60 液ガス熱交回路
61 液ガス熱交換器
64t 合流冷媒温度センサ
70 膨張機構(第3膨張機構)
70p 中間温度センサ
71 膨張機
72 膨張弁
80 分離ガス配管
81 レシーバ(冷媒容器)
82 分離ガス膨張弁(バイパス膨張機構)
83 液冷媒出口管
90 過冷却回路
90t 過冷却温度センサ
91 過冷却熱交換器
92 過冷却膨張弁
93 過冷却インジェクション配管(バイパス回路)
特開2010−112618号公報

Claims (9)

  1. 低段側圧縮部(21)と、
    前記低段側圧縮部で圧縮された後の冷媒をさらに圧縮する高段側圧縮部(24)と、
    熱源側第1熱交換器(44)と、
    熱源側第2熱交換器(41、42、43)と、
    利用側熱交換器(12a、13a)と、
    第1膨張機構(47)と、
    第2膨張機構(48)と、
    熱源側送風部(45)と、
    利用側膨張弁(12b、13b)と、
    運転状態切換部(25)と、
    前記利用側熱交換器(12a、13a)を冷媒の冷却器として機能させ、前記熱源側第1熱交換器(44)を冷媒の蒸発器として機能させ、前記熱源側第2熱交換器(41、42、43)を冷媒流れにおいて前記熱源側第1熱交換器(44)と並列に接続された冷媒の蒸発器として機能させ、前記利用側熱交換器(12a、13a)から前記熱源側第2熱交換器(41、42、43)に向かう冷媒を前記第1膨張機構(47)によって減圧させ、前記利用側熱交換器(12a、13a)から前記熱源側第1熱交換器(44)に向かう冷媒を前記第2膨張機構(48)によって減圧させる第1運転状態と、
    前記熱源側第2熱交換器(41、42、43)を前記低段側圧縮部(21)から吐出された後に前記高段側圧縮部(24)に向かう冷媒の冷却器として機能させ、前記熱源側第1熱交換器(44)を前記高段側圧縮部(24)から吐出された冷媒の冷却器として機能させ、前記熱源側第1熱交換器(44)から前記利用側熱交換器(12a、13a)に向かう冷媒を前記利用側膨張弁(12b、13b)によって減圧させ、前記利用側熱交換器(12a、13a)を冷媒の蒸発器として機能させる第2運転状態と、
    切り換えを前記運転状態切換部(25)における接続状態の切り換えにより実行し、
    前記運転状態切換部(25)が前記第1運転状態に切り換えられている状態では前記熱源側第2熱交換器(41、42、43)の出口を流れる冷媒過熱度を有する状態になるようにしつつ、前記熱源側第1熱交換器(44)の出口を流れる冷媒が前記過熱度を有する状態と比較して過熱度が小さいかもしくは湿っている状態になるように、前記第1膨張機構(47)および前記第2膨張機構(48)における減圧程度を調節する制御部(7)と、
    を備え
    前記第1運転状態では、前記熱源側第1熱交換器(44)を流れる冷媒は、前記熱源側送風部(45)の空気流れの上流側を通過した後に下流側を通過するように折り返して流れ、前記熱源側第2熱交換器(41、42、43)を流れる冷媒は、折り返されること無く流れる、
    冷凍装置(1)。
  2. 前記制御部(7)は、前記運転状態切換部(25)が前記第1運転状態に切り換えられている状態では、前記熱源側第2熱交換器(41、42、43)の出口を流れる冷媒が過熱度を有する状態になるようにしつつ、前記熱源側第1熱交換器(44)の出口を流れる冷媒が前記過熱度を有する状態と比較して過熱度が小さいかもしくは湿っている状態になるように、前記第1膨張機構(47)および前記第2膨張機構(48)における減圧程度を調節する、
    請求項1に記載の冷凍装置(1)。
  3. 前記熱源側第1熱交換器(44)は、前記熱源側送風部(45)によって供給される空気の流れ方向における上流側と下流側に冷媒流路を有しており、
    前記第1運転状態における前記熱源側第1熱交換器(44)の冷媒出口近傍部分は、前記空気流れ方向における下流側に位置しており、
    前記第2運転状態における前記熱源側第1熱交換器(44)の冷媒出口近傍部分は、前記空気流れ方向における上流側に位置している、
    請求項2に記載の冷凍装置。
  4. 前記熱源側第1熱交換器(44)は、フィンと水平方向に並んだ複数の通路を有する扁平多穴管とを有しており、アルミニウムもしくはアルミニウム合金によって構成されている、
    請求項3に記載の冷凍装置。
  5. 前記熱源側第2熱交換器(41、42、43)は、前記熱源側送風部(45)によって供給される空気の流れ方向における上流側と下流側に冷媒流路を有しており、
    前記運転状態切換部(25)が前記第1運転状態と前記第2運転状態のいずれに切り換えられている状態であっても、前記熱源側第2熱交換器(41、42、43)の冷媒出口近傍部分の少なくとも一部が前記空気流れ方向における上流側に位置するように構成されている、
    請求項2から4のいずれか1項に記載の冷凍装置。
  6. 前記低段側圧縮部(21)で圧縮された冷媒をさらに圧縮して前記高段側圧縮部(24)に送る中間圧縮部(22、23)と、
    熱源側第3熱交換器(42、43)と、
    をさらに備え、
    前記制御部(7)は、
    前記第1運転状態では、前記利用側熱交換器(12a、13a)を冷媒の冷却器として機能させ、前記熱源側第1熱交換器(44)を冷媒の蒸発器として機能させ、前記熱源側第2熱交換器(41)および前記熱源側第3熱交換器(42、43)を直列に接続された直列熱交換部(41、42、43)とさせつつ、前記直列熱交換部(41、42、43)を冷媒流れにおいて前記熱源側第1熱交換器(44)と並列に接続された冷媒の蒸発器として機能させ、前記利用側熱交換器(12a、13a)から前記直列熱交換部(41、42、43)に向かう冷媒を前記第1膨張機構(47)によって減圧させ、前記利用側熱交換器(12a、13a)から前記熱源側第1熱交換器(44)に向かう冷媒を前記第2膨張機構(48)によって減圧させ、
    前記第2運転状態では、前記熱源側第2熱交換器(41)を前記低段側圧縮部(21)から吐出された後に前記中間圧縮部(22、23)に向かう冷媒の冷却器として機能させ、前記熱源側第3熱交換器(42、43)を前記中間圧縮部(22、23)から吐出された後に前記高段側圧縮部(24)に向かう冷媒の冷却器として機能させ、前記熱源側第1熱交換器(44)を前記高段側圧縮部(24)から吐出された冷媒の冷却器として機能させ、前記熱源側第1熱交換器(44)から前記利用側熱交換器(12a、13a)に向かう冷媒を前記利用側膨張弁(12b、13b)によって減圧させ、前記利用側熱交換器(12a、13a)を冷媒の蒸発器として機能させる、
    請求項2から5のいずれか1項に記載の冷凍装置。
  7. 前記熱源側第1熱交換器(44)と前記利用側熱交換器(12a、13a)の間に設けられ、通過する冷媒を減圧させる第3膨張機構(70)と、
    前記第3膨張機構(70)において減圧された冷媒を気相と液相に分離させるための容器である冷媒容器(81)と、
    前記利用側熱交換器(12a、13a)と前記熱源側第1熱交換器(44)のうち冷媒の冷却器として機能している熱交換器を流れ出た冷媒であって前記第3膨張機構(70)を介して前記冷媒容器(81)に向かう冷媒と、前記利用側熱交換器(12a、13a)と前記熱源側第1熱交換器(44)のうち冷媒の蒸発器として機能している熱交換器を流れ出た冷媒であって前記低段側圧縮部(21)に向かう冷媒と、の間で熱交換を行わせる液ガス熱交換器(61)と、
    少なくとも前記冷媒容器(81)のガス相部分から取り出された冷媒を含む冷媒を、前記蒸発器として機能している熱交換器を流れ出て前記液ガス熱交換器(61)に向かっている冷媒に合流させるためのバイパス回路(93)と、
    前記冷媒容器(81)から前記液ガス熱交換器(61)に向かう冷媒を減圧させるバイパス膨張機構(82)と、
    を備えた請求項1から6のいずれか1項に記載の冷凍装置。
  8. 前記制御部(7)は、前記運転状態切換部(25)が前記第1運転状態に切り換えられている状態において、前記液ガス熱交換器のうち前記蒸発器として機能している熱交換器を流れ出た冷媒が流入する部分の冷媒の過熱度を、前記第1膨張機構(47)と前記第2膨張機構(48)と前記バイパス膨張機構(82における減圧程度を調節することで制御する、
    請求項7に記載の冷凍装置。
  9. 前記制御部(7)は、前記運転状態切換部(25)が前記第1運転状態に切り換えられている状態における前記熱源側第1熱交換器(44)の出口の冷媒が所定の条件を満たす状態を維持するように前記第1膨張機構(47)を通過する冷媒量を減じることによって、前記液ガス熱交換器のうち前記蒸発器として機能している熱交換器を流れ出た冷媒が流入する部分の冷媒の過熱度を増大させる、
    請求項8に記載の冷凍装置。
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