JP6148900B2 - 塗布装置 - Google Patents

塗布装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6148900B2
JP6148900B2 JP2013108857A JP2013108857A JP6148900B2 JP 6148900 B2 JP6148900 B2 JP 6148900B2 JP 2013108857 A JP2013108857 A JP 2013108857A JP 2013108857 A JP2013108857 A JP 2013108857A JP 6148900 B2 JP6148900 B2 JP 6148900B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
unit
chamber
coating
processing chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013108857A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014229774A (ja
Inventor
太 島井
太 島井
晶彦 佐藤
晶彦 佐藤
正樹 千葉
正樹 千葉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd filed Critical Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd
Priority to JP2013108857A priority Critical patent/JP6148900B2/ja
Priority to TW103117776A priority patent/TW201517989A/zh
Publication of JP2014229774A publication Critical patent/JP2014229774A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6148900B2 publication Critical patent/JP6148900B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/541CuInSe2 material PV cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Description

本発明は、塗布装置に関する。
Cu、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Ga、In、Ti、Znおよびこれらの組合せなどの金属と、S、Se、Te、およびこれらの組合せなどの元素カルコゲンとを含む半導体材料を用いたCIS、CIGS、CZTS型等、化合物半導体系太陽電池は、高い変換効率を有する太陽電池として注目されている(例えば特許文献1、2参照)。CIGS型太陽電池は、光吸収層(光電変換層)として例えば上記、Cu、In、Ga、Seの4種類の半導体材料からなる膜を用いる構成になっている。このような太陽電池の構成として、例えばガラスなどからなる基板上にモリブデンなどからなる裏面電極が設けられ、当該裏面電極の上に上記光吸収層やバッファー層、透明電極層等が配置される構成が知られている。
CIS、CIGS型太陽電池は、従来型の太陽電池に比べて光吸収層の厚さを薄くすることができるため、曲面への設置や運搬が容易となる。このため、高性能でフレキシブルな太陽電池として、広い分野への応用が期待されている。光吸収層を形成する手法として、従来、例えば蒸着法やスパッタリング法などを用いて形成する手法が知られていた(例えば、特許文献3、4参照)。また、バッファー層においては、CdS膜等CBD法で形成されていたが、現在ではCdSフリー化が進みZnSやInS膜を形成している(例えば、特許文献5、6参照)。
特開平11−340482号公報 特表2009−537997号公報 特開平1−231313号公報 特開平11−273783号公報 特開2002−118068号公報 特開2004−15039号公報
ところで、上記従来技術のように蒸着法を用いる場合、真空装置が必要となり、装置が大型化し、コストがかかるといった問題がある。そこで、光吸収層を形成する手法として、上記半導体材料を液状体で基板上に塗布することができる新たな技術の提供が望まれている。また、CBD法においても、廃液が大量であることから環境への配慮が必要となること、コストがかかること、或いは設備負担がかかることといった問題があり、新たな技術の提供が望まれている。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、低コストで太陽電池の光吸収層やバッファー層を形成することができる塗布装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る塗布装置は、基板に対する塗布処理を行う処理室と、前記処理室内に気体を供給する気体供給部と、前記処理室内において前記基板を加熱する基板加熱部と、前記基板加熱部により加熱された前記基板に塗布液を塗布する塗布部と、前記塗布液の塗布時に、水平面に対して傾斜させた状態の前記基板を前記水平面と平行な方向に搬送する基板搬送機構と、前記塗布部は、前記塗布液を噴霧するノズル部と、前記ノズル部を水平面と交差する方向に沿って移動させる移動機構と、を備え、前記移動機構は、前記基板の搬送方向に沿う軸回りに前記ノズル部を回転させる回転機構を有することを特徴とする。
本態様に係る塗布装置によれば、例えば、塗布プロセスを用いて基板に金属材料膜を塗布できるので、蒸着プロセスを用いる従来に比べ、低コストで太陽電池の光吸収層を形成することができる。また、バッファー層においても、従来のCBD法をもちいないため、大量の廃液処理が行われないため、低コストにてバッファー層を形成することができる。
上記塗布装置において、前記気体供給部は、前記処理室内に不活性ガスを供給する構成としてもよい。
この構成によれば、処理室内に不活性ガスを供給することで処理室内を脱酸素及び脱水分状態に保持できる。よって、塗布液として例えば易酸化性の金属及び溶媒を含む液状体を良好に塗布することができる。
上記塗布装置において、前記塗布部は、前記回転噴霧ノズルから飛散するミストを回収するミスト回収部を含む構成としてもよい。
この構成によれば、回転霧化ノズルから飛散した塗布液のミストを回収することでミストが飛散して装置内が汚染されるのを防止することができる。
上記塗布装置において、前記移動機構は、前記塗布部及び前記基板を鉛直方向に沿って相対移動させる構成としてもよい。
この構成によれば、鉛直方向に沿って搬送される基板に対して塗布液が塗布されるので、塗布時に飛散して下方に落下したミストが付着することが防止され、基板に安定した膜厚の塗布液を塗布することができる。よって、塗布液に塗布ムラが発生するのを抑制できる。
上記塗布装置において、当該塗布装置内に前記基板の搬入を行うための基板搬入口と前記処理室との間に少なくとも設けられ、前記処理室に連通されることで該処理室内を所定雰囲気に維持する予備室をさらに備える構成としてもよい。
この構成によれば、予備室を備えることで基板搬入時に処理室内への酸素及び水分の混入を防止しつつ、気体供給部によって処理室及び該処理室に連通する予備室内に気体を供給することで処理室内を所定雰囲気に安定的に維持できる。
上記塗布装置において、前記予備室は、内部雰囲気を循環させる循環機構を有する構成としてもよい。
この構成によれば、循環機構によって予備室内の雰囲気が循環されるので、予備室内の雰囲気を安定させることができる。
上記塗布装置において、前記予備室を複数備え、前記複数の予備室における内部圧力は、前記処理室側から前記基板搬入口側に向かって次第に低くなるように設定される構成としてもよい。
この構成によれば、複数の予備室内の雰囲気を段階的に変化させることで処理室内の雰囲気を所定値に安定的に維持することができる。
上記塗布装置において、前記予備室における前記基板の基板保持姿勢を前記処理室における前記基板保持姿勢に変化させる基板姿勢変化機構をさらに備える構成としてもよい。
この構成によれば、太陽電池用基板を処理室内で塗布を行う際に最適な姿勢で保持することができる。よって、太陽電池用基板に対して塗布膜を安定して塗布することができる。
上記塗布装置において、前記気体供給部は、前記不活性ガスとして窒素ガスを供給する構成としてもよい。
この構成によれば、処理室内を良好に脱酸素及び脱水分状態に保持できる。
上記塗布装置において、前記塗布部は、前記塗布液を噴霧する複数の回転霧化ノズルを有し、前記複数の回転霧化ノズルは、前記相対移動方向に沿って配置されている構成としてもよい。
この構成によれば、相対移動方向に配置された複数の回転霧化ノズルから太陽電池用基板に良好な塗布液を形成することができる。
上記塗布装置において、前記基板は、太陽電池用基板であり、前記塗布部は、前記太陽電池用基板に金属材料を含む前記塗布液を塗布する構成としてもよい。
この構成によれば、太陽電池用基板に金属材料膜を塗布できるので、低コストで太陽電池の光吸収層を形成することができる。
本発明によれば、低コストで太陽電池の光吸収層やバッファー層を形成することができる。
実施形態に係る塗布装置を−Y側から見たときの構成を示す側断面。 循環機構の構成を示す図。 板姿勢変化部の概略構成を示す図。 第3搬送ユニットと基板との位置関係を概念的に示す図。 塗布部の概略構成を示す図。 ノズル部の先端の動きを概念的に示した図。 (a)、(b)は、回転噴霧ノズルの概略構成を示す断面図。 基板に対する回転噴霧ノズルの先端の動きを表した図。 回動部を有しない場合の基板に対する回転噴霧の先端の動きを表した図。 ミスト回収部の周辺構成を示す側面図。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
以下の各図において、本実施形態に係る塗布装置の構成を説明するにあたり、表記の簡単のため、XYZ座標系を用いて図中の方向を説明する。当該XYZ座標系においては、床面に平行な平面をXY平面とする。このXY平面において塗布装置100の各構成要素が並べられた方向をX方向と表記し、XY平面上でX方向に直交する方向をY方向と表記する。XY平面に垂直な方向はZ方向と表記する。X方向、Y方向及びZ方向のそれぞれは、図中の矢印の方向が+方向であり、矢印の方向とは反対の方向が−方向であるものとして説明する。
図1は、本実施形態に係る塗布装置100を−Y側から見たときの構成を示す側断面である。
図1に示すように、塗布装置100は、基板Sに液状体を塗布する装置である。塗布装置100は、基板搬入部10、塗布処理部11、基板搬出部12、及び制御部50を有している。
塗布装置100は、例えば工場などの床面に載置されて用いられる。塗布装置100は、一つの部屋に収容される構成であっても構わないし、複数の部屋に分割して収容される構成であっても構わない。塗布装置100は、基板搬入部10、塗布処理部11及び基板搬出部12がこの順で一方向に並んで配置されている。
なお、塗布装置100の装置構成については、基板搬入部10、塗布処理部11及び基板搬出部12がこの順で一方向に並んで配置されることに限られることは無い。例えば、基板搬入部10および基板搬出部12が一体に構成されていても構わないし、塗布処理部11と基板搬出部12との間に減圧乾燥部が設けられていても構わない。勿論、一方向に並んで配置されていなくてもよく、不図示のロボットを中心とした上下に積層する配置や、左右に配置する構成でもよい。
本実施形態では、基板Sとして、例えばガラスや樹脂などからなる板状部材を用いている。本実施形態では更に、基板S上に裏面電極としてスパッタにてモリブデンを形成している。勿論、裏面電極として、他の導電性物質を用いる構成としても構わない。基板Sとして、例えば、Z方向視における寸法が1600mm×1000mmの基板を例に挙げて説明する。なお、基板Sの寸法については、上記の値に限られることは無く、上記寸法よりも大きい寸法の基板や小さい寸法の基板を適宜用いることができる。
本実施形態では、基板Sに塗布する液状体として、銅(Cu)、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、セレン(Se)または銅(Cu)、亜鉛(Zn)、スズ(Sn)、セレン(Se)といった金属材料を溶媒に分散または溶解させた液状組成物を用いている。この液状組成物は、CIGS型等、化合物半導体系太陽電池の光吸収層(光電変換層)を構成する金属材料を含むものである。
また、バッファー層においては、亜鉛(Zn)、インジウム(In)、Cd(カドミウム)といった金属材料を溶媒に溶解させたものであっても構わない。
本実施形態では、この液状組成物は、CIGS型等、化合物半導体系太陽電池の光吸収層のグレインサイズを確保するための物質を含んでいる。勿論、液状体として、他の金属を溶媒に分散または溶解させた液状体を用いる構成としても構わない。
(基板搬入部)
基板搬入部10は、塗布処理部11に対して未処理の基板Sを供給するためのものである。基板搬入部10は、不図示の排気ダクトが接続された搬入用チャンバー1を有し、搬入用チャンバー1内の雰囲気が排気されるようになっている。搬入用チャンバー1は、基板Sを収容可能な大きさを有する直方体の箱状に形成され、塗布装置100の外部装置から基板Sを搬入するための基板搬入口1aが設けられている。
これにより、搬入用チャンバー1内の内部圧力が略一定に保持されるようになっている。搬入用チャンバー1には、不図示の気流調整部が設けられており、該気流調整部によって、後述する塗布処理部11側から搬入用チャンバー1に流れた窒素ガスが排気ダクトに導かれるようになっている。また、搬入用チャンバー1の基板搬入口1aが開口したときにも、大気が排気ダクト側へ流れるようになっている。これにより、塗布処理部11内への大気の入り込みを抑制することができる。なお、搬入用チャンバー1は、上記気流調整部を有していなくても良い。
(基板搬出部)
基板搬出部12は、塗布処理部11からの処理済の基板Sを搬出するためのものである。搬出用チャンバー2は、第3予備室15のチャンバー8との接続部分に基板搬入路を有しており、該基板搬入路は第5ゲートバルブGB5により閉塞可能とされている。搬出用チャンバー2は、基板Sを収容可能な大きさを有する直方体の箱状に形成され、塗布装置100の外部装置に向けて基板Sを搬出するための基板搬出口2aが設けられている。
基板搬出部12は、不図示の排気ダクトが接続された搬出用チャンバー2を有し、搬出用チャンバー2内の雰囲気が排気されるようになっている。
これにより、搬出用チャンバー2内の内部圧力が略一定に保持されるようになっている。搬出用チャンバー2には、不図示の気流調整部が設けられており、該気流調整部によって、塗布処理部11側から搬出用チャンバー2に流れた窒素ガスが排気ダクトに導かれるようになっている。また、搬出用チャンバー2の基板搬出口2aが開口したときにも、大気が排気ダクト側へ流れるようになっている。これにより、塗布処理部11側への大気の入り込みを防止することができる。なお、搬出用チャンバー2は、上記気流調整部を有していなくても良い。
(塗布処理部)
塗布処理部11は、第1予備室13、第2予備室14、及び第3予備室15と、処理室16とを含む。また、塗布処理部11は、上述した第1予備室13、第2予備室14、第3予備室15及び処理室16間において基板Sの搬送を行うための基板搬送機構17を有している。
第1予備室13、第2予備室14及び第3予備室15は、後述するように処理室16内を所定雰囲気に維持するためのものである。
第1予備室13は、チャンバー3及び加熱部4を有している。チャンバー3は上記基板搬入部10(搬入用チャンバー1)に接続され、塗布処理前の基板Sを塗布処理部11内に搬入するためのものである。
チャンバー3は、搬入用チャンバー1との接続部分に基板搬入路を有しており、該基板搬入路は第1ゲートバルブGB1により閉塞可能とされている。チャンバー3は後述する所定雰囲気において基板Sを加熱した状態で収容するためのものである。また、チャンバー3は循環機構90に接続されており、内部雰囲気が循環されるようになっている。なお、上記循環機構90は、チャンバー2に設けられていなくても良い。例えば、危険性が高いガス(毒性或いは腐食性ガス)を使用する場合、循環機構90を用いずにチャンバー2内から排気させる構成としても良い。
図2は循環機構90の構成を示す図である。なお、図2においては、第1予備室13に設けられた循環機構90を例に挙げて説明している。
図2に示すように、循環機構90はチャンバー3内の雰囲気を基板Sの一端側(−Y方向側)から吸気した雰囲気をフィルター91、92を順次通過させることで該基板Sの他端側(−Y方向側)に排出するようになっている。フィルター91、92としては、HEPAフィルターを用いており、これにより内部雰囲気中に含まれた異物を除去した状態でチャンバー3内に循環させるようにしている。
加熱部4は、基板Sを加熱した状態で保持するホットプレート4aを主体に構成されるものである。ホットプレート4aは、基板Sの裏面側に配置されている。
ホットプレート4aの表面温度は例えば200℃程度に設定されている。第1予備室13においては、加熱部4により基板Sを予め加熱することで処理室16内にて基板Sを最適温度まで加熱する必要を無くしている。これにより、処理室16に搬送された基板Sに対し、直ちに塗布処理を行うことができる。よって、塗布処理によるするタクトを短縮している。
第2予備室14は、チャンバー5と、基板姿勢変化部29と、を有する。チャンバー5は上記第1予備室13(チャンバー3)に接続され、第1予備室13側から搬送された基板Sを搬入するためのものである。
チャンバー5は、第1予備室13との接続部分に基板搬入路を有しており、該基板搬入路は第2ゲートバルブGB2により閉塞可能とされている。チャンバー5は後述する所定雰囲気において基板Sを加熱した状態で収容するためのものである。また、チャンバー5は上記循環機構90に接続されており、内部雰囲気が循環されるようになっている。なお、上記循環機構90は、チャンバー5に設けられていなくても良い。例えば、危険性が高いガス(毒性或いは腐食性ガス)を使用する場合、循環機構90を用いずにチャンバー5内から排気させる構成としても良い。
基板姿勢変化部29は、第2予備室14のチャンバー5内に搬入された基板Sの保持姿勢を変化させるためのものである。図3は、基板姿勢変化部29の概略構成を示す図であり、図3における実線は基板姿勢変化部29が基板Sの下面を水平面に平行に支持する状態を示し、図3における2点鎖線は基板姿勢変化部29が基板Sの下面を水平面に傾斜させて支持する状態を示すものである。
図3に示されるように、基板姿勢変化部29は、チャンバー5の床面5aに固定されるベース部材60と、フレーム部61と、基板搬送ローラー部62と、加熱部63と、ダンパー部64とを含む。
フレーム部61は、第1連結部61aを介してベース部材60に回動可能に支持されている。フレーム部61は、基板搬送ローラー部62および加熱部63を保持する。基板搬送ローラー部62は、複数のローラー62aから構成されており、第1予備室13のチャンバー3内から搬出された基板Sを第2予備室14のチャンバー5内に搬送するためのものである。複数のローラー62aは、不図示の駆動部により回転駆動する。
加熱部63は、基板Sを加熱した状態で保持するホットプレート63aを主体に構成されるものである。ホットプレート63aは、基板Sの裏面側に配置されている。ホットプレート63aの表面温度は例えば200℃程度に設定されている。第2予備室14においても、加熱部6により基板Sを予め加熱することで処理室16内にて基板Sを最適温度まで加熱する必要を無くしている。なお、上記ローラー62aは、ホットプレート63aを挟持するようにして基板Sの幅方向(Y方向)における両端の裏面を支持する。
ダンパー部64は、一端部64aがベース部材60に回動可能に軸支されており、他端部64bがフレーム部61の第2連結部61bに回動可能に軸支されている。ダンパー部64は、他端部64b側が伸縮可能に構成されている。
フレーム部61は、後述のように基板Sの保持姿勢を変化させた際に該基板Sを搬送するための後述の第3搬送ユニット22(第1搬送コロ部26及び第2搬送コロ部27)を不図示の領域で保持している。
このような構成に基づき、基板姿勢変化部29は、ダンパー部64の伸縮動作に伴ってフレーム部61をベース部材60に対して回動させ、フレーム部61に設けられた基板搬送ローラー部62(ローラー62a)に保持された基板Sの保持姿勢を変化させることができるようになっている。このとき、基板Sは、第3搬送ユニット22により上下方向における両端部が保持される。
基板姿勢変化部29においては、ダンパー部64の伸縮動作に伴うフレーム部61におけるベース部材60に対する回転角度θを70°以上に設定するのが好ましく、80°以上に設定するのがより好ましい。ここで、基板Sの裏面が水平な状態が回転角0°であり、基板Sの裏面が鉛直方向に沿って配置される状態が回転角90°の状態である。
第3予備室15は、チャンバー8と、基板姿勢変化部29Aと、を有している。チャンバー8は上記処理室16(処理チャンバー40)に接続され、処理室16から搬出された基板Sを収容するためのものである。チャンバー8は後述する所定雰囲気において基板Sを加熱した状態で収容するためのものである。チャンバー8は、処理室16との接続部分に基板搬入路を有しており、該基板搬入路は第4ゲートバルブGB4により閉塞可能とされている。チャンバー8は後述する所定雰囲気において基板Sを加熱した状態で収容するためのものである。また、チャンバー8は上記循環機構90に接続されており、内部雰囲気が循環されるようになっている。なお、上記循環機構90は、チャンバー8に設けられていなくても良い。例えば、危険性が高いガス(毒性或いは腐食性ガス)を使用する場合、循環機構90を用いずにチャンバー8内から排気させる構成としても良い。
なお、第3予備室15(チャンバー8)に設けられた基板姿勢変化部29Aは、第2予備室14の基板姿勢変化部29と概ね同じ構成であるものの、加熱部63を有しない点及び用途が異なる。すなわち、第2予備室14における基板姿勢変化部29は、第1予備室13から搬入された基板Sを水平状態から鉛直方向に起き上がった状態となるように保持姿勢を変化させるためのものである。一方、第3予備室15における基板姿勢変化部29Aは、処理室16から搬出された基板Sを起き上がった状態から水平状態となるように保持姿勢を変化させるためのものである。また、第2予備室14における基板姿勢変化部29は、処理室16に搬入される基板Sを加熱するための加熱部63を有している。一方、第3予備室15における基板姿勢変化部29Aは、処理室16から搬出された基板Sを支持することから加熱部63を有していない。
上記基板搬送機構17は、第1搬送ユニット20と、第2搬送ユニット21と、第3搬送ユニット22と、第4搬送ユニット23と、第5搬送ユニット24と、第6搬送ユニット25と、を含む。
第1搬送ユニット20は、基板搬入部10の搬入用チャンバー1内において基板Sを搬送するためのものであり、複数の搬送ローラー20aから構成されている。
第2搬送ユニット21は、第1予備室13のチャンバー3内において基板Sを搬送するためのものであり、複数の搬送ローラー21aから構成されている。複数の搬送ローラー21aは、基板SのY方向における両端の裏面側を支持するように基板Sの搬送方向(X方向)に沿って配置されている(図2参照)。また、複数の搬送ローラー21aは、+Z方向から視た場合、加熱部4(ホットプレート4a)と平面的に重ならず、該ホットプレート4aを挟持するように配置されている。
第3搬送ユニット22は、第2予備室14のチャンバー5内において基板姿勢変化部29より保持姿勢が変化された基板Sを処理室16へと搬送するためのものである。第3搬送ユニット22は、第1搬送コロ部26と、第2搬送コロ部27と、から構成されている。第1搬送コロ部26及び第2搬送コロ部27は、それぞれ複数の搬送用コロ26a、27aから構成されている。
図4は第3搬送ユニット22と基板Sとの位置関係を概念的に示す図である。図4に示すように、搬送用コロ26a、27aは、回転軸22cを介して不図示の駆動部に接続されており、該回転軸22cの軸線回り(Y軸回り)に回転可能である。
複数の搬送用コロ26aは、基板SのZ方向における下端側を支持するように基板Sの搬送方向(X方向)に沿って配置されている。また、複数の搬送用コロ27aは、基板SのZ方向における上端側を支持するように基板Sの搬送方向(X方向)に沿って配置されている。
搬送用コロ26aは、その断面形状が、基板Sの下端を支持する支持部材26bと、該支持部材26bの一端側に連結され、Z方向に突設するとともに基板Sの表裏両面の少なくとも一方に当接する凸部26cとを含む。凸部26cは、基板姿勢変化部29より保持姿勢が変化された基板Sの傾斜状態に対応するように支持部材26bに対して所定の角度だけ傾斜するように+Y方向に屈曲した方向に突設されている。したがって、基板姿勢変化部29より保持姿勢が変化した基板Sの傾斜状態が鉛直状態となる場合、支持部材26b及び凸部26cは互いが直交するように連結される。
基板Sの搬送時、搬送用コロ27aは、基板Sの上端を支持するため、基板Sの下端を支持する搬送用コロ26aに比べて+Y方向にずれた位置に配置される。搬送用コロ27aは、その断面形状が、基板Sの上端を支持する支持部材27bと、該支持部材27bの一端側に連結され、Z方向に突設するとともに基板Sの表裏両面の少なくとも一方に当接する凸部27cとを含む。凸部27cは、基板姿勢変化部29より保持姿勢が変化された基板Sの傾斜状態に対応するように支持部材27bに対して所定の角度だけ傾斜するように−Y方向に屈曲した方向に突設されている。したがって、基板姿勢変化部29より保持姿勢が変化した基板Sの傾斜状態が鉛直状態となる場合、支持部材27b及び凸部27cは、互いが直交するように連結される。
本実施形態において、図4に示すように、第1搬送コロ部26及び第2搬送コロ部27は、Y方向に位置を違えて配置されている。具体的に、第2搬送コロ部27は、第1搬送コロ部26に対して+Y方向に離間している。これにより、第1搬送コロ部26及び第2搬送コロ部27は、基板姿勢変化部29より傾斜された状態に保持された基板Sを良好に支持するとともに処理室16側へと搬送することができる。
第4搬送ユニット23は、基板姿勢変化部29より保持姿勢が変化された基板Sを第2予備室14内の第3搬送ユニット22から受け取るとともに、処理室16の処理チャンバー40内において基板Sを搬送するためのものである。また、第4搬送ユニット23は、処理チャンバー40内で所定の処理を施した基板Sを処理チャンバー40内から第3予備室15へと搬送するためのものである。第4搬送ユニット23は、第3搬送ユニット22と同様の構成を有しており、第1搬送コロ部26Aと、第2搬送コロ部27Aと、から構成されている。なお、その詳細な説明については省略するが、第4搬送ユニット23は、上記構成を備えることで、水平面に対して傾斜した状態のままで基板Sを搬送することが可能となる。
第5搬送ユニット24は、第3予備室15のチャンバー8内において基板姿勢変化部29への基板受け渡し位置まで基板Sを搬送するためのものである。第5搬送ユニット24は、第3搬送ユニット22および第4搬送ユニット23と同様の構成を有しており、第1搬送コロ部26Bと、第2搬送コロ部27Bと、から構成されている。なお、その詳細な説明については省略するが、第4搬送ユニット23は、上記構成を備えることで、水平面に対して傾斜した状態のままで基板Sを搬送することが可能となる。
第6搬送ユニット25は、基板搬出部12の搬出用チャンバー2内において基板Sを搬送するためのものであり、複数の搬送ローラー25aから構成されている。
(処理室)
処理室16は、基板Sの表面に液状体の塗布を行うためのものである。図1に戻って、処理室16は、処理チャンバー40と、処理チャンバー40内の基板Sに対して液状体の塗布を行う塗布部41と、ミスト回収部42(図10参照)と、処理チャンバー40内に不活性ガス(気体)を供給するガス供給部43と、基板温調保持機構(温調機構)44とを有する。処理チャンバー40は上記第2予備室14(チャンバー5)に接続されており、第2予備室14側から基板Sが搬送される。また、処理チャンバー40は循環機構90に接続されており、内部雰囲気が循環されるようになっている。なお、上記循環機構90は、処理チャンバー40に設けられていなくても良い。例えば、危険性が高いガス(毒性或いは腐食性ガス)を使用する場合、循環機構90を用いずに処理チャンバー40内から排気させる構成としても良い。
図5は塗布部41の概略構成を示す図であり、図6は塗布部41のノズル部の先端の動きを概念的に示した図である。
図5に示すように、塗布部41は、液状体を噴射するノズル部70と、本体部74と、本体部74をY軸回りで回動させる回動部75とを含む。本体部74は、ノズル部70をZ方向に沿って移動可能とする移動機構79を有している。移動機構79は、ノズル部70の移動をガイドするガイド部79aと、該ガイド部79aに対してノズル部70を移動させる駆動力を伝達する駆動部79bとを含む。ノズル部70は、取付アーム78を介してガイド部79aに接続されている。本体部74とガイド部79aとの間には、本体部74に対してガイド部79aをX軸回りに回転させる回転機構77が設けられている。移動機構79は、本体部74に対してガイド部79aをX軸回りに回転させることで駆動部79bによるガイド部79aの移動方向を調整可能となっている。
ノズル部70は、複数(本実施形態では、5〜9本)の回転噴霧ノズル71を有している。複数の回転噴霧ノズル71は、取付アーム78を介して一体に保持されることで液状態の噴射時に基板S上を一体に移動する。ノズル部70において、複数の回転噴霧ノズル71は、基板の搬送方向(方向)に沿って配置されている。塗布部41は、基板姿勢変化部29によって傾斜した状態で支持された基板Sに対し、塗布処理を行う。なお、本実施形態では、塗布部41がノズル部70として複数の回転噴霧ノズル71を含む場合を例に挙げたが、ノズル部70が回転噴霧ノズル71を1個のみを有する構成とし、塗布部41を複数設置しても構わない。すなわち、各回転噴霧ノズル71を回動部75及び移動機構79により独立して移動可能な構成としても良い。
図7は回転噴霧ノズル71の概略構成を示す断面図であり、同図(a)は側面図であり、同図(b)は下面図である。図7に示されるように、回転噴霧ノズル71は、本体部80と、該本体部80に収容されて液状体を噴射する微細な噴射孔93aが複数形成されたエアカップ部93と、本体部80に設けられた隙間99からエアカップ部93の周囲に向けてエアーを噴出するエアー噴出機構94とを有する。エアカップ部93は、不図示のエアタービンにより回転駆動される。エアカップ部93の回転数は、例えば1万〜8万回/分程度である。
回転噴霧ノズル71は、エアカップ部93に形成された複数の噴射孔93aから液状体が吐出する際、該エアカップ部93の回転力により液状体を霧化させることができる。なお、エアカップ部93には、液状体貯留部からポンプを介して液状体が供給される。
回転噴霧ノズル71は、図7(b)に示すように、エアカップ部93の周囲を環状に囲む隙間99から構成されたエアー吹出孔を有している。エアー吹出孔から吹き出されたエアーは、エアカップ部93から噴霧される液状体の吐出方向をコントロールするためのシェービングエアーを構成する。
また、エアー噴出機構94は、気体供給部95と、ヒーター96と、を有する。気体供給部95は、気体として例えば窒素ガスなどの不活性ガスを供給する。ヒーター96は、気体供給部95とエアカップ部93との気体供給経路の途中に設けられる。ヒーター96の温度は、例えば、100℃〜400℃の範囲に設定されている。この構成に基づき、気体供給部95から供給される窒素ガスは、例えば60℃〜70℃程度に加温される。すなわち、エアー噴出機構94は、シェービングエアーとして60℃〜70℃程度まで温調された不活性ガスを供給する構成を実現している。
図5に戻り、駆動部79bは、例えばラックアンドピニオン機構によりガイド部79a側に駆動力を伝達するようになっている。これにより、ノズル部70は同図矢印で示されるようにZ軸方向に沿って昇降可能となっている。よって、ノズル部70は基板SのZ方向の全域に亘って液状体を噴射可能となっている。
また、本実施形態において、基板姿勢変化部29により基板Sが水平状態から鉛直方向に起き上がった状態に保持されている。ここで、液状体を基板Sの表面に良好に噴霧するためには、回転噴霧ノズル71の先端71aを基板Sの表面に対向させる必要がある。
本実施形態において、塗布部41は、液状体の塗布時において、回転機構77を駆動させることでガイド部79aに取付アーム78を介して取り付けられた回転噴霧ノズル71の先端71aを基板Sの表面に対向した状態となるようにノズル部70の保持角度を調整する。すなわち、本実施形態では、基板S及びノズル部70の相対移動方向を水平面と交差する方向に設定する。
また、基板Sが水平状態から鉛直方向に起き上がった状態に傾いて保持されているため、回転噴霧ノズル71を基板Sの表面に沿って上方(+Z方向)に移動させた場合、回転噴霧ノズル71の先端71aと基板Sの表面との距離が変化してしまう。これに対し、本実施形態では、上述のように回転機構77によりガイド部79aを回転させることで回転噴霧ノズル71の先端71aと基板Sの表面との距離を一定距離に保つことが可能である(図10参照)。
回動部75はモーター等から構成されている。本体部74は、その中央部において回動部75に取り付けられている。これにより、本体部74は、回動部75により中央部を基準に揺動可能とされている。ノズル部70は本体部74の揺動動作とは独立して本体部74の移動機構79によって移動可能とされている。なお、以下では、説明の便宜上、ノズル部70の中心70aと回動部75の回転中心とが一致しているものとする。
このような構成に基づき、ノズル部70のうちの1つの回転噴霧ノズル71の先端71aを例に挙げると、図6に示すように回動部75の回転中心を基準として略8の字状に移動する。具体的に、回転噴霧ノズル71の先端71aは、回動部75の回転中心Cを基準としてZX軸を設定すると、第4象限から第2象限へと至り、円弧を描いて第3象限を経て第1象限へと至り、円弧を描いて第4象限へと至った後、繰り返し同じ軌跡を描くように移動する。なお、本説明では回転噴霧ノズル71の先端71aが第2象限から第3象限に至る際および第1象限から第4象限に至る際、円弧を描いて戻る場合を例に挙げたが、本発明はこれに限定されない。例えば、X軸方向に沿ってZ軸を跨ぐように折り返すことで第2象限から第3象限および第1象限から第4象限へと移動する構成であっても構わない。この場合、塗布部41は、回動部75の代わりに本体部74をZX方向に移動させる移動部を有する。
図8は本実施形態に係る塗布部41が液状体を塗布する際の基板Sに対する回転噴霧ノズル71の先端71aの動きを表した図である。また、図9は比較として回動部75を有しない塗布部41が液状体を塗布する際の基板Sに対する回転噴霧ノズル71の先端71aの動きを表した図である。本実施形態に係る塗布部41は、上述のようにノズル部70の中心70aが回動部75の回転中心Cを基準として略8の字状に移動することから、基板Sの搬送速度及びノズル部70の移動速度を調整して図8に示すようにノズル部70(回転噴霧ノズル71)の先端を所定方向に搬送される基板Sの表面の上下方向(Z方向)に沿って移動させることができる。一方、回動部75を有しない場合、ノズル部70が基板Sの幅方向に移動する間に該基板S自体も搬送されてしまうため、図9に示すように回転噴霧ノズル71の先端71aは基板Sの表面に対してジグザグに蛇行した状態に移動する。
以上述べたように、本実施形態に係る塗布部41は、回動部75を備えることで回転噴霧ノズル71の先端71aを基板Sの上下方向及び搬送方向の全域に亘って隙間なく移動させることができるので、液状体を基板Sの全面に亘って均一に塗布することができる。
また、本実施形態では、上述のように回転機構77を駆動することで回転噴霧ノズル71の先端71aが基板Sの表面に対向した状態となるようにノズル部70の保持角度を調整する(図10参照)。
これにより、ノズル部70の先端と基板Sの表面とは、水平方向に所定距離だけ離間した状態とされるので、各回転噴霧ノズル71から噴霧された液状体の粒子のうち、粒子が荒いもの(粒の大きいもの)は基板Sの表面に到達する前に落下し、基板Sに噴霧されることがない。一方、各回転噴霧ノズル71から噴霧された液状体の粒子のうち、粒子が細かいもの(粒の小さいもの)は回転噴霧ノズル71の先端から所定距離離間した位置に配置される基板Sの表面に到達し、基板Sに噴霧されることとなる。よって、基板Sに均一な粒子を含んだ液状体の膜を塗布することができるので、液状体の塗布面に上述のようなムラが発生するのを抑制できる。
塗布部41の回転噴霧ノズル71から噴射される液状体は、後述のようにミストを周囲に飛散させることから、図1に示したように処理チャンバー40内に複数(例えば、2枚)の基板Sを並べて配置し、並べて配置した該複数の基板Sに液状体を順次塗布するようにしてもよい。これによれば、ミストとして無駄になる液状体の量を少なくすることができる。なお、図1では処理チャンバー40内に2枚の基板Sを設置した状態を示しているが、3枚以上の基板Sを並べることで順次液状体を塗布するようにしても構わない。
ところで、ノズル部70から基板Sに液状体を噴霧する際、ノズル部70からミストが周囲に飛散してしまう。これに対して本実施形態に係る塗布部41では、ミスト回収部42によりミストを回収するようにしている。
図10はミスト回収部42の周辺構成を示す側面図である。ミスト回収部42は塗布部41のノズル部70(回転噴霧ノズル71)から液状体を噴霧した際に生じるミストを回収する。ミスト回収部42は、処理室16内において基板Sが移動する領域の全域に亘って配置されていても良いし、基板Sの搬送方向に沿って該基板Sとともに移動する構成であっても良い。
ミスト回収部42は、図10に示すように本体部80と、ミスト洗浄部81と、洗浄液循環部82と、を有している。ミスト洗浄部81は基板Sにおける液状体が塗布される面と反対の裏面Sa、及び側面Sbを覆うように設置される。ミスト洗浄部81は、洗浄液Wを貯留する洗浄液貯留部83と、該洗浄液貯留部83から溢れ出した洗浄液Wが流れる洗浄部84と、洗浄液受け部85と、を有している。
洗浄部84は鉛直方向(Z方向)に沿って延びるブラシ部材から構成され、該ブラシ部材の表面を伝って下方へと洗浄液が流れる構成となっている。洗浄液受け部85は、洗浄部84を伝って流れた下方へと流れた洗浄液を受ける容器として機能するものである。
洗浄液受け部85の下方には、洗浄液Wを本体部80内に連通させる連通部85aが設けられ、該連通部85aを介して洗浄液受け部85内の洗浄液が本体部80の底部89へと流れ込むようになっている。洗浄液循環部82は、本体部80の底部89に溜まった洗浄液を、連通部89aを介してポンプPの駆動力によって洗浄部84の洗浄液貯留部83に循環させるものである。洗浄液循環部82はフィルターFを有しており、該フィルターFを介して洗浄液を循環させる。これにより、洗浄後に洗浄液に含まれる異物を除去することで洗浄液を再利用することができる。
本実施形態に係る塗布部41によれば、ノズル部70(回転噴霧ノズル71)から基板Sに対して塗布液を塗布する際に生じたミストをミスト回収部42により回収できるので、ミストが付着することで塗布装置100(処理室16)内が汚れるといった不具合の発生を防止できる。
ガス供給部43は、処理チャンバー40内に不活性ガス(気体)を供給するためのものである。上記不活性ガスとしては窒素ガスを用いるのが好ましく、ガス供給部43は窒素ガスを処理チャンバー40内に供給することで低酸素状態(脱酸素及び脱水分状態)に保持している。具体的にガス供給部43は、処理チャンバー40内の酸素濃度が例えば100ppm程度となるように窒素ガスを供給する。なお、塗布処理部11は、装置の立ち上げ時に、処理室16以外の第1予備室13、第2予備室14及び第3予備室15にも不図示のガス供給部から窒素ガスを導入し、予備室13〜15及び処理室16全体を脱酸素、脱水分状態に保持するようにしている。
上述の第1予備室13のチャンバー3、及び第2予備室14のチャンバー5の内部圧力は、不図示の圧力調整機構により塗布処理部11の処理チャンバー40側から離間するに従って次第に低くなるように設定されている。また、第3予備室15のチャンバー8の内部圧力は、塗布処理部11の処理チャンバー40よりも低く設定されている。すなわち、塗布処理部11の処理チャンバー40は、他のチャンバー3、5、8に対して正圧状態とされている。また、基板搬入部10における搬入用チャンバー1の内部圧力は、隣接する上記第1予備室13のチャンバー3よりも低く設定されている。
この構成に基づき、塗布処理部11の処理チャンバー40内においては、ガス供給部43によって供給された窒素ガスがチャンバー3内に基板Sが搬入される際に基板搬入部10側のシャッター(不図示)が開くと相対的に圧力の低い搬入用チャンバー1内へと流れ込むようになっている。また、塗布処理部11による塗布が終了した基板Sが第3予備室15のチャンバー8から搬出される際に、チャンバー8と基板搬出部12の搬出用チャンバー2とが連通されると、チャンバー8内の窒素ガスは、該チャンバー8内から相対的に圧力の低い基板搬出部12の搬出用チャンバー2内へと流れ込むようになっている。
なお、各チャンバー3、5、8に対して上記ガス供給部43を個別に設け、各チャンバー内で窒素ガスを循環させる構成を採用してもよい。
具体的に第1予備室13のチャンバー3の酸素濃度は、処理室16の処理チャンバー40の酸素濃度を100%とした時の80%程度に設定され、第2予備室14のチャンバー5及び第3予備室15のチャンバー8の酸素濃度は90%程度に設定されている。
図10に示した基板温調保持機構44は、ノズル部70による噴霧が行われる基板Sを温調した状態で保持するためのものである。基板温調保持機構44は、例えば基板Sを加熱した状態で保持するホットプレート44aを主体に構成されるものである。ホットプレート44aは、第4搬送ユニット23によって傾斜した状態に保持される基板Sの裏面(塗布処理面と反対面)側を加熱する。なお、ホットプレート44aは、基板Sの裏面に接触して加熱しても良いし、非接触状態で加熱しても良い。ホットプレート44aは、例えば、基板Sを220℃で加熱する。ホットプレート44aの温度は、例えば、ノズル部70から噴霧される液状体に含まれる金属材料の融点の近傍に設定されている。なお、基板温調保持機構44は、処理室16内において基板Sが移動する領域の全域に亘って配置されていても良いし、基板Sの搬送方向に沿って該基板Sとともに移動する構成であっても良い。
また、本実施形態では、ノズル部70を構成する回転噴霧ノズル71がシェービングエアーとして、25℃〜70℃程度まで温調した不活性温調ガスを用いている。そのため、基板Sに噴霧する液状体を温調しない構成に比べ、上述のように基板温調保持機構44により温調される基板Sと液状体との温度差を少なくすることができる。
この構成によれば、基板Sに液状体が付着したタイミングで該液状体に含まれている金属材料を瞬時に溶融固化させ、基板S上に太陽電池の光吸収層を均一な膜厚で形成することが可能となっている。
ところで、ノズル部70から基板Sに液状体を噴霧する際、ノズル部70からミストが周囲に飛散してしまう。これに対して本実施形態に係る塗布部41では、ミスト回収部42によりミストを回収することができる。具体的にノズル部70から飛散したミストは、基板Sの裏面Sa及び側面Sbを覆うように設けられたミスト洗浄部81(ミスト回収部42)の洗浄部84によって捕捉される。
洗浄部84は上述したようにブラシ部材の表面を伝って下方へと洗浄液が流れる構成となっているため、捕捉されたミストは洗浄液とともに下方に排出される。これによれば、捕捉したミストが洗浄部84に蓄積してしまうといったことがなく、安定的にミストを回収することができる。
ミストを回収した洗浄液は洗浄液受け部85から本体部80の底部へと流れ込み、洗浄液循環部82のフィルターFで異物が除去された後、洗浄部84に再度循環される。
また、本実施形態においては、鉛直方向(Z方向)に沿って配置される基板Sに対してノズル部70から液状体を噴霧するので、ノズル部70から噴霧された液状体に分散される金属粒子のうち、粒子が荒いもの(粒の大きいもの)が基板Sに塗布されるのを防止し、粒子が細かいもの(粒の小さいもの)のみを基板Sに塗布することができる。このようにして塗布された液状体は均一な粒子(金属材料)を含むので、ムラの発生が抑制された状態で塗布されたものとなる。このような表面のムラが少ない塗布膜は、信頼性の高い太陽電池の光吸収層となる。
続いて、本実施形態に係る塗布装置100の動作について説明する。
まず、制御部50は、基板搬入部10の基板搬入口1aを開き、第1搬送ユニット20(搬送ローラー20a)を駆動させる。搬送ロボットは、基板Sを第1搬送ユニット20に受け渡す。基板Sは、搬送ローラー20aに搬送されることで基板搬入部10に搬入される。制御部50は、基板搬入部10内に基板Sを搬入した後、基板搬入口1aを閉じる。
次に、制御部50は、第1ゲートバルブGB1を開くとともに、第1搬送ユニット20及び第2搬送ユニット21を駆動する。これにより、基板Sは、第1搬送ユニット20から第2搬送ユニット21に受け渡される。第2搬送ユニット21は、基板Sを塗布処理部11へと搬送する。塗布処理部11内において、基板Sは第1予備室13、第2予備室14、処理室16、及び第3予備室15の順に搬送される。
ところで、基板搬入部10から塗布処理部11内に基板Sを搬入すると、基板搬入部10を介して塗布処理部11内に外気が入り込み、塗布処理部11内部の酸素濃度が上昇するおそれも考えられる。特に処理室16の処理チャンバー40内の酸素濃度が上昇すると、液状体内に分散される易酸化性の金属材料が酸化し、塗布された膜(光吸収層)が所望の性能を発揮できなくなる可能性がある。
これに対し、本実施形態では、上述のように塗布処理を行う処理室16と基板Sの搬入口をなす基板搬入部10の搬入用チャンバー1との間に第1予備室13及び第2予備室14を設けている。
これによれば、塗布処理部11に基板Sを搬入する場合において、上記第1予備室13及び第2予備室14によって処理室16の処理チャンバー40内の雰囲気が変動するのを防止することができ、処理チャンバー40が所定雰囲気(低酸素雰囲気)に維持される。
具体的に基板Sの搬入時に第1ゲートバルブGB1が開くと、基板搬入部10の搬入用チャンバー1内には相対的に内部圧力が高い状態(正圧状態)とされる第1予備室13のチャンバー3内から窒素ガスが流れ込む。この場合、搬入用チャンバー1には不図示の気流調整部が設けられているので、該気流調整部によって搬入用チャンバー1に流れた窒素ガスを排気ダクトに導くことができる。
また、第2ゲートバルブGB2が開くと、第2予備室14のチャンバー5内には相対的に内部圧力が高い状態(正圧状態)とされる処理室16の処理チャンバー40内から窒素ガスが流れ込むことで酸素濃度が低い状態(処理チャンバー40の酸素濃度の90%程度)に維持される。なお、処理室16の処理チャンバー40は、ガス供給部43によって窒素ガスが供給されることで所定の低酸素雰囲気に維持することができる。
また、第2予備室14のチャンバー5と第1予備室13のチャンバー3とは連通していることから第1予備室13のチャンバー3内には相対的に内部圧力が高い状態(正圧状態)とされる第2予備室14のチャンバー5内から窒素ガスが流れ込むことで酸素濃度が低い状態(処理チャンバー40の酸素濃度の80%程度)に維持される。
このように本実施形態においては、基板Sを塗布処理部11に搬入した場合であっても、処理室16の処理チャンバー40内が所定雰囲気に維持される。よって、液状体内に分散される易酸化性の金属材料が酸化するのを防止して、基板S上に良質な塗布膜(光吸収層)を形成することができる。
具体的に第1予備室13内に収容された基板Sは、ホットプレート4aにより所定時間200℃で加熱される。このように第1予備室13内において基板Sを予め加熱することで、処理室16内において基板Sを所定温度(例えば220℃)まで短時間で加熱することが可能となる。第2搬送ユニット21は、所定時間加熱した基板Sを第2予備室14(チャンバー5)に搬送し、基板姿勢変化部29の基板搬送ローラー部62に受け渡す。このとき、基板姿勢変化部29は、基板Sの下面を水平面に平行に支持可能な状態(図3参照)とされている。
基板搬送ローラー部62は、チャンバー5内において、加熱部63(ホットプレート63a)に対向する位置まで基板Sを搬送する。第2予備室14内に搬送された基板Sは、ホットプレート63aにより所定時間200℃で加熱される。このように第2予備室14内において基板Sを加熱することで、第1予備室13において加熱された基板Sの温度が低下するのを防止している。よって、処理室16内において基板Sを所定温度まで短時間で加熱することができる。
制御部50は、基板Sを第2予備室14内において所定時間加熱した後、ダンパー部64を駆動させ、フレーム部61を回動させることで基板Sの保持姿勢を変化させる(図3参照)。
これにより、基板Sは、第3搬送ユニット22へと受け渡される。これにより、第3搬送ユニット22は、基板姿勢変化部29より傾斜された状態に保持された基板Sを良好に支持するとともに処理室16側へと搬送することができる(図4参照)。
次に、制御部50は、第3ゲートバルブGB3を開き、第3搬送ユニット22に搬送された基板Sを処理室16(処理チャンバー40)内に搬入する。制御部50は、基板Sが第3搬送ユニット22から第4搬送ユニット23に受け渡されたタイミングで第3ゲートバルブGB3を閉じる。制御部50は、基板温調保持機構44を駆動し、第4搬送ユニット23に保持された基板Sを例えば220℃で加熱する。
次に、制御部50は塗布部41を駆動する。塗布部41は、ノズル部70の各回転噴霧ノズル71から液状体を噴霧する。ノズル部70は、図8に示したように、所定方向に搬送される基板Sに対して高さ方向への往復移動を繰り返すことで全面に液状体を良好に塗布する。
本実施形態においては、ガス供給部43によって窒素ガスが供給されることで処理チャンバー40内が所定雰囲気(低酸素雰囲気、例えば1000ppm以下が好ましい)に維持されたものとなっている。そのため、ノズル部70は、金属材料を含む液状体を基板Sに対して良好に塗布することができる。また、液状体を塗布する回転噴霧ノズル71(ノズル部70)は、60℃〜70℃程度に温調した不活性温調ガス(窒素ガス)をシェービングガスとして用いるため、ノズル噴出し口の近傍における液状体の温度が60〜70℃程度に温調される。これにより、基板Sに吹き付けられる液状体と基板温調保持機構44により温調される基板Sとの温度差が抑えられる。よって、液状体は、基板Sに付着したタイミングで該液状体に含まれている金属材料が瞬時に溶融固化する。このように本実施形態によれば、基板S上に均一な膜厚の太陽電池の光吸収層または、バッファー層を形成することができる。なお、基板温調保持機構44の温度は、例えば200〜250℃に設定され、回転噴霧ノズル71の吐出量は例えば5g/minに設定される。
本実施形態においては、基板Sが第4搬送ユニット23により水平面(XY平面)に対して傾斜した状態で保持されているので、ノズル部70(回転噴霧ノズル71)から噴霧された液状体に含まれる金属材料は粒子が細かいもの(粒の小さいもの)のみを基板Sに選択的に塗布できる。よって、ムラの無い均一な粒子(金属材料)からなる信頼性の高い太陽電池の光吸収層またはバッファー層を得ることができる。
また、ノズル部70から基板Sに液状体を噴霧する際、ノズル部70からミストが周囲に飛散されるが、本実施形態に係る塗布部41は、ミスト回収部42によりミストを回収することができる。
塗布部41による塗布が終了した後、制御部50は、第4ゲートバルブGB4を開き、基板Sを第4搬送ユニット23から第5搬送ユニット24へと受け渡す。第5搬送ユニット24は、受け取った基板Sを第3予備室15のチャンバー8内における基板姿勢変化部29への基板受け渡し位置まで移動させる。基板Sは、チャンバー8内において第5搬送ユニット24から基板姿勢変化部29へと受け渡される。
このとき、上述のように基板搬出部12と処理室16との間に第3予備室15を設けているので、基板Sの搬出時に第4ゲートバルブGB4が開くと、第3予備室15のチャンバー8内には相対的に内部圧力が高い状態(正圧状態)とされる処理室16の処理チャンバー40内から窒素ガスが流れ込むことで酸素濃度が低い状態(処理チャンバー40の酸素濃度の90%程度)に維持される。なお、処理室16の処理チャンバー40は、ガス供給部43によって窒素ガスが供給されることで所定の低酸素雰囲気に維持される。
制御部50は、基板姿勢変化部29を駆動し、基板Sの下面を水平面と平行に保持するように基板保持姿勢を変化させる(図3参照)。
次に、制御部50は、そして、制御部50は、第6搬送ユニット25を駆動するとともに、第5ゲートバルブGB5を開き、基板Sを第3予備室15内から基板搬出部12へと搬送する。
このように本実施形態によれば、基板Sを塗布処理部11から基板搬出部12に搬出した場合であっても、処理室16の処理チャンバー40内を所定雰囲気に維持することができる。従って、上述した処理室16内における塗布処理を行う場合に液状体に含まれる易酸化性の金属材料が酸化してしまうといった不具合の発生を確実に防止することができる。
基板Sは不図示のロボットアームにより基板搬出口2aを介して搬出用チャンバー2の外部へと搬出され、不図示の外部処理装置に受け渡される。
以上のように、本実施形態によれば、塗布プロセスを用いて基板Sに太陽電池用の光吸収層(金属材料膜)を塗布できるので、蒸着プロセスを用いる従来の構成に比べ、低コスト化を図ることができる。
また、温調した状態で保持した基板Sに不活性温調ガスをシェービングガスに用いた回転噴霧ノズル71により液状体を噴霧するので、基板Sに均一な塗布膜を形成することができる。また、基板Sを垂直に保持した状態で液状体を塗布するので、液状体に含まれる粒子のバラツキを抑制することで塗布膜の膜質を向上させることができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。
例えば、上記実施形態においては、基板Sの幅方向及び高さ方向にノズル部70を移動させることで塗布を行う場合について説明したが、ノズル部70の位置を固定し、基板S側を移動させることで基板Sに液状体を塗布する構成を採用しても構わない。
また、上記実施形態では、基板保持部30が1つのみ設けられた場合を例に挙げたが、基板保持部30が複数個設けられていても良い。これによれば、例えば、ある基板保持部30が処理室16内で他の基板Sを保持し、他の基板保持部30が第3予備室15内において第2リフト機構131に基板Sの受け渡を行っていたとしても、第2予備室14内において基板Sの保持位置を変化させることができる。よって、基板保持部30が第2予備室14に戻るまでの時間を無駄にすることが無く、基板Sを処理室16に順次搬送することで塗布処理のタクトを短くすることができる。
また、上記実施形態では、搬入用チャンバー1、チャンバー3、5、8、処理チャンバー40、及び搬出用チャンバー2の全体に亘って窒素ガスが供給される場合を例に挙げたが、基板Sに塗布される液状体の材質によっては、一部のチャンバー(例えば、処理チャンバー40、チャンバー8、搬出用チャンバー2)内に大気を供給し、残りの一部(例えば、搬入用チャンバー1、チャンバー3、5)のチャンバーのみに窒素ガスを供給するようにしても良い。
また、上記実施形態では、チャンバー3、5、8、及び処理チャンバー40が循環機構90に接続されることで内部雰囲気が循環される場合を例に挙げたが、一部のチャンバーのみ循環機構90に代えて排気機構を設けることで内部雰囲気を外部に廃棄する構成を採用しても良い。
1a…基板搬入口、S…基板、13…第1予備室、14…第2予備室、15…第3予備室、16…処理室、25…基板姿勢変化機構、41…塗布部、42…ミスト回収部、43…ガス供給部、44…基板温調保持機構、71…回転噴霧ノズル、74…移動機構、90…循環機構、100…塗布装置

Claims (11)

  1. 基板に対する塗布処理を行う処理室と、
    前記処理室内に気体を供給する気体供給部と、
    前記処理室内において前記基板を加熱する基板加熱部と、
    前記基板加熱部により加熱された前記基板に塗布液を塗布する塗布部と、
    前記塗布液の塗布時に、水平面に対して傾斜させた状態の前記基板を前記水平面と平行な方向に搬送する基板搬送機構と、
    前記塗布部は、前記塗布液を噴霧するノズル部と、前記ノズル部を水平面と交差する方向に沿って移動させる移動機構と、を備え
    前記移動機構は、前記基板の搬送方向に沿う軸回りに前記ノズル部を回転させる回転機構を有する
    塗布装置。
  2. 前記ノズル部は、前記塗布液を噴霧する複数の回転霧化ノズルを有し、
    前記複数の回転霧化ノズルは、前記基板の搬送方向に沿って配置されている
    請求項1に記載の塗布装置。
  3. 前記塗布部は、前記回転霧化ノズルから飛散するミストを回収するミスト回収部を含む
    請求項2に記載の塗布装置。
  4. 前記移動機構は、前記塗布部及び前記基板を鉛直方向に沿って相対移動させる
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の塗布装置。
  5. 当該塗布装置内に前記基板の搬入を行うための基板搬入口と前記処理室との間に少なくとも設けられ、前記処理室に連通されることで該処理室内を所定雰囲気に維持する予備室をさらに備える
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の塗布装置。
  6. 前記予備室は、内部雰囲気を循環させる循環機構を有する
    請求項5に記載の塗布装置。
  7. 前記予備室を複数備え、
    前記複数の予備室における内部圧力は、前記処理室側から前記基板搬入口側に向かって次第に低くなるように設定される
    請求項5又は6に記載の塗布装置。
  8. 前記予備室における前記基板の基板保持姿勢を前記処理室における前記基板保持姿勢に変化させる基板姿勢変化機構をさらに備える
    請求項5〜7のいずれか一項に記載の塗布装置。
  9. 前記気体供給部は、前記処理室内に不活性ガスを供給する
    請求項1〜8のいずれか一項に記載の塗布装置。
  10. 前記気体供給部は、前記不活性ガスとして窒素ガスを供給する
    請求項9に記載の塗布装置。
  11. 前記基板は、太陽電池用基板であり、
    前記塗布部は、前記太陽電池用基板に金属材料を含む前記塗布液を塗布する
    請求項1〜10のいずれか一項に記載の塗布装置。
JP2013108857A 2013-05-23 2013-05-23 塗布装置 Active JP6148900B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013108857A JP6148900B2 (ja) 2013-05-23 2013-05-23 塗布装置
TW103117776A TW201517989A (zh) 2013-05-23 2014-05-21 塗布裝置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013108857A JP6148900B2 (ja) 2013-05-23 2013-05-23 塗布装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014229774A JP2014229774A (ja) 2014-12-08
JP6148900B2 true JP6148900B2 (ja) 2017-06-14

Family

ID=52129353

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013108857A Active JP6148900B2 (ja) 2013-05-23 2013-05-23 塗布装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6148900B2 (ja)
TW (1) TW201517989A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101958111B1 (ko) * 2017-09-29 2019-03-14 씨디에스(주) 경사구조를 이용한 기판 부상 이송장치

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001213517A (ja) * 1999-11-24 2001-08-07 Daiichi Shisetsu Kogyo Kk 板状部材の搬送装置
JP4452033B2 (ja) * 2003-05-22 2010-04-21 芝浦メカトロニクス株式会社 基板の搬送装置及び搬送方法
JP2006013156A (ja) * 2004-06-25 2006-01-12 Hoya Corp 基板処理装置及び基板処理方法並びにパターン形成方法
JP2011035168A (ja) * 2009-07-31 2011-02-17 Kowa Dennetsu Keiki:Kk 回転塗布装置
JP5617440B2 (ja) * 2010-08-30 2014-11-05 澁谷工業株式会社 無菌作業装置
JP2012170846A (ja) * 2011-02-18 2012-09-10 Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd 塗布装置
JP2012216535A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Mitsubishi Chemicals Corp 金属ナノワイヤー含有透明導電膜及びその塗布液

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101958111B1 (ko) * 2017-09-29 2019-03-14 씨디에스(주) 경사구조를 이용한 기판 부상 이송장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014229774A (ja) 2014-12-08
TW201517989A (zh) 2015-05-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI539525B (zh) 加熱裝置、塗佈裝置及加熱方法
JP5469966B2 (ja) 塗布装置及び塗布方法
JP2013220422A (ja) 塗布装置及び塗布方法
US20130269602A1 (en) Transporting apparatus and coating apparatus
JP2011518942A (ja) 改善された溶液蒸着用組み立て品
US9236283B2 (en) Chamber apparatus and heating method
US20110059246A1 (en) Coating apparatus and coating method
TWI587928B (zh) 塗布裝置及塗布方法
KR20120095311A (ko) 도포 장치
US20130309408A1 (en) Coating apparatus and coating method
US20120309179A1 (en) Substrate treating apparatus and method of treating substrate
JP6148900B2 (ja) 塗布装置
US20120238075A1 (en) Coating apparatus and coating method
US20130269604A1 (en) Nozzle and coating apparatus
JP6240440B2 (ja) チャンバー装置及び加熱方法
US20140370451A1 (en) Heating apparatus and heating method
JP6126867B2 (ja) 塗布装置及び塗布方法
US20140008420A1 (en) Substrate treating method and substrate treating apparatus
JP2015139730A (ja) 塗布装置及び塗布方法
JP3465872B2 (ja) 太陽電池用テルル化カドミウム膜の処理方法と処理装置
US20140363903A1 (en) Substrate treating apparatus and method of treating substrate
US20120308715A1 (en) Coating apparatus and coating method

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160215

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170131

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170403

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20170404

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170425

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170522

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6148900

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150