JP6148707B2

JP6148707B2 - 時計

Info

Publication number: JP6148707B2
Application number: JP2015202005A
Authority: JP
Inventors: ウェンツェルヤン; ドハースアントニー; シュナイダーマヌエル
Original assignee: ランゲウーレンゲーエムベーハー
Priority date: 2014-10-15
Filing date: 2015-10-13
Publication date: 2017-06-14
Anticipated expiration: 2035-10-13
Also published as: CH710244B1; CN105527815A; CN105527815B; CH710244A2; DE102014114969B3; JP2016080707A

Description

本発明は、環状の中央部及び環状のベゼルを含むハウジングを備える時計に関する。本発明においては、ベゼルにおける観察者側の開口がカバーガラスによって密閉され、固定用のゴングフットを有する少なくとも１個のゴングが、ハウジング内で延在するように配置されると共に打撃ハンマで打撃可能である。

この形式の時計において、ゴングフットをハウジングの中央部に固定することは既知である。

特許文献１（米国特許出願公開第2008/0165630号明細書）は、ベゼル近傍の時計ガラスにチャイムロッド支持部が取り付けられた時計を開示している。

更に、特許文献２（スイス国特許第705114号明細書）は、ハウジングの中央部にチャイムロッドが取り付けられた時計を開示している。

米国特許出願公開第2008/0165630号明細書スイス国特許第705114号明細書

本発明の課題は、ゴングを打撃することにより大音量・高清澄の打音を発生させ、その打音を外部に良好に伝達可能とした、冒頭に記載した形式の時計を提供することである。

この課題は、ゴングフットをベゼルに堅固に配置することにより解決される。

ベゼルは、その形状がより小さいため、ハウジングの中央部及び該中央部に配置されたムーブメントに比べて質量が大幅に小さく、従ってゴングにおける振動の減衰は、中央部及びムーブメントにおけるよりもベゼルにおいて大幅に小さい。これにより、大音量・高清澄の打音が発生される。

ゴングフットをベゼルに配置すれば、部品点数を少なくして構成を簡略化することも可能になる。

本発明に係る時計は、リピータ時計として構成するのが好適である。

ゴングの全部又は一部がベゼルの内側に対して平行に延在する構成とすれば、必要なスペースの縮小化が図られる。

ベゼルは、ゴングフットからの振動をベゼルに良好に伝達するために、ゴングフットの側面と結合可能な半径方向における支持面を有する。

ベゼルの一部に突入して必要なスペースの縮小化を可能にする配置を実現するには、半径方向内方に開放され、かつ支持面として機能する半径方向における側壁を有する保持凹部を設ければよい。この場合に保持凹部は、その製造を容易にするために、カバーガラスとは反対側で開放することができる。

ゴングフットは、ベゼルの内部に対して突入するゴング領域と、支持面に支持可能な固定領域を含むことができる。

ゴングフットは、ベゼルに容易に着脱可能である。なぜならゴングフットは、上記支持面に支持可能な側面に直交する１つ以上の貫通孔を含み、支持面から外方に達する固定ねじが上記貫通孔を通過することができ、かつベゼルのねじ孔に締結可能だからである。

ゴングフット及びベゼルの支持面の間にスペーサを配置し、該スペーサの厚さを適切に選択すれば、打撃ハンマに対するゴングフット及びゴングの高さ位置を最適に調整することが可能になるため、清澄度のより高い打音を発生させることができる。

ゴングフット及びゴングは、一体的に構成することができる。

ゴングフット及びゴングが単一の金属よりなる材料ブロックで構成される場合、ゴング及びゴングフット材料の微細構造が同一であるため、大音量かつ高清澄の打音が発生される。

打撃ハンマは、ハウジングの底部又はムーブメントのプレートに配置された旋回軸線周りに旋回駆動可能である。

この場合、ムーブメントのプレートに１個以上の位置決め要素が設けられ、これら位置決め要素がゴングフットにおいて対応するように設けられた位置決め凹部に係合可能とすることができる。この場合、取り付けに際して、ゴング及び打撃ハンマを互いに正確に位置決めすることが可能になり、これによりゴングに対する非作動状態の打撃ハンマ間隔の調整も可能になる。このハンマ間隔は、打撃ハンマによるゴングへの打撃後に、該打撃ハンマをゴングの振動領域から確実に遠ざけておき、ゴングの自由振動及び該自由振動により発生される打音への干渉を回避するために重要である。

上記位置決め要素が、ベゼルに対して軸線方向に延在する位置決めピンとして構成され、該位置決めピンが、ベゼルに対して軸線方向に、ゴングフットに形成された位置決め孔に係合する構成とすれば製造が容易である。

打撃ハンマがベゼルの内側輪郭及びゴングの間に配置され、該ゴングが、打撃ハンマ領域において、該打撃ハンマの打撃位置でその輪郭に沿うように延在する構成とすれば、ゴングによって包囲される内部領域で時計の他の部品を配置するためのスペースが十分に確保できる。

以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。

ゴング及び打撃ハンマを備える時計のベゼルの底面図である。図１のＡ‐Ａ線に沿う拡大断面図である。図１のＣ‐Ｃ線に沿う拡大断面図である。

図１のリピータ時計の環状ベゼル１には、観察者側の開口において、円周方向に開放された環状溝２が形成されている。環状溝２には、カバーガラス（図示せず）が嵌め込み可能である。ベゼル１の半径方向に周回する方向には、互いに離間させた２つの保持凹部3, 3'が形成され、ベゼル１の内部に対して半径方向にのみならず、カバーガラスとは反対側においても開放されている。

保持凹部３の半径方向における側壁は、支持面4, 4'として機能するものである。

各保持凹部３には、ゴングフット5, 5'と一体的に構成されたゴング6, 6'が割り当てられている。

ゴングフット5, 5'は固定領域9, 9'を含み、該固定領域9, 9'は、保持凹部3, 3'内に突入すると共に、スペーサ22を介して、側面８によって保持凹部3, 3'の支持面に支持されている。

ゴングフット5, 5'は更に、ベゼル１の内部に対して半径方向に突入するゴング保持領域7, 7'を含む。

ゴング6, 6'は、このゴング保持領域7, 7'を始点として、その大部分がベゼル１の内側に対して平行に延在している。

ムーブメントに関して、ベゼル１に対して半径方向に延びるプレート（図示せず）には打撃ハンマ10, 10'が、ベゼル１に対して軸線方向に延びる旋回軸線11, 11'周りに旋回可能に取り付けられ、その非作動位置においては打撃領域12, 12'がハンマ間隔に亘ってゴング6, 6'から離間している。図１の打撃ハンマ10, 10'は、ゴング6, 6'が打撃される位置にある。

ゴング6，6’は、ゴングフット5，5’を始点として、ベゼル１内方における互いに平行な２つの平面で、ベゼル１及びゴング6，6’間に配置された打撃ハンマ10，10’の旋回領域周りに半径方向に延在し、その後ベゼル１の内側に対して平行に沿うよう延在している。

各ゴング保持領域7, 7'には、回転方向に離間させた状態で、２つの位置決め孔17が形成されている。これら位置決め孔17は、ベゼル１に対して軸線方向に延在し、ムーブメントのプレートに対応するように配置された位置決めピンを突入させる構成とする。

ゴングフット5, 5'の固定領域9, 9'には、回転方向に離間させた状態で、２つの貫通孔13, 14がベゼル１に対して軸線方向に形成されている。ベゼル１は、これら貫通孔13, 14に関連して、保持凹部3, 3'の支持面4, 4'に該ベゼル１に対して軸線方向に延在する２つのねじ孔15, 16を有する。

位置決めピンを位置決め孔17に差し込むことによりゴングフット5, 5'を保持凹部3, 3'に嵌め込めば、貫通孔13及びねじ孔15と、貫通孔14及びねじ孔16が互いに同軸状に整列する。

固定ねじ18, 19を、ベゼル１の底面から貫通孔13, 14及びスペーサ22の貫通孔23を通過させてねじ孔15, 16に締結すれば、固定ねじ18のフランジ20, 21により、ゴングフット5, 5'の側面８がスペーサ22を介して支持面４に強く押圧される。これにより、ゴングフット5, 5'及びゴング6, 6'が正確に位置決めされた状態でベゼル１に固定される。

１ベゼル
２環状溝
3, 3' 保持凹部
4, 4' 支持面
5, 5' ゴングフット
6, 6' ゴング
7, 7' ゴング保持領域
８側面
9, 9' 固定領域
10, 10' 打撃ハンマ
11, 11' 旋回軸線
12, 12' 打撃領域
13 貫通孔
14 貫通孔
15 ねじ孔
16 ねじ孔
17 位置決め孔
18 固定ねじ
19 固定ねじ
20 フランジ
21 フランジ
22 スペーサ
23 貫通孔

Claims

環状の中央部及び環状のベゼル（１）を含むハウジングを備える時計であって、前記ベゼル（１）における観察者側の開口がカバーガラスによって密閉され、固定用のゴングフット（5, 5'）を有する少なくとも１個のゴング（6, 6'）が、前記ハウジング内で延在するように配置されると共に打撃ハンマ（10, 10'）で打撃可能であり、前記ベゼル（１）は、前記ゴングフット（5, 5'）の側面（８）と結合可能な半径方向における支持面（4, 4'）を有し、前記ゴングフット（5, 5'）が前記ベゼル（１）に堅固に配置されていることを特徴とする時計。
請求項１に記載の時計であって、前記ゴング（6, 6'）の全部又は一部は、前記ベゼル（１）の内側に対して平行に延在していることを特徴とする時計。
請求項１に記載の時計であって、前記ベゼル（１）は、保持凹部（3, 3'）を有し、該保持凹部（3, 3'）が半径方向内方に開放され、かつ前記支持面（4, 4'）として機能する半径方向における側壁を含むことを特徴とする時計。
請求項３に記載の時計であって、前記保持凹部（3, 3'）は、カバーガラスとは反対側で開放されていることを特徴とする時計。
請求項１、３又は４に記載の時計であって、前記ゴングフット（5, 5'）は、前記ベゼル（１）の内部に対して半径方向に突入するゴング保持領域（7, 7'）と、前記支持面（4, 4'）に支持可能な固定領域（9, 9'）を含むことを特徴とする時計。
請求項１及び３〜５の何れか一項に記載の時計であって、前記ゴングフット（5, 5'）は、前記支持面（4, 4'）に支持可能な前記側面（８）に直交する１つ以上の貫通孔（13）を含み、前記支持面（4, 4'）から外方に達する固定ねじ（18, 19）が前記貫通孔（13）を通過することができ、かつ前記ベゼル（１）のねじ孔（15）に締結可能であることを特徴とする時計。
請求項１及び３〜６の何れか一項に記載の時計であって、前記ゴングフット（5, 5'）及び前記ベゼル（１）の前記支持面（4, 4'）の間にスペーサ（22）が配置可能であることを特徴とする時計。
請求項１〜７の何れか一項に記載の時計であって、前記ゴングフット（5, 5'）及び前記ゴング（6, 6'）は、一体的に構成されていることを特徴とする時計。
請求項８に記載の時計であって、前記ゴングフット（5, 5'）及び前記ゴング（6, 6'）は、単一の金属より成る材料ブロックで構成されていることを特徴とする時計。
請求項１〜９の何れか一項に記載の時計であって、前記打撃ハンマ（10, 10'）は、前記ベゼル（１）に対して軸線方向に延在するよう前記ハウジングの底部又はムーブメントのプレートに配置された旋回軸線（11, 11'）周りに旋回駆動可能であることを特徴とする時計。
請求項１０に記載の時計であって、ムーブメントのプレートには、１個以上の位置決め要素が配置され、該位置決め要素が、前記ゴングフット（5, 5'）において対応するように配置された位置決め凹部に係合可能であることを特徴とする時計。
請求項１１に記載の時計であって、前記位置決め要素は、前記ベゼル（１）に対して軸線方向に延在する位置決めピンとして構成され、該位置決めピンは、前記ベゼル（１）に対して軸線方向に、前記ゴングフット（5, 5'）に形成された位置決め孔（17）に係合していることを特徴とする時計。
請求項１〜１０の何れか一項に記載の時計であって、前記打撃ハンマ（10, 10'）は、前記ベゼル（１）の内側輪郭及び前記ゴング（6, 6'）の間に配置され、該ゴング（6, 6'）は、前記打撃ハンマ（10, 10'）領域において、該打撃ハンマ（10, 10'）の打撃位置でその輪郭に沿うように延在することを特徴とする時計。