JP6148290B2 - 薄板状の樹脂成形体を成形する樹脂成形金型及び樹脂成形方法 - Google Patents

薄板状の樹脂成形体を成形する樹脂成形金型及び樹脂成形方法 Download PDF

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本発明は、金型に塗布された熱可塑性溶融樹脂を押圧することによって、平面部のみならず側面部も所定の寸法形状に成形することを必要とされる薄板状の樹脂成形体を成形する樹脂成形金型及び樹脂成形方法に関する。
一般に、光を平面方向に分波・分光する導光型光学素子においては、その端面から光を入光し、平面方向に伝送するようになっている。例えば、光導波路においては、光ファイバーから端面にレーザ光を入光するようになっている。また、導光板においては、その端面に冷陰極管やLEDから可視光を入光し、面全体に拡散させるようになっている。このような導光型光学素子においては、光の伝送損失や輝度の低下など、光学性能の低下を防止するために、端面形状や粗度を設計値どおり精度良く成形することが求められる。
導光型光学素子の成形方法として、射出成形、フィルム端面のカッティング、非特許文献1に記載のような端面のプレス加工等が挙げられる。これらの加工は、フィルムの二次加工として実施するものであり、生産効率の点で劣る。一方、射出成形は、一工程で平面部と端面も含めた成形を行うことができるという利点を有する。
しかしながら、射出成形は、薄い導光板の成形が容易でないという課題がある。このため、特許文献1に、加熱したシート材を表面用型と裏面用型とで押圧成形した後、表面用型と裏面用型の若干の隙間(パーティング面)に形成された残膜(厚さ約50μm)を切断・除去して導光板を成形する方法が提案されている。この成形方法によると、導光板の側面主要部が型により成形されているので、発光体から入射した光が切断した残膜部分で乱反射して光の利用効率を低下させる問題が、解消されるとされる。
特許文献2には、下金型に塗布した溶融樹脂膜を、前記下金型と上金型で押圧し、これを等容温度変化させることで、前記溶融樹脂膜の平面部と縁端部に微細構造を成形し、これを冷却固化することにより、前記平面部と縁端部に前記微細構造を有するとともに、前記縁端部にバリのない平板状の微細構造体を成形する方法が提案されている。この方法によると、射出成形で問題となるバリを防止できる。この結果、平面部及び縁端部に微細構造を有する導光板や光導波路を、一サイクルの成形工程で作製できるとされる。
特許文献3は、少なくとも片面に凹凸パターンを設けた上下で一対の金属製薄型と、該薄型の一方を収納した樹脂シート保持枠とで金型キャビティを形成する。該金型キャビティに、これと略同一寸法に切削研磨加工した薄肉樹脂シートを投入する。その後、該薄肉樹脂シートを低圧で金型キャビティ内に固定しながら伝熱加熱し、熱膨張した前記薄肉樹脂シートを樹脂の軟化温度直前に増圧して金型キャビティ内に圧縮し、前記薄肉樹脂シートに、転写開始温度を超えるゴム状平坦領域の温度、かつ、バリ発生を抑制可能な圧力で、凹凸パターンを転写形成する。斯様な樹脂シートの製造方法が提案されている。この製造方法においては、樹脂シート保持枠の少なくとも1つの側面に凹凸パターンを設け、これをスライドさせることによって、バリ発生を抑制し、優れた転写性で出光を均一にし、離型性も良好な、表面に凹凸パターンを有する薄肉大型の平面部と側面部が利用に供される樹脂シートを成形できるとされる。
日本機会学界論文集(C編)、75巻759号(2009-11), p.2853, 論文No.09-7021 特開2011-48290号公報 特開2014-223751号公報 特開2011-88348号公報
導光板など平面部のみならず、側面部が機能面として利用される成形品に、バリが存在する場合はこれを切除しなければならない。この場合は、切削等の工程が増えるばかりでなく、切削等を行った部分を研磨しなければならなくなる。特許文献1に記載する残膜などであっても樹脂成形体の厚みがより薄くなれば切除した部分を研磨する必要がある。
特許文献2に記載の塗布した溶融樹脂の等容温度変化を利用して転写成形する方法は、特許文献1に記載の方法のような切削等の工程を要せず、バリの発生を防止しつつ平面部と側面部の双方を機能面として利用できる樹脂成形体の成形できる。しかし、樹脂成形体の生産性を考慮すると、溶融樹脂を等容温度変化させるように金型温度制御するのではなく、温度制御とは無関係にバリの発生が防止でき、温度制御の時間を短縮できる方法が望まれる。
特許文献3に記載の樹脂シート成形品の製造方法も、平面部のみならず側面部も利用に供する方法である。しかし、この方法は、切削研磨加工した薄肉樹脂シートを保持する保持枠をスライドさせる機構と、バリ発生を抑制する温度及び圧力を調整することによって、当該薄肉樹脂シートの平D面部側面部も利用に供す樹脂シート方法である。このため、特許文献3に記載の製造方法は、特許文献2に記載の方法と同様に、薄肉樹脂シート樹脂を温度制御しなければならない問題がある。そして、所定形状の薄肉樹脂シートを要し、これに合わせて作動させるスライド機構や加圧力を調整しなければならないという問題がある。
本発明は、このような従来の問題点及び要請に鑑み、金型に塗布した溶融樹脂を押圧成形し、バリを切除する等の必要がなく、光導波路や導光板等のような平面部のみならず側面部を機能面として利用できる薄板状の樹脂成形体を成形する金型及び成形方法を提供することを目的とする。
本発明に係る板状の樹脂成形体を成形する金型は、キャビティの側面を規定し、上面がパーティング面となるリーディングエッジを有する下金型と、その下金型に溶融樹脂を塗布し整形する塗膜整形治具と、その整形された塗膜を押圧する上金型と、を有する板状の樹脂成形体を成形する樹脂成形金型であって、前記塗膜整形治具は、前記リーディングエッジの上面にあってそのリーディングエッジからキャビティ方向に進退するとともに前記リーディングエッジの上面に対して上下動するヘッダと、そのヘッダを制御する制御手段とを有してなる。

上記発明において、ヘッダは、溶融樹脂の塗布の際に、その先端がリーディングエッジの前面からキャビティ方向に0.1〜0.5mmほど突出するように制御されるのがよい。そしてさらに、ヘッダは、溶融樹脂の塗布終了後に、リーディングエッジの上面から上昇し、その先端がリーディングエッジの前面からキャビティ方向に0.5〜3mmほど突出するように制御されたうえで下降し、塗布された溶融樹脂の側面部を5〜15MPaで押圧するように制御されるのがよい。
また、ヘッダは、その先端部の断面形状が次第に縮小する傾斜面になっているのがよい。
また、リーディングエッジは、キャビティの左右の両側面に設けてもよい。
本発明に係る板状の樹脂成形体を成形する樹脂成形方法は、キャビティの側面を規定し、上面がパーティング面となるリーディングエッジを有する下金型に溶融樹脂を塗布して以下の方法で塗膜を形成し、形成された塗膜を上金型により押圧し、冷却及び固化して板状の樹脂成形体を成形することによって実施される。すなわち、塗膜の形成は、(1)塗布された溶融樹脂の側面端部がリーディングエッジに接するか接しない程度に密接し、溶融樹脂の側面縁部の高さが前記リーディングエッジの高さを超えないように塗布樹脂の側面端部の幅方向の規制と塗布を行う。(2)リーディングエッジの前面とキャビティの底面により囲まれてなる塗布された溶融樹脂の隅部の隅Rが100μm以下になるように、塗布された溶融樹脂を整形することによって行われる。
上記樹脂成形方法の発明において、整形は、塗布された溶融樹脂の側面縁部から中心方向に延在する部分を含めた側面部を押圧することによって行うことができる。
塗布する溶融樹脂の供給は、吐出口の側面端部からリーディングエッジまでの距離が0.5〜1.5mmになる幅寸法を有するTダイにより行うのがよい。
上記樹脂成形方法の発明においては、塗布する溶融樹脂の厚さが0.1mmから5mmの範囲にすることができ、成形される樹脂成形体の厚さをその塗布により形成された塗膜の厚さとほぼ同じにすることができる。
本発明によれば、バリを切除する等の工程を設ける必要がなく、平面部のみならず側面部が機能面として利用される厚さが0.1mmから5mmの平板状の樹脂成形体を、高い生産性と再現性の下で成形することができる。
本発明に係る板状の樹脂成形体を成形する成形方法を説明する模式図である。 Tダイの側面部回りの一部断面を示す模式図である。 本発明に係る樹脂成形方法を実施する樹脂成形金型の一部断面を示す模式図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を基に説明する。本発明に係る板状の樹脂成形体を成形する成形方法は、キャビティの側面を規定し、上面がパーティング面となるリーディングエッジを有する下金型に、図1に示すように溶融樹脂を塗布して塗膜を形成し、形成された塗膜を上金型により押圧し、冷却及び固化して板状の樹脂成形体を成形する。本成形方法は、下金型にリーディングエッジを設けたものを使用すること、そして、そのリーディングエッジを基準に所定の塗膜を形成するようにしたことに特徴を有する。
本樹脂成形方法は、図1(a)に示すように、リーディングエッジ11が設けられた下金型1を使用する。リーディングエッジ11の前面11bがキャビティCの側面になっており、リーディングエッジ11はキャビティCの側面を規定している。リーディングエッジ11のキャビティCの底面1aからの高さが、樹脂成形体の厚さにほぼ等しくなっている。リーディングエッジ11の上面11aは、パーティング面になっている。キャビティCの底面1aとリーディングエッジ11の前面11bによりキャビティCの隅部1bが形成されている。なお、キャビティとは、金型内で成形品とほぼ同一形状を有し溶融樹脂が流れこむ空間のことをいう。パーティング面とは、成形品を金型から取出す場合に金型を開く面、すなわち、金型の分割面をいう。
図1(a)のようなリーディングエッジ11が設けられた下金型1に、図1(b)に示すように溶融樹脂5を塗布する。溶融樹脂5の塗布は、溶融樹脂5の側面端部5aがリーディングエッジ11(リーディングエッジ11の前面11b)に接するか接しない程度に密接し、溶融樹脂5の側面縁部5bの高さがリーディングエッジ11の高さを超えないように行う。溶融樹脂5の側面縁部5bの高さがリーディングエッジ11の高さを超えないことが必要であるが、所定量の溶融樹脂5をキャビティCに充填することが重要である。このため、以下に説明するように、溶融樹脂5の側面縁部5bの高さがリーディングエッジ11の高さを超えないように規制した上で、溶融樹脂の塗布を行うのがよい。
平面部のみならず側面部も利用に供される薄板状の樹脂成形体を成形するには、塗布された溶融樹脂により形成される塗膜が、図1(c)に示す形状を有する必要がある。この図1(c)に示す塗膜6の形状は、成形される樹脂成形体の形状にほぼ等しくなっており、リーディングエッジ11の前面11bに設けられた凹凸形状が塗膜6の側面端部6aに転写可能になっていなければならない。このためには、塗膜6の側面端部6aにおいて、リーディングエッジ11の前面11bに対応する平面になっている必要である。また、さらに、例えば、厚さ0.1〜5mmの樹脂成形体を成形する場合は、キャビティCの隅部1bに形成される塗膜の隅Rが100μm以下であることが必要である。なお、この隅Rは、50μm以下であるのが好ましい。
このような塗膜6を形成するには、上記のように塗布された溶融樹脂6を整形し、所定の形状になるようにするのがよい。整形は、塗布された溶融樹脂5の側面部を押圧することによって行うことができる。例えば、図1(d)に示すように、溶融樹脂5の側面部5cを押圧することによって溶融樹脂5の整形を行う。
図2に、溶融樹脂5の側面縁部5bの高さがリーディングエッジ11の高さを超えないように、また、溶融樹脂の側面部がリーディングエッジ11を超えないように規制した上で、溶融樹脂の塗布を行う例を示す。図2(a)は、Tダイ3により下金型1に溶融樹脂の塗布を行う場合を示し、Tダイ3の側面部回りの一部断面を示している。下金型1は上述のリーディングエッジを有し、リーディングエッジの上面には規制手段2が設けられている。規制手段2がリーディングエッジの前面からキャビティ方向に突出し、キャビティの縁部が規制手段2の先端部で覆われた形態になっている。これにより、上述の溶融樹脂5の側面縁部の高さをリーディングエッジの高さ以下にし、同時にリーディングエッジの前面を超えないように規制することができる。樹脂成形体の厚さが0.1〜5mmである場合は、規制手段2のキャビティ方向への突出量は、リーディングエッジの前面から0.1〜0.5mmにするのがよい。また、バリのない樹脂成形体を成形するには、Tダイ3から供給される溶融樹脂5がパーティング面に侵入しないように、リーディングエッジの上面を規制手段2により押圧するのがよい。例えば、規制手段2の押圧力は、5MPaにすることができる。
Tダイ3により下金型1に溶融樹脂の塗布を行う場合は、Tダイ3の吐出口がリーディングエッジの前面に近いほどよく、Tダイは、その吐出口の側面端部からリーディングエッジまでの距離が0.5〜1.5mmになるように配設するのがよい。このようにTダイの吐出口の側面端部からリーディングエッジの前面までの距離を縮めるには、規制手段2の先端部の断面形状は、図2(a)に示すように、次第に縮小する傾斜面になっているのがよい。そして、Tダイの側面部の形状は、上記規制手段2の傾斜面に沿うように、次第に縮小する傾斜面になっているのがよい。
溶融樹脂の塗布は、図2(a)において、Tダイ3が紙面と垂直方向に移動するように行われる。このため、一般的には、Tダイ3と規制手段2が干渉しないように隙間が設けられており、溶融樹脂5はその一部が規制手段2の傾斜面に乗り上げて溶融樹脂5の側面部に凸条が生じた形態になる。この凸条はできるだけ小さく、また凸条を生じないようにするのが好ましい。例えば、図2(b)に示すように、Tダイ3の側面部の傾斜面と規制手段2の傾斜面が接触する程度に配設されるならば、Tダイ3は、図2(b)に矢印で示すように、リーディングエッジの前面に動圧が作用するように溶融樹脂を供給することができる。これにより、図1(c)に示す樹脂6に近い形状の塗布樹脂を形成することができ、塗布された溶融樹脂の整形が簡単になり、また、溶融樹脂の塗布と整形を同時に行うことができる可能性がある。
このような本樹脂成形方法は、図3に示す樹脂成形金型により好適に実施することができる。図3は、本発明に係る樹脂成形金型の一部断面を示しており、下金型10にリーディングエッジ15が設けられている。下金型10と上金型20によりキャビティCが形成され、リーディングエッジ15の上面はパーティング面になっている。そして、本樹脂成形金型は、塗膜整形治具30を有している。
塗膜整形治具30は、下金型に溶融樹脂を塗布するときに作業位置に配設され、塗布により形成される塗膜の整形を行った後に退避位置に収納されるようになっている。そして、塗膜整形治具30は、リーディングエッジ15の上面15aにあってそのリーディングエッジ15からキャビティC方向に進退するとともにリーディングエッジ15の上面に対して上下動するヘッダ35を有している。すなわち、ヘッダ35は、図3に示す矢印(Y、Z)方向に移動可能になっており、塗膜整形治具30はこのヘッダ35の動きを制御する制御手段を有している。ヘッダ35による溶融樹脂の塗布及びその整形は、このヘッダ35のY、Z方向制御によって行われる。従って、溶融樹脂の塗布及びその整形においてヘッダ35をX方向に制御する必要はない。なお、本塗膜整形治具30において、ヘッダ35は図2に示す規制手段2と同様な作用・機能を有している。本樹脂成形金型においては、リーディングエッジ15は2つが対になってキャビティCの左右側面を規定するように設けられている。しかしながら、リーディングエッジ15は1つで、キャビティCの左右何れかの側面を規定するように設けることができる。
溶融樹脂の塗布は、図3に示す状態において行われる。すなわち、溶融樹脂を塗布するときは、塗膜整形治具30が作業位置に配設され、ヘッダ35がリーディングエッジ15の上面15aに所定の押圧力(2〜8MPa)を負荷するとともに、ヘッダ35の先端がキャビティC方向に突出するように制御される。ヘッダ35の先端の突出量Pは0.1〜5mmの所定量に制御される。この溶融樹脂の塗布において、上述の溶融樹脂の側面縁部5b(図1(b))に段差が設けられた形状のものが形成される。この側面縁部5bに段差が設けられた形状の溶融樹脂は、一般に、上述の望ましい塗膜6(図1(c))の形状になっていない。このため、塗布された溶融樹脂は、望ましい塗膜6になるように整形するのがよい。
塗布された溶融樹脂の整形は、以下の様に行われる。まず、溶融樹脂の塗布終了後に、ヘッダ35は、リーディングエッジ15の上面から上昇し(Z方向)、ヘッダ35をY方向に移動させてヘッダ35の先端がリーディングエッジの前面からキャビティ方向に0.5〜3mmほど突出するように制御される。そして、ヘッダ35は下降し、塗布された溶融樹脂の側面部を5〜15MPaで押圧するように制御される。
ヘッダ35による溶融樹脂の押圧は、平面部のみならず側面部も利用に供される薄板状の樹脂成形体を成形するために行うものであり、この押圧により、リーディングエッジ15の前面15b及びキャビティCの隅部10bに溶融樹脂が充分に充填されるように行う。このため、上述の側面縁部5bに段差が設けられた形状の溶融樹脂において、段差が生じている側面縁部5bからさらに中心方向に延在する部分を含めた側面部(図1(d)に示す5c)を押圧することが必要である。この塗布された溶融樹脂の整形により、キャビティCの隅部10bに隅Rが100μm以下になった塗膜を形成することができる。
上記のように形成された塗布樹脂は、上金型20により押圧し、冷却及び固化して板状の樹脂成形体が成形される。本樹脂成形金型により、平面部のみならず側面部も利用に供される厚さ0.1〜5mmの樹脂成形体を成形することができる。
図3に示す樹脂成形金型を使用し、幅×長さ×厚さが105×137×0.2(mm)の薄板状の樹脂成形体を成形する試験行った。使用した樹脂は、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂を使用した。溶融樹脂の塗布は、塗膜整形治具のヘッダがリーディングエッジの上面を押圧力5MPaで押圧し、ヘッダの先端がリーディングエッジの前面からキャビティ方向に0.2mmほど突出するようにして行った。塗布された溶融樹脂の整形は、ヘッダの先端のキャビティ方向の突出量が0.5〜1mmになり、溶融樹脂の加圧力が8〜9MPaになるようにして行った。
成形された樹脂成形体は、隅Rが約50μm以下で側面部は利用に供される程度にリーディングエッジの前面の微細凹凸形状が転写成形されていた。しかも、繰り返し安定して寸法ばらつきの少ない、バリが殆ど無い転写成形品を得ることができた。
1 下金型
11 リーディングエッジ
2 規制手段
3 Tダイ
5 溶融樹脂
6 塗膜
10 下金型
15 リーディングエッジ
20 上金型
30 塗膜整形治具
35 ヘッダ

Claims (8)

  1. キャビティの側面を規定し、上面がパーティング面となるリーディングエッジを有する下金型と、その下金型に溶融樹脂を塗布し整形する塗膜整形治具と、その整形された塗膜を押圧する上金型と、を有する板状の樹脂成形体を成形する樹脂成形金型であって、
    前記塗膜整形治具は、前記リーディングエッジの上面にあってそのリーディングエッジからキャビティ方向に進退するとともに前記リーディングエッジの上面に対して上下動するヘッダと、そのヘッダを制御する制御手段とを有する樹脂成形金型。
  2. ヘッダは、溶融樹脂の塗布の際に、その先端がリーディングエッジからキャビティ方向に0.1〜0.5mmほど突出するように制御されることを特徴とする請求項1に記載の樹脂成形金型。
  3. さらに、ヘッダは、溶融樹脂の塗布終了後に、リーディングエッジの上面から上昇し、その先端がリーディングエッジの前面からキャビティ方向に0.5〜3mmほど突出するように制御されたうえで下降し、塗布された溶融樹脂の側面部を5〜15MPaで押圧するように制御されることを特徴とする請求項2に記載の樹脂成形金型。
  4. ヘッダは、その先端部の、リーディングエッジからキャビティ方向の断面形状が次第に縮小する傾斜面になっていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の樹脂成形金型。
  5. リーディングエッジは、キャビティの左右の両側面に設けられてなることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の樹脂成形金型。
  6. キャビティの側面を規定し、上面がパーティング面となるリーディングエッジを有する下金型に溶融樹脂を塗布して以下の方法で塗膜を形成し、形成された塗膜を上金型により押圧し、冷却及び固化して板状の樹脂成形体を成形する樹脂成形方法。
    (1) 塗布された溶融樹脂の側面端部がリーディングエッジに接し、溶融樹脂の側面縁部の高さが前記リーディングエッジの高さを超えないように塗布樹脂の側面端部の幅方向の規制と溶融樹脂の塗布を行う。
    (2) リーディングエッジの前面とキャビティの底面により囲まれてなる塗布された溶融樹脂の隅部の隅Rが100μm以下になるように、塗布された溶融樹脂のキャビティ側面がわの側面縁部から中心方向に延在する部分を含めた側面部の押圧を行う。
  7. 塗布する溶融樹脂の供給は、吐出口の側面端部からリーディングエッジまでの距離が0.5〜1.5mmになる幅寸法を有するTダイにより行われることを特徴とする請求項に記載の樹脂成形方法。
  8. 塗布する溶融樹脂の厚さが0.1mmから5mmの範囲であることを特徴とする請求項6又は7に記載の樹脂成形方法。
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