JP6147050B2 - アルカリ二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、アルカリ二次電池に関する。更に詳細には、本発明は、例えば、空気−亜鉛二次電池やニッケル−亜鉛二次電池などに代表されるアルカリ二次電池に関する。
従来、容易に充電が行え、充放電を繰返しても性能が低下せず、2次電池として容易に使用できる空気電池が提案されている(特許文献1参照。)。
この空気電池は、空気中の酸素を正極活物質とし、金属を負極活物質とする空気電池において、前記負極活物質の表面を、イオン交換樹脂を充填した多孔板で被覆したものである。また、好ましい形態として、多孔板が、負極のカレントコレクター板であることが開示されており、その厚みは0.1mm以上必要であり、それ以下は効果がないことも開示されている。
特開2001−266960号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された、好ましい形態である負極のカレントコネクターを兼ねる多孔板を適用した空気電池にあっては、放電時に多孔板を透過して電解液に溶解した放電生成物が充電時に析出するのはカレントコレクターが電解液と接している側であり、その部位に析出が起こると正極との距離がより近づくことから、電池の短絡が起こりやすいという問題点があった。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものである。そして、本発明は、充電時における電池の短絡を防止ないし抑制し得るアルカリ二次電池を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた。そして、その結果、正極と、負極と、水酸化物イオン伝導性を有し、正極と負極との間に介在する水含有電解液と、を備え、負極と水含有電解液との界面に、所定のアニオン伝導性層を備える構成とすることにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のアルカリ二次電池は、正極と、負極と、水酸化物イオン伝導性を有し、正極と負極との間に介在する水含有電解液と、を備え、負極と水含有電解液との界面に、アニオン伝導性層を備え、アニオン伝導性層が、複数の細孔を有する絶縁性多孔質体と、細孔に充填されたアニオン伝導性高分子とを有するものである。そして、複数の細孔を有する絶縁性多孔質体は、高分子材料からなる。また、高分子材料は、ポリテトラフルオロエチレンである。さらに、複数の細孔を有する絶縁性多孔質体の孔径は、0.01μm以上0.50μm以下である。
本発明によれば、正極と、負極と、水酸化物イオン伝導性を有し、正極と負極との間に介在する水含有電解液と、を備え、負極と水含有電解液との界面に、アニオン伝導性層を備え、アニオン伝導性層が、複数の細孔を有する絶縁性多孔質体と、細孔に充填されたアニオン伝導性高分子とを有し、複数の細孔を有する絶縁性多孔質体が、高分子材料からなり、高分子材料が、ポリテトラフルオロエチレンであり、複数の細孔を有する絶縁性多孔質体の孔径が、0.01μm以上0.50μm以下である構成とした。そのため、放電時の亜鉛放電生成物の溶解性を抑制することで亜鉛負極の充放電サイクルを向上し、更に、充電時における電池の短絡を防止ないし抑制し得るアルカリ二次電池を提供することができる。
アニオン伝導性層中の亜鉛イオンの透過性評価に用いた試験セルを模式的に示す断面図である。 各例の亜鉛イオンの透過性評価の結果を示すグラフである。 亜鉛放電生成物の溶解性評価に用いた試験セルを模式的に示す断面図である。 アニオン伝導性層を模式的に示した断面図である。 各例のアノード分極試験の結果を示すグラフである。
以下、本発明の一形態に係るアルカリ二次電池について詳細に説明する。
本形態のアルカリ二次電池は、正極と、負極と、水酸化物イオン伝導性を有し、正極と負極との間に介在する水含有電解液とを備える。そして、本形態のアルカリ二次電池は、負極と水含有電解液との界面に、アニオン伝導性層を備える。また、本形態のアルカリ二次電池においては、アニオン伝導性層が、複数の細孔を有する絶縁性多孔質体と、細孔に充填されたアニオン伝導性高分子とを有する。
このようなアルカリ二次電池は、放電生成物の溶解や拡散を制御することが可能なので、充放電サイクルによる形状変化を抑制できる。その結果、充電時における電池の短絡を防止ないし抑制し得る。なお、上記特許文献1に記載の空気電池においては、充電時にカレントコレクターの電解液と接している側で亜鉛などの析出が起こり、電池の短絡が起こるおそれがあるのに対して、本発明においては、絶縁性多孔質体を適用しているため、絶縁性多孔質体上では析出がおこらず、電池の短絡を防止ないし抑制できる。
現時点においては、また、以下のようなメカニズムにより、その効果が得られていると考えている。
通常、アニオン伝導性高分子は、アルカリ電解液中などでは含水して膨潤する。アニオン伝導性高分子の膨潤が起こると、アニオン伝導性高分子の密度が低下するため、アニオン伝導性高分子は、亜鉛イオンなどの透過してほしくないイオンまで透過しやすくなる。本発明においては、絶縁性多孔質体にアニオン伝導性高分子を充填することによって、アニオン伝導性高分子の膨潤が抑制され、亜鉛イオンなどの透過してほしくないイオンの透過が抑制され、このような面からも、電池の短絡が防止ないし抑制できると考えられる。
但し、上記のメカニズムはあくまでも推測に基づくものである。従って、上記のメカニズム以外のメカニズムにより上述のような効果が得られていたとしても、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
また、上述のような構成とすることにより、上記特許文献1において開示されている0.1mm未満の厚みの絶縁性多孔質体においても、放電生成物の溶解や拡散を制御することができ、充放電サイクル特性を向上させることもできる。
以下、各構成要素について更に詳細に説明する。
正極としては、炭素材料と酸素還元触媒と結着剤で構成された空気極や、オキシ水酸化ニッケルを主たる成分とする金属水酸化物と発泡ニッケルなどの集電体とで構成されたニッケル極などを好適例として挙げることができる。しかしながら、これらに限定されるものではなく、アルカリ二次電池の正極として用いられる従来公知の材料を適宜用いることができる。
負極としては、エネルギー密度や充放電効率、サイクル寿命を考慮すると、亜鉛及び亜鉛化合物(例えば酸化亜鉛など。)のいずれか一方又は双方を負極活物質として含むものであることが良い。しかしながら、これらに限定されるものではなく、アルカリ二次電池の負極として用いられる従来公知の材料を適宜用いることができる。
水含有電解液としては、水酸化物イオン伝導性を有し、正極と負極との間に介在させることができるものであれば特に限定されるものではなく、アルカリ二次電池の水含有電解液として用いられる従来公知の材料を適宜用いることができる。
アニオン伝導性層としては、複数の細孔を有する絶縁性多孔質体と、細孔に充填されたアニオン伝導性高分子とを有するものであれば、特に限定されるものではない。全ての細孔にアニオン伝導性高分子が充填されているものが好ましく、これにより、アニオン伝導性高分子が含水によって膨張することが抑制され、亜鉛イオンなどの透過してほしくないイオンの透過が抑制される。
絶縁性多孔質体としては、高分子材料からなるものであることが好ましい。高分子材料を適用することによって、形成されるアニオン伝導性層の柔軟性が増し、充放電による負極の体積変化に追従でき、放電時の放電生成物の溶解や拡散をより効果的に制御できる。
高分子材料としては、例えば、フッ素系樹脂やポリオレフィン系樹脂を挙げることができる。これらは1種を単独で又は複数種を組み合わせて用いることができる。フッ素系樹脂やポリオレフィン系樹脂を適用することによって、電解液として使用するアルカリ電解液への耐久性が向上し、放電生成物の溶解や拡散の制御を長期的に維持することができる。
フッ素系樹脂の好適例としては、ポリテトラフルオロエチレンを挙げることができる。ポリテトラフルオロエチレンは、比較的柔軟性が高いことから、充放電による負極の体積変化に追従でき、充放電の繰り返しによっても放電生成物の溶解性の制御に対する効果を長期的に維持できる。
また、ポリオレフィン系樹脂の好適例としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体を挙げることができる。ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体は、比較的剛直であることから、より効果的に放電生成物の溶解や拡散を抑制することができ、充放電の繰り返しによる形状変化をより効果的に抑制することができる。
また、高分子材料は、親水化処理されていることが好ましい。高分子材料の表面が親水化処理されていることによって、充填されるアニオン伝導性高分子との親和性が増すため、アニオン伝導性高分子の充填が容易となる。また、表面でのイオン伝導性が付与されるため、高いイオン伝導性を維持することができる。
更に、絶縁性多孔質体の孔径は0.01μm以上0.50μm以下であることが好ましい。絶縁性多孔質体の孔径が0.01μmにより小さいと、アニオン伝導性高分子の充填が難しいという問題点がある。一方、絶縁性多孔質体の孔径が0.50μm以下であると、より効果的に放電生成物の溶解性を制御することができる。アニオン伝導性高分子は、一般的な電解液であるアルカリ水溶液中では、吸水して膨張する傾向を有する。このため、アニオン伝導性高分子の密度が低下して、例えば、放電生成物の一例である亜鉛イオンがアニオン伝導性高分子中を溶解及び拡散する。しかしながら、絶縁性多孔質体の孔径が0.50μm以下であると、充填されるアニオン伝導性高分子は、多孔質体によって吸水して膨張することが妨げられるため、吸水することが困難となり、アニオン伝導性高分子単体をアルカリ水溶液に浸漬することによって生じる膜の膨潤による低密度化が起こりにくい。その結果、放電生成物の溶解や拡散を制御することができる。
更にまた、アニオン伝導性高分子は、水に不溶であることが好ましい。水に不溶であるアニオン伝導性高分子を適用すると、アニオン伝導性高分子の絶縁性多孔質体からの抜け出しが困難になり、長期的な使用が可能になる。
アニオン伝導性高分子としては、水酸化物イオン伝導性を有するものであれば、特に限定されるものではなく、従来公知の材料を適宜用いることができる。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明する。
(実施例1)
<絶縁性多孔質体にアニオン伝導性高分子が充填されたアニオン伝導性層の作製(ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)多孔体(孔径0.1μm)+アニオン交換樹脂)>
絶縁性多孔質体として親水化処理PTFE多孔体(ADVANTEC製、孔径:0.1μm、膜厚:0.035μm)を使用し、アニオン伝導性高分子としてアニオン交換樹脂分散液、株式会社トクヤマ製)を使用した。アニオン交換樹脂分散液をPTFE製シャーレに滴下して、そこに親水化処理PTFE多孔体を浸漬し、減圧下で静置することによって、親水化処理PTFE多孔体の孔中にアニオン交換樹脂を充填した。約5分間の静置の後に親水化処理PTFEを取り出して、室温で3時間乾燥した。更に、上記の操作を繰返して乾燥を行った後に、80℃で8時間乾燥することによって、絶縁性多孔質体にアニオン伝導性高分子を充填したアニオン伝導性層を作製した。
<アニオン伝導性層中の亜鉛イオンの透過性評価>
図1に示すような評価用の試験セルを使用した。作製したアニオン伝導性層をΦ20mmで切り取って、0.1mol/Lアルカリ水溶液中に1時間浸漬した。その後に、アニオン伝導性層を取り出しイオン交換水で洗浄し、亜鉛イオン透過性の評価用の試験セルに設置した。
図1は試験セルを模式的に示した断面図である。21は亜鉛イオン含有アルカリ水溶液であり、22は亜鉛イオンを含まないアルカリ水溶液である。23はアニオン伝導性層であり、24は溶液を攪拌する攪拌子である。
アニオン伝導性層を設置した後に、試験セル内の溶液を攪拌して、所定時間後に22側の溶液中の亜鉛イオン濃度を定量することによって、亜鉛の透過性を評価した。亜鉛イオン濃度は誘導結合プラズマ発光分光分析(ICP−AES)法により行い、亜鉛の透過係数を算出した。算出した透過係数を比較例1で算出した透過係数で除した値(比較例1の透過係数を1とした場合の相対値)を図2に示す。
<アニオン伝導性層中のOHイオン選択透過性評価>
さらに、アニオン伝導性層の評価をより詳細に行うためにOHイオン伝導性を上記の測定で求めた亜鉛イオン透過係数で割った値(OHイオン選択透過性と定義)で評価した(選択透過性=(OHイオン伝導性)/(亜鉛イオンの透過係数)OHイオンが透過しやすく、亜鉛イオンが透過し難いほうがアニオン伝導性層として優れている。)。
そこで、作製したアニオン伝導性層中のOHイオン伝導性を測定した。具体的には、アニオン伝導性層の上下に10mm間隔でNi線を配置し、交流を印加して膜の抵抗を測定した。測定周波数は10−6〜1Hzであり、10mV印加した。
得られた抵抗値を用いて、アニオン伝導性層の厚み、幅からイオン伝導度を算出し、アニオン伝導性層中の物質選択透過性を算出した結果、比較例1に比べ3倍の選択透過性を有していることが明らかとなった。
<アノード分極試験(亜鉛放電生成物の溶解度制御確認)>
亜鉛のアノード反応(放電反応)は、反応時にZn(OH) 2−が中間可溶成分として生成し(下式[1])、反応の進行に伴い電極表面のZn(OH) 2−の濃度が上昇、飽和することによって、ZnOとして電極表面に析出する(下式[2])溶解析出反応である。そこで、亜鉛の放電生成物の溶解性の評価は、定電流アノード分極試験を行うことによって、下式[1]の反応時間を測定し、その時間を亜鉛放電生成物の溶解性として評価した。
Zn+4OH=Zn(OH) 2−+2e(E=−1.25V)・・・[1]
Zn(OH)42−=ZnO+HO+2OH・・・[2]
具体的には、まず、正極を作製した。発泡ニッケルを集電体とし、これにオキシ水酸化ニッケルペーストを定着させ、成型して、本例で用いる正極とした。次いで、負極を作製した。負極活物質としての亜鉛板(厚さ:1mm)を所定の大きさに切り出し、表面をエタノールで洗浄し、更に負極活物質上に作製したアニオン伝導性層を貼り付けて、本例で用いる負極とした。なお、Hg/HgO電極を参照電極とした。しかる後、これらを用いて図3及び図4に示すような本例の電池を作製した。
すなわち、図3は試験セルを模式的に示した断面図である。また、図4はアニオン伝導性層を模式的に示した断面図である。1は正極であり、2は負極であり、3は水含有電解液(4Nの水酸化カリウム水溶液)であり、4はアニオン伝導性層である。また、アニオン伝導層4は、絶縁性多孔質体5と、その細孔に充填されたアニオン伝導性高分子6とを有する。なお、10は参照電極である。試験セルは、円筒形のポリテトラフルオロエチレン製躯体11の底部に負極2を配置し、SUS製の底部ホルダー12を締め付けて装着した。次いで、負極2を装着した円筒形の躯体11の内部に水含有電解液3を満たし、正極1と参照電極10を装着したポリテトラフルオロエチレン製の蓋13を円筒形の躯体11に回転させ、装着し、組み立てた。
このようにして試験セルを組み上げた後、回路電圧が安定するのを待って電気化学測定システムを用い、−1.18V(対Hg/HgO、以下同様。)〜−1.46Vの電圧範囲、負極面積当たり0.5mA/cmの電流値で10分間の休止をはさみ、室温下、アノード分極試験を行った。その結果を図5に示す。
(実施例2)
<絶縁性多孔質体にアニオン伝導性高分子が充填されたアニオン伝導性層の作製(ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)多孔体(孔径0.2μm)+アニオン交換樹脂)>
絶縁性多孔質体として親水化処理PTFE多孔体(ADVANTEC製、孔径:0.2μm、膜厚:0.035μm)を使用した以外は、実施例1と同様の方法でアニオン伝導性層を作製した。
<アニオン伝導性層中の亜鉛イオンの透過性評価>
アニオン伝導性層中の亜鉛イオンの透過性は、実施例1と同様の方法で評価、算出した。算出した透過係数を比較例1で算出した透過係数で除した値を図2に示す。
参考例3
<絶縁性多孔質体にアニオン伝導性高分子が充填されたアニオン伝導性層の作製(ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)多孔体(孔径1.0μm)+アニオン交換樹脂)>
絶縁性多孔質体として親水化処理PTFE多孔体(ADVANTEC製、孔径:1.0μm、膜厚:0.035μm)を使用した以外は、実施例1と同様の方法でアニオン伝導性層を作製した。
<アニオン伝導性層中の亜鉛イオンの透過性評価>
アニオン伝導性層中の亜鉛イオンの透過性は、実施例1と同様の方法で評価、算出した。算出した透過係数を比較例1で算出した透過係数で除した値を図2に示す。
参考例4
<絶縁性多孔質体にアニオン伝導性高分子が充填されたアニオン伝導性層の作製(ポリプロピレン(PP)多孔体(孔径1.0μm)+アニオン交換樹脂)>
絶縁性多孔質体としてPP多孔体を使用した(Pall Corporation製、孔径:1.0μm、膜厚:0.095μm)を使用した以外は、実施例1と同様の方法でアニオン伝導性層を作製した。
<アニオン伝導性層中の亜鉛イオンの透過性評価>
アニオン伝導性層中の亜鉛イオンの透過性は、実施例1と同様の方法で評価、算出した。算出した透過係数を比較例1で算出した透過係数で除した値を図2に示す。
(比較例1)
<アニオン伝導性層の作製(アニオン交換樹脂のみ)>
アニオン伝導性高分子としてアニオン交換樹脂分散液(株式会社トクヤマ製)を使用した。アニオン交換樹脂分散液をPTFE製シャーレに滴下して、室温で8時間乾燥し後に、80℃で8時間乾燥することで、アニオン伝導性高分子単体からなるアニオン伝導性層を作製した。
<アニオン伝導性層中の亜鉛イオンの透過性評価>
実施例1のアニオン伝導性層に代えて、このアニオン伝導性層を使用した以外は、実施例1と同様のセル構成として、亜鉛イオンの透過性を評価した。その結果を図2に示す。
<アニオン伝導性層中の物質選択透過性評価>
実施例1のアニオン伝導性層に代えて、このアニオン伝導性層を使用した以外は、実施例1と同様の方法で、OHイオン伝導性を評価してOHイオン選択透過性を算出した。
<アノード分極試験(亜鉛放電生成物の溶解度制御確認)>
負極構成以外は実施例1と同様とした。負極は、実施例1と同様に負極活物質としての亜鉛板を用い、次いで、負極活物質上に作製したアニオン伝導性層を張り付けた。
試験セルを組み上げた後、回路電圧が安定するのを待って電気化学測定システムを用い、−1.18V〜−1.46Vの電圧範囲、負極面積当たり0.5mA/cmの電流値で10分間の休止をはさみ、室温下、アノード分極試験を行った。その結果を図5に示す。
(比較例2)
アニオン伝導性層を使用せずに、亜鉛板のみを負極に用いた。
<アノード分極試験(亜鉛放電生成物の溶解度制御確認)>
負極構成以外は実施例1と同様とした。
試験セルを組み上げた後、回路電圧が安定するのを待って電気化学測定システムを用い、−1.18V〜−1.46Vの電圧範囲、負極面積当たり0.5mA/cmの電流値で10分間の休止をはさみ、室温下、アノード分極試験を行った。その結果を図5に示す。
図2から、本発明の範囲に属する実施例1、2は、本発明外の比較例1と比較して、亜鉛イオンの透過が抑制されていることが分かる。この結果から、本発明の範囲に属するアルカリ二次電池は、放電時の亜鉛放電生成物が電解液中へ透過することを抑制できることから充放電サイクルの向上が可能であることが分かる。さらに、充電時においては、電解液中への亜鉛放電生成物の透過が抑制されていること及び多孔体として絶縁性物質を使用していることから、電池の短絡を防止ないし抑制し得ることが分かる。
また、図5から、実電池に近い負極構成としても、亜鉛イオンの溶解度が制御されていることが分かる。この結果から、本発明の範囲に属するアルカリ二次電池は、放電時の亜鉛放電生成物の溶解性を抑制することで亜鉛負極の充放電サイクルを向上できることが分かる。さらに、充電時における電池の短絡を防止ないし抑制し得ることが分かる。
以上、本発明を若干の形態及び実施例によって説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、上述した実施例においては、アルカリ二次電池として、ニッケル−亜鉛二次電池を例に挙げて説明したが、空気−亜鉛二次電池などに本発明を適用することもできる。
また、例えば、上述した各形態や実施例に記載した構成は、各形態や実施例毎に限定されるものではなく、例えば、各実施形態の構成を上述した各実施形態以外の組み合わせにしたり、正極、負極、電解液、アニオン伝導性層などの細部を変更したりすることができる。
1 正極
2 負極
3 水含有電解液
4 アニオン伝導性層
5 絶縁性多孔質体
6 アニオン伝導性高分子
10 参照電極
11 躯体
12 底部ホルダー
13 蓋
21 亜鉛イオン含有アルカリ水溶液
22 亜鉛イオンを含まないアルカリ水溶液
23 アニオン伝導性層
24 攪拌子

Claims (3)

  1. 正極と、
    負極と、
    水酸化物イオン伝導性を有し、上記正極と上記負極との間に介在する水含有電解液と、を備え、
    上記負極と上記水含有電解液との界面に、アニオン伝導性層を備え、
    上記アニオン伝導性層が、複数の細孔を有する絶縁性多孔質体と、該細孔に充填されたアニオン伝導性高分子とを有し、
    上記複数の細孔を有する絶縁性多孔質体が、高分子材料からなり、
    上記高分子材料が、ポリテトラフルオロエチレンであり、
    上記複数の細孔を有する絶縁性多孔質体の孔径が、0.01μm以上0.50μm以下である
    ことを特徴とするアルカリ二次電池。
  2. 上記高分子材料が、親水化処理されていることを特徴とする請求項1に記載のアルカリ二次電池。
  3. 上記アニオン伝導性高分子が、水に不溶であることを特徴とする請求項1又は2に記載のアルカリ二次電池。
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