JP6146861B2 - 自動車ドアの固定用治具 - Google Patents

自動車ドアの固定用治具 Download PDF

Info

Publication number
JP6146861B2
JP6146861B2 JP2013137086A JP2013137086A JP6146861B2 JP 6146861 B2 JP6146861 B2 JP 6146861B2 JP 2013137086 A JP2013137086 A JP 2013137086A JP 2013137086 A JP2013137086 A JP 2013137086A JP 6146861 B2 JP6146861 B2 JP 6146861B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
door
fixing jig
receiving
contact
protruding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013137086A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015009209A (ja
Inventor
誠 竹森
誠 竹森
考治 吉井
考治 吉井
健正 早藤
健正 早藤
誠治 田林
誠治 田林
清史 小畑
清史 小畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daihatsu Motor Co Ltd
Original Assignee
Daihatsu Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daihatsu Motor Co Ltd filed Critical Daihatsu Motor Co Ltd
Priority to JP2013137086A priority Critical patent/JP6146861B2/ja
Publication of JP2015009209A publication Critical patent/JP2015009209A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6146861B2 publication Critical patent/JP6146861B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Coating Apparatus (AREA)
  • Automobile Manufacture Line, Endless Track Vehicle, Trailer (AREA)
  • Spray Control Apparatus (AREA)

Description

本発明は、自動車ドアの固定用治具に関する。
例えば、自動車の塗装工程においては、自動車の車体を構成するボデー及びドアに固定用治具を取り付けることにより、ボデーに対してドアを所定の開度で固定した状態に維持しながら、車体を搬送することが行われている。一方で、この種の塗装工程は、塗装工程、乾燥工程、及び研磨工程を複数回繰り返すことがあり、そのような場合には、塗装工程の後、固定用治具をボデーやドアから一旦取り外し、また取り付ける必要が生じる。このように塗装工程中に固定用治具の脱着作業を行うことで、固定用治具に付着した塗料が剥がれて塗面に落下することがあり、剥がれた塗料(カスとも呼ばれる)が塗面に付着することで、塗装不良を招くおそれがある。
このような問題を解決するため、例えば特許文献1には、自動車ドアの固定用治具として、一端部がドアに接触すると共に、他端部がボデーのドア開口部に接触し、一端部及び他端部が近接する方向に付勢されることにより、ボデー及びドアを挟持する挟持部材と、ドア開口部及びドアと接触し、挟持部材の挟持力に抗して、ドアが閉まる向きの動作を規制する規制部材とを備えたものが提案されている。ここで、規制部材は、ボデーのドア開口部の嵌合穴に固定される固定部と、固定部に設けた支持板からドア側に突出した円柱部材とを有するもので、この規制部材をボデーのドア開口部に固定した状態で、ドア側に突出した円柱部材をドアの内面と当接させることで、ドアが閉まる向きの動作を規制している。すなわち、規制部材と挟持部材との協働により、ドアを所定の開度で固定可能としている。
特開2013−71025号公報
このように、従来1部品であった固定用治具を、挟持部材と規制部材との2部品とすることで、固定用治具に付着した塗料が剥がれて塗面に落下する事態を回避するようにしているが、一方で、固定用治具はどうしても塗料の付着等により汚れてしまうため、これを洗浄する必要がある。特許文献1に記載のように、固定用治具を別個の2部品とすれば、個々の部品構造を1部品の場合に比べて単純化できるので、洗浄性もアップするが、一方で、2部品になると、これらを別々に取り扱う(洗浄装置まで運ぶ)ことになるため、その分工数が増え、非常に取り扱いが面倒になる、といった問題がある。
以上の事情に鑑み、本発明により解決すべき課題は、固定用治具の洗浄性を良好なものにしつつ、その取り扱い性を高めることにある。
前記課題の解決は、本発明に係る自動車ドアの固定用治具によって達成される。すなわち、この治具は、自動車の車体を構成するボデーに開閉可能に取り付けられたドアを所定の開度で固定するための固定用治具であって、ボデーに装着可能で、ドアが閉まる向きの動作を規制する規制部材と、ドアと当接する第1当接部と、ボデーと当接する第2当接部と、第1当接部と第2当接部とが互いに接近する向きに付勢する付勢部とを有し、ドアが閉まる向きにボデーとドアとを挟持可能とする挟持部材とを備え、挟持部材は、線条部材で第1当接部と第2当接部、及び付勢部とを一体的に形成され、かつ線条部材を環状に曲げてなる環状部を一体的に有する固定用治具において、規制部材は、ドアとボデーとの一方に装着することで他方の側に向けて突出しかつ当接可能なピン状の突出部材を少なくとも有し、かつ挟持部材は、環状部にピン状の突出部材を嵌合することで挟持部材と規制部材とを一体化可能なように構成される点をもって特徴付けられる。
このように、本発明では、挟持部材を構成する環状部に着目し、この環状部と嵌合可能な構成(ピン状の突出部材)を規制部材の側に設けることで、これらを容易に一体化しようとするものである。すなわち、線条部材を曲げることで形成される挟持部材には、繰り返しの操作に対する耐久性や操作性向上の観点から、線条部材を環状に曲げてなる環状部が設けられることがあるが、本発明では、この環状部を規制部材との嵌合部として利用することにより、規制部材との一体化を容易に可能とした。これにより、例えば未使用時(ストック時)や洗浄ラインと搬送ラインとの間で固定用治具を運ぶ際、複数の部品を1つの部材として取り扱うことができる。これにより、作業者の工数を省いて(手間を省いて)作業効率の改善を図ることが可能となる。また、この際、規制部材に、ドアとボデーの一方に装着することで他方の側に向けて突出しかつ当接可能なピン状の突出部材を設けるようにした。ピン状の突出部材であれば、従来よりもドア側とボデー側との当接面積を小さくできるので、当接箇所からの塗料の脱落を抑制することができ好適である。従って、固定用治具として要求される特性を満たしつつも、洗浄性及び取り扱い性を向上させることができる。
また、本発明に係る固定用治具は、規制部材が、突出部材とは別体に形成され、ボデーに装着することでドアに装着した突出部材の先端を受けることのできる受け部材をさらに有するもので、受け部材は、突出部材の基端側を挿通可能な挿通穴を有し、挟持部材の環状部に突出部材の先端側を挿入すると共に受け部の挿通穴に突出部の基端側を挿通することで、挟持部材と突出部材、及び受け部材を一体化可能なように構成されるものであってもよい。
このように、さらに規制部材を、ピン状の突出部材と、これを受けることのできる受け部材とで構成することにより、規制部材の構造をさらに単純化できる。また、この際、受け部材に、突出部材の基端側を挿通可能な挿通穴を設けることで、突出部材に対して別々の方向から挟持部材と受け部材を接近させて、一体化することができる。従って、一体化作業自体も非常に簡易となる。
また、本発明に係る固定用治具は、突出部材が、挟持部材の環状部と受け部材の挿入穴の周辺部位とにそれぞれ当接可能な大径部を有し、かつ大径部が着磁した磁性体で形成されているものであってもよい。
このように構成することで、大径部に当接した挟持部材の環状部と、受け部材の挿通穴の周辺部位とがそれぞれ大径部に磁力で固定される。これにより、さらに一体化した固定用治具の取り扱い性を高めることが可能となる。
以上のように、本発明に係る自動車ドアの固定用治具によれば、固定用治具の洗浄性を良好なものにしつつ、その取り扱い性を高めることが可能となる。
本発明の一実施形態に係る自動車ドアの固定用治具の取付け態様を説明するための概念図である。 図1に示す挟持部材の斜視図である。 図1に示す挟持部材の正面図である。 図1に示す規制部材を構成する受け部材の斜視図である。 図1に示す規制部材を構成する突出部材の斜視図である。 図1に示す規制部材の取付け状態を説明するための要部断面図である。 図1に示す挟持部材の取付け状態を説明するための要部断面図である。 図1に示す固定用治具を一体化する態様を説明するための斜視図である。
以下、本発明の一実施形態に係る自動車ドアの固定用治具を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る自動車用ドアの固定用治具の取付け態様を説明するための概念図である。図1に示すように、この固定用治具10は、ドア開口部1を有するボデー2と、ボデー2に開閉可能に取り付けられるドア3とを備える自動車の車体4において、ドア3を所定の開度でボデー2に固定するために用いられるもので、ボデー2及びドア3に装着可能で、ドア3が閉まる向きにボデー2とドア3を挟持可能な挟持部材11と、ボデー2に装着可能で、ドア3が閉まる向きの動作を規制する規制部材12とを備える。また、規制部材12は、ドア3に装着することで車室内側に向けて突出可能な突出部材13と、突出部材13とは別体に形成され、ボデー2に装着することでドア3に装着した突出部材13を受けることのできる受け部材14とで構成される。以下、まず挟持部材11の構成を説明し、次いで規制部材12の構成を説明する。
挟持部材11は、例えば図2に示すように、金属材料(鋼材)などからなる一本の線条部材で形成されるもので、その一端側に設けられドア3と当接可能な第1当接部15と、その他端側に設けられボデー2と当接可能な第2当接部16と、第1当接部15と第2当接部16とが互いに接近する向きに付勢する付勢部17とを一体に有する。
第1当接部15は、図2に示すように、線条部材で形成される挟持部材11の一端側を、挟持部材11の付勢部17が配置される平面(例えば図3の紙面)と交差する向きに折り曲げてなる。本実施形態では、第1当接部15は、挟持部材11の一端部を環状(ここでは、図2に示すように、環状であって、かつ、上記交差する向きを長辺とする扁平な形状)に折り曲げた形状をなしている。
そして、上記構成の第1当接部15は、ドア3のサッシュ5、具体的には、サッシュ5の車室外側に形成されたウェザストリップ用溝6に挿入可能に形成されており、これにより、ドア3とその車室外側で当接可能としている。
第2当接部16は、図2に示すように、線条部材で形成される挟持部材11の他端側を、挟持部材11の付勢部17が配置される平面(例えば図3の紙面)と同一平面内で折り曲げてなる。本実施形態では、第2当接部16は、上述のように折り曲げた他端部をさらにこれと直交する向きに折り曲げた形状をなしている。
そして、上記構成の第2当接部16は、ボデー2の車室内側、具体的には、ドア開口部1の内側に形成された凹部(例えば、図7に示すルーフサイドレールインナ7に設けられた穴部8aや、アシストグリップを設置するための固定穴など)に挿入されることにより、ボデー2とその車室内側で当接可能としている。
付勢部17は、線条部材の一方側(ドア側)を折り曲げてなるドア側屈曲部18と、このドア側屈曲部18よりも他方側(ボデー側)を折り曲げてなるボデー側屈曲部19とを一体に有する。本実施形態では、何れの折り曲げも同一平面内でなされたものであることから、この場合、付勢部17は概ね三角形状をなす。
このように付勢部17を形成した場合、ドア側屈曲部18及びボデー側屈曲部19が開く向きに挟持部材11を弾性変形させることにより、挟持部材11の一端部(第1当接部15)と他端部(第2当接部16)とが互いに接近する向きに付勢力を生じさせることができる。
また、挟持部材11は、本実施形態では、挟持部材11を形作る線条部材を環状に曲げてなる1以上の環状部20を有する。本実施形態では、ボデー側屈曲部19と第2当接部16との間の直線状領域に、1個の環状部20が形成されている。
上述したような挟持部材11を形成するための線条部材の断面形状は、例えば、円形、矩形、三角形などが挙げられ、好ましくは、円形が挙げられる。
規制部材12は、図1と図4、及び図5に示すように、ドア3に装着することで車室内側に向けて突出可能な突出部材13と、突出部材13とは別体に形成され、ボデー2に装着することでドア3に装着した突出部材13を受けることのできる受け部材14との2部品で構成される。
ここで、突出部材13は、図5に示すように、全体として棒状をなすもので、後述する受け部材14の受け部21とその先端で当接可能なピン部22と、ドア3の車室内側に設けられた穴部8b(例えば図6を参照)に挿入することで突出部材13をドア3に装着可能とする円柱状の挿入部23とを有する。
ピン部22は、本実施形態では、先端を半球面形状としたもので、例えばウレタン、PPS、PTFEなどの樹脂材料で形成される。この中でも特に、PTFEで形成したピン部22であれば、塗膜材料よりも軟らかいために、塗膜を傷付けずに済み、また、耐熱性や耐水性、耐薬品性などにも他の樹脂材料に比べて優れているため、使用後に洗浄することを考慮した場合にも好適である。また、この際、繰り返しの使用に伴うピン部22先端の磨耗を考慮して、例えば図示は省略するが、ピン部22の先端から所定距離だけ基端側に後退した位置に環状溝などのマーカーを設けておいてもよい。これにより、使用者(作業者)は、ピン部22の交換時期を確実に知ることができる。
一方、本実施形態では、ピン部22と挿入部23との間には、ピン部22及び挿入部23よりも大径の大径部24が形成されている。この大径部24は、例えば着磁した磁性体で形成され、この磁性体を金属製のドア3に接近させることで、ドア3の車室内側に磁力で固定可能としている。また、後述するように、突出部材13を、受け部材14と挟持部材11と共に一体化する場合には、大径部24に当接する環状部20及び受け部21を金属などの磁性体で形成することで、これら環状部20と受け部21を磁力で固定可能としている。ここで、着磁した磁性体としては、公知の磁石が使用でき、使用後の洗浄工程を考慮すると、繰り返しの熱処理を受けても磁力の劣化が小さいサマリウムコバルト磁石が望ましい。もちろん、大径部24のみを着磁する他、大径部24を含む突出部材13の基端側(大径部24と挿入部23)を着磁するようにしてもよい。
受け部材14は、図4に示すように、基部25と、基部25に設けられ、ボデー2と係合可能な1又は2以上の係合部(第1係合部26、第2係合部27、第3係合部28)と、同じく基部25に設けられ、各係合部26〜28から離れた位置で、突出部材13のピン部22を受ける受け部21とを一体に有する。
本実施形態では、受け部材14は、全体として略T字状をなしており、複数箇所のドア3を固定することを想定して、受け部21を基部の両側に2個設けている。また、基部25の一面側に設けられた第1係合部26と第2係合部27が同時に使用され、基部25の他面側に設けられた第3係合部28が、第1係合部26と第2係合部27とは、別の機会に使用されるようになっている。なお、これら係合部26〜28は、例えば掛止め等で係合すべき部位の形状や位置、大きさに応じて、それぞれの形状、位置、大きさを定めればよい。本実施形態では、各係合部26〜28は掛け止め可能な爪形状をなしている。これにより、挟持部材11による挟持状態が解除された状態においても、受け部材14は例えば第1係合部26及び第2係合部27によりボデー2に引っ掛かっている状態なので、搬送時の振動により外れる事態を回避することができる。
また、本実施形態では、突出部材13と受け部材14、及び挟持部材11との一体化のために、基部25に、突出部材13の挿入部23が挿通可能な大きさの挿通穴29を設けている。これにより、後述するように、突出部材13と受け部材14との一体化を可能としている。
以下、上記構成の固定用治具10を用いたドアの固定態様の一例を主に図1と図6、及び図7に基づいて説明する。なお、本実施形態では、塗装工程における車体4の搬送時に、ドア3を所定の開度に保つ場合を例にとって以下説明する。
まず、規制部材12を先にドア3及びボデー2に装着する。この場合、個々の部材(突出部材13、受け部材14)の装着は、ドア3を例えば図1に示すように、ある程度開いた状態で行う。具体的には、突出部材13の挿入部23をドア3の車室内側に設けられた所定の穴部8bに挿入して、突出部材13をドア3に装着する。本実施形態では、突出部材13の大径部24を着磁された磁性体で形成しているので、挿入部23をドア3の穴部8bに挿入することで、穴部8bの周辺部位が大径部24と当接し、磁力により固定される。
また、受け部材14を例えば図1に示すように、ボデー2のドア開口部1のうち、側方部の車室内側に受け部材14を装着する。具体的には、側方部の車室内側のうち、ドア3に装着した突出部材13のピン部22を受け部21で受けることのできるよう、所定の穴部8c(図6)に第1係合部26及び第2係合部27を掛け止めにより係合することで、受け部材14をボデー2に装着する。そして、ドア3を閉める向きに回動させて、ドア3に装着した突出部材13のピン部22を、ボデー2に装着した受け部材14の受け部21に当接させる。この際、ピン部22と受け部21との当接位置は、図6に示すように、その下方に形成されるオープニングフランジ9よりも車室内側に位置するようになっている。
一方、挟持部材11のボデー2及びドア3への装着は以下のようにして行う。すなわち、挟持部材11の第2当接部16を、ボデー2の車室内側、具体的には、ルーフサイドレールインナ7の車室内側に設けられた穴部8aに挿入することにより、第2当接部16をボデー2に当接(係合)する。そして、例えばドア側屈曲部18と第1当接部15との間、あるいはドア側屈曲部18とボデー側屈曲部19との間に指をかけるなどして、挟持部材11の第1当接部15を車室外側に向けて引張り、付勢部17が開くように挟持部材11を弾性変形させた後、付勢部17の弾性変形を解消させながら、第1当接部15をサッシュ5の車室外側に形成されたウェザストリップ用溝6に挿入する(図7を参照)。これにより、第1当接部15がウェザストリップ用溝6とその車室外側で当接すると共に、弾性変形の解消に伴う付勢力がドア3とボデー2とを接近させる向きに作用し、ボデー2及びドア3が挟持される(図7を参照)。
このとき、規制部材12は、ドア3に装着した突出部材13のピン部22と、ボデー2煮装着した受け部材14の受け部21とが当接しており、挟持部材11の付勢力(挟持力)に抗して、ピン部22と受け部21との当接位置で、ドア3が閉まる向きの動作が規制される。よって、ドア3が所定の開度(例えば4°〜10°)を保った状態でボデー2に対して固定される。
上述のようにしてドア3が固定されたら、車体4を搬送し、複数回の塗装工程(下塗塗装工程、中塗塗装工程、上塗塗装工程など)が順次実施する。また、各塗装工程の間で、乾燥工程や研磨工程などが実施されるため、その際には、固定用治具10によるドア3の固定状態を解消する。従って、塗装工程の間、固定用治具10によるドア3の固定と解消とが繰り返し行われる。なお、ドア3の固定状態の解消は、例えば挟持部材11のドア側当接部(第1当接部15)のみを外すことで行ってもよい。このようにすることで、挟持部材11は第2当接部16を介してボデー2に吊り下げられた状態となるため、第1当接部15を再度ドア3の車室外側に当接させるだけの作業で、容易に挟持部材11によりドア3とボデー2を挟持することができる。
そして、塗装工程が終了したら、車体4から固定用治具10を取り外し、この固定用治具10を図示しない洗浄装置に投入して、固定用治具10の表面に付着した塗料を洗い落とす。この際、固定用治具10は、例えばこれも図示しないが、固定用治具10の各構成部品(挟持部材11、突出部材13、受け部材14)ごとにバスケット内に整列した状態で洗浄装置に投入される。こうして各構成部品の洗浄が完了したら、再びライン上の車体4に供給され、ドア3の固定に使用される。
また、ライン上の車体4から固定用治具10を取り外してから、洗浄し、そして、再びライン上の車体4に供給するまでの間、固定用治具10を構成する挟持部材11、規制部材12(突出部材13と受け部材14)を一体化した状態で取り扱うようにしてもよい。すなわち、本実施形態では、突出部材13のピン部22は、挟持部材11の環状部20に嵌合可能とされ、突出部材13の挿入部23は、受け部材14の挿通穴29に挿通可能とされている。そのため、図8に示すように、突出部材13のピン部22に挟持部材11の環状部20を嵌合し、かつ突出部材13の挿入部23に受け部材14の挿通穴29を挿通することで、挟持部材11と突出部材13、及び受け部材14を一体化することができる。
また、この際、突出部材13の少なくとも大径部24を着磁した磁性体で形成することにより、この大径部24に当接した挟持部材11の環状部20と、受け部材14の挿通穴29の周辺部位(基部25)とがそれぞれ大径部24に磁力で固定される。これにより、さらに一体化した固定用治具10の取り扱い性が高まる。
このように、本発明によれば、挟持部材11を構成する環状部20と嵌合可能なピン状の突出部材13を規制部材12の側に設けることで、これらを容易に一体化することができる。すなわち、線条部材を環状に曲げることで形成される環状部20を規制部材12(突出部材13)との嵌合部として利用することにより、規制部材12との一体化を容易に可能とした。これにより、例えば未使用時(ストック時)や洗浄ラインと搬送ラインとの間で固定用治具10を運ぶ際、複数の部品を1つの部材として取り扱うことができる。これにより、作業者の工数を省いて(手間を省いて)作業効率の改善を図ることが可能となる。また、この際、規制部材12に、ドア3とボデー2の一方に装着することで他方の側に向けて突出しかつ当接可能なピン状の突出部材13を設けるようにした。ピン状の突出部材13であれば、従来よりもドア3側とボデー2側との当接面積を小さくできるので、当接箇所からの塗料の脱落を抑制することができ好適である。従って、固定用治具10として要求される特性を満たしつつも、洗浄性及び取り扱い性を向上させることができる。
また、本実施形態では、さらに規制部材12を、ピン状の突出部材13と、これを受けることのできる受け部材14とで構成するようにした。これにより、規制部材12の構造をさらに単純化できる。また、この際、受け部材14に、突出部材13の基端側を挿通可能な挿通穴29を設けることで、突出部材13に対して別々の方向から挟持部材11と受け部材14を接近させて、一体化することができる。従って、一体化作業自体も非常に簡易となる。
また、本実施形態では、規制部材12が、突出部材13と、受け部材14との2部品で構成され、ドア3に装着した突出部材13をボデー2に装着した受け部材14で受けることで、ドア3が閉まる方向の動作が規制される。これにより、ドア3に直接規制部材12を当接させることなく、ドア3が閉まる向きの動作を規制することができる。また、ドア3側とボデー2側との当接位置が突出部材13と受け部材14との間に形成されるので、ドア3側とボデー2側との当接位置を、ドア3から車室内側に離すことができる。そのため、ドア3に直接当接させていた従来の治具(規制部材12)に比べて、脱着時における塗料の剥がれや脱落を減らして、これらカスなどの脱落物が塗面に付着する事態を抑制することが可能となる。
特に、本実施形態では、図6に示すように、受け部材14が、その下方に形成されるボデー2のオープニングフランジ9よりも車室内側にオフセットした位置で突出部材13のピン部22先端を受けるよう構成したので、突出部材と受け部材との当接箇所から塗料が脱落しても、その直下に塗面はない。また仮に、直下に塗面がありこの塗面に脱落した塗料が付着したとしても、この塗面はオープニングフランジ9よりも車室内側に位置しているので、この付着は塗装不良にはならない。従って、上記構成によれば、ドア開口部1におけるボデー2の塗装不良を高い確率で防止することができる。
また、本実施形態では、挟持部材11に設けた環状部20を、挟持部材11をボデー2及びドア3に装着した状態で、その下方に形成されるボデー2のオープニングフランジ9よりも車室内側にオフセットするよう構成した(図7を参照)。これにより、環状部20に付着した塗料が脱落しても、その直下に塗面はない。仮に、直下の塗面に脱落した塗料が付着したとしても、この塗面はオープニングフランジ9よりも車室内側に位置しているので、この付着は塗装不良にはならない。従って、挟持部材11に関しても、上記構成によれば、ドア開口部1におけるボデー2の塗装不良を高い確率で防止することができる。
もちろん、本実施形態のように、重心位置を考慮して、環状部20を第2当接部16とボデー側屈曲部19との間に配置した場合、挟持状態の解消時に、挟持部材11をボデー2に吊り下げた状態においても、その下方に形成される前記車体のオープニングフランジよりも車室内側にオフセットするよう構成される。よって、挟持部材11の吊り下げ時にも、挟持部材11からの塗料の脱落が、ドア開口部1の塗装不良を招くおそれはない。
また、本実施形態に係る固定用治具10によれば、少なくとも突出部材13と受け部材14は可動部を持たないので、これによっても脱着時の塗料の脱落を抑制することが可能となる。もちろん、単純な構造となるため、洗浄も容易である。
以上、本発明の一実施形態について述べたが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において、上記以外の構成を採ることも可能である。
1 ドア開口部
2 ボデー
3 ドア
4 車体
5 サッシュ
6 ウェザストリップ用溝
7 ルーフサイドレールインナ
8a,8b,8c 穴部
9 オープニングフランジ
10 固定用治具
11 挟持部材
12 規制部材
13 突出部材
14 受け部材
15 第1当接部
16 第2当接部
17 付勢部
18 ドア側屈曲部
19 ボデー側屈曲部
20 環状部
21 受け部
22 ピン部
23 挿入部
24 大径部
25 基部
26 第1係合部
27 第2係合部
28 第3係合部
29 挿通穴

Claims (3)

  1. 自動車の車体を構成するボデーに開閉可能に取り付けられたドアを所定の開度で固定するための固定用治具であって、
    前記ボデーに装着可能で、前記ドアが閉まる向きの動作を規制する規制部材と、
    前記ドアと当接する第1当接部と、前記ボデーと当接する第2当接部と、前記第1当接部と前記第2当接部とが互いに接近する向きに付勢する付勢部とを有し、前記ドアが閉まる向きに前記ボデーと前記ドアとを挟持可能とする挟持部材とを備え、
    前記挟持部材は、線条部材で前記第1当接部と前記第2当接部、及び前記付勢部とを一体的に形成され、かつ前記線条部材を環状に曲げてなる環状部を一体的に有する固定用治具において、
    前記規制部材は、前記ドアと前記ボデーとの一方に装着することで他方の側に向けて突出しかつ当接可能なピン状の突出部材を少なくとも有し、かつ
    前記挟持部材は、前記環状部に前記ピン状の突出部材を嵌合することで前記挟持部材と前記規制部材とを一体化可能なように構成されることを特徴とする自動車ドアの固定用治具。
  2. 前記規制部材は、前記突出部材とは別体に形成され、前記ボデーに装着することで前記ドアに装着した突出部材の先端を受けることのできる受け部材をさらに有するもので、
    前記受け部材は、前記前記突出部材の基端側を挿通可能な挿通穴を有し、
    前記挟持部材の環状部に前記突出部材の先端側を挿入すると共に前記受け部の挿通穴に前記突出部の基端側を挿通することで、前記挟持部材と前記突出部材、及び前記受け部材を一体化可能なように構成される請求項1に記載の固定用治具。
  3. 前記突出部材は、前記挟持部材の環状部と前記受け部材の挿入穴の周辺部位とにそれぞれ当接可能な大径部を有し、かつ前記大径部が着磁した磁性体で形成されている請求項2に記載の固定用治具。
JP2013137086A 2013-06-28 2013-06-28 自動車ドアの固定用治具 Active JP6146861B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013137086A JP6146861B2 (ja) 2013-06-28 2013-06-28 自動車ドアの固定用治具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013137086A JP6146861B2 (ja) 2013-06-28 2013-06-28 自動車ドアの固定用治具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015009209A JP2015009209A (ja) 2015-01-19
JP6146861B2 true JP6146861B2 (ja) 2017-06-14

Family

ID=52302904

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013137086A Active JP6146861B2 (ja) 2013-06-28 2013-06-28 自動車ドアの固定用治具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6146861B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105537034B (zh) * 2016-03-15 2018-04-17 奇瑞汽车股份有限公司 一种车身通用四门限位工装
CN113019759B (zh) * 2021-03-18 2023-04-14 佛山市诗悦家具有限公司 基于空气喷涂的便于固定家具的家具喷漆设备

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE202004005393U1 (de) * 2004-04-01 2004-10-07 Yilmaz, Mehmet Türaufsteller
JP4383405B2 (ja) * 2005-10-28 2009-12-16 本田技研工業株式会社 ドア開保持治具及び車体の塗装方法
JP5852828B2 (ja) * 2011-09-26 2016-02-03 ダイハツ工業株式会社 治具
JP6183834B2 (ja) * 2013-06-28 2017-08-23 ダイハツ工業株式会社 自動車ドアの固定用治具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015009209A (ja) 2015-01-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6146861B2 (ja) 自動車ドアの固定用治具
MX2010003805A (es) Robot con un dispositivo de limpieza y el correspondiente procedimiento de operacion.
JP6183834B2 (ja) 自動車ドアの固定用治具
JP4557561B2 (ja) ドアヒンジ、および取外し可能ドアチェック装置
JP5730783B2 (ja) クリップ
US20180031015A1 (en) Clip holding and release device
JP2004239059A5 (ja)
JP2016050676A (ja) 保守可能なプラスチック製スクリューグロメット及び関連した方法
JP6420533B2 (ja) 作業装置
US20090289401A1 (en) Work Positioning Device
DE602005025889D1 (de) Klappe zum schliessen einer öffnung an der stossst
JP2014527930A (ja) 自動車両ボディの不動部材上の開閉部材を一時的に閉めるための二材料装置
JP4609295B2 (ja) ワーク搬送装置
JP5444027B2 (ja) ドア治具
JP4551924B2 (ja) 車両用ドア固定治具
US8876096B2 (en) Method and apparatus for forming an angled flange
JP5852828B2 (ja) 治具
JP2006225927A (ja) ドアホールドクリップおよびドアホールドクリップの取外し治具
JP2010022882A (ja) 自動車のドア塗装用治具
JP3199153U (ja) 固定用治具
JP2008307434A (ja) 孔部用マスキング具
WO2017086409A1 (ja) ストッパーおよびストッパーシステム
JP3128977U (ja) クリップ装着工具
JP4994200B2 (ja) 蓋の係止構造
JP2007222972A (ja) ドライバーのボルト保持具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160517

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170420

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170511

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170512

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6146861

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250