JP6145961B2 - 高電圧インバータ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、高電圧電源装置や放電用電源装置等に用いられるスイッチングレギュレータ、インバータ等の高電圧インバータ装置に関する。
大型プラズマディスプレー用放電管、プラズマ発生装置等、種々の装置に高電圧を供給するためにスイッチングレギュレータ等の高電圧インバータ装置が用いられている。一般には高電圧にならないように触媒等の中で放電されるものなどもみられるが、出力電力値が数W未満のものが多く使用されている。
プラズマ発生装置等には、出力電圧が10数KVで電力値が数10W〜数100W以上の交流の出力を持つ高電圧インバータ装置が使用される。このような10数KVの交流の出力を持つ高電圧インバータ装置においては、出力が高電圧の交流のため、出力ラインの周りへの放電が誘電体放電となり放電しやすい。
そのために放電しにくい環境に設置する必要があるが、出力電流が負荷を経由してインバータ装置の筐体等のフレームグラウンドに戻る際には、一つの経路で戻ることが必要である。しかし、負荷やその給電経路への埃や水分の付着、異常な接続状態、故障等の予期しない事象によって、その給電経路の途中で高電圧が異常放電等によって漏電が発生することがある。そのような漏電が発生すると、負荷への供給電力が低下するばかりか、感電により人体に重大な問題を引き起こしたり、発火して火災を招く恐れもある。
そのため、インバータ装置の出力電圧又は出力電流を常時監視して漏電等の異常を検知し、インバータ装置の動作を停止させるなどして、危険を防止する必要がある。従来、放電灯点灯用のインバータ回路等では、出力端の電圧を検出して、それを正常時の電圧と比較して異常放電の発生等を検出していた。
例えば、特許文献1に記載されているように、インバータ回路の出力側の電圧を抵抗によって分圧し、その分圧電圧を整流及び平滑して、インバータ出力電圧のピーク値又は実効値を検出している。それを正常値と比較して異常放電の有無を監視し、異常放電を検出した時にはインバータ回路の動作を停止させるようにしている。
特開2008−186615号公報
しかしながら、出力電圧が10数KVの交流の出力を持つ高電圧インバータ装置においては、上述のようにして出力電圧を検出することは部品の耐圧及び絶縁構造上、また時間応答遅れの点で無理であった。仮に実施するとしたら大がかりで大型なものとなり、コスト的にもスペース的にも要求に合わないものとなる。
そこで、高電圧インバータ装置の入力電力の変化で出力状態を監視することを試みたが、入力電力の変化では出力状態を正確に把握することは出来なかった。
この発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、高電圧インバータ装置の出力経路における漏電を確実に検出できる小型で安価な漏電検出装置を備えた安全な高電圧インバータ装置を提供することを目的とする。
この発明は励磁巻線と出力巻線を有するトランスと、直流電圧若しくは直流成分に脈流が重畳された入力電圧を前記励磁巻線に印加して励磁電流を流す回路をスイッチングするスイッチング素子と、該スイッチング素子を制御する制御回路とを有し、上記出力巻線から10KV以上の交流高電圧を出力して、その出力巻線の両端がそれぞれ出力ラインを介して接続された一対の出力端子から負荷にその交流高電圧を供給するように構成され、上記出力巻線の一端と上記出力端子の一方との間の出力ラインがフレームグラウンドに接続された高電圧インバータ装置であって、上記の目的を達成するため、次のように構成したことを特徴とする。
すなわち、上記フレームグラウンドに接続された点から電流が流出する側の出力ラインに直列に介挿される第1の巻線と、上記フレームグラウンドに接続された点に電流が流入する側の出力ラインに直列に介挿される第2の巻線と、増幅用巻線とを有し、上記第1の巻線と第2の巻線は互いに巻方向が逆で巻数が同じであり、上記増幅用巻線の巻数は上記第1、第2の巻線より3桁以上多い漏電検出用トランスと、
その漏電検出用トランスの増幅用巻線の両端子間から出力される交流電圧を整流及び平滑して検出電圧を生成する検出回路と、
その検出回路によって生成された検出電圧を予め設定した比較電圧と比較して、その検出電圧が比較電圧を越えたときに漏電検出信号を出力する比較回路とからなり、
上記漏電検出用トランスは、コアに配置された絶縁材からなるボビンに、互いに絶縁された上記第1の巻線と第2の巻線とが互いに反対巻きに1回から数回の同じ巻数だけ巻かれ、上記増幅用巻線が1000回から数1000回巻かれており、上記第1の巻線と第2の巻線との間に上記ボビンと該ボビンに挟まれたトランス内部放電防止用の空間が設けられ、上記第2の巻線と増幅用巻線とは上記ボビンによって絶縁されている漏電検出装置を備える
そして、その漏電検出装置の上記比較回路から出力される漏電検出信号を上記制御回路に入力させ、その制御回路は、上記比較回路から上記漏電検出信号が入力されると上記スイッチング素子をスイッチングするスイッチングパルス幅を狭め、上記漏電検出信号が所定期間以上連続して入力すると上記スイッチング素子のスイッチング動作を完全に停止させる。
上記励磁巻線と出力巻線を有するトランスを、同一の特性を持つ個別の複数の共振トランスによって構成し、その複数の共振トランスの各励磁巻線を並列又は直列に接続して同時に励磁させるようにし、各出力巻線を互いに直列又は並列に接続し、その複数の共振トランスの各出力巻線の出力電圧波形の時間軸が同期するように構成することができる。
これらの高電圧インバータ装置において、上記励磁巻線と出力巻線を有するトランス及び上記スイッチング素子を含む電力変換部と、上記制御回路及び漏電検出装置との間に、磁場を遮断する機能を持つ遮蔽板を設けるとよい。
この発明による高電圧インバータ装置は、出力経路における漏電を迅速且つ確実に検出することができ、しかも10KV以上の交流高電圧に対する絶縁耐圧が得られ、小型で安価な漏電検出装置を備えているそして、その漏電検出装置が漏電検出信号を制御回路に入力させると、制御回路がスイッチング素子をスイッチングするパルス幅を狭め、漏電検出信号が所定期間以上連続して上記制御回路に入力すると、スイッチング素子のスイッチング動作を完全に停止させるので交流高電圧を出力しなくなり、感電や発火等の事故を未然に確実に防止することができる。
この発明による漏電検出装置を備えた高電圧インバータ装置の第1実施例を示す回路図である。 図1における漏電検出用トランスの構成を示す回路記号図(a)と巻線部の断面図(b)である。 図1における漏電検出用トランスの他の構成を示す回路記号図(a)と巻線部の断面図(b)である。 図1に示した高電圧インバータ装置におけるスイッチングパルス、出力電圧、出力電流、漏電検出用トランスの増幅用巻線の両端子間から出力される交流電圧、検出電圧及び漏電検出信号のタイミング関係の一例を示す波形図である。 この発明による効果を説明するための出力電圧と出力電流の関係を示す説明図である。
この発明による漏電検出装置を備えた高電圧インバータ装置の第2実施例を示す回路図である。 この発明による漏電検出装置を備えた高電圧インバータ装置の第3実施例を示す回路図である。 漏電検出装置における検出回路の他の例を示す回路図である。 この発明による高電圧インバータ装置に磁場を遮断する機能を持つ遮蔽板を設ける実施例の概念的な説明図である。
〔第1実施例:図1〜図5〕
図1は、この発明による漏電検出装置を備えた高電圧インバータ装置の第1実施例を示す回路図である。
この高電圧インバータ装置は、高電圧インバータ5と漏電検出装置6及び入力端子1a,1bと出力端子2a,2bを備えている。
高電圧インバータ5は、入力端子1a,1bから供給される直流電圧若しくは直流成分に脈流が重畳された入力電圧Vinを、スイッチング素子Qswによってスイッチングして共振トランスであるトランス10の一次側の励磁巻線NPに励磁電流を流し、そのトランス10の二次側の出力巻線NSから10数KVの交流高電圧を出力し、出力端子2a,2bからその交流高電圧の出力電圧Vout を、図示していない負荷に対して出力する。入力電圧Vinは安全特別低電圧(SELV)以内の電圧にするのが望ましい。
トランス10の励磁巻線NPの一端が正極側の入力端子1aに接続され、他端がFETによるスイッチング素子Qswのドレイン・ソース間を通して負極側の入力端子1bに接続されている。出力巻線NSの一方の端部cは出力ライン11によって出力端子2aに接続され、他方の端部dは出力ライン12によって出力端子2bに接続されている。
その出力ライン12は中間のG点で、導電体からなる筐体やシャーシ又はフレーム等によるフレームグラウンドGNDに接続されている。
また、負極側の入力端子1bとスイッチング素子Qswのソース側もフレームグラウンドGNDに接続されている。そのフレームグラウンドGNDはアース(接地)するのが安全上望ましい。
20は発振回路を含む制御回路でありIC(集積回路)として作られている。この制御回路20は入力端子1a,1bから供給される入力電圧Vinによって動作し、抵抗R1を介してスイッチング素子QswのゲートにスイッチングパルスSpを印加して、そのスイッチング素子Qswをオン・オフさせる。それによって、トランス10の励磁巻線NPに断続的に電流を流し、出力巻線NSに交流高電圧を発生させる。
また、入力電源の正極側のa点とスイッチング素子Qswの正極側のb点との間に、a点に一端を接続したコンデンサCと抵抗Rの並列回路とアノードをb点に接続したダイオードDとを直列に接続してスナバ回路を構成している。このスナバ回路は、トランス10のリセット用及びスイッチング素子Qswの電圧抑圧用に設けられている。
漏電検出装置6は、漏電検出用トランス30と検出回路31と基準電源32と比較回路(コンパレータ)33とによって構成されている。
漏電検出用トランス30は、フレームグラウンドGNDに接続された点であるG点から電流が流出する側の出力ライン11に直列に介挿される第1の巻線N1と、G点に電流が流入する側の出力ライン12に直列に介挿される第2の巻線N2と、増幅用巻線N20とを有する。
第1の巻線N1と第2の巻線N2は互いに巻方向が逆で巻数が同じであり、増幅用巻線N20の巻数は第1、第2の巻線N1,N2の巻数より1桁以上、好ましくは2桁以上多い。例えば、第1、第2の巻線N1,N2の巻数を1回から数回(好ましくは1回から2回)とし、増幅用巻線N20の巻数を1000回から数1000回にするとよい。
この漏電検出用トランス30の増幅用巻線N20の両端子d1,d2間から出力される交流電圧VN20 を、検出回路31に入力させる。
この検出回路31は、漏電検出用トランス30の増幅用巻線N20の両端子d1,d2間から出力される交流電圧VN20を整流及び平滑して検出電圧Vdを生成する回路であり、この実施例では倍電圧整流回路を使用している。
この倍電圧整流回路は、2個のダイオードD1,D2と2個のコンデンサC1,C2によって構成されている。
すなわち、2個のコンデンサC1とC2を直列に接続し、その接続点を増幅用巻線N20の一方の端子d1に接続し、ダイオードD1のカソードとダイオードD2のアノードとを増幅用巻線N20の他方の端子d2に接続している。その一方のダイオードD1のアノードをコンデンサC1の上記接続点と反対側の端子に接続すると共にフレームグラウンドGNDに接続し、他方のダイオードD2のカソードをコンデンサC2の上記接続点と反対側の端子に接続して、その接続点から検出電圧Vdを出力する。
この倍電圧整流回路は全波倍電圧整流回路であり、交流電圧が入力すると、その正の半波でダイオードD2を通してコンデンサC2を充電し、負の半波でダイオードD1を通してコンデンサC1を充電することを交互に行う。そして、直列に接続されたコンデンサC1とC2に充電された電圧が加算されて、入力する交流電圧の先頭値の2倍近くの直流電圧を出力する。
したがって、漏電検出用トランス30の増幅用巻線N20の両端子d1,d2間から交流電圧VN20が出力されると、それをこの倍電圧整流回路による検出回路31によって整流及び平滑して、その先頭値の2倍近くの直流電圧を生成して検出電圧Vdとして出力する。
増幅用巻線N20の両端子d1,d2間には、抵抗値が1kΩ〜200kΩ程度の抵抗R2を接続して漏電検出用トランス30のQ(共振の鋭さを示す)を下げ、漏電発生時に増幅用巻線N20の両端子d1,d2間に発生する交流電圧VN20のピークを抑えるようにしている。しかし、この抵抗R2は必須ではない。
この検出回路31から出力される検出電圧Vdを、比較回路33の反転入力端子に入力させる。比較回路33はその検出電圧Vdを、基準電源32から非反転入力端子に入力する予め設定されている比較電圧Vrefと比較する。そして、検出電圧Vdが比較電圧Vrefを越えたときに、比較回路33が出力をハイレベルからローレベルに反転して漏電検出信号Sd(ローレベルの信号)を出力する。
漏電検出用トランス30の第1の巻線N1には負荷に流れ出す電流I1が流れ、第2の巻線N2には負荷を通して戻って来た電流I2が流れる。これらの出力電流が負荷に給電する所定の電流経路上のみを流れていれば、電流I1とI2の大きさが等しいから、互いに巻方向が逆の第1の巻線N1と第2の巻線N2によって発生する磁束が相殺され、増幅用巻線N20に交流電圧VN20が誘起されることはない。
しかし、出力端子2a,2b間の電流経路の途中で意図しない放電等を起こして漏電等が生じると、戻りの電流I2が流れ出す電流I1より少なくなり、第1の巻線N1と第2の巻線N2によって発生する磁束が相殺されなくなる。その差分の磁束により、巻数比が数100から数1000倍の増幅用巻線N20によって増幅された交流電圧VN20が誘起される。
その交流電圧VN20が検出回路31によって倍電圧整流されて検出電圧Vdが出力され、それが比較回路33に入力することになる。
そして、検出電圧Vdが比較電圧Vrefを越える(Vd>Vrefになる)と漏電が発生していると見做し、比較回路33が出力を反転(この例では正から負に反転)して漏電検出信号Sdとして出力し、それを高電圧インバータ5の制御回路20に入力させる。
制御回路20は漏電検出信号Sdが所定期間(例えばスイッチングパルスSpの1周期程度)以上連続して入力すると、スイッチングパルスSpの発生を停止し、スイッチング素子Qswのスイッチング動作を完全に停止させる。それにより、高電圧インバータ5は動作を停止する。なお、この漏電検出装置6は、比較回路33が出力する漏電検出信号Sdによってブザー等を動作させて警報を発したり、警告ランプを点灯あるいは点滅させるようにしてもよい。
この漏電検出装置6の動作を図4に示す波形図を参照して、より詳細に説明する。
図4は、図1に示した高電圧インバータ装置におけるスイッチングパルスSp、出力電圧Vout、出力電流Iout、漏電検出用トランス30の増幅用巻線N20の両端子間から出力される交流電圧VN20、検出電圧Vd及び漏電検出信号Sdのタイミング関係の一例を示す波形図である。
図1に示した高電圧インバータ5の正常な動作時には、制御回路20が制御信号として図4の(c)に示すような一定の周期Tで所定のデューティ(パルス幅W/周期T)のスイッチングパルスSpを出力する。それによって、FETによるスイッチング素子QswがON/OFF動作する。スイッチングパルスSpがハイレベルの期間はスイッチング素子QswがONになり、入力電圧Vinによってトランス10の励磁巻線NPに励磁電流を流し、スイッチングパルスSpがローレベルになると、スイッチング素子QswがOFFになって励磁電流を遮断する。すると、トランス10の出力巻線NSに交流高電圧が誘起される。この動作を繰り返して、図4の(a)に示すような波形の出力電圧Vout を図示しない負荷に供給する。
このとき、出力電流Iout は図4の(b)に示すような交流波形になる。
図4における時点t〜tは負荷及びその給電経路で漏電等が発生していない正常な動作期間であり、前述したように、漏電検出用トランス30の第1の巻線N1に流れる負荷に流れ出す電流I1と、第2の巻線N2に流れる負荷を通して戻って来た電流I2の大きさが等しくなっている。したがって、互いに巻方向が逆の第1の巻線N1と第2の巻線N2によって発生する磁束が相殺され、増幅用巻線N20に交流電圧VN20が誘起されることはない。
しかし、出力端子2a,2b間の電流経路の途中で意図しない放電等を起こして漏電等が生じ、それが定量的に増加した場合、図4における時点t以降に示すようになる。すなわち、出力電流Iout が増加して出力電圧Voutが低下すると共に、戻りの電流I2が流れ出す電流I1より少なくなり、あるいはまた位相ズレ等も発生して、第1の巻線N1と第2の巻線N2によって発生する磁束が相殺されなくなる。その差分の磁束により、増幅用巻線N20に巻線比によって増幅された交流電圧VN20が図4の(d)に示すように誘起される。
この漏電検出用トランス30の増幅用巻線N20に発生する交流電圧VN20は、+−に交番された電圧であり、この電圧をそのまま比較回路33に入力して比較電圧Vrefと比較すると、その電圧波形がある程度大きくなって比較電圧Vrefを一時的に越えても、すぐに越えなくなり、比較電圧Vrefを越えたり越えなくなったりを繰り返す。
そのため、交流電圧VN20が比較電圧Vrefを越えたときは比較回路33の出力が反転し、ローレベルの漏電検出信号Sdを制御回路20に入力し、制御回路20はスイッチングパルスSpのパルス幅を狭める。しかし、短時間で交流電圧VN20が比較電圧Vrefを越えなくなるため、漏電検出信号Sdが入力されなくなり、スイッチングパルスSpのパルス幅が元に戻ることを繰り返す。
したがって、漏電等が発生しても、それがかなり大きくなるまでスイッチングパルスSpの発生が完全に停止せず、高電圧インバータ5の動作を停止させることができないことになる。
そこで、この高電圧インバータ5の漏電検出装置6は、漏電検出用トランス30の増幅用巻線N20に発生する交流電圧VN20を、検出回路31によって整流及び平滑して直流化した正電圧を比較回路33に入力する。図1に示した実施例では、その検出回路31が全波倍電圧整流回路であるから、図4の(e)に示すように、交流電圧VN20の先頭値の2倍近くの直流化された正電圧が検出電圧Vdとなる。
そのため、この検出電圧Vdを比較回路31に入力して比較電圧Vrefと比較すると、漏電等が発生した場合、図4における時点t2のように短時間で検出電圧Vdが比較電圧Vrefを越え、同図の(f)に示すように比較回路33の出力が反転してローレベルの漏電検出信号Sdを制御回路20に入力し、その状態が継続する。
それによって、制御回路20はスイッチングパルスSpのパルス幅を急速に狭め、漏電検出信号Sdが所定期間(例えばスイッチングパルスSpの1周期程度)以上連続して入力すると、スイッチングパルスSpの発生を完全に停止し、スイッチング素子Qswのスイッチング動作を完全に停止させる。それにより、高電圧インバータ5は動作を停止する。
図4の例では時点t3でスイッチングパルスSpの発生が停止し、その半周期後には高電圧インバータ5が動作を完全に停止する。
この発明による効果を、図5に示す出力電圧Voutと出力電流Ioutの関係を示す図によって説明する。
高電圧インバータ装置が正常に動作している場合には、出力電圧Voutと出力電流Ioutが図5に示すa点の値であるものとする。もし負荷への給電経路で漏電等が発生すると出力電流Ioutが増加するため、僅かに増加したb点でそれを検知して、出力電圧Voutの発生を停止させるのが理想であると仮定する。
しかし、漏電検出用トランス30の増幅用巻線N20に発生する交流電圧VN20を直接比較回路に入力させて漏電検出信号Sdを発生させるようにした場合には、出力電流Ioutが大幅に増加したd点に達するまで、出力電圧Voutの発生を停止させることができない恐れがある。
この発明によれば、漏電検出用トランス30の増幅用巻線N20に発生する交流電圧VN20を、検出回路31によって整流及び平滑した正電圧の検出電圧Vdを比較回路33に入力して漏電検出信号Sdを発生させるようにしたため、例えば図5のc点のように、出力電流Ioutがそれ程大きくならない早期に出力電圧Voutの発生を停止させることができ、安全性を高めることができる。
図1に示した実施例では、検出回路31に全波倍電圧整流回路を使用しているので、増幅用巻線N20に発生する交流電圧VN20を、その先頭値の2倍近くの正電圧にした検出電圧Vdを出力することができる。そのため、比較電圧Vrefの設定が容易であり、極めて早期に漏電等の異常を検出して、出力電圧Voutの発生を停止させることができる。
それによって、検出精度を理想値の50%以内に納めることができる。
なお、この漏電検出装置6を高電圧インバータ5内に設けてもよい。その場合、漏電検出用トランス30の第1の巻線N1をG点とトランス10の出力巻線NSの端部dとの間に介挿するとよい。それによって、トランス10の内部の異常放電(漏電)等も検出できる。
トランス10の内部の異常放電が発生すると、出力する電流I1と戻って来る電流I2の交流波形の位相に一時的な差異が生じ、そのとき第1の巻線N1と第2の巻線N2によって発生する磁束が相殺されなくなり、増幅用巻線N20にその巻数比によって増幅された交流電圧VN20が誘起され、検出回路31から検出電圧Vdが出力される。
また、漏電検出用トランス30の第1の巻線N1と第2の巻線N2との間、及び増幅用巻線N20との間の絶縁耐圧を低くすることもできる。
〔漏電検出用トランスの構成例〕
次に、漏電検出用トランス30の構成例を図2及び図3によって説明する。図2及び図3は漏電検出用トランス30の異なる構成例を示し、(a)はその回路記号図であり、(b)は巻線部のボビンの窓枠の片側部分の断面図である。
図2の(b)において、35は図示を省略したコアに配置された絶縁材からなるボビンであり、図で下側から第1の巻線N1を1回から数回巻き、トランス内部放電防止用の空間36を設けて、その上に第2の巻線N2を第1の巻線N1と反対巻きに同じ巻数だけまく。したがって、第1の巻線N1と記第2の巻線N2との間にボビン35とそのボビン35に挟まれたトランス内部放電防止用の空間36が設けられる。その上に絶縁して増幅用巻線N20を1000回から数1000回巻く。各巻線は円形の断面で示されている。
図3の(b)は図2の(b)の構造を90度右回転した構造のもので、各巻線間にはボビン35′の絶縁壁があり、図で左側から第1の巻線N1、トランス内部放電防止用の空間36′、第2の巻線N2、及び増幅用巻線N20の順に配置されている。この方が巻線し易い。この場合も、第1の巻線N1と記第2の巻線N2との間にボビン35′とそのボビン35′に挟まれたトランス内部放電防止用の空間36′が設けられる。
これらの図において、コアの形状は、巻線を鎖交(巻線方向に対して90度となる)するように配置されていればよいので、図示を省略している。
このような漏電検出用トランス30を使用すれば、第1の巻線N1と第2の巻線N2に流れる電流の大きさに差異が生じると増幅用巻線N20に増幅された電圧が誘起されるため、高電圧インバータから負荷への給電経路のどこかで異常放電等による漏電が発生した場合に、それを確実に検知出来る。この漏電検出用トランス30はなるべく高電圧インバータ5の出力端の近くに設けるのがよく、高電圧インバータ5の内部に設けてもよい。
また、この漏電検出用トランス30は高電圧に対する絶縁耐圧を得ることが容易であり、あまり大型化することなく、比較的安価に作製することができる。
〔実施例2:図6〕
次に、この発明による漏電検出装置を備えた高電圧インバータ装置の第2実施例を図6によって説明する。この図6において、図1と対応する部分には同一の符号を付してあり、それらの説明は省略する。
この第2実施例では、高電圧インバータ51において交流高電圧を発生させるトランス10′を、同じ構成で同一の特性を持つ2個の共振トランスT1,T2によって構成している。その共振トランスT1,T2の励磁巻線NP1,NP2が入力電源の正極側のa点とFETによるスイッチング素子Qswの正極側のb点との間に並列に接続される。
その共振トランスT1,T2にはそれぞれ出力巻線NS1,NS2があり、共振トランスT2の出力巻線NS2の上に共振トランスT1の出力巻線NS1が積み上げられるように、出力巻線NS1と出力巻線NS2が直列に接続され、各出力巻線NS1,NS2の接続されていない方の各端部e,fがそれぞれ出力ライン11,12を通して出力端子2a,2bへ繋がる。なお、この実施例におけるスナバ回路は、図1における抵抗Rを省いて、コンデンサCとダイオードDの直列回路によって構成している。
この第2実施例の高電圧インバータ51は、トランス10′を構成する磁路が全く違う別個のコアで同じ特性を持つ2個の共振トランスT1,T2の各励磁巻線NP1,NP2を同時に励磁する。そして、出力側において各出力巻線NS1,NS2の出力電圧波形の時間軸を同期させ、その各出力電圧を加算あるいは乗算する。
したがって、複数の励磁巻線に偏磁が生じることがなく、出力巻線の巻数を多くすることができ、昇圧比が高い高電圧を連続して安定にしかも安全に得ることができる。
なお、共振トランスT1,T2の各出力巻線NS1,NS2の出力電圧波形の時間軸が同期するように、スイッチング素子Qswのドレイン端子と各励磁巻線NP1,NP2の負極側端子との配線距離が均等になるようにスイッチング素子Qswを配置するとよい。
そして、共振トランスT2の端部fと出力端子2bとを接続する出力ライン12をG点でフレームグラウンドGNDに接続している。
また、図1に示した第1実施例と同様に、漏電検出用トランス30と検出回路31と基準電源31と比較回路33とによって漏電検出装置6を構成している。そして、その漏電検出用トランス30の第1の巻線N1を出力ライン11に介挿して、流出する電流I1を流し、第2の巻線N2をG点と出力端子2bとの間の出力ライン12に介挿して、流入する電流I2を流すことによって、漏電発生時には増幅用巻線N20から電流I1とI2の差に応じた交流電圧VN20を得ることができる。
その交流電圧VN20を検出回路31で倍電圧整流した検出電圧Vdを、比較回路33によって比較電圧Vrefと比較し、検出電圧Vdが比較電圧Vrefを越えると比較回路33が漏電検出信号Sdを継続して出力して、制御回路20にスイッチングパルスSpの発生を完全に停止させ、高電圧インバータ51の動作を停止させる点は、前述の第1実施例と同様である。
なお、漏電検出用トランス30の第1の巻線N1は、フレームグラウンドGNDに接続されたG点から出力端子2aに向かって電流が流れる経路であればどこに介挿してもよい。例えば、図6の高電圧インバータ51内に示す破線の円A又はBで示すラインに、第1の巻線N1を介挿してもよい。
〔実施例3:図7〕
次に、この発明による漏電検出装置を備えた高電圧インバータ装置の第3実施例を図7によって説明する。この図7において、図1及び図6と対応する部分には同一の符号を付してあり、それらの説明は省略する。
この第3実施例では、高電圧インバータ52において交流高電圧を発生させるトランス10″を、同じ構成で同一の特性を持つ3個の共振トランスT1,T2,T3によって構成している。
そして、その3個の共振トランスT1,T2,T3の各励磁巻線NP1,NP2,NP3を入力電源の正極側のa点とスイッチング素子Qswの正極側のb点との間に並列に接続している。その各共振トランスT1,T2,T3の出力巻線NS1,NS2,NS3を全て直列に接続し、その出力巻線NS1とNS3のそれぞれ接続されていない方の端部g,hをそれぞれ出力ライン11,12を通して出力端子2a,2bに接続している。
この第3実施例の高電圧インバータ52は、トランス10″を構成する磁路が全く違う別個のコアで同じ特性を持つ3個の共振トランスT1,T2,T3の各励磁巻線NP1,NP2,NP3を同時に励磁する。そして、出力側において各出力巻線NS1,NS2,NS3の出力電圧波形の時間軸を同期させ、その各出力電圧を加算あるいは乗算する。
したがって、より高い高電圧出力及び大きな出力電力を、安定してしかも安全に供給することができる。
この場合も、共振トランスT1,T2,T3の各出力巻線NS1,NS2,NS3の出力電圧波形の時間軸が同期するように、スイッチング素子Qswのドレイン端子と各励磁巻線NP1,NP2、NP3の負極側端子との配線距離が均等になるようにスイッチング素子Qswを配置するとよい。
そして、共振トランスT3の端部hと出力端子2bとを接続する出力ライン12をG点でフレームグラウンドGNDに接続している。
また、図6に示した第2実施例と同様に、漏電検出用トランス30と検出回路31と基準電源32と比較回路33とによって漏電検出装置6を構成している。その漏電検出用トランス30の第1の巻線N1を出力ライン11に介挿して、流出する電流I1を流し、第2の巻線N2をG点と出力端子2bとの間の出力ライン12に介挿して、流入する電流I2を流すことによって、漏電発生時には増幅用巻線N20から電流I1とI2の差に応じた交流電圧VN20を得ることができる。
その交流電圧VN20を検出回路31によって倍電圧整流した検出電圧Vdを、比較回路33によって比較電圧Vrefと比較し、検出電圧Vdが比較電圧Vrefを越えると比較回路33が漏電検出信号Sdを継続して出力して、制御回路20にスイッチングパルスSpの発生を完全に停止させ、高電圧インバータの動作を停止させる点は、前述の各実施例と同様である。
なお、漏電検出用トランス30の第1の巻線N1は、フレームグラウンドGNDに接続されたG点から出力端子2aに向かって電流が流れる経路であればどこに介挿してもよい。例えば、図7の高電圧インバータ52内に示す破線の円C,E,Fで示す各ラインのいずれかに、第1の巻線N1を介挿してもよい。
高電圧を発生させるトランスを、同一の特性を持つ4個以上の共振トランスによって構成してもよい。また、その複数の共振トランスの各励磁巻線を直列に接続したり、並列と直列を組み合わせて接続してもよい。その各出力巻線も並列に接続したり、直列と並列を組み合わせて接続してもよい。
〔検出回路の他の例〕
ここで、この発明による漏電検出装置の検出回路の他の例を図8によって説明する。
図8は、図1、図6、図7(以下「図1等」と言う)に示した漏電検出装置6における検出回路31に代わる検出回路を、全波整流回路とCR時定数回路とトランジスタ回路とによって構成した例を示す。
全波整流回路は4個のダイオードDa〜Ddをブリッジ接続したダイオードブリッジ回路40であり、その入力端子j,kを図1等における漏電検出用トランス30の増幅用巻線N20の両端子d1,d2に接続し、増幅用巻線N20に発生する交流電圧VN20を入力する。
ダイオードブリッジ回路40の一方の出力端子mはフレームグラウンドGNDに接続し、他方の出力端子nは抵抗R3を介して、抵抗R4とコンデンサC3の並列回路の一端とトランジスタQ2のベースに接続している。CR時定数回路41の他端はフレームグラウンドGNDに接続している。抵抗R3,R4とコンデンサC3とによってCR時定数回路41を構成している。このCR時定数回路41の充電時定数は抵抗R3の抵抗値とコンデンサC3の容量で決まり、放電時定数は抵抗R4の抵抗値とコンデンサC3の容量で決まる。
トランジスタQ2はNPN型トランジスタであり、そのコレクタには電源43から抵抗R5を介して電源電圧Vaが印加され、エミッタは抵抗R6を介してフレームグラウンドGNDに接続して、エミッタホロワのトランジスタ回路42を構成している。
この検出回路によれば、交流電圧VN20が入力すると、それをダイオードブリッジ回路40によって全波整流し、その脈流をCR時定数回路41のコンデンサC3に充電して平滑する。そのコンデンサC3の端子間の電圧が、図1等における検出電圧Vdに相当する正電圧になる。この電圧Vdをトランジスタ回路42のベースに印加する。
したがって、この電圧Vdが発生するとトランジスタQ2が導通してコレクタ電流及びエミッタ電流が流れる。それによって、トランジスタQ2のエミッタには、電源電圧Vaを抵抗R5とR6によって分圧した電圧が発生する。この電圧を検出電圧Vd′として出力する。
この検出電圧Vd′はトランジスタQ2のベースに印加される電圧Vdに応じた電圧になるが、電圧変換して電圧Vdより大きな電圧にすることができる。
ダイオードブリッジ回路40による全波整流回路では、図1等の検出回路31に用いた倍電圧整流回路のように入力する交流電圧の先頭値の2倍近くの整流電圧を得ることはできないが、交流電圧が負の期間も整流電圧が出力されるので、安定した整流電圧になる。さらに、CR時定数回路によって時定数を持たせて平滑するので、外来ノイズ等の影響を除去して漏電等の発生による検出電圧Vdを安定して得ることができる。
漏電検出用トランス30の増幅用巻線N20には、高電圧の交番によって発生する磁場の影響で、誘起される電圧にノイズがのることがあるが、それを除去することができる。
さらに、その検出電圧Vdをトランジスタ回路42によって電圧変換してその絶対値を大きくした検出電圧Vd′を、図1等に示した比較回路33に入力させて、比較電圧Vref と比較させ、Vd′>Vrefになると比較回路33が出力を反転して漏電検出信号Sdを出力し、それを高電圧インバータ5(又は51,52)の制御回路20に入力させる。
この場合、検出電圧Vdの増加に応じて検出電圧Vd′が急激に増加するため、比較電圧Vref の設定が容易であり、漏電の発生を精度よく早期に確実に検出することができ、それによって高電圧インバータ5(又は51,52)の動作を完全に停止させることが容易になる。
しかし、トランジスタ回路42を省略して、CR時定数回路41で平滑した検出電圧Vdをそのまま比較回路33に入力させて、比較電圧Vref と比較させるようにしてもよい。その場合の比較電圧Vref は、検出電圧Vd′を比較回路33に入力させる場合より低い適切な値にすればよい。
あるいは、2段以上のトランジスタを有するトランジスタ回路によって、検出電圧を電圧変換するようにしてもよい。
さらに、漏電検出装置の検出回路は、少なくとも1個以上のダイオードとコンデンサとによって構成される交流電圧を整流及び平滑する整流回路であればよい。
したがって、前述した全波倍電圧整流回路、全波整流回路と平滑回路に限らず、半波整流回路と平滑回路、半波倍電圧整流回路、多段倍電圧整流回路等も使用できる。
〔遮蔽板を設ける実施例〕
図9は、この発明による高電圧インバータ装置に磁場を遮断する機能を持つ遮蔽板を設ける実施例の概念的な説明図である。
図1等に示した高電圧インバータ装置から負荷への給電経路において漏電や位相ズレ等が発生すると、前述したように漏電検出装置6の漏電検出用トランス30の第1の巻線N1と第2の巻線N2を流れる源流に差が生じ、それにより増幅用巻線N20に電圧が誘起されることによって、その漏電等を早期に検出することができる。
しかし、電力変換用のトランス10(10′、10″も同じ)と漏電検出用トランス30及び制御回路20や検出回路31等の実装配置によっては、漏電検出用トランス30やその配線パターン等に、磁場の影響でノイズ電圧が誘起される恐れがある。
そのため、図9に示すように、電力変換用のトランス10及びスイッチング素子Qsw等からなる電力変換部7、及びその入力端子1a,1bと出力端子2a,2bと、漏電検出装置6及び制御回路20との間に、磁場を遮断する機能を持つ遮蔽板8を設けて磁場の影響を遮断する。
このようにすれば、漏電検出装置6の漏電検出用トランス30やその配線パターン等に、磁場の影響でノイズ電圧のような誤信号が発生するのを低減させることができる。
遮蔽板8は、透磁率が高いアモルファス合金や鉄等の金属材料で形成するのがよく、さらには編み込んだ金属繊維であるとなおよい。
ノイズによる高周波電流はエッジ部にしか流れないが、編み込みを入れることによりその表面に高周波電流が流れやすくなる。それにより遮蔽効果を上げ、交流高電圧による磁場の影響を最小限にすることができる。
以上、この発明による高電圧インバータ装置の好ましい実施例について説明してきたが、この発明はこれらに限るものではなく、各実施例を矛盾しない範囲で組合せたり、種々の変形や追加をすることが可能であることは勿論である。
1a,1b:入力端子 2a,2b:出力端子
5,51,52:高電圧インバータ 6:漏電検出装置 7:電力変換部
8:遮蔽板 10,10′,10″:トランス(共振トランス)
11,12:出力ライン 20:制御回路 30:漏電検出用トランス
31:検出回路 32:基準電源 33:比較回路(コンパレータ)
35,35′:ボビン 36,36′:トランス内部放電防止用の空間
40:ダイオードブリッジ回路(全波整流回路) 41:CR時定数回路
42:トランジスタ回路 43:電源
Qsw:スイッチング素子 T1,T2,T3:共振トランス
NP,NP1,NP2,NP3:励磁巻線
NS,NS1,NS2,NS3:出力巻線
N1:第1の巻線 N2:第2の巻線 N20:増幅用巻線
D,D1,D2:ダイオード C,C1,C2,C3:コンデンサ
R,R1〜R6:抵抗 GND:フレームグラウンド

Claims (6)

  1. 励磁巻線と出力巻線を有するトランスと、直流電圧若しくは直流成分に脈流が重畳された入力電圧を前記励磁巻線に印加して励磁電流を流す回路をスイッチングするスイッチング素子と、該スイッチング素子を制御する制御回路とを有し、前記出力巻線から10KV以上の交流高電圧を出力して、該出力巻線の両端がそれぞれ出力ラインを介して接続された一対の出力端子から負荷に該交流高電圧を供給するように構成され、前記出力巻線の一端と前記出力端子の一方との間の出力ラインがフレームグラウンドに接続された高電圧インバータ装置であって、
    前記フレームグラウンドに接続された点から電流が流出する側の出力ラインに直列に介挿される第1の巻線と、前記フレームグラウンドに接続された点に電流が流入する側の出力ラインに直列に介挿される第2の巻線と、増幅用巻線とを有し、前記第1の巻線と第2の巻線は互いに巻方向が逆で巻数が同じであり、前記増幅用巻線の巻数は前記第1、第2の巻線より3桁以上多い漏電検出用トランスと、
    該漏電検出用トランスの前記増幅用巻線の両端子間から出力される交流電圧を整流及び平滑して検出電圧を生成する検出回路と、
    該検出回路によって生成された検出電圧を予め設定した比較電圧と比較して、前記検出電圧が前記比較電圧を越えたときに漏電検出信号を出力する比較回路とからなり、
    前記漏電検出用トランスは、コアに配置された絶縁材からなるボビンに、互いに絶縁された前記第1の巻線と前記第2の巻線とが互いに反対巻きに1回から数回の同じ巻数だけ巻かれ、前記増幅用巻線が1000回から数1000回巻かれており、前記第1の巻線と前記第2の巻線との間に前記ボビンと該ボビンに挟まれたトランス内部放電防止用の空間が設けられ、前記第2の巻線と前記増幅用巻線とは前記ボビンによって絶縁されている漏電検出装置を備え、
    前記比較回路から出力される漏電検出信号を前記制御回路に入力させ、該制御回路は、前記比較回路からの前記漏電検出信号が入力されると前記スイッチング素子をスイッチングするスイッチングパルス幅を狭め、前記漏電検出信号が所定期間以上連続して入力すると前記スイッチング素子のスイッチング動作を完全に停止させるようにしたことを特徴とする高電圧インバータ装置。
  2. 前記検出回路が、少なくとも1個以上のダイオードとコンデンサとによって構成される整流回路であることを特徴とする請求項1に記載の高電圧インバータ装置
  3. 前記整流回路が倍電圧整流回路又は全波整流回路であることを特徴とする請求項2に記載の高電圧インバータ装置
  4. 前記検出回路が、ダイオードブリッジによる全波整流回路と、その整流電圧を平滑する抵抗とコンデンサからなるCR時定数回路と、該CR時定数回路によって平滑された電圧を少なくとも1段のトランジスタを介して電圧変換した電圧を前記検出電圧として出力するトランジスタ回路とからなることを特徴とする請求項1に記載の高電圧インバータ装置
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の高電圧インバータ装置であって、
    前記励磁巻線と出力巻線を有するトランスを、同一の特性を持つ個別の複数の共振トランスによって構成し、該複数の共振トランスの各励磁巻線を並列又は直列に接続して同時に励磁させるようにし、該複数の共振トランスの各出力巻線を互いに直列又は並列に接続し、該複数の共振トランスの各出力巻線の出力電圧波形の時間軸が同期するように構成したことを特徴とする高電圧インバータ装置。
  6. 前記励磁巻線と出力巻線を有するトランス及び前記スイッチング素子を含む電力変換部と、前記制御回路及び前記漏電検出装置との間に、磁場を遮断する機能を持つ遮蔽板を設けたことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の高電圧インバータ装置。
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