JP6715068B2 - スイッチング変換方式のled電源回路 - Google Patents

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Description

本発明は、LEDモジュールに電源を供給するスイッチング変換方式のLED電源回路に関し、特に、その出力線側において発生・印加される瞬時的な高電圧から電源回路の半導体スイッチ素子を保護するための構成に関する。
商用交流電源の電力を用いてLEDモジュールを点灯するフライバックコンバータ方式の絶縁型LED電源は、トランスの製造がネックになって、大電力化が困難となっている。その限界は100W前後である。電源の大電力化に比例してトランスの表面積が増えればよいが、実際の構造上は、表面積がそのようには増えない。そのため、トランス内部で発生する熱の移動距離が長くなり、外部へ放熱しにくく、熱が蓄積しやすくなるからである。
発明者は、トランスを用いない絶縁方式の電源として、各スイッチを図3の波形で駆動する図2の半導体絶縁方式のLED電源を開発し、鋭意研究を続けたところ、以下のすべての条件(a)〜(c)を満たす環境で、各スイッチを構成する半導体スイッチ素子の耐電圧が500V以上であれば、半導体スイッチ素子が破壊されることがなく、LED電源について所望の絶縁性を維持することができる、という知見を得た。
条件(a) LED電源の出力線が地絡の状態であること。
条件(b) 商用交流電源が中点アースの200VのV結線方式又は単相3線式であること。
条件(c) 商用交流電源が一線地絡状態であること。
もし、破損等でLEDモジュールに漏れ電流が生じても、上記の耐電圧であれば、入力側からの電流が半導体スイッチ素子で遮断されるため、漏れ電流が危険なレベルにはならず、安全を確保できる。
特開平7−322609号公報 特許第5837431号(特開2012−160448号)公報
しかしながら、上記の半導体絶縁方式のLED電源に限らず、トランスを持たないスイッチングコンバーターからなるLED電源の全般において、LED電源の出力線(特に出力線が長い場合)には外部要因により出力線に高電圧が発生・印加される場合がある。具体的には、
(1) 負荷までの出力線の配線長が長い場合、外部電磁界(例えば誘導雷)による電磁誘導と線路の共振により異常高電圧が発生すること、
(2) LEDモジュールの設置時に、設置箇所や身体などが帯電していたりすると、その静電気が出力線の端子等から侵入して、出力線に異常高電圧が印加されること、
などがあり、半導体スイッチ素子が所定の耐電圧を備えていても、その耐電圧を上回る出力線側からの高電圧には耐えられず、半導体スイッチ素子の絶縁が破壊されてしまう、寿命が短くなってしまうといった課題がある。
ここで、上記(1)の「電磁誘導と線路の共振により発生する高電圧」について補足すると、従来のHIDランプなどではランプ自体の対地静電容量(浮遊容量)が大きくなることが殆ど無く、上記のような出力線側からの高電圧が問題視されることは無かった。これに対し、LEDモジュールにはアルミ製の放熱器を付ける必要があり、その放熱器の重量を支える支持部材などを含めるとかなりの大きさになる。LEDモジュールと放熱器とは電気的に絶縁されてはいるが、両者間には絶縁シートや接着剤などを介すること、放熱器が接地されていることの条件が揃うことで、LEDモジュール自体の対地静電容量が大きくなる。
そのため、半導体スイッチ素子からLEDモジュールまでの出力線がちょうどモノポールアンテナとして機能してしまい、誘導雷やその他の外来ノイズなどによって異常な高電圧が出力線に発生してしまう。従来ランプの電源装置ではランプ自体の対地静電容量が小さいため、出力線に外来ノイズが流れにくかったのであるが、LEDモジュールの場合は対地静電容量が大きい(100pF〜1000pF程度)ため、一対の出力線にそれぞれ同じ方向に電源回路に侵入する外来ノイズが流れやすくなり、電源回路の半導体スイッチ素子に異常高電圧が加わってしまう。
例えば、製造工場で放熱板を接地しないで検査すると、上記の外来ノイズの影響は生じないが、現場で照明器具の据付けが完了した状態では放熱板も接地されることになり、また、出力線が延ばされることによって、出力線に外来ノイズが流れやすくなる条件が整う場合がある。
また、上記(2)の「静電気の侵入により印加される高電圧」について補足する。静電気の場合は、出力線がアンテナとして機能する条件を満たすか否かに関わらず、静電気を帯びた物体が出力線の端子等に触れることで、容易に出力線に静電気が侵入してしまう。
参考として、異常高電圧に対する従来型の保護回路について説明する。
まず、特許文献1の図6には複写機などのOA機器に用いられるトランス内蔵型の電源回路が示されている。その段落0039にも記載の通り、トランスの二次側の出力端子間に接続されたツェナダイオードZD2は、この出力電圧が何らかの原因で異常な高電圧になった時に、高電圧を回避させる過電圧防止用の素子であり、その異常高電圧から負荷を保護する。しかし、特許文献1のツェナダイオードZD2は、電源回路の出力線に何らかの外部要因で生じた高電圧から電源回路自体を保護するものではなく、あくまでも負荷の保護を目的としている。なお、特許文献1の二次側の出力端子には過大電流防止用のヒューズを設けるという記載があるが、一度ヒューズが切れると、電源供給の再開にはヒューズ交換が必要になる。
また、特許文献2の図1には、雷撃等の原因による損害から照明用LEDモジュールを回避するための保護回路を備えた直流電源回路が開示され、保護回路は、LEDモジュールに直列に接続されたヒューズエレメント(リセッタブル電子ヒューズ)と、LEDモジュールに並列に接続された放電保護素子(超小型放電管:BLSA)とから構成されている。雷撃等の瞬間的高圧により生じる大電流に対しては、放電保護素子が作用してLEDモジュールを保護する。特許文献2の段落0012には、雷撃などの瞬間的高圧により生じた大電流が、直流電源の正電圧端子から出力してそのまま突き進んだ場合に、放電保護素子の両端に過電圧が生じて、瞬間的に放電保護素子が低抵抗状態に変換され、大電流の放電経路となることで、LEDモジュールのバイパス経路が提供され、大電流を回避できる、と説明されている。このように、特許文献2の放電保護素子についても、電源回路の出力線に生じた高電圧から電源回路自体を保護するものではなく、負荷であるLEDモジュールの保護を目的としている。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、所定の耐電圧の半導体スイッチ素子からなるスイッチングコンバーターを備えたLED電源において、その出力線に外部要因によって異常高電圧が発生・印加される場合であっても、異常高電圧からLED電源の半導体スイッチ素子を保護することができるLED電源を提供することを目的とする。
発明者は、図2の回路の各スイッチを図3の波形で駆動する半導体絶縁方式のLED電源を一例として、出力線に発生・印加された異常高電圧から電源回路を保護する手段について、鋭意研究したところ、LED電源の出力線にバリスタを接続して、出力線側からの高電圧をアースへ逃がす方式をとることが大変有効であることを見出した。また、この保護手段は半導体絶縁方式のLED電源に限らず、半導体スイッチ素子からなるスイッチングコンバーター全般において有効に適用できることを見出した。
すなわち、本発明に係るLED電源は、
LEDモジュールと電源ユニットとが二線で接続されてなるLED電源であって、
前記電源ユニットは、外部電源からの入力電流を所望の直流電流に変換するために駆動する半導体スイッチ素子と、前記半導体スイッチ素子の位置よりも出力側に延びて前記直流電流を供給する一対の出力線と、を有し、
前記LEDモジュールは、前記一対の出力線を介して前記直流電流を供給されるLED素子からなり、
当該LEDモジュールは、接地状態の放熱器に絶縁性部材を介して取付けられ、
前記一対の出力線のうちの高電位側の出力線には高電位側バリスタの一端が接続され、
前記一対の出力線のうちの低電位側の出力線には低電位側バリスタの一端が接続され、
両バリスタの他端は接地され
外部要因によって前記一対の出力に発生または印加される異常高電圧が、前記両バリスタ、当該両バリスタの接地部分、前記放熱器、前記LEDモジュール、および前記一対の出力線の順に経路を流れるように構成されていることを特徴とする。
なお、バリスタとは、所定電圧(バリスタ電圧)以上になると抵抗値が急減して大電流を流すことができ、所定電圧未満になると再び抵抗値が高くなるような特性の非直線性抵抗素子を指す。
ここで、前記半導体スイッチ素子の耐電圧が、500V以上、1800V以下であることが好ましい。また、前記両バリスタの他端同士の接続点が接地され、前記両バリスタのバリスタ電圧の合計が当該LED電源の無負荷電圧、および、前記LEDモジュールの順方向電圧よりも高く、300V未満であることが好ましい。
また、前記LEDモジュールの対地静電容量は、100pF以上、1000pF以下であり、前記一対の出力線の長さは、前記外部要因である主要な飛来電磁波の波長λの1/4の長さ、および、λ/4の奇数倍の長さを避けて、設定されていることが好ましい。特に、前記一対の出力線の長さは、主要な前記飛来電磁波の波長λの1/2の長さのn倍(nは1,2,3,・・・)に設定されていることが好ましい。また、前記電源ユニットは半導体絶縁方式のスイッチングコンバーターからなり、
前記スイッチングコンバーターの前記外部電源側の高電位側の電路および低電位側の電路のそれぞれに第1の半導体スイッチ素子および第2の半導体スイッチ素子が設けられ、
前記スイッチングコンバーターの前記LEDモジュール側の高電位側の電路および低電位側の電路のそれぞれに第3の半導体スイッチ素子および第4の半導体スイッチ素子が設けられ、
前記第1の半導体スイッチ素子および前記第2の半導体スイッチ素子を同タイミングで駆動し、前記第3の半導体スイッチ素子および前記第4の半導体スイッチ素子を同タイミングで駆動し、当該外部電源側のスイッチ素子と当該LEDモジュール側のスイッチ素子が同時にオン状態にならないように交互にターンオンする制御回路を有することが好ましい。
本発明の構成によれば、半導体スイッチ素子のスイッチングコンバーターからなるLED電源において、出力線に外部要因によって異常高電圧が発生・印加されたとしても、その異常高電圧によってバリスタが動作し、異常高電圧が大地に放電されるので、LED電源の半導体スイッチ素子を異常高電圧から保護することができる。
特に、半導体絶縁方式のLED電源では、半導体スイッチ素子の耐電圧を上回る異常高電圧が発生・印加されたとしても、半導体スイッチ素子が破損などせず、LED電源の絶縁性を維持することができる。
本発明の一実施形態に係るLED電源の全体構成図である。 前記LED電源の半導体絶縁方式の原理を説明するための図である。 前記LED電源の半導体絶縁方式の各スイッチ素子の駆動波形図である。 前記LED電源の出力線に高電圧が接触した際の保護回路の動作説明図。 前記LED電源の出力線に誘導雷が生じた際の保護回路の動作説明図。 前記保護回路を備えないLED電源において外来ノイズの発生状況を説明する図である。
本発明の一実施形態に係るLED電源の回路構成および回路動作について図面を参照して説明する。
<LED電源の全体構成>
図1に示すLED電源は、電源ユニット10とLEDモジュール20とが二線で接続されて構成される。電源ユニット10における1はEMI対策のフィルター回路、2は全波整流器、3は力率改善回路、4は半導体絶縁方式のDC‐DC変換回路、5は制御回路、6は絶縁アンプ、7はバリスタで構成された保護回路である。
全波整流器2および力率改善回路3の間には、高電位側と低電位側(グラウンドレベル側)の各電路を結ぶように接続された平滑コンデンサC1が設けられている。力率改善回路3の後段の第一電解コンデンサC2は、力率改善回路の出力電圧で充電され、後段のDC‐DC変換回路4へ必要な電荷を供給する。DC‐DC変換回路4の後段の第二電解コンデンサC4は、DC‐DC変換回路4の出力電圧で充電され、後段のLEDモジュール20へ直流電流を供給する。ここで、LEDモジュール20は複数のLED素子の直列接続回路(LED素子列と呼ぶ。)からなる。
本書では、DC‐DC変換回路4の半導体スイッチ素子S11〜S22のうち、高電位側の電路上で最もLEDモジュールに近い位置に設けられたスイッチ素子S21とLED素子列とを結ぶ電路を「高電位側の出力線」と呼ぶ。同様に、低電位側の電路上で最もLEDモジュールに近い位置に設けられたスイッチ素子S22とLED素子列とを結ぶ電路を「低電位側の出力線」と呼び、これらの出力線を合わせて「一対の出力線」と呼ぶ。
DC‐DC変換回路4は、入力側の一対のスイッチ素子S11,S12と、還流ダイオードD1と、チョークコイルL1と、平滑コンデンサC3と、出力側の一対のスイッチ素子S21,S22と、チョークコイルL2とから構成された半導体絶縁方式のスイッチングコンバーターであり、力率改善回路から出力される電流を所望の直流電流に変換する。特に、100Wから10KWクラスの電源回路に半導体絶縁方式を採用することが好ましい。
入力側の半導体スイッチ素子S11は、高電位側の電路上において第一電解コンデンサC2の正極端の後段に設けられ、半導体スイッチ素子S12は、低電位側の電路上において第一電解コンデンサC2の負極端の後段に設けられている。還流ダイオードD1は、両スイッチ素子の後段において低電位側から高電位側に電流を流す向きで、高電位側と低電位側の各電路を結ぶように接続されている。チョークコイルL1は、低電位側の電路上において還流ダイオードD1のアノード側の接点よりも後段に設けられている。平滑コンデンサC3は、チョークコイルL1の後段において、高電位側と低電位側の各電路を結ぶように接続されている。
出力側の半導体スイッチ素子S21は、高電位側の電路上において平滑コンデンサC3の正極端の後段に設けられ、半導体スイッチ素子S22は、低電位側の電路上において平滑コンデンサC3の負極端の後段に設けられている。チョークコイルL2は、高電位側の電路上においてスイッチ素子S21の後段に設けられている。なお、チョークコイルL2の出力端は第二電解コンデンサC4の正極端に接続され、スイッチ素子S22の出力端は第二電解コンデンサC4の負極端に接続され、これらがDC‐DC変換回路の一対の出力端になっている。
ここで、4つのスイッチ素子はMOS-FETまたはIGBTに代表される半導体素子であり、所定の耐電圧を有するとともに、互いに同期して駆動可能にするため共通の制御回路5によって制御される。入力側の一対のスイッチ素子S11,S12は共通の素子を用いるとよい。また、出側の一対のスイッチ素子S21,S22も共通の素子を用いるとよい。なお、DC‐DC変換回路を構成するチョークコイルL1は、図1の接続位置に限られず、高電位側の電路上での還流ダイオードD1のカソード側の接点と、平滑コンデンサC3の正極端との間に設けてもよい。
本実施形態で用いる半導体スイッチ素子の耐電圧は、以下のすべての条件(a)〜(c)を満たす環境で、500V以上、1800V以下であることが好ましい。
条件(a) LED電源の出力線が地絡の状態であること。
条件(b) 商用交流電源が中点アースの200VのV結線方式又は単相3線式であること。
条件(c) 商用交流電源が一線地絡状態であること。
第二電解コンデンサC4の低電圧側の端子と、LEDモジュールの低電圧側の端子とを結ぶ電路上に、LED電流検出用の抵抗R1が接続されている。制御回路5には、抵抗R1に発生したLED電流に比例する電圧が、絶縁アンプ6を通して入力される。制御回路5は、絶縁アンプ6からの電圧信号に基づいて、入力側の一対のスイッチ素子S11,S12を同タイミングで駆動する矩形波のオンデューティを算出する処理を実施する。そして、制御回路5は、算出されたオンデューティを示すスイッチ駆動信号ds1を出力して、この駆動信号に基づいてはスイッチ素子S11,S12を駆動する。
同様に、制御回路5は、絶縁アンプ6からの電圧信号に基づいて、出力側の一対のスイッチS21,S22についても同タイミングで駆動する矩形波のオンデューティを算出する処理を実施する。そして、制御回路5は、算出されたオンデューティを示すスイッチ駆動信号ds2を出力して、この駆動信号に基づいてはスイッチ素子S21,S22を駆動する。
<LED電源の点灯動作>
図2の基本原理図および図3のスイッチング駆動波形図を使って、半導体絶縁方式による電源回路の絶縁性を担保した点灯動作について説明する。
まず、図3のa点の時点で、入力側のスイッチ素子S11,S12はオンであり、直流電源E(電解コンデンサC2の端子間電圧に相当する。)からの電流が電源E→S11→C3→L1→S12→Eと流れて、平滑コンデンサC3を充電する。この時、出力側のスイッチ素子S21,S22はオフであり、大容量の第二電解コンデンサC4は電源Eから絶縁されている。
次に、図3のb点の時点で、入力側のスイッチ素子S11,S12はオフであり、a点の時点と同様に大容量の第二電解コンデンサC4は電源Eから絶縁されている。この時、出力側のスイッチ素子S21,S22はオンであり、チョークコイルL1に蓄えられていた磁場のエネルギーはL1→D1→S21→L2→C4→S22→L1と流れて、第二電解コンデンサC4を充電する。平滑コンデンサC3に蓄えられていた電荷はC3→S21→L2→C4→S22→C3と流れて、第二電解コンデンサC4を充電し、LEDを点灯する。以下、同様の動作を繰り返す。ここで、第二チョークコイルL2は電流のピーク値をおさえる目的で挿入されている。
図3に、スイッチ駆動信号ds1,ds2の位相関係を表す。駆動信号ds1,ds2は入力側のスイッチ素子と出力側のスイッチ素子を交互にターンオンさせる信号であり、入力側と出力側のスイッチ素子を同時にオン状態にさせることはない。一方の駆動信号がターンオフさせた後、次に他方の駆動信号がターンオンさせるまで、図3の休止期間Tのように、両方の駆動信号ds1,ds2がともにオフ信号を維持する期間が必ず存在しているとよい。
<保護回路の構成>
保護回路7は、高電位側バリスタZhおよび低電位側バリスタZlで構成される。バリスタは、所定のバリスタ電圧以上になると抵抗値が急減して大電流を流すことができ、所定電圧未満になると再び抵抗値が高くなるように動作する。
高電位側バリスタZhは、高電位側の出力線に発生・印加される異常高電圧を大地に放電するための素子であり、高電位側バリスタZhの一端は高電位側の出力線上のいずれかの位置に接続されているとよい。図1の例では、第二電解コンデンサC4の正極端よりも後段の位置で、高電位側バリスタZhの一端が高電位側の出力線に接続されている。その他、スイッチ素子S21と第二チョークコイルL2との間の位置や、第二チョークコイルL2と第二電解コンデンサC4の正極端との間の位置に、バリスタZhの一端を接続してもよい。
また、低電位側バリスタZlは、低電位側の出力線に発生・印加される異常高電圧を大地に放電するための素子であり、低電位側バリスタZlの一端は低電位側の出力線上のいずれかの位置に接続されているとよい。図1の例では、LED電流検出用の抵抗R1よりも後段の位置で、低電位側バリスタZlの一端が低電位側の出力線に接続されている。その他、スイッチ素子S22と第二電解コンデンサC4の負極端との間の位置や、第二電解コンデンサC4の負極端と抵抗R1との間の位置に、バリスタZlの一端を接続してもよい。
ここで、高電位側および低電位側の各出力線に印加された高電圧をアースへバイパスするルートを共通にするため、図1に示すように、2つのバリスタZh,Zlの他端同士を接続して1本のバイパスラインを形成し、このバイパスラインを接地するとよい。
また、図1の両バリスタZh,Zlの他端同士の接続点が接地され、両バリスタZh,Zlのバリスタ電圧の合計がLED電源の無負荷電圧、および、LEDモジュール20の順方向電圧よりも高く、300V未満であることが好ましい。特に、バリスタ電圧の合計値の下限を定めることによって、通常の点灯動作への支障がなくなる。
<本実施形態の効果>
以上説明したLED電源の効果について図4から図6を使って説明する。
図4は、高電位側の出力線に高電圧が印加された場合に、その高電圧がアースへバイパスされる経路を示した図である。例えば、LEDモジュール20の設置時に、設置箇所や作業員の身体などが帯電していると、その静電気が出力線の端子等から侵入して、出力線に異常高電圧が印加されることがある。本実施形態では、異常高電圧が高電位側バリスタZhのバリスタ電圧に達すると直ぐにその抵抗が急減し、この高電位側バリスタZhに高電圧による電流が流れて大地に放電される。従って、LED電源の半導体スイッチ素子を異常高電圧から保護することができる。なお、図4に示すように、2つのバリスタZh,Zlの他端同士の接続点以降のバイパスラインが、電源ユニット10の金属ケースに電気的に接続され、この金属ケースが接地されていると、保護回路のグラウンドと筐体のグラウンドが共通グラウンドになるので好ましい。
図5は、LEDモジュール20までの出力線の配線長が長く、特に、一対の出力線の長さが、飛来電磁波の波長の1/4の長さ、または、λ/4の奇数倍の長さであるような場合に、電磁誘導と線路の共振による異常高電圧がアースへバイパスされる経路を示した図である。比較例として示す図6は、保護回路7の無い電源回路において、飛来電磁波による異常高電圧が外来ノイズとしてLED電源を通過してしまう様子を説明するための図である。LEDモジュール20は、接地されたアルミ製の放熱器を有するため、LEDモジュール20自体の対地静電容量が100pF〜1000pF程度と大きくなる。そのため、図6のように一対の出力線に外来ノイズが流れやすく、LED電源の半導体スイッチ素子(S11〜S22)に耐電圧を上回る異常高電圧が加わってしまい、LED電源の絶縁性が維持できなくなる。
これに対して、図5のように本実施形態の保護回路7を備えていれば、異常高電圧が高電位側および低電位側の両バリスタZh,Zlのバリスタ電圧に達すると直ぐにそれらの抵抗が急減するので、両バリスタZh,Zlを経由して高電圧による電流を大地に放電させることができる。従って、LED電源の半導体スイッチ素子を異常高電圧から保護することができる。
なお、本実施形態のLED電源において、一対の出力線の長さは、外部要因である主要な飛来電磁波の波長λの1/4の長さ、および、λ/4の奇数倍の長さを避けて、設定されているとよい。特に、一対の出力線の長さは、主要な飛来電磁波の波長λの1/2の長さのn倍(nは1,2,3,・・・)に設定されているとよい。
また、出力線は、直線で長ければ長いほど、誘導雷の影響を受けやすい。例えば、数百メートル規模まで誘導雷の影響が生じる。従って、本実施形態の保護回路7は、最大数百メートル規模の出力線に対しても有効となる。
特に、図1のような半導体絶縁方式のLED電源では、半導体スイッチ素子(S11〜S22)の耐電圧を上回る異常高電圧が発生・印加されたとしても、半導体スイッチ素子(S11〜S22)が破損したり、短命化したりせず、LED電源の絶縁性を維持することができる。
なお、図6では、交流電源が接地されている場合に外来ノイズが発生する様子を説明したが、これに限られず、交流電源が接地されていない場合であっても、交流電源の対地静電容量が生じていれば、同様に異常高電圧による外来ノイズの影響をLED電源が受けることがある。従って、交流電源が接地されていない場合においても本実施形態の保護回路7の効果が得られる。
本実施形態では、図1に示す半導体スイッチ素子の配列で構成された半導体絶縁方式のLED電源を例にしたが、その他の構成の半導体絶縁方式のLED電源においても同様の効果が得られる。
また、従来型のスイッチングコンバーター(例えば、一般的な降圧コンバーター)においても本発明の保護回路7を適用すれば、高電位側または/および低電位側の電路に設けられた半導体スイッチ素子を異常高電圧から保護することができる。
1 フィルター回路
2 ダイオード・ブリッジ
3 力率改善回路
4 DC‐DC変換回路
5 制御回路
6 絶縁アンプ
7 保護回路(バリスタ)
10 半導体絶縁方式の電源ユニット (金属ケース入り)
20 LEDモジュール
AC 商用交流電源
S11,S12 入力側の一対の半導体スイッチ素子
S21,S22 出力側の一対の半導体スイッチ素子

Claims (6)

  1. LEDモジュールと電源ユニットとが二線で接続されてなるLED電源であって、
    前記電源ユニットは、外部電源からの入力電流を所望の直流電流に変換するために駆動する半導体スイッチ素子と、
    前記半導体スイッチ素子の位置よりも出力側に延びて前記直流電流を供給する一対の出力線と、を有し、
    前記LEDモジュールは、前記一対の出力線を介して前記直流電流を供給されるLED素子からなり、
    当該LEDモジュールは、接地状態の放熱器に絶縁性部材を介して取付けられ、
    前記一対の出力線のうちの高電位側の出力線には高電位側バリスタの一端が接続され、
    前記一対の出力線のうちの低電位側の出力線には低電位側バリスタの一端が接続され、
    両バリスタの他端は接地され、
    外部要因によって前記一対の出力線に発生または印加される異常高電圧が、前記両バリスタ、当該両バリスタの接地部分、前記放熱器、前記LEDモジュール、および前記一対の出力線の順に経路を流れるように構成されていることを特徴とするLED電源。
  2. 請求項1記載のLED電源において、前記半導体スイッチ素子の耐電圧が、500V以上、1800V以下であることを特徴とするLED電源。
  3. 請求項1または2記載のLED電源において、前記両バリスタの他端同士の接続点が接地され、前記両バリスタのバリスタ電圧の合計が当該LED電源の無負荷電圧、および、前記LEDモジュールの順方向電圧よりも高く、300V未満であることを特徴とするLED電源。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載のLED電源において、
    前記LEDモジュールの対地静電容量は、100pF以上、1000pF以下であり、
    前記一対の出力線の長さは、前記外部要因である主要な飛来電磁波の波長λの1/4の長さ、および、λ/4の奇数倍の長さを避けて、設定されていることを特徴とするLED電源。
  5. 請求項4記載のLED電源において、
    前記一対の出力線の長さは、主要な前記飛来電磁波の波長λの1/2の長さのn倍(nは1,2,3,・・・)に設定されていることを特徴とするLED電源。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載のLED電源において、
    前記電源ユニットは半導体絶縁方式のスイッチングコンバーターからなり、
    前記スイッチングコンバーターの前記外部電源側の高電位側の電路および低電位側の電路のそれぞれに第1の半導体スイッチ素子および第2の半導体スイッチ素子が設けられ、
    前記スイッチングコンバーターの前記LEDモジュール側の高電位側の電路および低電位側の電路のそれぞれに第3の半導体スイッチ素子および第4の半導体スイッチ素子が設けられ、
    前記第1の半導体スイッチ素子および前記第2の半導体スイッチ素子を同タイミングで駆動し、前記第3の半導体スイッチ素子および前記第4の半導体スイッチ素子を同タイミングで駆動し、当該外部電源側のスイッチ素子と当該LEDモジュール側のスイッチ素子が同時にオン状態にならないように交互にターンオンする制御回路を有することを特徴とするLED電源。
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