JP6145250B2 - 走査顕微鏡および対象物を光学顕微鏡で結像させるための方法 - Google Patents

走査顕微鏡および対象物を光学顕微鏡で結像させるための方法 Download PDF

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Description

本発明は、照明光線を送出する光源と、結像すべき対象物に縦長の照明フォーカスを生じさせる照明光学系と、前記照明光線が前記照明光学系の入射瞳に入射する入射方向を変化させることによって前記結像すべき対象物の照明目標領域にわたって前記照明フォーカスを移動させる走査装置とを備えた走査顕微鏡に関するものである。
技術水準から、たとえば蛍光顕微鏡で使用される走査顕微鏡が知られている。レーザー光で色素を励起させて蛍光光線を放出させ、非検査対象物を結像させるために蛍光光線を検出器によって検出する。顕微鏡のこの分野では特に共焦点走査顕微鏡が使用されるが、共焦点走査顕微鏡は標準的な顕微鏡とは異なり、特定の時点で対象物全体を照明するのではなく、通常は回折が制限される光点を生じさせ、この光点を用いて対象物の1点1点が走査される。その後、検出器によって対象物の個々の点で検出された光信号がまとめられて対象物の全体像が形成される。
このような共焦点顕微鏡は、走査装置として通常いわゆるポイントスキャナーを有しており、ポイントスキャナーは光源から放出された照明光線を照明光学系の入射瞳に誘導する。照明光学系はその入射瞳に入射する照明光線を合焦光分布に変換する。以下では合焦光分布を照明フォーカスと記す。照明フォーカスの形状と大きさは照明光学系の光学的特性、特に開口数に依存している。照明光線が照明光学系の入射瞳の中心に垂直に入射すると、すなわち照明光学系の光軸に沿って入射すると、照明光学系は縦長の照明フォーカスを生成させ、その拡がりは光軸に沿った方向よりも光軸に対し横方のほうが小さい。その後照明フォーカスを、対象物を走査するために光軸に対し横方向へ移動させるが、このため、ポイントスキャナーは、たとえば可動なミラー装置を介して、照明光線が照明光学系の入射瞳に入射する入射角を変化させる。
このように、共焦点顕微鏡を用いて3次元結像を行うには、対象物を上述のようにして点状に走査しなければならない。これは比較的高コストであるので、最近ではSPIM(Selective Plane Illumination Microscopy)と呼ばれる顕微鏡観察方法が提案された。この方法は照明レンズと観察対物レンズとを用いて実施するもので、照明レンズと観察対物レンズとは互いに90゜の角度で配置されている。照明レンズはその上流側に配置されているシリンドリカルレンズと協働して近似的に平坦な照明光分布を生成させ、この平坦な照明光分布は対象物を照明レンズの光軸に沿って通過する。このような光分布は光の薄片または光の円板と呼ばれることがある。対象物の、この光の薄片によって照明される目標領域は、光軸が該光の薄片に対し垂直に延びている観察対物レンズにより検出面(たとえばCCD)上に結像される。このとき対象物を、光の薄片を通過するように移動させると、この配置構成により対象物の断層像を撮影することができる。できるだけ薄い光の薄片を生成させるには、照明レンズは対応的に高い開口数を有していなければならないが、観察対物レンズとの衝突を避けるには、観察対物レンズの任意の作動間隔は適当な大きさでなければならない。従って、照明レンズの開口数は光の薄片の厚さを決定し、よって観察対物レンズの光軸に沿った光学解像度を決定する。
特許文献1に記載されているSPIM法を変形した方法では、照明と検出とが同じ対物レンズを用いて行われる。このため、対物レンズの入射瞳は偏心してアンダーイルミネーションまたは部分照明され、すなわち照明光線は、光軸に対し横方向にずれている、入射瞳の一部分を透過する。対物レンズの前に配置されているシリンドリカルレンズは、対象物内部に、対物レンズの光軸に対し傾斜した光の照明薄片を生成させる。次に、この光の薄片によって証明されている目標領域を、再び対物レンズによって結像させる。
上述した個々の装置は、対象物の所望の傾斜照明を得るためにそれぞれシリンドリカルレンズを用いて作動する。しかしながら、このようなシリンドリカルレンズの使用には欠点がある。すなわちこれらの装置は光の薄片を用いて傾斜照明することのみを目的として構成されているため、たとえば点状共焦点走査のようなこのような目的とは異なる目的に適用することができない。傾斜照明のために生成される光の薄片の空間的光強度分布を変化させることができれば望ましいが、シリンドリカルレンズでは不可能である。
他の文献として特許文献1−10および非特許文献1−4を指摘する。
照明対物レンズと別個の観察対物レンズとで作動を行う方法の場合、両対物レンズは通常互いに90゜の角度で配置されている。照明軸線と観察軸線とが互いに垂直なこのような対物レンズ配置構成には、特定の生物学的対象物を結像させる場合に欠点がある。たとえば、球面対物レンズをこのように直角で配置すると、衝突が生じないように位置決めすることはほとんどの場合不可能である。このような球面対物レンズは、たとえばマウスまたはネズミの眼内部の組織培養を検査する際に適用されるが、従来の対物レンズを互いに直角に配置する構成では、周辺の組織による影が形成されることが多い。
国際公開第2010/012980A1号パンフレット 独国特許出願公開第102005027077A1号明細書 独国特許第4416558C2号明細書 米国特許第5952668号明細書 国際公開第2006/127692A2号パンフレット 独国特許第102006021317B3号明細書 国際公開第2007/128434A1号パンフレット 米国特許出願公開第2009/01354342A1号明細書 独国特許出願公開第102008024568A1号明細書 米国特許出願公開第2008/0032414A1号明細書
A.H.Voie その他著、"Orthogonal-plane fluorescence optical sectioning : three-dimentional imaging of macroscopic biological specimens"、Journal of Microscopy、第170頁、第229−236頁(1993年) J. Huisken, J. Swoger, F. Del Bene, J.Wittbold, E.H.Stelzer著 "Optical sectioning deep inside live embryos by selective plane illumination microscopy"、Science、第305頁、第1007頁(2004年) F. Fahrbach, A. Rohrbach著、"Microscopy with non diffracting beams"、FOM 2009, Krakau C. Dunsby著、"Optically sectioned imaging by oblique plane mirror microscopy"、Optics Express、第16巻第25頁(2008年)
本発明の課題は、冒頭で述べた種類の走査顕微鏡において、困難な幾何学的状況のもとでも衝突のない光学顕微鏡による結像が可能であるように改良することである。
この課題は、本発明によれば、走査装置が、照明フォーカスを照明光学系の光軸に対して傾斜させるために、照明光線を、照明光学系の入射瞳の、瞳中心からずれた部分領域へ指向させ、且つ照明フォーカスを照明目標領域にわたって移動させるために、照明光線の入射方向を前記部分領域内で変化させ、照明光学系から空間的に分離した観察対物レンズが設けられ、該観察対物レンズは、その光軸が照明目標領域に対し実質的に垂直に位置するように且つ照明光学系の光軸に対して鋭角を成すように対象物に対し指向され、前記観察対物レンズが、前記対象物の前記照明目標領域を結像させることによって解決される。
本発明によれば、照明光学系の入射瞳のアンダーイルミネーションを照明光線を用いて偏心して行う。このため、照明光線は、入射瞳の、瞳中心からずれている部分領域へ誘導される。入射瞳のアンダーイルミネーションは、すなわち照明光線をして入射瞳の全面を通過させるのではなく、従ってアパーチャー全体を利用しないという処置により、(当初の縦長の)照明フォーカスを縦方向においても横方向においても拡大させることができる。加えて、照明光線が入射瞳に対し偏心して当たるので、照明フォーカスは照明光学系の光軸に対し傾斜する。
このようにして拡大され、傾斜させられた照明フォーカスは、目標領域を証明する光の薄片をシーケンシャルに構築するために利用することができる。このため、照明光学系の入射瞳内での照明光線の適宜な走査運動を可能にする走査装置を用いる。この走査運動は、入射瞳の領域にある傾動点のまわりでの照明光線の傾動に対応している。このことは、照明光線(いうまでもなく、機械的な意味での光線ではなく、光線の束である)が入射瞳の領域で(少なくとも近似的に)位置不動であり、他方該照明光線は(走査装置の方向において)入射瞳から間隔をおいていわば光軸に平行な参照方向に対し回動運動を実施するということを意味している。照明光線の傾動運動または回動運動は、照明光学系を、光軸に対し横方向での傾斜した照明フォーカスの適宜な運動に置換させる。対象物内での照明フォーカスの運動の実際の大きさは、照明光学系の具体的な構成に依存している。しかしながら、重要なことは、走査装置によって生じる照明光線の傾動を、本発明によれば、照明フォーカスを対象物の目標領域内で移動させ、これによっていわば目標領域を照明する光の薄片を構築するために利用するということである。
技術水準から知られている、光の薄片を生成させるためにシリンドリカルレンズを用いる公知の解決手段とは異なり、本発明による走査顕微鏡では、照明フォーカスが走査時間にわたって目標領域にわたって移動せしめられることにより、走査装置を用いて光の薄片がシーケンシャルに構築される。加えて、走査装置を作動させる走査時間を短く設定することができ、この走査時間は、照明光学系によって目標領域が結像される光検出器の検出サイクルとは著しく異なっている。従って、光検出器(たとえば接合型検出器、CCD、CMOS、APD−アレイなど)は移動する照明フォーカスを時間的に「見つめ」、よって空間的に解像しない。
いずれにしろ、従来の共焦点走査顕微鏡では、照明光線を移動させる走査装置が設けられているので、本発明は照明を行う光の薄片の特に効率的な生成を可能にする。特に、種々のアプリケーションに対し実質的に同一の顕微鏡構成を設けることが可能である。対象物の傾斜照明を光の薄片を用いて行うという本発明のアプリケーションを実現するには、標準構成の共焦点走査顕微鏡において、照明光学系の入射瞳の偏心型アンダーイルミネーションを行うだけでよい。これは、たとえば、照明光線の光路内に配置される光学要素を用いて行うことができる。その後に走査顕微鏡を再び点状照明で作動させる場合には、前記光学要素を照明光線の光路から再び除去するだけでよい。
本発明による走査顕微鏡により、対象物の高解像度の断面像を撮影することが可能になる。このため、対象物は光の薄片でステップ状に走査される。この走査は、たとえば、対象物を照明光学系の光軸に沿って照明光学系に対し相対移動させることにより、或いは、対象物を照明光学系の光軸に対し横方向に照明光学系に対し相対移動させることにより行われる。
本発明によれば、照明光学系とは空間的に切り離して観察対物レンズが設けられている。観察対物レンズの光軸は移動する照明フォーカスによって生成される光の薄片に対し実質的に垂直であり、且つ照明光学系の光軸に対し鋭角を成すように配置されている。なお鋭角とは、従来の配置構成で設定されている90゜の角度よりも小さいということである。すなわちこの鋭角とは、照明光学系の光軸によって設定されている照明軸線と、観察対物レンズの光軸によって設定されている観察軸線との成す角度である。この角度の値は具体的な構成に依存して選定され、特に被検査対象物の形状に依存して選定される。好ましくは、前記鋭角は20゜ないし80゜の角度範囲にあり、この範囲内では50゜の値が特に有利である。
本発明に従って傾斜された、走査運動を実施する照明フォーカスは、観察対物レンズによって結像される対象物傾斜面を決定する。この場合観察対物レンズは、その光軸が前記対象物傾斜面に対し垂直に延びるように配向されている。この場合本発明は、照明光線が照明光学系に入射する際の望ましい配向に対応して瞳中心からずらされることにより、前記対象物傾斜面の特に簡単な配向を可能にする。照明光線が瞳中心から離れていればいるほど、照明フォーカスが強くなり、よって移動する照明フォーカスによって決定される対象物面が照明光学系の光軸に対し強く傾斜する。
照明光学系および観察対物レンズとしては、好ましくは、比較的大きな自由な作動間隔(たとえば1mm以上)をもった対物レンズシステムが使用される。照明用にも観察用にも、乾燥対物レンズまたは液浸媒体として水または他の液体を使用した液浸対物レンズを使用することができる。
好ましくは、走査装置は照明光線の入射方向を変化させて、移動する照明フォーカスによって形成され且つ照明光学系の光軸に対し傾斜している光の薄片を、照明光学系の光軸に対し平行にずれている入射面内で生成させる。この場合、観察対物レンズはその光軸でもって生成した光の薄片に対し垂直に配置されている。照明光学系の入射瞳が円形であると仮定すると、前述の入射面は、入射瞳を平面図で見て、瞳エッジによって決定される割線のような円と2つの異なる点で交差する直線を成し、この円の中心と交差しない。前記平面図では、照明光線はこの割線に沿って傾動運動を実施する。照明光学系は、この傾動運動を、前記割線に対し平行に延びる直線に沿った照明フォーカスの対応する運動に変換する。このようにして、目標領域を証明するための所望の光の薄片を簡単に生成させることができる。
他の有利な構成では、走査装置は、制御ユニットと、該制御ユニットに接続され、光の薄片の傾斜位置を変化させるための第1の調整ユニットと、制御ユニットに接続され、観察対物レンズを移動させるための第2の調整ユニットとを含んでいる。制御ユニットは両調整ユニットを互いに整合させて、観察対物レンズの光軸が第1の調整ユニットによって調整される光の薄片に対し垂直に指向し続けるように両調整ユニットを制御する。この構成により、光の薄片を可変傾斜させることが可能になり、従って光の薄片によって定義される対象物面を可変傾斜させることが可能になる。加えて、制御ユニットは、両調整要素を適当に制御することで、観察対物レンズを対象物面に対し垂直に配向るために観察対物レンズをトラッキングする用を成す。
1つの可能な構成では、照明光学系はその光軸に対し垂直な調整方向に沿って可動に案内されている。さらに、この構成において、第1の調整ユニットは、光の薄片の傾斜位置を変化させるために照明光学系を調整方向に沿って移動させる駆動部を含んでいる。照明光学系をその光軸に対し垂直に移動させることで、照明光線が当たる入射瞳の部分領域は、瞳中心から離れる方向または瞳中心へ接近する方向に移動して、照明フォーカスの傾斜を増減させる。
択一的な実施態様では、第1の調整ユニットは、光源と照明光学系との間の照明光線の光路内に配置される光学的ずれ要素であって照明光学系の光軸に対し横方向の調整方向に沿って可動に案内される前記光学的ずれ要素を含み、該光学的ずれ要素により、照明光線の入射面が照明光学系の光軸に対し平行にずれており、第1の調整ユニットは、さらに、光の薄片の傾斜位置を変化させるためにずれ要素を調整方向に沿って移動させる駆動部を含んでいる。この場合、ずれ要素は駆動部を用いて直線状に、たとえば照明光学系の光軸に対し垂直に移動させることができるが、湾曲軌道に沿って移動させてもよく、たとえば回動軸線のまわりに回動させてもよい。さらに、駆動部は、ずれ要素を照明光線の光路から完全に除去できるように構成されていてよい。このケースでは、本発明による走査顕微鏡は、対象物の点状照明を行う従来の共焦点走査顕微鏡と同様に利用できる。
光学的ずれ要素は、照明光学系の入射瞳の中心からの照明光線の所望のずれを生じさせる、たとえば透明な平行板または楔状板であってよい。
他の択一的実施態様では、第1の調整ユニットは、照明光学系の入射瞳の領域に配置される絞りであって、照明光線の一部を通過させるアパーチャーを有し、且つ、照明光学系の光軸に対し垂直な調整方向に沿って可動に案内されている前記絞りと、光の薄片の傾斜位置を変化させるために絞りを調整方向に沿って移動させる駆動部とを含んでいる。アパーチャーの大きさは、照明光学系に入射する照明光線の有効光線径を決定する。好ましくはアパーチャーの大きが可変であり、その結果アパーチャーを調整することにより照明フォーカスのサイズを変化させることができる。アパーチャーが小さければ小さいほど、照明フォーカスの拡がりは大きくなる。
本発明による観察光学系の入射瞳の偏心型アンダーイルミネーションは、上述の態様とは異なる態様でも実現することができる。たとえば、照明光線をその光路内で走査装置の前方に位置するように照明光学系の光軸に対し平行にずらし、その光線径を所望のアンダーイルミネーションに応じて変化させることが考えられる。照明光線の平行ずれは、たとえば傾斜したガラス板を挿入することによって行うことができる。走査装置が従来の共焦点走査顕微鏡において通常のケースであるように可動なミラー装置を含んでいる場合には、前述の平行ずれにより、従来の共焦点走査顕微鏡において照明光線がミラー装置に当たる反射点に対しずれている反射点に照射光線が当たるようにすることができる。この、すでに走査装置において実現されるずれにより、照明光学系の入射瞳内で照明光線の所望の偏心が生じる。
好ましくは、本発明による走査顕微鏡はイメージセンサを含み、該イメージセンサは観察対物レンズとともに検出ユニットを形成し、該検出ユニットは第2の調整ユニットを用いて移動可能である。すなわちこの構成では、イメージセンサは観察対物レンズとともにトラッキングされ、その結果イメージセンサと観察対物レンズとは常に互いに配向された状態を維持するよう保証されている。
特に有利な構成では、照明光線は励起光線とデプレションビームとから構成され、該励起光線とデプレションビームとは走査装置への入射前に互いに重畳されている。照明光学系は、励起光線から励起フォーカスを生成させ、デプレションビームからデプレションフォーカスを生成させ、励起フォーカスとデプレションフォーカスとは互いに重畳されて照明フォーカスを形成する。蛍光顕微鏡の分野では、このようなデプレションビームはたとえばいわゆるSTED方法に従って、光学顕微鏡による結像の空間解像度を回折限界以上に増大させるために利用することができる。STED方法では、デプレションビームにより、対象物の個々の領域をマーキングするために使用される蛍光物質がそれ自体公知の態様で合目的にデプレションされ、よっていわばスイッチオフにされて、解像能を増大させる。本発明による走査顕微鏡では、STED方法を適用することにより、励起光線にデプレションビームが重畳されることで照明フォーカスの有効性が解像度上昇を目的として狭められ、よって、その結果生じる光の薄片をより薄く形成させることができる。デプレションビームがすでに走査装置に到達する前に励起光線に重畳されることで、互いに重畳される両光線は、走査装置によってともに照明光学系の入射瞳内で傾斜する。
好ましくは、デプレションフォーカスは空間的な光強度分布を有し、該空間的な光強度分布は、励起光線とデプレションビームとから構成されている照明フォーカスを移動させて光の薄片を生成させるための面内に極小値を有し、この面の両側にそれぞれ極大値を有している。STED方法の従来の適用例では、デプレションフォーカスが横断面形状にてリング形状を有しているのに対し、前記実施態様は、横断面にて(光の薄片を生成させるための照明フォーカスが移動する面の上方および下方において)2つの強度極大値と、これらの極大値の間にある極小値とを有するデプレションフォーカスを提案する。この場合、この強度横断面プロファイルは好ましくは対称で、2つの同じ大きさの極大値とその間にある極小値としてのゼロ地点とを備えている。
この有利な構成は、光の薄片を生成させるための照明フォーカスが移動する面内でのSTED励起は必要でなく、むしろ望ましいものではないという事情を利用したものである。従って、本発明による解決手段では、可能な限り大きな面積でしかも可能な限り薄い光の薄片を生じさせて、空間解像度の高い光学断面像を撮影できるようにする。この場合、光の薄片の面積は移動する照明フォーカスの長さによって決定され、他方薄片の厚さは、照明フォーカスが移動する面に対して横方向での照明フォーカスの拡がりによって決定される。前記デプレションフォーカスは、励起フォーカスの励起効果がフォーカスの横方向の拡がりにおいてのみ減少し、フォーカスの縦方向の拡がりにおいては減少しないような形状に設定されている。
照明フォーカスが目標領域にわたって移動する走査時間内に照明光線の強度を変化させるために用いる要素を本発明による走査顕微鏡に備えさせることが考えられる。この構成は、目標領域を証明する光の薄片が移動する照明フォーカスによってシーケンシャルに張られるという事情を利用している。これにより、目標領域の変調照明または構造化照明を実現することが可能である。このため、照明フォーカスが目標領域を走査する走査時間内で照明光線の強度を変化させる。従って、照明光線の強度は、走査時間内のどの任意の時点でも設定でき、よって目標領域のどの任意の部位においても所望どおりに設定することができる。走査時間内で照明光線の強度を変化させる構成要素としては、たとえば音響光学的可同調フィルタ(AOTF)、音響光学変調器(AOM)、または、電気光学変調機(EOM)を使用することができる。
本発明の他の観点によれば、請求項13の構成要件を備えた、対象物を光学顕微鏡で結像させるための方法が設けられる。
本発明による方法は、有利には局在顕微鏡で使用することができる。配量照明により、単一分子検出が可能であるよう保証される。検出されたフォトンの重心特定により、使用する蛍光色素の場所を特定することができる。
本発明による方法は特に球状生物学的対象物(たとえばマウスまたはネズミの眼内部の組織培養)に適用するのが効果的である。
次に、本発明を図面を用いて詳細に説明する。
従来の共焦点走査顕微鏡において照明光学系の入射瞳を全面照明することで照明フォーカスを生成させることを説明する図である。 図1aに図示した照明フォーカスの平面図である。 従来の共焦点走査顕微鏡において照明光学系の入射瞳に入射する照明光線を傾斜させることによって走査を行う説明図である。 図2aに図示した照明フォーカスの平面図である。 本発明に従って照明光線で照明光学系の入射瞳のアンダーイルミネーションを行う説明図である。 図3aに図示した照明フォーカスの平面図である。 照明光学系の入射瞳のアンダーイルミネーションを行う照明光線を傾斜させることにより走査を行う本発明の説明図である。 図4aに図示した照明フォーカスの運動シーケンスを説明する図である。 本発明による共焦点走査顕微鏡の第1実施形態の図である。 図5に図示した照明光学系の変位によって照明フォーカスを傾斜させることの説明図である。 傾斜した照明フォーカスに対する観察対物レンズの配向を説明する図である。 本発明による共焦点走査顕微鏡の第2実施形態の図である。 本発明による共焦点走査顕微鏡の第3実施形態の図である。 本発明による共焦点走査顕微鏡の第4実施形態の図である。 図10の走査顕微鏡に設けられる絞り板を変位させて照明フォーカスを傾斜させることの説明図である。 本発明による共焦点走査顕微鏡の第5実施形態としてのSTED方法で作動する共焦点顕微鏡の図である。 励起フォーカスとデプレションフォーカスとの重畳を説明する図である。 図13aに図示した励起フォーカスとデプレションフォーカスとの平面図である。
以下では、まず図1ないし図4を参照して、本発明による瞳の偏心型アンダーイルミネーションまたは偏心型部分照明(以下では偏心型部分照明と記す)の原理を説明する。特に説明することは、照明光学系10の入射瞳14に入射する照明光線12が本発明によりいかにして照明フォーカス16を生じさせるかという点である。なお、前記の図は本発明の理解を容易にするために用いられるにすぎないような、純粋に概略的な図である。
まず図1aを用いて、従来の共焦点点状走査の典型的なケースを説明する。この走査方式においては、照明光線12によって形成される光束は照明光学系10のアパーチャー全体を利用し、すなわち照明光学系10の入射瞳14の全面を通過する。図1においてOは照明光学系10の光軸である。照明光線12は、図1aに図示したケースでは、照明光学系10の光軸Oに平行に配向されている。従って照明光学系10は照明フォーカス16の形態で合焦光分布を生じさせ、その拡がりは光軸Oに対し横方向よりも光軸Oに沿った方向においてより大きくなっている。
以下の説明では、その都度座標系を参照することにする。座標系のx軸は図の面内において水平方向の軸であり、z軸は図の面内において鉛直方向の軸であり、他方y軸は図の面から突出する方向の軸である。この設定では、入射瞳14はxy面に対し平行に配置され、光軸Oはz軸に平行に延びている。
図1bは照明フォーカス16を光軸Oの方向に見た平面図である。この従来の配置構成では、照明フォーカス16は平面図で円形である。
図2aは、照射光線12を照明光学系10の入射瞳14において傾斜させると、照明フォーカス16の位置がどのように変化するかを示したものである。なお、図2aに示したケースでは、照明光線12によって形成される光束の主光線を、x−z面に平行な入射面内で傾斜させるものとする。さらに、照射光線12は入射瞳14の全面を通過し、すなわち入射瞳14を完全に照射するものとする。
照明光線12は、その入射方向が光軸Oに対し変化するように入射面内で傾斜させる。入射方向のこの変化は、照明光学系10により、照明フォーカス16を光軸Oに対し横方向に変位させる。図2aに図示したケースでは、この変位はx軸に沿って行われる。照明光線12は常に入射瞳14の全面を通過するので、照明フォーカス16の縦方向延在態様は光軸Oに対し平行なままである。この点は図2bに図示した平面図にも示されており、照明フォーカス16はそれぞれ常に円形である。
図3aは本発明による照明光学系10の入射瞳14の部分照明を示している。図3aに認められるように、照明光線12は入射瞳14の部分領域のみを通過するにすぎず、この場合この部分領域は偏心して配置されており、すなわち光軸Oに対し横方向において瞳の中心からずれている。照明光学系10の入射瞳14の、照明光線12が通過する部分領域は、入射瞳14の全面積のほぼ0.1%ないし50%を占め、照明光学系10の光軸O に対する入射面の平行ずれは、入射瞳14の半径のほぼ4%ないし96%である。このように照明光線12が入射瞳14内で偏心していることにより、照明フォーカス16は光軸Oに対し傾斜する。この点は図3bの平面図においても認められ、照明フォーカス16は円形ではなく、y軸方向よりもx軸方向においてより長くなっている。さらに、入射瞳14の部分照明により、照明フォーカス16が拡大し、すなわち照明フォーカス16は入射瞳14全体を照射する場合に比べて全体的に大きくなっている。
図4aは、入射瞳14に対して偏心部分照明を行う照明光線12を入射瞳14内で傾斜させるケースを示している。なお、図4aに示したケースでは、照明光線12を形成している光束の主光線を、光軸Oに平行で且つy−z軸に平行な入射面内で傾斜させるものとする。このことは、照明光線12を図4aの図の面から表側へ突出する方向および裏側へ突出する方向に傾斜させることを意味している。照明光線12のこの傾斜は、照明光学系10により、傾斜している照明フォーカス16をy軸に沿って適当に変位させることに変換される。従って図4aの照明フォーカス16は図の面から表側へ突出する方向および裏側へ突出する方向に変位する。この点を図4bの図示でもう一度説明する。
図4bに示した運動シーケンスは、走査時間内で照明フォーカス16を移動させることによって光の薄片18がいかに形成されるかを明らかにしている。なお前記の走査時間とは、照明光線12が1回の傾動運動を完全に実施する時間である。この走査時間は、図4aおよび図4bには図示していない光検出器が像形成のために作動する検出時間、すなわち移動する照明フォーカス16を検出する時間よりも短い。このことは、光検出器が移動する照明フォーカス16を時間的に検出し、よって空間的にルーズに検出しないことを意味している。むしろ光検出器はまとまった光分布または連続的な光分布を光の薄片18という形態で検出する。
図5は、第1実施形態としての共焦点走査顕微鏡100の概略構成図である。走査顕微鏡100は、図3および図4に概略を示した照明原理に従って作動するように構成されている。なお、図5の図示では、走査顕微鏡100の構成要素のうち、本発明の構成を理解するために重要でない構成要素は省略してある。
走査顕微鏡100は共焦点蛍光顕微鏡を成し、照明光線12を放出するレーザー光源20を有している。照明光線12の波長は、適用する顕微鏡法で使用される蛍光物質が照明光線12によって励起されて蛍光光線を発するように選定されている。
照明光線12はミラー22に当たり、ミラー22は、照明光線12を、図5において純粋に概略的に示したガルヴァノミラー装置24へ指向させる。ガルヴァノミラー装置24は、照明光線12が図4aに示した走査運動を実施するように該照明光線12を転向させるために用いる。このため、ガルヴァノミラー装置24は、図5には図示していないミラードライブを用いて適宜運動する。照明光線12はその後走査レンズ26と鏡筒レンズ28とを通過して、最終的に照明光学系10に当たる。
図5においてOは光軸で、この光軸に沿って照明光線12は照明光学系10に当たる。この光軸Oは、入射瞳14の中心を通っている光軸Oに対して平行にずれている。照明光学系10に入射する照明光線12は入射瞳14全体を照明しない。このことは、照明光線12が入射瞳14の一部分のみを通過し、従って照明光学系10のアパーチャー全体を利用しないことを意味している。入射瞳14のこのような部分照明は絞り29によって生じる。絞り29はレーザー光源20から送出された照明光線12の横断面を対応的に裁断する。図5に図示した実施形態では、絞り29はミラー22の上流側に配置されているが、照明光線12の光路の他の部位に配置してもよい。絞り29のアパーチャーは可変調整可能であり、これにより照明光学系10の入射瞳14に当たる照明光線12の横断面を、よって入射瞳14の部分照明を任意に変化させることができる。
照明光線12が通過する入射瞳14の偏心部分を可変に調整することができるようにするため、照明光学系10は図5で二重矢印Aで示した調整方向に可動に実施されている。調整方向Aは照明光学系10の光軸Oに対し垂直である。
照明光学系10と連結されている第1の駆動部30は、該照明光学系10を調整方向Aに沿って移動させるために用いる。第1の駆動部30は制御ユニット32を介して制御される。
図5に図示した構成要素24,26,28,30,32は、全体を33で示した走査装置33の一部分である。走査装置は、照明光線12を照明光学系10の入射瞳14内で図4aおよび図4bに図示したように傾動させるために用いる。走査装置33は、照明光学系10と協働して、対象物担持体34上に配置されている対象物36の結像目標領域を照明する光の薄片18を生じさせる。
走査顕微鏡100は、さらに、観察対物レンズ38を有している。観察対物レンズ38は、図5でOで示した該観察対物レンズの光軸が光の薄片18に対し垂直になるように、試料36に対し配向されている。光の薄片18が照明光学系10の光軸Oに対し傾斜しているので、観察対物レンズ38の光軸Oと照明光学系10の光軸Oとは90゜よりも小さな鋭角αを成している。図5に図示した実施形態では、角度αはほぼ60゜である。
観察対物レンズ38は、対象物36の、光の薄片18で照明される目標領域を、鏡筒レンズ40を介して光センサ42に結像される。この場合、観察対物レンズ38の光軸Oは光検出器42の受光面44に対し垂直である。観察対物レンズ38と鏡筒レンズ40と光検出器42とは検出ユニット46を形成しており、検出ユニット46は、図5で二重矢印Bによって示唆したように、第2の駆動部47により光軸Oを光の薄片18に対し垂直に配向させるように回動可能である。第2の駆動部47も同様に制御ユニット32を介して制御される。
制御ユニット32は、両駆動部30と47を次のように制御し、すなわち照明光学系10を調整方向Aに変位させたときに、観察対物レンズ38を含んでいる検出ユニット46が回動方向Bに回動することによってこれに追従して、撮影レンズ38がその光軸Oでもって位置可変な光の薄片18に対し垂直に指向され続けるように、制御される。すなわち、調整方向Aに沿った照明光学系10の変位と、回動方向Bでの検出ユニット46の回動とは、光の薄片18に対する観察対物レンズ38の直角指向が常に維持されるように、制御ユニット32を介して互いに整合している。
図6は、図5に図示した実施形態において、照明光学系10を光軸Oに対し垂直に変位させることで照明フォーカス16の傾斜位置がいかに変化するかを説明する図である。図6の左側の部分図に示したように、照明光線12が照明光学系10の入射瞳14の中心に当たった場合、縦長の照明フォーカス16は光軸Oに沿って指向している。いま、照明光学系10をその光軸Oに対し垂直に変位させて、照明光線12を瞳中心から瞳エッジのほうへ変位させると、照明フォーカス16は光軸Oに対し傾斜度を増す。これは、照明光学系10を変位させることによって、照明フォーカス16により生じる光の薄片18の方向をいかに変化させることができるかを明らかにしている。
図7は、観察対物レンズ38が照明光学系10によって生じた照明フォーカス16に対しいかに指向しているかをもう一度示すものである。すなわち、観察体部レンズ38の光軸Oは照明フォーカス16の縦方向延在に対し垂直に延在している。図7には、さらに、照明光学系10の入射瞳14内で照明光線12を傾斜させることにより、移動した照明フォーカス16から光の薄片18がいかに生じるかを再度示している。
図8は走査顕微鏡200の第2実施形態を示す。走査顕微鏡200の構成要素のうち、図5に図示した走査顕微鏡100の構成要素と一致するものには、図5で使用した参照符号を使用し、以下では再度説明しないことにする。
図8の実施形態が図5に図示した実施形態と異なるのは、照明光学系10の入射瞳14内への照明光線12の偏心入射を調整するため、照明光学系10の位置に、透明な平行平面板50(たとえばガラス板)が回動方向Cに回動可能に案内されていることである。平行平面板50は照明光線12の光路内において鏡筒レンズ28と入射瞳14との間に配置されている。平行平面板50は照明光学系10の光軸Oに対し傾斜して指向している。これにより、照明光線12が平行平面板50を通過するときに該平行平面板は、照明光線12を照明光学系10の入射瞳14に偏心して入射させるような平行ずれを蒙る。
照明光線12の平行ずれは、図8の図の面に対し垂直に延びている回動軸線51のまわりに回動可能に支持されている平行平面板50を駆動部30が回動方向Cに傾斜させることで変化させることができる。
図9は走査顕微鏡300の第3実施形態を示している。走査顕微鏡300が図8に示した顕微鏡200と異なっているのは、平行平面板50の代わりに、透明な楔状板60(たとえばガラス楔)が設けられていることである。楔状板60も、照明光線12が該楔状板60を通過した時に該照明光線12のずれを生じさせる。この実施形態では、駆動部30は楔状板60を照明光学系10の光軸Oに対し垂直に移動させるのではなく、光軸Oに対し傾斜している調整方向Dに沿って移動させる。
図10は走査顕微鏡400の第4実施形態を示している。この実施形態が図8に図示した実施形態と異なるのは、入射瞳14内への照明光線12の偏心入射を実現するため、平行平面板50の代わりに、調整方向Aに沿って可動に案内される絞り板52が設けられている点である。絞り板52は可変アパーチャー54を有し、可変アパーチャー54は照明光線12が該可変アパーチャー54を通過する際に照明光線12の横断面を裁断して、入射瞳の望ましい部分照明が得られるようにする。可変アパーチャー54は任意に調整可能であるので、図10に図示した実施形態では、前述の実施形態において設けられていた絞り要素29を省略することができる。
図11は絞り板52の作用を説明する図である。駆動部30が絞り板52を照明光学系10の光軸Oに対し垂直に変位させることで、アパーチャー54を通過する照明光線12の一部分は瞳中心からずれる。照明光線12の通過部分が瞳中心から瞳エッジのほうへ変位すると、光軸Oに対する照明フォーカス16の傾斜度が増す。
図11では、図示を簡潔にするため、絞り板52は入射瞳14からある程度距離をもって示されているが、照明フォーカス16を移動させるための、入射瞳14内での照明光線12の傾斜運動に、悪影響を及ぼさないようにするため、絞り板52をできるだけ入射瞳14に近接配置するのが好ましい。
図12は走査顕微鏡500の第5実施形態を示している。走査顕微鏡500が図5に図示した実施形態と異なるのは、それ自体公知のSTED方式を適用して、回折限界以上の空間解像度を得るように構成されている点である。なおこの変形実施形態は、図5に図示した実施形態ばかりでなく、他のすべての実施形態に対しても可能である。
走査顕微鏡500は励起光源61を含み、励起光源61は励起光線62を送出し、その波長は使用する蛍光物質が励起されて蛍光光線を発するように選定されている。走査顕微鏡500は、さらに、デプレション光線66を送出するデプレション光源64を含んでおり、デプレション光線66は後述するように励起光線62に重畳され、その波長は、励起光線62によって照明される蛍光物質が誘導発光によって消耗し、よっていわばスイッチオフされるように、選定されている。デプレション光源64から送出されるデプレションビーム66は位相板68を通過する。位相板68はデプレションビーム66の所望の強度プロファイルを設定するために用いる。
励起光線62は絞り70を通過してミラー72に当たり、ミラー72は励起光線62をビームスプリッター74の方向へ反射させる。ビームスプリッター74は、励起光線62を透過させる一方、位相板68および他の絞り76を通過したデプレションビーム66は反射させるように構成されている。このようにして、励起光線62と位相板68によって強度プロファイルを制御されるデプレションビーム66とが互いに重畳される。互いに重畳された光線62と66はその後照明光線12を形成する。
図13aおよび図13bは、励起光線62とデプレションビーム66とを重畳させて照明光線12を形成させると、適用した顕微鏡観察方式の解像能がいかに上昇するかを説明する図である。
このケースでは、照明光線12が励起光線62とデプレションビーム66とから形成されているので、照明光学系10は励起フォーカス80とデプレションフォーカス82とを生じさせ、励起フォーカス80とデプレションフォーカス82とは重畳状態で、図13aおよび図13bで84で示した照明フォーカスを生じさせる。この場合、図13aおよび図13bに図示した励起フォーカス80はその形状の点で、図3および図4に図示した照明フォーカス16に対応している。
図13bにおいては、励起フォーカス80とデプレションフォーカス82とその合成である照明フォーカス84とはx−z軸面に対し平行な断面で図示されている。この図示から明らかなように、デプレションフォーカス82は空間的な光強度分布を有しており、この光強度分布においては、励起フォーカス80とデプレションフォーカス82とから合成された照明フォーカス84を移動させる面内での光強度はゼロであり、他方この面の両側においては光強度分布はそれぞれ極大値を有している。前記面は図13bで86で示されている。前記面はy軸を含んでいる面に平行であり、この面のx−z面による切断線はx軸と角度を成している。この角度は、使用した照明光学系10の最大アパーチャー角と、照明光線12の拡がりおよび偏心率とに依存している。
励起フォーカス80がこの運動面86の情報と下方とでデプレションフォーカス82と重畳されているので、励起フォーカス80の励起作用は運動面86の上方および下方から減少する。励起フォーカス80の励起作用部分を図13bにおいてハッチングで示した。
図13bでは、励起フォーカス62がいわば狭められる方向を線88で示してある。この狭め方向88は運動面86に対し垂直である。励起フォーカス80とデプレションフォーカス82との重畳により、励起作用のある光の薄片がいわばより薄くなり、これによって空間解像度が向上する。
10 照明光学系
12 照明光線
14 入射瞳
16 照明フォーカス
18 光の薄片
20 レーザー光源
22 ミラー
24 ミラー装置
26 走査レンズ
28 鏡筒レンズ
30 駆動部
32 制御ユニット
34 対象物担持体
36 対象物
40 鏡筒レンズ
42 光検出器
44 受光面
46 検出ユニット
47 駆動部
50 平行平面板
51 回動軸線
52 絞り板
54 アパーチャー
60 楔状板
61 励起光源
62 励起光線
64 デプレション光源
66 デプレションビーム
68 位相板
70 絞り
72 ミラー
74 ビームスプリッター
76 絞り
80 励起フォーカス
82 デプレションフォーカス
84 照明フォーカス
86 運動面
88 狭め方向

Claims (18)

  1. 照明光線(12)を送出する光源(20,61,64)と、
    結像すべき対象物(36)に縦長の照明フォーカス(16,84)を生じさせる照明光学系(10)と、
    前記照明光線(12)が前記照明光学系(10)の入射瞳(14)に入射する入射方向を変化させることによって前記結像すべき対象物(36)の照明目標領域にわたって前記照明フォーカス(16,84)を移動させる走査装置(33)と、
    を備えた走査顕微鏡(100,200,300,400,500)において、
    前記走査装置(33)が、前記照明フォーカス(16,84)を前記照明光学系(10)の光軸(O)に対して傾斜させるために、前記照明光線(12)を、前記照明光学系(10)の前記入射瞳(14)の、瞳中心からずれた部分領域へ指向させ、且つ前記照明フォーカス(16,84)を前記照明目標領域にわたって移動させるために、前記照明光線(12)の前記入射方向を前記部分領域内で変化させ、
    前記照明光学系(10)から空間的に分離した観察対物レンズ(38)が設けられ、該観察対物レンズ(38)は、その光軸(O)が前記照明目標領域に対し実質的に垂直に位置するように且つ前記照明光学系(10)の光軸(O)に対して鋭角(α)を成すように前記対象物(36)に対し指向され
    前記観察対物レンズ(38)が、前記対象物(36)の前記照明目標領域を結像させる、
    ことを特徴とする走査顕微鏡(100,200,300,400,500)。
  2. 移動する前記照明フォーカス(16,84)によって形成される、前記照明光学系(10)の光軸(O)に対して傾斜する光の薄片(18)を生じさせるため、前記走査装置(33)が、前記照明光線(12)の前記入射方向を、前記照明光学系(10)の光軸(O)に対し平行にずれた入射面内で変化させ、
    前記観察対物レンズ(38)はその光軸(O)が前記光の薄片(18)に対し垂直に配置されている、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の走査顕微鏡(100,200,300,400,500)。
  3. 前記走査装置(33)が、制御ユニット(32)と、該制御ユニット(32)に接続され、前記光の薄片(18)の傾斜位置を変化させるための第1の調整ユニット(30,50,52,60)と、前記制御ユニット(32)に接続され、前記観察対物レンズ(38)を移動させるための第2の調整ユニット(47)とを含み、
    前記制御ユニット(32)が両調整ユニット(30,50,52,60;47)を互いに整合させて、前記観察対物レンズ(38)の前記光軸(O)が前記第1の調整ユニット(30,50,52,60)によって調整される前記光の薄片(18)に対し垂直に指向し続けるように前記両調整ユニット(30,50,52,60;47)を制御する、
    ことを特徴とする、請求項2に記載の走査顕微鏡(100,200,300,400,500)。
  4. 前記照明光学系(10)がその光軸(O)に対し垂直な調整方向(A)に沿って可動に案内され、
    前記第1の調整ユニットが、前記光の薄片(18)の傾斜位置を変化させるために前記照明光学系(10)を前記調整方向(A)に沿って移動させる駆動部(30)を含んでいる、
    ことを特徴とする、請求項3に記載の走査顕微鏡(100)。
  5. 前記第1の調整ユニットが、前記光源(20)と前記照明光学系(10)との間の前記照明光線(12)の光路内に配置される光学的ずれ要素(50,60)であって前記照明光学系(10)の光軸(O)に対し横方向の調整方向(A,C,D)に沿って可動に案内される前記光学的ずれ要素(50,60)を含み、該光学的ずれ要素(50,60)により、前記照明光線(12)の入射面が前記照明光学系(10)の光軸(O)に対し平行にずれており、
    前記第1の調整ユニットが、さらに、前記光の薄片(18)の傾斜位置を変化させるために前記ずれ要素(50,60)を前記調整方向(A,C,D)に沿って移動させる駆動部(30)を含んでいる、
    ことを特徴とする、請求項3に記載の走査顕微鏡(200,300)。
  6. 前記光学的ずれ要素が透明な平行板または楔状板(50,60)であることを特徴とする、請求項に記載の走査顕微鏡(200,300)。
  7. 前記第1の調整ユニットが、
    前記照明光学系(10)の前記入射瞳(14)の領域に配置される絞り(52)であって、前記照明光線(12)の一部を通過させるアパーチャー(54)を有し、且つ、前記照明光学系(10)の光軸(O)に対し垂直な調整方向(A)に沿って可動に案内されている前記絞り(52)と、
    前記光の薄片(18)の傾斜位置を変化させるために前記絞り(52)を前記調整方向(A)に沿って移動させる駆動部(30)と、
    を含んでいることを特徴とする、請求項から6までのいずれか一つに記載の走査顕微鏡(400)。
  8. 前記観察対物レンズ(38)とともに、第2の調整ユニット(47)を用いて移動可能な検出ユニット(46)を形成している光検出器(42)が設けられていることを特徴とする、請求項3から7までのいずれか一つに記載の走査顕微鏡(100,200,300,400,500)。
  9. 前記走査装置(33)が、前記光源(20,61,64)から送出される前記照明光線(12)を、前記瞳中心からずれた前記入射瞳(14)の部分領域へ反射させるミラー装置(24)と、前記照明光線(12)の入射方向を変化させるために前記ミラー装置を移動させるミラー駆動部とを有していることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか一つに記載の走査顕微鏡(100,200,300,400,500)。
  10. 前記照明光学系(10)の前記入射瞳(14)の、前記照明光線(12)が通過する前記部分領域が、前記入射瞳(14)の全面積のほぼ0.1%ないし50%を占め、
    前記照明光学系(10)の光軸(O)に対する前記入射面の平行ずれが、前記入射瞳(14)の半径のほぼ4%ないし96%である、
    ことを特徴とする、請求項2から9までのいずれか一つに記載の走査顕微鏡(100,200,300,400,500)。
  11. 前記照明光線(12)が励起光線(62)とデプレションビーム(66)とから構成され、該励起光線(62)とデプレションビーム(66)とが前記走査装置(33)への入射前に互いに重畳されており、
    前記照明光学系(10)が、前記励起光線(62)から励起フォーカス(80)を生成させ、前記デプレションビーム(66)からデプレションフォーカス(82)を生成させ、前記励起フォーカス(80)と前記デプレションフォーカス(82)とが互いに重畳されて前記照明フォーカスを形成している、
    ことを特徴とする、請求項1から10までのいずれか一つに記載の走査顕微鏡(500)。
  12. 前記デプレションフォーカス(82)が空間的な光強度分布を有し、該空間的な光強度分布が、前記励起光線(62)と前記デプレションビーム(66)とから構成されている前記照明フォーカス(84)を移動させて光の薄片(18)を生成させるための面(86)内に極小値を有し、この面(86)の両側にそれぞれ極大値を有していることを特徴とする、請求項11に記載の走査顕微鏡(500)。
  13. 対象物(36)を光学顕微鏡で結像させるための方法であって、
    照明光線(12)を放出するステップと、
    結像すべき前記対象物(36)に照明光学系(10)を用いて縦長の照明フォーカス(16,84)を生成させるステップと、
    前記照明光線(12)が前記照明光学系(10)の入射瞳(14)に入射する入射方向を変化させることにより、前記対象物(36)の照明目標領域にわたって前記照明フォーカス(16,84)を移動させるステップと、
    を備えた前記方法において、
    前記照明フォーカス(16,84)を前記照明光学系(10)の光軸(O)に対して前記照明フォーカス(16,84)を傾斜させるために、前記照明光線(12)を、前記入射瞳(14)の、瞳中心からずれた部分領域へ指向させ、前記照明フォーカス(16,84)を前記照明目標領域にわたって移動させるため、前記部分領域内側で前記照明光線(12)の入射方向を変化させ、
    傾斜している前記照明フォーカス(16,84)で照明される前記照明目標領域を、前記照明光学系(10)から空間的に切り離された観察対物レンズ(38)であってその光軸(O)が前記照明目標領域に対し実質的に垂直で且つ前記照明光学系(10)の前記光軸(O)に対し鋭角(α)を成すように前記対象物(36)に対し指向された前記観察対物レンズ(38)によって結像させ、
    前記観察対物レンズ(38)が、前記対象物(36)の前記照明目標領域を結像させる、
    ことを特徴とする方法。
  14. 移動する前記照明フォーカス(16,84)によって形成される光の薄片(18)を生成させるため、前記照明光線(12)の入射方向を、前記照明光学系(10)の前記光軸(O)に平行にずれている入射面内で変化させ、
    前記観察対物レンズ(38)の光軸(O)が前記光の薄片(18)に対し垂直に配置されている、
    ことを特徴とする、請求項13に記載の方法。
  15. 前記光の薄片(18)の傾斜位置を変化させ、且つ、前記光の薄片(18)の傾斜位置の前記変化に同調して前記観察対物レンズ(38)を移動させて、該観察対物レンズ(38)の前記光軸(O)が位置調整した前記光の薄片(18)に対し垂直に指向続けるようにしたことを特徴とする、請求項14に記載の方法。
  16. 前記観察対物レンズ(38)を光検出器(42)とともに移動させることを特徴とする、請求項15に記載の方法。
  17. 前記照明光線(12)を励起光線(62)とデプレションビーム(66)とから構成し、
    前記励起光線(62)から励起フォーカス(80)を生成させ、前記デプレションビーム(65)からデプレションフォーカス(82)を生成させ、前記励起フォーカス(80)と前記デプレションフォーカス(84)とを互いに重畳させて照明フォーカス(84)を形成させる、
    ことを特徴とする、請求項14から16までのいずれか一つに記載の方法。
  18. 前記デプレションフォーカス(82)の前記空間的強度分布を次のように設定すること、すなわち前記励起フォーカス(80)と前記デプレションフォーカス(84)とから構成されている前記照明フォーカス(84)を光の薄片(18)の生成のために移動させる面(86)内で前記空間的強度分布が極小値を有し、この面(86)の両側にそれぞれ極大値を有するように、設定することを特徴とする、請求項17に記載の方法。
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