JP6143514B2 - 無段変速機 - Google Patents

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Description

本発明は、無段変速機に関する。
ベルト式の無段変速機は、プライマリプーリとセカンダリプーリとの間にベルトを巻き掛けた基本構成を有している(例えば、特許文献1)。
特開2010−270773号公報
図5の(a)は、ベルト式の無段変速機の基本構成を説明する図であり、(b)は、プライマリプーリPpriとセカンダリプーリPsecに巻き掛けられたベルトVの巻き付き半径を説明する図であり、(a)におけるA−A断面を模式的に表した図である。
なお、図5の(b)では、無段変速機の変速比が最Highであるときのベルトの配置を実線で示し、変速比が最Lowであるときのベルトの配置を波線で示している。
プライマリプーリPpriとセカンダリプーリPsecの各々は、固定シーブ100と、この固定シーブ100に回転軸方向から組み付けられた可動シーブ110とを備えており、固定シーブ100と可動シーブ110では、回転軸方向で対向配置されたフランジ状のシーブ部101、111の間に、ベルトVが挟圧されるプーリ溝115が形成されている。
このような構成のベルト式の無段変速機では、可動シーブ110を回転軸方向に移動させてプーリ溝115の溝幅を変更することで、ベルトVとプライマリプーリPpriおよびセカンダリプーリPsecとの接触半径(巻き付き半径D1、D2:図5の(b)参照)を変化させるようになっており、車両の運転状態に応じてプーリ溝115の溝幅を変更することで、変速比が無段階で変化するようになっている。
ここで、プライマリプーリPpriとセカンダリプーリPsecの外径Dx(シーブ部101、111の外径)は、ベルトVの巻き付き半径が最大となる時を基準として決定されているので、プライマリプーリPpriとセカンダリプーリPsecの軸間距離L(無段変速機の入力軸と出力軸の軸間距離)は、プライマリプーリPpriとセカンダリプーリPsecの外径Dxに基づいて必然的に決まってしまう。
そのため、近年の小型化の要求により、軸間距離Lを小さくしようとしても、軸間距離を狭めることができなかった。
そこで、ベルト式の無段変速機において軸間距離を狭められるようにすることが求められている。
本発明は、
入力側の回転軸に設けられたプーリ機構と、出力側の回転軸に設けられたプーリ機構と
に無端部材を巻き掛けて構成される無段変速機であって、
前記プーリ機構は、
前記無端部材が外周に巻き掛けられるリング状の巻掛部と、
前記巻掛部の外径を変化させる駆動機構部と、を有しており、
前記巻掛部を、
一対のリンク部材を長手方向の中間部で互いに連結して共通の回動軸周りに相対回転可
能としたシザーズ部材を、前記回転軸周りの周方向に並べてリング状に配置し、前記周方
向で隣接するシザーズ部材を、互いのリンク部材の端部同士を相対回転可能に連結して形
成し、
前記駆動機構部は、
長手方向の一端が、前記回転軸に揺動自在に連結されると共に、長手方向の他端が、前
記回転軸の軸方向における前記巻掛部の一側で前記シザーズ部材に揺動自在に連結された第1の連結部材と、
長手方向の一端が、前記回転軸に揺動自在に連結されると共に、長手方向の他端が、前
記回転軸の軸方向における前記巻掛部の他側で前記シザーズ部材に揺動自在に連結された第2の連結部材と、
を有しており、
前記回転軸の軸方向において前記巻掛部は、前記第1の連結部材と前記第2の連結部材
との間に位置していると共に、
前記第1の連結部材の前記回転軸との連結部と、前記第2の連結部材の前記回転軸との
連結部のうちの少なくとも一方を、前記回転軸の軸方向に移動可能としたことを特徴とす
る無段変速機とした。

このように構成すると、2つのリンク部材の回動軸周りの交差角が変化すると、巻掛部の周方向の長さが変化して、巻掛部の外径が変化する。よって、2つのリンク部材の回動軸周りの交差角を変更して巻掛部の外径を変えることで、巻掛部の外周に巻き掛けられた無端部材の巻き付き半径を、無段変速機の変速比に応じた所定の半径にすることができる。
これにより、巻掛部を有するプーリ機構を採用した無段変速機では、入力側のプーリ機構(巻掛部)と出力側のプーリ機構(巻掛部)の径方向の大きさを変えることができるので、無端部材の巻き付き半径が最大となるときを基準としてプーリの外径が設定されている従来の無段変速機の場合よりも、軸間距離を狭めることができる。
実施の形態にかかるプーリ機構を備える無段変速機を説明する図である。 プーリ機構の巻掛部を説明する図である。 プーリ機構の動作を説明する図である。 無段変速機での軸間距離を説明する図である。 従来例にかかる無段変速機の構成を説明する図である。
以下、本発明にかかるベルト式の無段変速機1の実施の形態を説明する。
図1は、実施の形態にかかるプーリ機構4、5を備える無段変速機1を説明する図であり、(a)は、無段変速機1の概略構成図であり、(b)は、巻掛部6の外周にベルトVを巻き掛けた状態を説明する斜視図である。なお、図1の(b)では、巻掛部6とベルトVの一部のみを示している。
図2は、プーリ機構4、5の巻掛部6と、巻掛部6を構成するシザーズ部材20を説明する図であり、(a)は、シザーズ部材20を構成するリンク部材10を説明する図であり、(b)は、リンク部材10(10A、10B)を連結して構成したシザーズ部材20を説明する図であり、(c)は、軸線Xa周りの周方向に並べたシザーズ部材20を互いに連結して、巻掛部6を構成した状態を説明する図である。
なお、図2の(b)、(c)では、重ねられたリンク部材10A、10Bを互いに区別できるようにするために、一方のリンク部材10Aを、ハッチングを付して示している。
無段変速機1は、入力軸2に設けられた入力側のプーリ機構4と、出力軸3に設けられた出力側のプーリ機構5とに、ベルトVを巻き掛けた基本構成を有している。
ここで、入力側のプーリ機構4と出力側のプーリ機構5は、同一の構成を有しているので、以下においては、入力側のプーリ機構4の構成を説明し、出力側のプーリ機構5の構成の説明は省略する。
プーリ機構4は、入力軸2の外周を囲むリング状の巻掛部6と、巻掛部6の外径を変化させる駆動機構部7と、を有しており、巻掛部6の外周にベルトVが巻き掛けられるようになっている。
巻掛部6は、2本のリンク部材10(10A、10B)を共通の回動軸Xc(連結部材15)周りに相対回転可能に連結して構成されるシザーズ部材20を、入力軸2(軸線Xa)周りの周方向に並べてリング状に配置し、周方向で隣接するシザーズ部材20を互いに連結して形成される。
図2の(a)に示すように、リンク部材10の基部11は、平面視において矩形形状を有している。この基部11は、長手方向の全長Lbに亘って同じ厚みで形成された板状の部材であり、長手方向の全長に亘って同じ幅Wで形成されている。
基部11の長手方向における中央部には、基部11を厚み方向に貫通して貫通孔12が設けられており、基部11の長手方向における一端部111と他端部112にも、基部11を厚み方向に貫通して貫通孔13、貫通孔14が設けられている。
基部11において貫通孔12は、貫通孔13、14の中間に位置しており、貫通孔12と貫通孔13の離間距離Lxと、貫通孔12と貫通孔14との離間距離Lxとは同じ長さに設定されている。
実施の形態では、重ね合わせた2つのリンク部材10(10A、10B)を、長手方向の中間部で互いに連結してシザーズ部材20を構成しており、シザーズ部材20においてリンク部材10(10A、10B)は、中央の貫通孔12に挿入した連結部材15で互いに連結されている(図2の(b)参照)。
この状態において、リンク部材10A、10Bは、貫通孔12の中心を通る共通の回動軸Xc周りに相対回転可能となっており、シザーズ部材20は、回動軸Xcの軸方向から見て紙面手前側に位置するリンク部材10Aと紙面奥側に位置するリンク部材10Bとを交差させた状態で、巻掛部6に組み込まれている。
図2の(c)に示すように、巻掛部6においてシザーズ部材20は、一方のリンク部材10Aを径方向外側に、他方のリンク部材10Bを径方向内側に、それぞれ配置させた向きで、入力軸2(軸線Xa)周りの周方向に並べられている。
この状態において各シザーズ部材20は、リンク部材10A、10Bの回動軸Xcを、入力軸2(軸線Xa)から径方向に延びる直線に沿わせた(一致させた)向きで配置されており(図1の(b)参照)、各シザーズ部材20の回動軸Xcは、入力軸2の軸方向から見て、軸線Xa周りに放射状に位置している。
図2の(c)に示すように、巻掛部6においてシザーズ部材20の各々は、リンク部材10Aの一端部111Aおよび他端部112Aを、周方向で隣接する他のシザーズ部材20のリンク部材10Bの一端部111Bおよび他端部112Bに重ねた状態で設けられており、重ねられたリンク部材10Aの一端部111Aおよび他端部112Aと、リンク部材10Bの一端部111Bおよび他端部112Bは、貫通孔13、14に挿入した連結部材16、17により、回動軸Xcに対して略平行な回動軸Xd周りに相対回転可能に連結されている。
ここで、軸線Xaの径方向外側から巻掛部6を見ると、周方向で隣接するシザーズ部材20の連結点(連結部材15)の各々は、軸線Xaに直交する直線Ln上に位置している。そして、リンク部材10A、10Bの一端部111A、111B同士の連結点(連結部材16)と、他端部112A、112B同士の連結点(連結部材17)もまた、それぞれ軸線Xaに直交する直線Ln1、Ln2上に位置している。
なお、前記したように、リンク部材10における貫通孔12と貫通孔13、14との離間距離Lxは同じとなっているので、直線Lnと直線Ln1との離間距離Laと、直線Lnと直線Ln2との離間距離Laもまた同じになっている。
ここで、図2の(b)に示すように、シザーズ部材20においてリンク部材10A、10Bの交差角θが大きくなると、リンク部材10Aの一端部111Aとリンク部材10Bの一端部111Bとの離間距離Lc、およびリンク部材10Aの他端部112Aとリンク部材10Bの他端部112Bとの離間距離Lcが、それぞれ同じ幅ずつ大きくなる。
そのため、例えば巻掛部6を構成するシザーズ部材20の各々においてリンク部材10A、10Bの交差角θが大きくなると、巻掛部6の周方向の長さが長くなって、巻掛部6の外径(直径)が大きくなる。また、リンク部材10A、10Bの交差角θが小さくなると、巻掛部6の周方向の長さが短くなって、巻掛部6の外径(直径)が小さくなる。
このように、実施の形態にかかる巻掛部6は、リンク部材10A、10Bの交差角を変更することで、その外径を変更できるようになっている。
図1の(a)に示すように、巻掛部6の幅方向における一方の連結部材17には、連結棒24の一端が揺動自在に連結されており、この連結棒24の他端は、入力軸2に外嵌して固定されたリング状の固定部材22に揺動自在に連結されている。
連結棒24は、入力軸2周りの周方向に間隔を空けて複数設けられており、入力軸2の軸方向(軸線Xaの軸方向)から見て、放射状に配置されている。
連結棒24の各々は、同じ長さを有しており、巻掛部6を、入力軸2の径方向外側の所定位置に保持している。巻掛部6は、連結棒24と固定部材22とを介して、入力軸2に連結されており、入力軸2が回転すると、入力軸2と一体に回転するようになっている。
ここで、連結棒24は、連結部材17との連結部が、入力軸2の径方向および軸方向に移動可能となるように、長手方向の一端と他端が、それぞれ連結部材17と固定部材22に、揺動自在に連結されている。そのため、巻掛部6の外径が大きくなると、連結棒24の入力軸2(軸線Xa)に対する交差角θ1が大きくなり、巻掛部6の外径が小さくなると、連結棒24の入力軸2(軸線Xa)に対する交差角θ1が小さくなるようになっている。
巻掛部6の幅方向における他方の連結部材16には、連結棒23の一端が揺動自在に連結されており、この連結棒23の他端は、可動部材21に揺動可能に連結されている。
連結棒23は、入力軸2周りの周方向に間隔を空けて複数設けられており、入力軸2の軸方向(軸線Xaの軸方向)から見て、放射状に配置されている。
連結棒23の各々は、前記した連結棒24と同じ長さを有しており、巻掛部6を、入力軸2の径方向外側の所定位置に保持している。巻掛部6は、連結棒23と可動部材21とを介して、入力軸2に連結されており、入力軸2が回転すると、入力軸2と一体に回転するようになっている。
ここで、連結棒23は、連結部材16との連結部が、入力軸2の径方向および軸方向に移動可能となるように、長手方向の一端と他端が、それぞれ連結部材16と可動部材21に、揺動自在に連結されている。
そして、連結棒23が連結された可動部材21は、入力軸2の外周に設けたキー溝(図示せず)などにより、入力軸2の軸方向にのみ移動可能に設けられている。
そのため、可動部材21が入力軸2の軸方向に移動すると、連結棒23の可動部材21との連結部が軸方向に移動すると共に、連結棒23の連結部材16との連結部が、入力軸2の軸方向および径方向に移動することで、巻掛部6の外径を変化させるようになっている。
可動部材21の外周には、全周に亘って凹溝21a(図1参照)が設けられており、この凹溝21aには、アクチュエータ25のロッド26から延びる連結部材27が、径方向外側から係合している。ここで、アクチュエータ25は、ロッド26および連結部材27を入力軸2の軸方向に進退移動させるようになっており、連結部材27は、凹溝21aに相対回転可能に係合している。そのため、アクチュエータ25により、ロッド26および連結部材27が入力軸2の軸方向に移動すると、可動部材21が、連結部材27により軸方向に移動させられるようになっている。
プーリ機構4の動作を説明する。
図3は、プーリ機構4の動作を説明する図であり、(a)は、ベルトVの巻き付き半径が最大となる外径(最大外径Dx1)に巻掛部6が配置された状態を模式的に示す図であり、(b)は、ベルトVの巻き付き半径が最小となる外径(最小外径Dx2)に巻掛部6が配置された状態を模式的に示す図である。図3の(c)は、最大外径とされた巻掛部6を径方向外側から見た図であって、巻掛部6において周方向に並んで配置されたシザーズ部材20の形状を説明する図であり、(d)は、最小外径とされた巻掛部6を径方向外側から見た図であって、巻掛部6において周方向に並んで配置されたシザーズ部材20の形状を説明する図である。
図3の(a)、(c)に示すように、最大外径とされた巻掛部6では、シザーズ部材20のリンク部材10Aとリンク部材10Bの交差角θが大きくなっており、外周面がベルトVの巻き掛け面となるシザーズ部材20は、入力軸2から径方向外側に最も離間した位置に配置されている。
この状態から、アクチュエータ25(図1参照)を駆動して、可動部材21を、固定部材22から離間させる方向(図3の(a)において右方向)に移動させると、連結棒23の可動部材21側との連結部が、可動部材21と一緒に図中矢印a方向に移動することになる。
そうすると、連結棒23の連結部材16との連結部が、入力軸2の軸方向および径方向に移動して、連結棒23が、軸線Xaに対する交差角θ1を小さくする方向(図中矢印b参照)に傾くので、連結棒23が連結された巻掛部6に、巻掛部6の外径を狭める方向の力(図中矢印c参照)が作用することになる。
ここで、連結棒23は、入力軸2周りの周方向に放射状に設けられているので、可動部材21の移動により、連結棒23が図中矢印b方向に傾くと、各連結棒23の一端が連結された連結部材16が、入力軸2側(巻掛部6の外径を狭める方向)に均等に引っ張られることになる。
巻掛部6に、当該巻掛部6の外径を狭めようとする力が作用すると、この力を受けたシザーズ部材20の各々では、リンク部材10A、10Bが、リンク部材10A、10Bの交差角θを狭める方向(図中矢印d参照)に回動して、巻掛部6の周方向の長さが短くなることで、巻掛部6の外径が狭められることになる。
この際、リンク部材10A、10Bの交差角θを狭める方向(図中矢印d参照)の回動に連動して、反対側の連結部材17に揺動自在に連結された連結棒24が、図中矢印bで示す方向に引っ張られて傾くことで、巻掛部6の連結部材17側の外径も、連結部材17と同時に狭められることになる。
ここで、連結棒24もまた入力軸2周りの周方向に放射状に設けられているので、巻掛部6の連結部材17側の外径が均等に狭まるようになっている。
よって、巻掛部6が、図3の(a)、(c)に示す最大外径の状態から、図3の(b)、(d)に示す最小外径の状態まで、均等に変化することになる。
このように、アクチュエータ25により可動部材21を入力軸2の軸方向に移動させることで、巻掛部6の外径を、最大外径(図3の(a)参照)と最小外径(図3の(b)参照)との間で変化させることができるので、入力軸2の軸方向における可動部材21の位置を調整することで、巻掛部6の外周に巻き掛けられたベルトVの巻き掛付き半径を、任意の半径にすることができる。
図4は、実施の形態にかかるプーリ機構を備える無段変速機の軸間距離と、従来のプーリ機構を備える無段変速機の軸間距離を説明する図であり、(a)は、実施の形態にかかる巻掛部6を有するプーリ機構4、5を採用した無段変速機1の場合の軸間距離を説明する図であり、(b)は、従来のプーリ機構を備える無段変速機の場合の軸間距離を説明する図である。
図4の(b)に示すように、従来のプーリ機構を備える無段変速機では、入力側のプーリ部と出力側のプーリ部(固定シーブ100、可動シーブ110)の外径Dxが、ベルトの巻き付き半径が最大(最大巻き付き半径)となるときを基準として設定される。
そのため、プライマリプーリPpriとセカンダリプーリPsecの軸間距離Lは、プーリ部(固定シーブ100、可動シーブ110)の外径Dxにより決まってしまう。
図4の(a)に示すように、実施の形態にかかる巻掛部6を有するプーリ機構4、5を採用した無段変速機1では、巻掛部6の外径がベルトVの巻き付き半径に応じて変化するようになっている。
ここで、無段変速機1では、プーリ機構4、5の巻掛部6を両方とも最大外径Dx1とすることがないので、一方の巻掛部6が最大外径Dx1、他方の巻掛部6が最小外径Dx2となったときに、プーリ機構4の巻掛部6とプーリ機構5の巻掛部6とが干渉しない軸間距離L1まで、プーリ機構4とプーリ機構5とを近接させて設けることができる。
これにより、従来のプーリ機構を備える無段変速機の場合よりも、軸間距離を狭めることができるようになっている。
以上の通り、実施の形態では、
入力軸2(入力側の回転軸)に設けられたプーリ機構4と、出力軸3(出力側の回転軸)に設けられたプーリ機構5とにベルトV(無端部材)を巻き掛けて構成される無段変速機1であって、
プーリ機構4、5は、
ベルトVが外周に巻き掛けられるリング状の巻掛部6と、
巻掛部6の外径を変化させる駆動機構部7と、を有しており、
前記巻掛部を、重ねられた一対のリンク部材10A、10Bを長手方向の中間部で互いに連結して共通の回動軸Xc周りに相対回転可能としたシザーズ部材20を、回動軸Xcを回転軸(入力軸2、出力軸3)の径方向に沿わせた向きで、回転軸(入力軸2、出力軸3)周りの周方向に並べてリング状に配置し、周方向で隣接するシザーズ部材20を、互いのリンク部材10A、10Bの端部同士(一端部111Aと一端部111B、および他端部112Aと他端部112B)を、それぞれ共通の回動軸Xd周りに相対回転可能に連結して形成した構成とした。
このように構成すると、一対のリンク部材10A、10Bの回動軸Xc周りの交差角θが変化すると、巻掛部6の周方向の長さが変化して、巻掛部6の外径Dx(Dx1、Dx2)が変化する。
よって、駆動機構部7により、一対のリンク部材10A、10Bの回動軸Xc周りの交差角θを変更して巻掛部6の外径を変えることで、巻掛部6の外周に巻き掛けられたベルトVの巻き付き半径を、無段変速機の変速比に応じた所定の半径にすることができる。
これにより、巻掛部6の外径が変化するプーリ機構4、5を備える無段変速機では、入力側のプーリ機構4(巻掛部6)と出力側のプーリ機構5(巻掛部6)の径方向の大きさを変えることができるので、プーリの外径が無端部材の巻き掛け半径が最大となるときを基準として設定されている従来の無段変速機の場合よりも、軸間距離を狭めることができる。
駆動機構部7は、
長手方向の一端が、回転軸(入力軸2、出力軸3)と一体に回転する固定部材22に揺動自在に連結されると共に、長手方向の他端が、回転軸(入力軸2、出力軸3)の軸方向における巻掛部6の一側に揺動自在に連結された連結棒23(第1の連結部材)と、
長手方向の一端が、回転軸(入力軸2、出力軸3)と一体に回転する可動部材21に揺動自在に連結されると共に、長手方向の他端が、回転軸(入力軸2、出力軸3)の軸方向における巻掛部6の他側に揺動自在に連結された連結棒24(第2の連結部材)と、を有しており、可動部材21を、回転軸(入力軸2、出力軸3)の軸方向に移動可能に設けると共に、アクチュエータ25により軸方向に進退移動させる構成とした。
このように構成すると、アクチュエータ25により可動部材21を軸方向に移動させる
と、連結棒23の可動部材21のとの連結部が軸方向に移動して、連結棒23の回転軸(入力軸2、出力軸3)に対する傾きが変化する。そうすると、可動部材21の移動方向に応じて、連結棒23の巻掛部6との連結部(連結部材16)の位置が、回転軸(入力軸2、出力軸3)の軸方向に加えて径方向にも変化する。
これにより、巻掛部6には、当該巻掛部6の外径を変化(拡縮)させようとする力が作用して、巻掛部6を構成するシザーズ部材20の各々では、作用した力に応じて、リンク部材10A、10Bの交差角θが変化する。これにより、巻掛部6の周方向の長さが変化して、巻掛部6の外径が変化することになる。
よって、アクチュエータ25により可動部材21を軸方向に移動させるだけで、巻掛部6の外径を簡単に変化(拡縮)させることができる。
特に、回転軸(入力軸2、出力軸3)の軸方向における巻掛部6の一方側にある可動部材21のみを軸方向に移動可能に設けたので、可動部材21と固定部材22の両方を、軸方向に移動可能として、これらをアクチュエータで軸方向に移動させる構成とする場合にと比べて、構成を簡略化できる。
ここで、連結棒23の他端を、リンク部材10A、10Bの一端部111A、111B同士の連結部(連結部材16)に揺動自在に連結し、連結棒24の他端を、リンク部材10A、10Bの他端部112A、112B同士の連結部(連結部材17)に揺動自在に連結し、入力軸2の軸方向において連結部(連結部材16)と連結部(連結部材17)は、シザーズ部材20におけるリンク部材10A、10Bの連結部(連結部材15)を挟んで対称となる位置に設けられている構成とした。
このように構成すると、シザーズ部材20におけるリンク部材10A、10Bを、互いの連結部(連結部材15)周りに速やかに回動させて、巻掛部6の外径を変化させることができる。
特に、巻掛部6は、一対のリンク部材10(10A、10B)を相対回転可能に連結して構成されるシザーズ部材20を、互いのリンク部材10(10A、10B)の端部同士を相対回転可能に連結して構成されているので、巻掛部6の外径を変化させる際に生じる摩擦が少なくて済み、必要な駆動力が少なくて済む。よって、1つのアクチュエータ25により、巻掛部6の外径を速やかに変化させることができる。
連結棒23、24は、入力軸2周りの周方向に間隔を空けて複数、放射状に設けられている構成とした。
このように構成すると、巻掛部6に対し、当該巻掛部6の外径を変化(拡縮)させようとする力が作用すると、かかる力は、回転軸(入力軸2、出力軸3)周りの周方向で均等に作用する。これにより、巻掛部6の外径を均等に拡縮できるので、巻掛部6に巻き掛けられたベルトVの巻き付き半径を安定的に変化させることができる。
さらに、連結棒23、24を入力軸2周りの周方向に放射状設けることで、巻掛部6の形状安定性が向上するので、巻掛部6を所定の外径に確実に保持することができる。
よって、巻掛部を採用したプーリ機構の信頼性が向上する。
前記した実施の形態では、巻掛部6を挟んで一方側に位置する可動部材21のみを回転軸(入力軸2、出力軸3)の軸方向に進退移動可能に設けた場合を例示したが、他方側に位置する固定部材22を、回転軸(入力軸2、出力軸3)の軸方向に進退移動可能に設けると共に、アクチュエータにより軸方向に進退移動させる構成としても良い。
かかる場合にも、巻掛部6の外径を変化させることができるので、前記した実施の形態の場合と同様の作用効果が奏されることになる。
1 無段変速機
2 入力軸
3 出力軸
4、5 プーリ機構
6 巻掛部
7 駆動機構部
10(10A、10B) リンク部材
11 基部
12 貫通孔
13 貫通孔
14 貫通孔
15 連結部材
16 連結部材
17 連結部材
20 シザーズ部材
21 可動部材
21a 凹溝
22 固定部材
23 連結棒
24 連結棒
25 アクチュエータ
26 ロッド
27 連結部材
111(111A、111B) 一端部
112(112A、112B) 他端部
Dx 外径
Dx1 最大外径
Dx2 最小外径
V ベルト
Xa 軸線
Xc 回動軸
Xd 回動軸

Claims (3)

  1. 入力側の回転軸に設けられたプーリ機構と、出力側の回転軸に設けられたプーリ機構とに無端部材を巻き掛けて構成される無段変速機であって、
    前記プーリ機構は、
    前記無端部材が外周に巻き掛けられるリング状の巻掛部と、
    前記巻掛部の外径を変化させる駆動機構部と、を有しており、
    前記巻掛部を、
    一対のリンク部材を長手方向の中間部で互いに連結して共通の回動軸周りに相対回転可能としたシザーズ部材を、前記回転軸周りの周方向に並べてリング状に配置し、前記周方向で隣接するシザーズ部材を、互いのリンク部材の端部同士を相対回転可能に連結して形成し、
    前記駆動機構部は、
    長手方向の一端が、前記回転軸に揺動自在に連結されると共に、長手方向の他端が、前記回転軸の軸方向における前記巻掛部の一側で前記シザーズ部材に揺動自在に連結された第1の連結部材と、
    長手方向の一端が、前記回転軸に揺動自在に連結されると共に、長手方向の他端が、前記回転軸の軸方向における前記巻掛部の他側で前記シザーズ部材に揺動自在に連結された第2の連結部材と、を有しており、
    前記回転軸の軸方向において前記巻掛部は、前記第1の連結部材と前記第2の連結部材との間に位置していると共に、
    前記第1の連結部材の前記回転軸との連結部と、前記第2の連結部材の前記回転軸との連結部のうちの少なくとも一方を、前記回転軸の軸方向に移動可能としたことを特徴とする無段変速機。
  2. 前記第1の連結部材の前記長手方向の他端と、前記第2の連結部材の前記長手方向の他端は、それぞれ前記巻掛部の前記一側と前記他側で、前記周方向で隣接する前記シザーズ部材の前記相対回転可能に連結された前記端部に揺動自在に連結されており、
    前記第1の連結部材の前記回転軸との連結部と、前記第2の連結部材の前記回転軸との連結部のうち、前記回転軸の軸方向に移動可能とされた連結部は、
    前記回転軸の軸方向で、前記巻掛部から離れて配置されたアクチュエータにより、前記軸方向に進退移動可能とされていることを特徴とする請求項1に記載の無段変速機。
  3. 前記第1の連結部材と前記第2の連結部材は、前記回転軸周りの周方向に間隔を空けて複数、放射状に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の無段変速機。
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