本発明が適用されたスロットマシンの実施例を図面を用いて説明すると、本実施例のスロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施例のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ「黒7」、「網7(図中網掛け7)」、「白7」、「BAR」、「リプレイ」、「プラム」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「オレンジ」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bのリールパネル1c略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられ、リールモータ32L、32C、32R(図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bにおける各リール2L、2C、2Rに対応する位置には、リール2L、2C、2Rを前面側から透視可能とする横長長方形状の透視窓3が設けられており、該透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。尚、リール2L、2C、2Rにおいて透視窓3を透して視認できる領域を可変表示領域(可変表示部)という。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施例ではいずれの遊技状態においても3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
尚、本実施例では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。
また、前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bにおけるストップスイッチ8L、8C、8Rの下方には、スロットマシン1のタイトルや後述する配当表1などが印刷された下部パネルが設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、後述のBB終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述のBB終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1a内部には、図2に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンク35が満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施例では、規定数の賭数として遊技状態に関わらず3枚が定められて規定数の賭数が設定されると入賞ラインLNが有効となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組み合わせが入賞図柄の組み合わせであるかを判定するために設定されるラインである。本実施例では、図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。尚、本実施例では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用しても良い。
また、本実施例では、入賞ラインLNに入賞を構成する図柄の組み合わせが揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1〜4を設定している。無効ラインLM1〜4は、これら無効ラインLM1〜4に揃った図柄の組み合わせによって入賞が判定されるものではなく、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組み合わせが揃った際に、無効ラインLM1〜4のいずれかに入賞ラインLNに揃った場合に入賞となる図柄の組み合わせ(例えば、ベル−ベル−ベル)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組み合わせが揃ったことを認識しやすくするものである。本実施例では、図1に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM1、リール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM4の4種類が無効ラインLMとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組み合わせ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組み合わせが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行するようになっている。
尚、本実施例では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールが1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としても良く、2以上のリールを用いた構成においては、2以上の全てのリールに導出された表示結果の組み合わせに基づいて入賞を判定する構成とすれば良い。
また、本実施例におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、例えば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。また、後述するメイン制御部41からサブ制御部91へのコマンド伝送ラインと、遊技制御基板40から演出制御基板90に対して電源を供給する電源供給ラインと、が一系統のケーブル及びコネクタを介して接続されており、これらケーブルと各基板とを接続するコネクタ同士が全て接続されることで演出制御基板90側の各部が動作可能となり、かつメイン制御部41からのコマンドを受信可能な状態となる。このため、メイン制御部41からコマンドを伝送するコマンド伝送ラインが演出制御基板90に接続されている状態でなければ、演出制御基板90側に電源が供給されず、演出制御基板90側のみが動作してしまうことがない。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メイン制御部41、制御用クロック生成回路42、乱数用クロック生成回路43、スイッチ検出回路44、モータ駆動回路45、ソレノイド駆動回路46、LED駆動回路47、電断検出回路48、リセット回路49が搭載されている。
メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータにて構成され、後述するROM506に記憶された制御プログラムを実行して、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
制御用クロック生成回路42は、メイン制御部41の外部にて、所定周波数の発振信号となる制御用クロックCCLKを生成する。制御用クロック生成回路42により生成された制御用クロックCCLKは、例えば図5に示すようなメイン制御部41の制御用外部クロック端子EXCを介してクロック回路502に供給される。乱数用クロック生成回路43は、メイン制御部41の外部にて、制御用クロックCCLKの発振周波数とは異なる所定周波数の発振信号となる乱数用クロックRCLKを生成する。乱数用クロック生成回路43により生成された乱数用クロックRCLKは、例えば図5に示すようなメイン制御部41の乱数用外部クロック端子ERCを介して乱数回路509に供給される。一例として、乱数用クロック生成回路43により生成される乱数用クロックRCLKの発振周波数は、制御用クロック生成回路42により生成される制御用クロックCCLKの発振周波数以下となるようにすれば良い。
スイッチ検出回路44は、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を取り込んでメイン制御部41に伝送する。モータ駆動回路45は、メイン制御部41から出力されたモータ駆動信号をリールモータ32L、32C、32Rに伝送する。ソレノイド駆動回路46は、メイン制御部41から出力されたソレノイド駆動信号を流路切替ソレノイド30に伝送する。LED駆動回路は、メイン制御部41から出力されたLED駆動信号を遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDに伝送する。電断検出回路48は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する。リセット回路49は、電源投入時または電源遮断時などの電源が不安定な状態においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与える。また、リセット回路49は、ウォッチドッグタイマを内蔵し、ウォッチドッグタイマがタイムアップした場合、すなわちメイン制御部41のCPU505の動作が一定時間停止した場合においてメイン制御部41にユーザリセット信号を与える。
図5は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の構成例を示している。図5に示すメイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、外部バスインタフェース501と、クロック回路502と、固有情報記憶回路503と、リセット/割込コントローラ504と、CPU505と、ROM506と、RAM507と、CTC(カウンタ/タイマサーキット)508と、乱数回路509と、PIP(パラレルインプットポート)510と、シリアル通信回路511と、アドレスデコード回路512とを備えて構成される。
図5に示すメイン制御部41が備える外部バスインタフェース501は、メイン制御部41を構成するチップの外部バスと内部バスとのインタフェース機能や、アドレスバス、データバス及び各制御信号の方向制御機能などを有するバスインタフェースである。例えば、外部バスインタフェース501は、メイン制御部41に外付けされた外部メモリや外部入出力装置などに接続され、これらの外部装置との間でアドレス信号やデータ信号、各種の制御信号などを送受信するものであれば良い。この実施の形態において、外部バスインタフェース501には、内部リソースアクセス制御回路501Aが含まれている。
内部リソースアクセス制御回路501Aは、外部バスインタフェース501を介した外部装置からメイン制御部41の内部データに対するアクセスを制御して、例えばROM506に記憶されたゲーム制御用プログラムや固定データといった、内部データの不適切な外部読出を制限するための回路である。ここで、外部バスインタフェース501には、例えばインサーキットエミュレータ(ICE)といった回路解析装置が、外部装置として接続されることがある。
メイン制御部41が備えるクロック回路502は、例えば制御用外部クロック端子EXCに入力される発振信号を2分周することなどにより、内部システムクロックSCLKを生成する回路である。本実施例では、制御用外部クロック端子EXCに制御用クロック生成回路42が生成した制御用クロックCCLKが入力される。クロック回路502により生成された内部システムクロックSCLKは、例えばCPU505といった、メイン制御部41において遊技の進行を制御する各種回路に供給される。また、内部システムクロックSCLKは、乱数回路509にも供給され、乱数用クロック生成回路43から供給される乱数用クロックRCLKの周波数を監視するために用いられる。さらに、内部システムクロックSCLKは、クロック回路502に接続されたシステムクロック出力端子CLKOから、メイン制御部41の外部へと出力されても良い。
メイン制御部41が備える固有情報記憶回路503は、例えばメイン制御部41の内部情報となる複数種類の固有情報を記憶する回路である。一例として、固有情報記憶回路503は、ROMコード、チップ個別ナンバー、IDナンバーといった3種類の固有情報を記憶する。ROM506コードは、ROM506の所定領域における記憶データから生成される4バイトの数値であり、生成方法の異なる4つの数値が準備されれば良い。チップ個別ナンバーは、メイン制御部41の製造時に付与される4バイトの番号であり、メイン制御部41を構成するチップ毎に異なる数値を示している。IDナンバーは、メイン制御部41の製造時に付与される8バイトの番号であり、メイン制御部41を構成するチップ毎に異なる数値を示している。ここで、チップ個別ナンバーはユーザプログラムから読み取ることができる一方、IDナンバーはユーザプログラムから読み取ることができないように設定されていれば良い。尚、固有情報記憶回路503は、例えばROM506の所定領域を用いることなどにより、ROM506に含まれるようにしても良い。或いは、固有情報記憶回路503は、例えばCPU505の内蔵レジスタを用いることなどにより、CPU505に含まれるようにしても良い。
メイン制御部41が備えるリセット/割込コントローラ504は、メイン制御部41の内部や外部にて発生する各種リセット、割込要求を制御するためのものである。リセット/割込コントローラ504が制御するリセットには、システムリセットとユーザリセットが含まれている。システムリセットは、外部システムリセット端子XSRSTに一定の期間にわたりローレベル信号(システムリセット信号)が入力されたときに発生するリセットである。ユーザリセットは、外部ユーザリセット端子XURSTに一定の期間にわたりローレベルの信号(ユーザリセット信号)が入力されたとき、または内蔵ウォッチドッグタイマ(WDT)のタイムアウト信号が発生したことや、指定エリア外走行禁止(IAT)が発生したことなど、所定の要因により発生するリセットである。尚、本実施例では前述のように内蔵ウォッチドッグタイマを使用せずにリセット回路49に搭載されたウォッチドッグタイマ(WDT)を用いているため、外部ユーザリセット端子XURSTにユーザリセット信号が入力されるか、指定エリア外走行禁止(IAT)が発生することでユーザリセットが発生することとなる。
リセット/割込コントローラ504が制御する割込には、ノンマスカブル割込NMIとマスカブル割込INTが含まれている。ノンマスカブル割込NMIは、CPU505の割込禁止状態でも無条件に受け付けられる割込であり、外部ノンマスカブル割込端子XNMI(入力ポートP4と兼用)に一定の期間にわたりローレベル信号が入力されたときに発生する割込である。マスカブル割込INTは、CPU505の設定命令により、割込要求の受け付けを許可/禁止できる割込であり、優先順位設定による多重割込の実行が可能である。マスカブル割込INTの要因としては、外部マスカブル割込端子XINT(入力ポートP3と兼用)に一定の期間にわたりローレベル信号が入力されたこと、CTC508に含まれるタイマ回路にてタイムアウトが発生したこと、シリアル通信回路511にてデータ送信による割込要因が発生したこと、乱数回路509にて乱数値となる数値データの取り込みによる割込要因が発生したことなど、複数種類の割込要因が予め定められていれば良い。
メイン制御部41が備えるCPU505は、ROM506から読み出したプログラムを実行することにより、スロットマシン1におけるゲームの進行を制御するための処理などを実行する。このときには、CPU505がROM506から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU505がRAM507に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU505がRAM507に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU505が外部バスインタフェース501やPIP510などを介してメイン制御部41の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU505が外部バスインタフェース501やシリアル通信回路511などを介してメイン制御部41の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
このように、メイン制御部41では、CPU505がROM506に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、メイン制御部41(又はCPU505)が実行する(又は処理を行う)ということは、具体的には、CPU505がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、遊技制御基板40以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
メイン制御部41が備えるROM506には、ゲーム制御用のユーザプログラムや固定データ等が記憶されている。また、ROM506には、セキュリティチェックプログラム506Aが記憶されている。CPU505は、スロットマシン1の電源投入やシステムリセットの発生に応じてメイン制御部41がセキュリティモードに移行したときに、ROM506に記憶されたセキュリティチェックプログラム506Aを読み出し、ROM506の記憶内容が変更されたか否かを検査するセキュリティチェック処理を実行する。尚、セキュリティチェックプログラム506Aは、ROM506とは異なる内蔵メモリに記憶されても良い。また、セキュリティチェックプログラム506Aは、例えば外部バスインタフェース501を介してメイン制御部41に外付けされた外部メモリの記憶内容を検査するセキュリティチェック処理に対応したものであっても良い。
メイン制御部41が備えるRAM507は、ゲーム制御用のワークエリアを提供する。ここで、RAM507の少なくとも一部は、バックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであれば良い。すなわち、スロットマシンへの電力供給が停止しても、所定期間はRAM507の少なくとも一部の内容が保存される。尚、本実施例では、RAM507の全ての領域がバックアップRAMとされており、スロットマシンへの電力供給が停止しても、所定期間はRAM507の全ての内容が保存される。
メイン制御部41が備えるCTC508は、例えば8ビットのプログラマブルタイマを3チャネル(PTC0−PTC2)内蔵して構成され、リアルタイム割込の発生や時間計測を可能とするタイマ回路を含んでいる。各プログラマブルタイマPTC0−PTC2は、内部システムクロックSCLKに基づいて生成されたカウントクロックの信号変化(例えばハイレベルからローレベルへと変化する立ち下がりタイミング)などに応じて、タイマ値が更新されるものであれば良い。また、CTC508は、例えば8ビットのプログラマブルカウンタを4チャネル(PCC0−PCC3)内蔵しても良い。各プログラマブルカウンタPCC0−PCC3は、内部システムクロックSCLKの信号変化、或いは、プログラマブルカウンタPCC0−PCC3のいずれかにおけるタイムアウトの発生などに応じて、カウント値が更新されるものであれば良い。CTC508は、セキュリティ時間を延長する際の延長時間(可変設定時間)をシステムリセット毎にランダムに決定するために用いられるフリーランカウンタや、乱数回路509にて生成される乱数のスタート値をシステムリセット毎にランダムに決定するために用いられるフリーランカウンタなどを、含んでも良い。或いは、これらのフリーランカウンタは、例えばRAM507のバックアップ領域といった、CTC508とは異なるメイン制御部41の内部回路に含まれても良い。
メイン制御部41が備える乱数回路509は、例えば16ビット乱数といった、所定の更新範囲を有する乱数値となる数値データを生成する回路である。本実施例では、遊技制御基板40の側において、後述する内部抽選用の乱数値を示す数値データがカウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられても良い。CPU505は、乱数回路509から抽出した数値データに基づき、乱数回路509とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを加工或いは更新することで、内部抽選用の乱数値を示す数値データをカウントするようにしても良い。以下では、内部抽選用の乱数値を示す数値データが、ハードウェアとなる乱数回路509からCPU505により抽出された数値データをソフトウェアにより加工しないものとする。尚、乱数回路509は、メイン制御部41に内蔵されるものであっても良いし、メイン制御部41とは異なる乱数回路チップとして、メイン制御部41に外付けされるものであっても良い。
内部抽選用の乱数値は、複数種類の入賞について発生を許容するか否かを判定するために用いられる値であり、本実施例では、「0」〜「65535」の範囲の値をとる。
メイン制御部41が備えるPIP510は、例えば6ビット幅の入力専用ポートであり、専用端子となる入力ポートP0〜入力ポートP2と、機能兼用端子となる入力ポートP3〜入力ポートP5とを含んでいる。入力ポートP3は、CPU505等に接続される外部マスカブル割込端子XINTと兼用される。入力ポートP4は、CPU505等に接続される外部ノンマスカブル割込端子XNMIと兼用される。入力ポートP5は、シリアル通信回路511が使用する第1チャネル受信端子RXAと兼用される。入力ポートP3〜入力ポートP5の使用設定は、プログラム管理エリアに記憶される機能設定KFCSにより指示される。
図5に示すメイン制御部41が備えるアドレスデコード回路512は、メイン制御部41の内部における各機能ブロックのデコードや、外部装置用のデコード信号であるチップセレクト信号のデコードを行うための回路である。チップセレクト信号により、メイン制御部41の内部回路、或いは、周辺デバイスとなる外部装置を、選択的に有効動作させて、CPU505からのアクセスが可能となる。
メイン制御部41が備えるROM506には、ゲーム制御用のユーザプログラムやセキュリティチェックプログラム506Aの他に、ゲームの進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納される。例えば、ROM506には、CPU505が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM506には、CPU505が遊技制御基板40から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータなどが記憶されている。
メイン制御部41が備えるRAM507には、スロットマシン1におけるゲームの進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、遊技制御用データ保持エリア590が設けられている。RAM507としては、例えばDRAMが使用されており、記憶しているデータ内容を維持するためのリフレッシュ動作が必要になる。CPU505には、このリフレッシュ動作を行うためのリフレッシュレジスタが内蔵されている。例えば、リフレッシュレジスタは8ビットからなり、そのうち下位7ビットはCPU505がROM506から命令フェッチするごとに自動的にインクリメントされる。したがって、リフレッシュレジスタにおける格納値の更新は、CPU505における1命令の実行時間ごとに行われることになる。
メイン制御部41は、シリアル通信回路511を介してサブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。
メイン制御部41は、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が入力ポートから入力される。そしてメイン制御部41は、これら入力ポートから入力される各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行する基本処理を実行する。
また、メイン制御部41は、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施例では、CTC508に含まれるタイマ回路にてタイムアウトが発生したこと、すなわち一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎に後述するタイマ割込処理(メイン)を実行する。
また、メイン制御部41は、割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、予め定められた順位によって優先して実行する割込が設定されている。尚、割込処理の実行中に他の割込要因が発生し、割込処理が終了してもその割込要因が継続している状態であれば、その時点で新たな割込が発生することとなる。
メイン制御部41は、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メイン制御部41は、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。尚、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、前述したリールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
尚、本実施例では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としても良く、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
また、本実施例では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用しても良い。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にサブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路等、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
リセット回路95は、遊技制御基板40においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49よりもリセット信号を解除する電圧が低く定められており、電源投入時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも早い段階で起動するようになっている。一方で、電断検出回路98は、遊技制御基板40においてメイン制御部41に電圧低下信号を出力する電断検出回路48よりも電圧低下信号を出力する電圧が低く定められており、電断時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも遅い段階で停電を検知し、後述する電断処理(サブ)を行うこととなる。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。
また、サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする必要がある。設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAM507から読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がoffされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM507に格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をon状態とすれば良い。このような状況で設定キースイッチ37をon状態とすると、設定値表示器24にRAM507から読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をoff状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施例のスロットマシン1においては、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、電断処理(メイン)を実行する。電断処理(メイン)では、レジスタを後述するRAM507のスタックに退避し、RAM507にいずれかのビットが1となる破壊診断用データ(本実施例では、5AH)、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM507の全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM507に格納する処理を行うようになっている。尚、RAMパリティとはRAM507の該当する領域(本実施例では、全ての領域)の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM507の全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM507の全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、メイン制御部41は、システムリセットによるかユーザリセットによるかに関わらず、その起動時においてRAM507の全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM507に記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。尚、RAM異常エラー状態は、通常のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更状態において新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
尚、本実施例では、RAM507に格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、メイン制御部41は、電源投入時においてRAM507のデータが正常であると判定した場合に、RAM507の格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM507に格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としても良い。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であれば良く、例えば、入力ポートの状態などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。
次に、メイン制御部41のRAM507の初期化について説明する。メイン制御部41のRAM507の格納領域は、重要ワーク、停止相ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、特別ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oの入出力データ、遊技時間の計時カウンタ等、初期化すると不都合があるデータに加え、後述する遊技状態フラグ及びRT残りゲーム数が格納されるワークである。停止相ワークは、リールモータ32L、32C、32Rの停止相を示すデータが格納されるワークであり、リールモータ32L、32C、32Rが停止状態となった際にその停止相を示すデータが格納されることとなる。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM507のデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、BB中のメダル払出総数等、BB終了時に初期化可能なデータが格納されるワークである。特別ワークは、各種ソフトウェア乱数等、設定開始前にのみ初期化されるデータが格納されるワークである。未使用領域は、RAM507の格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなる。スタック領域は、メイン制御部41のレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施例においてメイン制御部41は、設定キースイッチ37がonの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、BB終了時、設定キースイッチ37がoffの状態での起動時でRAM507のデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の5つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる4種類の初期化を行う。
初期化1は、起動時において設定キースイッチ37がonの状態であり、設定変更状態へ移行する場合において、その前に行う初期化、またはRAM異常エラー発生時に行う初期化であり、初期化1では、RAM507の格納領域のうち、重要ワーク、停止相ワーク及び使用中スタック領域を除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)、すなわち非保存ワークから未使用スタック領域までの領域が初期化される。初期化2は、BB終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM507の格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域、すなわち一般ワークから未使用スタック領域までの領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37がoffの状態であり、かつRAM507のデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM507の格納領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。
尚、本実施例では、初期化1を設定変更状態の移行前に行っているが、設定変更状態の終了時に行ったり、設定変更状態移行前、設定変更状態終了時の双方で行うようにしても良い。
このように本実施例では、電源投入時などにRAM異常エラーが発生した場合には、初期化1が実行され、それ以前の制御状態が初期化されることとなるが、この際、重要ワークに割り当てられてられた遊技状態フラグやRT残りゲーム数、停止相ワークに格納されているリールモータ32L、32C、32Rの停止相を示すデータは初期化されることなく保持されるようになっている。
本実施例のスロットマシン1は、前述のように遊技状態(RT0〜5、RB、BB(RB))に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
本実施例のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施例の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組み合わせが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組み合わせであっても良いし、異なる図柄を含む組み合わせであっても良い。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM507に設定されている必要がある。
尚、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組み合わせが揃うまで有効とされ、許容された役の組み合わせが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組み合わせを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
以下、本実施例の内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、RAM507に割り当てられた乱数値格納ワークの値を同じくRAM507に割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態及び特別役の持ち越しの有無に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、遊技状態を特定するための遊技状態フラグの値、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。
乱数値格納ワークは、スタートスイッチ7の操作と同時にラッチされた数値データが格納される記憶領域であり、新たな数値データがラッチされる毎に、ラッチされた数値データがその後のタイマ割込処理(メイン)において読み出され、乱数値格納ワークに格納された数値データが新たにラッチされた最新の数値データに更新されるようになっている。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態フラグ値及び設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
そして、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM507に割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。尚、いずれの役及び役の組み合わせにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、及びリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM506Aに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。尚、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。尚、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施例では、リールモータ32L、32C、32Rに、336ステップ(0〜335)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを336ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリール及び当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メイン制御部41がストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施例のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、本実施例では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施例では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。尚、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
尚、本実施例では、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合や新たに特別役と小役が同時に当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した特別役よりも当選した小役が優先され、小役が引き込めない場合のみ、特別役を入賞ライン上に揃える制御を行っているが、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ライン上に揃える制御を行っても良い。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われる。尚、この場合、再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。尚、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
本実施例においてメイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。尚、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。
尚、本実施例では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっているが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合に、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしても良い。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止することとなるため、例え、いずれかの役が当選している場合でもいずれの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施例では、メイン制御部41がサブ制御部91に対して、投入枚数コマンド、クレジットコマンド、内部当選コマンド、フリーズコマンド、準備出目停止コマンド、予告出目停止コマンド、結果出目停止コマンド、変動再開コマンド、リール遅延コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞番号コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、復帰コマンド、遊技状態コマンド、RT情報コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、復帰コマンド、設定コマンド、設定確認コマンド、ドアコマンド、操作検出コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブ制御部91は、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
投入枚数コマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、電断復帰時、または規定数の賭数が設定されていない状態においてメダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。また、投入枚数コマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるので、投入枚数コマンドを受信することで賭数の設定操作がなされたことを特定可能である。
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部抽選結果を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。また、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されたときに送信されるので、内部当選コマンドを受信することでスタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。
フリーズコマンドは、当該ゲームにおいて後述するフリーズ状態に制御するか否かを特定可能なコマンドであり、内部当選コマンドの後に送信される。
準備出目停止コマンドは、フリーズ状態において後述の準備出目が停止した旨及びその後のスタートスイッチ7の操作によって後述の成功出目が停止するか、後述の失敗出目が停止するか、を特定可能なコマンドであり、フリーズ状態において準備出目が停止した時点で送信される。
予告出目停止コマンドは、後述する予告出目が停止した旨を特定可能なコマンドであり、フリーズ状態において成功出目が導出された後、予告出目が導出された時点で送信される。
結果出目停止コマンドは、成功出目または失敗出目が導出された旨を特定可能なコマンドであり、フリーズ状態において準備出目が停止した状態でスタートスイッチ7の操作が検出されることで成功出目または失敗出目が導出されたか、一定時間が経過して成功出目または失敗出目が導出された時点で送信される。
変動再開コマンドは、成功出目が導出された後、準備出目に向けて変動が開始した旨を特定可能なコマンドであり、成功出目の導出後(予告出目が導出された場合にはその後)、準備出目に向けて変動を開始させた時点で送信される。
リール遅延コマンドは、後述のフリーズ状態において実行されるリール演出後、各リールが回転を開始するタイミング、定速回転となるタイミング及び停止操作が有効となるタイミングを特定可能なコマンドであり、より詳しくは、各リールの遅延時間を特定可能な後述の左、中、右リール用タイマ値が格納され、サブ制御部91側で、リールの加速時間などを加味することで各リールが回転を開始するタイミング、定速回転となるタイミング及び停止操作が有効となるタイミングを特定可能なコマンドであり、リール演出後、最初に回転を開始する左リールの回転開始前に送信される。
リール回転開始コマンドは、後述のフリーズ状態に制御されないゲームにおいてリールの回転の開始を通知するコマンドであり、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信される。また、リール停止コマンドは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに送信されるので、リール停止コマンドを受信することでストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能である。
入賞番号コマンドは、入賞ラインLNに揃った図柄の組み合わせ、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メイン制御部41の起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
遊技状態コマンドは、現在の遊技状態(BB中、RB中、再遊技)を特定可能なコマンドであり、電断復帰時またはゲームの終了時に送信される。
RT情報コマンドは、次ゲームの遊技状態(RT0〜5のいずれか)を特定可能なコマンドであり、ゲームの終了時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生及びその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
設定コマンドは、設定変更状態の開始または終了、設定変更後設定値を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する時点で設定変更状態の開始を示す設定コマンドが送信され、設定変更状態の終了時に設定変更状態の終了及び設定変更後の設定値を示す設定コマンドが送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメイン制御部41の制御状態が初期化されるため、設定開始を示す設定コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
設定確認コマンドは、設定確認状態の開始または終了を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に設定確認開始を示す設定確認コマンドが送信され、設定確認状態の終了時に設定確認終了を示す設定確認コマンドが送信される。
ドアコマンドは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態、すなわちon(開放状態)/off(閉状態)を示すコマンドであり、電源投入時、1ゲーム終了時(ゲーム終了後、次のゲームの賭数の設定が開始可能となる前までの時点)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化(onからoff、offからon)した時に送信される。
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R)のうち検出状態(on/off)が変化したスイッチ、検出状態がoffからonに変化したのか、onからoffに変化したのか及び他のスイッチの検出状態(on/off)を示すコマンドであり、これら操作スイッチ類のいずれかの検出状態が変化したときに送信される。
これらコマンドのうちドアコマンド及び操作検出コマンド以外のコマンドは、基本処理において生成され、非初期化領域に割り当てられたコマンドバッファ内のコマンドデータを新たに生成したコマンドデータに更新するとともに、シリアル通信回路511の送信データレジスタ561に転送することで、サブ制御部91に送信される。
一方、ドアコマンドは、タイマ割込処理(メイン)のドア監視処理において生成され、ドアコマンド格納領域に格納される。ドアコマンド格納領域には、電源投入時または1ゲーム終了時にその時点のドア開放検出スイッチ25の検出状態を示すドアコマンドが格納され、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化した時にその変化後の検出状態を示すドアコマンドが格納される。また、ドアコマンド格納領域に格納されたドアコマンドは、当該ドアコマンドが送信された後もクリアされることがなく、その後、新たに格納されるドアコマンドによって上書きされるようになっている。尚、電源投入時または1ゲーム終了時には、ドアコマンド格納領域に格納されているドアコマンドの送信を要求するドアコマンド送信要求1が設定され、ドアコマンド送信要求1が設定されているか、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化したときに、ドアコマンド送信要求2が設定されるようになっており、このドアコマンド送信要求2が設定されることによりドアコマンド格納領域に格納されているドアコマンドの送信が命令され、その後実行されるタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理において、コマンドバッファに格納され、シリアル通信回路511に転送することで、サブ制御部91に送信される。
また、操作検出コマンドは、タイマ割込処理(メイン)のスイッチ入力判定処理において、いずれかのスイッチの検出状態の変化が検出された場合(いずれかのスイッチのエッジデータが設定された場合)に生成され、操作検出コマンド格納領域に格納されるとともに、操作検出コマンド送信要求が設定されることにより操作検出コマンド格納領域に格納されている操作検出コマンドの送信が命令され、その後実行されるタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理において、コマンドバッファに格納され、シリアル通信回路511に転送することで、サブ制御部91に送信される。
前述のようにドアコマンドも操作検出コマンドもともにタイマ割込処理(メイン)のコマンド設定処理においてコマンドバッファに格納され、シリアル通信回路511に転送することで、サブ制御部91に送信されることとなるが、ドアコマンド送信要求2が設定されている場合、すなわちドアコマンドの送信が要求されている場合には、例え、操作検出コマンドの送信が要求されていても、ドアコマンドの送信を優先するようになっており、ドアコマンド送信要求2が設定されていない場合のみ操作検出コマンドが送信されることとなるため、ドアコマンド送信要求2と操作検出コマンド送信要求の双方が設定されている場合には、当該コマンド送信処理では、ドアコマンドが送信され、次回以降のコマンド送信処理において操作検出コマンドが送信されることとなる。
次に、メイン制御部41が演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
受信用バッファには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の出力制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLEDの点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
尚、サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
特に、本実施例では、演出の実行中に賭数の設定操作がなされたとき、すなわちサブ制御部91が、賭数が設定された旨を示す投入枚数コマンドを受信したときに、実行中の演出を中止するようになっている。このため、遊技者が、演出を最後まで見るよりも次のゲームを進めたい場合には、演出がキャンセルされ、次のゲームを開始できるので、このような遊技者に対して煩わしい思いをさせることがない。また、演出の実行中にクレジットまたは賭数の精算操作がなされたとき、すなわちサブ制御部91が、ゲームの終了を示す遊技状態コマンドを受信した後、ゲームの開始を示す内部当選コマンドを受信する前に、払出開始コマンドを受信した場合には、実行中の演出を中止するようになっている。クレジットや賭数の精算を行うのは、遊技を終了する場合であり、このような場合に実行中の演出を終了させることで、遊技を終了する意志があるのに、不要に演出が継続してしまわないようになっている。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
本実施例のスロットマシン1においては、いずれかの入賞ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、ビッグボーナス、レギュラーボーナスへの移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役とがある。
尚、ビッグボーナスをBBと示し、レギュラーボーナスをRBと示す場合がある。また、ビッグボーナス、レギュラーボーナスを単にボーナスという場合もある。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の入賞を許容する旨の当選フラグがRAM507に設定されている必要がある。
図6〜図9は、入賞役の種類、入賞役の図柄組み合わせ、及び入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。また、図10は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図であり、図11は、遊技状態及びRTの概要を示す図である。
本実施例におけるスロットマシンは、図10に示すように、RT0〜5、RB、BB(RB)のいずれかに制御される。
図6を参照して、入賞役のうち特別役には、ビッグボーナス1〜4(以下、各々のビッグボーナスをBBと称する)、レギュラーボーナス1、2(以下、各々のレギュラーボーナスをRBと称する)の6種類のボーナスが含まれる。
BB1は、入賞ラインに「網7−網7−網7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。BB2は、入賞ラインに「白7−白7−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
BB1、BB2のいずれかに入賞すると、BB中レギュラーボーナス(以下、BBRBと称する)に毎ゲーム制御されるビッグボーナスに移行される。
BB1、BB2のいずれかの入賞に起因して発生したビッグボーナスは、316枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。
RB1は、入賞ラインに「網7−網7−黒7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。RB2は、入賞ラインに「白7−白7−黒7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
RB1、RB2のいずれかに入賞すると、レギュラーボーナス(以下、RBと称する)に移行される。
RB1、RB2のいずれかの入賞に起因して発生したレギュラーボーナスは、いずれかの役が6回入賞するか、12ゲーム消化したことを条件として終了する。
図10に示すように、BB1、RB2のいずれかに内部当選してから入賞するまでは、RT4に制御され、BB2、RB1のいずれかに内部当選してから入賞するまでは、RT5に制御される。また、図10に示すように、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナス(まとめてボーナスと呼ぶ)が終了した後は、RT3に制御される。
後述する内部抽選においてBB1、BB2、RB1、RB2のうちいずれかに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、これらの役に入賞することはない。BB1、BB2、RB1、RB2を構成する図柄(左リール及び中リールの「黒7」、「白7」、右リールの「黒7」、「白7」、「網7」)は、各々、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されていないためである。
次に、図7を参照して、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、中段ベル、右下がりベル、上段ベル1〜8、下段チェリー、1枚役、右上がりベルが含まれる。
中段ベルは、入賞ラインLNに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、8枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、ベルは、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において中段ベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
右下がりベルは、入賞ラインLNに「リプレイ−ベル−リプレイ」、「リプレイ−ベル−プラム」、「プラム−ベル−リプレイ」、「プラム−ベル−プラム」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となり、8枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのリプレイ及びプラムは、ベルの1つ下の位置に配置されており、右リール2Rのリプレイ及びプラムは、ベルの1つ上の位置に配置されているので、「リプレイ−ベル−リプレイ」、「リプレイ−ベル−プラム」、「プラム−ベル−リプレイ」、「プラム−ベル−プラム」のいずれかの組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが右下がり、すなわち無効ラインLM3に揃うこととなる。
また、プラム、リプレイのいずれか一方は、左リール2L、右リール2R各々において5コマ以内に配置されており、ベルは、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において右下がりベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
次に、上段ベル1〜8について説明する。上段ベル1は、入賞ラインLNに「リプレイ−オレンジ−オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル2は、入賞ラインLNに「リプレイ−オレンジ−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル3は、入賞ラインLNに「リプレイ−BAR−オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル4は、入賞ラインLNに「リプレイ−BAR−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル5は、入賞ラインLNに「プラム−オレンジ−オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル6は、入賞ラインLNに「プラム−オレンジ−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル7は、入賞ラインLNに「プラム−BAR−オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル8は、入賞ラインLNに「プラム−BAR−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのリプレイ及びプラム、中リールのBAR及びオレンジ、右リール2RのBAR及びオレンジは、ベルの1つ下の位置に配置されているので、「リプレイ−オレンジ−オレンジ」、「リプレイ−オレンジ−BAR」、「リプレイ−BAR−オレンジ」、「リプレイ−BAR−BAR」、「プラム−オレンジ−オレンジ」、「プラム−オレンジ−BAR」、「プラム−BAR−オレンジ」、「プラム−BAR−BAR」のいずれかの組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて、リプレイ及びプラムは、5コマ以内に配置されておらず、中リール2C、右リール2Rの各々について、オレンジ及びBARは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において上段ベル1〜8のいずれかに当選していても、当選している上段ベルの構成図柄に対応するストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、当選している上段ベルに入賞することはない。
下段チェリーは、入賞ラインLNに「BAR−オレンジ−ANY(ANYはいずれの図柄でも可)」、「BAR−BAR−ANY」、「BAR−ベル−ANY」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。下段チェリーが入賞すると2枚メダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2LのBARは、チェリーの1つ上の位置に配置されているので、「BAR−オレンジ−ANY(ANYはいずれの図柄でも可)」、「BAR−BAR−ANY」、「BAR−ベル−ANY」のいずれかの組み合わせが揃うと、左リールの「チェリー」が下段に停止することとなり、「チェリー−ANY−ANY」の組み合わせが下段及び右上がり、すなわち無効ラインLM2及びLM4に揃うこととなる。
また、中リール2Cにおいてオレンジ、BAR、ベルのいずれかは、5コマ以内に配置されているが、左リール2Lにおいて、BARは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において下段チェリーに当選していても、左リール2Lに対応するストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ、下段チェリーに入賞することはない。
1枚役は、入賞ラインLNに「黒7−チェリー−網7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。1枚役が入賞すると1枚メダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lの黒7、中リールのチェリー、右リールの網7は、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において1枚役に当選していても、左リール2L、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、1枚役に入賞することはない。
右上がりベルは、入賞ラインLNに「黒7−ベル−オレンジ」、「白7−ベル−オレンジ」、「スイカ−ベル−オレンジ」、「黒7−ベル−BAR」、「白7−ベル−BAR」、「スイカ−ベル−BAR」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となり、10枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lの黒7、白7、スイカは、ベルの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのオレンジ、BARは、ベルの1つ下の位置に配置されているので「黒7−ベル−オレンジ」、「白7−ベル−オレンジ」、「スイカ−ベル−オレンジ」、「黒7−ベル−BAR」、「白7−ベル−BAR」、「スイカ−ベル−BAR」のいずれかの組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて黒7、白7、スイカの1つは、5コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてオレンジ、BARの1つは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において右上がりベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
次に、図8を参照して、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、通常リプレイ、下段リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ1、2、特殊リプレイが含まれる。
通常リプレイは、入賞ラインLNに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、「リプレイ−リプレイ−プラム」、「プラム−リプレイ−リプレイ」、「プラム−リプレイ−プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。リプレイ、プラムは、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、通常リプレイについては、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
下段リプレイは、入賞ラインLNに「ベル−オレンジ−オレンジ」、「ベル−オレンジ−チェリー」、「ベル−オレンジ−スイカ」、「ベル−オレンジ−黒7」、「ベル−オレンジ−網7」、「ベル−オレンジ−白7」、「ベル−BAR−オレンジ」、「ベル−BAR−チェリー」、「ベル−BAR−スイカ」、「ベル−BAR−黒7」、「ベル−BAR−網7」、「ベル−BAR−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、中リール2Cのオレンジ、BARは、リプレイの1つ上の位置に配置されているので「ベル−オレンジ−オレンジ」、「ベル−オレンジ−チェリー」、「ベル−オレンジ−スイカ」、「ベル−オレンジ−黒7」、「ベル−オレンジ−網7」、「ベル−オレンジ−白7」、「ベル−BAR−オレンジ」、「ベル−BAR−チェリー」、「ベル−BAR−スイカ」、「ベル−BAR−黒7」、「ベル−BAR−網7」、「ベル−BAR−白7」のいずれかの組み合わせが揃うと、「リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「リプレイ−プラム−リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「プラム−リプレイ−リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「プラム−プラム−リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」の組み合わせが下段、すなわち無効ラインLM2に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてオレンジ、BARは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてオレンジ、チェリー、スイカ、黒7、網7、白7の1つは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において下段リプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
転落リプレイは、入賞ラインLNに「ベル−リプレイ−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのベルは、リプレイの1つ下の位置に配置されているので「ベル−リプレイ−ベル」の組み合わせが揃うと、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、「リプレイ−リプレイ−プラム」、「プラム−リプレイ−リプレイ」、「プラム−リプレイ−プラム」の組み合わせが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてベルは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において転落リプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図10に示すように、RT0において転落リプレイに入賞した後は、RT1に制御される。
昇格リプレイ1は、入賞ラインLNに「リプレイ−リプレイ−ベル」、「プラム−リプレイ−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。左リール2Lにおいてリプレイ、プラムの1つは、5コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてベルは、5コマ以内に配置されている。よって、昇格リプレイ1については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
昇格リプレイ2は、入賞ラインLNに「ベル−オレンジ−リプレイ」、「ベル−オレンジ−プラム」、「ベル−BAR−リプレイ」、「ベル−BAR−プラム」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、中リール2Cのオレンジ、BARは、リプレイの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのリプレイ、プラムは、ベルの1つ上の位置に配置されているので「ベル−オレンジ−リプレイ」、「ベル−オレンジ−プラム」、「ベル−BAR−リプレイ」、「ベル−BAR−プラム」の組み合わせが揃うと、「リプレイ−リプレイ−ベル」、「プラム−リプレイ−ベル」の組み合わせが下段、すなわち無効ラインLM2に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてオレンジ、BARは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてリプレイ、プラムは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において昇格リプレイ2に当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図10に示すように、RT1において昇格リプレイ(昇格リプレイ1または昇格リプレイ2)に入賞した後は、RT0に制御される。後述するように、昇格リプレイは、RT2、RT3における内部抽選においては単独で当選しないように設定されている。また、RT2、RT3における内部抽選において特別役と昇格リプレイが同時に当選した場合には、その時点でRT4またはRT5に制御される。このため、RT2、RT3においては昇格リプレイに入賞しない。その結果、RT2、RT3からRT0に制御されないように構成されており、RT1であるときにのみ昇格リプレイ入賞し、当該RT1からのみRT0に制御されるように構成されている。
特殊リプレイは、入賞ラインLNに「ベル−リプレイ−リプレイ」、「ベル−リプレイ−プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてリプレイ、プラムの1つは、5コマ以内に配置されている。よって、特殊リプレイについては、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図10に示すように、RT0において特殊リプレイに入賞した後は、RT2に制御される。後述するように、特殊リプレイは、RT1、RT3における内部抽選においては単独で当選しないように設定されている。また、RT1、RT3における内部抽選において特別役と特殊リプレイが同時に当選した場合には、その時点でRT4またはRT5に制御される。このため、RT1、RT3においては特殊リプレイに入賞しない。その結果、RT1、RT3からRT2に制御されないように構成されており、RT0であるときにのみ特殊リプレイ入賞し、当該RT0からのみRT2に制御されるように構成されている。
7揃いリプレイは、入賞ラインLNに「黒7−黒7−黒7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。また、7不揃いリプレイは、入賞ラインLNに「黒7−黒7−リプレイ」、「黒7−黒7−プラム」、「黒7−リプレイ−黒7」、「リプレイ−黒7−黒7」、「プラム−黒7−黒7」、「黒7−リプレイ−リプレイ」、「黒7−リプレイ−プラム」、「リプレイ−黒7−リプレイ」、「リプレイ−黒7−プラム」、「プラム−黒7−リプレイ」、「プラム−黒7−プラム」、「リプレイ−リプレイ−黒7」、「プラム−リプレイ−黒7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
全てのリールにおいてリプレイ、プラムの1つは、5コマ以内に配置されているが、全てのリールにおいて「黒7」は、5コマを超えて配置されている。このため、後述する内部抽選において7揃いリプレイまたは7不揃いリプレイに当選していても、少なくともいずれか1つのリールに対応するストップスイッチが適正なタイミングで操作されなければ原則として7揃いリプレイ、7不揃いリプレイが入賞することはないが、後述のように7揃いリプレイは、7不揃いリプレイ及び通常リプレイと同時に当選し、7不揃いリプレイは通常リプレイと同時に当選するため、7揃いリプレイ、7不揃いリプレイ及び通常リプレイが同時に当選している場合には、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず7揃いリプレイ、7不揃いリプレイ及び通常リプレイのいずれかが必ず入賞し、7不揃いリプレイ及び通常リプレイが同時に当選している場合には、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず7不揃いリプレイ及び通常リプレイのいずれかが必ず入賞することとなる。
次に、図9を参照して、移行出目について説明する。移行出目は、図9に示すように、「リプレイ−オレンジ−ベル」、「リプレイ−BAR−ベル」、「プラム−オレンジ−ベル」、「プラム−BAR−ベル」、「リプレイ−ベル−オレンジ」、「リプレイ−ベル−BAR」、「プラム−ベル−オレンジ」、「プラム−ベル−BAR」、「黒7−オレンジ−オレンジ」、「黒7−オレンジ−BAR」、「黒7−BAR−オレンジ」、「黒7−BAR−BAR」、「白7−オレンジ−オレンジ」、「白7−オレンジ−BAR」、「白7−BAR−オレンジ」、「白7−BAR−BAR」、「スイカ−オレンジ−オレンジ」、「スイカ−オレンジ−BAR」、「スイカ−BAR−オレンジ」、「スイカ−BAR−BAR」からなる20種類の組み合わせである。本実施例では、後述する左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が当選し、中段ベルの入賞条件となるリール以外を第1停止とし、かつ当選している上段ベルを取りこぼした場合に、上記の移行出目が入賞ラインLNに揃う。
図10に示すように、RT0、RT2、RT3において移行出目が入賞ラインLNに揃った後は、RT1に制御される。尚、RT1において移行出目が入賞ラインLNに揃った場合には、RT1が維持されることとなる。
次に、図12〜図16を参照して、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組み合わせについて説明する。本実施例では、遊技状態が、RT0〜3であるか、RT4であるか、RT5であるか、BB(RB)であるか、RBであるか、によって内部抽選の対象となる役及びその当選確率が異なる。さらに遊技状態がRT0〜3であれば、RT0〜3の種類によって、内部抽選の対象となる再遊技役及びその当選確率の少なくとも一方が異なる。尚、抽選対象役として後述するように、複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。図12〜図16においては、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
図12〜図16においては、縦の欄に抽選対象役を示し、横の欄に遊技状態を示す。また、遊技状態と抽選対象役とが交差する欄の○印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されることを示し、×印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されないことを示している。
また、○印の下に示す数値は、所定の設定値(例えば設定値1)の判定値数を示す。当該判定値数を用いて内部抽選が行われる。尚、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、例えば、判定値数として「300」が設定されている抽選対象役の当選確率は、300/65536となる。
また、図12及び図13は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される特別役の組み合わせを示し、図14は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される小役の組み合わせを示し、図15は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される再遊技役の組み合わせを示している。また、図16は、図12〜15に示す同時当選役を構成する役の組み合わせを示している。
RT0であるときには、BB1、BB1+弱チェリー、BB1+強チェリー、BB1+通常リプレイ、BB1+転落リプレイ、BB1+昇格リプレイ、BB1+特殊リプレイ、BB2、BB2+弱チェリー、BB2+強チェリー、BB2+通常リプレイ、BB2+転落リプレイ、BB2+昇格リプレイ、BB2+特殊リプレイ、RB1、RB1+弱チェリー、RB1+強チェリー、RB2、RB2+弱チェリー、RB2+強チェリー、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱チェリー、強チェリー、リプレイGR11、リプレイGR12、リプレイGR13、リプレイGR14、リプレイGR15が内部抽選の対象役となる。
RT1であるときには、BB1、BB1+弱チェリー、BB1+強チェリー、BB1+通常リプレイ、BB1+転落リプレイ、BB1+昇格リプレイ、BB1+特殊リプレイ、BB2、BB2+弱チェリー、BB2+強チェリー、BB2+通常リプレイ、BB2+転落リプレイ、BB2+昇格リプレイ、BB2+特殊リプレイ、RB1、RB1+弱チェリー、RB1+強チェリー、RB2、RB2+弱チェリー、RB2+強チェリー、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱チェリー、強チェリー、通常リプレイ、リプレイGR1、リプレイGR2、リプレイGR3、リプレイGR4、リプレイGR5、リプレイGR6が内部抽選の対象役となる。
RT2であるときには、BB1、BB1+弱チェリー、BB1+強チェリー、BB1+通常リプレイ、BB1+転落リプレイ、BB1+昇格リプレイ、BB1+特殊リプレイ、BB2、BB2+弱チェリー、BB2+強チェリー、BB2+通常リプレイ、BB2+転落リプレイ、BB2+昇格リプレイ、BB2+特殊リプレイ、RB1、RB1+弱チェリー、RB1+強チェリー、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱チェリー、強チェリー、通常リプレイ、リプレイGR21、リプレイGR22が内部抽選の対象役となる。
RT3であるときには、BB1、BB1+弱チェリー、BB1+強チェリー、BB1+通常リプレイ、BB1+転落リプレイ、BB1+昇格リプレイ、BB1+特殊リプレイ、BB2、BB2+弱チェリー、BB2+強チェリー、BB2+通常リプレイ、BB2+転落リプレイ、BB2+昇格リプレイ、BB2+特殊リプレイ、RB1、RB1+弱チェリー、RB1+強チェリー、RB2、RB2+弱チェリー、RB2+強チェリー、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱チェリー、強チェリー、通常リプレイが内部抽選の対象役となる。
RT4、RT5であるときには、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱チェリー、強チェリー、通常リプレイ、下段リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ、特殊リプレイが内部抽選の対象役となる。
BB(RB)、RBであるときには、ベル、弱チェリー、強チェリー、右上がりベルが内部抽選の対象役となる。
尚、図16に示すように、弱チェリーとは、下段チェリー単独であり、強チェリーとは、下段チェリー+1枚役である。弱チェリー当選時、強チェリー当選は、ともに「BAR」の引込範囲内となるタイミングで左、中リールの停止操作が行われた場合に、「BAR−BAR−ANY」の組み合わせを導出可能に制御されることとなるが、弱チェリー当選時は、「BAR」の引込範囲内となるタイミングで左、中、右リールの停止操作が行われた場合に、「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが揃わないように制御されるのに対して、強チェリー当選時は、「BAR」の引込範囲となるタイミングで左、中、右リールの停止操作が行われた場合に、「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが揃うように制御される。
このため、左、中、右リールにそれぞれ「BAR」を狙って停止操作を行った場合において、左リール2Lの下段にチェリーが停止した際に、中段に「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが揃うか否かにより強チェリーであるか弱チェリーであるか、を認識できる。
以下では、左リールの下段に「チェリー」が停止し、かつ中断に「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが揃う停止態様を強チェリー目と呼び、左リールの下段に「チェリー」が停止し、かつ中断に「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが揃わない停止態様を弱チェリー目と呼ぶ。
尚、強チェリーの当選時であっても、左リールのみ「BAR」が引込範囲となるタイミングで停止操作がされ、右リールにおいて「BAR」が引込範囲となるタイミングで停止操作がなされなければ、弱チェリー当選時と同様の出目、すなわち弱チェリー出目が導出されることとなる。
また、本実施例では、弱チェリー、強チェリーともに特別役と同時当選し得るとともに、弱チェリーが単独で当選する確率及び弱チェリーが特別役と同時に当選する確率の合算値に占める後者の確率よりも、強チェリーが単独で当選する確率及び強チェリーが特別役と同時に当選する確率の合算値に占める後者の確率の方が高く定められているので、弱チェリー目が停止したときよりも強チェリー目が停止したときの方が、特別役の当選が期待できるようになっている。
ベルとは、中段ベル+右下がりベルである。左ベル1とは、右下がりベル+上段ベル5+上段ベル8であり、左ベル2とは、右下がりベル+上段ベル6+上段ベル7であり、左ベル3とは、右下がりベル+上段ベル2+上段ベル3であり、左ベル4とは、右下がりベル+上段ベル2+上段ベル4である。左ベル1〜4を単に左ベルとも呼ぶ。中ベル1とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル5であり、中ベル2とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル6であり、中ベル3とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル7であり、中ベル4とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル8である。中ベル1〜4を単に中ベルとも呼ぶ。右ベル1とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル5であり、右ベル2とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル7であり、右ベル3とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル6であり、右ベル4とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル8である。右ベル1〜4を単に右ベルとも呼ぶ。また、これら左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4を単に押し順ベルとも呼ぶ。
昇格リプレイとは、昇格リプレイ1+昇格リプレイ2である。
リプレイGR1とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1であり、リプレイGR2とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2であり、リプレイGR3とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+下段リプレイであり、リプレイGR4とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2+下段リプレイであり、リプレイGR5とは、通常リプレイ+昇格リプレイ2であり、リプレイGR6とは、通常リプレイ+昇格リプレイ2+下段リプレイである。
リプレイGR11とは、転落リプレイ+特殊リプレイであり、リプレイGR12とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+通常リプレイであり、リプレイGR13とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR14とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+通常リプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR15とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+昇格リプレイ1である。
リプレイGR21とは、7揃いリプレイ+7不揃いリプレイ+通常リプレイであり、リプレイGR22とは、7不揃いリプレイ+通常リプレイである。
また、RT0〜3などにおいて、BB1、BB2、RB1、RB2のいずれかと同時当選し得る弱チェリー、強チェリー、通常リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイの判定値数は、RT4、RT5においては、各々、ボーナスと別個に読み出される、弱チェリー、強チェリー、通常リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイに加算されているため、弱チェリー、強チェリー、通常リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ各々の当選確率が一定となるように担保されている。
このように、遊技状態がRT0〜3であるか、RT4、5であるか、BB(RB)であるか、RBであるか、によって内部抽選の対象役が異なるとともに、BB(RB)やRBでは、小役の当選確率がRT0〜5よりも高く定められた抽選テーブルを用いて内部抽選が行われる。
また、遊技状態がRT4、5である場合には、RT4であるか、RT5であるか、によって内部抽選の対象役は変わらないが、RT4であるか、RT5であるか、によって対象となる再遊技役の当選確率が異なる抽選テーブルを用いて内部抽選が行われる。
また、遊技状態がRT0〜3である場合には、RT0〜3のいずれかであるかによって、内部抽選の対象となる再遊技役が異なるとともに、RT0〜3のいずれかであるかによって、対象となる再遊技役及びその当選確率が異なる抽選テーブルを用いて内部抽選が行われる。
本実施例では、複数種類の再遊技役が同時に当選している場合には、図17に示すように、同時当選した再遊技役の種類及び停止操作順に応じて定められた再遊技役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。図17は、複数のリプレイが同時当選したときのリール制御を説明するための図である。
リプレイGR1(通常リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、左中右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR2(通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2)が当選し、左右中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左右中以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR3(通常リプレイ+昇格リプレイ1+下段リプレイ)が当選し、中左右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR4(通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2+下段リプレイ)が当選し、中右左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中右左以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR5(通常リプレイ+昇格リプレイ2)が当選し、右左中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右左中以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR6(通常リプレイ+昇格リプレイ2+下段リプレイ)が当選し、右中左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右中左以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2及び通常リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L〜8Rの停止操作タイミングに関わらず、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2または通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、リプレイGR1〜6とで、昇格リプレイ1、2に入賞させるための操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、リプレイGR1〜6が内部抽選の対象となるRT1において、リプレイGR1〜6のいずれかが当選していれば1/6の確率で昇格リプレイが入賞することとなり、RT0に移行することとなる。
リプレイGR11(転落リプレイ+特殊リプレイ)が当選し、左中右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR12(転落リプレイ+特殊リプレイ+通常リプレイ)が当選し、左右中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左右中以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR13(転落リプレイ+特殊リプレイ+下段リプレイ)が当選し、中左右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR14(転落リプレイ+特殊リプレイ+通常リプレイ+下段リプレイ)が当選し、中右左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中右左以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR15(転落リプレイ+特殊リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、右押し、すなわち右リール2Rを第1停止させる操作態様で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押し、すなわち左リール2Lを第1停止させる操作態様または中押し、すなわち中リール2Cを第1停止させる操作態様で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、特殊リプレイ及び転落リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L〜8Rの停止操作タイミングに関わらず、特殊リプレイまたは転落リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、リプレイGR11〜15とで、特殊リプレイに入賞させ、かつ転落リプレイを回避するため操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、リプレイGR11〜15が内部抽選の対象となるRT0において、リプレイGR11〜15のいずれかが当選していれば1/5の確率で特殊リプレイが入賞してRT2に移行することとなる一方で、4/5の確率で転落リプレイが入賞してRT1に移行することとなる。
また、特に図示しないが、リプレイGR21(7揃いリプレイ+7不揃いリプレイ+通常リプレイ)が当選している場合には、「黒7」の引込範囲で停止操作がされた場合には、「黒7」を入賞ラインLNに停止させ、「黒7」の引込範囲外で停止操作がされた場合には、「リプレイ」または「プラム」を入賞ラインLNに停止させる制御を行う。
このように、リプレイGR21の当選時には、7揃いリプレイの組み合わせを入賞ラインLNに優先して停止させる制御を行い、7揃いリプレイの組み合わせを揃えることができない場合に、7不揃いリプレイの組み合わせを優先して停止させる制御を行い、7不揃いリプレイの組み合わせも揃えることができない場合に、通常リプレイの組み合わせを停止させる制御を行う。
また、リプレイGR22(7不揃いリプレイ+通常リプレイ)が当選している場合には、第2停止操作までは、「黒7」の引込範囲で停止操作がされた場合に、「黒7」を入賞ラインLNに停止させ、「黒7」の引込範囲外で停止操作がされた場合には、「リプレイ」または「プラム」を入賞ラインLNに停止させる制御を行い、第3停止操作では、第2停止操作までに停止したいずれのリールにも入賞ラインLNに「黒7」が停止している場合には、停止操作のタイミングに関わらず「リプレイ」または「プラム」を入賞ラインLNに停止させ、第2停止操作までに入賞ラインLNに「リプレイ」または「プラム」が停止している場合には、「黒7」の引込範囲で停止操作がされた場合に、「黒7」を入賞ラインLNに停止させ、「黒7」の引込範囲外で停止操作がされた場合には、「リプレイ」または「プラム」を入賞ラインLNに停止させる制御を行う。
このように、リプレイGR22の当選時には、7不揃いリプレイの組み合わせを入賞ラインLNに優先して停止させる制御を行い、7不揃いリプレイの組み合わせも揃えることができない場合に、通常リプレイの組み合わせを停止させる制御を行う。このため、リプレイGR22の当選時には、7揃いリプレイが入賞することはないが、7を狙って操作を行うことで、第2停止操作までは7がテンパイするものの、第3停止操作では、必ず「リプレイ」または「プラム」が停止することとなる。
次に、複数種類の小役が同時に当選している場合には、図18に示すように、同時当選した小役の種類及び停止操作順に応じて定められた小役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。図18は、複数の小役が同時当選したときのリール制御を説明するための図である。
左ベル1(右下がりベル+上段ベル6+上段ベル7)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル6、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル2(右下がりベル+上段ベル5+上段ベル8)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル5、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル3(右下がりベル+上段ベル2+上段ベル3)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル3または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル4(右下がりベル+上段ベル2+上段ベル4)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル4または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、右下がりベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、左ベル1〜4が当選した場合に、左押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず右下がりベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、左ベル1〜4が当選した場合でも、中押しまたは右押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
中ベル1(中段ベル+上段ベル2+上段ベル5)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル5または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル2(中段ベル+上段ベル1+上段ベル6)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル1、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル3(中段ベル+上段ベル4+上段ベル7)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル4、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル4(中段ベル+上段ベル3+上段ベル8)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル3、上段ベル8または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、中段ベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、中ベル1〜4が当選した場合に、中押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、中ベル1〜4が当選した場合でも、左押しまたは右押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
右ベル1(中段ベル+上段ベル3+上段ベル5)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル3、上段ベル5または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル2(中段ベル+上段ベル1+上段ベル7)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル1、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル3(中段ベル+上段ベル4+上段ベル6)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル4、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル4(中段ベル+上段ベル2+上段ベル8)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル8または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、中段ベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、右ベル1〜4が当選した場合に、右押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、右ベル1〜4が当選した場合でも、左押しまたは中押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
このように本実施例では、左ベル、中ベル、右ベル、すなわち押し順ベルのいずれかが当選した場合には、当選役の種類に応じた特定の操作態様で停止操作を行うことで、右下がりベルまたは中段ベルが必ず入賞する一方で、当選役の種類に応じた特定の操作態様以外の操作態様で停止操作を行うことで、1/4で上段ベルが揃うが、3/4で上段ベルが揃わず移行出目が揃うこともある。
このため、押し順ベルの当選時には、当選役の種類に応じた特定の操作態様で操作されたか否かによって払い出されるメダル数の期待値を変えることができる。すなわち押し順ベルのいずれかが当選しても、その種類が分からなければ意図的に特定の操作態様を選択することはできないことから、1/3の割合で右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させることにより確実にメダルを獲得できるものの、2/3の割合ではさらに1/4でしか上段ベルを入賞させることができず、確実にメダルを獲得することができない。
また、特に図示しないが、ベル(中段ベル+右下がりベル)が当選した場合には、リールの停止順及び操作のタイミングに関わらず、入賞ラインLNに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃うように制御される。
本実施例では、図10及び図11に示すように、RT0〜5、RB、BB(RB)のいずれかに制御される。
RT0は、RT1において昇格リプレイが入賞したとき(リプレイGR1〜6のいずれかが当選し、昇格リプレイが入賞する順番で停止操作がなされたとき)、RT1、RT2が規定ゲーム数の消化により終了したときに移行する。そして、RT0は、RT0に移行してからのゲーム数に関わらず、転落リプレイの入賞または移行出目の停止によりRT1に移行するか、特殊リプレイの入賞によりRT2に移行するか、特別役が当選してRT4またはRT5に移行することで終了する。
RT0における特別役の当選確率は通常(約1/239)、再遊技役の当選確率は高確率(約1/1.4)、小役の当選確率は通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。また、RT0では、特別役と同時に当選する場合を除いて、再遊技役のうちリプレイGR11〜15のみが内部抽選の対象となる。
RT1は、RT0、RT2、RT3において移行出目が停止するか、RT0において転落リプレイが入賞したときに移行する。そして、RT1は、昇格リプレイが入賞することでRT0に移行するか、特別役が当選してRT4またはRT5に移行することで終了する。
RT1における特別役の当選確率はRT0と同じく通常(約1/239)、再遊技役の当選確率はRT0よりも低く通常(約1/7.3)、小役の当選確率はRT0と同じく通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。また、RT1では、再遊技役のうち通常リプレイ、リプレイGR1〜6のみが内部抽選の対象となる。
RT2は、RT0において特殊リプレイが入賞したときに移行する。そして、RT2は、移行出目が停止してRT1に移行するか、特別役が当選してRT4またはRT5に移行することで終了する。
RT2における特別役の当選確率はRT0と同じく通常(約1/239)、再遊技役の当選確率はRT0とほとんど変わらず高確率(約1/1.4)、小役の当選確率はRT0と同じく通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。また、RT2では、特別役と同時に当選する場合を除いて、再遊技役のうち通常リプレイのみが内部抽選の対象となる。
RT3は、BB(RB)、RBの終了時に移行する。そして、RT3は、RT3に移行してからのゲーム数に関わらず、移行出目が停止してRT1に移行するか、特別役が当選してRT4またはRT5に移行することで終了する。
RT3における特別役の当選確率は通常(約1/239)、再遊技役の当選確率はRT0よりも低く通常(約1/7.3)、小役の当選確率はRT0と同じく通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。また、RT3では、特別役と同時に当選する場合を除いて、再遊技役のうち通常リプレイのみが内部抽選の対象となる。
RT4は、RT0〜3において特別役のうちBB1、BB3、RB2が当選したときに移行する。そして、RT4は、RT4に移行してからのゲーム数に関わらず、RT4に移行する契機となった特別役が入賞してBB(RB)またはRBに移行することで終了する。
RT4においては、特別役が内部抽選の対象外となり、再遊技役の当選確率はRT0、RT2よりは低いが、RT1、RT3よりも高く高確率(約1/2.5)、小役の当選確率は通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。また、RT4では、再遊技役のうち通常リプレイ及び下段リプレイのみが内部抽選の対象となる。
RT5は、RT0〜3において特別役のうちBB2、BB4、RB1が当選したときに移行する。そして、RT5は、RT5に移行してからのゲーム数に関わらず、RT5に移行する契機となった特別役が入賞してBB(RB)またはRBに移行することで終了する。
RT5においては、特別役が内部抽選の対象外となり、再遊技役の当選確率はRT0、RT2よりは低いが、RT1、RT3、RT4よりも高く高確率(約1/2.0)、小役の当選確率は通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。また、RT5では、再遊技役のうち通常リプレイ及び下段リプレイのみが内部抽選の対象となる。
RBは、RT5、RT5においてRB1またはRB2が入賞したときに移行する。そして、RBは、6ゲーム消化するか、6回入賞することで終了する。
RBにおいては、特別役及び再遊技役が内部抽選の対象外となり、小役の当選確率は、RT0〜5よりも高く高確率(約1/1.01)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。
BB(RB)は、RT4、5においてBBが入賞したときに移行する。そして、BB(RB)は、BB(RB)に移行してからのゲーム数に関わらず、BB(RB)に払い出されたメダルの総数が規定数を超えることで終了する。
BB(RB)においては、特別役及び再遊技役が内部抽選の対象外となり、小役の当選確率は、RT0〜5よりも高く高確率(約1/1.00)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。
RT4、5、RB、BB(RB)のうち、RB及びBB(RB)が1ゲームあたりのメダルの払出率がもっとも高く、最も有利な遊技状態である。
また、RT0〜3のうちRT0、2は、再遊技役の当選確率が高確率となり、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT1、3に比較して高い点において、RT1、3よりも遊技者にとって有利な状態といえる。
また、本実施例におけるスロットマシンは、遊技状態がRT0〜3であるときに、サブ制御部91により、内部抽選結果を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に演出状態を制御可能となっている。
ここで本実施例の遊技状態の移行状況について説明すると、図10に示すように、RBまたはBB(RB)が終了すると、RT3に移行する。
RT3では、移行出目が停止することで、RT1に移行し、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じてRT4またはRT5に移行する。
RT3において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止することとなるため、RBまたはBB(RB)の終了後に移行したRT3において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に、RT1に移行することとなる。
RT1では、昇格リプレイが入賞することでRT0に移行し、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じてRT4またはRT5に移行する。
RT1においてリプレイGR1〜6が当選し、停止順が正解することで昇格リプレイが入賞することとなるため、RT1では、リプレイGR1〜6が当選し、停止順に正解することでRT0へ移行することとなる。
RT0では、転落リプレイが入賞するか、移行出目が停止することでRT1に移行し、特殊リプレイが入賞することでRT2へ移行し、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じてRT4またはRT5に移行する。
RT0においてリプレイGR11〜15が当選し、停止順が正解することで特殊リプレイが入賞し、不正解であると転落リプレイが入賞する。また、RT0において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、RT0では、リプレイGR11〜15が当選し、停止順が正解することでRT2へ移行し、リプレイGR11〜15が当選し、停止順が不正解となるか、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合にRT1へ移行することとなる。
RT2では、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じてRT4またはRT5に移行する。
RT2において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、RT2では、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合にRT1へ移行することとなる。
RT4、5では、当該内部中へ移行する契機となった特別役が入賞することでRBまたはBB(RB)に移行する。
サブ制御部91は、後述のATに制御されている場合には、遊技状態に応じたナビ対象役に当選することにより、ナビ演出を実行する。遊技状態に応じたナビ対象役とは、RT1であるときにはリプレイGR1〜6であり、RT0であるときにはリプレイGR11〜15である。また、RT0〜2のいずれにおいても、押し順ベルが共通のナビ対象役である。
本実施例のナビ演出は、液晶表示器51からのナビ画像の表示と、スピーカ53、54からのナビ音声の出力とによって行われる。ナビ画像として、例えば、リプレイGR1や左ベルに当選したときには、「123」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第2停止、リール2Rが第3停止であることを示す)や「132」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第3停止、リール2Rが第2停止であることを示す)といったストップスイッチ8L、8C、8Rの押下順序を示す押下順序画像と、スロットマシン1のモチーフに合わせたキャラクター画像とを表示する。また、ナビ音声として、例えば、「左中右!」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第2停止、リール2Rが第3停止であることを示す)や「左右中!」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第3停止、リール2Rが第2停止であることを示す)といったストップスイッチの押下順序を示す音声を出力する。尚、ナビ音声は、遊技者が最初あるいは次に押下すべきストップスイッチのみが出力される。したがって、全リールの回転中であれば、例えば最初に「左!」と出力され、リール2Lを停止させると次に「中!」と出力され、リール2L及びリール2Cを停止させると次に「右!」といった音声が出力される。他のリプレイGR2〜36や押し順ベルに関しても、リプレイGRに応じたナビ画像が液晶表示器51から表示されるとともにナビ音声がスピーカ53、54から出力される。
リプレイGR1〜6に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて昇格リプレイを入賞させるための押し順(図17参照)が報知される。
リプレイGR11〜15に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて特殊リプレイを入賞させるための押し順(図17参照)が報知される。
また、押し順ベルのいずれかに当選したときのナビ演出としては、右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させるための押し順(図18参照)が報知される。
以上のように、本実施例におけるナビ演出は、遊技者にとって有利となる操作態様を想起させるメッセージが、ナビ対象役の種類に関わらず同じ態様で報知される。このため、遊技者は、当選したナビ対象役の種類を意識せずに遊技者にとって有利となる操作態様で操作することができる。
そして、ナビ演出が実行されることにより、意図的に当選した昇格リプレイ入賞、特殊リプレイ入賞、ベル入賞を入賞させること、転落リプレイの入賞を回避させることができる。
尚、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであっても良い。また、ナビ演出は、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等を用いて実行するものであっても良い。
また本実施例では、押し順ベルに当選した場合には第1停止させるストップスイッチのみが正解(すなわち、3択)すれば入賞するが、押し順リプレイはストップスイッチの押下順序について正解(すなわち、6択)させなければ入賞しないため、押し順ベルが当選した場合の第2リール及び第3リールに関するストップスイッチの押下順序についても押下順序抽選によって決定している。よって、あたかも6択の押下順序に正解しなければ押し順ベルが入賞しないかのようなナビ演出は行われるものの、押し順ベルに当選した場合には3択の押下順序に正解すれば押し順ベルは入賞するので、ナビ演出で報知された通りの押下順序にしたがわなくても第1停止のみ正解すれば押し順ベルは入賞する。そして、このように、ナビ対象役の全てにおいて6択とすることによってゲームの内容に統一性を持たせることができ、ゲームの内容を遊技者が理解しやすくできる。尚、押し順ベルは3択のうちの1択が正解すれば入賞するため、6択とする抽選を行わなくても良い。
本実施例においてサブ制御部91は、BB(RB)またはRBにおいて対象役(本実施例では、ベル、弱チェリー、強チェリー)が当選した場合にART(RT2でATに制御される状態)に制御するか否かを決定するナビストック抽選を行う。対象役の当選時のナビストック抽選では、0を含むナビストック数を決定することにより、ナビストック数を付与するか否か及び付与する場合にはその個数が決定される。
尚、ナビストック数が残っているときに、ナビストック数を新たに獲得したときには、残っているナビストック数に今回獲得したナビストック数を上乗せ加算させる。
ナビストックとは、RT1であればRT2へ移行させるための権利であり、かつRT2移行後、所定ゲーム数(本実施例では初期ゲーム数である50ゲームと後述する上乗せ抽選にて当選したゲーム数とを合算したゲーム数)にわたりARTに制御される権利の数を示す。RT2へ移行後、ナビストック数を1消費(減算)することにより、所定ゲーム数の間、ARTに制御され、その間後述のナビ演出が実行される。このため、決定されたナビストック数が多い程、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。
サブ制御部91は、図19に示すように、ナビストック抽選において1以上のナビストックが決定されたときに、ナビストック数をRAM91cの所定領域に格納する。サブ制御部91は、RAM91cのナビストックの有無に基づき、ATに制御するか否かを特定する。そして、1以上のナビストックが残っている場合には、ART確定報知を経てARTの当選が報知された後にATに制御する。
サブ制御部91は、ATの制御を開始すると、対象役の当選時にナビ演出を実行する。この際、RT1においては、リプレイGR1〜6の当選時にナビ演出の対象となり、リプレイGR1〜6の当選時に昇格リプレイを入賞させる押し順がナビ演出により報知されるので、報知された押し順に従って停止操作を行うことによりRT1からRT0に移行させることが可能となる。また、ATの制御開始後は、RT0〜2のどの遊技状態であっても押し順ベルの当選時にはベルを入賞させる押し順が報知されるので、報知された押し順に従って停止操作を行うことにより、確実にメダルを獲得することも可能となる。
RT1において昇格リプレイが入賞し、RT0に移行した後は、リプレイGR11〜15の当選時にナビ演出の対象となり、リプレイGR11〜15の当選時に特殊リプレイを入賞させる押し順がナビ演出により報知されるので、報知された押し順に従って停止操作を行うことによりRT0からRT2に移行させることが可能となる。また、前述のように押し順ベルの当選時にはベルを入賞させる押し順が報知されるので、報知された押し順に従って停止操作を行うことにより、確実にメダルを獲得することも可能となるとともに、移行出目を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。
RT0において特殊リプレイが入賞し、RT2に移行することで、ARTの制御が開始することとなり、ART開始演出が既に行われている場合を除き特殊リプレイの入賞した次ゲームのスタート操作を契機にARTの開始を示すART開始演出を実行し、RAM91cにARTの残りゲーム数の初期値(本実施例では50ゲーム)を設定してARTの残りゲーム数の計数を開始する。この際、ART中に特別役の当選により中断し、ボーナス終了に伴う再開の場合を除いてナビストックを1消費(減算)する。
ART開始後は、押し順ベルの当選時にベルを入賞させる押し順が報知されるので、報知された押し順に従って停止操作を行うことにより、確実にメダルを獲得することも可能となるとともに、移行出目を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。
また、ART中においては、リプレイGR21の当選及び該当選に伴い後述するフリーズ状態において成功出目(黒7−黒7−黒7の組み合わせが入賞ラインLNに停止する出目)が停止することを契機としてゲーム数を上乗せする。この際、上乗せするゲーム数を複数定められた異なるゲーム数からいずれかのゲーム数を決定し、決定したゲーム数をRAM91cの残りゲーム数に加算する。
また、ARTの開始後、1ゲーム消化する毎に残りゲーム数が1減算されるとともに、残りゲーム数が0となる前に特別役が当選した場合には、特別役の当選が確定した旨を示すボーナス確定報知を行う。特別役の当選と同時にRT2は終了し、ARTが中断し、これに伴いARTのゲーム数の計数も中断することとなる。その後、当選した特別役の入賞を経て対応するボーナスに制御され、当該ボーナス終了後に移行するRT3において32ゲームが経過する前に移行出目が停止してRT1に移行するか、ボーナス終了後32ゲーム経過した時点でART確定報知を行い、ATの制御を再開し、これに伴いRT2に再度移行することでART開始演出を行ってARTを再開し、ARTの残りゲーム数の計数も再開する。この場合は、前述のようにナビストックは消費(減算)されないようになっている。尚、RT3においてART確定報知が行われた場合には、その後、押し順ベルが当選し、かつ取りこぼして移行出目が停止してRT1に移行するまではナビ演出が行われないようになっている。
また、ARTの開始後、残りゲーム数が0となった場合には、残っているナビストック数が0でなければ、ARTを潜伏させるか否かを決定する潜伏抽選を行い、潜伏させない旨が決定された場合には、当該ゲームの終了時にARTの終了を示すART終了演出を実行した後、次ゲームの賭数設定操作を契機にART開始演出を行ってARTを再開し、ナビストックを1消費(減算)してRAM91cにARTの残りゲーム数の初期値(本実施例では50ゲーム)を設定し、ARTの残りゲーム数の計数を開始する。
また、潜伏抽選において潜伏させる旨が決定された場合には、最大32ゲームの潜伏ゲーム数を決定し、当該ゲームの終了時にARTの終了を示すART終了演出を実行した後、ATの制御を終了させる。
この状態では、ナビ演出が実行されないので、押し順ベルの当選時に移行出目を回避することは不可能であり、移行出目が停止することでRT1に移行することとなるが、移行出目が停止するまではRT2が維持されることとなり、潜伏ゲーム数が経過するまでに移行出目が停止しなければ、次ゲームの賭数設定操作を契機にART開始演出を行ってARTを再開し、ナビストックを1消費(減算)してRAM91cにARTの残りゲーム数の初期値(本実施例では50ゲーム)を設定し、ARTの残りゲーム数の計数を開始する。
また、潜伏抽選において潜伏させる旨が決定され、ATの制御が終了した後、潜伏ゲーム数が経過する前に移行出目が停止し、RT1に移行した場合には、潜伏ゲーム数の経過後、ATの制御を再開し、これに伴いRT2に再度移行することでART開始演出を行ってARTを再開し、ナビストックを1消費(減算)してRAM91cにARTの残りゲーム数の初期値(本実施例では50ゲーム)を設定し、ARTの残りゲーム数の計数を開始する。
また、ARTの開始後、残りゲーム数が0となり、残っているナビストック数が0であればART終了演出を実行し、ATの制御を終了する。これに伴いナビ演出が実行されなくなるので、押し順ベルの当選時に移行出目を回避することが不可能となり、移行出目が停止することでRT1に移行することで一連のAT及びARTの制御が終了することとなる。
また、ART確定報知後、ART開始演出が行われる前の段階で、RT1においてリプレイGR1〜6の当選時にナビ演出が実行されたにも関わらず、ナビ演出により報知された押し順以外の押し順で停止操作を行った結果、昇格リプレイが入賞しなかった場合、RT0においてリプレイGR11〜15の当選時にナビ演出が実行されたにも関わらず、ナビ演出により報知された押し順以外の押し順で停止操作を行った結果、特殊リプレイが入賞せず転落リプレイが入賞してRT1に移行した場合、RT0において押し順ベルの当選時にナビ演出が実行されたにも関わらず、ナビ演出により報知された押し順以外の押し順で停止操作を行った結果、移行出目が停止してRT1に移行した場合には、RT2に移行しない状態でARTの制御が開始することとなり、ART開始演出が既に行われている場合を除き次ゲームのスタート操作を契機にART開始演出を実行し、RAM91cにARTの残りゲーム数の初期値(本実施例では50ゲーム)を設定してARTの残りゲーム数の計数を開始する。この際、ART中に特別役の当選により中断し、ボーナス終了に伴う再開の場合を除いてナビストックを1消費(減算)する。RT2に移行しない状態でのART中は、RT2に移行するまでの間、リプレイGR1〜6、リプレイGR11〜15、押し順ベルの当選時にナビ演出が実行されるようになっており、RT1においてリプレイGR1〜6が当選した場合に、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、RT0へ移行させることが可能となり、さらにRT0においてリプレイGR11〜15が当選した場合に、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、RT2へ移行させることが可能となる。
尚、RT2に移行後のART中であって、押し順ベルの当選時にナビ演出が実行されたにも関わらず、ナビ演出により報知された押し順以外の押し順で停止操作を行った結果、移行出目が停止してRT1に移行した場合にも、上記と同様RT2に移行しない状態でのARTに制御されることとなるが、この場合には、既にART開始演出が行われているため、改めてART開始演出が行われることはない。
また、RT2に移行しない状態でのARTでも、1ゲーム消化する毎に残りゲーム数が1減算されるとともに、残りゲーム数が0となる前に特別役が当選した場合には、特別役の当選が確定した旨を示すボーナス確定報知を行う。特別役の当選と同時にRT1は終了し、ARTが中断し、これに伴いARTのゲーム数の計数も中断することとなる。その後、当選した特別役の入賞を経て対応するボーナスに制御され、当該ボーナス終了後に移行するRT3において32ゲームが経過する前に移行出目が停止してRT1に移行するか、ボーナス終了後32ゲーム経過した時点でART確定報知を行い、ATの制御を再開し、これに伴いRT2に再度移行することでART開始演出を行ってARTを再開し、ARTの残りゲーム数の計数も再開する。この場合は、前述のようにナビストックは消費(減算)されないようになっている。尚、RT3においてART確定報知が行われた場合には、その後、押し順ベルが当選し、かつ取りこぼして移行出目が停止してRT1に移行するまではナビ演出が行われないようになっている。
また、RT2に移行しない状態でのARTの開始後、残りゲーム数が0となった場合には、残っているナビストック数が0でなければ、ARTを潜伏させるか否かを決定する潜伏抽選を行い、潜伏させない旨が決定された場合には、当該ゲームの終了時にARTの終了を示すART終了演出を実行した後、次ゲームの賭数設定操作を契機にART開始演出を行ってARTの制御をRT2に移行しないままで再開し、ナビストックを1消費(減算)してRAM91cにARTの残りゲーム数の初期値(本実施例では50ゲーム)を設定し、ARTの残りゲーム数の計数を開始する。
また、潜伏抽選において潜伏させる旨が決定された場合には、最大32ゲームの潜伏ゲーム数を決定し、当該ゲームの終了時にARTの終了を示すART終了演出を実行した後、ATの制御を終了させる。
そして潜伏ゲーム数の経過後、ATの制御を再開し、これに伴いRT2に移行することでART開始演出を行ってARTを再開し、ナビストックを1消費(減算)してRAM91cにARTの残りゲーム数の初期値(本実施例では50ゲーム)を設定し、ARTの残りゲーム数の計数を開始する。
また、RT2に移行しない状態でのARTの開始後、残りゲーム数が0となり、残っているナビストック数が0であればART終了演出を実行し、ATの制御を終了することで一連のAT及びARTの制御が終了することとなる。
このように本実施例では、特別役の入賞に伴い移行するBBとは別に、サブ制御部91がナビストックに基づいて遊技者にとって有利なARTに制御するようになっている。ARTは、BBに比較すると1ゲームあたりのメダルの増加期待値(1ゲームあたりの平均増加数から1ゲームあたりの平均減少数を減算した値)は低く設定されているものの、全体に対して滞在する割合(所定ゲーム数(例えば10000ゲーム)においてARTに制御されるゲーム数の割合)が高く設定されている。
また、本実施例では最も滞在する割合の高いRT1においてARTの確定報知が行われた後、直ちに遊技者にとって有利なRT2へ移行するのではなく、その後、RT1においてリプレイGR1〜6が当選し、昇格リプレイが入賞してRT0に移行し、さらにRT0においてリプレイGR11〜15が当選し、特殊リプレイが入賞することで初めてRT2へ移行し、この時点でARTの制御が開始し、ARTの残りゲーム数の計数を開始するようになっている。
また、ART確定報知が行われてATの制御が開始した後、RT2へ移行するまでの段階でのRT1においてリプレイGR1〜6が当選し、ナビ演出が実行され、このナビ演出に従うことで昇格リプレイを入賞させてRT0に移行させることが可能であるにも関わらず、昇格リプレイが入賞せずRT0に移行しなかった場合、RT0においてリプレイ11〜15が当選し、ナビ演出が実行され、このナビ演出に従うことで特殊リプレイを入賞させてRT2に移行させることが可能であるにも関わらず、特殊リプレイが入賞せずRT2に移行しなかった場合、RT0において押し順ベルが当選し、ナビ演出が実行され、このナビ演出に従うことで移行出目の停止を回避させることが可能であるにも関わらず、移行出目を停止させてRT1へ移行させた場合には、RT2へ移行せずともARTの制御を開始し、RT2へ移行した場合のARTに比較してメダルの払出率が低い状態のままARTの残りゲーム数の計数を開始するようになっている。
また、ARTの制御の開始後、特別役が当選した場合には、その時点でRT2が終了することとなり、これに伴いARTの制御も中断するようになっている。そして、ボーナス終了後は、ARTを再開する場合には、ART確定報知が行われてATの制御が開始するものの、この場合も直ちに遊技者にとって有利なRT2へ移行するのではなく、RT3に滞在していれば移行出目が停止してRT1に移行し、RT1に滞在していれば、リプレイGR1〜6が当選し、昇格リプレイが入賞してRT0に移行し、さらにRT0においてリプレイGR11〜15が当選し、特殊リプレイが入賞することでRT2へ移行し、この時点でARTの制御が開始し、ARTの残りゲーム数の計数を開始するようになっている。
また、ARTの制御の終了後、ナビストックが残っている場合には、潜伏抽選を行い、潜伏抽選にて潜伏させない旨が決定された場合には、直ちにARTの制御を再開させる一方で、潜伏抽選にて潜伏させる旨が決定された場合には、直ちにARTの制御を再開させるのではなく、一度ATの制御を終了し、潜伏ゲーム数の経過後、ART確定報知を行い、この際、RT2が維持されていればARTの制御を再開することとなるが、RT1に移行している場合には、リプレイGR1〜6が当選し、昇格リプレイが入賞してRT0に移行し、さらにRT0においてリプレイGR11〜15が当選し、特殊リプレイが入賞することで初めてRT2へ移行し、この時点でARTの制御を再開させるようになっている。
このように本実施例では、RT1においてART確定報知が行われた後、ナビ演出に従って停止操作を行うことによりRT0を経て再遊技役の当選確率が高く、かつRT1に転落し難いRT2へ移行することとなり、ナビ演出に従って停止操作を行っている限りはRT2へ移行した時点でART開始演出を行い、ARTのゲーム数の計数もその時点から開始することとなるが、AT確定報知の後、ナビ演出が実行されたにも関わらずナビ演出を無視して停止操作を行った結果、RT0へ移行させることができなかった場合、RT0に移行後、RT1へ転落した場合、すなわちRT2への移行条件が成立しているにも関わらず、RT2への移行条件を成立させなかった場合には、その時点でART開始演出を行い、ARTの制御を開始し、RT2へ移行せずともARTの残りゲーム数の計数を開始するようになっており、ナビ演出に従わなければ結果として遊技者にとって不利となるので、RT2への移行条件が成立した場合に、ナビ演出に従って停止操作を行うことを促すことができる。
本実施例においてサブ制御部91は、ART中においてリプレイGR21が当選した場合に、前述のように複数のゲーム数からいずれかのゲーム数を決定し、決定したゲーム数をARTの残りゲーム数に対して上乗せする。
サブ制御部91は、リプレイGR21が当選したゲームにおいてそのゲームの開始と同時に、図20(a)に示すように、液晶表示器51に「7(黒7)を狙え!!」と表示し、「黒7」を狙った停止操作を促す。この際、遊技者が「黒7」を狙って停止操作を行うことで、図20(b)に示すように、入賞ラインLNに「黒7−黒7−黒7」の組み合わせが停止するとともに、「やった〜!+XX(図中では+50)」と液晶表示器51に表示され、上乗せされたゲーム数が報知される。尚、遊技者が「黒7」の引込範囲外で停止操作を行った結果、図20(c)に示すように、入賞ラインLNに「黒7−黒7−黒7」の組み合わせが停止しなかった場合でも、「やった〜!+XX(図中では+50)」と液晶表示器51に表示され、リプレイGR21が当選したことによって上乗せされたゲーム数が報知される。
また、サブ制御部91は、ART中においてリプレイGR21が当選した場合だけでなく、リプレイGR22が当選した場合、すなわち「黒7」を狙って停止操作を行うことで第2停止操作までは「黒7」がテンパイするが、最終的に入賞ラインLNに「黒7−黒7−黒7」の組み合わせが停止しない場合にも、リプレイGR21が当選した場合と同様に、そのゲームの開始と同時に、図20(a)に示すように、液晶表示器51に「7(黒7)を狙え!!」と表示し、「黒7」を狙った停止操作を促すが、この場合には、遊技者が「黒7」を狙って停止操作を行っても、図20(d)に示すように、最終的に入賞ラインLNに「黒7−黒7−黒7」の組み合わせは停止せず、液晶表示器51に「残念…」と表示され、ゲーム数の上乗せがなかった旨が報知される。
一方、メイン制御部41は、図22に示すように、リプレイGR21の当選時に、次ゲームにおいてゲームの開始操作がされたときに、所定期間にわたりリールの停止操作が有効化されるタイミングを遅延させることにより、ゲーム開始後、所定期間にわたりリールの停止操作が無効化されるフリーズ状態に制御するか否かを決定するフリーズ抽選を行う。
そしてメイン制御部41は、フリーズ抽選に当選した場合、すなわちフリーズ状態に制御する旨を決定した場合に、次ゲームの開始操作と同時にフリーズ状態の制御を開始する。
これに伴いフリーズ状態に制御する旨のフリーズコマンドがサブ制御部91に送信され、図20(e)に示すように、「フリーズ開始!やった〜!」というメッセージが液晶表示器51に表示され、フリーズ状態が開始した旨を報知する。
また、フリーズ抽選に当選しなかった場合、すなわちフリーズ状態に制御しない旨を決定した場合には、フリーズ状態には制御されず、フリーズ状態に制御しない旨のフリーズコマンドがサブ制御部91に送信され、図20(f)に示すように、「残念…」というメッセージが液晶表示器51に表示され、フリーズ状態には制御されない旨が報知される。
メイン制御部41は、フリーズ状態においてリール2L、2C、2Rを用いたリール演出を実行する。
リール演出では、まず、当該フリーズ状態において成功出目(「黒7−黒7−黒7」の組み合わせが入賞ラインLNに揃う停止態様)が停止する回数である成功回数を0〜10の範囲で決定する成功回数抽選を行い、決定された成功回数をRAM507に設定し、図20(e)に示すように、リール2L、2C、2Rを回転させて基準位置を検出した後、検出した基準位置に基づいて、図21(a)に示すように、各リールの「黒7」が上段よりも上の位置(以後、枠上と呼ぶ)となる準備出目とし、リール2L、2C、2Rを上下に微動させた状態で待機する。この際、準備出目停止コマンドが送信され、サブ制御部91は、液晶表示器51に「レバーを叩いて!」というメッセージが表示され、スタートスイッチ7の操作を促す。尚、本実施例では、リール演出の開始時に基準位置を検出し、この基準位置に基づいてリールの位置を制御する構成であるが、前回のゲーム終了時の停止位置を保持し、この停止位置に基づいてリールの位置を制御する構成としても良い。
上記の準備出目の待機状態で、スタートスイッチ7の操作が検出されるか、一定時間経過することで、RAM507に設定されている成功回数が1以上の場合には、図21(b)に示すように、枠上の「黒7」を入賞ラインLNの位置まで移動させて成功出目を導出させる。この際、成功出目が導出された旨の結果出目停止コマンドが送信され、サブ制御部91は、複数のゲーム数からいずれかのゲーム数を決定し、決定したゲーム数に基づいて「やった〜!+XX(図中では+20)」と液晶表示器51に表示し、成功出目の導出に伴いARTのゲーム数が上乗せされた旨及びそのゲーム数を報知する。
次いで、メイン制御部41は、RAM507に設定されている成功回数から1を減算し、さらに次回も成功する可能性が高い旨を示唆する予告出目(左、右リールの「黒7」が上段に位置し、中リールの「黒7」が下段に位置する停止態様)を導出させるか否かを決定する成功予告抽選を行う。
そして、成功予告抽選に当選した場合、すなわち予告出目を導出させると決定した場合には、図21(c)に示すように、予告出目を導出させる。この際、予告出目停止コマンドが送信され、サブ制御部91は、「次回チャンスだ!」というメッセージを液晶表示器51に表示させることで、次回も成功する可能性が高い旨を報知する。
そして、メイン制御部41は、予告出目の導出後、図21(d)に示すように、準備出目に向けてリール2L、2C、2Rを回転させる。この際、変動再開コマンドが送信され、サブ制御部91は、「もう1回!」というメッセージを液晶表示器51に表示させて、リール演出が継続する旨を報知する。
次いで、メイン制御部41は、再び、図21(a)に示すように、各リールを準備出目とし、リール2L、2C、2Rを上下に微動させた状態で待機する。
また、成功予告抽選に当選しなかった場合、すなわち予告出目を導出させないと決定した場合には、予告出目は導出させず、図21(d)に示すように、準備出目に向けてリール2L、2C、2Rを回転させる。
成功予告抽選では、成功回数が1以上の場合に成功回数が0の場合よりも高い確率で予告出目の導出を決定するとともに、成功回数が多いほど高い確率で予告出目の導出を決定するようになっており、成功出目が導出された後、さらに予告出目が導出されることで、予告出目が導出されない場合に比較して次回も成功出目が導出される可能性が高い旨が示唆されるとともに、予告出目が導出されないばあいに比較して多くの成功回数が残っている可能性が示唆されることとなる。
そしてメイン制御部41は、準備出目→スタートスイッチ7操作または一定時間経過→成功出目→成功回数減算→成功予告抽選→(予告出目→)準備出目という制御をRAM507に設定されている成功回数が0となるまで繰り返す。そして、成功回数が0となり、準備出目の待機状態で、スタートスイッチ7が操作されるか、一定時間が経過した場合には、図21(e)に示すように、失敗出目(入賞ラインLNに「黒7−黒7−黒7」の組み合わせが停止しない停止態様)を導出させる。この際、失敗出目が導出された旨の結果出目停止コマンドが送信され、サブ制御部91は、「残念…」というメッセージを液晶表示器51に表示させて失敗出目が導出され、上乗せがされなかった旨を報知した後、図21(f)に示すように、当該リール演出にて成功出目が導出された結果、上乗せされたARTの合計ゲーム数(リプレイGR21が当選したことに伴って上乗せされたゲーム数を含む)を液晶表示器51に表示する。
そして、失敗出目が導出されたことに伴ってフリーズ状態も終了し、一旦全てのリールを停止させた後、リールの回転を開始し、定速回転となることで、停止操作が有効となる。
このように本実施例では、ART中にリプレイGR21が当選したことを契機としてフリーズ状態に制御された場合に、このフリーズ状態に制御されている期間においてリール演出を行い、リール演出にて成功出目が導出される毎に、ARTのゲーム数が上乗せされるようになっている。
また、準備出目の待機状態となる前の段階で、その後、成功出目が導出される可能性が高い旨が示唆される予告出目を導出させることが可能とされており、予告出目が導出されることで、その後、成功出目が導出されること、すなわちARTのゲーム数が上乗せされることへの期待感を効果的に高めることができる。
尚、本実施例では、リール演出にて成功出目が導出される毎にARTのゲーム数が上乗せされる構成であるが、成功出目が導出される毎にナビストック数が上乗せされる構成としても良い。さらには、リール演出にて成功出目が導出されることで、特別役が当選している旨、またはその可能性が示唆される構成としても良い。
また、本実施例では、一度成功出目が導出された後、成功予告抽選を行い、当選した場合に予告出目を導出させて次回成功出目が導出される可能性が高い旨が示唆される構成であるが、初回、準備出目での待機状態となる前にも成功予告抽選を行い、当選した場合に予告出目を導出させて次回成功出目が導出される可能性が高い旨が示唆される構成としても良い。
また、本実施例では、成功出目が導出された後、予告出目が導出される構成であるが、少なくとも成功出目が導出される前のタイミングであれば良く、準備出目の待機状態の後、成功出目または失敗出目が導出される前のタイミングで予告出目が導出される構成としても良い。
次に、リール演出における成功出目及び失敗出目の決定方法の変形例について説明する。尚、本変形例では、リール演出自体の制御は、共通の構成を含むものであり、ここでは主に相違する構成について説明する。
上記の例では、リール演出を開始するにあたり、当該リール演出において成功出目が導出される回数である成功回数を予め決定していたが、本変形例では、図23に示すように、メイン制御部41は、リール演出の開始時において、次回準備出目での待機状態でスタートスイッチ7が操作されるか、一定時間が経過した際に成功出目が導出されるか否かを決定する成功抽選を行う。そしてその後、準備出目での待機状態でスタートスイッチ7が操作されるか、一定時間が経過した場合に、直前の成功抽選の結果に基づいて成功出目または失敗出目を導出させる。
そして、成功出目が導出された場合には、さらに成功抽選を行い、次回成功出目を導出させるか否かを決定し、成功予告抽選を行い、当選した場合には予告出目を導出させた後、準備出目での待機状態とし、一方で、成功予告抽選に当選しなかった場合には、予告出目を導出させずに準備出目での待機状態とする。
この準備出目の待機状態では、初回と同様にスタートスイッチ7が操作されるか、一定時間が経過した場合に、直前の成功抽選の結果に基づいて成功出目または失敗出目を導出させる。
そしてメイン制御部41は、準備出目→スタートスイッチ7操作または一定時間経過→成功出目→成功抽選→成功予告抽選→(予告出目→)準備出目という制御を、成功抽選にて失敗出目が決定されるまで繰り返す。そして成功抽選にて失敗出目が決定された後、準備出目の待機状態で、スタートスイッチ7が操作されるか、一定時間が経過した場合には、失敗出目を導出させる。これに伴いフリーズ状態も終了し、一旦全てのリールを停止させた後、リールの回転を開始し、定速回転となることで、停止操作が有効となる。
本変形例では、成功予告抽選にて、成功抽選にて成功出目が決定されている場合に、失敗出目が決定されている場合に比較して予告出目の導出が決定される確率を高くすることで、予告出目が導出されることにより次回準備出目の後、成功出目が導出される可能性が高い旨が示唆されることとなる。また、一のリール演出に用いる成功抽選の確率として異なる複数の確率を適用する構成としても良く、このような構成において成功抽選の確率として高い確率が適用されている場合ほど、成功予告抽選で予告出目の導出が当選する確率を高く設定することで、予告出目が導出されることにより成功抽選の確率が優遇されている可能性を示唆することも可能である。
また、本変形例では、リール演出にて成功出目が導出される毎にARTのゲーム数が上乗せされる構成であるが、成功出目が導出される毎にナビストック数が上乗せされる構成としても良い。さらには、リール演出にて成功出目が導出されることで、特別役が当選している旨、またはその可能性が示唆される構成としても良い。
また、本変形例では、一度成功出目が導出された後、成功予告抽選を行い、当選した場合に予告出目を導出させて次回成功出目が導出される可能性が高い旨が示唆される構成であるが、初回、準備出目での待機状態となる前にも成功予告抽選を行い、当選した場合に予告出目を導出させて次回成功出目が導出される可能性が高い旨が示唆される構成としても良い。
次に、フリーズ状態において実行されるリール演出にて用いられる制御データ及び制御内容について説明する。
制御データの種類としては、成功出目が導出される成功データ及び失敗出目が導出される失敗データとが設定される。また、成功データは、成功出目を停止させる成功導出データと、次回の制御データに基づく制御を行うための準備状態に制御するとともに操作受付期間に制御する次回準備データ1、成功出目の後、左、右リールの「黒7」が上段に停止し、中リールの「黒7」が下段に停止する停止態様、すなわち予告出目が停止した後、次回の制御データに基づく制御を行うための準備状態に制御するとともに操作受付期間に制御する次回準備データ2、とを含む。
このうち、初回準備データ、成功データ(成功導出データ、次回準備データ1、2)は、各々、リール2L、2C、2R各々を回転させた後に停止させる図柄を特定するためのコマ数データを含む。コマ数データにより、各々の制御データに基づく制御を開始する直前に停止されている図柄から何コマ先にある図柄を停止させるかを特定することができる。これらコマ数データは、リール演出開始時に検出される基準位置及びリール演出に伴う移動後の位置に基づいて設定される。尚、前回のゲームにおける停止位置及びリール演出に伴う移動後の位置に基づいて設定される構成としても良い。
初回準備データとしては、基準位置から枠上にそれぞれ「黒7」が停止する停止態様、すなわち準備出目が停止することとなるコマ数データが設定される。
成功導出データとしては、準備出目から入賞ラインLNに「黒7−黒7−黒7」の組み合わせが停止する停止態様、すなわち成功出目が停止することとなるコマ数データが設定される。
次回準備データ1としては、成功出目から準備出目が停止することとなるコマ数データが設定される。
次回準備データ2としては、成功出目から予告出目が停止することとなるコマ数データ及び予告出目から準備出目が停止することとなるコマ数データが設定される。
また、初回準備データ、成功データの次回準備データ1、2は、各々、コマ数データに基づきリール2L、2C、2Rを回転させて停止させた後、当該成功データに基づく制御を開始してから所定期間経過したときに操作受付期間に制御するためのデータを含む。
尚、制御データは、停止している図柄を基準にして、コマ数データにより特定される図柄を停止させる制御を行うものであれば良く、回転開始させた後にコマ数データから特定されるコマ数のみ回転させて停止させるものであっても良く、また、回転開始させた後にリール2L、2C、2Rを複数回回転させた後にコマ数データにより特定される図柄を停止させるものであっても良い。
一方、失敗データについては、停止されているリールを上下に細かく揺れ動作させて一定時間停止させた後、リール2L、2C、2Rを完全に停止させるデータを含む。これにより、フリーズ中においてスタートスイッチ7が操作されて失敗データが用いられたときには、停止していたリールを細かく揺れ動作させることにより振動させるような演出が行なわれる。
図24は、初回準備データに基づく制御が実行されたときのタイミングチャートを説明するための図であり、(a)は操作受付期間においてスタートスイッチ7への操作がなかったときを示し、(b)は操作受付期間においてスタートスイッチ7への操作があったときを示している。尚、図22では、上から、リール2L、2C、2Rの回転・停止の状況、及び操作受付の可否が示されている。
まず、図24(a)を参照して、操作受付期間においてスタートスイッチ7への操作がなかったときについて説明する。初回準備データによる制御が開始されると、所定期間(例えば2秒)内にリール2L、2C、2Rを回転させた後にコマ数データから特定される図柄を停止させる制御が行なわれる。
また、メイン制御部41は、リール2L、2C、2Rを回転させたときに、基準位置検出制御を行う。基準位置検出制御とは、停止している3つのリールすべてを同時に回転開始させた後、少なくとも全てのリールの基準位置が検出されるまで全てのリールを同じ方向に回転させることにより、3つのリールの基準位置を特定する制御である。この際、1つのリールでも基準位置を検出できない場合には、リールに異常が生じていると判断してエラー制御を行うようになっている。
リール2L、2C、2R各々が停止した後の、初回準備データに基づく制御が開始されてから所定期間(2.5秒)が経過した所定タイミングに到達したときに、スタートスイッチ7への操作を所定期間(2.5秒)受け付ける操作受付期間に制御され、操作受付が可能な状態となる。操作受付期間においてスタートスイッチ7への操作が受け付けられず、操作受付期間が終了したときには、初回準備データに基づく制御が終了し、成功回数の有無(上記変形例における成功抽選を適用した場合には成功抽選の結果)に応じた制御データに基づく制御が開始される。
次に、図24(b)を参照して、操作受付期間においてスタートスイッチ7への操作があったときについて説明する。前述したように、まず、所定期間(例えば2秒)内にリール2L、2C、2Rを回転させた後にコマ数データから特定される図柄を停止させる制御が行なわれ、その後の所定タイミングで操作受付期間に制御され、操作受付が可能な状態となる。操作受付期間においてスタートスイッチ7への操作が受け付けられたときには、そのタイミングで初回準備データに基づく制御が終了し、成功回数の有無(上記変形例における成功抽選を適用した場合には成功抽選の結果)に応じた制御データが設定されて、当該制御データに基づく制御が開始される。
すなわち、フリーズ状態の開始時には、5秒に亘り実行され得る初回準備データが設定されるが、操作受付期間において操作が受け付けられたときには、そのタイミングで初回準備データに基づく制御を終了させて、次の制御データに基づく制御が開始される。つまり、操作受付期間において操作が受け付けられたときには、そのタイミングで初回準備データに基づく制御が切捨てられて短縮され、次の制御データに基づく制御が新たに設定されて開始される。
図25は、成功データに基づく制御が実行されたときのタイミングチャートを説明するための図であり、(a)は操作受付期間においてスタートスイッチ7への操作がなかったときを示し、(b)は操作受付期間においてスタートスイッチ7への操作があったときを示している。尚、図25では、上から、リール2L、2C、2Rの回転・停止の状況、及び操作受付の可否が示されている。
まず、図25(a)を参照して、操作受付期間においてスタートスイッチ7への操作がなかったときについて説明する。成功データによる制御が開始されると成功導出データに基づいて、所定期間(例えば1秒)内にリール2L、2C、2Rを回転させた後にコマ数データから特定される図柄を停止させる制御が行なわれる。
その後、成功データの次回準備データに基づいて、所定期間(例えば1.5秒)内にリール2L、2C、2Rを回転させた後にコマ数データから特定される図柄を停止させる制御が行なわれ、その後の、成功データに基づく制御が開始されてから所定期間(3秒)が経過した所定タイミングに到達したときに、スタートスイッチ7への操作を所定期間(2秒)受け付ける操作受付期間に制御され、操作受付が可能な状態となる。操作受付期間においてスタートスイッチ7への操作が受け付けられず、操作受付期間が終了したときには、成功データに基づく制御が終了し、成功回数の有無(上記変形例における成功抽選を適用した場合には成功抽選の結果)に応じた制御データに基づく制御が開始される。
次に、図25(b)を参照して、操作受付期間においてスタートスイッチ7への操作があったときについて説明する。前述したように、まず、所定期間(例えば2秒)内にリール2L、2C、2Rを回転させた後にコマ数データから特定される図柄を停止させる制御が行なわれ、その後の所定タイミングで操作受付期間に制御され、操作受付が可能な状態となる。操作受付期間においてスタートスイッチ7への操作が受け付けられたときには、そのタイミングで成功データに基づく制御が終了し、成功回数の有無(上記変形例における成功抽選を適用した場合には成功抽選の結果)に応じた制御データが設定されて、当該制御データに基づく制御が開始される。
すなわち、成功データに基づく制御は、5秒に亘り実行され得るが、操作受付期間において操作が受け付けられたときには、そのタイミングで成功Aデータに基づく制御を終了させて、次の制御データに基づく制御が開始される。つまり、操作受付期間において操作が受け付けられたときには、そのタイミングで成功データに基づく制御が切捨てられて短縮され、次の制御データに基づく制御が新たに設定されて開始される。
図26は、失敗データに基づく制御が実行されたときのタイミングチャートを説明するための図である。尚、図26では、リール2L、2C、2Rの回転・停止の状況が示されている。
失敗データによる制御が開始されると、所定期間(例えば1.5秒)に亘り、停止されているリール2L、2C、2R各々を細かく揺れ動作させる制御を行って、図柄が上下に振動しているかのような演出が行なわれる。その後、所定期間(例えば1.5秒)にわたりリール2L、2C、2R各々を停止させるとともに、リールの回転を開始させる制御へ移行する。
このように本実施例では、フリーズ状態に制御されている期間中においてスタートスイッチ7への操作が受け付けられることにより成功出目または失敗出目が導出されるリール演出が実行されるとともに、当該演出の実行に関連したタイミングとしてスタートスイッチ7への操作が受け付けられたときからフリーズ状態に制御される時間が新たに設定され、当該設定された時間に応じた期間に亘ってゲームの進行が遅延される。このため、例えば、フリーズ状態に制御され、操作受付期間において早々とスタートスイッチ7への操作が受け付けられて成功出目または失敗出目が導出されてすでにリール演出が終了しているにも関わらず、設定された時間が更新されないためにその後も延々とフリーズ状態が継続されてしまうような、フリーズ状態の期間とリール演出とに不整合が生じてしまうことを防止できる。その結果、フリーズ状態の期間とリール演出とによって遊技者に違和感を抱かせてしまう不都合の発生を防止することができる。
尚、本実施例では、操作受付期間においてスタートスイッチ7が操作されることで演出が進行する構成であるが、MAXBETスイッチ6など他の操作スイッチが操作されることで演出が進行する構成であっても良い。
次に、フリーズ状態において実行されるリール演出にて用いられる制御データ及び制御内容の変形例について説明する。
制御データの種類としては、成功出目が導出される成功データ及び失敗出目が導出される失敗データとが設定される。
このうち、初回準備データ、成功データ及び失敗データは、各々、リール2L、2C、2R各々を回転させた後に停止させる図柄を特定するためのコマ数データを含む。コマ数データにより、各々の制御データに基づく制御を開始する直前に停止されている図柄から何コマ先にある図柄を停止させるかを特定することができる。
初回準備データは、通常と同じ態様でリール2L、2C、2R各々を回転開始させて、回転速度を通常時よりも高速で回転させた後にコマ数データから特定される図柄を入賞ラインLN上に停止させる報知データと、当該データに基づく制御を開始してから所定期間(2.5秒)が経過してから終了するまで操作受付期間に制御させるデータとを含む。
初回準備データとしては、基準位置から枠上にそれぞれ「黒7」が停止する停止態様、すなわち準備出目が停止することとなるコマ数データが設定される。
成功データは、リール2L、2C、2R各々を通常時よりも低速で回転させる報知前データと、報知前データからの回転を引き継ぐとともに回転速度を高速にした後にコマ数データから特定される図柄を入賞ラインLN上に停止させる報知データと、報知データにより図柄を停止させた後に再びリール2L、2C、2R各々を低速で回転させた後にコマ数データから特定される図柄を入賞ラインLN上に停止させる報知後データと、当該データに基づく制御を開始してから所定期間(3秒、実行期間が調整される場合には3秒+α)が経過してから終了するまで操作受付期間に制御させるデータと、を含む。
また、RAM507には、設定されている制御データに基づく制御が実行される期間を特定するためのカウンタであって、次回の制御データに基づく制御を実行する期間を操作タイミングに応じて調整するための期間調整用カウンタが割り当てられており、期間調整用カウンタの値に応じた期間が実行期間に加算される場合には、期間調整用カウンタの値に応じた期間の半分が報知前データによるリール2L、2C、2R各々を低速回転させる期間に加算(延長)され、期間調整用カウンタの値に応じた期間の残り半分が報知後データによるリール2L、2C、2R各々を低速回転させる期間に加算(延長)される。尚、報知データに基づいて制御が行なわれる期間は、期間調整用カウンタの値に関わらず、一定となるように構成されている。
成功データのうち報知データについては、成功出目が停止することとなるコマ数データが設定されている。
また、成功データのうち報知データに基づく制御が行なわれた後に用いる報知後データについては、成功出目から準備出目が停止することとなるコマ数データ、または成功出目から予告出目が停止することとなるコマ数データ及び予告出目から準備出目が停止することとなるコマ数データが設定されている。尚、後者は、成功予告抽選で当選した場合に用いられるコマ数データである。
失敗データは、リール2L、2C、2R各々を通常時よりも低速で回転させる報知前データと、報知前データからの回転を引き継ぐとともに回転速度を高速にした後にコマ数データから特定される図柄を入賞ラインLN上に停止させる報知データと、報知データにより図柄を停止させた後に再びリール2L、2C、2R各々を低速で回転させた後に、全てのリールを一旦停止させる報知後データとを含む。
期間調整用カウンタの値に応じた期間が実行期間に加算される場合には、期間調整用カウンタの値に応じた期間の半分が報知前データによるリール2L、2C、2R各々を低速回転させる期間に加算(延長)され、期間調整用カウンタの値に応じた期間の残り半分が報知後データによるリール2L、2C、2R各々を低速回転させる期間に加算(延長)される。尚、報知データに基づいて制御が行なわれる期間は、期間調整用カウンタの値に関わらず、一定となるように構成されている。
失敗データのうち報知データについては、失敗出目が停止することとなるコマ数データが設定される。
前述したように、初回準備データ及び成功データは、各々、リール2L、2C、2Rを回転させてコマ数データに基づく図柄を停止させた後、当該制御データに基づく制御を開始してから所定期間経過したときに操作受付期間に制御するためのデータを含む。
図27は、初回準備データに基づく制御が実行されたときのタイミングチャートを説明するための図であり、(a)は操作受付期間においてスタートスイッチ7への操作がなかったときを示し、(b)は操作受付期間においてスタートスイッチ7への操作があったときを示している。尚、図27では、上から、リール2L、2C、2Rの回転・停止の状況、及び操作受付の可否が示されている。
まず、図27(a)を参照して、操作受付期間においてスタートスイッチ7への操作がなかったときについて説明する。初回準備データによる制御が開始されると、所定期間(例えば2秒)内にリール2L、2C、2Rを高速回転させた後にコマ数データから特定される図柄を停止させる制御が行なわれる。
また、メイン制御部41は、リール2L、2C、2Rを回転させたときに、基準位置検出制御を行う。基準位置検出制御とは、停止している3つのリールすべてを同時に回転開始させた後、少なくとも全てのリールの基準位置が検出されるまで全てのリールを同じ方向に回転させることにより、3つのリールの基準位置を特定する制御である。この際、1つのリールでも基準位置を検出できない場合には、リールに異常が生じていると判断してエラー制御を行うようになっている。
リール2L、2C、2R各々が停止した後の、初回準備データに基づく制御が開始されてから所定期間(2.5秒)が経過した所定タイミングに到達したときに、スタートスイッチ7への操作を所定期間(2.5秒)受け付ける操作受付期間に制御され、操作受付が可能な状態となる。操作受付期間においてスタートスイッチ7への操作が受け付けられず、操作受付期間が終了したときには、初回準備データに基づく制御が終了し、成功回数の有無(上記変形例における成功抽選を適用した場合には成功抽選の結果)に応じて、成功回数が1以上に決定されているとき(成功抽選で成功出目が決定されているとき)には成功パターンの制御データに基づく制御が開始され、成功回数が0に決定されているとき(成功抽選で失敗出目が決定されているとき)には失敗パターンの制御データに基づく制御が開始される。
次に、図27(b)を参照して、操作受付期間においてスタートスイッチ7への操作があったときについて説明する。前述したように、まず、所定期間(例えば2秒)内にリール2L、2C、2Rを回転させた後にコマ数データから特定される図柄を停止させる制御が行なわれ、その後の所定タイミングで操作受付期間に制御され、操作受付が可能な状態となる。操作受付期間においてスタートスイッチ7への操作が受け付けられたときには、そのタイミングで初回準備データに基づく制御が終了し、成功回数の有無(上記変形例における成功抽選を適用した場合には成功抽選の結果)に応じた制御データであって、期間調整用カウンタの値に応じた期間が実行期間に加算された次回の制御データが設定されて、当該制御データに基づく制御が開始される。
すなわち、フリーズ開始時には、5秒に亘り実行され得る初回準備データが設定されるが、操作受付期間において操作が受け付けられたときには、そのタイミングで初回準備データに基づく制御を終了させる一方、5秒までの残り時間が基本期間に加算された次の制御データに基づく制御が開始される。つまり、操作受付期間において操作が受け付けられたときには、そのタイミングで初回準備データに基づく制御が切捨てられて短縮される一方、短縮された期間が基本期間に加算された次の制御データに基づく制御が新たに設定されて開始される。
図28は、成功データに基づく制御が実行されたときのタイミングチャートを説明するための図である。尚、図28では、上から、リール2L、2C、2Rの回転・停止の状況、及び操作受付の可否が示されている。
まず、図28(a)を参照して、操作が受け付けられることなく成功データに基づく制御が開始されたときについて説明する。成功データによる制御が開始されてから予め定められた報知前期間(例えば1秒)が経過するまでの間、報知前データに基づいてリール2L、2C、2Rを低速回転させる制御が行なわれる。
また、報知前期間が経過してから予め定められた報知期間(例えば1秒)が経過するまでの間、報知データに基づいて、リール2L、2C、2Rの回転速度を高速にした後にコマ数データから特定される図柄を停止させる制御が行なわれる。
また、報知期間が経過してから予め定められた報知後期間(例えば1秒)が経過するまでの間に、報知後データに基づいて、リール2L、2C、2Rを再び低速回転させた後にコマ数データから特定される図柄を停止させる制御が行なわれる。
さらに、成功データに基づく制御が開始されてから所定期間(3秒)が経過した所定タイミングに到達したときに、スタートスイッチ7への操作を所定期間(2秒)受け付ける操作受付期間に制御され、操作受付が可能な状態となる。操作受付期間においてスタートスイッチ7への操作が受け付けられず、操作受付期間が終了したときには、成功データに基づく制御が終了し、成功パターンに基づく制御が決定されている成功回数分未だ実行されていないとき(成功抽選にて成功出目が決定されているとき)には、成功パターンの制御データに基づく制御が新たに設定されて開始され、成功回数分実行されているとき(成功抽選にて失敗出目が決定されているとき)には、失敗パターンの制御データに基づく制御が新たに設定されて開始される。
次に、図28(b)及び(c)を参照して、期間調整用カウンタの値が時間Aに相当する値であるときに操作が受け付けられることによって成功データに基づく制御が開始されたときについて説明する。尚、図28(b)は、成功データに基づく制御の操作受付期間において操作が受け付けられなかったときを示し、図28(c)は、成功データに基づく制御の操作受付期間において操作が受け付けられたときを示している。
まず、図28(b)を参照して説明する。期間調整用カウンタの値が時間Aに相当する値であるときに操作が受け付けられることによって成功データに基づく制御が開始されるときには、時間の半分が報知前期間に加算され、時間Aの残り半分が報知後期間に加算された報知前データ及び報知後データ各々を含む成功Aデータが設定される。すなわち、報知前データに基づく制御の実行時間、及び報知後データに基づく制御の実行時間各々が、図28(a)のときより、A/2ずつ延長された成功データが設定されて、リール演出の制御が行なわれる。このため、期間調整用カウンタの値が時間Aに相当する値であるときに操作が受け付けられることによって成功データに基づく制御は、操作が受け付けられずに成功データに基づく制御が開始されるときよりも、時間Aだけ早く開始されるが、終了タイミングは操作が受け付けられずに成功Aデータに基づく制御が終了するタイミングと同じとなる。
また、成功データに基づく制御が開始されてから、所定期間(3秒)に時間Aが加算された時間が経過した所定タイミングに到達したときに、スタートスイッチ7への操作を予め定められた期間(2秒)受け付ける操作受付期間に制御され、操作受付が可能な状態となる。
また、操作受付期間が終了して成功データに基づく制御が終了したときには、成功回数に応じて、成功パターンあるいは失敗パターンの制御データに基づく制御が新たに設定されて開始される。
次に、図28(c)を参照して、成功データに基づく制御の操作受付期間において操作が受け付けられたときについて説明する。図28(b)と同様に、報知前データに基づく制御の実行時間、及び報知後データに基づく制御の実行時間各々がA/2ずつ延長された成功データが設定されて、リール演出制御が行なわれる。また、成功データに基づく制御が開始されてから、所定期間(3秒)に時間Aが加算された時間が経過した所定タイミングに到達したときに操作受付期間に制御される。
操作受付期間においてスタートスイッチ7への操作が受け付けられたときには、そのタイミングで成功データに基づく制御が終了し、成功回数に応じた制御データであって、期間調整用カウンタの値に応じた期間が実行期間に加算された次回の制御データが設定されて、当該制御データに基づく制御が開始される。
図28(c)では、期間調整用カウンタの値が時間Bに相当する値であるときに操作が受け付けられている。すなわち、期間調整用カウンタの値が時間Bに相当する値であるときに操作が受け付けられることによって次回の制御データに基づく制御が開始されるときには、時間Bの半分が報知前期間に加算され、時間Bの残り半分が報知後期間に加算された報知前データ及び報知後データ各々を含む次回の制御データが設定される。つまり、報知前データに基づく制御の実行時間、及び報知後データに基づく制御の実行時間各々が、B/2ずつ延長された制御データが設定されて、リール演出の制御が行なわれる。このため、次回の制御データに基づく制御は、操作が行なわれなかったときよりも時間Bだけ早く開始されるが、操作が行なわれなかったときと終了タイミングが同じとなる。
図29は、失敗データに基づく制御が実行されたときのタイミングチャートを説明するための図であり、(a)は、操作が受け付けられることなく失敗データに基づく制御が開始されたときを示し、(b)は、期間調整用カウンタの値が時間Aに相当する値であるときに操作が受け付けられることによって成功Aデータに基づく制御が開始されたときを示している。尚、失敗データに基づく制御においては操作受付期間に制御されないため、図29では、リール2L、2C、2Rの回転・停止の状況が示されている。
まず、図29(a)を参照して、失敗データによる制御が開始されてから予め定められた報知前期間(例えば1秒)が経過するまでの間、報知前データに基づいてリール2L、2C、2Rを低速回転させる制御が行なわれる。
また、報知前期間が経過してから予め定められた報知期間(例えば1秒)が経過するまでの間、報知データに基づいて、リール2L、2C、2Rの回転速度を高速にした後にコマ数データから特定される図柄を停止させる制御が行なわれる。
また、報知期間が経過してから予め定められた報知後期間(例えば1秒)が経過するまでの間に、報知後データに基づいて、リール2L、2C、2Rを再び低速回転させるとともに、全てのリールの回転を一旦停止させた後、リールの回転を開始させる制御へ移行する。
次に、図29(b)を参照して説明する。期間調整用カウンタの値が時間Aに相当する値であるときに操作が受け付けられることによって失敗データに基づく制御が開始されるときには、時間Aの半分が報知前期間に加算され、時間Aの残り半分が報知後期間に加算された報知前データ及び報知後データ各々を含む失敗データが設定される。すなわち、報知前データに基づく制御の実行時間、及び報知後データに基づく制御の実行時間各々が、図29(a)のときより、A/2ずつ延長された失敗データが設定されて、リール演出制御が行なわれる。このため、期間調整用カウンタの値が時間Aに相当する値であるときに操作が受け付けられることによって失敗データに基づく制御は、操作が受け付けられずに失敗データに基づく制御が開始されるときよりも、時間Aだけ早く開始されるが、終了タイミングは操作が受け付けられずに失敗データに基づく制御が終了するタイミングと同じとなる。また、報知後データに基づく制御が行なわれているときには、図29(a)と同様に、全てのリールの回転を一旦停止させた後、リールの回転を開始させる制御へ移行する。
このように本変形例では、フリーズ状態に制御されている期間中においてスタートスイッチ7への操作が受け付けられることにより、成功パターンあるいは失敗パターンの制御データに基づいて、リール演出の制御及び操作受付期間への制御が実行される。また、成功パターンあるいは失敗パターンの制御データは、期間調整用カウンタの値に応じた期間が基本期間に加算された制御データである。このため、成功パターンあるいは失敗パターンの制御データに基づく制御を終了するタイミングを、当該制御を操作が受け付けられて開始したものであるかや当該操作が受け付けられたタイミングに関わらず、共通の特定タイミングにすることができ、リール演出に伴う1セットの期間として当初設定された時間が経過するときに失敗パターンの制御データに基づく制御を終了することができる。その結果、例えば、フリーズ状態に制御され、操作受付期間において早々とスタートスイッチ7への操作が受け付けられて、当該操作に基づく成功パターンあるいは失敗パターンの制御データに基づく制御が実行されてすでに終了しているにも関わらず、その後も延々とフリーズ状態だけが継続されてしまうような不整合を生じさせてしまうことを防止できる。特に、フリーズ状態の開始時において成功回数を決定することで、当該フリーズ状態に制御される期間が事前に決定される場合に効果的である。その結果、無駄に待たされたといった印象を遊技者に抱かせてしまう不都合の発生を防止することができ、フリーズ状態に制御されている期間及びその間に実行されるリール演出によって遊技の興趣を向上させることができる。
尚、本変形例では、操作受付期間においてスタートスイッチ7が操作されることで演出が進行する構成であるが、MAXBETスイッチ6など他の操作スイッチが操作されることで演出が進行する構成であっても良い。
次に、メイン制御部41がフリーズ状態に制御されることに伴うリール演出の終了後に実行するリールの加速処理について説明する。
図30は、メイン制御部41がフリーズ状態に制御されることに伴うリール演出の終了後に実行するリール演出後加速処理の制御内容を示すフローチャートである。
リール演出後加速処理では、まず、全てのリールが停止しているか否かを判定し(S1)、全てのリールが停止するまで待機する。
S1のステップにおいて全てのリールが停止していると判定された後、左遅延用乱数値(Lr)、中遅延用乱数値(Cr)、右遅延用乱数値(Rr)をそれぞれ抽出する(S2)。図31に示すように、左遅延用乱数値(Lr)は、タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に0〜996(総数997)の範囲で1ずつ加算更新される左遅延用乱数カウンタから抽出され、中遅延用乱数値(Cr)は、タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に0〜997(総数998)の範囲で1ずつ加算更新される中遅延用乱数カウンタから抽出され、右遅延用乱数値(Rr)は、タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に0〜998(総数999)の範囲で1ずつ加算更新される左遅延用乱数カウンタから抽出される。
次いで、S2のステップにおいて抽出された左遅延用乱数値(Lr)、中遅延用乱数値(Cr)、右遅延用乱数値(Rr)に基づいて左リール用タイマ値(Lt)、中リール用タイマ値(Ct)、右リール用タイマ値(Rt)をそれぞれ算出し、RAM507に設定する(S3)。
詳しくは、図32に示すように、左リール用タイマ値(Lt)は、左遅延用乱数値(Lr)を21で除して余った値であり、中リール用タイマ値(Ct)は、中遅延用乱数値(Cr)を21で除して余った値であり、右リール用タイマ値(Rt)は、右遅延用乱数値(Rr)を21で除して余った値であり、いずれも0〜20の値となる。
次いで、S3のステップにおいて設定された左リール用タイマ値(Lt)、中リール用タイマ値(Ct)、右リール用タイマ値(Rt)を特定可能なリール遅延コマンドをシリアル通信回路511の送信データレジスタ561に転送し、サブ制御部91に送信する(S4)。これに伴いサブ制御部91は、リールの加速時間などを加味することで各リールが回転を開始するタイミング、定速回転となるタイミング及び停止操作が有効となるタイミングを特定可能となる。
次いで、左リールの回転開始の設定を行い、左リールの回転を開始した後(S5)、左リールの加速が完了したか否か、すなわち左リールが定速回転となったか否かを判定する(S6)。
ここで、リールが定速回転となったか否かの判断方法について説明する。メイン制御部41がリールを回転開始するにあたり、リールモータのステップ幅が異なる複数の制御状態を段階的に切り替えることによりリールを加速する制御行い、最終的に定速回転時のステップ幅の制御状態に到達後、このステップ幅を維持する制御を行うこととなる。この際、メイン制御部41は、各段階の制御状態を示す制御フラグがRAM507に設定され、当該制御フラグを参照することで、制御状態を切り替える。そして、リールが定速回転となったか否かは、定速回転時のステップ幅の制御状態を示す制御フラグが設定されているか否かにより判定し、当該制御フラグが設定されている場合にリールが定速回転となったと判定することとなる。
尚、リールが定速回転となったか否かの判断方法はこれに限らず、例えば、リールの基準位置が検出されてから次回基準位置が検出されるまでの時間を計測し、この計測した時間が規定回数以上、定速回転時の時間と一致することで、リールが定速回転となったと判定する構成、すなわち物理的にリールの速度を検出し、定速回転となったか否かを判定する構成としても良い。
S6のステップにおいて左リールの加速が完了したと判定された後、RAM507に割り当てられた遅延用タイマカウンタにS3のステップにおいて設定された左リール用タイマ値に60を乗算した値を設定し(S7)、遅延用タイマカウンタ値が0となるまで待機する(S8)。
S8のステップにおいて遅延用カウンタ値が0となると、中リールの回転開始の設定を行い、中リールの回転を開始した後(S9)、中リールの加速が完了したか否か、すなわち中リールが定速回転となったか否かを判定する(S10)。
遅延用タイマカウンタ値は、約0.56ms毎に実行されるタイマ割込処理(メイン)が実行される毎に1ずつ減算されることとなるため、((左リール用タイマ値×60)×0.56)msの時間が計時されることとなる。また、前述のように左リール用タイマ値は0〜20の範囲の値であり、リールが1図柄移動するのに本実施例では、約33.6ms要することとなるので、左リールの加速完了後、0〜リール1周するまでのタイミングで中リールの回転が開始することとなる。
S10のステップにおいて中リールの加速が完了したと判定された後、遅延用タイマカウンタにS3のステップにおいて設定された中リール用タイマ値に60を乗算した値を設定し(S11)、遅延用タイマカウンタ値が0となるまで待機する(S12)。
S12のステップにおいて遅延用カウンタ値が0となると、右リールの回転開始の設定を行い、右リールの回転を開始した後(S13)、右リールの加速が完了したか否か、すなわち右リールが定速回転となったか否かを判定する(S14)。
前述のように遅延用タイマカウンタ値は、約0.56ms毎に実行されるタイマ割込処理(メイン)が実行される毎に1ずつ減算されることとなり、((中リール用タイマ値×60)/0.56)msの時間が計時されることとなり、中リール用タイマ値は0〜20の範囲の値であり、リールが1図柄移動するのに本実施例では、約33.6ms要することとなるので、中リールの加速完了後、0〜リール1周するまでのタイミングで右リールの回転が開始することとなる。
S14のステップにおいて右リールの加速が完了したと判定された後、遅延用タイマカウンタにS3のステップにおいて設定された右リール用タイマ値に60を乗算した値を設定し(S15)、遅延用タイマカウンタ値が0となるまで待機する(S16)。
S16のステップにおいて遅延用カウンタ値が0となると、停止操作の有効化を設定し、これに伴い各リールの停止操作が有効化され(S17)、リール演出後加速処理を終了する。
前述のように遅延用タイマカウンタ値は、約0.56ms毎に実行されるタイマ割込処理(メイン)が実行される毎に1ずつ減算されることとなり、((右リール用タイマ値×60)/0.56)msの時間が計時されることとなり、右リール用タイマ値は0〜20の範囲の値であり、リールが1図柄移動するのに本実施例では、約33.6ms要することとなるので、右リールの加速完了後、0〜リール1周するまでのタイミングでリールの停止操作が有効となる。
フリーズ状態に制御されることに伴うリール演出の終了後、上記のリール演出後加速処理を実行することで、図34に示すように、全てのリールが停止している状態から左リールの回転を開始し、定速回転となった時点から0〜リール1周するまでの範囲で変動する左リール遅延時間(左リール用タイマ値×60×0.56ms)が経過した時点で、中リールの回転を開始し、定速回転となった時点から0〜リール1周するまでの範囲で変動する中リール遅延時間(中リール用タイマ値×60×0.56ms)が経過した時点で、右リールの回転を開始し、定速回転となった時点から0〜リール1周するまでの範囲で変動する右リール遅延時間(右リール用タイマ値×60×0.56ms)が経過した時点で各リールの停止操作が有効となる。
このように本実施例では、ゲームの開始後、停止操作の有効化を遅延させているフリーズ状態において、3つのリール同士の相対的な位置関係が特定位置関係、すなわち「黒7−黒7−黒7」の組み合わせが一直線上に並ぶ位置関係となるように制御するリール演出制御が行われるため、フリーズ状態におけるリールの変動態様にてインパクトある演出を行うことができる。
尚、本実施例では、複数の可変表示領域を構成する表示帯同士の相対的な位置関係が特定位置関係となるように前記複数の可変表示領域の変動制御を行う特殊変動制御として、回転する3つのリールにおいて同一図柄の組み合わせが一直線上に揃うようにリールを停止させるリール演出制御を適用しているが、このような演出に限るものではなく、単に3つのリールにおいて同一図柄の組み合わせが一直線上に並んだ状態で同期回転させるだけの演出を適用しても良い。また、同一図柄の組み合わせが一直線上に揃うものだけでなく、異なる図柄の組み合わせであるが、透視窓に表示されている図柄を用いて遊技者が特定の役の当選やナビストックの当選などを示唆することが可能な表示態様(例えば、リーチ目やチャンス目など)を停止させたり、その状態で同期回転させる演出を適用しても良い。
また、上記のように3つのリール同士の相対的な位置関係が特定位置関係、例えば「黒7−黒7−黒7」の並びとなるリール演出制御を行った後、そのままの位置関係でリールの停止操作を有効とすると、遊技者が適当に連続してトップスイッチ8L、8C、8Rの操作を行った場合、最初に停止操作を行ったタイミングが偶然、「黒7」の引込範囲であれば、他のリールの停止操作のタイミングも「黒7」の引込範囲となる可能性が高くなり、リール演出制御を行わなかった場合、すなわち3つのリール同士の相対的な位置関係が特定位置関係ではない場合に、遊技者が適当に連続してトップスイッチ8L、8C、8Rの操作を行った場合に比較して、「黒7−黒7−黒7」が揃う可能性が高まってしまうこととなる。このように、リール演出制御を行うことにより、リール同士の相対的な位置関係と、リールの停止操作との間に一定の規則性が生まれることによってリールの停止操作の技術介入の度合いが変化してしまう虞がある。
これに対して、本実施例では、リール演出の後、複数のリール全てが一旦停止し、その後一のリールが回転を開始した後、次のリールが回転を開始するまでの時間がランダムに変化することで、リール演出の後、停止操作が有効化される前に、3つのリールの相対的な位置関係がランダムに変化するようになっており、特定の図柄が一直線上に並ぶ位置関係とするリール演出を行った場合であっても、このようなリール演出を行わなかった場合であっても、その後、停止操作が有効となった後、リールの停止操作の難易度が変化することがない。すなわち、リール演出を行った場合でも、リール演出を行わなかった場合には生じることのない一定の規則性が生まれることがなく、リール演出を行うことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない。
また、最初に回転を開始する左リールの回転を開始するよりも前の段階で、全てのリールに対するそれぞれランダムに変動するリールタイマ値を決定し、決定したリールタイマ値を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信するようになっている。また、リールの加速時間は一定であるので、リール遅延コマンドを受信したサブ制御部91は、そのタイミングに対してリールの加速時間を加味することで各リールが回転を開始するタイミング、定速回転となるタイミング及び停止操作が有効となるタイミングを特定可能となる。このため、メイン制御部41が、各リールの回転開始毎または加速完了毎にその旨のコマンドを送信することなく、サブ制御部91は、各リールが回転を開始するタイミング、定速回転となるタイミング及び停止操作が有効となるタイミングを特定して、これら特定したタイミングに合わせた演出等の制御を行うことが可能となる。
尚、本実施例では、リール演出の後、全てのリールを一旦停止させた後、リールの回転を開始させるタイミングをずらすことでリール同士の相対的な位置関係をランダムとする構成であるが、リール演出の後、全てのリールを定速回転の速度よりも遅い第1の速度とした後、リールの速度を定速回転に向けて加速するタイミングをずらすことでリール同士の相対的な位置関係をランダムとする構成としたり、リール演出の後、全てのリールを定速回転の速度よりも速い第2の速度とした後、リールの速度を定速回転に向けて減速するタイミングをずらすことでリール同士の相対的な位置関係をランダムとする構成としても良い。
また、本実施例では、最後に回転が開始する右リールの加速完了後、右リールに対する遅延時間が経過した後に、停止操作が有効となる構成であるが、最後に回転が開始する右リールの加速完了後、すぐに停止操作を有効とした場合でも、3つのリールの相対的位置関係はランダムな位置関係となるので、この時点で停止操作を有効化する構成としても良い。
また、本実施例では、左リール、中リール、右リールの順番で回転を開始する構成であるが、予め定められた他の順番でリールの回転を開始する構成としても良いし、リール回転開始順が変化する構成でも良い。
また、本実施例では、リール演出の後、最初に回転を開始するリールの回転を開始するよりも前の段階で、全てのリールに対するそれぞれランダムに変動するリールタイマ値を決定し、決定したリールタイマ値を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信する構成であるが、少なくとも最初に回転を開始するリールの回転を開始するよりも前の段階で、全てのリールに対するそれぞれランダムに変動するリールタイマ値を決定し、決定したリールタイマ値を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信する構成であれば、上記と同様の効果が得られるものであり、例えば、ゲームの開始操作がされ、ゲームが開始したタイミング、すなわちフリーズ状態に制御される前のタイミングで全てのリールに対するそれぞれランダムに変動するリールタイマ値を決定し、決定したリールタイマ値を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信する構成とした場合でも、上記と同様にメイン制御部41が、各リールの回転開始毎または加速完了毎にその旨のコマンドを送信することなく、サブ制御部91は、各リールが回転を開始するタイミング、定速回転となるタイミング及び停止操作が有効となるタイミングを特定して、これら特定したタイミングに合わせた演出等の制御を行うことが可能となる。
また、本実施例では、各リールの遅延時間が、リールが0〜1周する時間の範囲でランダムに変動するようになっており、相対的な位置関係を最大限ずらすことが可能であり、かつ必要以上にリールの遅延時間が長くなってしまうことを防止できる。
また、本実施例では、一のリールの加速が完了した後、次のリールの回転を開始するまでに遅延時間を設定しているため、各リールに対して遅延時間を計時するためのカウンタをRAM507に割り当てる必要がなく、全てのリールに対して共通の遅延用タイマカウンタを割り当てるのみで各リールに対する遅延時間を計時することが可能となる。特に、本実施例のよう0.56ms毎に実行されるタイマ割込処理(メイン)が実行される毎にカウンタ値を減算することで計時する構成においては、最大でリールが1周する時間の遅延時間を設定する場合に、リール用タイマ値の最大値(20)×60=1260を格納可能な11ビットの領域、実質的には2バイトの領域が必要であり、各リール毎に設けると、実質的には6バイトの領域が必要となるが、本実施例のように、左、中、右リール用タイマ値の領域としてそれぞれ1バイトずつ割り当てたとしても、共通の遅延用タイマカウンタの領域と合わせて4バイトの領域で済むこととなる。
尚、本実施例はこれに限らず、各リール毎に遅延用タイマカウンタが割り当てられる構成であっても良い。
また、本実施例では、1図柄が移動する間に実行されるタイマ割込処理(メイン)が実行される回数である60とリール用タイマ値を乗算した値を遅延用タイマカウンタに設定し、タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に遅延用タイマカウンタ値を1ずつ減算することで遅延時間を計時するようになっているので、遅延時間の計時についてタイマ割込処理(メイン)の実行回数毎に異なる処理を行う必要がなく、遅延時間の計時に関してタイマ割込処理(メイン)の回数に対して分岐を設けることなく、処理を共通化することができる。
尚、1図柄が移動する間に実行されるタイマ割込処理(メイン)が実行される回数/N(Nは自然数、かつ1図柄が移動する間に実行されるタイマ割込処理(メイン)が実行される回数を割り切れる値)とリール用タイマ値を乗算した値を遅延用タイマカウンタに設定し、タイマ割込処理(メイン)がN回実行される毎に遅延用タイマカウンタ値を1ずつ減算することで遅延時間を計時する構成としても良く、このような構成とすることで、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に遅延用タイマカウンタの更新を行う必要が無く、計時に係るタイマ割込処理(メイン)の負荷を軽減できるとともに、遅延用タイマカウンタに割り当てるRAM507の容量も削減することができる。
さらにタイマ割込処理(メイン)がM(1図柄が移動する間に実行されるタイマ割込処理(メイン)が実行される回数)回実行される毎に遅延用タイマカウンタ値を1ずつ減算することで遅延時間を計時する構成としても良く、このような構成とすることで、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に遅延用タイマカウンタの更新を行う必要が無く、計時に係るタイマ割込処理(メイン)の負荷を軽減できるとともに、遅延用タイマカウンタに割り当てるRAM507の容量をさらに削減することができる。
また、本実施例では、左リール用タイマ値、中リール用タイマ値、右リール用タイマ値を設定するための左遅延用乱数値(Lr)、中遅延用乱数値(Cr)、右遅延用乱数値(Rr)が、それぞれ更新範囲の異なる左遅延用乱数カウンタ、中遅延用乱数カウンタ、右遅延用乱数カウンタを用いて抽出しているので、それぞれのリールについて更新範囲が同じ周期の乱数カウンタを用いた場合に比較して、各リールに対応する遅延時間をよりばらつかせることができる。これにより、特定の図柄が一直線上に並ぶ位置関係とするリール演出を行った場合であっても、停止操作が有効化された際にリール演出後の位置関係に規則性が出てしまうことを極力回避できる。
また、これらの乱数カウンタとして、ともにタイマ割込処理(メイン)が行われる毎に更新されるソフト乱数カウンタを用いているが、それぞれの更新範囲の総数が、互いに素の関係となる乱数カウンタを用いているため、それぞれの乱数カウンタ同士の更新周期が、それぞれの乱数カウンタの更新範囲の総数の最小公倍数となるまで同期することがなく、同じ周期の乱数カウンタを用いた場合に比較して、リール演出が行われる毎に、停止操作が有効化された際の各リール同士の位置関係に偏りが生じること、すなわちリール演出後の位置関係が同じ位置関係となりやすくなることを防止できる。これにより、特定の図柄が一直線上に並ぶ位置関係とするリール演出を行った場合であっても、停止操作が有効化された際にリール演出後の位置関係に規則性が出てしまうことをより確実に回避できる。
また、それぞれの乱数カウンタの総数である997、998、999が同期することとなる最小公倍数は、994010994であり、本実施例では、それぞれの乱数がタイマ割込処理(メイン)毎に更新され、その間隔が0.56msであり、1秒間に約1786回更新されるので、一度同期した後に次回3つの乱数が同期するのは、約154.6時間後であり、遊技店の営業時間は、通常13時間程度なので、1日の間に同じ乱数の組み合わせが抽出されて左、中、右リールタイマ値が算出されることがない。
すなわち一度同期した後に次回3つの乱数カウンタの値が同期するのに、一般的な遊技店の営業時間よりも長い時間を要する構成であり、同じ遊技者が同じ日に遊技を行い、2回以上リール演出が行われた場合であっても、リール演出後の位置関係が同じ位置関係となることがないようになっている。また、リール演出を行うにあたり、左、中、右リールタイマ値を設定する際に、前回の同じ乱数の組み合わせが抽出されること自体がごく希な現象であるため、一度同期した後に次回3つの乱数が同期するのに1ゲームを超える時間を要するもの、すなわち1ゲームの間に2回以上3つの乱数が同期することのない構成であれば、リール演出が行われる毎に、停止操作が有効化された際の各リール同士の位置関係に偏りが生じること、すなわちリール演出後の位置関係が同じ位置関係となりやすくなることを防止できる。これにより、特定の図柄が一直線上に並ぶ位置関係とするリール演出を行った場合であっても、停止操作が有効化された際にリール演出後の位置関係に規則性が出てしまうことをさらに確実に回避できる。
尚、本実施例では、左リール用タイマ値、中リール用タイマ値、右リール用タイマ値を設定するための左遅延用乱数値(Lr)、中遅延用乱数値(Cr)、右遅延用乱数値(Rr)が、それぞれ更新範囲の異なる左遅延用乱数カウンタ、中遅延用乱数カウンタ、右遅延用乱数カウンタを用いて抽出する構成であるが、少なくとも更新範囲または更新規則が異なる乱数カウンタを用いる構成であれば上記と同様に、特定の図柄が一直線上に並ぶ位置関係とするリール演出を行った場合であっても、停止操作が有効化された際にリール演出後の位置関係に規則性が出てしまうことを極力回避できる。
以下に、左リール用タイマ値、中リール用タイマ値、右リール用タイマ値として、更新規則の異なる乱数カウンタの値を用いた例を図33に基づいて説明する。
この例では、RAM507に今回の左リール用タイマ値LT、前回の左リール用タイマ値bLT、今回の中リール用タイマ値CT、前回の中リール用タイマ値bCT、今回の右リール用タイマ値RT、前回の右リール用タイマ値bRTがそれぞれ割り当てられている。そして、タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に、図33に示す演算がされ、上記の値がそれぞれ更新されるようになっている。
詳しくは、まず、LTの値を、bLTの値に13(予め定められた素数であれば良い)を加算し、加算後の値を21で除して余った値に更新する。次いで、CTの値を、bCTの値にLTの値を加算し、加算後の値を21で除して余った値に更新する。次いで、RTの値を、bRTの値にCTの値を加算し、加算後の値を21で除して余った値に更新する。
そして、メイン制御部41は、リール演出後加速処理を行うにあたり、左リール用タイマ値、中リール用タイマ値、右リール用タイマ値を抽出し、これら抽出した値をそれぞれ遅延させる時点で遅延用タイマカウンタに設定する。
この例においては、左リール用タイマ値、中リール用タイマ値、右リール用タイマ値が、それぞれ更新規則の異なる乱数カウンタを用いて抽出されるので、特定の図柄が一直線上に並ぶ位置関係とするリール演出を行った場合であっても、停止操作が有効化された際にリール演出後の位置関係に規則性が出てしまうことを極力回避できる。
また、乱数カウンタの値が0〜20となり、そのまま左リール用タイマ値、中リール用タイマ値、右リール用タイマ値として用いることが可能となるので、値の算出または加工に係る負荷を軽減できる。
次に、メイン制御部41がフリーズ状態に制御されることに伴うリール演出の終了後に実行するリールの加速処理の変形例1について説明する。尚、ここでは、主に上記実施例と異なる点を中心に説明する。
図35は、本変形例1においてメイン制御部41がフリーズ状態に制御されることに伴うリール演出の終了後に実行するリール演出後加速処理の制御内容を示すフローチャートである。
リール演出後加速処理では、まず、全てのリールが停止しているか否かを判定し(S101)、全てのリールが停止するまで待機する。
S101のステップにおいて全てのリールが停止していると判定された後、左遅延用乱数値(Lr)、中遅延用乱数値(Cr)、右遅延用乱数値(Rr)をそれぞれ抽出する(S102)。
次いで、S102のステップにおいて抽出された左遅延用乱数値(Lr)、中遅延用乱数値(Cr)、右遅延用乱数値(Rr)に基づいて左リール用タイマ値(Lt)、中リール用タイマ値(Ct)、右リール用タイマ値(Rt)をそれぞれ算出し、RAM507に設定する(S103)。
次いで、S103のステップにおいて設定された左リール用タイマ値(Lt)、中リール用タイマ値(Ct)、右リール用タイマ値(Rt)を特定可能なリール遅延コマンドをシリアル通信回路511の送信データレジスタ561に転送し、サブ制御部91に送信する(S104)。これに伴いサブ制御部91は、リールの加速時間などを加味することで各リールが回転を開始するタイミング、定速回転となるタイミング及び停止操作が有効となるタイミングを特定可能となる。
次いで、RAM507に割り当てられた遅延用タイマカウンタにS103のステップにおいて設定された左リール用タイマ値に60を乗算した値にさらに240を加算した値を設定し(S105)、左リールの回転開始の設定を行い、左リールの回転を開始した後(S106)、遅延用タイマカウンタ値が0となるまで待機する(S107)。
ここで、左リール用タイマ値に60を乗算した値に加算される240は、リールの回転開始後、定速回転となるまで、すなわち加速が完了されるまでに実行されるタイマ割込処理(メイン)の実行回数であり、S107のステップでは、リールの加速時間と左リール用タイマ値に基づく遅延時間を合わせた時間が経過するまで待機することとなる。
S107のステップにおいて遅延用カウンタ値が0となると、遅延用タイマカウンタにS103のステップにおいて設定された中リール用タイマ値に60を乗算した値にさらに240を加算した値を設定し(S108)、中リールの回転開始の設定を行い、中リールの回転を開始した後(S109)、遅延用タイマカウンタ値が0となるまで待機する(S110)。すなわちリールの加速時間と中リール用タイマ値に基づく遅延時間を合わせた時間が経過するまで待機することとなる。
S110のステップにおいて遅延用カウンタ値が0となると、遅延用タイマカウンタにS103のステップにおいて設定された右リール用タイマ値に60を乗算した値にさらに240を加算した値を設定し(S111)、右リールの回転開始の設定を行い、右リールの回転を開始した後(S112)、遅延用タイマカウンタ値が0となるまで待機する(S113)。すなわちリールの加速時間と右リール用タイマ値に基づく遅延時間を合わせた時間が経過するまで待機することとなる。
S113のステップにおいて遅延用カウンタ値が0となると、停止操作の有効化を設定し、これに伴い各リールの停止操作が有効化され(S114)、リール演出後加速処理を終了する。
本変形例1では、フリーズ状態に制御されることに伴うリール演出の終了後、上記のリール演出後加速処理を実行することで、図36に示すように、全てのリールが停止している状態から左リールの回転を開始し、左リールの回転が開始した時点から左リールが定速回転となるまでの加速時間と0〜リール1周するまでの範囲で変動する左リール遅延時間(左リール用タイマ値×60×0.56ms)とを合算した時間が経過した時点で、中リールの回転を開始し、中リールの回転が開始した時点から中リールが定速回転となるまでの加速時間と定速回転となった時点から0〜リール1周するまでの範囲で変動する中リール遅延時間(中リール用タイマ値×60×0.56ms)とを合算した時間が経過した時点で、右リールの回転を開始し、右リールの回転が開始した時点から右リールが定速回転となるまでの加速時間と定速回転となった時点から0〜リール1周するまでの範囲で変動する右リール遅延時間(右リール用タイマ値×60×0.56ms)とを合算した時間が経過した時点で各リールの停止操作が有効となる。
このように本変形例1では、リール演出の後、複数のリール全てが一旦停止し、その後一のリールが回転を開始した後、次のリールが回転を開始するまでの時間がランダムに変化することで、リール演出の後、停止操作が有効化される前に、3つのリールの相対的な位置関係がランダムに変化するようになっており、特定の図柄が一直線上に並ぶ位置関係とするリール演出を行った場合であっても、このようなリール演出を行わなかった場合であっても、その後、停止操作が有効となった後、リールの停止操作の難易度が変化することがない。すなわち、リール演出を行った場合でも、リール演出を行わなかった場合には生じることのない一定の規則性が生まれることがなく、リール演出を行うことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない。
また、最初に回転を開始する左リールの回転を開始するよりも前の段階で、全てのリールに対するそれぞれランダムに変動するリールタイマ値を決定し、決定したリールタイマ値を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信するようになっている。また、リールの加速時間は一定であるので、リール遅延コマンドを受信したサブ制御部91は、そのタイミングに対してリールの加速時間を加味することで各リールが回転を開始するタイミング、定速回転となるタイミング及び停止操作が有効となるタイミングを特定可能となる。このため、メイン制御部41が、各リールの回転開始毎または加速完了毎にその旨のコマンドを送信することなく、サブ制御部91は、各リールが回転を開始するタイミング、定速回転となるタイミング及び停止操作が有効となるタイミングを特定して、これら特定したタイミングに合わせた演出等の制御を行うことが可能となる。
尚、本変形例1では、リール演出の後、全てのリールを一旦停止させた後、リールの回転を開始させるタイミングをずらすことでリール同士の相対的な位置関係をランダムとする構成であるが、リール演出の後、全てのリールを定速回転の速度よりも遅い第1の速度とした後、リールの速度を定速回転に向けて加速するタイミングをずらすことでリール同士の相対的な位置関係をランダムとする構成としたり、リール演出の後、全てのリールを定速回転の速度よりも速い第2の速度とした後、リールの速度を定速回転に向けて減速するタイミングをずらすことでリール同士の相対的な位置関係をランダムとする構成としても良い。
また、本変形例1では、最後に回転が開始する右リールの回転が開始した後、右リールの加速時間と右リールに対する遅延時間の合算値が経過した後に、停止操作が有効となる構成であるが、最後に回転が開始する右リールの加速時間経過後、すぐに停止操作を有効とした場合でも、3つのリールの相対的位置関係はランダムな位置関係となるので、この時点で停止操作を有効化する構成としても良い。
また、本変形例1では、左リール、中リール、右リールの順番で回転を開始する構成であるが、予め定められた他の順番でリールの回転を開始する構成としても良いし、リール回転開始順が変化する構成でも良い。
また、本変形例1では、リール演出の後、最初に回転を開始するリールの回転を開始するよりも前の段階で、全てのリールに対するそれぞれランダムに変動するリールタイマ値を決定し、決定したリールタイマ値を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信する構成であるが、少なくとも最初に回転を開始するリールの回転を開始するよりも前の段階で、全てのリールに対するそれぞれランダムに変動するリールタイマ値を決定し、決定したリールタイマ値を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信する構成であれば、上記と同様の効果が得られるものであり、例えば、ゲームの開始操作がされ、ゲームが開始したタイミング、すなわちフリーズ状態に制御される前のタイミングで全てのリールに対するそれぞれランダムに変動するリールタイマ値を決定し、決定したリールタイマ値を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信する構成とした場合でも、上記と同様にメイン制御部41が、各リールの回転開始毎または加速完了毎にその旨のコマンドを送信することなく、サブ制御部91は、各リールが回転を開始するタイミング、定速回転となるタイミング及び停止操作が有効となるタイミングを特定して、これら特定したタイミングに合わせた演出等の制御を行うことが可能となる。
また、本変形例1では、各リールの遅延時間が、リールが0〜1周する時間の範囲でランダムに変動するようになっており、相対的な位置関係を最大限ずらすことが可能であり、かつ必要以上にリールの遅延時間が長くなってしまうことを防止できる。
また、本変形例1では、一のリールに対する加速時間と遅延時間の計時が完了した後、次のリールに対する加速時間と遅延時間を設定しているため、各リールに対して加速時間と遅延時間を計時するためのカウンタをRAM507に割り当てる必要がなく、全てのリールに対して共通の遅延用タイマカウンタを割り当てるのみで各リールに対する加速時間と遅延時間を計時することが可能となる。特に、本実施例のよう0.56ms毎に実行されるタイマ割込処理(メイン)が実行される毎にカウンタ値を減算することで計時する構成においては、最大でリールが1周する時間の遅延時間にさらに加速時間を合算した時間を設定する場合に、リール用タイマ値の最大値(20)×60+240=1500を格納可能な11ビットの領域、実質的には2バイトの領域が必要であり、各リール毎に設けると、実質的には6バイトの領域が必要となるが、本実施例のように、左、中、右リール用タイマ値の領域としてそれぞれ1バイトずつ割り当てたとしても、共通の遅延用タイマカウンタの領域と合わせて4バイトの領域で済むこととなる。
尚、本変形例1はこれに限らず、各リール毎に遅延用タイマカウンタが割り当てられる構成であっても良い。
次に、メイン制御部41がフリーズ状態に制御されることに伴うリール演出の終了後に実行するリールの加速処理の変形例2について説明する。尚、ここでは、主に上記実施例と異なる点を中心に説明する。
図37は、本変形例2においてメイン制御部41がフリーズ状態に制御されることに伴うリール演出の終了後に実行するリール演出後加速処理の制御内容を示すフローチャートである。
リール演出後加速処理では、まず、全てのリールが停止しているか否かを判定し(S201)、全てのリールが停止するまで待機する。
S201のステップにおいて全てのリールが停止していると判定された後、左遅延用乱数値(Lr)、中遅延用乱数値(Cr)、右遅延用乱数値(Rr)をそれぞれ抽出する(S202)。
次いで、S202のステップにおいて抽出された左遅延用乱数値(Lr)、中遅延用乱数値(Cr)、右遅延用乱数値(Rr)に基づいて左リール用タイマ値(Lt)、中リール用タイマ値(Ct)、右リール用タイマ値(Rt)をそれぞれ算出し、RAM507に設定する(S203)。
次いで、S203のステップにおいて設定された左リール用タイマ値(Lt)、中リール用タイマ値(Ct)、右リール用タイマ値(Rt)を特定可能なリール遅延コマンドをシリアル通信回路511の送信データレジスタ561に転送し、サブ制御部91に送信する(S204)。これに伴いサブ制御部91は、リールの加速時間などを加味することで各リールが回転を開始するタイミング、定速回転となるタイミング及び停止操作が有効となるタイミングを特定可能となる。
次いで、RAM507に割り当てられた遅延用タイマカウンタにS103のステップにおいて設定された左リール用タイマ値に60を乗算した値を設定し(S205)、遅延用タイマカウンタ値が0となるまで待機する(S206)。
S206のステップでは、左リール用タイマ値に基づく遅延時間が経過するまで待機することとなる。
S206のステップにおいて遅延用カウンタ値が0となると、左リールの回転開始の設定を行い、左リールの回転を開始した後(S207)、遅延用タイマカウンタにS203のステップにおいて設定された中リール用タイマ値に60を乗算した値を設定し(S208)、遅延用タイマカウンタ値が0となるまで待機する(S209)。すなわち中リール用タイマ値に基づく遅延時間が経過するまで待機することとなる。
S209のステップにおいて遅延用カウンタ値が0となると、中リールの回転開始の設定を行い、中リールの回転を開始した後(S210)、遅延用タイマカウンタにS203のステップにおいて設定された右リール用タイマ値に60を乗算した値を設定し(S211)、遅延用タイマカウンタ値が0となるまで待機する(S212)。すなわち右リール用タイマ値に基づく遅延時間が経過するまで待機することとなる。
S212のステップにおいて遅延用カウンタ値が0となると、右リールの回転開始の設定を行い、右リールの回転を開始した後(S213)、右リールが定速回転となるまで、すなわち右リールの加速が完了するまで待機し(S214)、右リールの加速が完了した後、停止操作の有効化を設定し、これに伴い各リールの停止操作が有効化され(S215)、リール演出後加速処理を終了する。
本変形例2では、フリーズ状態に制御されることに伴うリール演出の終了後、上記のリール演出後加速処理を実行することで、図38に示すように、全てのリールの停止後、0〜リール1周するまでの範囲で変動する左リール遅延時間(左リール用タイマ値×60×0.56ms)が経過した時点で、左リールの回転を開始し、左リールの回転が開始した時点から0〜リール1周するまでの範囲で変動する中リール遅延時間(中リール用タイマ値×60×0.56ms)が経過した時点で、中リールの回転を開始し、中リールの回転が開始した時点から0〜リール1周するまでの範囲で変動する右リール遅延時間(右リール用タイマ値×60×0.56ms)が経過した後、右リールが定速回転となった時点で各リールの停止操作が有効となる。
このように本変形例2では、リール演出の後、複数のリール全てが一旦停止し、その後一のリールが回転を開始した後、次のリールが回転を開始するまでの時間がランダムに変化することで、リール演出の後、停止操作が有効化される前に、3つのリールの相対的な位置関係がランダムに変化するようになっており、特定の図柄が一直線上に並ぶ位置関係とするリール演出を行った場合であっても、このようなリール演出を行わなかった場合であっても、その後、停止操作が有効となった後、リールの停止操作の難易度が変化することがない。すなわち、リール演出を行った場合でも、リール演出を行わなかった場合には生じることのない一定の規則性が生まれることがなく、リール演出を行うことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない。
また、最初に回転を開始する左リールの回転を開始するよりも前の段階で、全てのリールに対するそれぞれランダムに変動するリールタイマ値を決定し、決定したリールタイマ値を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信するようになっている。また、リールの加速時間は一定であるので、リール遅延コマンドを受信したサブ制御部91は、そのタイミングに対してリールの加速時間を加味することで各リールが回転を開始するタイミング、定速回転となるタイミング及び停止操作が有効となるタイミングを特定可能となる。このため、メイン制御部41が、各リールの回転開始毎または加速完了毎にその旨のコマンドを送信することなく、サブ制御部91は、各リールが回転を開始するタイミング、定速回転となるタイミング及び停止操作が有効となるタイミングを特定して、これら特定したタイミングに合わせた演出等の制御を行うことが可能となる。
尚、本変形例2では、リール演出の後、全てのリールを一旦停止させた後、リールの回転を開始させるタイミングをずらすことでリール同士の相対的な位置関係をランダムとする構成であるが、リール演出の後、全てのリールを定速回転の速度よりも遅い第1の速度とした後、リールの速度を定速回転に向けて加速するタイミングをずらすことでリール同士の相対的な位置関係をランダムとする構成としたり、リール演出の後、全てのリールを定速回転の速度よりも速い第2の速度とした後、リールの速度を定速回転に向けて減速するタイミングをずらすことでリール同士の相対的な位置関係をランダムとする構成としても良い。
また、本変形例2では、最初に回転が開始する左リールの回転が開始する前に遅延時間を設定し、遅延時間が経過した後に左リールが回転を開始する構成であるが、最初に回転を開始するリールの回転開始前に遅延時間を設けない構成とした場合でも、3つのリールの相対的位置関係はランダムな位置関係となるので、最初に回転を開始するリールの回転開始前に遅延時間を設けず直ちに回転を開始する構成としても良い。
また、本変形例2では、左リール、中リール、右リールの順番で回転を開始する構成であるが、予め定められた他の順番でリールの回転を開始する構成としても良いし、リール回転開始順が変化する構成でも良い。
また、本変形例2では、リール演出の後、最初に回転を開始するリールの回転を開始するよりも前の段階詳しくは、左リールの遅延時間の計時前の段階で、全てのリールに対するそれぞれランダムに変動するリールタイマ値を決定し、決定したリールタイマ値を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信する構成であるが、少なくとも最初に回転を開始するリールの回転を開始するよりも前の段階で、全てのリールに対するそれぞれランダムに変動するリールタイマ値を決定し、決定したリールタイマ値を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信する構成であれば、上記と同様の効果が得られるものであり、例えば、ゲームの開始操作がされ、ゲームが開始したタイミング、すなわちフリーズ状態に制御される前のタイミングで全てのリールに対するそれぞれランダムに変動するリールタイマ値を決定し、決定したリールタイマ値を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信する構成とした場合でも、上記と同様にメイン制御部41が、各リールの回転開始毎または加速完了毎にその旨のコマンドを送信することなく、サブ制御部91は、各リールが回転を開始するタイミング、定速回転となるタイミング及び停止操作が有効となるタイミングを特定して、これら特定したタイミングに合わせた演出等の制御を行うことが可能となる。
また、本変形例2では、各リールの遅延時間が、リールが0〜1周する時間の範囲でランダムに変動するようになっており、相対的な位置関係を最大限ずらすことが可能であり、かつ必要以上にリールの遅延時間が長くなってしまうことを防止できる。
また、本変形例2では、一のリールに対する遅延時間の計時が完了した後、次のリールに対する遅延時間を設定しているため、各リールに対して遅延時間を計時するためのカウンタをRAM507に割り当てる必要がなく、全てのリールに対して共通の遅延用タイマカウンタを割り当てるのみで各リールに対する遅延時間を計時することが可能となる。特に、本実施例のよう0.56ms毎に実行されるタイマ割込処理(メイン)が実行される毎にカウンタ値を減算することで計時する構成においては、最大でリールが1周する時間の遅延時間を設定する場合に、リール用タイマ値の最大値(20)×60=1260を格納可能な11ビットの領域、実質的には2バイトの領域が必要であり、各リール毎に設けると、実質的には6バイトの領域が必要となるが、本実施例のように、左、中、右リール用タイマ値の領域としてそれぞれ1バイトずつ割り当てたとしても、共通の遅延用タイマカウンタの領域と合わせて4バイトの領域で済むこととなる。
尚、本変形例2はこれに限らず、各リール毎に遅延用タイマカウンタが割り当てられる構成であっても良い。
次に、メイン制御部41がフリーズ状態に制御されることに伴うリール演出の終了後に実行するリールの加速処理の変形例3について説明する。尚、ここでは、主に上記実施例と異なる点を中心に説明する。
図39は、本変形例3においてメイン制御部41がフリーズ状態に制御されることに伴うリール演出の終了後に実行するリール演出後加速処理の制御内容を示すフローチャートである。
リール演出後加速処理では、まず、全てのリールが停止しているか否かを判定し(S301)、全てのリールが停止するまで待機する。
S301のステップにおいて全てのリールが停止していると判定された後、左遅延用乱数値(Lr)、中遅延用乱数値(Cr)、右遅延用乱数値(Rr)をそれぞれ抽出する(S302)。
次いで、S302のステップにおいて抽出された左遅延用乱数値(Lr)に基づいて左リール用タイマ値(Lt)を算出し、RAM507に割り当てられた左遅延用タイマカウンタに設定し(S303)、S302のステップにおいて抽出された中遅延用乱数値(Cr)に基づいて中リール用タイマ値(Ct)を算出し、RAM507に割り当てられた中遅延用タイマカウンタに設定し(S304)、S302のステップにおいて抽出された右遅延用乱数値(Rr)に基づいて右リール用タイマ値(Rt)を算出し、RAM507に割り当てられた右遅延用タイマカウンタに設定する(S305)。
次いで、S303、S304、S305のステップにおいてそれぞれ設定された左リール用タイマ値(Lt)、中リール用タイマ値(Ct)、右リール用タイマ値(Rt)を特定可能なリール遅延コマンドをシリアル通信回路511の送信データレジスタ561に転送し、サブ制御部91に送信する(S306)。これに伴いサブ制御部91は、リールの加速時間などを加味することで各リールが回転を開始するタイミング、定速回転となるタイミング及び停止操作が有効となるタイミングを特定可能となる。
次いで、左リールが回転開始しているか否かを判定し(S307)、左リールが回転開始していればS310のステップに進む。一方、左リールが回転開始していない場合には、左遅延用タイマカウンタの値が0か否かを判定する(S308)。
S308のステップにおいて左遅延用タイマカウンタの値が0でなければS310のステップに進む。一方、左遅延用タイマカウンタの値が0であれば、左リールの回転開始の設定を行い、左リールの回転を開始した後(S309)、S310のステップに進む。
ここで、左遅延用タイマカウンタ値、中遅延用タイマカウンタ、右遅延用タイマカウンタは、それぞれ約0.56ms毎に実行されるタイマ割込処理(メイン)が60回実行される毎に1ずつ減算されることとなるため、左遅延用タイマカウンタにより(左リール用タイマ値×0.56×60)msの時間が計時されることとなる。また、前述のように左リール用タイマ値は0〜20の範囲の値であり、リールが1図柄移動するのに本実施例では、約33.6ms要することとなるので、リール演出後に全てのリールが一旦停止した後、0〜リール1周するまでの範囲でランダムに変化するタイミングで左リールの回転が開始することとなる。
S310のステップでは、中リールが回転開始しているか否かを判定し、中リールが回転開始していればS313のステップに進む。一方、中リールが回転開始していない場合には、中遅延用タイマカウンタの値が0か否かを判定する(S311)。
S311のステップにおいて中遅延用タイマカウンタの値が0でなければS313のステップに進む。一方、中遅延用タイマカウンタの値が0であれば、中リールの回転開始の設定を行い、中リールの回転を開始した後(S312)、S313のステップに進む。
ここで、前述のように左遅延用タイマカウンタ値、中遅延用タイマカウンタ、右遅延用タイマカウンタは、それぞれ約0.56ms毎に実行されるタイマ割込処理(メイン)が60回実行される毎に1ずつ減算されることとなるため、中遅延用タイマカウンタにより(左リール用タイマ値×0.56×60)msの時間が計時されることとなる。また、前述のように中リール用タイマ値は0〜20の範囲の値であり、リールが1図柄移動するのに本実施例では、約33.6ms要することとなるので、リール演出後に全てのリールが一旦停止した後、0〜リール1周するまでの範囲でランダムに変化するタイミングで中リールの回転が開始することとなる。
S313のステップでは、右リールが回転開始しているか否かを判定し、右リールが回転開始していればS316のステップに進む。一方、右リールが回転開始していない場合には、右遅延用タイマカウンタの値が0か否かを判定する(S314)。
S314のステップにおいて右遅延用タイマカウンタの値が0でなければS316のステップに進む。一方、右遅延用タイマカウンタの値が0であれば、右リールの回転開始の設定を行い、右リールの回転を開始した後(S315)、S316のステップに進む。
ここで、前述のように左遅延用タイマカウンタ値、中遅延用タイマカウンタ、右遅延用タイマカウンタは、それぞれ約0.56ms毎に実行されるタイマ割込処理(メイン)が60回実行される毎に1ずつ減算されることとなるため、右遅延用タイマカウンタにより(右リール用タイマ値×0.56×60)msの時間が計時されることとなる。また、前述のように右リール用タイマ値は0〜20の範囲の値であり、リールが1図柄移動するのに本実施例では、約33.6ms要することとなるので、リール演出後に全てのリールが一旦停止した後、0〜リール1周するまでの範囲でランダムに変化するタイミングで右リールの回転が開始することとなる。
S316のステップでは、全てのリールが回転開始しているか否かを判定し、いずれか1つのリールでも回転開始していないリールがあればS307のステップに戻り、全てのリールが回転開始していればS317のステップに進み、全てのリールの加速が完了するまで待機する。
S317のステップにおいて全てのリールの加速が完了すると、停止操作の有効化を設定し、これに伴い各リールの停止操作が有効化され(S318)、リール演出後加速処理を終了する。
本変形例3では、フリーズ状態に制御されることに伴うリール演出の終了後、上記のリール演出後加速処理を実行することで、図40に示すように、全てのリールの停止後、0〜リール1周するまでの範囲で変動する左リール遅延時間(左リール用タイマ値×0.56×60ms)が経過した時点で、左リールの回転を開始し、全てのリールの停止後、0〜リール1周するまでの範囲で変動する中リール遅延時間(中リール用タイマ値×0.56×60ms)が経過した時点で、中リールの回転を開始し、全てのリールの停止後、0〜リール1周するまでの範囲で変動する右リール遅延時間(右リール用タイマ値×0.56×60ms)が経過した後、中リールの回転を開始し、全てのリールが定速回転となった時点で各リールの停止操作が有効となる。
このように本変形例3では、リール演出の後、複数のリール全てが一旦停止し、それぞれのリールが回転するまでの時間が、それぞれのリール毎にランダムに変化することで、リール演出の後、停止操作が有効化される前に、3つのリールの相対的な位置関係がランダムに変化するようになっており、特定の図柄が一直線上に並ぶ位置関係とするリール演出を行った場合であっても、このようなリール演出を行わなかった場合であっても、その後、停止操作が有効となった後、リールの停止操作の難易度が変化することがない。すなわち、リール演出を行った場合でも、リール演出を行わなかった場合には生じることのない一定の規則性が生まれることがなく、リール演出を行うことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない。
また、いずれかのリールの回転を開始するよりも前の段階で、全てのリールに対するそれぞれランダムに変動するリールタイマ値を決定し、決定したリールタイマ値を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信するようになっている。また、リールの加速時間は一定であるので、リール遅延コマンドを受信したサブ制御部91は、そのタイミングに対してリールの加速時間を加味することで各リールが回転を開始するタイミング、定速回転となるタイミング及び停止操作が有効となるタイミングを特定可能となる。このため、メイン制御部41が、各リールの回転開始毎または加速完了毎にその旨のコマンドを送信することなく、サブ制御部91は、各リールが回転を開始するタイミング、定速回転となるタイミング及び停止操作が有効となるタイミングを特定して、これら特定したタイミングに合わせた演出等の制御を行うことが可能となる。
尚、本変形例3では、リール演出の後、全てのリールを一旦停止させた後、リールの回転を開始させるタイミングをずらすことでリール同士の相対的な位置関係をランダムとする構成であるが、リール演出の後、全てのリールを定速回転の速度よりも遅い第1の速度とした後、リールの速度を定速回転に向けて加速するタイミングをずらすことでリール同士の相対的な位置関係をランダムとする構成としたり、リール演出の後、全てのリールを定速回転の速度よりも速い第2の速度とした後、リールの速度を定速回転に向けて減速するタイミングをずらすことでリール同士の相対的な位置関係をランダムとする構成としても良い。
また、本変形例3では、リール演出の後、最初に回転を開始するリールの回転を開始するよりも前の段階で、それぞれランダムに変化する左リールタイマ値、中リールタイマ値、右リールタイマ値を決定し、決定した左リールタイマ値、中リールタイマ値、右リールタイマ値を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信する構成であるが、少なくとも最初に回転を開始するリールの回転を開始するよりも前の段階で、それぞれランダムに変化する左リールタイマ値、中リールタイマ値、右リールタイマ値を決定し、決定した左リールタイマ値、中リールタイマ値、右リールタイマ値を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信する構成であれば、上記と同様の効果が得られるものであり、例えば、ゲームの開始操作がされ、ゲームが開始したタイミング、すなわちフリーズ状態に制御される前のタイミングでそれぞれランダムに変化する左リールタイマ値、中リールタイマ値、右リールタイマ値を決定し、決定した左リールタイマ値、中リールタイマ値、右リールタイマ値を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信する構成とした場合でも、上記と同様にメイン制御部41が、各リールの回転開始毎または加速完了毎にその旨のコマンドを送信することなく、サブ制御部91は、各リールが回転を開始するタイミング、定速回転となるタイミング及び停止操作が有効となるタイミングを特定して、これら特定したタイミングに合わせた演出等の制御を行うことが可能となる。
また、本変形例3では、各リールの遅延時間が、リールが0〜1周する時間の範囲でランダムに変動するようになっており、相対的な位置関係を最大限ずらすことが可能であり、かつ必要以上にリールの遅延時間が長くなってしまうことを防止できる。
また、本変形例3では、タイマ割込処理(メイン)がM(1図柄が移動する間に実行されるタイマ割込処理(メイン)が実行される回数)回実行される毎に左遅延用タイマカウンタ、中遅延用タイマカウンタ、右遅延用タイマカウンタを1ずつ減算することで遅延時間を計時するようになっているので、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に左遅延用タイマカウンタ、中遅延用タイマカウンタ、右遅延用タイマカウンタの更新を行う必要が無く、計時に係るタイマ割込処理(メイン)の負荷を軽減できるとともに、左遅延用タイマカウンタ、中遅延用タイマカウンタ、右遅延用タイマカウンタに割り当てるRAM507の容量も削減することができる。
尚、左リール用タイマ値、中リール用タイマ値、右リール用タイマ値それぞれに1図柄が移動する間に実行されるタイマ割込処理(メイン)が実行される回数/N(Nは自然数、かつ1図柄が移動する間に実行されるタイマ割込処理(メイン)が実行される回数を割り切れる値)を乗算した値を左遅延用タイマカウンタ、中遅延用タイマカウンタ、右遅延用タイマカウンタに設定し、タイマ割込処理(メイン)がN回実行される毎に左遅延用タイマカウンタ、中遅延用タイマカウンタ、右遅延用タイマカウンタを1ずつ減算することでそれぞれの遅延時間を計時する構成としても良く、このような構成とした場合でも、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に左遅延用タイマカウンタ、中遅延用タイマカウンタ、右遅延用タイマカウンタの更新を行う必要が無く、計時に係るタイマ割込処理(メイン)の負荷を軽減できるとともに、左遅延用タイマカウンタ、中遅延用タイマカウンタ、右遅延用タイマカウンタに割り当てるRAM507の容量も削減することができる。
また、左リール用タイマ値、中リール用タイマ値、右リール用タイマ値それぞれに1図柄が移動する間に実行されるタイマ割込処理(メイン)が実行される回数を乗算した値を左遅延用タイマカウンタ、中遅延用タイマカウンタ、右遅延用タイマカウンタに設定し、タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に左遅延用タイマカウンタ、中遅延用タイマカウンタ、右遅延用タイマカウンタを1ずつ減算することで遅延時間を計時する構成としても良く、このような構成とすることで、遅延時間の計時についてタイマ割込処理(メイン)の実行回数毎に異なる処理を行う必要がなく、遅延時間の計時に関してタイマ割込処理(メイン)の回数に対して分岐を設けることなく、処理を共通化することができる。
次に、メイン制御部41が一定時間間隔(0.56ms)毎に実行するタイマ割込処理(メイン)の制御内容について説明する。
図41は、メイン制御部41が割込の発生に応じて、すなわち0.56msの間隔で基本処理に割り込んで実行するタイマ割込処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。
タイマ割込処理(メイン)においては、まず、割込を禁止する(Si1)。すなわち、タイマ割込処理(メイン)の実行中に他の割込処理が実行されることを禁止する。そして、使用中のレジスタをスタック領域に退避する(Si2)。
次いで、リールモータ32L、32C、32Rの始動時、定速回転中またはリール演出に伴うリール変動中か否かを確認し、リールモータ32L、32C、32Rの始動時、定速回転中またはリール演出に伴うリール変動中であれば、後述するSi5のモータステップ処理において変更した位相信号データや後述するSi17の最終停止処理において変更した位相信号データを出力するモータ位相信号出力処理を実行する(Si3)。
次いで、リールモータ32L、32C、32Rのステップ時間間隔の制御を行うステップ時間間隔処理(Si4)、リールモータ32L、32C、32Rの位相信号データの変更を行うモータステップ処理(Si5)、リールモータ32L、32C、32Rの停止後、一定時間経過後に位相信号を1相励磁に変更するモータ位相信号スタンバイ処理(Si6)を順次実行する。
また、各種表示器をダイナミック点灯させるLEDダイナミック表示処理(Si7)、各種LED等の点灯信号等のデータを出力ポートへ出力する制御信号等出力処理(Si8)、各種ソフトウェア乱数を更新する乱数更新処理(Si9)、各種時間カウンタを更新する時間カウンタ更新処理(Si10)、ドアコマンド、操作検出コマンド等をコマンドバッファに格納し、シリアル通信回路511に転送することでサブ制御部91に送信させるコマンド送信処理(Si11)、外部出力信号を更新する外部出力信号更新処理(Si12)を順次実行する。
また、入力ポートから各種スイッチ類の検出データを入力するポート入力処理(Si13)、回転中のリール2L、2C、2Rの原点通過(リール基準位置の通過)をチェックし、リール回転エラーの発生を検知するとともに、停止準備が完了しているか(停止準備完了コードが設定されているか)を確認し、停止準備が完了しており、かつ定速回転中であれば、回転中のリールに対応するストップスイッチの操作の有効化を許可する原点通過時処理(Si14)、各種スイッチ類の検出信号に基づいてこれら各種スイッチが検出条件を満たしているか否かを判定するスイッチ入力判定処理(Si15)、を順次実行する。
また、ストップスイッチ8L、8C、8Rの検出が判定されたときに、停止操作位置から停止位置を決定し、何ステップ後に停止すれば良いかを算出する停止スイッチ処理(Si16)、停止スイッチ処理で算出された停止までのステップ数をカウントして、停止する時期になったら2相励磁によるブレーキを開始する停止処理(Si17)、停止処理においてブレーキを開始してから一定時間後に3相励磁とする最終停止処理(Si18)を順次実行した後、Si2においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Si19)、Si1のステップにおいて禁止した割込を許可して(Si20)、割込前の処理に戻る。
上記のリール演出に伴うリールの制御は、タイマ割込処理(メイン)において、モータ位相信号出力処理(Si3)、ステップ時間間隔処理(Si4)、モータステップ処理(Si5)、モータ位相信号スタンバイ処理(Si6)が順次実行されることにより、実現される。そして、本実施例では、これらのモータ位相信号出力処理(Si3)、ステップ時間間隔処理(Si4)、モータステップ処理(Si5)、モータ位相信号スタンバイ処理(Si6)、特にモータ位相信号出力処理を、遊技状態などの条件に応じて実行の有無や実行期間(総じて処理期間という)が異なる処理(特別処理)の前に実行される。ここで、特別処理としては、LEDダイナミック表示処理(Si7)や、制御信号等出力処理(Si8)、コマンド送信処理(Si11)、外部出力信号更新処理(Si12)、ポート入力処理(Si13)、原点通過時処理(Si14)、スイッチ入力判定処理(Si15)などが挙げられ、これら単独の処理であっても良いし、これらを複数組み合わせて実現される処理であっても良い。具体的に、LEDダイナミック表示処理(Si7)では、各種表示器のいずれをダイナミック点灯させるか否かや点灯時間、点灯タイミング等に応じて、処理期間が異なってくる。また、制御信号等出力処理(Si8)では、出力ポートへの出力の有無等に応じて、処理期間が異なってくる。さらに、コマンド送信処理(Si11)では、コマンドの送信の有無等に応じて、処理期間が異なってくる。また、外部出力信号更新処理(Si12)では、外部出力信号の更新の有無や更新タイミング等に応じて、処理期間が異なってくる。さらに、ポート入力処理(Si13)では、各種スイッチ類のいずれの検出データが入力されたか否かや入力タイミング等に応じて、処理期間が異なってくる。また、原点通過時処理(Si14)では、回転中のリール2L、2C、2Rが原点通過をしたか否かや、リール回転エラーの発生を検知したか否か、停止準備が完了したか否か、定速回転中であるか否か、いずれのストップスイッチの操作が有効化されているか否か等に応じて、処理期間が異なってくる。さらに、スイッチ入力判定処理(Si15)では、各種スイッチ類の検出信号の有無や検出タイミング、あるいは各種スイッチが検出条件を満たしているか否か等に応じて、処理期間が異なってくる。このような遊技状態などの条件に応じて実行の有無や実行期間などといった処理期間が異なる特別処理の後に、リール演出を実現するモータ位相信号出力処理(Si3)や、ステップ時間間隔処理(Si4)、モータステップ処理(Si5)、モータ位相信号スタンバイ処理(Si6)を実行すると、特別処理の影響により、リール演出に伴うリールモータ32L、32C、32Rのステップ制御が行われる時間間隔にばらつきが生じることで、これらのリール演出がぎこちない動作となってしまう虞がある。
そこで、本実施例では、タイマ割込処理(メイン)において、所定の条件に応じて実行される処理期間が異なる特別処理の前に、リール演出を実現するための処理(モータ位相信号出力処理(Si3)、ステップ時間間隔処理(Si4)、モータステップ処理(Si5)、モータ位相信号スタンバイ処理(Si6))を実行することで、特別処理の影響を受けることなく、リールモータ32L、32C、32Rのステップ制御を行うようにしている。これにより、所定の条件に応じて実行される処理期間が異なる特別処理の影響を受けて、リール演出に伴うリールモータ32L、32C、32Rのステップ制御が行われる時間間隔にばらつきが生じることで、これらのリール演出がぎこちない動作となってしまうことを防止することができる。具体的には、遊技者が別態様のリール演出が行われたと誤認したり、さらにはリール演出ではないと認識するといった事態を防止することができる。
また、図柄の変動表示を実現するリール2L、2C、2Rの定常回転も、タイマ割込処理(メイン)における、モータ位相信号出力処理(Si3)、リール始動処理(Si4)、モータステップ処理(Si5)、モータ位相信号スタンバイ処理(Si6)によって実現される。このため、リール演出に伴うリールモータ32L、32C、32Rのステップ制御のみならず、リール2L、2C、2Rを定常回転させて変動表示を行う処理も、特別処理の前に実行されるため、リール2L、2C、2Rが定常回転せずに不規則な回転となって遊技者に違和感を与えることを防止することができる。
尚、本実施例では、基本処理を構成する制御は、タイマ割込処理(メイン)とは別に行われる処理として説明したが、基本処理を構成する制御の全部あるいは一部の処理は、タイマ割込処理(メイン)において実行されても良い。
本実施例では、基本処理において入賞が発生したか否かを判定する入賞判定処理、小役の入賞によりメダルを払い出させる払出処理が行われるが、これらの処理をタイマ割込処理(メイン)にて実行する場合には、上記の特別処理に該当し、入賞判定処理では、入賞ライン上にいずれかの役図柄が導出表示されたかどうかの判定結果等に応じて、払出処理では、メダルの払出の有無や払出期間、払出タイミング等に応じて、処理期間が異なってくる。このため、タイマ割込処理(メイン)においては、入賞判定処理や払出処理よりも前に、モータ位相信号出力処理(Si3)、ステップ時間間隔処理(Si4)、モータステップ処理(Si5)、モータ位相信号スタンバイ処理(Si6)を実行すれば良い。
次に、リールユニット2の詳細な構造について、図42〜図51に基づいて説明する。図42は、リールユニットを示す六面図である。図43は、リールユニットを示す斜視図である。図44は、リールユニットを示す分解斜視図である。図45は、各リール体の構造を示す分解斜視図である。図46は、図45の要部を示す分解斜視図である。図47は、リール体を示す斜視図である。図48は、リール体の側面図である。図49は、図48のA−A断面図である。図50は、図48のB−B断面図である。図51は、ルールユニットが筐体に取り付けられた状態を示す要部断面図である。尚、以下の説明においては、スロットマシンを正面から見たときの上下左右方向を基準として説明する。
図42〜図44に示すように、リールユニット2は、外周面に複数種類の図柄が配列された円筒状の表示帯としてのリール2L、2C、2Rと、リール2L、2C、2Rを回転駆動する駆動モータとしてのリールモータ32L、32C、32Rと、基準位置を検出する基準位置検出手段としてのリールセンサ33L、33C、33Rと、これらリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、リールセンサ33L、33C、33Rを回動可能に支持するリール支持板350L、350C、350Rと、リール2L、2C、2Rの可変表示領域を背面側から照射するLEDユニット55Lと、から主に構成されるリール体200L、200C、200Rと、リール2L、2C、2Rを左右方向に並設した状態で保持する保持部材としてのリールボックス351と、から主に構成され、リールボックス351の上面にはリール中継基板ケース370が取り付けられている。
リールボックス351は、図42に示すように、合成樹脂材により前面が開口する箱状に形成されている。上板の前後幅寸法は下板の前後幅寸法よりも短寸に形成され、前面開口は上方に向けて背面側に傾斜しているとともに、上板の左右幅寸法は下板の左右幅寸法よりも若干短寸に形成され、前面開口は正面視台形状をなし、上側に向けて背面側に傾倒するように形成されている。また、前面開口の左右側辺は、組み付けられたリール2L、2C、2Rの略回転中心位置を通過するように形成されているため、組み付けられたリール2L、2C、2Rの前上部が前下部よりも大きく露呈するようになっている。
さらに、左右側板の前辺は後辺よりも長寸に形成されているため、前面開口は背板の面積よりも大きく形成されている。上下幅寸法はリール2L、2C、2Rの直径よりもやや長寸で、各リール2L、2C、2Rの後半部を収容可能な大きさを有している。
図44に示すように、リールボックス351の前面開口周囲には外向きに突出するフランジ片352が形成されており、該フランジ片352における上辺部前面にはリール支持板350L、350C、350Rを取り付けるネジ353aのネジ穴を有する取付凹部353L、353C、353Rが各リール2L、2C、2Rに対応して形成されているとともに、下辺部前面にはリール支持板350L、350C、350Rを取り付けるネジ354aのネジ穴を有する取付凹部354L、354C、354Rが各リール2L、2C、2Rに対応して形成されている。また、取付凹部353L、353Rの左側には、リール中継基板ケース370を係止する係止穴355a、355bが形成されている。
底板の上面には、各リール支持板350L、350C、350Rを前後方向にスライド移動案内する案内片356が立設されているとともに、その後側には短寸の位置決め片357が立設されており、これら案内片356と位置決め片357との間にリール支持板350L、350C、350Rが差し込まれて位置決めされるようになっている。また、背板の内面における各リール支持板350L、350C、350Rに対応する位置には、該リール支持板350L、350C、350Rの後端部が嵌合可能な凹溝358が上下方向に延設されているとともに、各凹溝358の上下方向の中央よりもやや下方位置には、各リール支持板350L、350C、350Rを支持する差込片359が各凹溝358を横切るように前向きに突設されている。
図42に示すように、背板の背面上部左右側には、上向きに延設される上係止片360a、360bがネジによりそれぞれ取り付けられているとともに、これらの内側には、リール中継基板ケース370が取り付けられるネジ穴363cを有する取付凹部363a、363bが形成されている。また、上下方向の略中央位置には、下リール支持金具314(図51参照)に係止される下係止片361がネジ(図示略)により水平に取り付けられているとともに、下係止片361の下方位置には、筺体1aの背板1g(図51参照)の内面に当接する凸条362が左右方向に突設されている。
図43に示すように、リール中継基板ケース370は、各リール2L、2C、2Rのリールモータ32L、32C、32R及びリールセンサ33L、33C、33Rと遊技制御基板40とを中継するリール中継基板430と、各リール2L、2C、2RのリールLED55と演出制御基板90とを中継するリールLED中継基板431と、を収納する透明な合成樹脂材からなる基板ベース440及び基板カバー441から構成されている。
リール中継基板430は、リールモータ32L、32C、32R及びリールセンサ33L、33C、33Rに接続された配線に設けられたコネクタ(図示略)が接続される基板側コネクタ432aと、遊技制御基板40に接続される配線に設けられたコネクタ(図示略)が接続される基板側コネクタ432bと、が上面430aに配設される。
リールLED中継基板431は、リールLED55に接続された配線に設けられたコネクタ(図示略)が接続される基板側コネクタ433aと、演出制御基板90に接続される配線に設けられたコネクタ(図示略)が接続される基板側コネクタ433bと、が上面431aにおける左右側に配設される。
次に、リール体200Lについて説明する。尚、リール体200C、200Rはリール体200Cと同様の構造であるため、ここではリール体200Lについてのみ説明してリール体200C、200Rの説明は省略する。
図45に示すように、リール2Lは、一面に複数種類の図柄が所定の順番で配列された帯状のリールシート400と、該リールシート400の左右端部を保持する円環状の保持枠401、402(リールホイールとも言う)と、から構成されている。保持枠401は、リールモータ32Lのロータ32dに相対回転不能に固着される円形状のリール取付盤405(表示帯取付部材)に複数のネジ405c(図45では一部を省略している)により、相対回動不能に取り付けられる円形状の取付板401aと、取付板401aから放射状に延設される複数の連結片401cに固定される環状部401bと、から構成される。保持枠402は、環状部のみにて構成される。
保持枠401の環状部401bは、リール取付盤405に対し左方向にずれた位置に配置されているため、連結片401cはリール取付盤405の外周縁から左側の保持枠401に向けて傾斜するように延設されている(例えば、図49参照)。このように、リール2Lは、左右幅方向の左端部側のみが保持枠401を介してロータ32dに固定されているため、片持ちで支持されている。
図46〜図50に示すように、リール支持板350Lは、合成樹脂材により板状に形成され、前端辺部は、側面視でリール2Lと同心をなし、かつ、該リール2Lよりも直径が小さい同心円の円弧形状に形成されており、この円弧状の前端辺部には、各リール2L、2C、2Rをリールボックス351に組み付けたときにおいて各リール2L、2C、2R間に形成される隙間を隠蔽する帯状のリール間隠蔽片410が、板状部の前端辺の長手方向に亘り該板状部に対し直交するように形成されている。
リール支持板350Lの上辺部におけるリール間隠蔽片410の後端から後側に離れた位置には、リールボックス351に取り付けるネジ353aの取付穴411aを有する取付片411が上向きに突設されているとともに、下部には、リールボックス351に取り付けるネジ354aの取付穴412aを有する取付片412が突設されている。また、後端面には、リールボックス351の凹溝358に嵌合される凸部413が後向きに突設されているとともに、該凸部413の後端中央位置には、差込片359が差し込まれる水平なスリット414が形成されている。
下側の取付片412は、上側の取付片411よりも前面側(遊技者側)に配設されている。つまり、前述したように、リールボックス351の前面開口は上側に向けて背面側に傾倒するように形成されており、取付凹部354L、354C、354Rが取付凹部353L、353C、353Rよりも前面側(遊技者側)に配設されているのに対応している。このように構成されることで、組み付けられたリール2L、2C、2Rの前上部が前下部よりも大きく露呈する。そして、リール2L、2C、2Rは透視窓3の上方から下方に向けて図柄が移動するように縦回転するため、遊技者はリール2L、2C、2Rの前上部にて手前側に移動してくる図柄を見やすくなるので、図柄を狙いやすくなる。
リール支持板350Lの左側面略中央位置には、リールモータ32Lが取り付けられる直方形状をなすモータ取付凸部415が、リール支持板350Lの左側面350aに突設されており、このモータ取付凸部415の取付面415bには、リールモータ32Lが、ロータ32dが左側を向くように右側方からネジ415aにより取り付けられている。
モータ取付凸部415は、特に図47及び図49に示すように、リール支持板350Lの成型時において板状部の一部をリール2L側に隆起させることにより該板状部と一体に形成されていることで、右側面350bにおけるモータ取付凸部415に対応する位置にはモータ取付凹部415Hが形成されている。このように、リール支持板350Lの左側面350aにモータ取付凸部415が凸設されることで、これらリール取付凸部415の側周壁が、左側面350aに対して立設するリブとして機能するため、リブ等を別途形成することなく、板状部の強度が高められている。
また、取付面415bの中央には、リールモータ32L放熱用の円形の放熱孔415cが形成されている。また、取付面415bの周縁には、リールモータ32Lの取付位置を決定するための位置決め枠415dが環状に凸設されている。
モータ取付凸部415の前方には、LEDユニット55Lが取り付けられるLEDユニット取付凸部418が、リール支持板350Lの左側面350aに突設されており、このLEDユニット取付凸部418の取付面418bには、LEDユニット55Lが、左側方からネジ418aにより取り付けられている。
LEDユニット取付凸部418は、特に図47及び図50に示すように、リール支持板350Lの成型時において板状部の一部をリール2L側に隆起させることにより該板状部と一体に形成されていることで、右側面350bにおけるLEDユニット取付凸部418に対応する位置にはLED取付凹部418Hが形成されている。このように、リール支持板350Lの左側面350aにLEDユニット取付凸部418が凸設されることで、これらLEDユニット取付凸部418の側周壁が、左側面350aに対して立設するリブとして機能するため、リブ等を別途形成することなく、板状部の強度が高められている。
リールLED55は、リフレクタ417と、前面の上段、中段、下段それぞれに、照射手段としての左右一対のリールLED55が配設されたリールLED基板416と、から構成され、リフレクタ417の背面には、リールLED基板416がネジ416aにより取り付けられている。
リフレクタ417は、上段の2つのリールLED55を前方に臨ませる上穴、中段の2つのリールLED55を前方に臨ませる中穴、下段の2つのリールLED55を前方に臨ませる下穴がそれぞれ背面に形成されるとともに、各穴間を区画する2枚の区画板により上・中・下段に区画されており、リール2Lにおける可変表示領域における上段の図柄、中段の図柄、下段の図柄それぞれを、リール2Lの内側、つまり、リールシート400の背面側から前方に向けて個別に照射できるようになっている。
LEDユニット取付凸部418は、モータ取付凸部415から所定の隙間を隔てた前方位置に形成されており、これらモータ取付凸部415とLEDユニット取付凸部418との間には、補強用凸部425がモータ取付凸部415とLEDユニット取付凸部418とを連結するように形成されている。
補強用凸部425は、特に図47及び図50に示すように、リール支持板350Lの成型時において板状部の一部をリール2L側に隆起させることにより該板状部と一体に形成されていることで、右側面350bにおける補強用凸部425に対応する位置には補強用凹部425Hが形成されている。このように、リール支持板350Lの左側面350aにおけるモータ取付凸部415とLEDユニット取付凸部418との間を連結するように補強用凸部425が凸設されることで、板状部におけるモータ取付凸部415とLEDユニット取付凸部418との間の強度が高められるため、板状部の成型精度や撓みやリールモータ32Lの駆動による振動などによって、モータ取付凸部415の取付面415bに対するLEDユニット取付凸部418の取付面418bの向きに変化が生じてしまうことが回避される。
つまり、取付面415bに対する取付面418bの向きが変化すると、リールモータ32Lのロータ32dに対するリールLED55の照射方向に変化が生じ、これにより図柄に対するLEDの照射方向がずれてしまうため、モータとLEDとの位置関係を好適に維持することが可能となる。
また、リール支持板350Lの右側面350bには、補強用のリブ426が複数立設されており、リール支持板350Lの板状部の成型時の変形や振動による撓みなどが防止されている。特に、モータ取付凹部415HとLEDユニット取付凹部418Hとの間には、上下方向を向くリブ426が補強用凹部425Hを横切るように立設され、補強用凹部425Hによる曲げ強度が補強されている。
モータ取付凸部415は、取付面415bがリール支持板350Lの左側面350aに対し突出幅L1だけ離れた位置に配置される高さを有するように左側面350aに凸設されている。
LEDユニット取付凸部418は、取付面418bがリール支持板350Lの左側面350aに対し、突出幅L1よりも短寸の突出幅L2だけ離れた位置に配置される高さを有するように左側面350aに凸設されている(L1>L2)。つまり、モータ取付凸部415は、左側面350aに対する突出幅L1は差幅L3(L3=L1−L2)分だけ、LEDユニット取付凸部418の突出幅L2よりも大きい。
補強用凸部425は、左側面がリール支持板350Lの左側面350aに対し突出幅L2よりも短寸の離間幅L4だけ離れた位置に配置される高さを有するように左側面350aに凸設されている(L2>L4)。
尚、モータ取付凸部415及びLEDユニット取付凸部418は、リールLED55の照射方向が若干上向きとなるように、リールモータ32Lのロータ32dを中心として前上向きに傾いた状態で配設されていることで、図51に示すように、遊技者の目線位置EP1に対してリールLED基板416が略直交する向き、つまり、透視窓3に対して略並行をなすように配設されている。つまり、設計上の基準とする目線位置EP1よりもロータ32dはやや下方に位置するため、ロータ32dと目線位置EP1とを結ぶ仮想線に対しモータ取付凸部415及びLEDユニット取付凸部418が略平行をなすように配設される。
また、これらモータ取付凸部415及びLEDユニット取付凸部418は、左側面350aにおけるリール2Lにより囲まれる領域に形成されている。つまり、リールモータ32L及びLEDユニット55Lは、環状のリール2L内に納まるように配設される。
図46及び図49に示すように、リールモータ32Lの本体32bにおけるリール取付盤405との対向面32cには、ロータ32dが突出されているとともに、リールセンサ33Lを取り付けるための金属製のセンサ取付板480(検出手段取付板)がネジ481により取りけられている。センサ取付板480は、対向面32cに取り付けられる第1取付板部480aと、リールセンサ33Lが取り付けられる第2取付板部480bと、第1取付板部480aと第2取付板部480bとを連設する段部480cと、から構成され、第2取付板部480bは、段部480cを介して第1取付板部480aよりも右側、つまり、リール取付盤405から離れた位置に配置されている。尚、段部480cの段差幅L5は約2mmとされている。
第1取付板部480aには、ロータ32dを避けるための切欠部482が形成されており、ロータ32dにリール取付盤405を取り付けた状態でも、該リール取付盤405と対向面32cとの間に側方から差し込んで該対向面32cにネジ止めすることができるようになっている。また、第1取付板部480aは、本体32bに対し第2取付板部480bが上方に位置するように取り付けられる。
第2取付板部480bには、一対の取付孔483が、ロータ32dを通過する仮想線に対して平行に形成されており、これら取付孔483にリールセンサ33Lの係止爪を係止することで、配線C1が外向き、つまり、ロータ32dと反対側に延出されるように取り付けできるようになっている。一対の取付孔483は、リールセンサ33Lの投光部及び受光部に対応する箇所に形成される。
取付孔483の側方には、リールセンサ33Lから外向きに延出される配線C1をロータ32d側に向けた状態で抑える配線フック485と、該配線フック485により抑えられた配線C1をリール支持板350L側(右側)に挿通するための配線孔484が形成されている。このように、配線C1を、リールモータ32Lの外側に向けて延出した後、内側に折返し配線フック485により押えてから右側に送出するので、リール取付盤405と干渉しないように取り付けることができる。
リール取付盤405は、円盤状をなすリール取付部405aと、リール取付部405aの周縁からリールモータ32L側に屈曲された円環状の屈曲片部405bと、から構成される。リール取付部405aの中心位置には、貫通孔部406が右側に向けて延設され、該貫通孔部406には、ロータ32dが相対回動不能に圧入により固定されている。また、リール取付部405aには、複数の小径孔407aと大径孔407bとが複数形成され、軽量化が図られている。尚、複数の小径孔407aは、前述したネジ481に対応するように形成されているため、小径孔407aの左側方からドライバー等の工具を差し込むことでネジ481を取り付けできるようになっている。
屈曲片部405bの所定箇所には、リールセンサ33Lにより検出される被検出部としての切欠部408が形成されている。よって、ロータ32dにリール取付盤405が圧入により固定した後、センサ取付板480を対向面32cに取り付けることで、リールセンサ33Lの投光部と受光部との間に屈曲片部405bが入り込む。よって、リール取付盤405の回動により切欠部408が周回することで、リールセンサ33Lにより被検出部としての切欠部408が検出される。これにより、リール2Lの基準位置を検出できるようになっている。
このように本実施例では、被検出部としての切欠部408が、ロータ32dに相対回動不能に固定された金属製のリール取付盤405に形成されるとともに、リールセンサ33Lが、リールモータ32Lの本体32bに直接取り付けられたセンサ取付板480に取り付けられている。すなわち、検出部としてのリールセンサ33Lと被検出部としての切欠部408とは、共通のリールモータ32Lにそれぞれ取り付けられているので、リールセンサ33Lと切欠部408との間に位置ずれが発生しにくいため、基準位置を正確に検出することができ、これにより、ゲームの実行やリール演出の実行に伴うリールの変動並びに停止を正確に行うことができる。
また、切欠部408は、リール2Lを構成する合成樹脂材の保持枠401でなく、リール2Lをロータ32dに相対回動不能に固定するための金属製のリール取付盤405に形成されていることで、ロータ32dから極力離れない箇所で基準位置検出が行なわれるため、例えば保持枠401の変形などによる検出誤差などが発生しにくい。
また、リールセンサ33Lを第2取付板部480bとリール取付盤405との間に配置するために、ロータ32dを伸ばしてリール取付盤405をリールモータ32Lの本体32bから遠ざける必要がないので、リールモータ32Lをコンパクト化できるばかりか、表示帯を安定して回動できる。特に、第2取付板部480bが本体32bの外側に配置されるので、リール取付盤405を本体32bに近づけてもその分リールセンサ33Lを逃すことができるため、リールセンサ33Lの大きさに関係なく、リール取付盤405をロータ32dに固定することができる。
図45及び図46に示すように、リール支持板350Lの左側面350aにおけるモータ取付凸部415の上方位置には、リールLED基板416に接続される配線C2を係止するための配線フック419が形成されているとともに、その後側には、リールLED基板416に接続される配線C2と、リールモータ32L及びリールセンサ33Lそれぞれに接続される配線が収束された配線C1と、をまとめて右側に挿通するための配線穴420が形成されている。
また、図43や図51に示すように、配線穴420からリール支持板350Lの右側に挿通された配線C1、C2は、取付片411とリール間隠蔽片410の後端との間から上方に向けて送出された状態で、右側面350bにネジ421aにより取り付けられる配線押え421により保持される。つまり、配線C1、C2は、リール支持板350Lの右側面350b側から上方に挿通して、リールボックス351のフランジ片352の近傍位置に上下方向に配線され、リールボックス351の前面開口の上辺よりも前側位置から上方に送出され、リールボックス351の上面351aに取り付けられたリール中継基板430に接続される。
このように、配線C1、C2をリール支持板350Lの右側面350b側に挿通してからリール支持板350Lの右側面350b側から上方に挿通することで、リール支持板350Lにより支持されるリール2Lに配線C1、C2を干渉させることなく上方に挿通させることができる。尚、右側には右隣りのリール2Cが存在するが、各リール体200L、200C、200Rをリールボックス351に対し組み付け可能としていることで、隣りのリール体2Cとの間には多少の隙間を持たせる必要があるため、配線C1、C2を干渉させることなく上方に挿通させやすい。一方、リール支持板350Lとリール2Lとの間を極力近づけることができるので、リール間の隙間を最小限に抑えることができ、その分、リール幅を増加することが可能となる。
図51に示すように、配線押え421の配置位置は、リール支持板350Lの上端におけるリール2Lの回動中心P1よりも僅かに後方位置であるため、配線C1、C2を遊技者が通常の目線位置EP1から見た場合だけでなく、該目線位置EP1よりも低い目線位置EP2から覗き込むように見た場合でも目立たない場所でリール2L、2C、2R間上部から上方に送出することができる。また、この配線C1、C2を上方に送出する部分にはリール間隠蔽片410が存在しないので、この隙間からリールモータ32Lの熱を上方に効率良く逃がすことができる。特に近年においては、リール2Lを順方向に回転させるだけでなく、演出として逆方向に回転させたり微振動させたりすることがあり、これによりリールモータ32Lが熱を持ちやすいため、発生した熱を図51中白矢印で示す方向に効率良くリール外部に放出することで、熱だれなどによる誤動作等を防止できる。
各リール2L、2C、2R及びリール中継基板ケース370が一体的に組み付けられたリールボックス351は、図50に示すように、背板1gに設けられた下リール支持金具314に下係止片361を上方から差し込んで係止することで、背板1gの内面に背面351bを近接させた状態で保持される。また、保持された状態において、凸条362の背面が背板1gの背面に当接され、背板1gに対して背面351bが平行に保持されるとともに、左右の上係止片360a、360bが上リール支持金具311の左右の押え片(図示略)の前面に配置されるため、押え爪(図示略)を回転させて上係止片360a、360bを押え片(図示略)との間に挟持することで、リールボックス351が安定的に保持される。
また、リールユニット2は、リール2L、2C、2Rの前面側に形成される可変表示領域を透視窓3に臨ませるように、背板1gの内面に取り付けられる。また、このリールユニット2の上方位置には、透視窓3の上方に設けられる演出用透視窓を構成する上部パネル112に内部装置を臨ませるように前面扉1bの背面に取り付けられる演出装置ユニット70が配設される。
リールボックス351は、リール2L、2C、2Rの後部側を覆うように配置されることで、上面351aがリール2L、2C、2Rの頂部よりも背面側に配置されるとともに、リールボックス351は背板1gの内面に背面351bを近接させた状態で保持されるため、上面351aは、筐体1aにおける前後方向の中央位置よりも背板1g寄りに配置される。
このように本実施例では、リール2L、2C、2Rの幅寸法の変更に応じてリールLED55の配置位置を変更した場合でも、リールモータ32L、32C、32Rが予めリール支持板350L、350C、350Rの一側面から離れた位置に設けられていることで、リールLED55との位置関係が大きく変わることがない。よって、リールモータ32L、32C、32RとリールLED55との位置関係を極力変えることなく、リール2L、2C、2Rの幅寸法の変更に容易に対応することができる。
具体的には、例えば図51(A)に示すように、リールモータ32Lをリール支持板350の左側面350aに直接取り付ける場合、上図の幅広リール2LAとする場合と、下図の幅狭リール2LAとする場合とで、リール2LAの可変表示領域における左右幅方向の中央を通過する基準線Pの位置がずれることになる。つまり、リールモータ32Lは、リールの幅方向におけるリール支持板350L側に偏った位置に固定されるため、リール支持板350Lを基準とし、その反対側を伸縮させることでしかリール2LA幅を変更できないため、保持枠401の左右幅を変えるなどしてリール幅を変更すると、リールモータ32Lに対するLEDユニット55Lの相対位置が変化してしまう。
これに対し、本実施例のリール2Lは、図51(B)に示すように、リールモータ32Lがリール支持板350の左側面350aに突設されたリール取付凸部415の取付面415bに取り付けられていることで、上図の幅広リール2Lとする場合と、下図の幅狭リール2Lとする場合とで、リール2Lの可変表示領域における左右幅方向の中央を通過する基準線Pの位置がずれることがない。つまり、リールモータ32Lは、リール支持板350Lの左側面350aから離れた位置に固定されていることで、リール2Lの幅方向の中央位置に近づくため、リール2Lは、基準線Pを中心として左右双方向に伸縮させることができ、これにより、保持枠401の左右幅を変えるなどしてリール幅を変更しても、リールモータ32Lに対するLEDユニット55Lの相対位置が変化することがない。
よって、リールモータ32LとLEDユニット55Lとの相対位置関係を変化させることなくリール2L幅を変更することができるとともに、リールモータ32Lのリール幅方向の配置位置がずれてリールの回動バランス等が変わることがない。特に、図51(A)の幅広リールのように、リール支持板350Lから離れる方向にリール幅を広げると、保持枠401の幅寸法が長くなるので、リールの停止時や逆回動時において保持枠401にかかる負荷が大きくなり、停止時においてバウンド等が発生しやすくなるが、本実施例のリール2Lは、左右方向に同じように伸縮できるため、上記のような問題が生じにくい。
また、リール幅の変更に応じて保持枠401の左右幅が大きくなりすぎる、つまり、連結片401cの長さが増大することを回避できるので、リール停止時に生じる連結片401cの変形などによりリールに微振動が生じることを防止できる。
また、リールモータ32Lがリール支持板350の左側面350aに突設されたリール取付凸部415の取付面415bに取り付けられていることで、左側面350aに直接取り付ける場合に比べて、リール取付面415bの強度が高まるため、リールモータ32Lの駆動やリール停止による振動等が生じにくい。
また、前記実施例では、リールモータ32Lがリール支持板350の左側面350aに突設されたリール取付凸部415の取付面415bに取り付けられていたが、左側面350aから離れた位置に設けられていれば良く、例えば、左側面350aに別部材のスペーサ等を設け、該スペーサの左側面に取り付けても良い。さらに、リール取付凸部415の反対面にはモータ取付凹部415Hが形成されていたが、肉厚に形成しても良い。
また、前記実施例では、LEDユニット55L、55C、55Rを取り付けるためのLEDユニット取付凸部418が突設されていたが、LEDユニット55L、55C、55Rは左側面350aに直接取り付けられていても良い。
さらに、左側面350aの複数個所に突設した複数の取付用ボス(図示略)等の端面にリールモータ32Lを取り付けても良い。
図53は、リールモータ32L、32C、32Rの構成を示す図である。リールモータ32L、32C、32Rは、例えば、ハイブリッド型ステッピングモータであり、ステータ32eと、これに対向するロータ32dとで構成されている。尚、ロータ32dは、図示しない多数の歯車状突極を有し、これに回転軸と同方向に磁化された永久磁石が組み込まれている。これらリールモータ32L、32C、32Rは、CPU41aの制御に基づきモータ駆動回路45から出力されるパルス信号を受け、ステータ32eの各励磁相φ1〜φ4が所定の手順に従って励磁されることにより、1パルスを受信する度に所定の角度(1ステップ)ずつロータ32dを回転させる。
図54は、リールモータ32L、32C、32Rの始動時の制御方法を示すタイミングチャートである。図において、φ1〜φ4は、各励磁相を示し、「ON」は励磁状態を、「OFF」は消磁状態を、各々示す。メイン制御部41は、リールモータ32L、32C、32Rの始動時において、停止相のみが励磁された状態から停止相を始点として後述する1−2相励磁方式にて回転方向に励磁を開始する。詳しくは、例えば停止相が(φ3)の場合には、(φ3)のみが励磁された状態から、(φ3、φ4)、(φ4)、(φ4、φ1)…の順で、φ1〜φ4を2相、1相、2相と交互に励磁する。
仮に停止相とは異なる相を始点として励磁を開始した場合には、急激に励磁相がロータ32dの永久磁石に吸引されることなり、回転の開始時にリールが振動してしまうこととなるが、本実施例では、停止相を始点として励磁を開始するので、ロータ32dと一体的に結合されているリールが滑らかに始動するようになる。
このようにリールを滑らかに回転開始させるためには、リールモータの回転開始時にロータ32dの正確な停止位置を特定しておく必要があるが、設定変更に伴ってリールモータの停止相を示すデータを含むRAM41cのデータを初期化してしまうと、設定変更後、リールモータの停止相を特定することが不可能であり、最初にリールモータを回転させる場合には、急激に励磁相がロータ32dの永久磁石に吸引されてしまい、回転の開始時にリールが振動してしまうこととなる。
これに対して本実施例では、起動時において設定キースイッチ37のみがONの状態であり、設定変更モードへ移行する場合においては、RAM41cが初期化されるが、停止相ワークは初期化されないようになっており、設定変更後の遊技状態においても停止相ワークに格納されたリールモータ32L、32C、32Rの停止相を示すデータが維持されるようになっている。このため、設定変更後、最初にリールモータ32L、32C、32Rを回転させる場合にも、これらの停止相を特定することが可能となり、このような状況であってもリールを滑らかに回転開始させることが可能となる。
このようにリールを滑らかに回転開始させるためには、リールモータの回転開始時にロータ32dの正確な停止位置を特定しておく必要があるが、設定変更に伴ってリールモータの停止相を示すデータを含むRAM41cのデータを初期化してしまうと、設定変更後、リールモータの停止相を特定することが不可能であり、最初にリールモータを回転させる場合には、急激に励磁相がロータ32dの永久磁石に吸引されてしまい、回転の開始時にリールが振動してしまうこととなる。
これに対して本実施例では、起動時において設定キースイッチ37がONの状態である場合においてRAM41cが初期化されるが、上記で説明したように停止相ワークは初期化されないようになっており、設定変更後の遊技状態においても停止相ワークに格納されたリールモータ32L、32C、32Rの停止相を示すデータが維持されるようになっている。このため、設定変更後、最初にリールモータ32L、32C、32Rを回転させる場合にも、これらの停止相を特定することが可能となり、このような状況であってもリールを滑らかに回転開始させることが可能となる。
図55は、リールモータ32L、32C、32R及びリールセンサ33L、33C、33Rの構成を示す図である。
リールモータ32L、32C、32Rは、前述のようにロータ32dを有するステッピングモータによって構成されている。リールモータ32L、32C、32Rは、前述のように1パルスを受信する度に所定の角度(1ステップ)ずつロータ32dを回転させる。この際、その励磁信号の出力順に応じてロータ32dが所定角度だけ正回転または逆回転する。パルス1回分の入力が1ステップとなり、Xステップ(本実施例では、336ステップ)でロータ32dが1周することとなる。リール2L、2C、2R及びリール取付盤405は、ロータ32dの回転に伴って同じ角度ずつ回転する。
リールセンサ33L、33C、33Rは、リールモータ32L、32C、32Rの真上の位置に対向するように固定されたリールセンサ33L、33C、33Rを構成する投光部と受光部の間を、非検出部としての切欠部408が形成されたリール取付盤405の屈曲片部405bを周回させることでリール2L、2C、2Rの基準位置を検出できるようになっている。詳しくは、屈曲片部405bの切欠部408以外の部分が投光部と受光部の間に位置するときは、投光部からの照射光が屈曲片部405bに遮られて受光部に検出されず検出信号がOFFの状態であり、屈曲片部405bの切欠部408が投光部と受光部の間に位置するときは、投光部からの照射光が屈曲片部405bに遮られず、受光部に検出されることで検出信号がONの状態となる。そして、リールセンサ33L、33C、33Rは、切欠部408の通過による受光部の受光状況に応じた検出信号をメイン制御部41に出力する。切欠部408の幅wは、リールモータ32L、32C、32Rを構成するステッピングモータのαステップ分の回転駆動に対応したものとなっているが、投光部から照射される光の幅の大きさは、無視できるほどに小さいものとする。尚、リールモータ32L、32C、32R及びそれぞれに対応するリールセンサ33L、33C、33Rの構成は、同一であるため、ここではリールモータ32Lとリールセンサ33Lの関係について説明し、リールモータ32C、32Rとリールセンサ33C、33Rの説明は省略する。
リールモータ32Lを構成するステッピングモータのロータ32dの回転角度による基準位置は、正回転(図中右回り)で回転しているときには、リールセンサ33Lが切欠部408を検出していないOFF状態から検出したON状態に変化した位置になる。一方、逆回転(図中左回り)で回転しているときには、リールセンサ33Lが切欠部408を検出していないOFF状態から検出したON状態に変化したときには、基準位置よりもαステップ分ずれた位置にあることとなる。
リールモータ32Lを正回転させる場合には、(φ1,φ2)、(φ1)、(φ4,φ1)、(φ4)、(φ3,φ4)、(φ3)、(φ2,φ3)、(φ2)、(φ1,φ2)…の順でパルス信号が入力される。この8ステップが、基準励磁パターンとなる。一方、逆回転させる場合には、この反対の順番でパルス信号が入力される。従って、パルス信号を入力する励磁相の選択順を切り替えることで、ロータ32dの回転方向を正回転と逆回転のいずれかに切り替えることができる。
リールモータ32Lを構成するステッピングモータのロータ32dは、上記のようなパルス信号の入力によって回転されるが、その回転角度に応じた位置は、RAM507に割り当てられた励磁相カウンタの値によって示されるものとなる。励磁相カウンタの値は、正回転でリールモータ32Lが1ステップ駆動されたとき、すなわち正回転方向に1ステップ分回転させたときに1だけ加算され、逆回転でリールモータ32Lが1ステップ駆動されたとき、逆回転方向に1ステップ分回転させたときに1だけ減算される。
また、励磁相カウンタの値は、リールセンサ33Lによりリールモータ32Lのロータ32dが基準位置にあるとき、すなわち正回転でリールセンサ33Lの検出信号がOFF状態からON状態に変化したときに初期値として0が設定される。逆回転でリールセンサ33Lの検出信号がON状態からOFF状態に変化したときには、ロータ32dの位置には基準位置からαステップ分のずれがあり、そのまま逆回転を続けてすぐにマイナスの値をとらないようにするため、励磁相カウンタの初期値としてX+αが設定される。
また、リールセンサ33Lの検出信号がON状態のままで逆回転から正回転に変化したときには、1周分のXを初期値に加算していたので、励磁相カウンタの値からXを減算する。リールセンサ33Lの検出信号がON状態のままで回転方向が正回転から逆回転に変化したときには、逆回転で初期値を設定したのと同様に、励磁相カウンタの値にXを加算する。このように正回転と逆回転とで回転しているときに、それぞれリールセンサ33Lが正しく切欠部408を検出できていることを前提とすると、初期値の設定と回転方向補正によって、励磁相カウンタの値は、0からX+αまでの値をとることとなる。ここで、0からαまでの値と、XからX+αまでの値とは、同じ位置を示すものとなる。
次に、リールセンサ33Lによる基準位置の検出、励磁相カウンタの値、及びリールモータ32Lの駆動の制御について、具体的な例に基づいて説明する。図56は、リール2Lを正回転/左回転でそれぞれ回転させたときの動作を説明するタイミングチャートであり、(a)は正回転の場合を、(b)は逆回転の場合を示す。
図56(a)に示すように、リール2Lを正回転で回転させて、すなわちリールモータ32Lを正回転で駆動している場合、タイミングt0においてリールセンサ33Lの検出信号がOFF状態からON状態に変化したものとする。このとき、ロータ32dの位置は基準位置にあり、励磁相カウンタに初期値として0が設定される。ここからαステップ分の時間が経過したタイミングt1において、リールセンサ33Lの検出信号がON状態からOFF状態に変化し、このときのロータ32dの位置が基準位置からαステップ分ずれた位置にある。
その後、励磁相カウンタの値は、その後1ステップ分の時間を経過する度に1ずつ加算されていくこととなる。さらに、タイミングt0からX/2ステップ分の時間、すなわちタイミングt1からX/2−αステップ分の時間が経過したタイミングt2において、励磁相カウンタの値がX/2となる。このとき、ロータ32dの位置は、ちょうど半周した位置にある。
一方、図56(b)に示すように、リール2Lを逆回転させて、すなわちリールモータ32Lを逆回転している場合、タイミングt0においてリールセンサ33Lの検出信号がOFF状態からON状態に変化したものとする。このとき、ロータ32dの位置は基準位置からαステップ分ずれた位置にあり、X+αが励磁相カウンタに初期値として設定される。ここからαステップ分の時間が経過したタイミングt1において、リールセンサ33Lの検出信号がON状態からOFF状態に変化するが、このときの回転軸の位置が基準位置からαステップ分回転しており、励磁相カウンタの値は、Xとなる。また、ロータ32dの位置は、基準位置にあることとなる。
その後、励磁相カウンタの値は、その後1ステップ分の時間を経過する度に1ずつ減算されていくこととなる。さらに、タイミングt1からX/2ステップ分の時間、すなわちタイミングt0からX/2+αステップ分の時間が経過したタイミングt2において、励磁相カウンタの値がX/2となる。このとき、ロータ32dの位置は、ちょうど半周した位置にある。
このように本実施例では、ゲームの実行やリール演出の実行に伴ってリールを回転させるようになっており、この際、リールモータ32L、32C、32Rを構成するステッピングモータのロータ32dは、正回転と逆回転のいずれかで回転駆動されるものとなる。
ロータ32dの位置は、励磁相カウンタの値によって示されるものとなるが、リールセンサ33L、33C、33Rによって基準位置が検出されると、励磁相カウンタに初期値が設定されるものとなる。一方、リールセンサ33L、33C、33Rによって基準位置が検出されることとなる屈曲片部405bの切欠部408は、ロータ32dのαステップに対応する幅wを有しており、リールが正回転で回転しているときと逆回転で回転しているときとで、リールセンサ33L、33C、33Rの検出信号がOFF状態からON状態に変化する位置にαステップ分のずれが生じる。
このときに励磁相カウンタに設定する初期値としては、正回転であれば0である。一方、逆回転であれば切欠部408の幅wに応じた補正値αを加算してX+αを初期値として設定するものとしている。励磁相カウンタの値は、0〜αにあるときとX〜X+αとで同じ位置に対応しているが、リールセンサ33L、33C、33Rが切欠部408を検出しているON状態にあってリールの回転方向が変化したときには、カウンタの値の補正を行っている。これにより励磁相カウンタの値がロータ32dの位置を正確に示すことができるようになり、リール演出においてリールを正回転で回転させた場合でも逆回転で回転させた場合でも、リールを正確な位置で回転動作させることができるようになる。
また、リールを正回転で回転させているか逆回転で回転させているかによって変える必要があるのは励磁相カウンタに設定する初期値だけであって、異なる判定を行う必要がないので、判定の処理が複雑になることがない。しかも励磁相カウンタに設定する初期値を変えることで、リールセンサ33L、33C、33Rの検出信号の変化は、OFF状態からON状態になった場合だけを監視すれば良い。このため、リールセンサ33L、33C、33Rの検出信号の監視の処理も複雑になることがない。このように処理を簡略化できることから、その処理を実行するためのプログラムを短くすることができ、プログラムを記憶するために必要な記憶容量を小さくすることができる。
尚、本実施例では、リールセンサ33L、33C、33Rの検出信号がOFF状態からON状態に変化するのを監視し、そのときのリールの回転方向が正回転なら初期値として0を、逆回転なら初期値としてX+αを励磁相カウンタに設定する構成であるが、リールセンサ33L、33C、33Rの検出信号がON状態からOFF状態に変化するのを監視する構成としても良い。この場合、リールが正回転でリールセンサ33L、33C、33Rの検出信号がON状態からOFF状態に変化したときを基準位置として励磁相カウンタに初期値として0を設定するならば、リールが逆回転でリールセンサ33L、33C、33Rの検出信号がON状態からOFF状態に変化したときに励磁相カウンタに初期値としてX−αを設定すれば良い。ここで、励磁相カウンタの値は、0〜−αにあるときとX〜X−αにあるときとが同じ位置を示すものとなる。
また、本実施例では、リールモータ32L、32C、32Rを構成するステッピングモータのロータ32dの位置と励磁相カウンタの値とが一致することを前提に説明していたが、何らかの原因により両者の間に不一致が生じる場合もある。不一致となったままリールを回転させ続けると、遊技者を混乱させてしまう場合も生じてしまう。そこで、次のようにロータ32dの位置と励磁相カウンタの値とに不一致がないかを判定して、不一致があればエラーとしてリールの回転を中止する構成としても良い。
例えば、リールが正回転で回転しているときに、リールセンサ33L、33C、33Rの検出信号がOFF状態からON状態に変化していないのに励磁相カウンタの値がX−1からXになったとすると、ロータ32dの位置と励磁相カウンタの値に不一致が生じているものと判定することができる。また、リールが逆回転で回転しているときに、リールセンサ33L、33C、33Rの検出信号がOFF状態からON状態に変化していないのに励磁相カウンタの値がα+1からαになったとすると、ここでもロータ32dの位置と励磁相カウンタの値に不一致が生じているものと判定することができる。
また、微妙な位置ずれは正常な動作をしていても生じることがあるものとして、例えば上記のように励磁相カウンタの値が変化した場合であっても、その時点ではエラーとしないで、さらにそこから数ステップ程度の後にリールセンサ33L、33C、33Rの検出信号がOFF状態からON状態に変化したときには、ここで新たに励磁相カウンタに設定する初期値に従ってリールの回転を続ける構成としても良い。例えば、右回りで励磁相カウンタの値がX+βとなったときや、左回りで励磁相カウンタの値がα−βとなったときにエラーと判定しても良い。ここで、β>αとすれば、励磁相カウンタが本来取り得る値の範囲を越えるものとなったときに、エラーと判定されるものとなる。このようにエラーと判定されて初めて、リールの回転を中止する構成としても良い。
このようにロータ32dの位置と励磁相カウンタの値との不一致を判定し、その判定結果によりエラーとしてリールの回転を中止することで、リールが不適切な位置にある状態でその回転が継続されることはなく、遊技者を混乱させないで済むようになる。
また、本実施例では、リールが正回転でリールセンサ33L、33C、33Rの検出信号がOFF状態からON状態に変化したときには励磁相カウンタの初期値として0を設定していた。一方、リールが逆回転でリールセンサ33L、33C、33Rの検出信号がOFF状態からON状態に変化したときには励磁相カウンタの初期値として、基準位置のXに切欠部408の幅wに対応した補正値αを加えたX+αを初期値として設定する構成としていたが、例えば励磁相カウンタとして、0〜X−1の範囲で値を巡回させる巡回カウンタ(値がX−1で右回りに1ステップ回転すると値が0、値が0で左回りに1ステップ回転すると値がX−1となるもの)を用いる場合には、リールの回転方向に関わらずリールセンサ33L、33C、33Rの検出信号がOFF状態からON状態に変化したときには励磁相カウンタの初期値として0を設定し、リールが逆回転で回転しているときには、その後に補正値αを励磁相カウンタの値に加算する構成としても良い。この場合も、本実施例と同様の効果を得ることができる。
また、このような巡回カウンタを用いるのであれば、リールセンサ33L、33C、33Rの検出信号がOFF状態からON状態に変化したときにリールの回転方向と切欠部408の幅wに応じて励磁相カウンタの値を補正するのではなく、リールモータ32L、32C、32Rの駆動を停止させるときの判定値において、切欠部408の幅wに応じた値の補正を行う構成としても良い。
また、本実施例では、リールモータ32L、32C、32Rを構成するステッピングモータのロータ32dを正回転で1ステップ駆動したときには励磁相カウンタの値を1加算し、ロータ32dを逆回転で1ステップ駆動したときには励磁相カウンタの値を1減算する構成としていた。また、リールを逆回転としてリールセンサ33L、33C、33Rの検出信号がOFF状態からON状態に変化したときには、励磁相カウンタに設定する初期値に対して切欠部408の幅に応じたαを加算して補正する構成としていた。これらの加算/減算は、マイナスの値の加算/減算としても良い。
上記のようにロータ32dの位置と励磁相カウンタの値との不一致でエラーとしてリールの回転を中止させた場合に、そのままの位置から新たな回転を行う構成とすると、リールの位置にずれが生じたまま当該新たな回転が開始されてしまうこととなる。そこで、エラーと判定してリールの回転を中止させた後には、ロータ32dの位置が基準位置となる位置に復帰させる制御を行ってから、新たなリールの回転による演出を開始することが好ましい。
この復帰制御は、リールモータ32L、32C、32Rの励磁相φ1〜φ4に正回転の順序でパルス信号を出力してリールを正回転で回転させて行う構成とし、リールセンサ33L、33C、33Rの検出信号がOFF状態からON状態に変化したときにロータ32dが基準位置に達したものとして復帰制御を終了させる構成とすれば良い。このときに、励磁相カウンタに初期値として0を設定して、ロータ32dの位置と励磁相カウンタの値とを一致させることができる。
このようにエラーが生じた場合の復帰制御を必ずリールを正回転で回転させる方向で行うことで、復帰制御を行うために必要なプログラムが1種類だけで済み、プログラムの記憶に必要な記憶容量を小さくすることができる。また、必ず同じ方法で復帰制御が行われるため、ロータ32dの位置を確実に基準位置まで復帰させることができるようになる。尚、この復帰制御は、ロータ32dの位置と励磁相カウンタの値との不一致によるエラーと判定された場合以外でも必要に応じて行うことができる。
また、本実施例では、1−2相励磁制御によりステッピングモータを駆動してリールを回動動作させる構成としていたが、励磁相φ1〜φ4のうちの2相を同時に順番に励磁する2相励磁制御や、1相だけを順番に励磁する1相励磁制御によってステッピングモータを駆動する構成としても良い。また、4つの励磁相φ1〜φ4を有するハイブリッド型ステッピングモータ以外に、他の構成のステッピングモータを適用しても良い。いずれのステッピングモータであっても、パルス信号を入力する励磁相の順番により回転方向を反転させることができる。
前述したように、リール2L、2C、2Rは、一面に複数種類の図柄が所定の順番で配列された帯状のリールシート400と、該リールシート400の左右端部を保持する円環状の保持枠401、402(リールホイールとも言う)と、から構成されている。保持枠401は、リールモータ32L、32C、32Rのロータ32dに相対回転不能に固着される円形状のリール取付盤405(表示帯取付部材)に複数のネジ405cにより、相対回動不能に取り付けられる円形状の取付板401aと、取付板401aから放射状に延設される複数の連結片401cに固定される環状部401bと、から構成される。保持枠402は、環状部のみにて構成される。
リールシート400は、その一方の端部と他方の端部を重ね合わせて接着し、環状とした状態(図57参照)で、その左右端部に保持枠401、402が取り付けられることで保持枠401、402に保持されるようになっている。このため、リールシート400には、図57及び図58に示すように、一方の端部と他方の端部を重ね合わせた部分に継ぎ目400aが形成されることとなる。
また、リールシート400は、保持枠401、402に対してその継ぎ目400aが特定の位置となるように取り付けられる。詳しくは、継ぎ目400aの位置が、図57に示すように、保持枠401をリール取付盤405に相対回動不能に取り付け、さらにリール取付盤405をリールモータ32Lのロータ32dに相対回動不能に取り付け、リールユニット2を構成するリールボックス351に組み付けられた状態で、リールモータ32Lの本体32bに対してセンサ取付板480を介して取り付けられたリールセンサ33Lと、リール取付盤405に形成された切欠部408、すなわちリールセンサ33Lによってリール2Lの基準位置が検出される部分と、を一致する位置に移動させた場合に、リールボックス351によって被覆されることなく視認可能となる位置であり、かつリールユニット2を筐体1aに取り付けて、前面扉1bによりその開放面を閉塞した状態において、前面扉1bに形成された透視窓3を透して視認可能となる位置となるようにリールシート400が保持枠401、402に対して取り付けられる。
リール2C、2Rについても同様であり、保持枠401をリール取付盤405に相対回動不能に取り付け、さらにリール取付盤405をリールモータ32Cのロータ32dに相対回動不能に取り付け、リールユニット2を構成するリールボックス351に組み付けられた状態で、リールモータ32Cの本体32bに対してセンサ取付板480を介して取り付けられたリールセンサ33Cと、リール取付盤405に形成された切欠部408、すなわちリールセンサ33Cによってリール2Lの基準位置が検出される部分と、を一致する位置に移動させた場合に、リールボックス351によって被覆されることなく視認可能となる位置であり、かつリールユニット2を筐体1aに取り付けて、前面扉1bによりその開放面を閉塞した状態において、前面扉1bに形成された透視窓3を透して視認可能となる位置となるようにリールシート400が保持枠401、402に対して取り付けられ、保持枠401をリール取付盤405に相対回動不能に取り付け、さらにリール取付盤405をリールモータ32Rのロータ32dに相対回動不能に取り付け、リールユニット2を構成するリールボックス351に組み付けられた状態で、リールモータ32Rの本体32bに対してセンサ取付板480を介して取り付けられたリールセンサ33Rと、リール取付盤405に形成された切欠部408、すなわちリールセンサ33Rによってリール2Rの基準位置が検出される部分と、を一致する位置に移動させた場合に、リールボックス351によって被覆されることなく視認可能となる位置であり、かつリールユニット2を筐体1aに取り付けて、前面扉1bによりその開放面を閉塞した状態において、前面扉1bに形成された透視窓3を透して視認可能となる位置となるようにリールシート400が保持枠401、402に対して取り付けられる。
このため、図58に示すように、リール2L、2C、2Rをリールボックス351に組み付けた状態において、リールモータ32L、32C、32Rの本体32bに対してセンサ取付板480を介して取り付けられたリールセンサ33L、33C、33Rと、リール取付盤405に形成された切欠部408、すなわちリールセンサ33L、33C、33Rによってリール2L、2C、2Rの基準位置が検出される部分と、を一致する位置に移動させた場合に、リール2L、2C、2Rそれぞれの継ぎ目400aが、リールボックス351に被覆されることなく視認可能となる位置であり、かつリールユニット2を筐体1aに取り付けて、前面扉1bによりその開放面を閉塞した状態において、前面扉1bに形成された透視窓3を透して視認可能となる位置に、一直線上に並ぶようになっている。
次に、リールシート400の位置ずれを発見するための検査方法について説明する。
スロットマシン1の製造工程においてリールユニット2を筐体1aに取り付ける前にリールシート400と保持枠401、402との位置ずれを検査する場合には、リール2L、2C、2Rをリールボックス351に組み付けた状態で、リールセンサ33L、33C、33Rと、リール取付盤405の切欠部408と、を一致させる。すなわちリール2L、2C、2Rの継ぎ目400aが特定の位置となるようにリール2L、2C、2Rを移動させる。この際、リールセンサ33L、33C、33Rにより切欠部408が検出されるまでリールモータ32L、32C、32Rに対して駆動信号を入力させることによりリールセンサ33L、33C、33Rと、リール取付盤405の切欠部408と、を一致させることができる。
そして、上記のリールユニット2を規定の位置に配置し、レーザーラインを照射する。この際、レーザーラインは、リールユニット2に組み付けられたリール2L、2C、2Rが、リールセンサ33L、33C、33Rと、リール取付盤405の切欠部408と、を一致させた場合にその継ぎ目400aが位置すべき位置を直線上に照射するようになっており、継ぎ目400aの位置と、レーザーラインが照射する位置と、を比較することにより、一致しなければリールシート400と保持枠401、402との位置ずれが生じていることを発見できる。
また、レーザーラインを照射せずとも、リールユニット2に組み付けられたリール2L、2C、2Rが、リールセンサ33L、33C、33Rと、リール取付盤405の切欠部408と、を一致させた場合に、位置ずれがなければリール2L、2C、2Rのそれぞれの継ぎ目400aが一直線上に揃うこととなるため、リール2L、2C、2Rのそれぞれの継ぎ目400aが一直線上に揃っていないことによってもリールシート400と保持枠401、402との位置ずれが生じていることを発見できる。
また、レーザーラインを用いない方法としては、リールユニット2の所定の位置に当接させた場合にリール2L、2C、2Rの継ぎ目400aが本来位置すべき位置に印が設けられた検査器具をリールユニット2の所定位置に当接させ、検査器具に設けられた印と、リール2L、2C、2Rの継ぎ目400aと、を比較することにより、一致しなければリールシート400と保持枠401、402との位置ずれが生じていることを発見できる。
このとき用いる検査器具は、リール2L、2C、2Rの継ぎ目400aのそれぞれに対して同時に検査できるようにそれぞれ対応する位置に印が設けられたものでも良いし、いずれか1つのリールの継ぎ目400aに対して検査できるように対応する位置に印が設けられたものでも良い。この場合でも、リールセンサ33L、33C、33Rと、リール取付盤405の切欠部408と、を一致させた場合に、リール2L、2C、2Rの継ぎ目400aは、一直線上に並ぶので、いずれか1つのリールのみ検査器具を当接させて検査することで、他のリールについてもリールシート400と保持枠401、402との位置ずれが生じているか否かを特定することが可能となる。
尚、上記では継ぎ目400aが位置すべき位置を直線上に照射するレーザーラインやリールユニット2の所定の位置に当接させた場合にリール2L、2C、2Rの継ぎ目400aが本来位置すべき位置に印が設けられた検査器具を用いた検査方法を例示しているが、リールユニット2を筐体1aに取り付ける前に継ぎ目400aの位置が正常な位置か否かを特定できる方法であればどのような検査方法を用いても良く、例えば、リールユニット2を構成する部材に継ぎ目400aが本来位置すべき位置を特定可能なマークが形成され、継ぎ目400aと当該マークとを比較することで継ぎ目400aの位置が正常な位置か否かを特定できる構成としても良い。
スロットマシン1の完成後、すなわちリールユニット2を筐体1aに取り付けた後にリールシート400と保持枠401、402との位置ずれを検査する場合には、リールセンサ33L、33C、33Rと、リール取付盤405の切欠部408と、を一致させる。この際、リールセンサ33L、33C、33Rにより切欠部408が検出されるまでリールモータ32L、32C、32Rに対して駆動信号を入力させることによりリールセンサ33L、33C、33Rと、リール取付盤405の切欠部408と、を一致させることができる。
そして、図57に示すように、前面扉1bの所定の位置に当接させた場合に検査器具のA点とB点とが通る線(図中一点差線)上に、リール2L、2C、2Rの継ぎ目400aが本来位置すべき位置となるように形成された検査器具を前面扉1bの所定位置に当接させ、検査器具のA点とB点とが通る線上から見た際に、A点、B点、継ぎ目400aと、が一致しなければリールシート400と保持枠401、402との位置ずれが生じていることを発見できる。
尚、上記では前面扉1bの所定の位置に当接させた場合に検査器具のA点とB点とが通る線上に、リール2L、2C、2Rの継ぎ目400aが本来位置すべき位置となるように形成された検査器具を用いた検査方法を例示しているが、リールユニット2を筐体1aに取り付けた後に継ぎ目400aの位置が正常な位置か否かを特定できる方法であればどのような検査方法を用いても良く、例えば、リールユニット2を構成する部材または前面扉1bに継ぎ目400aが本来位置すべき位置を特定可能なマークが形成され、継ぎ目400aと当該マークとを比較することで継ぎ目400aの位置が正常な位置か否かを特定できる構成としても良い。
このように本実施例では、リール2L、2C、2Rは、一面に複数種類の図柄が所定の順番で配列された帯状のリールシート400と、該リールシート400の左右端部を保持する円環状の保持枠401、402と、から構成されており、リールシート400と保持枠401、402との位置ずれが生じることがあるが、リール自体は、回動自在に取り付けられているため、その位置ずれを判断する指標がなく、リールシート400と保持枠401、402との位置ずれを発見することが困難であった。
これに対して本実施例では、リールシート400の継ぎ目400aの位置が、保持枠401をリール取付盤405に相対回動不能に取り付け、さらにリール取付盤405をリールモータ32L、32C、32Rのロータ32dに相対回動不能に取り付け、リールユニット2を構成するリールボックス351に組み付けられた状態で、リールモータ32L、32C、32Rの本体32bに対してセンサ取付板480を介して取り付けられたリールセンサ33L、33C、33Rと、リール取付盤405に形成された切欠部408、すなわちリールセンサ33L、33C、33Rによってリール2L、2C、2Rの基準位置が検出される部分と、を一致する位置に移動させた場合に、リールボックス351によって被覆されることなく視認可能となる位置となるように、リールシート400が保持枠401、402に対して取り付けられている。これにより、リール2L、2C、2Rをリールユニット2を構成するリールボックス351に組み付けた状態でリール2L、2C、2Rの基準位置となるリール取付盤405の切欠部408をリールセンサ33L、33C、33Rの検出位置に位置するように設定することで、リール2L、2C、2Rの継ぎ目400aが視認可能な位置となるため、リール2L、2C、2Rの継ぎ目400aとリールユニット2に当接された検査器具やレーザーラインにて特定される正常位置と比較することでリールシート400と保持枠401、402との位置ずれを容易に発見することができる。
尚、本実施例では、リールユニット2に対して複数のリール2L、2C、2Rが一体に組み付けられる構成であるが、1のリールユニットに対して1のリールのみが組み付けられる構成であっても良く、このような構成であっても、上記のようにリールシート400の継ぎ目400aの位置が、保持枠401をリール取付盤405に相対回動不能に取り付け、さらにリール取付盤405をリールモータのロータ32dに相対回動不能に取り付け、リールユニットに組み付けられた状態で、リールモータの本体32bに対してセンサ取付板480を介して取り付けられたリールセンサと、リール取付盤405に形成された切欠部408、すなわちリールセンサによってリールの基準位置が検出される部分と、を一致する位置に移動させた場合に、リールユニットを構成するリールボックスによって被覆されることなく視認可能となる位置となるように、リールシート400が保持枠401、402に対して取り付けられることにより、リールをリールユニットを構成するリールボックスに組み付けた状態でリールの基準位置となるリール取付盤405の切欠部408をリールセンサの検出位置に位置するように設定することで、リールの継ぎ目400aが視認可能な位置となるため、リールの継ぎ目400aとリールユニットに当接された検査器具やレーザーラインにて特定される正常位置と比較することでリールシート400と保持枠401、402との位置ずれを容易に発見することができる。
また、本実施例では、リールセンサ33L、33C、33Rによりリール2L、2C、2Rの基準位置の通過が検出される被検出部(切欠部408)がリール2L、2C、2Rをリールモータ32L、32C、32Rのロータ32dに固定するためのリール取付盤405に形成されていることにより、リールの成型精度やロータ32dに対する取付け精度に影響されることなく、かつ、リールの回動に応じた基準位置の検出が行われることで、ロータ32dの回動とリールの回動とのずれによる図柄の位置ずれが発生しにくいため、リールと基準位置との関係が正確な位置関係となる。これにより被検出部(切欠部408)を基準位置に合わせたときのリールの継ぎ目400aの位置にばらつきが生じにくく、リールの継ぎ目400aとリールユニットに当接された検査器具やレーザーラインにて特定される正常位置と比較することでリールシート400と保持枠401、402との位置ずれを発見するときの精度を高めることができる。
尚、本実施例では、リールセンサ33L、33C、33Rによりリール2L、2C、2Rの基準位置の通過が検出される被検出部(切欠部408)がリール2L、2C、2Rをリールモータ32L、32C、32Rのロータ32dに固定するためのリール取付盤405に形成されているが、リールセンサ33L、33C、33Rによりリール2L、2C、2Rの基準位置の通過が検出される被検出部がリール2L、2C、2Rをリール保持枠401等のリール取付盤405以外の部位に形成される構成としても良く、このような構成であっても、リールセンサ33L、33C、33Rと、被検出部と、を一致する位置に移動させた場合に、リールボックス351によって被覆されることなく視認可能となる位置となるように、リールシート400が保持枠401、402に対して取り付けられることにより、リール2L、2C、2Rをリールユニット2を構成するリールボックス351に組み付けた状態でリール2L、2C、2Rの被検出部をリールセンサ33L、33C、33Rの検出位置に位置するように設定することで、リール2L、2C、2Rの継ぎ目400aが視認可能な位置となるため、リール2L、2C、2Rの継ぎ目400aとリールユニット2に当接された検査器具やレーザーラインにて特定される正常位置と比較することでリールシート400と保持枠401、402との位置ずれを容易に発見することができる。
また、本実施例では、リールシート400の継ぎ目400aの位置が、保持枠401をリール取付盤405に相対回動不能に取り付け、さらにリール取付盤405をリールモータ32L、32C、32Rのロータ32dに相対回動不能に取り付け、リールユニット2を構成するリールボックス351に組み付けられた状態で、リールモータ32L、32C、32Rの本体32bに対してセンサ取付板480を介して取り付けられたリールセンサ33L、33C、33Rと、リール取付盤405に形成された切欠部408と、を一致する位置に移動させた場合に、リールボックス351によって被覆されることなく視認可能となる位置となるだけでなく、リールユニット2を筐体1aに取り付けて、前面扉1bによりその開放面を閉塞した状態において、前面扉1bに形成された透視窓3を透して視認可能となる位置となるようにリールシート400が保持枠401、402に対して取り付けられる。これにより、スロットマシン1が完成した状態、すなわちリールユニット2を筐体1aに取り付けた後であっても、そのままの状態でリールシート400と保持枠401、402との位置ずれを発見することができる。
また、本実施例では、リールユニット2に複数のリール2L、2C、2Rが並んだ状態で組み付けられるとともに、リールシート400の継ぎ目400aの位置が、保持枠401をリール取付盤405に相対回動不能に取り付け、さらにリール取付盤405をリールモータ32L、32C、32Rのロータ32dに相対回動不能に取り付け、リールユニット2を構成するリールボックス351に組み付けられた状態で、リールモータ32L、32C、32Rの本体32bに対してセンサ取付板480を介して取り付けられたリールセンサ33L、33C、33Rと、リール取付盤405に形成された切欠部408と、を一致する位置に移動させた場合に、リール2L、2C、2Rのそれぞれの継ぎ目400aが一直線上に揃うように、リールシート400が保持枠401、402に対して取り付けられる。複数のリールを並べてリールユニット2に組み付けた状態でリールセンサ33L、33C、33Rと、リール取付盤405に形成された切欠部408と、が一致するように設定することで、これら複数のリールの継ぎ目400aが一直線上に並ぶこととなるため、複数のリールの継ぎ目400aの位置関係からリールシート400と保持枠401、402との位置ずれを容易に発見することができる。
尚、本実施例では、複数のリールを並べてリールユニット2に組み付けた状態でリールセンサ33L、33C、33Rと、リール取付盤405に形成された切欠部408と、を一致させる位置とした場合に、リール2L、2C、2Rのそれぞれの継ぎ目400aが一直線上に揃うように、リールシート400が保持枠401、402に対して取り付けられる構成であり、複数のリール全てにおいて保持枠401、402に対するリールシート400の位置ずれが生じていないときには継ぎ目400aが一直線上に並ぶので、継ぎ目400aが一直線上に並ぶか否かにより保持枠401、402に対するリールシート400の位置ずれを発見することができることから好ましいが、複数のリールを並べてリールユニット2に組み付けた状態でリールセンサ33L、33C、33Rと、リール取付盤405に形成された切欠部408と、を一致させる位置とした場合に、リール2L、2C、2Rのそれぞれの継ぎ目400aが特定の位置関係(例えば、それぞれ1図柄分ずらした位置関係等)であっても、複数のリールの継ぎ目400aの位置関係が特定の位置関係となるか否かを確認することにより、リールシート400と保持枠401、402との位置ずれを容易に発見することができる。
また、本実施例では、前述のようにリールセンサ33L、33C、33Rによりリール2L、2C、2Rの基準位置の通過が検出される被検出部(切欠部408)がリール2L、2C、2Rをリールモータ32L、32C、32Rのロータ32dに固定するためのリール取付盤405に形成されていることにより、リールの成型精度やロータ32dに対する取付け精度に影響されることなく、かつ、リールの回動に応じた基準位置の検出が行われることで、ロータ32dの回動とリールの回動とのずれによる図柄の位置ずれが発生しにくいため、リールと基準位置との関係が正確な位置関係となる。これにより被検出部(切欠部408)を基準位置に合わせたときの複数のリールの継ぎ目400aの位置にばらつきが生じにくく、複数のリールの継ぎ目400aの位置関係からリールシート400と保持枠401、402との位置ずれを発見するときの精度を高めることができる。
尚、本実施例では、リールセンサ33L、33C、33Rによりリール2L、2C、2Rの基準位置の通過が検出される被検出部(切欠部408)がリール2L、2C、2Rをリールモータ32L、32C、32Rのロータ32dに固定するためのリール取付盤405に形成されているが、リールセンサ33L、33C、33Rによりリール2L、2C、2Rの基準位置の通過が検出される被検出部がリール2L、2C、2Rをリール保持枠401等のリール取付盤405以外の部位に形成される構成としても良く、このような構成であっても、リールセンサ33L、33C、33Rと、被検出部と、を一致する位置に移動させた場合に、リール2L、2C、2Rのそれぞれの継ぎ目400aが特定の位置関係となるように、リールシート400が保持枠401、402に対して取り付けられることにより、リール2L、2C、2Rを、リールユニット2を構成するリールボックス351に組み付けた状態でリール2L、2C、2Rの被検出部をリールセンサ33L、33C、33Rの検出位置に位置するように設定することで、これら複数のリールの継ぎ目400aが特定の位置関係となるため、複数のリールの継ぎ目400aの位置関係からリールシート400と保持枠401、402との位置ずれを容易に発見することができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
前記実施例では、本発明を遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンに適用した例について説明したが、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに適用しても良い。遊技球を遊技用価値として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、前記実施例1で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えば、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであっても良い。すなわち、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンを適用しても良い。
前記実施例では、可変表示装置として外周に複数種の図柄が配列されたリールを回転させることにより図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示される構成であるが、リールに替えて外周に複数種の図柄が配列されたベルトを移動させることにより図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示される可変表示装置を適用しても良い。さらに液晶表示器などの画像表示装置に、図柄画像などの識別情報を所定の順番で周期的に移動させる画像を表示させることで表示画面上に識別情報が連続的に変化しつつ表示される可変表示装置を適用しても良い。
前記実施例では、本発明の遊技機の一例として、遊技用価値としてメダル(遊技媒体)やクレジット等を用いて遊技を行うスロットマシン1を適用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、該遊技領域に設けられている入賞口などの始動領域に遊技媒体が入賞したときに複数種類の識別情報の可変表示が行われるパチンコ遊技機や雀球遊技機等にも適用可能である。
パチンコ遊技機の場合、例えば、遊技の制御を行う遊技制御用マイクロコンピュータにより制御される特別図柄表示器による特別図柄の可変表示と同期して演出図柄を可変表示する演出表示装置として、前記実施例のリール2L、2C、2Rのように、各々が識別可能な複数種類の識別情報が所定の順番で配置された表示帯を回転駆動させることで変動表示可能な可変表示領域に表示結果を導出表示させることが可能な可変表示装置を適用可能である。