JP6139819B2 - ビードコアおよび空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤ用のビードコアおよびそのビードコアを用いた空気入りタイヤに関し、特には、断面六角形のビードワイヤを用いて形成したビードコア、および、そのビードコアを用いた空気入りタイヤに関するものである。
一般に、タイヤとリムとの嵌合性を向上させる観点から、空気入りタイヤのビード部には、ビードコアが埋設されている。そして、ビード部に埋設されたビードコアは、トレッド部から一対のサイドウォール部を介して一対のビード部に亘ってトロイド状に延びるカーカスを係止する係止部材としても機能する。
ここで、従来、ビードコアとしては、ゴム被覆した断面円形のスチールワイヤ(鋼線)を巻き回して形成した環状体が用いられている。
しかし、断面円形のスチールワイヤをゴム被覆した後に巻き回してなるビードコアでは、ビードコア全体としての回転剛性が十分ではなく、例えば図6に示すように、タイヤの内圧充填時等にタイヤ径方向外方に向かう引っ張り力Fが負荷されると、ビードコア6A全体が大きく回転変形してしまうという問題がある。即ち、ゴム被覆したスチールワイヤ61Aを巻き回してなるビードコア6Aを用いたタイヤでは、内圧充填時等にビードコア6A全体が大きく回転変形し、その結果、ビードコア6Aの周りで折り返されてビードコア6Aに係止されているカーカス4の引き抜けや、カーカス4の端部(折返し端)での応力(引張応力)の発生による故障が生じることがある。
そこで、例えば特許文献1では、断面四角形のビードワイヤをタイヤ幅方向およびタイヤ径方向の双方に互いに接触するように巻き回してビードコアを形成することにより、互いに隣接するビードワイヤ同士の接触面積を大きくしてビードコア全体としての回転剛性を高めることが提案されている。
また、例えば特許文献2には、ゴム被覆された断面正六角形のビードワイヤを巻き回して形成したビードコアを備える空気入りタイヤであって、巻き回されたビードワイヤがタイヤ赤道面に対して平行な一対の面(タイヤ幅方向断面では辺(線)になる)を有するように配列されている空気入りタイヤが開示されている。そして、この特許文献2に記載の空気入りタイヤでは、1本のビードワイヤを、タイヤ赤道面に対して平行な一対の面を有するように配列して巻き回すことにより、ビードワイヤ間に位置するゴムの変形を制限してビードコアの形状が崩れるのを抑制し、ビード部の耐久性を確保している。
特開昭49−119301号公報 特開平5−330321号公報
しかし、断面四角形のビードワイヤを巻き回してなる上記従来のビードコアでは、ビードコアにタイヤ径方向外側へ向かう外力が負荷された際に、図7に示すようにビードコア6B内でビードワイヤ61B同士の位置がずれ、ビードコア6Bの形状が崩れることがあった。また、同様に、ビードコアにタイヤ幅方向外側へ向かう外力が負荷された場合にも、図8に示すようにビードコア6B内でビードワイヤ61B同士の位置がずれ、ビードコア6Bの形状が崩れることがあった。即ち、上記従来のビードコアを用いたタイヤには、図7〜8に示すようにビードコアの形状が崩れると、ビードコア全体としての回転剛性が低下してしまい、その結果、ビード部の耐久性が低下してしまうという問題があった。
一方、断面正六角形の1本のビードワイヤをゴム被覆した後に巻き回してなる上記従来のビードコアでは、ビードコアの形状が崩れるのを抑制することはできるものの、ビードワイヤ間にゴムを介在させているため、ビードコア全体として十分な回転剛性が得られないという問題があった。また、上記従来のビードコアには、断面正六角形の1本のビードワイヤを巻き回してビードコアを形成しているので、ビードワイヤの位置をタイヤ幅方向およびタイヤ径方向に変化させながら(レーンチェンジしながら)巻き回していく過程でビードワイヤ間に隙間が生じてしまい(即ち、ビードコアの全周に亘ってビードワイヤを密に巻き回すことができず)、ビードコア全体としての回転剛性が低下してしまうという問題もあった。
そこで、本発明は、十分な回転剛性を有し、且つ、形状保持性に優れるビードコアを提供することを目的とする。また、本発明は、そのビードコアを用いることにより、ビード部の耐久性が高い空気入りタイヤを提供することを目的とする。
この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明のビードコアは、タイヤ用のビードコアであって、互いに接触するように並列に配置した複数本の、断面が六角形状のビードワイヤ巻き回して形成した、タイヤ幅方向断面が、互いに隣接する前記ビードワイヤ間で前記六角形状の6つの頂点のうち2つが互いに接触する、ハニカム構造の環状体よりなり、記六角形状の各辺、前記環状体の中心軸線と平行な方向に延びる仮想線とのなす角度、および前記環状体の径方向に延びる仮想線とのなす角度が、0°超90°未満であり、前記環状体は、幅方向断面形状において、当該環状体の表面側に位置するビードワイヤ列を構成する前記ビードワイヤの断面中心を結んでなる線が、平行四辺形をなし、前記平行四辺形の前記環状体の径方向に沿う辺は、前記環状体の径方向内側に対し外側が中心軸線方向外側に位置するように傾斜していることを特徴とする。このように、互いに接触するように並列に配置した複数本のビードワイヤが巻き回された形にビードコア(環状体)を構成すれば、ビードコア全体として十分な回転剛性を得ることができる。また、断面六角形状のビードワイヤを用い、且つ、互いに隣接するビードワイヤ間で六角形状断面の6つの頂点のうち2つが互いに接触するようにビードワイヤを配列すれば、ビードコア全体としての回転剛性を高めつつ、外力に対するビードコアの形状保持性を高めることができる。さらに、ビードワイヤの六角形状の各辺、環状体の中心軸線と平行な方向に延びる仮想線とのなす角度、および環状体の径方向に延びる仮想線とのなす角度が、0°超90°未満であるとすれば、外力に対するビードコアの形状保持性を更に高めることができる。
なお、本発明において、「各辺が環状体の中心軸線と平行な方向に対して傾斜する」とは、各辺と、中心軸線と平行な方向に延びる仮想線とのなす角度が0°超90°未満であることを指す。また、本発明において、「各辺が環状体の径方向に対して傾斜する」とは、各辺と、径方向に延びる仮想線とのなす角度が0°超90°未満であることを指す。
ここで、本発明のビードコアにおいて、前記環状体は、幅方向断面形状が略平行四辺形状であることが好ましい。環状体の幅方向断面形状を略平行四辺形状とすれば、該環状体からなるビードコアをタイヤのビード部に埋設した際に、ビードコアのタイヤ幅方向外側のスペースを削減してタイヤの重量を低減することができるからである。
なお、本発明において、「環状体の幅方向断面」とは、環状体の軸線方向に沿う断面を指す。また、本発明において、「環状体の幅方向断面形状が略平行四辺形状である」とは、環状体の幅方向断面視において、環状体の表面側に位置するビードワイヤ列を構成するビードワイヤの断面中心を結んでなる線が、平行四辺形をなすことを指す。
そして、本発明のビードコアは、前記ビードコアの中心軸線と前記ビードワイヤの巻き始め端とを通る仮想面と、当該ビードコアの当該中心軸線と当該ビードワイヤの巻き終わり端とを通る仮想面とは、60〜90°の角度で交差していることが好ましい。
また、本発明のビードコアは、前記六角形状が、正六角形状であることが好ましい。
また、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の空気入りタイヤは、上記ビードコアの何れかを用いたことを特徴とする。このように、上述したビードコアを用いれば、ビード部の耐久性が高い空気入りタイヤを提供することができる。
本発明によれば、十分な回転剛性を有し、且つ、形状保持性に優れるビードコアを提供することができる。また、本発明によれば、ビード部の耐久性が高い空気入りタイヤを提供することができる。
本発明に従う代表的な空気入りタイヤのタイヤ幅方向断面図である。 図1に示す空気入りタイヤのビード部のタイヤ幅方向断面を拡大して示す図である。 本発明に従う代表的なビードコアの側面図である。 図3に示すビードコアのI−I線に沿う断面を示す図である。 (a)は、本発明に従う他のビードコアにおけるビードワイヤの配列状態を説明する図であり、(b)は、断面五角形のビードワイヤを用いたビードコアにおけるビードワイヤの配列状態を説明する図である。 断面円形のスチールワイヤを巻き回してなる従来のビードコアを有する空気入りタイヤについて、内圧充填時のビードコアの回転変形を説明する図である。 断面四角形のビードワイヤを巻き回してなる従来のビードコアを有する空気入りタイヤについて、タイヤ径方向外側に向かう外力がビードコアに負荷された際のビードコアの形状の崩れを説明する図である。 断面四角形のビードワイヤを巻き回してなる従来のビードコアを有する空気入りタイヤについて、タイヤ幅方向外側に向かう外力がビードコアに負荷された際のビードコアの形状の崩れを説明する図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。本発明の空気入りタイヤは、本発明のビードコアを用いたことを特徴とする。そして、本発明のビードコアは、断面形状が六角形のビードワイヤを所定の配列状態となるように巻き回して形成したことを特徴とする。
<空気入りタイヤ>
ここで、図1に、本発明に従う空気入りタイヤの一例について、適用リムRに装着し、JATMA等に規定の所定内圧(最高空気圧)を適用した無負荷状態におけるタイヤ幅方向断面を示す。
図1に示す空気入りタイヤ10は、トレッド部1と、トレッド部1の側部からタイヤ径方向内方に延びる一対のサイドウォール部2と、各サイドウォール部2のタイヤ径方向内方に連なるビード部3とを備えている。
また、空気入りタイヤ10は、一対のビード部3間に延在する1プライからなるラジアルカーカス4を備えている。ここで、ラジアルカーカス4は、トレッド部1から一対のサイドウォール部2を介して一対のビード部3にわたってトロイド状に延び、ビード部3内に埋設された断面略平行四辺形状のビードコア6の周りでタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に向かって折り返されてなる。なお、ビード部3のビードコア6のタイヤ径方向外側には、ビードフィラー7が配設されている。
更に、トレッド部1のラジアルカーカス4のタイヤ径方向外側(クラウン部外周側)には、2層のベルト層51,52よりなるベルト5が設置されている。そして、ベルト5のタイヤ径方向外側には、トレッドゴム8が配置されており、該トレッドゴム8の表層部(トレッド部踏面側)には、タイヤ周方向に延びる複数本(図1では3本)の主溝9が、タイヤ赤道Cを中心として線対称となるように形成されている。
そして、図1に示す空気入りタイヤ10は、以下に詳細に説明する環状のビードコア6をビード部3に埋設したことを特徴とする。
なお、図2にビード部3の断面を拡大して示すように、断面が略平行四辺形状のビードコア6は、特に限定されることなく、タイヤ幅方向に対して所定の角度θ1で傾斜している。因みに、角度θ1は、適用リムRのビードシートと、ビードコア6の内周面(ビードコア6を構成するビードワイヤ61のタイヤ径方向最内側を通る仮想面)とが略並行になる大きさ(例えば、15°以下)とすることができる。
<ビードコア>
ここで、本発明に従うビードコアの一例について、図3に模式的な側面図を示し、図4に図3のI−I線に沿う断面(幅方向断面)を示す。図3〜4に示すビードコア6は、互いに接触するように並列に配置した複数本(図4では6本)のビードワイヤ61を巻き回して形成した環状体よりなり、空気入りタイヤのビードコアとして用いられる。そして、ビードコア6は、ビードワイヤ61として、ワイヤ中心軸線に直交する断面の形状が六角形状(図4では正六角形状)のビードワイヤを用い、且つ、該ビードワイヤ61を、所定の配列状態となるように巻き回して形成した環状体よりなることを特徴とする。
なお、ビードワイヤとしては、特に限定されることなく、ダイス等の既知の手段を用いて断面形状が六角形状になるように成形したスチールワイヤを用いることができる。
より具体的には、ビードコア6は、図3〜4に示すように、互いに直接接触するように一方向(図4では左右方向)に並列配置した複数本(図4では6本)のビードワイヤ61を6回巻き回し、一方向に並列配置した6本のビードワイヤを該一方向と直交する方向(図4では上方向)に積層して形成された環状体よりなる。そして、環状体よりなるビードコア6では、図4に示すように、互いに隣接するビードワイヤ61,61の間で、六角形状断面の6つの頂点のうちの2つの頂点64,64が互いに接触している。即ち、ビードコア6では、任意のビードワイヤ61の断面(六角形状)の6つの頂点のうち2つの頂点64,64が、該ビードワイヤ61に隣接するビードワイヤ61の断面(六角形状)の6つの頂点のうち2つの頂点64,64と一対一で接触している。そして、その結果、互いに隣接するビードワイヤ61同士は、ビードコア6の幅方向断面視において、六角形状断面の一辺65(頂点64,64間に位置する辺65)に亘って接触する。また、ビードコア6の幅方向断面の構造は、六角形が密に配列されたハニカム構造となる。
また、図4に示すように、ビードコア6は、幅方向断面形状が略平行四辺形状をしている。即ち、ビードコア6の幅方向断面視において、環状体よりなるビードコア6の表面(外周面、内周面および両側面)を形成するビードワイヤ61の断面中心を結んでなる線(図4に一点鎖線で示す)は、平行四辺形をなしている。
更に、図4に示すように、ビードコア6では、ビードコア6を構成する各ビードワイヤ61の六角形状断面の各辺が、ビードコア6(環状体)の中心軸線と平行な方向およびビードコア6の径方向の双方に対して所定の角度φ(但し、0°<φ<90°)で傾斜している。
なお、図3〜4に示すビードコア6では、ビードワイヤ61はゴム等で被覆されることなく(即ち、ゴムを間に介在させることなく)、巻き回されている。また、図3に示すように、ビードワイヤ61の巻き始め端62と、巻き終わり端63とは、互いに異なる周方向位置に位置している。そして、ビードコア6の中心軸線と巻き始め端62とを通る仮想面と、ビードコア6の中心軸線と巻き終わり端63とを通る仮想面とは、角度θ2で交差している。因みに、巻き始め端62と巻き終わり端63とが周方向に近接して位置することによる応力の集中を抑制しつつビードコア6の周方向の均一性を確保する観点からは、角度θ2は、60〜90°であることが好ましい。
ここで、上述したビードコア6(環状体)の形成は、特に限定されることなく、ドラムの外周にビードワイヤ61を巻き付けることにより行うことができる。因みに、図2に示すようにビードコア6をタイヤ幅方向に対して所定の角度θ1で傾斜させてビード部3に埋設する場合には、予め所定のくせ付けを行ったビードワイヤ61をドラムの外周に巻き付けることによりビードコア6を形成することができる。
そして、上記ビードコア6によれば、十分な回転剛性および形状保持性を確保することができる。
即ち、ビードコア6は、互いに接触するように並列に配置した複数本のビードワイヤを巻き回して形成した環状体よりなるので、ゴム被覆したビードワイヤを用いた場合と比較して、直接接触し合うビードワイヤ61間の引っ掛かり効果が大きくなる。従って、ビードコア6は、ビード部3に埋設された際のビードコア全体としての回転剛性が十分に大きくなる。
また、ビードコア6を構成する環状体は、複数本のビードワイヤ61を並列配置した状態で巻き回して形成されているので、環状体の全周に亘ってビードワイ61を密に巻き回すことができる。従って、ビードコア6では、1本のビードワイヤをレーンチェンジしながら巻き回して環状体を形成した場合と比較し、ビードワイヤ61間に隙間が生じるのを抑制して、ビードコア全体としての回転剛性が低下するのを抑制することができる。
更に、ビードコア6では、断面六角形状のビードワイヤ61を用い、且つ、互いに隣接するビードワイヤ61間で六角形状断面の6つの頂点のうち2つが互いに接触するようにビードワイヤ61を配列しているので、外力が負荷された場合であっても形状が崩れ難い。より具体的には、ビードコア6は、隣接するビードワイヤ61間で六角形状断面の2つの頂点64,64同士が接触し、その結果、互いに隣接するビードワイヤ61同士が頂点64,64間に位置する辺65に亘って接触するので、外力が作用した場合であってもビードワイヤ61同士が係合し、ビードコア6の形状が大きく崩れることがない。従って、ビードコア全体としての回転剛性を高めつつ、外力に対するビードコアの形状保持性を高めることができる。
なお、ビードワイヤ同士を係合させるという観点からは、図5(b)に示すように、互いに接触するように並列配置した断面五角形のビードワイヤ61cを、互いに隣接するビードワイヤ61c間で五角形状断面の5つの頂点のうち2つが互いに接触するように巻き回してビードコアを形成することも考えられる。しかし、断面五角形状のビードワイヤ61cを図5(b)に示すように配列した場合、隣接するビードワイヤ61c間に一方向に延びる界面65cが生じ、ビードコアに外力fが負荷された際に該界面65cに沿ってビードワイヤの列がずれる(即ち、ビードコアが大きく変形する)虞がある。そのため、本発明のビードコアでは、断面六角形状のビードワイヤを用いる。
更に、上記ビードコア6は、幅方向断面形状が略平行四辺形状となるようにビードワイヤ61を配列しているので、図2に示すように、該ビードコア6をタイヤのビード部3に埋設した際に、ビードコア6のタイヤ幅方向外側のスペース(図2中、破線で囲んだ部分)を削減することができる。従って、ビードコア6のタイヤ幅方向外側のスペースを削減すると共に、ビードコア6のタイヤ径方向外側に位置するビードフィラー7を狭幅化して、タイヤの重量を低減することができる。
また、ビードコア6では、各ビードワイヤ61の六角形状断面の各辺が、ビードコア6の中心軸線と平行な方向およびビードコア6の径方向の双方に対して傾斜しているので、様々な方向の外力に対するビードコアの形状保持性を更に高めることができる。なお、例えば図5(a)に示すように、ビードワイヤ61の六角形状断面の各辺のうち2つの辺がビードコアの中心軸線と平行な方向に延在するようにビードワイヤ61を配列したビードコアでは、該ビードコアを埋設したタイヤにおいてビードコアがタイヤ径方向外方に向かう外力fを受けた際にビードコアを構成するビードワイヤ61の位置がタイヤ径方向にずれ易く、径方向に対するビードコアの形状保持性が低下し易い。因みに、ビードワイヤ61の六角形状断面の各辺のうち2つの辺がビードコアの径方向に延在するようにビードワイヤ61を配列したビードコアでは(図示せず)、同様にして、タイヤ幅方向外方に向かう外力fを受けた際にビードコアを構成するビードワイヤ61の位置がタイヤ幅方向にずれ易くなり、幅方向に対するビードコアの形状保持性が低下する。
なお、このビードコア6は、上述したように十分な回転剛性および形状保持性を有しているので、ビードワイヤの巻回数を低減してビードコア6の厚みおよび重量を減少させても、十分な回転剛性および形状保持性を確保することができる。
ここで、本発明のビードコアの形成に用いるビードワイヤの断面形状は、扁平六角形状などの任意の六角形状とすることができるが、正六角形状であることが好ましい。断面形状が正六角形状のビードワイヤを用いれば、ビードコア製造時にビードワイヤの配列方向を矯正し易く、ビードコアを容易に製造することができるからである。
以上、図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明のビードコアおよび空気入りタイヤは上述した例に限定されることは無く、本発明のビードコアおよび空気入りタイヤには適宜変更を加えることができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1〜2)
断面六角形状のスチールワイヤ(六角形状の各辺の長さ:1mm、破断強度:5000N、破断伸度:7.5%)を用いて、表1に示す諸元で、図3〜4に示すような構成を有するビードコアを作製した。次に、作製したビードコアを用いて、図1に示すような断面形状を有する、サイズが275/80R22.5の空気入りタイヤを常法に従い製造した。
そして、作製したタイヤについて、タイヤ重量、ビード部の耐久性およびビードコアの回転剛性を下記の方法で評価した。結果を表1に示す。
(従来例1)
表1に示す諸元で、図6に示すような構成を有するビードコアを作製した。なお、スチールワイヤとしては、直径1.83mmのワイヤを用いた。次に、作製したビードコアを用いて、ビードコア以外は実施例1のタイヤと同様の断面形状を有する、サイズが275/80R22.5の空気入りタイヤを常法に従い製造した。
そして、作製したタイヤについて、タイヤ重量、ビード部の耐久性およびビードコアの回転剛性を実施例1〜2と同様の方法で評価した。結果を表1に示す。
<タイヤ重量>
作製したタイヤの質量を測定した。そして、従来例1の質量を100として指数評価した。表中、数値が小さいほど軽いことを示す。
<ビード部耐久性>
作製したタイヤを適用リムに装着し、内圧が900kPa(相対圧)となるように内部に空気を充填した後、ドラム試験機を用いてビード部が故障するまでの走行距離を測定した。なお、測定条件は、室温:45℃、荷重:正規荷重の180%(57kN)、速度:60km/hとした。そして、従来例1の走行距離を100として指数評価した。表中、数値が大きいほどビード部が故障するまでの走行距離が長くてビード部耐久性が高い(即ち、ビードコアの回転剛性や形状保持性が高い)ことを示す。
<回転剛性>
作製したタイヤを適用リムに装着し、内部に空気を充填する前と、内圧が900kPa(相対圧)となるように内部に空気を充填した後とのそれぞれについて、タイヤ幅方向断面におけるビードコアの形状をCTスキャン装置で撮影した。そして、CTスキャン画像から、空気を充填する前後のビードコアの相対的な回転変化を計測し、従来例1の回転変化を100として指数評価した。表中、指数が大きいほど回転変化が小さく、回転剛性が高いことを示す。
Figure 0006139819
表1より、実施例1のタイヤは、十分な回転剛性を有し、且つ、形状保持性に優れて高いビード部耐久性を有することが分かる。また、実施例2のタイヤは、十分なビード部耐久性および回転剛性を有し、且つ、軽量であることが分かる。
本発明によれば、十分な回転剛性を有し、且つ、形状保持性に優れるビードコアを提供することができる。また、本発明によれば、ビード部の耐久性が高い空気入りタイヤを提供することができる。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 ラジアルカーカス
5 ベルト
6 ビードコア
6A ビードコア
6B ビードコア
7 ビードフィラー
8 トレッドゴム
9 主溝
10 空気入りタイヤ
51,52 ベルト層
61 ビードワイヤ
61A スチールワイヤ
61B ビードワイヤ
61c ビードワイヤ
62 巻き始め端
63 巻き終わり端
64 頂点
65 辺
65c 界面
R 適用リム

Claims (4)

  1. タイヤ用のビードコアであって、
    互いに接触するように並列に配置した複数本の、断面が六角形状のビードワイヤ巻き回して形成した、タイヤ幅方向断面が、互いに隣接する前記ビードワイヤ間で前記六角形状の6つの頂点のうち2つが互いに接触する、ハニカム構造の環状体よりなり、
    記六角形状の各辺、前記環状体の中心軸線と平行な方向に延びる仮想線とのなす角度、および前記環状体の径方向に延びる仮想線とのなす角度が、0°超90°未満であり、
    前記環状体は、幅方向断面形状において、当該環状体の表面側に位置するビードワイヤ列を構成する前記ビードワイヤの断面中心を結んでなる線が、平行四辺形をなし、
    前記平行四辺形の前記環状体の径方向に沿う辺は、前記環状体の径方向内側に対し外側が中心軸線方向外側に位置するように傾斜していることを特徴とする、ビードコア。
  2. 前記ビードコアの中心軸線と前記ビードワイヤの巻き始め端とを通る仮想面と、当該ビードコアの当該中心軸線と当該ビードワイヤの巻き終わり端とを通る仮想面とは、60〜90°の角度で交差していることを特徴とする、請求項1に記載のビードコア。
  3. 前記六角形状が、正六角形状であることを特徴とする、請求項1または2に記載のビードコア。
  4. 請求項1〜の何れかに記載のビードコアを用いたことを特徴とする、空気入りタイヤ。
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